JP2009252348A - 非水電解質電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】SiもしくはSnを含む負極活物質と、結着剤であるポリアクリル酸とを含む負極を備えた非水電解質電池において、高い充放電サイクル特性を維持し、かつ長期保存特性を向上させる。
【解決手段】本発明の非水電解質電池は、可逆的にリチウムの吸蔵・放出が可能な正極3と、SiもしくはSnを含む負極活物質と結着剤とを含む負極4とを有する非水電解質電池である。負極4の結着剤は、重量平均分子量が2万以上、30万以下の非架橋型ポリアクリル酸と重量平均分子量が50万以上、300万以下の非架橋型ポリアクリル酸との混合物である。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の非水電解質電池は、可逆的にリチウムの吸蔵・放出が可能な正極3と、SiもしくはSnを含む負極活物質と結着剤とを含む負極4とを有する非水電解質電池である。負極4の結着剤は、重量平均分子量が2万以上、30万以下の非架橋型ポリアクリル酸と重量平均分子量が50万以上、300万以下の非架橋型ポリアクリル酸との混合物である。
【選択図】図1
Description
本発明は、珪素(Si)もしくは錫(Sn)を含む材料を活物質とし、ポリアクリル酸を結着剤として含む負極を備えた非水電解質電池の長期保存特性の向上に関する。
非水電解質電池は、各種電子機器の主電源やメモリーバックアップ電源として広く使用されている。特に近年、携帯電話やデジタルスチルカメラをはじめとする小型携帯機器の増加に伴い、非水電解質電池の需要は年々増加の一途をたどっている。また、機器の小型化・軽量化が進行する一方、機器の高機能化が要求され、そのメモリー容量も増大する傾向にある。そのため、主電源・バックアップ電源ともに小型でかつ高容量であることが求められている。
特に二次電池をこれらの電源に用いる場合には、深い深度での充放電繰返し特性(サイクル特性)に優れておりかつ高容量であることが要求される。近年、高エネルギー密度で良好なサイクル特性を示す可能性のある負極活物質としてSiもしくはSnを含む材料の検討が進められている。
SiもしくはSnを含む活物質を負極に使用する場合、充放電を繰返した際の活物質の膨張・収縮による体積変化が大きい。そのためサイクル経過に伴う合剤層の崩壊が激しく、合剤層と集電層との電気的接触性の低下や合剤層内での導電経路の断絶による内部抵抗の上昇が生じやすいという課題がある。さらには合剤層自体の崩壊に伴う表面積増加によって、活物質と溶媒や水分などとの副反応によるガス発生や容量低下も著しい。
合剤層の強度を向上するためには結着剤の選択が重要である。これまでに実用化されているグラファイト系活物質に対しては、スチレンブタジエンゴム(SBR)やカルボキシルメチルセルロース(CMC)が使用されている。しかしながらこのような従来の結着剤では合剤層強度を維持できず、充分なサイクル特性を得ることが不可能であった。
そこで、Siを含む材料を負極活物質として使用した際に良好なサイクル特性を得るため、特許文献1には、酸化珪素を含む負極においてアクリル酸ポリマーを結着剤として用いることが提案されている。
また特許文献2には、Siを含む負極において非架橋型ポリアクリル酸を用いることが提案されており、かつその重量平均分子量が30万以上、300万以下であるときに、より良好なサイクル特性を示すことが開示されている。
さらに特許文献3には、Siを含む負極が成型体である場合においても、結着剤として重量平均分子量が30万以上、300万以下の非架橋型ポリアクリル酸を使用するとサイクル特性が向上することが開示されている。さらには成型体の空隙率が一定範囲内において、より良好なサイクル特性が得られることも開示されている。
特開2000−348730号公報
特開2005−216502号公報
特開2007−35434号公報
非架橋型ポリアクリル酸の重量平均分子量は粘性または結着性と相関がある。重量平均分子量が小さいと結着性が低下し、従来の結着剤同様に負極合剤層の強度を維持することが困難となる。一方、非架橋型ポリアクリル酸の重量平均分子量が大きければ、結着性が向上し、充放電の繰返しに伴う負極合剤層の崩壊を抑制することが可能となってサイクル特性は向上する。しかしながら発明者らが種々検討を重ねた結果、非架橋型ポリアクリル酸の重量平均分子量が大きいとサイクル特性は向上するものの、保存特性が低下することが確認された。
非架橋型ポリアクリル酸の重量平均分子量が大きいほど吸湿性が高いため、負極に結着剤として使用される場合、乾燥によって水分を除去することが困難であると考えられる。また、乾燥後にも吸湿しやすいと考えられる。そのため組み立てた電池内部に水分を保持する可能性が高いと考えられる。SiやSnを含む負極活物質を負極に使用した場合、充放電する際に電池内の微量水分との反応によってガスが発生する。そのため重量平均分子量が大きい非架橋型ポリアクリル酸を結着剤として用いると、長期保存や長期にわたる使用において、ガス発生および負極活物質の不活性化のために電池の内部抵抗上昇や容量低下といった特性劣化が加速する要因になると考えられる。
さらに、非架橋型ポリアクリル酸は、水分と一価金属イオンの存在する状態において、カルボキシル基が一価金属イオンと反応を起こしやすいといわれている。電池内部においてはリチウムイオンが存在するため、吸湿性の高い高分子量の非架橋型ポリアクリル酸のカルボキシル基は、水分の存在下で、リチウムイオンと不可逆反応を起こすことが考えられる。そのため、分子量が大きい非架橋型ポリアクリル酸を結着剤として用いると、長期保存や長期にわたって使用された場合などに、不可逆反応によるガス発生やリチウムの不活性化のために電池の内部抵抗上昇や容量低下といった電池特性劣化が生じやすいことも予想される。
