JP5909332B2 - 5−アミノレブリン酸の補助剤及びその使用方法 - Google Patents

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Description

本発明は、5-アミノレブリン酸(5−ALA)及びそれを含有する剤の補助剤と、その使用方法に関する。
5−ALAは、生体内に含まれる天然アミノ酸であり、植物ではクロロフィル(葉緑素)の原料となるものであり、植物の光合成を高めることができる成分として知られている。そして、植物の光合成作用を高めるための肥料として、5−ALAを含有する肥料が市販され、広く使用されている(例えば、(株)誠和から販売されている商品名ペンタキープ)。
5−ALAを含む肥料を植物に散布したとき、植物が肥料中の5−ALAを十分に吸収できないことがある。
特許文献1には、尿素又はその塩を有効成分とする茎葉処理剤の吸収向上剤が開示されており、茎葉処理剤が5−ALA、その誘導体、その塩であると記載されている。
特許文献2には、5−ALAを含む植物成長調節剤が開示されている。そして、その成分として、アミノ酸、有機酸、糖を含んでもよいことが記載されているが、アミノ酸、有機酸、糖の含有割合やそれらの組み合わせについての記載は全くない。さらに、アミノ酸、有機酸、糖を含む具体例の記載も全くなく、それらを含むことによる効果の記載も全くない。
特開平11−158010号公報 特許第2613136号公報
本発明は、5−ALA及びそれを含む剤と併用することで、5−ALAの植物に対する効果を高めることができる補助剤と、その使用方法を提供することを課題とする。
本発明者は、5−ALA含有剤を散布したとき、植物が5−ALAによる効果を十分に発現できないことについて研究した結果、以下の原因によるものであることを見出した。
(i)5−ALAが植物体内での葉緑素や酵素等に合成されていく経路で律速の因子があること。
(ii)5−ALAにより葉緑素が増加し光合成の明反応が促進されても、糖生成までの段階に律速因子があること。
(iii)光合成により糖生産が促進されても、茎葉、根、果実等、目的とした部位に転流しないこと。
そこで上記した律速因子による影響を低減させることで課題を解決できることを見出し、本発明を完成したものである。
本発明は、課題の解決手段として、5−ALA及びそれを含有する剤の補助剤であって、アミノ酸、有機酸、糖類、糖アルコール類、ベタイン類から選ばれる1又は2以上を含有する補助剤と、その使用方法を提供する。
本発明の補助剤は、植物に対する5−ALAの効果発現を促進するように補助するためのものであり、5−ALA及びそれを含有する剤の効果促進剤として作用するものである。
本発明の補助剤は、植物の成長(生育)補助剤として使用する。
本発明の補助剤は、5-アミノレブリン酸を含有する剤と併用することで、植物の5−アミノレブリン酸の吸収を高め、植物体内での光合成や生合成の律速因子を軽減させることができ、植物の生育を促進することができる。
実施例1の栽培試験結果を示す図。 実施例2の栽培試験結果を示す図。 実施例3の栽培試験結果を示す図。 実施例4の栽培試験結果を示す図。 実施例5の栽培試験結果を示す図。 実施例6の栽培試験結果を示す図。 実施例7の栽培試験結果を示す図。
<5−ALA及びそれを含有する剤の補助剤>
本発明が対象とする5−ALAを含有する剤は、有効成分として5−ALAを含むものであり、5−ALAを含む肥料、5−ALAを含む植物活力剤等が含まれる。
本発明の補助剤に含まれるアミノ酸は、植物の生合成向上、窒素等の代謝向上等に関与し、窒素源としても作用する成分である。
アミノ酸は、アスパラギン、アスパラギン酸、アラニン、アルギニン、イソロイシン、オルニチン、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、システイン、システイン酸、シトルリン、スレオニン、セリン、チロシン、トリプトファン、バリン、ヒスチジン、ヒドロキシプロリン、フェニルアラニン、プロリン、メチオニン、リシン、ロイシンから選ばれる1又は2以上を用いることができ、これらの中でもアスパラギン、グルタミン酸が好ましい。
