JP5912652B2 - 発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は、立体映像等の表示装置に用いる発光素子に関するものである。
像再生型立体表示の代表的な方式には、ホログラフィ、パララクスステレオグラム、レンチキュラシート、インテグラルフォトグラフィ(以下、IPと称す)等があり(例えば非特許文献1参照)、これらのうちコヒーレント光を必要としない簡易な方式での実現が早期に可能であると考えられている。このうちIP方式は、コヒーレント光を用いずに垂直方向の視差情報を表現することができる方式であるため、疲労の少ない自然な立体表示が可能な装置の早期実現に有望であると考えられている(例えば非特許文献2参照)。
IP方式の表示システムは、光線を再生する多数の微小なレンズ(要素レンズ)を配列したレンズアレイと、各レンズに対応した画像(要素画像)を多数並べて表示するディスプレイとによって構成される。観察者は、一つの要素レンズに対応する一つの要素画像から、観察者の位置に応じた部分的な情報を取得し、これらを要素レンズの数だけ並べた立体像を観察する。すなわち、立体像の解像度は、要素レンズの解像度と要素画像の解像度および観視距離で決まり、システムの視域角については要素レンズの性能が支配的な要因となる。このような事情から、実用的な立体像をIP方式で生成するには、発光素子と光学素子の高精細化と高機能化が不可欠となっている(例えば非特許文献3参照)。
しかし、発光素子と光学素子の高精細化が進んでも、レンズを使用する系にはレンズの回折限界や焦点距離のように原理的に取り除くことができない性能限界も存在する。例えば、ディスプレイの画素サイズが要素レンズの最小スポットサイズより小さくなると映像ボケが発生するため、同時にスポットサイズも小さくする必要があるが、これをAbbeの回折限界より小さくすることは原理的に不可能である。また、レンズを用いたシステムでの視域角は要素レンズの焦点距離に反比例するが、これを無限に小さくすることはできない。さらに、視域角は要素レンズのピッチに比例もするため、レンズを用いた系における解像度と視域角との間には、トレードオフの関係がある。従って、レンズを使用せず、例えば素子の表面形状等により微小な幅の光線を形成し、その放射方向を制御できる発光素子が実現できれば、立体像形成技術は飛躍的に進歩させることが可能となる。
近年その発光特性の向上により各種用途で注目を集めているLEDは、照明器具等への応用においては光を拡散させる仕組みが必要となるほど放射光の直進性が強く(例えば特許文献1,2参照)、色純度の高さ等の発光特性にも優れることから、このような用途に有望なデバイスと考えられる。指向性発光素子に求められる基本特性は、所望の光線以外の光(迷光)の強度を抑制しながら幅の狭い光線を形成(光線形成)し、任意方向へ放射する(方位制御)ことである。LEDは前記した通り直進性が強いものの、迷光を抑制して一方向へ進む光線を形成するには構造的な工夫が欠かせず、これを目指した提案もなされている(例えば特許文献3,4,5,6参照)。
しかし、これらは発光部と光線形成あるいは拡散部(以下、これらを一括して光波制御部と称す)が独立した構造であるため、当該発光部と拡散部との位置合わせが困難であり、特に多数の素子が並ぶ表示装置において大きな問題となる。さらに、IP方式で形成される立体像の解像度は、光線の密度に応じた解像度となるため、光線密度の最大値の逆数に相当する光線幅を狭く保つことも必要であるが、発光部と光波制御部が分離していれば微細化は困難である。方位制御に関しては構造的な工夫や多数の微細構造物の組み合わせで実現することもできる(例えば特許文献7,8,9参照)。しかし、例えば50型程度の基板を用いて視域角20度でVGAクラスの解像度を実現するには、1本の光線形成に使用する発光素子のサイズを10μm程度に抑える必要があり、前記の如く複雑または多数の微細構造物を用いることはできない。ただし、LEDに対しては微細加工技術の適用や結晶成長の制御による微細構造物の形成が可能である(例えば特許文献10,11参照)ため、微細構造物の適切な形状と配置、好ましい個数(あるいはパターニングの範囲)が明らかになれば、立体表示装置への応用も可能となる。
特開2008−258302号公報 特開2010−257573号公報 特開2007−79093号公報 特開2008−147182号公報 特開2008−293858号公報 特開2009−53345号公報 特開平10−240165号公報 特開2009−4443号公報 特開2010−27875号公報 特開2010−257573号公報 特開2010−285640号公報
滝保夫ほか、「画像工学」、コロナ社、1972年、pp.277-326 「電気情報通信学会誌」、2010年5月、Vol.93、No.5、pp.372-381 財団法人機会システム振興協会・財団法人光産業技術振興協会、「自然な立体視を可能とする空間像の形成に関する調査研究書−要旨−」、システム技術開発調査研究 19-R-5、pp.14-16、2008年3月
前記したように、従来の技術では、発光素子単体で光線を形成して放射方向を制御することはできないため、IP方式の表示システムではレンズアレイを用いて立体像を表示せざるを得ず、レンズの回折限界や焦点距離のような性能限界を超えることができなかった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであって、発光素子単体で光線を形成し放射方向を制御することができる発光素子を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために請求項1に係る発光素子は、n型半導体層とp型半導体層との間に半導体発光層を備える発光素子であって、前記p型半導体層上または前記n型半導体層上に、前記半導体発光層で発生した光の導波路となる複数の半導体柱状部を備え、前記複数の半導体柱状部は、前記p型半導体層上または前記n型半導体層上に環状に3〜6本配置され、そのうちの半数以下の前記半導体柱状部の高さh1が、その他の半導体柱状部の高さh2と異なり、前記高さh2=Hとした場合の前記高さh2と前記高さh1との柱高低差δHが、柱高低差割合δ=(h2−h1)/h2と、前記高さh2の地点における前記半導体柱状部および前記その他の半導体柱状部を通る光の位相差Ψと、前記複数の半導体柱状部の屈折率nと、自由空間中における光の波長λ とが含まれる以下の式(4)δH=(Ψ/2π){1/(n−1)}λ ・・・式(4)を満たす構成とした。
このような構成を備える発光素子は、半導体発光層で発生した光が、複数の半導体柱状部を光導波路として各半導体柱状部の放射面から放射される。これらの放射面から放射された光は、半導体発光層を1つの光源として発生した光であるため、互いに干渉して合成され光線が形成される。また、発光素子は、複数の半導体柱状部のうちの少なくとも1本の高さをその他の半導体柱状部の高さと異なるように構成することで、それぞれの放射面から放射された光に位相差を設けることができ、当該位相差に応じた方向に光線を放射することができる。
