JP5914009B2 - 渦巻ばね - Google Patents

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Description

本発明は、例えば車両用シートのシートバック、タンブル機構、シートベルト巻取機構などに用いられる渦巻ばねに関する。
特許文献1、2に示すように、車両用シートには、渦巻ばねが使用されている。すなわち、車両用シートは、シートバックを備えている。シートバックは、前後方向に揺動可能である。渦巻ばねは、後傾状態のシートバックに対して、前傾方向の付勢力を付勢している。
シートバックの揺動に伴い、渦巻ばねは弾性的に変形する。このため、渦巻ばねには、応力が発生する。例えば、自然状態(無荷重状態)に対する巻締方向の変形量が最も大きい最大変形状態においては、ばね材の径方向内側に圧縮応力が、径方向外側に引張応力が、それぞれ発生する。渦巻ばねの強度は、発生する応力の最大値に耐えうるように、設定されている。
特開2010−274737号公報 特開2009−61080号公報
しかしながら、渦巻ばねの応力は部位によって異なる。このため、渦巻ばねの応力分布は不均一である。例えば、外端自由(渦巻ばねの外端部が、外側相手物に対して、揺動可能(モーメントフリー)に係止されている状態)であって非接触式の渦巻ばね(最大変形状態において径方向に隣り合うばね材が接触しない渦巻ばね)の場合、内端部から0.5巻、1.5巻、2.5巻などの巻位置において、応力が大きくなりやすい。一方、内端部から1巻、2巻、3巻などの巻位置において、応力が小さくなりやすい。このため、渦巻ばねを設計する際においては、応力の最大値に耐えうるように、渦巻ばねの強度を設定する必要がある。応力の最大値が小さければ、また応力分布のばらつきが小さければ、その分、渦巻ばねの強度の設定値を小さくすることができる。
本発明の渦巻ばねは、上記課題に鑑みて完成されたものである。本発明は、応力の最大値を小さくすることが可能であって、応力分布のばらつきを小さくすることが可能な渦巻ばねを提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明の渦巻ばねは、帯状のばね材製であって、内側相手物に固定される内端部と、外側相手物に対して揺動可能に係止される外端部と、該内端部と該外端部とを渦巻状に連結する渦巻部と、を備え、該内端部と該外端部とを相対的に回転させることにより、最小変形状態から最大変形状態まで弾性的に変形可能な渦巻ばねであって、前記最大変形状態において、径方向に隣り合う前記ばね材の少なくとも一部が接触しない非接触区間と、径方向に隣り合う該ばね材が全て接触する接触区間と、が配置され、該最大変形状態における、前記渦巻部の渦形状中心と、前記外端部と前記外側相手物とが接触する外側接触部と、を結ぶ直線を基準線として、該渦巻部の延在方向に沿って、該渦形状中心を中心とする中心角80°以上160°以下の区間かつ該渦巻部の径方向内側には、内側基準部が配置され、前記接触区間は、該内側基準部の径方向外側に配置されることを特徴とする。
ここで、「帯状」には「線状」も含まれる。すなわちばね材の短手方向幅は特に限定しない。また、最大変形状態における渦巻部の内端部側の端部を0とした場合の周方向位置を「巻位置」として、「渦巻部の渦形状中心」とは、渦巻部の巻位置0以上0.25以下の区間の近似円の中心をいう。
本発明の渦巻ばねは、外端自由の渦巻ばねである。渦巻ばねは、最小変形状態(自然状態に対する変形量が最も小さい状態)から、最大変形状態(自然状態に対する変形量が最も大きい状態)まで、弾性的に変形可能である。
最大変形状態においては、渦巻ばねに、径方向に隣り合うばね材の少なくとも一部が接触しない非接触区間と、径方向に隣り合うばね材が全て接触する接触区間と、が配置されている。すなわち、最大変形状態においては、渦巻ばねの周方向に、少なくとも一つの非接触区間と、少なくとも一つの接触区間と、が配置されている。逆に言えば、最大変形状態においては、渦巻ばねの周方向全域に亘って、非接触区間だけが配置されることはない。また、最大変形状態においては、渦巻ばねの周方向全域に亘って、接触区間だけが配置されることはない。
