JP2013152788A - 液中プラズマ発生装置及び液中プラズマ発生方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属汚染を防止し、高い電気伝導率の液体に対して液中でプラズマを発生させることができる。
【解決手段】本発明の液中プラズマ発生装置は、液体を収容可能な容器2と、容器内部を上方室21と下方室22に区画する本体部31と、上方室と下方室とを連通させる貫通孔32aを本体部に形成する貫通孔形成部32と、を有する絶縁部材3と、上方室に配置される上方電極4と、下方室に配置される下方電極5と、上方電極及び下方電極の電極間に高周波を印加する高周波印加装置6と、を備え、貫通孔の通路断面積は、上方電極及び下方電極の容器内部への各露出面積よりも小さく、高周波印加装置は、液中の前記電極間に高周波を印加し、貫通孔内に気泡を発生させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、液中にプラズマを発生させる液中プラズマ発生装置及び液中プラズマ発生方法に関する。
昨今、例えば液中でプラズマを発生させることで有機物を処理する方法など、液中でプラズマを発生させる研究が多く行われている。例えば特開2000−93972号公報(特許文献1)には、電極にパルス電圧を印加して発生させるパルスストリーマ放電を利用したものが記載されている。また、特開2011−210453号公報(特許文献2)には、略針状の電極に高周波を印加して、電極直上(直近)にプラズマを発生させるものが記載されている。
しかしながら、パルスストリーマ放電を用いる方法では、液体の電気伝導率の上昇とともにストリーマが延びなくなり、電気伝導率の高い液体では利用することができない。一般に、不純物を含む水は電気伝導率が高く、このような液体に対応することが求められている。また、電極直上にプラズマを発生させる方法でも、高い電気伝導率(例えば7S/m以上)の液体中では放電が不安定となっていた。さらに当該方法では、電極直上でプラズマを発生させるため、電極材料までもが析出するおそれがあり、それによる金属汚染が懸念されている。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、金属汚染を防止し、高い電気伝導率の液体に対して液中でプラズマを発生させることができる液中プラズマ発生装置及びその方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、液体を収容可能な容器と、前記容器内部を上方室と下方室に区画する本体部と、前記上方室と前記下方室とを連通させる貫通孔を前記本体部に形成する貫通孔形成部と、を有する絶縁部材と、前記上方室に配置される上方電極と、前記下方室に配置される下方電極と、前記上方電極及び前記下方電極の電極間に高周波を印加する高周波印加装置と、を備え、前記貫通孔の通路断面積は、前記上方電極及び前記下方電極の前記容器内部への各露出面積よりも小さく、前記高周波印加装置は、液中の前記電極間に高周波を印加し、前記貫通孔内に気泡を発生させる液中プラズマ発生装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記貫通孔形成部が、前記本体部に固定された筒状絶縁部材であって、前記本体部から前記上方室側及び前記下方室側の少なくとも一方に突出している。
請求項3に記載の発明は、請求項2において、前記高周波印加装置が、前記下方電極に電力を印加し、前記貫通孔形成部が、前記上方室側にのみ突出している。
請求項4に記載の発明は、請求項3において、前記絶縁部材が、前記本体部の下面側に設けられ、前記貫通孔形成部に近づくほど上方となるように傾斜する傾斜部を有する。
請求項5に記載の発明は、請求項1において、前記高周波印加装置が、前記下方電極に電力を印加し、前記絶縁部材が、前記本体部の下面側に設けられ、前記貫通孔形成部に近づくほど上方となるように傾斜する傾斜部を有する。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項において、前記上方室の液体と前記下方室の液体とを循環させるポンプを備える。