また、請求項に係る発光素子は、請求項1に記載の発光素子において、前記p型半導体層上または前記n型半導体層上に3本の前記半導体柱状部が配置され、そのうちの1本の前記半導体柱状部の高さh1が、その他の2本の前記半導体柱状部の高さh2と異なる構成とした。
このような構成を備える発光素子は、3本の半導体柱状部の放射面から放射された光が干渉することで光線を形成することができ、3本の半導体柱状部のうちの1本の高さを相違させることで、当該1本の半導体柱状部の放射面から放射された光と、その他の2本の半導体柱状部の放射面から放射された光との間に位相差を設けることができ、当該位相差に応じた方向に光線を放射することができる。
また、請求項に係る発光素子は、請求項1に記載の発光素子において、前記p型半導体層上または前記n型半導体層上に6本の前記半導体柱状部が配置され、そのうちの3本の前記半導体柱状部の高さh1が、その他の3本の前記半導体柱状部の高さh2と異なる構成とした。
このような構成を備える発光素子は、6本の半導体柱状部の放射面から放射された光が干渉することで光線を形成することができ、6本の半導体柱状部のうちの3本の高さを相違させることで、当該3本の半導体柱状部の放射面から放射された光と、その他の3本の半導体柱状部の放射面から放射された光との間に位相差を設けることができ、当該位相差に応じた方向に光線を放射することができる。
また、請求項に係る発光素子は、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の発光素子において、前記複数の半導体柱状部が、前記p型半導体層上または前記n型半導体層上に投影したそれぞれの図形の中心を結ぶ軌跡としての円周上にそれぞれ等間隔で配置される構成とした。
このような構成を備える発光素子は、複数の半導体柱状部が円周上に等間隔で配置されることで、当該複数の半導体柱状部の放射面から光が放射された際に、光線として形成される光以外の余分な光(迷光)が特定箇所に固まって妨害となることがない。
請求項1に係る発明によれば、複数の半導体柱状部を設けることで、発光素子単体で光線を形成することができ、複数の半導体柱状部のうちの少なくとも1本の高さを相違させることで、形成した光線の放射方向を制御することができる。また、発光素子は、例えばLEDのように平坦な放射面を有する発光素子の表面に、半導体柱状部のような導波構造物を微細加工して作成することが可能であるため、当該発光素子をIP方式の表示装置に用いた場合、立体画像の解像度が発光素子の精細度のみに依存することになり、従来のような光学系の解像度不足による映像ボケは生じなくなる。また、発光素子をIP方式の表示装置に用いた場合、その視野角が複数の半導体柱状部の高さの差に応じた光線の成す角の最大値のみに依存するため、IP方式における解像度の問題と視野角の問題とをそれぞれ独立に改善することが可能となる。
請求項に係る発明によれば、3〜6本の半導体柱状部のうちの半数以下の半導体柱状部の高さを相違させることで、光線の放射方向を制御することができる。
請求項に係る発明によれば、3本の半導体柱状部を形成することで、それ以下の本数の場合と比較して光線を形成しやすくすることができ、3本の半導体柱状部のうちの1本の高さを相違させることで、光線の放射方向を制御することができる。
請求項に係る発明によれば、6本の半導体柱状部を形成することで、それ以下の本数の場合と比較して、光線として形成される光以外の余分な光(迷光)の発生を抑制することができ、6本の半導体柱状部のうちの3本の高さを相違させることで、光線の放射方向を制御することができる。
請求項に係る発明によれば、光線として形成される光以外の余分な光(迷光)が特定箇所に固まって妨害となることがないため、形成される光線の品質を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る発光素子を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る発光素子を示す図であって、(a)は、発光素子の平面図、(b)は、発光素子のX−X断面図、である。 本発明の第1実施形態に係る発光素子において、半導体柱状部の高さの差の割合と中心軸上の位相との関係を説明するための概略図である。 本発明の第2実施形態に係る発光素子を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る発光素子を示す概略図であって、(a)は、発光素子の平面図、(b)は、発光素子のY−Y断面図、である。 本発明の第1実施形態に係る発光素子のシミュレーション結果を示す図であって、(a)は、複数の半導体柱状部の高さが全て同じ場合の光の強度を示す図、(b)は、複数の半導体柱状部を備える発光素子の模式図、である。 本発明の第1実施形態に係る発光素子のシミュレーション結果を示す図であって、基準柱の高さに対する柱の高さの差の割合と、発光素子表面の法線と光線方向とが成す角との関係を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係る発光素子の実施例と比較例のシミュレーション結果を示す図であって、基準柱の高さに対する柱の高さの差の割合を変化させた場合における光の強度を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る発光素子の参考例のシミュレーション結果を示す図であって、基準柱の高さに対する柱の高さの差の割合を変化させた場合における光の強度を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る発光素子のシミュレーション結果を示す図であって、(a)は、基準柱の高さに対する柱の高さの差の割合と、発光素子表面の法線と光線方向とが成す角との関係を示すグラフ、(b)は、基準柱の高さに対する柱の高さの差の割合と、光強度の角度分布の標本分散との関係を示すグラフである。 本発明に係る発光素子をIP立体ディスプレイに応用した例を示す概略図であって、(a)は、IP立体ディスプレイの正面図、(b)は、IP立体ディスプレイの斜視図、である。
以下、本発明の実施形態に係る発光素子について、図面を参照しながら説明する。なお、各図面が示す部材のサイズや位置関係等は、説明の便宜上誇張していることがある。さらに、以下の説明において、同一の名称および符号については原則として同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る発光素子1の構成について、図1〜図3を参照しながら説明する。発光素子(光線指向型発光素子)1は、電圧を印加することで自発光する半導体素子である。発光素子1は、例えばLEDのように概ね平坦な表面を有する固体発光素子が挙げられる。発光素子1は、図1に示すように、半導体発光層10と、n型半導体層20と、p型半導体層30とが積層された構造を有している。
