JP6853138B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒートポンプサイクルを用いて車室内の冷房及び暖房を行う車両用空調装置に関する。
従来、ヒートポンプサイクルを用いて車室内の冷房及び暖房を行う車両用空調装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に係る車両用空調装置は、暖房用冷媒回路及び冷房用冷媒回路を有し、両冷媒回路間でコンプレッサ、室外熱交換器等を共用している。
特許文献1に係る車両用空調装置では、冷房モード運転時に、コンプレッサから吐出された高温高圧の冷媒が室外熱交換器で放熱され、その後、冷房用減圧弁で減圧・膨張された低温低圧の冷媒が冷房用室内熱交換器で空調空気と熱交換される。このとき空調空気は、冷房用室内熱交換器を通過することで冷却され、冷房として車室内に供給される。
一方、暖房モード運転時に、コンプレッサから吐出された高温高圧の冷媒が暖房用室内熱交換器で熱交換され、その後、暖房用減圧弁で減圧・膨張された低温低圧の冷媒が室外熱交換器で大気の熱を吸熱する。このとき空調空気は、暖房用室内熱交換器を通過することで昇温され、暖房として車室内に供給される。
特開2016−49915号公報
しかしながら、特許文献1に係る車両用空調装置では、冷房モード運転時及び暖房モード運転時において室外熱交換器の下流側に設けた冷媒配管を共用しているため、暖房モード運転時において前記冷媒配管での圧力損失が大きく、運転効率を損なうという課題があった。これは、前記冷媒配管には、冷房モード運転時に高圧の冷媒が流通する一方、暖房モード運転時に低圧の冷媒が流通するところ、冷房モード運転時における高圧の冷媒を前記冷媒配管に漏れなく確実に流通させることを優先的に考慮して、当該冷媒配管の内径を含む仕様が設定されていることに基づく。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、暖房モードでの運転効率を向上可能な車両用空調装置を提供することを目的とする。
本発明は、コンプレッサによって圧縮した冷媒を室外熱交換器で外気と熱交換し、当該熱交換後の冷媒を冷房用減圧弁で減圧し、当該減圧後の冷媒を冷房用室内熱交換器で空調空気と熱交換し、当該熱交換後の冷媒を前記コンプレッサに戻す冷房用冷媒回路と、前記コンプレッサによって圧縮した冷媒を暖房用室内熱交換器で空調空気と熱交換し、当該熱交換後の冷媒を暖房用減圧弁で減圧し、当該減圧後の冷媒を前記室外熱交換器で外気と熱交換し、当該熱交換後の冷媒を前記コンプレッサに戻す暖房用冷媒回路と、を備え、前記冷房用冷媒回路及び前記暖房用冷媒回路が前記コンプレッサ及び前記室外熱交換器を共用するヒートポンプ式の車両用空調装置である。
前記室外熱交換器の冷媒出口には、前記冷房用減圧弁及び前記冷房用室内熱交換器を経由して前記コンプレッサに接続される冷房用冷媒配管と、前記冷房用減圧弁及び前記冷房用室内熱交換器を迂回して前記コンプレッサに接続される暖房用冷媒配管と、が選択的に切り換え可能に接続されている。前記冷媒出口に連なる前記暖房用冷媒配管の内径は、前記冷媒出口に連なる前記冷房用冷媒配管の内径と比べて大きい寸法に設定されている。
前記室外熱交換器の冷媒出口は、当該室外熱交換器の冷媒入口と比べて鉛直方向上方側に位置しており、当該冷媒出口は、前記冷房用冷媒配管が連なる冷房用冷媒出口と、前記暖房用冷媒配管が連なる暖房用冷媒出口と、からなり、前記暖房用冷媒出口は、前記冷房用冷媒出口と比べて鉛直方向上方側に位置している
