JP5914285B2 - 防滑性シート - Google Patents

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本発明は、基材の少なくとも片面に防滑層を設けた防滑性シートに関する。
従来から、防滑性シートは、防滑性を必要とされる分野に多く用いられている。例えば、振動が生じやすい航空機内や列車内の食事用プレートや地震時の食器の滑り止め、押入れ、下駄箱等に用いるシート、テーブルクロス、ブックカバー、紙製担架の滑り止め等に用いられている。また、荷物輸送時等の崩れ・ズレ防止などの高いズレ防止性能を必要とする分野や、片面を防滑層としたもののもう一方の面に粘着剤などを塗布し様々な物に貼り付け防滑性を部分的または全面に付与することの可能なテープ等で使用される分野でも好ましく用いられている。
このような防滑性シートとしては、発泡性マイクロカプセルを含有する塗布層を紙等の支持体に設けたシートとして知られている。従来の技術としては、特許文献1に発泡性マイクロカプセル発泡層を設けることで防滑性シート材料を提供することが提案されている。
両面に滑り止め処理を施したシート(または板紙)に関する従来の技術として、特許文献2の提案では、紙の片面に防滑層を設け、防滑層が設けられていない紙面同士を張り合わせることで両面防滑性シートを得ている。
また、特許文献3には、発泡性マイクロカプセル、接着剤および顔料を主成分とする組成物よりなり、かつ発泡性マイクロカプセルの配合比率として接着剤100重量部に対して3〜50重量部とした防滑層を有する敷物が提案されている。
また、特許文献4には、発泡性マイクロカプセルとジエン系ポリマーを主成分とする熱硬化性樹脂組成物を塗布し、発泡せしめた熱硬化性バインダー樹脂層を設け、組成物として、PTMG変性ポリオールや末端水酸基液状ポリブタジエンを架橋剤などで架橋し、防滑性、防水性、耐湿熱アルカリ性や耐洗濯性など多機能性を付与する提案もなされている。
また、特許文献5には、セルロース基材の少なくとも一方の面の表層を構成する防滑層が、アクリル系のカルボニル基含有共重合体を有機ヒドラジン誘導体により架橋して形成した塗膜である滑り止めシートが提案されている。
また、防滑性シートの分野においては、シートの防滑層同士を重ね合わせた際に、防滑層同士のブロッキングが危惧され、防滑性の低下といった品質低下が生じていた。このような問題を解決するため、特許文献6では、支持体の片面に防滑層を設け、防滑層同士が重なる面積が防滑層全体の50%になるよう防滑層をパターン状にした防滑性シートが提案されている。
特開昭62−033633 特開平05−237974 実公平07−32742 特許第3076524号公報 特開2009−66782 特開平05−293941
特許文献1の防滑性シートにおいては、マイクロカプセルを基材に保持する接着剤種の検討が十分ではなく、接着剤の種類によっては、マイクロカプセルの脱落を生じ防滑性を持たないシートとなってしまう問題がある。また、特許文献2の防滑性シートでは、2枚の片面防滑シートを貼り合せる為の接着剤となる薬品やその塗工工程が必要となる点や、無機物を多く含む防滑層の為、焼却や廃棄の際に環境負荷が非常に大きいことが懸念される。また、特許文献3の防滑性シートでは、シートを巻き取った時や積み重ねた場合、シート同士が接着してしまうという問題がある。
このように従来の防滑性シートは、防滑層に用いる接着剤として、スチレンブタジエンゴム、アクリルゴムや天然ゴム、クロロプレンゴムなどが使用され、そこに、凹凸を形成する為の熱膨張性マイクロカプセルを含ませた層を設けることで防滑性を得てきた。しかし、基材にこれら接着剤層を両面に設けるとシート同士のブロッキングが生じる問題があった。特許文献6の防滑性シートのように防滑層をパターン状に形成することでブロッキングの問題を解決する方法もあるが、防滑層をパターン状に形成するには新たな加工工程が必要となり、かつ防滑性シートの意匠性を損なうことにもなる。また、シート上に防滑層が形成されていないシート部分があることにより、必ずしもシート全体としての防滑性を満足できるものではなかった。
以上のような状況に鑑み、本発明の課題は、防滑層をパターン状に形成せずともブロッキングが発生せず、発泡性マイクロカプセルが脱落することない防滑層を有し、基材または基材に印刷・装飾された紙の意匠性を損なうことのない防滑性に優れた防滑性シートを提供することにある。
本発明の防滑性シートは、基材の少なくとも一方の面に防滑層を設けた防滑性シートにおいて、該防滑層が少なくとも下記の(a)〜(c)を含む組成物よりなり、JIS−P8147に規定する水平法による静摩擦係数が3.50以上であることを特徴とする。
(a)膨張後の粒子径が20〜80μmである熱膨張性マイクロカプセル
(b)ポリビニルアルコール
(c)ガラス転移温度(以下、Tgと記載することがある)が−35℃〜20℃であるスチレンと共役ジエン化合物の共重合体
尚、(c)において、該共重合耐体がコアシェル構造を有する場合は、コア部のガラス転移温度とシェル部のガラス転移温度との平均が−35℃〜20℃であればよい。
