JP5900182B2 - α,α−ジフルオロ芳香族化合物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、α,α−ジフルオロ芳香族化合物の製造方法に関する。
α,α−ジフルオロ芳香族化合物は、医農薬中間体として重要である(例えば、特許文献1)。該化合物の代表的な製造方法として、DASTまたはDeoxo−Fluorを用いる芳香族カルボニル化合物の脱オキソジフッ素化反応が挙げられる(非特許文献1、2)。
一方で本発明に関連する技術として、α−クロロスチレンのビニルクロリド部位をフッ化水素と反応(付加、置換)させるα,α−ジフルオロエチルベンゼンの製造方法(非特許文献3)が開示されている。
国際公開2011/154298号
J.Org.Chem.(米国),1975年,第40巻,p.574 J.Org.Chem.(米国),1999年,第64巻,p.7048 J.Org.Chem.(米国),1962年,第27巻,p.4015
非特許文献1および2に記載の製造方法は、高価なフッ素化剤を用いるため工業的な製造には不向きであった。
非特許文献3に記載の製造方法は、液相法および気相法共に収率が低かった(それぞれ28%、11%)。また、気相法は毒性の高い酸化水銀を活性炭に担持した触媒を必要とし、さらに反応装置が複雑で操作も煩雑であった。
一般にジェミナルジフルオロ化合物の製造においては、目的物中のジフルオロメチレン(CF)基が芳香環に直接結合するか否かで収率が大きく影響されることが知られている。例えば、アセチレン化合物の三重結合にフッ化水素を2分子付加させるジェミナルジフルオロ化合物の製造方法が報告されているが[J.Org.Chem.(米国),1979年,第44巻,p.3872、非特許文献3]、2,2−ジフルオロヘキサンおよび3,3−ジフルオロヘキサンは高収率で得られるが(それぞれ70%、75%)、α,α−ジフルオロエチルベンゼンは低収率でしか得られない[液相法18%。比較例1;1−ブロモ−4−(1,1−ジフルオロエチル)ベンゼンも5%未満]。また、トリフルオロメチルカルボニルオキシ(CFCO)基を2つ有するアシラールを経るカルボニル化合物の脱オキソジフッ素化反応が報告されているが[J.Fluorine Chem.(オランダ),2010年,第131巻,p.29、特開平1−199922]、1,1−ジフルオロシクロヘキサンは記載の高収率(91%)を再現できるが、α,α−ジフルオロエチルベンゼンは全く再現できない[記載収率90%、比較例2;10%未満、1−ブロモ−4−(1,1−ジフルオロエチル)ベンゼンも15%程度]。さらに、本発明者らは、含フッ素硫酸エノールエステル類をフッ素化剤と反応させる工程を含むジェミナルジフルオロ化合物の製造方法を特許出願しているが(特願2011−166797/ジェミナルジフルオロ化合物の製造方法)、本製造方法においても目的物中のCF基が芳香環に直接結合する場合は収率が有意に低下した(比較例3vs.4)。
上述の通り、高収率を期待し難いα,α−ジフルオロ芳香族化合物(CF基が芳香環に直接結合)の製造において、毒性の高い触媒を必要とせず、反応装置が簡単で操作も簡便であり、安価で且つ収率良く工業的に製造できる方法が強く望まれていた。
因みに、本発明者らは、本発明に関連する特許出願を2件行っているが(特願2012−045360、特願2012−045361)、本発明の出願時には未公開のため簡単に述べておく。前者の特許出願は、1−クロロ−1−芳香環置換エテン類を、有機塩基とフッ化水素とからなる塩または錯体と反応させる工程を含む、α,α−ジフルオロ芳香族化合物の製造方法であり、後者の特許出願は、1−フルオロ−1−芳香環置換エテン類を、フッ素化剤と反応させる工程を含む、α,α−ジフルオロ芳香族化合物の製造方法である。これらの特許出願は工業的な製造方法として非常に有用であるが、本発明に比べてコストの高い、有機塩基とフッ化水素とからなる塩または錯体、もしくは1−フルオロ−1−芳香環置換エテン類を用いる必要がある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、非特許文献3の液相法において反応溶媒として用いられていたエーテルを、芳香族系またはハロゲン系の反応溶媒に置き換えることにより、所望の反応が良好に進行することを見出し、本発明に到達した。さらに、本発明における好適な原料基質、反応条件(フッ化水素の添加方法、フッ化水素の使用量と反応温度)および副生物の除去方法も明らかにした。
具体的には、1−クロロ−1−芳香環置換エテン類を、芳香族系またはハロゲン系の反応溶媒を用いてフッ化水素と反応させることにより、α,α−ジフルオロ芳香族化合物が収率良く製造できる。また、1−クロロ−1−芳香環置換エテン類は、1位の芳香環部位が芳香族炭化水素基または置換芳香族炭化水素基であり、且つ2位の2つの置換基が共に水素原子であるものが好ましく、得られる生成物が医農薬中間体として特に重要である。さらに、次の特定の反応条件を単独でまたは任意に組み合わせて採用することにより、α,α−ジフルオロ芳香族化合物を特に高い選択性で得ることができる。特定の反応条件としては、1−クロロ−1−芳香環置換エテン類を芳香族系またはハロゲン系の反応溶媒で希釈し、フッ化水素を気体の状態でこの溶液に吹き込むこと、フッ化水素の使用量が1−クロロ−1−芳香環置換エテン類1molに対して2.0〜10molであること、および、反応温度が0〜50℃であることが挙げられる。
最後に、目的物のα,α−ジフルオロ芳香族化合物に、副生物として含まれる芳香族カルボン酸フルオリドを、芳香族カルボン酸または芳香族カルボン酸アミドに変換して除去することにより、α,α−ジフルオロ芳香族化合物を特に高い純度で得ることができる。
すなわち、本発明は[発明1]から[発明6]を含み、α,α−ジフルオロ芳香族化合物の製造方法を提供する。本発明で開示する製造方法は、従来一切報告されておらず新規である。
[発明1]
一般式[1]:
Figure 0005900182
[式中、Arは芳香環基または置換芳香環基を表し、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、置換アルキル基、芳香環基または置換芳香環基を表し、ArとR、ArとR、あるいは、RとRは共有結合により環式構造を形成することもできる。]
で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類を、芳香族系またはハロゲン系の反応溶媒を用いてフッ化水素と反応させる工程を含む、一般式[2]:
Figure 0005900182
[式中、Ar、RおよびRは一般式[1]と同じである。]
で示されるα,α−ジフルオロ芳香族化合物の製造方法。
[発明2]
一般式[1]で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類が、一般式[3]:
Figure 0005900182
[式中、Arは芳香族炭化水素基または置換芳香族炭化水素基を表す。]