請求項7に記載の発明は、請求項6において、前記高周波印加装置は、前記下方電極に接続される共振回路を備え、前記ポンプと前記下方室をつなぐ配管は、電気伝導性を有し、前記ポンプ側端部が接地され、コイル形状に形成されている。
請求項8に記載の発明は、請求項7において、前記配管が、前記共振回路のコイルを構成している。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の何れか一項に記載の液中プラズマ発生装置を用いた液中プラズマ発生方法であって、前記高周波印加装置により液中の前記電極間に高周波を印加する高周波印加ステップと、前記貫通孔内に気泡を発生させる気泡発生ステップと、前記貫通孔内にプラズマを発生させるプラズマ発生ステップと、を含む液中プラズマ発生方法である。
請求項1に記載の発明によれば、貫通孔内に気泡を発生させることができるとともに、貫通孔内に電気力線(電場)を集中させることができる。これにより、気泡内に高周波のエネルギーが集中し、液中の貫通孔内にプラズマが発生する。貫通孔内の気泡を絶縁体として作用させるため、高い電気伝導率の液体に対してプラズマを発生させることができる。また、電極付近でプラズマを発生させないため、電極金属による液体の汚染を防止することができる。
請求項2に記載の発明によれば、気泡通路が長くなり、貫通孔内に気泡が保持されやすくなる。また、貫通孔形成部を本体部から突出させることで、本体部自身を板厚にするよりも、容器の容積を大きく維持することができる。また、貫通孔形成部の材料を、本体部よりもプラズマに対する耐性が高い材料で形成することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2の効果に加えて、下方電極付近の電力損失により発生した気泡が上昇して貫通孔内に入ることで、貫通孔内に気泡が発生しやすくなる。
請求項4又は5に記載の発明によれば、下方電極からの電力損失により下方室に発生する気泡を貫通孔に案内することができる。これにより、下方室からも効率良く貫通孔に気泡が供給される。
請求項6に記載の発明によれば、貫通孔周辺に気体が溜まることを防止し、プラズマの爆発的な反応による貫通孔形成部の損傷を防止することができる。
請求項7に記載の発明によれば、接地電極(上方電極)側の液体の電位を液体の移動とともに変化させることができる。これにより、上方室と下方室の電位差に起因する問題の発生を防止することができる。
請求項8に記載の発明によれば、配管と共振回路のコイルとが一体に構成されるため、循環中の液体の電位をより確実に変化させることができる。
請求項9に記載の発明によれば、気泡内に高周波のエネルギーを集中させ、高い電気伝導率の液中において貫通孔内にプラズマを発生させることができる。
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。なお、構成を示す図面は、概念図であり、寸法を正確に表すものではない。
<第一実施形態>
第一実施形態の液中プラズマ発生装置1は、図1に示すように、容器2と、絶縁部材3と、上方電極4と、下方電極5と、高周波印加装置6と、を備えている。容器2は、液体(水溶液)を収容可能なものであり、ここでは水槽(反応槽)が用いられている。容器2は、内部に、上側の液体収容空間である上方室21と、下側の液体収容空間である下方室22と、を有している。なお、容器2の上方室21には、容器2内の気体を流入出させるための孔や気体循環手段を設けても良い。
第一実施形態の液中プラズマ発生装置1は、図1に示すように、容器2と、絶縁部材3と、上方電極4と、下方電極5と、高周波印加装置6と、を備えている。容器2は、液体(水溶液)を収容可能なものであり、ここでは水槽(反応槽)が用いられている。容器2は、内部に、上側の液体収容空間である上方室21と、下側の液体収容空間である下方室22と、を有している。なお、容器2の上方室21には、容器2内の気体を流入出させるための孔や気体循環手段を設けても良い。
