JP5583558B2 - 偏光変換照明装置およびこれを用いた表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、表示装置に用いられる偏光変換照明装置に関する。
スクリーンに投射された映像光の反射光を視認する投影型映像表示装置は、液晶表示素子(LCD、Lcos)やDMD等をライトバルブとして用いる。このような投影型映像表示装置は、偏光光を利用するため、光源光を偏光させるための偏光板を備えている場合がある。しかしながら、例えば、吸収型偏光板(プレポラライザ)を用いる投影型映像表示装置では、光源から出射した光の一方向の偏光光(例えばP偏光)を吸収型偏光板により吸収させて、もう一方向の偏光光(例えばS偏光)に揃えているため、光の利用効率が低いという問題がある。
上述の問題を解消するために、偏光変換素子を用いて一方向の偏光光(例えばP偏光)を反射偏光分離すると共に、もう一方向の偏光光(例えばS偏光)に揃える投影型映像表示装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。当該投影型映像表示装置に用いられる偏光変換素子は、吸収型偏光板では吸収される一方向の偏光光を有効に利用できるため、吸収型偏光板を用いる場合と比較して光の利用効率を向上させることができる。
図9に示されるように、特許文献1に示される投影型表示装置は、偏光変換素子80とPBS(偏光ビームスプリッタ)81で構成される。該偏光変換素子80の偏光分離面82と、PBS81の偏光分離面83では、誘電体の多層膜で構成されており、ブリュースター角における反射特性を利用することによって光源84からの光の偏光分離を行う。
しかしながら、該投影型表示装置の偏光変換素子80とPBS81では、誘電体の多層構造による偏光特性を利用している。そして、誘電体の多層構造でなる偏光分離面の偏光分離特性は、偏光分離層に入光する光の角度に強く依存する。例えば、当該偏光分離面において良好な偏光分離特性を得るには、入光角度を略45度とし、かつ入光の受け入れ角を狭い範囲(例えば±3度以内)に制限する必要がある。このため、誘電体の多層構造を用いる場合には、該投影型表示装置の設計の自由度が低くなるという問題がある。
また、上述のように入光角度を略45度付近の狭い範囲に収めるためには、入光する光を、偏光の揃った(例えばS偏光)少なくとも2つの略平行光に分離、整形し、さらに該平行光を合成する必要がある。しかしながら、合成には複雑なレンズ設計、光路設計が必要となる。また、偏光変換素子とPBSが別個に必要となり、構成が複雑化する。さらに、光を整形するためには長い光路長を必要とし、小型化が困難になる。
当該問題を解消するため、反射偏光分離面の片方に角度をつける技術が提案されているが、光路設計の難しさはそれほど改善するものではなく、また、小型化に関しても大きなメリットはない。
特開2010−72137号公報
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、光の利用効率が高く、小型化が可能で、かつ設計の自由度が高められた偏光変換照明装置の提供、および、それを用いた表示装置の提供を目的とする。
本発明の偏光変換照明装置は、斜面と第一面と第二面とを有し当該斜面と当該第二面とで挟まれる頂角が略30度をなす直角プリズムと、前記第一面側に配置され、前記直角プリズムの前記第一面に入光するように光を発する光源と、前記第一面から入光した光が入光し反射されるように前記斜面に配置された1/4波長板および反射板と、前記反射板で反射された光が入光するように前記第二面に配置された反射型の偏光分離体と、前記偏光分離体を透過した光が入光し所定の方向に出光するように前記第二面側に配置された光学部材と、を備え、前記偏光分離体において反射された光が、前記1/4波長板および反射板を経て前記偏光分離体に入光し偏光分離されるように、前記偏光分離体は、少なくとも前記光源からの光および前記1/4波長板および前記反射板を経た光が入光する入光角度範囲において偏光分離特性を有することを特徴とする。
この構成によれば、頂角が略30度の直角プリズムを用い、その斜面に偏光分離体を配置することにより偏光変換照明装置の構成要素の点数を減らしているため、光の利用効率を高く維持しながら小型化を実現し、また、設計の自由度を高めることができる。
本発明の偏光変換照明装置において、前記光源が第一面側に配置された前記直角プリズムは、第1のプリズムを構成し、前記光学部材は、斜面と第一面と第二面とを有し当該斜面と当該第二面とで挟まれる頂角が略30度をなす直角プリズムである第2のプリズムを構成し前記第1のプリズムの第二面と前記第2のプリズムの第一面が接するように配置され、当該第2のプリズムの斜面には、反射体または偏光分離体が配置されていても良い。
本発明の偏光変換照明装置において、前記光源が第一面側に配置された前記直角プリズムは、第1のプリズムを構成し、前記光学部材は、斜面と第一面と第二面とを有し当該斜面と当該第二面とで挟まれる頂角が略30度をなす直角プリズムである第2のプリズムを構成し前記第1のプリズムの第二面と前記第2のプリズムの第一面が接するように配置され、当該第2のプリズムの斜面には、偏光分離体が配置され、当該偏光分離体を透過した光が入光するように、さらに別の光学部材が配置されても良い。
本発明の偏光変換照明装置において、前記光学部材としての前記直角プリズムの斜面は、曲面形状を有していても良い。
また、本発明の偏光変換照明装置を複数備えた偏光変換照明装置としても良い。
本発明の偏光変換照明装置において、前記偏光分離体が、屈折率の異なる樹脂薄膜を多層に積層した反射型偏光分離膜で構成されても良い。また、本発明の偏光変換照明装置において、前記偏光分離体が、ワイヤグリッドタイプの反射型偏光分離膜で構成されていても良い。また、本発明の偏光変換照明装置において、前記偏光分離体が、ワイヤグリッド偏光板で構成され、当該ワイヤグリッド偏光板は、凹凸基材に偏在するように導電体が配置されてなるものでも良い。
