JP5907379B2 - 医療用のオス部材用カバー - Google Patents

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Description

本発明は、液状物が流れる流路が形成された棒状のオス部材の先端を少なくとも覆う医療用のオス部材用カバーに関する。
患者に輸液や輸血を行ったり、手術において体外血液循環を行ったりする場合に、薬液や血液などの液状物を輸送するための経路(輸送ライン)を形成する必要がある。輸送ラインは、一般に容器や各種器具、チューブなどを接続することによって形成される。異なる部材を接続する方法として、オス部材としてのオスルアーとメス部材としてのニードルレスポートとのスリップ接続が知られている(例えば特許文献1,2参照)。ニードルレスポートは、中央部に直線状のスリット(切り込み)が形成されたゴム等の弾性材料からなる隔壁部材(以下「セプタム」という)を備える。セプタムのスリットに、注射針等の鋭利な金属針が付いていないオスルアー(管状体)を挿入することにより、ニードルレスポートとオスルアーとを連通させることができる。ニードルレスポートからオスルアーを抜き去るとセプタムのスリットは直ちに閉じる。このように、セプタムはリシール性を有し、オスルアーを繰り返し抜き差しすることができる。
薬液の中には、例えば一部の抗がん剤のように劇薬に指定された薬剤を含む場合がある。また、血液は病原体等を含む場合がある。従って、薬液や血液などの液状物が漏れ出して作業者の指などに付着したり、その蒸気を作業者が吸引したりする事態は回避しなければならない。
上述のスリップ接続では、ニードルレスポートからオスルアーを抜き去ると、セプタムのスリットは直ちに閉じるので、オスルアーが接続されていないニードルレスポートから液状物が漏れ出る可能性は一般に低い。しかしながら、ニードルレスポートに挿入する前及び抜き取った後のオスルアーは、外界に露出されているため、オスルアーから液状物が漏れ出る可能性がある。
ニードルレスポートに接続されていないオスルアーから液状物が漏れ出る可能性を低減するために、図19に示すように、オスルアー910を伸縮可能なカバー920で覆う方法が知られている(特許文献3,4を参照)。カバー920は、略筒形状を有する外周壁921を備え、外周壁921の一端は天板923で塞がれている。オスルアー910は筒形状を有し、その先端には液状物が流出入する開口912が形成されている。オスルアー910の開口912が対向する天板923の位置には直線状のスリット(切り込み)925が形成されている。ニードルレスポート950のセプタム951は、ゴム等の弾性材料からなる円板状部材であり、その中央には直線状のスリット(切り込み)952が形成されている。セプタム951は、略円筒形状を有する基体部953とポートキャップ955とにより挟持され固定されている。
図19に示すように、オスルアー910がニードルレスポート950に接続されていないときには、オスルアー910の開口912はカバー920の天板923が密着することにより塞がれている。カバー920のスリット925は閉じている。この状態からオスルアー910をニードルレスポート950に押し込むと、オスルアー910がカバー920のスリット925を貫通し、更にセプタム951のスリット952を貫通して、オスルアー910とニードルレスポート950とを接続することができる。このとき、カバー920には圧縮力が印加され、カバー920の外周壁921が圧縮変形する。その後、オスルアー910をニードルレスポート950から抜き取ると、カバー920の外周壁921がその弾性回復力により伸長し、初期状態に戻る。
以上のようにオスルアー910にカバー920をかぶせることにより、図19のようにオスルアー910がニードルレスポート950に接続されていない状態のときに、オスルアー910の開口912をカバー920の天板923で塞ぐことができる。従って、オスルアー910から液状物が漏れ出る可能性は低い。
特許第3389983号明細書 特許第4163975号明細書 国際公開第2010/061742号パンフレット(図7,図8) 国際公開第2010/061743号パンフレット(図10,図11)
ところが、上記のカバー920付きオスルアー910をニードレスポート950に接続した場合、カバー920の外周壁921が均一にオスルアー910の長手方向に圧縮変形せず、折れ曲がるように座屈変形してしまうことがある。座屈変形した外周壁921に発生する弾性回復力は弱いので、オスルアー910をニードルレスポート950から抜き取っても、カバー920の外周壁921が完全に伸長せず、初期状態に戻らないという問題がある。
本発明は、上記の従来のカバーの問題を解決し、圧縮力によって座屈変形しない医療用のオス部材用カバーを提供することを目的とする。
本発明の医療用のオス部材用カバーは、液状物が流れる流路が形成された棒状のオス部材の先端を少なくとも覆う医療用のオス部材用カバーであって、略筒形状を有し且つ前記カバーの中心軸方向に弾性的に圧縮変形可能な外周壁と、前記外周壁の一端に設けられ且つ前記外周壁が圧縮変形したとき前記オス部材の先端に貫通される頭部とを備える。前記外周壁は、前記中心軸方向に沿って配置された複数の圧縮ユニットを備える。前記複数の圧縮ユニットのそれぞれは、前記中心軸方向の圧縮力により変形する。Nを2以上の整数としたとき、前記複数の圧縮ユニットのそれぞれには、N個の厚肉部が前記中心軸に対して等角度間隔で形成されており、または、N個の薄肉部が前記中心軸に対して等角度間隔で形成されており、または、N個の厚肉部及びN個の薄肉部の両方が前記中心軸対して等角度間隔で形成されている。前記複数の圧縮ユニットのそれぞれの厚みは、周方向において周期的に変化している。前記中心軸方向に隣り合う2つの圧縮ユニット間において、厚みの周期的な変化の前記中心軸に対する位相がずれている。
本発明によれば、圧縮力が印加されたときにほとんど変形しない部分と大きく屈曲変形する部分とが、各圧縮ユニットの周方向に交互に形成されている。そして、隣り合う圧縮ユニット間において、これら異なる2種類の部分が中心軸方向に略対向する。従って、座屈変形が起こりにくい医療用のオス部材用カバーを提供することができる。