絶縁部材3は、絶縁体で形成されたものであり、本体部31と、貫通孔形成部32と、傾斜部33と、を備えている。本体部31は、板形状に形成されており、容器2内部の上下方向略中央に配置され、外周縁全周が容器2内周面に当接し、容器2の底面と略平行に固定されている。当該固定は、容器2に対して本体部31を嵌合・接着等させる方法で行えば良い。このように、本体部31は、容器2内部を上方室21と下方室22とに区画している。本体部31は、例えば耐熱性に優れたフッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン等)、アクリル樹脂、又はセラミックス等で形成されている。
貫通孔形成部32は、筒形状であって、本体部31の略中央に設けられ、本体部31に貫通孔32aを形成している。貫通孔32aは、上方室21と下方室22とを連通させている。貫通孔形成部32は、本体部31から上方室21側に突出している。つまり、貫通孔形成部32の上下方向の幅は、本体部31略中央における本体部31の厚さより大きい。
貫通孔形成部32は、本体部31と同材料で形成されても良いが、本実施形態では別材料により形成されている。本実施形態では、本体部31がフッ素樹脂で形成され、貫通孔形成部32はセラミックスで形成されている。つまり、本実施形態の貫通孔形成部32は、本体部31に設けられた孔に固定されたセラミック管(筒状絶縁部材)である。貫通孔形成部32は、発生させるプラズマに対して溶融・損傷しにくい材料で形成されていることが好ましい。
傾斜部33は、本体部31の下面に設けられ、貫通孔形成部32に近づくほど上方となるように傾斜した部位である。本実施形態の傾斜部33は、本体部31の下面全面に設けられている。換言すると、本体部31の下面は、外周縁から貫通孔形成部32が位置する略中央に向かうほど上方となるように傾斜している。つまり、本体部31及び傾斜部33の上下方向の幅は、略中央に向かうほど小さい。傾斜部33は、例えば本体部31の下面を研削等して形成できる。
上方電極4は、円柱形状の導体(例えば銅又はタングステン等)であり、上方室21に配置されている。上方電極4は、先端面41が容器2内で下方に露出するように容器2の上蓋に固定されている。つまり、上方電極4は、下方に露出した下方面(先端面41)を有する。上方電極4は、接地(グランドに接続)されている。上方電極4の先端面41の面積は、貫通孔32aの通路断面積よりも大きい。上方電極4の先端面41は、容器2に液体を収容した際、液中に配置される。
下方電極5は、円柱形状の導体(例えば銅又はタングステン等)であり、下方室21に配置されている。下方電極5は、先端面51が容器2内で上方に露出するように容器2の底部に固定されている。下方電極5の先端面51は、絶縁部材3を介して、上方電極4の先端面41に対向している。つまり、下方電極5は、上方に露出した上方面(先端面51)を有する。下方電極5の先端面51の面積は、貫通孔32aの通路断面積よりも大きい。下方電極5の外周面は、セラミックスからなる被覆部材5Aで覆われている。下方電極5は、高周波印加装置6に接続されている。下方電極5の先端面51は、容器2に液体を収容した際、液中に配置される。
高周波印加装置6は、下方電極5に電力を供給し、上方電極4と下方電極5の両電極間に高周波を印加する装置である。具体的には、高周波印加装置6は、高周波電源61と、整合回路62と、共振回路63と、を備えている。高周波電源61は、整合回路62及び共振回路63を介して下方電極5に接続されている。高周波電源61は、整合回路62及び共振回路63を経て下方電極5に電力を印加する。高周波とは、周波数およそ20kHz〜2GHzの範囲を意味する。高周波印加装置6は、何れも液中に配置された電極4、5(先端面41、51)間に高周波を印加することで、液中における貫通孔32a内に気泡を発生させる。つまり、高周波印加装置6は、電極4、5間に高周波を印加する手段であるとともに、液中の貫通孔32a内に気泡を発生させる気泡発生手段でもある。
ここで、液中プラズマ発生装置1の作用効果について説明する。容器2内に液体が収容され、高周波印加装置6により下方電極5に電力が印加されると、図2に示すように、電極4、5間に複数の電気力線(電場)が発生する。電気力線は、下方電極5の先端面51から上方電極4の先端面41に向かって延びる。すべての電気力線は、絶縁部材3が存在することから貫通孔32aを介して上方電極4に収まる。したがって、電気力線は貫通孔32a内に集中する。
