JP5913257B2 - 手押し式台車 - Google Patents

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Description

本発明は、物を搭載可能な荷台部を備え、移動可能な手押し式台車に関する。
必要に応じて静止支持状態と移動可能状態とを切り替えることを可能とするために、ストッパー装置が取り付けられた手押し式台車(以下、台車と称す。)が知られている。
例えば、特許文献1に記載される台車(手押し運搬車)には、車輪に圧接させることによりブレーキ力を発生させるブレーキシューが設けられており、ブレーキシューと車輪との接触状態、非接触状態の切替えにより、台車の移動可能状態と静止支持状態とが切り替えられるようになっている。なお、このブレーキシューは、一端部(基端部)が車輪枠に回動自在に組み付けられ、他端部が棒線を介してブレーキハンドルに接続され、圧縮ばねにより車輪に圧接する方向に付勢されている。そして、圧縮ばねに押されたブレーキシューの接触状態によって車輪の転動が規制される一方で、ブレーキハンドルを上昇させることにより圧縮ばねの付勢に抗してブレーキシューを引っ張ることができ、ブレーキシューが車輪から離れて非接触状態とすることにより車輪を自在に転動させることが可能となる。
また、特許文献2に記載される台車(カート)においては、ねじりコイルばねから受ける軸方向力により制動されるマルチディスクブレーキが設けられており、台車を移動させる際には、操作ハンドル(ハンドレバー)を押す又は引くことによりブレーキを解除し、さらに操作ハンドルを押し又は引き続けることで台車を移動させることができるようになっている。この台車においては、操作ハンドルから手を離すと、ねじりコイルばねからの軸方向力に打ち勝っている力が消失するので、上記の逆工程をたどり、ブレーキの掛かった状態に戻る。これにより、操作ハンドルから手を離すとブレーキ操作を意識せずに自動的にブレーキを掛けることができるようになっている。
さらに、特許文献3には、台車に取り付けられた揺動脚を接地位置と収納位置とに切り替えることにより、台車の車輪を地面から浮かせた浮かし支持状態と、地面に立設した接地状態とに移動させて、台車を移動可能状態と静止支持状態とに切り替えることが提案されている。揺動脚は、台車を牽引するための操作ハンドルにリンク機構を介して接続されており、操作ハンドルの回動動作に連動して揺動脚の揺動位置が切り替えられるようになっている。
一方、特許文献4には、車輪の出し入れにより、台車を移動可能状態と静止支持状態とに切り替えることが記載されている。この特許文献4に記載の台車においては、台車の下部フレームの対向端縁に、下面に車輪が設けられた車輪支持板の一側が回転可能に取り付けられており、車輪支持板の回転により車輪の出し入れを行うことができる。
そして、一方の車輪支持板上に、内方に伸長して他方の車輪支持板の上面に一部が当接する操作杆が取り付けられ、他方の車輪支持板に、操作杆との当接面に回転自在なボールが介設されており、車輪を下部フレームの下方に出す際には、ボールに操作杆を押し当てることで、車輪支持板を下方に回転させることができる。この際、ボールは操作杆に転動自在に接触するので、極めて摩擦が小さい状態で当接移動できることが記載されている。また、台車には、車輪支持板が押し下げられた状態で、操作杆を固定する固定手段が設けられており、車輪を下部フレームの下方に出した状態で保持することができるようになっている。
また、特許文献5にも、車輪の出し入れにより、移動可能状態と静止支持状態とに切り替えることができる台車が記載されている。
実開平7‐31560号公報 特開2001‐163224号公報 特開平10‐287245号公報 実開平1‐85181号公報 実公平4‐23910号公報
特許文献1から3に記載される台車では、いずれも通常時(無操作時)においてブレーキが掛けられた静止支持状態とされ、台車を移動させる際に手動によりブレーキを解除することで移動可能状態とすることができる。
ところが、特許文献1又は特許文献2の台車のように車輪を押さえる方式では、台車を坂道でブレーキを掛けた状態としても、荷物の重みによってブレーキ力よりも大きな負荷が掛かり、車輪が滑り出すおそれがある。