またアミノ酸は、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、塩酸塩等のアミノ酸塩及び低分子ペプチドでもよい。
本発明の補助剤に含まれる有機酸は、植物の生合成促進や金属成分のキレート化による吸収促進等の効果がある成分である。
有機酸は、クエン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、酢酸、フマル酸、マレイン酸から選ばれる1又は2以上を用いることができ、これらの中でもクエン酸が好ましい。
また、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、マグネシウム塩、塩酸塩等の有機酸塩でもよい。
本発明の補助剤に含まれる糖類は、保湿性、展着性の向上による吸収促進があり、また、乾燥・塩・低温・高温などの各種ストレスに対する耐性向上等に関与する成分である。
糖類は、ジヒドロキシアセトンド、グリセルアルデヒド、エリトルロース、エリトロース、トレオース、リブロース、キシルロース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、デオキシリボース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース、アロース、アルトース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、フコース、フクロース、ラムノース、セドヘプツロース、スクロース、ラクトース、マルトース、トレハロース、ツラノースから選ばれる1又は2以上を用いることができ、これらの中でもトレハロースが好ましい。また、これらの糖類はオリゴ糖でもよい。
本発明の補助剤に含まれる糖アルコール類は、保湿性、展着性の向上による吸収促進があり、また、乾燥・塩・低温・高温などの各種ストレスに対する耐性向上等に関与する成分である。
糖アルコール類は、グリセリン、エリスリトール、トレイトール、アラビニトール、キシリトール、リビトール、D-イジトール、ガラクチトール(ダルシトール)、D-グルシトール(ソルビトール)、マンニトール、ボレミトール、ペルセイトール、D-エリトロ-D-ガラクト-オクチトール、マルチトール、イノシトール、クエルシトールから選ばれる1又は2以上を用いることができ、これらの中でもマンニトールが好ましい。
本発明の補助剤に含まれるベタイン類は、乾燥、高温ストレス耐性を付与して生育不良時の効果を安定させる成分である。
ベタイン類は、グリシンベタイン、アラニンベタイン、プロリンベタイン、γ−ブチロベタイン、ホマリン、トリゴネリン、カルニチン、ホモセリンベタイン、アントプレウリンバリンベタイン、リジンベタイン、オルニチンベタイン、アラニンベタイン、タウロベタイン、グルタミン酸ベタイン、フェニルアラニンベタインから選ばれる1又は2以上を用いることができる。また、これらのベタインは塩酸塩等のベタイン塩でもよい。
本発明の補助剤は、有機酸、糖類、糖アルコール類、ベタイン類から選ばれる1つを含有するものであるが、これらの中から選ばれ2つの組み合わせ、3つの組み合わせ、それ以上の組み合わせにすることができる。これらの組み合わせ例としては、次のものを挙げることができる。
(I)アミノ酸及び有機酸の組み合わせ
なお、この場合の有機酸とアミノ酸の質量比は、好ましくは有機酸40〜90%、アミノ酸60〜10%であり、より好ましくは有機酸50〜85%、アミノ酸50〜15%である。また、有機酸とアミノ酸を併用するときは、有機酸の量が多いほうが良い。
(II)アミノ酸と、糖類、糖アルコール類及びベタイン類から選ばれる1又は2以上の組み合わせ
(III)アミノ酸、有機酸と、糖類、糖アルコール類及びベタイン類から選ばれる1又は2以上の組み合わせ
本発明の補助剤は、上記成分に加えて、さらに植物に対する肥料成分を含有することができる。
肥料成分は、尿素と鉄、マグネシウムを含有するものであり、必要に応じて他の成分を含有することもできる。
尿素は5−ALAの吸収促進作用をする成分であり、尿素の塩も含まれる。尿素の塩としては、塩酸塩、硝酸塩、燐酸塩、塩化カルシウム塩等を用いることができる。
