JP5895081B1 - 遊技機用保護カバー及び遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】不正挿入具を使用して封印部材を封印対象穴から引き抜こうとした場合でも痕跡が残りやすくした遊技機用保護カバーを提供する。【解決手段】保護対象部品を覆うためのカバー本体110と、カバー本体110に設けられた封印対象穴111に嵌め込んで封印対象穴111を封印するための封印部材120とを備え、封印部材120を封印対象穴111に嵌め込む際に、封印部材120の係合部121aが封印対象穴111の被係合部111aに係合するようにした遊技機用保護カバー100において、カバー本体110と封印部材120とを、可撓性を有する連結シート130を介して互いに連結し、封印部材120を封印対象穴111に嵌め込んだ後に封印部材120の外周面と封印対象穴111の内周面との間に形成される隙間における係合部121a及び被係合部111aの上方に位置する部分が、連結シート130で覆われるようにした。【選択図】図12

Description

本発明は、遊技機における各種基板等の保護対象部品を不正行為から保護するための遊技機用保護カバーと、この遊技機用保護カバーを備えた遊技機とに関する。
遊技機は、様々な不正行為の対象となりうる。例えば、遊技機の筺体の内部には、メイン制御基板が収容されており、このメイン制御基板には、遊技機を制御するためのプログラムが記録された記憶装置(通常はROM)が装着されているが、この記憶装置を偽造されたもの(いわゆる偽造ROM)に差し替えるという不正行為が知られている。この種の不正行為を防止するため、遊技機の各メーカーは、メイン制御基板等、不正行為の対象となる保護対象部品を、カバー(遊技機用保護カバー)で覆った構造とするとともに、そのカバーを閉じるためにネジ止め等した箇所(ネジ穴等)に封印部材を嵌め込んで、当該箇所を封印する対策を行っている。これにより、ネジ止め等した箇所への不正アクセスを許したとしても、その不正アクセスの痕跡が封印部材に残るようにし、不正行為を発見しやすくすることが可能になる。
例えば、特許文献1の図6には、樹脂材料からなる遮蔽キャップ50(封印部材)であって、円筒部51と、円筒部51の上端に形成されたフランジ部52と、円筒部51の外周面から外方に突出する係合突起53(係合部)とで構成されるとともに、フランジ部52に矩形開口54を設けて、その内側に蓋部55を配し、蓋部55とフランジ部52とを薄肉連結部56a及び連結部56bとで連結したものが記載されている(同文献の段落0025〜0026)。これにより、同文献の図11に示すように、蓋部55を下側に押し込んで連結部56bを破断させ、薄肉連結部56aが折れ曲がってその周辺を白化させないかぎりは、ネジ止めした箇所へ不正アクセスできないようにすることが可能になるとされている(同文献の段落0032)。
しかし、特許文献1の遮蔽キャップ50(封印部材)は、係合突起53(係合部)を内側に押し込んでその係合を解除することにより、遮蔽キャップ50に殆ど痕跡を残すことなく、それを嵌め込んだ箇所から取り外すことが可能になるという欠点を有している。すなわち、同文献の図10に示すように、カバー30に設けた座ぐり部35(封印対象穴)に遮蔽キャップ50を嵌め込んだ場合について考えると、座ぐり部35の内周面とフランジ部52の外周面との隙間にマイナスドライバ等の不正挿入具を挿し込んで、当該不正挿入具の先端で係合突起53を内側に押し込むことで、遮蔽キャップ50自体が取り外される可能性がある。この場合、フランジ部52の外周部に多少の傷は残るものの、連結部56b(同文献の図6及び図10)が破断することはない。したがって、上記方法によって係合突起53による係合を解除して遮蔽キャップ50を引き抜き、ネジ止めを解除してカバー30を開け、ROMを偽造ROMに差し替える等の不正行為を行った後、再度、カバー30を閉じてネジ止めをし、そのネジ止めした箇所に同じ遮蔽キャップ50を嵌め込む者がいた場合には、その不正行為を発見しにくくなるという問題がある。
特開2003−340092号公報
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、不正挿入具を使用して封印部材を封印対象穴(ネジ止め用の座ぐり穴等)から引き抜いて不正行為を行おうとした場合であっても、痕跡を残すことなく封印部材を引き抜くことが困難で、そのような不正行為があった場合には当該不正行為があったことを容易に発見できるようにした遊技機用保護カバーを提供するものである。また、この遊技機用保護カバーを備えた遊技機を提供することも本発明の目的である。
上記課題は、
保護対象部品を覆うためのカバー本体と、
カバー本体に設けられた封印対象穴に嵌め込んで当該封印対象穴を封印するための封印部材と、
を備え、
封印部材を封印対象穴に嵌め込む際に、封印部材の外周部に設けられた係合部が封印対象穴の内周部に設けられた被係合部に係合するようにした構造の遊技機用保護カバーであって、
カバー本体と封印部材とが、可撓性を有する連結シートを介して互いに連結され、