一方、特許文献3に記載される台車では、車輪を地面から浮かせた状態とし、支持脚によって台車の静止支持状態を維持することから、車輪の滑り出しは問題とならない。しかし、リンク機構等の複雑なストッパー構造を用いることから、コスト面で問題がある。また、一般的なリンク機構には、支持点にスチールピンが使用されることから、グリスの使用が不可欠であり、グリス切れが生じるとスチールピンと案内溝(カム)との摩耗を引き起こしやすくなることも問題となる。さらに、グリスによるゴミや塵の付着が懸念される。
また、特許文献4及び特許文献5に記載される台車においても、静止支持状態では、車輪を上方に回転させて、下部フレームの内部に収納するとともに、下部フレームを接地させた状態としているので、車輪の滑り出しは問題とならない。ところが、台車の移動可能状態においては、作業者が意識して固定手段による操作杆の固定を解除しない限りは、車輪を退避させて静止支持状態に移行することはできない。このため、作業者がブレーキ操作(固定手段の操作)をしないまま、台車を長期間放置した場合には、搭載物の重量がそのまま車輪へ負荷され、車輪への負担が増大することで、早期破損につながる。また、坂道等で不用意に台車から手を離してしまった場合には、台車の車輪が滑り出す危険がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、静止支持状態と移動可能状態との切り替えを極めて簡単な構造、操作により行え、作業性及び安全性の向上を図ることができる手押し式台車を提供することを目的とする。
本発明の手押し式台車は、物を設置可能な荷台部と、該荷台部の下部に取り付けられ地面と接地可能に設けられた支持フレームと、前記荷台部を移動可能に支持する車輪と、前記車輪に移動力を伝える操作ハンドルとを備え、前記支持フレームには、前方部に前記支持フレームの接地面に対して上方及び下方に揺動自在な前方支持アームが取り付けられ、後方部に前記支持フレームの接地面に対して上方及び下方に揺動自在な後方支持アームが取り付けられており、前記車輪は、前記前方支持アームの下面に取り付けられる前輪と、前記後方支持アームの下面に取り付けられる後輪とを有し、前記前方支持アームには、前記荷台部の後方に向けて延在する前記操作ハンドルの基端部が接続されるとともに、前記後方支持アームの上面に当接する回転支点車輪が回転自在に設けられ、前記操作ハンドルを押し下げることにより、前記車輪を前記支持フレームの接地面よりも下側に突出させて前記荷台部を移動可能状態とし、前記操作ハンドルの押し下げを解除することにより前記支持フレームを接地状態として前記荷台部を静止支持する静止支持状態とする切り替え可能な構成とされることを特徴とする。
手押し式台車は、通常時、すなわち操作ハンドルの無操作時においては、荷台部及び支持フレームの重量によって、揺動自在に設けられた前方支持アーム及び後方支持アームが上方に揺動し、支持フレームが接地状態とされ、台車の移動が規制された静止支持状態とされる。また、台車を移動させる際には、操作ハンドルを押し下げることにより、前方支持アーム及び後方支持アームが下方に揺動し、車輪を支持フレームの接地面よりも下側に突出させて配置した移動可能状態に切り替えることができ、支持フレームを地面から浮かせて、車輪を接地させた状態として台車を移動することができる。そして、台車の移動は、操作ハンドルを押し下げながら移動力を加えることにより行うことができる。
また、この台車においては、車輪を接地させた後は、その車輪を回転支点としてヒンジ部を持ち上げることができ、車輪を回転支点とし、操作ハンドルを力点とした杆構造を利用することにより、荷台部及び支持フレームの昇降を行えるようにしている。この操作ハンドルの力点は、作用点となる支持フレームよりも車輪から大きく離れた位置に配置することができるので、荷台部に重量物を搭載した場合でも、小さな力で容易に昇降を行うことができる。また、台車は、移動可能状態において操作ハンドルを下方に押し下げながら走行させるため、危険を察知した場合に、操作ハンドルから手を離せば、荷台部及び支持フレームの自重により支持フレームが瞬時に接地し、台車を静止支持状態に切り替えることができる。
なお、前方支持アームと後方支持アームとの当接時においては、回転自在な回転支点車輪を後方支持アームの上面により案内する構成としているので、前方支持アームと後方支持アームとが摩擦の少ない状態で当接し、操作が容易になるとともに、これらの当接時に摩耗を生じることがないので、耐久性が向上する。また、これらの当接部にグリスを必要としないため、グリスによるゴミや塵の付着を回避することができる。
