JP5899455B2 - 液体処理装置及び液体処理方法 - Google Patents

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Description

本開示は、液体処理装置及び液体処理方法に関する。
汚染水等の被処理水を、プラズマを用いて処理する殺菌装置が提案されている。例えば、特許文献1に開示される殺菌装置は、処理槽内の被処理水中に高電圧電極と接地電極を所定の間隔を設けて配置している。このように構成された殺菌処理装置は、両方の電極に高電圧パルスを印加して放電を行い、瞬間沸騰現象により生じた気泡内でプラズマを発生させることによりOH、H、O、O -、O-、Hを生成し、微生物や細菌を殺菌している。
特許第4784624号明細書
しかしながら、上記した従来の構成の装置においては、液体の処理効率に問題があった。
したがって、本開示は、効率よく液体を処理する液体処理装置及び液体処理方法を提供する。
本開示の一態様に係る液体処理装置は、処理槽と、処理槽内を、被処理水を入れる第1の空間と電解液で満たされる第2の空間とに分割する誘電体隔壁と、処理槽の第1の空間内に少なくとも一部が配置される少なくとも1つの第1の電極と、処理槽の第2の空間内に少なくとも一部が配置される第2の電極と、第1の電極と第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加する電源と、を備え、前記被処理水を処理する。
上記の概括的かつ特定の態様は、液体処理装置及び液体処理方法の任意の組み合わせにより実現してもよい。
本開示に係る液体処理装置及び液体処理方法によれば、効率よく液体を処理することができる。
本開示の実施の形態1に係る液体処理装置の全体構成の一例を示す概略図である。 本開示の実施の形態1に係る液体処理装置の別の全体構成の一例を示す概略図である。 本開示の実施の形態1における処理槽の注入口を排出口の配置の一例を示す概略図である。 本開示の実施の形態1における誘電体隔壁の構造の一例を示す概略図である。 本開示の実施の形態1に係る液体処理装置の実施例と比較例のバクテリア数の変化を示す図である。 本開示の実施の形態2に係る液体処理装置の全体構成の一例を示す概略図である。 本開示の実施の形態3に係る液体処理装置の全体構成の一例を示す概略図である。 本開示の実施の形態4に係る液体処理装置の全体構成の一例を示す概略図である。
本開示の第1の態様(aspect)に係る液体処理装置は、処理槽と、処理槽内を、被処理水を入れる第1の空間と電解液で満たされる第2の空間とに分割する誘電体隔壁と、処理槽の第1の空間内に少なくとも一部が配置される少なくとも1つの第1の電極と、処理槽の第2の空間内に少なくとも一部が配置される第2の電極と、第1の電極と第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加する電源と、を備え、被処理水を処理する。
このような構成により、電源により第1の電極と第2の電極との間に高周波の交流電圧が印加されると、被処理水中にラジカルを生成するとともに、誘電体隔壁の壁面に被処理水中の菌を付着させることができる。したがって、被処理水中に生成されたラジカルを、誘電体隔壁の壁面に付着した菌に効率良く衝突させることができ、短時間で被処理水中の菌を除菌することができる。
本開示において、「被処理水」とは、液体処理装置が処理対象とする液体を意味する。なお、本開示の第1の態様に係る液体処理装置は、処理槽内の第1の空間が実際に被処理水で満たされているものだけでなく、処理槽内に被処理水を満たすことのできる第1の空間を備えているものをも含む。
本開示の第2の態様に係る液体処理装置において、上記第1の態様における誘電体隔壁は、例えば、被処理水が第2の空間に流入すること、および、電解液が第1の空間に流入することを遮断してもよい。
本開示の第3の態様に係る液体処理装置において、上記第1又は2の態様における誘電体隔壁は、例えば、壁面に複数の凹凸部を備えてもよい。
このような構成により、電源により第1の電極と第2の電極との間に高周波の交流電圧が印加されると、エッジ効果により、凹凸部の電界強度を大きくすることができる。すなわち、誘電体隔壁の壁面に電界強度の大きい部分と小さい部分が形成されると、被処理水中の菌が誘電体隔壁の壁面に付着しやすくなる。したがって、被処理水が、例えば、乱流状態であっても、被処理水中の菌を誘電体隔壁に付着させることができ、生成されたラジカルを誘電体隔壁に付着した菌に効率良く衝突させることができる。その結果、被処理水が乱流状態であっても、短時間で被処理水中の菌を除菌することができる。
本開示の第4の態様に係る液体処理装置において、上記第1から3のいずれかの態様における第2の電極は、例えば、アース接地されてもよい。
このような構成により、誘電体隔壁の表面に直流のセルフポテンシャルが発生し、菌をトラップすることができる。そのため、さらに、短時間で被処理水中の菌を除菌することができる。
本開示の第5の態様に係る液体処理装置において、上記第1から4のいずれかの態様における処理槽は、例えば、第1の空間に被処理水を注入する注入口と、第1の空間から被処理水を排出する排出口と、を備えてもよい。
このような構成により、処理槽の第1の空間に被処理水を注入し、かつ、処理槽の第1の空間から被処理水を排出することができる。これにより、短時間で大容量の被処理水中の菌の除菌を行うことができる。
本開示の第6の態様に係る液体処理装置において、上記第5の態様における排出口は、例えば、注入口が配置された処理槽の面に対向する面であって、注入口から被処理水の注入方向に延長した延長線上と異なる位置に配置されていてもよい。
このような構成により、注入口から排出口への流路を長くすることができる。したがって、被処理水中の菌が誘電体隔壁に付着する確率を大きくすることができるため、被処理水中の菌を注入口から排出口に到るまでの間でより多くの菌をトラップすることができる。その結果、被処理水中で生成されるラジカルを誘電体隔壁に付着した菌に効率良く衝突させることができ、短時間で被処理水中の菌を除菌することができる。
本開示の第7の態様に係る液体処理装置において、上記第1から6のいずれかの態様における処理槽は、例えば、第2の空間にガス抜き用の孔を備えてもよい。
このような構成により、例えば処理槽の第2の空間を満たしている電解液が気化した場合に、ガス抜き用の孔は、気体を処理槽の外部に逃がすことができる。また、例えば第2の電極近傍からもガスが発生する場合に、ガス抜き用の孔は、このガスを逃がすこともできる。すなわち、ガス抜き用の孔は、電解液が気化した気体及び/又は第2の電極近傍から発生したガスによって処理槽が破損されることを抑止することができる。また、ガス抜き用の孔は、例えば、電解液を処理槽の第2の空間に入れる場合にも利用することができる。
本開示の第8の態様に係る液体処理装置において、上記第1から7のいずれかの態様における少なくとも1つの第1の電極が、例えば、複数の第1の電極であってもよい。
このような構成により、複数の第1の電極は、被処理水中に生成されるラジカルの量を増やすことができる。その結果、ラジカルを誘電体隔壁に付着した菌に効率良く衝突させることができ、さらに短時間で被処理水中の菌を除菌することができる。
本開示の第9の態様に係る液体処理装置において、上記第1から8のいずれかの態様における電源は、例えば、バイポーラパルス電圧を印加してもよい。
このような構成により、電極の寿命が長くなる。したがって、品質の高い液体処理装置を提供することができる。
本開示の第10の態様に係る液体処理装置において、上記第1から9のいずれかの態様における液体処理装置が、例えば、処理槽の外部から処理槽の第1の空間の被処理水中に気体を供給する気体供給装置をさらに備えてもよい。
このような構成により、気体供給装置は、被処理水中の気体の量を増やすことができる。その結果、液体処理装置は、効率よくラジカルを生成することができる。
本開示の第11の態様に係る液体処理装置において、上記第10の態様における気体供給装置は、例えば、処理槽の第1の空間の被処理水中に気体を供給することにより、第1の電極の少なくとも一部を包む気泡を発生させ、電源は、第1の電極と第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加することにより、気泡内に放電を発生させてプラズマを生成してもよい。
このような構成により、被処理水中の気泡内でプラズマを発生させて、効率良くラジカルを生成することができる。また、電源により第1の電極と第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加すると、誘電体隔壁の壁面に被処理水中の菌が付着する。したがって、プラズマにより生成されたラジカルを誘電体隔壁の壁面に付着した菌に衝突させることで、短時間で被処理水中の菌を除菌することができる。
