以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態の1つにおけるプリントシステムの全体概要を示す図である。図1を参照して、プリントシステム1は、画像処理装置として機能する複合機(以下、「MFP」という)100と、パーソナルコンピューター(以下、「PC」という)300と、無線局5と、携帯情報装置200,200A,200Bと、を含む。MFP(Multi Function Peripheral)100およびPC300は、ネットワーク3に接続される。携帯情報装置200,200A,200Bは、無線局5を通して、ネットワーク3に接続される。
ネットワーク3は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。また、ネットワーク3は、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)、インターネット等であってもよい。
PC300は、一般的なコンピューターである。PC300は、MFP100に対応するプリンタードライバープログラムがインストールされており、プリンタードライバープログラムを実行することにより、MFP100を制御して、MFP100に、画像形成処理、原稿読取処理等を実行させることが可能である。
携帯情報装置200,200A,200Bは、スマートフォン、PDA(PerSonal Digital ASSiStantS)など、ユーザーに携帯して使用されるコンピューターである。携帯情報装置200,200A,200Bのハードウェア構成および機能は同じなので、ここでは特に言及しない限り携帯情報装置200を例に説明する。ここでは、携帯情報装置200を、スマートフォンとしており、無線LAN機能と、通話機能とを備えている。このため、携帯情報装置200は、携帯電話用基地局と無線で通信することにより携帯電話網に接続し、通話が可能である。
本実施の形態におけるプリントシステム1において、携帯情報装置200には、MFP100を遠隔制御するための遠隔操作プログラムがインストールされており、MFP100を遠隔制御する遠隔操作装置として機能する。携帯情報装置200は、携帯情報装置200を操作するユーザーにより遠隔操作が入力されると、MFP100に遠隔制御コマンドを送信する。一方、MFP100には、携帯情報装置200から遠隔制御コマンドを受信し、受信された遠隔制御コマンドにしたがって処理を実行する遠隔制御プログラムがインストールされている。なお、本実施の形態においては、MFP100を遠隔制御するための遠隔操作プログラムを携帯情報装置200にインストールする場合を例に説明するが、MFP100を遠隔制御するための遠隔操作プログラムを、PC300にインストールしてもよい。この場合には、ユーザーは、携帯情報装置200を用いてMFP100を遠隔制御する場合と同様に、PC300を用いてMFP100を遠隔制御することが可能である。
図2は、MFPの外観を示す斜視図である。図3は、MFPのハードウェア構成の概要を示すブロック図である。図2および図3を参照して、MFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データに基づいて用紙等に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、画像が形成された用紙を処理する後処理部155と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160とを含む。
後処理部155は、画像形成部140により画像が形成された1以上の用紙を並び替えて排紙するソート処理、パンチ穴加工するパンチ処理、ステープル針を打ち込むステープル処理を実行する。
メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM113と、RAM114と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)115と、ファクシミリ部116と、CD−ROM118が装着される外部記憶装置117と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150、後処理部155および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。さらに、RAM114は,設定値記憶領域と設定画面記憶領域とを含む。設定値記憶領域は、処理を実行するための設定値を記憶する領域である。設定画面記憶領域は、表示部161に表示する設定画面の記憶する領域である。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる読取データ(画像データ)を一時的に記憶する。
操作パネル160は、MFP100の上面に設けられ、表示部161と操作部163とを含む。表示部161は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electro−LumineScence DiSplay)等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部163は、複数のキーからなるハードキー部167を備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。操作部163は、表示部161上に設けられたタッチパネルを165さらに含む。
通信I/F部112は、MFP100をネットワーク3に接続するためのインターフェースである。CPU111は、通信I/F部112を介して、PC300または携帯情報装置200,200A,200Bとの間で通信し、データを送受信する。また、通信I/F部112は、ネットワーク3を介してインターネットに接続されたコンピューターと通信が可能である。
ファクシミリ部116は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部116は、受信したファクシミリデータを、HDD115に記憶する、または画像形成部140に出力する。画像形成部140は、ファクシミリ部116により受信されたファクシミリデータを用紙にプリントする。また、ファクシミリ部116は、HDD115に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
外部記憶装置117は、CD−ROM(Compact DiSk ROM)118が装着される。CPU111は、外部記憶装置117を介してCD−ROM118にアクセス可能である。CPU111は、外部記憶装置117に装着されたCD−ROM118に記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM118に限られず、光ディスク(MO(Magnetic Optical DiSc)/MD(Mini DiSc)/DVD(Digital VerSatile DiSc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(EraSable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)などの半導体メモリであってもよい。
また、CPU111が実行するプログラムは、CD−ROM118に記録されたプログラムに限られず、HDD115に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワーク3に接続された他のコンピューターが、MFP100のHDD115に記憶されたプログラムを書換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、ネットワーク3に接続された他のコンピューターからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD115に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
図4は、携帯情報装置のハードウェア構成の概要を示すブロック図である。図4を参照して、本実施の形態における携帯情報装置200は、携帯情報装置200の全体を制御するためのCPU201と、カメラ202と、データを不揮発的に記憶するフラッシュメモリ203と、通話部205と接続された無線通信部204と、情報を表示する表示部206と、ユーザーの操作を受け付ける操作部207と、無線LANI/F208と、位置検出部209と、加速度センサー210と、外部記憶装置211と、を含む。
表示部206は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部207は、メインキー207Aと、タッチパネル207Bとを備える。また、ユーザーが、表示部206の表示面を指示する場合、操作部207は、タッチパネル207Bにより検出される表示面の位置をCPU201に出力する。CPU201は、タッチパネル207Bによる検出された位置に基づいて、表示部206に表示されている画面中でユーザーにより指示された位置を検出する。CPU201は、表示部206に表示されている画面と、タッチパネル207Bによる検出された位置とに基づいて、ユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。例えば、表示部206にテンキーの画像を含む画面を表示する場合には、タッチパネル207Bによる検出された位置に表示されたキーに対応する数字を受け付ける。
カメラ202は、レンズおよび光電変換素子を備え、レンズで集光した光を光電変換素子に結像し、光電変換素子は受光した光を光電変換して画像データをCPU201に出力する。光電変換素子は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー、CCD(Charge Coupled Device)センサー等である。カメラ202は、その撮像範囲が、表示部206を見るユーザーを含む位置に配置される。具体的には、カメラ202は、その光軸が、表示部206の表示面の法線とほぼ平行であって、撮像方向が表示面の方向と同じになるように配置される。換言すれば、カメラ202は、ユーザーが表示部206を視認する場合には、そのユーザーの顔の部分を撮像範囲に含む。
