JP6133811B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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本発明は、車両用空調装置に関するものである。
電気自動車等、車両駆動源としてエンジンを具備していない車両においては、暖房運転時にエンジンの冷却水を利用することができないことから、従来のクーラサイクルに代えてヒートポンプサイクルを利用した車両用空調装置が採用されている。ヒートポンプサイクルを利用した車両用空調装置では、コンプレッサから吐出される冷媒流れを切り替えることで、冷房運転と暖房運転との切替運転を行っている。
しかしながら、ヒートポンプサイクルを利用した車両用空調装置にあっては、暖房運転及び冷房運転によって冷媒流れが異なるため、上述したクーラサイクルを利用したものに比べて各種配管や弁、継手等の付帯部品が多い。そのため、部品点数の増加に伴い、以下のような課題がある。
第1に、上述した付帯部品からの伝熱や流路抵抗の増加により、空調性能が悪化する。
第2に、付帯部品の増加が、装置コストの増加や、生産効率の低下に繋がる。
第3に、付帯部品の増加に伴い、冷媒封入量が増加し、これによっても装置コストの増加や、また装置重量の増加に繋がる。
第4に、付帯部品の増加に伴い、各種配管や弁、継手等の連結部分からの冷媒漏れのおそれがあり、空調装置のシステム信頼性が低下する。
そこで、例えば下記特許文献1には、ハウジング内に収容されたコンデンサ及びエバポレータと、これらコンデンサ及びエバポレータのうち、何れかを通過するようにケーシング内での空気流れを調整する調整機構と、を備える構成が開示されている。
特表2007−529352号公報
しかしながら、上述した特許文献1の構成にあっては、コンプレッサで圧縮された冷媒がコンデンサで効果的に冷却(放熱)されず、冷媒が液化し難いという課題がある。この場合には、エバポレータに十分な冷媒が供給されず、空調性能を向上させる点で改善の余地があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、上述した事情に考慮してなされたもので、空調性能の高い車両用空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載した発明は、コンプレッサ(例えば、実施形態におけるコンプレッサ42)から吐出される冷媒により放熱するコンデンサ(例えば、実施形態におけるコンデンサ43)と、前記コンデンサから流出する冷媒を膨張させて吸熱させるエバポレータ(例えば、実施形態におけるエバポレータ44)と、を備えた車両用空調装置(例えば、実施形態における車両用空調装置1)において、車両の暖房時、冷房時、及び除湿暖房時に対応して空気流れを切り替える切替手段(例えば、実施形態における第1ダンパー31及び第2ダンパー32)を備え、前記切替手段は、車両の暖房時、前記コンデンサを通して空気を車室内に流出させ、前記車両の冷房時、前記エバポレータを通して空気を前記車室内に流出させ、前記車両の除湿暖房時、前記エバポレータ及び前記コンデンサを順に通して空気を前記車室内に流出させ、前記エバポレータは、前記コンデンサよりも上方に配置されるとともに、前記エバポレータに付着する凝縮水を下方に向けて案内しうるように構成され、前記エバポレータと前記コンデンサとは、膨張弁(例えば、実施形態における膨張弁46)を備えた連結部(例えば、実施形態における連結部45)を間に挟んで連設され、前記凝縮水の少なくとも一部は、前記エバポレータ及び前記連結部を伝って前記コンデンサに到達することを特徴とする。
請求項2に記載した発明では、前記エバポレータは、前記コンデンサに連設されていることを特徴とする。
請求項に記載した発明では、前記コンプレッサは、前記エバポレータよりも下方に配置されていることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、車両の暖房時には、空気がコンデンサを通過する際にコンデンサとの間で熱交換により加熱されることで、車室内に温風を供給することができる。
