JP5902636B2 - 車体前部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車体前部構造に関する。
パワーユニットの両側に配置された一対のフロントサイドメンバと、各フロントサイドメンバから車両前方かつ車両幅方向外側に延出する枝フレームと、枝フレーム及びフロントサンドメンバの前端部同士を連結する連結部材とを備えた車両前部構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された車両前部構造では、フロントサイドメンバよりも車両幅方向の外側において車両前面衝突(以下、この衝突形態を「微小ラップ衝突」という)したときに、枝フレームを介してパワーユニットに車両幅方向の内側へ向けた荷重(横荷重)が伝達される。これにより、パワーユニットを介して衝突側と反対側のフロントサイドメンバ等に荷重を伝達し、衝微小ラップ衝突に対する衝突性能を向上させている。
特開2012−214211号公報 特開2012−166743号公報
しかしながら、特許文献1に開示された車両前部構造において、微小ラップ衝突時に、車両幅方向の内側へ向けた横荷重をより効率的に発生させるためには、改善の余地がある。
本発明は、上記の事実を考慮し、微小ラップ衝突時に、車両幅方向の内側へ向けた横荷重をより効率的に発生させることができる車体前部構造を得ることを目的とする。
請求項1に記載の車体前部構造は、車両前後方向に沿って配置されたフロントサイドメンバと、前記フロントサイドメンバの外側部に結合される結合部と、前記結合部よりも車両前後方向の前側かつ車両幅方向の外側に位置する荷重入力部と、前記荷重入力部と前記結合部とを繋ぐ荷重伝達リブと、前記荷重伝達リブから車両幅方向に延出すると共に、車両幅方向から見て格子状に形成された格子状リブと、を有し、樹脂によって形成された荷重受け部材と、を備えている。
請求項1に係る車体前部構造によれば、荷重受け部材は、フロントサイドメンバの外側部に結合される結合部よりも車両前後方向の前側かつ車両幅方向の外側に位置する荷重入力部を有している。この荷重入力部と結合部とは、荷重伝達リブによって繋がれている。
したがって、微小ラップ衝突時に、衝突体が荷重受け部材の荷重入力部に衝突すると、当該荷重入力部から荷重伝達リブを介して結合部に車両前後方向の後側かつ車両幅方向の内側へ向けた荷重が伝達される。これにより、荷重受け部材が、結合部を起点としてフロントサイドメンバを車両幅方向の内側へ変形させながら車両前後方向の後側かつ車両幅方向の内側へ移動する。この結果、変形したフロントサイドメンバまたは荷重受け部材によって、フロントサイドメンバの車両幅方向の内側に配置された部材が車両幅方向の内側へ押圧され、車両幅方向の内側に向けた横荷重(分力)が発生する。
また、荷重伝達リブからは、格子状リブが車両幅方向に延出している。この格子状リブによって荷重伝達リブが補強されるため、衝突体が荷重入力部に衝突したときに、荷重伝達リブの座屈(横座屈)等が抑制される。
さらに、格子状リブは、車両幅方向から見て格子状に形成されている。これにより、荷重受け部材の成形性を確保しつつ、荷重伝達リブを効率的に補強することができる。
しかも、荷重受け部材は、樹脂によって形成されている。これにより、荷重受け部材を金属によって形成した場合と比較して、荷重受け部材の軽量化を図ることができる。
請求項2に記載の車体前部構造は、請求項1に記載の車体前部構造において、前記荷重伝達リブから前記格子状リブの開口内へ延出し、該開口部内を仕切ると共に、前記荷重伝達リブからの延出長さが前記格子状リブよりも短くされた仕切リブを備えている。
請求項2に係る車体前部構造によれば、荷重伝達リブからの延出長さが格子状リブよりも短い仕切リブによって格子状リブ内が仕切られている。この仕切リブ及び格子状リブによって荷重伝達リブが補強されるため、衝突体が荷重入力部に衝突したときに、荷重伝達リブの座屈(横座屈)等がさらに抑制される。