接触区間は、内側基準部の径方向外側に配置されている。内側基準部は、最大変形状態における、渦巻部の渦形状中心と、外端部と外側相手物とが接触する外側接触部と、を結ぶ直線を基準線として、渦巻部の延在方向に沿って、該渦形状中心を中心とする中心角80°以上160°以下の区間に配置されている。並びに、内側基準部は、渦巻部の径方向内側に配置されている。ここで、内側基準部の位置を中心角80°以上160°以下の区間に設定したのは、80°未満、160°超過の場合、応力低減効果が得られないためである。
本発明の渦巻ばねには、最大変形状態において、接触区間と、非接触区間と、が配置されている。接触区間においては、径方向に隣り合う全てのばね材が接触している。これに対して、非接触区間においては、径方向に隣り合うばね材のうち、少なくとも一部が接触していない。このため、非接触区間に対して、接触区間の方が、周方向の摩擦抵抗が大きくなる。
本発明の渦巻ばねは、当該接触区間を所望の位置に意図的に設定することにより、応力を制御している。すなわち、内側基準部を設定することにより、接触区間を意図的に創出している。並びに、内側基準部の位置を中心角80°以上160°以下の区間に設定することにより、接触区間の位置を調整している。接触区間の位置を調整すると、渦巻ばねの各部の曲げモーメントを、制御することができる。
本発明の渦巻ばねによると、特許文献1、2に記載されている、外端自由(渦巻ばねの外端部が、外側相手物に対して、揺動可能(モーメントフリー)に係止されている状態)であって非接触式の渦巻ばね(最大変形状態において径方向に隣り合うばね材が接触しない渦巻ばね)と比較して、最も応力が大きくなる最大変形状態において、応力分布のばらつきを小さくすることができる。また、応力の最大値を小さくすることができる。したがって、渦巻ばねの強度の設定値を小さくすることができる。よって、本発明の渦巻ばねは、容易に軽量化、小型化することができる。
また、本発明の渦巻ばねには、最大変形状態において、非接触区間が配置されている。このため、トルク伝達効率が高いという非接触式の渦巻ばねのメリットを享受することができる。並びに、本発明の渦巻ばねには、最大変形状態において、接触区間が配置されている。このため、応力が小さい、小型化しやすいという接触式の渦巻ばね(最大変形状態において径方向に隣り合うばね材の少なくとも一部が接触する渦巻ばね)のメリットを享受することができる。このように、本発明の渦巻ばねによると、非接触式の渦巻ばねのメリットおよび接触式の渦巻ばねのメリットを、併有することができる。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記内側基準部は、前記内端部と前記渦巻部との境界、または前記内側相手物と該渦巻部との接点のうち最も該内端部寄りの該接点に配置される内側接触部である構成とする方がよい。
本構成によると、(α)内端部と渦巻部との境界、または(β)内側相手物と渦巻部との接点のうち最も内端部寄りの接点に、内側接触部が配置される。(β)の場合であって、かつ内側相手物と渦巻部との接点が単一の場合は、当該接点に内側接触部が配置される。また、(β)の場合であって、かつ内側相手物と渦巻部との接点が複数の場合は、複数の接点のうち、最も内端部に近い接点に、内側接触部が配置される。本構成によると、内端部、内側相手物の位置を調整することにより、所望の位置に内側接触部を配置することができる。
(2−1)好ましくは、上記(2)の構成において、前記内端部は、直線部と、前記渦巻部に連なる一定の曲率の曲線部と、を有し、前記内側接触部は、該曲線部と該渦巻部との境界に配置される構成とする方がよい。本構成によると、曲線部と渦巻部との境界を利用して、内側接触部を配置することができる。
(3)好ましくは、上記(1)の構成において、前記内側基準部は、前記内側相手物から独立して配置される接触誘導部材と、前記渦巻部と、の接点に配置される構成とする方がよい。本構成によると、内側基準部が内側相手物から独立している。このため、内端部、内側相手物の位置設定の自由度が高くなる。また、内側基準部の位置設定の自由度が高くなる。
(4)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、荷重が加わっていない自然状態における総巻数が2巻以上5巻以下であって、該自然状態における前記渦巻部の渦形状中心から最小径部までの距離を内径R1、該自然状態における該渦巻部の渦形状中心から最大径部までの距離を外径R2、該自然状態における該渦巻部の径方向に隣り合う前記ばね材間の巻間隔λをλ=(R2−R1)/R2として、該巻間隔λは、0.45以上0.65以下である構成とする方がよい。
