JP5910114B2 - タービンハウジング及び排気タービン過給機 - Google Patents

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Description

本発明は、排気のエネルギによってタービンホイールが回転駆動されることにより過給を行なう排気タービン過給機、及びその筐体であってタービンホイールを囲繞するタービンハウジングに関する。
従来、この種のタービンホイール及び排気タービン過給機としては例えば特許文献1に記載のタービンハウジング及び排気タービン過給機がある。
特許文献1に記載のタービンハウジングは、タービンホイールを囲繞する内側ハウジングと、内側ハウジングの下流部に接続される排出管と、これら内側ハウジング及び排出管を囲繞する外側ハウジングとを備えている。内側ハウジングはその先端部が排出管に接続され、その基端部が外側ハウジングの基端部に固定されており、内側ハウジングのみによってタービンホイールの外周側に略環状のスクロール通路が形成されている。また、内側ハウジングの先端部は排出管に対してタービンホイールの軸線方向において変位可能に設けられている。
こうした構成によれば、内側ハウジングの先端部が上記軸線方向において変位可能とされているため、外側ハウジングや排出管の温度低下に伴って内側ハウジングに対してタービンホイールに近接する方向に外力が作用することが抑制される。したがって、タービンホイールと内側ハウジングとの間隙、所謂チップクリアランスが変化することを抑制することができ、過給機の信頼性を高めることができる。
特開2010―285989号公報
ところで、上記特許文献1に記載のタービンハウジングでは、内側ハウジングの基端部が外側のハウジングの基端部に固定されている。また、前述したように、内側ハウジングの先端部はタービンホイールの軸線方向において変位可能に支持されており、内側ハウジング部材は所謂、片持ち構造とされている。そのため、内側ハウジングの片持ち長さが長くなり、その剛性が低くなりやすい。そこで、過給機の信頼性を確保すべく、内側ハウジングの肉厚を大きくするなどして剛性を高めるための対策を取る必要が生じる。その結果、タービンハウジングの薄肉化を図ることが難しい。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、薄肉化しつつも過給機の信頼性低下を好適に抑制することのできるタービンハウジング及び排気タービン過給機を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、タービンホイールを囲繞するとともにタービンホイールの外周側に略環状のスクロール通路を有するタービンハウジングにおいて、タービンホイールの軸線方向においてタービンシャフトに近接する側を基端側とし、タービンシャフトから離間する側を先端側とするとき、スクロール通路の基端面を形成する基端側シェルと、基端側シェルの基端部よりも先端側において該基端側シェルに接合され、スクロール通路の先端面を形成するとともにタービンホイールに対向するシュラウド部を有する内側シェルと、基端側シェル及び内側シェルの少なくとも一方に接合されるとともにタービンハウジングの出口部を形成し、内側シェルの外周面とによってタービンハウジングを部分的な二重管構造とする先端側シェルと、先端側シェルの先端部に接合されてタービンホイールから排出される排気を前記出口部に案内する案内パイプと、を備え、案内パイプは、内側シェルのシュラウド部に対して前記軸線方向において重なり合うとともに内側シェルのシュラウド部に対して前記軸線方向において変位可能に設けられてなることをその要旨としている。
同構成によれば、内側シェルが、基端側シェルの基端部よりも先端側において該基端側シェルに接合されており、内側シェルと基端側シェルとによってスクロール通路が形成される。これにより、内側シェルの片持ち長さを短くすることができるため、内側シェルの肉厚を大きくすることなくその剛性を高めることができる。
また、上記構成によれば、タービンホイールから排出される排気が案内パイプ内を通じてタービンハウジングの出口部へと案内されるようになる。このため、高温の排気が先端側シェルに直接触れることなく排出されるようになる。これにより、先端側シェルの温度上昇を抑制することができるため、先端側シェルの信頼性を高めることができる。
また、上記構成によれば、先端側シェルに接合された案内パイプに対して内側シェルのシュラウド部がタービンホイールの軸線方向において変位可能とされている。このため、先端側シェルの温度低下に伴って案内パイプから内側シェルに対してタービンホイールの羽根部に近接する方向に外力が作用することが抑制されるようになる。これにより、タービンホイールとシュラウド部との間隙、所謂チップクリアランスが変化することを抑制することができる。
