JP5895665B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用空調装置に関するものである。
現在の車室内空調システムは、夏季の冷房システムは圧縮機、車室内吸熱器、車室外放熱器、膨張弁で主に構成された冷凍サイクルを用いて冷房を行い、冬季はエンジンの排熱を利用して暖房を行っている。
しかしながら、昨今の環境意識の高まりにより環境にやさしい、電気自動車やプラグインハイブリッド車の普及が進んでいる。このため、特に暖房時では、エンジンの排熱がほとんどゼロになるため、対策として冷凍サイクル(ヒートポンプサイクル)にて冷暖房を両立させるシステムが主流となりつつある。
この種のシステムとしては、特許文献1に示すように、圧縮機、四方弁、車室外空気熱交換器、車室内空気熱交換器、および膨張弁からなるものがある。
冷房時には、四方弁が圧縮機の出口と車室外空気熱交換器の入口との間を接続し、かつ圧縮機の入口と車室内空気熱交換器の出口との間を接続する。このことにより、車室外空気熱交換器では冷媒が車室外空気に放熱し、車室内空気熱交換器では、冷媒が車室内空気から吸熱する。
暖房時には、四方弁が圧縮機の出口と車室内空気熱交換器の入口との間を接続し、かつ圧縮機の入口と車室外空気熱交換器の出口との間を接続する。このことにより、車室内空気熱交換器では冷媒が車室内空気に放熱し、車室外空気熱交換器では、冷媒が車室外空気から吸熱する。このように四方弁の切り替えにより冷房および暖房を両立することができる。
特開平5−238246号公報
上述の特許文献1のシステムでは、四方弁の切り替えにより冷房および暖房を両立することができるものの、暖房時にて、車室外空気熱交換器では冷媒が車室外空気から吸熱する。このため、冬期等において車室外の空気温度が低いときには車室外空気熱交換器に霜が着いて冷媒と車室外空気との間の熱交換を妨げて、暖房性能が低下する恐れがある。
本発明は上記点に鑑みて、車両用空調装置において、熱交換器に着霜することを妨げることにより、暖房性能を確保することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項に記載の発明では、車室内の空気または車室外の空気を取り入れて車室内へ空気を送風する第1の送風路(12、14)と、
車室内の空気または車室外の空気を取り入れて車室外へ空気を送風する第2の送風路(13、15)と、
第1の送風路(12、14)に対する車室内の空気または車室外の空気の取り入れを切り替える第1の内外気切替ドア(151)と、
第2の送風路(13、15)に対する車室内の空気または車室外の空気の取り入れを切り替える第2の内外気切替ドア(150)と、
第1の送風路(12、14)に設けられ、車室内へ向かって流れる空気と冷凍サイクル装置の冷媒との間で熱交換する第1の熱交換器(50)と、
第2の送風路(13、15)に設けられ、車室外へ向かって流れる空気と冷凍サイクル装置の冷媒との間で熱交換する第2の熱交換器(40)と、
第1の送風路(12、14)内を通過する空気を除湿する除湿部材(60、61、62)と、を備え、
除湿部材は、第2の熱交換器(40)の空気下流側に配置されており、
車室内を暖房する暖房モードでは、第2の熱交換器(40)の冷媒が第2の送風路(13、15)を通過する空気を冷却し、かつ、第1の熱交換器(50)の冷媒が第1の送風路(12、14)を通過する空気を加熱することにより車室内の暖房を実施することを特徴としている。
これによれば、暖房モード時に、第2の内外気切替ドア(150)にて車室内の空気を第2の送風路(13、15)に取り入れることにより(後述の図21の矢印Yn参照)、車室内の空気の熱によって第2の熱交換器(40)の着霜を防止できる。
また、暖房モード時に、第1の内外気切替ドア(151)にて車室内の空気を第2の送風路(13、15)に取り入れることにより(後述の図21の矢印Yga参照)、車室内の空気を第1の熱交換器(50)にて加熱して車室内を暖房できる。
しかも、この際、除湿部材(60、61、62)にて車室内空気を除湿できるので、車室内の湿度上昇を抑制できる。
さらに、請求項に記載の発明では、除湿部材を第2の熱交換器(40)の空気下流側に配置しているから、第2の送風路(13、15)のうち第2の熱交換器(40)にて冷却除湿された低湿度の空気が流れる部位に除湿部材を位置させることができる。これにより、第1の送風路(12、14)側の空気流れの水分を除湿部材(60、61、62)により第2の送風路(13、15)側に効率よく移動させることができるので、暖房モード時における車室内空気の除湿効果を向上できる。
次に、請求項に記載の発明では、車室内の空気または車室外の空気を取り入れて車室内へ空気を送風する第1の送風路(12、14)と、
車室内の空気または車室外の空気を取り入れて車室外へ空気を送風する第2の送風路(13、15)と、
第1の送風路(12、14)に対する車室内の空気または車室外の空気の取り入れを切り替える第1の内外気切替ドア(151)と、
第2の送風路(13、15)に対する車室内の空気または車室外の空気の取り入れを切り替える第2の内外気切替ドア(150)と、
第1の送風路(12、14)に設けられ、車室内へ向かって流れる空気と冷凍サイクル装置の冷媒との間で熱交換する第1の熱交換器(50)と、
第2の送風路(13、15)に設けられ、車室外へ向かって流れる空気と冷凍サイクル装置の冷媒との間で熱交換する第2の熱交換器(40)と、
第1の送風路(12、14)内を通過する空気を除湿する除湿部材(60、61、62)と、
第2の送風路(13、15)の入口側から除湿部材(60、61、62)側に流れる空気量を制限する制限部材(160)と、を備え、
車室内を暖房する暖房モードでは、第2の熱交換器(40)の冷媒が第2の送風路(13、15)を通過する空気を冷却し、かつ、第1の熱交換器(50)の冷媒が第1の送風路(12、14)を通過する空気を加熱することにより車室内の暖房を実施することを特徴としている。
これによれば、暖房モード時に、第2の内外気切替ドア(150)にて車室内の空気を第2の送風路(13、15)に取り入れることにより(後述の図21の矢印Yn参照)、車室内の空気の熱によって第2の熱交換器(40)の着霜を防止できる。
また、暖房モード時に、第1の内外気切替ドア(151)にて車室内の空気を第2の送風路(13、15)に取り入れることにより(後述の図21の矢印Yga、図27の矢印Yn参照)、車室内の空気を第1の熱交換器(50)にて加熱して車室内を暖房できる。
しかも、この際、除湿部材(60、61、62)にて車室内空気を除湿できるので、車室内の湿度上昇を抑制できる。
さらに、請求項に記載の発明では、第2の送風路(13、15)の入口側から除湿部材(60、61、62)側に流れる空気量を制限する制限部材(160)を備えているから、後述の図26に例示する冷房モードにおいて、高温多湿の外気が第2の送風路(13、15)側を流れる際に、除湿部材の表面を通過する高温多湿の外気流れの空気量を制限部材(160)により制限することができる。その結果、高温多湿の外気流れの水分量が除湿部材を介して第1の送風路(12、14)側の空気流れ(車室内へ向かって流れる空気)に移動することを抑制できる。
次に、請求項に記載の発明では、車室内の空気が通過する第1の通風路(12)と、
車室外の空気が通過する第2の通風路(13)と、
車室内へ向かって空気が通過する第3の通風路(14)と、
車室外へ向かって空気が通過する第4の通風路(15)とを備え、
第1の通風路(12)と第3の通風路(14)とにより、車室内の空気を取り入れて車室内へ空気を送風する第1の送風路(12、14)が構成され、
第2の通風路(13)と第4の通風路(15)とにより、車室外の空気を取り入れて車室外へ空気を送風する第2の送風路(13、15)が構成され、
第1の通風路(12)と第4の通風路(15)とにより、車室内の空気を取り入れて車室外へ空気を送風する第3の送風路(12、15)が構成され、
第2の通風路(13)と第3の通風路(14)とにより、車室外の空気を取り入れて車室内へ空気を送風する第4の送風路(13、14)が構成され、
さらに、第1の送風路(12、14)と第2の送風路(13、15)とをそれぞれ形成できる第1の送風パターンと、第3の送風路(12、15)と第4の送風路(13、14)とをそれぞれ形成できる第2の送風パターンとを切り替える送風パターン切替機構(20、30a、30b)と、
第3の通風路(14)に設けられ、車室内へ向かって流れる空気と冷凍サイクル装置の冷媒との間で熱交換する室内熱交換器(50)と、
第4の通風路(15)に設けられ、車室外へ向かって流れる空気と冷凍サイクル装置の冷媒との間で熱交換する室外熱交換器(40)と、を備え、
送風パターン切替機構は、第1、第2の通風路(12、13)のうちいずれか一方の通風路を通過する空気を第3の通風路(14)の入口側に導くとともに、第1、第2の通風路(12、13)のうち他方の通風路を通過する空気を第4の通風路(15)の入口側に導く切り替えドア(20)を有しており、
冷凍サイクル装置には、冷媒を圧縮する圧縮機(70)と、室内熱交換器(50)および室外熱交換器(40)のうちいずれか一方の熱交換器の入口と圧縮機の出口との間を接続し、室内熱交換器(50)および室外熱交換器(40)のうち他方の熱交換器の出口と圧縮機の入口との間を接続する四方弁(80)と、を備えることを特徴としている
請求項に記載の発明のように、請求項に記載の車両用空調装置において、送風パターン切替機構は、
第1、第2の通風路(12、13)のうちいずれか一方の通風路から空気を吸い込んで第4通風路(15)側に吹き出す第1の送風機(30a)と、
第1、第2の通風路(12、13)のうちいずれか一方の通風路から空気を吸い込んで第3通風路(14)側に吹き出す第2の送風機(30b)と、を備えるようにしてもよい。
