JP5900802B2 - 燃料フィルタの取付け構造 - Google Patents
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Description
この取付け構造にて燃料フィルタ52を車体に固定する場合には、まず、支持ブラケット53を燃料フィルタ52に組み付ける。
次に、燃料フィルタ52が組み付けられた状態の支持ブラケット53を、車体側に予め固定した固定ブラケット51に近づけつつ、固定ブラケット51の3箇所に設けられたボルト54a〜54cに支持ブラケット53の貫通孔をそれぞれ挿通させる。
続いて、支持ブラケット53をボルト54a〜54cに係止した状態で、各ボルト54a〜54cのうち、仮止め用に設けられた1箇所のボルト54aにナット55aを螺合させて、支持ブラケット53を固定ブラケット51に仮止めする。
次に、プロテクタを支持ブラケット53に近付けつつ、ナット55aが螺合されていないボルト54b、54cにプロテクタの貫通孔をそれぞれ挿通させ、ボルト54b、54cにそれぞれナット55b、55cを螺合させるとともに、工具で各ナット55b、55cを締め付けてプロテクタ及び支持ブラケット53を固定ブラケット51に本固定する。
前記エンジンルーム内で車体に固定される固定部と、当該固定部から左右幅方向へそれぞれ延設された一対の延設部とを具有する固定ブラケットと、
前記一対の延設部にそれぞれ設けられた2本のボルトと、
前記燃料フィルタが組み付けられる支持部と、前記支持部の左右幅方向側端部に形成されて、前記一対の延設部に重合して固定される一対のフランジ部と、前記一対のフランジ部の一方に設けられて前記ボルトを挿通可能な第1貫通孔と、前記一対のフランジ部の他方に長穴状に形成されて前記ボルトを挿通可能な第2貫通孔と、前記他方のフランジ部から前記固定ブラケット側へ向かって斜め上方に傾斜するように延設されて、前記他方のフランジ部に重なる他方の前記延設部の上部に嵌合可能に構成されたフック部とを具有する支持ブラケットと、を備え、
前記第1貫通孔および前記第2貫通孔に前記ボルトを挿通した状態で前記一対のフランジ部が前記一対の延設部に重なる位置まで前記支持ブラケットを移動した際、前記フック部が前記フック部の傾斜に沿って前記他方の延設部の上部を乗り越えて前記他方の延設部の上部に嵌合され、前記支持ブラケットが前記固定ブラケットに仮止め状態に係止されることを特徴とする。
また、フック部が固定ブラケット側へ向かって斜め上方に傾斜するように延設され、フック部が他方の延設部の上部を乗り越えて嵌合する構成としているので、支持ブラケットの第1貫通孔及び第2貫通孔に固定ブラケットのボルトをそれぞれ通しつつ、支持ブラケットの両フランジ部がそれぞれ各延設部に重なる位置まで移動させてやるだけで、フック部が自身の傾斜に沿って他方の延設部の上端部を乗り越えて嵌合される。ゆえにフック部と他方の延設部を嵌合させるための特別な操作が必要なく、支持ブラケットを固定ブラケット側へ押し込んでやるだけで、自動的に仮止め状態にすることができる。これにより、燃料フィルタを固定する際の作業の手間及び時間を低減でき、燃料フィルタの脱着作業の効率を向上させることができる。
前記他方の延設部は、その上部が前記開口部の幅よりも長さが小さく設定された上端部と、前記上端部から下方側に傾斜され、前記他方の延設部の幅方向の長さが下方に行くにしたがって次第に大きくなるよう形成された傾斜部とを有することが好ましい。
しかも、傾斜部が他方の延設部の幅方向の長さが下方に行くにしたがって次第に大きくなるよう形成されているので、嵌合状態におけるフック部と他方の延設部の面との接触長を比較的長くとることができる。
前記プロテクタは、前記ボルトを挿通可能な貫通孔を設けた締結部を有しており、前記支持ブラケットを前記固定ブラケットに仮止めした状態で、前記ボルトを前記締結部の前記貫通孔にそれぞれ挿通させてナットを前記ボルトに螺合して締め付けることで、前記プロテクタが前記支持ブラケットと共に前記固定ブラケットに固定されることが好ましい。
