JP5903556B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は過放電特性、過充電特性に優れた、正極活物質がチタン酸リチウムである1.5V級非水電解液二次電池に関するものである。
近年、SRAMやRTCの駆動電圧の低下により、作動電圧が1.5Vで、低温での充放電特性に優れた二次電池が要望されている。この要望に対してニッケル水素電池などの従来の水溶液系二次電池では、低温環境下における電解液の凝固などの理由により対応できず、非水電解液二次電池が有望視されている。これに対応できる電池として、これまでに正極にチタン酸リチウムを、負極に炭素材料を組み合わせた非水電解液二次電池が検討されてきた。
このチタン酸リチウムを正極に用いた非水電解液二次電池は、充放電サイクル性能には優れるが、過放電や過充電時に劣化が大きく長期信頼性が要求される様々な用途への展開が課題となっている。
特許文献1では、チタン酸リチウムを活物質とする正極、リチウムが吸蔵された炭素材料を含む負極からなる二次電池において、正極容量を負極容量に対して1.05〜1.20倍にすることで正極電位の低下を抑制し、過放電時や過充電時における容量劣化が抑制することが提案されている。
特開平11−260412号公報
しかしながら、本発明者らの検討によると、特許文献1の上記非水電解液二次電池においてもその効果は不十分であり、過放電時および過充電時に著しく容量劣化してしまうことがわかった。
本発明は上記課題を解決し、過充電や過放電特性に優れたチタン酸リチウムを正極に用いた1.5V級の非水電解液二次電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、正極と負極とをセパレータを介して対抗配置した発電要素を非水電解液とともに外装体内に封入してなる非水電解液二次電池において、前記正極は活物質としてのチタン酸リチウムと、導電助剤およびバインダーからなり、前記バインダーとして、スチレンブタジエンゴム、またはエチレン・メタクリル酸共重合体を用い、負極には予めリチウムが吸蔵された負極からなり、正極容量が負極容量よりも小さく、電池容量が正極により決定され、前記負極容量に対する前記正極容量の比(正極容量/負極容量)が0.70以上0.95以下であり、前記負極はSiと黒鉛の複合活物質からなり、前記負極のSiと黒鉛の電気容量比においてSiの方が大きく、前記複合活物質は黒鉛とSiの電気容量比が4:6〜3:7であることを特徴とする非水電解液二次電池である。
本発明によれば、チタン酸リチウム正極を用いた電池の過充電・過放電特性を著しく向上させることができ、様々な用途に対応することができる1.5V級非水電解液二次電池を得ることができる。
本発明の一実施の形態における非水電解液二次電池の断面図
本発明における第1の発明は、正極と負極とをセパレータを介して対抗配置した発電要素を非水電解液とともに外装体内に封入してなる非水電解液二次電池において、前記正極は活物質としてのチタン酸リチウムと、導電助剤およびバインダーからなり、前記バインダーとして、スチレンブタジエンゴム、エチレン・メタクリル酸共重合体などのフッ素を含有しないゴムまたはオレフィン系樹脂を用いており、負極には予めリチウムが吸蔵された負極からなり、正極容量が負極容量よりも小さく、電池容量が正極により決定されることを特徴とする非水電解液二次電池である。
この構成とすることで、チタン酸リチウム正極を用いた電池の過充電・過放電特性を著しく向上させることができ、長期信頼性が要求される様々な用途への展開が可能となる。
本発明者らは、チタン酸リチウムと混合するバインダーの種類が正極の特性に大きく影響を与えることを確認した。バインダー材料としては、特許文献1にも記載されているようにフッ素系樹脂のPTFEが主に用いられている。このフッ素系樹脂は、リチウムとの反応電位が正極活物質であるチタン酸リチウムと同等かより低い電位にある。また、フッ素系樹脂はリチウムと反応することで、フッ化リチウムと炭素材料になり、大きく膨張する。放電により正極にリチウムが挿入されると活物質であるチタン酸リチウムだけでなく、バインダーのフッ素系樹脂と反応するため、正極の大幅な膨張やリチウムが消費されてしまい、結果として、電池容量の低下や、充放電サイクル性能が低下してしまう。チタン酸リチウム自身は体積膨張がほとんどなく、リチウムを消費する不可逆反応の小さい活物質であるが、その特徴を生かせていない。
