JP5895392B2 - 紫外線硬化型インクジェット用インク組成物 - Google Patents

紫外線硬化型インクジェット用インク組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP5895392B2
JP5895392B2 JP2011171616A JP2011171616A JP5895392B2 JP 5895392 B2 JP5895392 B2 JP 5895392B2 JP 2011171616 A JP2011171616 A JP 2011171616A JP 2011171616 A JP2011171616 A JP 2011171616A JP 5895392 B2 JP5895392 B2 JP 5895392B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink composition
compound
meth
acrylate
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011171616A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012167246A (ja
Inventor
浩之 梶本
浩之 梶本
齋藤 徹
徹 齋藤
浩明 木田
浩明 木田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2011171616A priority Critical patent/JP5895392B2/ja
Publication of JP2012167246A publication Critical patent/JP2012167246A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5895392B2 publication Critical patent/JP5895392B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物に関する。
従来、紙などの被記録媒体に、画像データ信号に基づき画像を形成する記録方法として、種々の方式が利用されてきた。このうち、インクジェット方式は、安価な装置で、必要とされる画像部のみにインクを吐出し被記録媒体上に直接画像形成を行うため、インクを効率良く使用でき、ランニングコストが安い。さらに、インクジェット方式は騒音が小さいため、記録方法として優れている。
近年、高い耐水性、耐溶剤性、及び耐擦過性などを有する画像を被記録媒体の表面に形成するため、インクジェット方式の記録方法において、紫外線を照射すると硬化する紫外線硬化型インクジェット用インク組成物が使用されている。
例えば、特許文献1には、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルと、デンドリマー又はハイパーブランチポリマーと、光重合開始剤と、を含む光硬化型インク組成物が開示されている。
例えば、特許文献2には、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、並びにデンドリマー又はハイパーブランチポリマーを含有するインク組成物Aと、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、デンドリマー又はハイパーブランチポリマー、並びに光重合開始剤と、を含有するインク組成物Bと、を備えた光硬化型インク組成物セットが開示されている。
例えば、特許文献3には、活性エネルギー線硬化性インクジェット用インク組成物の原料として用いるための、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルを含有する反応性希釈剤組成物が開示されている。
例えば、特許文献4には、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、2−(ヒドロキシエトキシ)エチルビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジアクリレート、カーボンブラック、及び光重合開始剤を含有するインクジェット印刷用インク組成物が開示されている。
特開2009−57548号公報 特開2009−40880号公報 特許第3544658号明細書 特許第3461501号明細書
しかしながら、特許文献1〜4に開示のインク組成物やインク組成物セットは、いずれも硬化性及び保存安定性の点で改善の余地がある。
そこで、本発明は、硬化性及び保存安定性に優れた紫外線硬化型インクジェット用インク組成物を提供することを目的の一つとする。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した。重合性化合物として分子中にビニル基及び(メタ)アクリル基を共に有する化合物が、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物(以下、単に「インク組成物」ともいう。)に含まれることで、粘度や臭気が低く、かつ、反応性、密着性、及び皮膚刺激性の良好なインク組成物を得ることができる。
しかし、特に1μm程度の薄膜では、酸素阻害の影響が大きいため、上記インク組成物の硬化性に劣ってしまう。そこで、本発明者らは、この硬化性を良好なものとするため、酸素阻害を阻止する目的で酸化還元反応の促進可能な活性水素を有する化合物をインク組成物に含有させてみた。
得られたインク組成物は、酸素阻害の影響を殆ど受けないため薄膜の硬化性を良好なものとすることはできるが、暗反応も起こりやすくなるため、インク組成物の保存安定性に劣るという問題が生じる。このように、分子中にビニル基及び(メタ)アクリル基を共に有する化合物を含むインク組成物を実用化する上で、硬化性及び保存安定性を共に良好とすることのできる新たな成分を用いることが必要不可欠である。
そこで、本発明者らは、さらに検討を重ねた結果、重合性化合物として分子中にチオール基を有する化合物(以下、「チオール基含有化合物」ともいう。)と、ヒンダードアミン化合物と、が上記のインク組成物に含まれることによって、硬化性及び保存安定性を共に良好とすることができることを見出した。具体的にいえば、チオール基含有化合物がインク組成物に含まれることにより、硬化時の酸素阻害を受けにくくなるため硬化性は優れたものとなる。しかし、保存安定性に劣り、例えば60℃で7日間保存するとインクがゲル化してしまう。そこで、さらにヒンダードアミン化合物が上記インク組成物に含まれることにより、優れた硬化性を維持しつつ、このゲル化を防止することができ、結果として保存安定性にも優れたインク組成物が得られることが明らかとなったのである。
以上のことから、分子中にビニル基及び(メタ)アクリル基を共に有する化合物と、チオール基含有化合物と、ヒンダードアミン化合物と、光重合開始剤と、を含む紫外線硬化型インクジェット用インク組成物により、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
[1]
下記一般式(I):
CH2=CR1−COOR2−O−CH=CH−R3 ・・・(I)
(式中、R1は水素原子又はメチル基であり、R2は炭素数2〜20の2価の有機残基であり、R3は水素原子又は炭素数1〜11の1価の有機残基である。)
で表されるモノマーAと、分子中にチオール基を有する化合物と、ヒンダードアミン化合物と、光重合開始剤と、を含む、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
[2]
前記分子中にチオール基を有する化合物が、チオール基を1分子中に2以上有する化合物である、[1]に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
[3]
前記分子中にチオール基を有する化合物が、2級チオールである、[1]又は[2]に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
[4]
前記モノマーAが、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルである、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
[5]
前記モノマーAが、該インク組成物の総質量に対して15〜80質量%含まれる、請求項[1]〜[4]のいずれか1項に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
[6]
前記分子中にチオール基を有する化合物が、該インク組成物の総質量に対して0.5〜30質量%含まれる、[1]〜[5]のいずれか1項に記載のインクジェット用インク組成物。
[7]
前記ヒンダードアミン化合物が、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン骨格を有する化合物から選ばれる一種以上である、[1]〜[6]のいずれか1項に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
[8]
前記ヒンダードアミン化合物が、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル骨格を有する化合物、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−H骨格を有する化合物及び、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−アルキル骨格を有する化合物から選ばれる一種以上である、[1]〜[7]のいずれか1項に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
[9]
前記ヒンダードアミン化合物が、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル骨格を有する化合物及び2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−H骨格を有する化合物から選ばれる一種以上である、[1]〜[8]のいずれか1項に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
[10]
前記2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル骨格を有する化合物及び前記2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−H骨格を有する化合物から選ばれる一種以上が、該インク組成物の総質量に対して0.05〜3質量%含まれる、[9]に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