本発明によれば、暖房モードでの運転効率を向上可能な車両用空調装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る車両用空調装置の全体構成図である。 本発明の実施形態に係る車両用空調装置を冷房モードで運転した際の冷媒の流れを表す説明図である。 本発明の実施形態に係る車両用空調装置を暖房モードで運転した際の冷媒の流れを表す説明図である。 本発明の実施形態に係る車両用空調装置を冷房モードで運転した際の室外熱交換器での冷媒の流れを表す説明図である。 本発明の実施形態に係る車両用空調装置を暖房モードで運転した際の室外熱交換器での冷媒の流れを表す説明図である。
以下、本発明の実施形態に係る車両用空調装置について、適宜図面を参照しながら説明する。
[本発明の実施形態に係る車両用空調装置11の全体構成]
まず、本発明の実施形態に係る車両用空調装置11の全体構成について、図1を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る車両用空調装置11の全体構成図である。
本発明の実施形態に係る車両用空調装置11は、図1に示すように、空調ユニット13と、冷媒が循環可能なヒートポンプサイクル15と、冷媒を用いた空調制御を行う制御装置17と、を備えて構成されている。車両用空調装置11は、特に限定されないが、例えば、駆動源として内燃機関を備えていない電気自動車等の電動車両に搭載される。
空調ユニット13は、図1に示すように、空調空気が筒状の内部空間に流通するダクト21と、エアインテークドア22と、ダクト21の上流側に設けられるブロア23と、エバポレータ25と、エアミックスドア27と、コンデンサ29と、を備えて構成されている。
ダクト21は、図1に示すように、空気取込口31、及び空気吹出口33を有する。前記したエアインテークドア22、ブロア23、エバポレータ25、エアミックスドア27、及びコンデンサ29は、ダクト21における空調空気の流通方向のうち上流側(空気取込口31側)から下流側(空気吹出口33側)に向けてこの順で配設されている。
ブロア23は、制御装置17の制御指令に基づく駆動電圧に応じて駆動される。ブロア23は、空気取込口31からダクト21内に取り込まれた空調空気を、下流側のエバポレータ25及びコンデンサ29に向けて送出する。
エバポレータ25は、その内部を流れる低温低圧の冷媒とダクト21内の空調空気との間で熱交換を行なう。これにより、冷媒が蒸発する際の吸熱によってエバポレータ25を通過する空調空気を冷却する。エバポレータ25は、本発明の「冷房用室内熱交換器」に相当する。
コンデンサ29は、その内部を流れる高温高圧の冷媒とダクト21内の空調空気との間で熱交換を行なう。これにより、冷媒の放熱によってコンデンサ29を通過する空調空気を昇温する。コンデンサ29は、本発明の「暖房用室内熱交換器」に相当する。
エアミックスドア27は、制御装置17の制御指令に基づき回動調整される。エアミックスドア27は、ダクト21内におけるエバポレータ25の下流からコンデンサ29を迂回する通風経路を開放する冷房位置(図2参照)と、コンデンサ29に向かう通風経路を開放する暖房位置(図3参照)と、の間で回動する。この回動調整により、エバポレータ25を通過した空調空気のうち、コンデンサ29に導入される風量と、コンデンサ29を迂回して車室内へ排出される風量と、の割合が調整される。
ヒートポンプサイクル15は、前記したエバポレータ25及びコンデンサ29の他に、コンプレッサ41と、冷房用第1電磁弁43と、暖房用減圧弁45と、室外熱交換器47と、冷房用第2電磁弁49と、暖房用電磁弁51と、冷房用減圧弁53と、気液分離器55とを、冷媒流通路35を介して接続して構成されている。
コンプレッサ41は、冷媒流通路35のうち気液分離器55とコンデンサ29との間に接続されている。コンプレッサ41は、制御装置17の制御指令に基づき駆動される。コンプレッサ41は、例えば暖房モード運転時において、気液分離器55から気相の冷媒(冷媒ガス)を吸入すると共に圧縮し、圧縮後の高温高圧の冷媒をコンデンサ29に吐出する。
