JP5910275B2 - 排気ガス浄化用触媒 - Google Patents
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Description
図1に示す実施形態に係るエンジン1は、運転状態に応じて燃焼モードがHCCI燃焼とSI燃焼とで切り換えられる多気筒のガソリンエンジンであり、自動車に搭載される。同図において、3は複数の気筒2を有するシリンダブロック、4はシリンダヘッド、5は各気筒2に設けられたピストンである。ピストン5の上面とシリンダヘッド4の下面との間に燃焼室6が形成される。ピストン5は、コネクティングロッド8を介して、クランク軸7と連結されている。
排気ガス浄化用触媒27は、上記HCCI燃焼によって上記ペンタン類及びCOを多く含む排気ガスがエンジン1から排出される場合であっても、これを効率良く浄化することができる。
上層43は、触媒成分として、Pt担持Laアルミナ複合酸化物、Rh担持CeZrNd複合酸化物及びRh担持Laアルミナ複合酸化物を含有する。下層44は、触媒成分として、Pd担持CeZrNd複合酸化物、Pd担持Laアルミナ複合酸化物及びPt担持Laアルミナ複合酸化物を含有する。上層43及び下層44各々は、バインダとしてジルコニアバインダ(Y安定化ジルコニア)を含有する。
上記触媒成分について具体的に説明する。
以下、実施例及び比較例に基いて実施形態1に係る排気ガス浄化用触媒の排気ガス浄化特性を説明する。
触媒成分として、Pt担持量が異なる複数種のPt担持Laアルミナ複合酸化物、Rh担持量が異なる複数種のRh担持CeZrNd複合酸化物、Rh担持量が異なる複数種のRh担持Laアルミナ複合酸化物、Pd担持量が異なる複数種のPd担持CeZrNd複合酸化物、並びにPd担持量が異なる複数種のPd担持Laアルミナ複合酸化物を調製した。
酸化物担体として、希土類金属を含有しない活性アルミナ、並びにNdを含有しないCeZr複合酸化物を準備した。これら酸化物担体を用い、触媒成分としての、Pt担持量が異なる複数種のPt担持アルミナ、Rh担持量が異なる複数種のRh担持CeZr複合酸化物、Rh担持量が異なる複数種のRh担持アルミナ、Pd担持量が異なる複数種のPd担持CeZr複合酸化物、並びにPd担持量が異なる複数種のPd担持アルミナを調製した。
実施例1〜9及び比較例1〜14の各触媒をベンチエージングした後、各触媒から担体容量約25mLのコアサンプルを切り出した。これをモデルガス流通反応装置に取り付け、HC及びCOの浄化に関する各ライトオフ温度(HC−T50(℃),CO−T50(℃))及びHC及びCOの各浄化率(HC−C300(%),CO−C300(%))を測定した。ベンチエージングでは、触媒をエンジンの排気管に取り付け、触媒入口での排気ガス温度が800℃となるようにエンジン回転数を設定し、その800℃の排気ガスに触媒を50時間晒した。
結果を図5〜図10に示す。図5及び図6は表1及び表4に示すRh量を固定してPt/Pd質量比を変化させた各触媒(実施例1〜4及び比較例1〜3,8〜11)のT50及びC300それぞれを示す。図7及び図8は表2及び表5に示すPd量を固定してPt/Rh質量比を変化させた各触媒(実施例1,5〜7及び比較例4,5,8,12〜14)のT50及びC300それぞれを示す。図9及び図10は表3に示すPt量、Rh量及びPd量を固定して上層Pt/下層Ptの質量比を変化させた各触媒(実施例1,8,9及び比較例6,7)のT50及びC300それぞれを示す。
上層43は、触媒成分として、Pt担持Laアルミナ複合酸化物及びRh担持CeZrNd複合酸化物を含有する点は実施形態1と同じであるが、Rh担持Laアルミナ複合酸化物に代えて、Rh担持LaZr/Laアルミナ複合酸化物を含有する点が実施形態1と異なる。下層44は、実施形態1と同じく、触媒成分として、Pd担持CeZrNd複合酸化物、Pd担持Laアルミナ複合酸化物及びPt担持Laアルミナ複合酸化物を含有する。上層43及び下層44各々は、バインダとしてジルコニアバインダ(Y安定化ジルコニア)を含有する。この実施形態2の排気ガス浄化用触媒27も実施形態1と同じ方法によって調製することができる。