本構成によると、汎用の渦巻ばねの代用として、本発明の渦巻ばねを用いることができる。なお、総巻数の範囲(2巻以上5巻以下)は、渦巻ばねの設置スペース、ばね特性、応力などを基に、決定した。また、巻間隔λの範囲(0.45以上0.65以下)は、渦巻ばねの内径、ばね材のサイズ、渦巻ばねの製造方法などを基に、決定した。
本発明によると、応力の最大値を小さくすることが可能であって、応力分布のばらつきを小さくすることが可能な渦巻ばねを提供することができる。
第一実施形態の渦巻ばねが配置された車両用シートの前傾状態における模式側面図である。 図1の円II内の拡大図である。 同渦巻ばねが配置された車両用シートの後傾状態における模式側面図である。 図3の円IV内の拡大図である。 図4の円V内の拡大図である。 図4の円VI内の拡大図である。 (a)は、最大変形状態における渦巻部の渦形状中心の設定方法の模式図(その1)である。(b)は、同設定方法の模式図(その2)である。(c)は、同設定方法の模式図(その3)である。 第二実施形態の渦巻ばねの後傾状態における側面図である。 最大変形状態における実施例1の内側接触部の位置と応力増加率との関係を示すグラフである。 最大変形状態における実施例1の巻位置と応力との関係を示すグラフである。
以下、本発明の渦巻ばねをシートバック揺動用渦巻ばねとして具現化した場合の実施の形態について説明する。
<第一実施形態>
[渦巻ばねの配置および構成]
まず、本実施形態の渦巻ばねの配置および構成について説明する。図1に、本実施形態の渦巻ばねが配置された車両用シートの前傾状態における模式側面図を示す。図2に、図1の円II内の拡大図を示す。図3に、同渦巻ばねが配置された車両用シートの後傾状態における模式側面図を示す。図4に、図3の円IV内の拡大図を示す。
図1、図3に示すように、車両用シート8は、シートクッション80(説明の便宜上、一点鎖線で示す)とシートバック81(説明の便宜上、一点鎖線で示す)とを備えている。シートクッション80は、鋼製であって板状のクッションフレーム800を備えている。クッションフレーム800は、左右一対配置されている。クッションフレーム800は、シートスライド機構(図略)を介して、車両フロア(図略)に固定されている。
シートバック81は、鋼製のバックフレーム810を備えている。バックフレーム810は、左右一対配置されている。一対のバックフレーム810は、鋼製の連結ロッド(図略)により連結されている。バックフレーム810下端とクッションフレーム800後端とは、シャフト(図略)により揺動可能に連結されている。
シートバック81は、シートクッション80に対して、図1の前傾状態から図3の後傾状態まで、前後方向に揺動可能である。図1の前傾状態は、本発明の「最小変形状態」の概念に含まれる。図3の後傾状態は、本発明の「最大変形状態」の概念に含まれる。
図2、図4に示すように、クッションフレーム800には、内側相手物3が配置されている。一方、バックフレーム810のブラケット810aには、外側相手物4が配置されている。
渦巻ばね1は、内端部20と、渦巻部21と、外端部22と、を備えている。渦巻ばね1は、帯状のばね材Sにより形成されている。自然状態(無荷重状態)において、渦巻部21は、アルキメデス曲線状を呈している。すなわち、自然状態において、渦巻部21の、巻間隔(径方向に隣り合うばね材S間の間隔)は一定である。
内端部20は、内側相手物3に固定されている。内端部20は、内側相手物3に対して、自由に揺動することができない。図5に、図4の円V内の拡大図を示す。図5に示すように、内端部20は、直線部200と、曲線部201と、を備えている。直線部200は、渦巻部21に対して、径方向内側に配置されている。曲線部201は、直線部200と渦巻部21とを連結している。曲線部201の曲率は一定である。曲線部201の曲率中心aは、渦巻部21の径方向内側に設定されている。内側接触部Aは、曲線部201と渦巻部21との境界に配置されている。また、内側接触部Aにおいて、ばね材Sは、内側相手物3に接触している。
図4に示すように、外端部22は、外側相手物4に係止されている。外端部22は、外側相手物4に対して、自由に揺動することができる。図6に、図4の円VI内の拡大図を示す。図6に示すように、外端部22は、直線部220と、曲線部221と、を備えている。直線部220は、渦巻部21に対して、径方向外側に配置されている。曲線部221は、直線部220と渦巻部21とを連結している。曲線部221の曲率は一定である。曲線部221の曲率中心bは、渦巻部21の径方向外側に設定されている。外側接触部Bは、外側相手物4と曲線部221との接触界面の周方向端に配置されている。