さらに、台車の停止時(静止支持状態)においては、支持フレームにより荷台部及びその荷台部に搭載された物の荷重を支えることとしているので、車輪への負担を軽減させることができ、耐久性を向上させることができる。
本発明の手押し式台車において、前記後方支持アームの前記回転支点車輪との当接面が、下方に屈曲して設けられているとよい。
回転支点車輪との当接面を下方に屈曲して設けることで、台車を静止支持状態と移動可能状態とで切り替える際の操作ハンドルの回動角度(操作量)を小さくすることができ、移行の応答性を高めることができる。
本発明の手押し式台車において、前記操作ハンドルの押し込み位置を規制するストッパーが設けられているとよい。
ストッパーにより操作ハンドルの押し込み位置を規制することで、操作ハンドルが押し下げられた移動可能状態を容易に維持することができ、台車を安定して移動させることができる。
本発明によれば、手押し式台車の静止支持状態と移動可能状態との切り替えを極めて簡単な構造、操作により行え、作業性及び安全性の向上を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係る重量物支持機構を備える手押し式台車の静止支持状態を示す図である。 図1に示す手押し式台車の移動可能状態を示す図である。 図1に示す手押し式台車の上面図であり、荷物台を取り外した状態を示す。 図1に示す手押し式台車の杆構造を説明する図である。 図1に示す手押し式台車の要部図であり、(a)が静止支持状態、(b)が移動可能状態を示す。 後輪の水平方向への回転を説明する図である。 後方支持アームの当接面を基端部と平行に設けた場合を説明する図であり、(a)が静止支持状態、(b)が移動可能状態を示す。 回転支点車輪の設置位置を説明する図であり、(a)が静止支持状態、(b)が移動可能状態を示す。 本発明の第2実施形態に係る手押し式台車を示す図である。 図9に示す手押し式台車の上面図である。 後方支持アームの当接面のその他の実施形態を説明する図である。
以下、本発明の手押し式台車の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、第1実施形態の手押し式台車100を示している。この手押し式台車100は、図1から図3に示すように、トレーラ等の重量物を支持する重量物支持機構9を備え、主に、牽引車との連結を解いたトレーラ(図示略)を、輸送船内等で安定して設置しておくために用いられる。
手押し式台車100は、図1に及び図2に示すように、物を設置可能な荷台部1と、荷台部1の下部に取り付けられ地面Fと接地可能に設けられた支持フレーム2と、荷台部1を移動可能に支持する車輪3f,3bと、車輪3f,3bに移動力を伝える操作ハンドル4とを備える。
そして、手押し式台車100を移動させる際には、荷台部1の後方に向けて延在する操作ハンドル4の伸長側に作業者が位置し、操作ハンドル4を進行方向に押し引きすることにより、移動力を伝える。手押し式台車100において、操作ハンドル4の伸長側(作業者側)を手押し式台車1の後側、操作ハンドル4の伸長側とは反対側を前側とし、前側に配置される車輪を前輪3f、後側に配置される車輪を後輪3bとする。
支持フレーム2は、全体が四角錐状に形成されており、その四角錐の底辺を構成するように方形枠状に連結された下部フレーム21と、四角錐の斜辺を構成するように下端部が下部フレーム21の角部に固定された4本の上部フレーム22とを備え、各上部フレーム22の中央位置には、対角に対向する上部フレーム22間を連絡する中部フレーム23が交差して設けられている。そして、この中部フレーム23上に、例えば油圧ジャッキ等により構成される重量物支持機構9が載置されている。
また、上部フレーム22の上端部からは、中部フレーム23上に載置された重量物支持機構9の軸が突出して設けられ、その先端部に荷台部1が取り付けられている。
そして、この支持フレーム2において、下部フレーム21の底面が地面Fとの接地面21aとされる。
前方部に配置された下部フレーム21の内側には、図4に示すように、ヒンジ部5を介して接地面21aに対して上方及び下方に揺動自在な前方支持アーム6が取り付けられており、この前方支持アーム6の下面に前輪3fが取り付けられている。また、後方部に配置された下部フレーム21の内側にも、同様に、ヒンジ部5を介して接地面21aに対して上方及び下方に揺動自在な後方支持アーム7が取り付けられており、この後方支持アーム7の下面に後輪3bが取り付けられている。
