JP5910545B2 - コネクタ検査装置 - Google Patents
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Description
説明の便宜上、まず、検査対象となるコネクタ12について説明しておく(図3、図4参照)。ここでは、コネクタ12がスプライスジャンクションコネクタである例で説明する。スプライスジャンクションコネクタは、コネクタに挿入される複数の回路端末を全てまたは複数組に分けて導通させるコネクタである。もっとも、検査対象となるコネクタは、他のコネクタであってもよい。
コネクタ検査装置10は、コネクタ12のコネクタ本体部14の一側方へのリテーナ16の浮きを検知できる。このコネクタ検査装置10は、基部20と、スライダ30と、ホルダー50と、スイッチ60と、ロック80とを備えている(図5参照)。概略的には、コネクタ検査装置10は、ホルダー50にコネクタ12を支持した状態で、基部20に対して、コネクタ12を端子挿入方向に沿って待機位置から押込み位置に押し込んで検査を行う。そして、リテーナ16が完全に嵌合されている状態では、押込み位置に押し込まれたコネクタ12によってスイッチ60がオンされる。一方、コネクタ12のいずれかの端子が正常に挿入されていない場合等のリテーナ16が浮いている状態では、コネクタ12が押込み位置に押し込まれてもコネクタ12によってスイッチ60がオンされない。すなわち、コネクタ12によるスイッチ60の切り替えの有無でコネクタ12に対する端子挿入が正常に行われているか(リテーナ16が嵌合されているか)どうかを検査することができる。
ホルダー50は、略直方体形状の外部形状に形成されている(図2参照)。このホルダー50には、コネクタ12を端子挿入方向に沿って挿入開口を通じて端子挿入方向に沿って挿入可能なコネクタ支持凹部52が形成されている。そして、ホルダー50は、コネクタ支持凹部52に挿入されたコネクタ12を、端子挿入方向に沿って待機位置と押込み位置との間で移動可能に支持する。
基部20は、ホルダー50を支持する部分である。ここでは、基部20は、ホルダー50を、コネクタ支持凹部52に支持されるコネクタ12の端子挿入方向に沿って、セット位置と検査位置との間で移動可能に支持する。この基部20は、内側にホルダー50、スライダ30及びスイッチ60を配設可能な凹部を有している。より具体的には、基部20には、一面で開口するホルダー収容凹部22と、ホルダー収容凹部22の内壁で開口するスライダ収容凹部26とが形成されている。なお、スライダ収容凹部26については、スライダ30に関する説明中に詳述する。
スライダ30は、コネクタ支持凹部52に支持されたコネクタ12のリテーナ16の浮きを検知する部分である。このスライダ30は、スライダ収容凹部26内に収容され、コネクタ支持凹部52に支持されるコネクタ12の端子挿入方向に沿って、非検知位置(図6参照)と検知位置(図9参照)との間で基部20に移動可能に支持されている。非検知位置とは、ホルダー50の移動方向セット位置側の位置であり、コネクタ12によるスイッチ60の切り替えを許容する位置である。また、検知位置とは、非検知位置よりコネクタ支持凹部52に支持されたコネクタ12の端子挿入方向前方の位置であり、スイッチ60を退避させてコネクタ12によるスイッチ60の切り替えを不能にする位置である。
スイッチ60は、スイッチ本体部62と操作部64とを有し、操作部64が押動されることによってオンオフ切替される。ここでは、スイッチ60は、マイクロスイッチを採用し、略直方体形状のスイッチ本体部62から棒状で可倒式の操作部64が傾斜して延出する形状に形成されている。より具体的には、操作部64は、スイッチ本体部62に対して、コネクタ支持凹部52の幅方向に沿った軸周りに姿勢変更可能な棒状に形成されている。また、操作部64は、先端部がスイッチ本体部62に対する支持軸と平行な中心軸周りの半円柱周面状に形成されている。また、ここでは、スイッチ60は、操作部64が押動されない状態ではオフ状態に維持され、操作部64が押動されることによりオン状態に切り替えられるように設定されている。そして、スイッチ60は、操作部64に対する押圧力が取り除かれると、再びオフ状態に戻る。
ロック80は、検査位置に移動されたホルダー50のコネクタ支持凹部52に支持されるコネクタ12に対して端子挿入方向後方から係止して、コネクタ12をコネクタ支持凹部52に対して抜止めする部分である。ロック80は、基部20に対して、係止位置(図5の実線参照)と非係止位置(図5の二点鎖線参照)との間で移動可能に支持されている。より具体的には、ロック80は、ホルダー50の移動方向に直交する方向に沿って移動可能に基部20に対して凹凸嵌合されている。ここでは、ロック80は、スライダ30の非検知位置側で基部20に対して支持されている。
コネクタ検査装置10には、ワイヤーハーネスの組立図板上に立設可能な支持部90が設けられていてもよい(図1、図2、図5参照)。支持部90は、基部20のホルダー収容凹部22の開口側とは反対側にホルダー50の移動方向に沿って突設されている。この支持部90は、雄ネジ状に形成され、ワイヤーハーネスの組立図板に対して螺合可能に形成されている。