また、本発明においては、該防滑層における組成物の配合比率が前記(a)を100質量部あたり、前記(b)と前記(c)の総質量部が80質量部以上200質量部未満である。
(1)ガラス転移温度が−35℃〜20℃(コアシェル構造を有する場合、コア部のTgとシェル部のTgの平均とする)であるスチレンと共役ジエン化合物の共重合体とポリビニルアルコール(以下、PVAと記載することがある)とが同時に存在する組成物を防滑層に採択する。その皮膜は、防滑性に寄与する熱膨張性マイクロカプセルの基材への保持に関し特異的に優れている為、防滑性能の耐久性を付与できる。
(2)熱膨張性マイクロカプセルに関しては、スチレンと共役ジエン化合物の共重合体の膜形成能だけでは、熱膨張性マイクロカプセルによる可及的表面積の増加と発泡倍率や速度が合わず、脱落や防滑性不発現となる。そこにPVAを接着剤として混合することでPVAの極性基により化学的結合が強くなり、塗膜形成条件が緩和され熱膨張マイクロカプセルを基材上で保持することができる。
また、本発明において採択した熱膨張性カプセルの膨張後の粒子径において例えば40μmという極大半径を持つ時、本発明における熱膨張性マイクロカプセルの配合比と組成を持たせた防滑層を有することで、防滑層表面に存在する1つのマイクロカプセルに隣り合うマイクロカプセルの中で最も接近するマイクロカプセルの外殻との距離が前記極大半径以下となる。よって1つのカプセル外殻から前記極大半径以内に少なくとも1つ以上の熱膨張性マイクロカプセルを持つことが出来る。それによりシート同士を重ねた時、それぞれの防滑層に存在する接着剤が直接、接する頻度が減り、熱膨張性カプセル同士が接する頻度が高くなる。熱膨張マイクロカプセル同士は、高温の環境下に継続的に晒されない限り、お互いが接着することがない為、これにより本発明の目的である耐ブロッキング性や、基材に対する意匠性を損なうこと無く目的を達成することができる。
本発明は、熱膨張性マイクロカプセルと接着剤から成る防滑層を基材片面または両面に設け防滑層の表面をマイクロカプセルで飽和させることによりブロッキングが生じなくなると共に、基材の意匠性を損なわず防滑性が付与できる防滑性シートとすることが出来る。
本発明での片面当たりの防滑層の絶乾塗工量は、1.5〜5.0g/mが好ましい。更に好ましくは、2.0〜4.0g/mである。片面での防滑層の絶乾塗工量が1.5g/mより少ないと、ブロッキングが生じやすくなる。また、5.0g/mよりも多いと、乾燥不良により熱膨張性マイクロカプセルの熱膨張が不十分となり、防滑性が発現しない現象と共に、積載時または巻き取り時にブロッキングが生じる。また性能面で必要以上の絶乾片面塗工量である為、コストの問題がある。
本発明に使用される熱膨張性マイクロカプセルとしては、低沸点溶剤や水などのような現実的な温度環境下で気化する物質(芯物質)を内包するものを使用できる。低沸点溶剤としては、例えば、n−ブタン、i−ブタン、2、3−ジメチルブタン、ペンタン、ネオペンタン、3−メチルペンタン、ネオヘキサン、ヘキサン、イソヘキサン、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、クメン、スチレン、クロロホルム、酢酸エチル、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトン、アセトニトリル、酢酸、1−ブタノール、メチルエチルケトン、(1−、2−)ブチン、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、(イソ、sec−、tert−)ブチルアルコール、アリルアルコール、蟻酸などが挙げられる。また、外殻(壁膜材)としては、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メチルメタクリレートの様な(メタ)アクリル酸エステル、スチレンのような芳香族ビニル化合物を主成分とする熱可塑性樹脂、特にアクリル共重合体又はポリアクリロニトリル共重合体が好ましい。アクリル共重合体としては、例えばメチルメタクリレート(MMA)をコポリマーとして含むアクリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル共重合体、スチレン−アクリル共重合体、ブタジエンやプロピレンなどジエン系の重合体をセグメントに持つアクリル共重合体が挙げられる。