冷媒流通路35のうちコンプレッサ41の下流側には、冷房用第1電磁弁43と、コンデンサ29及び暖房用減圧弁45の直列回路と、が並設されている。
冷房用第1電磁弁43は、冷房モード運転時において、コンプレッサ41で圧縮後の高温高圧の冷媒を、コンデンサ29及び暖房用減圧弁45の直列回路をバイパスして室外熱交換器47に送出する機能を有する。冷房用第1電磁弁43は、制御装置17の制御指令に基づき開閉駆動される。冷房用第1電磁弁43は、冷房モード運転時には開状態とされる一方、暖房モード運転時には閉状態とされる。
これにより、例えば、冷房モード運転時には、コンプレッサ41で圧縮後の高温高圧の冷媒は、冷房用第1電磁弁43を介して、高温高圧の状態で室外熱交換器47に流入する。
一方、暖房モード運転時には、コンプレッサ41で圧縮後の高温高圧の冷媒はコンデンサ29に流入する。次いで、コンデンサ29から排出された冷媒は暖房用減圧弁45で減圧される。減圧後の低温低圧の冷媒は、室外熱交換器47に流入する。
暖房用減圧弁45は、いわゆる絞り弁である。暖房用減圧弁45は、コンデンサ29から排出された冷媒を減圧して膨張させた後、低温低圧の気液2相(液相リッチ)の霧状の冷媒として室外熱交換器47に吐出する。
室外熱交換器47は、車室外の車両前部等に設けられ、その内部に流入した冷媒と車室外雰囲気との間で熱交換を行なう。室外熱交換器47としては、主たる冷媒の流通方向が水平方向である横型熱交換器、又は、主たる冷媒の流通方向が鉛直方向である縦型熱交換器、を好適に用いることができる。なお、本実施形態では、室外熱交換器47として横型熱交換器を採用した例をあげて説明する。
室外熱交換器47は、冷房モード運転時には、その内部に流入する高温の冷媒を冷ますように車室外雰囲気へと放熱する。室外熱交換器47は、車室外雰囲気への放熱及びファン(不図示)の送風によって高温の冷媒を冷却する。
一方、室外熱交換器47は、暖房モード運転時には、その内部に流入する低温の冷媒を温めるように車室外雰囲気から吸熱する。室外熱交換器47は、車室外雰囲気からの吸熱によって低温の冷媒を昇温する。
冷房用第2電磁弁49は、冷房モード運転時において、室外熱交換器47から排出された高圧の冷媒を、冷房用減圧弁53に送出する機能を有する。冷房用第2電磁弁49は、室外熱交換器47の冷媒出口48aに設けられている。冷房用第2電磁弁49は、制御装置17の制御指令に基づき開閉駆動される。冷房用第2電磁弁49は、冷房モード運転時には開状態とされる一方、暖房モード運転時には閉状態とされる。
冷房用第2電磁弁49と冷房用減圧弁53との間を接続する冷房用冷媒配管37には、冷房モード運転時において、室外熱交換器47から排出された高圧の冷媒が流通する。そこで、高圧の冷媒を漏れなく確実に流通させるために、冷房用冷媒配管37の内径は、その内部を流通する冷媒の圧力・熱に耐え得ること、及び圧力損失を抑制することを考慮した適宜の寸法に設定されている。冷房用冷媒配管37としては、例えば、適宜の耐圧・耐熱特性を有する高圧ホースを好適に採用することができる。
暖房用電磁弁51は、暖房モード運転時において、室外熱交換器47から排出された低圧の冷媒を、気液分離器55に送出する機能を有する。暖房用電磁弁51は、冷房用第2電磁弁49と同様に、室外熱交換器47の冷媒出口48bに設けられている。暖房用電磁弁51は、制御装置17の制御指令に基づき開閉駆動される。暖房用電磁弁51は、暖房モード運転時には開状態とされる一方、冷房モード運転時には閉状態とされる。