本発明は、良好なサイクル特性を維持しつつ、かつ長期保存特性にも優れた非水電解質電池を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の非水電解質電池は、正極と負極と非水電解質とを備える。正極は可逆的にリチウムの吸蔵・放出が可能である。負極はSiもしくはSnを含み、可逆的にリチウムの吸蔵・放出が可能な負極活物質と結着剤とを含む。非水電解質は正極と負極との間に介在する。負極に含まれる結着剤は、重量平均分子量が2万以上、30万以下の非架橋型ポリアクリル酸である第1成分と、重量平均分子量が50万以上、300万以下の非架橋型ポリアクリル酸である第2成分との混合物である。
本発明によれば、良好なサイクル特性を維持しつつ、かつ長期保存特性にも優れた非水電解質電池を提供することが可能となる。
本発明による第1の発明は、正極と負極と非水電解質とを備えた非水電解質電池である。正極は可逆的にリチウムの吸蔵・放出が可能である。負極はSiもしくはSnを含み、可逆的にリチウムの吸蔵・放出が可能な負極活物質と結着剤とを含む。非水電解質は正極と負極との間に介在する。負極に含まれる結着剤は、重量平均分子量が2万以上、30万以下の非架橋型ポリアクリル酸である第1成分と、重量平均分子量が50万以上、300万以下の非架橋型ポリアクリル酸である第2成分との混合物である。この構成により、良好なサイクル特性を維持しつつ、かつ長期保存特性も向上させることができる。
本発明による第2の発明は、第1の発明において、結着剤における第1成分の占める割合が、10質量%以上、50質量%以下である非水電解質電池である。混合比をこの範囲とすることにより、より良好なサイクル特性を維持しつつ、かつ長期保存特性も向上させることができる。
本発明による第3の発明は、第1または第2の発明において、結着剤における第2成分が、重量平均分子量が100万以上、200万以下の非架橋型ポリアクリル酸である非水電解質電池である。この構成により、より良好なサイクル特性を維持しつつ、かつ長期保存特性も、より向上させることができる。
本発明による第4の発明は、第1から第3の発明において、結着剤における第1成分が、重量平均分子量が15万以上、30万以下である非水電解質電池である。この構成により、より良好なサイクル特性および長期保存特性を得ることができ、さらには良好なパルス特性をも有することができる。
本発明による第5の発明は、第1から第4の発明において、結着剤の負極活物質に対する比率が10質量%以上、25質量%以下である非水電解質電池である。結着剤の負極活物質に対する比率をこの範囲とすることにより、より良好なサイクル特性を維持しつつ、かつ長期保存特性も向上させることができる。
本発明による第6の発明は、第1から第5の発明において、負極活物質が、リチウムを可逆的に吸蔵・放出可能なSiを含む合金を含む非水電解質電池である。この合金は、Si相と、リチウムの吸蔵・放出を生じないSiと遷移金属元素との合金相とを含む。この遷移金属元素はチタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)および銅(Cu)から選択される少なくとも1種である。この構成により、リチウムの吸蔵・放出を生じないSiと遷移金属元素との合金相が、リチウムの吸蔵・放出に伴うSi相の崩壊による負極の導電経路の断絶を抑制することができ、より良好なサイクル特性を確保することが可能となる。
本発明による第7の発明は、第6の発明において、上記合金中のSi相が非晶質構造である非水電解質電池である。Si相が非晶質構造であることにより、リチウムの吸蔵・放出によるSi相の崩壊を抑制することが可能であり、より良好なサイクル特性を得ることができる。
本発明による第8の発明は、第1から第5の発明において、負極活物質が、リチウムを可逆的に吸蔵・放出可能なSnを含む合金を含む非水電解質電池である。この合金は、Sn相と、リチウムの吸蔵・放出を生じないSnと遷移金属元素との合金相とを含む。この遷移金属元素はTi、Zr、Fe、Co、Ni、WおよびCuから選択される少なくとも1種である。この構成により、リチウムの吸蔵・放出を生じないSnと遷移金属元素との合金相が、リチウムの吸蔵・放出に伴うSn相の崩壊による負極の導電経路の断絶を抑制することができ、より良好なサイクル特性を確保することが可能となる。
本発明による第9の発明は、第8の発明において、上記合金中のSn相が非晶質構造である非水電解質電池である。Sn相が非晶質構造であることにより、リチウムの吸蔵・放出によるSn相の崩壊を抑制することが可能であり、より良好なサイクル特性を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施の形態は本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1は本発明の実施の形態による非水電解質電池の一例であるコイン型リチウム電池の断面模式図である。この電池は正極活物質と導電剤と結着剤とを含む正極3と、Siを含む負極活物質と導電剤と結着剤とを含む負極4と、セパレータ5と、図示しない非水電解液とを有する。セパレータ5は樹脂不織布や微多孔性フィルムを円形に打ち抜いて構成されている。ケース1の開口部には、環状に射出成型した樹脂製のガスケット6が配置されている。ガスケット6を介して封口板2を配し、ケース1の開口上端部を内方に屈曲させてケース1をカシメ加工することによりこの電池は密封されている。負極4をリチウムと合金化させるためには、電池組立時に負極4の表面にリチウム箔を圧着し、非水電解液の存在下で電気化学的にリチウムを吸蔵させる。
負極4に用いられる結着剤は、重量平均分子量が2万以上、30万以下の非架橋型ポリアクリル酸である第1成分と、重量平均分子量が50万以上、300万以下の非架橋型ポリアクリル酸である第2成分との混合物である。この構成により、良好なサイクル特性を維持しつつ、かつ長期保存特性も向上させることができる。