なお、図1では図示を省略しているが、電極の構造は、例えば一般的なLED素子と同様に、n型半導体層20とp型半導体層30との間に段差を設け、当該段差から引き出された部分にオーミックコンタクトを形成する形で電極を形成できれば特に限定されない。例えばp電極を、p型半導体層30の上面における半導体柱状部31,32のない部分に設け、n電極をn型半導体層20に設けてもよい。また、電極材料としては一般的な金属電極を使用することができる。また、発光素子1は、n型半導体層20の下に図示しない基板を備えた構成であっても構わない。
半導体発光層10は、n型半導体層20とp型半導体層30とから注入される電子および正孔の再結合によって生成されるエネルギーを光として放出する層である。半導体発光層10は、n型半導体層20とp型半導体層30との接合部にIn等の不純物が添加されることで形成され、例えばInGaNの量子井戸層として形成される。半導体発光層10は、図1に示すように、n型半導体層20とp型半導体層30との間に形成されており、ここでは矩形状に形成されている。なお、半導体発光層10の厚さは特に限定されない。
n型半導体層20は、半導体発光層10に対して電子を注入する層である。n型半導体層20は、例えば下から順に、n型GaN層と、n型GaN/InGaN障壁層とが積層されて形成される。n型半導体層20は、図1に示すように、半導体発光層10の下部に形成されており、ここでは矩形状に形成されている。なお、n型半導体層20の厚さは特に限定されない。
p型半導体層30は、半導体発光層10に対して正孔を注入する層である。p型半導体層30は、例えば下から順に、p型GaN/InGaN障壁層と、p型GaN層とが積層されて形成される。p型半導体層30は、図1に示すように、半導体発光層10の上部に形成されており、ここでは矩形状に形成されている。このp型半導体層30上には、図1に示すように、複数の半導体柱状部31,32が形成されている。なお、p型半導体層30の厚さは特に限定されないが、例えば200〜1500nmの厚さで形成することができる。
半導体柱状部31,32は、光線を形成するとともに、当該光線の方向を制御するものである。半導体柱状部31,32は、図1に示すように、p型半導体層30上に合計3本〜6本(ここでは3本)、円柱状に形成されている。この半導体柱状部31,32は、半導体発光層10から発生した光の導波路として機能する。ここで、例えばLEDは、一般的に10〜50μm程度の可干渉長を持っているため、前記したような微小な空間において異なる経路長を経た光は、干渉効果による空間分布を形成する。従って、半導体柱状部31,32内部を伝播した光は、柱上部の放射面31a,32a(図2(b)参照)から素子表面と垂直な方向、すなわち図1における上方向に放射された後、光の干渉効果によって干渉し、素子表面の重心O(図2(a)参照)から前記した素子表面と垂直な方向に、1本の光線が生成される。なお、ここでの素子表面とは、具体的には図1に示すp型半導体層30の上面のことを意味している。
半導体柱状部31,32は、図1に示すように、一部の柱の高さが異なるように構成されている。ここで、一部の柱とは、半導体柱状部31,32の総数の半数以下の柱のことを意味している。半導体柱状部31,32は、具体的には図1に示すように、3本のうちの1本である半導体柱状部32の高さが、その他の2本である半導体柱状部31の高さよりも低くなるように構成されている。言い換えれば、半導体柱状部31,32は、図1に示すように、3本のうちの2本である半導体柱状部31の高さが、その他の1本である半導体柱状部32の高さよりも高くなるように構成されている。
このように、発光素子1は、半導体柱状部31,32のうちの少なくとも1本である半導体柱状部32を他の2本の半導体柱状部31とは異なる高さに形成することで、当該高さの差に応じて光線の方向を制御することができる。なお、半導体柱状部31,32の高さが全て同じ場合(高さの差がない場合)は、半導体柱状部31,32によって形成される光線は、素子表面と垂直な方向に放射される。ここで、半導体柱状部31,32による光線の方向制御の詳細については後記する。
半導体柱状部31,32は、p型半導体層30と一体的に構成されており、例えば製造段階において、半導体柱状部31,32の高さまで形成された矩形状のp型半導体層30の一部をエッチングすることで形成することができる。そのため、半導体柱状部31,32は、p型半導体層30と同様に例えばp型GaNで構成されている。なお、前記したように半導体柱状部32を半導体柱状部31よりも低く形成する場合は、半導体柱状部31,32を形成した後にさらに半導体柱状部32のみをエッチングする。
半導体柱状部31,32は、図2(a)に示すように、平面視で円形状に形成され、p型半導体層30上にそれぞれ同じ断面積で形成されている。また、p型半導体層30の上面の面積に対する半導体柱状部31,32の断面積の割合等は特に限定されない。また半導体柱状部31,32同士の間隔pは、図2(a)に示すように、それぞれの放射面31a,32aから放射する光を互いに干渉させることができる長さに設定され、例えば自由空間(空気中)における光の波長程度に設定される。なお、以下の説明では、前記した自由空間中における光の波長のことを「外部波長λ」として説明する。
半導体柱状部31,32は、図2(a)に示すように、p型半導体層30上において、当該半導体柱状部31,32が作る重心Oを中心とする円周上にそれぞれ等間隔(間隔p)で配置されている。言い換えれば、半導体柱状部31,32は、図2(a)に示すように、複数の半導体柱状部31,32をp型半導体層30上に投影したそれぞれの図形の中心を結ぶ軌跡としての円周上にそれぞれ等間隔(間隔p)で配置されている。また、半導体柱状部31,32は、図2(a)に示すように、重心Oを中心として全て同じ配置角度θで配置されている。このように発光素子1は、半導体柱状部31,32が円周上に等間隔で配置されることで、半導体柱状部31,32の放射面31a,32aから光が放射された際に、光線として形成される光以外の余分な光(迷光)が特定箇所に固まって妨害となることがないため、形成される光線の品質を向上させることができる。
半導体柱状部31,32は、図2(b)に示すように、それぞれの直径φ1,φ2が等しくなるように形成されている。この直径φ1,φ2は、半導体発光層10で発生した光が充分に通れる大きさに設定され、前記した間隔pと同様に、例えば外部波長λ程度に設定される。また、半導体柱状部31の高さh2と半導体柱状部32の高さh1とは、それぞれ半導体柱状部31,32の内部を伝播する光の波長程度、あるいはその数倍の高さに設定される。なお、以下の説明では、半導体柱状部31,32の内部を伝播する光の波長のことを「内部波長λ」として説明する。ここで、この内部波長λと外部波長λとは、半導体柱状部31,32の屈折率をnとした場合、「λ=λ/n」の関係がある。
半導体柱状部31の高さh2と半導体柱状部32の高さh1との差、すなわちh2−h1は、図2(b)に示すように、δHで表わすことができる。この場合、図2(b)に示すように、半導体柱状部31の高さh2に対する当該高さの差h2−h1の割合をδ(=(h2−h1)/h2)とし、かつ、h2=Hとしている(図1参照)。そしてこの場合、半導体柱状部32の高さh1は、図1に示すように、h1=(1−δ)Hで表わすことができる。なお、以下の説明では、前記したδを「柱高低差割合δ」として説明し、前記したδHを「柱高低差δH」として説明する。