前傾状態においては、図2に示すように、径方向に隣り合うばね材Sが全て離間している。前傾状態に対して、後傾状態においては、渦巻部21が巻き締められる。このため、後傾状態においては、図4に示すように、接触区間Cが発生する。接触区間Cは、内側接触部Aの径方向外側に発生する。接触区間Cにおいては、径方向に隣り合うばね材Sが全て接触している。なお、渦巻ばね1の周方向全域のうち、接触区間C以外の区間においては、径方向に隣り合うばね材Sが接触していない。接触区間C以外の区間は、本発明の「非接触区間」に相当する。
接触区間Cを創出しているのは、内側接触部Aである。また、接触区間Cの位置を調整しているのは、内側接触部Aである。内側接触部Aは、後傾状態における、渦巻部21の渦形状中心Oと、外側接触部Bと、を結ぶ直線を基準線Lとして、渦巻部21の延在方向(図4における反時計回り方向)に沿って、渦形状中心Oを中心とする中心角120°の位置θに配置されている。
図7(a)〜図7(c)に、最大変形状態における渦巻部の渦形状中心の設定方法の模式図を示す。まず、図7(a)に示すように、巻位置0を起点とする所定区間h1の近似円i1を作成し、当該近似円i1の中心o1、中心角θ1を算出する。次に、図7(b)に示すように、巻位置0を起点とする所定区間h2(>h1)の近似円i2を作成し、当該近似円i2の中心o2、中心角θ2を算出する。このように、所定区間を徐々に拡大しながら、中心、中心角を算出する。図7(c)に示すように、巻位置0を起点とする所定区間h3(>h2)の近似円i3を作成し、当該近似円i3の中心o3、中心角θ3を算出した際、中心角θ3が90°(つまり巻位置0.25)になったら、この際の中心o3を、最大変形状態における渦巻部の渦形状中心O(図4参照)に設定する。
[作用効果]
次に、本実施形態の渦巻ばねの作用効果について説明する。図4に示すように、後傾状態(最大変形状態)においては、渦巻ばね1に、径方向に隣り合うばね材Sが全て接触する接触区間Cと、径方向に隣り合うばね材Sの少なくとも一部が接触しない非接触区間(渦巻ばね1の周方向全域のうち、接触区間C以外の区間)と、が配置されている。すなわち、後傾状態においては、渦巻ばね1の周方向に、少なくとも一つの非接触区間と、少なくとも一つの接触区間Cと、が配置されている。接触区間Cにおいては、径方向に隣り合う全てのばね材Sが接触している。これに対して、非接触区間においては、径方向に隣り合うばね材Sのうち、少なくとも一部が接触していない。
本実施形態の渦巻ばね1は、内側接触部Aを設定することにより、接触区間Cを意図的に創出している。並びに、内側接触部Aの位置を中心角120°の位置θ(中心角80°以上160°以下の区間内)に設定することにより、接触区間Cの位置を調整している。接触区間Cの位置を調整すると、渦巻ばね1の各部の曲げモーメントを、制御することができる。このため、非接触式かつ外端自由の渦巻ばねの比較して、最も応力が大きくなる後傾状態において、応力分布のばらつきを小さくすることができる。また、応力の最大値を小さくすることができる。したがって、渦巻ばね1の軽量化、小型化が容易である。
また、本実施形態の渦巻ばね1には、後傾状態において、非接触区間が配置されている。このため、トルク伝達効率が高いという非接触式の渦巻ばねのメリットを享受することができる。並びに、本実施形態の渦巻ばね1には、後傾状態において、接触区間Cが配置されている。このため、応力が小さい、小型化しやすいという接触式の渦巻ばねのメリットを享受することができる。このように、本実施形態の渦巻ばね1によると、非接触式の渦巻ばねのメリットおよび接触式の渦巻ばねのメリットを、併有することができる。
また、本実施形態の渦巻ばね1によると、内端部20、内側相手物3の位置を調整することにより、所望の位置に内側接触部Aを配置することができる。また、図5に示すように、曲線部201と渦巻部21との境界を利用して、内側接触部Aを配置することができる。
<第二実施形態>
本実施形態の渦巻ばねと、第一実施形態の渦巻ばねとの相違点は、接触誘導部材が配置されている点である。ここでは、相違点についてのみ説明する。図8に、本実施形態の渦巻ばねの後傾状態における側面図を示す。なお、図4と対応する部位については、同じ符号で示す。