無線通信部204は、電話通信網に接続された携帯電話用基地局と無線通信する。無線通信部204は、携帯情報装置200を電話通信網に接続し、通話部205を用いた通話を可能とする。無線通信部204は、携帯電話用基地局から受信した無線信号を復調した音声信号を復号して通話部205に出力する。また、無線通信部204は、通話部205から入力される音声を符号化し、携帯電話用基地局に送信する。通話部205は、マイクおよびスピーカーを備え、無線通信部204から入力される音声をスピーカーから出力し、マイクから入力される音声を無線通信部204に出力する。さらに、無線通信部204は、CPU201により制御され、携帯情報装置200を電子メールサーバーに接続し、電子メールを送受信する。
無線LANI/F208は、無線局5と通信し、携帯情報装置200をネットワーク3に接続するためのインターフェースである。携帯情報装置200に、PC300、MFP100それぞれのIP(Internet Protocol)アドレスを登録しておくことにより、携帯情報装置200は、PC300、MFP100と通信することができ、データの送受信が可能となる。なお、本実施の形態においては、携帯情報装置200が無線LANI/F208を用いて、PC300、MFP100と通信する場合を例に説明するが、他の通信方法を用いて通信するようにしてもよい。具体的には、携帯情報装置200、PC300、MFP100が、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離無線装置を搭載する場合には、携帯情報装置200が、PC300、MFP100のいずれかと、1対1で通信するようにしてもよい。
フラッシュメモリ203は、CPU201が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。CPU201は、フラッシュメモリ203に記録されたプログラムを、CPU201が備えるRAMにロードして実行する。
位置検出部209は、携帯情報装置200の現在位置を検出する。具体的には、位置検出部209は、全地球測位システム(Global PoSitioning SyStem)受信機であり、複数のGPS衛星からの電波を受信することにより、現在位置を測定する。位置検出部209は、測定した現在位置を示す値、たとえば、緯度と経度とをCPU201に出力する。
加速度センサー210は、携帯情報装置200の加速度を検出する。加速度センサー210は、検出した加速度をCPU201に出力する。
外部記憶装置211は、携帯情報装置200に着脱自在であり、遠隔操作プログラムを記憶したCD−ROM210Aが装着可能である。CPU201は、外部記憶装置211を介してCD−ROM210Aにアクセス可能である。CPU201は、外部記憶装置211に装着されたCD−ROM210Aに記録された遠隔操作プログラムを、CPU201が備えるRAMにロードして実行することが可能である。
なお、CPU201が実行するプログラムとして、フラッシュメモリ203またはCD−ROM210Aに記録されたプログラムについて説明したが、ネットワーク3に接続された他のコンピューターが、フラッシュメモリ203に記憶されたプログラムを書換えたプログラム、または、追加して書き込んだ新たなプログラムであってもよい。さらに、携帯情報装置200が、ネットワーク3に接続された他のコンピューターからダウンロードしたプログラムでもよい。ここでいうプログラムは、CPU201が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
なお、CPU201が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM211Aに限られず、光ディスク(MO/MD/DVD)、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROMなどの半導体メモリであってもよい。
図5は、MFPが備えるCPUの機能の一例を示すブロック図である。図5に示す機能は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶された遠隔制御プログラムを実行することにより、CPU111に形成される機能である。図5を参照して、CPU111は、遠隔操作装置から受信される遠隔操作に従って処理を実行する遠隔制御部81と、表示用画面を生成する画面生成部83と、を含む。
遠隔制御部81は、遠隔操作装置から要求により表示用画面を遠隔操作装置に送信し、遠隔操作装置から受信される遠隔操作に従って処理を実行する。ここでは、携帯情報装置200から要求を受信し、携帯情報装置200を遠隔操作装置とする場合を例に説明する。画面生成部83は、遠隔制御部81から入力される指示に従って表示用画面を生成し、生成された表示用画面を遠隔制御部81に出力する。以下、遠隔制御部81および画面生成部83について詳細に説明する。
遠隔制御部81は、遠隔操作受信部91と、処理実行部93と、表示用画面送信部95と、を含む。遠隔操作受信部91は、通信I/F部112を制御して、遠隔操作装置から送信される遠隔操作を受信する。ここでは、携帯情報装置200が遠隔操作を送信し、遠隔操作受信部91が携帯情報装置200から遠隔操作を受信する。
遠隔操作は、設定値を設定するための設定操作と、設定画面を変更する画面遷移操作と、処理の実行を指示する実行指示操作と、を含む。遠隔操作受信部91は、設定操作を受信する場合、設定操作で特定される設定値の設定を指示する設定コマンドを処理実行部93に出力し、実行指示操作を受信する場合、実行指示操作で特定される処理の実行を指示する実行コマンドを処理実行部93に出力し、画面遷移操作を受信する場合、画面遷移操作で特定される表示用画面を識別するための画面識別情報を画面生成部83に出力する。また、遠隔操作受信部91は、遠隔操作を送信してきた遠隔操作装置を識別するための装置識別情報を、表示用画面送信部95および画面生成部83に出力する。装置識別情報は、遠隔操作装置を識別できればよき、ここでは、ネットワークアドレスとしている。ネットワークアドレスは、例えば、IP(Internet Protocol)アドレス、MAC(Media AcceSS Control)アドレスである。
表示用画面送信部95は、画面生成部83から表示用画面が入力され、遠隔操作受信部91から携帯情報装置200の装置識別情報が入力される。表示用画面送信部95は、通信I/F部112を制御して、表示用画面を装置識別情報で特定される携帯情報装置200に送信する。これにより、携帯情報装置200によって表示用画面が表示される。
処理実行部93は、遠隔操作受信部91から設定コマンドが入力されることに応じて、設定値を変更する。また、処理実行部93は、遠隔操作受信部91から実行コマンドが入力されることに応じて、設定値にしたがって、実行コマンドで特定される処理を実行する。処理実行部93が実行する処理は、自動原稿搬送装置120および原稿読取部130を制御して原稿の画像を読み取るスキャン処理、画像形成部140、給紙部150および後処理部155を制御して用紙に画像を形成する画像形成処理、HDD115またはCD−ROM118に記憶されたデータを読み出しまたは書き込みするデータ管理処理、ファクシミリ部116を制御してファクシミリデータを送受信するファクシミリ処理、通信I/F部112を制御してデータを送受信するデータ送受信処理、を含む。処理実行部93が実行する処理は、上記の2以上の処理を組み合わせた処理を含む。例えば、スキャン処理と画像形成処理を組み合わせたコピー処理、スキャン処理とデータ送信処理を組み合わせて原稿画像を読み取った画像データを送信するスキャンto送信処理、スキャン処理とデータ管理処理とを組み合わせて原稿画像を読み取った画像データをHDD115に記憶するスキャンtoBOX処理を含む。
画面生成部83は、基準画面情報取得部51と、画面サイズ取得部53と、組領域決定部55と、構成部品配置部57と、を含む。基準画面情報取得部51は、遠隔操作受信部91から表示用画面の画面識別情報が入力される。表示用画面は、MFP100が遠隔操作装置によって遠隔操作される場合に、MFP100が遠隔操作装置に送信し、遠隔操作装置により表示される画面である。
基準画面情報取得部51は、画面識別情報で特定される基準画面情報を取得し、取得された基準画面情報を組領域決定部55および構成部品配置部57に出力する。ここでは、基準画面情報は、HDD115に基準画面に対応して予め記憶されており、基準画面情報取得部51は、HDD115に記憶された複数の基準画面情報のうちから基準画面情報で特定される基準画面情報を読み出す。
基準画面情報は、1以上の組に分類された複数の構成部品と、複数の構成部品を基準画面に配置するためのレイアウト情報と、を含む。基準画面は、MFP100の表示部161に表示される設定画面である。基準画面は、複数の構成部品を含む。表示用画面は、基準画面に対応し、基準画面に含まれる複数の構成部品と同じ複数の構成部品を含む。構成部品は、ユーザーに設定値を通知するための通知用部品、ユーザーによる指示を受け付けるための指示受付用部品を含む。通知用部品は、例えば、設定項目を表示する領域、設定項目に対応する設定値を表示する領域を含む。指示受付用部品は、コマンドが対応付けられたボタンを含む。コマンドは、設定画面を切り換えるコマンドおよび処理実行部93に処理を実行させるためのコマンドである。例えば、設定値を変更するための設定コマンド、設定値にしたがって処理を実行するための実行コマンドを含む。