本開示の第12の態様に係る液体処理装置において、上記第10の態様における気体供給装置は、例えば、処理槽の第1の空間の被処理水中に気体を供給することにより、第1の電極の導体の表面のうち処理槽の第1の空間内に露出している露出面を包む気泡を発生させてもよい。
このような構成により、効率良くラジカルを生成することができる。また、電源により第1の電極と第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加すると、誘電体隔壁の壁面に被処理水中の菌が付着する。その結果、プラズマにより生成されたラジカルを誘電体隔壁の壁面に付着した菌に効率良く衝突させ、短時間で被処理水中の菌を除菌することができる。
本開示の第13の態様に係る液体処理装置において、上記第12の態様における第1の電極は、例えば、第1の電極の外周面に接して配置された絶縁体をさらに備え、第1の電極は中空の筒状であって、第1の電極の内周面が囲む中空空間と処理槽の第1の空間とを連通する開口部を有し、気体供給装置は、中空空間および第1の電極の開口部を介して、処理槽の第1の空間内の被処理水中に気体を供給し、第1の電極の露出面は、第1の電極の導体の表面のうち絶縁体に覆われていない表面であってもよい。
このような構成により、第1の電極の開口部から発生させた気泡と絶縁体とのいずれかが第1の電極を覆うことによって、第1の電極を被処理水から隔離することができる。このような状態で、電源により第1の電極と第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加することにより、気泡内で放電しやすくなり、効率良くプラズマを発生させることができる。
本開示の第14の態様に係る液体処理装置において、上記第12又は13のいずれかの態様における電源は、例えば、第1の電極と第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加することにより、気泡内で放電を発生させてプラズマを生成する。
このような構成により、効率良くプラズマを発生させることにより被処理水中にラジカルを生成することができる。また、電源により第1の電極と第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加すると、誘電体隔壁の壁面に被処理水中の菌が付着する。その結果、プラズマにより生成されたラジカルを誘電体隔壁の壁面に付着した菌に効率良く衝突させ、結果的に短時間で菌を死滅させることができる。
本開示の第15の態様に係る液体処理装置において、上記第1から9のいずれかの態様における液体処理装置は、例えば、第1の電極の周囲を間隙を隔てて囲むように配置され、間隙と処理槽の第1の空間とを連通する開口部を有する絶縁体をさらに備えてもよい。
このような構成により、電源により第1の電極と第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加すると、第1の電極と絶縁体との間に形成される間隙に存在する液体を気化させて気体を発生させることができる。これにより、被処理水中に気体の量を増やすことができ、効率よくラジカルを生成できる。
本開示の第16の態様に係る液体処理装置において、第15の態様における電源は、例えば、第1の電極と第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加することにより、間隙内の液体を気化させて気体を発生させ、気体が開口部から処理槽の第1の空間内の被処理水中に気泡として放出されるときに、気泡内で放電を発生させてプラズマを生成してもよい。
このような構成により、液体を気化した気体内でプラズマを発生させることにより、不純物の少ない酸素系ラジカルを生成することができる。また、電源により第1の電極と第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加すると、誘電体隔壁に被処理水中の菌が付着する。その結果、プラズマにより生成されたラジカルを誘電体隔壁に付着した菌に効率良く衝突させ、結果的に短時間で菌を死滅させることができる。
本開示の第17の態様に係る液体処理装置において、上記第15の態様における液体処理装置は、例えば、間隙に気体を供給する気体供給装置、をさらに備えてもよい。
このような構成により、被処理水中に気体の量を増やすことができ、効率よくラジカルを生成することができる。
本開示の第18の態様に係る液体処理装置において、上記第17の態様における気体供給装置は、例えば、間隙および絶縁体の開口部を介して、処理槽の第1の空間内の被処理水中に気体を供給することによって、処理槽の第1の空間内の被処理水中に気泡を発生させ、電源は、第1の電極と第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加することにより、前記気泡内で放電を発生させてプラズマを生成してもよい。
このような構成により、被処理水中に効率よくラジカルを生成することができる。また、電源により第1の電極と第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加すると、誘電体隔壁の壁面に被処理水中の菌が付着する。その結果、プラズマにより生成されたラジカルを誘電体隔壁に付着した菌に効率良く衝突させ、結果的に短時間で菌を死滅させることができる。
本開示の第19の態様に係る液体処理装置において、上記第15または16の態様における液体処理装置は、例えば、被処理水を処理する前に、間隙に残存する気体を除去する気体除去装置、をさらに備えてもよい。
このような構成により、気体除去装置で第1の電極と絶縁体で形成される間隙から気体を除去し、液体で満たした状態にすることができる。その結果、液体を気化した気体内でプラズマを発生させることができるため、不純物の少ない酸素系ラジカルを生成することができる。
本開示の第20の態様に係る液体処理方法は、処理槽と、処理槽内を、第1の空間と電解液で満たされる第2の空間に分割する誘電体隔壁と、処理槽の第1の空間内に少なくとも一部が配置される第1の電極と、処理槽の第2の空間内に少なくとも一部が配置される第2の電極と、第1の電極と第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加する電源と、を備えた装置を用意する工程と、処理槽の第1の空間内に被処理水を入れる工程と、第1の電極と第2の電極との間に電源により高周波の交流電圧を印加する工程と、を含み、被処理水を処理する。
このように、本開示の液体処理方法は、被処理水中でラジカルを生成するとともに誘電体隔壁の壁面に被処理水中の菌を付着させることができる。したがって、生成されたラジカルを誘電体隔壁に付着した菌に効率良く衝突させることにより、結果的に短時間で菌を死滅させることができる。
(本開示に係る一形態を得るに至った経緯)
前述の「背景技術」の欄で説明したように、特許文献1の殺菌装置は、高圧電極と接地電極を処理槽内の被処理水に配置して構成される。このように構成された殺菌装置は、瞬間沸騰現象を用いて瞬間的に被処理水を気化し、高電圧電極と接地電極との間で放電することにより、プラズマを発生させる。そして、殺菌装置は、プラズマにより生成されたラジカルが被処理水中の菌と衝突することにより、液体処理を行っている。
しかし、従来の構成の殺菌装置は、例えば、被処理水中においてラジカルより菌が多い場合、又は菌よりラジカルが多い場合、被処理水中を漂う菌にラジカルを衝突させることが難しいため、高速で被処理水を除菌すること(ワンパス除菌)ができなかった。すなわち、従来の装置は、被処理水中に生成されたラジカルを、被処理水中を移動する菌に効率良く衝突させることができず、短時間で液体の処理を行うことができないという課題を有していた。
そこで、本発明者らは、液体処理装置が、処理槽内を第1の空間と第2の空間に分割する誘電体隔壁を備え、被処理水を入れる第1の空間に配置される第1の電極と第2の空間に配置される第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加する構成を見出し、本開示に至った。
この構成により、第1の電極と第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加することにより、被処理水中にラジカルを生成するとともに、被処理水中の菌を誘電体隔壁に引き寄せて、誘電体隔壁の壁面に付着させることができる。その結果、被処理水中の菌が誘電体隔壁の壁面で止まった状態(トラップされた状態)になり、ラジカルと菌との衝突確率を増加させることができるため、結果的に短時間で菌を死滅させることができる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の全ての図において、同一又は相当部分には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する場合がある。