そして、電気力線が集中した貫通孔32a内の電力損失によって、貫通孔32a内の液体が温められ、液体が気化して貫通孔32a内に気泡を形成する(図2(b)参照)。また、電力が印加された下方電極5周囲での電力損失によって、下方室22内にも気泡が発生する。下方室22内の気泡は、上昇して貫通孔32aを通過する。つまり、高周波印加装置6は、直接的及び間接的(下方室22から供給)の少なくとも一方で、貫通孔32a内に気泡を発生させる。本実施形態では、絶縁部材3が傾斜部33を有しているため、下方室22で発生した気泡を効率良く貫通孔32aに供給することができる。さらに、本実施形態では傾斜部33が本体部31下面全面に設けられているため、気泡が本体部31下面に溜まることが防止される。
貫通孔32aは、気泡が通過しにくい直径(数mmオーダ)で形成されていることが好ましい。これにより、貫通孔32a内における気泡の上昇が抑制され、貫通孔32a内に気泡が保持されやすくなる。また、本実施形態では貫通孔形成部32が板状の本体部31から突出しているため、気泡通路が長く、貫通孔32a内に気泡が保持されやすい。また、本体部31とは別部材の貫通孔形成部32を突出させることで、本体部31を板厚にして気泡通路を長くするよりも、加工製造しやすく、容器2の容積を大きく維持することができる。また、この場合、貫通孔形成部32に対して、適切な材料を選択して適用しやすくなる。例えば、貫通孔形成部32の材料に、本体部31よりもプラズマに対する耐性(例えば耐熱性や耐損傷性)が大きい材料を選択することができる。
図2(c)に示すように、貫通孔32a内に気泡を発生させることで、気泡内を集中した電気力線が通過し、貫通孔32a内にプラズマが発生する。両電極4、5の中心を貫く軸状を考えると、電束密度Dは連続である。例えば水中での電場はD/εwaterとなり、気泡中での電場はD/ε0となる。εwater≒80ε0であるため、気泡中の電場は水中の電場に比べておよそ80倍大きくなる。このように、貫通孔32aの気泡は、絶縁体として作用する。電気力線の集中と気泡の発生により、気泡内に高周波のエネルギーが集中し、液中の貫通孔32a内にプラズマが発生する。
一度プラズマが発生すると、プラズマ自身により気泡が作られるため、連続的にプラズマを発生させることができる。本実施形態によれば、貫通孔32a内の気泡が絶縁体として機能するため、例えば飽和食塩水のような高い電気伝導率をもつ液体であっても、安定的にプラズマを発生・維持することができる。また、液体の電気伝導率が高いほど、下方電極5から貫通孔32a内の気泡までの抵抗が小さくなるため、液体への直接的な損失が減少し、気泡発生後において効果的にプラズマを発生させることができる。また、電極4、5付近でプラズマを発生させないため、電極金属による液体の汚染を防止することができる。
ここで、本実施形態の液中プラズマ発生装置1を用いた液中プラズマ発生方法の流れは以下のようになる。図3に示すように、液中プラズマ発生方法は、高周波印加装置6により液中の電極4、5間に高周波を印加する高周波印加ステップS101と、貫通孔32a内に気泡を発生させる気泡発生ステップS102と、貫通孔32a内にプラズマを発生させるプラズマ発生ステップS103と、を含んでいる。なお、S101前に、容器2に液体を、上方電極4の下方面41が液中に位置する程度に収容する。高周波印加ステップS101の後、高周波印加装置6が貫通孔32a内に気泡を発生させ(S102)、気泡発生以後、貫通孔32a内にプラズマが発生する(S103)。
(実施例)
実験で用いた液中プラズマ発生装置1について説明する。上方電極4は、真鍮管(外径20mm、内径8mm)であって、図4に示すように、開口には分光計測用の石英窓Aが設けられている。また、上方電極4にはレンズBと光ファイバCとが取り付けられている。プラズマの発光は、これら器具A、B、Cを介して分光器(図示せず)に送られる。下方電極5は、タングステン丸棒(直径2.8mm)であって、周囲(側面)をセラミック被覆部材5Aで覆われている。セラミック被覆部材5Aは、電極側面からの電力損失を防止している。