基準画面に含まれる複数の構成部品は、1以上の組に分類されている。組は、1以上の構成部品を含む。レイアウト情報は、1以上の組それぞれに対応して、当該組に対する領域と他の1以上の組それぞれに対する領域との基準画面中における相対的な位置関係を示す位置情報を含む。また、レイアウト情報は、1以上の組それぞれに対応して、当該組に対する領域のサイズと、当該領域の縦方向および横方向それぞれに対する縮小可否情報と、を含む。さらに、レイアウト情報は、縮小可と定められている組に対しては、さらに、横方向および縦方向それぞれの優先順位および最小表示サイズをさらに含む。縮小可否情報は、縮小可能か否かを示す。ここでは、縦方向に縮小可と定められる領域の組を縦方向可変組といい、縦方向に縮小不可と定められる領域の組を縦方向固定組という。また、横方向に縮小可と定められる領域の組を横方向可変組といい、横方向に縮小不可と定められる領域の組を横方向固定組という。
組は、基準画面中の矩形の領域と対応付けられる。組に対応する領域には、その組に含まれる1以上の構成部品が配置される。このため、組に対応する領域は、縦方向および横方向それぞれサイズが定められている。組に対応する領域のサイズは、縦方向のサイズと、横方向のサイズとで定まる。組に対応する領域の基準画面中の位置は、他の1以上の組それぞれに対応する1以上の領域との相対的な位置で定められる。ここでは、1つの組の基準画面中の位置は、その組に対応する領域に対して上下左右それぞれの方向に隣接する領域の組で示される。
図6は、設定画面の一例を示す図である。図6を参照して、設定画面300は、第1構成部品311、第2構成部品321、第3〜第5構成部品331〜333、第6〜第8構成部品341〜343、第9構成部品351、第10〜第16構成部品361〜367を含み、それらは、第1〜第6組に分類される。第1組の領域310は第1構成部品311を含み、第2組の領域320は第2構成部品321を含み、第3組の領域330は第3〜第5構成部品331〜333を含み、第4組の領域340は第6〜第8構成部品341〜343を含み、第5組の領域350は第9構成部品351を含み、第6組の領域360は第10〜第16構成部品361〜367を含む。
第1組の領域310は、右方向で第2組の領域320と隣接し、下方向で第5組の領域350と隣接する。第2組の領域321は、左方向で第1組の領域310と隣接し、下方向で第3組の領域330および第5組の領域350と隣接する。第3組の領域330は、上方向で第2組の領域320と隣接し、左方向で第5組の領域350と隣接し、下方向で第4組の領域340と隣接する。第4組の領域は、上方向で第3組の領域330と隣接し、左方向で第6組の領域360と隣接する。第5組の領域350は、上方向で第1組の領域310と隣接し、右方向で第3組の領域330と隣接し、下方向で第6組の領域と隣接する。第6組の領域360は、上方向で第5組の領域と隣接し、右方向で第4組の領域と隣接する。
なお、基準画面を、縦方向にM(Mは1以上の整数)分割し、横方向にN(Nは1以上の整数)分割することにより、M×N個の分割領域を定め、1以上の組それぞれの組の領域の基準画面中における位置を、その組の領域が含む1以上の分割領域で示すようにしてもよい。この場合においても、1以上の組それぞれの領域の基準画面における位置は、他の1以上の組の領域に対する相対的な位置で示すことができる。
図7は、基準画面情報の一例を示す情報である。図7に示す基準画面情報は、図6に示した設定画面300に対応する。また、ここでは、設定画面300の横方向の画素数を1600、縦方向の画素数を1100としている。図7を参照して、基準画面情報は、第1〜第6組それぞれに対して基準レコードを含む。基準レコードは、組の項目と、レイアウト情報の項目と、構成部品の項目と、を含む。組の項目は、組を特定するための組識別情報が設定される。構成部品の項目は、組の項目に設定された組識別情報で特定される組に分類された構成部品を識別するための構成部品識別情報が設定される。
レイアウト情報の項目は、領域情報の項目と、位置情報の項目と、を含む。領域情報の項目は、縦および横それぞれに対して、基準サイズの項目、変更可否の項目、最小サイズの項目、および優先順位の項目を含む。基準サイズの項目は、基準画面中におけるサイズを示す。ここでは、サイズの単位は、画素数である。変更可否の項目は、サイズを変更可能か否かを示す値が設定される。変更可能の場合に「可変」が設定され、変更不可の場合に「固定」が設定される。最小サイズの項目は、変更可否の項目に「可変」が設定される場合に設定され、領域の最小サイズが設定される。優先順位の項目は、組間の優先順位を示す。
位置情報の項目は、上下左右の4項目を含み、4方向に隣接する組の組識別情報が設定される。構成部品の項目は、組に分類された構成部品を識別するための構成部品識別情報が設定される。
図5に戻って、画面サイズ取得部53は、遠隔操作受信部91から遠隔操作を送信してきた遠隔操作装置の装置識別情報が入力され、装置識別情報で特定される遠隔操作装置の画面サイズを取得する。画面サイズ取得部53は、通信I/F部112を制御して、遠隔操作受信部91から入力される装置識別情報で特定される遠隔操作装置に画面サイズの取得要求を送信する。画面サイズの取得要求を受信する遠隔操作装置、ここでは携帯情報装置200は、表示部206の画面サイズを返信する。画面サイズは、縦方向および横方向の画素数を含む。また、画面サイズは、縦方向および横方向の長さ、解像度との組み合わせであってもよい。画面サイズ取得部53は、収得された画面サイズを組領域決定部55に出力する。
組領域決定部55は、縦方向分類部61と、横方向サイズ決定部63と、横方向分類部65と、縦方向サイズ決定部67と、変換後領域配置部69と、を含む。
縦方向分類部61は、基準画面情報取得部51から入力される基準画面情報に含まれる1以上の組を、対応する領域の横方向が同じ位置となる複数の組を集めた縦方向同一組に分類する。縦方向同一組に含まれる複数の組それぞれに対応する複数の領域は、少なくとも一部において横方向の位置が同じである。
図8は、縦方向同一組の一例を示す図である。図8は、図7に示した設定画面300に対応する基準画面情報に基づいて生成される。図8を参照して、第1組(領域310)と第2組(領域320)とが第1縦方向同一組に分類され、第5組(領域350)と第3組(領域330)とが第2縦方向同一組に分類され、第4組(領域360)と第6組(領域340)とが第3縦方向同一組に分類される。
図5に戻って、縦方向分類部61は、縦方向同一組ごとに、それに含まれる複数組を横方向サイズ決定部63に出力する。ここでは、第1縦方向同一組については第1組(領域310)と第2組(領域320)とを出力し、第2縦方向同一組については第5組(領域350)と第3組(領域330)とを出力し、第3の縦方向同一組については第6組(領域360)と第4組(領域340)と出力する。
横方向サイズ決定部63は、縦方向分類部61から縦方向同一組ごとの複数の組が入力され、画面サイズ取得部53から画面サイズが入力される。横方向サイズ決定部63は、縦方向同一組ごとに、その縦方向同一組に分類された複数の組のうち横方向可変組の横方向のサイズを、横方向固定組の横方向のサイズと、画面サイズの横方向のサイズと、に基づいて決定する。具体的には、横方向固定組の横方向のサイズをレイアウト情報によってその組の領域に対して定められている横方向のサイズに決定する。そして、画面サイズの横方向のサイズから横方向固定組の横方向のサイズを減算した残余部分を算出する。さらに、横方向可変組の横方向のサイズを、レイアウト情報によってその組の領域に対して定められている横方向の最小サイズに、残余部分を加算した値に決定する。横方向サイズ決定部63は、横方向可変組が複数の場合は、複数の横方向可変組に残余部分を優先順位に従って配分する。ここでは、優先順で比例配分する。例えば、第1の横方向可変組と、第2の横方向可変組が存在する場合、第1の横方向可変組の最小サイズがMHL1、第2の横方向可変組の最小サイズがMHL2、残用部分がRHL、第1の横方向可変組の優先順位が1、第2の横方向可変組の優先順位が2の場合を例に説明する。残余部分RHLを、第1の横方向可変組、第2の横方向可変組に2対1の割合で配分する。このため、第1の横方向可変組の横方向のサイズは、MHL1+RHL×2/3となり、第2の横方向可変組の横方向のサイズは、MHL2+RHL×1/3となる。横方向サイズ決定部63は、複数の組それぞれの横方向サイズを決定すると、基準画面情報に含まれる複数の組それぞれの横方向のサイズを、変換後領域配置部69に出力する。
横方向分類部65は、基準画面情報取得部51から入力される基準画面情報に含まれる1以上の組を、対応する領域の縦方向が同じ位置となる複数の組を集めた横方向同一組に分類する。横方向同一組に含まれる複数の組それぞれに対応する複数の領域は、少なくとも一部において縦方向の位置が同じである。
図9は、横方向同一組の一例を示す図である。図9は、図7に示した設定画面300に対応する基準画面情報に基づいて生成される。図9を参照して、第1組(領域310)、第5組(領域350)および第6組(領域360)が第1横方向同一組に分類され、第2組(領域320)、第5組(領域350)および第6組(領域360)が第2横方向同一組に分類され、第2組(領域320)、第3組(領域330)および第4組(領域340)が第3横方向同一組に分類される。
図5に戻って、横方向分類部65は、横方向同一組ごとに、それに含まれる複数の組を縦方向サイズ決定部67に出力する。ここでは、第1の横方向同一組については第1組(領域310)、第5組(領域350)および第6組(領域360)を出力し、第2横方向同一組については第2組(領域320)、第5組(領域350)および第6組(領域360)を出力し、第3横方向同一組については第2組(領域320)、第3組(領域330)および第4組(領域340)を出力する。
