JP5896223B2 - 液面検出装置 - Google Patents

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本発明は、燃料タンク内の燃料などの液体の液面を検出する液面検出装置に関するものである。
従来の液面検出装置は、例えば、特許文献1に開示されるものがある。この液面検出装置は、液体の液面に浮かぶフロートと、本体部に係止部により回動可能に保持されるホルダと、このホルダにホルダの回転軸と同軸上に固定された筒型のマグネットと、前記フロートと前記ホルダとを連結して前記フロートの上下動を前記ホルダの回転運動に変換するアームと、前記ホルダの略回転中心部に位置し前記本体部に固定されて前記マグネットの変位に伴う磁気の変化を検出して電気信号に変換し出力する磁気検出素子とを備え、前記磁気検出素子からの電気信号に基づいて前記液面を検出するものであった。
特開2004−333283号公報
しかしながら、このような液面検出装置は、前記燃料タンク内の燃料の移動に伴う前記フロートの変位によって、前記ホルダに前記ホルダの回転運動方向以外の力が加わり、前記ホルダを固定している前記係止部に変形が生じ、それに伴い燃料量の検出結果に誤差が生じたり、場合によっては、前記係止部が破損するおそれがあるといった問題を有していた。
そこで、本発明は前記問題点に着目し、ホルダの回動可能の保持する構造を強化し、検出精度の低下を抑制することが可能な液面検出装置を提供することを目的とする。
本発明の液面検出装置は、液体の液面に浮かぶフロートを備えたアームと、このアームを保持するホルダと、前記ホルダを回転可能に支持する本体部と、前記ホルダを前記本体部に回転可能に保持するホルダ抑えと、を備えた液面検出装置において、前記ホルダ抑えは、前記ホルダの円柱部が、内部に挿入する貫通孔を中央部に設け、かつ前記ホルダ抑えの前記ホルダの回転軸方向の断面形状を前記中央部が外周部に比べて厚肉としたものである。
また、前記ホルダ抑えに前記中央部から外周部に設けた傾斜部に凹部状の肉抜き部を形成したものである。
以上の構成によって、本発明は、所期の目的を達成することができ、ホルダの回動可能の保持する構造を強化し、検出精度の低下を抑制することが可能な液面検出装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態の液面検出装置の上面図。 図1中A−A線の断面図。 同実施形態の液面検出装置の側面図。 同実施形態のホルダ抑えを取り外した上面図。 同実施形態のホルダ抑えの上面図。 図5中B−B線の断面図。
以下、添付図面を用いて本発明の第1実施形態を説明する。
本発明の液面検出装置1は、ガソリンなどの液体燃料を貯留する図示しない燃料タンク内に設定されるものである。
液面検出装置1は、フロート2を一端に備えたアーム3と、ホルダ4と、マグネット5と、磁気検出素子6と、本体部7と、ホルダ抑え8とを備えたものである。なお、10は、ターミナルであり、11は、配線である。
フロート2は、液体燃料などの液体の液面に浮き、前記液面の変位に追従作動するものであり、本実施形態において、ステンレスなどの腐食しにくい金属から形成されている。なお、フロート2の材質は本実施形態に限定されるものではなく、合成樹脂などで形成してもよい。
アーム3は、非磁性体の金属で形成されており、その長手方向に対して垂直方向の断面形状が、ほぼ円形の棒状体であり、一端でフロート2を保持し、他端でホルダ4に取り付けられており、フロート2の液面の変位による上下動が、回動可能に支持されたホルダ4によって回転運動するものである。
ホルダ4は、合成樹脂からなり、本体部7とホルダ抑え8とで回動可能に保持されている。また、ホルダ4は、アーム3とマグネット5を保持している。ホルダ4とマグネット5の回転軸Lは、同一である。
ホルダ4は、円筒部4aを備えており、この円筒部4aの内側にマグネット5を備えている。
また、ホルダ4の円筒部4aの一端側(図2中上側)の中央部には、円柱部4bが設けられており、この円柱部4bに本体部7の後述する支軸部で回動可能に支持される凹部からなる軸受4b1を備えており、ホルダ4は、本体部7に回動可能に支持されている。
また、ホルダ4は、円筒部4aの他端側に外周方向に延長形成した円盤状の鍔部4cを備えている。この鍔部4cには、第一取付部4dと第二取付部4eとを備えている。第一取付部4dと第二取付部4eとは、ホルダ4のマグネット5の外側に設けられている。
第一取付部4dは、アーム3のフロート2側をホルダ4に固定するものであり、本実施形態では、第一取付部4dは、2つ設けられており、どちらか一方を選択してアーム3を固定するものである。その断面形状は、アーム3の断面形状に合致したCの字形状で、一部に切り欠きを備えており、前記切り欠きからアーム3を挿入し固定するものである。