鉄は5−ALAが形成するピロール骨格に配位してヘムやシロヘムを生成させる成分である。鉄は、硫酸鉄、りん酸鉄、塩化鉄、クエン酸鉄等の有機酸鉄、EDTA鉄・DTPA鉄等のキレート鉄を用いることができる。また、前述の3価鉄の他に2価鉄をもちいることができる。
マグネシウムは5−ALAが形成するピロール骨格に配位して葉緑素を生成させる成分である。マグネシウムは、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム等の有機酸塩、グルタミン酸マグネシウム等のアミノ酸塩等を用いることができる。
肥料成分として使用できる他の成分は、植物の種類、生育ステージ、施用方法等で適宜選択することができる。
他の成分としては、硫黄、5−ALAの植物体内での各種代謝に関与する酵素の基材となる微量要素(ホウ素、マンガン、亜鉛、銅、モリブデン等)、イネ科植物の生育促進作用を有するケイ素等を用いることができる。
なお、5−ALAを含有する剤(液状の剤)はpHが高いと5−ALAが分解するため、植物にとっては有用でも、pHを高くするような成分は配合することができない。しかし、本発明の補助剤は5−ALAを含まないため、植物に有用で、pHを高くするような成分を適宜選択して配合することで補うことができる。
本発明の補助剤に含まれる各成分の含有量は、使用対象となる植物の種類、生育ステージ、施用方法等に応じて調整することができる。
本発明の補助剤は、粉末状又は液状にすることができる。粉末状には、顆粒状も含まれる。
本発明の補助剤は、粉状の補助剤は水に溶解乃至分散させて溶液や分散液として使用することができる。
本発明の補助剤は、必要に応じて所望倍率に希釈して使用することができる。
<使用方法>
本発明の補助剤が液状の補助剤であるとき、5-アミノレブリン酸を含有する剤と共に散布して使用することができる。
本発明の補助剤が粉末状の補助剤であるとき、そのまま使用することもできるが、粉末状の補助剤を水に溶解乃至分散させた後、5-アミノレブリン酸を含有する剤と共に散布して使用する方法が好ましい。
使用方法は特に制限されるものではなく、茎葉散布、土壌散布、培養液に添加する使用法等を適用することができる。
本発明の補助剤と5-アミノレブリン酸を含有する剤は、別の剤として別々に植物に使用することができ、本発明の補助剤と5-アミノレブリン酸を含有する剤を混合した1つの剤として植物に使用することもできる。
本発明の補助剤を使用するときのアミノ酸の濃度(質量基準)は、使用対象となる植物の種類、生育ステージ、施用方法等に応じて調整されるものであるが、1ppm〜10,000ppmが好ましく、10ppm〜300ppmがより好ましい。
本発明の補助剤を使用するときの有機酸の濃度(質量基準)は、使用対象となる植物の種類、生育ステージ、施用方法等に応じて調整されるものであるが、1ppm〜10,000ppmが好ましく、10ppm〜500ppmがより好ましい。
本発明の補助剤を使用するときの糖類、糖アルコール類の濃度(質量基準)は、使用対象となる植物の種類、生育ステージ、施用方法等に応じて調整されるものであるが、1ppm〜10,000ppmが好ましく、10ppmから300ppmがより好ましい。
本発明の補助剤を使用するときのベタイン類の濃度(質量基準)は、使用対象となる植物の種類、生育ステージ、施用方法等に応じて調整されるものであるが、0.1ppm〜10,000ppmが好ましく、100ppm〜5,000ppmがより好ましい。
本発明の補助剤(肥料成分を含む場合)を使用するときの肥料成分の濃度(質量基準)は、使用対象となる植物の種類、生育ステージ、施用方法等に応じて調整されるものであるが、尿素は、使用時の液量の0.01質量%〜2質量%が好ましく、0.1質量%〜0.5質量%がより好ましく、マグネシウムは、マグネシウム濃度で0.01質量%〜0.2質量%が好ましく、0.03質量%〜0.5質量%がより好ましい。
以下の実施例において、下記の方法で栽培試験を行った。
(栽培試験)
(株)誠和の小金井工場にて、ガラス温室でコマツナを供試した栽培試験を行った。
200穴セルトレイにコマツナ(「極楽天」(株)タキイ種苗)を播種し、播種後13日目に培土(誠和製、楽苗用培土)を300ml充填した7cm径の黒ポリポットに、本葉展開開始期の苗を1ポットあたり3株移植した。
1試験区のポット数は5ポットとし、3回試験を行った。
