JP5910490B2 - 金属物体検知装置 - Google Patents

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Description

本発明は、1次側コイルと2次側コイルとの間で非接触で電力授受を行う非接触給電装置に適用される金属物体検知装置に関する。
この種の装置としては、下記特許文献1に見られるように、1次側コイル上に複数の温度センサを備えるものが知られている。この装置は、非接触給電時に1次側コイル上に金属物体が存在する場合において、金属物体に渦電流が流れることによる金属物体の温度の上昇を温度センサによって検出することで金属物体を検知する。この金属物体検知装置によれば、金属物体が検知された場合に非接触給電の給電電力を低下させたり、給電を停止させたりすることができる。これにより、1次側コイル上に存在する金属物体の温度の上昇を抑制することができ、ひいては非接触給電装置の安全性を高めることができる。
米国特許出願公開第2011/0074346号明細書
しかしながら、上記特許文献1に記載された金属物体検知装置では、以下に説明する不都合が懸念される。詳しくは、1次側コイル上の金属物体及び温度センサ間に空気層などが存在することにより温度センサによって検出される金属物体の温度が金属物体の実際の温度よりも低くなることで、金属物体の検知精度が低下する懸念がある。また、金属物体が大きい場合、非接触給電が開始されてから金属物体が高温となるまでの時間が短くなる。このため、非接触給電により金属物体の温度が上昇し始めてから金属物体の温度が検出すべき温度に到達するまでの間に金属物体を検知することができない懸念もある。さらに、非接触給電装置の動作中にしか金属物体を検知できない懸念もある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、上記不都合を解消することのできる新たな金属物体検知装置を提供することにある。
上記課題を解決すべく、発明は、1次側コイル(22)と2次側コイル(42)との間で非接触で電力授受を行う非接触給電装置に適用され、前記非接触で電力授受が行われる場合において、前記1次側コイル及び前記2次側コイルのうち少なくとも一方によって生成される磁束の経路に存在する金属物体を検知対象とする検知コイル(Lij)と、前記検知コイルに交流電力を供給する供給手段(70)と、前記供給手段によって交流電力が供給される場合における前記検知コイルのインピーダンスの変化に基づき、前記金属物体を検知する処理を行う処理手段(80)と、を備え、前記検知コイルは、前記1次側コイル及び前記2次側コイル間を循環する主磁束が該検知コイルを通過する場合、所定方向に誘導電流が流れる部分と、前記所定方向とは逆方向に誘導電流が流れる部分とを備えることを特徴とする。
検知コイルに交流電力が供給される状況下、検知コイルに検知対象となる金属物体が接近した場合、電磁誘導によって渦電流損が生じることで、検知コイルのインピーダンスが変化する。この点に鑑み、上記発明では、検知コイルのインピーダンスの変化に基づき、金属物体を検知することができる。こうした検知手法によれば、上記特許文献1に記載された金属物体検知装置とは異なり、温度センサによる金属物体の温度上昇の検出が不十分な場合や、非接触給電装置が動作していない場合であっても、金属物体を検知することができる。
さらに、上記発明では、検知コイルが、1次側コイル及び2次側コイル間を循環する主磁束が検知コイルを通過する場合、所定方向に誘導電流が流れる部分と、上記所定方向とは逆方向に誘導電流が流れる部分とを備えている。こうした形状によれば、非接触で電力授受が行われる状況下において1次側コイル及び2次側コイル間を循環する主磁束が検知コイルを通過する場合、検知コイルに電流が流れることを抑制することができ、金属物体検知装置の信頼性が低下する事態を回避したり、1次側コイルから2次側コイルへの電力伝送効率の低下を抑制したりすることができる。すなわち、主磁束が金属物体の検知や非接触の電力授受に及ぼす影響を抑制することができる。
第1の実施形態にかかる非接触給電システムの構成図。 同実施形態にかかる送電パッド及び受電パッドの斜視図。 同実施形態にかかる金属物体検知装置の回路図。 同実施形態にかかる検知コイルの形状を示す図。 同実施形態にかかる送電パッドにおける検知コイルの配置図。 同実施形態にかかる金属物体検知処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかる金属物体の有無による発振回路の出力電圧の違いを示す図。 第2の実施形態にかかる金属物体検知処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかる金属物体の有無による発振回路の出力電圧の違いを示す図。 第3の実施形態にかかる金属物体検知装置の回路図。 同実施形態にかかる発振回路の出力電圧の推移を示す図。 第4の実施形態にかかる検知コイルの形状を示す図。 同実施形態にかかる送電パッドにおける検知コイルの配置図。 その他の実施形態にかかる検知コイルの形状を示す図。 その他の実施形態にかかる検知コイルの形状を示す図。 その他の実施形態にかかる送電パッドにおける検知コイルの配置図。 その他の実施形態にかかる検知コイルの形状を示す図。 その他の実施形態にかかる検知コイルの形状を示す図。 その他の実施形態にかかる検知コイルの形状を示す図。 その他の実施形態にかかる検知コイルの形状を示す図。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる金属物体検知装置を車載主機として回転機を備える車両(ハイブリッド車や電気自動車)の非接触給電システムに適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、非接触給電システムは、車両10の外部に設けられた送電システムと、車両10に設けられた受電システムとを備えている。