第二取付部4eは、本実施形態では、ほぼ直角に折り曲げたアーム3のフロート2を設けた側とは反対側を固定するものであり、第二取付部4eは、図示していないが貫通した孔であり、この孔にアーム3を挿入し固定するものである。
ホルダ4に固定したアーム3の長手方向は、ホルダ4の回転軸L方向に対して、垂直方向である。特に、ホルダ4の第一、第二取付部4d、4eに固定したアーム3の部分は、マグネット5の回転軸L方向に対して、垂直方向である。
なお、4fは、シールドケースであり、磁気検出素子6を外部磁界から保護するものであり、例えば、鉄ニッケル合金製で、円筒部4f1とフランジ部4f2とを備えている。フランジ部4f2は、円筒部4f1の内部に突出し、ホルダ4の円柱部4bが貫通する孔を備えており、ホルダ4の円筒部4aを覆うように設けられている。
マグネット5は、円筒形状で、2極着磁されたものであり、ホルダ4の成形と同時にインサート成形などの手段によってホルダ4と一体に形成されている。マグネット5は、本体部7の後述する配設部の外周に対向するように配置され、磁気検出素子6を囲むように配設されている。マグネット5は、アーム3の上下動に伴って回動する。
磁気検出素子6は、例えば、ホール素子などの磁気検出素子からなり、ホルダ4の回転中心部に位置し、マグネット5の磁束と交差するように本体部7に固定されている。マグネット5の回転する変位に伴う磁気の変化を検出し検出信号である電気信号を出力する。なお、磁気検出素子6は、例えばMR素子などの磁気検出素子を用いてもよい。磁気検出素子6のリード6aは、ターミナル10と配線11と電気的に接続されている。
本体部7は、第一本体部7aと第二本体部7bとから構成されている。第一本体部7aと第二本体部7bとは、ともに合成樹脂、例えば、ポリアセタール(POM)などの合成樹脂からなる。
第一本体部7aは、磁気検出素子6を収納保持する配設部7a1と、ターミナル10の一部を露出するように内蔵する胴部7a2とを備えている。
配設部7a1は、カップ形状で、このカップ形状の内部に磁気検出素子6を収納する。また、配設部7a1は、その外形が円柱形状であり、その上端には、ホルダ4を回動可能に支持する支軸部7a3を備えている。
第一本体部7aの胴部7a2は、平板形状であり、ターミナル10をインサート成形にて、その内部に内蔵している。
第二本体部7bは、第一本体部7aの一部と、磁気検出素子6と、ターミナル10と、配線11の一部をインサート成形によって覆っている。
第二本体部7bは、ホルダ4の周囲に第1、第2突出壁7b1、7b2を備えている。第1、第2突出壁7b1、7b2ともに、図2で示すように、ホルダ4の回転軸方向の図2中の上向きに突出している。また、第1、第2突出壁7b1、7b2は、ホルダ4の回転軸を中心とした円弧形状であり、第1突出壁7b1に対して第2突出壁7b2の円弧の長さは、長い。
第1、第2突出壁7b1、7b2は、係止爪7b3を備えている。係止爪7b3は、第1突出壁7b1には一つ、第2突出壁7b2には二つ設けられている。この係止爪7b3をホルダ抑え8の係合孔8bに係止することによって、ホルダ抑え8を本体部7に固定する。なお、第1、第2突出壁7b1、7b2の係止爪7b3を設けた部分は、突出壁7b1、7b2の厚みを厚くしたことにより、突出壁7b1、7b2の強度を向上させている。
また、ホルダ4の回転軸方向を上下方向とし、各係止爪7b3の左右には、係止爪7b3に係止した係合片8aを保護する保護壁7b4、7b5、7b6が設けられている。この保護壁7b4〜7b6は、第1、第2突出壁7b1、7b2の外側に突出し、第1、第2突出壁7b1、7b2に沿ってホルダ4の回転軸方向に延びている。第2突出壁7b2に設けた保護壁7b5は、アーム3と接触し、アーム3の回動範囲を規制するストッパ面7b51を備えたストッパ部を兼用している。
第1突出壁7b1に設けた係止爪7b3の下側には、下側保護壁7b7が設けられている。この下側保護壁7b7も、係止爪7b3に係止した係合片8aを保護するものであり、係合片8aが係止爪7b3から外れないように設けたものである。
また、第1突出壁7b1の係止爪7b3を中心とし、ホルダ4の回転軸方向を上下方向とした保護壁7b4の左右には、アーム3と接触し、アーム3の回動範囲を規制するストッパ面7b8を備えたストッパ部7b9を第二本体部7bに一体に設けてある。このストッパ部7b9は、第1突出壁7b1の外側に突出し、第1突出壁7b1に沿ってホルダ4の回転軸方向に延びている。
このストッパ部7b9とストッパ部を兼用する保護壁7b5により、アーム3の回動範囲Rが、規定される。なお、本実施形態の液面検出装置1は、図1中、上側と下側にそれぞれアーム3の回動範囲を備えており、液面検出装置1を燃料タンクに取り付ける位置などの諸条件によって、上側か下側のどちらかを選択する。なお、本実施形態では、下側の回動範囲Rを選択している。