上記の他、外殻となりうるポリマーとしては、メタクリル酸メチルアクリル酸メチル(またはブチル)共重合体、(カチオン性)澱粉ポリアクリロニトリル共重合体、ポリアクリロニトリルブタジエン共重合体、アクリロニトリルジビニルベンゼン共重合体、ポリ乳酸アクリロニトリル共重合体や、天然ゴム、エポキシ化天然ゴム、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、エチレンプロピレン共重合体、エチレンとプロピレンとジエンの共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリイソブテン共重合体、スチレンとエチレンとブテンの共重合体、スチレンとエチレンとプロピレンの共重合体、エピクロルヒドリン共重合体、アクリレートブタジエン共重合体、クロロプレン共重合体、ブタジエン・イソプレン・イソブチレンなどのジエン系共重合体、水素化アクリロニトリルブタジエン共重合体、イソブテンイソプレン共重合体、ノルボルネンゴム、ビニルピリジン(スチレン)ブタジエン共重合体、(カルボキシ変性)スチレンブタジエン共重合体、(カルボキシ変性)ブタジエン共重合体、カルボキシ変性クロロプレン共重合体、カルボキシ変性アクリロニトリルブタジエン共重合体、臭素化イソブテンイソプレン共重合体、塩素化イソブテンイソプレン共重合体、メチルシリコーンゴム、ポリジメチルシロキサンや、ポリ乳酸、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステルウレタン、ポリエーテルウレタン、ポリエステルアミドコポリマー、ポリエーテルアミドコポリマーが挙げられる。これらポリマーよりなるセグメントを有する共重合体などの熱可塑性樹脂を使用することができる。
これら外殻を構成する熱可塑性合成樹脂の軟化点以上に加熱されると、同時に封入されている低沸点溶剤が気化し蒸気圧が上昇し、外殻が膨張して粒子が膨張し、膨張時は、内圧と殻の張力・外圧が釣り合って膨張状態が保持される。熱膨張性マイクロカプセルは、一般的には、この状態まで膨張させ、軽量化剤、嵩高化剤、クッション剤、断熱材などとして利用されている。この膨張状態の熱膨張性マイクロカプセルに更に熱を加えて、過剰に熱を加えた場合には、膨張して薄くなった殻から内包されていた低沸点溶剤が透過拡散し、内圧よりも殻の張力・外圧が大きくなってしまい、発泡したカプセルが収縮してしまうおそれがある。
従って、本防滑性シートに使用される熱膨張性マイクロカプセルは、乾燥工程でドライヤーにより膨張させるが、上記理由により膨張開始温度は70〜130℃で発泡する低温膨張タイプが好ましい。より好ましくは、80〜100℃で発泡するタイプが好ましい。
熱膨張開始温度が130℃を超えると、乾燥・発泡工程における加熱温度、熱量不足による発泡不良(収縮など)という問題が発生するおそれがある。また、適切な加熱温度、熱量とするためには、製造スピードを大幅に低下させる必要が生じ、生産効率が低下するおそれがある。
本発明に用いることができる市販の熱膨張性カプセルとしては、例えばAkzoNobel社製の商品名EXPANCELのシリーズが挙げられる。例えば、未膨張グレードでは、EXPANCEL642WU40、551WU40、461WU20、461WU40、461WU80、031WUF40、053WU40、054WUF40、031WUF40、007WU40、007WUF40、膨張済みグレードとして商品名EXPANCEL461WE40d36、461WE80d36、461WE20d36、921WE40d24、その他としてEXPANCEL SL、EMシリーズ、EMC40(B)等がある。また大日精化工業株式会社の、商品名ダイフォームV、ダイプラコートRHU、SCWシリーズ(例えばダイプラコートSCW−6735)等や、松本油脂工業株式会社の商品名マツモトマイクロスフェア F、FN、MFL、Mシリーズ(例えばM−100、M−600)、Sシリーズ、積水化学工業株式会社の商品名ADVANCELL EM(例えば、EMH204、EM501)等、Pシリーズ(例えば、P403M1)等が挙げられる。
本発明では、熱膨張性マイクロカプセルの粒子径として、膨張後の粒子径が20μm〜80μmのものを使用する。好ましくは30μm〜80μmである。熱膨張性マイクロカプセルの膨張後の粒子径が20μmより小さいと、本発明の性能である防滑性が発現しない問題が発生する。また、同マイクロカプセルの粒子径が80μmより大きいものは、上記にも記載した熱膨張性マイクロカプセルの膨張機構に挙げた熱収縮が生じやすくなり、本発明の目的である防滑性や耐ブロッキング性が消失してしまう問題が発生する。熱膨張性マイクロカプセルは、基本的には熱により膨張し、その粒径を大きくするが、どの程度膨張するかは同一の熱膨張性マイクロカプセル内でも様々であり、バラツキが生じる。本発明の防滑性シートにおいては、防滑層内に膨張後の粒子径が20μm〜80μmの熱膨張性マイクロカプセルが散在する構成をとる。膨張後の粒子径が異なる熱膨張性マイクロカプセルを防滑層内に含有させることにより、防滑層内に隙間なく熱膨張性マイクロカプセルが敷きつめられ、ブロッキングの軽減に寄与しているものと考えられる。また、熱膨張性マイクロカプセルの膨張前の粒子径については特に限定するものではないが、5μm〜70μmであるものが好ましい。膨張前の粒子径がこの範囲の熱膨張性マイクロカプセルであれば、仮に膨張の割合が極めて小さいマイクロカプセル(例えば膨張を殆ど起こさない不良のマイクロカプセル)が防滑層に含まれた場合であっても、本発明の目的とする防滑性の付与及びブロッキングの軽減を達成することが容易となる。