これは、ポリマー鎖が長く、吸湿性の高い重量平均分子量の大きい非架橋型ポリアクリル酸中に、ポリマー鎖が短く、吸湿性が低い重量平均分子量の小さい非架橋型ポリアクリル酸を混合させることで、重量平均分子量の大きい非架橋型ポリアクリル酸の高い吸湿性を低減させることが可能であるためと考えられる。結着剤全体としての吸湿性の低減効果により、長期保存や長期にわたる使用においても水分の影響を受けにくく、信頼性の高い電池を提供することが可能となる。
このような結着剤において第1成分の占める割合は、10質量%以上、50質量%以下であることが好ましい。混合比をこの範囲とすることにより、より良好なサイクル特性を維持しつつ、かつ長期保存特性も向上させることができる。
また、非架橋型ポリアクリル酸は高分子量であればあるほど吸湿性が高まるため、重量平均分子量が200万を超える非架橋型ポリアクリル酸を使用する場合、より長期に保存した場合、急激に容量劣化が生じる。長期間にわたって使用した場合に、ある時点から高分子量である吸湿性の高い特性が優位に現れるようになるためであると考えられる。重量平均分子量が100万未満の非架橋型ポリアクリル酸を使用する場合、サイクルにおいてある時点から急激な容量劣化を生じる。これは、ある時点において負極4の強度を充分に保つことができなくなるためであると考えられる。したがって、第2成分の重量平均分子量は、100万以上、200万以下であることが、より好ましい。
一方、非架橋型ポリアクリル酸は低分子量であればあるほど粘性が小さく、結着性に乏しい。そのため、重量平均分子量が15万未満の非架橋型ポリアクリル酸を使用する場合、より長期間サイクルさせた場合、また保存させた場合にも、ある時点から急激なパルス特性の低下を生じる。これは、ある時点において結着性の乏しい特性が優位に現れ、負極4の強度を充分に保つことができなくなるためであると考えられる。したがって、第1成分の重量平均分子量は、15万以上、30万以下であることが、より好ましい。
結着剤の負極活物質に対する比率は10質量%以上、25質量%以下であることが好ましい。結着剤が活物質に対して10質量%未満であると、負極4と封口板2を充分に結着させることができない。あるいは負極4自体を充分に結着させることができない。そのためサイクル特性が著しく低下する。一方、25質量%を超えた場合、絶縁体であるポリアクリル酸の配合比率の増加により負極4の抵抗が上昇し、初期の放電であっても低温特性やレート特性が低下する。さらに、吸湿性を有するポリアクリル酸の配合比率が大きいため、電池の長期にわたる使用や長期保存において水分の影響を受けやすく、電池特性劣化が加速される虞がある。
負極活物質は、リチウムを可逆的に吸蔵・放出可能なSiを含む合金であり、この合金が、Si相と、Siと遷移金属元素との合金相とを含み、遷移金属元素がTi、Zr、Fe、Co、Ni、WおよびCuから選択される少なくとも1種であることが好ましい。この構成の負極活物質では、Siと遷移金属元素との合金相はリチウムの吸蔵・放出を生じない。このようなSiと遷移金属元素との合金相が、リチウムの吸蔵・放出に伴うSi相の崩壊による負極内の導電経路の断絶を抑制することができる。そのため、より良好なサイクル特性を確保することが可能となる。なお、Si相と、Siと遷移金属元素の合金相との質量比率は特に限定されるものではなく、Si相の合金中比率が0質量%を超え、80質量%以下の範囲において同様の効果が得られる。
合金中のSi相は非晶質構造であることが好ましい。合金中のSi相が非晶質構造であることにより、リチウムの吸蔵・放出によるSi相の崩壊を抑制可能であり、より良好なサイクル特性を得ることができる。また、Si相が非晶質である場合には、Si相の充放電繰返しサイクルに伴う崩壊が抑制されるため表面積の増加が緩和され、活物質と水分との反応がより生じにくい。そのため、長期保存や長期にわたる使用において、より良好な電池特性を維持できると考えられる。
また、負極活物質は、リチウムを可逆的に吸蔵・放出可能なSnを含む合金であり、この合金が、Sn相と、Snと遷移金属元素との合金相とを含み、遷移金属元素がTi、Zr、Fe、Co、Ni、WおよびCuから選択される少なくとも1種であることが好ましい。この構成の負極活物質では、Snと遷移金属元素との合金相はリチウムの吸蔵・放出を生じない。このようなSnと遷移金属元素との合金相が、リチウムの吸蔵・放出に伴うSn相の崩壊による負極内の導電経路の断絶を抑制することができる。そのため、より良好なサイクル特性を確保することが可能となる。なお、Sn相と、Snと遷移金属元素の合金相との質量比率は特に限定されるものではなく、Sn相の合金中比率が0質量%を超え、80質量%以下の範囲において同様の効果が得られる。
合金中のSn相は非晶質構造であることが好ましい。合金中のSn相が非晶質構造であることにより、リチウムの吸蔵・放出によるSn相の崩壊を抑制可能であり、より良好なサイクル特性を得ることができる。また、Sn相が非晶質である場合には、Sn相の充放電繰返しサイクルに伴う崩壊が抑制されるため表面積の増加が緩和され、活物質と水分との反応が、より生じにくい。そのため、長期保存や長期にわたる使用において、より良好な電池特性を維持できると考えられる。
SiもしくはSnを含む合金を含む負極4は、成型体でもスラリー状にしたものを集電体に塗布した電極であってもよい。またSiもしくはSnを含む負極活物質の製造方法は特に限定されず、メカニカルアロイング法、真空蒸着法、メッキ法、気相化学反応法、液体急冷法、イオンビームスパッタリング法などの合金を得る製造方法であればよい。
負極4の結着剤は、同程度の重量平均分子量を有するポリアクリル酸塩であれば同様の効果を示す。しかしながらポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸塩、アクリル酸−メタクリル酸共重合体などはサイクル特性の著しい低下を生じるため好ましくない。また、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩以外の成分を微量にでも含むことは、適正乾燥温度が異なることなどから、負極4の強度を充分に維持することが困難であり、好ましくない。
