JP5908272B2 - 偏光変換素子及びこれを用いた投影装置 - Google Patents

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Description

本発明は、偏光変換素子とこれを用いた投影装置に関し、特に、同軸上に偏光光を重畳する偏光変換素子とこれを用いた投影装置に関する。
偏光変換素子は、偏光光の利用効率を向上するため、液晶表示素子等をライトバルブとして用いる投影型映像表示装置(以下、「投影装置」と記す)に用いられている。また、近年、携帯電話等の携帯機器に対する投影装置の搭載が望まれており、搭載される光学部品にも小型化が要求されている。投影装置の小型化を図る場合には、光源についても小型化を図る必要がある。そのため、光源として、例えばLED等の発光素子が適用される。しかし、LED等の小型の光源はハロゲンランプや高圧水銀ランプ等と比較して輝度が十分でないため、光学系の工夫による照明効率の向上が重要となる。
照明効率を向上させる方法として、例えば、投影装置を、LED等の光源と該光源の光利用効率を高める偏光変換素子(偏光ビームスプリッタ)、光を整形するレンズ、液晶表示素子、投射レンズ等で構成することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、45度に傾けた偏光分離面を用いる偏光変換素子は、光源の大きさに対し、略倍の出光部面積が必要となり、小型化に対応できないのが実状である。
また、反射体上に発光体を設けると共に、発光体を中心として半球状となるように透明樹脂を形成し、該透明樹脂を覆うように反射偏光膜を形成することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかし、特許文献2では、光源となる発光体が半球状の中心に位置しているため、反射偏光膜で反射される偏光光が、半球状の中心部分(発光体の配置領域)に集光される。このため、反射偏光膜で反射された偏光光の利用効率が十分に図れないおそれがある。また、仮に反射偏光膜から出光する反射光があったとしても、平行光を得るためには、出光側にさらに複数のレンズが必要となり、小型化が十分に図ることができない。
特開平3−13983号公報 特開2005−5217号公報
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、小型で光の利用効率が高い偏光変換素子、及び当該偏光変換素子を用いる投影装置を提供することを目的とする。
本発明の偏光変換素子は、光源から出射された出射光を偏光分離する偏光変換素子であって、所定方向の偏光成分を透過すると共に前記所定方向に略直交する方向の偏光成分を反射する偏光分離面と、前記偏光分離面で反射された偏光光を前記偏光分離面に向けて反射する反射面と、を有し、前記偏光分離面は、前記反射された偏光光を前記反射面に向ける曲面形状を有し、前記偏光分離面の曲面の曲率半径をR、前記光源から前記偏光分離面までの距離をTとした場合に、R/T>1を満たし、前記偏光分離面を含む円周の中心点と、前記偏光分離面との中間に前記反射面が配置されることを特徴とする。
この構成によれば、曲面形状を有する偏光分離面で偏光分離された反射偏光光は、光源の周囲に位置する反射面に向けられる。また、光源からの出射光の中で、偏光分離面を透過した光(透過偏光光)と、偏光分離面で反射した後に透過した光(反射偏光透過光)が同軸上で平行に重畳される。そのため、光源からの光の利用効率を高く保つと共にレンズ等の光学素子の数を削減することができるため、小型で光の利用効率が高い投影装置を実現できる。
本発明の偏光変換素子において、前記偏光分離面の曲面の曲率半径をR、前記光源から前記偏光分離面までの距離をTとした場合に、R/Tが1.7以上2以下を満たすことが好ましい
本発明の偏光変換素子において、前記反射面が開口部を有し、前記開口部を介して前記出射光が前記偏光分離面に入射することが好ましい。
本発明の偏光変換素子において、前記開口部に前記光源からの出射光を導くライトガイドが設けられていることが好ましい。
本発明の偏光変換素子において、前記偏光分離面と前記反射面との間に、位相差フィルムを有することが好ましい。
本発明の偏光変換素子において、前記偏光分離面がワイヤグリッド偏光子で形成されていることが好ましい
また、本発明の偏光変換素子は、投影装置、ビューファインダ、ヘッドマウントディスプレイ等の電子機器に適用される。
本発明によれば、小型で光の利用効率が高い偏光変換素子、及び当該偏光変換素子を用いた投影装置を提供することができる。