請求項3に記載の車体前部構造は、請求項1または請求項2に記載の車体前部構造において、前記荷重入力部が、車両幅方向の外側へ向かうに従って車両前後方向の後側に位置するように、車両幅方向に対して傾斜している。
請求項3に係る車体前部構造によれば、荷重入力部を車両幅方向の外側に向かうに従って車両前後方向の後側に位置するように、車両幅方向に対して傾斜させることにより、当該荷重入力部に衝突体が衝突したときに、荷重伝達リブの延出方向に沿った分力を発生させることができる。
請求項4に記載の車体前部構造は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車体前部構造において、前記格子状リブが、前記荷重伝達リブから車両幅方向の両側へ延出している。
請求項4に係る車体前部構造によれば、荷重伝達リブから車両幅方向の両側へ格子状リブを延出させたことにより、衝突体が荷重入力部に衝突したときに、荷重伝達リブの座屈(横座屈)等がさらに抑制される。
請求項1に係る車体前部構造によれば、微小ラップ衝突時に、車両幅方向の内側へ向けた横荷重をより効率的に発生させることができる。
請求項2に係る車体前部構造によれば、材料コストを削減しつつ、衝突体が荷重入力部に衝突したときに、荷重受け部材の結合部に荷重をより確実に伝達することができる。
請求項3に係る車体前部構造によれば、荷重入力部から荷重伝達リブへの荷重の伝達効率を向上させることができる。
請求項4に係る車体前部構造によれば、衝突体が荷重入力部に衝突したときに、荷重受け部材の結合部に荷重をより確実に伝達することができる。
本発明の一実施形態に係る車体前部構造が適用された車体前部の左側を示す斜視図である。 図1に示されるスペーサの斜視図である。 (A)は図2に示されるスペーサの平面図(上面図)であり、(B)は図2に示されるスペーサを車両幅方向の外側から見た側面図である。 図2に示されるスペーサを車両幅方向の内側から見た側面図である。 図1に示されるスペーサの荷重伝達リブを示す図3(B)のF5−F5線断面図である。 図1に示される車体前部の左側を示す平面図である。 図6に示されるスペーサに対して衝突体が衝突した状態を示す平面図である。 本発明の一実施形態におけるスペーサの変形例を示す図2に相当する斜視図である。 図8に示されるスペーサの下部の平断面形状を示す斜視図である。 図8に示されるスペーサの上部の平断面形状を示す図3(B)のF10−F10線断面に相当する断面図である。 本発明の一実施形態におけるスペーサの変形例を示す図2に相当する斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る車体前部構造について説明する。なお、各図において示される矢印UPは車両上下方向の上側を示し、矢印FRは車両前後方向の前側を示し、矢印OUTは車両幅方向の外側(車体左側)を示している。
図1には、本実施形態に係る車体前部構造10が適用された車体前部12が示されている。図1に示されるように、車体前部12は、パワーユニット14と、パワーユニット14の車両幅方向の両側に配置された一対のフロントサイドメンバ16と、パワーユニット14の車両前後方向の前側に配置されたフロントバンパリインフォースメント18とを備えている。なお、車体前部12は、後述するスペーサ20以外の構成については車両幅方向の中央部に対して左右対称に構成されている。そのため、以下では、車体前部12の左側の構成について説明し、車体前部12の右側の構成については説明を省略する。
パワーユニット14は、少なくとも車両の前輪(図示省略)を回転駆動する駆動源であり、内燃機関としてのエンジン、及び電気モータの少なくとも一方を含んで構成されている。このパワーユニット14は、図示しないマウントブラケットを介して一対のフロントサイドメンバ16に支持されている。なお、パワーユニット14の車両前後方向の後側には、図示しないキャビン(客室)が設けられている。