で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類であり、一般式[2]で示されるα,α−ジフルオロ芳香族化合物が、一般式[4]:
Figure 0005900182
[式中、Arは一般式[3]と同じである。]
で示されるα,α−ジフルオロ芳香族化合物である、発明1に記載の方法。
[発明3]
1−クロロ−1−芳香環置換エテン類を芳香族系またはハロゲン系の反応溶媒で希釈し、フッ化水素を気体の状態でこの溶液に吹き込むことを特徴とする、発明1または発明2に記載の方法。
[発明4]
フッ化水素の使用量が1−クロロ−1−芳香環置換エテン類1molに対して2.0〜10molであることを特徴とする、発明1乃至発明3の何れかに記載の方法。
[発明5]
反応温度が0〜50℃であることを特徴とする、発明1乃至発明4の何れかに記載の方法。
[発明6]
目的物のα,α−ジフルオロ芳香族化合物に、副生物として含まれる芳香族カルボン酸フルオリドを、芳香族カルボン酸または芳香族カルボン酸アミドに変換して除去する精製工程を引き続いて行うことを特徴とする、発明1乃至発明5の何れかに記載の方法。
本発明で用いる1−クロロ−1−芳香環置換エテン類およびフッ化水素は、安価に大量規模で入手することができる。また、採用する反応条件が緩和なため選択性が高く収率も良好であり、実施容易な精製工程により高純度品を得ることができる。さらに、毒性の高い触媒を必要とせず、反応装置が簡単で操作も簡便である。この様に、本発明はα,α−ジフルオロ芳香族化合物の工業的な製造方法として極めて有用である。
また、本発明は非特許文献3に比べて、目的物が格段に高収率で得られる[非特許文献3の液相法を参考にして1−ブロモ−4−(1,1−ジフルオロエチル)ベンゼンを同様に製造した場合、反応溶媒としてエーテルを用いると目的物の生成量は、本発明の実施例1と2(反応溶媒はそれぞれクロロホルム、トルエン)に比べて非常に少ない(比較例7)]。また、反応溶媒を用いないニート条件でも目的物の生成量が非常に少ないため(比較例5と6)、反応溶媒を用いることの必要性、且つ、エーテル系ではなく、芳香族系またはハロゲン系の反応溶媒を用いることの重要性は明らかである。
本発明のα,α−ジフルオロ芳香族化合物の製造方法について詳細に説明する。
本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更し実施することができる。なお、本明細書において引用された全ての刊行物、例えば先行技術文献、公開公報や特許出願等の特許文献、その他の非特許文献および成書は、参照として本明細書に組み込まれるものとする。
一般式[1]で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類のRおよびRは、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、置換アルキル基、芳香環基または置換芳香環基を表す。その中でもRおよびRが共に水素原子が好ましい。該アルキル基は、炭素数1〜18の、直鎖状もしくは分枝状の鎖式または環式(炭素数3以上の場合)のものである。該芳香環基は、炭素数1〜18の、フェニル基、ナフチル基およびアントリル基等の芳香族炭化水素基、またはピロリル基(窒素保護体も含む)、ピリジル基、フリル基、チエニル基、インドリル基(窒素保護体も含む)、キノリル基、ベンゾフリル基およびベンゾチエニル基等の窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子等のヘテロ原子を含む芳香族複素環基である。該置換アルキル基および置換芳香環基は、それぞれ前記のアルキル基および芳香環基の、任意の炭素原子または窒素原子上に、任意の数および任意の組み合わせで、置換基を有する。係る置換基は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素のハロゲン原子、ニトロ基、メチル基、エチル基およびプロピル基等の低級アルキル基、フルオロメチル基、クロロメチル基およびブロモメチル基等の低級ハロアルキル基、メトキシ基、エトキシ基およびプロポキシ基等の低級アルコキシ基、フルオロメトキシ基、クロロメトキシ基およびブロモメトキシ基等の低級ハロアルコキシ基、ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基およびブチリルオキシ基等の低級アシルオキシ基、シアノ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基およびプロポキシカルボニル基等の低級アルコキシカルボニル基、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ピロリル基(窒素保護体も含む)、ピリジル基、フリル基、チエニル基、インドリル基(窒素保護体も含む)、キノリル基、ベンゾフリル基およびベンゾチエニル基等の芳香環基、カルボキシル基、カルボキシル基の保護体、アミノ基、アミノ基の保護体、ヒドロキシル基、ならびにヒドロキシル基の保護体等である。さらに、該置換アルキル基は、前記のアルキル基の任意の炭素−炭素単結合が、任意の数および任意の組み合わせで、炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合に置き換わることもできる(当然、これらの不飽和結合に部分的に置き換わったアルキル基は、前記の置換基を同様に有することもできる。また、これらの不飽和結合にフッ化水素が付加する可能性もあるが、本発明の好適な反応条件を採用することにより所望の反応だけを選択的に行うことができる)。なお、本明細書において、"低級"とは、炭素数1〜6の、直鎖状もしくは分枝状の鎖式または環式(炭素数3以上の場合)であるものを意味する。また、前記の“係る置換基は”の“芳香環基”には、ハロゲン原子、ニトロ基、低級アルキル基、低級ハロアルキル基、低級アルコキシ基、低級ハロアルコキシ基、ホルミルオキシ基、低級アシルオキシ基、シアノ基、低級アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、カルボキシル基の保護体、アミノ基、アミノ基の保護体、ヒドロキシル基およびヒドロキシル基の保護体等が置換することもできる。さらに、ピロリル基、インドリル基、カルボキシル基、アミノ基およびヒドロキシル基の保護基は、Protective Groups in Organic Synthesis,Third Edition,1999,John Wiley & Sons,Inc.等に記載された保護基である。
一般式[1]で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類のArは、芳香環基または置換芳香環基を表す。該芳香環基および置換芳香環基は、一般式[1]で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類のRおよびRに記載した芳香環基および置換芳香環基と同じである。その中でも芳香族炭化水素基または置換芳香族炭化水素基が好ましい。