送電システムは、送電部材としての送電パッド20と、送電回路30とを備えている。詳しくは、送電回路30は、車両10の外部に設けられた交流電源32(系統電源)の周波数を所定の高周波数(数kHz〜十数MHz)に変換する電力変換回路(例えばフルブリッジ回路)と、電力変換回路から出力された電力を送電パッド20に供給する共振回路とを備えている。
送電パッド20は、1次側コア及びこれに巻回された送電用の1次側コイルを備え、電磁誘導によって受電システムの備える受電パッド40に電力を送るための部材である。なお、送電パッド20の構成については、後に詳述する。
一方、受電システムは、受電部材としての受電パッド40、受電回路50、DCDCコンバータ52、蓄電手段としてのメインバッテリ54、及び制御装置56を備えている。詳しくは、受電パッド40は、2次側コア及びこれに巻回された受電用コイルとしての2次側コイルを備え、送電パッド20から送られる電力を受けとるための部材である。受電パッド40は、車両10の下部(床面の外側)に配置されている。なお、受電パッド40の構成については、後に詳述する。
受電パッド40によって受けとられた電力は、受電回路50に供給される。受電回路50は、受電パッド40によって受けとられた電力が入力される共振回路と、共振回路から出力される高周波の交流電流を直流電流に変換する整流回路と、整流回路の出力電圧を所定に変換してメインバッテリ54に印加する電力変換回路とを備えている。受電回路50やメインバッテリ54の出力電圧は、DCDCコンバータ52によって降圧されて車載補機58や補機バッテリ60に印加される。
なお、メインバッテリ54は、その端子電圧が例えば百V以上となるものであり、具体的には例えば、ニッケル水素2次電池やリチウムイオン2次電池である。また、補機バッテリ60は、その端子電圧がメインバッテリ54の端子電圧よりも十分に低いものであり、具体的には例えば、鉛蓄電池である。さらに、車両10には、受電システムの他に、メインバッテリ54の直流電力を交流電力に変換して出力するインバータ62及びインバータ62から出力された交流電力によって回転駆動される車載主機としてのモータジェネレータ64が備えられている。
制御装置56は、モータジェネレータ64の駆動制御を行うべくインバータ62を操作したり、車載補機58や補機バッテリ60に電力を供給すべくDCDCコンバータ52を操作したりする。また、制御装置56は、車両を給電対象とした充電処理の実行を受電回路50に指示する。これにより、受電回路50は、受電回路50及び送電回路30のそれぞれに備えられる無線通信用のインターフェースによってこれら回路同士で情報のやりとりを行いながら車両10を充電すべく動作する。
続いて、図2を用いて、本実施形態にかかる送電パッド20及び受電パッド40について詳述する。ここで、図2は、送電パッド20及び受電パッド40の構成部材の斜視図である。
図示されるように、送電パッド20は、1次側コア21と、1次側コア21に巻回された1次側コイル22とを備え、扁平形状をなしている。詳しくは、1次側コア21は、矩形板状であってかつ互いに離間した一対の1次側離間部21aと、これら1次側離間部21a同士を連結する長方形板状の1次側連結部21bとが一体形成されてなる部材である。一対の1次側離間部21aのそれぞれは、板面(平面)と、周縁部21cとを有している。これら1次側離間部21aのそれぞれの有する一対の板面のうち受電パッド40側とは反対側に1次側連結部21bが連結されている。また、これら1次側離間部21aのそれぞれの周縁部21cには、1次側コイル22が複数周巻回されている。なお、本実施形態では、1次側コア21として、フェライトを用いている。
一方、受電パッド40は、2次側コア41と、2次側コア41に巻回された2次側コイル42とを備え、扁平形状をなしている。詳しくは、2次側コア41は、矩形板状であってかつ互いに離間した一対の2次側離間部41aと、これら2次側離間部41a同士を連結する長方形板状の2次側連結部41bとが一体形成されてなる部材である。一対の2次側離間部41aのそれぞれは、板面(平面)と、周縁部41cとを有している。これら2次側離間部41aのそれぞれの有する一対の板面のうち送電パッド20側とは反対側に2次側連結部41bが連結されている。また、これら2次側離間部41aのそれぞれの周縁部41cには、2次側コイル42が複数周巻回されている。なお、本実施形態では、2次側コア41として、1次側コア21と同様にフェライトを用いている。
1次側コア21及び2次側コア41は、非接触給電が行われる場合において、1次側離間部21aの板面及び2次側離間部41aの板面同士が対向してかつ平行となるように配置されている。