図1Aは、本発明の実施形態1にかかるオス部材用カバーの上方から見た斜視図、図1Bは、その下方から見た斜視図である。 図2Aは本発明の実施形態1にかかるオス部材用カバーの正面図、図2Bはその側面図である。 図3Aは、図2Aの矢印3A方向から見た、本発明の実施形態1にかかるオス部材用カバーの平面図、図3Bは、図2Aの矢印3B方向から見た、本発明の実施形態1にかかるオス部材用カバーの底面図である。 図4Aは、図2Bの4A−4A線を含む面での本発明の実施形態1にかかるオス部材用カバーの矢視断面図、図4Bは、図2Aの4B−4B線を含む面での本発明の実施形態1にかかるオス部材用カバーの矢視断面図である。 図5Aは、第1圧縮ユニットの第1領域を通る水平方向面で切断された、本発明の実施形態1にかかるオス部材用カバーの下方から見た斜視図である。 図5Bは、第1圧縮ユニットの第2領域を通る水平方向面で切断された、本発明の実施形態1にかかるオス部材用カバーの下方から見た斜視図である。 図5Cは、第2圧縮ユニットの第1領域を通る水平方向面で切断された、本発明の実施形態1にかかるオス部材用カバーの下方から見た斜視図である。 図5Dは、第2圧縮ユニットの第2領域を通る水平方向面で切断された、本発明の実施形態1にかかるオス部材用カバーの下方から見た斜視図である。 図6は、オスルアーに装着された本発明の実施形態1にかかるオス部材用カバーの断面図である。 図7Aは、比較例にかかるオス部材用カバーの上方から見た斜視図、図7Bは、その下方から見た斜視図である。 図8A及び図8Bは、実験1において本発明の実施形態1にかかるオス部材用カバーを装着したオスルアーをニードルレスポートに接続する前の状態を示した断面図である。 図9A及び図9Bは、実験1において本発明の実施形態1にかかるオス部材用カバーを装着したオスルアーをニードルレスポートに接続した状態を示した断面図である。 図10A及び図10Bは、実験1において比較例にかかるオス部材用カバーを装着したオスルアーをニードルレスポートに接続する前の状態を示した断面図である。 図11A及び図11Bは、実験1において比較例にかかるオス部材用カバーを装着したオスルアーをニードルレスポートに接続した状態を示した断面図である。 図12は、オスルアーに装着した本発明の実施形態1にかかるオス部材用カバーについての実験2の方法を説明する断面図である。 図13は、オスルアーに装着した本発明の実施形態1にかかるオス部材用カバーについての実験2の測定結果を示したグラフである。 図14は、オスルアーに装着した比較例にかかるオス部材用カバーについての実験2の測定結果を示したグラフである。 図15は、本発明の実施形態2にかかるオス部材用カバーの上方から見た斜視図である。 図16Aは本発明の実施形態2にかかるオス部材用カバーの正面図、図16Bはその側面図である。 図17Aは、図16Bの17A−17A線を含む面での本発明の実施形態2にかかるオス部材用カバーの矢視断面図、図17Bは、図16Aの16B−16B線を含む面での本発明の実施形態2にかかるオス部材用カバーの矢視断面図である。 図18は、瓶針に装着された本発明の一実施形態にかかるオス部材用カバーの断面図である。 図19は、ニードルレスポートに接続されるオスルアーに装着されたカバーを示した断面図である。
上記の本発明の医療用のオス部材用カバーにおいて、前記N個の厚肉部のそれぞれは、前記中心軸方向と平行な方向に延びたリブ状の凸部であることが好ましい。これにより、簡単な構成で、相対的に機械的強度が高い厚肉部を容易に形成することができる。
また、前記N個の薄肉部のそれぞれは、前記中心軸方向と平行な方向に延びた溝状の凹部であることが好ましい。これにより、簡単な構成で、相対的に機械的強度が低い薄肉部を容易に形成することができる。
前記N個の厚肉部及び前記N個の薄肉部のうちの少なくとも一方は、これが形成された圧縮ユニットの中心軸方向の全範囲にわたって延びていることが好ましい。これにより、変形を望まない部分での変形を小さくし、且つ、変形を望む部分での変形を大きくすることができる。従って、圧縮力を印加した場合に、カバー全体の寸法変化量を大きくしながら、座屈変形の発生を更に抑えることができる。
前記N個の厚肉部は、前記外周壁の外面に形成されていることが好ましい。これにより、外周壁とオス部材との間に大きな空間を確保することができる。従って、外周壁を圧縮変形させたときに外周壁とオス部材との衝突が起こりにくくなるので、カバー全体の寸法変化量を大きくすることができる。
前記N個の薄肉部は、前記外周壁の内面に形成されていることが好ましい。これにより、外周壁とオス部材との間に大きな空間を確保することができる。従って、外周壁を圧縮変形させたときに外周壁とオス部材との衝突が起こりにくくなるので、カバー全体の寸法変化量を大きくすることができる。
前記複数の圧縮ユニットのそれぞれは、外面及び内面のいずれもが前記頭部から遠ざかるにしたがって拡径する順テーパ面である順テーパ形状を備えることが好ましい。これにより、巨視的に見て頭部から遠ざかるにしたがって径が大きくなる略順テーパ形状のカバーを容易に実現することができる。従って、圧縮力を印加した場合のカバー全体の寸法変化量を大きくすることができる。また、金型を用いてカバーを成形する場合に型抜きが容易になるので、成形性が向上する。
上記において、前記複数の圧縮ユニットのそれぞれは、前記順テーパ形状よりも前記頭部側に、内面及び外面のいずれもが円筒面である円筒形状を備えていてもよい。これにより、金型を用いてカバーを成形する場合に型抜きが容易になるので、成形性が向上する。
あるいは、前記複数の圧縮ユニットのそれぞれは、前記順テーパ形状よりも前記頭部側に、内面及び外面のいずれもが前記頭部から遠ざかるにしたがって縮径する逆テーパ面である逆テーパ形状を備えていてもよい。これにより、圧縮力を印加した場合に、圧縮ユニットの変形を望む部分をより確実に変形させることができる。
前記複数の圧縮ユニットは略相似形状を有し、径が異なる複数の圧縮ユニットが、前記頭部から遠い圧縮ユニットほどその径が大きくなるように配置されていることが好ましい。これにより、巨視的に見て頭部から遠ざかるにしたがって径が大きくなる略順テーパ形状のカバーを実現することができる。従って、圧縮力を印加した場合のカバー全体の寸法変化量を大きくすることができる。また、金型を用いてカバーを成形する場合に型抜きが容易になるので、成形性が向上する。
前記中心軸の任意の位置における前記中心軸に垂直な面に沿った前記外周壁の断面形状は、略円形であることが好ましい。これにより、圧縮力を印加した場合に外周壁が座屈変形する可能性を更に低減することができる。
前記中心軸方向に隣り合う2つの圧縮ユニット間において、厚みの周期的な変化の位相が前記中心軸に対して360/2N度だけずれていることが好ましい。これにより、隣り合う圧縮ユニット間において、圧縮力が印加されたときにほとんど変形しない部分と大きく屈曲変形する部分とが中心軸方向に確実に対向する。従って、圧縮力を印加した場合に、カバー全体の寸法変化量を大きくしながら、座屈変形の発生を更に抑えることができる。
前記頭部は、前記オス部材の先端が挿入される内腔を備えることが好ましい。この場合、前記内腔に前記オス部材の前記先端が挿入されたとき、前記頭部は、前記オス部材に形成された前記流路の開口を塞ぐことが好ましい。これにより、液状物が外部に漏れ出る可能性を更に低減することができる。