暖房用電磁弁51と気液分離器55との間を接続する暖房用冷媒配管39には、暖房モード運転時において、室外熱交換器47から排出された低圧の冷媒が流通する。そこで、低圧の冷媒を漏れなく確実に流通させるために、暖房用冷媒配管39の内径は、その内部を流通する冷媒の圧力・熱に耐え得ること、及び圧力損失を抑制することを考慮した適宜の寸法に設定されている。暖房用冷媒配管39としては、例えば、適宜の耐圧・耐熱特性を有する低圧損低圧ホースを好適に採用することができる。
ここで、暖房用冷媒配管39の内側壁に作用する(低圧の)冷媒の圧力は、冷房用冷媒配管37の内側壁に作用する(高圧の)冷媒の圧力と比べて低い。
そこで、本発明の実施形態に係る車両用空調装置11では、室外熱交換器47の冷媒出口48bに連なる暖房用冷媒配管39の内径は、冷媒出口48aに連なる冷房用冷媒配管37の内径と比べて大きい寸法に設定されている。
これにより、暖房モード運転時における暖房用冷媒配管39での圧力損失を抑制して、暖房モードでの運転効率の向上を図っている。
冷房用減圧弁53は、暖房用減圧弁45と同様の絞り弁である。冷房用減圧弁53は、室外熱交換器47から排出された冷媒を減圧して膨張させた後、低温低圧の気液2相(気相リッチ)の霧状の冷媒としてエバポレータ25に吐出する。
気液分離器55は、室外熱交換器47又はエバポレータ25から排出された冷媒の気液を分離し、気相の冷媒(冷媒ガス)をコンプレッサ41に吸入させる。
制御装置17は、車室内のダッシュパネル等に配設されたエアコンスイッチ(不図示)を介して操作者により設定された空調要求に基づいて車両用空調装置11の制御を行う。制御装置17は、車両用空調装置11の運転モードを、暖房モード、冷房モード、除霜モード等に切り換え制御可能に構成されている。制御装置17は、各種の演算処理を実行可能なマイクロコンピュータを含んで構成される。
次に、上述した車両用空調装置11の各運転モード毎の動作について説明する。ただし、除霜モードについては本発明と直接関係しないため、その説明を省略する。
[車両用空調装置11の冷房モード運転時の動作]
図2は、本発明の実施形態に係る車両用空調装置11を冷房モードで運転した際の冷媒の流れを表す説明図である。
車両用空調装置11を冷房モードで運転する場合には、制御装置17は、エバポレータ25を通過した空調空気がコンデンサ29を迂回する(流通させない)ように、エアミックスドア27を図2に示す冷房位置に位置決めする。また、制御装置17は、図2に示すように、冷房用第1電磁弁43を開状態とし、冷房用第2電磁弁49を開状態とし、暖房用電磁弁51を閉状態とする制御を行う。
ヒートポンプサイクル15において、コンプレッサ41から吐出された高温高圧の冷媒が、冷房用第1電磁弁43を介して室外熱交換器47に流入する。室外熱交換器47は、その内部に流入した高温の冷媒を冷ますように車室外雰囲気へと放熱する。これにより、高温の冷媒を冷却する。
室外熱交換器47で冷却された冷媒が、開状態の冷房用第2電磁弁49、及び冷房用冷媒配管37を介して冷房用減圧弁53に流入する。冷房用減圧弁53は、流入した冷媒を減圧して膨張させた後、低温低圧の気液2相(気相リッチ)の霧状の冷媒としてエバポレータ25に吐出する。
エバポレータ25は、その内部を流れる低温低圧の冷媒とダクト21内の空調空気との間で熱交換を行なう。これにより、冷媒が蒸発する際の吸熱によってエバポレータ25を通過する空調空気を冷却する。
エバポレータ25を通過した気相リッチの冷媒が、気液分離器55に流入する。気液分離器55は、エバポレータ25から排出された冷媒の気液を分離し、気相の冷媒(冷媒ガス)をコンプレッサ41に吸入させる。
前記したように、冷媒が気液の状態を変化させながら冷媒流通路35を流通する状況で、空調ユニット13のブロア23が駆動されると、空調ユニット13のダクト21内を空調空気が流れ、その空調空気がエバポレータ25を通過する際にエバポレータ25との間で熱交換がなされる。この熱交換により冷却された空調空気は、エアミックスドア27の働きによりコンデンサ29を迂回した後、車室内に冷房として供給される。