また、車両の冷房時には、空気がエバポレータを通過する際にエバポレータにおける吸熱によって冷却されることで、車室内に冷風を供給することができる。
車両の除湿暖房時には、空気がエバポレータを通過する際にエバポレータにおける吸熱によって露点以下まで冷却されることで、除湿される。その後、除湿された空気がコンデンサを通過することで、上述した暖房時と同様に、温風となって車室内に供給される。
このように、車両用空調装置内での空気流れを切り替えるだけで、冷房、暖房、及び除湿暖房を切り替えることができるため、従来のヒートポンプサイクルのように冷媒流れを切り替えて各種運転を切り替える構成に比べて、部品点数の削減を図ることができる。
その結果、低コスト化や生産効率の向上、軽量化、簡素化等を図ることができる。
また、部品点数の削減に伴い、伝熱面積や流路抵抗の増加を抑制できるため、空調性能の向上も図ることができる。
さらに、各部品の連結部分からの冷媒漏れも抑制できるため、システム信頼性の向上を図ることができる。
ここで、上述した各種運転時において、エバポレータを通過する空気がエバポレータを通過する際に露点以下まで冷却されると、空気中の水分が凝縮して、エバポレータに凝縮水となって付着する。
本発明の構成では、エバポレータがコンデンサよりも上方に配置されているため、エバポレータに付着した凝縮水は、エバポレータを伝って下方に向けて流通する。その後、凝縮水は、エバポレータの下方に配置されたコンデンサに到達してコンデンサ(例えば、スーパーヒート部(過熱部))を冷却する。
このように、エバポレータに付着する凝縮水を用いてコンデンサを冷却することができるので、コンデンサを流通する冷媒を効果的に冷却できる。その結果、エバポレータに向けて液相の冷媒が供給され易くなるので、空調性能を向上させることができる。
また、エバポレータがコンデンサに連設されているため、エバポレータに付着した凝縮水がコンデンサに供給され易くなる。また、例えばコンデンサ及びエバポレータを接続する配管等を短縮することができる。これにより、部品点数の更なる削減を図ることができるとともに、コンデンサ及びエバポレータ間を流通する際の冷媒の圧力損失を低減できる。
請求項に記載した発明によれば、エバポレータの下方にコンプレッサが配置されているため、エバポレータに付着する凝縮水を用いてコンプレッサを冷却することができる。
本発明の実施形態における車両用空調装置の構成図(側面図)である。 冷房運転を説明するための説明図であって、図1に相当する構成図である。 冷房運転を説明するための説明図であって、空気流れ、及び冷媒流れを説明するための図である。 暖房運転を説明するための説明図であって、図1に相当する構成図である。 暖房運転を説明するための説明図であって、空気流れ、及び冷媒流れを説明するための図である。 除湿暖房運転を説明するための説明図であって、図1に相当する構成図である。 除湿暖房運転を説明するための説明図であって、空気流れ、及び冷媒流れを説明するための図である。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明における前後上下左右等の向きは、特に記載が無ければ車両における向きと同一とする。また、以下で用いる図面において、矢印FRは車両の前方を示し、矢印UPは車両の上方を示している。
[車両用空調装置]
図1は車両用空調装置の構成図(側面図)である。
図1に示すように、本実施形態の車両用空調装置1は、例えば車両駆動源としてエンジン(内燃機関)等を具備していない車両(例えば、電気自動車等)に搭載されている。具体的に、車両用空調装置1は、ケーシング10と、冷媒が循環可能なヒートポンプサイクル11と、を主に備えている。
ケーシング10は、例えば前後方向に長い箱型とされ、前後方向の中央部において車室2とモータルーム3とを区画するダッシュボード4を貫通するように配設されている。すなわち、ケーシング10は、前部がダッシュボード4に対してモータルーム3側に突出し、後部が車室2側に突出した状態で配設されている。
ケーシング10のうち、前後両端部には、上方に向けて突出する一対の導入ダクト(第1導入ダクト12及び第2導入ダクト13)が形成されている。
