JP2016124436A - 車両のフロアアンダーカバー - Google Patents

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【課題】運転席の取り付け部位に生じるねじれ変形を適切に抑制することができる車両のフロアアンダーカバーを提供する。【解決手段】フロアパネル10の下方に取り付けられ、パネル状に構成された車両のフロアアンダーカバー5であって、サイドシル1とフロアトンネル9との間に張設された炭素繊維バンドをそれぞれ備える第1及び第2の補強部7a、7bを有し、第1及び第2の補強部7a、7bは、運転席を支持するシートレールが取り付けられた2本のクロスメンバー3b、3cの間に対応する位置において交差するように配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、車両のフロアアンダーカバーに係わり、特に、フロアパネルの下方に取り付けられ、パネル状に構成された車両のフロアアンダーカバーに関する。
従来から、車両の下部に設けたフロアパネル(言い換えるとフロアパン)などを用いて、振動の低減や剛性の向上を図った技術が提案されている。例えば、特許文献1には、フロアパネルに低剛性部と高剛性部とを形成し、低剛性部に制振材を設けて、エンジンなどからフレーム部材を介してフロアパネルへと伝達される振動を減衰させる技術が開示されている。また、例えば特許文献2には、複数のブレースで形成した三角形によってフロアトンネル部の左右両側縁を支えて、前後方向逆相の変位を抑制することで、車体のねじれを抑制する技術が開示されている。
特開2004−217122号公報 特開2009−120100号公報
車両の走行時には、種々のモードのねじれや曲げなどの変形が車体に生じることが知られている。本発明の発明者は、実験やシミュレーションにより、車両の旋回時などに、運転席の取り付け部位(具体的にはフロアパネル)にねじれ変形が生じることを発見した。また、本発明者は、実走行試験の結果、このようなねじれ変形を抑制するような対策を施すと、操縦安定性(操安性)や運転フィーリングが向上することを発見した。
ところで、近年、車両の空力特性の向上のために、フロアパネルの下方にフロアアンダーカバーが取り付けられた車両が知られている。一般的なフロアアンダーカバーは、主に整流板として用いられており、車両に生じる変形を抑制するように構成されてはいない。そこで、本発明者は、そのようなフロアアンダーカバーを利用して、上記したような運転席の取り付け部位に生じるねじれ変形を抑制することを試みた。
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、運転席の取り付け部位に生じるねじれ変形を適切に抑制することができる車両のフロアアンダーカバーを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、フロアパネルの下方に取り付けられ、パネル状に構成された車両のフロアアンダーカバーであって、サイドシルとフロアトンネルとの間に張設された炭素繊維バンドをそれぞれ備える第1及び第2の補強部を有し、第1及び第2の補強部は、運転席を支持するシートレールが取り付けられた2本のクロスメンバーの間に対応する位置において交差するように配置されている、ことを特徴とする。
このように構成された本発明においては、フロアアンダーカバーにおいて運転席下方に設けた第1及び第2の補強部内の炭素繊維バンドが、車両の旋回時などにおいて当該炭素繊維バンドに作用する引張力に対して抵抗するよう作用することで、この際に運転席下方のフロアアンダーカバー自身に生じるねじれ変形を抑制することができる。その結果、フロアアンダーカバーが下方に取り付けられた、運転席の取り付け部位(フロアパネルなど)に生じるねじれ変形を適切に抑制することができる。これにより、操縦安定性や運転フィーリングを大きく向上させることが可能となる。
本発明において、好ましくは、第1及び第2の補強部は、2本のクロスメンバーの間に対応する位置に設けられている。
このように構成された本発明によれば、当該2本のクロスメンバーによって支持された運転席の取り付け部位において生じるねじれ変形を、効果的に抑制することができる。
本発明において、好ましくは、第1及び第2の補強部は、X字を成すように配置されている。