したがって、本発明によれば、薄肉化しつつも過給機の信頼性低下を好適に抑制することができるようになる。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のタービンハウジングにおいて、案内パイプと内側シェルのシュラウド部との間にはタービンホイールの径方向において所定の間隙が形成されてなることをその要旨としている。
同構成によれば、案内パイプと内側シェルのシュラウド部との間にタービンホイールの径方向において所定の間隙が形成されるため、内側シェルのシュラウド部に対して軸線方向において案内パイプを重なり合わせ且つ変位可能とする請求項1に記載の発明を容易且つ的確に具現化することができる。
(3)請求項3に記載の発明は、タービンホイールを囲繞するとともにタービンホイールの外周側に略環状のスクロール通路を有するタービンハウジングにおいて、タービンホイールの軸線方向においてタービンシャフトに近接する側を基端側とし、タービンシャフトから離間する側を先端側とするとき、スクロール通路の基端面を形成する基端側シェルと、基端側シェルの基端部よりも先端側において該基端側シェルに接合され、スクロール通路の先端面を形成するとともにタービンホイールに対向するシュラウド部を有する内側シェルと、基端側シェル及び内側シェルの少なくとも一方に接合されるとともにタービンハウジングの出口部を形成し、内側シェルの外周面とによってタービンハウジングを部分的な二重管構造とする先端側シェルと、を備え、基端側シェルと内側シェルとは互いに溶接され、これら基端側シェル及び内側シェルにおいて当該溶接される部位及び当該部位の裏面の双方とは異なる部位によってスクロール通路が形成されてなることをその要旨としている。
同構成によれば、内側シェルが、基端側シェルの基端部よりも先端側において該基端側シェルに接合されており、内側シェルと基端側シェルとによってスクロール通路が形成される。これにより、内側シェルの片持ち長さを短くすることができるため、内側シェルの肉厚を大きくすることなくその剛性を高めることができる。
また、上記構成によれば、基端側シェル及び内側シェルにおいて互いに溶接される部位及び当該部位の裏面によってはスクロール通路が形成されない。このため、溶接時に生じる熱変形や、ビード等によってスクロール通路の形状が影響を受けることを好適に抑制することができ、スクロール通路の形状に起因して排気の流れが乱されることを好適に抑制することができるようになる。
したがって、本発明によれば、薄肉化しつつも過給機の信頼性低下を好適に抑制することができるようになる。
(4)請求項3に記載の発明は、請求項4に記載の発明によるように、基端側シェルはスクロール通路の基端面の外周側の端部から外周側に延びる延設部を有し、内側シェルはスクロール通路の先端面の外周側の端部から外周側に延びる延設部を有し、基端側シェルの延設部と内側シェルの延設部とが互いに溶接されてなるといった態様をもって具体化することができる。
(5)請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のタービンハウジングにおいて、基端側シェル、先端側シェル、及び内側シェルはそれぞれ板金により形成されることをその要旨としている。
同構成によれば、タービンハウジングを構成する各シェルがそれぞれ板金によって形成されるため、鋳造によって形成される構成に比べて、タービンハウジングの熱容量を小さくすることが容易にできるようになる。このため、排気通路においてタービンハウジングの排気下流側に触媒装置が設けられる構成にあっては同触媒装置を早期に暖機することができるようになる。
(6)請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のタービンハウジングを備え、排気のエネルギによってタービンホイールが回転駆動されることにより過給を行なう排気タービン過給機であることをその要旨としている。
同構成によれば、請求項1〜請求項5に記載の発明の作用効果に準じた作用効果を奏することができる。