柱高低差δHは、前記した内部波長λを基準に調整され、具体的には当該内部波長λ以下に設定される。これにより、発光素子1は、各半導体柱状部31,32の放射面31a,32aの位置が離れすぎることがないため、それぞれの放射面31a,32aから放射される光を干渉しやすくし、迷光の発生を抑制することができ、形成された光線の放射方向をより制御しやすくすることができる。
ここで、後記するように、柱高低差割合δ(または柱高低差δH)の値を大きくすると、素子表面と垂直な方向に対する光線の成す角θ(以下、光線成す角θという)が増加する。そして、後記するように、柱高低差割合δが0.40、すなわち柱高低差δHが半導体柱状部31の高さh2の半分近くとなるまでは、半導体柱状部31の放射面31aと,半導体柱状部32の放射面32aの高さが光線成す角θに対して支配的な影響を与え、当該光線成す角θは単調増加することになる(図7参照)。以下、柱高低差δHと光線成す角θとの関係について、図3を参照しながら説明する。なお、図3では、簡便のため、高さの異なる2つの半導体柱状部31,32だけが形成されたLEDの発光素子を想定している。
図3は、図1に示すp型半導体層30と半導体柱状部31,32だけを抜き出して模式的に示したものである。また、図3における光路Aは、半導体柱状部31内の光の伝播路を示しており、光路Bは、半導体柱状部32内の光の伝播路を示している。図3に示すように、光路A,Bを通る光は、高度h1(半導体柱状部32の高さh1)までは同じ媒質の中を進むため同位相のままであるが、高度h1から高度h2(半導体柱状部31の高さh2)の間は媒質が異なる。従って、高度h2の地点における光路Aを通る光の位相θ+αと、高度h2の地点における光路Bを通る光の位相θ+βとは、以下の式(1)および式(2)に示すように、それぞれ異なる値となる。
θ+α=θ+2πδH/(λ/n) ・・・式(1)
θ+β=θ+2πδH/λ ・・・式(2)
また、高度h2から高度h3の間は自由空間であるため、上端(h2)から中心軸にいたる光路の長さと媒質は等しく、前記した位相θ+αと位相θ+βとの位相差Ψ(=(θ+α)−(θ+β))は、以下の式(3)で示すように保存されることになる。
Ψ=(2πδH/λ)(n−1) ・・・式(3)
従って、以下の式(4)に示すように、半導体柱状部31および半導体柱状部32の柱高低差δHを調整することで、半導体柱状部31および半導体柱状部32の位相差Ψを制御できることがわかる。そして、このように半導体柱状部31の放射面31aおよび半導体柱状部32の放射面32aからそれぞれ放射された光には、図3の高度h2の地点において位相差Ψがあるため、これらの光が互いに干渉すると、前記した位相差Ψに応じて、素子表面と垂直な方向に対して所定角度θ傾いた方向に1本の光線が生成されることになる。従って、半導体柱状部31および半導体柱状部32の柱高低差δHを調整して位相差Ψを制御することで、光線を所望の方向に放射することができる。なお、柱高低差δHにおけるHは固定値であるため、柱高低差割合δを調整すれば、半導体柱状部31および半導体柱状部32の位相差Ψを制御することができる。
δH=(Ψ/2π){1/(n−1)}λ ・・・式(4)
そして、半導体柱状部31を通る光は、半導体柱状部32を通る光に比べて遅延するため、両者が混合されると、それら2つの光の波面とは全く異なる波面をもつ波が生成される。すなわち、半導体柱状部31,32の放射面31a,32aから放射される光の波面は互いに干渉し、これら2つの半導体柱状部31,32の放射面31a,32aの相対的な位置(3次元空間の位置)によって決定される方位(方向)に、光が放射されることになる。
続いて、3次元空間の位置rにある波源としての半導体柱状部31と、3次元空間の位置r2にある波源としての半導体柱状部32から放射された光の干渉について説明する。位置rにある波源と、位置rにある波源とからそれぞれ放射された光によって、3次元空間の位置rに時刻tにおいて合成される光の強度I(r)は、以下の式(5)で与えられる。
前記した式(5)において、光の干渉を表す第3項が存在するために、半導体発光層10で生成された光が、2つの波源からそれぞれ放射された後に重畳されて、波面を変えて波の進行方向を変えることが可能となる。式(5)では、式(6)のγの実部を利用する。γは、式(6)で示すように、0から1までの値をとり、2つの波源から放射された光が時間的・空間的にどのくらい相関を持っているのかを示している。よって、γは、次の式(7)〜式(9)のように場合分けすることができる。
式(7)の場合を完全コヒーレント、式(8)の場合をインコヒーレント、式(9)の場合を部分的なコヒーレントと呼ぶ。ここでは、発光素子1として、LEDの光源を使用しているため、部分的なコヒーレントになっている。従って、図3の発光素子においては、光の強度において、前記式(5)の第3項の寄与が大きいため、光の進行方向を大きく曲げられる。
図3では、簡単のため、高さの異なる2本の半導体柱状部31,32から放射される光の干渉による光線の方向について説明したが、波源として3本の半導体柱状部31,32がある場合についても、前記式(5)を拡張することが可能である。例えば、2本のうちの一方の半導体柱状部31と他方の半導体柱状部31との組み合わせを2つの波源として前記式(5)を適用し、2本のうちの一方の半導体柱状部31と半導体柱状部32との組み合わせを2つの波源として前記式(5)を適用し、2本のうちの他方の半導体柱状部31と半導体柱状部32との組み合わせを2つの波源として前記式(5)を適用し、これら3つの組み合わせを加算することで、波源として3つの半導体柱状部31,32がある場合についての関係式を求めることができる。
以上のような構成を備える発光素子1は、半導体発光層10で発生した光が、複数の半導体柱状部31,32を光導波路として各半導体柱状部31,32の放射面31a,32aから放射される。これらの放射面31a,32aから放射された光は、半導体発光層10を1つの光源として発生した光であるため、互いに干渉して合成され光線が形成される。また、発光素子1は、複数の半導体柱状部31,32のうちの少なくとも1本(半導体柱状部32)の高さをその他の半導体柱状部31の高さと異なるように構成することで、それぞれの放射面31a,32aから放射された光に位相差Ψを設けることができ、当該位相差Ψに応じた方向に光線を放射することができる。
従って、発光素子1によれば、複数の半導体柱状部31,32を設けることで、発光素子1単体で光線を形成することができ、複数の半導体柱状部31,32のうちの少なくとも1本の高さを相違させることで、形成した光線の放射方向を制御することができる。また、発光素子1は、例えばLEDのように平坦な放射面を有する発光素子1の表面に、半導体柱状部31,32のような導波構造物を微細加工して作成することが可能であるため、当該発光素子1をIP方式の表示装置に用いた場合、立体画像の解像度が発光素子1の精細度のみに依存することになり、従来のような光学系の解像度不足による映像ボケは生じなくなる。また、発光素子1をIP方式の表示装置に用いた場合、その視野角が複数の半導体柱状部31,32の高さの差δHに応じた光線の成す角θの最大値のみに依存するため、IP方式における解像度の問題と視野角の問題とをそれぞれ独立に改善することが可能となる。