ストッパ部7b9のストッパ面7b8とは反対側の面にアーム3の回動方向に延びている補強部7b10が、設けられている。補強部7b10は、平板形状である。本実施形態では、補強部7b10は、ストッパ部7b9と保護壁7b4と連結するものである。保護壁7b4は、本発明の補強壁部であり、ストッパ部7b9のストッパ面7b8とは反対側に設けたものである。
図3で示すように、液面検出装置1を側面から見た場合、ストッパ部7b9、補強壁部である保護壁7b4、補強部7b10の形状は、アルファベットのHの字形状である。そして、ストッパ部7b9、補強壁部である保護壁7b4、補強部7b10で、3面を構成する凹み7b11が形成される。以上のように構成したことにより、ストッパ部7b9、補強壁部である保護壁7b4、補強部7b10の厚みを抑えることができ、樹脂成形によるヒケの発生を抑制することができる。
補強部7b10をストッパ部7b9に設けた位置は、アーム3がストッパ面7b8に当接する位置、すなわち、ストッパ部7b9のストッパ面7b8のアーム3が当接した位置の反対側の面である。本実施形態では、断面形状が円形のアーム3とストッパ面7b8との当接する箇所は、補強部7b10の厚み(回転軸方向)内である。
また、第二本体部7bは、液面検出装置1を図示しない取付片や燃料ポンプなどに固定するために、固定爪7b13を備えた弾性片7b12を3つ備えている。
また、第二本体部7bには、ホルダ抑え8を固定する溶着ピン7b14が、第1突出壁7b1に一つ、第2突出壁部7b2に二つ設けられている。
ホルダ抑え8は、ホルダ4の図2中上側に配設され、ホルダ4を本体部7に回転可能に保持するものである。
ホルダ抑え8は、合成樹脂からなり、円盤形状である。ホルダ抑え8は、その外周部に係合孔8bを有する係合片8aを3つ備えている。また、この係合片8aの根本の部分には、溶着孔8cが設けられている。そして、ホルダ抑え8の係合孔8bを有する係合片8aを本体部7に係止するとともに、ホルダ抑え8の溶着孔8cに、本体部7に設けた溶着ピン7b14を貫通させ、この溶着ピン7b14の先端を熱などで溶かして変形させることで、ホルダ抑え8が本体部7に固定される。
ホルダ抑え8は、その中央部にホルダ4の円柱部4bが、内部に挿入する貫通孔8dが設けられている。
ホルダ抑え8のホルダ4の回転軸L方向の断面形状は、中央部が外周部に比べて厚肉となっている。ホルダ抑え8は、図2で示すように、下面8eが、平坦面であり、上面8fが、中央部が盛り上がった傾斜部を有する円錐面である。ホルダ抑え8の下面8eは、ホルダ4と当接しているが、ホルダ4は、回転可能である。
本実施形態では、ホルダ抑え8の中央部の肉厚が4mmで、外周部の肉厚が2mmであり、中央部に対する外周部の比が、2:1であり、必要強度を十分に満足するものである。
ホルダ抑え8の中央部が外周部に比べて厚肉としたことによって、ホルダ抑え8の剛性を向上させ、ホルダ抑え8の変形、破損を抑制するとともに、検出精度の低下を抑制することができる。
また、ホルダ抑え8の上面8fの中央部から外周部に設けた傾斜部に凹部状の肉抜き部8gを設けたものである。この肉抜き部8gは、液面検出装置1を上側から見た場合に、ホルダ抑え8の中央部を中心とした放射方向に広がる涙滴型をしている。この肉抜き部8gを設けたことによって、ホルダ抑え8の重量増加を抑えるとともに成形時のヒケを抑制することができる。
ターミナル10は、金属製で、平らで細長い形状である。
配線11は、本実施形態では、リード線であり、銅などの導電性の良好な導体11aと、この導体11aを覆う絶縁被膜11bとで構成されている。配線11の導体11aが、ターミナル10と電気的に接続されている。
以上のように構成したことによって、ホルダ4の回動可能の保持する構造を強化し、検出精度の低下を抑制することが可能な液面検出装置1を提供することができる。
また、本実施形態では、液面検出装置1の検出に磁気を利用したものであったが、例えば、検出に電気を利用したものであっても良い。
本発明は、燃料タンク内の各種液体の液面を検出する液面検出装置に利用可能である。
1 液面検出装置
2 フロート
3 アーム
4 ホルダ
7 本体部
8 ホルダ抑え
8g 肉抜き部
10 ターミナル

Claims (2)

  1. 液体の液面に浮かぶフロートを備えたアームと、このアームを保持するホルダと、前記ホルダを回転可能に支持する本体部と、前記ホルダを前記本体部に回転可能に保持するホルダ抑えと、を備えた液晶表示装置において、
    前記ホルダ抑えは、前記ホルダの円柱部が、内部に挿入する貫通孔を中央部に設け、かつ前記ホルダ抑えの前記ホルダの回転軸方向の断面形状を前記中央部が外周部に比べて厚肉としたことを特徴とする液面検出装置。
  2. 前記ホルダ抑えに前記中央部から外周部に設けた傾斜部に凹部状の肉抜き部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の液面検出装置。
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