[11]
該インク組成物の総質量に対して15〜55質量%のフェノキシエチル(メタ)アクリレートをさらに含む、[1]〜[10]のいずれか1項に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
[12]
前記光重合開始剤が、アシルフォスフィンオキサイド化合物及びチオキサントン化合物のうち少なくともいずれかである、[1]〜[11]のいずれか1項に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
[13]
前記光重合開始剤は、該インク組成物の総質量に対し、7.0質量%以上のアシルフォスフィンオキサイド化合物を含む、[12]に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
[14]
前記光重合開始剤は、該インク組成物の総質量に対し、0.5質量%以上のチオキサントン化合物を含む、[13]に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本明細書において、「硬化性」とは、光に感応して硬化する性質をいう。「保存安定性」とは、インクを60℃で7日間保存したときの、保存前後における粘度が変化しにくい性質をいう。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びそれに対応するメタクリレートのうち少なくともいずれかを意味し、「(メタ)アクリル」はアクリル及びそれに対応するメタクリルのうち少なくともいずれかを意味する。
本明細書において、「duty」とは、下式で算出される値であり、印字dutyないし印字率と換言することができる。
duty(%)=実印字ドット数/(縦解像度×横解像度)×100
(式中、「実印字ドット数」は単位面積当たりの実印字ドット数であり、「縦解像度」及び「横解像度」はそれぞれ単位面積当たりの解像度である。また、「duty100%」とは単位画素当たりの単色の最大インク重量を意味する。)
[紫外線硬化型インクジェット用インク組成物]
本発明の一実施形態は、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物に係る。当該インク組成物は、下記一般式(I):
CH2=CR1−COOR2−O−CH=CH−R3 ・・・(I)
(式中、R1は水素原子又はメチル基であり、R2は炭素数2〜20の2価の有機残基であり、R3は水素原子又は炭素数1〜11の1価の有機残基である。)
で表されるビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類(以下、「モノマーA」という。)と、分子中にチオール基を有する化合物と、ヒンダードアミン化合物と、光重合開始剤と、を含む。
以下、本実施形態のインク組成物に含まれるか、又は含まれ得る添加剤(成分)を説明する。
〔重合性化合物〕
本実施形態のインク組成物に含まれる重合性化合物は、後述する光重合開始剤の作用により光照射時に重合されて、印刷されたインクを硬化させることができる。
(モノマーA)
本実施形態において必須の重合性化合物であるモノマーAは、上記一般式(I)で示される。
インク組成物がモノマーAを含有することにより、インクの硬化性を良好なものとすることができる。
上記の一般式(I)において、R2で表される2価の有機残基としては、炭素数2〜20の直鎖状、分枝状又は環状のアルキレン基、構造中にエーテル結合及びエステル結合の少なくとも一方による酸素原子を有する炭素数2〜20のアルキレン基、炭素数6〜11の置換されていてもよい2価の芳香族基が好適である。これらの中でも、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、及びブチレン基などの炭素数2〜6のアルキレン基、オキシエチレン基、オキシn−プロピレン基、オキシイソプロピレン基、及びオキシブチレン基などの構造中にエーテル結合による酸素原子を有する炭素数2〜9のアルキレン基が好適に用いられる。
上記の一般式(I)において、R3で表される炭素数1〜11の1価の有機残基としては、炭素数1〜10の直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基、炭素数6〜11の置換されていてもよい芳香族基が好適である。これらの中でも、メチル基又はエチル基である炭素数1〜2のアルキル基、フェニル基及びベンジル基などの炭素数6〜8の芳香族基が好適に用いられる。
上記の有機残基が置換されていてもよい基である場合、その置換基は、炭素原子を含む基及び炭素原子を含まない基に分けられる。まず、上記置換基が炭素原子を含む基である場合、当該炭素原子は有機残基の炭素数にカウントされる。炭素原子を含む基として、以下に限定されないが、例えばカルボキシル基、アルコキシ基等が挙げられる。次に、炭素原子を含まない基として、以下に限定されないが、例えば水酸基、ハロ基が挙げられる。
上記の一般式(I)で表されるモノマーAの具体例としては、以下に限定されないが、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ビニロキシメチルプロピル、(メタ)アクリル酸2−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1,1−ジメチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸p−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸m−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸o−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、及び(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコールモノビニルエーテルが挙げられる。
上記したものの中でも、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸5−ビニロキシペンチル、(メタ)アクリル酸6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸p−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシ)エチルが好ましい。
これらの中でも、低粘度で、引火点が高く、かつ、硬化性に優れるため、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルが好ましく、さらに、臭気が低く、皮膚への刺激を抑えることができ、かつ、反応性及び密着性に優れるため、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルがより好ましい。(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルとしては、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル及び(メタ)アクリル酸2−(1−ビニロキシエトキシ)エチルが挙げられ、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルとしては、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル及びアクリル酸2−(1−ビニロキシエトキシ)エチルが挙げられる。
モノマーAの含有量は、限られるものではないが、インク組成物の総質量(100質量%)に対し、好ましくは15〜80質量%であり、より好ましくは30〜80質量%であり、特に好ましくは50〜80質量%であり、さらに好ましくは65〜80質量%である。含有量が上記範囲内であると、インクの硬化性を良好にすることができる。また、モノマーAの含有量の上限は、インク組成物の総質量(100質量%)に対し、70質量%以下とすることが好ましく、60質量%以下とすることが特に好ましい。含有量の上限が上記範囲内であると、開始剤の溶解性を良くすることに起因してインクの硬化性を良好にすることができる。
上記一般式(I)で表されるモノマーAの製造方法としては、以下に限定されないが、(メタ)アクリル酸と水酸基含有ビニルエーテル類とをエステル化する方法(製法B)、(メタ)アクリル酸ハロゲン化物と水酸基含有ビニルエーテル類とをエステル化する方法(製法C)、(メタ)アクリル酸無水物と水酸基含有ビニルエーテル類とをエステル化する方法(製法D)、(メタ)アクリル酸エステル類と水酸基含有ビニルエーテル類とをエステル交換する方法(製法E)、(メタ)アクリル酸とハロゲン含有ビニルエーテル類とをエステル化する方法(製法F)、(メタ)アクリル酸アルカリ(土類)金属塩とハロゲン含有ビニルエーテル類とをエステル化する方法(製法G)、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類とカルボン酸ビニルとをビニル交換する方法(製法H)、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類とアルキルビニルエーテル類とをエーテル交換する方法(製法I)が挙げられる。
これらの中でも、本実施形態に所望の効果を一層発揮することができるため、製法Eが好ましい。
(分子中にチオール基を有する化合物)
本実施形態において必須の重合性化合物である、分子中にチオール基を有する化合物(チオール基含有化合物)が、インク組成物に含まれることで、インクの硬化性を優れたものとすることができる。
チオール基含有化合物は、その分子中に1つ以上のチオール基(SH基、メルカプト基)を有する化合物であれば、特に限定されることはない。したがって、チオール基含有化合物は、分子中に1つのチオール基を有する化合物(単官能チオール化合物)であってもよく、2つ以上のチオール基を有する化合物(多官能チオール化合物)であってもよい。
上記単官能チオール化合物としては、特に限定されないが、例えば、メルカプト酢酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、メルカプトプロピオン酸メチル、メルカプトプロピオン酸オクチル、メルカプトプロピオン酸メトキシブチル、メルカプトプロピオン酸トリデシル、チオグリコール酸、チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコール酸モノエタノールアミン、チオグリコール酸ナトリウム、チオグリコール酸メチル、チオグリコール酸オクチル、チオグリコール酸メトキシブチル、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、5−フェニル−2−ベンゾオキサゾールチオール、6−メチル−2−ベンゾオキサゾールチオール、4−アミノ−5−メチル−2−ピリジンチオール、チオフェノール、2−メルカプトベンジルアルコール、2−フェノキシチオフェノール、3−メルカプトフェナンスレン、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、2−メルカプト−4(3H)−キナゾリン、及びβ−メルカプトナフタレンが挙げられる。