一対のフロントサイドメンバ16は、車体前部12の両側部の骨格を構成する骨格部材であり、車両前後方向に延びると共に、断面形状が略矩形の閉断面とされている。この一対のフロントサイドメンバ16の前端部は、前面衝突時に軸圧縮変形して衝突エネルギーを吸収する筒状のクラッシュボックス17を介してフロントバンパリインフォースメント18によって車両幅方向に連結されている。
フロントバンパリインフォースメント18は、車両幅方向に延びると共に、断面形状が略矩形の閉断面とされている。このフロントバンパリインフォースメント18の車両幅方向の外端部18Aは、フロントサイドメンバ16から車両幅方向の外側へ延出している。
ここで、左側のフロントサイドメンバ16における車両幅方向の外側の外側部16Aには、荷重受け部材の一例としてのスペーサ20が取り付けられている。このスペーサ20は樹脂によって形成されている。なお、本実施形態では、車体前部12における左側に対する微小ラップ衝突対策として、左側のフロントサイドメンバ16にのみスペーサ20が取り付けられており、右側のフロントサイドメンバ(図示省略)にはスペーサ20が取り付けられていない。
図2に示されるように、スペーサ20は、全体として三角柱状に形成されている。このスペーサ20は、上壁部20Aと、下壁部20Bと、車両幅方向の外側に位置する外側部20Cと、車両幅方向の内側に位置する内側部20Dと、車両前後方向の前側に位置する前側部20Eとを有している。
図3(A)に示されるように、スペーサ20の上壁部20Aは、複数の前後方向リブ22Aと複数の幅方向リブ22Bによって格子状に形成されている。前後方向リブ22Aは、前側部20Eから車両前後方向の後側かつ車両幅方向の内側へ向けて延出している。複数の幅方向リブ22Bは、前後方向リブ22Aと交差する方向(本実施形態では、略直交)へ延びている。なお、前後方向リブ22Aは、後述する荷重伝達リブ40と平行または略平行している。また、スペーサ20の下壁部20Bは、上壁部20Aと同様に格子状に形成されている。
図3(B)示されるように、スペーサ20の外側部20Cは、後述する外側格子状リブ42によって格子状に形成されている。これと同様に、スペーサ20の内側部20Dは、図4に示されるように、後述する内側格子状リブ52によって格子状に形成されている。また、スペーサ20の内側部20Dにおける車両前後方向の前側には、前側取付部23が設けられている。この前側取付部23には、車両上下方向に並んだ上下一対の金属製のカラー部材26が設けられている。一方、内側部20Dにおける車両前後方向の後側には、結合部の一例としての後側取付部24が設けられている。この後側取付部24には、車両上下方向に並んだ上下一対の金属製のカラー部材28が設けられている。
各カラー部材26,28は円筒状に形成されており、軸方向を車両幅方向としてスペーサ20と一体成形(インサート成形)されている。また、各カラー部材26,28には、図5に示されるように、スペーサ20の前側部20Eまたは外側部20Cからボルト30,32がそれぞれ挿入可能になっている。そして、各スペーサ20に挿入されたボルト30,32をフロントサイドメンバ16の外側部16Aに貫通させ、ウェルドナット34,36と締結することにより、前側取付部23及び後側取付部24がフロントサイドメンバ16の外側部16Aにそれぞれ結合されている。
なお、内側部20Dの車両前後方向の前端側には、フロントサイドメンバ16及びクラッシュボックス17の各々から車両幅方向の外側へ突出する一対のフランジ部16B,17Aとの干渉を回避する切欠き部38が形成されている。なお、一対のフランジ部16B,17Aは、フロントサイドメンバ16とクラッシュボックス17との結合部である。
荷重入力部の一例としての前側部20Eは壁状に形成されると共に、後側取付部24よりも車両前後方向の前側かつ車両幅方向の外側に位置している。この前側部20Eは、微小ラップ衝突時に、車両前後方向の後側へ向けた荷重(以下、この荷重を「衝突荷重」という)Fが入力されるようになっている。