縦方向サイズ決定部67は、横方向分類部65から横方向同一組ごとの複数の組が入力され、画面サイズ取得部53から画面サイズが入力される。縦方向サイズ決定部67は、横方向同一組ごとに、その横方向同一組に分類された複数の組のうち縦方向可変組の縦方向のサイズを、縦方向固定組の縦方向のサイズと、画面サイズの縦方向のサイズと、に基づいて決定する。具体的には、縦方向固定組の縦方向のサイズをレイアウト情報によってその組の領域に対して定められている縦方向のサイズに決定する。そして、画面サイズの縦方向のサイズから縦方向固定組の縦方向のサイズを減算した残余部分を算出する。さらに、縦方向可変組の横方向のサイズを、レイアウト情報によってその組の領域に対して定められている縦方向の最小サイズに、残余部分を加算した値に決定する。縦方向サイズ決定部67は、縦方向可変組が複数の場合は、複数の縦方向可変組に残余部分を優先順位に従って配分する。例えば、第1の縦方向可変組と、第2の縦方向可変組が存在する場合、第1の縦方向可変組の最小サイズがMVL1、第2の縦方向可変組の最小サイズがMVL2、残用部分がRL、第1の縦方向可変組の優先順位が1、第2の縦方向可変組の優先順位が2の場合を例に説明する。残余部分RVLを、第1の縦方向可変組、第2の縦方向可変組に2対1の割合で配分する。このため、第1の縦方向可変組の縦方向のサイズは、MLV1+RVL×2/3となり、第2の縦方向可変組の縦方向のサイズは、MVL2+RVL×1/3となる。縦方向サイズ決定部67は、複数の組それぞれの縦方向サイズを決定すれば、基準画面情報に含まれる複数の組それぞれの縦方向のサイズを、変換後領域配置部69に出力する。
変換後領域配置部69は、横方向サイズ決定部63から基準画面情報に含まれる複数の組それぞれの横方向のサイズが入力され、縦方向サイズ決定部67から基準画面情報に含まれる複数の組それぞれの縦方向のサイズが入力される。
変換後領域配置部69は、基準画面情報に含まれる複数の組それぞれに対する変換後領域のサイズを決定する。複数の組それぞれに対する変換後領域のサイズは、横方向のサイズを、横方向サイズ決定部63から入力される当該組の横方向サイズに決定し、縦方向のサイズを、縦方向サイズ決定部67から入力される当該組の縦方向サイズに決定する。
変換後領域配置部69は、画面サイズ取得部から入力される画面サイズの表示用画面に、レイアウト情報に含まれる位置情報に従って、複数の組にそれぞれ対応する複数の変換後領域を配置する。複数の組それぞれにおいて、対応する変換後領域を表示用画面中で、当該組の位置情報で定まる位置に配置する。これにより、複数の組にそれぞれ対応する複数の変換後領域の位置関係が、基準画面中における複数の領域の位置関係と同じになる。変換後領域配置部69は、複数の組ごとの変換後領域を配置した表示用画面を、構成部品配置部57に出力する。
構成部品配置部57は、基準画面情報取得部51から基準画面情報が入力され、変換後領域配置部69から複数の組ごとの変換後領域を配置した表示用画面が入力される。構成部品配置部57は、基準画面情報に含まれる複数の構成部品を、表示用画面に配置し、複数の構成部品を表示用画面に配置した表示用画面を、表示用画面送信部95に出力する。構成部品配置部57は、1以上の組それぞれに対して、表示用画面中の当該組に対応する変換後領域に、基準画面情報に含まれる複数の構成部品のうち当該組に分類された1以上の構成部品を配置する。構成部品配置部57は、複数の構成部品それぞれを、当該構成分部品により定められたサイズで配置する。構成部品は、設定項目を表示する領域、設定項目に対応する設定値を表示する領域、コマンドが対応付けられたボタンを含む。このため、構成部品は、文字が表示される場合がある。したがって、構成部品のサイズを小さくすると、文字が読めなくなる場合がある。また、構成部品がボタンの場合、ユーザーが指で指示する場合がる。構成部品のサイズを小さくすると、ユーザーが指示する領域が小さくなり、別のボタンと同時に指示してしまう等、ユーザーが誤操作する場合がある。このため、構成部品配置部57は、複数の構成部品それぞれを、縮小することなく、その構成部品に対して、基準画面情報において定められた基準画面中の構成部品のサイズと同じサイズで配置する。ここでのサイズの単位は、画素数としている。また、サイズの単位を画素数ではなく、例えばセンチメートルとしてもよい。
一方、表示用画面に配置される複数の組ごとの変換後領域は、設定画面の対応する領域よりもサイズが小さくなる場合がある。この場合、設定画面における領域よりもサイズが小さくなった変換後領域に、対応する組に含まれる複数の構成部品のすべてを配置できない場合がある。また、設定画面における領域よりもサイズが小さくなった変換後領域に、対応する組に含まれる1つの構成部品のすべてを配置できない場合がある。
構成部品配置部57は、表示切換コマンド関連付部71と、スクロールコマンド関連付部73と、を含む。表示切換コマンド関連付部71は、変換後領域に、それに対応する組に分類された複数の構成部品のすべてを同時に配置できない場合、その組に分類された複数の構成部品の一部の構成部品を変換後領域に配置するとともに、複数の構成部品のうち配置された構成部品以外の1以上の構成部品を、配置された構成部品に代えて変換後領域に配置するための表示切換コマンドを変換後領域に関連付ける。例えば、図6に示した設定画面は、第3組の領域330を含み、第3組は3つの構成部品331〜333を含む。第3組の領域330に対応する表示用画面の変換後領域が、3つの構成部品331〜333のうち1つしか配置するスペースがない場合がある。この場合、表示切換コマンド関連付部71は、構成部品331を変換後領域に配置し、残りの構成部品332,333を構成部品331に代えて表示するための表示切換コマンドを変換後領域に追加する。
表示切換コマンドが実行されると、例えば、変換後領域がユーザーにより指示されると、構成部品332を、構成部品331に代えて表示し、変換後領域がユーザーにより再度指示されると、構成部品333を、構成部品332に代えて表示し、さらに、変換後領域がユーザーにより再度指示されると、構成部品331を、構成部品333に代えて表示するコマンドである。この場合におけるユーザーによる指示は、構成部品331〜333にコマンドが関連付けられている場合には、そのボタンに対する指示を受け付けるための操作とは異なる操作とする。例えば、構成部品に関連付けられたコマンドに対する指示が、ボタンをタッチする操作であれば、変換後領域を指示しながら指を移動させるフリック操作とすればよい。また、フリック操作の方向で次に表示する構成部品を変えてもよい。例えば、構成部品331が表示されている状態で右方向フリックを受け付けると、構成部品332を構成部品331に代えて表示し、構成部品331が表示されている状態で左方向フリックを受け付けると、構成部品333を構成部品331に代えて表示する。
スクロールコマンド関連付部73は、変換後領域に、それに対応する組に分類された1つの構成部品のすべてを配置できない場合、その組に分類された構成部品の一部である表示部分を変換後領域に配置するとともに、構成部品のうち表示部分以外の未表示部分を表示部分に代えて配置するスクロールコマンドを変換後領域に関連付ける。例えば、図6に示した設定画面は、第1組の領域310を含み、第1組は1つの構成部品311を含む。構成部品311は、「テンキー(C)クリアキーで部数を変更できます。」の合計23文字の文字列を含む。第1組の領域310に対応する表示用画面の変換後領域が、横方向にサイズが縮小されて、15文字までしか表示できない場合がある。この場合には、スクロールコマンド関連付部73は、23文字の文字列のうち最初の15文字を変換後領域に表示し、表示する文字をずらして表示するスクロールコマンドを変換後領域に関連付ける。スクロールコマンドは、最初に「テンキー(C)クリアキーで部数」を表示し、先頭の1文字「テ」に代えて、表示されていない文字のうちで先頭の1文字「を」を表示することにより「ンキー(C)クリアキーで部数を」を表示し、これを順に繰り返すことにより、「キー(C)クリアキーで部数を変」、…、「リアキーで部数を変更できます。」に、順次表示を切り換えさせるコマンドである。スクロールコマンドは、表示用画面が表示されると実行され、23文字の文字列の15文字を部分的に表示し、1文字ずつ8回文字を入れ換えて表示する。これにより、所定の時間内に「テンキー(C)クリアキーで部数を変更できます。」の合計23文字の文字列をすべて表示することができる。
図10は、変換後領域のサイズの一例を示す図である。ここでは、図6に示した設定画面を基準画面とし、横方向が1200画素で縦方向が900画素のサイズの表示用画面における変換後領域のサイズを示す。横方向のサイズについて説明する。第1縦方向同一組は、第1組および第2組を含み、第2組の横方向の変更可否は固定である。このため、第2組に対応する変更後領域の横方向のサイズは600画素となる。第1縦方向同一組の残りの第1組の横方向の変更可否は可変である。このため、第1組に対応する変更後領域の横方向のサイズは600画素となる。
第2縦方向同一組は、第3組および第5組を含み、第3組の横方向の変更可否は固定である。このため、第3組に対応する変更後領域の横方向のサイズは200画素となる。第1縦方向同一組の残りの第5組の横方向の変更可否は可変である。このため、第5組に対応する変更後領域の横方向のサイズは1000画素となる。
第4縦方向同一組は、第4組および第6組を含み、第4組の横方向の変更可否は固定である。このため、第4組に対応する変更後領域の横方向のサイズは200画素となる。第1縦方向同一組の残りの第6組の横方向の変更可否は可変である。このため、第6組に対応する変更後領域の横方向のサイズは1000画素となる。
次に縦方向のサイズについて説明する。第1横方向同一組は、第1組、第5組および第6組を含み、第1組および第6組の縦方向の変更可否は固定である。このため、第1組に対応する変更後領域の縦方向のサイズは200画素となり、第6組に対応する変更後領域の縦方向のサイズは300画素となる。第1横方向同一組の残りの第5組の縦方向の変更可否は可変である。このため、第5組に対応する変更後領域の縦方向のサイズは400画素となる。