請求項5に記載の発明では、請求項3または4に記載の車両用空調装置において、前記切り替えドア(20)が第1の通風路(12)を通過する車室内空気を第3の通風路(14)の入口側に導くとともに、第2の通風路(13)を通過する車室外空気を第4の通風路(15)の入口側に導くことにより、第1の送風路(12、14)と第2の送風路(13、15)とをそれぞれ形成できる第1の送風パターンを設定し、かつ、四方弁(80)が室外熱交換器(40)の入口と圧縮機(70)の出口との間を接続して室内熱交換器(50)の出口と圧縮機(70)の入口との間を接続することにより冷房モードを設定し、
冷房モードでは、第3の通風路(14)を通過する車室内空気を室内熱交換器(50)にて冷却するとともに、第4の通風路(15)を通過する車室外空気を室外熱交換器(40)にて加熱することを特徴としている。
これによれば、冷房モード時に、第3の通風路(14)を通過する車室内空気を室内熱交換器(50)にて冷却することにより、車室内を冷房する機能を発揮できる。
請求項6に記載の発明では、請求項3ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、切り替えドア(20)が第2の通風路(13)を通過する車室外空気を第3の通風路(14)の入口側に導くとともに、第1の通風路(12)を通過する車室内空気を第4の通風路(15)の入口側に導くことにより、第3の送風路(12、15)と第4の送風路(13、14)とをそれぞれ形成できる第2の送風パターンを設定し、かつ、四方弁(80)が室内熱交換器(50)の入口と圧縮機(70)の出口との間を接続して室外熱交換器(40)の出口と圧縮機(70)の入口との間を接続することにより暖房モードを設定し、
暖房モードでは、第3の通風路(14)を通過する車室外空気を室内熱交換器(50)にて加熱するともに、第4の通風路(15)を通過する車室内空気を室外熱交換器(40)にて冷却することを特徴としている。
これによれば、暖房モード時には、第3の通風路(14)を通過する車室外空気を室内熱交換器(50)にて加熱することにより車室内を暖房する機能を発揮できる。その際、室外熱交換器(40)は、第4の通風路(15)を通過する車室内空気を冷却するから、車室内の空気の熱によって室外熱交換器(40)の着霜を防止できる。
請求項7に記載の発明では、請求項3または4に記載の車両用空調装置において、切り替えドア(20)が第1の通風路(12)を通過する車室内空気を第3の通風路(14)の入口側に導くとともに、第2の通風路(13)を通過する車室外空気を第4の通風路(15)の入口側に導くことにより、第1の送風路(12、14)と第2の送風路(13、15)とをそれぞれ形成できる第1の送風パターンを設定し、かつ、四方弁(80)が室内熱交換器(50)の入口と圧縮機(70)の出口との間を接続して室外熱交換器(40)の出口と圧縮機(70)の入口との間を接続することにより暖房モードを設定し、
暖房モードでは、第3の通風路(14)を通過する車室内空気を室内熱交換器(50)にて加熱するとともに、第4の通風路(15)を通過する車室外空気を室外熱交換器(40)にて冷却することを特徴とする。
これによれば、暖房モード時には、第3の通風路(14)を通過する車室内空気を室内熱交換器(50)にて加熱することにより車室内を暖房する機能を発揮できる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態における車両用空調装置を示す図である。 第1実施形態における車両用空調装置の断面図である。 第1実施形態の車両用空調装置の背面図である。 第1実施形態の車両用空調装置の電気的構成を示す図である。 第1実施形態においてTAOと空調モードとの関係を示すグラフである。 第1実施形態において冷房モード時の車両用空調装置内の空気流れを示す断面図である。 第1実施形態において暖房モード時の車両用空調装置内の空気流れを示す断面図である。 第1実施形態において内気暖房モード時の車両用空調装置内の空気流れを示す断面図である。 第1実施形態において換気モード時の車両用空調装置内の空気流れを示す断面図である。 本発明の第2実施形態における車両用空調装置を示す図である。 第2実施形態における熱交換器単体を示す図である。 本発明の第3実施形態における車両用空調装置を示す図である。 第3実施形態におけるペルチェ素子単体を示す図である。 本発明の第4実施形態における車両用空調装置を示す断面図である。 第4実施形態における車両用空調装置を示す断面図である。 本発明の第5実施形態の車両用空調装置において冷房モード時の空気流れを示す図である。 第5実施形態における車両用空調装置の暖房モード時の空気流れを示す図である。 本発明の第6実施形態の車両用空調装置の構成を示す断面図である。 第6実施形態における車両用空調装置の冷房モード時の空気流れを示す図である。 第6実施形態における車両用空調装置の外気冷房モード時の空気流れを示す図である。 第6実施形態における車両用空調装置の暖房モード時の空気流れを示す図である。 第6実施形態における車両用空調装置の内外気混入暖房モード時の空気流れを示す図である。 第6実施形態における車両用空調装置の内気除湿暖房モード時の空気流れを示す図である。 本発明の第7実施形態の車両用空調装置を示す斜視図である。 第7実施形態の車両用空調装置の車両搭載図である。 第7実施形態における車両用空調装置の冷房モード時の空気流れを示す図である。 第7実施形態における車両用空調装置の暖房モード時の空気流れを示す図である。 本発明の第8実施形態の車両用空調装置を示す斜視図である。 第8実施形態における車両用空調装置の冷房モード時の空気流れを示す図である。 第8実施形態における車両用空調装置の内気暖房モード時の空気流れを示す図である。 第8実施形態における車両用空調装置の暖房モード時の空気流れを示す図である。 本発明に係る車両用空調装置の他の実施形態を示す図である。 本発明に係る車両用空調装置の他の実施形態を示す図である。 本発明に係る車両用空調装置の他の実施形態を示す図である。 本発明に係る車両用空調装置の他の実施形態を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1〜図3に本発明の第1実施形態における車両用空調装置を示す。図1は車両用空調装置1が搭載されている状態を示す図、図2は車両左右方向から視た断面図、図3は車両進行方向後側から視た背面図である。
車両用空調装置1は、ファイアウォール2に対してエンジンルーム側(車室外側)に配置されている。ファイアウォール2は、自動車のエンジンルームと車室との間を仕切るための仕切壁である。
車両用空調装置1は、図2に示すように、ケース10、切り替えドア20、送風機30a、30b、室外熱交換器40、室内熱交換器50、透過膜60、圧縮機70、四方弁80、および膨張弁90を備える。
ケース10は、樹脂材料等から直方体に形成されたもので、切り替えドア20、送風機30a、30b、室外熱交換器40、室内熱交換器50、透過膜60、圧縮機70、四方弁80、および膨張弁90を収納する。
具体的には、ケース10は、ケース部11a、11bから構成されている。ケース部11a、11bは、ネジ等の締結部材により締結されて1つのケースを構成するもの、或いは、樹脂により一体成形されて1つのケースを構成するものが用いられる。ケース部11aは、通風路12、13、14、15、および切り替え室16を備える。
通風路12は、壁100、101、102およびケース部11bの上壁103によって形成されて、内気導入口12aから取り入れた車室内の空気(以下、内気という)を切り替え室16に導く第1の通風路である。内気導入口12aは、ケース部11aのうち下側に設けられて車両後側に開口している。
壁100は、ケース部11bの上側において、水平方向に平行に配置されている。内壁101、102は、壁100に対して車両前側において、天地方向に平行に形成されている。内壁101は、通風路12、15の間の境界壁を構成する。内壁102は、内壁101に対して車両後側に配置されている。壁100、102は、通風路12、14の間の境界壁を構成する。切り替え室16は、内壁101、102の上側に位置する。
通風路13は、ケース部11aの壁104、105、106によって形成されて、外気導入口13aを通して取り込んだ車室外の空気(以下、外気という)を切り替え室16に導くための第2の通風路である。外気導入口13aは、ケース部11aのうち車両前側に開口するように形成されている。切り替え室16は、通風路12に対して車両後側に配置されている。
通風路14は、壁100、102、107〜111によって形成されて、切り替え室16からの空気を車室内開口部14aに導く第3の通風路である。壁107〜111は、切り替え室16から車室内開口部14aに向かって空気流路の断面積を段階的に小さくするように形成されている。車室内開口部14aは、内気導入口12aの上側に配置されて、車両後方に向けて開口している。
通風路15は、壁101、112〜115、およびケース部11bの上壁103によって形成されて、切り替え室16からの空気を車室外開口部15aに導く第4の通風路である。壁112〜115は、壁105に下側に配置されて、切り替え室16から車室外開口部15aに向かって空気流路の断面積を段階的に小さくするように形成されている。車室外開口部15aは、外気導入口13aの下側に配置されて、車両前方に向けて開口している。
ケース部11bは、直方体に形成されて、ケース部11aに対して下側に配置されている。ケース部11bは、圧縮機70、四方弁80、および膨張弁90を収納して冷凍サイクル部を構成する。