実施の形態に係る偏光変換素子の構成を示す模式図である。 実施の形態に係る偏光変換素子の構成を示す模式図である。 実施の形態に係る偏光変換素子の構成を示す模式図である。 実施の形態に係るワイヤグリッド偏光層の2軸延伸を示す模式図である。 実施の形態に係る偏光変換素子を適用した投影装置を示す模式図である。 実施の形態に係る偏光変換素子の構成を示す模式図である。 実施例における偏光変換素子の光学シミュレーション結果を示す図である。
本発明者は、偏光分離面と反射面とを対向するように設け、偏光分離面で反射された偏光光が反射面に向かうように偏光分離面の形状を制御することにより、偏光光の利用効率の向上を図ると共に、偏光光を同軸上に均一に重畳して照度を向上できることを見出した。そして、このような偏光変換素子を用いることにより、光の利用効率が高い小型の投影装置を実現可能であることを見出した。以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る偏光変換素子を示す模式図である。図1に示される偏光変換素子10は、光源21から出射された出射光を偏光分離するものである。具体的に、偏光変換素子10は、所定方向の偏光成分(例えば、S偏光)を透過し、当該所定方向に略直交する方向の偏光成分(例えば、P偏光)を反射する偏光分離面11と、偏光分離面11で反射された偏光光が、再度偏光分離面11に向かうように反射する反射面12とを有している。
偏光分離面11は、当該偏光分離面11で反射された偏光光が反射面12に向けられるように、曲面形状を有している。例えば、偏光分離面11の曲面形状の曲率半径をR、光源21から偏光分離面11までの距離をTとした場合、R>T(R/T>1)を満たすように偏光分離面11の曲面形状が形成される。
例えば、偏光分離面11の曲面形状の曲率半径が、光源21が中心に位置する曲率半径(R)である場合(T=R)、偏光分離面11で反射された偏光光は、光源21に集光される。そのため、本実施の形態では、少なくともR>T(R/T>1)を満たすように偏光分離面11の曲面形状を形成することにより、偏光分離面11で反射された偏光光を、光源21に集光するのではなく反射面12に向けることが可能となる。これにより、偏光分離面11で反射される偏光光の利用効率を向上することができる。
また、偏光分離面11の曲面形状として、好ましくはR/Tが1.7以上2以下となるように形成する。Tの値を小さくすることにより、光源21からの拡散光を偏光分離面11で高い平行光にすると共にビーム系を絞ることが可能となる。この範囲を外れると偏光分離面11からの出射光が徐々に拡散してしまう。また、偏光変換素子10自体の小型化を図ることができる。
また、偏光変換素子10において、反射面12と偏光分離面11との間に位相差フィルム13を設けることができる。位相差フィルム13は、偏光光の偏光成分を所定の位相差(例えば、λ/4)だけ変換する。偏光分離面11と反射面12との間に位相差フィルム13を設けることにより、偏光分離面11で反射した偏光光(例えば、P偏光)に対して効果的に偏光変換を行うことが可能となる。
また、反射面12は、光源21からの出射光を取り込む開口部14を中央部に有する構成とすることができる。この場合、開口部14に光源21からの出射光を導くライトガイド15を設けることが好ましい。このように、反射面12に光源21からの出射光を取り込む開口部14を設けることにより、偏光変換素子10に対して、光源21の脱着を容易に行う構成とすることができる。なお、反射面12に開口部14を設けずに、当該反射面12上に光源21を設ける構成としてもよい。
また、偏光分離面11と反射面12等は、基板に一体化して設けることができる。図2に、偏光分離面11と反射面12とを一体化して設ける場合の一例を示す。
図2に示す偏光変換素子10は、反射面12、ライトガイド15、位相差フィルム13及び偏光分離面11が一体化して形成されている。ここで、一体化して形成されているとは、一枚の基板上にこれらの部材が積層されている場合、これらの部材が粘着剤や接着剤等で互いに固着している場合等をいう。例えば、ワイヤグリッド等の偏光素子が形成された基板を押圧等により曲面形状として偏光分離面11を形成した後、当該偏光分離面11を構成する基板に、位相差フィルム13、ライトガイド15、反射面12等を粘着剤や接着剤を用いて積層することができる。
また、図2に示す偏光変換素子10において、各部材を以下の通り定義した際に、以下に説明する関係を満たす形状とすることが好ましい。
光源の直径:d
偏光分離面の直径:D
基板直径:L
基板厚み:T