第2横方向同一組は、第2組、第5組および第6組を含み、第2組および第6組の縦方向の変更可否は固定である。このため、第2組に対応する変更後領域の縦方向のサイズは200画素となり、第6組に対応する変更後領域の縦方向のサイズは300画素となる。第1縦方向同一組の残りの第5組の縦方向の変更後領域は可変である。このため、第5組に対応する変更後領域の縦方向のサイズは400画素となる。第1横方向同一組において定められた縦方向のサイズと同じなのでこのまま400画素とする。なお、第5組に対応する変更後領域の縦方向のサイズは、第1横方向同一組において算出されたサイズと、第2横方向同一組において算出されたサイズとが異なる場合には、いずれか小さい方を採用すればよい。
第3横方向同一組は、第2組、第3組および第4組を含み、第2組の縦方向の変更可否は固定である。このため、第2組に対応する変更後領域の縦方向のサイズは200画素となる。第1縦方向同一組の残りの第3組および第4組の縦方向の変更可否は可変である。このため、表示用画面の縦方向のサイズである900画素から第2組に対応する変更後領域の縦方向のサイズである200画素と、第3組および第4組それぞれの縦方向の最小サイズを減算した、残余部分RLは400画素となる。この残余部分RLである400画素を、第3組および第4組それぞれに割り当てる。この場合、第3組の縦方向の優先順位は「3」で、第4組の縦方向の優先順位は「4」で、第3組の優先順位が第4組の優先順位より上である。また、第3組の縦方向可変組の最小サイズMVL1は200画素で、第4組の最小サイズMVL2は100画素である。第3組の縦方向のサイズは、MLV1+RVL×2/3の算出式を用いて、466画素となり、第4の横方向可変組の横方向のサイズは、MVL2+RVL×1/3の算出式を用いて233画素となる。なお、小数点以下は切り捨てている。
図11は、表示用画面の一例を示す図である。図11を参照して、表示用画面300Aは、図6に示した設定画面300の第1組〜第6組それぞれに対応する領域310〜360が、図10に示した変換後領域のサイズに変更された変換後領域310A〜360Aを含む。変換後領域310A〜360Aの表示用画面300A中における相対的な位置関係は、設定画面300における領域310〜360の相対的な位置関係と同じである。
第1組に対応する変換後領域310Aは、設定画面300に含まれる領域310と縦方向のサイズは同じであるが横方向のサイズが小さく、第1組に含まれる第1構成部品である文字列の一部を含み、スクロールコマンドが対応付けられている。実際には、第1構成部品の文字列が順に部分的に順に表示されて、所定時間内に第1構成部品の文字列のすべてが表示される。第2組に対応する変換後領域320Aは、設定画面300の領域320と同じサイズである。
第3組に対応する変換後領域330Aは、設定画面300に含まれる領域330と横方向のサイズは同じであるが縦方向のサイズが小さく、第3〜第5構成部品のうち第3構成部品331および第4構成部品332を含み、表示切換コマンドが対応付けられている。ユーザーが変換後領域320Aを指示すれば、第4組に含まれる残りの第5構成部品333が第3構成部品331に代えてが表示される。
第4組に対応する変換後領域340Aは、設定画面300に含まれる領域340と横方向のサイズは同じであるが縦方向のサイズが小さく、第6〜第8構成部品341,342、343のうち第6構成部品341と第7構成部品342とを含み、表示切換コマンドが対応付けられている。ユーザーが変換後領域340Aを指示すれば、第4組に含まれる残りの第8構成部品343が第3構成部品341に代えてが表示される。
第5組に対応する変換後領域350Aは、設定画面300に含まれる領域350と縦方向および横方向のサイズがともに小さく、第9構成部品の一部を含み、スクロールコマンドが関連付けられている。実際には、第9構成部品の画像が順に部分的に順に表示されて、所定時間内に第9構成部品の画像のすべてが表示される。
第6組に対応する変換後領域360Aは、設定画面300に含まれる領域360と縦方向のサイズは同じであるが横方向のサイズが小さく、第10〜第16構成部品316〜367のうち第10〜第14構成部品361〜365を含み、表示切換コマンドが対応付けられている。ユーザーが変換後領域360Aを指示するごとに、第6組に含まれる残りの第15構成部品266、第16構成部品367が順に表示される。
図12は、本実施の形態における携帯情報装置が備えるCPUの機能の概要の一例を示すブロック図である。図12に示す機能は、携帯情報装置200が備えるCPU201が、フラッシュメモリ203、またはCD−ROM211Aに記憶された遠隔操作プログラムを実行することにより、CPU201に形成される機能である。図12を参照して、CPU201は、MFP100を遠隔制御する遠隔操作部251を含む。遠隔操作部251は、ユーザーによる操作を受け付ける操作受付部261と、遠隔操作送信部263と、表示用画面を受信する表示用画面表示部265と、表示部206を制御する表示制御部267と、画面サイズ送信部269を含む。
表示用画面受信部265は、無線LANI/F208を制御して、MFP100から表示用画面を受信する。表示用画面受信部265は、ユーザーが操作部207を操作して、MFP100を遠隔操作する指示を入力すれば、無線LANI/F208を制御して、MFP100に接続要求を送信し、MFP100との間の通信経路を確立する。表示用画面受信部265は、MFP100との間で通信経路が確立すると、無線LANI/F208を制御して、MFP100から送信される表示用画面を受信する。表示用画面受信部265は、受信された表示用画面を、表示制御部267に出力する。
表示制御部267は、表示用画面受信部265から表示用画面が入力されることに応じて、表示用画面を表示部206に表示する。表示用画面は、複数の変換後領域と、複数の変換後領域に配置された1以上の構成部品と、を含む。また、複数の変換後領域のうちには、表示切換コマンドまたはスクロールコマンドが関連付けられているものがある。表示制御部267は、スクロールコマンドが関連付けられている変換後領域については、スクロールコマンドに含まれる複数の文字を、変換後領域に配置されている文字に代えて順に表示する。例えば、スクロールコマンドに、「テンキー(C)クリアキーで部数を変更できます。」の合計23文字の文字列を含み、変換後領域に15文字を表示可能な場合、表示制御部267は、23文字の文字列のうち最初の15文字を変換後領域に表示し、表示する文字を順にずらして表示する。具体的には、最初に「テンキー(C)クリアキーで部数」を表示し、先頭の1文字「テ」に代えて、表示されていない文字のうちで先頭の1文字「を」を表示することにより「ンキー(C)クリアキーで部数を」を表示し、これを順に繰り返すことにより、「キー(C)クリアキーで部数を変」、…、「リアキーで部数を変更できます。」に、順次表示を切り換える。その結果、23文字の文字列の15文字を部分的に表示し、1文字ずつ8回文字を入れ換えて表示する。このようにして、所定の時間内に「テンキー(C)クリアキーで部数を変更できます。」の合計23文字の文字列をすべて表示する。
表示制御部267は、表示切換コマンドが関連付けられている変換後領域については、表示切換コマンドに含まれる複数の構成部品の一部の構成部品を変換後領域に配置するとともに、複数の構成部品のうち配置された構成部品以外の1以上の構成部品を、配置された構成部品に代えて変換後領域に配置する。例えば、表示切換コマンドが3つの構成部品を含み、変換後領域が3つの構成部品の1つしか配置するスペースがない場合、表示制御部267は、3つの構成部品のうち1つを変換後領域に表示する。その後、ユーザーによる変換後領域を指示する操作を検出すると、表示されている構成部品に代えて、表示されていない2つの構成部品の1つを表示し、変換後領域がユーザーにより再度指示されると、表示されている構成部品に代えて表示し、未だ表示されていない構成部品を表示する。
なお、表示制御部267は、表示切換コマンドに含まれる3つの構成部品にコマンドが関連付けられている場合には、その構成部品のボタンに対する指示を受け付けるための操作とは異なる操作を検出する。例えば、構成部品に関連付けられたコマンドに対する指示が、ボタンをタッチする操作であれば、変換後領域を指示しながら指を移動させるフリック操作の検出により、表示する構成部品を切り換える。また、フリック操作の方向で次に表示する構成部品を変えてもよい。
画面サイズ送信部269は、無線LANI/F208が、MFP100から画面サイズの送信要求を受信すると、MFP100に、表示部206の画面サイズを送信する。
操作受付部261は、ユーザーが表示部206に表示された表示用画面に従って、操作部207に入力する遠隔操作を受け付ける。遠隔操作は、設定値を設定するための設定操作と、設定画面を変更する画面遷移操作と、処理の実行を指示する実行指示操作と、を含む。操作受付部261は、遠隔操作を受け付けると、受け付けられた遠隔操作を遠隔操作送信部263に出力する。遠隔操作送信部263は、無線LANI/F208を制御して、遠隔操作をMFP100に送信する。
図13は、遠隔制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。遠隔制御処理は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶された遠隔制御プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。
図13を参照して、CPU111は、接続要求を受信したか否かを判断する(ステップS01)。通信I/F部112が外部から接続要求を受信したか否かを判断する。接続要求を受信するまで待機状態となり、接続要求を受信したならば処理をステップS02に進める。ここでは、携帯情報装置200から接続要求を受信した場合を例に説明する。