実験で用いた液中プラズマ発生装置1について説明する。上方電極4は、真鍮管(外径20mm、内径8mm)であって、図4に示すように、開口には分光計測用の石英窓Aが設けられている。また、上方電極4にはレンズBと光ファイバCとが取り付けられている。プラズマの発光は、これら器具A、B、Cを介して分光器(図示せず)に送られる。下方電極5は、タングステン丸棒(直径2.8mm)であって、周囲(側面)をセラミック被覆部材5Aで覆われている。セラミック被覆部材5Aは、電極側面からの電力損失を防止している。
絶縁部材3の本体部31は、フッ素樹脂(PTFE)からなる絶縁板であって、傾斜部33により、縁部分の厚さ(最大厚さ)が10mm、中央部分の厚さ(最小厚さ)が9mmとなっている。貫通孔形成部32は、セラミック管(外径3.1mm、内径1.5mm、長さ10mm)であって、本体部31中央部に取り付けられている。貫通孔形成部32は、上方室21側に1mm突出している。なお、実験装置における貫通孔形成部32の取付方法としては、本体部31中央に直径3mmの穴を開けた後、本体部32を加熱(およそ150℃)し、本体部32が膨張した際に貫通孔形成部32を挿入する手法を用いた。ただし、別の固定方法を用いても良い。各電極4、5から貫通孔形成部32までの距離は、20mmであった。
容器(反応槽)2は、内径75mm、高さ180mmの耐熱ガラスで形成されている。実験するにあたり、下方室22には約400mlの食塩水を入れ、上方室には約310mlの食塩水を入れた。食塩水の濃度は9%で、電気伝導率は13.2S/mであった。実験前の水温は60℃であった。高周波印加装置6は、下方電極5に接続されており、電極4、5間に高周波(13.56MHz)を印加する。
[実験1]
実験1は以下の手順で行った。まず、高周波印加装置6により、下方電極5に小電力(40W)を印加し、反射電力が最小となるように整合回路62を調整した。その後、電力を増加(漸増)していった。供給電力が200W程度となったところで、貫通孔32a内に気泡及びプラズマが発生した。200Wを目標となる電力値として設定し、プラズマ発生後は供給電力を150Wで維持して、プラズマ発生を継続させた。図5(写真)に示すように、貫通孔32a内にプラズマが発生し、貫通孔形成部32の上端開口から気泡とプラズマが吹き出たことも確認できた。
実験1は以下の手順で行った。まず、高周波印加装置6により、下方電極5に小電力(40W)を印加し、反射電力が最小となるように整合回路62を調整した。その後、電力を増加(漸増)していった。供給電力が200W程度となったところで、貫通孔32a内に気泡及びプラズマが発生した。200Wを目標となる電力値として設定し、プラズマ発生後は供給電力を150Wで維持して、プラズマ発生を継続させた。図5(写真)に示すように、貫通孔32a内にプラズマが発生し、貫通孔形成部32の上端開口から気泡とプラズマが吹き出たことも確認できた。
図6は、上記食塩水において、下方電極5に13.56MHzで150Wの電力を印加した場合の発光スペクトル(縦軸:発光強度、横軸:波長)を示している。図6に示すように、強いNaからのD線のほか、OH(〜309nm)やH(656nm)の発光が見られた。図6は、プラズマにより水分子が解離し、OH及びHが発生していることを示唆している。
[実験2]
実験2は、メチレンブルー(初期濃度5mg/l)を混ぜた食塩水(塩分濃度9%、電気伝導率13.2S/m)を用いた他、実験1と同様の条件・手順で行った。すなわち、有機物分解の実験を行った。プラズマ発生後、供給電力150Wで維持し、5分間プラズマを維持した。水温は、プラズマ照射により60℃で維持されていた。図7にプラズマを5分維持した後における波長と吸光度の関係を示す。実験2では、分解の指標FDをFD=AEX/A0として反応を評価した。A0は、プラズマ照射前の664nm付近のピークの吸光度であり、AEXは、プラズマ照射後の664nm付近のピークの吸光度である。結果は、下方室22においてFD=0.15で、上方室21においてFD=0.26であった。この結果からも、プラズマにより有機物が分解されていることがわかる。