本発明におけるスチレンとブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン化合物の共重合体(c)において、スチレンとブタジエン、イソプレンなどの他にアクリロニトリルや2−エチルへキシルアクリレート(2−EHA)などで変性され、様々なセグメント部の導入で化学構造が変化し、それによりガラス転移温度が変化し、熱膨張性マイクロカプセルとの物理的保持または化学的結合が変化してくる。
本発明に用いるスチレンと共役ジエン化合物の共重合体は、コア部とシェル部を成す複層であっても単一層からなるものであってもよく、該共重合体の各層におけるガラス転移温度の平均または単一層のガラス転移温度が−35℃〜20℃である限り、熱膨張性マイクロカプセルを基材表面に保持する性能を発揮する。スチレンと共役ジエン化合物の共重合体の特に好ましいガラス転移温度は、好ましくは−25℃以上である。
ここで、スチレンと共役ジエン化合物の共重合体のガラス転移温度が−35℃より低いと、夏場など気温や湿度が高くなる時、この接着剤を含む防滑層が軟化しブロッキングを生じるおそれがある。逆に、スチレンと共役ジエン化合物の共重合体でTgが20℃より高いと、スチレンの配合が多い傾向にあり、非極性の程度が増し、熱膨張性マイクロカプセルとの化学的相互作用が生まれず、基材表面での保持が脆弱になり、熱膨張性マイクロカプセルの脱落が生じる。その結果、防滑性を有さないか、または防滑層の強度面で脆弱になる問題が生じる。
本発明に用いる基材としては、特に制限するものではないが、織布、編布又は不織布、フェルト、紙、PE、PET、植物由来の樹脂(PLA、ポリカーボネートとをセグメントとしてもつポリマー、トウゴマから採取した油を使用したポリマー等)のフィルムからなる基材や、加工紙(装飾紙、着色された紙、プリンター等で印刷された紙、エンボス加工等が施された紙)を用いることが好ましい。更に好ましくは、紙や加工された紙(装飾紙、既印刷紙等)である。
紙や加工された紙のようにパルプを主成分とする基材に使用できる原料パルプとしては、広葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプ、広葉樹未晒クラフトパルプ、針葉樹未晒クラフトパルプ、広葉樹亜硫酸パルプ、針葉樹亜硫酸パルプ等の木材繊維を主原料として化学的または機械的に処理されたパルプを用いることができる。さらには、木材以外の繊維原料であるケナフ、麻、葦、ユーカリ、稲等の非木材繊維を主原料として化学的または機械的に処理されたパルプを用いることができる。その他、木材またはチップに化学薬品を添加しながら機械的にパルプ化したケミグランドパルプ、チップをやわらかくなるまで蒸解した後レファイナー等でパルプ化したセミケミカルパルプ等のバージンパルプ、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、クラフトパルプ、セミケミカルパルプ、酵素漂白パルプを含むオフィス上物古紙を脱墨・漂白したパルプ、牛乳パック古紙、上質断裁落ち古紙、コート断裁落ち古紙、上白、特白、中白等末印刷、地券、新段、新聞、クラフト封筒、模造、雑誌、ポリ乳酸をコーティングされた紙等の古紙から得られる回収パルプなど抄紙原料として一般的に使用されているものであればよい。果物、古着、バナナ、トウキビの茎などの非木材資源から無薬品・非加熱パルプ装置から得られるパルプや藻類由来のパルプ等などでもよい。
本発明において、防滑層には接着剤(バインダー)成分を含有させる。ここで接着剤成分とは、下記に挙げた室温で流動性のあるラテックス系バインダーや水溶性バインダーなど単独でも塗膜を形成するものをいう。また、防滑層には、他性能を付与するべく他の添加剤を加えることができる。
本発明においては防滑層用塗料に配合する接着剤としてPVAを用いる。ここでPVAとは、完全鹸化型PVA、部分鹸化型PVAあるいは官能基としてカルボキシル基を含む変性PVAであってもよい。
本発明においては、防滑層における組成物の配合比率を、熱膨張性マイクロカプセル100質量部あたり、PVAとスチレンと共役ジエン化合物の共重合体の総質量部が80質量部以上200質量部未満とすることが好ましい。さらに好ましくは総質量部が90質量部以上180質量部以下、特に好ましくは95質量部以上175質量部以下である。接着剤としてPVAとスチレンと共役ジエン化合物の共重合体の総質量が80質量部より少ないと、熱膨張性マイクロカプセルとの物理的又は化学的な保持が弱くなり、熱膨張性マイクロカプセルの脱落が生じ防滑性が低下するおそれがある。一方、総質量部が200質量部以上と多いと、防滑層表面でバインダーの露呈が観察されるようになり、積載時や、巻き取り時または、断裁時にブロッキングを生ずるおそれがある。
本発明において、防滑層に含有させる熱膨張性マイクロカプセルと、PVAと、スチレンと共役ジエン化合物の共重合体の個別の配合比率としては、熱膨張性マイクロカプセル100質量部に対し、PVAを30〜80質量部、スチレンと共役ジエン化合物の共重合体を50〜150質量部含有させることが好ましい。PVAまたはスチレンと共役ジエン化合物の共重合体のどちらかの割合が上記比率から外れると、ブロッキングを生じるか、または防滑性付与材である熱膨張性マイクロカプセルを基材上で保持できなくなるおそれがある。