そして、前方支持アーム6の先端部には、上面に操作ハンドル4の基端部が接続されるとともに、下面に後方支持アーム7の上面に当接する回転支点車輪61が回転自在に設けられている。
一方、後方支持アーム7は、先端部側が下方に屈曲して設けられており、前方支持アーム6の回転支点車輪61との当接面71aが、下方に屈曲して設けられる。
また、前方支持アーム6の上面には、図3に示すように、側方部に配置された下部フレーム21の上面上まで伸長するフレーム材からなるストッパー8が設けられており、このストッパー8と、側方部の下部フレーム21の上面とが当接することにより、前方支持アーム6及び操作ハンドル4の下方への揺動が規制されるようになっている。
このように構成される手押し式台車100は、通常時、すなわち操作ハンドル4の無操作時においては、図1及び図4(a)に示すように、荷台部1及び支持フレーム2の重量によって、前方支持アーム6及び後方支持アーム7が上方に揺動し、下部フレーム21の接地面21aが接地状態とされ、移動が規制された静止支持状態とされる。
一方、図2及び図4(b)に示すように、操作ハンドル4を押し下げることにより、車輪3f,3bを下部フレーム21の接地面21aよりも下側に突出させて、静止支持状態から移動可能状態に切り替えることができる。
図1に示す静止支持状態において操作ハンドル4を押し下げると、前方支持アーム6が下方に揺動し、前方支持アーム6の下面に設けられた回転支点車輪61と後方支持アーム7の当接面71aとが当接した状態で、後方支持アーム7が下方に揺動させられ、車輪3f,3bを下部フレーム21の接地面21aよりも下側に突出させることができる。このとき、回転支点車輪61は、後方支持アーム7の当接面71a上を転がりながら、後方支持アーム7を下方に揺動する。
そして、さらに操作ハンドル4を押し下げると、図2及び図4(b)に示すように、前方支持アーム6と後方支持アーム7の基端部とが水平状態となり、前方支持アーム6のストッパー8が側方部の下部フレーム21と当接する。これにより、前方支持アーム6のそれ以上の下方への揺動が阻止され、操作ハンドル4の押し込み位置が規制され、車輪3f,3bを移動可能状態に維持することができる。
なお、手押し式台車100の移動は、操作ハンドル4を押し下げながら、進行方向への移動力を加えることにより行うことができる。
また、移動可能状態において操作ハンドル4から手を離すと、前述したように、荷台部1及び支持フレーム2の重量によって、下部フレーム21の接地面21aが地面Fに接地する。
この際、下部フレーム21の接地に伴って、自動的に車輪3f,3bが地面Fから押されて、前方支持アーム6及び後方支持アーム7が上方に揺動するとともに、後方支持アーム7の揺動に伴って、前方支持アーム6が上方に揺動し、車輪3f,3bが下部フレーム21の内側に収納される。
このように、手押し式台車100は、操作ハンドル4を押し下げることにより、車輪3f,3bを下部フレーム21の接地面21aよりも下側に突出させて荷台部1を移動可能状態とし、操作ハンドル4の押し下げを解除することにより、下部フレーム21の接地面21aを接地させて静止支持する静止支持状態とすることができ、移動可能状態と静止支持状態とを容易に切り替えることができるようになっている。
また、この手押し式台車100においては、車輪3f,3bを接地させた後は、その車輪3f,3bを回転支点としてヒンジ部5(作用点)を持ち上げることができるようになっており、車輪3f,3bを回転支点とし、操作ハンドル4の取っ手41を力点とした杆構造を利用することにより、荷台部1及び支持フレーム2の昇降が行われる。
詳細には、図5に示すように、前輪3fと地面Fとの接地点を回転支点p1とし操作ハンドル4の取っ手41を力点p2、ヒンジ部5の軸部を作用点p3とした第1杆構造と、後輪3bと地面Fとの接地点を回転支点p4とし回転支点車輪61と当接面71aとの接触点を力点p5、ヒンジ部5の軸部を作用点p6とした第2杆構造とから構成されており、これらの組み合わせにより、車輪3f,3bを回転支点とし、操作ハンドル4の取っ手41を力点として、荷台部1及び支持フレーム2の昇降が行われる。