本発明の偏光変換照明装置において、前記光源からの光の形状を整形するレンズを具備しても良い。また、本発明の偏光変換照明装置において、上記偏光変換照明装置からの光の形状を形するレンズを具備しても良い。
本発明の表示装置は、上記偏光変換照明装置を用いたものである。また、本発明の投影型表示装置は、偏光変換照明装置と、透過型液晶表示素子とを含むものである。また、本発明の投影型表示装置は、偏光変換照明装置と、反射型液晶表示素子とを含むものである。また、本発明の投影型表示装置において、前記光学部材は、前記偏光分離体を透過した光が入光する入光面と当該入光面に略直交する面を少なくとも有する略直方体形状の光学ブロックであり、前記光学ブロックに対して、前記第1のプリズムに対する前記光源と同じ側に、前記反射型液晶表示素子が配置されており、前記光学ブロックの前記反射型液晶表示素子が配置された側の反対側の前記略直交する面には、前記略直交する面に対して略30度の傾斜を有する複数の偏光分離面で構成される偏光分離体が配置されても良い。
本発明の偏光変換照明装置によれば、頂角が略30度の直角プリズムを用い、これに偏光分離体を配置することにより偏光変換照明装置の構成要素の点数を減らしているため、光の利用効率を高く維持しながら小型化を実現し、また、設計の自由度を高めることができる。
実施の形態に係る偏光変換照明装置と透過型液晶表示素子(LCD)を用いた投影型映像表示装置の模式図である。 実施の形態に係る偏光変換照明装置において出光方向が異なるプリズム配置の偏光変換照明装置の模式図である。 実施の形態に係る偏光変換照明装置と反射型液晶表示素子(Lcos)を用いた投影型映像表示装置の模式図である。 実施の形態に係る偏光変換照明装置において第2の偏光分離面が曲面で配置される偏光変換照明装置の模式図である。 実施の形態に係る偏光変換照明装置と光源を複数用いる反射型液晶表示素子(Lcos)を用いる投影型映像表示装置の模式図である。 実施の形態に係る偏光変換照明装置において、第2の偏光分離面が、略30度の傾きをなす複数の斜面で構成される偏光変換照明装置の模式図である。 実施の形態に係る偏光変換照明装置において光源を複数用い、かつ第2の偏光分離面が略±30度の傾きをなす複数の斜面で構成され、各々の偏光光を重畳させる反射型液晶表示素子(Lcos)を用いる投影型映像表示装置の模式図である。 実施の形態に係る偏光変換照明装置と光源を複数用い、導光板端面に偏光光を入光させる場合の偏光変換照明装置の模式図である。 偏光分離膜が略45度の傾きを有する、従来技術に用いられる偏光変換照明装置の模式図である。
従来では、偏光変換照明装置に、誘電体の多層構造による偏光分離面と、頂角が略45度の直角プリズムを用いていたため、入光角度の制限等により設計の自由度が低く、高い光の利用効率を保ったまま小型化することは困難であった。また、複雑な加工、組み立て工程を必要としたため、製造コストが高くなっていた。本発明者らは、偏光変換照明装置の偏光分離面に、屈折率の異なる樹脂薄膜層を多層積層した偏光板やワイヤグリッドタイプの偏光板を用い、かつ、頂角が略30度のプリズムを用いることで、入光角度の制限を緩和して設計の自由度を高め、光の利用効率を高く維持しながら小型化を実現できることを見出した。以下、具体的に説明する。
図1は、本発明の第1の態様である、偏光変換照明装置と透過型液晶表示素子を用いる投影型表示装置の構成を示す模式図である。以下、図1を参照して、第1の態様に係る偏光変換照明装置および投影型表示装置について説明する。
図1に示される投影型表示装置は、光源21と、斜面と第一面と第二面とを有し斜面と第二面とで挟まれる頂角が略30度(例えば20度〜35度)の直角プリズムである第1のプリズム22および第2のプリズム23と、を含む偏光変換照明装置と、透過型液晶表示素子28と、投影レンズ30とを含む。なお、適切な光学特性を得ることができるのであれば、プリズムは直角プリズムであることに限られない。また、斜面とは、プリズムを構成する三角柱の底面形状が直角三角形である場合には、その斜辺を含む面をいい、底面形状が直角三角形以外である場合には、三辺のうちで最大長さの辺を含む面をいう。また、頂角とは、プリズムを構成する三角柱の底面である三角形の角のうちの一である。
当該偏光変換照明装置において、第1のプリズム22の入光面22a(第一面)には、光源21が配置されている。第1のプリズム22の斜面22bには、1/4波長板22cとミラー反射面(反射板)22dとが配置されている。第1のプリズム22の第二面には、第1の偏光分離面(偏光分離体)24が設けられている。また、偏光分離面24には、第2のプリズム23が配置されている。第2のプリズム23の斜面2bには、第1の偏光分離面24と透過軸が直交する第2の偏光分離面(偏光分離体)25またはミラー反射面(反射板)26を有する。
図1に示すように、本実施の形態に係る投影型表示装置では、光源21から出光した光R1は、第1のプリズム22の入光面22aから入光し、第1のプリズム22の斜面22bで反射される。または、光源21から出光した光R1は、第1のプリズム22の入光面から入光し、1/4波長板22cを介して反射面22dで反射される。斜面22bまたは反射面22dで反射された光R2は、第1の偏光分離面24で偏光分離される。
なお、1/4波長板22cおよびミラー反射面22dが、第1のプリズム22の斜面22bに接着、粘着等により一体化されている場合は、主にミラー反射面22dで反射し、第1の偏光分離面24で透過光(例えばS偏光)と反射光(例えばP偏光)に分離される。一方で、1/4波長板22cおよびミラー反射面22dが、第1のプリズム22の斜面22bに接着、粘着等により一体化されていない場合は、光は第1のプリズム22の斜面22bで全反射し、第1の偏光分離面24で透過光(例えばS偏光)と反射光(例えばP偏光)に分離される。