負極4の導電剤は、使用充放電電位範囲内において化学反応を起こさない電子導電体であれば特に限定はされない。グラファイト類、カーボンブラック類、炭素繊維などを単独また混合して使用可能である。これらの配合比は、合剤層の導電機能を有するため、負極活物質に対して15質量%以上であれば特に限定されないが、大容量を確保するためには可能な限り少量が好ましい。充分な導電性を確保することができれば導電剤を用いなくてもよい。
正極3に含まれる正極活物質はリチウムの吸蔵・放出が可能であれば特に限定されない。LiMnO2、LiMn2O4、Li4Mn5O12、Li2Mn4O9、MnO2、LiCoO2、LiNiO2、V2O5、V6O13、WO3、Nb2O5、Li4/3Ti5/3O4などの複合酸化物や導電性高分子などが使用可能である。またこれらは単独でも混合して使用してもよい。
正極3の導電剤も使用充放電電位範囲内において化学反応を起こさない電子導電体であれば特に限定されない。負極4と同様、グラファイト類、カーボンブラック類、炭素繊維などを単独また混合して使用可能である。
さらに正極3の結着剤に関しても特に限定されるものではなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体といったフッ素系樹脂、アクリル酸−メタクリル酸共重合体など、公知の材料を使用可能である。
非水電解液を構成する溶質としてはLiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5SO2)2、LiN(CF3SO2)(C4F9SO2)、LiCF3SO3、LiPF6、LiBF4、LiClO4などといった公知の材料を単体または混合して使用可能である。溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、γ−ブチルラクトン、テトラグライム、スルホラン、テトラヒドロフラン、ジオキソランなどを単体または混合して使用可能である。ただし、溶質および溶媒はこれらに限定されない。またこのようにして調製した非水電解液を高分子材料に保持させたゲル状の非水電解質を用いてもよい。高分子材料としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンオキサイド、ポリ塩化ビニル、ポリアクリレート、ポリビニリデンフルオライドヘキサフルオロプロピレンなどを用いることができる。
(負極の作製)
負極活物質として、メカニカルアロイング法によって、Ti41−Si59合金を作製した。その際、TiとSiを質量比で41:59として振動ボールミル装置に投入し、さらに直径15mmのステンレス鋼製ボールを投入した。装置内部をアルゴンで置換し、1気圧に維持した。この条件下でメカニカルアロイング操作を行った。振動ボールミル装置を、振幅8mm、回転数1200rpmの条件で駆動し、80時間、メカニカルアロイングを行った。得られた合金粉末を分級し、63μm以下に整粒し負極活物質として使用した。
負極活物質として、メカニカルアロイング法によって、Ti41−Si59合金を作製した。その際、TiとSiを質量比で41:59として振動ボールミル装置に投入し、さらに直径15mmのステンレス鋼製ボールを投入した。装置内部をアルゴンで置換し、1気圧に維持した。この条件下でメカニカルアロイング操作を行った。振動ボールミル装置を、振幅8mm、回転数1200rpmの条件で駆動し、80時間、メカニカルアロイングを行った。得られた合金粉末を分級し、63μm以下に整粒し負極活物質として使用した。
結着剤は、重量平均分子量が15万の非架橋型ポリアクリル酸水溶液と重量平均分子量が200万の非架橋型ポリアクリル酸水溶液とを固形分の質量比率で30:70となるように攪拌混合して作製した。なお、本実施例において使用した非架橋型ポリアクリル酸は、和光純薬工業(株)製である。
負極活物質のTi41−Si59合金と導電剤であるカーボンブラックと上記結着剤とを固形分の質量比率で100:20:10となるように調練合した。このようにして調製した合剤を、直径4.0mm、厚さ0.40mmのペレット状に成型し、160℃で12時間乾燥し、負極4として用いた。
(正極の作製)
正極活物質には二酸化マンガンと水酸化リチウムをモル比で2:1となるように混合した後、400℃で12時間焼成して得られたマンガン酸リチウムを使用した。この正極活物質と導電剤としてアセチレンブラック、結着剤としてフッ素系樹脂の水性ディスパージョンを固形分質量比率で100:5:8となるように調練合した。このようにして調製した合剤を、直径4.1mm、厚さ1.1mmのペレット状に加圧成型し、その後250℃で10時間乾燥し、正極3を作製した。
正極活物質には二酸化マンガンと水酸化リチウムをモル比で2:1となるように混合した後、400℃で12時間焼成して得られたマンガン酸リチウムを使用した。この正極活物質と導電剤としてアセチレンブラック、結着剤としてフッ素系樹脂の水性ディスパージョンを固形分質量比率で100:5:8となるように調練合した。このようにして調製した合剤を、直径4.1mm、厚さ1.1mmのペレット状に加圧成型し、その後250℃で10時間乾燥し、正極3を作製した。
(非水電解液の調製)
非水電解液は、有機溶媒として、体積比でプロピレンカーボネート:エチレンカーボネート:ジメトキシエタン=1:1:1の混合溶媒を用い、支持電解質として1MとなるようにLiN(CF3SO2)2を溶解して調製した。
非水電解液は、有機溶媒として、体積比でプロピレンカーボネート:エチレンカーボネート:ジメトキシエタン=1:1:1の混合溶媒を用い、支持電解質として1MとなるようにLiN(CF3SO2)2を溶解して調製した。
セパレータ5として、ポリプロピレンの不織布を用いた。また、ガスケットもポリプロピレンで構成した。電池の外形寸法は、外径6.8mm、高さ2.1mmである。以上の製造プロセスにて作製した電池を電池A13とした。