移植時に液体肥料(窒素約200ppm、リン酸約60ppm、カリウム約300ppm)を100ml施用し、以降は栽培終了までコマツナの吸収量にあわせて施用した。
供試試料は播種後14日目、21日目、28日目の3回、植物体全体が濡れる量を施用し、播種後35日に地上部を切断し、葉長、葉色、新鮮重、乾物重を測定した。
実施例で使用した商品名ペンタキープSは、(株)誠和から販売されている5−ALA含有液状肥料である。
なお、以下の表及び図面中、「ペンタキープS」は「ペンタ」と略記している場合がある。
実施例1(アミノ酸供試試験)
表1に示す供試試料を用いて、栽培試験を行った。栽培試験結果を図1に示す。
Figure 0005909332
図1の結果から、アスパラギン、アルギニン、グルタミン酸の混合で乾物重増加が示された。また、プロリンのように単用では乾物重が減少しているものもペンタキープSとの混合で増加を示した。アスパラギン酸はペンタキープSとの混合により乾物重が減少しマイナスの効果を示した。よって、アミノ酸の種類によりペンタキープSの効果促進の作用が変化することが示された。
実施例2(有機酸供試試験)
表2に示す供試試料を用いて、栽培試験を行った。栽培試験結果を図2に示す。
Figure 0005909332
図2の結果から、ペンタキープSとクエン酸との混合で乾物重増加が示された。酢酸では単体では乾物重の増加が見られたが混合では乾物重が減少しマイナスの効果を示した。よって、有機酸の種類によりペンタキープSの効果促進の作用が変化することが示された。
実施例3(糖類供試試験)
表3に示す供試試料を用いて、栽培試験を行った。栽培試験結果を図3に示す。
Figure 0005909332
図3の結果から、ペンタキープSとグルコース、トレハロースの混合で乾物重増加が示された。また、ガラクトース、キシロースのように単用では乾物重が減少しているものもペンタキープSとの混合で増加を示した。アラビノース、スクロースはペンタキープSとの混合により乾物重が減少しマイナスの効果を示した。よって、糖類の種類によりペンタキープSの効果促進の作用が変化することが示された。
実施例4(糖アルコール類供試試験)
表4に示す供試試料を用いて、栽培試験を行った。栽培試験結果を図4に示す。
Figure 0005909332
図4の結果から、ペンタキープSとマンニトールの混合で乾物重増加が示された。また、キシリトール、ソルビトールは単体では乾物重が減少しているものもペンタキープSとの混合で増加を示した。よって、糖アルコール類の種類によりペンタキープSの効果促進の作用が変化することが示された。
実施例5〜7
表5に示す供試試料を用いて、栽培試験を行った。栽培試験結果を図5(実施例5)、図6(実施例6)、図7(実施例7)に示す。
Figure 0005909332
図5の結果からペンタキープSとクエン酸を混合液に、アスパラギン、アルギニン、グルタミン酸を単体で添加することにより乾物重の増加が示された。
図6の結果からペンタキープSとトレハロースを混合液に、アルギニンを単体で添加することにより乾物重の増加が示された。
図7の結果からペンタキープSとクエン酸とトレハロースの混合液に供試試料を添加したもので、ペンタキープS単体および基材単体の効果を向上させる剤はなかった。
実施例8〜10(液肥配合試験)
実施例8(キャベツの育苗試験)
(試験内容)
(株)誠和 小金井工場 ガラス温室でキャベツを供試した栽培試験を行った。128穴セルトレイにキャベツ(‘金系201号’サカタのタネ)を播種し、発芽前は水道水を、発芽後、栽培終了までは液体肥料(窒素約100ppm、リン酸約20ppm、カリウム約150ppm)をキャベツの吸収量にあわせて施用した。1試験区の育苗数は32とし、試験を行った。供試試料は播種後12日目、19日目の2回、32株に対して300ml施用し、播種後33日に地上部を切断し、葉数、葉色、地上部および地下部新鮮重、乾物重、地下部乾物重を測定した。
処理用として表6に示した肥料濃度N:P:K:Mg=3:3:3:4のベース肥料にグルタミン酸を1%、クエン酸を3%添加した液体複合肥料(液肥A)を作成した。処理区を表7に示し、栽培試験結果を表8に示す。
Figure 0005909332
Figure 0005909332