その為、正極容量を負極容量より大きくして(1.05〜1.20倍)、正極の電位を低下させず、バインダーとリチウムとの反応を抑制することができる。その結果として、不可逆容量が小さくなり、電極自身の膨張も抑制されて、充放電サイクル特性が向上する。課題としては、正極容量の5〜20%を使用しない為、体積当りのエネルギー効率が悪くなるという点があった。加えて、容量規制をしても、高温時の過放電特性や連続充電特性の劣化が進んでしまった。
本発明では、正極容量を完全に有効活用でき、正極電位を下げることで負極の電位を上げない設計ができるため、高温時の過放電特性や連続充電特性の劣化が抑制される。加えて、体積当りのエネルギー効率も向上する。
本発明における第2の発明は、前記負極が、Siと黒鉛の複合活物質からなることを特徴とする非水電解液二次電池である。負極の電位安定化については、単一の活物質を用いるよりも複合活物質を用いることが好ましい。Siと黒鉛はリチウムとの反応電位が同じ部分と異なる部分が存在する。その為、本発明の正極容量を大きくした電池においても、負極の電位安定性が向上し、高温時の過放電特性や連続充電特性の劣化を抑制することができる。
本発明における第3の発明は、前記負極のSiと黒鉛の電気容量比においてSiの方が大きいことを特徴とする非水電解液二次電池である。黒鉛の反応電位は平坦な領域が多いが、Siの場合は反応電位が傾斜的なため、Siの方が黒鉛に比べて電位安定性が高く、高温時の過放電特性や連続充電特性が向上する。
特に反応面積が大きい非晶質相と結晶質合金相からなるSiを用いると効果が大きい。また、Siと黒鉛の比率は質量比で60:40〜90:10の範囲が好ましく、Siの比率を大きくすることが好ましい。
非晶質相と結晶質合金相からなるSiを合成するメカニカルアロイング法は、ボールミルを用いて原料混合物を機械的に撹拌、混合し、原料混合物にエネルギーを与えて固相反応により合金粉末を作製する方法である。メカニカルアロイング法で用いるボールミルとしては、転動ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミルがあげられる。
メカニカルアロイング法により得られるSi非晶質相は、広角X線回折法により得られるX線回折像において、Siの(111)面の回折ピークが存在しなくなっており、最大結晶子サイズが200nm以下になっている。
前記Siと合金化可能な金属としては、Ti、Co、Ni、Cu、Mg、Zr、V、Mo、W、MnおよびFeを用いることができる。負極の電気伝導性の観点からは電子伝導性の高いSiとTiの結晶質合金相が好ましく、組成式TiSiで表される金属間化合物相が特に好ましい。
Siと合金化させる金属元素Mとの質量比が10:90〜40:60であることが好ましい。また、三元合金については、Siと、合金化元素M1と合金化元素M2と、の質量比が10:90(M1とM2の質量比は任意)〜40:60(M1とM2の質量比は任意)であることが好ましい。
以下、本発明の好ましい実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施の形態は本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1は本発明の一実施の形態による非水電解液二次電池の一例であるコイン型リチウム二次電池の断面図である。
発電要素を収容するコイン型の電池外装体の容器は、耐食性に優れたステンレス鋼からなる正極缶1と、同様にステンレス鋼の負極缶2、及び正極缶1と負極缶2とを絶縁する機能に加え、物理的に発電要素を液蜜的に電池容器内に密閉するためのガスケット3を有している。
正極缶1と負極缶2との間に介在されるガスケット3には、材料としてポリプロピレン樹脂やポリフェニレンスルフイド、ポリエーテルエーテルケトンなどのエンジニアリングプラスチックやフッ素樹脂からなるものを使用することができる。このガスケット3と正極缶1及び負極缶2との間にはシーラント(図示せず)が形成されている。
シーラントとしては、例えばブチルゴムをトルエンで希釈した溶液を塗布し、トルエンを蒸発させることによりブチルゴム膜からなるシーラントを形成することができる。
正極4は、活物質としてのチタン酸リチウムに、導電剤、バインダーを添加し、純水を加えて湿式混合した後、乾燥して得られた合剤粉末を成型したものである。
正極4の導電剤としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、デンカブラックからなる群より選択される少なくとも一種が好ましい。加えて、天然黒鉛、人造黒鉛などを混合して用いることができる。導電剤の配合量としては、3〜10質量%の範囲である。