なお、以下で説明される実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態1)
[全体構成]
本開示の実施の形態1に係る液体処理装置100の全体構成の一例について説明する。
図1は、本開示の実施の形態1に係る液体処理装置100の全体構成の一例を示す概略図である。図1に示すように、実施の形態1に係る液体処理装置100は、処理槽101と、誘電体隔壁102と、第1の電極103と、第2の電極104と、電源105を備えている。
図1に示すように、誘電体隔壁102は、処理槽101の内部を被処理水で満たされる第1の空間106と、電解液で満たされる第2の空間107に分割している。第1の空間106には、第1の電極103の少なくとも一部が配置され、被処理水中に第1の電極103の一部が浸漬している。第2の空間107には、第2の電極104の少なくとも一部が配置され、電解液中に第2の電極104の一部が浸漬している。第1の電極103と第2の電極104との間には、高周波の交流電圧を印加する電源105が接続されている。また、第2の電極104は、アース接地されていてもよい。さらに、処理槽101の第1の空間106側には、注入口108と排出口109を設け、図1の矢印に示す注入方向110の方向に被処理水を注入し、排出する構成としてもよい。このように、実施の形態1に係る液体処理装置100は、処理槽101内に誘電体隔壁102を備え、電源105が第1の電極103と第2の電極104との間に高周波の交流電圧を印加することによって、被処理水を処理する構成である。
[第1の電極及びその周辺の構成]
次に、実施の形態1に係る液体処理装置における第1の電極103の周辺の構成の一例について説明する。第1の電極103及びその周辺の構成は、図1に示すように第1の電極103のみの構成に限られず、効率良くラジカルを生成するために様々な構成を用いることができる。以下、一例について説明する。
図2は、実施の形態1に係る液体処理装置100aの全体構成の一例を示す概略図である。図2に示すように、液体処理装置100aは、第1の電極103の周辺に、第1の電極103を被膜する絶縁体111と、被処理水中に気体を供給する気体供給装置112とを備える。第1の電極103は、両端が開口している筒状(例えば、円筒状)である。第1の電極103の外周面には、絶縁体111が接して配置されている。第1の電極103は、その端部においてのみ金属が露出している。絶縁体111が第1の電極103の外周面に隙間なく配置されることにより、第1の電極103の外周面は被処理水に直接接触しないようになっている。また、第1の電極103の露出量は調整することができ、第1の電極103の端面を絶縁体111の内側に配置することもできる。
本開示では、第1の電極の導体の表面のうち、絶縁体に覆われていない領域を「露出面」と呼ぶ場合がある。図2及び3に示される例では、第1の電極103のうち金属が露出している端部が露出面に相当する。また、第1の電極の端面が絶縁体の内側に配置される場合、すなわち第1の電極の端面が絶縁体の端面よりも埋没している場合、第1の電極の端面が露出面に相当する。
第1の電極103の一方の端部には、気体供給装置112が接続されている。気体供給装置112は、筒状の第1の電極103の筒内部を通って、処理槽101内の第1の空間106に気体を供給することにより、被処理水中に気泡113を形成させる。気泡113は、その中の気体が第1の電極103の開口部を覆う、すなわち、気泡113内に第1の電極103の開口部が位置する。気泡113は、例えば柱状である。よって、液体処理装置100aにおいて、第1の電極103の開口部は、気泡発生部としても機能する。第1の電極103の端部は、図2に示すように、絶縁体111で覆われておらず、第1の電極103の一部が露出している。液体処理装置100aは、気体供給装置112を用いて気体の供給量を適切に設定することにより、第1の電極103の端部が気泡113内の気体で覆われた状態を維持できる。また、第1の電極103の外周面には絶縁体111が配置されている。したがって、第1の電極103の表面は、被処理水と直接接しない状態となり得るように構成されている。適切な量の気体を供給し続けた場合、第1の電極103の表面は被処理水に直接接触しない状態、すなわち、第1の電極103が被処理水中に露出しない状態となる。なお、厳密には、第1の電極103の内周面も絶縁体に覆われない露出面に相当する。ただし、第1の電極103の端部が気泡で覆われることによって、内周面を被処理水から隔離させることができる。したがって、気泡113が第1の電極103の内周面すべてを覆っていなくてもよい。すなわち、第1の電極103の端部が気泡で覆われていれば、内周面の一部が液体に直接接触していてもよい。
なお、本開示において、「第1の電極の表面が液体に直接接触しない」とは、第1の電極の表面が、処理槽内の大きな塊としての液体と接触しないことをいう。したがって、例えば、第1の電極の表面が液体で濡れていて(すなわち、厳密には第1の電極の表面が液体と接触していて)、その表面を気泡が包んでいる状態も、「第1の電極が液体に直接接触しない」状態に含まれるものとする。このような状態は、例えば、第1の電極の表面が液体で濡れている状態で、気泡発生部から気泡を発生させたときに生じうる。
実施の形態1では、一例としての第1の電極103及びその周辺の構成を示しているが、これに限定されるものではない。すなわち、第1の電極103及びその周辺の構成は、種々の構成とすることができる。図1及び図2に示す構成の他、例えば、第1の電極の周辺に空間を形成するように絶縁体が配置された構成、第1の電極に気体を供給する気体供給装置が設けられた構成、複数の第1の電極が設けられた構成等がある。第1の電極及びその周辺の構成の他の例は、実施の形態2〜4で後述する。
次に、実施の形態1に係る液体処理装置100aにおける各構成部品の一例について説明する。
<処理槽>
処理槽101は、誘電体隔壁102により第1の空間106と第2の空間107に分割されている。第1の空間106は、被処理水で満たされている。また、第1の空間106側の処理槽101は、被処理水を注入する注入口108と被処理水を排出する排出口109とを備える。注入口108は、処理槽101の第1の空間106側の上面に配置されてもよい。排出口109は、処理槽101の第1の空間106側の下面に配置されてもよい。図2に示される例では、処理槽101の下面の排出口109は、処理槽101の上面の注入口108から被処理水が注入される注入方向110に延びる延長線上に位置する。すなわち、注入口108と排出口109とは、被処理水が流れる注入方向110に直線状に整列されるように配置される。このとき、注入口108から排出口109への距離、すなわち水路の長さが最短となる。しかし、注入口108と排出口109の位置は、これに限定されるものではない。
図3は、処理槽101に配置される注入口108と排出口109の一例を示す。図3に示すように、排出口109は、注入口108の配置される処理槽101の面に対向する面のうち、注入口108から被処理水の注入方向110に延びる延長線115上とは異なる位置に配置されてもよい。すなわち、注入口108と排出口109とが被処理水の注入方向110に直線状に整列させないように配置されてもよい。このとき、注入口108から排出口109への距離、すなわち、水路の長さが長くなる。このように、注入口108から排出口109までの水路の長さを長くすることにより、被処理水が注入口108から排出口109に到るまでの間に、被処理水中の菌が誘電体隔壁102に付着する確率が大きくなる。すなわち、被処理水中の菌がトラップされやすくなる。その結果、被処理水中で生成されるラジカルを誘電体隔壁102に付着した菌に効率良く衝突させることができ、短時間で被処理水中の菌を除菌することができる。したがって、効率的に被処理水中の菌とラジカルを衝突させることができる。
第2の空間107は、電解液で満たされている。第2の空間107を満たす電解液としては、例えば、水、水道水、酢酸、アンモニア水、水に硫酸ナトリウムを添加して導電率を調整した液体等が用いられる。第2の空間107側の処理槽101には、ガス抜き用の孔又は逆止弁を設けてもよい。処理槽101の寸法は、特に限定されない。処理槽101は、例えば、水浄化装置、空調機、加湿器、洗濯機、電気剃刀洗浄器、又は食器洗浄器等に用いることができる。