本発明の第1実施形態に係るタービンハウジング及び排気タービン過給機について、排気タービン過給機の部分断面構造を示す部分断面図。 図1のB方向からのタービンハウジングの平面構造を示す平面図。 本発明の第2実施形態に係るタービンハウジングの断面構造を示す断面図。 同実施形態におけるタービンハウジングの断面構造であって特に各シェルの溶接箇所を模式的に併せ示す断面図。 比較例におけるタービンハウジングの断面構造であって特に各シェルの溶接箇所を模式的に併せ示す断面図。 第2実施形態の変形例に係るタービンハウジングの断面構造であって特に各シェルの溶接箇所を模式的に併せ示す断面図。 第2実施形態の他の変形例に係るタービンハウジングの断面構造であって特に各シェルの溶接箇所を模式的に併せ示す断面図。 第2実施形態の他の変形例に係るタービンハウジングの断面構造であって特に各シェルの溶接箇所を模式的に併せ示す断面図。 第2実施形態の他の変形例に係るタービンハウジングの断面構造であって特に各シェルの溶接箇所を模式的に併せ示す断面図。
<第1実施形態>
以下、図1及び図2を参照して、本発明を具体化した第1実施形態について詳細に説明する。
尚、以降において、タービンホイール2の軸線方向Aにおいてタービンシャフト3に近接する側(図1において左側)を基端側とし、タービンシャフト3から離間する側(図1において右側)を先端側とする。また、タービンホイール2の軸線方向Aを単に軸線方向Aと称し、タービンホイール2の径方向Rを単に径方向Rと称する。
図1に示すように、排気タービン過給機は、図示しないベアリングによって回転可能に支持されるタービンシャフト3と、タービンシャフト3の先端に連結されるタービンホイール2と、タービンホイール2を囲繞するタービンハウジング10とを備えている。そして、排気のエネルギによってタービンホイール2が回転駆動されることによりタービンシャフト3の基端に連結されたコンプレッサホイールが回転駆動されることで過給が行なわれる。
タービンハウジング10は、大きくは、3つのフランジ(基端側フランジ4、先端側フランジ5、上流側フランジ6)、3つのシェル(基端側シェル20、先端側シェル30、及び内側シェル40)、及び円筒状の案内パイプ50によって構成されている。
基端側フランジ4は上記ベアリングを囲繞するベアリングハウジングに連結される。先端側フランジ5は排気通路においてタービンハウジング10の下流側の排気管に連結される。尚、当該排気管には触媒装置が設けられる。また、上流側フランジ6は排気マニホルドにおいてタービンハウジング10の上流側の排気管、本実施形態では排気マニホルドに連結される。
基端側シェル20は、基端側フランジ4に接合される基端部23、基端部23から外周側に延びるとともにスクロール通路12の基端面を形成するスクロール部22、及びスクロール部22の先端側且つ外周側の端部から屈曲して外周側に延びる第1延設部24と、第1延設部24の外周側の端部から屈曲して先端側に延びる第2延設部25とを有している。
内側シェル40は、軸線方向A及び径方向Rの双方においてタービンホイール2の羽根部2aに対向するとともにタービンハウジング10の出口部18に向けて延びるシュラウド部41を有している。また、内側シェル40は、シュラウド部41の外周側の端部から外周側に延びるとともにスクロール通路12の先端面を形成するスクロール部42を有している。すなわち、内側シェル40のスクロール部42と、基端側シェル20のスクロール部2とによってタービンホイール2の外周側に略環状のスクロール通路12が形成される。
また、内側シェル40は、スクロール部42の基端側且つ外周側の端部から屈曲して外周側に延びる第1延設部44と、第1延設部44の外周側の端部から屈曲して先端側に延びる第2延設部45とを有している。基端側シェル20の各延設部24,25と、内側シェル40の各延設部44,45とが重ね合わされて溶接にて互いに接合されている。すなわち、内側シェル40は、基端側シェル20の基端部23よりも先端側において該基端側シェル20に接合されている。
先端側シェル30は、内側シェル40の第2延設部45に接合される基端部33と、基端部33から先端側に延びるとともに縮径されてタービンハウジング10の出口部18を形成する先端部34とを有している。すなわち、先端側シェル30の内周面と内側シェル40の外周面とによってタービンハウジング10は部分的な二重管構造とされている。基端部33の外周面が内側シェル40の第2延設部45の内周面に重ね合わされて溶接にて互いに接合されている。また、先端部34の外周面は先端側フランジ5の内周面に接合されている。
また、タービンハウジング10にはタービンホイール2を迂回するウエイストゲート部60が設けられている。ちなみに、本実施形態では、ウエイストゲート部60は内側シェル40の一部として一体に形成されている。
各シェル20、30、40は、板状のステンレス鋼を金型プレス成形することによって形成されている。