第1導入ダクト12は、ケーシング10の前端部に位置するとともに、車幅方向の一方側に向けて開口する図示しない第1空気取り込み口を有している。また、第1導入ダクト12内には、第1ブロワ14が収納されている。第1ブロワ14は、第1空気取り込み口内を通してケーシング10内に内気または外気(以下、まとめて空気という場合がある)を取り込む。
第2導入ダクト13は、ケーシング10の後端部に位置するとともに、車幅方向の他方側に向けて開口する図示しない第2空気取り込み口を有している。また、第2導入ダクト13内には、第2ブロワ15が収納されている。第2ブロワ15は、第2空気取り込み口を通してケーシング10内に空気を取り込む。
ケーシング10には、ケーシング10内を流通した空気をケーシング10外に向けて吹き出す複数の吹き出し口21〜23が形成されている。具体的に、各吹き出し口21〜23は、下方に向けて開口する下方吹き出し口21と、後方に向けて開口する後方吹き出し口22と、上方に向けて開口する上方吹き出し口23と、を有している。
下方吹き出し口21は、ケーシング10の下壁部に形成され、ケーシング10内とモータルーム3内とを連通可能としている。
後方吹き出し口22は、ケーシング10のうち下方吹き出し口22よりも後方に形成され、ケーシング10内と車室2内とを連通可能としている。
また、ケーシング10には、下方吹き出し口21及び後方吹き出し口22の開閉を切り替える第1ダンパー(切替手段)31が設けられている。具体的に、第1ダンパー31は、下方吹き出し口21が開放された(後方吹き出し口22が閉塞された)冷却位置D1と、後方吹き出し口22が開放された(下方吹き出し口21が閉塞された)加熱位置D2と、の間を図示しない駆動手段の駆動によって回動可能とされている(図中矢印A1参照)。
すなわち、第1ダンパー31が冷却位置D1にある場合には、下方吹き出し口21から吹き出される空気がモータルーム3内に排出される。一方、第1ダンパー31が加熱位置D2にある場合には、後方吹き出し口22から吹き出される空気が、車室2に設けられた供給口を通して車室2内(足元や、上半身、デフロスタ)等)に暖房用(または除湿暖房用)の温風として供給される。
上方吹き出し口23は、ケーシング10の上壁部において、ダッシュボード4を前後方向に跨るように形成されている。したがって、ケーシング10内は、上方吹き出し口23を通してモータルーム3内及び車室2内それぞれに連通可能とされている。
そして、ケーシング10には、上方吹き出し口23の開口方向をモータルーム3側または車室2側に切替可能な第2ダンパー(切替手段)32が設けられている。具体的に、第2ダンパー32は、上方吹き出し口23が車室2側のみに連通する(モータルーム3側が閉塞された)冷却位置E1と、モータルーム3側のみに連通する(車室2側が閉塞された)加熱位置E2と、の間を図示しない駆動手段の駆動によって回動可能とされている(図中矢印A2参照)。
すなわち、第2ダンパー32が冷却位置E1にある場合には、上方吹き出し口23から吹き出される空気が、図示しない供給口を通して車室2内に冷房用の冷風として供給される。一方、第2ダンパー32が加熱位置E2にある場合には、上方吹き出し口23から吹き出される空気がモータルーム3内に排出される。なお、上方吹き出し口23には、後述する除湿暖房運転において、上方吹き出し口23からモータルーム3内に排出される空気を第1導入ダクト12に導く図示しない案内経路が接続されていても構わない。
ヒートポンプサイクル11は、例えば熱交換ユニット41及びコンプレッサ42を備え、これら熱交換ユニット41及びコンプレッサ42の間で冷媒が循環可能とされている。
熱交換ユニット41は、ケーシング10内において、ダッシュボード4を前後方向に跨る位置に、後方に向かうに従い上方に向けて傾斜した状態で配置されている。そして、ケーシング10内は、熱交換ユニット41により前後方向で区画されている。
