JP5898440B2 - 加熱マット - Google Patents
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Description
少なくとも発熱部が難燃シートによって覆われた線状ヒータが表裏両側の樹脂シート間に配置されてなり、被覆体に被せて被覆体を加熱する加熱マットであって、当該線状ヒータを固定するための保持手段を有し、当該保持手段は表裏両側の樹脂シート間に設けられた一対の自由端を有する固定具からなり、当該固定具によって線状ヒータの一部を包んで一対の自由端を締結することにより線状ヒータを保持することを特徴とする加熱マットである。
この線状ヒータが表裏両側の樹脂シート間に配置されてなり、被覆体に被せて被覆体を加熱するため、樹脂シート内に配置した線状ヒータで満遍なく効率的に被覆体を加熱できる加熱マットとすることができる。
したがって、こうした加熱マットで被覆体、例えば、住宅建物の基礎コンクリート等を覆うことで基礎コンクリートの養生等を容易に行うことができる。
保持手段は一対の自由端を有する固定具からなり、当該固定具によって線状ヒータの一部を包んで一対の自由端を締結することにより線状ヒータを保持するため、線状ヒータをこの一対の自由端で包むことで簡単に固定することができ、線状ヒータの取付け作業を迅速に行うことができる。そのため、製造工程を容易化できる加熱マットである。特に、線状ヒータに難燃シートを被覆するような場合であっても、巻き付けた難燃シートで膨らんだ線状ヒータを一対の自由端で簡単に締結でき、従来の通し環に線状ヒータを通すような配置と固定を同時に行うようにする場合に比べて線状ヒータの取付け作業が容易で、また加熱マット全体を通じて線状ヒータの固定が確実である。
保持手段が表裏両側の樹脂シートの何れか一方の樹脂シートの所定の位置に設けられているため、この保持手段を通じて線状ヒータと表裏両側の樹脂シートの何れか一方とを固定することができる。
そして、線状ヒータの一部を被覆した当該ヒータ保持シートと少なくとも表裏両側の樹脂シートの何れか一方とが樹脂シートの所定の位置で固定されるため、線状ヒータと少なくとも表裏両側の何れか一方の樹脂シートとの接合を、ヒータ保持シートを介して行うことができる。したがって、線状ヒータの表裏両側の樹脂シート間での位置決め、固定を容易に行うことができる。
即ち、線状ヒータを少なくとも表裏両側の何れか一方の樹脂シートに直接固定する場合と比較してヒータ保持シートと少なくとも表裏両側の何れか一方の樹脂シートとを固定する方が容易であり、製造が容易な加熱マットとすることができる。
第1実施形態[図1〜図6]:
図1は、加熱マット11の内部を説明する平面図である。この図1で示すように、加熱マット11の概略構成は、表面樹脂シート12(図1では図面の裏面側)と裏面樹脂シート13(図1では図面の表面側)との間に、シート状の断熱材14を置き、PTC線状ヒータ15aなどの線状ヒータ15を波状に配置して、複数の保持手段16で表面樹脂シート12に固定して一体化したものである。
帯状留め具17の中央部分17aに線状ヒータ15を置き、帯状留め具17の両端部分17b,17cを重ねることで、線状ヒータ15を面ファスナー18で固定し、表面樹脂シート12に対しても固定することができる。
なお、帯状留め具17を難燃シートで形成すれば、予め線状ヒータ15に難燃シートを巻きつけることを省略することができる。
表面樹脂シート12は、線状ヒータ15からの熱を伝える面に設けるシートであり、裏面樹脂シート13は、線状ヒータ15からの熱が外部へ逃げないように断熱材14に接する面に設けるシートである。
両シート12,13とも、不透水性、電気絶縁性、可撓性(柔軟性)、耐候性、耐熱性を有する材質が好ましく、例えば、ポリ塩化ビニル,ポリエチレン,ポリプロピレン,エチレン−酢酸ビニル共重合体,エチレン−アクリル酸共重合体等からなる合成樹脂シートが挙げられる。但し、表面樹脂シート12は、熱が伝わり易い良熱伝導性の樹脂シートがより好ましいが、裏面樹脂シート13は、良熱伝導性である場合の他、熱が伝わりにくい性質の樹脂シートであっても良い。ポリ塩化ビニルに代表される塩化ビニル系樹脂は、難燃性であること、適度な重みがあること等の観点から住宅建物の基礎コンクリートの養生に適した養生加熱マット用の材料として、表裏両側樹脂シート12,13の何れのシートとしても好適に用いることができる。
ヒーターコード15bは、図4の一部拡大図で示すように、平行に配置した導電線15gの間に、PTC特性を有するチタン酸バリウム系等のセラミックス素子15hを複数個接続することで線状に構成し、被覆材15iで被覆している。ブッシング15dは、ヒーターコード15bと電源コード15cとを接続する機能を有する。
このPTC線状ヒータ15aを加熱マット15に内蔵して用いるが、PTC線状ヒータ15aの一方端は差込プラグ15eであり、他方端はコネクタ15fとしているので、複数個のPTC線状ヒータ15a,15a,・・・を連結して用いれば、広面積の加熱マット15も容易に製造することができる。なお、線状の一方側のみを電源に接続する形態のPTC線状ヒータを単独で用いても良い(図示せず)。
ヒーターコード15bと電源コード15cのそれぞれの長さや間隔は適宜変更し、加熱マット15の中で部分的に加熱の程度を変化させることが可能である。
帯状留め具17に有する面ファスナー18は、帯状留め具17の一方端17bと他方端17cとで線状ヒータ15を巻き付けて固定する機能を有すれば良く、例えば、マジックテープ(クラレ社の登録商標)を用いることができる。