上記多官能チオール化合物としては、特に限定されないが、例えば、1,2−エタンジチオール、1,3−プロパンジチオール、1,4−ブタンジチオール、2,3−ブタンジチオール、1,5−ペンタンジチオール、1,6−へキサンジチオール、1,8−オクタンジチオール、1,9−ノナンジチオール、デカンジチオール等のアルカンポリチオール化合物、1,2−シクロヘキサンジチオール等のシクロアルカンポリチオール化合物、1,4−ブタンジオールビス(メルカプトアセテート)、エチレングリコールビス(メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(メルカプトアセテート)、及びペンタエリスリトールテトラキス(メルカプトアセテート)、1,4−ブタンジオールビス(3−メルカプトプロピオネート)、エチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、エチレングリコールビス(2−メルカプトプロピオネート)、1,2−プロピレングリコールビス(2−メルカプトプロピオネート)、ジエチレングリコールビス(2−メルカプトプロピオネート)、1,4−ブタンジオールビス(2−メルカプトプロピオネート)、1,8−オクタンジオールビス(2−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトプロピオネート)、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(2−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサチオプロピオネート、及びその他の多価アルコールとメルカプトプロピオン酸とのエステル化合物、エチレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)、1,2−プロピレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)、ジエチレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)、1,4−ブタンジオールビス(3−メルカプトブチレート)、1,8−オクタンジオールビス(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、及びジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトブチレート)、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン、並びにエチレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)、1,2−プロピレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)、ジエチレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)、1,4−ブタンジオールビス(2−メルカプトイソブチレート)、1,8−オクタンジオールビス(2−メルカプトイソブチレート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトイソブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトイソブチレート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(2−メルカプトイソブチレート)、エチレングリコールビス(3−メルカプトイソブチレート)、1,2−プロピレングリコールビス(3−メルカプトイソブチレート)、ジエチレングリコールビス(3−メルカプトイソブチレート)、1,4−ブタンジオールビス(3−メルカプトイソブチレート)、1,8−オクタンジオールビス(3−メルカプトイソブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトイソブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトイソブチレート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトイソブチレート)、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、及びペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート等のメルカプト基含有カルボン酸と多価アルコールとのエステル化合物、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、ジメルカプトベンゼン、トリメルカプトベンゼン、1,4−ジ(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4−ビス(2−メルカプトエチル)ベンゼン、1,2−ベンゼンジメタンチオール、1,3−ベンゼンジメタンチオール、1,4−ベンゼンジメタンチオール、及び2,4,6−トリメチル−1,3−ベンゼンジメタンチオール等の芳香族ポリチオール化合物、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、及び1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン等の複素環式ポリチオール化合物、並びに、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート及びトリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレートが挙げられる。
これらの中でも、インクの硬化性に一層優れるため、多官能チオール化合物が好ましい。具体的にいえば、多官能チオール化合物は、単官能チオール化合物に比べて硬化速度が大きいという特長を有するため、好ましい。
また、チオール基含有化合物は、1級チオール及び2級チオールのいずれであってもよい。中でも、臭気がより低減されるため、2級チオールが好ましい。
また、多官能第1級チオールの市販品としては、例えば、EGMP−4(テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート))、TMMP(トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート))、TEMPIC(トリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレート)、PEMP(ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート))、DPMP(ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート))(以上、堺化学工業社(Sakai Chemical Industry Co.,Ltd.)製商品名)が挙げられる。多官能第2級チオールの市販品としては、例えば、カレンズMT(登録商標) BD−1(1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン)、NR−1(1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン)、PE−1(ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート))(以上、昭和電工社(Showa Denko K.K.)製商品名)が挙げられる。単官能第1級チオールの市販品としては、例えば、サンセラーM、サンセラーM−G(以上、三新化学工業社(Sanshin Chemical Ind. Co., Ltd.)製商品名、2−メルカプトベンゾチアゾール)が挙げられる。
チオール基含有化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
チオール基含有化合物の含有量は、インク組成物の総質量(100質量%)に対し、0.2〜50質量%が好ましく、0.5〜30質量%がより好ましく、1〜20質量%が特に好ましい。含有量が上記範囲内であると、インクの酸素阻害を抑制し、かつ、インクに優れた反応性を付与することができる。また保存安定性も良くすることができる。特に、チオール基含有化合物の含有量が1〜20質量%の場合、インクの反応性と保存安定性を共に優れたものとすることができる。
(上記以外の重合性化合物)
上記以外の重合性化合物(以下、「その他の重合性化合物」という。)としては、従来公知の、単官能、2官能、及び3官能以上の多官能といった種々のモノマー及びオリゴマーが使用可能である。上記モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸及びマレイン酸等の不飽和カルボン酸やそれらの塩又はエステル、ウレタン、アミド及びその無水物、アクリロニトリル、スチレン、種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、並びに不飽和ウレタンが挙げられる。また、上記オリゴマーとしては、例えば、直鎖アクリルオリゴマー等の上記のモノマーから形成されるオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレート、オキセタン(メタ)アクリレート、脂肪族ウレタン(メタ)アクリレート、芳香族ウレタン(メタ)アクリレート及びポリエステル(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、他の単官能モノマーや多官能モノマーとして、N−ビニル化合物を含んでいてもよい。N−ビニル化合物としては、N−ビニルフォルムアミド、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、及びアクリロイルモルホリン、並びにそれらの誘導体などが挙げられる。
その他の重合性化合物のうち、(メタ)アクリル酸のエステル、即ち(メタ)アクリレートが好ましい。