Figure 0005909332
表8の結果から、ペンタキープSと液肥Aの併用で地上部乾物重の増加が示された。また、乾物率が高くなったことから、より締まった苗が生産された。
実施例9(レタスの育苗試験)
(試験内容)
(株)誠和 小金井工場 ガラス温室でレタスを供試した栽培試験を行った。128穴セルトレイにレタス(‘マリア’(株)タキイ種苗)を播種し、発芽前は水道水を、発芽後、栽培終了までは液体肥料(窒素約100ppm、リン酸約20ppm、カリウム約150ppm)をレタスの吸収量にあわせて施用した。1試験区の育苗数は32とし、試験を行った。供試試料は播種後12日目、19日目の2回、32株に対して300ml施用し、播種後33日に地上部を切断し、葉数、葉色、地上部および地下部新鮮重、乾物重、地下部乾物重を測定した。
処理用として表6に示した肥料濃度N:P:K:Mg=3:3:3:4のベース肥料にグルタミン酸を1%、クエン酸を3%添加した液体複合肥料(液肥A)を作成した。処理区は表7に示したとおりである。栽培試験結果を表9に示す。
Figure 0005909332
表9の結果から、ペンタキープSと液肥Aの併用で地上部乾物重および地下部乾物の増加が示された。また、乾物率が高くなったことから、より締まった苗が生産された。
実施例10(キュウリの育苗試験)
(試験内容)
(株)誠和 小金井工場 ガラス温室でキュウリを供試した栽培試験を行った。128穴セルトレイにキュウリ(‘シャープ1’埼玉原種育種会)を播種し、播種後38日にやしがらを詰めた長さ95cmの断面V字状のプランターに定植した。栽培終了までは液体肥料(窒素約200ppm、リン酸約40ppm、カリウム約300ppm)をキュウリの吸収量にあわせて施用した。試験区の栽培数は6株とし、試験を行った。供試肥料は播種後15日目から週1回施用し、播種後67日から90日まで収穫した。また、節間の長さ、茎径を測定した。
処理用として表6に示した肥料濃度N:P:K:Mg=3:3:3:4のベース肥料にグルタミン酸を1%、クエン酸3%を添加した液体複合肥料(液肥A)を作成した。処理区を表10に示し、栽培試験結果を表11に示す。
Figure 0005909332
Figure 0005909332
表11の結果から、ペンタキープSと液肥Aの併用で収量がおよそ10%増加した。また、節間長が短くなり、徒長を防ぐ効果が示された。
以上の実施例8〜10によりグルタミン酸とクエン酸の組み合わせを含んだ液肥により5−ALAの作用が増強されることが示された。
以上の実施例の結果から、ペンタキープSの効果促進剤として有機酸、アミノ酸、糖類、糖アルコール類を選択使用することにより、5−ALA又は5−ALA含有剤と併用使用したときの効果が向上されることが確認された。

Claims (7)

  1. 5-アミノレブリン酸及びそれを含有する剤と併用する植物の成長補助剤であって、マンニトールを含有する植物の成長補助剤。
  2. 5-アミノレブリン酸及びそれを含有する剤と併用する植物の成長補助剤であって、アスパラギン、アルギニン100〜300ppm、グルタミン酸から選ばれるアミノ酸及びクエン酸を含有し、トレハロースを含有しない植物の成長補助剤。
  3. 5-アミノレブリン酸及びそれを含有する剤と併用する植物の成長補助剤であって、アルギニンとトレハロースを含有し、クエン酸を含有しない植物の成長補助剤。
  4. さらに植物に対する肥料成分を含有しており、前記肥料成分が尿素と鉄、マグネシウムを含有するものである請求項1〜3のいずれか1項記載の植物の成長補助剤。
  5. 粉末状又は液状である請求項1〜4のいずれか1項記載の植物の成長補助剤。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の植物の成長補助剤の使用方法であって、液状の植物の成長補助剤を、5−アミノレブリン酸を含有する剤と共に散布する使用方法。
  7. 請求項1〜5いずれか1項記載の植物の成長補助剤の使用方法であって、粉末状の植物の成長補助剤を水に溶解乃至分散させた後、5-アミノレブリン酸を含有する剤と共に散布する使用方法。
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