本発明の防滑層に用いることのできるPVAとしては、例えば株式会社クラレ社製の商品名ポバールのPVA203、205、205MB、205S、217、217SB、217MB、217PK、217S、220、220SB、220S、224、224、SB、224S、225、235、CST、105、117、117K、117S、124等、KMシリーズでは、KM−118、KL−118、KL−318等、OTP−2、5、SD−1000、CM−318、R−1130等や、日本合成化学工業株式会社製の商品名ゴーセノールのシリーズ、商品名ゴーセナールのTシリーズ、商品名ゴーセランL−3266、商品名ゴーセファイマーZのシリーズ、K−210等がある。
本発明の防滑性シートの防滑層に用いるガラス転移温度が−35℃〜20℃であるスチレンと共役ジエン化合物の共重合体の具体例としては、例えば下記の市販品が挙げられる。ラテックス系(アクリル系やNB系も含む)として、日本エイアンドエル株式会社製のスチレン・ブタジエン系ラテックスエマルジョンである、商品名スマーテックスPA−9281(Tg7℃)、7027、3842(Tg−10℃)、5306(Tg−5℃)、8029(Tg7℃)、3010、SR−107(Tg−15℃)等がある。旭化成ケミカルズ株式会社製のスチレン・ブタジエン系の商品名A−7001(Tg−22.4℃)、A−5931(Tg0℃)、A−2245(Tg−10℃)、L−5930(Tg−1℃)、P−6030(Tg−5℃)、A−6160(Tg20℃)。日本ゼオン株式会社製のアクリル系、スチレン・ブタジエン系、NB系の商品名Nipol LXシリーズ、PKTシリーズ、SXシリーズ、例えば、LX430(Tg12℃)、LX472(Tg−25℃)、LX874(Tg−31℃)、Nipol2570X5(Tg−18℃)、PKT8111(Tg−8℃)、PKT8112(Tg−3℃)。JSR株式会社製のスチレン・ブタジエン系の商品名JSR0693、JSR0695(Tg−4℃)、JSR0696(Tg−12℃)、JSR0614、JSR0619、JSR0623A、JSR0850、JSR0640が挙げられる。
また本発明の防滑層には前述のPVA及びガラス転移温度が−35℃〜20℃であるスチレンと共役ジエン化合物の共重合体と共に、本発明の目的とする効果を損なわない範囲で、他の接着剤を使用することが可能である。使用可能な接着剤の例としては、ゼラチン、カゼイン等のプロテイン類、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、酸化澱粉等の澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース類、アルギン酸ソーダ、アラビヤゴム等の多糖類の如き水溶性天然高分子化合物、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、塩化ビニル系エマルジョン、酢酸ビニル系エマルジョン等の単体でのエマルジョン又はそれら共重合体、マレイン酸共重合体等の如き水溶性合成高分子化合物が挙げられる。同様に、他のラテックス系バインダーの例としては、酢酸ビニル系ラテックス、塩化ビニル系ラテックス、及びこれらにアクリル酸の如き官能基を含有させたもの、ひまし油から作られるプラスチックを原料としたポリアミド系エラストマーなども挙げることが出来る。
これら使用可能な他の接着剤の具体例としては、塩化ビニル系(共重合)またはアクリルエマルジョンである日信化学工業株式会社製の商品名ビニブランのシリーズ、例えばビニブラン902、900、900GT、690、700番台、603、2652、2600番台、2797、AD−94、278J、278N、278T、278D、278、276、271、278D、NF−690、FJ15、16、アクリル系エマルジョンである株式会社星光PMC社製の商品名T−XPのシリーズで例えば、商品名T−XP118(Tg−9℃)、T−XP101(Tg−24℃)、XP8800(Tg15℃)、ジョンソンポリマー株式会社製の商品名ジョンクリルのシリーズ、近代化学工業株式会社製の商品名ケイコートのシリーズ。日本合成化学株式会社製の、商品名モビニールのシリーズで例えば、742A、747、8030、718A、8020、730L、DM60、8055A、酢酸ビニル系(共重合体も含む)エマルジョンとしては、昭和電工株式会社製の商品名ポリゾールのシリーズ、例えば、ポリゾールEVAAD−10、13、AM−3000、3150、OLY・OLZシリーズ、MP−930、サイデン化学株式会社製の商品名X−505シリーズ、X−5−5−016Eシリーズ、三井・デュポンポリケミカル株式会社製の商品名エバフレックスのシリーズ、例えば、エバフレックスEV250、260、270等を使用することも可能である。
また、防滑性、塗工性、接着性、塗膜形成性、耐スチーム性(耐熱水性)、除電性、操業性を付与・改良する目的の為に、防滑層に熱膨張性マイクロカプセル(表面処理が施されたものやスラリー状のものも含む)、増粘剤(親水性アルミナ、アルミナシリケートなども含む)、帯電防止剤または導電剤・静電剤、樹脂系帯電防止剤、シリカ系帯電防止剤、硬化剤・架橋剤、液粘度調整剤、成膜助剤、消泡剤、カール抑制剤、アンカー剤、レベリング性向上剤等を含有させることが出来る。