図1及び図2に併せ示すように、先端側シェル30の先端部34の内周面には円筒状の案内パイプ50が溶接にて接合されている。案内パイプ50は内側シェル40のシュラウド部41の先端部に外挿されている。また、シュラウド部41の先端部の外周面と案内パイプ50の内周面との間には径方向Rにおいて所定の間隙が全周にわたり形成されている。すなわち、案内パイプ50は、内側シェル40のシュラウド部41に対して軸線方向Aにおいて重なり合うとともに変位可能とされ、タービンホイール2から排出される排気を出口部18に案内する。
ウエイストゲート部60の排出部62は先端側シェル30の内部に開口している。ちなみに、先端側シェル30の内部において上記排出部62の近傍にはウエイストゲート部60の排出部62を通じて排出された排気の空燃比を検出する空燃比センサが設けられている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
内側シェル40が、基端側シェル20の基端部23よりも先端側において基端側シェル20に接合されており、内側シェル40のスクロール部42と基端側シェル20のスクロール部2とによってスクロール通路12が形成される。これにより、内側シェルが基端側シェルの基端部に接合される構成に比べて、内側シェル40の片持ち長さが短くなる。
また、タービンホイール2から排出される排気が案内パイプ50内を通じてタービンハウジング10の出口部18へと案内されるようになる。このため、高温の排気が先端側シェル30に直接触れることなく排出されるようになる。
また、先端側シェル30に接合された案内パイプ50に対して内側シェル40のシュラウド部41がタービンホイール2の軸線方向Aにおいて変位可能とされている。このため、先端側シェル30の温度低下に伴って案内パイプ50から内側シェル40に対してタービンホイール2の羽根部2aに近接する方向、すなわち図1における左方に外力が作用することが抑制されるようになる。
ところで、多気筒内燃機関においては、気筒間における空燃比の不均衡が生じると、排気性状が悪化する等の不都合が生じるおそれがある。本実施形態では、ウエイストゲート部60の排出部62の近傍に設けられた空燃比センサの検出結果に基づき気筒間における空燃比の不均衡が生じているか否かを判定することができる。
ここで、ウエイストゲート部60の排出部62からの排気に対してタービンホイール2からの排気が混合されると、気筒間における空燃比の不均衡の発生を的確に判定することができなくなるおそれがある。
この点、本実施形態によれば、タービンホイール2から排出される排気が案内パイプ50を通じてタービンハウジング10の出口部18へと案内されるため、タービンホイール2からの排気が先端側シェル30の内部を流れることが抑制されるようになる。
また、本実施形態ではタービンハウジング10を構成する各シェル20、30、40がそれぞれ板金によって形成されるため、鋳造によって形成される構成に比べて、タービンハウジング10の熱容量が小さくなり、排気通路においてタービンハウジング10の排気下流側に設けられる触媒装置が早期に暖機されるようになる。
以上説明した本実施形態に係るタービンハウジング及び排気タービン過給機によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)タービンハウジング10は、タービンホイール2を囲繞するとともにタービンホイール2の外周側に略環状のスクロール通路12を有している。タービンハウジング10は、基端側シェル20、先端側シェル30、内側シェル40、及び案内パイプ50を備えている。基端側シェル20はスクロール通路12の基端面を形成する。内側シェル40は、基端側シェル20の基端部23よりも先端側において該基端側シェル20に接合され、スクロール通路12の先端面を形成するとともにタービンホイール2に対向するシュラウド部41を有している。先端側シェル30は、内側シェル40の第2延設部45に接合される基端部33とタービンハウジング10の出口部18を形成する先端部34とを有している。先端側シェル30の内周面と内側シェル40の外周面とによってタービンハウジング10が部分的な二重管構造とされている。案内パイプ50は、先端側シェル30の先端部34に接合されてタービンホイール2から排出される排気を出口部18に案内する。案内パイプ50は、内側シェル40のシュラウド部41に対して軸線方向Aにおいて重なり合うとともに変位可能に設けられている。具体的には、案内パイプ50と内側シェル40のシュラウド部41との間にはタービンホイールの径方向Rにおいて所定の間隙が全周にわたり形成されている。こうした構成によれば、内側シェル40の片持ち長さを短くすることができ、内側シェル40の肉厚を大きくすることなくその剛性を高めることができる。また、先端側シェル30の温度上昇を抑制することができるため、先端側シェル30の信頼性を高めることができる。また、タービンホイール2とシュラウド部41との間隙、所謂チップクリアランスが変化することを抑制することができる。したがって、タービンハウジング10を薄肉化しつつも過給機の信頼性低下を好適に抑制することができるようになる。