第2の空間107が電解液で満たされることにより、電源105が第1の電極103と第2の電極104との間に高周波の交流電圧を印加したときに、電解液を介して第1の電極103と第2の電極104との間に交流成分を確実に通電させることができる。また、もし第2の空間107が電解液で満たされず、第2の電極104が直接誘電体隔壁102に接していた場合、電極と誘電体の材料の組合せにもよるが、それらが接した部分で誘電体バリア放電が発生することがある。この誘電体バリア放電は、オゾンの発生を引き起こす。したがって、第2の空間107を満たす電解液は、誘電体バリア放電の発生を抑止し、オゾンの発生を抑制できる。
<誘電体隔壁>
誘電体隔壁102は、処理槽101の内部を第1の空間106と第2の空間107に分割するように配置される。誘電体隔壁102は、第1の電極103と第2の電極104との間に高周波の交流電圧を印加すると、内部で正と負にチャージングすることにより、キャパシタの機能を果たす。つまり、誘電体隔壁102は、電源105によって高周波の交流電圧が印加されることにより、第2の空間107側の壁面が負に帯電したときに、第1の空間106側の壁面が正に帯電し、第1の空間106に正の電界が形成される。そして、この正の電界に被処理水中の負に帯電する菌を引き寄せることにより、誘電体隔壁102の壁面に菌を付着させることができる。
すなわち、誘電体隔壁102は、第1の電極103と第2の電極104との間に高周波の交流電圧が印加されたときに、第1の電極103と第2の電極104との間で直流成分が導通しないように配置されている。具体的には、誘電体隔壁102は、図3に示されるように、第1の空間106と第2の空間107との間で液体のやり取りが発生しないように、第1の空間106と第2の空間107との間の液体の流入または流出を遮断している。
図4は、実施の形態1の誘電体隔壁102の構造の一例を示す概略図である。図4に示すように、誘電体隔壁102は、壁面に複数の凹凸部116から構成される凹凸構造を有している。凹凸構造は、例えば、正方形状の凹凸部116を1つのセルとして、3個×4個のセルが並べられた構造、または、8個×8個のセルが並べられた構造であってもよい。図4は、正方形状の凹凸部116が3個×4個並べられた凹凸構造を有する誘電体隔壁102を示している。ただし、凹凸構造は、これに限定されない。このように、誘電体隔壁102の壁面に複数の凹凸部116を設けることにより、エッジ効果を利用して、凹凸部116における電界強度を大きくすることができる。すなわち、誘電体隔壁102の壁面の凹凸部116は、凹凸部116以外の領域に比べて電界強度を大きくすることができるため、誘電体隔壁102の壁面に電界強度の差をつけることができる。このように、誘電体隔壁102は、壁面に凹凸構造を有することにより、第1の空間106内の被処理水が乱流状態であっても、誘電体隔壁102の壁面に被処理水中の菌を付着させることができる。なお、凹凸構造は、第1の空間106側と第2の空間107側のどちらの壁面に設けてもよい。
本開示において、「凹凸部」は、誘電体隔壁の壁面に設けられた段差部分おびその近傍の領域を意味する。すなわち、図4に示される例では、凹凸部116は、正方形状の凹部を設けることによって生じる正方形状の段差部分に相当する。なお、誘電体隔壁102の壁面の凹凸部116は、例えば、誘電体隔壁102に凹部を設けることによって生じる段差部分であってもよいし、誘電体隔壁102に凸部を設けることによって生じる段差部分であってもよいし、それ以外でもよい。凹凸部116は、例えば、板状の誘電体部材に対して表面加工を施すことによって形成される。
誘電体隔壁102は、例えば、厚みが10mm未満の範囲である。また、凹凸部116は、例えば、壁面からの深さまたは高さが0.1mm以上3mm以下の範囲である。凹凸部116は、例えば、隣り合う複数の凹凸部116間の距離が1mm以上30mm以下の範囲である。なお、誘電体隔壁102は、上記の寸法に限定されるものではなく、上記以外の寸法でも菌を付着させることができる寸法であれば、特に制限はない。
また、誘電体隔壁102は、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリフッ化ビニリデン、チタン酸バリウム等により形成されてもよい。
誘電体隔壁102は、第1の空間106内の被処理水と第2の空間107内の電解液とを漏らすことなく遮断できる材料から選択される。そのため、誘電体隔壁102の材料は、液体を通さない程度に緻密である。例えば、誘電体隔壁102は、その厚み方向において、第1の空間106と第2の空間107とを貫通する0.1mm以上の孔を有さない。
<第1の電極>
第1の電極103は、処理槽101内の被処理水で満たされた第1の空間106に少なくとも一部が配置されている。第1の電極103の配置は、第1の空間106内であれば、特に制限はない。第1の電極103は、例えば、鉄、タングステン、銅、アルミニウム、白金、又はそれらの金属から選ばれる1又は複数の金属を含む合金などの材料から形成される。さらに、電極寿命を長くするために、第1の電極103の表面の一部に、導電性物質を添加した酸化イットリウムを溶射してもよい。導電性物質を添加した酸化イットリウムは、例えば、1〜30Ωcmの電気抵抗率を有する。なお、図2に示される例では、第1の電極103の形状は、両端が開口している筒状(例えば、円筒状)であるが、第1の電極103の形状は、この形状に限定されない。
<第2の電極>
第2の電極104は、処理槽101内の電解液で満たされた第2の空間107に少なくとも一部が配置されている。第2の電極104の配置は、第2の空間107内であれば、特に制限はない。第2の電極104は、導電性の金属材料から形成されていればよい。例えば、第1の電極103と同様に、鉄、タングステン、銅、アルミニウム、白金、又はそれらの金属から選ばれる1又は複数の金属を含む合金などの材料から形成される。なお、第2の電極104は、アース接地してもよい。
<電源>
電源105は、第1の電極103と第2の電極104との間に配置されている。電源105は、第1の電極103と第2の電極104との間に高周波の交流電圧を印加する。交流電圧の周波数は、例えば、1kHz以上であればよい。また、電源105は、正のパルス電圧と負のパルス電圧を交互に印加する、いわゆるバイポーラパルス電圧を印加してもよい。バイポーラパルス電圧を使用することにより、電極の寿命を長くすることができる。
<絶縁体>
絶縁体111は、第1の電極103の周囲に配置されている。絶縁体111の大きさ又は形状は、特に限定されず、第1の電極103及びその周辺の構成に応じて変更することができる。例えば、図2に示される例において、絶縁体111は、円筒状の第1の電極103の周囲に直接プラズマ溶射することにより、形成されてもよい。絶縁体111は、例えば、厚さ0.1mmである。絶縁体111は、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化イットリウム、絶縁性のプラスチック、ガラス、及び石英などの材料から形成されていてもよい。
<気体供給装置>
気体供給装置112は、第1の電極103の一方の端部に接続される。そして、気体供給装置112は、処理槽101内の被処理水で満たされた第1の空間106に気体を供給し、被処理水中に気泡113を形成させる。気体供給装置112としては、例えば、ポンプ等を用いることができる。供給する気体は、例えば、空気、He、Ar、またはO2等が用いられる。気体の流量は、特に制限はないが、例えば、0.5リットル/min〜2.0リットル/minの範囲としてもよい。
[動作(液体処理方法)]
実施の形態1に係る液体処理装置100aの動作、すなわち、実施の形態1に係る液体処理装置100aにより実施される液体処理方法の一例について説明する。
液体処理を開始する前に、処理槽101内の第2の空間107を電解液で満たす。電解液は、例えば、第2の空間107側の処理槽101に設けられたガス抜き孔等から注入されてもよい。
液体処理を開始する前に、処理槽101内の第1の空間106を被処理水で満たす。被処理水は、例えば、注入口108から注入される。なお、被処理水は、液体処理中において、継続的に注入口108から注入され、かつ排出口から排出されてもよい。
気体供給装置112は、第1の電極103の開口部より、被処理水中に気体を供給する。被処理水中には、例えば、柱状の気泡113が形成される。上記したように、第1の電極103の開口部は、気泡113の内部の気体で覆われる。気泡113は、第1の電極103の開口部から一定距離にわたって途切れることのない、単一の大きな気泡である。すなわち、気体供給装置112が気体を供給することにより、第1の電極103の端部が気泡113内に位置する状態を得ることができる。言い換えると、気体供給装置112が気体を供給することにより、第1の電極103のうち導体が露出する面が、気泡113内の気体で覆われた状態を得ることができる。気泡113は、その内部の気体が第1の電極103の端部を覆っているため、被処理水中で規定される気−液界面が被処理水中で「閉じて」いない。気泡113は、第1の電極103の端部付近で、絶縁体111と接している。前述のとおり、第1の電極103は、端部においてのみ導体部分が露出しており、かつ、気泡113が発生しているときには端部が気泡113によって覆われているため、第1の電極103の外側の表面は、気泡113と絶縁体111によって、被処理水から隔離されている。第1の電極103の内側の表面(内周面)は、気体が供給されているときは、この気体によって覆われているため、被処理水に直接接触しない。