切り替えドア20は、切り替え室16内に配置されて、通風路12、13のうち一方の通風路を通過した空気を通風路14、15のうち一方の通風路に導くとともに、通風路12、13のうち一方の通風路以外の他方の通風路を通過した空気を通風路14、15のうち一方の通風路以外の他方の通風路に導く。
本実施形態の切り替えドア20としては、バタフライドアが用いられている。バタフライドアは、板状に形成されているドア本体部20a、および回転軸20bを備える。回転軸20bは、ケース部11aに対して回転自在に支持され、ドア本体部20aのドア幅方向の中間部に配置されている。ドア本体部20aは、回転軸20bを中心として回転するものである。
送風機30aは、通風路15のうち上流側において切り替え室16に対して車両前側に配置されている。送風機30aは、ファン32aとファン32aを回転させる電動機31aとから構成されている。電動機31aは、壁105、および112〜115によって囲まれる空間内に配置されている。ファン32aは、その空気吸入口が切り替え室16に向けて配置されている。本実施形態のファン32aとしては、例えばシロッコファン等の遠心ファンが用いられている。
送風機30bは、通風路14のうち上流側において切り替え室16に対して車両後側に配置されている。送風機30bは、ファン32bとファン32bを回転させる電動機31bとから構成されている。電動機31bは、壁104、および106〜111によって囲まれる空間内に配置されている。ファン32bは、その空気吸入口が切り替え室16に向けて配置されている。本実施形態のファン32bとしては、例えばシロッコファン等の遠心ファンが用いられている。
本実施形態の送風機30aとしては、少なくとも送風機30bの風量よりも大きながその風量を出せる能力を有するものが用いられる。
室外熱交換器40は、通風路15内においてケース部11aの壁103とケース部11bの上壁103との間に配置されている。室外熱交換器40は、切り替え室16から導入される空気と冷媒との間で熱交換する。
室内熱交換器50は、通風路14内においてケース部11aの壁109、100の間に配置されている。室内熱交換器50は、切り替え室16から導入される空気と冷媒との間で熱交換する。
本実施形態の室外熱交換器40および室内熱交換器50は、それぞれ扁平形状に形成されている。室外熱交換器40および室内熱交換器50は、それぞれ天地方向(上下方向)に平行に配置されている。
透過膜60は、壁101の開口部に配置されて、通風路12、15のうち一方の通風路内の空気から他方の通風路内の空気に向けて水蒸気を移動させる水透過膜である。
圧縮機70は、冷媒を圧縮して吐出する。本実施形態の圧縮機70としては、電動圧縮機が用いられている。四方弁80は、室外熱交換器40および室内熱交換器50のうち一方の熱交換器の入口と圧縮機70の出口との間を接続し、室内熱交換器50および室外熱交換器40のうち一方の熱交換器以外の他の熱交換器の出口と圧縮機70の入口との間を接続する。本実施形態の四方弁80は、電磁弁を構成するものである。
膨張弁90は、室内熱交換器50および室外熱交換器40の間に配置されて、室内熱交換器50および室外熱交換器40のうち一方の熱交換器から流れる冷媒を膨張させて他方の熱交換器に導く。本実施形態の室外熱交換器40、室内熱交換器50、透過膜60、圧縮機70、四方弁80、および膨張弁90は、冷凍サイクル装置を構成している。
次に、本実施形態の車両用空調装置1の電気的構成について図4を用いて説明する。
図4の電子制御装置130は、メモリ、CPU、および周辺回路等から構成されている。電子制御装置130は、メモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、空調制御処理を実行する。電子制御装置130は、空調制御処理を実行する際に、外気温センサ131、内気温センサ131、日射センサ132、熱交換器温度センサ134、135、および操作スイッチ137の出力信号に基づいて、送風機30aの電動機31a、送風機30bの電動機31b、四方弁80、圧縮機70、およびドア駆動用電動機141をそれぞれ制御する。
外気温センサ131は、車室外の空気温度Tamを検出する。内気温センサ132は、車室内の空気温度Trを検出する。日射センサ133は、車室内に入射する日射量Tsを検出する。熱交換器温度センサ134は、室内熱交換器50から吹き出される空気温度Teを検出する。操作スイッチ137は、空調操作パネル37に設けられて、設定温度Tsetや空調モード等の各種設定を行うためのスイッチである。ドア駆動用電動機141は、切り替えドア20を回転させる。熱交換器温度センサ135は、室外熱交換器40から吹き出される空気温度Tcを検出する。
次に、本実施形態の電子制御装置130の空調制御処理について説明する。
電子制御装置130は、センサ131、132、133、134、135、および操作スイッチ137のそれぞれの出力信号と次の数式1とを用いて目標吹出温度TAOを算出する。
TAO=Kset×Tset−Kr×Tr
−Kam×Tam−Ks×Ts+C・・・・(数式1)
目標吹出温度TAOは、空調熱負荷変動にかかわらず、温度設定スイッチ137により設定された設定温度Tsetに車室内温度(内気温)Trを維持するために必要な車室内吹出空気温度である。なお、Kset、Kr、Kam、Ksは制御ゲインである。Cは補正用の定数である。
次に、電子制御装置130は、目標吹出温度TAOに基づいて空調モードを選択して実施する。
図5は目標吹出温度TAOと空調モードとの関係を示す図である。電子制御装置130は、目標吹出温度TAOが第1閾値(約20℃)以下では冷房モードを選択する。目標吹出温度TAOが第1閾値以上で第2閾値未満の範囲(20℃〜25℃)では換気モードを選択し、目標吹出温度TAOが第2閾値(25℃)以上では暖房モード(外気暖房モード)、或いは内気暖房モードを選択する。
電子制御装置130は、目標吹出温度TAOとメモリに記憶されるマップデータとに基づいて室内熱交換器50から吹き出される空気温度の目標値TEOを求め、この求められた目標値TEOと熱交換器温度センサ135、134の検出温度Tc、Teとに基づいて圧縮機70の電動機の回転数を制御する。
ここで、目標吹出温度TAOと目標値TEOとは、1対1で特定される関係にある。マップデータには、目標吹出温度TAOと目標値TEOとの関係が予め記憶されている。
これに加えて、電子制御装置130は、操作スイッチ137の設定に基づいて、冷房モード、暖房モード、内気暖房モード、および換気モードのうち1つの空調モードを選択して実施する。すなわち、操作スイッチ137の設定によって、空調モードをマニュアルで設定することができる。
次に、本実施形態の冷房モード、暖房モード、内気暖房モード、および換気モードについて別々に説明する。以下、各図中にて熱交換器40、50の付近に示す「冷」は、それに対応する熱交換器が冷媒により空気を冷却することを示し、熱交換器40、50の付近に示す「暖」は、それに対応する熱交換器が冷媒により空気を加熱することを示している。
(冷房モード)
図6において、矢印Ygは冷房モードにおける外気の流れを示し、矢印Ynは冷房モードにおける内気の流れを示す。
電子制御装置130は、送風機30a、30bをそれぞれ回転させる。四方弁80によって、室外熱交換器40の入口と圧縮機70の出口との間を接続し、室内熱交換器50の出口と圧縮機70の入口との間を接続する。このため、圧縮機70から吐出される高温高圧冷媒は、四方弁80を通して室外熱交換器40を通して膨張弁90に流れる。膨張弁90は冷媒を減圧する。この減圧された冷媒は室内熱交換器50および四方弁80を通して圧縮機70に戻る。ドア駆動用電動機141によって切り替えドア20を回転させて図6に示す状態に設定する。
このとき、送風機30bによって、内気が車室内開口部12aを通して通風路12に導入される。この導入された空気は、切り替えドア20によって通風路14側に案内される。この案内された空気は送風機30bを通過した後に室内熱交換器50側に流れる。この流れた空気は室内熱交換器50によって冷却されて車室内開口部14aから車室内に吹き出される。
さらに、送風機30aによって、外気が車室外開口部13aを通して通風路13に導入される。この導入された空気は、切り替えドア20によって通風路15側に案内される。この案内された空気は送風機30aを通過した後に室外熱交換器40側に流れる。この流れた空気は室外熱交換器40によって加熱されて車室外開口部15aから車室外に吹き出される。
以上により、内気を取り入れて車室内開口部14aへ内気を送風する第1の送風路(図6中矢印Yn参照)と、外気を取り入れて車室外開口部15aへ外気を送風する第2の送風路(図6中矢印Yg参照)とを形成する第1の送風パターンが実施されることになる。
このとき、通風路12内の空気の湿度よりも通風路15内の空気の湿度の方が高いときには、通風路12内の空気の湿度と通風路15内の空気の湿度とが平衡になるように、通風路15側から透過膜60を通して通風路12側に水蒸気が移動する。
ここで、圧縮機70の回転数制御によって圧縮機70の吐出冷媒量を制御して、検出温度Teを目標値TEOに近づける。例えば、熱交換器温度センサ134の検出温度Teが目標値TEOよりも高い場合には、検出温度Teが目標値TEOに近づくほど、圧縮機70の回転数を低下させて圧縮機70の吐出冷媒量を減らす。その後、検出温度Teが目標値TEOに到達すると、圧縮機70の回転を停止する。
(暖房モード)
図7において、矢印Ygは暖房モードにおける外気の流れを示し、矢印Ynは暖房モードにおける内気の流れを示す。