本発明の防滑性シートにおいては、その最大の特徴である防滑性を示す目安として、静摩擦係数を3.50以上とする。より好ましくは4.00以上である。本発明の防滑性シートの用途として、物体が該シートに接することによりその物体との間に摩擦を生じやすくさせる必要がある。その物体は用途により異なる為、一定の指標として、防滑性シート同士の静摩擦係数を測定することで防滑性の目安を設けることができる。この静摩擦係数が高ければ、物体と本発明のシートの間により大きな摩擦を生じさせることが可能となる。
以下、本発明に係る防滑性シートの実施例について具体的に説明するが、本発明はこれ等の実施例に限定されるものではない。また、実施例及び比較例中の「質量部」及び「%」とは、特に断らない限り、乾燥固形分での質量部及び質量%を示す。
各実施例及び比較例で得られた防滑性シートの評価方法は以下の通り行った。各評価結果は表1に示されている。なお、各実施例及び比較例の防滑層用塗料の組成も表1に掲載されている。
(1)防滑性:防滑性について触感評価を行なった。平らなステンレス表面に置き、手のひらを当て滑らすことで評価を行なった。
◎:ステンレス面からシートが全く動かない状態であり非常に良好で、実用レベ ルである。
○:ステンレス面からシートが殆ど動かない状態であり、実用レベルである。
△:ステンレス面からシートが少し動く状態であり、実用に耐えない。
×:ステンレス面からシートが滑る状態であり、実用に耐えない。
(2)防滑層強度:防滑層の強度を触感評価にて行なった。人差し指で防滑層面を5回擦り評価した。
◎:熱膨張マイクロカプセルは、全く取れることがなく非常に良好であり、実用 レベルである。
○:熱膨張マイクロカプセルは、殆ど取れることなく良好であり、実用レベルで ある。
△:塗工面を擦った際、粉状のものが指に付着し、擦った部分の防滑性が擦らな い部分より劣った状態で実用性に耐えない。
×:指で擦ると多くの粉状のものが指付着し、実用性に耐えない。
(3)密度:防滑性シートの密度を JIS P 8118に従って測定した。
(4)摩擦係数:JIS P 8147に規定する水平法に従って防滑層面の静摩擦係数、動摩擦係数を測定した。試験装置は、東洋精機株式会社製ストログラフR2型を用いた。装置は、金属製の水平板及びおもりからなる。測定環境は、温度23℃、湿度50%r.h.の環境下で行った。測定条件として、幅60mm、長さ100mm、質量1000gのおもりに防滑性シートから作成した幅60mm、長さ100mmの試験片を貼付した。水平板には、幅70mm、長さ210mmの試験片を貼付した。おもりに貼付した試験片と水平板に貼付した試験片とが接する面同士が本防滑性シートの表面と裏面のように反対になるように組み合わせ、水平板上のおもりを移動速度10mm/minで約50mm移動して摩擦力を測定。また、おもりによる垂直荷重を1000mNとした。最初のピークを静摩擦力とし、静摩擦係数を算出した。また、動摩擦力は最初のピークを除き、それ以降の任意の5点の動摩擦力の平均値から動摩擦係数を算出した。
(5)表面WAX強度:防滑層の表面強度をJAPAN TAPPI No.1にしたがって測定した。ワックスを剥がした後、ワックス面の色とは異なる塗工層由来の(白色)物質が剥がしたワックス面に全く付着していない状態であるワックス番号において最も高い値を採用した。数値が高い程、塗工層の強度が強いことを示す。
(6)ブロッキング評価:ブロッキング加速試験として、ハガキサイズ(100mm×148mm)に裁断した防滑性シートを20枚重ね、60℃×50%r.h.の条件下で加担荷重分10kgを載せ1週間整置し、その後、重ね合わせた防滑性シートを1枚ずつ剥がしていき、防滑性シート同士のブロッキングの有無を目視にて評価した。
(7)熱膨張性マイクロカプセルの膨張後の粒子径の測定:キーエンス株式会社製VHX−1000を使用し、ズームレンズはVH−Z100を使用。8000倍−1万倍に拡大し深度合成、3D合成を使用し防滑層表面で円形の熱膨張性マイクロカプセルを対象とし、その粒子径を測定した。
< 実施例1>
熱膨張性マイクロカプセル(商品名:EXPANCEL 007WUF40/AkzoNobel社製、膨張開始温度91−99℃、膨張前平均粒子径10−16μm、膨張後粒子径30μm−80μm)100質量部、完全鹸化型ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117/株式会社クラレ製)33.3質量部、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−2245/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−10℃)116.7質量部を水中に添加して十分に攪拌し、次いで食塩濃度3%の食塩水を3.3部加えて、固形分濃度14%の防滑層用塗料を得た。得られた防滑性塗料を、坪量が82.4g/mのクラフト紙に片面あたりの絶乾塗工量が2.5g/mとなるようにエアナイフコーターにて該クラフト紙の両面に塗工して防滑性シートを得た。