負極4の結着剤として重量平均分子量が1万の非架橋型ポリアクリル酸と重量平均分子量が40万、50万、200万、300万、400万の非架橋型ポリアクリル酸をそれぞれ固形分の質量比率で30:70となるように攪拌混合したものを用いた以外は、電池A13と同様にして作製した電池を電池A1〜A5とした。
負極4の結着剤として重量平均分子量が2万の非架橋型ポリアクリル酸と重量平均分子量が40万、50万、200万、300万、400万の非架橋型ポリアクリル酸をそれぞれ固形分の質量比率で30:70となるように攪拌混合したものを用いた以外は、電池A13と同様にして作製した電池を電池A6〜A10とした。
負極4の結着剤として重量平均分子量が15万の非架橋型ポリアクリル酸と重量平均分子量が40万、50万、300万、400万の非架橋型ポリアクリル酸をそれぞれ固形分の質量比率で30:70となるように攪拌混合したものを用いた以外は、電池A13と同様にして作製した電池を電池A11、A12、A14、A15とした。
負極4の結着剤として重量平均分子量が30万の非架橋型ポリアクリル酸と重量平均分子量が40万、50万、200万、300万、400万の非架橋型ポリアクリル酸をそれぞれ固形分の質量比率で30:70となるように攪拌混合したものを用いた以外は、電池A13と同様にして作製した電池を電池A16〜A20とした。
負極4の結着剤として重量平均分子量が40万の非架橋型ポリアクリル酸と重量平均分子量が50万、200万、300万、400万の非架橋型ポリアクリル酸をそれぞれ固形分の質量比率で30:70となるように攪拌混合したものを用いた以外は、電池A13と同様にして作製した電池を電池A21〜A24とした。
一方、負極4の結着剤として重量平均分子量15万の非架橋型ポリアクリル酸を単独で用いた以外は、電池A13と同様にして作製した電池を電池A25とした。
負極4の結着剤として重量平均分子量200万の非架橋型ポリアクリル酸を単独で用いた以外は、電池A13と同様にして作製した電池を電池A26とした。
上記の電池A1〜A26について以下の評価を行った。(表1)にそれぞれの諸元とともに評価結果を示す。
(50サイクル後の放電容量維持率)
作製した電池各々5個について、0.1mAの定電流で3.3Vから2.0Vまでの充放電を繰返した。上記条件で行った充放電50サイクル後の放電容量維持率の平均値を算出した。
作製した電池各々5個について、0.1mAの定電流で3.3Vから2.0Vまでの充放電を繰返した。上記条件で行った充放電50サイクル後の放電容量維持率の平均値を算出した。
(60℃・90%RH20日保存後の容量残存率)
作製した電池各々10個を60℃・90%RH環境下に放置し、20日間経過後にいったん2.0V以下まで放電した。その後、電池に直列に2kΩの抵抗を介し、3.2Vで60h充電後、22kΩで2.0Vまで放電させたときの残存容量を確認し、容量残存率の平均値を算出した。
作製した電池各々10個を60℃・90%RH環境下に放置し、20日間経過後にいったん2.0V以下まで放電した。その後、電池に直列に2kΩの抵抗を介し、3.2Vで60h充電後、22kΩで2.0Vまで放電させたときの残存容量を確認し、容量残存率の平均値を算出した。
(表1)に示すように、重量平均分子量が小さい非架橋型ポリアクリル酸を単独で結着剤として使用した負極4を用いた電池A25は、良好な高温多湿保存特性を示すが、サイクルにおける特性劣化は大きい。これは分子量の小さい非架橋型ポリアクリル酸の結着性が弱く、負極4の強度を維持できずサイクルに伴う負極4の崩壊が加速されるためであると考えられる。
重量平均分子量が大きい非架橋型ポリアクリル酸を単独で結着剤として使用した負極4を用いた電池A26は、良好なサイクル特性を示すが、高温多湿保存特性が低下する。これは分子量の大きい非架橋型ポリアクリル酸の吸湿性が高いために水分の影響を受けやすいことに起因するものと考えられる。
また、重量平均分子量が1万の非架橋型ポリアクリル酸を使用した場合には、他のどのような重量平均分子量を有する非架橋型ポリアクリル酸と混合したとしてもサイクル特性と高温多湿保存特性の双方に優れる電池を得ることはできない。
一方、重量平均分子量が40万の非架橋型ポリアクリル酸を使用する場合にも、どのような重量平均分子量を有する非架橋型ポリアクリル酸と混合してもサイクル特性および高温多湿保存特性の双方が優れる電池を得ることができない。
さらに、重量平均分子量が400万の非架橋型ポリアクリル酸は粘性が高いために分散させることが非常に困難であり、負極4の作製が不可能で、電池を作製することができなかった。
重量平均分子量が2万以上、30万以下の非架橋型ポリアクリル酸と重量平均分子量が50万以上、300万以下の非架橋型ポリアクリル酸とを混合した電池A7〜A9および電池A12〜A14および電池A17〜A19は、(表1)から明らかなように、サイクル特性と高温多湿保存特性の双方に優れていることが分かった。この理由の詳細は不明であるが、重量平均分子量が2万以上、30万以下の非架橋型ポリアクリル酸と重量平均分子量が50万以上、300万以下の非架橋型ポリアクリル酸とを混合することで、高いサイクル特性を得られる効果と吸湿性を低減させる効果の双方を同時に満たすことが可能となったためであると考えられる。
次に、負極4の結着剤として重量平均分子量が15万の非架橋型ポリアクリル酸水溶液と重量平均分子量が200万の非架橋型ポリアクリル酸水溶液とを固形分の質量比率で5:95、10:90、15:85、50:50、70:30となるように攪拌混合したものを用いた以外は、電池A13と同様にしてそれぞれ電池A27〜A31を作製した。
上記の電池A27〜A31について上述した50サイクル後の放電容量維持率および60℃・90%RH20日保存後の容量残存率について評価を行った。(表2)にそれぞれの諸元とともに評価結果を、電池A13、A25、A26の結果と併せて示す。
