JP5902074B2 - 潤滑油組成物 - Google Patents
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Description
この金属腐食を抑制するため、添加剤配合による改善が検討されているが、従来鉱油などに用いられてきた腐食抑制剤ではイオン液体への溶解性が低く、適用することができない。また、イオン液体に溶解し、かつ腐食抑制効果のある含窒素化合物を用いる検討も行われているが、分子性化合物であり揮発しやすいため、真空装置へ適用することができず、イオン液体の特性を活かすことができない。特許文献3では、イオン液体にアミン塩を配合して防錆性を向上させているが、必ずしも十分ではない。
Z+A− (1)
(Z+はカチオンを意味し、A−はアニオンを意味する。)
(Z 1 +− OOC) n −X−(COO − Z 2 + ) m (2)
(式中、Z 1 + ,Z 2 + はカチオンであり、同一でも異なっていてもよく、n、mは1または2であり、Xは水素原子、窒素原子、酸素原子、フッ素原子、および硫黄原子を有してもよい炭素数1から20までのアルキレン基、アリール基、およびヘテロアリール基のいずれかである。)
〔2〕上述の〔1〕に記載の潤滑油組成物において、前記一般式(1)におけるZ+が下記一般式で表される構造を有するカチオンの中から選ばれるものであることを特徴とする潤滑油組成物。
〔3〕上述の〔1〕または〔2〕に記載の潤滑油組成物において前記一般式(1)で表されるイオン液体におけるA−が(Rf)nF4−nB−,(Rf)mF6−mP−,(Rf)2N−,Y2N−,Y3C−,Y4B−,SY−,RfSO3 −,(RfSO2)2N−,(RfPO)2N−で表される構造を有するアニオンの中から選ばれるものであることを特徴とする潤滑油組成物。
(式中、Rfは、炭素数1から4までのパーフルオロアルキル基、nは1から4までの整数、mは1から6までの整数であり、Yはヘテロ原子を有する炭素数1から6までの電子吸引性基であり、同じ原子に複数結合する場合は同じでも異なっていてもよい。)
〔4〕上述の〔1〕から〔3〕までのいずれか1つに記載の潤滑油組成物において、40℃動粘度が1mm2/s以上150mm2/s以下であることを特徴とする潤滑油組成物。
〔5〕上述の〔1〕から〔4〕までのいずれか1つに記載の潤滑油組成物において、流動点が0℃以下であることを特徴とする潤滑油組成物。
〔6〕上述の〔1〕から〔5〕までのいずれか1つに記載の潤滑油組成物において、前記イオン液体が疎水性であることを特徴とする潤滑油組成物。
〔7〕上述の〔1〕から〔6〕までのいずれか1つに記載の潤滑油組成物において、酸化防止剤、油性剤、極圧剤、清浄分散剤、粘度指数向上剤、金属不活性化剤および消泡剤の少なくともいずれかを配合したことを特徴とする潤滑油組成物。
〔8〕上述の〔1〕から〔7〕までのいずれか1つに記載の潤滑油組成物において、含油軸受、流体軸受、真空機器および半導体製造装置の潤滑に用いられることを特徴とする潤滑油組成物。
Z+A− (1)
ここで、Z+はカチオンを意味し、A−はアニオンを意味する。
このような構造を有するカチオンとしては、例えば、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−プロピル−3−メチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウム、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(2−メトキシエチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(2−メトキシエチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチルピリジニウム、1−ブチルピリジニウム、1−ヘキシルピリジニウム、1−ブチル−3−メチルピリジニウム、1−ブチル−4−メチルピリジニウム、1−(2−メトキシエチル)ピリジニウム、1−(2−メトキシエチル)−3−メチルピリジニウム、1−(2−メトキシエチル)−4−メチルピリジニウム、1−メチル−1−プロピルピロリジニウム、1−メチル−1−ブチルピロリジニウム、1−メチル−1−ヘキシルピロリジニウム、1−メチル−1−オクチルピロリジニウム、1−(2−メトキシエチル)−1−メチルピロリジニウム、1−プロピル−1−メチルピペリジニウム、1−ブチル−1−メチルピペリジニウム、1−ヘキシル−1−メチルピペリジニウム、1−(2−メトキシエチル)−1−メチルピペリジニウム、1−ブチル−1−メチルモルホリニウム、1−(2−メトキシエチル)−1−メチルモルホリニウム、N−プロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウム、N−ブチル−N,N,N−トリメチルアンモニウム、N−ペンチル−N,N,N−トリメチルアンモニウム、N−ブチル−N,N,N−トリオクチルアンモニウム、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウム、トリエチルペンチルホスホニウム、トリエチルオクチルホスホニウム、トリエチル(2−メトキシエチル)ホスホニウム、メチルトリブチルホスホニウム、トリブチルオクチルホスホニウム、およびトリエチルスルホニウム等が挙げられる。