実験2は、メチレンブルー(初期濃度5mg/l)を混ぜた食塩水(塩分濃度9%、電気伝導率13.2S/m)を用いた他、実験1と同様の条件・手順で行った。すなわち、有機物分解の実験を行った。プラズマ発生後、供給電力150Wで維持し、5分間プラズマを維持した。水温は、プラズマ照射により60℃で維持されていた。図7にプラズマを5分維持した後における波長と吸光度の関係を示す。実験2では、分解の指標FDをFD=AEX/A0として反応を評価した。A0は、プラズマ照射前の664nm付近のピークの吸光度であり、AEXは、プラズマ照射後の664nm付近のピークの吸光度である。結果は、下方室22においてFD=0.15で、上方室21においてFD=0.26であった。この結果からも、プラズマにより有機物が分解されていることがわかる。
[実験3]
実験3では、液体の電気伝導率を変化させて、電気伝導率に対する分解の指標FDの依存性について調べた。図8において、白丸は上方室21の値であり、黒丸は下方室22の値である。図8に示すように、両室21、22において分解反応が起こったことがわかる。本装置構成では、電気伝導率が13S/m付近において、プラズマが最も安定して維持できていたため、FDの値が大きくなっている。
実験3では、液体の電気伝導率を変化させて、電気伝導率に対する分解の指標FDの依存性について調べた。図8において、白丸は上方室21の値であり、黒丸は下方室22の値である。図8に示すように、両室21、22において分解反応が起こったことがわかる。本装置構成では、電気伝導率が13S/m付近において、プラズマが最も安定して維持できていたため、FDの値が大きくなっている。
このように、本実施形態の液中プラズマ発生装置1では、高い電気伝導率、例えば1.7〜2S/m以上、さらには7S/m以上(下方室22のFDも大きくなっている)の液中で好適にプラズマを発生させることができる。
<第二実施形態>
第二実施形態の液中プラズマ発生装置10は、第一実施形態に対して、ポンプ7を設置し、配管8を共振回路63のコイル63aとして機能させたものである。具体的には、図9に示すように、上方室21に貯水槽7aの一方開口が接続され、貯水槽7aの他方開口にポンプ7の一方側が接続され、ポンプ7の他方側に配管8の一端が接続され、配管8の他端が下方室22に接続されている。ポンプ7は、流量調整可能な送液ポンプである。ポンプ7は、電動式であり、図示しないモータにより駆動される。
第二実施形態の液中プラズマ発生装置10は、第一実施形態に対して、ポンプ7を設置し、配管8を共振回路63のコイル63aとして機能させたものである。具体的には、図9に示すように、上方室21に貯水槽7aの一方開口が接続され、貯水槽7aの他方開口にポンプ7の一方側が接続され、ポンプ7の他方側に配管8の一端が接続され、配管8の他端が下方室22に接続されている。ポンプ7は、流量調整可能な送液ポンプである。ポンプ7は、電動式であり、図示しないモータにより駆動される。
配管8は、パイプ状の導体で、外形がコイル形状に形成され、内部に液体を流通させるものである。配管8は、共振回路63のコンデンサ63bに並列して配置されて、共振回路63のコイル63aとしても機能する。配管8の一端側は、コンデンサ63b同様、接地されている。配管8は、コンデンサ63bと並列接続されて共振回路63を構成する。本実施形態の配管8は、金属(例えば銅)で形成されている。
第二実施形態によれば、ポンプ7を駆動することで、上方室21の液体を、貯水槽7a及び配管8を介して下方室22に送ることができる。つまり、本実施形態では、両室21、22間で液体を循環させることができる。これにより、下方室22の液体を上方室21に押し上げ、貫通孔32a内の気泡を適切に上方室21に移動させることができる。貫通孔32a周辺(本体部31の下面、例えば貫通孔形成部32下端周囲)に気体が溜まることで、プラズマと水素や酸素とが接触し、爆発的な反応が起こる場合がある。この場合には、貫通孔形成部32が損傷してしまうおそれがある。本実施形態では、下方室22の水圧を高めて液体を循環させることで溜まった気体を移動させ、絶縁部材3、特に貫通孔形成部32の損傷を適切に防止することができる。