(表2)に示すように、重量平均分子量が15万および200万の非架橋型ポリアクリル酸を単独で用いた場合に比べ、それらを混合した結着剤を使用した場合には、サイクル特性、高温多湿保存特性ともに良化する傾向にある。しかし、重量平均分子量が15万の非架橋型ポリアクリル酸の結着剤中比率が10質量%未満であるとサイクル特性、高温多湿保存特性ともにやや低下しており、一方、重量平均分子量が15万の非架橋型ポリアクリル酸の結着剤中比率が50質量%を超えた場合にもサイクル特性、高温多湿保存特性がやや低下する傾向にある。
重量平均分子量が15万の非架橋型ポリアクリル酸の、結着剤中の比率が10質量%以上、50質量%以下においては、サイクル特性および高温多湿保存特性の双方において良好な結果を示した。詳細な理由は不明であるが、この配合比範囲が、サイクル特性および高温多湿保存特性の双方に優れた特性を示すに最適な配合バランスであるものと考えられる。
なお、上記の結果は、負極4の結着剤として重量平均分子量が15万の非架橋型ポリアクリル酸水溶液と重量平均分子量が200万の非架橋型ポリアクリル酸水溶液を用いた場合に得られたものであるが、重量平均分子量が2万以上、30万以下の非架橋型ポリアクリル酸と重量平均分子量が50万以上、300万以下の非架橋型ポリアクリル酸とのいずれの混合組合せにおいても同様の傾向が確認された。
次に、結着剤中の第1成分の混合比率を30質量%とし、第1成分として重量平均分子量が15万の非架橋型ポリアクリル酸と、第2成分として重量平均分子量が50万、80万、100万、250万、300万の非架橋型ポリアクリル酸を混合した以外は電池A13と同様にして、それぞれ電池A32〜A36を作製した。
上記の電池A32〜A36および電池A11、電池A13について、以下の評価を行った。また、電池A25についてはサイクル特性のみ、電池A26については60℃・90%RH保存特性のみ評価を行った。
(サイクル特性)
作製した電池各々5個について、0.1mAの定電流で3.3Vから2.0Vまでの充放電を繰返した。この条件で充放電したときの、充放電繰返し数と容量維持率の平均値をプロットしたものを図2に示す。すなわち、図2は本発明の実施の形態において、結着剤中の第1成分の重量平均分子量が15万であるときの、第2成分の重量平均分子量別のサイクル特性比較図である。
作製した電池各々5個について、0.1mAの定電流で3.3Vから2.0Vまでの充放電を繰返した。この条件で充放電したときの、充放電繰返し数と容量維持率の平均値をプロットしたものを図2に示す。すなわち、図2は本発明の実施の形態において、結着剤中の第1成分の重量平均分子量が15万であるときの、第2成分の重量平均分子量別のサイクル特性比較図である。
(60℃・90%RH保存特性)
作製した電池各々10個を60℃・90%RH環境下に放置し、一定期間経過後にいったん2.0V以下まで放電し、その後、電池に直列に2kΩの抵抗を介し、3.2Vで60h充電後、22kΩで2.0Vまで放電させたときの残存容量を確認した。保存日数と容量残存率の平均値をプロットしたものを図3に示す。すなわち、図3は本発明の実施の形態において、結着剤中の第1成分の重量平均分子量が15万であるときの、第2成分の重量平均分子量別の60℃・90%RH保存特性比較図である。
作製した電池各々10個を60℃・90%RH環境下に放置し、一定期間経過後にいったん2.0V以下まで放電し、その後、電池に直列に2kΩの抵抗を介し、3.2Vで60h充電後、22kΩで2.0Vまで放電させたときの残存容量を確認した。保存日数と容量残存率の平均値をプロットしたものを図3に示す。すなわち、図3は本発明の実施の形態において、結着剤中の第1成分の重量平均分子量が15万であるときの、第2成分の重量平均分子量別の60℃・90%RH保存特性比較図である。
図2に示すように、電池A32〜A36および電池A13については、充放電の初期からあるサイクル数までは、電池A11と比較して容量維持率の低下が小さい。しかしその後、充放電繰返し数が大きくなると、電池A32、電池A33については、あるサイクル数以降、著しく容量維持率が低下する。これは、より長期間使用された場合、ある時点から、非架橋型ポリアクリル酸の結着性の差が現れたためと考えられる。
また、図3に示すように、電池A32〜A36および電池A13について、保存初期からある日数までは、電池A11と比較して容量残存率の低下が小さい。しかしその後、より長期間保存した場合、電池A35、電池A36についてある時点から著しい容量残存率の著しい劣化が生じる。これは、より長期間にわたって使用された場合、ある時点から、重量平均分子量の大きい非架橋型ポリアクリル酸の吸湿性の高さが優位に反映されるようになるためと考えられる。
したがって、結着剤において、第1成分の非架橋型ポリアクリル酸の重量平均分子量が15万のとき、第2成分の非架橋型ポリアクリル酸の重量平均分子量が100万以上、20万以下であれば、より長期間にわたって安定した特性を有する電池を提供することができる。
なお、上記の結果は、第1成分として重量平均分子量が15万の非架橋型ポリアクリル酸を用いた場合の結果であるが、第1成分として重量平均分子量が2万以上、30万以下の範囲にある非架橋型ポリアクリル酸を用いた場合に同様の傾向が確認された。
次に、結着剤中の第1成分の混合比率は30質量%とし、第1成分として重量平均分子量が10万の非架橋型ポリアクリル酸と、第2成分として重量平均分子量が200万の非架橋型ポリアクリル酸を混合した以外は電池A13と同様にして、電池A37を作製した。電池A37および電池A8、電池A13、電池A18について、以下の評価を行った。
(パルス特性(i))
作製した電池各々5個について、0.1mAの定電流で3.3Vから2.0Vまでの充放電を繰返した。この条件で充放電したときの、充放電繰返し前および80サイクル経過後に2mA−5msecの負荷をかけ、そのときの閉路電圧(CCV)を測定し、その平均値をそれぞれ算出した。(表3)にそれぞれの諸元とともに評価結果を示す。
作製した電池各々5個について、0.1mAの定電流で3.3Vから2.0Vまでの充放電を繰返した。この条件で充放電したときの、充放電繰返し前および80サイクル経過後に2mA−5msecの負荷をかけ、そのときの閉路電圧(CCV)を測定し、その平均値をそれぞれ算出した。(表3)にそれぞれの諸元とともに評価結果を示す。