また、本発明で提供する発光素子1は、平面上に多数並べることにより、IP方式の立体ディスプレイを提供することが可能である。また、本発明で提供する発光素子1は、光線の形成と放射方向の制御を必要とするデバイス一般にも応用することが可能であり、例えばプロジェクター用光源、空間光インターコネクションに用いる接続器、拡散板を必要としない照明用光源等にも利用することができる。
[第1実施形態の動作]
以下、発光素子1の動作について、図1を参照(適宜図3も参照)しながら簡単に説明する。発光素子1は、図示しない電極を介して半導体発光層10に電流が供給されると、半導体発光層10において、n型半導体層20およびp型半導体層30から注入される電子および正孔の再結合によって生成されるエネルギーが光として放出される。このように半導体発光層10で生成された光はp型半導体層30上の半導体柱状部31,32を伝播し、それぞれの放射面31a,32a(図3参照)から外部へと放射される。
ここで、半導体柱状部31,32は、図3に示すように、半導体柱状部32の高さがその他の半導体柱状部31の高さと比較して、柱高低差δHだけ低くなるように構成されている。そのため、半導体柱状部31の放射面31aおよび半導体柱状部32の放射面32aからそれぞれ放射された光には、図3の高度h2の地点において位相差Ψが生じることになり、これらの光が互いに干渉すると、前記した位相差Ψに応じて、素子表面と垂直な方向に対して所定角度θ傾いた方向に1本の光線が生成される。このように、発光素子1によれば、複数の半導体柱状部31,32を設け、当該複数の半導体柱状部31,32のうちの少なくとも1本の高さを相違させることで、発光素子1単体で光線を形成するとともに、当該光線の放射方向を制御することができる。
[第1実施形態の製造方法]
発光素子1を製造する方法としては、公知の種々の微細加工技術を用いることができる。発光素子1は、例えばLEDのように平坦な放射面を有する発光素子を用意し、その表面を微細加工して作成することが可能である。
発光素子1の製造工程の一例を挙げると、まず、例えばGaAsやSi等の半導体基板に、例えば分子線エピタキシー(MBE:Molecular Beam Epitaxy)法、有機金属化学気相成長(MOCVD)法などの成膜方法により、n型半導体層20とp型半導体層30とを積層する。次に、n型半導体層20とp型半導体層30との接合部にIn等の不純物を添加して半導体発光層10を形成する。
次に、p型半導体層30の一部をエッチングすることで半導体柱状部31,32を形成し、半導体柱状部32のみをさらにエッチングしてその高さを調整する。次に、n型半導体層20とp型半導体層30との間に段差を設け、当該段差から引き出された部分にオーミックコンタクトを形成する形でn電極およびp電極を形成する。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態に係る発光素子1Aについて、図4および図5を参照しながら説明する。発光素子1Aは、図4に示すように、半導体柱状部の本数以外は発光素子1と同様の構成を備えている。従って、以下の説明では、発光素子1との相違点を中心に説明を行い、当該発光素子1と重複する構成および発光素子1Aの動作については詳細説明を省略する。
発光素子1Aは、図4および図5(a)に示すように、p型半導体層30A上に半導体柱状部31A,32Aが合計で6本形成されている。そして、半導体柱状部31A,32Aは、図4および図5(b)に示すように、6本のうちの3本である半導体柱状部32Aの高さが、その他の3本である半導体柱状部31Aよりも低くなるように構成されている。言い換えれば、半導体柱状部31A,32Aは、図4および図5(b)に示すように、6本のうちの3本である半導体柱状部31Aの高さが、その他の3本である半導体柱状部32Aの高さよりも高くなるように構成されている。
このように、発光素子1Aは、半導体柱状部31A,32Aのうちの少なくとも3本である半導体柱状部32Aを他の3本の半導体柱状部31Aとは異なる高さに形成することで、当該高さの差に応じて光線の方向を制御することができる。なお、半導体柱状部31A,32Aの高さが全て同じ場合(高さの差がない場合)は、半導体柱状部31A,32Aによって形成される光線は、素子表面と垂直な方向に放射される。
ここで、発光素子1Aにおける半導体柱状部31A,32Aを合計6本としたのは、光線の放射方向を制御するとともに、迷光の発生を抑制するためである。すなわち、光は横波であるため、1本の半導体柱状部から放射された光の高調波を抑制するには光軸(重心O)を対称軸とした反対側に発生する電界を打ち消す必要がある。しかし、例えば半導体柱状部を4本にすると、光軸を挟んで正対する半導体柱状部は2組となるが、光軸回りの対称性が向上して回転対称な成分が強め合うことになる。その一方で、正対する半導体柱状部の中間部分に生じる同偏光の高調波は半導体柱状部の配置によって強められるため、半導体柱状部を4本にすると強い迷光が発生することになる。
また、半導体柱状部を5本にすると、当該半導体柱状部31A,32Aが光軸を挟んで正対しないため、同偏光の高調波が強められることがなく、迷光が抑制される。しかしながら、半導体柱状部を5本にすると、光軸を含む面に対する対称性の悪さにより、干渉効果による放射方向の制御が困難となる。一方、発光素子1Aのように半導体柱状部を6本にすると、半導体柱状部31A,32Aが光軸を挟んで正対せず、かつ光軸を含む面に対する対称性も良いため、迷光の発生を抑制することができるとともに、光線の放射方向も制御することが可能になる。
なお、光線の形成と光線の放射方向の制御は、半導体柱状部31Aから放射された光と、半導体柱状部32Aから放射された光との干渉によって行われるため、双方の放射強度が近い程干渉効果が強くなり、光線の放射方向制御の特性が向上する。従って、高さを同一とする半導体柱状部31A,32Aの組み合わせについては、図4に示すように、半導体柱状部31Aと半導体柱状部32Aとの数を同数(3本ずつ)とすることが好ましい。
半導体柱状部31A,32Aは、図5(a)に示すように、それぞれの直径が等しくなるように形成されており、外部波長λ以上に設定される。また、半導体柱状部31A,32Aは、ここでは図5(a)に示すように、当該半導体柱状部31A,32Aが作る重心Oを中心とする円周上にそれぞれ隣接して配置されている。また、半導体柱状部31A,32Aは、図5(a)に示すように、当該半導体柱状部31A,32Aが配置される円周の半径がλ(あるいは直径2λ)となるように配置されている。
以上のような構成を備える発光素子1Aは、6本の半導体柱状部31A,32Aの放射面31Aa,32Aaから放射された光が干渉することで光線を形成することができ、6本の半導体柱状部31A,32Aのうちの3本の高さを相違させることで、当該3本の半導体柱状部32Aの放射面32Aaから放射された光と、その他の3本の半導体柱状部31Aの放射面31Aaから放射された光との間に位相差Ψを設けることができ、当該位相差Ψに応じた方向に光線を放射することができる。