このため、回転支点である車輪3f,3bから操作ハンドル4の力点までの距離A1,A2よりも、作用点のヒンジ部5までの距離B1,B2が短いほど、荷台部1及び支持フレーム2を持ち上げるための操作ハンドル4の取っ手41(力点)に加える力を小さくすることができる。しかし、その一方で、操作ハンドル4の回動角度(操作量)θは、車輪3f,3bからヒンジ部5までの距離B1,B2を短くするにつれて大きくなることから、操作ハンドル4の押し込み力と回動角度θとのバランスを考慮して決定する必要がある。
なお、後輪3bは、操作性の観点から、図6に示すように、水平方向に回転自在な自在車輪により構成される。このため、後方支持アーム7が上方に揺動した場合に、後輪3bの姿勢によって、後輪3bと地面Fとの接地点が変化し、操作ハンドル4の回動角度θが変化することとなる。したがって、手押し式台車100においては、後輪3bを、図6に実線で示すように、後方部に配置された下部フレーム21に最も近接して配置した姿勢とし、この姿勢において各部材の寸法が設定される。
例えば、後方支持アーム7の先端部の屈曲角度φ2は、図4(a),(b)及び図5に示すように、後輪3bが後方部に配置された下部フレーム21に最も近接する姿勢において、後輪3bが地面Fから押されて揺動する揺動角度φ1以上の角度で屈曲して設けられる。
このように、屈曲角度φ2を揺動角度φ1よりも小さくすることにより、手押し式台車100を静止支持状態と移動可能状態とで切り替える際に、操作ハンドル4の回動角度θを小さくすることができ、移行の応答性を高めることができる。また、回動角度θと揺動角度φ1との角度差を小さくすることができるので、車輪3f,3bを下方に揺動させて移動可能状態に移行する際の操作ハンドル4に加える押し下げ力を小さくすることができる。
一方、図7に示すように、回転支点車輪61との当接面71aが、後方支持フレーム7の基端部の上面と平行な平面に設けられている場合には、車輪3f,3bを、下部フレーム21の内側に収納した際に、図7(a)に示すように、操作ハンドル4(前方支持アーム6)の回動角度θが、後方支持アーム7の揺動角度φ1よりも大きくなる。また、回動角度θと揺動角度φ1との角度差が大きくなり、車輪3f,3bを下方に揺動させて移動可能状態とする際には、操作ハンドル4を大きな力で押し下げなければならなくなる。
なお、回転支点車輪61は、図8(b)に示すように、移動可能状態における回転支点車輪61の最下位置をChとし、下部フレーム21の接地面21aから後方支持アーム7の上面までの高さをRhとした場合に、図8(a)に示す静止支持状態において、最下位置Chと高さRhとが重なる範囲Eに配置することが望ましい。
次に、手押し式台車100の杆構造における倍力能力を確認するために、荷台部1に総重量120kgの錘を載せ、手押し式台車100を静止支持状態から移動可能状態へと切り替える際に必要な操作ハンドル4の押し込み力を測定した。
また、後輪3bは自在車輪であるので、後輪3bの姿勢によって作用点、回転支点、力点が変化することから、図6に示す後輪3b(1)〜3b(3)の各々の姿勢において、静止支持状態の操作ハンドル4の取っ手41を、ばね秤を介して押し下げ方向に引っ張り、移動可能状態に移行するまでの荷重を測定した。
結果を表1に示す。なお、表1に示す距離A1は、図5に示す回転支点p1から力点p2までの距離を示しており、その他の距離A2,B1,B2についても同様に、図5に示す作用点、回転支点、力点の間の距離を示している。また、初荷重は、取っ手41を押し下げた時の最大荷重であり、保持荷重は、移動可能状態を保持した時の荷重を示す。
Figure 0005913257
表1に示すように、総重量120kgの錘を、7kgから17kgの力で持ち上げられることが確認できた。
このように、本実施形態の手押し式台車100においては、操作ハンドル4の力点は、作用点となるヒンジ部5よりも車輪3f,3bから大きく離れた位置に配置することができるので、荷台部1に重量物を搭載した場合でも、小さな力で容易に昇降を行うことができる。また、手押し式台車100は、移動可能状態において操作ハンドル4を下方に押し下げながら走行させるため、危険を察知した場合に、操作ハンドル4から手を離せば、荷台部1及び支持フレーム2の重量により支持フレーム2が瞬時に接地し、手押し式台車100を静止支持状態に切り替えることができる。