(パルス特性(ii))
作製した電池各々10個を60℃・90%RH環境下に放置した。保存前および保存100日間経過後に、2mA−5msecの負荷をかけ、そのときの閉路電圧(CCV)を測定し、その平均値をそれぞれ算出した。(表4)にそれぞれの諸元とともに評価結果を示す。
作製した電池各々10個を60℃・90%RH環境下に放置した。保存前および保存100日間経過後に、2mA−5msecの負荷をかけ、そのときの閉路電圧(CCV)を測定し、その平均値をそれぞれ算出した。(表4)にそれぞれの諸元とともに評価結果を示す。
(表3)、(表4)に示すように、電池A8、A13、A18、A37は、サイクル前および保存前には同等のパルス特性を有する。しかしながら、充放電繰返し後および保存後には、電池A13および電池A18のパルス時CCVと比較して、電池A8および電池A37のパルス時CCVが低い。これは、より長期間使用された場合、ある時点から、非架橋型ポリアクリル酸の結着性の差が顕著になるためと考えられる。この結着性の差は、負極4の強度に影響を及ぼす。負極4の強度差は通常の負荷においては影響ないが、パルス放電のようなハイレート負荷がかかった場合に顕著に現れるものと考えられる。したがって、結着剤において、第2成分の非架橋型ポリアクリル酸の重量平均分子量が200万のとき、第1成分の非架橋型ポリアクリル酸の重量平均分子量が15万以上、30万以下であれば、幅広い使用条件下において、優れた特性を有する電池を提供することができる。
また、第2成分の非架橋型ポリアクリル酸の重量平均分子量が50万以上、300万以下である場合においても同様の傾向が確認された。
さらに、結着剤中の第1成分の混合比が10質量%以上、50質量%以下の範囲においても同様の傾向が確認された。
次に、負極活物質のTi41−Si59合金と導電剤であるカーボンブラックと電池A13に用いた結着剤とを固形分の質量比率で100:20:7、100:20:15、100:20:25、100:20:35となるように調練合した。このようにして調製した合剤を用いて負極4を作製した以外は電池A13と同様にして、それぞれ電池A38〜A41を作製した。
上記の電池A38〜A41および電池A13について以下の評価を行った。それぞれの諸元とともに評価結果を(表5)に示す。
(サイクル特性)
作製した電池各々5個について、0.1mAの定電流で3.3Vから2.0Vまでの充放電を繰返し、50サイクル後の放電容量維持率の平均値を算出した。
作製した電池各々5個について、0.1mAの定電流で3.3Vから2.0Vまでの充放電を繰返し、50サイクル後の放電容量維持率の平均値を算出した。
(初回放電容量および60℃・90%RH保存特性)
作製した電池各々10個をいったん2.0V以下まで放電し、電池に直列に2kΩの抵抗を介し、3.2Vで60h充電後、5.1kΩで2.0Vまで放電させたときの放電容量を確認した。
作製した電池各々10個をいったん2.0V以下まで放電し、電池に直列に2kΩの抵抗を介し、3.2Vで60h充電後、5.1kΩで2.0Vまで放電させたときの放電容量を確認した。
さらに作製した電池各々10個を60℃・90%RH環境下に放置し、20日間経過後にいったん2.0V以下まで放電し、その後、電池に直列に2kΩの抵抗を介し、3.2Vで60h充電後、22kΩで2.0Vまで放電させたときの容量残存率の平均値を算出した。
(表5)に示すように、負極活物質に対する結着剤の質量比率が10%未満であると、負極4は電極としてほとんど機能しない。この量は、負極4を形成するに充分な結着剤量ではなく、極板強度をまったく維持できない。そのため負極4と封口板2との接触はもちろん、負極4中の導電性も保てず、充放電による容量が発現しない。負極4の崩壊も著しく加速されるため、充放電をほとんど繰返すことができない状態であった。
一方、負極活物質に対する結着剤の質量比率が25%を超えると、絶縁体であるポリアクリル酸の配合比率の増加により負極4の抵抗が上昇して、ハイレートでの充放電時に分極が生じると考えられる。そのため容量が低下している。さらに、吸湿性を有するポリアクリル酸の配合比率が大きいため、電池の長期保存や長期にわたる使用において水分の影響を受けやすくなり、高温多湿保存において容量劣化が加速されたものと考えられる。
また(表5)に示す結果は、第1成分である重量平均分子量が2万以上、30万以下の非架橋型ポリアクリル酸と、第2成分である50万以上、300万以下の非架橋型ポリアクリル酸とを混合させた結着剤であり、その混合組合せがいかなる場合においても同様の傾向を示した。
これらの結果から、負極活物質に対する本発明の結着剤の配合比率が10質量%以上、25質量%以下の範囲において、より良好な特性を有する電池を得られることが分かる。
次に、M41−Si59合金(MはZr、Fe、Co、Ni、WおよびCuから選択される1種)を負極活物質として使用した。これ以外は電池A13と同様にして、それぞれ電池A42〜A47を作製した。
上記の電池A42〜A47について上述した50サイクル後放電容量維持率および60℃・90%RH20日保存後容量残存率について評価を行った。(表6)にそれぞれの諸元とともに評価結果を示す。また、同表に電池A13の結果も併せて示す。
(表6)に示すように、M41−Si59合金(MはZr、Fe、Co、Ni、WおよびCuから選択される1種)を負極活物質として用いた場合にも、良好なサイクル特性および高温多湿保存特性が得られた。
なお、また(表6)に示す結果は、第1成分である重量平均分子量が2万以上、30万以下の非架橋型ポリアクリル酸と、第2成分である重量平均分子量が50万以上、300万以下の非架橋型ポリアクリル酸とを混合させた結着剤であり、その混合組合せがいかなる場合においても同様の傾向を示した。
なお、データを示してはいないが、遷移金属元素としてTi、Zr、Fe、Co、Ni、WおよびCuから複数種を選択した場合も同様の傾向を示すことを確認した。