また、前側部20Eは、車両幅方向の外側へ向かうに従って車両前後方向の後側へ位置するように、車両幅方向に対して傾斜している。より具体的には、前側部20Eは、衝突荷重Fが入力されたときに、前側取付部23のボルト30を車両幅方向の外側へ引き抜く引抜荷重Gよりも、後側取付部24のボルト32を車両幅方向の内側へ押し込む押込荷重Hが大きくなるように(H>G)、車両幅方向に対して傾斜されている。さらに、前側部20Eを上記のように車両幅方向に対して傾斜させることにより、当該前側部20Eに衝突荷重Fが入力されたときに、後述する荷重伝達リブ40の延出方向に沿った分力F1が発生し易くなっている。
また、前側部20Eの車両幅方向の中間部(本実施形態では、中央部)からは、壁状に形成された荷重伝達リブ40が後側取付部24へ向けて延出している。荷重伝達リブ40は、車両前後方向の後側へ向かうに従って車両幅方向の内側へ位置するように、車両前後方向に対して傾斜しており、前側部20Eと後側取付部24とを繋いている。この荷重伝達リブ40の車両前後方向の後端部は、後側取付部24のカラー部材28に達しており、当該後端部にカラー部材28が車両幅方向に貫通されている。この荷重伝達リブ40によって、前側部20Eに入力された衝突荷重Fの一部が後側取付部24に伝達されるようになっている。
荷重伝達リブ40の車両幅方向の両側には、格子状リブの一例としての外側格子状リブ42及び内側格子状リブ52がそれぞれ設けられている。外側格子状リブ42は、荷重伝達リブ40から車両幅方向の外側へ延出しており、スペーサ20の外側部20Cを形成している。一方、内側格子状リブ52は、荷重伝達リブ40から車両幅方向の内側へ延出しており、スペーサ20の内側部20Dを形成している。これらの外側格子状リブ42及び内側格子状リブ52は、車両幅方向に連続するように形成されている。
図3(B)に示されるように、外側格子状リブ42は、車両上下方向に延びる複数の縦枠リブ42Aと、車両前後方向に延びる複数の横枠リブ42Bとを有し、車両幅方向の外側から見て格子状に形成されている。この外側格子状リブ42の開口44内は、仕切リブ46によって仕切られている。
仕切リブ46は、車両上下方向に延びる縦リブ46Aと、車両前後方向に延びる横リブ46Bとを有し、車両幅方向の外側から見て十字状に形成されている。縦リブ46Aは、車両上下方向に隣接する横枠リブ42Bを連結している。一方、横リブ46Bは、車両前後方向に隣接する縦枠リブ42Aを連結している。この仕切リブ46は、図5に示されるように、荷重伝達リブ40から外側格子状リブ42の開口44内へ延出すると共に、その延出長さSが当該開口44を区画する外側格子状リブ42よりも短くされている。
図4に示されるように、内側格子状リブ52は、車両上下方向に延びる複数の縦枠リブ52Aと、車両前後方向に延びる複数の横枠リブ52Bとを有し、車両幅方向の内側から見て格子状に形成されている。また、内側格子状リブ52の開口54内は、仕切リブ56によって仕切られている。
仕切リブ56は、車両上下方向に延びる縦リブ56Aと、車両前後方向に延びる横リブ56Bとを有し、車両幅方向の外側から見て十字状に形成されている。縦リブ56Aは、車両上下方向に隣接する横枠リブ52Bを連結している。一方、横リブ56Bは、車両前後方向に隣接する縦枠リブ52Aを連結している。この仕切リブ56は、図5に示されるように、荷重伝達リブ40から内側格子状リブ52の開口54内へ延出すると共に、その延出長さTが当該開口54を区画する内側格子状リブ52よりも短くされている。
なお、仕切リブ56と仕切リブ46とは、車両幅方向に連続するように形成されている。また、本実施形態では、スペーサ20は、パーティングラインPLに沿って分割された金型によって成形されている。