一般式[1]で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類のArとR、ArとR、あるいは、RとRは、共有結合により環式構造を形成することもできる。具体的には、ArとR、ArとR、あるいは、RとRの間で、任意の炭素原子同士で(窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子等のヘテロ原子を介することもできる)、且つ任意の数および任意の組み合わせで、共有結合により環式構造(例えば、単環式、縮合多環式、架橋、スピロ環、環集合等)を形成することもできる[但し、共有結合に関与することができない置換基(水素原子)は除かれる]。
一般式[1]で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類としては、Arが芳香族炭化水素基または置換芳香族炭化水素基であり、且つRおよびRが共に水素原子であるものが好ましい(一般式[3]で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類に対応)。
一般式[1]で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類は、日本化学会編 第4版実験化学講座19 有機合成I 炭化水素・ハロゲン化合物 丸善株式会社 p.416〜460、日本化学会編 第5版実験化学講座13 有機化合物の合成I 炭化水素・ハロゲン化物 丸善株式会社 p.374〜443等を参考にして同様に製造することができる(参考例1、2)。原料基質の調製方法によっては、一般式[5]:
Figure 0005900182
[式中、Arは芳香環基または置換芳香環基を表し、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、置換アルキル基、芳香環基または置換芳香環基を表し、ArとR、ArとR、あるいは、RとRは共有結合により環式構造を形成することもできる。該アルキル基、置換アルキル基、芳香環基および置換芳香環基は、一般式[1]で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類に記載したものと同じである。]
で示されるα,α−ジクロロ芳香族化合物が副生物として含まれる場合がある。該副生物からも本発明の目的物であるα,α−ジフルオロ芳香族化合物が比較的収率良く得られることがある。よって、一般式[1]で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類に、一般式[5]で示されるα,α−ジクロロ芳香族化合物がマイナー成分(1−クロロ−1−芳香環置換エテン類>α,α−ジクロロ芳香族化合物の関係)として含まれる場合も、本発明の請求項に記載した原料基質として扱う。
芳香族系の反応溶媒は、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレンおよびメシチレン等の、炭素数6〜12の芳香族炭化水素である。該芳香族炭化水素は、任意の炭素原子上に、任意の数および任意の組み合わせで、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基およびプロポキシカルボニル基等の低級アルコキシカルボニル基等の置換基を有することができ、具体的には、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、α,α,α−トリフルオロトルエン、ニトロベンゼン、ベンゾニトリルおよび安息香酸エチル等が挙げられる。
ハロゲン系の反応溶媒は、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエチレンおよびテトラクロロエチレン等の、炭素数1〜8のハロゲン化アルカンまたはアルケンである。ハロゲン原子は、塩素以外に、フッ素、臭素およびヨウ素も採ることができ、任意の炭素原子上に、任意の数および任意の組み合わせで、ハロゲン原子を有することができる。
反応溶媒は、その中でもトルエン、クロロベンゼン、α,α,α−トリフルオロトルエン、塩化メチレン、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタンが好ましく、α,α,α−トリフルオロトルエン、塩化メチレン、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタンが特に好ましい。芳香族系とハロゲン系の反応溶媒は、単独でまたは組み合わせて用いることができる。さらに、n−ヘキサンおよびn−ヘプタン等の脂肪族炭化水素系、ジエチルエーテルおよびテトラヒドロフラン等のエーテル系、酢酸エチルおよび酢酸n−ブチル等のエステル系、N,N−ジメチルホルムアミドおよび1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のアミド系、アセトニトリルおよびプロピオニトリル等のニトリル系、ならびにジメチルスルホキシド等の反応溶媒と、芳香族系または(および)ハロゲン系の反応溶媒とを組み合わせて用いることもできる。
反応溶媒の使用量は、特に制限はないが、一般式[1]で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類1molに対して0.05L(リットル)以上を用いれば良く、0.1〜10Lが好ましく、0.2〜5Lが特に好ましい。
フッ化水素の使用量は、特に制限はないが、一般式[1]で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類1molに対して1.6mol以上を用いれば良く、1.8〜15molが好ましく、2.0〜10molが特に好ましい。大過剰用いても特に問題はないが(実施例2)、工業的な製造方法を想定した場合には経済的に好ましくない。また、フッ化水素の添加方法に依っては(実施例7 vs.8)、過剰に用いると目的物の選択性が低下する場合がある(当然、好適な添加方法を採用すれば、過剰に用いても選択性は殆ど低下することはない)。さらに、理論的に必要な最少量(2当量)を用いれば、充分な変換率を得ることができる(実施例3、7)。これらの知見より、フッ化水素の好適な使用量は、一般式[1]で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類1molに対して2.0〜10molであると判断される(表1)。
フッ化水素の添加方法は、特に制限はないが、一般式[1]で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類を芳香族系またはハロゲン系の反応溶媒で希釈し、フッ化水素を気体の状態でこの溶液に吹き込むことにより、総じて良好な結果が得られる(実施例1〜3、10)。原料基質、反応溶媒、フッ化水素の使用量および反応温度を揃えた実施例の比較においても(10 vs.6、7)、この添加方法の有用性は確認できる(表1)。