第1の偏光分離面24において透過する偏光光R3(例えばS偏光)は、第2のプリズム23の反射面23cで全反射した後、第2の偏光分離面25またはミラー反射面26で反射され、反射面23cから出光(例えばS偏光)する。第1のプリズム22および第2のプリズム23の頂角が略30度となっているため、第2の偏光分離面25またはミラー反射面26に入光する光の入射角は、略30度となる。また、第2の偏光分離面25は第1の偏光分離面24と透過軸が直交に配置されている。
第1の偏光分離面24で反射した偏光光R4(例えばP偏光)は、1/4波長板22cを透過し、ミラー反射面22dに入光、反射して再度1/4波長板22cを透過することで、位相が1/2波長分だけ回転した偏光光R5(例えばS偏光)に変換される。変換された偏光光R5は、第1の偏光分離面24に入光し、第1の偏光分離面24を透過する。透過した偏光光(例えばS偏光)は、第2の偏光分離面25またはミラー反射面26で反射され、反射面23cから出光(例えばS偏光)する。
出光した偏光光R6(S偏光)は、透過型液晶表示素子28に入光し、変調される。透過型液晶表示素子28を透過した光は、投射レンズ30で拡大され、スクリーンに投影される。
このように、第1の偏光分離面24で反射した偏光光R4(例えばP偏光)は、偏光方向を1/4波長分だけ回転させる1/4波長板22cを二回通過することで、偏光が1/2波長分だけ回転した偏光光R5(例えばS偏光)となり、第1の偏光分離面24を透過することができる。このため、当該偏光光R5と偏光光R3とをあわせて用いることができるため、光源21からの光を有効に利用することができるようになる。なお、第1の偏光分離面24で反射する偏光光は、1/4波長板22cに対し、略垂直に入射することが好ましい。これは、1/4波長板22cが、垂直入射を考慮して設計されているためである。
上述の原理により、第1の偏光分離面24で偏光分離された二つの光の偏光状態は、最終的に揃うことになる。そして、当該二つの光は、透過型液晶表示素子28を透過し、投射レンズ30で拡大され、スクリーンに投影される。このように、本発明の偏光変換照明装置は、頂角が略30度の直角プリズムと、広い入光角度範囲において偏光分離特性を示す反射型偏光分離体とで構成されるため、小型かつ光の利用効率が高い偏光変換照明装置となる。また、これを利用する映像表示装置も、小型化され、輝度が高められることになる。
なお、上記偏光変換照明装置において、第1のプリズム22や第2のプリズム23の頂角の角度は、略30度であれば良く、厳密に30度であることに限られない。少なくとも反射面23cにおける反射(全反射)を適切に実現できる角度であればよい。このような角度としては、例えば、25度〜35度の角度範囲を挙げることができる。
上記偏光変換照明装置において、第1のプリズム22および第2のプリズム23と、第1の偏光分離面24とは、粘着剤や接着剤等により一体化されていることが望ましい。また、第2のプリズム23と、第2の偏光分離面25およびミラー反射面26とは、粘着剤や接着剤等により一体化されていることが望ましい。同様に、第1のプリズム22と、1/4波長板22cおよびミラー反射面22dとは、粘着剤や接着剤等により一体化されていることが望ましい。これらは、必ずしも一体化されている必要はないが、界面反射による光の損失等を考慮すると一体化されていることが好ましい。
また、第1のプリズム22における入光面22aや第2のプリズム23における反射面23cには反射防止層を設けても良い。
第1の偏光分離面24や第2の偏光分離面25には、広い入光角度において高い偏光分離特性を備える反射型偏光板を用いることが好ましい。また、可視域の広い波長範囲(例えば、400-780nm)に渡って偏光分離可能なものを用いることが望ましい。このような偏光板としては、屈折率の異なる樹脂薄膜層を多層積層した偏光板や、ワイヤグリッドタイプの偏光板を用いることができる。屈折率の異なる樹脂薄膜層を多層積層した偏光板としては、3M社製のDBEF等を用いることができる。ワイヤグリッドタイプの偏光板としては、基板に樹脂フィルムを用いた旭化成社製のWGFや、基板にガラスを用いたモックステック社製のProflux等を用いることができる。また、これらを複合して用いることもできる。
従来、PBSの偏光分離面には、誘電体の多層膜でなる偏光素子が用いられていたが、これは、入射角が45±3度以下の範囲でなければ良好な偏光分離特性が得られないため、これを用いる偏光変換照明装置では設計の自由度が低くなっていた。一方で、上述の樹脂薄膜積層タイプの偏光板やワイヤグリッドタイプの偏光板は、0から±70度の広い範囲の入光角に対し、高い偏光分離特性を有する。このため、上述の偏光板を用いることにより、偏光変換照明装置の設計の自由度を高めることが可能になり、略30度の頂角を有するプリズムを用いることができるようになる。例えば、略30度の頂角を有するプリズムを用いる場合には、第1の偏光分離面24への光の入光角度(入射角度)θは、第1の偏光分離面24の法線方向に対して略+30度(または略−30度)となる。よって、この場合、当該入光角度の範囲(略−30〜略+30度)において高い偏光分離特性を備える偏光板を用いればよい。第2の偏光分離面25についても同様である。