熱交換ユニット41は、コンデンサ43及びエバポレータ44が連結部45を介してろう付け等により一体化されて構成されている。この場合、熱交換ユニット41のうち、コンデンサ43はケーシング10内における前側に配置され、エバポレータ44はケーシング10内における後側で、かつコンデンサ43よりも上方に配置されている。なお、上述した熱交換ユニット41は、水平面に対する傾斜角θが17°以上90°以下の範囲で設置されることが好ましい。これにより、平地を走行する際に限らず、登坂路等の上り勾配を有する道路を走行する際等も含め、道路状況に依らずエバポレータ44がコンデンサ43よりも上方に配置されることになる。
コンデンサ43は、内部を流通する高温かつ高圧の冷媒によって放熱可能に構成され、例えば、ケーシング10内においてコンデンサ43の周囲を通過する空気との間で熱交換を行う。コンデンサ43は、ケーシング10内のモータルーム3側において、第1導入ダクト12と下方吹き出し口21との間を仕切るように配置されている。すなわち、コンデンサ43には、上方から下方に向けて空気が通過するように構成されている。
コンデンサ43は、コンプレッサ42から吐出される冷媒が流通する入口側流路43aと、入口側流路43aの下流端(下端部)に接続された出口側流路43bと、を有している。入口側流路43a及び出口側流路43bは、上下に折り返され、側面視でU字状を呈している。この場合、入口側流路43aは、出口側流路43bよりも下方に位置している。すなわち、入口側流路43a及び出口側流路43bは、ケーシング10内において、コンデンサ43を通過する空気の温度勾配と、コンデンサ43の各流路43a,43bを通過する冷媒の温度勾配と、が一致するようにコンデンサ43が配置されている。
エバポレータ44は、内部を流通する低圧の冷媒と、ケーシング10内の空気と、の間で熱交換を行ない、例えば冷媒が蒸発する際の吸熱によって、エバポレータ44の周囲を通過する空気を冷却する。エバポレータ44は、ケーシング10内の車室2側において、第2導入ダクト13と上方吹き出し口23との間を仕切るように配置されている。すなわち、エバポレータ44には、下方から上方に向けて空気が通過するように構成されている。
エバポレータ44は、コンデンサ43を流通した冷媒が流通する入口側流路44aと、入口側流路44aの下流端(上端部)に接続された出口側流路44bと、を有している。入口側流路44a及び出口側流路44bは、上下に折り返され、側面視でU字状を呈している。この場合、入口側流路44aは、出口側流路44bよりも上方に位置している。すなわち、入口側流路44a及び出口側流路44bは、ケーシング10内において、エバポレータ44を通過する空気の温度勾配と、エバポレータ44の各流路44a,44bを通過する冷媒の温度勾配と、が一致するようにエバポレータ44が配置されている。
このように、本実施形態の熱交換ユニット41は、ケーシング10内において、コンデンサ43及びエバポレータ44を通過する空気の温度勾配と、コンデンサ43及びエバポレータ44の各流路43a,43b,44a,44bを通過する冷媒の温度勾配と、が一致するように配置されているため、温度効率の向上を図ることができる。
連結部45は、コンデンサ43の出口側流路43bと、エバポレータ44の入口側流路44aと、を接続する膨張弁46を備えている。膨張弁46は、コンデンサ43から排出された冷媒を膨張させ、低温かつ低圧で気液2相の霧状の冷媒をエバポレータ44の入口側流路44aに吐出する。なお、膨張弁46に代えてディフューザ等を採用しても構わない。
ここで、熱交換ユニット41の外周面は、後方に向かうに従い上方に向けて傾斜する傾斜面になっている。そのため、熱交換ユニット41のうち、エバポレータ44や連結部45の外周面は、エバポレータ44に付着する凝縮水W(図2等参照)を下方(コンデンサ43やコンプレッサ42等)に向けて案内する案内部を構成している。
コンプレッサ42は、エバポレータ44の出口側流路44bと、コンデンサ43の入口側流路43aと、の間を接続している。コンプレッサ42は、エバポレータ44を流通して気相となった冷媒を吸入し、この冷媒を圧縮して、高温かつ高圧の冷媒をコンデンサ43に吐出する。また、コンプレッサ42は、エバポレータ44より前側、かつ下方に配置されている。
[車両用空調装置の動作方法]