従って、発光素子1Aによれば、6本の半導体柱状部31A,32Aを形成することで、それ以下の本数の場合と比較して、光線として形成される光以外の余分な光(迷光)の発生を抑制することができ、6本の半導体柱状部31A,32Aのうちの3本の高さを相違させることで、光線の放射方向を制御することができる。
以下、本発明の実施例について図6〜図9を参照しながら説明する。以下では本発明の第1実施形態に係る発光素子1に関連する実験を行った第1の実験例と、本発明の第2実施形態に係る発光素子1Aに関連する実験を行った第2の実験例とについて順番に説明する。
<第1の実験例>
第1の実験例では、FDTD(Finite-Difference Time-Domain)法によって、発光素子1の半導体柱状部31および半導体柱状部32による光線の形成と、当該光線の放射方向制御について評価を行った。第1の実験例では、発光素子1としてGaNにInを添加した縦4000nm×横4000nmのサイズのLEDを用い、半導体発光層10(図示省略)と素子表面との間におけるp型半導体層30(図示省略)の厚さを約1000nmで形成した。
また、第1の実験例では、発光素子1の表面に図6(b)に示すように、3本の相似な円柱状の半導体柱状部31,32を形成した。そして、半導体柱状部31,32の間隔p(図2(a)参照)と、半導体柱状部31,32の半径r(図2(a)参照)は、外部波長λに相当する405nmとし、半導体柱状部31,32の配置角度θ(図2(a)参照)は、120度とした。なお、以下の説明では、柱の高さHの基準となる半導体柱状部31のことを「基準柱31」として説明し、光線の放射方向を制御する半導体柱状部32のことを「制御柱32」として説明する。
図6の下の図に示すように、第1の実験例では、基準柱31の数は2本とし、制御柱32の数は1本とした。そして、基準柱31の高さHは、GaNの誘電率9.5、発光スペクトルの中心波長(外部波長λ)405nmより、GaN中における内部波長λの2波長分に相当する263nmとした。なお、GaN中における内部波長λは、GaNの誘電率(=9.5)の平方根をとることで、GaNの屈折率(=3.1)を算出し、外部波長λを当該屈折率で割ることで算出した。
第1の実験例では、基準柱31の高さHを基準として制御柱32の高さを徐々に減少させ、光線の放射方向(光線成す角θ)の変化を確認した。まず制御柱32の高さが基準柱31の高さHと同じである場合、図6(a)に示すように、2本の基準柱31と1本の制御柱32の中心に光線が形成されていることがわかる。なお、図6(a)は、発光素子1から計算領域上端(8000nm地点)に到達する光の強度分布を積算したものを表わしており、光の強度が最も強い点を光線中心として示している。また、図6(a)における右側の目盛は、光の強度の積算値の目盛を示したものであり、上の0.4W/mに近づくほど到達した光が多く、下の0.0W/mに近づくほど到達した光が少ないことを示している。
また、制御柱32の高さが基準柱31の高さHと同じである場合(δ=0.00)、図7に示すように、光線成す角θが0度であることがわかる。なお、図7に示すグラフの横軸は、基準柱31に対する柱の高さの差δHの割合δ(柱高低差割合δ)、図7に示すグラフの縦軸は、素子表面の法線と光線方向とが成す角θ(光線成す角θ)、である。
次に、制御柱32の高さを徐々に減少させる、すなわち柱高低差割合δを徐々に増加させると、図7に示すように、光線成す角θも徐々に増加することがわかる。具体的には、図7に示すように、柱高低差割合δが0.00〜0.40の間は光線成す角θは増加し、柱高低差割合δは0.40〜0.50の間は光線成す角θは減少した。なお、光線成す角θが最も大きかったのは、図7に示すように、柱高低差割合δが0.40の場合であり、0.862度を得ることができた。
なお、このように柱高低差割合δを徐々に増加させ、光線成す角θを変化させた場合、基準柱31および制御柱32によって形成された光線の光線中心は、図6(a)における制御柱32の方向に移動することになる。すなわち、前記したような条件で制御柱32の高さを徐々に減少させた場合、基準柱31および制御柱32によって形成される光線は、光線成す角θに応じて、柱の高さが低い制御柱32の方向に傾いて放射されることになる。
以上のように、第1の実験例では、発光素子1の素子表面に合計3本の基準柱31および制御柱32を設け、かつ、制御柱32の高さを変化させることで、光線を形成できるとともに、当該光線の放射方向を制御できることが確認できた。
<第2の実験例>
第2の実験例では、FDTD(Finite-Difference Time-Domain)法によって、発光素子1Aの半導体柱状部31Aおよび半導体柱状部32Aによる光線の形成と、当該光線の放射方向制御、光線の明瞭さについて評価を行った。第2の実験例では、発光素子1AとしてGaNにInを添加した縦6000nm×横6000nmのサイズのLEDを用い、半導体発光層10(図示省略)と素子表面との間におけるp型半導体層30A(図示省略)の厚さを約250nmで形成した。
また、第2の実験例では、発光素子1Aの表面に6本の相似な円柱状の半導体柱状部31A,32Aを形成した(図4参照)。そして、半導体柱状部31A,32Aの直径(図5参照)は、外部波長λに相当する405nmとした。なお、以下の説明では、柱の高さHの基準となる半導体柱状部31Aのことを「基準柱31A」として説明し、光線の放射方向を制御する半導体柱状部32Aのことを「制御柱32A」として説明する。また、基準柱31Aの高さHは、第1の実験例と同様に、GaNの誘電率9.5、発光スペクトルの中心波長(外部波長λ)405nmより、GaN中における内部波長λの2波長分に相当する263nmとした。
第2の実験例では、まず図8および図9に示すように、実施例1、比較例1,2、参考例1〜6のそれぞれについて、基準柱31Aの高さHを基準として制御柱32の高さを減少、すなわち柱高低差割合δを増加させた場合の光の強度分布の変化を確認した。次に、第2の実験例では、図10(a)に示すように、実施例1、比較例1,2、参考例1のそれぞれについて、柱高低差割合δを増加させた場合の光線成す角θの変化を確認した。次に、第2の実験例では、図10(b)に示すように、実施例1、比較例1,2、参考例1のそれぞれについて、柱高低差割合δを増加させた場合の光強度の角度分布の標本分散の変化を確認した。なお、このように光強度の角度分布の標本分散を確認することで、光線の明瞭さを評価することができる。
ここで、図10(a)に示すグラフの横軸は、基準柱31Aに対する柱の高さの差δHの割合δ(柱高低差割合δ)、図10(a)に示すグラフの縦軸は、素子表面の法線と光線方向とが成す角θ(光線成す角θ)、である。また、図10(b)に示すグラフの横軸は、基準柱31Aに対する柱の高さの差δHの割合δ(柱高低差割合δ)、図10(b)に示すグラフの縦軸は、光強度の角度分布の標本分散、である。以下、それぞれのシミュレーション結果について説明する。