第1の電極103のうち導体が露出した部分が気泡113に覆われた状態に達した後に、電源105を用いて、第1の電極103と第2の電極104との間に高周波の交流電圧を印加する。第1の電極103と第2の電極104との間に高周波の交流電圧を印加することにより、第1の電極103の近傍であって、かつ気泡113の内部で放電が発生し、プラズマ114が生成される。プラズマ114は気泡113の全体に広がるが、特に第1の電極103の近傍で高濃度のプラズマ114が発生する。このプラズマ114により、被処理水を除菌する及び/又は被処理液中に含まれる化学物質を分解する、ラジカル等が生成される。なお、第1の電極103が筒状である場合、その内周部においてもプラズマ114が生成されうる。また、第1の電極103と第2の電極104との間の距離は、特に限定されない。
また、第1の電極103と第2の電極104との間に高周波の交流電圧が印加されると、処理槽101内に配置された誘電体隔壁102が、正と負に帯電する。すなわち、誘電体隔壁102がキャパシタとしての機能を果たす。そして、誘電体隔壁102の第2の空間107側の壁面が負に帯電したとき、第1の空間106側の壁面が正に帯電し、第1の空間106に正の電界が形成される。第1の空間106内の被処理水中の菌は、負に帯電していることが多いことから、誘電体隔壁102の第1の空間106側に形成された正の電界に引き寄せられて、誘電体隔壁102の壁面に付着する。
そして、実施の形態1に係る液体処理装置100aは、誘電体隔壁102の壁面に付着した菌に、プラズマ114により生成されたラジカルを衝突させることにより、除菌を行う。
[除菌効果]
実施の形態1に係る液体処理装置100aの除菌効果の一例について説明する。ここでは、比較例として誘電体隔壁102を有しない液体処理装置と、実施の形態1に係る液体処理装置100aとの2つの実施例で実験を行った結果を比較して説明する。
比較例について説明する。
<比較例>
比較例の液体処理装置の構成を説明する。比較例の液体処理装置は、実施の形態1に係る液体処理装置100aと比べて、処理槽内に誘電体隔壁を備えていない点で異なる。したがって、比較例は、第1の電極と第2の電極の一部が両方とも被処理水中に浸漬される構成である。その他の構成は、実施の形態1に係る液体処理装置100aと同じである。比較例の実験条件は、電源の高周波が30kHzで半波整流であって、1次側入力が30Wで、電流が0.43Aであった。また、処理槽内は水で満たされており、水流量は1.17mL/minであり、水の導電率は17.3mS/mであった。
次に、実施例1及び2について説明する。
<実施例1>
実施例1は、図2に示す実施の形態1に係る液体処理装置100aにおいて、誘電体隔壁102の壁面に凹凸構造を有している。凹凸構造は、1つの凹凸部からなるセルが3個×4個設けられている。実施例1の実験条件は、電源105の高周波が30kHzで半波整流がなく、1次側入力が30Wで、電流が0.43Aであった。誘電体隔壁102のセルの容積は300ccであった。また、処理槽101の第1の空間106は、水で満たされており、水流量は1.17mL/min、水の導電率は17.3mS/mであった。
<実施例2>
実施例2は、実施例1と比べて第2の電極104がアース接地されている点で異なる。その他の構成及び条件は、実施例1と同じである。
上述した比較例及び実施例1及び2の液体処理装置を用いて、被処理水中のバクテリアを除菌することにより実験を行った。図5は、比較例の液体処理装置、ならびに、実施の形態1に係る液体処理装置100aの実施例1及び2の実験結果を示す。図5の縦軸はバクテリア数を、横軸は時間を示す。また、図5の白丸は比較例を、黒四角は実施例1を、菱形は実施例2を示す。
図5に示すように、実験開始から5分後のバクテリア数に着目すると、実施例1と実施例2では、誘電体隔壁を有しない比較例と比べてバクテリア数が減少した。なお、第2の電極104をアース接地している実施例2では、顕著にバクテリア数が減少し、5分後には除菌が完了した。
したがって、実施の形態1に係る液体処理装置100aは、処理槽101内に誘電体隔壁102を配置し、高周波の交流電圧を印加することにより、被処理水中の菌を短い時間で除菌できる。さらに、第2の電極104をアース接地することにより、さらに高速で被処理水中の菌を除菌できる。
実施例2において、実施例1に比べて高速で被処理水中の菌を除菌できる理由について説明する。第2の電極104をアース接地することにより、自己バイアス電圧がかかるため、誘電体隔壁102での帯電が所望の通りに発生しやすくなる。帯電が所望の通りに発生するとは、誘電体隔壁102の第2の空間107側の壁面が負に帯電したとき、第1の空間106側の壁面が正に帯電し、第1の空間106に正の電界が発生することである。実施例2では、アース接地することによって実施例1と比べて帯電が強くなり、より多くの菌が誘電体隔壁102の壁面に付着しやすくなったと考えられる。このように、誘電体隔壁102の表面の帯電状態に応じて、菌に働く流れ場に抗する力の大きさが変化し、この力が大きくなることにより、菌が誘電体隔壁102に付着しやすくなる。
以上のように、実施の形態1に係る液体処理装置100aによれば、プラズマ114により効率良くラジカルを生成するとともに、誘電体隔壁102の壁面に菌を付着させることができる。その結果、プラズマ114により生成されるラジカルを被処理水中の菌に効率良く衝突させることができるため、短時間で被処理水の処理をすることができる。
典型的に、プラズマと液体の接する界面で菌が分解すると言われている。しかし、発明者の見解によればプラズマと液体の界面で死滅する菌数は少なく、水中で浮遊する菌とラジカルが衝突することによって菌が死滅すると考えられる。実施の形態1に係る液体処理装置100aは、長寿命のラジカルを生成することができるため、その長寿命のラジカルを被処理水中の菌に衝突させることができる。そして、菌を誘電体隔壁に付着させて、菌の動きを停止させた状態でラジカルを作用させることにより、効果的に菌をラジカルに衝突させ、菌を死滅させることができる。
また、典型的に、ラジカルと菌との衝突確率は、菌の数密度とラジカルの数密度との積に比例するため、菌数が少なくなると、いくら長寿命のラジカルを用いても除菌速度が遅くなる。しかし、実施の形態1に係る液体処理装置100aは、菌を効率的にラジカルに衝突させ、除菌速度を向上させることができるため、例えば、菌を含む被処理水が一度だけプラズマを通過するワンパス除菌に適用しても、顕著な効果を有する。また、液体処理装置100aは、菌を含む被処理水を循環させて処理する場合においても効果を有する。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る液体処理装置200について説明する。
図6は、実施の形態2に係る液体処理装置200の全体構成の一例を示す概略図である。図6に示すように、実施の形態2の第1の電極201及びその周辺の構成は、実施の形態1と比べて、第1の電極201の形状、及び絶縁体202の配置が異なる。また、実施の形態2における第1の電極201及びその周辺の構成は、実施の形態1と比べて、気体供給装置を備えていない点でも異なる。実施の形態2のその他の構成は、実施の形態1と同じである。以下、実施の形態2の第1の電極201及びその周辺の構成について説明する。
[第1の電極及びその周辺の構成2]
図6に示すように、第1の電極201及びその周辺の構成は、第1の電極201と、絶縁体202を備える。第1の電極201は、例えば、円柱状であり、第1の電極201の外周には絶縁体202が配置されている。絶縁体202は、第1の電極201の外周との間に間隙203を形成するように配置される。また、絶縁体202には、開口部204が設けられている。したがって、液体処理を開始する前において、第1の電極201と絶縁体202との間に形成される間隙203は、被処理水で満たされた状態となる。この状態で、電源105が第1の電極201と第2の電極104との間に高周波の交流電圧を印加すると、第1の電極201から間隙203内の被処理水に電流が流れる。この電流によって、間隙203内の被処理水が加熱され、気化することにより、気体が生成される。そして、この気体が絶縁体202の開口部204を通るときに放電することにより、プラズマ205を生成することができる。すなわち、実施の形態2は、被処理水を気化させることによって生成された気体内で放電し、プラズマ205を発生させる。これにより、実施の形態1に比べて、例えば窒素イオン等の不純物が少ない、より純粋なラジカルを生成することができる。