図8に示すように、渦巻部21の径方向内側には、接触誘導部材23が配置されている。接触誘導部材23は、短軸の丸棒状(ピン状)を呈している。接触誘導部材23は、渦巻部21に、径方向内側から接触している。内側基準部Dは、接触誘導部材23と渦巻部21との接点に配置されている。
本実施形態の渦巻ばね1と、第一実施形態の渦巻ばねとは、構成が共通する部分に関しては、同様の作用効果を有する。また、本実施形態の渦巻ばね1によると、内側基準部Dが内側相手物3から独立している。このため、内端部20、内側相手物3の位置設定の自由度が高くなる。また、内側基準部Dつまり接触誘導部材23の位置設定の自由度が高くなる。
<その他>
以上、本発明の渦巻ばねの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
接触区間C、非接触区間の配置数は特に限定しない。接触区間Cにおいては、図4に示すように、径方向に接触するばね材S同士が、径方向に直線状に並んでいなくてもよい。例えば、曲線状(S字状、C字状など)、折れ線状(Z字状、ジグザグ状など)に並んでいてもよい。例えば、接触区間Cにおいて、径方向外側または径方向内側から見て、全ての接触界面(径方向に接触するばね材S同士の接触界面)が、重複していればよい。
接触区間Cにおける、径方向に接触するばね材S同士の接触状態は、特に限定しない。面接触、線接触、点接触のいずれであってもよい。または、これらの接触状態が適宜複合された接触状態であってもよい。
上記実施形態においては、非接触区間において、径方向に隣り合うばね材Sが全く接触していない。しかしながら、非接触区間において、径方向に隣り合うばね材Sが、部分的に接触していてもよい。
自然状態における渦巻部21の形状は特に限定しない。例えば、フェルマー曲線状、リチュース曲線状、クロソイド曲線状、双曲螺旋状、対数螺旋状などであってもよい。ばね材Sの材質は特に限定しない。例えば、硬鋼線、ピアノ線などの炭素鋼線、炭素鋼帯、ステンレス鋼線、ステンレス鋼帯などであってもよい。ばね材Sの形状は特に限定しない。板状、線状であってもよい。ばね材Sの短手方向の断面形状は特に限定しない。真円形、楕円形、矩形、台形、I形、L形、T形などであってもよい。また、ばね材Sは、中実でも中空でもよい。
内端部20、内側相手物3の形状は特に限定しない。内端部20が内側相手物3に揺動不可能に固定されていればよい。外端部22、外側相手物4の形状は特に限定しない。外端部22が外側相手物4に揺動可能に固定されていればよい。接触誘導部材23の、左方または右方から見た断面形状は、特に限定しない。弧状、真円状、楕円状、三角形、四角形、六角形、八角形などの多角形状であってもよい。
内側接触部Aは、内側相手物3と渦巻部21との接点に配置してもよい。図4に示すように、内側相手物3と渦巻部21との接点が複数ある場合は、最も内端部20寄りの接点に内側接触部を配置してもよい。このように、内側接触部Aは、曲線部201と渦巻部21との境界に配置しなくてもよい。渦巻ばね1の用途は特に限定しない。例えば、車両用シートのタンブル機構、シートベルト巻取機構などに用いてもよい。
以下、図4に示す第一実施形態の渦巻ばね1の同形状の渦巻ばね(実施例1)に対して行った、FEM(有限要素法)解析の結果について説明する。
<解析条件>
解析は市販のソフトウェアを使用した。解析においては、ばね材Sと相手物(内側相手物3、外側相手物4)との接触、およびばね材S同士の接触も考慮した。
<内側接触部Aの位置θについて>
図9に、最大変形状態における実施例1の内側接触部の位置と応力増加率との関係を示す。なお、応力増加率とは、応力の設計値を100%とした場合の、渦巻ばね1の応力の最大値を意味する。設計値σは、トルクをM、ばね材Sの短手方向幅(帯幅)をb、ばね材Sの板厚をhとして、以下の式(1)から算出される。
σ=(6×M)/(b×h) ・・・式(1)
渦巻ばね1の応力は、設計値σに対して10%増加状態(図9における許容限度)まで、許容される。図9に示すように、内側接触部Aの位置θ(図4参照)を、80°以上160°以下に設定すると、渦巻ばね1の応力の最大値を許容限度以下にすることができる。すなわち、応力の最大値を小さくすることができる。一方、位置θが80°未満の場合および位置θが160°超過の場合は、応力の最大値を小さくすることができない。
<応力分布について>
図10に、最大変形状態における実施例1の巻位置と応力との関係を示す。なお、比較例1として、外端自由であって非接触式の渦巻ばねのデータを示す。また、比較例2として、実施例1において内側接触部Aの位置θ=30°とした場合のデータを示す。