反応温度は、特に制限はないが、−50〜+100℃の範囲で行えば良く、−25〜+75℃が好ましく、0〜+50℃が特に好ましい。反応温度が高いとフッ化水素(沸点20℃)との接触が旨く行かず、変換率が逆に低下する場合がある(実施例4)。一方、0℃でも充分な変換率を得ることができる(実施例5、9)。工業的な製造方法を想定した場合には、さらに低温(0℃未満)で行うための設備的な負担が経済的に好ましくない。よって、好適な反応温度は、0〜+50℃であると判断される(表1)。
反応時間は、特に制限はないが、48時間以内の範囲で行えば良く、原料基質、反応溶媒および反応条件により異なるため、ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、核磁気共鳴等の分析手段により反応の進行状況を追跡し、原料基質の減少が殆ど認められなくなった時点を終点とすることが好ましい。
本発明は、酸触媒の存在下に反応させることにより、目的物が格段に収率良く得られる場合がある。但し、本発明の好適な反応条件を採用することにより、酸触媒の非存在下でも所望の反応を円滑に行うことができる(本発明に酸触媒は必須でない)。係る酸触媒としては、塩化水素、臭化水素、硫酸、硝酸、過塩素酸、フルオロ硫酸、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、ヘキサフルオロアンチモン酸、三弗化ホウ素、三弗化アンチモン、五弗化アンチモン、三塩化アンチモン、五塩化アンチモン、三弗化二塩化アンチモン、五弗化ヨウ素および七弗化ヨウ素等の無機酸、ならびに2,2,2−トリフルオロエタノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸およびトリフルオロメタンスルホン酸等の有機酸が挙げられる。これらの酸触媒は、単独でまたは組み合わせて用いることができる。
後処理は、有機合成における一般的な操作を採用することにより、一般式[2]で示されるα,α−ジフルオロ芳香族化合物を得ることができる。粗生成物は、必要に応じて活性炭処理、分別蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等により高い純度に精製することができる。
本発明では、採用する原料基質、反応溶媒および反応条件に依っては、一般式[6]:
Figure 0005900182
[式中、Arは芳香環基または置換芳香環基を表す。該芳香環基および置換芳香環基は、一般式[1]で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類に記載したものと同じである。]
で示される芳香族カルボン酸フルオリドを副生する場合がある。該芳香族カルボン酸フルオリドと目的物であるα,α−ジフルオロ芳香族化合物の沸点が極めて近く{実施例1のガスクロマトグラフィー分析における保持時間の違いは0.1分[目的物1−ブロモ−4−(1,1−ジフルオロエチル)ベンゼン vs.副生物4−ブロモベンゾイルフルオリド]、実施例3のガスクロマトグラフィー分析における保持時間の違いは0.2分(目的物1,1−ジフルオロエチルベンゼン vs.副生物ベンゾイルフルオリド)}、分別蒸留でも効果的に分離することができない[目的物は熱的な安定性が高い化合物とは言えず(非特許文献3)、高温下で長時間かけて行う分別蒸留がそもそも好適な精製方法ではない]。
そこで、副生物として含まれる芳香族カルボン酸フルオリドを、選択的に物性(溶解性、沸点等)が大きく異なる芳香族カルボン酸や芳香族カルボン酸アミドに変換して除去する精製方法が、目的物の高純度品を得る上で非常に効果的であることを見出した。具体的には、副生物を含む目的物(反応終了液、回収有機層、粗体、蒸留品等)を加水分解またはアミド化(アミノリシス)に付し、目的物は未反応の状態で、副生物だけを選択的に変換し、簡便な分液操作や熱的に負荷の少ない単蒸留等により高純度品を容易に得ることができる。加水分解およびアミド化の変換条件は、有機合成で多用される脂肪族または芳香族カルボン酸クロリドに対する変換条件を参考にして同様に採用することができる。例えば、日本化学会編 新実験化学講座14 有機化合物の合成と反応[II] 丸善株式会社 p.921〜1000および1134〜1189、日本化学会編 第4版実験化学講座22 有機合成VI 酸・アミノ酸・ペプチド 丸善株式会社 p.1〜43および137〜173、日本化学会編 第5版実験化学講座16 有機化合物の合成IV カルボン酸・アミノ酸・ペプチド 丸善株式会社 p.1〜34および118〜154、もしくはProtective Groups in Organic Synthesis,Third Edition,1999,John Wiley & Sons,Inc.等を参考にして同様に採用することができる。
加水分解およびアミド化の具体的な変換例を以下に述べるが、これらに限定されるものではない。
加水分解は、反応終了液または回収有機層等を0.1〜50%の水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたは水酸化セシウム等のアルカリ性水溶液で洗浄する操作が簡便で効果的である。これらのアルカリ性水溶液の使用量は、特に制限はないが、洗浄後の水層のpHが9以上であれば良い。
この様な変換条件を採用すれば、加水分解された芳香族カルボン酸は対応するアルカリ金属塩の形を採ることになるが、この様な状態も請求項に記載した“芳香族カルボン酸に変換して”に含まれるものとして扱う。
アミド化は、アンモニア、もしくはメチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、n−プロピルアミン、ジn−プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、ジn−ブチルアミン、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジンおよびp−トルイジン等の、炭素数1〜18の脂肪族または芳香族アミン等を用いて行う。これらのアンモニア、もしくは該脂肪族または芳香族アミン等の使用量は、特に制限はないが、副生物の変換後も遊離のアンモニア、もしくは該脂肪族または芳香族アミン等が残留する量を用いれば良い。
加水分解またはアミド化の反応温度は、特に制限はないが、−30〜+100℃の範囲で行えば良く、−20〜+75℃が好ましく、−10〜+50℃が特に好ましい。
加水分解またはアミド化の反応時間は、特に制限はないが、24時間以内の範囲で行えば良く、副生物の含有量および変換条件により異なるため、ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、核磁気共鳴等の分析手段により変換の進行状況を追跡し、副生物の減少が殆ど認められなくなった時点を終点とすることが好ましい。