正極4のバインダーとしては、フッ素を含有しないゴムまたはオレフィン系樹脂が用いられ、例えばゴムとしてニトリルブタジエンゴム、メタクリレート・ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、オレフィン系樹脂としてエチレン・メタクリル酸共重合体などを用いることができる。
負極5としては天然黒鉛、人造黒鉛、難黒鉛化性炭素などの炭素材料を活物質に、カーボンブラックを導電剤に、バインダーにポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなる合剤やシート状のLi―Al合金やシート状のLiーSi合金などがあげられる。特に、Siの非晶質相とSiとTiの結晶質合金相からなるSiと、黒鉛を活物質に、導電剤にカーボンブラック、バインダーに非架橋型のポリアクリル酸を湿式混合した後、乾燥して得られた合剤粉末を成型したものを用いることが好ましい。
この黒鉛としては、天然黒鉛、人造黒鉛などを用いることができる。
正極4と負極5との間に配置されるセパレータ6には、図示していない非水電解液が充填されている。正極集電体7は正極缶1の内面にカーボン塗料を塗布することで形成されている。
多孔質絶縁体である不織布、フィルムなどのセパレータ6の材料としては、ポロプロピレン、ポリエチレンなどのオレフィン系ポリマー、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンスルフイド、ポリエーテルエーテルケトンなどのエンジニアリングプラスチック、無機のガラス繊維などが使用できる。
非水電解液を構成する溶質としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiCFSO、LiAsF、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiN(CFSO)(CSO)などの単体あるいは複数成分を混合して使用することができる。
また、非水電解液を構成する溶媒として、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、スルホラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、γ−ブチロラクトンなどの単体または複数成分を使用することができるが、これに限定されるものではない。
エチレンサルフィド、1,3プロパンサルトン、1,4ブタンスルトン、スルホレン、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカボネートを有機電解液に対して1〜10質量%添加して用いることができる。
以下、本発明の好ましい実施例について説明する。
(実施例1)
参考電池1の作製)
図1は、本発明の実施例で用いた厚さ1.4mm、直径6.8mmの非水電解液二次電池の断面図である。
正極4は、水酸化リチウムとアナターゼ形の二酸化チタンとの混合物を850℃で10時間焼成して得られたチタン酸リチウムを活物質に、導電剤として比表面積が800m/gのカーボンブラックとpHが10のエチレン・メタクリル酸共重合体を分散させた水溶液系バインダーとを、純水を混合したのち水分を乾燥させて正極合剤を得た。正極合剤は、活物質、導電剤、バインダーを85:7:8の質量比の合剤とした。この合剤を、直径4mm、厚さ0.7mmのペレット状に成型した後、150℃中で12時間乾燥した。得られたペレット状の正極材料は、正極缶1の内面にカーボン塗料を塗布することで形成された正極集電体7に接触するようにしてある。
負極5は、活物質として(002)面の格子定数が3.35の天然黒鉛と、導電材として比表面積が800m/gのカーボンブラックと、pHが2のポリアクリル酸からなる水溶液系バインダーとを、純水を加えて湿式混合したのち、水分を乾燥させて負極合剤を得た。合剤組成は、活物質:導電剤のカーボンブラック:ポリアクリル酸の質量比が90:5:5である。負極合剤を、直径4mm、厚さ0.3mmのペレット状に成型した後、150°C中で12時間乾燥して負極5を得た。
リチウム金属のシートを負極の封口板の表面に圧着した。電池組み立て時に、非水電解
液を注入することによりリチウムと負極5が短絡した状態になり、電気化学的にリチウムが負極5の天然黒鉛に吸蔵されて、CLiで表される層間化合物を得た。リチウム金属のシートはCLiが形成される理論容量に相当する容量になるよう外径と厚みの形状を設定した。