このように構成されたスペーサ20は、図6に示されるように、荷重伝達リブ40の延長上にパワーユニット14が位置するように、平面視にて車両前後方向に並んだ前側取付部23及び後側取付部24においてフロントサイドメンバ16の外側部16Aに結合されている。なお、本実施形態では、スペーサ20の後側取付部24がパワーユニット14よりも車両前後方向の前側に位置している。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図6に示されるように、スペーサ20は、平面視にて車両前後方向に並んだ前側取付部23及び後側取付部24において、フロントサイドメンバ16の外側部16Aに結合されている。このスペーサ20は、後側取付部24よりも車両前後方向の前側かつ車両幅方向の外側に位置する前側部20Eを有している。この前側部20Eと後側取付部24とは、荷重伝達リブ40によって繋がれている。
したがって、フロントサイドメンバ16よりも車両幅方向の外側に位置するフロントバンパリインフォースメント18の外端部18Aに衝突体Wが衝突する微小ラップ衝突時には、以下のようになる。すなわち、図7に示されるように、車両の前進に伴ってスペーサ20の前側部20Eに衝突体Wが衝突し、当該前側部20Eに衝突荷重Fが入力される。この衝突荷重Fの一部は、前側部20Eから荷重伝達リブ40を介して後側取付部24に車両前後方向の後側かつ車両幅方向の内側へ向けて伝達される。つまり、スペーサ20の後側取付部24によって、フロントサイドメンバ16の外側部16Aが車両前後方向の後側かつ車両幅方向の内側へ押圧される。これにより、フロントサイドメンバ16が後側取付部24を起点として車両幅方向の内側へ屈曲変形する。
また、フロントサイドメンバ16の屈曲変形に伴って、スペーサ20が矢印Rで示されるように後側取付部24を中心としてパワーユニット14側へ回転移動する。この結果、変形したフロントサイドメンバ16または回転移動したスペーサ20によって、パワーユニット14が車両前後方向の後側かつ車両幅方向の内側へ押圧され、パワーユニット14に車両幅方向の内側に向けた横荷重(分力)Pが伝達される。これにより、車両幅方向において、衝突体Wから離れる方向に車体前部12がスライドすると共に、パワーユニット14を介して衝突側と反対側(右側)のフロントサイドメンバ(図示省略)に衝突荷重Fの一部が伝達される。したがって、パワーユニット14の車両前後方向の後側に形成された図示しない客室等の変形が低減されるため、微小ラップ衝突に対する衝突性能が向上する。
このように本実形態に係る車体前部構造10によれば、荷重伝達リブ40によってスペーサ20の後側取付部24に衝突荷重Fの一部を集中させ、フロントサイドメンバ16を車両幅方向の内側へ屈曲変形させることにより、パワーユニット14に車両幅方向の内側へ向けた横荷重Pをより効率的に伝達することができる。つまり、本実施形態では、微小ラップ衝突時に、車両幅方向の内側へ向けた横荷重Pをより効率的に発生させることができる。
また、図5に示されるように、スペーサ20の前側部20Eは、車両幅方向の外側に向かうに従って車両前後方向の後側に位置するように、車両幅方向に対して傾斜している。したがって、前側部20Eに衝突荷重Fが入力されたときに、荷重伝達リブ40の延出方向に沿った分力F1が発生し易くなる。これにより、前側部20Eから荷重伝達リブ40への荷重の伝達効率が向上するため、後側取付部24を起点としてフロントサイドメンバ16を車両幅方向の内側へより効率的に屈曲変形させることができる。
また、荷重伝達リブ40からは、車両幅方向の両側に外側格子状リブ42及び内側格子状リブ52がそれぞれ延出している。これらの外側格子状リブ42及び内側格子状リブ52によって、荷重伝達リブ40が補強されている。これにより、衝突体Wが前側部20Eに衝突したときに、荷重伝達リブ40の座屈(横座屈)等が抑制される。したがって、衝突体Wが前側部20Eに衝突したときに、スペーサ20の後側取付部24に衝突荷重Fの一部をより確実に伝達することができる。
さらに、外側格子状リブ42は、車両幅方向の外側から見て格子状に形成されている。これと同様に、内側格子状リブ52は、車両幅方向の内側から見て格子状に形成されている。これにより、スペーサ20の成形性を確保しつつ、荷重伝達リブ40を効率的に補強することができる。