次に、上述した車両用空調装置1の動作方法について説明する。本実施形態の車両用空調装置1では、ケーシング10内での空気流れを切り替えることで、冷房運転、暖房運転、及び除湿暖房運転を切替可能となっている。
まず、ヒートポンプサイクル11での冷媒流れ(図中矢印C参照)について説明する。図2、図3は冷房運転を説明するための説明図であって、図2は図1に相当する構成図、図3は空気流れ、及び冷媒流れを説明するための図である。
図2、図3に示すように、コンプレッサ42から吐出される高温かつ高圧の冷媒(気相)は、コンデンサ43の入口側流路43aに供給される。コンデンサ43の入口側流路43aに供給された冷媒は、コンデンサ43によって放熱されながら流通することで、液相となる。その後、液相となった冷媒は、出口側流路43bを介して膨張弁46に流入する。
そして、冷媒は、膨張弁46によって膨張させられて気液2相の噴霧状となり、エバポレータ44の入口側流路44aに供給される。その後、エバポレータ44の入口側流路44aに供給された冷媒は、エバポレータ44によって吸熱されながら流通することで、気相になる。その後、気相になった冷媒は、出口側流路44bから流出して、再びコンプレッサ42に吸入される。
次に、車両用空調装置1における各種運転での空気流れについて説明する。
<冷房運転>
冷房運転においては、まず第1ダンパー31及び第2ダンパー32を冷却位置D1,E1に設定する。すなわち、第1ダンパー31によって後方吹き出し口22が閉塞され、第2ダンパー32によって上方吹き出し口23のうちモータルーム3側が閉塞される。
この状態で、各ブロワ14,15を駆動させると、各取り込み口を通して第1導入ダクト12内及び第2導入ダクト13内それぞれに空気F1,F2が流入する。なお、各導入ダクト12,13から取り込む空気は、内気であっても外気であっても構わない。但し、図2に示す例では、第1導入ダクト12内には外気が流入し、第2導入ダクト13内には内気が流入している。
各ダクト12,13内に流入する空気F1,F2のうち、第1導入ダクト12内に流入した空気F1は、ケーシング10内において、コンデンサ43を通過する際にコンデンサ43との間で熱交換される。その後、空気F1は、下方吹き出し口21を通ってケーシング10外に排出される。下方吹き出し口21から排出された空気F1は、モータルーム3を通って車外に排出される。すなわち、空気F1は、コンデンサ43での放熱に用いられた後、下方吹き出し口21から排出される。
一方、第2導入ダクト13内に流入した空気F2は、ケーシング10内において、エバポレータ44を通過する際にエバポレータ44における吸熱によって冷却される。その後、空気F2は、上方吹き出し口23を通ってケーシング10外に排出される。上方吹き出し口23から排出された空気F2は、図示しない供給口を通って車室2内に冷風として供給される。なお、供給口から車室2内に供給される空気の温度は、コンプレッサ42の回転数等で調整することが可能である。
<暖房運転>
図4、図5は暖房運転を説明するための説明図であって、図4は図1に相当する構成図、図5は空気流れ、及び冷媒流れを説明するための図である。
暖房運転においては、まず図4、図5に示すように、第1ダンパー31及び第2ダンパー32を加熱位置D2,E2に設定する。すなわち、第1ダンパー31によって下方吹き出し口21が閉塞され、第2ダンパー32によって上方吹き出し口23のうち車室2側が閉塞される。
すると、各ダクト12,13内に流入した空気F1,F2のうち、第1導入ダクト12内に流入した空気F1は、ケーシング10内において、コンデンサ43を通過する際にコンデンサ43との間で熱交換により加熱される。その後、空気F1は、後方吹き出し口23からケーシング10外に排出される。後方吹き出し口23から排出された空気F1は、図示しない供給口を通って車室2内に温風として供給される。なお、第1導入ダクト12から取り込む空気は、内気であっても外気であっても構わない。但し、デフロスタ用には外気を、足元や上半身への暖房用には内気を取り込むことが好ましい。