ステップS02においては、携帯情報装置200との間で通信経路を確立する。そして、画面サイズを取得する。通信I/F部112を介して、遠隔操作装置である携帯情報装置200から画面サイズを取得する。次のステップS04においては、表示用画面生成処理を実行し、処理をステップS05に進める。ステップS04において実行される表示用画面生成処理は、デフォルトに設定された設定画面に対応する表示用画面を生成する処理である。表示用画面生成処理の詳細は後述する。ステップS05においては、ステップS04において生成された表示用画面を、遠隔操作装置である携帯情報装置200に、通信I/F部112を介して送信し、処理をステップS06に進める。
ステップS06おいては、遠隔操作を受信したか否かを判断する。通信I/F部112が遠隔操作装置である携帯情報装置200から遠隔操作を受信したならば処理をステップS07に進めるが、そうでなければ処理をステップS13に進める。ステップS07においては、遠隔操作によって処理を分岐させる。遠隔操作が表示用画面を切り換える画面遷移操作ならば処理をステップS08に進め、遠隔操作が設定値を設定する設定操作ならば処理をステップS09に進め、遠隔操作が処理の実行を指示する実行指示操作ならば処理をステップS12に進め、遠隔操作が遠隔制御を終了させる終了操作ならば処理をステップS14に進める。
ステップS08においては、設定画面を特定し、処理をステップS10に進める。ステップS09においては、設定操作により特定される設定値に変更し、処理をステップS10に進める。ステップS10においては、表示用画面生成処理を実行し、処理をステップS11に進める。ステップS10において実行される表示用画面生成処理は、ステップS08において特定された設定画面に対応する表示用画面、ステップS09において設定された設定値を反映した設定画面に対応する表示用画面を生成する処理である。表示用画面生成処理の詳細は後述する。ステップS11においては、ステップS10において生成された表示用画面を、遠隔操作装置である携帯情報装置200に、通信I/F部112を介して送信し、処理をステップS13に進める。
ステップS12においては、実行指示操作により特定される処理を、その時点で設定されている設定値に従って実行し、処理をステップS13に進める。ステップS13においては、スップS02において確立された通信経路が切断されたか否かを判断する。通信経路の切断は、遠隔操作装置である携帯情報装置200によって切断される場合、無線ノイズが増大し、通信不可能となる状態を含む。通信経路が切断されていなければ処理をステップS06に戻すが、通信経路が切断されたならば処理を終了する。ステップS14においては、スップS02において確立された通信経路を切断し、処理を終了する。
図14は、表示用画面生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。表示用画面生成処理は、図13に示した遠隔制御処理のステップS04またはステップS10において実行される処理である。図13のステップS04またはステップS10が実行される前の段階において、処理対象となる設定画面が特定されており、ステップS02において遠隔操作装置である携帯情報装置200が特定されている。
図14を参照して、CPU111は、基準画面情報を取得する(ステップS21)。HDD115に記憶されている複数の基準画面情報のうちから、処理対象に設定されている設定画面に対応する基準画面情報を読み出す。基準画面情報は、1以上の組に分類された複数の構成部品と、複数の構成部品を基準画面に配置するためのレイアウト情報と、を含む。レイアウト情報は、1以上の組それぞれに対応して、当該組に対する領域と他の1以上の組それぞれに対する領域との基準画面中における相対的な位置関係を示す位置情報を含む。また、レイアウト情報は、1以上の組それぞれに対応して、当該組に対する領域のサイズと、当該領域の縦方向および横方向それぞれに対する縮小可否情報とを含む。さらに、レイズと情報は、縮小可と定められている組に対しては、横方向および縦方向それぞれの優先順位および最小表示サイズと、をさらに含む。
そして、横方向サイズ決定処理を実行し(ステップS22)、縦方向サイズ決定処理を実行し(ステップS23)、処理をステップS24に進める。横方向サイズ決定処理の詳細は後述するが、基準画面情報に含まれる1以上の組それぞれに対応する変換後領域の横方向のサイズを決定する処理である。縦方向サイズ決定処理の詳細は後述するが、基準画面情報に含まれる1以上の組それぞれに対応する変換後領域の縦方向のサイズを決定する処理である。
ステップS24においては、基準画面情報に含まれる1以上の組のうちから処理対象となる組を1つ選択する。次のステップS25においては、処理対象に選択された組に対応する変換後領域を表示用画面に配置する。表示用画面の画面サイズは、遠隔操作装置である携帯情報装置200から取得された画面サイズである。変換後領域と横方向のサイズは、処理対象に選択された組に対してステップS22において決定されたサイズである。変換後領域と縦方向のサイズは、処理対象に選択された組に対してステップS23において決定されたサイズである。変換後領域を表示用画面に配置する位置は、基準画面情報に含まれる位置情報により定められる。基準関連情報に含まれる位置情報は、他の組に対応する領域との相対的な位置関係を示す。これにより、基準画面情報に含まれる1以上の組にそれぞれ対応する1以上の変換後領域の位置関係が、基準画面中における1以上の領域の位置関係と同じになる。
ステップS26においては、処理対象に選択された組に含まれる1以上の構成部品のすべてを変換後領域に配置可能か否かを判断する。構成部品のサイズは、基準画面情報によって定められている。一方、変換後領域は、ステップS22およびステップS23において縦方向および横方向のサイズが、基準画面における領域のサイズを基準に変更された値に決定されている。このため、変換後領域は基準画面における領域よりも縮小されている場合があり、この場合には領域に配置されていた1以上の構成部品のすべてを配置できない場合がある。1以上の構成部品の全てを変換後領域に配置可能ならば処理をステップS27に進めるが、そうでなければ処理をステップS28に進める。ステップS27においては、処理対象に選択された組に含まれる1以上の構成部品のすべてを変換後領域に配置し、処理をステップS35に進める。
ステップS28においては、1以上の構成部品を配置可能か否かを判断する。1以上の構成部品を配置可能と判断するならば処理をステップS29に進めるが、そうでなければ処理をステップS31に進める。ステップS29においては、処理対象に選択された組に含まれる1以上の構成部品の一部の構成部品を変換後領域に配置し、処理をステップS30に進める。ステップS30においては、切換表示コマンドを変換後領域に関連付け、処理をステップS35に進める。
処理がステップS31に進む場合、1以上の構成部品を変換後領域に配置することができない場合である。ステップS31においては、構成部品の一部を変換後領域に配置し、処理をステップS32に進める。構成部品の一部とは、構成部品が文字列を含む場合にはその文字列の一部であり、構成部品が画像を含む場合にはその画像の一部である。ステップS32においては、スクロールコマンドを変換後領域に関連付け、処理をステップS33に進める。ステップS33においては、処理対象に選択された組に含まれる構成部品が複数か否かを判断する。処理対象に選択された組に複数の構成部品が含まれるならば処理をステップS34に進めるが、そうでなければステップS34をスキップして処理をステップS35に進める。ステップS34においては、切換表示コマンドを変換後領域に関連付け、処理をステップS35に進める。
ステップS35においては、処理対象に選択されていない組が存在するか否かを判断する。未処理の組が存在するならば処理をステップS24に戻し、存在しなければ処理を遠隔制御処理に戻す。
図15は、横方向サイズ決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。横方向サイズ決定処理は、図14に示した表示用画面生成処理のステップS22において実行される処理である。図14において、ステップS22が実行される前の段階で、基準画面情報が取得され(ステップS21)、表示用画面の画面サイズが取得されている(図13のステップS03)。
図15を参照して、基準画面情報に含まれる領域情報に基づいて、縦方向で組を分類する。領域の少なくとも一部の縦方向の位置が同じ複数の組を同じ縦方向同一組に分類する(ステップS41)。これにより、1以上の縦方向同一組が生成される。次のステップS42においては、生成された1以上の縦方向同一組のうちから処理対象となる縦方向同一組を1つ選択し、処理をステップS43に進める。
ステップS43においては、変数である横方向残余部分に表示用画面の横方向のサイズを設定する。そして、ステップS42において処理対象に選択された縦方向同一組に含まれる複数の組のうちから横方向のサイズが固定されている横方向固定組を抽出する。ステップS45においては、変数である横方向固定サイズに横方向固定組の横方向のサイズの合計を設定する。次のステップS46においては、変数である横方向残余部分に、横方向残余部分から横方向固定サイズを減算した値を設定する。
ステップS47においては、ステップS42において処理対象に選択された縦方向同一組に含まれる複数の組のうちから横方向のサイズが可変の横方向可変組を抽出する。そして、変数である横方向最小サイズに、横方向可変組の横方向の最小サイズの合計を設定する(ステップS48)。さらに、横方向残余部分に、横方向残余部分から横方向最小サイズを減算した値を設定する(ステップS49)。そして、横方向残余部分を横方向可変組に優先度に基づいて配分する(ステップS50)。基準画面情報のレイアウト情報によってその組の領域に対して定められている横方向の最小サイズに、残余部分のうち配分されたサイズを加算した値に決定する。横方向可変組が複数の場合は、複数の横方向可変組に残余部分を優先順位に従って配分する。例えば、第1の横方向可変組と、第2の横方向可変組が存在する場合、第1の横方向可変組の最小サイズがMHL1、第2の横方向可変組の最小サイズがMHL2、残用部分がRHL、第1の横方向可変組の優先順位が1、第2の横方向可変組の優先順位が2の場合を例に説明する。残余部分RHLを、第1の横方向可変組、第2の横方向可変組に2対1の割合で配分する。このため、第1の横方向可変組の横方向のサイズは、MHL1+RHL×2/3となり、第2の横方向可変組の横方向のサイズは、MHL2+RHL×1/3となる。