このように構成された本発明によれば、運転席の取り付け部位において生じるねじれ変形を効果的に抑制することができる。
本発明において、好ましくは、第1の補強部は、車両の左方向の旋回時に運転席下方の部材に生じるねじれ変形を抑制するよう機能し、第2の補強部は、車両の右方向の旋回時に運転席下方の部材に生じるねじれ変形を抑制するよう機能する。
このように構成された本発明によれば、特に車両の旋回時に運転席の取り付け部位に生じるねじれ変形を、効果的に抑制することができる。
本発明の車両のフロアアンダーカバーによれば、運転席の取り付け部位に生じるねじれ変形を適切に抑制することができる。
本発明の実施形態による車両のフロアアンダーカバーを適用した車体を下方から見た底面図である。 本発明の実施形態による車両のフロアアンダーカバーが適用されるフロアパネルなどを抽出して上方から観察した斜視図である。 車両の旋回時などにおいて運転席の取り付け部位に生じるねじれ変形を説明するための模式図である。 本発明の実施形態によるフロアアンダーカバーを上方から見た斜視図である。 本発明の実施形態によるフロアアンダーカバーにおける第1及び第2の補強部の断面図であって、図5(a)は、図4のVa−Va線に沿って見た断面図であり、図5(b)は、図4のVb−Vb線に沿って見た断面図である。 本発明の実施形態によるフロアアンダーカバーにおける炭素繊維バンドの端部を固定する構造の説明図であって、図4のVI−VI線に沿って見た断面図である。 本発明の実施形態によるフロアアンダーカバーが、車両が左旋回する場合に生じるねじれ変形を抑制するメカニズムを説明するための模式図である。 本発明の実施形態によるフロアアンダーカバーが、車両が右旋回する場合に生じるねじれ変形を抑制するメカニズムを説明するための模式図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態による車両のフロアアンダーカバーについて説明する。なお、以下の説明では、左側に運転席が設けられた左ハンドル仕様の車両を例に挙げるものとする。
まず、図1及び図2を参照して、本発明の実施形態による車両のフロアアンダーカバーが適用された車体下部構造の概要について説明する。図1は、本発明の実施形態による車両のフロアアンダーカバーを適用した車体を下方から見た底面図を示しており、図2は、本発明の実施形態による車両のフロアアンダーカバーが適用されるフロアパネルなどを抽出して上方から観察した斜視図を示している。
図1に示すよう、主に、車両の下部には、ドア下に配置され、車体の両サイドを構成するように車両前後方向に延びる一対のサイドシル1と、車幅方向に延びる複数のクロスメンバー3a、3b、3c、3dと、車幅方向中央部において、車両前後方向に延びると共に上方に膨出するフロアトンネル9と(図2参照)、フロアトンネル9を挟んで両側に設けられ、車体の床面部分を構成するフロアパネル10と(図2参照)、車両の下部を覆うようにフロアパネル10の下方に取り付けられたパネル状の部材であり、第1及び第2の補強部7a、7bが一部分に設けられたフロアアンダーカバー5と、が設けられている。
また、図2に示すように、クロスメンバー3b、3c(図2ではクロスメンバー3a、3b、3c、3dのうちの一部のみを示している)は、断面コ字状にて車幅方向に延びており、フロアパネル10の上面に接合されていると共に、フロアトンネル9とサイドシル1とを連結している(図1参照)。更に、クロスメンバー3b及びクロスメンバー3cは、それぞれ、所謂No.2クロスメンバー及びNo.2.5クロスメンバーに相当し、図示しない運転席としてのシートを支持するシートレール20が取り付けられる。なお、図2では、運転席側のみを図示しているが、助手席側においても、助手席を支持するシートレールがクロスメンバー3b、3cに取り付けられる。
ここで、図3を参照して、車両の走行時において車体に生じるねじれ変形について説明する。
図3は、本発明者が実験やシミュレーションにより得た、車両の旋回時などにおいて運転席の取り付け部位(具体的にはフロアパネル10)に生じるねじれ変形を説明するための模式図である。図3では、運転席下方のフロアパネル10の部分のみを模式的に示しており、このフロアパネル10の部分の元の位置を破線で示し、このフロアパネル10の部分の変形時の位置を実線で示している。