前記オス部材が、円筒面又はテーパ面である外周面を備えたオスルアーであってもよい。あるいは、前記オス部材が、互いに独立した2つの流路を備える瓶針であってもよい。
以下に、本発明を好適な実施形態を示しながら詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されないことはいうまでもない。以下の説明において参照する各図は、説明の便宜上、本発明の実施形態の構成部材のうち、本発明を説明するために必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。従って、本発明は以下の各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、以下の各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法および各部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
(実施形態1)
図1Aは、本発明の実施形態1にかかるオス部材用カバー(以下、単に「カバー」という)100の上方から見た斜視図、図1Bは、カバー100の下方から見た斜視図である。図2Aはカバー100の正面図、図2Bはカバー100の側面図、図3Aは図2Aの矢印3A方向から見たカバー100の平面図、図3Bは図2Aの矢印3B方向から見たカバー100の底面図である。更に、図4Aは、図2Bの4A−4A線を含む面でのカバー100の矢視断面図、図4Bは、図2Aの4B−4B線を含む面でのカバー100の矢視断面図である。
カバー100は、略筒形状を有する外周壁101と、外周壁101の一端に設けられた頭部150と、外周壁101の他端に設けられた環状の基部180とを備える。カバー100は可撓性(柔軟性)を有する材料(例えばシリコンゴム、イソプレンゴム)で一体的に作成することができる。図4A及び図4Bにおいて、一点鎖線100aは、カバー100の中心軸である。以下の説明の便宜のため、中心軸100a方向をカバー100の「上下方向」といい、頭部150の側を「上側」、基部180の側を「下側」という。中心軸100aと直交する面に沿った方向を「水平方向」という。但し、「上下方向」及び「水平方向」は、カバー100の実際の使用時での姿勢を意味するものではない。また、中心軸100aに直交する方向を「半径方向」といい、中心軸100aのまわりを回転する方向を「周方向」という。
カバー100に上下方向(中心軸100a方向)の圧縮力が印加されたときに、外周壁101が、その上下方向寸法が短縮するように弾性的に圧縮変形する。外周壁101は、頭部150の側から、第1圧縮ユニット110、第2圧縮ユニット120をこの順に備える。
第1圧縮ユニット110について説明する。
第1圧縮ユニット110は、その外面(中心軸100aとは反対側の面)及び内面(中心軸100aに対向する面)の形状が異なる第1領域111及び第2領域112を、頭部150側からこの順に備える。
図4A、図4Bに示されているように、第1領域111の外面111aは、その外径が中心軸100a方向において一定である円筒面である。第1領域111の内面111bも、その内径が中心軸100a方向において一定である円筒面である。従って、本実施形態1の第1領域111は、その外面111a及び内面111bがともに円筒面である円筒形状を有している。
図4A、図4Bに示されているように、第2領域112の外面112aは、その外径が頭部150から遠ざかるにしたがって大きくなるテーパ面(本発明では、このようなテーパ面を「順テーパ面」という)である。第2領域112の内面112bも、その内径が頭部150から遠ざかるにしたがって大きくなるテーパ面(順テーパ面)である。従って、本実施形態1の第2領域112は、その外面112a及び内面112bがともに順テーパ面である順テーパ形状を有している。
第1圧縮ユニット110の外面には、中心軸100aに対して対称位置に、半径方向に外向きに突出した一対の凸部113が形成されている。凸部113は、中心軸100aと平行な方向に沿って延びたリブ状の突起である。凸部113の外面(中心軸100aとは反対側の面)は、中心軸100aを中心軸とする円筒面である。凸部113は、第1圧縮ユニット110の上端から下端まで第1圧縮ユニット110の中心軸100a方向の全範囲にわたって延びている。
図5Aは、第1圧縮ユニット110の第1領域111を通る水平方向面(中心軸100aに直交する面)で切断されたカバー100の下方から見た斜視図である。図5Bは、第1圧縮ユニット110の第2領域112を通る水平方向面で切断されたカバー100の下方から見た斜視図である。図5Bに最も明確に示されているように、第2領域112の内面112bには、中心軸100aに対して対称位置に、半径方向に外向きに拡径した一対の凹部114が形成されている。凹部114は、中心軸100aと平行な方向に沿って延びた溝状の窪みである。凹部114の底面(中心軸100aに対向する面)は、中心軸100aを中心軸とする円錐面である。凹部114は、第2領域112の上端から下端まで第2領域112の中心軸100a方向の全範囲にわたって延びている。中心軸100aと平行な方向に沿って見たとき、一対の凹部114が対向する方向は、一対の凸部113が対向する方向と直交する。
上記のように凸部113及び凹部114が第1圧接ユニット110の周方向に交互に等角度間隔で形成されていることにより、第1圧縮ユニット110の厚み(中心軸100aに直交する方向の寸法)は、周方向において周期的に変化する。より詳細には、第1領域111は、凸部113以外の領域では一定の厚み(基本厚み)を有し、凸部113においてこの基本厚みより厚い(図5A参照)。また、第2領域112は、凸部113及び凹部114以外の領域では一定の厚み(基本厚み)を有し、凸部113においてこの基本厚みより厚く、凹部114においてこの基本厚みより薄い(図5B参照)。第1圧縮ユニット110において、凸部113は局所的に厚肉化された厚肉部を構成し、凹部114は局所的に薄肉化された薄肉部を構成する。
第2圧縮ユニット120について説明する。
第2圧縮ユニット120は、その外面(中心軸100aとは反対側の面)及び内面(中心軸100aに対向する面)の形状が異なる第1領域121及び第2領域122を、頭部150側からこの順に備える。
図4A、図4Bに示されているように、第1領域121の外面121aは、その外径が中心軸100a方向において一定である円筒面である。第1領域121の内面121bも、その内径が中心軸100a方向において一定である円筒面である。従って、本実施形態1の第1領域121は、その外面121a及び内面121bがともに円筒面である円筒形状を有している。