[動作(液体処理方法)]
実施の形態2に係る液体処理装置200の動作、すなわち、実施の形態2に係る液体処理装置200により実施される液体処理方法の一例について説明する。
液体処理を開始する前に、処理槽101内の第2の空間107を電解液で満たす。また、液体処理を開始する前において、第1の電極201と絶縁体202との間に形成された間隙203は、被処理水で満たされている。
電源105が、第1の電極201と第2の電極104との間に高周波の交流電圧を印加する。間隙203内の被処理水は、第1の電極201から与えられた電力により加熱され、気化することによって、気体が生成される。生成された気体は、間隙203内で集合して塊となる。そして、この気体の塊は、間隙203内部の圧力と処理槽101の圧力との圧力差によって、絶縁体202に設けられた開口部204から、処理槽101内の第1の空間106の被処理水中へ放出される。
この気体の塊が絶縁体202の開口部204を通るとき、開口部204の被処理水が気体に置き換わり、被処理水に囲まれる気体、すなわち気泡が形成される。すなわち、この気泡によって、第1の電極201から処理槽101の第1の空間106内の被処理水に向かう導電経路が絶縁される。このとき、開口部204に存在する気泡に、電源105からの高周波の交流電圧が印加されて、電界集中により気泡内で放電が生じる。その結果、気泡内でプラズマ205が発生する。一度プラズマ205が発生すると、継続的かつ連続的にプラズマ205が生成される。プラズマ205を内包した気泡は、絶縁体202の開口部204から、処理槽101の第1の空間106内の被処理水に向かって放出される。このプラズマ205を内包した気泡は、絶縁体202の開口部204から処理槽101の第1の空間106内の被処理水中に張り出した状態となる。
さらに、張り出した気泡から、一部が分離されることによって、複数の気泡206が形成される。複数の気泡206は、処理槽101の第1の空間106内の被処理水中に拡散される。複数の気泡206は、マイクロメーター以下の直径のものを含んでいる。したがって、実施の形態2に係る液体処理装置200は、マイクロバブルを発生させる機能も有している。この気泡206は、典型的なマイクロバブルとは異なり、気泡206内部に、プラズマ205によって生成された電子、イオン、又はラジカルを含んでいる。実施の形態2に係る液体処理装置200は、これら複数の気泡206によって、被処理水を除菌する及び/又は被処理水中に含まれる化学物質を分解することができる。
また、第1の電極201と第2の電極104との間に高周波の交流電圧が印加されると、実施の形態1と同様に、処理槽101内に配置された誘電体隔壁102が、正と負に帯電する。そして、誘電体隔壁102の第2の空間107側の壁面が負に帯電したとき、第1の空間106側の壁面が正に帯電し、第1の空間106に正の電界が形成される。被処理水中の負に帯電した菌は、この正の電界に引き寄せられて、誘電体隔壁102の壁面に付着する。液体処理装置200は、この誘電体隔壁102に付着した菌に、プラズマ205により生成されたラジカルを衝突させることにより、除菌を行う。
[効果]
実施の形態2に係る液体処理装置200では、第1の電極201及びその周辺の構成により、被処理水が気化することによって、気体が生成されている。そして、実施の形態2に係る液体処理装置200は、気体が絶縁体202の開口部204を通るときに放電することにより、プラズマ205を発生させる。これにより、より純粋なラジカルを生成することができる。その結果、短時間で被処理水を処理することができる。また、電源105が第1の電極201と第2の電極104との間に高周波の交流電圧を印加すると、誘電体隔壁102の第1の空間106側の壁面が正に帯電し、被処理水の菌を誘電体隔壁102の壁面に付着させることができる。したがって、液体処理装置200は、プラズマ205により生成されるラジカルを誘電体隔壁102の壁面に付着した菌に効率良く衝突させることができ、短時間で被処理水の処理をすることができる。
(実施の形態3)
実施の形態3に係る液体処理装置300について説明する。
図7は、実施の形態3に係る液体処理装置300の全体構成の一例を示す概略図である。図7に示すように、実施の形態3の第1の電極301及びその周辺の構成は、実施の形態2と比べて、気体供給装置を備えている点で異なる。実施の形態3のその他の構成は、実施の形態2と同じである。以下、実施の形態3における第1の電極301及びその周辺の構成について説明する。
[第1の電極及びその周辺の構成3]
図7に示すように、第1の電極301及びその周辺の構成は、第1の電極301と、絶縁体302と、気体供給装置303を備える。第1の電極301は、例えば、円柱状であり、第1の電極301の外周には絶縁体302が配置されている。絶縁体302は、第1の電極301の外周との間に間隙304を形成するように配置される。また、絶縁体302には、開口部305が設けられている。なお、図7において、開口部305は、絶縁体302の側面(図示上方向)に設けられているが、この位置に限定されるものではない。第1の電極301の一方の端部には、気体を供給する気体供給装置303が接続されている。気体供給装置303は、第1の電極301と絶縁体302との間に形成された間隙304に気体を供給する。この間隙304に供給された気体は、第1の電極301の周囲を覆うとともに、絶縁体302の開口部305から被処理水中に排出されて気泡306を形成する。したがって、電源105により第1の電極301と第2の電極104との間に高周波の交流電圧が印加されると、気泡306内で安定して放電が発生し、効率良くプラズマ307を発生させることができる。すなわち、実施の形態3は、効率良くプラズマ307を発生させて、長寿命のOHラジカルを生成することができる。
[動作(液体処理方法)]
実施の形態3に係る液体処理装置300の動作、すなわち、実施の形態3に係る液体処理装置300により実施される液体処理方法の一例について説明する。
液体処理を開始する前に、処理槽101内の第2の空間107を電解液で満たす。
液体処理を開始する前に、処理槽101内の第1の空間106を被処理水で満たす。
気体供給装置303が、第1の電極301と絶縁体302との間に形成される間隙304に気体を供給する。供給される気体の量は、特に制限されないが、例えば、0.5リットル/min〜2.0リットル/minとしてもよい。この間隙304に供給された気体は、絶縁体302の開口部305から被処理水中に排出されて、第1の電極301の一部を覆う柱状の気泡306を形成する。気泡306は、絶縁体302の開口部305から一定距離にわたって途切れることのない、単一の大きな気泡である。すなわち、気体の供給により、第1の電極301と絶縁体302との間の間隙304に気体が流れ、第1の電極301は、常に気体で覆われた状態となる。また、この間隙304に供給された気体は、絶縁体302の開口部305から排出され、柱状の気泡306を形成する。
電源105が、第1の電極301と第2の電極104との間に高周波の交流電圧を印加する。このように、第1の電極301と第2の電極104との間に高周波の交流電圧が印加されることにより、第1の電極301の近傍から気泡306内にプラズマ307が発生する。プラズマ307は、第1の電極301の先端付近の気泡306内のみならず、絶縁体302の内部の間隙304に渡って広く生成される。
また、第1の電極301と第2の電極104との間に高周波の交流電圧が印加されると、実施の形態1と同様に、処理槽101内に配置された誘電体隔壁102が正と負に帯電する。そして、誘電体隔壁102の第2の空間107側の壁面が負に帯電したとき、第1の空間106側が正に帯電し、第1の空間106に正の電界が形成される。この正の電界に、被処理水中の負に帯電する菌が引き寄せられて、誘電体隔壁102の壁面に付着する。液体処理装置300は、この誘電体隔壁102の壁面に付着した菌に、プラズマ307により生成されたラジカルを衝突させることにより、除菌を行う。
[効果]
実施の形態3に係る液体処理装置300は、第1の電極301及びその周辺の構成により、効率よくプラズマ307を発生させることができるため、長寿命のラジカルを生成することができる。また、電源105により第1の電極301と第2の電極104との間に高周波の交流電圧が印加されると、誘電体隔壁102が正に帯電したときに菌を誘電体隔壁102の壁面に付着させることができる。したがって、液体処理装置300は、プラズマ307により生成されるラジカルを誘電体隔壁102の壁面に付着した菌に効率良く衝突させることができ、短時間で被処理水の処理をすることができる。