ここで、図2には、1次側コイル22に流れる電流I1の流通方向及び2次側コイル42に流れる電流I2の流通方向の一例を矢印にて示している。1次側コイル22に高周波電流が流れると、1次側コイル22の内部に磁界が生じることで、図中破線の矢印にて示すように、一対の1次側離間部21aのうち一方の板面側からこれに対向する2次側離間部41aの板面側に磁束が流入し、2次側コイル42に誘導電流が流れる。このため、2次側コイル42の内部に磁界が生じ、一対の2次側離間部41aのうち他方の板面側からこれに対向する1次側離間部21aの板面側に磁束が流入する。これにより、1次側コア21及び2次側コア41間を循環する主磁束が形成されることとなる。そして、これにより、1次側コイル22から2次側コイル42へと非接触で電力が供給されることとなる。
続いて、図3〜図7を用いて、送電システムに備えられる本実施形態にかかる金属物体検知装置について説明する。
図3に、金属物体検知装置の回路図を示す。
図示されるように、金属物体検知装置は、発振回路70、検出回路80及び出力回路82を備えている。本実施形態において、発振回路70は、コルピッツ型発振回路であり、反転増幅回路71、抵抗体72、第1のコンデンサ73a、第2のコンデンサ73b及び複数の検知コイルLij(i=1〜3,j=1〜3)を備えている。詳しくは、反転増幅回路71の出力端子は、抵抗体72の一端に接続され、抵抗体72の他端は、第1のスイッチ74aを介して複数の検知コイルLijのそれぞれの一端に接続されている。複数の検知コイルLijのそれぞれの他端は、第2のスイッチ74bを介して反転増幅回路71の反転入力端子側に接続されている。第1のスイッチ74a及び第2のスイッチ74bは、切替回路75によって操作されることで、複数の検知コイルLijのうちいずれか1つを抵抗体72の他端及び反転増幅回路71の反転入力端子側の間に接続する。
抵抗体72の他端と第1のスイッチ74aとの間は、第1のコンデンサ73aを介して接地されている。また、反転増幅回路71の反転入力端子側と第2のスイッチ74bとの間は、第2のコンデンサ73bを介して接地されている。
なお、本実施形態において、発振回路70が供給手段に相当する。また、第1のスイッチ74a及び第2のスイッチ74bが接続手段を構成する。
ちなみに、図中、第1のコンデンサ73aのキャパシタンスを「C1」にて示し、第2のコンデンサ73bのキャパシタンスを「C2」にて示している。また、本実施形態では、検知コイルLijのそれぞれは、互いに同一仕様(形状や材質等)のコイルを用いている。
こうした構成によれば、発振回路70の発振周波数fdは、検知コイルLijのそれぞれのインダクタンスを「L」とすると、以下の式(eq1)によって表される。
Figure 0005910490
なお、本実施形態において、発振回路70の発振周波数fdは、非接触給電の使用周波数fe(1次側コイル22に対して印加される電圧の周波数であり、例えば数kHz〜十数MHz)よりも高い周波数に設定されている。
また、本実施形態において、検知コイルLijとしては、例えば、フレキシブル基板上にパターン形成されているものを用いることができる。さらに、送電パッド20は、実際には、1次側コイル22の上方に検知コイルLijが配置されてかつ、1次側コア21、1次側コイル22及び検知コイルLijが樹脂モールドされているものとする。すなわち、検知コイルLijは、送電パッド20内に埋設されている。なお、受電パッド40は、送電パッド20と同様に、2次側コア41及び2次側コイル42が樹脂モールドされているものとする。
続いて、図4を用いて、本実施形態にかかる検知コイルLijについて説明する。
図示されるように、検知コイルLijは、送電パッド20上に存在する異物としての金属物体を検知対象とし、本実施形態では、8の字型コイルである。詳しくは、検知コイルLijは、1次側コイル22及び2次側コイル42間を循環する主磁束が検知コイルLijを通過する場合、所定方向に誘導電流が流れる部分と、上記所定方向とは逆方向に誘導電流が流れる部分とからなる。より詳しくは、検知コイルLijは、これら2つの部分として、互いに平行でかつ離間した第1の軸線P1及び第2の軸線P2のうち第1の軸線P1を中心として規定方向に巻かれた第1の巻線部Laijと、第2の軸線P2を中心として第1の巻線部Laijとは逆方向に巻かれた第2の巻線部Lbijとの直列接続体を備えている。ここで、第1の巻線部Laij及び第2の巻線部Lbijは、第1の軸線P1及び第2の軸線P2と直交する単一の平面上に形成されている。すなわち、検知コイルLijは、第1の巻線部Laij及び第2の巻線部Lbijの直列接続体の両端を巻き始め及び巻き終わりとする平面コイルである。
図5に、送電パッド20内における複数の検知コイルLijの配置態様を示す。
図示されるように、検知コイルLijは、1次側コイル22及び2次側コイル42のうち少なくとも一方によって生成される磁束の経路に存在する金属物体を検知可能なように配置されている。本実施形態では、検知コイルLijは、コイルが形成される平面と送電パッド20の板面(1次側離間部21aの板面)とが平行となるように整列配置されている。ちなみに、検知コイルLijの配置について、1次側コイル22及び2次側コイル42のうち少なくとも一方によって生成される磁束の経路に存在する金属物体を検知可能なようにとしたのは、これらコイル22,42間を循環する主磁束に加えて、これらコイル22,42のうち一方からの漏洩磁束が存在することによる。
ここで、本実施形態において、上記発振周波数fdは、送電パッド20上に物体がない状況下において設定されている。このため、送電パッド20上に金属物体が存在し、金属物体が検知コイルLijに接近すると、電磁誘導によって渦電流損が生じる。これにより、検知コイルLijの抵抗の増加及びインダクタンスの増減によって検知コイルLijのインピーダンスが減少し、発振回路70の出力電圧Voutが小さくなる。したがって、出力電圧Voutによれば、送電パッド20上の金属物体を検知することができる。