なお、光源の直径(d)として、光源(発光素子の発光面)が矩形状である場合には、長辺と短辺の平均値とする。偏光分離面の直径(D)は、曲面形状の偏光分離面を円と仮定した場合の直径を指す。基板直径(L)として、基板が矩形状である場合には、長辺と短辺の平均値とする。基板厚み(T)は、一体形成された偏光変換素子の厚みに相当し、具体的には、図2において、反射面12の開口部(ライトガイド)の下面から偏光分離面11までの距離に相当する。
上記の通り定義した場合、開口部を介して対向する反射面12の片側長さ(t)は、t≒(L−d)/2で表される。このとき、基板直径(L)を2dより大きくし(L>2d)、偏光分離面11の直径(D)を2d、好ましくは3dより大きくする(D>2d、好ましくはD>3d)。
基板直径(L)、偏光分離面11の直径(D)は、光源21の直径(d)の2倍以上とすることが好ましい。光源21から発光する光は、その正面部分で、光源21、すなわち反射しない領域に集光されるため、反射光として偏光分離面11に光をもどすことができない。したがって、基板直径(L)、偏光分離面11の直径(D)は、少なくとも光源21の直径の2倍、好ましくは3倍以上の長さとすることが好ましい。
反射面12の大きさは、基板直径(L)とほぼ等しくすることができる。また、上述したように、光源21が配置される領域(例えば、反射面12の中央部)に開口部(透過部)を設けた構成とすることができる。開口部の間には、光源21からの出射光を導くライトガイドを設けることが好ましい。
基板厚み(T)は、偏光分離面11の曲率半径Rで決まる。R≒Tにおいては、偏光分離面11で反射された偏光光が光源21(開口部)に集光するため、反射した偏光光を有効に再利用できない。Tの値が小さくなるにつれて、広がり角が大きくなり、R/T≒2付近では極めて高い平行光を形成可能となる。一方、Tの値が大きくなる(例えば、T≒R)につれて集光が強くなり、偏光分離面11の出光側にさらに複数のレンズが必要となる。そのため、少なくともR>Tとなるように偏光分離面11の曲面を形成し、好ましくはR/Tが1.7以上2以下とする。
曲率を有する偏光分離面11としては、所定の偏光成分(例えば、S偏光)を透過すると共に、当該所定方向に略直交する方向の偏光成分(例えば、P偏光)を反射する偏光膜で形成することができる。偏光分離面11の一例として、ワイヤグリッド偏光フィルム(例えば、旭化成イーマテリアルズ製ワイヤグリッド偏光フィルム)を好適に用いることができる。ワイヤグリッド偏光フィルムは、TAC基材と紫外線硬化樹脂で作られる微細凹凸と該微細凹凸に沿う形でアルミニウム等の金属ワイヤで構成される。フィルム基材は、シクロオレフィン系ポリマー、ポリカーボネート、PET等加熱等で延伸可能なものであれば特に限定されない。ワイヤグリッド層を形成する基材フィルム厚みは特に限定しないが、加熱延伸によるレンズ形状を形成するにあたり、金型への形状追従性から200ミクロン以下、好ましくは100ミクロン以下が適当である。
基板材料は、偏光分離面11の曲面形状(レンズ形状)が付与されたガラスや樹脂材料を用いることができる。この場合、曲面形状を有するガラス基板等の材料に対し粘着剤もしくは接着剤を介して、反射偏光フィルムをガラス基板曲面上に押圧することで形成することができる。なお、この際、製品使用環境温度、たとえば105度以上、もしくは反射偏光フィルム基材のガラス転移温度Tg以下に加熱した状態で、反射偏光フィルムをガラス基板曲面上に押圧することが好ましい。
基板材料が樹脂の場合は、あらかじめ基板となる樹脂板に粘着剤もしくは接着剤を介して、偏光フィルムを貼り付けた後、レンズ形状を形成する金型に挟み、加熱、押圧することで簡単に樹脂基板と一体化した、曲面の偏光分離面を形成できる。樹脂材料としては、COP、PC、PET、PMMA等透過率の高く、かつ複屈折の少ない基材が好ましいが、材質は特に限定されない。例えば、PMMAの場合であれば、Tgが80度から90度程度のため上述の加熱温度範囲で加工できる。
反射面12は、Al等の反射率が高い導電膜で形成できる。また、光源21が設けられる位置に開口部を設け、偏光変換素子全体を覆う形でアルミやSUS等の鏡面金属で、板金プレス等で形成することができる(図6参照)。また、樹脂基材上にAl等をスパッタ、蒸着等したものを、偏光分離面11が形成された基板に接着、粘着等に一体化しても良い。また、反射面12には無機材料等のコーティング等により増反射膜を形成、高反射率化したものが好適に用いられる。
反射面12にAl等の鏡面板を用い、光源21が鏡面板と距離を有する場合、樹脂又はガラス材料で形成されたライトガイド15を用いることが好ましい。これにより、光源21の拡散光を効率よく取り込むことができる。また、ライトガイド15は曲面形状に形成される(レンズ化される)基板材料と一体に形成してもよい。