(実施の形態4)
実施の形態4に係る液体処理装置400について説明する。
図8は、実施の形態4に係る液体処理装置400の全体構成の一例を示す概略図である。図8に示すように、実施の形態4の第1の電極401及びその周辺の構成は、実施の形態2と比べて、気体除去装置403を備える点で異なる。実施の形態4のその他の構成は、実施の形態2と同じである。以下、実施の形態4の第1の電極401及びその周辺の構成について説明する。
[第1の電極及びその周辺の構成4]
図8に示すように、第1の電極401及びその周辺の構成は、第1の電極401と、絶縁体402と、気体除去装置403を備える。第1の電極401は、例えば、円柱状であり、第1の電極401の外周には絶縁体402が配置されている。絶縁体402は、第1の電極401の外周との間に間隙404を形成するように配置される。また、絶縁体402には、開口部405が設けられている。気体除去装置403は、第1の電極401と絶縁体402との間に形成される間隙404の気体を除去する。気体除去装置403は、シリンジの他に、例えば、ポンプなどを用いることもできる。気体除去装置403は、流路406を介して、第1の電極401と絶縁体402との間に形成される間隙404から気体を除去し、間隙404を処理槽101内の被処理水で満たす。そして、電源105が第1の電極401と第2の電極104との間に高周波の交流電圧を印加する。第1の電極401と第2の電極104との間に高周波の交流電圧が印加されるとき、間隙404内の被処理水が気化して、気体が生成される。そして、この気体が絶縁体402の開口部405を通るときに放電し、プラズマ407を発生させる。
[動作(液体処理方法)]
実施の形態4に係る液体処理装置400の動作、すなわち、実施の形態4に係る液体処理装置400により実施される液体処理方法の一例について説明する。
液体処理を開始する前に、処理槽101内の第2の空間107を電解液で満たす。
液体処理を開始する前に、処理槽101内の第1の空間106を被処理水で満たす。
放電前の最初の段階において、気体除去装置403が、第1の電極401と絶縁体402の間に形成される間隙404に残存する気体を除去する。気体除去装置403は、例えば気体除去装置403内の圧力を減圧することによって、間隙404に残存する気体を除去する。なお、気体除去装置403から液体を間隙404に注入することにより、間隙404内の気体を除去してもよい。
気体除去装置403から間隙404に液体を注入する場合、その液体は、例えば、水道水または蒸留水である。
電源105が第1の電極401と第2の電極104との間に高周波の交流電圧を印加する。
第1の電極401から与えられた電力により、間隙404内の液体が加熱され、間隙404内の液体が気化し、気体が発生する。発生した気体は、間隙404内で集合して、間隙404内部の圧力と処理槽101の第1の空間106内の圧力との圧力差によって、絶縁体402に設けた開口部405から、処理槽101の第1の空間106内の被処理水へ放出される。
なお、このとき、間隙404内で気化する液体は、気体除去装置403によって注入された液体でもよいし、被処理水でもよいし、それらが混ざったものでもよい。
発生した気体が絶縁体402の開口部405を通るとき、開口部405付近の液体が気体に置き換わり、被処理水に囲まれる気体、すなわち気泡が形成される。すなわち、この気泡によって、第1の電極401から処理槽101の第1の空間106内の被処理水に向かう導電経路が絶縁される。このとき、開口部405に存在する気泡に電源105からの高周波の交流電圧が印加されて、電界集中により気泡内で放電が生じる。その結果、気泡内でプラズマ407が発生する。一度プラズマ407が発生すると、継続的かつ連続的にプラズマ407が生成される。プラズマ407を内包した気泡は、絶縁体402の開口部405から処理槽101の第1の空間106内の被処理水に向かって放出される。このプラズマ407を内包した気泡は、絶縁体402の開口部405から処理槽101の第1の空間106内の被処理水中に張り出した状態となる。
さらに、絶縁体402の開口部405から張り出した気泡から、一部が分離されることによって、複数の気泡408が発生する。複数の気泡408が処理槽101の第1の空間106内の被処理水に拡散される。複数の気泡408は、プラズマ407により生成された電子、イオン、又はラジカルを内包している。そして、複数の気泡408によって、被処理水を除菌する及び/又は被処理液水に含まれる化学物質を分解することができる。
また、第1の電極401と第2の電極104との間に高周波の交流電圧が印加されると、実施の形態1と同様に、処理槽101内に配置された誘電体隔壁102が正と負に帯電する。そして、誘電体隔壁102の第2の空間107側の壁面が負に帯電したとき、第1の空間106側の壁面が正に帯電し、第1の空間106に正の電界が形成される。この正の電界に被処理水中の負に帯電した菌が引き寄せられて、誘電体隔壁102の壁面に付着する。液体処理装置400は、この誘電体隔壁102の壁面に付着した菌に、プラズマ407により生成されたラジカルを衝突させることにより、除菌を行う。
[効果]
実施の形態4に係る液体処理装置400では、気体除去装置403は、第1の電極401と絶縁体402との間で形成される間隙404の気体を除去できる。間隙404内に気体が残存している場合、その残存する気体中で放電を行うと、窒素イオンが発生する可能性がある。窒素イオンは、OHなどの酸素系ラジカルをスカベンジ(侵食または除去)する。これに対して、液体処理装置400は、残存する気体を除去することによって、窒素イオンの発生を抑制することができる。そのため、酸素系ラジカルをより多く、又は長い時間、処理槽101内に保持することができる。したがって、より生体にとって安全な除菌シーンで、純粋な酸素系ラジカルを生成することができる。また、電源105により第1の電極401と第2の電極104との間に高周波の交流電圧が印加されると、誘電体隔壁102の第1の空間106側の壁面が正に帯電し、被処理水中の菌を誘電体隔壁102の壁面に付着させることができる。よって、液体処理装置400は、プラズマ407により生成されるラジカルを誘電体隔壁102の壁面に付着した菌に効率良く衝突させることができ、短時間で被処理水の処理をすることができる。
実施の形態1〜4で説明したように、本開示の液体処理装置は、処理槽内に誘電体隔壁を配置し、第1の電極と第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加する構成を有している。この構成により、電源が第1の電極と第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加すると、誘電体隔壁の第1の空間側の壁面が正に帯電し、被処理水中の菌を誘電体隔壁に引き寄せることによって、菌を誘電体隔壁の壁面に付着させることができる。また、本開示の液体処理装置は、様々な第1の電極及びその周辺の構成を用いることができる。例えば、被処理水中にプラズマを発生させることによりラジカルを生成する構成を用いることができる。
したがって、本開示の液体処理装置は、被処理水中に生成したラジカルを誘電体隔壁の壁面に付着した菌に効率良く衝突させることができ、被処理水を高速で除菌すること(ワンパス除菌)ができる。すなわち、本開示の液体処理装置は、短時間で液体の処理をすることができる。特に、第2の電極をアース接地することにより、被処理水中の菌をさらに高速で除菌することができる。
実施の形態1〜4では、第1の電極及びその周辺構成が各々異なる例について説明した。しかし、本開示の液体処理装置は、実施の形態1〜4で示される第1の電極及びその周辺の構成に限定されるものではなく、様々な構成を用いることができる。第1の電極及びその周辺の構成は、少なくとも被処理水中に、菌を分解可能なラジカルなどの生成物を生成できる構成であればよい。例えば、液体処理装置は、図1に示されるように、第1の電極のみの構成であってもよい。また、液体処理装置は、複数の第1の電極を備えてもよい。第1の電極のみの構成の場合、実施の形態1〜4に比べて被処理水中に生成されるラジカルの量は少なくなるが、液体の処理をすることはできる。また、第1の電極を複数用いた場合、効率良くプラズマを発生させることができるため、より短時間で液体の処理をすることができる。