図1〜図3に示すように、車両1のエンジンルーム2内のカウルトップ3の下方に燃料フィルタ4が配設されている。燃料フィルタ4は車体(ダッシュパネル)6に取り付けられている。
図4及び図5に示すように、燃料フィルタ4の取付け構造5は、車体6に固定される固定ブラケット10と、燃料フィルタ4が組み付けられるとともに、固定ブラケット10に固定される支持ブラケット20と、燃料フィルタ4を間に挟んで支持ブラケット20に固定されて燃料フィルタ4を防護するプロテクタ30と、を備えている。
各延設部12、13は、後述する支持ブラケット20の各フランジ部22、23をそれぞれ固定する部位であり、それぞれボルト12a、13aが設けられている。詳細は後述するが、このボルト12a、13aとナット40とを締結することで支持ブラケット20が固定ブラケット10に固定される構成となっている。
なお、本実施形態では、各ボルト12a、13aが溶接等により予め各延設部12、13に設けられる構成としているが、各延設部12、13にボルト挿通用の貫通孔をそれぞれ形成し、別体のボルトで締結する構成としてもよい。
延設部13の上端部13bと傾斜部13dとの境界である角部13cは、面取りされており、曲線状に形成されている。
さらに、フランジ部23には、固定ブラケット10の延設部13の上部に嵌合可能に形成されたフック部24が設けられている。
そして、燃料フィルタ4は、周囲を支持ブラケット20とプロテクタ30で囲まれた状態で固定ブラケット10を介して車体6に固定される。
図6に示すように、まず、固定ブラケット10を車体6にボルト11bで固定する。
次に、ボルト21b(図5参照)を燃料フィルタ4に螺合することで、燃料フィルタ4を支持ブラケット20に組み付ける。そして、燃料フィルタ4が組み付けられた支持ブラケット20を固定ブラケット10側に移動させて、支持ブラケット20の各貫通孔22a、23aにそれぞれボルト12a、13aを挿通させる。
なお、本実施形態では、延設部13の上端部13bの幅方向の長さをフック部24の開口部25の幅方向の長さよりも小さく設定するとともに、上端部13bから斜め下方に傾斜する傾斜部13dを形成することで、延設部13の上部をフック部24の開口部25が嵌合され易く、且つフック部24の先端部24aと延設部13の裏面との接触長が長くとれる形状としている。
次に、支持ブラケット20(燃料フィルタ4)が固定ブラケット10に仮止めされた状態で、プロテクタ30の各貫通孔30c、30dにそれぞれボルト12a、13aを挿通させながら、プロテクタ30を燃料フィルタ4側に近付ける。ボルト12a、13aがプロテクタ30から突出したら、図10に示すように、各ボルト12a、13aにそれぞれナット40を螺合して工具を用いて締め付ける。これにより、支持ブラケット20及びプロテクタ30が、共に固定ブラケット10に固定される。そして、燃料フィルタ4が支持ブラケット20及び固定ブラケット10を介して車体6に取り付け固定される。
しかも、フック部24が固定ブラケット10側に向かって斜め上方に傾斜され、フック部24の傾斜に沿ってフック部24が延設部13の上端部13bを乗り越えて嵌合される仕組みとなっているので、支持ブラケット20を固定ブラケット10に仮止めする際、支持ブラケット20の各貫通孔22a、23aにそれぞれ固定ブラケット10のボルト12a、13aを挿通させながら、支持ブラケット20を固定ブラケット10側に移動させてやるだけで、自動的にフック部24を延設部13に嵌合させることができ、簡単に仮止めを行うことができる。したがって、例えば、取り付け位置を作業中に目視できない状態であっても延設部13にフック部24を容易かつ確実に嵌合させることができる。
このように、支持ブラケット20を固定する際の手間及び時間を低減でき、燃料フィルタ4の脱着作業の効率を向上させることができる。
なお、本実施形態の取り付け構造5であれば、フック部24が延設部13に完全に嵌合されていない状態で各ボルト12a、13aとナット40が締結されたとしても、ボルト12a、13aにそれぞれナット40を螺合して締め付けた際に、支持ブラケット20が固定ブラケット10側に移動されて自動的にフック部24の開口部25が延設部13に嵌合されるため、支持ブラケット20は、固定ブラケット10に確実に固定される。したがって、誤った状態で支持ブラケット20が固定ブラケット10に固定されることを防止することができる。