次に、コネクタ12の検査を行う際のコネクタ検査装置10の動作について説明する。コネクタ検査装置10は、初期状態として、コネクタ支持凹部52が空で、ロック80が係止位置に、ホルダー50がセット位置に、スライダ30が解除位置に、スイッチ60がオフ状態にあるものとする(図5参照)。
上記実施形態に係るコネクタ検査装置10によると、待機位置でコネクタ支持凹部52に支持されたコネクタ12のリテーナ16が浮いていない場合、コネクタ12が押込み位置に移動されると、リテーナ16がスライダ30のリテーナ受部32を通過し、コネクタ12が操作部64を端子挿入方向前方に押動してスイッチ60がオンされる。一方、待機位置でコネクタ支持凹部52に支持されたコネクタ12のリテーナ16が浮いている場合、コネクタ12が押込み位置に移動されると、浮いたリテーナ16がリテーナ受部32を押動してスライダ30が検知位置に移動される。スライダ30が検知位置に移動されると、該スライダ30に相対移動不能に連結されたスイッチ60もコネクタ12の端子挿入方向前方に移動し、押込み位置に移動されるコネクタ12によって操作部64が押動されず、スイッチ60はオンされない。このように、コネクタ12のコネクタ支持凹部52に対する端子挿入方向と、スイッチ60によって検知されるコネクタ12とスライダ30及びスイッチ60との相対移動の方向とが同じに設定されているため、コネクタ12の検査を省スペースで行えるようにすることができる。
これまで、スイッチ60が可倒式の操作部64を有するマイクロスイッチである例で説明してきたが、これに限られるものではない。すなわち、スイッチは、スライダ30に対して相対移動されるコネクタ支持凹部52に支持されたコネクタ12によって操作部を押動されてオンに切替えられるものであればよい。例えば、スイッチは、押込み式の操作部がコネクタ支持凹部52に支持されたコネクタ12の移動経路上に配設された押しボタンスイッチであってもよい。もっとも、スイッチは、コネクタ検査装置10全体の小型化のため、より省スペースでオンオフ切替可能なものが採用されるとよい。
12 コネクタ
16 リテーナ
20 基部
30 スライダ
32 リテーナ受部
34 傾斜部
37 位置決め付勢部
50 ホルダー
52 コネクタ支持凹部
60 スイッチ
64 操作部
80 ロック
Claims (5)
- 一側面に端子固定用のリテーナが設けられたコネクタについて、一側方への前記リテーナの浮きを検知するコネクタ検査装置であって、
前記コネクタを端子挿入方向に沿って挿入開口を通じて挿入可能なコネクタ支持凹部が形成され、前記コネクタ支持凹部に挿入された前記コネクタを前記端子挿入方向に沿って待機位置と前記待機位置より前記端子挿入方向前方の押込み位置との間で移動可能に支持可能なホルダーと、
前記コネクタ支持凹部に支持された前記コネクタの浮いた前記リテーナに対して前記端子挿入方向前方から接触可能なリテーナ受部が形成されたスライダと、
前記ホルダーを支持すると共に、前記スライダを、前記コネクタ支持凹部に支持される前記コネクタの前記端子挿入方向に沿って検知位置と前記検知位置より前記コネクタ支持凹部に支持された前記コネクタの前記端子挿入方向前方の非検知位置との間で移動可能に支持する基部と、
前記スライダに対して相対移動不能に連結され、浮いた前記リテーナが前記リテーナ受部に接触する位置で前記コネクタ支持凹部に支持された前記コネクタより前記端子挿入方向前方の位置に延出する操作部が設けられ、前記操作部が前記コネクタの端子挿入方向前方へ押動されることによりオンオフ切替されるスイッチと、
を備える、コネクタ検査装置。 - 請求項1に記載のコネクタ検査装置であって、
前記ホルダーは、前記基部に対して、前記コネクタを待機位置で支持するセット位置と前記コネクタを前記押込み位置で支持する検査位置との間で移動可能に支持され、前記ホルダー付勢部によって前記セット位置側に付勢されている、コネクタ検査装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のコネクタ検査装置であって、
前記スライダは、位置決め付勢部によって前記コネクタ支持凹部側に向けて付勢されている、コネクタ検査装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のコネクタ検査装置であって、
前記基部には、前記検査位置にある前記ホルダーの前記コネクタ支持凹部に支持される前記コネクタに対して前記端子挿入方向後方から係止可能なロックが設けられている、コネクタ検査装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のコネクタ検査装置であって、
前記スライダには、前記非検知位置側且つ前記コネクタ支持凹部側の端部のうちの前記リテーナ受部の側方に、前記検知位置側に向けて徐々に前記コネクタ支持凹部側に傾斜する傾斜部が形成されている、コネクタ検査装置。
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