また、基板として樹脂材料を適用する場合に、樹脂が複屈折を持たない場合、偏光分離面11と反射面12の光路間上にλ/4の位相差フィルム13を設けることで、効率的に反射偏光された偏光光を透過偏光光に変換することができる。
なお、樹脂が複屈折を持つ場合、反射偏光光はランダム偏光化され、透過偏光光に変化した分が透過し、もう一方の偏光は再度ランダム偏光化され反射面12に戻る。これを繰り返すことで、透過偏光光は重畳される。この場合には、位相差フィルム13を省くことができる。
偏光分離面11、位相差フィルム13、ライトガイド15、反射面12の層間は、表面反射による損失を減らすため、接着剤、粘着剤等により一体化されていることが好ましい。例えば、上述したように、ワイヤグリッド等の偏光素子が形成された樹脂基板を押圧等により曲面形状として偏光分離面を形成した後、当該偏光分離面を構成する樹脂基板に、位相差フィルム13、反射面12、光源21等を粘着剤や接着剤を用いて積層することができる(図6参照)。なお、図6において、ワイヤグリッド偏光素子が形成された樹脂基材がライトガイドとして機能し得る。そのため、樹脂基材としては、COP、PMMA、PC、ガラス等で複屈折のない材料を用いることが好ましい。また、これらの部材を接着剤や粘着剤等の樹脂材料中に埋め込むことができる。このように、各部材を接着一体化することにより、界面反射が低減するため、光源21の利用効率を向上することができる。
なお、偏光分離面11をワイヤグリッド偏光フィルムで形成する場合、曲面形状を有する偏光分離面11は、曲率によって延伸を受けることになる(図4参照)。したがって、ワイヤグリッド偏光フィルムにおいて曲率を決定する際、以下の式(1)を満たすことが望ましい。
式(1)
0<[(((L1×(1+ε1)×L2×(1+ε2))/L1×L2)−1]×100<200(%)
L1:基板の縦長さ
L2:基板の横長さ
ε1:L1方向の引っ張りひずみ
ε2:L2方向の引っ張りひずみ
偏光分離面11の曲率が大きく、曲面形状の高さが低い場合は、2軸延伸倍率が小さく、ワイヤグリッド偏光層の光学性能は変化しない。しかし、曲率小さく、かつ半球状で高さが高くなる場合、均等に2軸延伸されたとすると、面積ひずみで200%超、ε1、ε2で各々40%以上となる。このため、ワイヤグリッド偏光層の金属ワイヤのピッチは少なくとも1.4倍に拡大する。したがって、ワイヤグリッド偏光フィルムの延伸後に好適な偏光分離性能を有するためには、延伸前で金属ワイヤのピッチが130nm、好ましくは100nm以下とする。
また、ワイヤグリッド偏光フィルムは、2軸延伸や押圧加工(エンボス加工)に対して高い耐性を有しているため、偏光分離面11としてワイヤグリッド偏光フィルムを適用することにより、他の偏光板と比較して球面加工時の光学特性の劣化を低減することができる。
本実施の形態の偏光変換素子10は、広がりを有する透過偏光に対して、透過偏光より小さな広がり、もしくはほぼ平行な形で中心部分に出射される反射偏光光を重畳することができる。
また、輝度の均整度を向上させるため偏光分離面11に微拡散性を持たせることができる。例えば、押圧する金型に拡散性のパターンを付与しておくことで、曲面と拡散を同時に付与することが可能である。拡散性は、拡散角度が30度くらいまでが好適に用いることができる。過度な拡散は光の利用効率を低下させる。
また、透過偏光光と反射偏光透過光を均整度高く重畳するため、出光面側に拡散性フィルムを設けることができる。拡散性フィルムは、被照射物の形状を考慮して、異方性拡散を用いることができる。また、拡散性は、拡散角度30度くらいまでの範囲において、完全拡散比率<0.2、ガウス分布比率<0.8、ガウス分布σ<0.2とすることが、光の利用効率の点から好ましい。また拡散フィルムを形成する材質は、偏光を崩さないため複屈折を有さないものが好ましい。
また、本実施の形態で示した偏光変換素子10の出光面側に、さらにレンズを置くことで、より光の広がりを制御可能である。レンズの枚数、形状は適宜設計追加できる。なお、上述した偏光変換素子10を一単位とし、該偏光変換素子10を複数並べた偏光変換光源とすることも可能である。
図5は、上記偏光変換素子10を用いた投影装置(小型プロジェクタ)の模式図である。図5に示すプロジェクタでは、まず、光源21から出射された出射光が上述した偏光変換素子10を用いて、平行光に整形される。例えば、偏光分離面11から出光する光(透過偏光光と反射偏光透過光)が重畳されると共に、均一に平行光となっている。その後、液晶表示素子31と投射レンズ32を介して、スクリーン33に映像が表示される。
上述のように、本実施の形態の偏光変換素子10を適用することにより、偏光変換素子10から出光した偏光光を平行光とすることができるため、平行光に整形するためのレンズの数を低減することが可能となる。なお、偏光変換素子10と液晶表示素子31の間にレンズを設けてもよいが、この場合であっても、偏光変換素子10とレンズとの距離を小さくすることができるため、プロジェクタの小型化を図ることができる。