電子制御装置130は、上記冷房モードと同様、圧縮機70の回転数制御を実施し、かつ送風機30a、30bをそれぞれ回転させる。さらに、四方弁80によって、室内熱交換器50の入口と圧縮機70の出口との間を接続し、室外熱交換器40の出口と圧縮機70の入口との間を接続する。このため、圧縮機70から吐出される高温高圧冷媒は、四方弁80を通して室内熱交換器50を通して膨張弁90に流れる。膨張弁90は冷媒を減圧する。この減圧された冷媒は室外熱交換器40および四方弁80を通して圧縮機70に戻る。ドア駆動用電動機141によって切り替えドア20を回転させて図7に示す状態に設定する。
このとき、送風機30bによって、外気が車室外開口部13aを通して通風路13に導入される。この導入された空気は、切り替えドア20によって通風路14側に案内される。この案内された空気は送風機30bを通過した後に室内熱交換器50側に流れる。この流れた空気は室内熱交換器50によって加熱されて車室内開口部14aから車室内に吹き出される。
さらに、送風機30aによって、内気が車室内開口部12aを通して通風路12に導入される。この導入された空気は、切り替えドア20によって通風路15側に案内される。この案内された空気は送風機30aを通過した後に室外熱交換器40側に流れる。この流れた空気は室外熱交換器40によって冷却されて車室外開口部15aから車室外に吹き出される。
以上により、内気を取り入れて車室外開口部15aへ内気を送風する第3の送風路(図7中矢印Yn参照)と、外気を取り入れて外気を車室内開口部14a送風する第4の送風路(図7中矢印Yg参照)とを形成する第2の送風パターンが実施されることになる。
(内気暖房モード)
図8において、矢印Ygは内気暖房モードにおける外気の流れを示し、矢印Ynは内気暖房における内気の流れを示す。
電子制御装置130は、上記暖房モードと同様、圧縮機70の回転数制御を実施し、かつ送風機30a、30bをそれぞれ回転させる。さらに、上記暖房モードと同様、四方弁80によって、室内熱交換器50の入口と圧縮機70の出口との間を接続し、室外熱交換器40の出口と圧縮機70の入口との間を接続する。ドア駆動用電動機141によって切り替えドア20を回転させて図8に示す状態に設定する。
このとき、送風機30bによって、内気が車室内開口部12aを通して通風路12に導入される。この導入された空気は、切り替えドア20によって通風路14側に案内される。この案内された空気は送風機30bを通過した後に室内熱交換器50側に流れる。この流れた空気は室内熱交換器50によって加熱されて車室内開口部14aから車室内に吹き出される。
さらに、送風機30aによって、外気が車室外開口部13aを通して通風路13に導入される。この導入された空気は、切り替えドア20によって通風路15側に案内される。この案内された空気は送風機30aを通過した後に室外熱交換器40側に流れる。この流れた空気は室外熱交換器40によって冷却されて車室外開口部15aから車室外に吹き出される。このとき、通風路15内の空気の湿度よりも通風路12内の空気の湿度の方が高いときには、通風路12側から透過膜60を通して通風路15側に水蒸気が移動する。これにより、通風路12内の空気を除湿することができる。
(換気モード)
図9において、矢印Ygは換気モードにおける外気の流れを示す。
電子制御装置130は、圧縮機70を停止し、かつ送風機30aを停止しかつ、送風機30bだけを回転させる。さらに、ドア駆動用電動機141によって切り替えドア20を回転させて図9に示す状態に設定する。
このとき、送風機30bによって、外気が車室外開口部13aを通して通風路13に導入される。この導入された空気は、切り替えドア20によって通風路14側に案内される。この案内された空気は送風機30bおよび室内熱交換器50を通過して車室内開口部14aから車室内に吹き出される。
以上説明した本実施形態によれば、電子制御装置130は、冷房モードにおいて、四方弁80によって、室外熱交換器40の入口と圧縮機70の出口との間を接続し、室内熱交換器50の出口と圧縮機70の入口との間を接続する。このとき、車室内開口部12aを通して通風路12に導入される内気は、切り替えドア20によって室内熱交換器50側に案内され、この案内された空気は室内熱交換器50によって冷却されて車室内開口部14aから車室内に吹き出される。車室外開口部13aを通して通風路13に導入される外気は、切り替えドア20によって室外熱交換器40側に案内され、この案内された外気は室外熱交換器40によって加熱されて車室外開口部15aから車室外に吹き出される。
電子制御装置130は、暖房モードにおいて、四方弁80によって、室内熱交換器50の入口と圧縮機70の出口との間を接続し、室外熱交換器40の出口と圧縮機70の入口との間を接続する。このとき、送風機30bによって、車室外開口部13aを通して通風路13に導入される外気が、切り替えドア20によって室内熱交換器50側に案内され、この案内された外気は室内熱交換器50によって加熱されて車室内開口部14aから車室内に吹き出される。送風機30aによって、車室内開口部12aを通して通風路12に導入される内気は、切り替えドア20によって室外熱交換器40側に案内され、この案内された内気は室外熱交換器40によって冷却されて車室外開口部15aから車室外に吹き出される。
これにより、電子制御装置130は、冷房モードと暖房モードとを両立することができる。これに加えて、暖房モードにおいて、内気を室外熱交換器40に流すので、室外熱交換器40において内気から熱を回収するだけでなく、内気の熱によって室外熱交換器40に着霜することを防止することができる。したがって、暖房効率を高めることができる。
ここで、走行用エンジンの排熱を利用して暖房する従来の車両用空調装置では、走行用エンジンの出力に暖房能力が変動する恐れがあったが、本実施形態の車両用空調装置1では、走行用エンジンの出力に暖房能力が変動することなく、単独で空調装置として機能させ、且つ高効率な車室内の空調を提供することが可能となる。
本実施形態の車両用空調装置1は、切り替えドア20、送風機30a、30b、室外熱交換器40、室内熱交換器50、透過膜60、圧縮機70、四方弁80、および膨張弁90をケース10内に収納して構成されている。このため、車両に車両用空調装置1を搭載する製造工程を簡素化することができるので、車両の製造コストの低減を図ることができる。
本実施形態では、透過膜60は、通風路12、15の間の壁(境界壁)101に配置されている。このため、内気暖房モードでは、透過膜60は、通風路12内の空気から通風路15内の空気に向けて水蒸気を移動させることができる。これにより、通風路12を通過する空気を除湿することができる。したがって、通風路12、14を通過して車室内開口部14aから湿度の低い空気を車室内に吹き出すことができる。これに伴い、車室内の窓ガラスに曇りが生じることを防ぐことができる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、内気暖房モードにおいて通風路13内を通過する空気を除湿するために通風路12、15の間の境界に透過膜60を設けた例について説明したが、これに代えて、本実施形態では、通風路12、15の間の境界壁に熱交換器61を設けた例について説明する。
図10は本実施形態の車両用空調装置1の構成を示す断面図である。図11は、図10中の熱交換器61を上側から視た図である。
熱交換器61は、図11に示すように、通風路12、15の間に配置される板材61aと、板材61aから上下方向に亘って通風路12側に突出する複数の熱交換フィン61b(図中7つの熱交換フィン61bを示す)と、板材61aから上下方向に亘って通風路15側に突出する複数の熱交換フィン61c(図中7つの熱交換フィン61cを示す)とから構成される。
このように構成される車両用空調装置1において、内気暖房モードでは、熱交換器61を通して通風路15内の空気が通風路12内の空気から吸熱する。このため、熱交換器61によって通風路12内の空気が冷却される。これにより、熱交換器61のうち通風路12側では結露水が発生する。よって、通風路12内の空気を除湿することができる。
(第3実施形態)
上記第1実施形態では、内気暖房モードにおいて通風路13内を通過する空気を除湿するために通風路12、15の間の境界に透過膜60を設けた例について説明したが、これに代えて、本実施形態では、通風路12、15の間の境界壁にペルチェ素子62を設けた例について説明する。
図12は本実施形態の車両用空調装置1の構成を示す断面図である。図13は、図12中のペルチェ素子62を上側から視た図である。
本実施形態のペルチェ素子62の冷却面62aが通風路12側に配置され、ペルチェ素子62の加熱面62bが通風路15側に配置されている。このため、ペルチェ素子62によって通風路15内の空気が通風路12内の空気から吸熱する。このため、熱交換器61のうち通風路12側では結露水が発生する。よって、通風路12内の空気を除湿することができる。
(第4実施形態)
本実施形態では、上記第1実施形態において、通風路12から通風路15を通過した内気を通風路13、14側に案内して内気開口部14aから吹き出す内気除湿暖房モードを実施する例について説明する。
図14は本実施形態の車両用空調装置1の構成を示す断面図である。
本実施形態の車両用空調装置1は、図2の車両用空調装置1に通風路17およびドア18が追加されたものである。
通風路17は、通風路15の排出口から吹き出される空気を切り替え室19(すなわち、通風路13の入口側)に導くための案内通路である。切り替え室19は、通風路17の出口に対して上側で、かつ通風路13の入口に対して前側に設けられている。切り替え室19は、通風路13、17のそれぞれに連通するとともに、車室外開口部15aおよび車室外導入口13aにも連通している。
ドア18は、切り替え室19内に配置されて、通風路17の出口および車室内開口部13aのうちいずれか一方を通風路13の入口に連通する。ドア18は、駆動用電動機により回転される。駆動用電動機は、電子制御装置130によって制御される。