本発明者は、運転席下方のフロアパネル10に、図3中の矢印A11、A12に示すような、ねじれ変形が生じることを発見した。また、本発明者は、実走行試験の結果、このようなねじれ変形を抑制するような対策を施すと、操縦安定性や運転フィーリングが向上することを発見した。なお、図3では、フロアパネル10に生じるねじれモードの1つを例示しており、実際にはフロアパネル10には種々のねじれモードが発生する。
したがって、本実施形態では、このような運転席下方のフロアパネル10などに生じるねじれ変形を抑制するような車体下部構造を採用している。具体的には、本実施形態では、フロアパネル10の下方に取り付けられたフロアアンダーカバー5について、運転席下方に対応する位置に第1及び第2の補強部7a、7bを設け(図1参照)、そのようなフロアアンダーカバー5によってねじれ変形を抑制するようにしている。
次に、図4及び図5を参照して、本発明の実施形態によるフロアアンダーカバー5の構成について具体的に説明する。図4は、本発明の実施形態によるフロアアンダーカバー5(特に運転席側(つまり車両の左側)に設けられたもの)を上方から見た斜視図を示している。また、図5(a)は、図4のVa−Va線に沿って見た断面図を示し、図5(b)は、図4のVb−Vb線に沿って見た断面図を示している。
図4に示すように、フロアアンダーカバー5は、サイドシル1からフロアトンネル9に向かって斜め方向に延びる、2つの第1及び第2の補強部7a、7bを有する。これらの第1及び第2の補強部7a、7bは、運転席を支持するシートレール20が取り付けられるクロスメンバー3b、3cの下方に対応する位置に設けられている(図1及び図2も合わせて参照)。具体的には、第1及び第2の補強部7a、7bは、クロスメンバー3bとクロスメンバー3cとの間において交差し、且つ、クロスメンバー3bとクロスメンバー3cとの間において上方視でX字を形成するように配置されている。
詳しくは、第1及び第2の補強部7a、7bは、それぞれ、クロスメンバー3b、クロスメンバー3c、サイドシル1及びフロアトンネル9の各々の一辺によって形成される矩形の2本の対角線に沿うように配置されている。つまり、第1及び第2の補強部7a、7bは、クロスメンバー3bとクロスメンバー3cとの間に対角配置されている。この場合、第1の補強部7aは、一端(前端)が、クロスメンバー3bとフロアトンネル9との交差部付近に接続されており、他端(後端)が、クロスメンバー3cとサイドシル1との交差部付近に接続されている。また、第2の補強部7bは、一端(前端)が、クロスメンバー3bとサイドシル1との交差部付近に接続されており、他端(後端)が、クロスメンバー3cとフロアトンネル9との交差部付近に接続されている。
また、図5(a)に示すように、第1及び第2の補強部7a、7bは、それぞれ、炭素繊維バンド13a、13bを内部に備えている。炭素繊維バンド13a、13bは、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:carbon-fiber-reinforced plastic)の繊維を、幾重にも巻いて環状にし、これを樹脂で鋳込んで一体化したものであり、全体として輪ゴムのような形状を有している。炭素繊維バンド13a、13bは、サイドシル1とフロアトンネル9との間に張設されている。具体的には、第1の補強部7a内の炭素繊維バンド13aは、一端が、クロスメンバー3bとフロアトンネル9との交差部付近に連結されると共に、他端が、クロスメンバー3cとサイドシル1との交差部付近に連結されることにより、張設されており、また、第2の補強部7b内の炭素繊維バンド13bは、一端が、クロスメンバー3bとサイドシル1との交差部付近に連結されると共に、他端が、クロスメンバー3cとフロアトンネル9との交差部付近に連結されることにより、張設されている(図4参照)。
また、図5(b)に示すように、第1の補強部7aと第2の補強部7bとが交差する部分において、炭素繊維バンド13aと炭素繊維バンド13bとが重なり合わないように、炭素繊維バンド13aと炭素繊維バンド13bとが上下方向にずらされて配置されている。この場合、炭素繊維バンド13bが炭素繊維バンド13aよりも上方に配置されている、言い換えると炭素繊維バンド13aが炭素繊維バンド13bよりも下方に配置されている(図5(a)も参照)。