巻位置とは、渦巻部21の内端部20側の端部を0とした場合の周方向位置を意味する。巻位置が1増加すると、角度が外端部22に向かって360°(一回転)進行する。例えば、巻位置0は0°位置に、巻位置0.5は180°位置に、巻位置1は360°位置に、巻位置4.5は1620°に、巻位置5は1800°に、各々対応する。
図10に示すように、比較例1の場合、巻位置0、1、2、3の応力が小さくなっている。一方、巻位置0.5、1.5、2.5の応力が大きくなっている。このように、比較例1の場合、応力分布のばらつきが大きい。また、応力の最大値G(巻位置2.5付近の応力)が大きい。
比較例2の場合、巻位置0、1、2、3、4の応力が小さくなっている。一方、巻位置0.5、1.5、2.5、3.5の応力が大きくなっている。このように、比較例2の場合、比較例1ほどではないものの、応力分布のばらつきが大きい。また、比較例1ほどではないものの、応力の最大値F(巻位置0.5付近の応力)が大きい。
これに対して、実施例1(ただし内側接触部Aの位置θ=100°)の場合、巻位置によらず、応力が略一定である。つまり、実施例1の場合、応力分布のばらつきを小さくすることができる。
また、比較例1の応力の最大値Gを100%として、実施例1の応力の最大値E(巻位置0.5付近の応力)は、60%程度である。また、比較例2の応力の最大値Fを100%として、実施例1の応力の最大値Eは、75%程度である。このように、実施例1の場合、応力の最大値を小さくすることができる。
1:渦巻ばね、3:内側相手物、4:外側相手物、8:車両用シート
20:内端部、21:渦巻部、22:外端部、23:接触誘導部材、80:シートクッション、81:シートバック
200:直線部、201:曲線部、220:直線部、221:曲線部、800:クッションフレーム、810:バックフレーム、810a:ブラケット
A:内側接触部、B:外側接触部、C:接触区間、D:内側基準部、h1〜h3:区間、i1〜i3:近似円、θ1〜θ3:中心角、L:基準線、O:渦形状中心、R1:内径、R2:外径、S:ばね材、a:曲率中心、b:曲率中心

Claims (5)

  1. 帯状のばね材製であって、内側相手物に固定される内端部と、外側相手物に対して揺動可能に係止される外端部と、該内端部と該外端部とを渦巻状に連結する渦巻部と、を備え、該内端部と該外端部とを相対的に回転させることにより、最小変形状態から最大変形状態まで弾性的に変形可能な渦巻ばねであって、
    前記最大変形状態において、径方向に隣り合う前記ばね材の少なくとも一部が接触しない非接触区間と、径方向に隣り合う該ばね材が全て接触する接触区間と、が配置され、
    該最大変形状態における、前記渦巻部の渦形状中心と、前記外端部と前記外側相手物とが接触する外側接触部と、を結ぶ直線を基準線として、該渦巻部の延在方向に沿って、該渦形状中心を中心とする中心角80°以上160°以下の区間かつ該渦巻部の径方向内側には、内側基準部が配置され、
    前記接触区間は、該内側基準部の径方向外側に配置されることを特徴とする渦巻ばね。
  2. 前記内側基準部は、前記内端部と前記渦巻部との境界、または前記内側相手物と該渦巻部との接点のうち最も該内端部寄りの該接点に配置される内側接触部である請求項1に記載の渦巻ばね。
  3. 前記内端部は、直線部と、前記渦巻部に連なる一定の曲率の曲線部と、を有し、前記内側接触部は、該曲線部と該渦巻部との境界に配置される請求項2に記載の渦巻ばね。
  4. 前記内側基準部は、前記内側相手物から独立して配置される接触誘導部材と、前記渦巻部と、の接点に配置される請求項1に記載の渦巻ばね。
  5. 荷重が加わっていない自然状態における総巻数が2巻以上5巻以下であって、
    該自然状態における前記渦巻部の渦形状中心から最小径部までの距離を内径R1、該自然状態における該渦巻部の渦形状中心から最大径部までの距離を外径R2、該自然状態における該渦巻部の径方向に隣り合う前記ばね材間の巻間隔λをλ=(R2−R1)/R2として、
    該巻間隔λは、0.45以上0.65以下である請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の渦巻ばね。
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