次に、本実施形態の内気除湿暖房モードについて説明する。
まず、電子制御装置130が駆動用電動機を回転制御してドア18を図14の状態にする。これに加えて、電子制御装置130は、図7の暖房モードと同様に、圧縮機70、送風機30a、30b、四方弁80、切り替えドア20(ドア駆動用電動機141)をそれぞれ制御する。
これに伴い、送風機30aによって、車室内開口部12aを通して通風路12に導入される内気は、切り替えドア20によって室外熱交換器40側に案内され、この案内された内気は室外熱交換器40によって冷却されて通風路17から切り替え室19に吹き出される。この吹き出される内気は、送風機30bによって、通風路13に導入される。この導入される内気は、切り替えドア20によって室内熱交換器50側に案内され、この案内された内気は室内熱交換器50によって再加熱されて車室内開口部14aから車室内に吹き出される。
以上により、内気が室外熱交換器40によって除湿され、この除湿された内気が室内熱交換器50によって加熱されて車室内開口部14aから車室内に吹き出される。
また、電子制御装置130が暖房モード(外気モード)を実施する際には、駆動用電動機によってドア18を図15の状態にする。このため、切り替え室19によって通風路17の出口と車室外開口部15aとの間を連通させるとともに、車室外導入口13aと通風路13の入口との間を連通させる。
さらに、電子制御装置130が冷房モード、換気モード等を実施する際には、駆動用電動機によってドア18を図15と同様に状態にする。
以上説明した本実施形態によれば、電子制御装置130が内気除湿暖房モードを実施することにより、車室内開口部12aを通して通風路12に導入される内気は室外熱交換器40によって除湿され、この除湿された内気が室内熱交換器50によって再加熱されて車室内開口部14aから車室内に吹き出される。これにより、室内熱交換器50によって加熱された内気を車室外に排出することなく、車室内の除湿を図ることができる。
(第5実施形態)
上記第1〜4実施形態では、四方弁80を用いて冷房モードおよび暖房モードを両立するように車両用空調装置1を構成した例について説明したが、これに代えて、四方弁80を用いることなく、冷房モードおよび暖房モードを両立するように車両用空調装置1を構成する例について説明する。
図16、図17に本実施形態の車両用空調装置1の断面図を示す。図16、図17において、図2と同一符号のものは、同一のものを示す。
本実施形態の室内熱交換器50は、通風路12内において配置されている。室内熱交換器50は、圧縮機70の入口と膨張弁90の出口との間に配置されている。このことにより、室内熱交換器50は、冷媒により内気を冷却する冷却用熱交換器として機能することになる。室外熱交換器40は、通風路13内に配置されている。室外熱交換器40は、圧縮機70の出口と膨張弁90の入口との間に配置されている。このことにより、室外熱交換器40は、冷媒により外気を加熱する加熱用熱交換器として機能することになる。送風機30aは、通風路14の上流側に配置されている。送風機30bは、通風路15の上流側に配置されている。
本実施形態では、室外熱交換器40および室内熱交換器50は、天地方向に平行に配置されている。送風機30a、30bとしては、例えば、クロスフローファンが用いられている。
本実施形態の電子制御装置130は、空調制御処理を実行する際に冷房モードおよび暖房モードを実施する。
電子制御装置130は、冷房モードを実施する際に、目標吹出温度TAOに対応する目標値TEOに基づいて圧縮機70の回転数制御を実施する。
電子制御装置130は、暖房モードを実施する際に、目標吹出温度TAOとメモリに記憶されるマップデータとに基づいて室外熱交換器40から吹き出される空気温度の目標値TCOを求め、この求められた目標値TEOに基づいて圧縮機70の回転数制御を実施する。
ここで、目標吹出温度TAOと目標値TCOとは、1対1で特定される関係にある。マップデータには、目標吹出温度TAOと目標値TCOとの関係が予め記憶されている。
次に、本実施形態の電子制御装置130の作動として冷房モードおよび暖房モードについて別々に説明する。
(冷房モード)
電子制御装置130は、送風機30a、30bをそれぞれ回転させる。これに加えて、上記第1実施形態の冷房モードと同様に、目標吹出温度TAOに対応する目標値TEOに基づいて圧縮機70の回転数制御を実施する。このため、圧縮機70から吐出される高温高圧冷媒は、室外熱交換器40を通して膨張弁90に流れ、この膨張弁90によって冷媒が減圧される。この減圧された冷媒は室内熱交換器50を通して圧縮機70に戻る。さらに、電子制御装置130は、ドア駆動用電動機141によって切り替えドア20を回転させて、図16に示すように、通風路13、15の間を連通して、かつ通風路12、14の間を連通する状態に設定する。
このとき、送風機30aによって、内気が車室内開口部12aを通して通風路12に導入される。この導入された内気は、室内熱交換器50において冷媒により冷却される。この冷却された内気は、切り替えドア20によって通風路14側に案内される。この案内された空気は車室内開口部14aから車室内に吹き出される。
さらに、送風機30bによって、外気が通風路13に導入され、この導入された外気は、室外熱交換器40において冷媒により加熱され、この加熱された外気は、切り替えドア20によって通風路15側に案内される。この案内された外気は送風機30bを通過した後車室外開口部15aから車室外に吹き出される。
以上により、内気を取り入れて車室内開口部14aへ内気を送風する第1の送風路と、外気を取り入れて車室外開口部15aへ外気を送風する第2の送風路とを形成する第1の送風パターンが実施されることになる。
(暖房モード)
電子制御装置130は、送風機30a、30bをそれぞれ回転させる。これに加えて、目標吹出温度TAOに対応する目標値TCOをメモリのマップデータから求め、この求められた目標値TCOに基づいて圧縮機70の回転数を制御する。これにより、圧縮機70の吐出冷媒量を制御して、熱交換器温度センサ135(図4参照)の検出温度Tcを目標値TCOに近づけることになる。検出温度Tcは、室外熱交換器40から吹き出される空気温度である。
例えば、熱交換器温度センサ135の検出温度Tcが目標値TCOよりも低いときには、検出温度Tcが目標値TCOに近づくほど、圧縮機70の回転数を低下させて圧縮機70の吐出冷媒量を減らす。その後、検出温度Tcが目標値TCOに到達すると、圧縮機70の回転を停止する。これにより、検出温度Tcを目標値TCOに近づけることができる。
そして、圧縮機70から吐出される高温高圧冷媒は、室外熱交換器40を通して膨張弁90に流れ、この膨張弁90によって冷媒が減圧される。この減圧された冷媒は室内熱交換器50を通して圧縮機70に戻る。
さらに、電子制御装置130は、ドア駆動用電動機141によって切り替えドア20を回転させて、図17に示すように、通風路13、14の間を連通して、かつ通風路12、15の間を連通する状態に設定する。
このとき、送風機30aによって、外気が車室外開口部13aを通して通風路13に導入される。この導入された空気は、室外熱交換器40において冷媒により加熱される。この加熱された外気は、切り替えドア20によって通風路14側に案内され、この案内された外気は送風機30aを通過した後に車室内開口部14aから車室内に吹き出される。
さらに、送風機30bによって、内気が車室内開口部12aを通して通風路12に導入される。この導入された空気は、室内熱交換器50によって冷却されて、この冷却された内気は、切り替えドア20によって通風路15側に案内される。この案内された空気は送風機30aを通過した後に車室外開口部15aから車室外に吹き出される。
以上により、内気を取り入れて車室外開口部15aへ内気を送風する第3の送風路と、外気を取り入れて外気を車室内開口部14a送風する第4の送風路とを形成する第2の送風パターンが実施されることになる。
以上説明した本実施形態によれば、電子制御装置130は、上記第1実施形態と同様に、冷房モードと暖房モードとを両立することができる。これに加えて、暖房モードにおいて、内気を室外熱交換器40に流すので、室外熱交換器40において内気から熱を回収するだけでなく、内気の熱によって室外熱交換器40に着霜することを防止することができる。
(第6実施形態)
上記第1の実施形態では、透過膜60の空気流れ下流側に車室外熱交換器40を配置した例について説明したが、これに代えて、本実施形態では、透過膜60の空気流れ上流側に車室外熱交換器40を配置した例について説明する。
図18に本実施形態の車両用空調装置1の断面図を示す。図18において、図2と同一符号のものは、同一のものを示す。
車両用空調装置1のケース10は、ファイアウォール2に対して車両前側(すなわち、エンジンルーム側)に配置されている。ケース10のうちケース部11aはケース部11bに対して車両前側に配置されている。外気導入口13aは、車室外開口部15aに対して車両後側に配置されて車両上側に開口している。内気導入口13bが外気導入口13aに隣接して設けられている。内気導入口13bはファイアウォール2を通して車両後方(すなわち、車室内側)に開口している。
本実施形態では、車室外開口部1aおよび内気導入口13bのうちいずれか一方を閉鎖するドア150が設けられている。ドア150は、駆動用電動機150aを介して電子制御装置130によって制御される。
車室外熱交換器40は、通風路13内において、外気導入口13aおよび内気導入口13bに対して下側に配置されて、水平方向に平行に配置されている。送風機30aは、通風路15内において、車室外熱交換器40に対して下側で車両前方に配置されている。送風機30bは、通風路14内において、透過膜60に対して上側で車両後方に配置されている。本実施形態の送風機30a、30bのファンとしては、クロスフローファンが用いられている。