また、外側格子状リブ42の開口44は仕切リブ46に仕切られており、この仕切リブ46によって外側格子状リブ42及び荷重伝達リブ40が補強されている。これと同様に、内側格子状リブ52の開口54は仕切リブ56によって仕切られており、この仕切リブ56によって内側格子状リブ52及び荷重伝達リブ40が補強されている。したがって、衝突体Wが前側部20Eに衝突したときに、荷重伝達リブ40の座屈(横座屈)等がさらに抑制される。
さらに、仕切リブ46の延出長さSは、外側格子状リブ42よりも短くされている。これと同様に、仕切リブ56の延出長さTは、内側格子状リブ52よりも短くされている。これにより、スペーサ20の材料コストを削減しつつ、荷重伝達リブ40を効率的に補強することができる。
しかも、スペーサ20は、樹脂によって形成されている。これにより、スペーサ20を金属によって形成した場合と比較して、スペーサ20の軽量化を図ることができる。
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
スペーサ20の平断面形状は、上記したものに限らない。例えば、図8に示されるようにスペーサ20の上部の平断面形状と、図9に示されるようにスペーサ20の下部の平断面形状とを異なる形状にしても良い。なお、図8に示されるスペーサ20の上部の平断面形状は、上記実施形態(図5参照)と同じであるため、以下、スペーサ20の下部の平断面形状について説明する。
図10に示されるように、スペーサ20の上部では、前側部20Eの車両幅方向の中央部から、荷重伝達リブ62が後側取付部24へ向けて延出している。この荷重伝達リブ62の車両前後方向の後端部は、後側取付部24のカラー部材28に達しており、当該後端部にカラー部材28が車両幅方向に貫通されている。この荷重伝達リブ62によって前側部20Eと後側取付部24とが繋がれており、前側部20Eに入力された衝突荷重Fの一部が荷重伝達リブ62を介して後側取付部24に伝達されるようになっている。
また、前側部20Eの車両幅方向の内端部と荷重伝達リブ62の車両前後方向の中央部とは、補助リブ64によって繋がれている。これにより、前側部20Eに衝突荷重Fが入力されたときに、衝突荷重Fの一部が補助リブ64を介して荷重伝達リブ62に伝達されるようになっている。
したがって、微小ラップ衝突時には、衝突荷重Fの一部が補助リブ64及び荷重伝達リブ62を介して後側取付部24に車両前後方向の後側かつ車両幅方向の内側へ向けて伝達される。したがって、上記実施形態と同様の作用を得ることができる。
また、荷重伝達リブ62及び補助リブ64からは、格子状リブの一例としての内側格子状リブ52及び仕切リブ56が車両幅方向の内側へ向けて延出している。これらの内側格子状リブ52及び仕切リブ56によって、荷重伝達リブ62及び補助リブ64が補強されている。これにより、前側部20Eに衝突荷重Fが入力されたときに、荷重伝達リブ62の座屈(横座屈)等が抑制される。したがって、衝突荷重Fの一部をスペーサ20の後側取付部24により確実に伝達することができる。
なお、荷重伝達リブ62の車両幅方向の外側には、当該荷重伝達リブ62と略平行する前後方向リブ66が形成されている。また、前後方向リブ66の車両前後方向の中央部と前側部20Eの車両幅方向の外端部とは、補助リブ68によって繋がれている。さらに、前後方向リブ66及び補助リブ68からは、外側格子状リブ42及び仕切リブ46が車両幅方向の外側へ延出している。これらの前後方向リブ66、補助リブ68、外側格子状リブ42、及び仕切リブ46によって、スペーサ20における車両幅方向の外側の剛性が確保されている。なお、スペーサ20は、パーティングラインPLに沿って4つに分割された金型によって形成されている。
また、本変形例では、スペーサ20の上部の平断面形状とスペーサ20の下部の平断面形状とを異なる形状にした例を示したが、これに限らない。例えば、図11に示されるように、スペーサ20の上部の平断面形状とスペーサ20の下部の平断面形状とを図10に示される断面形状にすることも可能である。