また、第二実施形態では、配管8の一部が共振回路63のコイル63aとして機能させ、液体の循環系と高周波印加用の共振回路を一体化させている。配管8の一端部(ポンプ7側の端部)は接地されており、液体が配管8内を流通することで、接地電極(上方電極4)側の液体の電位を液体の移動とともに変化させることができる。なお、ポンプ7への高周波負荷を防止するために、上方電極4から配管8の一端側までは完全に接地されていることが好ましい。
第二実施形態では、上方電極4は、パイプ状になっており、パイプ内を介して上方室21から貯水槽7aに液体が送出される。上方電極4は、上方室21の側面に固定され、下方に露出する面の面積は、貫通孔32aの通路断面積よりも大きい。また、下方電極5も、パイプ状になっており、パイプ内を介して配管8から下方室22に液体が送出される。
<その他の変形態様>
本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、傾斜部33は、無くても良く、あるいは本体部31の下面の一部に形成されていても良い。傾斜部33は、貫通孔32aに気泡を案内する案内部ともいえる。また、貫通孔形成部32は、本体部31に複数形成されていても良い。これにより分解効率を高めることが可能となる。この場合、複数の貫通孔32a全体の通路断面積が、各電極4、5の露出面積より小さいことがより好ましい。各電極4、5の露出面積とは、各電極4、5の対向面の露出面積、すなわち上方電極4の下方面(先端面41)の面積及び下方電極5の上方面(先端面51)の面積ともいえる。
本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、傾斜部33は、無くても良く、あるいは本体部31の下面の一部に形成されていても良い。傾斜部33は、貫通孔32aに気泡を案内する案内部ともいえる。また、貫通孔形成部32は、本体部31に複数形成されていても良い。これにより分解効率を高めることが可能となる。この場合、複数の貫通孔32a全体の通路断面積が、各電極4、5の露出面積より小さいことがより好ましい。各電極4、5の露出面積とは、各電極4、5の対向面の露出面積、すなわち上方電極4の下方面(先端面41)の面積及び下方電極5の上方面(先端面51)の面積ともいえる。
また、図10に示すように、第二実施形態において、共振回路63のコイル63aは、配管8とは別体で構成されていても良い。この場合、配管8の他端(出口)と下方室22との接続位置は、下方電極5の配置位置と異なっている。下方電極5は、筒形状でなくても良い。配管8は、コイル形状であり、一端側が接地され、ポンプ7と下方室22とを連通させる流路を形成するものである。配管8をコイル形状にすることにより、上方室21と下方室22のショートによる不具合発生を抑制することができる。図10の構成の場合、配管8で形成されるコイルのインダクタンスは、別体である共振回路63のコイル63aのインダクタンスより大きい(例えば10倍程度)ことが好ましい。なお、配管8の材料は、電気伝導性を有するものであり、金属でも樹脂でも良い。
また、貫通孔形成部32は、筒状(管状)に限らず、メッシュ状であっても良い。また、下方電極5を接地電極とし、上方電極4に高周波印加装置6を接続させても良い。この場合、貫通孔32a内の電力損失により、貫通孔32a内に気泡を発生させることができる。ただし、印加側の電極の周囲には被覆部材を設けることが好ましい。
また、容器2内の気圧を下げることで気泡が発生しやすくなり、プラズマの発生が容易となる。上方室21の圧力を、例えばアスピレータのようなポンプ(減圧手段)9により下げ、プラズマ発生・維持に必要な電力を下げることも可能である(図9参照)。このように、本発明の液中プラズマ発生装置は、容器2内の圧力を減圧する減圧手段を備えても良い。また、本発明の液中プラズマ発生方法は、高周波印加ステップ(S101)の前後の少なくとも一方で、容器2内の圧力を減圧する減圧ステップを含んでいても良い。