一方、第2導入ダクト13内に流入した空気F2は、ケーシング10内において、エバポレータ44を通過する際にエバポレータ44における吸熱によって冷却される。その後、空気F2は、上方吹き出し口23を通ってケーシング10外に排出される。上方吹き出し口23から排出された空気は、モータルーム3内を経て車外に排出される。
なお、第2導入ダクト13から取り込む空気F2は、内気であっても外気であっても構わない。但し、第2導入ダクト13内に外気を取り込むことで、モータルーム3内の廃熱を回収して高温となった外気がエバポレータ44を通過することになる。そのため、エバポレータ44での熱交換効率を向上させることができる。
<除湿暖房運転>
図6、図7は除湿暖房運転を説明するための説明図であって、図6は図1に相当する構成図、図7は空気流れ、及び冷媒流れを説明するための図である。
除湿暖房運転においては、まず図6、図7に示すように、暖房運転と同様に第1ダンパー31及び第2ダンパー32を加熱位置D2,E2に設定した状態で、第2導入ダクト13から空気F2を取り込む。
第2導入ダクト13内に流入した空気F2は、ケーシング10内において、エバポレータ44を通過する際にエバポレータ44における吸熱によって冷却される。このとき、エバポレータ44を通過する空気F1は、露点以下まで冷却されることで、除湿された状態で上方吹き出し口23からケーシング10外に排出される。
上方吹き出し口23から排出された空気F2a(以下、除湿空気F2aという)は、モータルーム3内(例えば、上述した案内経路)を経て第1導入ダクト12に流入する。
第1導入ダクト12内に流入した除湿空気F2aは、ケーシング10内において、コンデンサ43を通過する際にコンデンサ43との間の熱交換により加熱される。その後、除湿空気F2aは、後方吹き出し口23を通ってケーシング10外に排出される。後方吹き出し口23から排出された除湿空気F2aは、上述した暖房運転と同様に、図示しない供給口を通って車室2内に供給される。特に、除湿暖房運転により車室2内に供給される除湿空気F2aをデフロスタに利用することで、車両のウィンドの霜や曇を効率的に除去することができる。
なお、除湿暖房運転において、第1導入ダクト12内に内気や外気を導入して、足元や上半身に温風を供給するようにしても構わない。この場合、内気や外気を暖房用として、除湿空気F2aをデフロスタ用として、別々に供給しても構わない。また、内気や外気と除湿空気F2aとをケーシング10内で合流させた後、暖房用及びデフロスタ用に分配しても構わない。
ここで、本実施形態の車両用空調装置1の各種運転時において、エバポレータ44を通過する空気F2は、エバポレータ44を通過する際に露点以下まで冷却される。すると、空気F2中の水分が凝縮して、エバポレータ44や連結部45の外周面に凝縮水Wとなって付着する。
エバポレータ44に付着した凝縮水Wは、エバポレータ44や連結部45の外周面(案内部)を伝って下方に向けて流通する。その後、凝縮水Wの一部は、コンデンサ43に到達してコンデンサ43(例えば、スーパーヒート部(過熱部)等)を冷却する。一方、凝縮水Wの一部は、連結部45から滴下してコンプレッサ42に到達する。これにより、コンプレッサ42(例えば、インバータ等)が冷却される。
このように、本実施形態では、ケーシング10内での空気流れを切り替えるだけで、冷房運転、暖房運転、及び除湿暖房運転を切り替えることができるため、従来のヒートポンプサイクルのように冷媒流れを切り替えて各種運転を切り替える構成に比べて、部品点数の削減を図ることができる。
その結果、低コスト化や生産効率の向上、軽量化、簡素化等を図ることができる。
また、部品点数の削減に伴い、伝熱面積や流路抵抗の増加を抑制できるため、空調性能の向上も図ることができる。
さらに、各部品の連結部分からの冷媒漏れも抑制できるため、システム信頼性の向上を図ることができる。
特に、本実施形態では、エバポレータ44が、コンデンサ43よりも上方に配置されるとともに、エバポレータ44に付着する凝縮水Wを下方に向けて案内する構成とした。
この構成によれば、エバポレータ44に付着する凝縮水Wを用いてコンデンサ43を冷却することができるので、コンデンサ43を流通する冷媒を効果的に冷却できる。その結果、エバポレータ44に向けて液相の冷媒が供給され易くなるので、空調性能を向上させることができる。