なお、検知コイルLijを発振回路70の構成要素として送電パッド20上の金属物体を検知する構成は、金属物体の検知精度を高めるために採用した。つまり、送電パッド20上の金属物体が小さいと、検知コイルLijのインピーダンスの変化が小さくなる。ここで、発振回路70のゲインを調整することで、インピーダンスの変化による感度を良くすることができるため、金属物体の検知精度を高めることができる。
図6に、本実施形態にかかる金属物体検知処理の手順を示す。この処理は、発振回路70の電源がオンされたことをトリガとして、検出回路80によって例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、本実施形態において、検出回路80が処理手段及び検出手段に相当する。
この一連の処理では、まずステップS10において、発振回路70の構成要素としての検知コイルLijを選択する。この処理は、第1のスイッチ74a及び第2のスイッチ74bを操作を切替回路75に指示することによって行われる。この処理によれば、処理周期毎に、発振回路70を構成する検知コイルが順次切り替えられる。
続くステップS12では、発振回路70の出力電圧Voutの直近の極大値Vmax(波高値ともいう)が上限電圧Vα(>0)未満であるとの条件、及び出力電圧Voutの直近の極小値Vminが上限電圧Vαよりも低い下限電圧Vβ(>0)未満であるとの条件の論理和が真であるか否かを判断する。この処理は、送電パッド20上に金属物体が存在するか否かを判断するための処理である。つまり、図7に示すように、送電パッド20上に金属物体が存在すると、発振回路70の出力電圧Voutの振幅が小さくなることで、出力電圧の極大値Vmaxが上限電圧Vα未満となったり、出力電圧の極小値Vminが下限電圧Vβを超えたりする。
先の図6の説明に戻り、ステップS12において肯定判断された場合には、送電パッド20上に金属物体が存在すると判断し、ステップS14に進む。ステップS14では、先の図3に示す出力回路82に対して、送電パッド20から受電パッド40への電力供給の停止と、金属物体が存在する旨のユーザに対する報知とを指示する。これにより、出力回路82は、送電パッド20から受電パッド40への電力供給の停止を送電回路30に指示することとなる。また、金属物体が存在する旨が何らかの報知手段によってユーザに報知されることとなる。
ちなみに、金属物体が存在すると判断された場合、その後、送電パッド20上から金属物体が除去されたと判断されるまで、出力回路82に対する給電の停止指示や報知指示が継続される。
なお、上記ステップS12において否定判断された場合や、ステップS14の処理が完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)第1の軸線P1を中心として規定方向に巻かれた第1の巻線部Laijと、第2の軸線P2を中心として上記規定方向とは逆方向に巻かれた第2の巻線部Lbijとの直列接続体として検知コイルLijを構成した。このため、1次側コイル22及び2次側コイル42間を循環する主磁束によって検知コイルLijに電流が流れることを抑制することができ、金属物体検知装置の信頼性が低下する事態を回避したり、1次側コイル22から2次側コイル42への電力伝送効率の低下を抑制したりすることができる。さらに、非接触給電中においても、金属物体検知処理によって送電パッド20上の金属物体を検知することもできる。
特に、本実施形態では、第1の巻線部Laij及び第2の巻線部Lbijを、送電パッド20の表面のうち受電パッド40と対向する面と平行な単一の平面上に形成した。すなわち、非接触給電が行われる場合において、第1の巻線部Laijを通過する主磁束と第2の巻線部Lbijとを通過する主磁束とが等しくなるように検知コイルLijを配置した。このため、1次側コイル22及び2次側コイル42間を循環する主磁束によって検知コイルLijに電流が流れることを抑制する効果を大きくすることができる。
(2)第1のスイッチ74a及び第2のスイッチ74bの操作によって発振回路70を構成する検知コイルLijを検出回路80の処理周期毎に順次変更した。このため、例えば、検知コイルLijのそれぞれに対応して発振回路70及び検出回路80を備える構成と比較して、検知コイルLijのインピーダンスの変化を検出するために要求される発振回路70及び検出回路80の数を減らすことができる。
(3)出力電圧Voutの振幅に基づく金属物体検知処理を行った。このため、金属物体を適切に検知することができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、金属物体検知処理の手法を変更する。
図8に、本実施形態にかかる金属物体検知処理の手順を示す。この処理は、発振回路70の電源がオンされたことをトリガとして、検出回路80によって例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、図8において、先の図6に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、ステップS10の処理の完了後、ステップS12aに進み、発振回路70の出力電圧Voutの周波数fr及び発振周波数fdの差の絶対値が規定値Δを超えたか否かを判断する。この処理は、先の図6のステップS12の処理と同様に、送電パッド20上に金属物体が存在するか否かを判断するための処理である。つまり、送電パッド20上に金属物体が存在し、金属物体が検知コイルLijに接近すると、検知コイルLijの抵抗が増加してかつ検知コイルLijのインダクタンスが増減する。これにより、発振回路70の実際の発振周波数が当初の発振周波数fdからずれることとなる。ここで、図9に、インダクタンスの増大によって発振周波数が低下する様子を示す。なお、出力電圧Voutの周波数frは、例えば、周波数カウンタによって検出すればよい。