(実施例1)
実施例1は、図8に示すように、柱の総数を6本とし、当該6本のうちの3本を制御柱32Aとしたものである。実施例1では、図8に示すように、柱高低差割合δを0.00〜0.60まで変化させた場合において、いずれの場合も1本の光線が形成された。また、実施例1では、図10(a)に示すように、柱高低差割合δが0.00〜0.20の場合は光線成す角θが増加し、柱高低差割合δが0.20〜0.50の場合は光線成す角θが減少した。特に実施例1では、図10(a)に示すように、柱高低差割合δが0.20の場合に、光線成す角θが最大値の12度に達した。そして、実施例1では、図10(b)に示すように、柱高低差割合δを0.00〜0.60まで変化させた場合であっても、光強度の角度分布の標本分散が安定しており光線が明瞭であることが確認できた。
(比較例1)
比較例1は、柱の総数を6本とし、当該6本のうちの2本を制御柱32Aとしたものである。比較例1では、図8に示すように、柱高低差割合δを0.00〜0.60まで変化させた場合において、いずれの場合も1本の光線が形成されているものの、実施例1と比較すると、光線の回りにサイドローブ、すなわち迷光が多く発生した。また、比較例1では、図10(a)に示すように、柱高低差割合δが0.00〜0.20の場合は光線成す角θが増加し、柱高低差割合δが0.20〜0.50の場合は光線成す角θが減少した。そして、比較例1では、図10(b)に示すように、柱高低差割合δを0.00〜0.60まで変化させた場合、実施例1と比較すると、光強度の角度分布の標本分散が高くなり、光線の明瞭さも低下することが確認された。
(比較例2)
比較例2は、図8に示すように、柱の総数を6本とし、当該6本のうちの1本を制御柱32Aとしたものである。比較例2では、図8に示すように、柱高低差割合δを0.00〜0.60まで変化させた場合において、実施例1と比較すると、光線の回りに迷光が多く発生し、特に柱高低差割合δが0.02〜0.04の間は1本の光線を形成できなかった。また、比較例2では、図10(a)に示すように、柱高低差割合δが0.00〜0.20の場合は光線成す角θが増加し、柱高低差割合δが0.20〜0.40の場合は光線成す角θが減少し、柱高低差割合δが0.40〜0.50の場合は光線成す角θが増加した。そして、比較例2では、図10(b)に示すように、柱高低差割合δを0.00〜0.60まで変化させた場合、実施例1と比較すると、光強度の角度分布の標本分散が高くなり、光線の明瞭さも低下することが確認された。
(参考例1)
参考例1は、図8に示すように、柱の総数を3本とし、当該3本のうちの1本を制御柱32Aとしたものである。参考例1では、図8に示すように、柱高低差割合δを0.00〜0.60まで変化させた場合において、柱高低差割合δが0.10〜0.30の間で光線を形成できた。また、参考例1は、実施例1と比較すると光線の回りに迷光が多く発生した。従って、参考例1のように柱の総数を3本とし制御柱32Aを1本とするよりも、実施例1のように柱の総数を6本とし制御柱32Aを3本とするほうが、より確実に光線を形成できるとともに、迷光の発生をより抑制できることが確認された。
なお、図10(a)によれば、制御柱32Aの本数を増やすと標本分散が低下、すなわち形成された光線の光軸回りのスポットサイズが小さくなり、それ以外の方向に放射される光の強度が小さくなることが確認できる。そして、図10(a)によれば、参考例1のように柱の総数が3本の場合に見られる標本分散の急激な上昇は、実施例1のように柱の総数が6本の場合には発生していないため、この点からも参考例1と比較して実施例1のほうが良好な光線形成が可能であることがわかる。
(参考例2)
参考例2は、図9に示すように、柱の総数を4本とし、当該4本のうちの1本を制御柱32Aとしたものである。参考例2では、図9に示すように、柱高低差割合δを0.00〜0.60まで変化させた場合において、柱高低差割合δが0.20の場合は光線が形成できているものの、それ以外の柱高低差割合δでは光線が形成できていないか、あるいは迷光が多く発生した。従って、参考例2のように柱の総数を4本とし制御柱32Aを1本とするよりも、実施例1のように柱の総数を6本とし制御柱32Aを3本とするほうが、より確実に光線を形成できるとともに、迷光の発生をより抑制できることが確認された。
(参考例3)
参考例3は、図9に示すように、柱の総数を4本とし、当該4本のうちの2本を制御柱32Aとしたものである。参考例3では、図9に示すように、柱高低差割合δを0.00〜0.60まで変化させた場合において、柱高低差割合δが0.10〜0.50の場合は光線が形成できているものの、それ以外の柱高低差割合δでは光線が形成できていないか、あるいは迷光が多く発生した。従って、参考例3のように柱の総数を4本とし制御柱32Aを2本とするよりも、実施例1のように柱の総数を6本とし制御柱32Aを3本とするほうが、より確実に光線を形成できるとともに、迷光の発生をより抑制できることが確認された。
(参考例4)
参考例4は、図9に示すように、柱の総数を5本とし、当該5本のうちの1本を制御柱32Aとしたものである。参考例4では、図9に示すように、柱高低差割合δを0.00〜0.60まで変化させた場合において、いずれの場合も1本の光線が形成され、迷光も抑制できている。しかし、柱の総数を5本とすると、光軸を含む面に対する対称性の悪さが原因で干渉効果による放射方向の制御が困難となるため、やはり実施例1のように柱の総数を6本とすることがより好ましいことが確認された。
(参考例5)
参考例5は、図9に示すように、柱の総数を5本とし、当該5本のうちの2本を制御柱32Aとしたものである。参考例5では、図9に示すように、柱高低差割合δを0.00〜0.60まで変化させた場合において、いずれの場合も1本の光線が形成されている。また、参考例5では、図9に示すように、迷光も抑制できている。しかし、柱の総数を5本とすると、光軸を含む面に対する対称性の悪さが原因で干渉効果による放射方向の制御が困難となるため、やはり実施例1のように柱の総数を6本とすることがより好ましいことが確認された。
(参考例6)
参考例6は、図9に示すように、柱の総数を5本とし、当該5本のうちの3本を制御柱32Aとしたものである。参考例6では、図9に示すように、柱高低差割合δを0.00〜0.60まで変化させた場合において、いずれの場合も1本の光線が形成されている。また、参考例6では、図9に示すように、迷光も抑制できている。しかし、柱の総数を5本とすると、光軸を含む面に対する対称性の悪さが原因で干渉効果による放射方向の制御が困難となるため、やはり実施例1のように柱の総数を6本とすることがより好ましいことが確認された。
このように、第2の実験例では、発光素子1Aの素子表面に合計6本の基準柱31Aよび制御柱32Aを設け、かつ、制御柱32Aの高さを変化させることで、光線を形成できるとともに、当該光線の放射方向を制御できることが確認できた。
以上、本発明に係る発光素子1,1Aについて、発明を実施するための形態により具体的に説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変等したものも本発明の趣旨に含まれることはいうまでもない。