加水分解で変換された芳香族カルボン酸(対応するアルカリ金属塩も含む)は、アルカリ性水溶液の層に移行しており、簡便な分液操作で除去することができる。また、アミド化で変換された芳香族カルボン酸アミドは、沸点が格段に高くなるため、熱的に負荷の少ない単蒸留(フラッシュ蒸留も含む)で釜残として除去することができる。
[実施例]
以下、実施例により本発明の実施の形態を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
フッ素樹脂ライニングの反応容器に、下記式:
Figure 0005900182
で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類77.4g(ガスクロマトグラフィー純度74.6%、α,α−ジクロロ芳香族化合物21.2%、トータル330mmol、1.00eq)とクロロホルム294mL(0.891L/mol)を加え、この溶液に20℃で窒素ガスを同伴させながらフッ化水素52.3g(2.61mol、7.91eq)を気体の状態で4時間20分かけて吹き込み(加圧状態にならない様にパージラインを設置し、さらにパージラインを0℃に冷却してクロロホルムの飛散を防止した)、同温度で1時間30分撹拌した。反応終了液に窒素ガスを1時間吹き込み(残留する塩化水素とフッ化水素を追い出した)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液300mLで洗浄し(水層pH8)、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。回収有機層のガスクロマトグラフィー分析より変換率と、下記式:
Figure 0005900182
で示されるα,α−ジフルオロ芳香族化合物の純度は、それぞれ100%、89.3%(4−ブロモアセトフェノンが4.7%)であった。回収有機層を減圧濃縮することにより、α,α−ジフルオロ芳香族化合物の粗体94.0gを得た。粗体全量を分別蒸留(沸点64〜71℃、減圧度0.6〜0.5kPa)することにより、精製品55.4gを得た。精製品のガスクロマトグラフィー純度は98.6%(4−ブロモアセトフェノンが0.3%)であった。純度換算した収率は75%であった。精製品には、下記式:
Figure 0005900182
で示される芳香族カルボン酸フルオリドが0.9%含まれていた。ガスクロマトグラフィー分析におけるα,α−ジフルオロ芳香族化合物と芳香族カルボン酸フルオリドの保持時間の違いは0.1分であった。精製品のHと19F−NMRを下に示す。
H−NMR(基準物質;MeSi、重溶媒;CDCl)、δ ppm;1.89(t、3H)、7.46(Ar−H、4H)。
19F−NMR(基準物質;C、重溶媒;CDCl)、δ ppm;73.93(q、2F)。
フッ素樹脂ライニングの反応容器に、下記式:
Figure 0005900182
で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類3.00g(ガスクロマトグラフィー純度86.4%、α,α−ジクロロ芳香族化合物10.8%、トータル13.2mmol、1.00eq)とトルエン31.2mL(2.36L/mol)を加え、この溶液に20℃で窒素ガスを同伴させながらフッ化水素18.9g(945mmol、71.6eq)を気体の状態で1時間10分かけて吹き込み(加圧状態にならない様にパージラインを設置し、さらにパージラインを0℃に冷却してトルエンの飛散を防止した)、同温度で2時間25分撹拌した。実施例1と同様の後処理操作を行い、回収有機層のガスクロマトグラフィー分析より変換率と、下記式:
Figure 0005900182
で示されるα,α−ジフルオロ芳香族化合物の純度は、それぞれ100%、81.8%(4−ブロモアセトフェノンが3.5%)であった。回収有機層には、下記式:
Figure 0005900182
で示される芳香族カルボン酸フルオリドが1.6%含まれていた。回収有機層に含まれるα,α−ジフルオロ芳香族化合物のHと19F−NMRは実施例1と同等であった。
フッ素樹脂ライニングの反応容器に、下記式:
Figure 0005900182
で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類100g(ガスクロマトグラフィー純度99.3%、α,α−ジクロロ芳香族化合物0.3%、トータル718mmol、1.00eq)とクロロホルム380mL(0.529L/mol)を加え、この溶液に20℃で窒素ガスを同伴させながらフッ化水素51.9g(2.59mol、3.61eq)を気体の状態で4時間かけて吹き込み(加圧状態にならない様にパージラインを設置し、さらにパージラインを0℃に冷却してクロロホルムの飛散を防止した)、同温度で1時間5分撹拌した。反応終了液に窒素ガスを1時間5分吹き込み(残留する塩化水素とフッ化水素を追い出した)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液300mLで洗浄した(水層pH8)。回収有機層のガスクロマトグラフィー分析より変換率と、下記式:
Figure 0005900182
で示されるα,α−ジフルオロ芳香族化合物の純度は、それぞれ100%、92.6%(アセトフェノンが1.0%)であった。回収有機層を減圧濃縮することにより、α,α−ジフルオロ芳香族化合物の粗体230gを得た。粗体全量を分別蒸留(沸点40〜61℃、減圧度5.2〜1.8kPa)することにより、精製品77.5gを得た。精製品のガスクロマトグラフィー純度は99.5%(アセトフェノンが0.1%未満)であった。純度換算した収率は76%であった。精製品には、下記式:
Figure 0005900182
で示される芳香族カルボン酸フルオリドが0.2%含まれていた。ガスクロマトグラフィー分析におけるα,α−ジフルオロ芳香族化合物と芳香族カルボン酸フルオリドの保持時間の違いは0.2分であった。精製品のHと19F−NMRを下に示す。
H−NMR(基準物質;MeSi、重溶媒;CDCl)、δ ppm;1.92(t、3H)、7.47(Ar−H、5H)。
19F−NMR(基準物質;C、重溶媒;CDCl)、δ ppm;74.02(q、2F)。
フッ素樹脂ライニングの反応容器に、下記式:
Figure 0005900182
で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類10.0g(ガスクロマトグラフィー純度100%、46.0mmol、1.00eq)とクロロホルム38.0mL(0.826L/mol)を加え、この溶液に50℃で窒素ガスを同伴させながらフッ化水素12.2g(610mmol、13.3eq)を気体の状態で5時間かけて吹き込み(加圧状態にならない様にパージラインを設置し、さらにパージラインを0℃に冷却してクロロホルムの飛散を防止した)、同温度で2時間55分撹拌した。実施例1と同様の後処理操作を行い、回収有機層のガスクロマトグラフィー分析より変換率と、下記式:
Figure 0005900182
で示されるα,α−ジフルオロ芳香族化合物の純度は、それぞれ41%、24.8%(4−ブロモアセトフェノンが0.9%)であった。回収有機層には、下記式:
Figure 0005900182
で示される芳香族カルボン酸フルオリドが0.9%含まれていた。回収有機層に含まれるα,α−ジフルオロ芳香族化合物のHと19F−NMRは実施例1と同等であった。
フッ素樹脂ライニングの反応容器に、下記式:
Figure 0005900182
で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類10.0g(ガスクロマトグラフィー純度100%、46.0mmol、1.00eq)とクロロホルム38.0mL(0.826L/mol)を加え、この溶液に0℃でフッ化水素4.00g(200mmol、4.35eq)を液体の状態で分割して加え、同温度で6時間20分撹拌した。実施例1と同様の後処理操作を行い、回収有機層のガスクロマトグラフィー分析より変換率と、下記式:
Figure 0005900182
で示されるα,α−ジフルオロ芳香族化合物の純度は、それぞれ100%、50.2%(4−ブロモアセトフェノンが18.6%)であった。回収有機層には、下記式:
Figure 0005900182
で示される芳香族カルボン酸フルオリドが1.6%含まれていた。回収有機層に含まれるα,α−ジフルオロ芳香族化合物のHと19F−NMRは実施例1と同等であった。
フッ素樹脂ライニングの耐圧反応容器に、下記式:
Figure 0005900182
で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類10.0g(ガスクロマトグラフィー純度100%、46.0mmol、1.00eq)とクロロホルム38.0mL(0.826L/mol)を加え、この溶液に0℃でフッ化水素3.65g(182mmol、3.96eq)を液体の状態で分割して加え、20℃で3時間25分撹拌した。実施例1と同様の後処理操作を行い、回収有機層のガスクロマトグラフィー分析より変換率と、下記式:
Figure 0005900182
で示されるα,α−ジフルオロ芳香族化合物の純度は、それぞれ100%、65.9%(4−ブロモアセトフェノンが14.0%)であった。回収有機層には、下記式:
Figure 0005900182
で示される芳香族カルボン酸フルオリドが1.1%含まれていた。回収有機層の内部標準法(19F−NMR、標準物質;ヘキサフルオロベンゼン)による収率は54%であった。回収有機層に含まれるα,α−ジフルオロ芳香族化合物のHと19F−NMRは実施例1と同等であった。
フッ素樹脂ライニングの耐圧反応容器を氷浴で冷却し、フッ化水素2.92g(146mmol、3.17eq)を液体の状態で加え、フッ化水素に、下記式:
Figure 0005900182
で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類10.0g(ガスクロマトグラフィー純度100%、46.0mmol、1.00eq)のクロロホルム溶液[溶媒使用量38.0mL(0.826L/mol)]を加え、20℃で3時間撹拌した。実施例1と同様の後処理操作を行い、回収有機層のガスクロマトグラフィー分析より変換率と、下記式:
Figure 0005900182
で示されるα,α−ジフルオロ芳香族化合物の純度は、それぞれ99%、60.8%(4−ブロモアセトフェノンが19.4%)であった。回収有機層には、下記式:
Figure 0005900182
で示される芳香族カルボン酸フルオリドが1.1%含まれていた。回収有機層の内部標準法(19F−NMR、標準物質;ヘキサフルオロベンゼン)による収率は44%であった。回収有機層に含まれるα,α−ジフルオロ芳香族化合物のHと19F−NMRは実施例1と同等であった。
フッ素樹脂ライニングの耐圧反応容器を氷浴で冷却し、フッ化水素9.20g(460mmol、10.0eq)を液体の状態で加え、フッ化水素に、下記式:
Figure 0005900182
で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類10.0g(ガスクロマトグラフィー純度100%、46.0mmol、1.00eq)のクロロホルム溶液[溶媒使用量38.0mL(0.826L/mol)]を加え、20℃で3時間撹拌した。実施例1と同様の後処理操作を行い、回収有機層のガスクロマトグラフィー分析より変換率と、下記式:
Figure 0005900182
で示されるα,α−ジフルオロ芳香族化合物の純度は、それぞれ100%、41.0%(4−ブロモアセトフェノンが44.4%)であった。回収有機層には、下記式:
Figure 0005900182
で示される芳香族カルボン酸フルオリドが2.4%含まれていた。回収有機層に含まれるα,α−ジフルオロ芳香族化合物のHと19F−NMRは実施例1と同等であった。
フッ素樹脂ライニングの反応容器を氷浴で冷却し、フッ化水素3.60g(180mmol、4.01eq)のクロロホルム溶液[溶媒使用量38.0mL(0.846L/mol)]を加え、この溶液に0〜3℃で、下記式:
Figure 0005900182
で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類9.77g(ガスクロマトグラフィー純度100%、44.9mmol、1.00eq)を36分かけて加え、同温度で5分撹拌した。実施例1と同様の後処理操作を行い、回収有機層のガスクロマトグラフィー分析より変換率と、下記式:
Figure 0005900182
で示されるα,α−ジフルオロ芳香族化合物の純度は、それぞれ91%、58.8%(4−ブロモアセトフェノンが18.1%)であった。回収有機層には、下記式:
Figure 0005900182
で示される芳香族カルボン酸フルオリドが1.9%含まれていた。回収有機層の内部標準法(19F−NMR、標準物質;ヘキサフルオロベンゼン)による収率は46%であった。回収有機層に含まれるα,α−ジフルオロ芳香族化合物のHと19F−NMRは実施例1と同等であった。
フッ素樹脂ライニングの反応容器に、下記式:
Figure 0005900182
で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類50.0g(ガスクロマトグラフィー純度100%、230mmol、1.00eq)とクロロホルム190mL(0.826L/mol)を加え、この溶液に20℃で窒素ガスを同伴させながらフッ化水素17.6g(880mmol、3.83eq)を気体の状態で2時間かけて吹き込み(加圧状態にならない様にパージラインを設置し、さらにパージラインを0℃に冷却してクロロホルムの飛散を防止した)、同温度で1時間20分撹拌した。反応終了液に窒素ガスを吹き込み(残留する塩化水素とフッ化水素を追い出した)、5%水酸化ナトリウム水溶液300mLを加え、20℃で1時間撹拌洗浄し(水層pH11、2相系による芳香族カルボン酸フルオリドの加水分解に対応)、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮することにより、下記式:
Figure 0005900182
で示されるα,α−ジフルオロ芳香族化合物の粗体111gを得た。粗体全量を単蒸留(沸点52〜53℃、減圧度0.4kPa)することにより、精製品26.2gを得た。精製品のガスクロマトグラフィー純度は99.7%(4−ブロモアセトフェノンが0.1%)であった。純度換算した収率は51%であった。精製品には、下記式:
Figure 0005900182
で示される芳香族カルボン酸フルオリドは一切含まれていなかった(未検出)。
因みに、反応終了液のガスクロマトグラフィー分析より変換率およびα,α−ジフルオロ芳香族化合物と芳香族カルボン酸フルオリドの純度は、それぞれ99%、74.4%(4−ブロモアセトフェノンが16.5%)、0.7%であった。
[参考例1]
トルエン289mL(0.576L/mol)に、五塩化リン131g(629mmol、1.25eq)と下記式:
Figure 0005900182
で示される4−ブロモアセトフェノン100g(502mmol、1.00eq)を加え、油浴温度を73℃に設定し、3時間攪拌した(塩化水素が発生)。反応終了液にトルエン116mLを加え、氷水300mLに注ぎ込み、回収有機層を水200mLで洗浄し、10%食塩水200mLで洗浄し、減圧濃縮することにより、下記式:
Figure 0005900182
で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類の粗体154gを得た。
上記で得られた1−クロロ−1−芳香環置換エテン類の粗体全量を分別蒸留(沸点92〜104℃、減圧度0.3kPa)することにより、精製品77.4gを得た。精製品のガスクロマトグラフィー純度は74.6%であり、下記式:
Figure 0005900182
で示されるα,α−ジクロロ芳香族化合物と4−ブロモアセトフェノンがそれぞれ21.2%、1.7%含まれていた。純度換算した収率(α,α−ジクロロ芳香族化合物も含む)は66%であった。精製品のH−NMRを下に示す。
H−NMR(基準物質;MeSi、重溶媒;CDCl)、δ ppm;5.54(d、1H)、5.77(d、1H)、7.52(Ar−H、2H)、7.62(Ar−H、2H)。
[参考例2]
下記式:
Figure 0005900182
で示されるエチルベンゼン212g(2.00mol、1.00eq)に、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.84g(11.2mmol、0.00560eq)を加え、内温20〜50℃で撹拌しながら塩素(Cl)ガスを1.00mol/時間で4時間30分吹き込み(計4.50mol、2.25eq;α,α−ジクロロ化)、内温113〜134℃で2時間30分撹拌した(脱塩化水素化)。同様の反応を繰り返し行い、反応終了液を合わせて分別蒸留(沸点86℃、減圧度3.5kPa)することにより、下記式:
Figure 0005900182
で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類の精製品288gを得た。精製品のガスクロマトグラフィー純度は99.5%であった(α,α−ジクロロ芳香族化合物は含まれていなかった)。純度換算した収率は52%であった。精製品のH−NMRを下に示す。
H−NMR(基準物質;MeSi、重溶媒;CDCl)、δ ppm;5.52(m、1H)、5.76(m、1H)、7.36(Ar−H、3H)、7.63(Ar−H、2H)。
[比較例1]
フッ素樹脂ライニングの反応容器に、フッ化水素220mg(11.0mmol、19.9eq)と塩化メチレン0.300mL(0.543L/mol)を加え、5℃に冷却し、下記式:
Figure 0005900182
で示される1−ブロモ−4−エチニルベンゼン100mg(0.552mmol、1.00eq)を加え(2相系)、同温度で2時間激しく攪拌した。反応終了液をクロロホルム5mLで希釈し、水5mLで洗浄し、5%炭酸カリウム水溶液5mLで洗浄し、回収有機層を19F−NMRによる内部標準法(内部標準物質;α,α,α−トリフルオロトルエン)で定量したところ、下記式:
Figure 0005900182
で示される1−ブロモ−4−(1,1−ジフルオロエチル)ベンゼンが27.6μmol未満しか含まれていなかった。内部標準法による収率は5%未満であった。回収有機層のガスクロマトグラフィー分析より変換率と純度は、それぞれ100%、0.6%(4−ブロモアセトフェノンが87.5%)であった。
[比較例2]
下記式:
Figure 0005900182
で示されるアセトフェノン1.00g(8.32mmol、1.00eq)に、トリフルオロ酢酸無水物4.37g(20.8mmol、2.50eq)を加え、35℃で4日間攪拌した。反応終了液のガスクロマトグラフィー分析より変換率と、下記式:
Figure 0005900182
で示されるCFCO基を2つ有するアシラール、および、下記式:
Figure 0005900182
で示されるトリフルオロ酢酸エノールエステルの純度は、それぞれ52%、15.2%、16.4%であった。反応終了液に対して特開平1−199922の実施例1と同様の後処理操作を行い、さらに同様のフッ素化工程を行ったが、下記式:
Figure 0005900182
で示されるα,α−ジフルオロエチルベンゼンが0.832mmol未満しか含まれていなかった。内部標準法による収率は10%未満であった。
別に原料基質として4−ブロモアセトフェノンを用いて同様のアシラール化工程とフッ素化工程を行ったが、対応する1−ブロモ−4−(1,1−ジフルオロエチル)ベンゼンの収率は15%程度であった。
一方でシクロヘキサノンは、1,1−ジフルオロシクロヘキサンを収率87%で与えた。
[比較例3]
フッ素樹脂ライニングの反応容器を−5℃の冷媒浴に浸し、フッ化水素3.45g(172mmol、20.0eq)、下記式:
Figure 0005900182
で示される含フッ素硫酸エノールエステル類2.00g(8.61mmol、1.00eq)、クロロホルム0.200mL(0.0232L/mol)とトリフルオロ酢酸196mg(1.72mmol、0.200eq)を加え、−5℃で3時間15分攪拌した。反応終了液をクロロホルム10mLで希釈し、水10mLと5mLで2回洗浄し、10%炭酸カリウム水溶液10mLで洗浄し、10%食塩水5mLで洗浄し、回収有機層を19F−NMRによる内部標準法(内部標準物質;ヘキサフルオロベンゼン)で定量したところ、下記式:
Figure 0005900182
で示されるジェミナルジフルオロ化合物が6.59mmol含まれていた。内部標準法による収率は77%であった。19F−NMRを下に示す。