ステップS12aにおいて肯定判断された場合には、送電パッド20上に金属物体が存在すると判断し、ステップS14に進む。
なお、上記ステップS12aにおいて否定判断された場合や、ステップS14の処理が完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上説明した本実施形態によっても、上記第1の実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、金属物体検知装置の構成を変更する。
図10に、本実施形態にかかる金属物体検知装置の回路図を示す。なお、図10において、先の図3に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、発振回路70の出力電圧Voutは、フィルタ回路84に入力される。本実施形態では、フィルタ回路84として、抵抗体及びコンデンサからなるハイパスフィルタを用いている。フィルタ回路84の出力信号は、検出回路80に取り込まれる。
次に、図11を用いて、フィルタ回路84を備える技術的意義について説明する。
図示されるように、発振回路70の出力電圧Voutには、破線にて示すように、非接触給電の使用周波数成分が重畳することがある。この場合、出力電圧Voutの波形に歪みが生じることから、金属物体の検知精度が低下する懸念がある。こうした問題を回避すべく、フィルタ回路84を備えることとした。
以上説明した本実施形態によれば、使用周波数の影響を出力電圧Voutから除去することができる。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、検知コイルLijの形状を変更する。詳しくは、図12に示すように、検知コイルLijを構成する第1の巻線部Lcij及び第2の巻線部Ldijのそれぞれを、第1の軸線P1及び第2の軸線P2方向からこれら巻線部Lcij,Ldijを見た場合にこれら巻線部Lcij,Ldijのそれぞれが渦巻き状となるように形成する。こうした形状は、送電パッド20上の金属物体の検知精度のばらつきを抑制するためになされたものである。
つまり、検知コイルLijを構成する導線から離れるほど、導線に流れる電流よって形成される電磁界が弱まる。このため、送電パッド20の板面の正面視において、検知コイルLijの外形によって区画される領域に含まれるように金属物体が存在したとしても、上記領域における金属物体の位置によっては、検知コイルLijのインピーダンスの変化量が異なることがある。この場合、出力電圧Voutに基づく金属物体の検知精度にばらつきが生じる懸念がある。こうした問題を回避すべく、第1の巻線部Lcij及び第2の巻線部Ldijのそれぞれを渦巻き状とすることで、送電パッド20の板面の正面視において検知コイルLijの外形によって区画される領域における電磁界を極力均等にする。これにより、金属物体が検知コイルLijに接近した場合における検知コイルLijのインピーダンスの変化量のばらつきを抑制することができ、ひいては金属物体の検知精度のばらつきを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、図12に示したように、第1の巻線部Lcij及び第2の巻線部Ldijのそれぞれの外形を、第1の軸線P1及び第2の軸線P2方向からこれら巻線部Lcij,Ldijを見た場合に、これら一対の軸線P1,P2間の中心Oを通ってかつこれら一対の軸線P1,P2に平行な平面Sに対して対称な矩形形状に形成する。これにより、図13に示すように、送電パッド20内に検知コイルLijを整列配置する場合、隣接する検知コイルの隙間を小さくすることができる。こうした構成によっても、送電パッド20上における金属物体の検知精度のばらつきを抑制することができる。なお、図13は、先の図5に対応している。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・「検知コイル」の形状としては、上記第1の実施形態に例示したものに限らない。例えば、図14に示すように、第1の巻線部Leij及び第2の巻線部Lfijのそれぞれの外形を矩形形状としてもよい。また、例えば、図15に示すように、第1の巻線部Lgij及び第2の巻線部Lhijのそれぞれの外形を正六角形形状としてもよい。これらの場合であっても、隣接する検知コイルの隙間を小さくすることができることから、送電パッド20上における金属物体の検知精度のばらつきを抑制することができる。なお、図16に、先の図15に示した検知コイルの送電パッド20内における配置態様の一例を示す。ここで、図16は、先の図5に対応している。
また、「検知コイル」としては、第1の巻線部及び第2の巻線部同士で形状が同一のものに限らず、相違していてもよい。この場合であっても、第1の巻線部と第2の巻線部とで巻方向が互いに逆であることから、1次側コイル22及び2次側コイル42間を循環する主磁束が検知コイルを通過することによって検知コイルに流れる電流を抑制することはできる。