正極4と負極5との間に配置されるセパレータ6には、ポリプロピレン製のフィルムとポリプロピレン製の不織布の2枚からなるものを使用し、ポリプロピレン製のフィルムが負極5側に、ポリプロピレン製の不織布が正極4側に対向するように配置した。
プロピレンカーボネート(PC)とエチレンカーボネート(EC)と1,2・ジメトキシエタン(DME)の体積比が3:2:5の混合溶媒に溶質として1molのLiN(CFSOを溶解させた非水電解液を用いた。この非水電解液は正極缶1、負極缶2とガスケット3からなる電池容器内のセパレータ6に含浸されている。正極容量/負極容量の容量比は0.95である。
このようにして得られた非水電解液二次電池を、本実施例1に係る参考電池1とした。
参考電池2の作製)
参考電池1の正極容量/負極容量の容量比を0.90にした以外は同構成である参考電池2を作製した。
参考電池3の作製)
参考電池1の正極容量/負極容量の容量比を0.85にした以外は同構成である参考電池3を作製した。
参考電池4の作製)
参考電池1の正極容量/負極容量の容量比を0.80にした以外は同構成である参考電池4を作製した。
参考電池5の作製)
参考電池1の正極容量/負極容量の容量比を0.75にした以外は同構成である参考電池5を作製した。
参考電池6の作製)
参考電池1の正極容量/負極容量の容量比を0.70にした以外は同構成である参考電池6を作製した。
参考電池7の作製) 参考電池1の負極活物質をSiにした以外は同構成である参考電池7を作製した。
ここで負極活物質のSiはSiの非晶質相とSiとTiの結晶質合金相からなるものである。非晶質のSiを含むTi−Si合金は、母合金ドープ法によりSiの1cmあたりP原子を1×1018個ドープしたSiウェハを、乳鉢で砕いて平均粒径1mmの粉末とした。また、母合金ドープ法によりSiの1cmあたりB原子を1×1018個ドープしたSiウェハを、乳鉢で砕いて平均粒径1mmの粉末とした。
このN型半導体とP型半導体のSi粉末を質量比で10:90で混合した1.5kgと、平均粒径0.5mmのTi粉末1kgと、1インチ径のステンレス鋼製ボール300kgとを、内容積95リットルのステンレス鋼製の振動ボールミル(商品コード:FV−30、中央加工機社製)の容器内に入れて蓋をした。
容器内を減圧し、Arガスを容器内が1気圧になるまで導入した。次いで、振動ボールミルの振幅を8mm、駆動モータの回転数を1200rpmにそれぞれ設定して、20時間メカニカルアロイングを行い、負極活物質として用いるTi37wt%−Si63wt%合金粉末を作製した。
波長1.5405ÅのCuKα線を線源として、広角X線回折装置(商品コード:RINT−2500、理学電機社製)を用いて、回折角2θ=10°〜80°の範囲における回折強度を測定した。Siの(111)面に帰属する回折角付近におけるピークの有無を調べたところ、ピークは存在しなかった。
また、得られた合金粉末をTEM(透過型電子顕微鏡)を用いて観察したところ、その最大結晶子サイズは40nmであり、平均結晶子サイズは10nmであった。Siの非晶質相とTiとSiの合金相からなる活物質が得られた。
(比較電池Aの作製)
参考電池1の正極容量/負極容量の容量比を1.05にした以外は同構成である比較電池Aを作製した。
(比較電池Bの作製)
参考電池1の正極容量/負極容量の容量比を1.10にした以外は同構成である比較電池Bを作製した。
(比較電池Cの作製)
参考電池1の正極容量/負極容量の容量比を1.20にした以外は同構成である比較電池Cを作製した。
(比較電池Dの作製)
参考電池1の正極のバインダーとしてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いた以外は同構成である比較電池Dを作製した。
(比較電池Eの作製)
参考電池1の正極のバインダーとして4フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)を用いた以外は同構成である比較電池Eを作製した。
参考電池1〜7と比較電池A〜Eについて、初期充放電容量を確認した。まず、0.1mAの定電流で0.8Vまで1サイクル目の放電を行った。続いて、2サイクル目として0.1mAの定電流で2.0Vまで充電後、0.5Vまで放電した。こうして得られた2サイクル目の放電容量を参考電池1の初期充放電容量の相対値として100とした。また、参考電池2〜7と比較電池A〜Eの容量については参考電池1を基準とした相対値として初期充放電容量を求めた。
充放電サイクル試験は初期放電容量確認と同様の条件で100回充放電を行い、放電容量を確認した。