上記(メタ)アクリレートのうち、単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、イソアミル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ラクトン変性可とう性(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、及びジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記(メタ)アクリレートのうち、2官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO(エチレンオキサイド)付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのPO(プロピレンオキサイド)付加物ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、及びポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記(メタ)アクリレートのうち、3官能以上の多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、カウプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、及びカプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが挙げられる。
これらの中でも、その他の重合性化合物は単官能(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。この場合、インク組成物が低粘度となり、光重合開始剤その他の添加剤の溶解性に優れ、かつ、インクジェット記録時の吐出安定性が得られやすい。さらに塗膜の強靭性、耐熱性、及び耐薬品性が増すため、単官能(メタ)アクリレートと2官能(メタ)アクリレートとを併用することがより好ましい。
さらに、上記単官能(メタ)アクリレートは、芳香環骨格、飽和脂環骨格、及び不飽和脂環骨格からなる群より選択される1種以上の骨格を有することが好ましい。上記その他の重合性化合物が上記骨格を有する単官能(メタ)アクリレートであることにより、インク組成物の粘度を低下させることができる。
芳香環骨格を有する単官能(メタ)アクリレートとして、例えば、フェノキシエチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートが挙げられる。また、飽和脂環骨格を有する単官能(メタ)アクリレートとして、例えば、イソボルニル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート及びジシクロペンタニル(メタ)アクリレートが挙げられる。また、不飽和脂環骨格を有する単官能(メタ)アクリレートとして、例えば、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
これらの中でも、粘度及び臭気を低減させるため、フェノキシエチル(メタ)アクリレート及びイソボルニル(メタ)アクリレートのうち少なくとも一方が好ましく、フェノキシエチル(メタ)アクリレートがより好ましく、フェノキシエチルアクリレートがさらに好ましい。
上記その他の重合性化合物の含有量は、インク組成物の総質量(100質量%)に対し、1〜55質量%が好ましく、5〜50質量%が特に好ましい。特に、インク組成物が上記のフェノキシエチル(メタ)アクリレートを含む場合、フェノキシエチル(メタ)アクリレートの含有量は、インク組成物の総質量(100質量%)に対し、好ましくは1.5〜55質量%であり、より好ましくは3〜55質量%であり、特に好ましくは15〜55質量%であり、さらに好ましくは15〜40質量%であり、さらにより好ましくは15〜35質量%であり、特により好ましくは15〜30質量%である。含有量が上記範囲内であると、粘度及び臭気を低下させることができるとともに、光重合開始剤の溶解性及び反応性を優れたものとすることができる。
上記その他の重合性化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
〔重合禁止剤〕
本実施形態のインク組成物は、重合禁止剤として以下のヒンダードアミン化合物を含む。
(ヒンダードアミン化合物)
本実施形態において必須であるヒンダードアミン化合物がインク組成物に含まれることで、インクの保存安定性を良好なものとすることができる。
このヒンダードアミン化合物としては、以下に限定されないが、例えば、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン骨格を有する化合物が挙げられ、その中でも、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル骨格を有する化合物、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−H骨格を有する化合物、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−アルキル骨格を有する化合物、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−アシル骨格を有する化合物等が挙げられる。
ヒンダードアミン化合物の市販品として、アデカスタブ LA−7RD(2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン−1−オキシル)(ADEKA社製商品名)、IRGASTAB UV 10(4,4’−[1,10−ジオキソ−1,10−デカンジイル)ビス(オキシ)]ビス[2,2,6,6−テトラメチル]−1−ピペリジニルオキシ)(CAS.2516−92−9)、TINUVIN 123(4−ヒドロキシ−2,2,6,6,−テトラメチルピペリジン−N−オキシル)(以上、BASF社製商品名)、FA−711HM、FA−712HM(2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルメタクリレート、日立化成工業社(Hitachi Chemical Company, Ltd.)製商品名)、TINUVIN 111FDL、TINUVIN 144、TINUVIN 152、TINUVIN 292、TINUVIN 765、TINUVIN 770DF、TINUVIN 5100、SANOL LS−2626、CHIMASSORB 119FL、CHIMASSORB 2020 FDL、CHIMASSORB 944 FDL、TINUVIN 622 LD(以上、BASF社製商品名)、LA−52、LA−57、LA−62、LA−63P、LA−68LD、LA−77Y、LA−77G、LA−81、LA−82(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート)、LA−87(以上、ADEKA社製商品名)が挙げられる。
上記の中でも、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル骨格を有する化合物、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−H骨格を有する化合物、及び、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−アルキル骨格を有する化合物のうち少なくともいずれかが好ましく、特に、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル骨格を有する化合物及び2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−H骨格を有する化合物のうち少なくともいずれかが好ましい。この場合、特に、硬化性を維持しつつインクの保存安定性を良好なものとすることができる。
上記の2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル骨格を有する化合物の具体例として、以下に限定されないが、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン−1−オキシル、4,4’−[1,10−ジオキソ−1,10−デカンジイル)ビス(オキシ)]ビス[2,2,6,6−テトラメチル]−1−ピペリジニルオキシ、4−ヒドロキシ−2,2,6,6,−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)セバケート、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステルが挙げられる。
上記の市販品として、例えばアデカスタブ LA−7RD、IRGASTAB UV 10が挙げられる。
上記の2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−H骨格を有する化合物の具体例として、以下に限定されないが、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記の市販品として、例えばFA−712HMが挙げられる。
上記の2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−アルキル骨格を有する化合物の具体例として、以下に限定されないが、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレートが挙げられる。上記の市販品として、例えばアデカスタブ LA−82が挙げられる。2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−アルキル骨格を有する化合物のなかでも、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−メチル骨格を有する化合物が好ましく使用できる。
ヒンダードアミン化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ヒンダードアミン化合物の含有量は、インク組成物の総質量(100質量%)に対し、好ましくは0.02〜5質量%である。
特に、インク組成物が上記の2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル骨格を有する化合物及び2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−H骨格を有する化合物のうち少なくともいずれかを含む場合、当該化合物の含有量は、インク組成物の総質量(100質量%)に対し、0.05〜3質量%が好ましく、0.05〜1質量%がより好ましい。含有量が上記範囲内であると、インクの保存安定性を優れたものとすることができる。
(その他の重合禁止剤)