さらに、「検知コイル」としては、第1の巻線部及び第2の巻線部の直列接続体の両端が検知コイルの巻き始め及び巻き終わりとなるものに限らない。例えば、上記直列接続体の両端のうち少なくとも一方に更に巻線部が直列接続されるものであってもよい。この場合であっても、上記直列接続体の部分が存在することで、主磁束が検知コイルを通過することによって検知コイルに流れる電流の抑制効果を得ることはできる。
加えて、「検知コイル」としては、第1の巻線部及び第2の巻線部が離間部21a,41aの平面と平行な単一の平面上に形成されているものに限らない。例えば、これら巻線部が離間部21a,41aの平面と平行でない単一の平面上に形成されてなるものであってもよい。この場合であっても、主磁束が検知コイルを通過することによって検知コイルに流れる電流を抑制することはできる。
加えて、「検知コイル」としては、第1の巻線部及び第2の巻線部の直列接続体を備えるものに限らず、例えば図17に示す8の字型コイルであってもよい。この場合であっても、主磁束が検知コイルを通過する場合、所定方向に誘導電流が流れる部分と上記所定方向とは逆方向に誘導電流が流れる部分とを検知コイルLijが備えることから、主磁束によって検知コイルLijに電流が流れることを抑制することができる。
加えて、「検知コイル」としては、平面コイルに限らない。例えば、図18に示すように、多層基板にパターン形成されたコイルであってもよい。ここで、図18には、4つの基板CB1〜CB4にパターン形成された検知コイルを例示している。なお、図18の左側には、4つの基板CB1〜CB4のそれぞれの正面図を示し、右側には、これら基板CB1〜CB4の断面図を示している。また、図18では、各基板間の絶縁層の図示を省略している。
図18に示すように、第1〜第4の基板CB1〜CB4のそれぞれは、その板面の正面視において矩形形状をなしている。詳しくは、図18(a)に示す第1の基板CB1には、第1の端子T1に接続された第1のコイル部W1がパターン形成され、また、第1のコイル部W1の両端のうち第1の端子T1とは反対側に接続された第1のスルーホールSH1が形成されている。そして、図18(b)に示す第2の基板CB2には、第1のスルーホールSH1を介して一端が第1のコイル部W1に接続された第2のコイル部W2がパターン形成されている。また、第2の基板CB2には、第2のコイル部W2の両端のうち第1のスルーホールSH1側とは反対側に接続された第2のスルーホールSH2が形成されている。
そして、図18(c)に示す第3の基板CB3には、第2のスルーホールSH2を介して一端が第2のコイル部W2に接続された第3のコイル部W3がパターン形成されている。また、第3の基板CB3には、第3のコイル部W3の両端のうち第2のスルーホールSH2側とは反対側に接続された第3のスルーホールSH3が形成されている。そして、図18(d)に示す第4の基板CB4には、第3のスルーホールSH3を介して一端が第3のコイル部W3に接続された第4のコイル部W4がパターン形成されている。ここで、第4のコイル部W4の両端のうち第3のスルーホールSH3側とは反対側には、第2の端子T2が接続されている。
こうした構成によれば、図18(e)に示すように、第1の端子T1及び第2の端子T2のうち一方を巻き始めとし、他方を巻き終わりとする検知コイルLijが形成されることとなる。こうした検知コイルLijによれば、量産時に製造しやすいといったメリットが得られる。なお、図18(e)の左側は、第1〜第4の基板CB1〜CB4のうちいずれか1つの板面に、他の3つのそれぞれに形成されたパターンを投影した図である。
加えて、「検知コイル」としては、図19及び図20に示すように、両面基板にパターン形成されたコイルであってもよい。ここで、図19及び図20には、第1面Sa及び第1面Saの裏面である第2面Sbを有する両面基板CBにパターン形成された8の字型の検知コイルを例示している。なお、図19及び図20の左側には、両面基板の正面図(第1面,第2面)を示し、右側には、両面基板の断面図を示している。また、図19(b),図20(b)は、両面基板CBの第1面Saに第2面Sbに形成されたパターン等を投影した図である。
まず、図19について説明すると、第1面Saには、第1の端子Taに接続された8の字型の第1のコイル部Waがパターン形成されている。ここで、第1のコイル部Waの両端のうち第1の端子Taとは反対側は、第1のスルーホールSHaを介して第2面Sbにパターン形成された8の字型の第2のコイル部Wbの一端に接続されている。
第2のコイル部Wbの両端のうち第1のスルーホールSHa側とは反対側は、第2のスルーホールSHbを介して第1面Saにパターン形成された第3のコイル部Wcの一端に接続されている。第3のコイル部Wcは、第1面Saにおいて第2のコイル部Wbを跨ぐようにパターン形成されている。第3のコイル部Wcの両端のうち第2のスルーホールSHbとは反対側は、第3のスルーホールSHcを介して第2面Sbにパターン形成された第4のコイル部Wdの一端に接続されている。
第4のコイル部Wdは、第2面Sbにおいて第1のコイル部Waを跨ぐようにパターン形成されている。そして、第4のコイル部Wdの両端のうち第3のスルーホールSHcとは反対側は、第4のスルーホールSHdを介して第1面Saにパターン形成された第5のコイル部Weの一端に接続されている。この第5のコイル部Weの両端のうち第4のスルーホールSHdとは反対側は、第2の端子Tbに接続されている。