[車両用空調装置11の暖房モード運転時の動作]
図3は、本発明の実施形態に係る車両用空調装置11を暖房モードで運転した際の冷媒の流れを表す説明図である。
車両用空調装置11を暖房モードで運転する場合には、制御装置17は、エバポレータ25を通過した空調空気がコンデンサ29を通過する(迂回させない)ように、エアミックスドア27を図3に示す暖房位置に位置決めする。また、制御装置17は、図3に示すように、冷房用第1電磁弁43を閉状態とし、冷房用第2電磁弁49を閉状態とし、暖房用電磁弁51を開状態とする制御を行う。
ヒートポンプサイクル15において、コンプレッサ41から吐出された高温高圧の冷媒がコンデンサ29に流入する。コンデンサ29は、その内部を流れる高温高圧の冷媒とダクト21内の空調空気との間で熱交換を行なう。これにより、コンデンサ29を通過する空調空気を昇温する。
コンデンサ29で熱交換された冷媒が暖房用減圧弁45に流入する。暖房用減圧弁45は、コンデンサ29から排出された冷媒を減圧して膨張させた後、低温低圧の気液2相(液相リッチ)の霧状の冷媒として室外熱交換器47に吐出する。室外熱交換器47は、その内部に流入する低温の冷媒を温めるように車室外雰囲気から吸熱する。これにより、低温の冷媒を昇温する。
室外熱交換器47で昇温された冷媒が、開状態の暖房用電磁弁51、及び暖房用冷媒配管39を介して気液分離器55に流入する。気液分離器55は、室外熱交換器47から排出された冷媒の気液を分離し、気相の冷媒(冷媒ガス)をコンプレッサ41に吸入させる。
前記したように、冷媒が気液の状態を変化させながら冷媒流通路35を流通する状況で、空調ユニット13のブロア23が駆動されると、空調ユニット13のダクト21内を空調空気が流れ、その空調空気がコンデンサ29を通過する際にコンデンサ29との間で熱交換がなされる。この熱交換により昇温された空調空気は、車室内に暖房として供給される。
〔本発明の実施形態に係る車両用空調装置11の作用効果〕
次に、本発明の実施形態に係る車両用空調装置11の作用効果について説明する。
第1の観点に基づく車両用空調装置11は、コンプレッサ41によって圧縮した冷媒を室外熱交換器47で外気と熱交換し、当該熱交換後の冷媒を冷房用減圧弁53で減圧し、当該減圧後の冷媒をエバポレータ(冷房用室内熱交換器)25で空調空気と熱交換し、当該熱交換後の冷媒をコンプレッサ41に戻す冷房用冷媒回路と、コンプレッサ41によって圧縮した冷媒をコンデンサ(暖房用室内熱交換器)29で空調空気と熱交換し、当該熱交換後の冷媒を暖房用減圧弁45で減圧し、当該減圧後の冷媒を室外熱交換器47で外気と熱交換し、当該熱交換後の冷媒をコンプレッサ41に戻す暖房用冷媒回路と、を備え、冷房用冷媒回路及び暖房用冷媒回路がコンプレッサ41及び室外熱交換器47を共用するヒートポンプ式の車両用空調装置が前提となる。
室外熱交換器47の冷媒出口48には、冷房用減圧弁53及びエバポレータ25を経由してコンプレッサ41に接続される冷房用冷媒配管37と、冷房用減圧弁53及びエバポレータ25を迂回してコンプレッサ41に接続される暖房用冷媒配管39と、が選択的に切り換え可能に接続されている。
ヒートポンプ式の車両用空調装置11では、暖房用冷媒配管39の内側壁に作用する冷媒の圧力は、冷房用冷媒配管37の内側壁に作用する冷媒の圧力と比べて低い。
そこで、本発明の実施形態に係る車両用空調装置11では、室外熱交換器47の冷媒出口48bに連なる暖房用冷媒配管39の内径は、冷媒出口48aに連なる冷房用冷媒配管37の内径と比べて大きい寸法に設定されている。