また、本実施形態では、エバポレータ44がコンデンサ43に連設(一体化)されているため、エバポレータ44に付着した凝縮水Wがコンデンサ43に供給され易くなる。また、例えばコンデンサ43及びエバポレータ44を接続する配管等を短縮することができる。これにより、部品点数の更なる削減を図ることができるとともに、コンデンサ43及びエバポレータ44間を流通する際の冷媒の圧力損失を低減できる。
しかも、本実施形態では、エバポレータ44の下方にコンプレッサ42が配置されているため、エバポレータ44に付着する凝縮水Wを用いてコンプレッサ42を冷却することができる。
なお、本発明の技術範囲は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、上述した実施形態で挙げた構成等はほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
例えば、上述した実施形態では、エンジンを具備していない車両として、電気自動車を例にして説明したが、これに限らず、燃料電池自動車に本発明の車両用空調装置1を採用しても構わない。また、エンジンを具備する車両に本発明の車両用空調装置1を採用しても構わない。なお、エンジンを具備する車両に本発明の車両用空調装置1を採用した場合には、エンジンの冷却水が循環可能なヒータコアをケーシング10内に設ける構成としても構わない。
また、上述した実施形態では、除湿暖房運転において、上方吹き出し口23から吹き出される除湿空気F2aを全て第1導入ダクト12に流入させる構成について説明したが、これに限られない。例えば、上方吹き出し口23には、上述した除湿暖房運転においてモータルーム3内に排出される空気を車外に排出するための排出経路と、上述した除湿暖房運転において第1導入ダクト12に案内する案内経路と、が設けられていてもよい。すなわち、上方吹き出し口23から排出された除湿空気F2aのうち、一部の除湿空気は排出経路を通って車外に排出され、その他の除湿空気は案内経路を通って第1導入ダクト12に流入させるように構成しても構わない。
また、上述した実施形態では、各ダンパー31,32を、冷却位置D1,E1または加熱位置D2,E2のどちらか一方に設定する場合について説明したが、これに限らず、冷却位置D1,E1と加熱位置D2,E2との間で開度を調整できるようにしても構わない。
1…車両用空調装置
31…第1ダンパー(切替手段)
32…第2ダンパー(切替手段)
42…コンプレッサ
43…コンデンサ
44…エバポレータ

Claims (2)

  1. コンプレッサから吐出される冷媒により放熱するコンデンサと、
    前記コンデンサから流出する冷媒を膨張させて吸熱させるエバポレータと、を備えた車両用空調装置において、
    車両の暖房時、冷房時、及び除湿暖房時に対応して空気流れを切り替える切替手段を備え、
    前記切替手段は、
    車両の暖房時、前記コンデンサを通して空気を車室内に流出させ、
    前記車両の冷房時、前記エバポレータを通して空気を前記車室内に流出させ、
    前記車両の除湿暖房時、前記エバポレータ及び前記コンデンサを順に通して空気を前記車室内に流出させ、
    前記エバポレータは、前記コンデンサよりも上方に配置されるとともに、前記エバポレータに付着する凝縮水を下方に向けて案内しうるように構成され
    前記エバポレータと前記コンデンサとは、膨張弁を備えた連結部を間に挟んで連設され、
    前記凝縮水の少なくとも一部は、前記エバポレータ及び前記連結部を伝って前記コンデンサに到達することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記コンプレッサは、前記エバポレータよりも下方に配置されていることを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
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