なお、本実施の形態の偏光変換素子10は、プロジェクタに限られず、ビューファインダ、ヘッドマウントディスプレイ等の他の電子機器にも適用することが可能である。
以下に、本発明の偏光変換素子について、偏光分離面の曲率半径(R)と、光源から偏光分離面までの距離(T)を変化させた場合についてシミュレーションを行った結果を示す。なお、本発明は以下の実施例の内容に限定されない。
本実施例においては、光源、反射面、偏光分離面が積層された偏光変換素子のRとTの関係を変化させた場合の偏光分離面からの出射光について検討した。
光源としては、LED光源を想定し、光源サイズを1.5×1.5mmの矩形状とした。また、光源から投影面までの距離を20mm(投影面寸法15×15mm)とした。また、反射面と偏光分離面の間の媒質として、空気(n=1)と樹脂又はガラス(n=1.51)を想定して行った。具体的な条件及び結果について、表1に示す。また、表1の条件1、条件2、条件5について、光源からの出射光の挙動に関するシミュレーション像を図7に示す。なお、シミュレーションは、ベストメディア社製の照明Simulatorを用いて行った。
Figure 0005908272
/T>1の場合、具体的には、R/Tが1.5以上2.4以下である場合に、光線到達率が70%以上となった。
特に、R/T=1.7の場合(条件2)、偏光分離面からの出射光が平行光となると共に、ビーム系を絞れることが分かった(図7A参照)。また、R/T=1.5の場合(条件1)、R/T=2.4の場合(条件6)には、R/T=1.7の場合と比較して、偏光分離面からの出射光の拡散が大きくなることが観察された。また、R/Tが1.7以上2.0以下の範囲において、投影面寸法をより小さくすることができた。
以上の結果より、本実施の形態に係る偏光変換素子として、偏光分離面の曲面の曲率半径をR、前記光源から前記偏光分離面までの距離をTとした場合に、少なくともR/T>1を満たすように、好ましくはR/Tが1.7以上2以下となるように偏光分離面の曲面形状を形成することにより、偏光分離面で反射された偏光光を、光源に集光するのではなく反射面12に向け、偏光分離面から平行光を出射することが可能となる。これにより、偏光分離面で反射される偏光光の利用効率を向上することができる。
本発明の偏光変換素子は、投影装置等の光学素子として適用することができる。
10 偏光変換素子
11 偏光分離面
12 反射面
13 位相差フィルム
14 開口部
15 ライトガイド
16 吸収型偏光板
21 光源
31 液晶表示素子
32 投射レンズ
33 スクリーン

Claims (7)

  1. 光源から出射された出射光を偏光分離する偏光変換素子であって、
    所定方向の偏光成分を透過すると共に前記所定方向に略直交する方向の偏光成分を反射する偏光分離面と、前記偏光分離面で反射された偏光光を前記偏光分離面に向けて反射する反射面と、を有し、
    前記偏光分離面は、前記反射された偏光光を前記反射面に向ける曲面形状を有し、
    前記偏光分離面の曲面の曲率半径をR、前記光源から前記偏光分離面までの距離をTとした場合に、R/T>1を満たし、
    前記偏光分離面を含む円周の中心点と、前記偏光分離面との中間に前記反射面が配置されることを特徴とする偏光変換素子。
  2. 前記偏光分離面の曲面の曲率半径をR、前記光源から前記偏光分離面までの距離をTとした場合に、R/Tが1.7以上2以下を満たすことを特徴とする請求項1記載の偏光変換素子。
  3. 前記反射面が開口部を有し、前記開口部を介して前記出射光が前記偏光分離面に入射することを特徴とする請求項1又は請求項に記載の偏光変換素子。
  4. 前記開口部に前記光源からの出射光を導くライトガイドが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の偏光変換素子。
  5. 前記偏光分離面と前記反射面との間に、位相差フィルムを有することを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の偏光変換素子。
  6. 前記偏光分離面がワイヤグリッド偏光子で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の偏光変換素子。
  7. 請求項1から請求項のいずれかに記載した偏光変換素子を用いた投影装置。
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