また、上記実施形態では、外側格子状リブ42と内側格子状リブ52とを車両幅方向に連結させた例を示したが、これらの外側格子状リブ42と内側格子状リブ52とは車両前後方向にずれていても良い。また、外側格子状リブ42及び内側格子状リブ52の何れか一方を格子状ではないリブに置換することも可能である。つまり、格子状リブは、荷重伝達リブ40から少なくとも車両幅方向の一方側に延出していれば良い。
また、上記実施形態では、仕切リブ46,56を車両幅方向から見て十字状に形成した例を示したが、これに限らない。例えば、仕切リブ46,56を車両幅方向から見て格子状に形成しても良い。また、例えば、仕切リブ46から縦リブ46A及び横リブ46Bの何れか一方を省略しても良い。仕切リブ56についても同様である。さらに、仕切リブ46,56は適宜省略可能である。
また、上記実施形態では、スペーサ20の前側部20Eを車両幅方向の外側へ向かうに従って車両前後方向の後側に位置するように、車両幅方向に対して傾斜させた例を示したが、前側部20Eは必ずしも車両幅方向に対して傾斜させなくても良い。また、車両幅方向に対する前側部20Eの傾斜角度は、適宜変更可能である。
また、上記実施形態では、後側取付部24がパワーユニット14よりも車両前後方向の前側に位置するように、フロントサイドメンバ16の外側部16Aにスペーサ20を取り付けた例を示したが、これに限らない。荷重伝達リブ40の延長上にパワーユニット14があれば良く、例えば、スペーサ20とパワーユニット14とを車両幅方向に隣接させても良い。
さらに、上記実施形態では、左側のフロントサイドメンバ16にのみスペーサ20を取り付けた例を示したが、これに限らない。スペーサ20は、パワーユニット14の車両幅方向の両側に配置された一対のフロントサイドメンバ16の少なくとも一方に取り付けることができる。
さらにまた、上記実施形態では、スペーサ20を介してパワーユニット14に横荷重Pを伝達した例を示しが、これに限らない。例えば、一対のフロントサイドメンバ16を車両幅方向に連結するクロスメンバやサスペンションメンバにスペーサ20を介して横荷重を伝達しても良い。また、上記実施形態では、パワーユニット14を車体前部12に搭載した例を示したが、パワーユニットは車体後部に搭載されていても良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 車体前部構造
12 車体前部
16 フロントサイドメンバ
16A 外側部
20 スペーサ(荷重受け部材)
20D 内側部
24 後側取付部(結合部)
20E 前側部(荷重入力部)
40 荷重伝達リブ
42 外側格子状リブ(格子状リブ)
46 仕切リブ
52 内側格子状リブ(格子状リブ)
56 仕切リブ
62 荷重伝達リブ

Claims (4)

  1. 車両前後方向に沿って配置されたフロントサイドメンバと、
    前記フロントサイドメンバの外側部に結合される結合部と、前記結合部よりも車両前後方向の前側かつ車両幅方向の外側に位置する荷重入力部と、前記荷重入力部と前記結合部とを繋ぐ荷重伝達リブと、前記荷重伝達リブから車両幅方向に延出すると共に、車両幅方向から見て格子状に形成された格子状リブと、を有し、樹脂によって形成された荷重受け部材と、
    を備えた車体前部構造。
  2. 前記荷重伝達リブから前記格子状リブの開口内へ延出し、該開口部内を仕切ると共に、前記荷重伝達リブからの延出長さが前記格子状リブよりも短くされた仕切リブを備えた、
    請求項1に記載の車体前部構造。
  3. 前記荷重入力部が、車両幅方向の外側へ向かうに従って車両前後方向の後側に位置するように、車両幅方向に対して傾斜している、
    請求項1または請求項2に記載の車体前部構造。
  4. 前記格子状リブが、前記荷重伝達リブから車両幅方向の両側へ延出している、
    請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車体前部構造。
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