インク組成物は、重合禁止剤としてヒンダードアミン化合物以外のものを含んでもよく、例えば、p−メトキシフェノール、ヒドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ)、ヒドロキノン、クレゾール、t−ブチルカテコール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。
〔光重合開始剤〕
本実施形態のインク組成物に含まれる光重合開始剤は、紫外線の照射による光重合によって、被記録媒体の表面に存在するインクを硬化させて印字を形成するために用いられる。放射線の中でも紫外線(UV)を用いることにより、安全性に優れ、且つ光源ランプのコストを抑えることができる。光(紫外線)のエネルギーによって、ラジカルやカチオンなどの活性種を生成し、上記重合性化合物の重合を開始させるものであれば、制限はないが、光ラジカル重合開始剤や光カチオン重合開始剤を使用することができ、中でも光ラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。
上記の光ラジカル重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン類、アシルフォスフィンオキサイド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物(チオキサントン化合物、チオフェニル基含有化合物など)、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、及びアルキルアミン化合物が挙げられる。
これらの中でも、特にインクの硬化性を良好にすることができるため、アシルフォスフィンオキサイド化合物及びチオキサントン化合物のうち少なくともいずれかが好ましく、アシルフォスフィンオキサイド化合物及びチオキサントン化合物がより好ましい。
光ラジカル重合開始剤の具体例としては、アセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、2,4−ジエチルチオキサントン、及びビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシドが挙げられる。
光ラジカル重合開始剤の市販品としては、例えば、IRGACURE 651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)、IRGACURE 184(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)、DAROCUR 1173(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン)、IRGACURE 2959(1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン)、IRGACURE 127(2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル]−2−メチル−プロパン−1−オン}、IRGACURE 907(2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン)、IRGACURE 369(2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1)、IRGACURE 379(2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン)、DAROCUR TPO(2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)、IRGACURE 819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド)、IRGACURE 784(ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム)、IRGACURE OXE 01(1.2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)])、IRGACURE OXE 02(エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム))、IRGACURE 754(オキシフェニル酢酸、2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステルの混合物)(以上、BASF社製)、KAYACURE DETX−S(2,4−ジエチルチオキサントン)(日本化薬社(Nippon Kayaku Co., Ltd.)製)、Lucirin TPO、LR8893、LR8970(以上、BASF社製)、及びユベクリルP36(UCB社製)などが挙げられる。
上記光重合開始剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光重合開始剤は、紫外線硬化速度を十分に発揮させ、且つ、光重合開始剤の溶け残りや光重合開始剤に由来する着色を避けるため、インク組成物の総質量(100質量%)に対し、5〜20質量%であることが好ましい。
特に、上記のとおり、インク組成物に含まれる光重合開始剤がアシルフォスフィンオキサイド化合物及びチオキサントン化合物である場合、前記アシルフォスフィンオキサイド化合物が、インク組成物の総質量(100質量%)に対し、好ましくは7.0質量%以上含まれ、より好ましくは7.0〜15.0質量%含まれ、さらに好ましくは8.0〜15.0質量%含まれる。加えて、前記チオキサントン化合物が、インク組成物の総質量(100質量%)に対し、好ましくは0.5質量%以上含まれ、より好ましくは0.5〜5.0質量%含まれる。この場合、特にインクの硬化性を良好にすることができる。
なお、前述の重合性化合物として光重合性の化合物を用いることで、光重合開始剤の添加を省略することが可能であるが、光重合開始剤を用いた方が、重合の開始を容易に調整することができ、好適である。
〔色材〕
本実施形態のインク組成物は、色材をさらに含むことが好ましい。色材は、顔料及び染料のうち少なくとも一方を用いることができる。
(顔料)
本実施形態において、色材として顔料を用いることにより、インク組成物の耐光性を向上させることができる。顔料は、無機顔料及び有機顔料のいずれも使用することができる。
無機顔料としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタンを使用することができる。
有機顔料としては、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、染色レーキ(塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料が挙げられる。
更に詳しくは、ブラックインクとして使用されるカーボンブラックとして、No.2300、No.900、MCF88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B等(以上、三菱化学社(Mitsubishi Chemical Corporation)製)、Raven 5750、Raven 5250、Raven 5000、Raven 3500、Raven 1255、Raven 700等(以上、コロンビアカーボン(Carbon Columbia)社製)、Rega1 400R、Rega1 330R、Rega1 660R、Mogul L、Monarch 700、Monarch 800、Monarch 880、Monarch 900、Monarch 1000、Monarch 1100、Monarch 1300、Monarch 1400等(キャボット社(CABOT JAPAN K.K.)製)、Color Black FW1、Color Black FW2、Color Black FW2V、Color Black FW18、Color Black FW200、Color B1ack S150、Color Black S160、Color Black S170、Printex 35、Printex U、Printex V、Printex 140U、Special Black 6、Special Black 5、Special Black 4A、Special Black 4(以上、デグッサ(Degussa)社製)が挙げられる。
ホワイトインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントホワイト 6、18、21が挙げられる。
イエローインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントイエロー 1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、16、17、24、34、35、37、53、55、65、73、74、75、81、83、93、94、95、97、98、99、108、109、110、113、114、117、120、124、128、129、133、138、139、147、151、153、154、167、172、180が挙げられる。
マゼンタインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントレッド 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、40、41、42、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、88、112、114、122、123、144、146、149、150、166、168、170、171、175、176、177、178、179、184、185、187、202、209、219、224、245、又はC.I.ピグメントヴァイオレット 19、23、32、33、36、38、43、50が挙げられる。
シアンインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントブルー 1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:34、15:4、16、18、22、25、60、65、66、C.I.バット ブルー 4、60が挙げられる。
また、マゼンタ、シアン、及びイエロー以外の顔料としては、例えば、C.I.ピグメント グリーン 7,10、C.I.ピグメントブラウン 3,5,25,26、C.I.ピグメントオレンジ 1,2,5,7,13,14,15,16,24,34,36,38,40,43,63が挙げられる。
上記顔料は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記の顔料を使用する場合、その平均粒子径は300nm以下が好ましく、50〜200nmがより好ましい。平均粒子径が上記の範囲内にあると、インク組成物における吐出安定性や分散安定性などの信頼性に一層優れるとともに、優れた画質の画像を形成することができる。ここで、本明細書における平均粒子径は、動的光散乱法により測定される。