(2)タービンハウジング10にはタービンホイール2を迂回するウエイストゲート部60が形成されている。また、先端側シェル30の内部には、ウエイストゲート部60の排出部62が位置するとともに、同排出部62の近傍には排気の空燃比を検出する空燃比センサが設けられている。こうした構成によれば、ウエイストゲート部60の排出部62からの排気に対してタービンホイール2からの排気が混合されることを的確に抑制することができる。したがって、気筒間における空燃比の不均衡の発生を的確に判定することができるようになる。
(3)基端側シェル20、先端側シェル30、及び内側シェル40はそれぞれ板金により形成されている。こうした構成によれば、排気通路においてタービンハウジング10の排気下流側に設けられる触媒装置を早期に暖機することができるようになる。
<第2実施形態>
以下、図3〜図5を参照して、本発明を具体化した第2実施形態について詳細に説明する。
尚、図3及び図4に示す本実施形態のタービンハウジング110において、先のタービンハウジング10と同一又は対応する構成については「100」を加算した符号を付すことにより重複する説明を割愛する。また、図5に示す比較例のタービンハウジング210において、先のタービンハウジング10と同一又は対応する構成については「200」を加算した符号を付すことにより重複する説明を割愛する。
図3に示すように、基端側シェル120は、スクロール部122の外周側の端部から屈曲して外周側に延びる第1延設部124と、第1延設部124の外周側の端部から屈曲して基端側に延びる第2延設部125とを有している。
内側シェル140はスクロール部142の外周側の端部から屈曲して外周側に延びる延設部144を有している。
ここで、図4に示すように、基端側シェル120の第1延設部124と内側シェル140の延設部144とが溶接にて互いに接合されている。すなわち、基端側シェル120及び内側シェル140において当該溶接される部位及び当該部位の裏面の双方とは異なる部位によってスクロール通路112が形成されている。
先端側シェル130の基端部133は、基端側シェル120の第2延設部125に外挿されており、基端部133と第2延設部125とが溶接にて接合されている(図4参照)。
以下、図4及び図5を参照して、本実施形態の作用について説明する。
基端側シェル120及び内側シェル140において互いに溶接される部位及び当該部位の裏面によってはスクロール通路112が形成されないため、溶接時に生じる各シェル120、140の熱変形や、ビードB1、B2等によってスクロール通路112の形状が影響を受けることが抑制されるようになる。これにより、スクロール通路112の形状に起因して排気の流れが乱されることが抑制されるようになる。
これに対して、図5に示すように、比較例のタービンハウジング210では、内側シェル240におけるスクロール部242の外周側基端部246と、基端側シェル220におけるスクロール部222の外周側先端部226とが重ね合わされている。また、外周側先端部226には先端側シェル230の基端部233が外挿されている。そして、基端側シェル220の外周側先端部226と、内側シェル240の外周側基端部246とは、これらの内側から、すなわちスクロール通路212側から溶接を行なうことにより接合されている。このため、溶接時に生じる各シェル220、240の熱変形や、ビードB3等によってスクロール通路212の形状が大きく影響を受けることとなる。
以上説明した本実施形態に係るタービンハウジング及び排気タービン過給機によれば、第1実施形態の効果(1)〜(3)に加えて、以下に示す効果(4)が得られるようになる。
(4)基端側シェル120はスクロール部122の外周側の端部から外周側に延びる第1延設部124を有している。また、内側シェル140はスクロール部142の外周側の端部から外周側に延びる延設部144を有している。また、基端側シェル120の第1延設部124と内側シェル140の延設部144とが溶接にて互いに接合されている。すなわち、基端側シェル120及び内側シェル140において当該溶接される部位及び当該部位の裏面の双方とは異なる部位によってスクロール通路112が形成されている。