例えば、前記した発光素子1,1Aは、図1および図4に示すように、半導体柱状部31,32,31A,32Aが断面円形状かつ円柱状に形成されていたが、当該半導体柱状部31,32,31A,32Aの形状は断面多角形かつ多角柱状に形成されても構わない。
また、前記した発光素子1,1Aは、図1および図4に示すように、下からn型半導体層20、半導体発光層10、p型半導体層30,30Aの順に積層されていたが、n型半導体層20とp型半導体層30,30Aの順序は入れ替えても構わない。
また、前記した発光素子1,1Aは、図11(a)および図11(b)に示すように、基板40上に多数並べることにより、IP方式のディスプレイであるIP立体ディスプレイ100を提供することが可能である。図示は省略するが、IP立体ディスプレイ100に対応したIP立体撮影装置がレンズ板を介して図10(b)に示す円柱や立方体等の被写体を予め撮影しておくことが、立体を表示(再生)するための前提となる。これにより、図11(b)に示すように、IP立体ディスプレイ100の各発光素子1(1A)が要素画像を空間上に投影し、それらが集積されて、被写体の再生像(立体像)として、例えば円柱や立方体が表示される。
IP立体ディスプレイ100は、図11(a)に示すように、画面に向かって一番右側の列に並べられた発光素子1(1A)が、2つの半導体柱状部31(31A)が配置された側を画面の右側に向け、1つの半導体柱状部32(32A)が配置された側を画面の左側に向けている。これは、画面に向かって右側の発光素子1(1A)においては、光線を素子表面の法線方向から図11において左側に向けて傾けることを企図した配置である。ここで、画素に対応した発光素子1の1つ1つにおいて、高さの差δHは画素毎に決定されており、当該画素から放射する光線の方向を規定するように設定される。図11(b)にて、例えば円柱や立方体を終点とする太い矢印が光線の方向を示している。
また、IP立体ディスプレイ100において、画面に向かって一番左側の列に並べられた発光素子1(1A)と、画面に向かって一番右側の列に並べられた発光素子1(1A)とは、半導体柱状部31,32(31A,32A)の配置が対称になっている。これは、画面に向かって左側の発光素子1(1A)においては、光線を素子表面の法線方向から図11において右側に向けて傾けることを企図した配置である。
また、IP立体ディスプレイ100において、画面に向かって一番上の列に並べられた発光素子1(1A)と、画面に向かって一番下側の列に並べられた発光素子1(1A)とは、半導体柱状部31,32(31A,32A)の配置が対称になっている。この配置も同様な理由によるものである。さらに、その他の画面領域に並べられた発光素子1(1A)も場所に応じた配置で配置されている。よって、素子単位の画素構造(発光素子1(1A))の中の3つの波源からそれぞれ放射された光によって、当該画素において強度変調が可能となる。なお、画素の位置によっては、光線成す角θ=0度とするために半導体柱状部31,32(31A,32A)の高さを等しくすべき位置もある。
一方、立体ディスプレイ100の発光素子1(1A)間、すなわち、画素間においては、光源(半導体発光層10)が異なるので、発光強度の点では相関性を持たない。そのため、合成される光の強度は、3つの画素から放射されたそれぞれの光の強度の単なる加算となる。つまり、画素間において合成される光の強度は、3つの画素を3つの波源とみなしたときに、前記式(5)の第1項と第2項に相当する演算で求められることとなる。このように立体ディスプレイ10は、各画素を構成する発光素子1(1A)が、個別に、放射される方向(方位)が決定されていることによって、光学レンズを介することなく、各発光素子1(1A)から特定の方向(方位)への指向性をもった光を放射することができる。
このような微細構造を有する発光素子1(1A)を多数個並べた表示素子(FPD)は、従来技術においてレンズ板と発光面とを接合させた装置と同じ働きを有するようになる。このようにして作成したIP立体ディスプレイ100においては、立体表示の解像度は、発光素子1(1A)の精細度にのみ依存し、光学系の解像度不足による映像ボケが生じない。また、発光素子1(1A)を用いたIP表示における視域角は、素子表面と垂直な方向に対する放射光の光線成す角θの最大値にのみ依存し、解像度と視域角とを独立に改善することが可能である。
なお、発光素子1,1Aは、前記したように、要素レンズの代わりに基板40上に多数並べることでIP立体ディスプレイ100を提供することが可能であるが、その際に発光素子1,1A自体を基板40に対して傾斜させて配置することで、光線成す角θをより広範囲に制御することができる。
1,1A 発光素子(光線指向型発光素子)
10 半導体発光層
20 n型半導体層
30,30A p型半導体層
31,31A 半導体柱状部(基準柱)
32,32A 半導体柱状部(制御柱)
31a,31Aa,32a,32Aa 放射面
40 基板
100 IP立体ディスプレイ

Claims (4)

  1. n型半導体層とp型半導体層との間に半導体発光層を備える発光素子であって、
    前記p型半導体層上または前記n型半導体層上に、前記半導体発光層で発生した光の導波路となる複数の半導体柱状部を備え、
    前記複数の半導体柱状部は、前記p型半導体層上または前記n型半導体層上に環状に3〜6本配置され、そのうちの半数以下の前記半導体柱状部の高さh1が、その他の半導体柱状部の高さh2と異なり、
    前記高さh2=Hとした場合の前記高さh2と前記高さh1との柱高低差δHが、柱高低差割合δ=(h2−h1)/h2と、前記高さh2の地点における前記半導体柱状部および前記その他の半導体柱状部を通る光の位相差Ψと、前記複数の半導体柱状部の屈折率nと、自由空間中における光の波長λ とが含まれる以下の式(4)
    δH=(Ψ/2π){1/(n−1)}λ ・・・式(4)
    を満たすことを特徴とする発光素子。
  2. 前記p型半導体層上または前記n型半導体層上に3本の前記半導体柱状部が配置され、そのうちの1本の前記半導体柱状部の高さh1が、その他の2本の前記半導体柱状部の高さh2と異なることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記p型半導体層上または前記n型半導体層上に6本の前記半導体柱状部が配置され、そのうちの3本の前記半導体柱状部の高さh1が、その他の3本の前記半導体柱状部の高さh2と異なることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  4. 前記複数の半導体柱状部は、前記p型半導体層上または前記n型半導体層上に投影したそれぞれの図形の中心を結ぶ軌跡としての円周上にそれぞれ等間隔で配置されることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の発光素子。
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