ステップS51においては、未処理の縦方向同一組が存在するか否かを判断する。未処理の縦方向同一組が存在するならば処理をステップS42に戻すが、存在しなければ処理を表示用画面生成処理に戻す。
図16は、縦方向サイズ決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。縦方向サイズ決定処理は、図14に示した表示用画面生成処理のステップS23において実行される処理である。図14において、ステップS23が実行される前の段階で、基準画面情報が取得され(ステップS21)、表示用画面の画面サイズが取得されている(図13のステップS03)。
図16を参照して、基準画面情報に含まれる領域情報に基づいて、横方向で組を分類する。領域の少なくとも一部の横方向の位置が同じ複数の組を同じ横方向同一組に分類する(ステップS61)。これにより、1以上の横方向同一組が生成される。次のステップS62においては、生成された1以上の横方向同一組のうちから処理対象となる縦方向同一組を1つ選択し、処理をステップS63に進める。
ステップS63においては、変数である縦方向残余部分に表示用画面の縦方向のサイズを設定する。そして、ステップS62において処理対象に選択された横方向同一組に含まれる複数の組のうちから縦方向のサイズが固定されている縦方向固定組を抽出する。ステップS65においては、変数である縦方向固定サイズに縦方向固定組の縦方向のサイズの合計を設定する。次のステップS66においては、変数である縦方向残余部分を、その縦方向残余部分から縦方向固定サイズを減算した値を設定する。
ステップS67においては、ステップS63において処理対象に選択された横方向同一組に含まれる複数の組のうちから縦方向のサイズが可変の縦方向可変組を抽出する。そして、変数である縦方向最小サイズに、縦方向可変組の縦方向の最小サイズの合計を設定する(ステップS68)。さらに、縦方向残余部分に、その縦方向残余部分から縦方向最小サイズを減算した値を設定する(ステップS69)。そして、縦方向残余部分を縦方向可変組に優先度に基づいて配分する(ステップS70)。基準画面情報のレイアウト情報によってその組の領域に対して定められている縦方向の最小サイズに、残余部分のうち配分されたサイズを加算した値に決定する。縦方向可変組が複数の場合は、複数の縦方向可変組に残余部分を優先順位に従って配分する。例えば、第1の縦方向可変組と、第2の縦方向可変組が存在する場合、第1の縦方向可変組の最小サイズがMVL1、第2の縦方向可変組の最小サイズがMVL2、残用部分がRVL、第1の縦方向可変組の優先順位が1、第2の縦方向可変組の優先順位が2の場合を例に説明する。残余部分RVLを、第1の縦方向可変組、第2の縦方向可変組に2対1の割合で配分する。このため、第1の縦方向可変組の縦方向のサイズは、MVL1+RVL×2/3となり、第2の縦方向可変組の縦方向のサイズは、MVL2+RVL×1/3となる。
ステップS71においては、未処理の横方向同一組が存在するか否かを判断する。未処理の横方向同一組が存在するならば処理をステップS62に戻すが、存在しなければ処理を表示用画面生成処理に戻す。
図17は、遠隔操作処理の流れの一例を示すフローチャートである。遠隔操作処理は、携帯情報装置200が備えるCPU201が、フラッシュメモリ203、またはCD−ROM211Aに記憶された遠隔操作プログラムを実行することにより、CPU201により実行される処理である。図17を参照して、CPU201は、遠隔操作指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS81)。操作部207がユーザーにより入力される遠隔操作指示を受け付けたならば遠隔操作指示を受け付ける。遠隔操作指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS81でNO)、遠隔操作指示を受け付けたならば(ステップS81でYES)、処理をステップS82に進める。
ステップS82においては、MFP100に接続要求を送信する。無線LANI/F208を制御して、MFP100との間の通信経路を確立するために接続要求を送信する。そして、通信経路が確立したか否かを判断する(ステップS83)。MFP100とネゴシエーションすることによって、通信経路を確立する。通信経路が確立するまでステップS82を繰り返し(ステップS83でNO)、通信経路が確立したならば(ステップS83でYES)、処理をステップS84に進める。
ステップS84においては、ステップS83において確立した通信経路が、MFP100によって切断されたか否かを判断する。通信経路が切断されたならば処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS85に進める。
ステップS85においては、表示用画面を受信したか否かを判断する。無線LANI/F208を制御して表示用画面をMFP100から受信する。表示用画面を受信したならば処理をステップS86に進めるが、そうでなければ処理をステップS90に進める。
ステップS90においては、画面サイズ要求を受信したか否かを判断する。無線LANI/F208を制御して、画面サイズ要求をMFP100から受信する。画面サイズ要求を受信したならば処理をステップS91に進めるが、そうでなければ処理をステップS84に戻す。ステップS91においては、無線LANI/F208を制御して、表示部206の画面サイズをMFP100に送信し、処理をステップS84に戻す。
ステップS86においては、表示用画面を表示部206に表示し、処理をステップS87に進める。ステップS87においては、指示を受け付けたか否かを判断する。タッチパネル207Bによりユーザーが指示する位置を検出すると、指示を受け付ける。指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS87でNO)、指示を受け付けたならば処理をステップS88に進める。ステップS88においては、受け付けられた指示が終了操作か否かを判断する、終了操作でなければ処理をステップS89に進めるが、終了操作ならば遠隔操作処理を終了する。ステップS89においては、無線LANI/F208を制御して、受け付けられた指示により特定される遠隔操作をMFP100に送信し、処理をステップS84に戻す。
なお、上述した実施の形態においては、MFP100に記憶された基準画面情報に基づいて携帯情報装置200で表示するための表示用画面を生成する場合を例に説明したが。MFP100に記憶された基準画面情報に基づいてMFP100で表示するための表示用画面を生成するようにしてもよい。
この場合には、図5に示したブロック図において、遠隔操作受信部91に、操作部163にユーザーにより入力された操作を受け付けす機能を持たせ、表示用画面送信部95に、表示用画面を表示部161に表示する機能を持たせ、画面サイズ取得部53に表示部161の画面サイズを取得する機能を持たせればよい。
この場合には、画面サイズの異なる複数の画像形成装置間で、共通の基準画面情報を用いることができる。このため、画面サイズの異なる複数の画像形成装置それぞれに対応する複数の設定画面を生成する必要がなく、1種類の基準画面情報を生成すればよいので、設定画面の開発効率を向上させることができる。
以上説明したように、本実施の形態におけるMFP100は、遠隔操作装置である携帯情報装置200,200A,200Bのいずれかにより遠隔制御される。MFP100は、携帯情報装置200から受信される遠隔操作によって特定される設定画面に対応する基準画面情報をHDD116から読出し、携帯情報装置200の表示部206の画面サイズと、基準画面情報に含まれるレイアウト情報とに基づいて、1以上の組それぞれに対して、当該組に対応する表示用画面における変換後領域を決定し、1以上の組にそれぞれ対応する複数の変換後領域の位置関係が基準画面中における複数の領域の位置関係と同じになるように複数の変換後領域を配置し、表示用画面中の当該組に対する変換後領域内に、当該組に分類された1以上の構成部品を基準画面中のサイズと同じサイズで配置することによって、表示用画面を生成する。1以上の組にそれぞれ対応する複数の変換後領域の位置関係が基準画面中における複数の領域の位置関係と同じになるように複数の変換後領域を配置するので、表示画面中の複数の構成部品の配置を基準画面(設定画面)と同じにすることができる。また、1以上の構成部品を基準画面中のサイズと同じサイズで変換後領域に配置するので、構成部品を容易に視認することができ、誤操作を防止することができる。したがって、設定画面におおける構成部品のサイズを変更することなく、設定画面と見た目が同じでサイズの異なる表示用画面を携帯情報装置200に表示させることができる。
また、MFP100に、携帯情報装置200で表示するための画面を設定画面とは別に設計する必要がないので、設計効率を向上させることができる。
また、MFP100において、設定画面を表示部161に表示する際に、その設定画面に対応する基準画面情報に基づいて、表示部161に表示するための表示用画面を生成するようにすれば、設定画面を記憶する必要がなく、設定画面に対応する1つの基準画面情報を記憶すればよい。このため、MFP100に表示するための設定画面と、携帯情報装置200に表示するための遠隔操作用の画面とを、別々に準備する必要がなく、記憶領域を有効に活用することができる。
また、MFP100は、1以上の組を、対応する領域の縦方向が同じ位置となる複数の組を集めた縦方向同一組に分類し、縦方向同一組に分類された複数の組のうち横方向可変組の横方向のサイズを、横方向固定組の横方向のサイズと、画面サイズの横方向のサイズと、に基づいて決定し、1以上の組を、対応する領域の横方向が同じ位置となる複数の組を集めた横方向同一組に分類し、横方向同一組に分類された複数の組のうち縦方向可変組の縦方向のサイズを、縦方向固定組の縦方向のサイズと、画面サイズの縦方向のサイズと、に基づいて決定する。このため、複数の組それぞれの領域に対応する変更後領域の縦方向および横要綱の表示用画面中のサイズを、容易に定めることができる。