こうした構成によれば、溶接時に生じる熱変形や、ビード等によってスクロール通路112の形状が影響を受けることを抑制することができ、スクロール通路112の形状に起因して排気の流れが乱されることを好適に抑制することができるようになる。
尚、本発明に係るタービンハウジング及び排気タービン過給機は、上記実施形態にて例示した構成に限定されるものではなく、これを適宜変更した例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記第2実施形態に代えて、以下の図6〜図9に示すタービンハウジング310〜610を採用することもできる。これらの場合においても、第2実施形態の効果(4)に準じた効果を奏することができるようになる。
図6〜図9に示すタービンハウジング310〜610は、先の第1実施形態において例示した各シェル20、30、40と基本的に同一の形状を有する各シェル(基端側シェル320〜620、先端側シェル330〜630、内側シェル340〜640)を有している。
まずは、図6を参照してタービンハウジング310の構成について説明する。タービンハウジング310において図1に示したタービンハウジング10と同一又は対応する構成については「300」を加算した符号を付すことにより重複する説明を割愛する。
図6に示すように、基端側シェル320は、スクロール部322の外周側の端部から屈曲して外周側に延びる第1延設部324と、第1延設部324の外周側の端部から屈曲して先端側に延びる第2延設部325とを有している。
内側シェル340は、スクロール部342の外周側の端部から屈曲して外周側に延びる第1延設部344と、第1延設部344の外周側の端部から屈曲して先端側に延びる第2延設部345とを有している。
ここで、内側シェル340の第2延設部345は基端側シェル320の第2延設部325よりも先端側まで延びており、これら第2延設部345と第2延設部325とは外側から溶接にて互いに接合されている(ビードB5参照)。また、先端側シェル330の基端部333は内側シェル340の第2延設部345に内挿されており、これらは外側から溶接にて互いに接合されている(ビードB6参照)。
次に、図7を参照してタービンハウジング410の構成について、図6に示したタービンハウジング310との相違点を中心に説明する。タービンハウジング410において図6に示したタービンハウジング310と同一又は対応する構成については「100」を加算した符号を付すことにより重複する説明を割愛する。
図7に示すように、基端側シェル420の第2延設部425は内側シェル440の第2延設部445よりも先端側まで延びており、これら第2延設部425と第2延設部445とは内側から溶接にて互いに接合されている(ビードB7参照)。また、先端側シェル430の基端部433は基端側シェル420の第2延設部425に内挿されており、これらは外側から溶接にて互いに接合されている(ビードB8参照)。
次に、図8を参照してタービンハウジング510の構成について、図3及び図4に示したタービンハウジング110との相違点を中心に説明する。タービンハウジング510において図3及び図4に示したタービンハウジング110と同一又は対応する構成については「400」を加算した符号を付すことにより重複する説明を割愛する。
図8に示すように、基端側シェル520の第2延設部525は第1延設部524の外周側の端部から屈曲して先端側に延びている。また、第2延設部525には先端側シェル530の基端部533が内挿されており、これらは外側から溶接にて互いに接合されている(ビードB10参照)。
次に、図9を参照してタービンハウジング610の構成について、図8に示したタービンハウジング510との相違点を中心に説明する。タービンハウジング610において図8に示したタービンハウジング510と同一又は対応する構成については「100」を加算した符号を付すことにより重複する説明を割愛する。
図9に示すように、内側シェル640の延設部644は図8に示した延設部544よりも長い。また、基端側シェル620における第1延設部624と第2延設部625との間の屈曲部にビードB11が形成されている。
・上記第1実施形態では、案内パイプ50と内側シェル40のシュラウド部41との間に全周にわたり所定の間隙が形成されるようにした。しかしながら、本発明はこれに限られるものではなく、案内パイプと内側シェルとの間にシール部材を設けるようにすることもできる。この場合、シール部材としては、内側シェルのシュラウド部に対して案内パイプが軸線方向Aにおいて変位可能とするものであればよい。