続いて、図20について説明すると、第1面Saには、第1の端子Taに接続された第1のコイル部Waがパターン形成されている。ここで、第1のコイル部Waの両端のうち第1の端子Taとは反対側は、第1のスルーホールSHaを介して第2面Sbにパターン形成された8の字型の第2のコイル部Wbの一端に接続されている。
第2のコイル部Wbの両端のうち第1のスルーホールSHa側とは反対側は、第2のスルーホールSHbを介して第1面Saにパターン形成された第3のコイル部Wcの一端に接続されている。第3のコイルWcの両端のうち第2のスルーホールSHb側とは反対側は、第2の端子Tbが接続されている。
以上説明した構成によっても、第1の端子Ta及び第2の端子Tbのうち一方を巻き始めとし、他方を巻き終わりとする検知コイルを形成することができる。
・「検知コイル」の配置手法としては、上記各実施形態に例示したものに限らない。例えば、送電パッド20が車両10の上方に配置される給電設備があるなら、受電パッド40が車両の上部に設けられると考えられるため、受電パッド40上に検知コイルを配置してもよい。この場合であっても、1次側コイル22及び2次側コイル42によって生成される磁束の経路に存在する金属物体を検知コイルの検知対象とすることができる。また、例えば、送電パッド20が車両10の後方に配置される給電設備があるなら、受電パッド40が車両10の後部に設けられると考えられるため、送電パッド20及び受電パッド40のうち少なくとも一方の上に検知コイルを配置してもよい。この場合であっても、送電パッド20上や受電パッド40上に金属物体が付着するおそれがあると考えられることから、本発明の適用が有効である。
・「検知コイル」の配置数としては、非接触給電によって金属物体が加熱されるエリアをカバーできてかつ、金属物体による検知コイルのインピーダンス変化が金属物体の検知精度を満足する検知コイルのサイズであれば、複数に限らず、1つであってもよい。
・「接続手段」としては、上記第1の実施形態に例示したものに限らない。例えば、複数の検知コイルLijのうち一部であってかつ2以上の検知コイルを発振回路70の構成要素として順次選択するものであってもよい。この場合であっても、発振回路70及び検出回路80の数を減らすことはできる。なお、上記構成の場合、検知コイルの選択数によって発振回路70の発振条件が変化することから、検知コイルの選択数に応じて発振回路70を構成するコンデンサの静電容量を変更可能な構成を備えればよい。
・「供給手段」としての発振回路は、上記第1の実施形態に例示したものに限らない。例えば、ハートレー型発振回路であってもよい。この場合、例えば、ハートレー型発振回路を構成する一対のコイルのうちいずれかを検知コイルとすればよい。
また、「供給手段」としては、発振回路に限らず、例えば、所定の振幅を有する交流電流を出力する電源であってもよい。この場合、電源から出力される交流電流に対する検知コイルの両端の電位差(以下、端子間電圧)の基準位相差から実際の位相差がずれると判断された場合、送電パッド20上に金属物体が存在すると判断すればよい。この手法は、金属物体の接近による検知コイルのインピーダンスの減少によって、電源から出力される交流電流に対する端子間電圧の位相が変化することを用いたものである。
・上記第1の実施形態の図6の処理や、上記第2の実施形態の図8の処理を、金属物体検知装置が正常に動作するか否かを判断する初期動作確認ルーチンとしても用いることができる。つまり、図6のステップS12や図8のステップS12aにおいて肯定判断される状況は、送電パッド20上に金属異物が存在する状況でもあり、また、金属物体検知装置を構成する検知コイルや回路等が異常である状況であるとも考えられる。
・発振回路70の発振周波数fdを、非接触給電の使用周波数feよりも低くなるように設定してもよい。
・「1次側コイル」及び「2次側コイル」としては、上記第1の実施形態に例示したものに限らず、例えば、渦巻き状の円形平面コイルであってもよい。
・上記第1の実施形態において、発振回路70や、検出回路80、出力回路82を送電パッド20に埋設してもよい。
・「フィルタ手段」としては、ハイパスフィルタに限らず、バンドパスフィルタであってもよい。また、「フィルタ手段」としては、アナログフィルタに限らず、デジタルフィルタであってもよい。
・上記第1の実施形態の図6のステップS12において、出力電圧Voutの直近の極大値Vmaxに関する条件、又は出力電圧Voutの直近の極小値Vminに関する条件のいずれかを除去してもよい。
・上記第1の実施形態の図6のステップS14では、電力供給の停止を指示したがこれに限らず、給電電力の低下を指示してもよい。
22…1次側コイル、42…2次側コイル、70…発振回路、80…検出回路、Lij…検知コイル、Laij…第1の巻線部、Lbij…第2の巻線部。

Claims (11)

  1. 車両の外部に設けられた給電設備を構成する1次側コイル(22)と、前記車両に設けられた2次側コイル(42)との間で非接触で電力授受を行う非接触給電装置に適用され、
    前記非接触で電力授受が行われる場合において、前記1次側コイル及び前記2次側コイルのうち少なくとも一方によって生成される磁束の経路に存在する金属物体を検知対象とする検知コイル(Lij)と、
    前記検知コイルに交流電力を供給する供給手段(70)と、
    前記供給手段によって交流電力が供給される場合における前記検知コイルのインピーダンスの変化に基づき、前記金属物体を検知する処理を行う処理手段(80)と、
    を備え、
    前記検知コイルは、複数であり、