なお、手押し式台車100の走行時(移動可能状態)に、作業者が持つ操作ハンドル4の取っ手41の位置は、地面Fから600mm以上とされることが望ましい。取っ手41が600mm以下の位置にあると、作業者が前かがみになり、腰を痛めやすくなる。また、静止支持状態における取っ手41の位置は、図1に示すように、下部フレーム21の上面投影範囲の境界線Lより、外側かつ、取っ手41を持つ手が境界線Lに当たらない位置とすることが望ましい。
また、前方支持アーム6と後方支持アーム7との当接時においては、回転自在な回転支点車輪61を後方支持アーム7の上面により案内する構成としているので、前方支持アーム6と後方支持アーム7とが摩擦の少ない状態で当接し、操作が容易になる。また、これら回転支点車輪61と後方支持アーム7との当接時に摩耗を生じることがないので、耐久性が向上する。さらに、これらの当接部にグリスを必要としないため、グリスによるゴミや塵の付着を回避することができる。
また、手押し式台車100の停止時(静止支持状態)においては、支持フレーム2により荷台部1及びその荷台部1に搭載された物の荷重を支えることとしているので、車輪3f,3bへの負担を軽減させることができ、耐久性を向上させることができる。
また、図1及び図2に示す手押し式台車100に付された符号72は、後方支持アーム7の下面に設けられる補助車輪であり、この補助車輪72は、前輪3f又は後輪3bの片方が溝や窪み等に落ちてしまった場合に接地して、残りの車輪3とともに手押し式台車100を支えることができる。そして、補助車輪72を用いて手押し式台車100を動かすことができ、手押し式台車100を溝等から容易に脱出させることができる。
また、上記実施形態では、重量物支持機構9を備える手押し式台車100について説明を行ったが、本発明の手押し式台車はこれに限定されるものではない。
例えば、図9及び図10に示す手押し式台車200のような、支持フレーム2上に荷台部1が広く設けられた手押し式台車にも、適用することもできる。なお、荷台部と支持フレームとを兼用することも可能である。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、後方支持アームの当接面は、図11(a)に示すように平面で形成する他、図11(b)に示すように、湾曲面で形成することもできる。
100,200 手押し式台車
1 荷台部
2 支持フレーム
21 下部フレーム
21a 接地面
22 上部フレーム
23 中部フレーム
3f 前輪
3b 後輪
4 操作ハンドル
41 取っ手
5 ヒンジ部
6 前方支持アーム
61 回転支点車輪
7 後方支持アーム
71a 当接面
72 補助車輪
8 ストッパー
9 重量物支持機構
F 地面

Claims (3)

  1. 物を設置可能な荷台部と、該荷台部の下部に取り付けられ地面と接地可能に設けられた支持フレームと、前記荷台部を移動可能に支持する車輪と、前記車輪に移動力を伝える操作ハンドルとを備え、前記支持フレームには、前方部に前記支持フレームの接地面に対して上方及び下方に揺動自在な前方支持アームが取り付けられ、後方部に前記支持フレームの接地面に対して上方及び下方に揺動自在な後方支持アームが取り付けられており、前記車輪は、前記前方支持アームの下面に取り付けられる前輪と、前記後方支持アームの下面に取り付けられる後輪とを有し、前記前方支持アームには、前記荷台部の後方に向けて延在する前記操作ハンドルの基端部が接続されるとともに、前記後方支持アームの上面に当接する回転支点車輪が回転自在に設けられ、前記操作ハンドルを押し下げることにより、前記車輪を前記支持フレームの接地面よりも下側に突出させて前記荷台部を移動可能状態とし、前記操作ハンドルの押し下げを解除することにより前記支持フレームを接地状態として前記荷台部を静止支持する静止支持状態とする切り替え可能な構成とされることを特徴とする手押し式台車。
  2. 前記後方支持アームの前記回転支点車輪との当接面が、下方に屈曲して設けられていることを特徴とする請求項1記載の手押し式台車。
  3. 前記操作ハンドルの押し込み位置を規制するストッパーが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の手押し式台車。
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