線状ヒータ15に図4で示すようなPTC線状ヒータ15aを用いる場合には、電源コード15cやブッシング15dを固定するよりも、ヒーターコード15bを固定する方が好ましい。ヒーターコード15bは扁平であり幅広の面を表面樹脂シート12に正確に当てる必要があることや、ヒーターコード15bからの熱を効率的に表面樹脂シート12に伝えるためである。また、ブッシング15dはヒーターコード15bよりも膨らみが大きく、ブッシング15dを固定してもヒーターコード15bが表面樹脂シート12から浮いてしまうおそれがあるからである。
なお、帯状留め具17を難燃シートで形成する場合には、線状ヒータ15に予め難燃シートを巻き付ける工程は省略することができる。
表面樹脂シート12に対してスライド自在に取り付けた帯状留め具27を用いると、線状ヒータ15を固定した面ファスナー18の位置を適宜変えられる点で好ましい。即ち、面ファスナー18の位置を図6で示すように線状ヒータ15の横位置、換言すれば、加熱シート11の厚み方向から外れる位置に設けることができ、加熱シート11の厚みを面ファスナー18で厚くすることなく、加熱マット11の厚みを抑えることができる。
なお、押さえ布27dの材質は、帯状留め具17,27や表面樹脂シート12と同じとすることができるが、金属薄板や樹脂シート、樹脂シートの表面に金属膜を設けたもの等、熱伝導性の良い材質とすることが好ましい。
また、帯状留め具17,27のような一対の自由端を有する複数の固定具である保持手段16を有しているため、表面樹脂シート12への線状ヒータ15の取付け作業性に優れ生産性の高い加熱マットである。
また、線状ヒータ15の表面を帯状留め具17,27のような保持手段16を通じて表面樹脂シート12に密着しているため、線状ヒータ15からの発熱を効率的に外部に伝達でき、熱伝導性に優れた加熱マットである。
上記実施形態では、表面樹脂シート12に設けた保持手段16が一組の自由端を有する帯状留め具17,27であって、表面樹脂シート12に設けた固定具とした加熱マット11について説明したが、本実施形態では、線状ヒータ15の保持手段がヒータ保持シートとした加熱マット31について説明する。
また、ヒータ保持シート37と表面樹脂シート12との固定を、線状ヒータ15とヒータ保持シート37との固定との後に行う場合には、保持シート固定部39を加熱マット31に対する平面視で保持シート接合部38と異なる位置、例えば、線状ヒータ15の直下や、保持シート接合部38よりも線状ヒータ15に近い側に設けることができる。このように2段階での固定を行う場合には、ヒータ保持シート37と表面樹脂シート12との間の線状ヒータ15直下における密着性を高めたり、ヒータ保持シート37内での線状ヒータ15の固定を確実にすることができる。
ヒータ保持シート37a,37bを難燃シートで形成しておき、この一組のヒータ保持シート37a,37bの間に線状ヒータ15を波状に挟んで配置する。そして、線状ヒータ15の長さ方向に沿って、線状ヒータ15の近傍(両脇)を縫製や接着剤等で固着して保持シート接合部38を形成する。こうして、ヒート保持シート37内で保持シート接合部38により線状ヒータ15が位置決めされ固定される。
それから表面樹脂シート12にこの線状ヒータ15を載せ、表面樹脂シート12とヒータ保持シート37とを縫製や接着剤等でさらに固着して保持シート結合部39を形成する。最後に、断熱材14と裏面樹脂シート13で覆い、表面樹脂シート12と裏面樹脂シート13の端部を固着して、加熱マット31を得る。
なお、ヒータ保持シート37a,37bの接合による保持シート接合部38の形成と、ヒータ保持シート37a,37bと表面樹脂シート12の接合による保持シート固定部39の形成とを同時に行っても良い。
3 通し環
11,31 加熱マット
12 表面樹脂シート
12a スリット
13 裏面樹脂シート
14 断熱材
15 線状ヒータ
15a PTC線状ヒータ
15b ヒーターコード
15c 電源コード
15d ブッシング
15e 差込プラグ
15f コネクタ
15g 導電線
15h セラミックス素子
15i 被覆材
16 保持手段
17,27 帯状留め具
17a,27a 中央部分
17b,27b 一方端
17c,27c 他方端
27d 押さえ布
18 面ファスナー
19 接着剤
37 ヒータ保持シート
37a ヒータ保持シート
37b ヒータ保持シート
38 保持シート接合部
39 保持シート固定部
40 伝熱材
Claims (4)
- 少なくとも発熱部が難燃シートによって覆われた線状ヒータが表裏両側の樹脂シート間に配置されてなり、被覆体に被せて被覆体を加熱する加熱マットであって、
当該線状ヒータを固定するための保持手段を有し、
当該保持手段は、表裏両側の樹脂シート間に設けられた一対の自由端を有する固定具からなり、
当該固定具によって線状ヒータの一部を包んで一対の自由端を締結することにより線状ヒータを保持することを特徴とする加熱マット。 - 保持手段が表裏両側の樹脂シートの何れか一方の樹脂シートの所定の位置に設けられている請求項1記載の加熱マット。
- 前記自由端には面ファスナーが設けられ、この面ファスナーで一対の自由端が締結される請求項1または請求項2記載の加熱マット。
- 保持手段が難燃シートである請求項1〜請求項3何れか1項記載の加熱マット。
Priority Applications (1)
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JP2011204137A JP5898440B2 (ja) | 2011-09-20 | 2011-09-20 | 加熱マット |
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Family Applications (1)
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