ここで、光の入光角度(入射角度)は、対象とする偏光分離面(偏光分離体)の法線方向を基準とする角度である。要求される入光角度範囲は、少なくとも光源からの光が入光する角度を含む。ただし、光源からの光が入光する角度は、使用するプリズムの形状や光源の配置などに応じて異なるから、要求される入光角度範囲は適宜変更することができる。また、上記偏光板が「高い偏光分離特性」を備えるというためには、消光比ERが十分に高いことが求められる。例えば、要求される入光角度範囲において、消光比ERが100以上であれば、発明の目的を達成できる程度に「高い偏光分離特性」を備えているということができる。なお、消光比ERは、透過軸方向の偏光の透過率をT1、透過軸方向に垂直な方向の偏光の透過率をT2として、T1/T2で表現される指標である。例えば、誘電体の多層構造でなる偏光素子では、偏光分離面に30度の角度で光が入光する場合の消光比ERは60程度となるが、上述の樹脂薄膜積層タイプの偏光板やワイヤグリッドタイプの偏光板では、同条件において、消光比ERは420以上である。このように、要求される入光角度範囲において、消光比ERが十分に高い偏光板を用いることで、偏光変換照明装置の設計の自由度を高め、偏光変換照明装置を小型化することが可能である。
ミラー反射面22dやミラー反射面26には、アルミニウム等の金属薄膜が好適に用いられる。また、1/4波長板22cとしては、位相差の波長依存性を抑えた広帯域1/4波長板を用いることが好ましい。広帯域1/4波長板を用いることにより、位相差の波長依存性が低下し、広帯域に亘って安定した光学特性を得ることができる。なお、反射波の偏光状態を変更できるものであれば、広帯域1/4波長板を用いることに限定されない。
なお、透過型液晶表示素子28の表示面は通常、略矩形形状を有している。したがって、LED等の光源21から出射する光を、効率よく透過型液晶表示素子28に照射するために、第一のプリズム22への光の入射角度を傾斜させても良い。これにより、第1の偏光分離面24で2つに分離される光を合成することが可能である。また、光源21と第1のプリズム22の入光面22aとの光路間に、集光レンズや拡散レンズ等を配置しても良い。これにより、透過型液晶表示素子28の表示面と略同一形状に光を整形することができる。もちろん、第1のプリズムの入光面22aの形状をレンズ形状としても良い。また、第2のプリズム23の出光面となる反射面23cと透過型液晶表示素子28との光路間に、集光レンズや拡散レンズを配置しても良い。もちろん、集光機能や拡散機能を有するフィルムやシート等を配置しても良い。また、第2の偏光分離面25やミラー反射面26の形状を曲面形状として、集光、拡散を制御しても良い。
従来では、出光する光を合成するために、入射角度を傾斜させ、または入射角度に広がりを持たせようとしても、複数存在する偏光分離面が干渉し、自由な角度設定ができなかった。上述のように、本発明の偏光変換照明装置では、同一の第1の偏光分離面24で構成されるため、2つに分離された光を合成するための光路設計やレンズ設計が容易である。
図2は、第2の態様である偏光変換照明装置の構成を示す模式図である。図2に示される偏光変換照明装置は、図1に示される偏光変換照明装置の第2のプリズム23の配置を変更したものに相当する。具体的には、第2のプリズム23を、180度回転させた態様で配置している。
基本的な構成は、図1に示される偏光変換照明装置と同様である。すなわち、当該偏光変換照明装置において、第1のプリズム22の入光面22a(第一面)には、光源21が配置されている。第1のプリズム22の斜面22bには、1/4波長板22cとミラー反射面(反射板)22dとが配置されている。第1のプリズム22の第二面には、第1の偏光分離面(偏光分離体)24が設けられている。また、第一の偏光分離面24には、第2のプリズム23が配置されている。第2のプリズム23の斜面23bには、第1の偏光分離面24と透過軸が直交する第2の偏光分離面(偏光分離体)25またはミラー反射面(反射板)26を有する。
図2に示される偏光変換照明装置では、光源21から出光した光R1は、第1のプリズム22の入光面22aから入光し、第1のプリズム22の斜面22bで反射される。または、光源21から出光した光R1は、第1のプリズム22の入光面から入光し、1/4波長板22cを介して反射面22dで反射される。斜面22bまたは反射面22dで反射された光R2は、第1の偏光分離面24で偏光分離される。
第1の偏光分離面24において透過する偏光光R3(例えばS偏光)は、第2のプリズム23の斜面23bで反射された後、出光(例えばS偏光)する。第1の偏光分離面24で反射した偏光光R4(例えばP偏光)は、1/4波長板22cを透過し、ミラー反射面22dに入光、反射して再度1/4波長板22cを透過することで、位相が1/2波長分だけ回転した偏光光R5(例えばS偏光)に変換される。変換された偏光光R5は、第1の偏光分離面24に入光し、第1の偏光分離面24を透過する。透過した偏光光(例えばS偏光)は、反射面23cなどにおける反射を経て出光(例えばS偏光)する。
図2に示される偏光変換照明装置では、光源21からの出光方向と、第2のプリズム23からの出光方向とを180度異ならせることが可能である。このため、投影型表示装置等の構成に合わせ、光源、プリズム配置等を任意に設計可能である。
図3は、第3の態様である、偏光変換照明装置と反射型液晶表示素子29を用いる投影型表示装置の構成を示す模式図である。以下、図3を参照して、第3の態様に係る偏光変換照明装置および投影型表示装置ついて説明する。
