JP5914285B2 - 防滑性シート - Google Patents
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Description
(a)膨張後の粒子径が20〜80μmである熱膨張性マイクロカプセル
(b)ポリビニルアルコール
(c)ガラス転移温度(以下、Tgと記載することがある)が−35℃〜20℃であるスチレンと共役ジエン化合物の共重合体
尚、(c)において、該共重合耐体がコアシェル構造を有する場合は、コア部のガラス転移温度とシェル部のガラス転移温度との平均が−35℃〜20℃であればよい。
(2)熱膨張性マイクロカプセルに関しては、スチレンと共役ジエン化合物の共重合体の膜形成能だけでは、熱膨張性マイクロカプセルによる可及的表面積の増加と発泡倍率や速度が合わず、脱落や防滑性不発現となる。そこにPVAを接着剤として混合することでPVAの極性基により化学的結合が強くなり、塗膜形成条件が緩和され熱膨張マイクロカプセルを基材上で保持することができる。
(1)防滑性:防滑性について触感評価を行なった。平らなステンレス表面に置き、手のひらを当て滑らすことで評価を行なった。
◎:ステンレス面からシートが全く動かない状態であり非常に良好で、実用レベ ルである。
○:ステンレス面からシートが殆ど動かない状態であり、実用レベルである。
△:ステンレス面からシートが少し動く状態であり、実用に耐えない。
×:ステンレス面からシートが滑る状態であり、実用に耐えない。
(2)防滑層強度:防滑層の強度を触感評価にて行なった。人差し指で防滑層面を5回擦り評価した。
◎:熱膨張マイクロカプセルは、全く取れることがなく非常に良好であり、実用 レベルである。
○:熱膨張マイクロカプセルは、殆ど取れることなく良好であり、実用レベルで ある。
△:塗工面を擦った際、粉状のものが指に付着し、擦った部分の防滑性が擦らな い部分より劣った状態で実用性に耐えない。
×:指で擦ると多くの粉状のものが指付着し、実用性に耐えない。
(3)密度:防滑性シートの密度を JIS P 8118に従って測定した。
(4)摩擦係数:JIS P 8147に規定する水平法に従って防滑層面の静摩擦係数、動摩擦係数を測定した。試験装置は、東洋精機株式会社製ストログラフR2型を用いた。装置は、金属製の水平板及びおもりからなる。測定環境は、温度23℃、湿度50%r.h.の環境下で行った。測定条件として、幅60mm、長さ100mm、質量1000gのおもりに防滑性シートから作成した幅60mm、長さ100mmの試験片を貼付した。水平板には、幅70mm、長さ210mmの試験片を貼付した。おもりに貼付した試験片と水平板に貼付した試験片とが接する面同士が本防滑性シートの表面と裏面のように反対になるように組み合わせ、水平板上のおもりを移動速度10mm/minで約50mm移動して摩擦力を測定。また、おもりによる垂直荷重を1000mNとした。最初のピークを静摩擦力とし、静摩擦係数を算出した。また、動摩擦力は最初のピークを除き、それ以降の任意の5点の動摩擦力の平均値から動摩擦係数を算出した。
(5)表面WAX強度:防滑層の表面強度をJAPAN TAPPI No.1にしたがって測定した。ワックスを剥がした後、ワックス面の色とは異なる塗工層由来の(白色)物質が剥がしたワックス面に全く付着していない状態であるワックス番号において最も高い値を採用した。数値が高い程、塗工層の強度が強いことを示す。
(6)ブロッキング評価:ブロッキング加速試験として、ハガキサイズ(100mm×148mm)に裁断した防滑性シートを20枚重ね、60℃×50%r.h.の条件下で加担荷重分10kgを載せ1週間整置し、その後、重ね合わせた防滑性シートを1枚ずつ剥がしていき、防滑性シート同士のブロッキングの有無を目視にて評価した。
(7)熱膨張性マイクロカプセルの膨張後の粒子径の測定:キーエンス株式会社製VHX−1000を使用し、ズームレンズはVH−Z100を使用。8000倍−1万倍に拡大し深度合成、3D合成を使用し防滑層表面で円形の熱膨張性マイクロカプセルを対象とし、その粒子径を測定した。
熱膨張性マイクロカプセル(商品名:EXPANCEL 007WUF40/AkzoNobel社製、膨張開始温度91−99℃、膨張前平均粒子径10−16μm、膨張後粒子径30μm−80μm)100質量部、完全鹸化型ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117/株式会社クラレ製)33.3質量部、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−2245/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−10℃)116.7質量部を水中に添加して十分に攪拌し、次いで食塩濃度3%の食塩水を3.3部加えて、固形分濃度14%の防滑層用塗料を得た。得られた防滑性塗料を、坪量が82.4g/m2のクラフト紙に片面あたりの絶乾塗工量が2.5g/m2となるようにエアナイフコーターにて該クラフト紙の両面に塗工して防滑性シートを得た。
実施例1において、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−2245/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−10℃)の配合部数を66.7部とした以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
実施例1において、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117/株式会社クラレ社製)33.3質量部を、カルボキシ変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセナールT−350/日本合成化学工業株式会社製)33.3質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
実施例1において、完全鹸化型ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117/株式会社クラレ社製)33.3質量部を、部分鹸化型ポリビニルアルコール(商品名:PVA−235(株式会社クラレ社製)71質量部とし、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−2245/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−10℃)の配合量を100質量部とした以外は実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
実施例1において、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−2245/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−10℃)66.7部を、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−7001/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−22.4℃)66.7質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