< 実施例2>
実施例1において、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−2245/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−10℃)の配合部数を66.7部とした以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
< 実施例3>
実施例1において、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117/株式会社クラレ社製)33.3質量部を、カルボキシ変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセナールT−350/日本合成化学工業株式会社製)33.3質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
< 実施例4>
実施例1において、完全鹸化型ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117/株式会社クラレ社製)33.3質量部を、部分鹸化型ポリビニルアルコール(商品名:PVA−235(株式会社クラレ社製)71質量部とし、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−2245/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−10℃)の配合量を100質量部とした以外は実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
< 実施例5>
実施例1において、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−2245/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−10℃)66.7部を、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−7001/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−22.4℃)66.7質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
< 実施例6>
実施例1において、熱膨張性マイクロカプセル(商品名:EXPANCEL007WUF40/AkzoNobel社製、膨張開始温度91−99℃、膨張前平均粒子径10−16μm)100質量部を、熱膨張性マイクロカプセル(商品名:EXPANCEL031DUX40/AkzoNobel社製、膨張開始温度80−95℃、膨張前平均粒子径10−16μm、膨張後粒子径20μm−75μm)100質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
< 実施例7>
実施例1において、熱膨張性マイクロカプセル(商品名:EXPANCEL007WUF40/AkzoNobel社製、膨張開始温度91−99℃、膨張前平均粒子径10−16μm)100質量部を、熱膨張性マイクロカプセル(商品名:EXPANCEL461WE20d36/AkzoNobel社製、膨張済みグレード、膨張後粒子径20−30μm)100質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
< 実施例8>
実施例1において、片面あたりの絶乾塗工量を1.5g/mに変更した以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
< 実施例9>
実施例1において、片面あたりの絶乾塗工量を5.0g/mに変更した以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
< 実施例10>
実施例1において、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−2245/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−10℃)117部を、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−6160/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg20.0℃)117質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
< 実施例11>
実施例1において、熱膨張性マイクロカプセル(商品名:EXPANCEL007WUF40/AkzoNobel社製、膨張開始温度91−99℃、膨張前平均粒子径10−16μm)100質量部を、熱膨張性マイクロカプセル(商品名:EXPANCEL921WE40d24/AkzoNobel社製、膨張済みグレード、膨張後粒子径35−55μm)100質量部に変更し、固形分濃度10%の防滑層用塗料を得た以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