図4A、図4Bに示されているように、第2領域122の外面122aは、その外径が頭部150から遠ざかるにしたがって大きくなるテーパ面(順テーパ面)である。第2領域122の内面122bも、その内径が頭部150から遠ざかるにしたがって大きくなるテーパ面(順テーパ面)である。従って、本実施形態1の第2領域122は、その外面122a及び内面122bがともに順テーパ面である順テーパ形状を有している。
第2圧縮ユニット120の外面には、中心軸100aに対して対称位置に、半径方向に外向きに突出した一対の凸部123が形成されている。凸部123は、中心軸100aと平行な方向に沿って延びたリブ状の突起である。凸部123の外面(中心軸100aとは反対側の面)は、中心軸100aを中心軸とする円筒面である。凸部123は、第2圧縮ユニット120の上端から下端まで第2圧縮ユニット120の中心軸100a方向の全範囲にわたって延びている。
図5Cは、第2圧縮ユニット120の第1領域121を通る水平方向面(中心軸100aに直交する面)で切断されたカバー100の下方から見た斜視図である。図5Dは、第2圧縮ユニット120の第2領域122を通る水平方向面で切断されたカバー100の下方から見た斜視図である。図5Dに最も明確に示されているように、第2領域122の内面122bには、中心軸100aに対して対称位置に、半径方向に外向きに拡径した一対の凹部124が形成されている。凹部124は、中心軸100aと平行な方向に沿って延びた溝状の窪みである。凹部124の底面(中心軸100aに対向する面)は、中心軸100aを中心軸とする円錐面である。凹部124は、第2領域122の上端から下端まで第2領域122の中心軸100a方向の全範囲にわたって延びている。中心軸100aと平行な方向に沿って見たとき、一対の凹部124が対向する方向は、一対の凸部123が対向する方向と直交する。
上記のように凸部123及び凹部124が第2圧縮ユニット120の周方向に交互に等角度間隔で形成されていることにより、第2圧縮ユニット120の厚み(中心軸100aに直交する方向の寸法)は、周方向において周期的に変化する。より詳細には、第1領域121は、凸部123以外の領域では一定の厚み(基本厚み)を有し、凸部123においてこの基本厚みより厚い(図5C参照)。また、第2領域122は、凸部123及び凹部124以外の領域では一定の厚み(基本厚み)を有し、凸部123においてこの基本厚みより厚く、凹部124においてこの基本厚みより薄い(図5D参照)。第2圧縮ユニット120において、凸部123は局所的に厚肉化された厚肉部を構成し、凹部124は局所的に薄肉化された薄肉部を構成する。
上述したように、互いに隣り合う第1圧縮ユニット110と第2圧縮ユニット120とは、第2圧縮ユニット120の方が相対的に大きな径(寸法)を有しているが、その形状は概略同じである。但し、第1圧縮ユニット110と第2圧縮ユニット120とは、周方向に沿った厚みの周期的な変化の位相が90度だけずれている。即ち、中心軸100aと平行な方向に沿って見たとき、第1圧縮ユニット110の一対の厚肉部(即ち、一対の凸部113)の位置と第2圧縮ユニット120の一対の厚肉部(即ち、一対の凸部123)の位置とは、中心軸100aに対して90度だけ異なっている。また、中心軸100aと平行な方向に沿って見たとき、第1圧縮ユニット110の一対の薄肉部(即ち、一対の凹部114)の位置と第2圧縮ユニット120の一対の薄肉部(即ち、一対の凹部124)の位置とは、中心軸100aに対して90度だけ異なっている。
頭部150と第1圧縮ユニット110との間には、第1つなぎ部106が設けられている。第1つなぎ部106は、その内面及び外面が頭部150から遠ざかるにしたがって大きくなるテーパ面(順テーパ面)である順テーパ形状を有している。
基部180と第2圧縮ユニット120との間には、第2つなぎ部107が設けられている。第2つなぎ部107は、その内面及び外面がともに円筒面である円筒形状を有している。
但し、第1つなぎ部106及び第2つなぎ部107の形状は上記に限定されず、任意の形状であってよい。また、第1つなぎ部106及び第2つなぎ部107のうちの一方又は両方が省略されていてもよい。
図4A及び図4Bに示されているように、頭部150には、外周壁101の内部空間と連通した内腔151が形成されている。内腔151には、オス部材の先端が挿入される(後述する図6参照)。内腔151の内周面の形状は任意であるが、円筒面、又は外周壁101から離れるにしたがって内径が小さくなる円錐面(テーパ面)に設定することができる。オス部材の液状物が流れる流路の開口を塞ぐように、オス部材の先端に密着する形状であることが好ましい。内腔151の最深部152には頭部151を上下方向に貫通するスリット153が形成されている。図3Aに示されているように、スリット153は、その上方から見た形状が「−」(マイナス)字形状である直線状の切り込みである。オス部材がスリット153を貫通していない通常状態では、スリット153を形成する互いに対向する端縁は接触していることが好ましい。
図1Aに示されているように、頭部150の上面155には、上面155からキノコ状に突出した頂部156が形成されている。頂部156の先端は、球面等のなめらかにドーム状に膨らんだ凸曲面157である。頭部150の上面155と凸曲面157との間にネック部158が形成されている。ネック部158の外径は、頂部156の最大外径より小さい。上方から見たとき(図3Aを参照)、スリット153は凸曲面157の中央に形成されている。
基部180は、カバー100を固定するために設けられている。基部180を用いたカバー100の固定方法は特に制限はなく、接着、融着、係合、嵌合などの任意の方法を用いることができる。固定方法に応じて基部180の形状は任意に設定することができる。カバー100を正確に位置決めするため、カバー100を固定する相手方部材と嵌合する嵌合形状が基部180に形成されていてもよい。
図6は、オスルアー(オス部材)10に装着されたカバー100の断面図である。図6の断面は、図4Aの断面と同じである。オスルアー10は、液状物が流れる流路11がその長手方向に沿って形成された棒形状を有している。カバー110の中心軸100aはオスルアー10の中心軸と一致する。オスルアー10の外周面(側面)は、その外径が先端12に近づくにしたがって小さくなるテーパ面である。但し、オスルアー10の外周面の形状はこれに限定されず、例えばその外径がオスルアー10の長手方向に沿って一定である円筒面であってもよい。オスルアー10の外周面の先端11近傍の位置に横孔13が形成されている。横孔13は、流路11と連通し、オスルアー10の長手方向と略直交する方向(直径方向)にオスルアー10を貫通する貫通孔である。本実施形態では、横孔13は、オスルアー10の直径方向に沿って一対形成されているが、横孔13の数はこれに限定されず、1つであっても、あるいは3つ以上であってもよい。液状物は横孔13を通って流路11から流出し、または、流路11内に流入する。図6に示すように、オスルアー10の先端12をカバー100の頭部150の内腔151内に挿入したとき、内腔151の内面がオスルアー10の先端12の外面に密着し、横孔13が塞がれる。