次に負極活物質のSi相の結晶性について検討した。そのために、負極活物質作製時にメカニカルアロイングさせる時間を20時間とした。これ以外は電池A38〜A41および電池A13と同様にして電池A48〜A52を作製した。メカニカルアロイングさせる時間を80時間としたときのSi合金中のSi相に関しては、XRDにおいてピークがほとんど見られず非晶質構造を示す。一方20時間である場合にはSi相は結晶質構造を有しており、その結晶子サイズは約16nm程度であった。
(サイクル特性)
作製した上記の電池A48〜A54の各々5個について、0.1mAの定電流で3.3Vから2.0Vまでの充放電を繰返した。(表7)には上記条件で行った充放電50サイクル後の放電容量維持率の平均値を示す。
作製した上記の電池A48〜A54の各々5個について、0.1mAの定電流で3.3Vから2.0Vまでの充放電を繰返した。(表7)には上記条件で行った充放電50サイクル後の放電容量維持率の平均値を示す。
(初回放電容量および60℃・90%RH保存特性)
作製した電池各々10個をいったん2.0V以下まで放電し、電池に直列に2kΩの抵抗を介し、3.2Vで60h充電後、5.1kΩで2.0Vまで放電させたときの放電容量を確認した。
作製した電池各々10個をいったん2.0V以下まで放電し、電池に直列に2kΩの抵抗を介し、3.2Vで60h充電後、5.1kΩで2.0Vまで放電させたときの放電容量を確認した。
また、作製した電池各々10個を60℃・90%RH環境下に放置し、20日間経過後にいったん2.0V以下まで放電し、その後、電池に直列に2kΩの抵抗を介し、3.2Vで60h充電後、22kΩで2.0Vまで放電させたときの容量残存率を確認した。それらの平均値も(表7)に示す。
また(表7)には、(表5)に示したSi相が非晶質状態である電池A13および電池A38〜A41の結果も併せて示した。
(表7)に示すように、Si合金中のSi相が結晶質構造である場合にも、電池A13に用いた結着剤を使用することによってサイクル特性および高温多湿保存特性の双方が良好である電池を得られることが確認された。しかし、Si相が非晶質構造である場合と比較してサイクル特性および高温多湿保存特性ともに全体的レベルが低いことも確認され、Si相が非晶質構造であれば、より良好な電池特性が得られることが分かった。
なお、遷移金属元素がTi、Zr、Fe、Co、Ni、WおよびCuから選択される少なくとも1種また複数種である場合も同様の傾向を示すことを確認した。
なお、以上の説明では負極活物質としてSiを含む場合について説明したが、負極活物質としてSnを含む場合についても同様の結果が得られた。
また、以上の説明ではコイン形リチウム電池を例に説明したが、本発明の構成は円筒形電池、角形電池に適用してもよく、電池の形状には限定されない。
以上のように、本発明では、重量平均分子量が2万以上、30万以下の非架橋型ポリアクリル酸である第1成分と、重量平均分子量が50万以上、300万以下の非架橋型ポリアクリル酸である第2成分との混合物である結着剤を、SiもしくはSnを含む負極活物質を有する負極に適用する。この負極を使用する非水電解質電池は、高い充放電サイクル特性を維持し、かつ高い長期保存特性を確保できる。そのため、非水電解質電池の、より高度な長期信頼性の確保において有用である。
1 ケース
2 封口板
3 正極
4 負極
5 セパレータ
6 ガスケット
2 封口板
3 正極
4 負極
5 セパレータ
6 ガスケット
Claims (9)
- 可逆的にリチウムの吸蔵・放出が可能な正極と、珪素もしくは錫を含み、可逆的にリチウムの吸蔵・放出が可能な負極活物質と結着剤とを含む負極と、前記正極と前記負極との間に介在する非水電解質とを備え、前記結着剤は、重量平均分子量が2万以上、30万以下の非架橋型ポリアクリル酸である第1成分と、重量平均分子量が50万以上、300万以下の非架橋型ポリアクリル酸である第2成分との混合物であることを特徴とする非水電解質電池。
- 前記結着剤において前記第1成分の占める割合が、10質量%以上、50質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質電池。
- 前記第2成分は、重量平均分子量が100万以上、200万以下の非架橋型ポリアクリル酸であることを特徴とする請求項1または2に記載の非水電解質電池。
- 前記第1成分は、重量平均分子量が15万以上、30万以下の非架橋型ポリアクリル酸であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の非水電解質電池。
- 前記結着剤の前記負極活物質に対する比率が10質量%以上、25質量%以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の非水電解質電池。
- 前記負極活物質が、リチウムを可逆的に吸蔵・放出可能な珪素合金を含み、前記珪素合金が、珪素相と、リチウムの吸蔵・放出を生じない珪素と遷移金属元素との合金相とを含み、前記遷移金属元素がチタン、ジルコニウム、鉄、コバルト、ニッケル、タングステンおよび銅から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の非水電解質電池。
- 前記珪素合金中の珪素相が非晶質構造であることを特徴とする請求項6に記載の非水電解質電池。
- 前記負極活物質が、リチウムを可逆的に吸蔵・放出可能な錫合金を含み、前記錫合金が、錫相と、リチウムの吸蔵・放出を生じない錫と遷移金属元素との合金相とを含み、前記遷移金属元素がチタン、ジルコニウム、鉄、コバルト、ニッケル、タングステンおよび銅から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の非水電解質電池。
- 前記錫合金中の錫相が非晶質構造であることを特徴とする請求項8に記載の非水電解質電池。
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