また、0.1mAの定電流で0Vまで放電して過放電状態にした後、30KΩの放電抵抗を接続して完全放電状態で60℃の環境槽に保存した。100日経過後に、環境槽から室温環境下に出して放電抵抗を取り除き、0.1mAの定電流で2.0Vまで充電した後、0.1mAの定電流で0.5Vまで放電して過放電後の放電容量を測定した。
過充電評価は、初期容量確認後に0.1mAの定電流で2.0Vまで放電した後、60℃の環境槽に入れて2.0Vの電圧を連続印加した状態で保存した。100日経過後に、環境槽から出して、0.1mAの定電流で0.5Vまで放電して過充電後の放電容量を測定した。
初期充放電容量、充放電サイクル後の放電容量、過放電後の放電容量、過充電後の放電容量の結果を(表1)に示す。それぞれ初期充放電容量を100とし、相対値で示した。
正極のバインダーとしてフッ素を含有しないエチレン・メタクリル酸共重合体を用い、正極容量が負極容量よりも小さい参考電池1〜7については、正極に起因する特性劣化が抑制されることにより、充放電サイクル後、60℃の過放電後と過充電後において高い放電容量を維持することができた。
正極のバインダーとして、フッ素を含有しないエチレン・メタクリル酸共重合体を用い、正極容量が負極容量よりも大きい比較電池A〜Cについては、正極に起因する特性劣化が軽減されるものの、負極の劣化により、充放電サイクル後、60℃の過放電後と過充電後において放電容量が低下した。
正極のバインダーとして、フッ素を含有するポリテトラフルオロエチレン、4フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体を用い、正極容量が負極容量よりも小さい比較電池D,Eについては、正極のバインダーに起因する劣化により充放電サイクル後、60℃の過放電後と過充電後において放電容量が著しく低下した。
(実施例2)
参考電池8の作製)
参考電池1の負極に黒鉛とSiの容量比が7:3になるように配合された複合活物質以外は同構成である参考電池8を作製した。
参考電池8について実施例1と同様に充放電サイクル、過放電、過充電試験を行った。その結果を表2に示す。
負極に複合活物質を用いた参考電池8では、若干の特性の向上が見られた。
(実施例3)
参考電池9の作製)
参考電池1の負極に黒鉛とSiの容量比が6:4になるように配合された複合活物質以外は同構成である参考電池9を作製した。
参考電池10の作製)
参考電池1の負極に黒鉛とSiの容量比が5:5になるように配合された複合活物質以外は同構成である参考電池10を作製した。
(発明電池11の作製)
参考電池1の負極に黒鉛とSiの容量比が4:6になるように配合された複合活物質以外は同構成である発明電池11を作製した。
(発明電池12の作製)
参考電池1の負極に黒鉛とSiの容量比が3:7になるように配合された複合活物質以外は同構成である発明電池12を作製した。
参考電池13の作製)
参考電池1の負極に黒鉛とSiの容量比が1:9になるように配合された複合活物質以外は同構成である参考電池13を作製した。
参考電池9〜10、13、発明電池11、12について実施例1と同様に充放電サイクル、過放電、過充電試験を行った。その結果を表3に示す。
前記負極のSiと黒鉛の容量比がSiの方が大きくなるほど、特性において更に向上が見られた。
充放電サイクル性能、過充電、過放電特性に優れた1.5V級非水電解液二次電池を提供することで、長期間に渡って使用される様々な機器の電源としての用途に対応することができ、産業上の利用価値は非常に高い。
1 正極缶
2 負極缶
3 ガスケット
4 正極
5 負極
6 セパレータ
7 正極集電体

Claims (1)

  1. 正極と負極とをセパレータを介して対抗配置した発電要素を非水電解液とともに外装体内に封入してなる非水電解液二次電池において、前記正極は活物質としてのチタン酸リチウムと、導電助剤およびバインダーからなり、前記バインダーとして、スチレンブタジエンゴム、またはエチレン・メタクリル酸共重合体を用い、負極には予めリチウムが吸蔵された負極からなり、正極容量が負極容量よりも小さく、電池容量が正極により決定され、前記負極容量に対する前記正極容量の比(正極容量/負極容量)が0.70以上0.95以下であり、前記負極はSiと黒鉛の複合活物質からなり、前記負極のSiと黒鉛の電気容量比においてSiの方が大きく、前記複合活物質は黒鉛とSiの電気容量比が4:6〜3:7であることを特徴とする非水電解液二次電池。
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