これにより、暖房モード運転時における暖房用冷媒配管39での圧力損失を抑制して、暖房モードでの運転効率の向上を図っている。
第1の観点に基づく車両用空調装置11によれば、暖房モードでの運転効率を向上することができる。
また、第2の観点に基づく車両用空調装置11は、第1の観点に基づく車両用空調装置11であって、室外熱交換器47の冷媒出口48は、図4、図5に示すように、室外熱交換器47の冷媒入口46と比べて鉛直方向上方側に位置している。冷媒出口48は、図4、図5に示すように、冷房用冷媒配管37が連なる冷房用冷媒出口48aと、暖房用冷媒配管39が連なる暖房用冷媒出口48bと、からなる。暖房用冷媒出口48bは、冷房用冷媒出口48aと比べて鉛直方向上方側に位置している。
ヒートポンプ式の車両用空調装置11では、冷房モード運転時において、室外熱交換器47には、コンプレッサ41から吐出された高温高圧の(液相リッチ)冷媒が冷媒入口46を介して流入する。
このとき、仮に、図4に示す暖房用冷媒出口48bの位置(冷媒入口46から離隔した鉛直方向上方側に位置)に、冷房用冷媒出口48aを設けたとする(比較例1)。この比較例1では、図4に示す網掛け領域付近に液冷媒が溜まり、冷媒の円滑な流通を妨げるという問題があった。これは、冷媒入口46及び冷房用冷媒出口48aの間隔が離れていることが主たる要因であると考えられた。
そこで、第2の観点に基づく車両用空調装置11では、図4に示すように、冷媒入口46に近接した鉛直方向上方側の位置に、冷房用冷媒出口48aを設けることとした。
一方、ヒートポンプ式の車両用空調装置11では、暖房モード運転時において、室外熱交換器47には、暖房用減圧弁45から吐出された低温低圧の気液2相(液相リッチ)の霧状の冷媒が冷媒入口46を介して流入する。
このとき、仮に、図5に示す冷房用冷媒出口48aの位置(冷媒入口46に近接した鉛直方向上方側の位置)に、暖房用冷媒出口48bを設けたとする(比較例2)。この比較例2では、図5に示す網掛け領域付近にガス冷媒が流れづらい部位が生じ、冷媒の円滑な流通を妨げるという問題があった。これは、冷媒入口46及び暖房用冷媒出口48bの間隔が近接していることが主たる要因であると考えられた。
そこで、第2の観点に基づく車両用空調装置11では、図5に示すように、冷媒入口46から離隔した鉛直方向上方側に位置に、暖房用冷媒出口48bを設けることとした。
要するに、第2の観点に基づく車両用空調装置11では、室外熱交換器47の冷媒出口48を、室外熱交換器47の冷媒入口46と比べて鉛直方向上方側に位置させると共に、暖房用冷媒出口48bを、冷房用冷媒出口48aと比べて鉛直方向上方側に位置させる構成を採用することとした。
第2の観点に基づく車両用空調装置11によれば、冷房モード運転時、及び暖房モード運転時において、室外熱交換器47における冷媒の流通を円滑に行わせる結果として、冷房モード及び暖房モードでの運転効率を向上させることができる。
また、第3の観点に基づく車両用空調装置11は、第1又は第2の観点に基づく車両用空調装置11であって、室外熱交換器47の冷媒出口48には、冷房用冷媒配管37及び暖房用冷媒配管39のうちいずれか一方の冷媒配管を開放するように選択的に切り換える冷房用第2電磁弁49、暖房用電磁弁(切換弁)51が設けられている。
冷房モードでは冷房用冷媒配管37を開放するように冷房用第2電磁弁(切換弁)49が選択的に切り換えられる一方、暖房モードでは暖房用冷媒配管39を開放するように暖房用電磁弁(切換弁)51が選択的に切り換えられる。
第3の観点に基づく車両用空調装置11によれば、室外熱交換器47の冷媒出口48に対し、冷房用第2電磁弁49、暖房用電磁弁(切換弁)51を設ける際の具体的な構成を規定したため、本発明を好適に実施する際の障壁を下げることができる。