以下、実施例及び比較例に基いて実施形態2に係る排気ガス浄化用触媒の排気ガス浄化特性を説明する。
触媒成分として、Pt担持量が異なる複数種のPt担持Laアルミナ複合酸化物、Rh担持量が異なる複数種のRh担持CeZrNd複合酸化物、Pd担持量が異なる複数種のPd担持CeZrNd複合酸化物、Pd担持量が異なる複数種のPd担持Laアルミナ複合酸化物、並びにRh担持量が異なる複数種のRh担持LaZr/Laアルミナ複合酸化物を調製した。さらに、触媒金属が担持されていないCeZrNd複合酸化物(CeO2:ZrO2:Nd2O3=23:67:10(質量%))を調製した。
実施例10〜17及び比較例15〜19の各触媒について、実施形態1の触媒評価の場合と同様のベンチエージングを行ない、同じ条件及び方法でHC及びCOの浄化に関するライトオフ温度(HC−T50(℃),CO−T50(℃))及びHC及びCOの浄化率(HC−C300(%),CO−C300(%))を測定した。
結果を図11〜図14に示す。図11及び図12は表6に示すRh量を固定してPt/Pd質量比を変化させた各触媒(実施例10〜13及び比較例15〜17)のT50及びC300それぞれを示す。図13及び図14は表7に示すPd量を固定してPt/Rh質量比を変化させた各触媒(実施例10,14〜16及び比較例18,19)のT50及びC300それぞれを示す。
25 排気ガス通路
27 排気ガス浄化用触媒
41 基材(ハニカム担体)
42 触媒層
43 上層
44 下層
Claims (5)
- エンジンの排気ガス通路に設けられる排気ガス浄化用触媒であって、
基材上に設けられた上下二層の触媒層を有し、
上記上層は、触媒金属としてPt及びRhを含有するとともに、該触媒金属を担持する酸化物担体を含有し、
上記下層は、触媒金属としてPt及びPdを含有するとともに、該触媒金属を担持する酸化物担体を含有し、
上記上下二層のPt総量と上記下層のPd量との割合Pt/Pdが質量比で10/45以上25/45以下であり、且つ上記上下二層のPt総量と上記上層のRh量との割合Pt/Rhが質量比で2/1以上5/1以下であり、
上記上層のPt量と上記下層のPt量との割合(上層Pt/下層Pt)が質量比で75/25以上95/5以下であることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。 - 請求項1において、
上記上層及び下層各々の上記触媒金属を担持する酸化物担体は、希土類金属を含有する複合酸化物であることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。 - 請求項2において、
上記上層は、上記酸化物担体として、Ceを含有するZr系複合酸化物と、Laを含有するアルミナ複合酸化物と、Laを含有するZr系複合酸化物とを有し、
上記上層のPtは上記Laを含有するアルミナ複合酸化物に担持され、上記上層のRhは上記Ceを含有するZr系複合酸化物と上記Laを含有するアルミナ複合酸化物と上記Laを含有するZr系複合酸化物の各々に担持され、
上記下層は、上記酸化物担体として、Ceを含有するZr系複合酸化物と、Laを含有するアルミナ複合酸化物とを有し、
上記下層のPdは上記Ceを含有するZr系複合酸化物と上記Laを含有するアルミナ複合酸化物の各々に担持されていることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
上記下層は、Ceを含有し且つ触媒金属が担持されていないZr系複合酸化物を含有することを特徴とする排気ガス浄化用触媒。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか一において、
上記エンジンは、運転領域に応じて燃焼モードがペンタンを1000ppmC以上含有する排気ガスを排出する圧縮自己着火燃焼と火花点火燃焼とで切り換えられることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
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