透過膜60は、通風路13、14の間の境界壁に配置されている。透過膜60は、送風機30aに対して下側に配置されて、水平方向に平行に配置されている。内気導入口12aは、ファイアウォール2を通して車両後方(すなわち、車室内側)に開口している。外気導入口12bが内気導入口12aに隣接して設けられている。外気導入口12bは、下側に開口している。
熱交換器40は、通風路12、14の間において、外気導入口12bおよび内気導入口12aに対して車両前側に配置されて、水平方向に平行に配置されている。本実施形態では、外気導入口12bおよび内気導入口12aのうち一方を閉鎖するドア151が設けられている。ドア151は、駆動用電動機151aを介して電子制御装置130によって制御される。
なお、車室内開口部12aは、第1の車室内開口部に対応し、車室外開口部12bは、第1の車室外開口部に対応し、ドア15は第1のドアに対応し、車室内開口部13bは、第2の車室内開口部に対応し、車室外開口部13aは第2の車室外開口部に対応し、ドア15は第2のドアに対応している。
本実施形態では、図2の切り替えドア20および切り替え室16が廃止されている。
次に、本実施形態の車両用空調装置1の作動について説明する。
電子制御装置130は、空調制御処理を実行する際に、冷房モード、外気冷房モード、暖房モード、内気暖房モード、内外気混入暖房モード、および内気除湿暖房モードのうちいずれか1つのモードを実施する。以下、冷房モード、外気冷房モード、外気暖房モード、内気暖房モード、内外気混入暖房モード、および内気除湿暖房モードについて別々に説明する。
(冷房モード(内気モード))
電子制御装置130は、送風機30a、30bをそれぞれ回転させる。四方弁80によって、室外熱交換器40の入口と圧縮機70の出口との間を接続し、室内熱交換器50の出口と圧縮機70の入口との間を接続する。
これに加えて、駆動用電動機150aを制御してドア150を回転させて、外気導入口13aを開けて内気導入口13bを閉じた状態にする。このとき、送風機30aによって外気が、図19中矢印Ygの如く、外気導入口13aを通して通風路13に導入され、この導入された空気は、室外熱交換器40側に流れる。この流れた空気は室外熱交換器40によって加熱され、この加熱された外気は通風路15を通過して車室外開口部15aから車室外に吹き出される。
さらに、駆動用電動機151aを制御してドア151を回転させて、外気導入口12bを閉じて内気導入口12aを開けた状態にする。このとき、送風機30bによって内気が、図19中矢印Ynの如く、内気導入口12aを通して通風路12に導入され、この導入された内気は、室内熱交換器50側に流れる。この流れた内気は室内熱交換器50によって冷却され、この冷却された内気は通風路14を通過して車室内開口部14aから車室内に吹き出される。
(外気冷房モード)
本外気冷房モードは、上記冷房モードに対してドア151の位置が違うだけで、その他の作動は同様である。以下、本外気冷房モードと上記冷房モードとの間の共通な作動の説明を省略し、相違する作動について説明する。
本外気冷房モードは、駆動用電動機151aを制御してドア151を回転させて、外気導入口12bを開けて内気導入口12aを閉じた状態にする。
このため、送風機30bによって外気が、図20中矢印Ygaの如く、外気導入口12bを通して通風路12に導入され、この導入された外気は、室内熱交換器50側に流れる。この流れた外気は室内熱交換器50によって冷却され、この冷却された外気は通風路14を通過して車室内開口部14aから車室内に吹き出される。
以上により、外気を取り入れて外気を車室外に送風する第5の送風路(図20中矢印Yg参照)と外気を取り入れて外気を車室内に送風する第6の送風路(図20中矢印Yga参照)とを形成する第3の送風パターンを実施することができる。
(暖房モード(内気モード))
電子制御装置130は、送風機30a、30bをそれぞれ回転させる。四方弁80によって、室外熱交換器40の出口と圧縮機70の入口との間を接続し、室内熱交換器50の入口と圧縮機70の出口との間を接続する。
これに加えて、駆動用電動機150aを制御してドア150を回転させて、外気導入口13aを閉じて内気導入口13bを開けた状態にする。このとき、送風機30aによって内気が、図21中矢印Ynの如く、内気導入口13bを通して通風路13に導入され、この導入された空気は、室外熱交換器40によって冷却され、この冷却された内気は通風路15を通過して車室外開口部15aから車室外に吹き出される。
さらに、駆動用電動機151aを制御してドア151を回転させて、外気導入口12bを開けて内気導入口12aを閉じた状態にする。
このとき、送風機30bによって外気が、図21中矢印Ygaの如く、外気導入口12bを通して通風路12に導入され、この導入された外気は、室内熱交換器50によって加熱され、この加熱された外気は通風路14を通過して車室内開口部14aから車室内に吹き出される。
(内外気混入暖房モード)
本内外気混入暖房モードは、上記暖房モードに対してドア151の位置が違うだけで、その他の作動は同様である。以下、本内外気混入暖房モードと上記暖房モードとの間の共通の作動の説明を省略し、相違する作動について説明する。
本内外気混入暖房モードでは、駆動用電動機151aを制御してドア151を回転させて、外気導入口12bおよび内気導入口12aをそれぞれ開けた状態にする。このため、送風機30bによって内気が、図22中矢印Ygbの如く、内気導入口12aを通して通風路12に導入され、かつ外気が図22中矢印Ygaの如く、外気導入口12bを通して通風路12に導入される。この導入された内気と外気は、室内熱交換器50によって加熱され、この加熱された空気は通風路14を通過して車室内開口部14aから車室内に吹き出される。
以上により、内気を取り入れて内気を車室に送風する第7の送風路(図22矢印Ygb参照)と外気と内気を取り入れてこの取り込んだ外気と内気を車室内に送風する第8の送風路(図22矢印Yga参照)とを形成する第4の送風パターンを実施することができる。
(内気除湿暖房モード)
本内気除湿暖房モードは、上記暖房モードに対してドア150の位置が違うだけで、その他の作動は同様である。以下、本内気除湿暖房モードと上記暖房モードとの間の共通の作動の説明を省略し、相違する作動について説明する。
本内気除湿暖房モードは、駆動用電動機150aを制御してドア150を回転させて、外気導入口13aを開けて内気導入口13bを閉じた状態にする。このとき、送風機30aによって外気が、図23中矢印Ygの如く、外気導入口13aを通して通風路13に導入され、この導入された空気は、室外熱交換器40によって冷却され、この冷却された外気は通風路15を通過して車室外開口部15aから車室外に吹き出される。
さらに、駆動用電動機151aを制御してドア151を回転させて、外気導入口12bを閉じて内気導入口12aを開けた状態にする。このとき、送風機30bによって内気が、図21中矢印Ynの如く、内気導入口12aを通して通風路12に導入され、この導入された内気は、室内熱交換器50によって加熱され、この加熱された外気は通風路14を通過して車室内開口部14aから車室内に吹き出される。
以上説明した本実施形態によれば、ドア150、151を制御して、冷房モードおよび暖房モードだけでなく、外気冷房モード、外気暖房モード、内外気混入暖房モード、および内気除湿暖房モードを実施することができる。
ここで、図21の暖房モードでは、送風機30aによって内気導入口13bを通して通風路13に導入され内気を室外熱交換器40に流すので、室外熱交換器40において内気から熱を回収するだけでなく、内気の熱によって室外熱交換器40に着霜することを防止することができる。したがって、暖房効率を高めることができる。
図23の内気除湿暖房モードでは、室外熱交換器40において外気が冷却される際に、この外気から凝縮水(ドレン水)が発生する。このため、外気が室外熱交換器40によって除湿されることになる。
ここで、室外熱交換器40は、透過膜60に対して空気流れ上流側に配置されている。室外熱交換器40によって除湿された外気が透過膜60付近を通過することになる。このため、透過膜60において、内気導入口12aを通して通風路12に導入され内気から室外熱交換器40を通過した外気側に多量の水蒸気を移動させることができる。したがって、車室内開口部14aから湿度の低い内気を車室内に吹き出すことができる。
(第7実施形態)
本第7実施形態では、上記第6実施形態において、室外熱交換器40から透過膜60の表面付近を通過する空気量を制限するための制限部材として平板160が設けられている。
図24、図25に本実施形態の車両用空調装置1を示す。図24は、本実施形態の車両用空調装置1の斜視図、図25は、本実施形態の車両用空調装置1が車両に搭載されている状態を車両左右方向から視た図である。
本実施形態の車両用空調装置1では、ケース部11aはケース部11bに対して車両左側に配置されている。本実施形態のケース部11bは、上記第6実施形態と同様に、図示しない圧縮機、四方弁、および膨張弁を収納して冷凍サイクル部を構成する。
本実施形態の透過膜60は、送風機30a側から送風機30b側に対して凸になる湾曲状に形成されている。平板160は、透過膜60に対して室外熱交換器40側に配置されて、室外熱交換器40に対して隙間を開け、かつ室外熱交換器40に対して沿うように湾曲状に形成されている。
以上のように構成される本実施形態では、図26に示す冷房モード(内気モード)を実施する際に、平板160によって高温高湿の外気が透過膜60の表面を通過する風量(図27中矢印Sa参照)を制限する。このため、室外熱交換器40を通過した外気側から室内熱交換器50を通過した内気側に透過膜60を通じて進入する水分量を抑制することができる。これにより、内気の過剰な加湿およびこの加湿空気を冷却除湿するために必要な余分なエネルギの消費を抑制することができる。