    前記検知コイルは、前記1次側コイル及び前記2次側コイル間を循環する主磁束が該検知コイルを通過する場合、互いに平行でかつ離間した一対の軸線の一方(P1)を中心として規定方向に巻かれた第1の巻線部(Lcij)と、前記一対の軸線の他方(P2)を中心として前記規定方向とは逆方向に巻かれた第2の巻線部(Ldij)との直列接続体を備え
    前記第1の巻線部及び前記第2の巻線部のそれぞれは、前記一対の軸線方向から該巻線部を見た場合に該巻線部が渦巻き状となるように形成されており、
    前記第1の巻線部及び前記第2の巻線部のそれぞれの外形は、前記一対の軸線方向から該巻線部を見た場合に該一対の軸線間の中心を通ってかつ該軸線に平行な平面に対して対称な形状に形成されていることを特徴とする金属物体検知装置。
  2. 前記第1の巻線部及び前記第2の巻線部のそれぞれは、前記一対の軸線方向から該巻線部を見た場合に、前記検知コイルの外形によって区画される領域において前記検知コイルに流れる電流によって形成される電磁界を均等にするような渦巻き状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の金属物体検知装置。
  3. 前記非接触給電装置は、
    前記車両の外部に設けられ、前記1次側コイルを有してかつ扁平形状をなす送電部材(20)と、
    前記車両に設けられ、前記2次側コイルを有してかつ扁平形状をなす受電部材(40)と、
    を備え、
    前記第1の巻線部及び前記第2の巻線部のそれぞれの外形は、前記一対の軸線方向から該巻線部を見た場合に該一対の軸線間の中心を通ってかつ該軸線に平行な平面に対して対称な矩形形状又は正六角形形状に形成されており、
    複数の前記検知コイルは、前記送電部材及び前記受電部材のうち少なくとも一方に整列配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の金属物体検知装置。
  4. 前記非接触給電装置は、前記非接触で電力授受が行われる場合において前記1次側コイル及び前記2次側コイル同士が対向するように構成され、
    前記第1の巻線部と前記第2の巻線部との直列接続体は、前記1次側コイル及び前記2次側コイル同士が対向する方向と直交する単一の平面上に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の金属物体検知装置。
  5. 前記第1の巻線部と前記第2の巻線部との直列接続体は、多層基板又は両面基板上にパターン形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の金属物体検知装置。
  6. 記供給手段と、複数の前記検知コイルのうち一部であってかつ少なくとも1つとを選択的に接続する接続手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の金属物体検知装置。
  7. 前記検知コイルは、前記非接触にて電力授受が行われる場合において前記第1の巻線部を通過する主磁束と前記第2の巻線部とを通過する主磁束とが等しくなるように配置されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の金属物体検知装置。
  8. 前記供給手段は、前記検知コイルを構成要素とする発振回路であり、
    前記発振回路の出力電圧を検出する検出手段(80)を更に備え、
    前記処理手段は、前記検出手段によって検出された出力電圧の振幅に基づき、前記検知する処理を行うことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の金属物体検知装置。
  9. 前記供給手段は、前記検知コイルを構成部品とする発振回路であり、
    前記発振回路の出力電圧を検出する検出手段(80)を更に備え、
    前記処理手段は、前記検出手段によって検出された出力電圧の周波数に基づき、前記検知する処理を行うことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の金属物体検知装置。
  10. 前記非接触で電力授受が行われる場合に前記1次側コイルに対して印加される電圧の周波数の影響を前記検出手段の検出値から除去するフィルタ手段(84)を更に備え、
    前記処理手段は、前記フィルタ手段によって前記影響が除去された前記検出手段の検出値に基づき、前記検知する処理を行うことを特徴とする請求項又は記載の金属物体検知装置。
  11. 前記非接触給電装置は、
    前記1次側コイルが巻回された1次側コア(21)と、
    前記2次側コイルが巻回された2次側コア(41)と、
    を備え、
    前記1次側コア及び前記2次側コアのそれぞれは、
    互いに平行な平面を有してかつ互いに離間した一対の離間部(21a,41a)と、
    これら離間部同士を連結する連結部(21b,41b)と、
    を備え、
    前記非接触給電装置は、前記非接触で電力授受が行われる場合において前記1次側コアの備える前記離間部(21a)の平面及び前記2次側コアの備える前記離間部(41a)の平面同士が平行となるように構成され、
    前記第1の巻線部と前記第2の巻線部との直列接続体は、前記離間部の平面と平行な単一の平面上に形成されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の金属物体検知装置。
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