オスルアー10は基台15から突出している。カバー100の基部180は基台15に固定されている。基台15のオスルアー10とは反対側には、オスルアー10と連通した、略円筒形状を有する筒状部17が形成されている。筒状部17には、オスルアー10に対して液状物を輸送するために例えば柔軟性を有するチューブ(図示せず)が接続される。オスルアー10は、実質的に剛体と見なしうる硬質の材料からなることが好ましい。具体的には、ポリアセタール、ポリカーボネート等の樹脂材料を用いて、基台15及び筒状部17とともに一体成形等の方法で作成することができる。
オスルアー10、基台15、及び、筒状部17の構成は図6に限定されない。例えば、横孔13を省略し、図19のオスルアー910の開口912のように、流路11をカバー100のスリット153に向かって開口させてもよい。但し、図6のように、先端12の近傍の外周面に横孔13を形成すると、カバー100の内腔151の内面で横孔13を確実に塞ぐことができるので好ましい。また、筒状部17を省略し、オスルアー10及び基台15がオスコネクタを構成する部材と一体化されていてもよい。
以上のように構成された本実施形態1のカバー100の作用を、比較例にかかるオス部材用カバー500と比較しながら説明する。
図7Aは、比較例にかかるカバー500の上方から見た斜視図、図7Bは、カバー500の下方から見た斜視図である。カバー500は、凸部113,123及び凹部114,124が形成されていない点で上述した本実施形態1のカバー100と異なる。従って、比較例のカバー500では、第1圧縮ユニット110及び第2圧縮ユニット120の厚みは周方向において一定である。図7A及び図7Bにおいて、実施形態1のカバー100の要素に対応する要素には同一の符号を付している。
本実施形態1のカバー100と比較例のカバー500とを用いて、以下の2つの実験を行った。
[実験1]
実験1では、カバー100,500を装着した図6に示したオスルアー10を、ニードルレスポート950(図19参照)に接続した。そして、接続前の状態及び接続した状態でのカバー100,500の変形の様子を、X線CTを用いて断面図を撮影して観察した。
図8A及び図8Bは、本実施形態1のカバー100を装着したオスルアー10をニードルレスポート950に接続する前の状態を示した断面図である。図8A及び図8Bの断面は、図4A及び図4Bの断面とそれぞれ同じである。
図9A及び図9Bは、本実施形態1のカバー100を装着したオスルアー10をニードルレスポート950に接続した状態を示した断面図である。図9A及び図9Bの断面は、図8A及び図8Bの断面とそれぞれ同じである。
図9A及び図9Bに示されているように、オスルアー10は、カバー100の頭部150に形成されたスリット153を貫通し、更に、ニードルレスポート950のセプタム951のスリット952をも貫通している。一方、カバー100はニードルレスポート950のポートキャップ955から圧縮力を受け、カバー100の外周壁101が大きく圧縮変形している。図9A及び図9Bのいずれにおいても、外周壁101の変形形状は、中心軸100aに対してほぼ対称である。これは、外周壁101が実質的に座屈変形していないことを示している。
図9Aと図9Bとを比較すれば理解できるように、外周壁101の変形は、周方向において一定ではない。即ち、第1圧縮ユニット110は、図9Aに示されているように、一対の凹部114(薄肉部)を含む断面では外面111aと外面112aとが接触するように大きく屈曲変形しているのに対して、図9Bに示されているように、一対の凸部113(厚肉部)を含む断面では外側に膨らむようにわずかに撓んでいる。また、第2圧縮ユニット120は、図9Bに示されているように、一対の凹部124(薄肉部)を含む断面では外面121aと外面122aとが接触するように大きく屈曲変形しているのに対して、図9Aに示されているように、一対の凸部123(厚肉部)を含む断面では外側に膨らむようにわずかに撓んでいる。このように、第1圧縮ユニット110及び第2圧縮ユニット120は、厚肉部(凸部113,123)が形成されたことによって相対的に高い機械的強度(剛性)を有する部分ではほとんど変形せず、薄肉部(凹部114,124)が形成されたことによって相対的に低い機械的強度(剛性)を有する部分で大きく屈曲変形している。そして、第1圧縮ユニット110と第2圧縮ユニット120とで厚肉部及び薄肉部が形成された部分の中心軸100a回りの位置が90度だけ異なっているために、図9Aに示す断面では第2圧縮ユニット120はほとんど変形せずに主として第1圧縮ユニット110が変形し、図9Bに示す断面では第1圧縮ユニット110はほとんど変形せずに主として第2圧縮ユニット120が変形する。その結果、外周壁101は、座屈変形することなく、中心軸100a方向に大きく圧縮変形することができるのである。
第1圧縮ユニット110と第2圧縮ユニット120とが略相似形状を有しているので、中心軸100a方向の寸法変化量が大きい部分(相対的に低い機械的強度を有する部分)と小さい部分(相対的に高い機械的強度を有する部分)とが周方向に交互に形成されるという変形形態は、第1圧縮ユニット110及び第2圧縮ユニット120に共通している。このような第1圧縮ユニット110と第2圧縮ユニット120とが、位相をずらして上下に重ね合わされているので、座屈変形を抑えながらカバー100全体の圧縮による寸法変化量を大きくするすることができる。しかも、第1圧縮ユニット110より第2圧縮ユニット120の方が径が大きいので、第1圧縮ユニット110が第2圧縮ユニット120内に入り込むように外周壁101が変形できる。これにより、カバー100の寸法変化量を更に大きくすることができる。カバー100の寸法変化量が大きいことにより、圧縮時(図9A、図9B)のカバー100の高さ(中心軸100a方向の寸法)を小さくすることができるので、ニードルレスポート950に対するオスルアー10の挿入深さを大きくすることができる。
図10A及び図10Bは、比較例のカバー500を装着したオスルアー10をニードルレスポート950に接続する前の状態を示した断面図である。図10Bは、図10Aの断面と直交する面に沿った断面図である。
図11A及び図11Bは、比較例のカバー500を装着したオスルアー10をニードルレスポート950に接続した状態を示した断面図である。図11A及び図11Bの断面は、図10A及び図10Bの断面とそれぞれ同じである。