本発明は、液中有機物処理装置又は処理方法ともいえる。また、本発明は、ナノ材料の酸化・分解処理に用いることができる。また、傾斜部33がない液中プラズマ発生装置であっても、高い電気伝導率の液中でプラズマを発生させることができる。また、貫通孔形成部32は、下方室22側に突出していても良く、あるいは本体部31から突出していなくても良い。また、貫通孔形成部32は、本体部31の一部であっても良い。この場合、本体部31の材料は、例えばセラミック樹脂のようにプラズマに対して耐性の強いものであるのが好ましい。これらの場合でも、貫通孔32a内に気泡を発生させ、高い電気伝導率の液中でプラズマを発生させることができる。
1、10:液中プラズマ発生装置、
2:容器、 21:上方室、 22:下方室、
3:絶縁部材、 31:本体部、 32:貫通孔形成部、 32a:貫通孔、
33:傾斜部、
4:上方電極、 5:下方電極、
6:高周波印加装置、 61:高周波電源、 62:整合回路、 63:共振回路
7:ポンプ、 8:配管
2:容器、 21:上方室、 22:下方室、
3:絶縁部材、 31:本体部、 32:貫通孔形成部、 32a:貫通孔、
33:傾斜部、
4:上方電極、 5:下方電極、
6:高周波印加装置、 61:高周波電源、 62:整合回路、 63:共振回路
7:ポンプ、 8:配管
Claims (9)
- 液体を収容可能な容器と、
前記容器内部を上方室と下方室に区画する本体部と、前記上方室と前記下方室とを連通させる貫通孔を前記本体部に形成する貫通孔形成部と、を有する絶縁部材と、
前記上方室に配置される上方電極と、
前記下方室に配置される下方電極と、
前記上方電極及び前記下方電極の電極間に高周波を印加する高周波印加装置と、
を備え、
前記貫通孔の通路断面積は、前記上方電極及び前記下方電極の前記容器内部への各露出面積よりも小さく、
前記高周波印加装置は、液中の前記電極間に高周波を印加し、前記貫通孔内に気泡を発生させる液中プラズマ発生装置。 - 前記貫通孔形成部は、前記本体部に固定された筒状絶縁部材であって、前記本体部から前記上方室側及び前記下方室側の少なくとも一方に突出している請求項1に記載の液中プラズマ発生装置。
- 前記高周波印加装置は、前記下方電極に電力を印加し、
前記貫通孔形成部は、前記上方室側にのみ突出している請求項2に記載の液中プラズマ発生装置。 - 前記絶縁部材は、前記本体部の下面側に設けられ、前記貫通孔形成部に近づくほど上方となるように傾斜する傾斜部を有する請求項3に記載の液中プラズマ発生装置。
- 前記高周波印加装置は、前記下方電極に電力を印加し、
前記絶縁部材は、前記本体部の下面側に設けられ、前記貫通孔形成部に近づくほど上方となるように傾斜する傾斜部を有する請求項1に記載の液中プラズマ発生装置。 - 前記上方室の液体と前記下方室の液体とを循環させるポンプを備える請求項1〜5の何れか一項に記載の液中プラズマ発生装置。
- 前記高周波印加装置は、前記下方電極に接続される共振回路を備え、
前記ポンプと前記下方室をつなぐ配管は、電気伝導性を有し、前記ポンプ側端部が接地され、コイル形状に形成されている請求項6に記載の液中プラズマ発生装置。 - 前記配管は、前記共振回路のコイルを構成する請求項7に記載の液中プラズマ発生装置。
- 請求項1〜8の何れか一項に記載の液中プラズマ発生装置を用いた液中プラズマ発生方法であって、
前記高周波印加装置により液中の前記電極間に高周波を印加する高周波印加ステップと、
前記貫通孔内に気泡を発生させる気泡発生ステップと、
前記貫通孔内にプラズマを発生させるプラズマ発生ステップと、
を含む液中プラズマ発生方法。
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JP2012011741A JP2013152788A (ja) | 2012-01-24 | 2012-01-24 | 液中プラズマ発生装置及び液中プラズマ発生方法 |
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-
2012
- 2012-01-24 JP JP2012011741A patent/JP2013152788A/ja active Pending
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