なお、1つの例では、フロアアンダーカバー5の成形時に、炭素繊維バンド13a、13bを当該フロアアンダーカバー5に鋳込むことで、フロアアンダーカバー5と炭素繊維バンド13a、13bとが一体に成形される。この場合には、第1及び第2の補強部7a、7bは、フロアアンダーカバー5と一体形成されることとなる。他の例では、炭素繊維バンド13a、13bをフロアアンダーカバー5に取り付けた後に断面コ字状のカバーで囲み(言い換えると炭素繊維バンド13a、13bをトンネル状部材内に収容する)、このカバーをフロアアンダーカバー5に取り付けるようにしてもよい。この場合には、カバーで囲まれた炭素繊維バンド13a、13bを含む部分が、第1及び第2の補強部7a、7bを構成することとなる。
次に、図6を参照して、本発明の実施形態によるフロアアンダーカバー5の炭素繊維バンド13a、13bの端部を固定する構造の一例について説明する。
図6は、図4のVI−VI線に沿って見た断面図を示している。具体的には、図6は、第2の補強部7bの炭素繊維バンド13bにおける前端を固定する構造を示す断面図である。図6に示すように、第2の補強部7bの炭素繊維バンド13bは、フロアパネル10(又はクロスメンバー3b)の下面に固定されたボルト15に引っ掛けられており、当該ボルト15は、ウェルドナット17を用いて車体に締結されている。
図6では、第2の補強部7bの炭素繊維バンド13bにおける前端を固定する構造のみを示したが、第1の補強部7aの炭素繊維バンド13aにおける前端及び後端、並びに第2の補強部7bの炭素繊維バンド13bにおける後端を固定する場合にも、同様の構造が適用される。このようにして炭素繊維バンド13a、13bの端部をボルトを用いて固定することで、炭素繊維バンド13a、13bは、両端に位置する2つのボルトに巻き付けられると共に、2つのボルトの間で張り渡されるようにして環状に形成されることとなる。好適には、炭素繊維バンド13a、13bを引っ掛けるボルトは、フロアアンダーカバー5を車体に固定するためのボルトと共用するのがよいが、そうすることに特に限定はされない。
更に、炭素繊維バンド13a、13bを取付ける際には、車体を持ち上げ、炭素繊維バンド13a、13bを所定のボルトに引っ掛けるとよい。この場合、炭素繊維バンド13a、13bを引っ掛けた後、車体を地面に降ろすと、車重により車体が車幅方向中央に向けて撓み、この撓みによって炭素繊維バンド13a、13bに引張力が生じるため、炭素繊維バンド13a、13bが好適に張設されることとなる。
次に、図7及び図8を参照して、本発明の実施形態によるフロアアンダーカバー5の作用効果について説明する。
図7は、本発明の実施形態によるフロアアンダーカバー5が、車両が左旋回する場合に生じるねじれ変形を抑制するメカニズムを説明するための模式図である。図7では、運転席下方のフロアアンダーカバー5の部分のみを模式的に示している。具体的には、このフロアアンダーカバー5の部分の元の位置を破線で示し、このフロアアンダーカバー5の部分の変形時の位置を実線で示している。なお、当該実線で示す図は、第1及び第2の補強部7a、7bを有しないフロアアンダーカバー5の変形を示しているものとする。
図7に示すように、左旋回時には、第1及び第2の補強部7a、7bを有しないフロアアンダーカバー5においては、車両前方側の部位はほとんど変位していないが(矢印A21、A22参照)、フロアトンネル9側且つ車両後方側の部位が大きく下がり(矢印A23参照)、サイドシル1側且つ車両後方側の部位が少し下がる(矢印A24参照)、というようなねじれ変形が生じる。一方で、フロアアンダーカバー5に第1及び第2の補強部7a、7bを設けた場合、フロアアンダーカバー5がこのようなねじれ変形を起こそうとしたときに、特に第1の補強部7a内の炭素繊維バンド13aに大きな引張力(矢印B1)が作用することとなる。この場合、炭素繊維バンド13aがこの引張力に対して抵抗するよう作用することで、左旋回時においてフロアアンダーカバー5に生じるねじれ変形が抑制されることとなる。
他方で、図8は、本発明の実施形態によるフロアアンダーカバー5が、車両が右旋回する場合に生じるねじれ変形を抑制するメカニズムを説明するための模式図である。図8でも、運転席下方のフロアアンダーカバー5の部分のみを模式的に示しており、このフロアアンダーカバー5の部分の元の位置を破線で示し、このフロアアンダーカバー5の部分の変形時の位置を実線で示している(当該実線で示す図は、第1及び第2の補強部7a、7bを有しないフロアアンダーカバー5の変形を示している)。