実施例1において、熱膨張性マイクロカプセル(商品名:EXPANCEL007WUF40/AkzoNobel社製、膨張開始温度91−99℃、膨張前平均粒子径10−16μm)100質量部を、熱膨張性マイクロカプセル(商品名:EXPANCEL031DUX40/AkzoNobel社製、膨張開始温度80−95℃、膨張前平均粒子径10−16μm、膨張後粒子径20μm−75μm)100質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
実施例1において、熱膨張性マイクロカプセル(商品名:EXPANCEL007WUF40/AkzoNobel社製、膨張開始温度91−99℃、膨張前平均粒子径10−16μm)100質量部を、熱膨張性マイクロカプセル(商品名:EXPANCEL461WE20d36/AkzoNobel社製、膨張済みグレード、膨張後粒子径20−30μm)100質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
実施例1において、片面あたりの絶乾塗工量を1.5g/m2に変更した以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
実施例1において、片面あたりの絶乾塗工量を5.0g/m2に変更した以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
実施例1において、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−2245/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−10℃)117部を、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−6160/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg20.0℃)117質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
実施例1において、熱膨張性マイクロカプセル(商品名:EXPANCEL007WUF40/AkzoNobel社製、膨張開始温度91−99℃、膨張前平均粒子径10−16μm)100質量部を、熱膨張性マイクロカプセル(商品名:EXPANCEL921WE40d24/AkzoNobel社製、膨張済みグレード、膨張後粒子径35−55μm)100質量部に変更し、固形分濃度10%の防滑層用塗料を得た以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
実施例1において、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−2245/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−10℃)の配合部数を150質量部とし、完全鹸化型ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117/株式会社クラレ製)を配合しなかった以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
実施例1において、完全鹸化型ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117/株式会社クラレ製)33.3質量部を、スチレン−アクリル共重合樹脂(商品名:T−XP276/星光PMC社製)333質量部に変更し、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−2245/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−10℃)の配合部数を333質量部とし、粘度調整用に増粘剤(商品名:マーポローズ60MP−4000/松本油脂製薬株式会社製)3質量部を添加した以外は実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
実施例1において、完全鹸化型ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117/株式会社クラレ製)及び変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−2245/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−10℃)を配合せず、替わりに変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:NipolLX416/日本ゼオン株式会社製、Tg50℃)を1500質量部を配合した以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
実施例1において、熱膨張性マイクロカプセル(商品名:EXPANCEL 007WUF40/AkzoNobel社製、膨張開始温度91−99℃、膨張前平均粒子径10−16μm)100質量部を、熱膨張性マイクロカプセル(商品名:EXPANCEL031DUX40/AkzoNobel社製、膨張開始温度80−95℃、膨張前平均粒子径10−16μm)100質量部に変更し、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−2245/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−10℃)の配合量を2000質量部とし、完全鹸化型ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117/株式会社クラレ製)を配合しなかった以外は実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
実施例1において、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−2245/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−10℃)116.7質量部を、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:NipolLX110/日本ゼオン株式会社製、Tg−45℃)66.7質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
Claims (1)
- 基材の少なくとも一方の面に防滑層を設けた防滑性シートにおいて、該防滑層が片面当たり1.5〜5.0g/m2の絶乾塗工量を有し、かつ少なくとも下記の(a)〜(c)を含む組成物よりなり、
(a)膨張後の粒子径が20〜80μmである熱膨張性マイクロカプセル
(b)ポリビニルアルコール
(c)ガラス転移温度が−35℃〜20℃であるスチレンと共役ジエン化合物の共重合体
該組成物の配合比率が、前記(a)を100質量部とした時、(b)が30〜80質量部で、(c)が50〜150質量部であり、
JIS−P8147に規定する水平法による静摩擦係数が3.50以上であることを特徴とする防滑性シート。
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