図11A及び図11Bにおけるニードルレスポート950に対するオスルアー10の挿入深さは、本実施形態1にかかる図9A及び図9Bにおけるそれと同じである。従って、カバー500の中心軸100a方向の寸法変化量は、図9A及び図9Bにおけるカバー100のそれと同じである。ところが、カバー500の外周壁101の変形形状は、図9A及び図9Bと大きく異なる。しかも、外周壁101の変形形状は、図11Aでは中心軸100aに対してほぼ対称であるのに対して、図11Bでは中心軸100aに対して明らかに非対称である。これは、図11Bの断面内において外周壁101が座屈変形していることを示している。
比較例のカバー500では、外周壁101の厚みは周方向において一定であるから、外周壁101の機械的強度(剛性)も周方向において一定である。従って、カバー500に印加された圧縮力の方向がカバー500の中心軸100aに対してわずかに傾いている等の場合には、図11Bに示すように容易に座屈変形してしまうのである。
比較例のカバー500を装着したオスルアー10を繰り返してニードルレスポート950に抜き差ししてみたが、カバー500を座屈変形させることなくオスルアー10をニードルレスポート950に挿入することはできなかった。
[実験2]
実験1で用いたカバー100,500を圧縮し、次いで元に戻す(伸長させる)過程での圧縮荷重の変化を測定した。
図12はカバー100についての実験2の方法を説明する断面図である。実験1と同様に、オスルアー10にカバー100を装着した。カバー100の中心軸100aが垂直方向になるようにオスルアー10の基台15を保持した。カバー100の上方に、オスルアー10が挿入可能な穴51が形成された圧縮ブロック50を昇降装置(図示せず)に取り付けた。図12に示すように、穴51の開口端縁がカバー100の頭部150に接触する位置を圧縮ブロック50の初期位置とした。圧縮ブロック50を、初期位置から下降させ、その後初期位置まで上昇させた。圧縮ブロック50がこのような昇降運度を行う過程でカバー100が圧縮ブロック50に与える反発力(即ち、カバー100を圧縮するための圧縮荷重)を測定した。圧縮ブロック50の下降及び上昇時の速度はいずれも200mm/min、圧縮ブロック50の初期位置から最下位置までの距離(ストローク)は6mmとした。圧縮ブロック50の最下位置でのカバー100の寸法変化量は、実験1の図9A及び図9Bの状態でのそれとほぼ同じであった。圧縮ブロック50の下降及び上昇を1サイクルとして、1つのサンプルについて5サイクルを連続的に行った。これを、3つのサンプルについて行った。
同様の測定を、実験1で用いた比較例のカバー500についても行った。
図13は本実施形態1のカバー100についての代表的な1サイクルでの圧縮荷重の変化を示したグラフであり、図14は比較例のカバー500についての同様の圧縮荷重の変化を示したグラフである。
図13と図14とを比較すれば分かるように、最大ストロークでの圧縮荷重は、比較例のカバー500(図14)に比べて、本実施形態1カバー100(図13)の方が大きい。また、圧縮過程と伸長過程での圧縮荷重の差は、比較例のカバー500(図14)に比べて、本実施形態1カバー100(図13)の方が小さい。カバー100とカバー500とのこのような差異は、実験1で説明した、圧縮時に外周壁101が座屈変形するか否かの違いに起因すると考えられる。即ち、比較例のカバー500の外周壁101は座屈変形するので、最大ストロークに圧縮されたカバー500から生じる反発力は小さい。また、比較例のカバー500を圧縮変形させるために印加されたエネルギーの一部は外周壁100が座屈変形するために消費されるので、圧縮過程と伸長過程での圧縮荷重の差が大きい。
従って、オスルアー10の外周面と頭部150のスリット153の端縁との間の摩擦力が大きいと、比較例のカバー500では、圧縮されたカバー500が自身の弾性回復力によって伸長して元の状態に戻らないという事態が生じうる。本実施形態1のカバー100では、このような事態が起こる可能性は低い。
(実施形態2)
図15は、本発明の実施形態2にかかるオス部材用カバー(以下、単に「カバー」という)200の上方から見た斜視図、図16Aはカバー200の正面図、図16Bはカバー200の側面図である。図17Aは、図16Bの17A−17A線を含む面でのカバー200の矢視断面図、図17Bは、図16Aの17B−17B線を含む面でのカバー200の矢視断面図である。これらの図において、実施形態1と同じ部材には同じ符号を付している。以下、実施形態1との相違点を中心に、本実施形態2を説明する。
本実施形態2では、第1圧縮ユニット110の第1領域211の外面211aは、その外径が頭部150から遠ざかるにしたがって小さくなるテーパ面(本発明では、このようなテーパ面を「逆テーパ面」という)である。第1領域211の内面211bも、その内径が頭部150から遠ざかるにしたがって小さくなるテーパ面(逆テーパ面)である。従って、本実施形態2の第1領域211は、その外面211a及び内面211bがともに逆テーパ面である逆テーパ形状を有している。
また、第2圧縮ユニット120の第1領域221の外面221aは、その外径が頭部150から遠ざかるにしたがって小さくなるテーパ面(逆テーパ面)である。第1領域221の内面221bも、その内径が頭部150から遠ざかるにしたがって小さくなるテーパ面(逆テーパ面)である。従って、本実施形態2の第1領域221も、その外面221a及び内面221bがともに逆テーパ面である逆テーパ形状を有している。
上記を除いて、本実施形態2は上述した実施形態1と同じである。
本実施形態2では、第1圧縮ユニット110を構成する第1領域211が逆テーパ形状を有し、この下の第2領域112が順テーパ形状を有する。第1領域211と第2領域112とは、中心軸100aを含む面に沿った断面において概略「<」のように接合される。従って、上下方向の圧縮力が加えられたときに、第1圧縮ユニット110の相対的に低い機械的強度(剛性)を有する部分を、図9Aで説明したのと同様に、外面211aと外面112aとが接触するように確実に屈曲変形させることができる。
同様に、第2圧縮ユニット120を構成する第1領域221が逆テーパ形状を有し、この下の第2領域122が順テーパ形状を有する。第1領域221と第2領域122とは、中心軸100aを含む面に沿った断面において概略「<」のように接合される。従って、上下方向の圧縮力が加えられたときに、第2圧縮ユニット120の相対的に低い機械的強度(剛性)を有する部分を、図9Bで説明したのと同様に、外面221aと外面122aとが接触するように確実に屈曲変形させることができる。