図3に示される投影型表示装置は、光源21と、頂角が略30度の直角プリズムである第1のプリズム22、第2のプリズム23および第3のプリズム27と、を含む偏光変換照明装置と、反射型液晶表示素子29と、投影レンズ30とを含む。偏光変換照明装置の構成は、第3のプリズム27を除き、図2に示す構成と同様である。すなわち、当該偏光変換照明装置において、第1のプリズム22の入光面22a(第一面)には、光源21が配置されている。第1のプリズム22の斜面22bには、1/4波長板22cとミラー反射面(反射板)22dとが配置されている。第1のプリズム22の第二面には、第1の偏光分離面(偏光分離体)24が設けられている。また、第一の偏光分離面24には、第2のプリズム23が配置されている。第2のプリズム23の斜面23bには、第1の偏光分離面24と透過軸が直交する第2の偏光分離面(偏光分離体)25またはミラー反射面(反射板)26を有する。また、第2のプリズム23と第3のプリズム27との間には、第1の偏光分離面24と透過軸が直交する第2の偏光分離面(偏光分離体)25を有する。各プリズム、および各偏光分離面は、粘着剤、接着剤等により一体化されていることが望ましい。また、1/4波長板22cおよびミラー反射面22dは、粘着剤、接着剤等によって第1のプリズム22と一体化されていることが望ましい。これらは、必ずしも一体化されている必要はないが、界面反射による光の損失を考慮すると一体化されていることが好ましい。
図3に示すように、本実施の形態に係る投影型表示装置では、光源21から出光した光R1は、第1のプリズム22に入光し、第1のプリズム22の斜面22bで反射される。または、第1のプリズム22に入光した光は、1/4波長板22cを介して反射面22dで反射される。斜面22bまたは反射面22dで反射された光R2は、第1の偏光分離面24で偏光分離される。
偏光分離面24において透過した偏光光R3(例えばS偏光)は、第2のプリズム23の反射面23cに対して略30度の傾きをなし、かつ透過軸が、第1の偏光分離面24の透過軸と直交となるように配置された第2の偏光分離面25で反射し、反射型液晶表示素子29側に出光(例えばS偏光)する。
第1の偏光分離面24で反射した偏光光R4(例えばP偏光)は、1/4波長板22cを透過し、反射面22dに入光、反射して再度1/4波長板22cを透過することで、位相が1/2波長分だけ回転した偏光光R5(例えばS偏光)に変換される。変換された偏光光R5は、第1の偏光分離面24に入光し、第1の偏光分離面24を透過する。透過した偏光光(例えばS偏光)は、第2のプリズム23の第2の反射面23cで全反射した後、第2の偏光分離面25で反射し、反射型液晶表示素子29側に出光(例えばS偏光)する。
出光した偏光光(S偏光)は、反射型液晶表示素子29に入光し、変調される。反射型液晶表示素子29において反射され、出光した光R6は、第2の偏光分離面25を透過した後に、第3のプリズム27の出光面27aを経て、投射レンズ30によってスクリーンに投影される。
なお、図3に示される投影型表示装置においても、光源21から投影レンズ30の光路間において、光の形状を整形する集光レンズ、拡散レンズ、フィルム等を用いることができる。
図3に示される投影型表示装置においては、光源からの光の出光方向と、液晶表示素子からの画像光の出光方向を、略同じにすることが可能である。また、図3に示される投影型表示装置においては、PBSの機能を有するプリズムの厚みを薄くできる。このため、投影型表示装置の小型化が可能となり、かつ表示機器の設計の自由度が向上する。
図4は、第4の態様である偏光変換照明装置の構成を示す模式図である。図4に示される偏光変換照明装置は、図3に示される偏光変換照明装置の第2のプリズムの斜面(第2の偏光分離面)を曲面形状としたものに相当する。基本的な構成や、各構成の機能は図3に示される偏光変換照明装置と同様である。すなわち、当該偏光変換照明装置において、第1のプリズム22の入光面22a(第一面)には、光源21が配置されている。第1のプリズム22の斜面22bには、1/4波長板22cとミラー反射面(反射板)22dとが配置されている。第1のプリズム22の第二面には、第1の偏光分離面(偏光分離体)24が設けられている。また、第一の偏光分離面24には、第2のプリズム23が配置されている。第2のプリズム23の斜面23bには、第1の偏光分離面24と透過軸が直交する第2の偏光分離面(偏光分離体)25またはミラー反射面(反射板)26を有する。また、第2のプリズム23と第3のプリズム27との間には、第1の偏光分離面24と透過軸が直交する第2の偏光分離面(偏光分離体)25を有する。
図4に示すように、本実施の形態に係る投影型表示装置では、光源21から出光した光R1は、第1のプリズム22に入光し、第1のプリズム22の斜面22bで反射される。または、第1のプリズム22に入光した光は、1/4波長板22cを介して反射面22dで反射される。斜面22bまたは反射面22dで反射された光R2は、第1の偏光分離面24で偏光分離される。
偏光分離面24において透過した偏光光R3(例えばS偏光)は、第2のプリズム23の反射面23cに対して略30度の傾きをなし、かつ透過軸が、第1の偏光分離面24の透過軸と直交となるように配置された第2の偏光分離面25で反射し、反射型液晶表示素子29側に出光(例えばS偏光)する。
第1の偏光分離面24で反射した偏光光R4(例えばP偏光)は、1/4波長板22cを透過し、反射面22dに入光、反射して再度1/4波長板22cを透過することで、位相が1/2波長分だけ回転した偏光光R5(例えばS偏光)に変換される。変換された偏光光R5は、第1の偏光分離面24に入光し、第1の偏光分離面24を透過する。透過した偏光光(例えばS偏光)は、第2のプリズム23の第2の反射面23cで全反射した後、第2の偏光分離面25で反射し、反射型液晶表示素子29側に出光(例えばS偏光)する。
出光した偏光光(S偏光)は、反射型液晶表示素子29に入光し、変調される。反射型液晶表示素子29において反射され、出光した光R6は、第2の偏光分離面25を透過した後に、投射レンズ30によってスクリーンに投影される。なお、第2のプリズムの斜面(第2の偏光分離面)が曲面形状となっているため、投射レンズ30に入射する光は集光されたものになる。
このように、第2の偏光分離面を凹凸等の曲面とすることにより、第2の偏光分離面にレンズの機能を持たせることができる。なお、第3のプリズムの出光面27aに凹凸等の曲面を形成し、レンズ等の機能を付与することもできる。