本実施形態では、冷凍サイクル装置で冷房モードを実施する上で、室外熱交換器40を通過する外気の風量を、室内熱交換器50を通過する内気の風量に比べて多くする必要がある。
例えば、冷房モードを実施する際に、高湿度の外気が室外熱交換器40を通過する場合、平板160を設けない場合には、外気側から透過膜60を通じて内気側に大量の水分が進入する。
これに対して、本実施形態では、上述の如く、平板160を用いて透過膜60の表面を通過する外気の風量を制限する。このため、外気側から透過膜60を通じて内気側に進入する水分量を制限することができる。したがって、冷凍サイクル装置における冷房モードの実施と、外気側から内気側に進入する水分量の制限とを両立することができる。
なお、透過膜60と平板160の距離を狭めるほど透過膜60表面を通過する風量が抑制されるため、外気側から内気側へ透過膜60を通じて進入する水分量(矢印Sb参照)は抑制できるものの、内気を加熱して車室内に吹き出す暖房モード(図27参照)における除湿能力も抑制されてしまう。このため、上記暖房モード時における除湿性能を確保できる範囲で平板160を透過膜60に近づけることが望ましい。
(第8実施形態)
本実施形態では、上記第7実施形態の車両用空調装置1の外気導入口12b、13aおよび車室外開口部15aに、空気の流れを整流するカウルをそれぞれ設ける例について説明する。
図28、図29に本実施形態の車両用空調装置1の構成を示す。図28および図29に示すように、外気導入口13a、12bおよび車室外開口部15aにカウル170、171、172を設ける。
カウル171は、当該自動車の外気導入口(以下、車両外気導入口という)から外気導入口12bに外気を導くガイドである。車両外気導入口は、その空気圧が自動車の走行時に自動車の周囲を通過する空気流によって外気導入口12b内の空気圧に対して正圧になる部位に配置されている。
カウル170は、車両外気導入口から外気導入口13aに外気を導くガイドである。当該車両外気導入口は、その空気圧が自動車の走行時に自動車の周囲を通過する空気流によって外気導入口13a内の空気圧に対して正圧になる部位に配置されている。
カウル172は、車室外開口部15aから当該自動車の排気口(以下、車両排気口という)に空気を導くガイドである。当該車両排気口は、その空気圧が自動車の走行時に自動車の周囲を通過する空気流によって車室外開口部15a内の空気圧に対して負圧になる部位に配置されている。
なお、本実施形態の車両外気導入口としては、例えば、車両のうち進行方向の前側部位、或いはフロントエンジン型の車両においてエンジンルームの蓋部に設けられる。車両排気口としては、車両の底部に設けられる。
このように構成される本実施形態において、車両外気導入口から外気導入口13aを通して外気を取り込んでこの取り込んだ外気を車室外開口部15aから車両排気口を通して車室外に排気する冷房モード(図29参照)を実施する際には、
カウル170が外気を車両外気導入口から外気導入口13aに導くことができる。これに加えて、車両走行時に車両前方から加わる風圧(すなわち、ラム圧)に関わらず、カウル172は、車室外開口部15aから吹き出される排気を車両排気口に導くことができる。
同様に、車両外気導入口から外気を取り込んで車両排気口から車室外に排気する暖房モード(図30参照)においても、カウル170が外気を車両外気導入口から外気導入口13aに導くことができる。カウル172が車室外開口部15aから吹き出される排気を車両排気口に導くことができる。
また、車両外気導入口から外気導入口12bを通して外気を取り込んで車室内開口部14aから車室内に吹き出す暖房モード(図31参照)においても、カウル171が外気を車両外気導入口から外気導入口12bに導くことができる。
以上説明した本実施形態によれば、カウル170(171)は、車両外気導入口から外気導入口12b(13a)に外気を導くガイドである。車両外気導入口は、その空気圧が自動車の走行時に自動車の周囲を通過する空気流によって外気導入口12b(13a)内の空気圧に対して正圧になる部位に配置されている。このため、ラム圧を積極的に利用して、車両外気導入口から外気導入口12b(13a)に外気を流すことができる。
さらに、カウル172は、車室外開口部15aから車両排気口に空気を導くガイドである。当該車両排気口は、その空気圧が自動車の走行時に自動車の周囲を通過する空気流によって車室外開口部15a内の空気圧に対して負圧になる部位に配置されている。このため、ラム圧に関わらず、車室外開口部15aから車両排気口に空気を流すことができる。
(他の実施形態)
上述の第4実施形態では、通風路12、15の間の境界壁に除湿手段を設けない例について説明したが、これに代えて、通風路12、15の間の境界壁に除湿手段としての透過膜60を設けるようにしてもよい。また、透過膜60に代えて、図11の熱交換器61、或いは、図13のペルチェ素子62を設けるようにしてもよい。
上述の第6〜第8の実施形態では、通風路12、15の間の境界壁に除湿手段としての透過膜60を設けた例について説明したが、これに代えて、図11の熱交換器61、或いは、図13のペルチェ素子62を設けるようにしてもよい。
上述の第1〜第4、第6〜第8の実施形態において、暖房モードにて室外熱交換器40で外気を冷却する際に、次の(1)、(2)のように、室外熱交換器40に霜着することを避けるようにしてもよい。
(1)例えば、上述の第1の実施形態では、室外熱交換器40の空気流れ上流側の温度と湿度とを検出する温湿度センサ41と室外熱交換器40の温度を検出する温度センサ42とを追加する。そして、電子制御装置130は、温湿度センサ41により検出される湿度と温度により室外熱交換器40に流れる空気(外気)の霜点を算出する。ここで、霜点とは、露点温度が零度よりも低い場合の露点温度のことである。そして、この算出される霜点よりも温度センサ42の検出温度が高くなるように圧縮機70を制御する。例えば、圧縮機70から室外熱交換器40に流れる冷媒量を減らすことにより、室外熱交換器40の温度を霜点よりも高くすることができる。これにより、室外熱交換器40に霜着することを避けることができる。
ここで、温度センサ42としては、室外熱交換器40のうち空気下流側の温度を検出する温度センサ、或いは室外熱交換器40から吹き出される空気温度を検出する温度センサを用いてもよい。
(2)例えば、上述の第1の実施形態において、温湿度センサ41および温度センサ42以外に、通風路13に内気を導入するための内気導入口13bと、内気導入口13bから導入される内気導入量と外気導入口13bから導入される外気導入量との比率を変えるためのドア13cと、ドア13cを回転させる電動機13dとを追加する。そして、電子制御装置130は、温湿度センサ41により検出される湿度と温度により室外熱交換器40に流れる空気(外気)の霜点を算出する。そして、この算出される霜点よりも温度センサ42の検出温度が高くなるように電動機13dによってドア13cの位置を調整して、内気導入量と外気導入量との比率を制御する。
例えば、温度センサ42の検出温度が室外熱交換器40に流れる空気の霜点よりも低いときには、通風路13に導入する空気量のうち内気導入量を増大させるように電動機13dによってドア13cの位置を調整する。これにより、室外熱交換器40に流れる空気温度を高くすることができる。したがって、室外熱交換器40の温度を霜点よりも上げることができる。これにより、室外熱交換器40に霜着することを避けることができる。
上述の第1〜第8の実施形態では、本発明の車両用空調装置1をファイアウォール2に対してエンジンルーム3側に配置した例について説明したが、これに代えて、図34に示すように、本発明の車両用空調装置1をファイアウォール2の貫通穴2aを通してエンジンルーム3側から車室内4側に亘って配置してもよい。或いは、図35に示すように、本発明の車両用空調装置1をファイアウォール2に対して車室内4側に配置してもよい。図34、図35の車両用空調装置1は、車両用空調装置を示している。
上述の第1〜第8の実施形態では、熱交換器温度センサ134として、室内熱交換器50から吹き出される空気温度Teを検出するセンサを用いた例について説明したが、これに代えて、熱交換器温度センサ134として、室内熱交換器50のうち空気流れ下流側表面温度を検出するセンサを用いてもよい。
同様に、熱交換器温度センサ135として、室外熱交換器40から吹き出される空気温度Tcを検出するセンサに限らず、室外熱交換器40のうち空気流れ下流側表面温度を検出するセンサを用いてもよい。
上述の第7、第8の実施形態では、ケース部11aをケース部11bに対して車両左側に配置した例について説明したが、これに代えて、ケース部11aをケース部11bに対して車両右側に配置してもよい。
上述の第1〜第4の実施形態では、送風機30a、30bとして、シロッコファンを用いた例について説明したが、これに限らず、送風機30a、30bとして、シロッコファン以外の軸流ファン、ターボファン、斜流ファン、クロスフローファンのいずれでもよく、その組み合わせでもよい。
上述の第5〜第8の実施形態では、送風機30a、30bとして、クロスフローファンを用いた例について説明したが、これに限らず、送風機30a、30bとして、クロスフローファン以外の軸流ファン、ターボファン、斜流ファン、シロッコファンのいずれでもよく、その組み合わせでもよい。
上述の第8の実施形態では、車両外気導入口から外気を外気導入口12b(13a)に導くためのガイドとしてカウル171(170)を設けた例について説明したが、これに代えて、車両外気導入口から外気を外気導入口12b(13a)に導くためのガイドとして配管を設けるようにしてもよい。同様に、車室外開口部15aから空気を車両排気口導くガイドとしては、カウル172に代えて、配管を設けるようにしてもよい。