(染料)
本実施形態において、色材として染料を用いることができる。染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能である。前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35が挙げられる。
上記染料は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
色材の含有量は、優れた隠蔽性及び色再現性が得られるため、インク組成物の総質量(100質量%)に対して、1〜20質量%が好ましい。
〔分散剤〕
本実施形態のインク組成物が顔料を含む場合、顔料分散性をより良好なものとするため、分散剤をさらに含んでもよい。分散剤として、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤などの顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤が挙げられる。その具体例として、ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミン、ビニル系ポリマー及びコポリマー、アクリル系ポリマー及びコポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、アミノ系ポリマー、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマー、含フッ素ポリマー、及びエポキシ樹脂のうち一種以上を主成分とするものが挙げられる。高分子分散剤の市販品として、味の素ファインテクノ社製のアジスパーシリーズ、アベシア社(Avecia Co.)から入手可能なソルスパーズシリーズ(Solsperse 36000等)、BYKChemie社製のディスパービックシリーズ、楠本化成社製のディスパロンシリーズが挙げられる。
〔スリップ剤〕
本実施形態のインク組成物は、優れた耐擦性が得られるため、スリップ剤(界面活性剤)をさらに含んでもよい。スリップ剤としては、特に限定されないが、例えば、シリコーン系界面活性剤として、ポリエステル変性シリコーンやポリエーテル変性シリコーンを用いることができ、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はポリエステル変性ポリジメチルシロキサンを用いることが特に好ましい。具体例としては、BYK−347、BYK−348、BYK−UV3500、3510、3530、3570(ビックケミー・ジャパン社(BYK Japan KK)製)を挙げることができる。
〔その他の添加剤〕
本実施形態のインク組成物は、上記に挙げた添加剤以外の添加剤(成分)を含んでもよい。このような成分としては、特に制限されないが、例えば従来公知の、重合促進剤、浸透促進剤、及び湿潤剤(保湿剤)、並びにその他の添加剤があり得る。上記のその他の添加剤として、例えば従来公知の、定着剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、pH調整剤、及び増粘剤が挙げられる。
[被記録媒体]
本実施形態の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物は、後述するインクジェット記録方法を利用して、被記録媒体上に吐出されること等により、記録物が得られる。この被記録媒体として、例えば、吸収性又は非吸収性の被記録媒体が挙げられる。本実施形態のインクジェット記録方法は、水溶性インク組成物の浸透が困難な非吸収性被記録媒体から、水溶性インク組成物の浸透が容易な吸収性被記録媒体まで、様々な吸収性能を持つ被記録媒体に幅広く適用できる。ただし、当該インク組成物を非吸収性の被記録媒体に適用した場合は、紫外線を照射し硬化させた後に乾燥工程を設けること等が必要となる場合がある。
吸収性被記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、水性インクの浸透性が高い電子写真用紙などの普通紙、インクジェット用紙(シリカ粒子やアルミナ粒子から構成されたインク吸収層、あるいは、ポリビニルアルコール(PVA)やポリビニルピロリドン(PVP)等の親水性ポリマーから構成されたインク吸収層を備えたインクジェット専用紙)から、水性インクの浸透性が比較的低い一般のオフセット印刷に用いられるアート紙、コート紙、キャスト紙等が挙げられる。
非吸収性被記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のプラスチック類のフィルムやプレート、鉄、銀、銅、アルミニウム等の金属類のプレート、又はそれら各種金属を蒸着により製造した金属プレートやプラスチック製のフィルム、ステンレスや真鋳等の合金のプレート等が挙げられる。
[インクジェット記録方法]
本実施形態の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物は、インクジェット記録方法に用いることができる。当該インクジェット記録方法は、被記録媒体上に、上記インク組成物を吐出する吐出工程と、上記吐出工程により吐出されたインク組成物に紫外線を照射して、上記インク組成物を硬化する硬化工程と、を含む。このようにして、被記録媒体上で硬化したインク組成物により、塗膜(硬化膜)が形成される。
〔吐出工程〕
上記吐出工程においては、従来公知のインクジェット記録装置を用いることができる。インク組成物の吐出の際は、インク組成物の粘度を、好ましくは25mPa・s以下、より好ましくは5〜20mPa・sとすることが好ましい。インク組成物の粘度が、インク組成物の温度を室温として、あるいは、インク組成物を加熱しない状態として上記のものであれば、インク組成物の温度を室温として、あるいはインク組成物を加熱せずに吐出させればよい。一方、インク組成物を所定の温度に加熱することによって粘度を好ましいものとして吐出させてもよい。このようにして、良好な吐出安定性が実現される。
本実施形態の紫外線硬化型インク組成物は、通常のインクジェット用インクで使用される水性インク組成物より粘度が高いため、吐出時の温度変動による粘度変動が大きい。かかるインクの粘度変動は、液滴サイズの変化及び液滴吐出速度の変化に対して大きな影響を与え、ひいては画質劣化を引き起こし得る。したがって、吐出時のインクの温度はできるだけ一定に保つことが好ましい。
〔硬化工程〕
次に、上記硬化工程においては、被記録媒体上に吐出されたインク組成物が、紫外線(光)の照射によって硬化する。これは、インク組成物に含まれる光重合開始剤が紫外線の照射により分解して、ラジカル、酸、及び塩基などの開始種を発生し、光重合性化合物の重合反応が、その開始種の機能によって促進されるためである。あるいは、紫外線の照射によって、光重合性化合物の重合反応が開始するためである。このとき、インク組成物において光重合開始剤と共に増感色素が存在すると、系中の増感色素が活性放射線を吸収して励起状態となり、光重合開始剤と接触することによって光重合開始剤の分解を促進させ、より高感度の硬化反応を達成させることができる。
紫外線源としては、水銀ランプやガス・固体レーザー等が主に利用されており、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物の硬化に使用される光源としては、水銀ランプ、メタルハライドランプが広く知られている。その一方で、現在環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。さらに、紫外線発光ダイオード(UV−LED)及び紫外線レーザダイオード(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、紫外線硬化型インクジェット用光源として期待されている。これらの中でも、UV−LEDが好ましい。
ここで、発光ピーク波長が、好ましくは365〜405nmの範囲、より好ましくは380〜400nmの範囲のうち単一の波長にある紫外線を照射することにより、硬化可能であるようなインク組成物を用いることが好ましい。また、照射エネルギーは、300mJ/cm2以下が好ましく、100〜250mJ/cm2がより好ましい。
上記の場合、本実施形態のインク組成物の組成に起因して低エネルギー且つ高速での硬化が可能となる。照射エネルギーは、照射時間に照射強度を乗じて算出される。本実施形態におけるインク組成物の組成によって照射時間を短縮することができ、その場合、印刷速度が増大する。他方、本実施形態におけるインク組成物の組成によって照射強度を減少させることもでき、その場合、装置の小型化やコストの低下が実現する。その際の紫外線照射には、UV−LEDを用いることが好ましい。このようなインク組成物は、上記波長範囲の紫外線照射により分解する光重合開始剤、及び上記波長範囲の紫外線照射により重合を開始する重合性化合物を含むことにより得られる。なお、発光ピーク波長は、上記の波長範囲内に1つあってもよいし複数あってもよい。複数ある場合であっても上記発光ピーク波長を有する紫外線の全体の照射エネルギーを上記の照射エネルギーとする。
また、低duty且つ1〜3μmのドット高で硬化可能であるような、すなわちライトインクで形成される厚さ1〜3μmの薄膜の状態で硬化可能であるような紫外線硬化型インクジェット用インク組成物を用いることが好ましい。ここで、「ドット高」は、被着弾面からドットの頂点までの高さを表す。より詳細に言えば、dutyが20%以下であり、かつ、被記録媒体に着弾(付着)したインク滴の高さが1μm以上3μm以下である状態で硬化可能であるような紫外線硬化型インクジェット用インク組成物を用いることが好ましい。
なお、上記のインク組成物は、前述した各種方法により得られる。
このように、本実施形態によれば、硬化性及び保存安定性に優れた紫外線硬化型インクジェット用インク組成物を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を実施例によってさらに具体的に説明するが、本実施形態はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
[使用原料]
下記の実施例及び比較例において使用した原料は、以下の通りである。
〔顔料〕
・IRGALITE BLUE GLVO(BASF社製商品名、シアン顔料、表1、表2、及び表3ではBLUE GLVOと略記した。)
〔分散剤〕
・Solsperse 36000(Noveon社製商品名、表1、表2、及び表3ではSol36000と略記した。)
〔モノマーA〕
・VEEA(アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、日本触媒社製商品名、表1、表2、及び表3ではVEEAと略記した。)