さらに、MFP100は、横方向および縦方向それぞれにおいて、サイズを変更可能な複数の組が存在する場合、複数の組の横方向および縦方向それぞれのサイズを、複数の組にそれぞれ対応する優先順位の高いものほど大きなサイズに決定する。このため、複数の組の領域に対応する変更後領域の縦方向および横方向の表示用画面中のサイズを、縦方向および横方向の位置が同じ他の領域との相対的な関係から定めることができる。
さらに、MFP100は、組に分類された1以上の構成部品のすべてを当該組に対する変換後領域に同時に配置できない場合、1以上の構成部品の一部である表示部品を変換後領域に配置するとともに、表示切換コマンドを変換後領域に関連付ける。このため、1以上の構成部品のすべてを順に表示することができる。
さらに、MP100は、組に分類された構成部品のすべてを当該組に対する変換後領域に配置できない場合、構成部品の一部である表示部分を変換後領域に配置するとともに、スクロールコマンドを変換後領域に関連付ける。このため、構成部品のすべてを順に表示することができる。
<変形例>
上述した実施の形態におけるプリントシステム1においては、表示用画面をMFP100で生成した。変形例におけるプリントシステム1Aは、表示用画面を遠隔操作装置で生成するようにしたものである。以下、変形例におけるプリントシステム1Aについて、上述したプリントシステムと異なる点を主に説明する。
図18は、変形例におけるMFPが備えるCPUの機能の一例を示すブロック図である。図18に示す機能は、MFP100が備えるCPU111Aが、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶された変形例における遠隔制御プログラムを実行することにより、CPU111に形成される機能である。図18を参照して、図5に示した機能と異なる点は、表示用画面送信部95が基準画面情報送信部95Aに変更された点、画面生成部83が削除された点である。その他の機能は図5に示した機能と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
遠隔操作受信部91は、携帯情報装置200から画面遷移操作を示す遠隔操作を受信する場合、画面遷移操作で特定される基準画面の画面識別情報と携帯情報装置200の装置識別情報とを基準画面情報送信部95Aに出力する。
基準画面情報送信部95Aは、遠隔操作受信部91から画面識別情報と装置識別情報が入力されることに応じて、通信I/F部112を制御して、その画面識別情報で特定される基準画面情報を装置識別情報で特定される携帯情報装置200に返信する。
図19は、変形例における携帯情報装置が備えるCPUの機能の概要の一例を示すブロック図である。図19に示す機能は、携帯情報装置200が備えるCPU201Aが、フラッシュメモリ203、またはCD−ROM211Aに記憶された遠隔操作プログラムを実行することにより、CPU201に形成される機能である。図19を参照して、図11に示した機能と異なる点は、表示用画面受信部265および画面サイズ送信部269が削除された点、画面生成部253が追加された点である。その他の機能は図11に示した機能と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
画面生成部253は、図5に示した画面生成部83における基準画面情報取得部51および画面サイズ取得部53が、基準画面情報取得部51Aおよび画面サイズ取得部53Aに変更された点を除き、図5に示した画面生成部83と同一の機能を有する。
基準画面情報取得部51Aは、操作受付部261から遠隔操作が入力されることに応じて、MFP100から基準画面情報を取得する。具体的には、基準画面情報取得部51Aは、無線LANI/F208を制御して、操作受付部261から入力される遠隔操作により特定される表示用画面の画面識別情報を含む遠隔操作を、MFP100に送信する。そして、基準画面情報取得部51Aは、無線LANI/F208がMFP100から基準画面情報を受信すると、その基準画面情報を組領域決定部55および構成部品配置部57に出力する。
画面サイズ取得部53Aは、表示部206の画面サイズを取得し、取得された画面サイズを組領域決定部55に出力する。
図20は、変形例における遠隔制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。変形例における遠隔制御処理は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶された遠隔制御プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。
図20を参照して、図13に示した遠隔制御処理と異なる点は、ステップS03、ステップS04、ステップS10が削除された点、ステップS05およびステップS11がステップS05AおよびステップS11Aに変更された点である。その他の処理は、図13に示した処理と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
ステップS05Aにおいては、デフォルトに設定された設定画面に対応する基準画面情報を、遠隔操作装置である携帯情報装置200に、通信I/F部112を介して送信し、処理をステップS06に進める。
ステップS08においては、設定画面を特定し、処理をステップS11Aに進める。ステップS09においては、設定操作により特定される設定値に変更し、処理をステップS11Aに進める。ステップS11Aにおいては、ステップS08において特定された設定画面に対応する基準画面情報、ステップS09において設定された設定値を反映した設定画面に対応する基準画面情報を、遠隔操作装置である携帯情報装置200に、通信I/F部112を介して送信し、処理をステップS13に進める。
図21は、変形例における遠隔操作処理の流れの一例を示すフローチャートである。変形例における遠隔操作処理は、携帯情報装置200が備えるCPU201が、フラッシュメモリ203、またはCD−ROM211Aに記憶された遠隔操作プログラムを実行することにより、CPU201により実行される処理である。図21を参照して、図17に示した遠隔操作処理と異なる点は、ステップS90およびステップS91が削除された点、ステップS85に代えてステップS85AおよびステップS85Bが追加された点である。その他の処理は、図17に示した処理と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
ステップS85Aにおいては、基準画面情報を受信したか否かを判断する。無線LANI/F208を制御して基準画面情報をMFP100から受信する。基準画面情報を受信したならば処理をステップS85Bに進めるが、そうでなければ処理をステップS84に戻す。
ステップS85Bにおいては、表示用画面生成処理を実行し、処理をステップS86に進める。表示用画面生成処理は、図15に示した表示用画面生成処理と同じ処理である。ただし。ステップS21において取得する基準画面情報は、ステップS85AにおいてMFPから受信された基準画面情報である。次のステップS86においては、ステップS85Bにおいて生成された表示用画面を表示部206に表示する。
以上説明したように、変形例における携帯情報装置200は、画像形成装置であるMFP100を遠隔制御する遠隔操作装置として機能する。携帯情報装置200は、MFP100に設定画面を特定する遠隔操作を送信することに応じてMFP100から設定画面に対応する基準画面情報を受信し、携帯情報装置200の表示部206の画面サイズと、基準画面情報に含まれるレイアウト情報とに基づいて、1以上の組それぞれに対して、当該組に対応する表示用画面における変換後領域を決定し、1以上の組にそれぞれ対応する複数の変換後領域の位置関係が基準画面中における複数の領域の位置関係と同じになるように複数の変換後領域を配置し、表示用画面中の当該組に対する変換後領域内に、当該組に分類された1以上の構成部品を基準画面中のサイズと同じサイズで配置することによって、表示用画面を生成し、表示部206に表示する。1以上の組にそれぞれ対応する複数の変換後領域の位置関係が基準画面中における複数の領域の位置関係と同じになるように複数の変換後領域を配置するので、表示画面中の複数の構成部品の配置を基準画面(設定画面)と同じにすることができる。また、1以上の構成部品を基準画面中のサイズと同じサイズで変換後領域に配置するので、構成部品を容易に視認することができ、誤操作を防止することができる。したがって、設定画面におおける構成部品のサイズを変更することなく、設定画面と見た目が同じでサイズの異なる表示用画面を表示することができる。
また、携帯情報装置200でMFP100を遠隔操作する際に表示するための画面を、MFP100で表示される設定画面とは別に設計する必要がないので、画面の設計効率を向上させることができる。また、MFP100は表示用画面を生成する必要がないので、MFP100の負荷を低減することができる。
なお、上述した実施の形態においては、画像形成装置の一例としてMFP100を、遠隔操作装置の一例として携帯情報装置200,200A,200Bを、例に説明したが、図13〜図16または図21に示した遠隔制御処理をMFP100に実行させる遠隔制御方法、その遠隔制御方法をMFP100を制御するCPU111に実行させる遠隔制御プログラム、図17または図21に示した遠隔操作処理を携帯情報装置200,200A,200Bそれぞれに実行させる遠隔操作方法、その遠隔操作方法を携帯情報装置200,200A,200Bをそれぞれ制御するCPU201に実行させる遠隔操作プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。