ここで、低温流動性の観点から、Rfは、炭素数1から4までのパーフルオロアルキル基、nは1から4までの整数、mは1から6までの整数であり、Yはヘテロ原子を有する炭素数1から6までの電子吸引基であることが好ましい。
上記以外のアニオンとして、Cl−,Br−,I−,RSO3 −,ROSO3 −,RCO2 −(Rは水素、炭素からなるアルキル基)等が知られているが、上記アニオンに比べ、熱安定性にやや劣る。
これらの中でも、特に耐熱性に優れる点よりビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)アミド、ビス(ヘプタフルオロプロパンスルホニル)アミド、ビス(ノナフルオロブタンスルホニル)アミドが好ましい。
なお、多価カルボン酸塩以外の塩として、モノカルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、およびリン酸エステル塩などがあるが、いずれもイオン液体を含む系において、金属表面への吸着力が多価カルボン酸塩より弱く、十分な腐食抑制効果を発揮できない。また、金属塩はイオン液体への溶解性が低いため、イオン液体用の腐食抑制剤として好ましくない。
(Z1 +−OOC)n−X−(COO−Z2 +)m (2)
ここで、Z1 +,Z2 +はカチオンであり、同一でも異なっていてもよく、n、mは1または2であり、Xは水素原子、窒素原子、酸素原子、フッ素原子、および硫黄原子を有してもよい炭素数1から20までのアルキレン基、アリール基、およびヘテロアリール基のいずれかである。
上記一般式で表される構造を有するカチオンとしては、例えば、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−プロピル−3−メチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(2−メトキシエチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(2−メトキシエチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−メチルピリジニウム、1−エチルピリジニウム、1−ブチルピリジニウム、1−ヘキシルピリジニウム、1−ブチル−3−メチルピリジニウム、1−ブチル−4−メチルピリジニウム、1−(2−メトキシエチル)ピリジニウム、1−(2−メトキシエチル)−3−メチルピリジニウム、1−(2−メトキシエチル)−4−メチルピリジニウム、1,1−ジメチルピロリジニウム、1−メチル−1−エチルピロリジニウム、1−メチル−1−プロピルピロリジニウム、1−メチル−1−ブチルピロリジニウム、1−メチル−1−ヘキシルピロリジニウム、1−(2−メトキシエチル)−1−メチルピロリジニウム、1,1−ジメチルピペリジニウム、1−エチル−1−メチルピペリジニウム、1−プロピル−1−メチルピペリジニウム、1−ブチル−1−メチルピペリジニウム、1−ヘキシル−1−メチルピペリジニウム、1−(2−メトキシエチル)−1−メチルピペリジニウム、1,1−ジメチルモルホリニウム、1−エチル−1−メチルモルホリニウム、1−プロピル−1−メチルモルホリニウム、1−ブチル−1−メチルモルホリニウム、1−(2−メトキシエチル)−1−メチルモルホリニウム、N,N,N,N−テトラメチルアンモニウム、N,N,N,N−テトラエチルアンモニウム、N,N,N,N−テトラプロピルアンモニウム、N,N,N,N−テトラブチルアンモニウム、N−プロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウム、N−ブチル−N,N,N−トリメチルアンモニウム、N−ペンチル−N,N,N−トリメチルアンモニウム、N−ブチル−N,N,N−トリオクチルアンモニウム、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウム、トリエチルペンチルホスホニウム、トリエチルオクチルホスホニウム、トリエチル(2−メトキシエチル)ホスホニウム、メチルトリブチルホスホニウム、およびトリブチルオクチルホスホニウム、トリエチルスルホニウムが挙げられる。
これらの中でも熱安定性や腐食抑制効果の観点から、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−メチルピリジニウム、1,1−ジメチルピロリジニウム、1,1−ジメチルピペリジニウム、1,1−ジメチルモルホリニウム、N,N,N,N−テトラメチルアンモニウム、N,N,N,N−テトラエチルアンモニウムが好ましい。
(1)動粘度:
JIS K2283に規定される「石油製品動粘度試験方法」に準拠して測定した。
(2)粘度指数:
JIS K2283に規定される「石油製品動粘度試験方法」に準拠して測定した。
(3)流動点:
JIS K2269に準拠して測定した。
(4)5%質量減温度:
示差熱分析装置を用い、温度を10℃/minの割合で昇温し、初期質量から5質量%減少した温度を測定した。
(5)蒸発量:
フラスコに試料100gと攪拌子を入れ、真空ポンプで1mmHg以下に減圧して、80℃のオイルバス中で24時間攪拌した。室温に冷却後、残存試料の質量を測定し、減少した質量の割合(質量%)を蒸発量とした。
(6)腐食性:
蒸留水5gと、試料5gとを混合した溶液に、短冊状にカットしたSPCC板(JIS G 3141 冷間圧延鋼板)を浸漬した。溶液の温度を60℃に設定し,SPCC板を24時間浸漬した後,SPCC板の外観を観察した。茶褐色または黒色状の変色が認められた場合を錆あり(腐食あり)と判断した。
○:腐食なし
×:表面に腐食あり
(1)イオン液体1a:1−ブチル−1−メチルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド
1Lフラスコに窒素雰囲気下で1−メチルピロリジン(50g、0.587mol)、2−プロパノール70mLを加えた。この中へ1−ブロモブタン(96g、0.704mol)を滴下した後、40℃に昇温して6時間反応させた。反応終了後、酢酸エチルで再結晶化を行い、ろ過により得られた結晶を酢酸エチルで数回洗浄した。その後、真空ポンプで減圧しながら40℃で数時間乾燥することで、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミド(ハロゲン体)を得た(113g、0.509mol)。
次に、1Lフラスコへ上記ハロゲン体(113g、0.509mol)と純水110mLを準備し、これにリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(151g、0.526mol)を純水150mLに溶解させた水溶液を滴下した。この反応混合物を室温下約1時間攪拌した後、1L分液ロートに移し塩化メチレン230mLを加えて抽出し、集めた塩化メチレン溶液は純水で数回洗浄した。洗浄後、水層を1〜2mL程度採取して、0.5M硝酸銀水溶液約1mLと反応させ沈殿の有無を確認した(もし、白色沈殿が見られれば臭化物イオンが完全に除去できていないので、これが見えなくなるまで洗浄を繰り返す。)。水洗浄の完了後、ロータリーエバポレータで濃縮し、活性炭を少量加えて、室温下1日間攪拌した。この混合物を中性アルミナのカラムに通し、真空ポンプで加熱攪拌(60℃、4時間)することでイオン液体1a(212g、0.502mol)を得た。このイオン液体1aの構造および各特性を表1に示す。
イオン液体1aの合成において、1−ブロモブタンを用いる代わりに、1−ブロモヘキサン(116g、0.705mol)を用いたこと以外は同様に操作して1−ヘキシル−1−メチルピロリジニウムブロミド(117g、0.468mol)を得た。この4級塩をイオン液体1の合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(202g、0.449mol)を得た。このイオン液体1bの構造および各特性を表1に示す。
イオン液体1aの合成において、1−ブロモブタンを用いる代わりに、1−ブロモオクタン(136g、0.705mol)を用いたこと以外は同様に操作して1−オクチル−1−メチルピロリジニウムブロミド(148g、0.531mol)を得た。この4級塩をイオン液体1の合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(245g、0.512mol)を得た。このイオン液体1cの構造および各特性を表1に示す。
1Lフラスコに窒素雰囲気下で1−メチルイミダゾール(173g、2.100mol)、1−クロロブタン(234g、2.528mol)を加え、90℃で数時間反応させた。反応終了後、酢酸エチルとアセトニトリルで再結晶化を行い、ろ過により得られた結晶を真空ポンプで減圧しながら40℃で数時間乾燥することで、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド(352g、2.016mol)を得た。この4級塩をイオン液体1aの合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(837g、1.996mol)を得た。このイオン液体1dの構造および各特性を表1に示す。
イオン液体1dの合成において、1−クロロブタンを用いる代わりに、ブロモエタン(275g、2.528mol)を用いたこと以外は同様に操作して1−エチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド(393g、2.058mol)を得た。この4級塩をイオン液体1aの合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(765g、1.955mol)を得た。このイオン液体1eの構造および各特性を表1に示す。
イオン液体1aの合成において、1−メチルピロリジンを用いる代わりに、1−メチルピペリジン(58g、0.585mol)を用いて、80℃で反応させたこと以外は同様に操作して1−ブチル−1−メチルピペリジニウムブロミド(137g、0.579mol)を得た。この4級塩をイオン液体1の合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(250g、0.573mol)を得た。このイオン液体1fの構造および各特性を表1に示す。
1Lフラスコに窒素雰囲気下でトリメチルアミン3.2Mメタノール溶液(183mL、0.585mol)、1−ヨードブタン(83g、0.449mol)を加え、室温で数時間反応させた。反応終了後、溶媒を減圧除去し、残渣を酢酸エチルとアセトニトリルで数回洗浄した。その後、真空ポンプで減圧しながら数時間乾燥することで、N,N,N−トリメチル−N−ブチルアンモニウムヨージドを得た(84g、0.346mol)。この4級塩を、イオン液体1aの合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(133g、0.336mol)を得た。このイオン液体1gの構造および各特性を表1に示す。