〔チオール基含有化合物〕
・カレンズMT(登録商標) PE1(ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、4官能第2級チオール、CAS No. 31775-89-0、昭和電工社製商品名、表1、表2、及び表3ではPE1と略記した。)
・PEMP(ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、4官能第1級チオール、CAS No. 7575-23-7、堺化学工業社製商品名、表1、表2、及び表3ではPEMPと略記した。)
・サンセラーM(2−メルカプトベンゾチアゾール、単官能第1級チオール、CAS No. 149-30-4、三新化学工業社製、表1、表2、及び表3ではMBTと略記した。)
〔上記以外の重合性化合物〕
・フェノキシエチルアクリレート ビスコート#192(大阪有機化学社(OSAKA ORGANIC CHEMICAL INDUSTRY LTD.)製商品名、表1、表2、及び表3ではPEAと略記した。)
〔光重合開始剤〕
・IRGACURE 819(BASF社製商品名、固形分100%、表1、表2、及び表3では819と略記した。)
・DAROCURE TPO(BASF社製商品名、固形分100%、表1、表2、及び表3ではTPOと略記した。)
・KAYACURE DETX−S(日本化薬社製商品名、固形分100%、表1、表2、及び表3ではDETX−Sと略記した。)
〔ヒンダードアミン化合物(重合禁止剤)〕
・FA−712HM(日立化成工業社(Hitachi Chemical Company, Ltd.)製商品名、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−H骨格を有する化合物、表1、表2、及び表3ではFA−712HMと略記した。)
・アデカスタブ LA−7RD(ADEKA社製商品名、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル骨格を有する化合物、表1、表2、及び表3ではLA−7RDと略記した。)
・アデカスタブ LA−82(ADEKA社製商品名、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−メチル骨格を有する化合物、表1、表2、及び表3ではLA−82と略記した。)
〔上記以外の重合禁止剤〕
・p−メトキシフェノール(関東化学社(KANTO CHEMICAL CO., INC)製商品名、ヒドロキノンモノメチルエーテル、表1、表2、及び表3ではMEHQと略記した。)
〔スリップ剤〕
・シリコーン系表面調整剤 BYK−UV3500(BYK社製商品名、表1、表2、及び表3ではUV3500と略記した。)
[実施例1〜20、比較例1〜3]
〔顔料分散液の作製〕
インク組成物の作製に先立ち、顔料分散液を作製した。上記のシアン顔料を25質量%、分散剤を10質量%、重合性化合物としてのフェノキシエチルアクリレートを65質量%の割合で、それぞれ混合し、1時間スターラーで撹拌した。撹拌後の混合液をビーズミルで分散し、顔料分散液を得た。なお、分散条件は、直径0.65mmのジルコニアビーズを70%の充填率で充填し、周速を9m/sとし、分散時間を2〜4時間とした。
〔インク組成物の作製〕
下記表1、表2、及び表3に記載の成分を、表1、表2、及び表3に記載の組成(単位:質量%)となるように添加し(表中、顔料は上記顔料分散液として添加)、これを高速水冷式撹拌機により撹拌することにより、シアン色の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物を調製した。
Figure 0005895392
Figure 0005895392
Figure 0005895392
[評価項目]
各実施例及び比較例で調製した紫外線硬化型インクジェット用インク組成物について、以下の方法により硬化性、保存安定性、及び臭気を評価した。
〔1.保存安定性〕
インク組成物を60℃で7日間放置して、初期粘度(mPa・s)と放置後の粘度(mPa・s)をレオメーター(MCR−300、Physica社製商品名)にて測定して、粘度変化率(増粘率)を下記の指標で評価した。評価基準のうち◎、○、及び△が実用上許容される基準である。評価結果を下記表4、表5、及び表6に示す。
◎:60℃7日保存前後での粘度変化率 Δη=15%未満
○:60℃7日保存前後での粘度変化率 Δη=15%以上25%未満
△:60℃7日保存前後での粘度変化率 Δη=25%以上
×:60℃7日保存前後での粘度変化率が高すぎてゲル化した。
〔2.硬化性〕
インクジェットプリンターPX−G5000(セイコーエプソン社〔Seiko Epson Corporation〕)製商品名)を用いて、前記紫外線硬化型インク組成物をそれぞれのノズル列に充填した。常温、常圧下でPETフィルム(ルミラー125E20〔商品名〕、パナック社製)上に、インクのドット径が中ドットで印刷物の膜厚が2μmとなるようなベタパターン画像(記録解像度720×720dpi)を印刷すると共に、キャリッジの横に搭載した紫外線照射装置内のUV−LEDから、照射強度が60mW/cm2であり、且つ波長が395nmである紫外線を200mJ/cm2照射してベタパターン画像を硬化させた。以上のようにして、PETフィルム上にベタパターン画像が印刷された記録物を作製した。ベタパターン画像とは、記録解像度で規定される最小記録単位領域である画素の全ての画素に対してドットを記録した画像である。
照射エネルギー[mJ/cm2]は、光源から照射される被照射表面における照射強度[mW/cm2]を測定し、これと照射継続時間[s]との積から求めた。照射強度の測定は、紫外線強度計UM−10、受光部UM−400(いずれもコニカミノルタセンシング社(KONICA MINOLTA SENSING, INC.)製)を用いて行った。
また、タックフリーといえるか否かは、下記の条件で判断した。すなわち、綿棒にインクが付着するか否か、又は被記録媒体上のインク硬化物に擦り傷が付くか否かで判断した。その際、使用した綿棒は、ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)社製のジョンソン綿棒であった。擦る回数は往復10回とし、擦る強さは100g荷重とした。
また、硬化性評価時のインク塗膜(硬化膜)の膜厚は2μmとした。評価基準は下記のとおりである。評価基準のうち◎、○、及び△が実用上許容される基準である。評価結果を下記表4、表5、及び表6に示す。
◎:タックフリー時の照射エネルギー 150mJ/cm2未満
○:タックフリー時の照射エネルギー 150mJ/cm2以上200mJ/cm2未満
△:タックフリー時の照射エネルギー 200mJ/cm2以上300mJ/cm2未満
×:タックフリー時の照射エネルギー 300mJ/cm2以上
〔3.臭気〕
評価者20人にインク組成物の臭気を嗅いでもらい、「臭い」と判定した人数で臭気の有無を判定した。評価結果を下記表4、表5、及び表6に示す。
◎:3人以下
○:4人以上10人以下
△:11人以上15人以下
×:16人以上
Figure 0005895392
Figure 0005895392
Figure 0005895392
上記表4、表5、及び表6より、モノマーAと、チオール基含有化合物と、ヒンダードアミン化合物と、光重合開始剤と、を含むインク組成物(実施例1〜20)は、モノマーA又はチオール基含有化合物を欠くインク組成物(比較例1、2)と比べて硬化性に優れ、ヒンダードアミン化合物を欠くインク組成物(比較例3)と比べて保存安定性に優れることが分かった。

Claims (13)

  1. 下記一般式(I):
    CH2=CR1−COOR2−O−CH=CH−R3 ・・・(I)
    (式中、R1は水素原子又はメチル基であり、R2は炭素数2〜20の2価の有機残基であ
    り、R3は水素原子又は炭素数1〜11の1価の有機残基である。)
    で表されるモノマーAと、分子中にチオール基を有する化合物と、ヒンダードアミン化合
    物と、光重合開始剤と、インク組成物の総質量に対して15〜55質量%のフェノキシエチル(メタ)アクリレートと、を含む、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
  2. 前記分子中にチオール基を有する化合物が、チオール基を1分子中に2以上有する化合
    物である、請求項1に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
  3. 前記分子中にチオール基を有する化合物が、2級チオールである、請求項1又は2に記
    載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
  4. 前記モノマーAが、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルである、請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
  5. 前記モノマーAが、該インク組成物の総質量に対して15〜80質量%含まれる、請求
    項1〜4のいずれか1項に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
  6. 前記分子中にチオール基を有する化合物が、該インク組成物の総質量に対して0.5〜
    30質量%含まれる、請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット用インク組成
    物。
  7. 前記ヒンダードアミン化合物が、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン骨格を有す
    る化合物から選ばれる一種以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の紫外線硬化
    型インクジェット用インク組成物。
  8. 前記ヒンダードアミン化合物が、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキ
    シル骨格を有する化合物、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−H骨格を有す
    る化合物及び、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−アルキル骨格を有する化
    合物から選ばれる一種以上である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の紫外線硬化型イ
    ンクジェット用インク組成物。
  9. 前記ヒンダードアミン化合物が、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキ
    シル骨格を有する化合物及び2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−H骨格を有
    する化合物から選ばれる一種以上である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の紫外線硬
    化型インクジェット用インク組成物。
  10. 前記2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル骨格を有する化合物及び
    前記2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−H骨格を有する化合物から選ばれる
    一種以上が、該インク組成物の総質量に対して0.05〜3質量%含まれる、請求項9に
    記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
  11. 前記光重合開始剤が、アシルフォスフィンオキサイド化合物及びチオキサントン化合物
    のうち少なくともいずれかを含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の紫外線硬化型
    インクジェット用インク組成物。
  12. 前記光重合開始剤は、該インク組成物の総質量に対し、7.0質量%以上のアシルフォ
    スフィンオキサイド化合物を含む、請求項11に記載の紫外線硬化型インクジェット用イ
    ンク組成物。
  13. 前記光重合開始剤は、該インク組成物の総質量に対し、0.5質量%以上のチオキサン
    トン化合物を含む、請求項12に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
JP2011171616A 2011-01-24 2011-08-05 紫外線硬化型インクジェット用インク組成物 Active JP5895392B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011171616A JP5895392B2 (ja) 2011-01-24 2011-08-05 紫外線硬化型インクジェット用インク組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011011683 2011-01-24
JP2011011683 2011-01-24
JP2011171616A JP5895392B2 (ja) 2011-01-24 2011-08-05 紫外線硬化型インクジェット用インク組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012167246A JP2012167246A (ja) 2012-09-06
JP5895392B2 true JP5895392B2 (ja) 2016-03-30

Family

ID=46971692

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011171616A Active JP5895392B2 (ja) 2011-01-24 2011-08-05 紫外線硬化型インクジェット用インク組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5895392B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5697617B2 (ja) * 2012-02-09 2015-04-08 富士フイルム株式会社 インクジェット記録用インク組成物、インクジェット記録方法、及び、印刷物
JP6163726B2 (ja) 2012-09-28 2017-07-19 株式会社リコー 非水系光重合性組成物、インクジェットインク、及びインクカートリッジ
JP6009652B2 (ja) 2013-03-22 2016-10-19 富士フイルム株式会社 インク組成物、インクセット、及び画像形成方法
JP6212939B2 (ja) * 2013-03-25 2017-10-18 セイコーエプソン株式会社 紫外線硬化型インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
WO2015016131A1 (ja) * 2013-08-01 2015-02-05 Dicグラフィックス株式会社 活性エネルギー線硬化型オフセットインキ組成物
JP6176037B2 (ja) * 2013-10-01 2017-08-09 Dic株式会社 活性エネルギー線硬化型インクジェット記録用インク及びインクセット
JP6305455B2 (ja) * 2015-03-31 2018-04-04 大日本塗料株式会社 活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物、並びに印刷物及びその製造方法
EP3156463B1 (en) * 2015-10-13 2019-12-18 Agfa Nv Uv curable inkjet inks
JP6861135B2 (ja) * 2017-09-22 2021-04-21 Dicグラフィックス株式会社 活性エネルギー線硬化型コーティングニス及び印刷物
WO2019186734A1 (ja) * 2018-03-27 2019-10-03 日立化成株式会社 波長変換部材、バックライトユニット、画像表示装置、硬化性組成物及び硬化物
JP7264219B1 (ja) 2021-12-09 2023-04-25 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型インキ組成物および印刷物
JP2023087763A (ja) 2021-12-14 2023-06-26 セイコーエプソン株式会社 放射線硬化型インクジェット組成物

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3461501B1 (ja) * 2002-06-10 2003-10-27 株式会社日本触媒 活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク
JP4204333B2 (ja) * 2003-01-20 2009-01-07 株式会社日本触媒 活性エネルギー線硬化性組成物及びインクジェット用インキ
TW200615342A (en) * 2004-07-16 2006-05-16 Hexion Specialty Chemicals Inc Radiation curable inkjet inks, method of manufacture, and methods of use thereof
JP4852953B2 (ja) * 2004-09-30 2012-01-11 セイコーエプソン株式会社 インク組成物およびそれを用いた画像形成方法
JP4816976B2 (ja) * 2007-08-09 2011-11-16 セイコーエプソン株式会社 光硬化型インク組成物
JP5594506B2 (ja) * 2007-08-09 2014-09-24 セイコーエプソン株式会社 光硬化型インク組成物、インクカートリッジ、インクジェット記録方法及び記録物
EP2199273B1 (en) * 2008-12-18 2018-02-21 Agfa Nv Polymerizable photoinitiators and radiation curable compositions

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012167246A (ja) 2012-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5895392B2 (ja) 紫外線硬化型インクジェット用インク組成物
JP5803258B2 (ja) 紫外線硬化型インクジェット用インク組成物、インクジェット記録方法
JP5807776B2 (ja) 光硬化型インクジェット記録用インク組成物
JP6024112B2 (ja) 光硬化型インクジェット記録用インク組成物及びこれを用いたインクジェット記録方法
JP5685965B2 (ja) 光硬化インクジェットインク組成物
JP5927818B2 (ja) 光硬化型インクジェット記録用インク組成物、インクジェット記録方法
JP6350704B2 (ja) インクジェット記録方法、インクジェット記録装置
JP6134090B2 (ja) 紫外線硬化型インクジェット用インク組成物
JP6278133B2 (ja) 光硬化型インク組成物、記録方法及び記録装置
JP5895361B2 (ja) 光硬化型インク組成物
JP5812399B2 (ja) 顔料組成物、光硬化型インクジェット記録用インク組成物、インクジェット記録方法
JP2012140551A (ja) 紫外線硬化型インクジェット用インク組成物
JP6011600B2 (ja) 光硬化インクジェットインク組成物
JP6265286B2 (ja) 紫外線硬化型インクジェット用インク組成物
JP2012201847A (ja) 紫外線硬化型インクジェット用インク組成物
JP6075429B2 (ja) 紫外線硬化型インクジェット用インク組成物
JP5994913B2 (ja) 紫外線硬化型インク組成物
JP2013071975A (ja) 光硬化型インクジェット記録用インク組成物及びこれを用いたインクジェット記録方法
JP6168180B2 (ja) 光硬化型インク組成物、記録方法
JP2016130315A (ja) インクジェット記録方法
JP2016028165A (ja) 紫外線硬化型インクジェット用インク組成物
JP5910988B2 (ja) 光硬化型インク組成物及び記録方法
JP5862022B2 (ja) インクジェット記録方法、紫外線硬化型インクジェット用インクと液。
JP6269748B2 (ja) 光硬化型インクジェット記録用インク組成物及びこれを用いたインクジェット記録方法
JP6256548B2 (ja) 紫外線硬化型インク組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140801

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20150106

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150623

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5895392

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150