第1の電極の形状又は大きさは、任意に選択することができる。第1の電極の形状は、例えば、円筒状、円柱形状、直方体又は面状の形状などの任意の形状としてもよい。また、第1の電極の大きさは、プラズマが発生する大きさであればよく、例えば、直径が2mm以下のものを用いてもよい。なお、第1の電極の形状又は大きさは、第1の電極及びその周辺の構成(例えば、絶縁体、気体供給装置など)により、任意の形状又は大きさに決定されてもよい。同様に、第2の電極の形状又は大きさも任意に選択することができる。
絶縁体の形状又は大きさは、任意に決定することができ、第1の電極の形状又は大きさに合わせて決定してもよい。また、実施の形態1〜4において、絶縁体に開口部が1つ設けられているが、開口部の数は1つに限られるものではなく、複数設けてもよい。また、開口部の位置も特に制限はない。
本開示の液体処理装置は、任意の実施の形態で実施し得るものである。例えば、本開示の液体処理装置により実施される液体処理方法がある。この液体処理方法によれば、被処理水中にラジカルを生成しつつ、誘電体隔壁に菌を付着させることができる。したがって、被処理水中に生成したラジカルを菌に効率良く衝突させることができ、被処理水中の菌を高速で除菌することができる。すなわち、本開示の液体処理装置により実施される液体処理方法によれば、短時間で被処理水の処理をすることができる。
本開示に係る液体処理装置、及び液体処理方法は、例えば菌を含む液体を処理する用途に用いられる。本開示に係る液体処理装置は、例えば、浄水器、洗濯機、ポット、空気清浄機などの用途に有用である。
100、100a、200、300、400 液体処理装置
101 処理槽
102 誘電体隔壁
103、201、301、401 第1の電極
104 第2の電極
105 電源
106 第1の空間
107 第2の空間
108 注入口
109 排出口
110 注入方向
111、202、302、402 絶縁体
112、303 気体供給装置
113、206、306、408 気泡
114、205、307、407 プラズマ
115 延長線
116 凹凸部
203、304、404 間隙
204、305、405 開口部
403 気体除去装置
406 流路

Claims (20)

  1. 処理槽と、
    前記処理槽内を、被処理水を入れる第1の空間と電解液で満たされる第2の空間とに分割する誘電体隔壁と、
    前記処理槽の前記第1の空間内に少なくとも一部が配置される少なくとも1つの第1の電極と、
    前記処理槽の前記第2の空間内に少なくとも一部が配置される第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加する電源と、を備え、
    前記電源により、前記第1の電極と前記第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加してプラズマを発生させることによりラジカルを生成して、前記被処理水を除菌する、液体処理装置。
  2. 前記誘電体隔壁は、前記被処理水が前記第2の空間に流入すること、および、前記電解液が前記第1の空間に流入することを遮断する、
    請求項1に記載の液体処理装置。
  3. 前記誘電体隔壁は、壁面に複数の凹凸部を備える、
    請求項1または2に記載の液体処理装置。
  4. 前記第2の電極は、アース接地される、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の液体処理装置。
  5. 前記処理槽は、
    前記第1の空間に前記被処理水を注入する注入口と、
    前記第1の空間から前記被処理水を排出する排出口と、を備える、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の液体処理装置。
  6. 前記排出口は、前記注入口が配置された前記処理槽の面に対向する面であって、前記注入口から前記被処理水の注入方向に延長した延長線上と異なる位置に配置される、請求項5に記載の液体処理装置。
  7. 前記処理槽は、前記第2の空間にガス抜き用の孔を備える、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の液体処理装置。
  8. 前記少なくとも1つの第1の電極が、複数の第1の電極である、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の液体処理装置。
  9. 前記電源は、バイポーラパルス電圧を印加する、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の液体処理装置。
  10. 前記処理槽の外部から前記処理槽の前記第1の空間の前記被処理水中に気体を供給する気体供給装置をさらに備える、
    請求項1から9のいずれか一項に記載の液体処理装置。
  11. 前記気体供給装置は、前記処理槽の前記第1の空間の前記被処理水中に気体を供給することにより、前記第1の電極の少なくとも一部を包む気泡を発生させ、
    前記電源は、前記第1の電極と前記第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加することにより、前記気泡内に放電を発生させてプラズマを生成する、
    請求項10に記載の液体処理装置。
  12. 前記気体供給装置は、前記処理槽の前記第1の空間の前記被処理水中に気体を供給することにより、前記第1の電極の導体の表面のうち前記処理槽の前記第1の空間内に露出している露出面を包む気泡を発生させる、
    請求項10に記載の液体処理装置。
  13. 前記第1の電極の外周面に接して配置された絶縁体をさらに備え、
    前記第1の電極は中空の筒状であって、前記第1の電極の内周面が囲む中空空間と前記処理槽の前記第1の空間とを連通する開口部を有し、
    前記気体供給装置は、前記中空空間および前記第1の電極の前記開口部を介して、前記処理槽の前記第1の空間内の前記被処理水中に気体を供給し、
    前記第1の電極の前記露出面は、前記第1の電極の導体の表面のうち前記絶縁体に覆われていない表面である、
    請求項12に記載の液体処理装置。
  14. 前記電源は、前記第1の電極と前記第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加することにより、前記気泡内で放電を発生させてプラズマを生成する、請求項12又は13に記載の液体処理装置。
  15. 前記第1の電極の周囲を間隙を隔てて囲むように配置され、前記間隙と前記処理槽の前記第1の空間とを連通する開口部を有する絶縁体をさらに備える、
    請求項1から9のいずれか一項に記載の液体処理装置。
  16. 前記電源は、前記第1の電極と前記第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加することにより、前記間隙内の液体を気化させて気体を発生させ、前記気体が前記開口部から前記処理槽の前記第1の空間内の前記被処理水中に気泡として放出されるときに、前記気泡内で放電を発生させてプラズマを生成する、
    請求項15に記載の液体処理装置。
  17. 前記間隙に気体を供給する気体供給装置、をさらに備える、
    請求項15に記載の液体処理装置。
  18. 前記気体供給装置は、前記間隙および前記絶縁体の前記開口部を介して、前記処理槽の前記第1の空間内の前記被処理水中に気体を供給することによって、前記処理槽の前記第1の空間内の前記被処理水中に気泡を発生させ、
    前記電源は、前記第1の電極と前記第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加することにより、前記気泡内で放電を発生させてプラズマを生成する、
    請求項17に記載の液体処理装置。
  19. 前記被処理水を処理する前に、前記間隙に残存する気体を除去する気体除去装置、をさらに備える、
    請求項15または16に記載の液体処理装置。
  20. 処理槽と、前記処理槽内を、第1の空間と電解液で満たされる第2の空間に分割する誘電体隔壁と、前記処理槽の前記第1の空間内に少なくとも一部が配置される第1の電極と、前記処理槽の前記第2の空間内に少なくとも一部が配置される第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加する電源と、を備えた装置を用意する工程と、
    前記処理槽の前記第1の空間内に被処理水を入れる工程と、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間に前記電源により高周波の交流電圧を印加する工程と、を含み、前記電源により、前記第1の電極と前記第2の電極との間に高周波の交流電圧を印加してプラズマを発生させることによりラジカルを生成して、前記被処理水を除菌する、液体処理方法。
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