< 比較例1>
実施例1において、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−2245/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−10℃)の配合部数を150質量部とし、完全鹸化型ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117/株式会社クラレ製)を配合しなかった以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
< 比較例2>
実施例1において、完全鹸化型ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117/株式会社クラレ製)33.3質量部を、スチレン−アクリル共重合樹脂(商品名:T−XP276/星光PMC社製)333質量部に変更し、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−2245/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−10℃)の配合部数を333質量部とし、粘度調整用に増粘剤(商品名:マーポローズ60MP−4000/松本油脂製薬株式会社製)3質量部を添加した以外は実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
< 比較例3>
実施例1において、完全鹸化型ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117/株式会社クラレ製)及び変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−2245/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−10℃)を配合せず、替わりに変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:NipolLX416/日本ゼオン株式会社製、Tg50℃)を1500質量部を配合した以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
< 比較例4>
実施例1において、熱膨張性マイクロカプセル(商品名:EXPANCEL 007WUF40/AkzoNobel社製、膨張開始温度91−99℃、膨張前平均粒子径10−16μm)100質量部を、熱膨張性マイクロカプセル(商品名:EXPANCEL031DUX40/AkzoNobel社製、膨張開始温度80−95℃、膨張前平均粒子径10−16μm)100質量部に変更し、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−2245/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−10℃)の配合量を2000質量部とし、完全鹸化型ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117/株式会社クラレ製)を配合しなかった以外は実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
< 比較例5>
実施例1において、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:A−2245/旭化成ケミカルズ株式会社製、Tg−10℃)116.7質量部を、変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックス(商品名:NipolLX110/日本ゼオン株式会社製、Tg−45℃)66.7質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして防滑性シートを得た。
Figure 0005914285

Claims (1)

  1. 基材の少なくとも一方の面に防滑層を設けた防滑性シートにおいて、該防滑層が片面当たり1.5〜5.0g/mの絶乾塗工量を有し、かつ少なくとも下記の(a)〜(c)を含む組成物よりなり、
    (a)膨張後の粒子径が20〜80μmである熱膨張性マイクロカプセル
    (b)ポリビニルアルコール
    (c)ガラス転移温度が−35℃〜20℃であるスチレンと共役ジエン化合物の共重合体
    該組成物の配合比率が、前記(a)を100質量部とした時、(b)が30〜80質量部で、(c)が50〜150質量部であり、
    JIS−P8147に規定する水平法による静摩擦係数が3.50以上であることを特徴とする防滑性シート。
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