また、上端部13bと傾斜部13dとの境界部分の角部13cが、面取りされて曲線状に形成されているため、フック部24が延設部13の上端部13bを乗り越えた際に開口部25と延設部13との嵌合がよりスムーズに行うことができる。
以上説明したように本発明の燃料フィルタ4の取り付け構造5によれば、より簡単かつ確実に燃料フィルタ4を車体6に取り付けることが可能となり、脱着作業の効率化を図ることができる。
2 エンジンルーム
3 カウルトップ
4 燃料フィルタ
5 取付け構造
6 車体(ダッシュパネル)
10 固定ブラケット
11 固定部
11a 貫通孔
11b ボルト
12 延設部
12a ボルト
13 延設部(他方の延設部に相当)
13a ボルト
13b 上端部
13c 角部
13d 傾斜部
20 支持ブラケット
21 支持部
21a 貫通孔
21b ボルト
22 フランジ部(一方のフランジ部に相当)
22a 貫通孔(第1貫通孔に相当)
23 フランジ部(他方のフランジ部に相当)
23a 貫通孔(第2貫通孔に相当)
24 フック部
24a 先端部
25 開口部
30 プロテクタ
30a 締結部
30b 締結部
30c 貫通孔
30d 貫通孔
40 ナット
51 固定ブラケット
52 燃料フィルタ
53 支持ブラケット
54a、54b、54c ボルト
55a、55b、55c ナット
Claims (4)
- 燃料フィルタをエンジンルーム内に取り付ける燃料フィルタの取付け構造であって、
前記エンジンルーム内で車体に固定される固定部と、当該固定部から左右幅方向へそれぞれ延設された一対の延設部とを具有する固定ブラケットと、
前記一対の延設部にそれぞれ設けられた2本のボルトと、
前記燃料フィルタが組み付けられる支持部と、前記支持部の左右幅方向側端部に形成されて、前記一対の延設部に重合して固定される一対のフランジ部と、前記一対のフランジ部の一方に設けられて前記ボルトを挿通可能な第1貫通孔と、前記一対のフランジ部の他方に長穴状に形成されて前記ボルトを挿通可能な第2貫通孔と、前記他方のフランジ部から前記固定ブラケット側へ向かって斜め上方に傾斜するように延設されて、前記他方のフランジ部に重なる他方の前記延設部の上部に嵌合可能に構成されたフック部とを具有する支持ブラケットと、を備え、
前記第1貫通孔および前記第2貫通孔に前記ボルトを挿通した状態で前記一対のフランジ部が前記一対の延設部に重なる位置まで前記支持ブラケットを移動した際、前記フック部が前記フック部の傾斜に沿って前記他方の延設部の上部を乗り越えて前記他方の延設部の上部に嵌合され、前記支持ブラケットが前記固定ブラケットに仮止め状態に係止されることを特徴とする燃料フィルタの取付け構造。 - 前記フック部は、前記他方の延設部の上部に嵌合可能な開口部を有し、
前記他方の延設部は、その上部が前記開口部の幅よりも長さが小さく設定された上端部と、前記上端部から下方側に傾斜され、前記他方の延設部の幅方向の長さが下方に行くにしたがって次第に大きくなるよう形成された傾斜部とを有することを特徴とする請求項1に記載の燃料フィルタの取付け構造。 - 前記第2貫通孔の長穴は、前記第1貫通孔を中心とする円状軌跡に沿った略円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料フィルタの取付け構造。
- 前記燃料フィルタを囲って前記燃料フィルタを防護するプロテクタを更に備え、
前記プロテクタは、前記ボルトを挿通可能な貫通孔を設けた締結部を有しており、前記支持ブラケットを前記固定ブラケットに仮止めした状態で、前記ボルトを前記締結部の前記貫通孔にそれぞれ挿通させてナットを前記ボルトに螺合して締め付けることで、前記プロテクタが前記支持ブラケットと共に前記固定ブラケットに固定されることを特徴とする請求項1〜3のうち何れか一項に記載の燃料フィルタの取付け構造。
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