なお、本発明を実施する際には、上述の第1〜第8の実施形態および各他の実施形態のうち、適宜組合せ可能な2つ以上の実施形態を組み合わせて実施してもよい。
1 車両用空調装置
2 ファイアウォール
10 ケース
11a ケース部
11b ケース部
12 通風路
13 通風路
14 通風路
15 通風路
20 切り替えドア
30a 送風機
30b 送風機
40 室外熱交換器
50 室内熱交換器
60 透過膜
61 熱交換器
62 ペルチェ素子
70 圧縮機
80 四方弁
90 膨張弁

Claims (7)

  1. 車室内の空気または車室外の空気を取り入れて車室内へ空気を送風する第1の送風路(12、14)と、
    車室内の空気または車室外の空気を取り入れて車室外へ空気を送風する第2の送風路(13、15)と、
    前記第1の送風路(12、14)に対する前記車室内の空気または前記車室外の空気の取り入れを切り替える第1の内外気切替ドア(151)と、
    前記第2の送風路(13、15)に対する前記車室内の空気または前記車室外の空気の取り入れを切り替える第2の内外気切替ドア(150)と、
    前記第1の送風路(12、14)に設けられ、車室内へ向かって流れる空気と冷凍サイクル装置の冷媒との間で熱交換する第1の熱交換器(50)と、
    前記第2の送風路(13、15)に設けられ、車室外へ向かって流れる空気と前記冷凍サイクル装置の冷媒との間で熱交換する第2の熱交換器(40)と、
    前記第1の送風路(12、14)内を通過する空気を除湿する除湿部材(60、61、62)と、を備え、
    前記除湿部材は、前記第2の熱交換器(40)の空気下流側に配置されており、
    前記車室内を暖房する暖房モードでは、前記第2の熱交換器(40)の冷媒が前記第2の送風路(13、15)を通過する空気を冷却し、かつ、前記第1の熱交換器(50)の冷媒が前記第1の送風路(12、14)を通過する空気を加熱することにより前記車室内の暖房を実施することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 車室内の空気または車室外の空気を取り入れて車室内へ空気を送風する第1の送風路(12、14)と、
    車室内の空気または車室外の空気を取り入れて車室外へ空気を送風する第2の送風路(13、15)と、
    前記第1の送風路(12、14)に対する前記車室内の空気または前記車室外の空気の取り入れを切り替える第1の内外気切替ドア(151)と、
    前記第2の送風路(13、15)に対する前記車室内の空気または前記車室外の空気の取り入れを切り替える第2の内外気切替ドア(150)と、
    前記第1の送風路(12、14)に設けられ、車室内へ向かって流れる空気と冷凍サイクル装置の冷媒との間で熱交換する第1の熱交換器(50)と、
    前記第2の送風路(13、15)に設けられ、車室外へ向かって流れる空気と前記冷凍サイクル装置の冷媒との間で熱交換する第2の熱交換器(40)と、
    前記第1の送風路(12、14)内を通過する空気を除湿する除湿部材(60、61、62)と、
    前記第2の送風路(13、15)の入口側から前記除湿部材(60、61、62)側に流れる空気量を制限する制限部材(160)と、を備え、
    前記車室内を暖房する暖房モードでは、前記第2の熱交換器(40)の冷媒が前記第2の送風路(13、15)を通過する空気を冷却し、かつ、前記第1の熱交換器(50)の冷媒が前記第1の送風路(12、14)を通過する空気を加熱することにより前記車室内の暖房を実施することを特徴とする車両用空調装置。
  3. 車室内の空気が通過する第1の通風路(12)と、
    車室外の空気が通過する第2の通風路(13)と、
    前記車室内へ向かって空気が通過する第3の通風路(14)と、
    前記車室外へ向かって空気が通過する第4の通風路(15)とを備え、
    前記第1の通風路(12)と前記第3の通風路(14)とにより、前記車室内の空気を取り入れて車室内へ空気を送風する第1の送風路(12、14)が構成され、
    前記第2の通風路(13)と前記第4の通風路(15)とにより、車室外の空気を取り入れて車室外へ空気を送風する第2の送風路(13、15)が構成され、
    前記第1の通風路(12)と前記第4の通風路(15)とにより、車室内の空気を取り入れて車室外へ空気を送風する第3の送風路(12、15)が構成され、
    前記第2の通風路(13)と前記第3の通風路(14)とにより、車室外の空気を取り入れて車室内へ空気を送風する第4の送風路(13、14)が構成され、
    さらに、前記第1の送風路(12、14)と前記第2の送風路(13、15)とをそれぞれ形成できる第1の送風パターンと、前記第3の送風路(12、15)と前記第4の送風路(13、14)とをそれぞれ形成できる第2の送風パターンとを切り替える送風パターン切替機構(20、30a、30b)と、
    前記第3の通風路(14)に設けられ、車室内へ向かって流れる空気と冷凍サイクル装置の冷媒との間で熱交換する室内熱交換器(50)と、
    前記第4の通風路(15)に設けられ、車室外へ向かって流れる空気と前記冷凍サイクル装置の冷媒との間で熱交換する室外熱交換器(40)と、を備え、
    前記送風パターン切替機構は、前記第1、第2の通風路(12、13)のうちいずれか一方の通風路を通過する空気を前記第3の通風路(14)の入口側に導くとともに、前記第1、第2の通風路(12、13)のうち他方の通風路を通過する空気を前記第4の通風路(15)の入口側に導く切り替えドア(20)を有しており、
    前記冷凍サイクル装置には、前記冷媒を圧縮する圧縮機(70)と、前記室内熱交換器(50)および前記室外熱交換器(40)のうちいずれか一方の熱交換器の入口と前記圧縮機の出口との間を接続し、前記室内熱交換器(50)および前記室外熱交換器(40)のうち他方の熱交換器の出口と前記圧縮機の入口との間を接続する四方弁(80)と、を備えることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 前記送風パターン切替機構は、
    前記第1、第2の通風路(12、13)のうちいずれか一方の通風路から空気を吸い込んで前記第4通風路(15)側に吹き出す第1の送風機(30a)と、
    前記第1、第2の通風路(12、13)のうちいずれか一方の通風路から空気を吸い込んで前記第3通風路(14)側に吹き出す第2の送風機(30b)と、を備えることを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  5. 前記切り替えドア(20)が前記第1の通風路(12)を通過する前記車室内空気を前記第3の通風路(14)の入口側に導くとともに、前記第2の通風路(13)を通過する前記車室外空気を前記第4の通風路(15)の入口側に導くことにより、前記第1の送風路(12、14)と前記第2の送風路(13、15)とをそれぞれ形成できる前記第1の送風パターンを設定し、かつ、前記四方弁(80)が前記室外熱交換器(40)の入口と前記圧縮機(70)の出口との間を接続して前記室内熱交換器(50)の出口と前記圧縮機(70)の入口との間を接続することにより冷房モードを設定し、
    前記冷房モードでは、前記第3の通風路(14)を通過する前記車室内空気を前記室内熱交換器(50)にて冷却するとともに、前記第4の通風路(15)を通過する前記車室外空気を前記室外熱交換器(40)にて加熱することを特徴とする請求項3または4に記載の車両用空調装置。
  6. 前記切り替えドア(20)が前記第2の通風路(13)を通過する前記車室外空気を前記第3の通風路(14)の入口側に導くとともに、前記第1の通風路(12)を通過する前記車室内空気を前記第4の通風路(15)の入口側に導くことにより、前記第3の送風路(12、15)と前記第4の送風路(13、14)とをそれぞれ形成できる第2の送風パターンを設定し、かつ、前記四方弁(80)が前記室内熱交換器(50)の入口と前記圧縮機(70)の出口との間を接続して前記室外熱交換器(40)の出口と前記圧縮機(70)の入口との間を接続することにより暖房モードを設定し、
    前記暖房モードでは、前記第3の通風路(14)を通過する前記車室外空気を前記室内熱交換器(50)にて加熱するともに、前記第4の通風路(15)を通過する前記車室内空気を前記室外熱交換器(40)にて冷却することを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  7. 前記切り替えドア(20)が前記第1の通風路(12)を通過する前記車室内空気を前記第3の通風路(14)の入口側に導くとともに、前記第2の通風路(13)を通過する前記車室外空気を前記第4の通風路(15)の入口側に導くことにより、前記第1の送風路(12、14)と前記第2の送風路(13、15)とをそれぞれ形成できる第1の送風パターンを設定し、かつ、前記四方弁(80)が前記室内熱交換器(50)の入口と前記圧縮機(70)の出口との間を接続して前記室外熱交換器(40)の出口と前記圧縮機(70)の入口との間を接続することにより暖房モードを設定し、
    前記暖房モードでは、前記第3の通風路(14)を通過する前記車室内空気を前記室内熱交換器(50)にて加熱するとともに、前記第4の通風路(15)を通過する前記車室外空気を前記室外熱交換器(40)にて冷却することを特徴とする請求項3または4に記載の車両用空調装置。
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