500mLフラスコにブタン二酸(16.2g、0.137mol)、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(約25%水溶液、100g、0.274mol)を加え、室温で1時間反応させた。この反応混合物をロータリーエバポレータで濃縮し、得られた固体を真空ポンプで数時間乾燥することで、ブタン二酸ビス(テトラメチルアンモニウム)(35.9g、0.136mol)を得た。このジカルボン酸塩の構造および5%質量減温度を表2に示す。
ジカルボン酸塩2aの合成において、ブタン二酸を用いる代わりに、デカン二酸(27.7g、0.137mol)を用いたこと以外は同様に操作してデカン二酸ビス(テトラメチルアンモニウム)(47.4g、0.136mol)を得た。このジカルボン酸塩の構造および5%質量減温度を表2に示す。
ジカルボン酸塩2aの合成において、ブタン二酸を用いる代わりに、ドデカン二酸(31.6g、0.137mol)を用いたこと以外は同様に操作してドデカン二酸ビス(テトラメチルアンモニウム)(51.2g、0.136mol)を得た。このジカルボン酸塩の構造および5%質量減温度を表2に示す。
東京化成工業(株)より購入した。このスルホン酸塩の構造および5%質量減温度を表3に示す。
ジカルボン酸塩2aの合成において、ブタン二酸を用いる代わりに、ドデカン酸(54.9g、0.274mol)を用いたこと以外は同様に操作してドデカン酸テトラメチルアンモニウム(74.4g、0.272mol)を得た。このモノカルボン酸塩の構造および5%質量減温度を表3に示す。
上述のイオン液体と添加剤を配合して供試油(潤滑油組成物)を調製し、各特性を評価した。結果を表4、表5に示す。
表4の実施例1〜9に示すように、イオン液体と多価カルボン酸非金属塩からなる供試油は、曇りがなく、不揮発性で、かつ、耐腐食性に優れている。一方、表5の比較例1〜3に示すように、スルホン酸塩やモノカルボン酸塩を含むイオン液体は、鋼の腐食が進行するため、湿潤環境において使用困難であることがわかる。比較例4〜5では、モノカルボン酸塩が溶解しないため使用困難である。
Claims (8)
- 下記一般式(1)で表される化合物からなるイオン液体を基油として、
Z+A− (1)
(Z+はカチオンを意味し、A−はアニオンを意味する。)
多価カルボン酸非金属塩を配合してなり、
前記多価カルボン酸非金属塩が下記一般式(2)で表される構造を有し、
(Z 1 +− OOC) n −X−(COO − Z 2 + ) m (2)
(式中、Z 1 + ,Z 2 + はカチオンであり、同一でも異なっていてもよく、n、mは1または2であり、Xは水素原子、窒素原子、酸素原子、フッ素原子、および硫黄原子を有してもよい炭素数1から20までのアルキレン基、アリール基、およびヘテロアリール基のいずれかである。)
前記一般式(2)で表される多価カルボン酸非金属塩におけるZ 1 + 、Z 2 + が下記一般式で表されるカチオンの中から選ばれるものである
ことを特徴とする潤滑油組成物。
- 請求項1または請求項2に記載の潤滑油組成物において前記一般式(1)で表されるイ
オン液体におけるA−が
(Rf)nF4−nB−,(Rf)mF6−mP−,(Rf)2N−,Y2N−,Y3C−,Y4B−,SY−,RfSO3 −,(RfSO2)2N−,(RfPO)2N−で表される構造を有するアニオンの中から選ばれるものである
ことを特徴とする潤滑油組成物。
(式中、Rfは、炭素数1から4までのパーフルオロアルキル基、nは1から4までの整数、mは1から6までの整数であり、Yはヘテロ原子を有する炭素数1から6までの電子吸引性基であり、同じ原子に複数結合する場合は同じでも異なっていてもよい。) - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の潤滑油組成物において、
40℃動粘度が1mm2/s以上150mm2/s以下である
ことを特徴とする潤滑油組成物。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の潤滑油組成物において、
流動点が0℃以下である
ことを特徴とする潤滑油組成物。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の潤滑油組成物において、
前記イオン液体が疎水性であることを特徴とする潤滑油組成物。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の潤滑油組成物において、
酸化防止剤、油性剤、極圧剤、清浄分散剤、粘度指数向上剤、金属不活性化剤および消泡剤の少なくともいずれかを配合したことを特徴とする潤滑油組成物。 - 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の潤滑油組成物において、
含油軸受、流体軸受、真空機器および半導体製造装置の潤滑に用いられることを特徴とする潤滑油組成物。
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