〔その他の実施形態〕
以上説明した複数の実施形態は、本発明の具現化の例を示したものである。したがって、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならない。本発明はその要旨またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形態で実施することができるからである。
例えば、本発明に係る実施形態の説明において、コンプレッサ41の下流側に冷房用第1電磁弁43を設け、冷房モード運転時において、コンプレッサ41で圧縮後の高温高圧の冷媒を、コンデンサ29及び暖房用減圧弁45の直列回路をバイパスして室外熱交換器47に送出する構成を例示して説明したが、本発明はこの例に限定されない。
冷房用第1電磁弁43は、これを省略することができる。この場合、冷媒の流れは、コンプレッサ41→コンデンサ29→暖房用減圧弁45→室外熱交換器47(以下省略)となる。この場合において、暖房用減圧弁45の弁開度を、暖房モード運転時の弁開度と比べて大きく設定することで、暖房用減圧弁45の上流側及び下流側間の圧力差が実質的に生じないように構成すればよい。
11 車両用空調装置
25 エバポレータ(冷房用室内熱交換器)
29 コンデンサ(暖房用室内熱交換器)
37 冷房用冷媒配管
39 暖房用冷媒配管
41 コンプレッサ
45 暖房用減圧弁
47 室外熱交換器
53 冷房用減圧弁

Claims (2)

  1. コンプレッサによって圧縮した冷媒を室外熱交換器で外気と熱交換し、当該熱交換後の冷媒を冷房用減圧弁で減圧し、当該減圧後の冷媒を冷房用室内熱交換器で空調空気と熱交換し、当該熱交換後の冷媒を前記コンプレッサに戻す冷房用冷媒回路と、
    前記コンプレッサによって圧縮した冷媒を暖房用室内熱交換器で空調空気と熱交換し、当該熱交換後の冷媒を暖房用減圧弁で減圧し、当該減圧後の冷媒を前記室外熱交換器で外気と熱交換し、当該熱交換後の冷媒を前記コンプレッサに戻す暖房用冷媒回路と、を備え、
    前記冷房用冷媒回路及び前記暖房用冷媒回路が前記コンプレッサ及び前記室外熱交換器を共用するヒートポンプ式の車両用空調装置であって、
    前記室外熱交換器の冷媒出口には、前記冷房用減圧弁及び前記冷房用室内熱交換器を経由して前記コンプレッサに接続される冷房用冷媒配管と、前記冷房用減圧弁及び前記冷房用室内熱交換器を迂回して前記コンプレッサに接続される暖房用冷媒配管と、が選択的に切り換え可能に接続され、
    前記冷媒出口に連なる前記暖房用冷媒配管の内径は、前記冷媒出口に連なる前記冷房用冷媒配管の内径と比べて大きい寸法に設定されており、
    前記室外熱交換器の冷媒出口は、当該室外熱交換器の冷媒入口と比べて鉛直方向上方側に位置しており、
    当該冷媒出口は、前記冷房用冷媒配管が連なる冷房用冷媒出口と、前記暖房用冷媒配管が連なる暖房用冷媒出口と、からなり、
    前記暖房用冷媒出口は、前記冷房用冷媒出口と比べて鉛直方向上方側に位置している
    ことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1に記載の車両用空調装置であって、
    前記室外熱交換器の冷媒出口には、前記冷房用冷媒配管及び前記暖房用冷媒配管のうちいずれか一方の冷媒配管を開放するように選択的に切り換える切換弁が設けられ、
    前記冷房モードでは前記冷房用冷媒配管を開放するように前記切換弁が選択的に切り換えられる一方、暖房モードでは前記暖房用冷媒配管を開放するように前記切換弁が選択的に切り換えられる
    ことを特徴とする車両用空調装置。
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