このように、本実施形態2では、圧縮ユニット110,120が逆テーパ形状と順テーパ形状とで構成されているので、相対的に低い機械的強度を有する部分が圧縮力によって屈曲変形しやすい。従って、本実施形態2のカバー200は、圧縮力を受けたときに座屈変形する可能性が一層低減される。
上記の実施形態1,2は例示に過ぎない。本発明は、上記の実施形態1,2に限定されず、適宜変更することができる。
上記の実施形態1では、圧縮ユニット110,120は円筒形状を有する第1領域と順テーパ形状を有する第2領域とを備え、上記の実施形態2では、圧縮ユニット110,120は逆テーパ形状を有する第1領域と順テーパ形状を有する第2領域とを備えていたが、圧縮ユニットの構成はこれに限定されない。圧縮力が印加された場合に、圧縮ユニットの相対的に低い機械的強度を有する部分が折り畳まれるように屈曲変形することができればよい。一般に、圧縮ユニットが、中心軸100aに対する外面又は内面の角度が異なる2以上の領域を備えていることは、このような屈曲変形を起こさせるのに有利である。上記の実施形態1,2では、圧縮ユニットの相対的に低い機械的強度を有する部分において、第1領域の外面と第2領域の外面が接触するように屈曲変形したが、第1領域の内面と第2領域の内面が接触するように屈曲変形してもよい。
例えば、第1領域が順テーパ形状、逆テーパ形状、円筒形状のうちの1つを有し、第2領域が残りの2つのうちの1つを有していてもよい。また、第1領域及び第2領域のいずれもが順テーパ形状及び逆テーパ形状のいずれかを有し、第1領域と第2領域とでテーパ角度が異なっていてもよい。
また、第1領域及び/又は第2領域が順テーパ形状、逆テーパ形状、円筒形状以外の形状を有していてもよい。例えば、第1領域及び第2領域の内面は連続する円筒面であり、第1領域の外面は逆テーパ面、第2領域の外面は順テーパ面であってもよい。
更に、圧縮ユニットが、外面及び/又は内面の形状が異なる3つ以上の領域から構成されていてもよい。
圧縮ユニットが、テーパ形状及び円筒形状を含まずに、例えば圧縮ユニットの中心軸100aを含む断面形状が「⊂」であるような曲面形状であってもよい。
上記の実施形態1,2では、外周壁101は2つの圧縮ユニットを備えていたが、外周壁101を構成する圧縮ユニットの数は2つに限定されず、3つ以上であってもよい。圧縮ユニットの数が多いと、圧縮時のカバーの寸法変化量を容易に大きくすることができるので、長いオス部材にカバーを装着する場合に有利である。但し、圧縮ユニットの数が多くなると、圧縮力によって外周壁が座屈変形する可能性が高くなる。したがって、外周壁を構成する圧縮ユニットの数は、4個以下であることが好ましく、2個又は3個であることがより好ましい。圧縮ユニットの数が3以上である場合、互いに隣り合う圧縮ユニット間において、圧縮時の中心軸100a方向の寸法変化量が大きい部分(相対的に低い機械的強度を有する部分)と小さい部分(相対的に高い機械的強度を有する部分)とが上下方向に対向するように、厚肉部及び薄肉部を形成する。
外周壁101を構成する複数の圧縮ユニットの径(大きさ)は、すべて異なっている必要はない。例えば、外周壁101を構成する複数の圧縮ユニットの径がすべて同一であってもよい。但し、互いに径が異なる複数の圧縮ユニットが中心軸100a方向に径の大きさの順に配置されていることは、圧縮時の寸法変化量を大きくすることができるという利点を有する。上記の実施形態1,2のように、頭部150から遠い圧縮ユニットほどその径が大きくなるように、径が異なる複数の圧縮ユニットを配置することは、、金型を用いてカバーを成形する場合の型抜きが容易になること、基部180を用いたカバーの取り付け安定性が向上すること、頭部150の大きさを小さくすることができることなどの利点を有する。
上記の実施形態1,2では、圧縮ユニットに凸部(厚肉部)及び凹部(薄肉部)の両方を形成したが、いずれか一方を省略してもよい。凸部(厚肉部)及び凹部(薄肉部)のいずれかを省略しても、圧縮ユニットの厚みを周方向において周期的に変化させることができ、本発明の上記の効果が得られる。凸部(厚肉部)及び凹部(薄肉部)の両方を形成する場合には、周方向において凸部(厚肉部)と凹部(薄肉部)とは交互に配置にされる。
上記の実施形態1,2と異なり、凸部(厚肉部)を圧縮ユニットの内面に形成してもよく、また、凹部(薄肉部)を圧縮ユニットの外面に形成してもよい。また、凸部(厚肉部)及び凹部(薄肉部)を、圧縮ユニットの同じ側の面(外面及び内面のいずれか一方)に形成してもよい。但し、上記の実施形態1,2のように凸部を圧縮ユニットの外面に形成し且つ凹部を圧縮ユニットの内面に形成することは、外周壁101とオス部材との間に大きな空間を確保することができるので好ましい。外周壁101とオス部材との間の空間が大きいほど、圧縮時に変形した外周壁101オス部材との衝突が起こりにくくなるので、カバー全体の寸法変化量を大きくすることができるからである。
凸部(厚肉部)及び凹部(薄肉部)は、中心軸100a方向において圧縮ユニットの一部のみに形成してもよい。しかしながら、中心軸100a方向において圧縮ユニットの全範囲にわたって形成することは、変形を望まない部分での変形を小さくし、且つ、変形を望む部分での変形を大きくすることができるので、外周壁101の座屈変形の防止、及び、圧縮時の寸法変化量の増大に有利である。
圧縮ユニットに形成する凸部(厚肉部)及び凹部(薄肉部)のそれぞれの個数Nは、上記の実施形態1,2のように2である必要はなく、3以上であってもよい。但し、個数Nが大きくなると、圧縮時のカバーの寸法変化量が小さくなる。従って、上記個数Nは4以下であることが好ましく、2又は3であることがより好ましい。
各圧縮ユニットにN個(Nは2以上の整数)の凸部(厚肉部)及び/又は凹部(薄肉部)を形成する場合、中心軸100a方向に隣り合う2つの圧縮ユニット間で、凸部(厚肉部)及び/又は凹部(薄肉部)の位置を周方向に位置ずれさせる。中心軸100a方向に隣り合う2つの圧縮ユニット間での凸部(厚肉部)同士及び/又は凹部(薄肉部)同士の位置ずれ量は、中心軸100aに対して360/2N度であることが好ましい。これにより、隣り合う圧縮ユニット間において、圧縮時の中心軸100a方向の寸法変化量が大きい部分(相対的に低い機械的強度を有する部分)と小さい部分(相対的に高い機械的強度を有する部分)とを上下方向に対向させることができる。
上記の実施形態1,2では、外周壁101の中心軸100aに垂直な面に沿った断面形状は円形であったが、外周壁の断面形状はこれに限定されず、正方向、正六角形などの正多角形、任意の多角形、楕円などであってもよい。但し、外周壁の座屈変形を防止する観点からは、外周壁の断面形状は円形であることが好ましい。