19F−NMR(基準物質;C、重溶媒;CDCl)、δ ppm;71.45(m、2F)。
[比較例4]
フッ素樹脂ライニングの反応容器を−5℃の冷媒浴に浸し、フッ化水素1.56g(78.0mmol、19.7eq)、下記式:
Figure 0005900182
で示される含フッ素硫酸エノールエステル類1.00g(3.96mmol、1.00eq)、クロロホルム0.100mL(0.0253L/mol)とトリフルオロ酢酸90.3mg(0.792mmol、0.200eq)を加え、−5℃で3時間攪拌した。反応終了液をクロロホルム5mLで希釈し、水5mLと2.5mLで2回洗浄し、10%炭酸カリウム水溶液5mLで洗浄し、10%食塩水2.5mLで洗浄し、回収有機層を19F−NMRによる内部標準法(内部標準物質;ヘキサフルオロベンゼン)で定量したところ、下記式:
Figure 0005900182
で示されるジェミナルジフルオロ化合物が0.396mmol未満しか含まれていなかった。内部標準法による収率は10%未満であった。
[比較例5]
フッ素樹脂ライニングの反応容器に、フッ化水素1.84g(92.0mmol、20.4eq)を加え、−5℃に冷却し、下記式:
Figure 0005900182
で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類1.06g(ガスクロマトグラフィー純度74.6%、α,α−ジクロロ芳香族化合物21.2%、計4.52mmol、1.00eq)を加え(2相系)、同温度で30分、5℃で1時間攪拌した。反応終了液をクロロホルムで希釈し、実施例1と同様の後処理操作を行い、回収有機層のガスクロマトグラフィー分析より変換率と、下記式:
Figure 0005900182
で示されるα,α−ジフルオロ芳香族化合物の純度は、それぞれ100%、10.0%未満(4−ブロモアセトフェノンが63.5%)であった。
[比較例6]
フッ素樹脂ライニングの耐圧反応容器に、下記式:
Figure 0005900182
で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類10.0g(ガスクロマトグラフィー純度100%、46.0mmol、1.00eq)を加え、原料基質に0℃でフッ化水素2.92g(146mmol、3.17eq)を液体の状態で分割して加え、20℃で3時間攪拌した。反応終了液をクロロホルムで希釈し、実施例1と同様の後処理操作を行い、回収有機層のガスクロマトグラフィー分析より変換率と、下記式:
Figure 0005900182
で示されるα,α−ジフルオロ芳香族化合物の純度は、それぞれ100%、5.1%(4−ブロモアセトフェノンが24.5%)であった。回収有機層には、下記式:
Figure 0005900182
で示される芳香族カルボン酸フルオリドが14.4%含まれていた。回収有機層の内部標準法(19F−NMR、標準物質;ヘキサフルオロベンゼン)による収率は5%未満であった。
[比較例7]
フッ素樹脂ライニングの耐圧反応容器を氷浴で冷却し、フッ化水素9.14g(457mmol、11.0eq)のエーテル溶液[溶媒使用量23.5mL(0.568L/mol)]を加え、この溶液に0℃で、下記式:
Figure 0005900182
で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類9.00g(ガスクロマトグラフィー純度100%、41.4mmol、1.00eq)を30分かけて加え、同温度で5時間30分、20℃で終夜攪拌した。実施例1と同様の後処理操作を行い、回収有機層のガスクロマトグラフィー分析より変換率と、下記式:
Figure 0005900182
で示されるα,α−ジフルオロ芳香族化合物の純度は、それぞれ48%、7.7%(4−ブロモアセトフェノンが29.1%)であった。回収有機層には、下記式:
Figure 0005900182
で示される芳香族カルボン酸フルオリドが1.9%含まれていた。
実施例1〜10および比較例5〜7の結果を表1に纏めた。
Figure 0005900182
本発明で対象とするα,α−ジフルオロ芳香族化合物は、医農薬中間体として利用できる。

Claims (6)

  1. 一般式[1]:
    Figure 0005900182
    [式中、Ar1は芳香環基または置換芳香環基を表し、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、置換アルキル基、芳香環基または置換芳香環基を表し、Ar1とR1、Ar1とR2、あるいは、R1とR2は共有結合により環式構造を形成することもできる。]
    で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類を、トルエン、クロロベンゼン、α,α,α−トリフルオロトルエン、塩化メチレン、クロロホルム、および1,2−ジクロロエタンからなる群より選ばれる少なくとも1種の反応溶媒を用いてフッ化水素と反応させる工程を含む、一般式[2]:
    Figure 0005900182
    [式中、Ar1、R1およびR2は一般式[1]と同じである。]
    で示されるα,α−ジフルオロ芳香族化合物の製造方法。
  2. 一般式[1]で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類が、一般式[3]:
    Figure 0005900182
    [式中、Ar2は芳香族炭化水素基または置換芳香族炭化水素基を表す。]
    で示される1−クロロ−1−芳香環置換エテン類であり、一般式[2]で示されるα,α−ジフルオロ芳香族化合物が、一般式[4]:
    Figure 0005900182
    [式中、Ar2は一般式[3]と同じである。]
    で示されるα,α−ジフルオロ芳香族化合物である、請求項1に記載の方法。
  3. 1−クロロ−1−芳香環置換エテン類を前記反応溶媒で希釈し、フッ化水素を気体の状態でこの溶液に吹き込むことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. フッ化水素の使用量が1−クロロ−1−芳香環置換エテン類1molに対して2.0〜10molであることを特徴とする、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の方法。
  5. 反応温度が0〜50℃であることを特徴とする、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の方法。
  6. 目的物のα,α−ジフルオロ芳香族化合物に、副生物として含まれる芳香族カルボン酸フルオリドを、芳香族カルボン酸または芳香族カルボン酸アミドに変換して除去する精製工程を引き続いて行うことを特徴とする、請求項1乃至請求項5の何れかに記載の方法。
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