図5は、第5の態様である偏光変換照明装置を用いる投影型表示装置の構成を示す模式図である。以下、図5を参照して、第5の態様に係る偏光変換照明装置および投影型表示装置ついて説明する。
図5に示される投影型表示装置は、図3に示される偏光変換照明装置に類似の偏光変換照明装置(ユニット)を二つ用いている。つまり、各ユニットにおいて、第1のプリズム22の入光面22a(第一面)には、光源21が配置されている。第1のプリズム22の斜面22bには、1/4波長板22cとミラー反射面(反射板)22dとが配置されている。第1のプリズム22の第二面には、第1の偏光分離面(偏光分離体)24が設けられている。また、第一の偏光分離面24には、第2のプリズム23が配置されている。第2のプリズム23の斜面23bには、第1の偏光分離面24と透過軸が直交する第2の偏光分離面(偏光分離体)25またはミラー反射面(反射板)26を有する。また、第2のプリズム23と第3のプリズム27との間には、第1の偏光分離面24と透過軸が直交する第2の偏光分離面(偏光分離体)25を有する。
このように、複数の偏光変換照明装置(光源21、光源21´、第1のプリズム22、第1のプリズム22´を含む)を用いることにより、より明るい投影画像を得ることが可能になる。また、偏光変換照明ユニットを薄くできるため、投影型表示装置の小型化が可能となる。
なお、偏光分離面25は各々の偏光変換照明ユニット内で独立していても良いが、偏光分離面の境界が投影画像において影等になり、暗い部分が発生する場合には、V字型の一枚の偏光分離面とすることが好ましい。さらに、V字型の一枚の偏光分離面において、頂点に丸みを帯びさせて、その曲率が連続的に変化する曲面とするとより好ましい。
また、図5では2つの光源のみを図示しているが、第1のプリズム22、および第1のプリズム22´の入光面の奥行き方向に複数配置することも可能である。
図6は、第6の態様である偏光変換照明装置を用いる投影型表示装置の構成を示す模式図である。以下、図6を参照して、第6の態様に係る偏光変換照明装置および投影型表示装置ついて説明する。
図6に示される投影型表示装置の偏光変換照明装置は、図3に示される偏光変換照明装置の第2のプリズム23と第3のプリズム27が、光学ブロック50に置き換えられ、また、第2の偏光分離面25が、光学ブロックの反射面50aに対して略30度の傾きをなす複数の偏光分離面40で構成される第2の偏光分離面41に置き換えられたものに相当する。
より具体的には、第1のプリズム22の入光面22a(第一面)には、光源21が配置されている。第1のプリズム22の斜面22bには、1/4波長板22cとミラー反射面(反射板)22dとが配置されている。第1のプリズム22の第二面には、第1の偏光分離面(偏光分離体)24が設けられている。また、第一の偏光分離面24には、当該面に略直交する面を少なくとも有する略直方体形状の光学ブロック50が配置されている。光学ブロック50の上記略直交する面には、略30度の傾斜を有する複数の偏光分離面で構成される偏光分離体41が配置されている。
図6に示すように、本実施の形態に係る投影型表示装置では、光源21から出光した光R1は、第1のプリズム22に入光し、第1のプリズム22の斜面22bで反射される。または、第1のプリズム22に入光した光は、1/4波長板22cを介して反射面22dで反射される。斜面22bまたは反射面22dで反射された光R2は、第1の偏光分離面24で偏光分離される。
偏光分離面24において透過した偏光光R3(例えばS偏光)は、略30度の傾斜を有する複数の偏光分離面で構成される偏光分離体41で反射し、反射型液晶表示素子29側に出光(例えばS偏光)する。
第1の偏光分離面24で反射した偏光光R4(例えばP偏光)は、1/4波長板22cを透過し、反射面22dに入光、反射して再度1/4波長板22cを透過することで、位相が1/2波長分だけ回転した偏光光R5(例えばS偏光)に変換される。変換された偏光光R5は、第1の偏光分離面24に入光し、第1の偏光分離面24を透過する。透過した偏光光(例えばS偏光)は、光学ブロックの反射面50aで全反射した後、略30度の傾斜を有する複数の偏光分離面で構成される偏光分離体41で反射し、反射型液晶表示素子29側に出光(例えばS偏光)する。
出光した偏光光(S偏光)は、反射型液晶表示素子29に入光し、変調される。反射型液晶表示素子29において反射され、出光した光R6は、光学ブロック50および第2の偏光分離面25を透過した後に、投射レンズ30によってスクリーンに投影される。
当該偏光変換照明装置においては、複数の偏光分離面40を備えることにより、第1の偏光分離面24を透過した偏光光R3と偏光光R5の光路間の距離が拡大されて、より広範囲に偏光光を照射可能となる。
複数の略30度の傾きをなす偏光分離面40は、それぞれ独立で形成されていても良いし、連続で形成されていても良い。偏光光の漏れ等に起因するコントラスト低下等の光学性能の観点からは、連続で形成されているほうが好ましい。
略30度の傾きをなす複数の偏光分離面40を連続的に形成する方法としては、偏光分離膜を加熱圧空成形する方法や、加熱真空成形する方法、熱プレス成形等により形成する方法などがある。この場合、偏光分離膜として、樹脂で構成される3M社製DBEFや旭化成製ワイヤーグリッドフィルムなどが好適に用いられる。
偏光分離膜を加熱成形する場合、偏光分離特性の維持を考慮し、偏光分離膜を構成する樹脂のガラス転移温度以下の温度条件で加熱成形することが好ましい。加熱成形により形状を付与する際には、PMMA、PC、COP等の光学複屈折の少ない樹脂に、偏光分離膜を粘着剤、接着剤等を用いて一体化しておいても良い。さらに、形状を付与された偏光分離膜を、ガラスや樹脂製のブロック50に接着して一体化することができる。