2…タービンホイール、2a…羽根部、3…タービンシャフト、4…基端側フランジ、5…先端側フランジ、6…上流側フランジ、10,110,210,310,410,510,610…タービンハウジング、12,112,212…スクロール通路、18,118…出口部、20,120,220,320,420,520,620…基端側シェル、22,122,222,322…スクロール部、23,123…基端部、24,124,324,524,624…第1延設部、25,125,325,425,525,625…第2延設部、30,130,230,330,430,530…先端側シェル、33,133,233,333,433,533…基端部、34,134…先端部、40,140,240,340,440,640…内側シェル、41,141…シュラウド部、42,142,242,342…スクロール部、44,344…第1延設部、45,345,445…第2延設部、50,150…案内パイプ,60,160…ウエイストゲート機構、62,162…排出部、144,544,644…延設部、226…外周側先端部、246…外周側基端部。

Claims (6)

  1. タービンホイールを囲繞するとともにタービンホイールの外周側に略環状のスクロール通路を有するタービンハウジングにおいて、
    タービンホイールの軸線方向においてタービンシャフトに近接する側を基端側とし、タービンシャフトから離間する側を先端側とするとき、
    スクロール通路の基端面を形成する基端側シェルと、
    基端側シェルの基端部よりも先端側において該基端側シェルに接合され、スクロール通路の先端面を形成するとともにタービンホイールに対向するシュラウド部を有する内側シェルと、
    基端側シェル及び内側シェルの少なくとも一方に接合されるとともにタービンハウジングの出口部を形成し、内側シェルの外周面とによってタービンハウジングを部分的な二重管構造とする先端側シェルと、
    先端側シェルの先端部に接合されてタービンホイールから排出される排気を前記出口部に案内する案内パイプと、を備え、
    案内パイプは、内側シェルのシュラウド部に対して前記軸線方向において重なり合うとともに内側シェルのシュラウド部に対して前記軸線方向において変位可能に設けられてなる
    ことを特徴とするタービンハウジング。
  2. 請求項1に記載のタービンハウジングにおいて、
    案内パイプと内側シェルのシュラウド部との間にはタービンホイールの径方向において所定の間隙が形成されてなる
    ことを特徴とするタービンハウジング。
  3. タービンホイールを囲繞するとともにタービンホイールの外周側に略環状のスクロール通路を有するタービンハウジングにおいて、
    タービンホイールの軸線方向においてタービンシャフトに近接する側を基端側とし、タービンシャフトから離間する側を先端側とするとき、
    スクロール通路の基端面を形成する基端側シェルと、
    基端側シェルの基端部よりも先端側において該基端側シェルに接合され、スクロール通路の先端面を形成するとともにタービンホイールに対向するシュラウド部を有する内側シェルと、
    基端側シェル及び内側シェルの少なくとも一方に接合されるとともにタービンハウジングの出口部を形成し、内側シェルの外周面とによってタービンハウジングを部分的な二重管構造とする先端側シェルと、を備え、
    基端側シェルと内側シェルとは互いに溶接され、これら基端側シェル及び内側シェルにおいて当該溶接される部位及び当該部位の裏面の双方とは異なる部位によってスクロール通路が形成されてなる
    ことを特徴とするタービンハウジング。
  4. 請求項3に記載のタービンハウジングにおいて、
    基端側シェルはスクロール通路の基端面の外周側の端部から外周側に延びる延設部を有し、
    内側シェルはスクロール通路の先端面の外周側の端部から外周側に延びる延設部を有し、
    基端側シェルの延設部と内側シェルの延設部とが互いに溶接されてなる
    ことを特徴とするタービンハウジング。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のタービンハウジングにおいて、
    基端側シェル、先端側シェル、及び内側シェルはそれぞれ板金により形成される
    ことを特徴とするタービンハウジング。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のタービンハウジングを備え、排気のエネルギによってタービンホイールが回転駆動されることにより過給を行なう排気タービン過給機。
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