頭部150の形状は、上記の実施形態1,2に限定されず、任意である。例えば、頭部150の上面155に形成されたキノコ状の頂部156を省略することができる。但し、頂部156は以下の効果を有している。図9A及び図9Bに示されているように、オスルアー10をセプタム951に挿入したとき、ポートキャップ955の開口の端縁がネック部158に嵌入する。したがって、図9A及び図9Bの状態からオスルアー10をニードルレスポート950から引き抜くと、セプタム951と頂部156とが離れないようにポートキャップ955が頭部150を引き留める。これは、圧縮変形されたカバーを初期状態まで伸長させるのに有利である。また、オスルーア10が頭部150のスリット153から抜けた後にセプタム951と頂部156とが離れるので、セプタム951及び頂部156の表面に残留する液状物が少なくなる。
上記の実施形態1,2では、オス部材が、セプタムを備えたニードルレスポートに接続可能なオスルアー10であったが、オス部材はこれに限定されない。例えば、オス部材が、バイアル瓶のゴム栓に穿刺することができる瓶針であってもよい。図18に、瓶針30に装着した本発明の一実施形態にかかるカバー300の断面図を示す。瓶針30は、一般に、ゴム栓に穿刺可能な鋭利な先端31を備え、その長手方向に沿って液体用及び気体用の互いに独立した2つの流路32,33が形成されている。カバー300は、頭部350の形状を除いて実施形態1のカバー100と同じである。瓶針30の先端31が頭部350の内腔内に挿入されている。内腔の内周面は瓶針30の先端31及びその近傍の外表面に密着し、流路32,33の開口を塞いでいる。頭部350の先端には、瓶針30が貫通するスリット153が形成されている。上述した種々の変更をカバー300に適用することができる。
本発明の利用分野は特に制限はないが、輸液、輸血、体外血液循環などを行うための輸送ラインで使用されるオス部材に装着されるカバーとして利用することができる。また、患者に投与する薬液等の調製をする際に使用される各種コネクタのオス部材に装着されるカバーとしても利用することができる。特に、漏出又は蒸発することを防止する必要がある危険な薬剤(例えば抗がん剤)や血液等を取り扱う分野で好ましく利用することができる。更に、医療用以外の食品などの液状物を取り扱う各種分野で用されるオス部材に装着されるカバーとして利用することもできる。
10 オスルアー(オス部材)
30 瓶針(オス部材)
11,32,33 オス部材の流路
100,200,300 オス部材用カバー
101 外周壁
150,350 頭部
151 内腔
110,120 圧縮ユニット
111a,112a,121a,122a,211a,221a 外面
111b,112b,121b,122b,211b,221b 外面
111,121 円筒形状
112,122 順テーパ形状
113,123 凸部(厚肉部)
114,124 凹部(薄肉部)
211,221 逆テーパ形状

Claims (15)

  1. 液状物が流れる流路が形成された棒状のオス部材の先端を少なくとも覆う医療用のオス部材用カバーであって、
    略筒形状を有し且つ前記カバーの中心軸方向に弾性的に圧縮変形可能な外周壁と、前記外周壁の一端に設けられ且つ前記外周壁が圧縮変形したとき前記オス部材の先端に貫通される頭部とを備え、
    前記外周壁は、前記中心軸方向に沿って配置された複数の圧縮ユニットを備え、
    前記複数の圧縮ユニットのそれぞれは、前記中心軸方向の圧縮力により変形し、
    Nを2以上の整数としたとき、前記複数の圧縮ユニットのそれぞれには、N個の厚肉部が前記中心軸に対して等角度間隔で形成されており、または、N個の薄肉部が前記中心軸に対して等角度間隔で形成されており、または、N個の厚肉部及びN個の薄肉部の両方が前記中心軸対して等角度間隔で形成されており、
    前記複数の圧縮ユニットのそれぞれの厚みは、周方向において周期的に変化しており、
    前記中心軸方向に隣り合う2つの圧縮ユニット間において、厚みの周期的な変化の前記中心軸に対する位相がずれていることを特徴とする医療用のオス部材用カバー。
  2. 前記N個の厚肉部のそれぞれは、前記中心軸方向と平行な方向に延びたリブ状の凸部である請求項1に記載の医療用のオス部材用カバー。
  3. 前記N個の薄肉部のそれぞれは、前記中心軸方向と平行な方向に延びた溝状の凹部である請求項1又は2に記載の医療用のオス部材用カバー。
  4. 前記N個の厚肉部及び前記N個の薄肉部のうちの少なくとも一方は、これが形成された圧縮ユニットの中心軸方向の全範囲にわたって延びている請求項1〜3のいずれかに記載の医療用のオス部材用カバー。
  5. 前記N個の厚肉部は、前記外周壁の外面に形成されている請求項1〜4のいずれかに記載の医療用のオス部材用カバー。
  6. 前記N個の薄肉部は、前記外周壁の内面に形成されている請求項1〜5のいずれかに記載の医療用のオス部材用カバー。
  7. 前記複数の圧縮ユニットのそれぞれは、外面及び内面のいずれもが前記頭部から遠ざかるにしたがって拡径する順テーパ面である順テーパ形状を備える請求項1〜6のいずれかに記載の医療用のオス部材用カバー。
  8. 前記複数の圧縮ユニットのそれぞれは、前記順テーパ形状よりも前記頭部側に、内面及び外面のいずれもが円筒面である円筒形状を備える請求項7に記載の医療用のオス部材用カバー。
  9. 前記複数の圧縮ユニットのそれぞれは、前記順テーパ形状よりも前記頭部側に、内面及び外面のいずれもが前記頭部から遠ざかるにしたがって縮径する逆テーパ面である逆テーパ形状を備える請求項7に記載の医療用のオス部材用カバー。
  10. 前記複数の圧縮ユニットは略相似形状を有し、径が異なる複数の圧縮ユニットが、前記頭部から遠い圧縮ユニットほどその径が大きくなるように配置されている請求項1〜9のいずれかに記載の医療用のオス部材用カバー。
  11. 前記中心軸の任意の位置における前記中心軸に垂直な面に沿った前記外周壁の断面形状は、略円形である請求項1〜10のいずれかに記載の医療用のオス部材用カバー。
  12. 前記中心軸方向に隣り合う2つの圧縮ユニット間において、厚みの周期的な変化の位相が前記中心軸に対して360/2N度だけずれている請求項1〜11のいずれかに記載の医療用のオス部材用カバー。
  13. 前記頭部は、前記オス部材の先端が挿入される内腔を備え、
    前記内腔に前記オス部材の前記先端が挿入されたとき、前記頭部は、前記オス部材に形成された前記流路の開口を塞ぐ請求項1〜12のいずれかに記載の医療用のオス部材用カバー。
  14. 前記オス部材が、円筒面又はテーパ面である外周面を備えたオスルアーである請求項1〜13のいずれかに記載の医療用のオス部材用カバー。
  15. 前記オス部材が、互いに独立した2つの流路を備える瓶針である請求項1〜14のいずれかに記載の医療用のオス部材用カバー。
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