偏光分離膜として3M社製DBEFを用いる場合で主成分がPETの場合は、樹脂のガラス転移温度Tgが80度程度のため、80度以下で加熱成形することが好ましい。また、旭化成製WGFを用いる場合で基板がTACフィルムの場合は、樹脂のガラス転移温度Tgが150度前後のため、150度以下で加熱成形することが好ましい。なお、3M社製DBEFは、延伸による樹脂薄膜多層積層タイプのため、加熱成形時に応力緩和を引き起こし偏光分離特性が低下する場合がある。この場合、旭化成社製WGFが好適に用いられる。さらに、偏光分離面40の頂角形状を正確に反映するためには、偏光分離膜の厚みは薄いほうが好ましい。例えば、偏光分離膜の厚みは100ミクロン以下が好ましく、より好ましくは50ミクロン以下である。
図7は、第7の態様である偏光変換照明装置を用いる投影型表示装置の構成を示す模式図である。図7に示される偏光変換照明は、略±30度の傾きをなす複数の偏光分離面42を有する第2の偏光分離面(偏光分離体)43を有する。また、複数の光源を有する。
より具体的には、第1のプリズム22の入光面22a(第一面)には、光源21が配置されている。第1のプリズム22の斜面22bには、1/4波長板とミラー反射面(反射板)とが配置されている。第1のプリズム22の第二面には、第1の偏光分離面(偏光分離体)24が設けられている。また、第一の偏光分離面24には、当該面に略直交する面を少なくとも有する略直方体形状の光学ブロック50が配置されている。光学ブロック50の上記略直交する面には、略30度の傾斜を有する複数の偏光分離面42で構成される偏光分離体43が配置されている。また、当該偏光照明装置においては、光学ブロック50に対して第一のプリズム22と対称の位置に、第一のプリズム22と同様の構成のプリズム52(および光源51)が配置されている。
図7に示すように、本実施の形態に係る投影型表示装置では、光源21から出光した光R1は、第1のプリズム22に入光し、第1のプリズム22の斜面22bで反射される。または、第1のプリズム22に入光した光は、1/4波長板を介して反射面で反射される。斜面22bまたは反射面で反射された光R2は、第1の偏光分離面24で偏光分離される。
偏光分離面24において透過した偏光光R3(例えばS偏光)は、略±30度の傾斜を有する複数の偏光分離面42を有する偏光分離体43で反射し、反射型液晶表示素子29側に出光(例えばS偏光)する。
第1の偏光分離面24で反射した偏光光R4(例えばP偏光)は、1/4波長板を透過し、反射面に入光、反射して再度1/4波長板を透過することで、位相が1/2波長分だけ回転した偏光光R5(例えばS偏光)に変換される。変換された偏光光R5は、第1の偏光分離面24に入光し、第1の偏光分離面24を透過する。透過した偏光光(例えばS偏光)は、光学ブロック50の反射面50aで全反射した後、略30度の傾斜を有する複数の偏光分離面42で構成される偏光分離体43で反射し、反射型液晶表示素子29側に出光(例えばS偏光)する。
出光した偏光光(S偏光)は、反射型液晶表示素子29に入光し、変調される。反射型液晶表示素子29において反射され、出光した光R6は、光学ブロック50および第2の偏光分離面43を透過した後に、投射レンズ30によってスクリーンに投影される。
このように、略±30度の傾きを有する偏光分離面42を複数有することにより、略同じ位置で偏光光を重畳することが可能となる。
図8は、第8の態様である偏光変換照明装置の構成を示す模式図である。当該偏光変換照明装置では、偏光変換照明装置(光源含む)を複数用いて、導光板61の端面に偏光光を入光させている。このような構成とすることにより、ひとつの光源からの光を二つに分離し、かつ偏光を揃えることができる。このため、均一に拡散した光を得ることができる。
より具体的には、第1のプリズム22の入光面22a(第一面)には、光源21が配置されている。第1のプリズム22の斜面22bには、1/4波長板とミラー反射面(反射板)とが配置されている。第1のプリズム22の第二面には、第1の偏光分離面(偏光分離体)24が設けられている。また、第一の偏光分離面24には、第2のプリズム23が配置されている。第2のプリズム23の斜面23bには、第1の偏光分離面24と透過軸が直交する第2の偏光分離面(偏光分離体)を有する。また、第2のプリズム23の第二面には、1/4波長板および反射板64が配置されている。また、第2の偏光分離面には、第3のプリズム27が配置されている。第三のプリズム27の斜面には、導光板61が配置されている。
図8に示すように、本実施の形態に係る偏光変換照明装置では、光源21から出光した光R1は、第1のプリズム22に入光し、第1のプリズム22の斜面22bで反射される。または、第1のプリズム22に入光した光は、1/4波長板を介して反射面で反射される。斜面22bまたは反射面で反射された光R2は、第1の偏光分離面24で偏光分離される。
第一の偏光分離面24において透過した偏光光R3(例えばS偏光)は、第2の偏光分離面で反射し、1/4波長板および反射板64によって反射され、導光板61側に出光(例えばP偏光)する。第1の偏光分離面24で反射した偏光光R4(例えばP偏光)は、1/4波長板を透過し、反射面に入光、反射して再度1/4波長板を透過することで、位相が1/2波長分だけ回転した偏光光R5(例えばS偏光)に変換される。変換された偏光光R5は、第1の偏光分離面24に入光し、第1の偏光分離面24を透過する。透過した偏光光(例えばS偏光)は、1/4波長板および反射板64によって反射され、導光板61側に出光(例えばP偏光)する。そして、導光板61に入光した光R6は拡散される。当該偏光変換照明装置は、液晶表示装置のバックライトなどとして好適に用いることができる。
なお、第3のプリズム27と導光板61の境界には拡散層62を設けても良い。これにより、導光板61中の明るさの均一性を向上させることができる。