図8に示すように、右旋回時には、第1及び第2の補強部7a、7bを有しないフロアアンダーカバー5においては、車両前方側の部位はほとんど変位していないが(矢印A31、A32参照)、フロアトンネル9側且つ車両後方側の部位が大きく上がり(矢印A33参照)、サイドシル1側且つ車両後方側の部位が少し下がる(矢印A34参照)、というようなねじれ変形が生じる。一方で、フロアアンダーカバー5に第1及び第2の補強部7a、7bを設けた場合、フロアアンダーカバー5がこのようなねじれ変形を起こそうとしたときに、特に第2の補強部7b内の炭素繊維バンド13bに大きな引張力(矢印B2)が作用することとなる。この場合、炭素繊維バンド13bがこの引張力に対して抵抗するよう作用することで、右旋回時においてフロアアンダーカバー5に生じるねじれ変形が抑制されることとなる。
以上のことから、本実施形態によれば、フロアアンダーカバー5に設けた第1及び第2の補強部7a、7b(詳しくは炭素繊維バンド13a、13b)によって、車両の旋回時などにおいて運転席下方のフロアアンダーカバー5自身に生じるねじれ変形を抑制することができ、その結果、運転席の取り付け部位(フロアパネル10など)に生じるねじれ変形を適切に抑制することが可能となる。これにより、操縦安定性や運転フィーリングを大きく向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、フロアパネル10の下方に設けたフロアアンダーカバー5に炭素繊維バンド13a、13bを適用しているので、フロアパネル10に炭素繊維バンド13a、13bを適用する場合と比較して、てこの原理により、引張力に対して抵抗する炭素繊維バンド13a、13bによる効果が大きくなり、ねじれ変形を効果的に抑制することが可能となる。
なお、上述した実施形態では、クロスメンバー3bとクロスメンバー3cとの間に第1及び第2の補強部7a、7bを配置していたが、詳しくはクロスメンバー3bとクロスメンバー3cとの間にぴったり収まるように第1及び第2の補強部7a、7bを配置していたが、こうすることに限定はされない。少なくとも第1の補強部7aと第2の補強部7bとがクロスメンバー3bとクロスメンバー3cとの間において交差すれば、つまり第1の補強部7aと第2の補強部7bとの交差部位がクロスメンバー3bとクロスメンバー3cとの間に位置すれば、第1及び第2の補強部7a、7bを如何様に配置してもよい。
また、上述した実施形態では、X字を形成するように第1及び第2の補強部7a、7bを配置していたが、X字の代わりにV字を形成するように第1及び第2の補強部7a、7bを配置してもよい。例えば、車幅方向外向き又は車幅方向内向きに開いたV字を形成するように第1及び第2の補強部7a、7bを配置してもよい。その場合にも、V字の先端部に対応する第1及び第2の補強部7a、7bの交差部位がクロスメンバー3bとクロスメンバー3cとの間に位置するように、第1及び第2の補強部7a、7bを配置すればよい。
1 サイドシル
3a、3b、3c、3d クロスメンバー
5 フロアアンダーカバー
7a 第1の補強部
7b 第2の補強部
9 フロアトンネル
10 フロアパネル
13a、13b 炭素繊維バンド
20 シートレール

Claims (4)

  1. フロアパネルの下方に取り付けられ、パネル状に構成された車両のフロアアンダーカバーであって、
    サイドシルとフロアトンネルとの間に張設された炭素繊維バンドをそれぞれ備える第1及び第2の補強部を有し、
    上記第1及び第2の補強部は、運転席を支持するシートレールが取り付けられた2本のクロスメンバーの間に対応する位置において交差するように配置されている、ことを特徴とする車両のフロアアンダーカバー。
  2. 上記第1及び第2の補強部は、上記2本のクロスメンバーの間に対応する位置に設けられている、請求項1に記載の車両のフロアアンダーカバー。
  3. 上記第1及び第2の補強部は、X字を成すように配置されている、請求項1又は2に記載の車両のフロアアンダーカバー。
  4. 上記第1の補強部は、車両の左方向の旋回時に運転席下方の部材に生じるねじれ変形を抑制するよう機能し、上記第2の補強部は、車両の右方向の旋回時に運転席下方の部材に生じるねじれ変形を抑制するよう機能する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の車両のフロアアンダーカバー。
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