以上の説明において、主として液晶表示素子において偏光変換照明装置を用いる例を説明したが、他の各種表示装置、偏光投光装置、センサー等に適宜適用することが可能である。また、反射型表示素子としてはDMD、DLPへの適用も可能である。
また、上記実施の形態において、添付図面に示されている構成などは、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。
本発明の偏光変換照明装置は、液晶デバイスやDMD等の映像表示機器に好適に用いられる。
21 光源
22 第1のプリズム
22a 入光面
22b 斜面
22c 1/4波長板
22d ミラー反射面
23 第2のプリズム
23b 斜面
23c 反射面
24 第1の偏光分離面
25 第2の偏光分離面
26 ミラー反射面
27 第3のプリズム
27a 出光面
28 透過型液晶表示素子(LCD)
29 反射型液晶表示素子(Lcos)
30 投影レンズ
40 略30度の傾きをなす複数の偏光分離面
41 第2の偏光分離面
42 略±30度の傾きをなす複数の偏光分離面
43 第2の偏光分離面
50 ブロック
50a 反射面
61 導光板
62 拡散層
64 1/4波長板および反射板

Claims (14)

  1. 斜面と第一面と第二面とを有し当該斜面と当該第二面とで挟まれる頂角が略30度をなす直角プリズムと、
    前記第一面側に配置され、前記直角プリズムの前記第一面に入光するように光を発する光源と、
    前記第一面から入光した光が入光し反射されるように前記斜面に配置された1/4波長板および反射板と、
    前記反射板で反射された光が入光するように前記第二面に配置された反射型の偏光分離体と、
    前記偏光分離体を透過した光が入光し所定の方向に出光するように前記第二面側に配置された光学部材と、を備え、
    前記偏光分離体において反射された光が、前記1/4波長板および前記反射板を経て前記偏光分離体に入光し偏光分離されるように、前記偏光分離体は、少なくとも前記光源からの光および前記1/4波長板および前記反射板を経た光が入光する入光角度範囲において偏光分離特性を有することを特徴とする偏光変換照明装置。
  2. 前記光源が第一面側に配置された前記直角プリズムは、第1のプリズムを構成し、
    前記光学部材は、斜面と第一面と第二面とを有し当該斜面と当該第二面とで挟まれる頂角が略30度をなす直角プリズムである第2のプリズムを構成し
    前記第1のプリズムの第二面と前記第2のプリズムの第一面が接するように配置され、
    当該第2のプリズムの斜面には、反射体または偏光分離体が配置されたことを特徴とする請求項1に記載の偏光変換照明装置。
  3. 前記光源が第一面側に配置された前記直角プリズムは、第1のプリズムを構成し、
    前記光学部材は、斜面と第一面と第二面とを有し当該斜面と当該第二面とで挟まれる頂角が略30度をなす直角プリズムである第2のプリズムを構成し
    前記第1のプリズムの第二面と前記第2のプリズムの第一面が接するように配置され、
    当該第2のプリズムの斜面には、偏光分離体が配置され、
    当該偏光分離体を透過した光が入光するように、さらに別の光学部材が配置されたことを特徴とする請求項1に記載の偏光変換照明装置。
  4. 前記光学部材としての前記直角プリズムの斜面は、曲面形状を有することを特徴とする請求項3に記載の偏光変換照明装置。
  5. 請求項3に記載の偏光変換照明装置を複数備えた偏光変換照明装置。
  6. 前記偏光分離体が、屈折率の異なる樹脂薄膜を多層に積層した反射型偏光分離膜で構成されたことを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の偏光変換照明装置。
  7. 前記偏光分離体が、ワイヤグリッドタイプの反射型偏光分離膜で構成されたことを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の偏光変換照明装置。
  8. 前記偏光分離体が、ワイヤグリッド偏光板で構成され、
    当該ワイヤグリッド偏光板は、凹凸基材に偏在するように導電体が配置されてなることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の偏光変換照明装置。
  9. 前記光源からの光の形状を整形するレンズを具備することを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の偏光変換照明装置。
  10. 請求項1から請求項のいずれかに記載の偏光変換照明装置からの光の形状を整形するレンズを具備する偏光変換照明装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれかに記載の偏光変換照明装置を用いた表示装置。
  12. 請求項1または請求項2に記載の偏光変換照明装置と、透過型液晶表示素子とを含む投影型表示装置。
  13. 請求項3から請求項のいずれかに記載の偏光変換照明装置と、反射型液晶表示素子とを含む投影型表示装置。
  14. 前記光学部材は、前記偏光分離体を透過した光が入光する入光面と該入光面に略直交する面を少なくとも有する略直方体形状の光学ブロックであり、
    前記光学ブロックに対して、前記第1のプリズムに対する前記光源と同じ側に、前記反射型液晶表示素子が配置されており、
    前記光学ブロックの前記反射型液晶表示素子が配置された側の反対側の前記略直交する面には、前記略直交する面に対して略30度の傾斜を有する複数の偏光分離面で構成される偏光分離体が配置されたことを特徴とする請求項13に記載の投影型表示装置
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