封印部材を封印対象穴に嵌め込んだ後に封印部材の外周面と封印対象穴の内周面との間に形成される隙間(以下、「嵌込隙間」と呼ぶことがある。)における前記係合部及び前記被係合部の上方に位置する部分が、連結シートで覆われた状態となるようにしたことを特徴とする遊技機用保護カバー
を提供することによって解決される。
ここで、「保護対象部品」とは、それに対する不正アクセスを制限するために保護する必要がある遊技機用の部品のことを云う。保護対象部品の具体例としては、遊技機を制御するためのプログラムが記録された記憶装置や、当該記憶装置が搭載された電子基板や、これらを収容したケース等が挙げられるが、当然のことながらこれに限定されない。また、「封印対象穴」とは、カバー本体に設けられた、封印対象となる穴部のことを云う。封印対象穴としては、カバー本体を他の部材(カバー本体に組み付けられるカバーホルダや、遊技機の筺体等)に対して固定するための固定具(ネジ等)を固定するためにカバー本体に設けられた穴部等(ネジ止め用の座ぐり穴等)が例示される。封印対象穴の内周面は、必ずしも、封印対象穴の入口から奥部にかけて連続して形成されている必要はない。
本発明の遊技機用保護カバーでは、上記のように、封印部材を封印対象穴に嵌め込んだ後に嵌込隙間における前記係合部及び前記被係合部の上方に位置する部分が連結シートで覆われるようにしたことにより、嵌込隙間に不正挿入具を挿入して前記係合部と前記被係合部との係合を解除しようとしても、その上方の連結シートが邪魔になるようにし、連結シートに痕跡を残すことなく前記係合を解除しにくくすることが可能になる。このため、不正挿入具を使用して封印部材を引き抜くことにより不正行為が行われた場合には、その不正行為が為されたことを容易に発見することが可能になる。また、本発明の遊技機用保護カバーでは、カバー本体と封印部材とが連結シートを介して互いに連結されているため、封印部材の紛失を防止することも可能となっている。
本発明の遊技機用保護カバーにおいて、封印部材を封印対象穴に嵌め込んだ後の連結シートは、カバー本体に連結される側の端部(以下、「連結シートの基端部」と呼ぶことがある。)と封印部材に連結される側の端部(以下、「連結シートの先端部」と呼ぶことがある。)とを除いてフリーな状態(カバー本体や封印部材等の他の部材に固定されていない状態)であってもよい。しかし、以下のように、封印部材を封印対象穴に嵌め込んだ後の連結シートを、その基端部及び先端部以外の部分でカバー本体に固定できるようにすると好ましい。
すなわち、連結シートにおける、封印部材を封印対象穴に嵌め込んだ後に封印対象穴の周辺に重なる部分に、嵌込後固定部を設け、カバー本体における、封印部材を封印対象穴に嵌め込んだ後の連結シートの嵌込後固定部に重なる部分に、嵌込後被固定部を設け、封印部材を封印対象穴に嵌め込む際に、嵌込後固定部を嵌込後被固定部に固定できるようにすると好ましい。これにより、封印部材を封印対象穴に嵌め込んだ後の連結シートにおける封印対象穴の周辺に位置する部分がカバー本体から浮き上がらないようにして(嵌込隙間のすぐ上方が連結シートで覆われるようにして)、嵌込隙間における前記係合部及び前記被係合部の上方から不正挿入具をさらに挿し込みにくくすることが可能になる。したがって、連結シートを傷つけることなく前記係合部と前記被係合部との係合を解除することがより困難になる。
本発明の遊技機用保護カバーにおいて、封印対象穴に嵌め込む前の封印部材は、連結シートを介してカバー本体に連結されただけの状態であってもよい。しかし、この場合には、遊技機用保護カバーを搬送する際や、遊技機用保護カバーを上記の他の部材に固定する際等に、連結シートを介してカバー本体からぶら下がった状態の封印部材がカバー本体等に衝突し、封印部材やカバー本体等が破損する虞がある。このため、不正行為が行われていないにもかかわらず、その破損痕によって、不正行為が行われたと誤認される虞もある。したがって、封印対象穴に嵌め込む前の封印部材は、カバー本体に対して保持された状態としておくと好ましい。
封印対象穴に嵌め込む前の封印部材をカバー本体に対して保持させる構造は、特に限定されないが、例えば、以下の構造が挙げられる。すなわち、封印対象穴に嵌め込む前の封印部材を連結シートとともに収容するための封印部材収容部を、カバー本体における封印対象穴の周辺に設け、封印部材収容部に収容された連結シートをカバー本体に固定するための収容時固定部を、連結シートに設ける構造である。これにより、封印部材を収容するための治具等を別途用意しなくても、遊技機用保護カバーを搬送する際等における封印部材やカバー本体の破損をさらに防止することが可能になる。
このとき、連結シートの収容時固定部をカバー本体に対して固定する方法は、特に限定されないが、封印部材収容部に収容された連結シートの収容時固定部は、カバー本体に埋め込んだ状態で固定すると好ましい。ここで、「連結シートの収容時固定部をカバー本体に埋め込んだ状態で固定」とは、連結シートの収容時固定部における少なくとも一部の表裏両面が、カバー本体の成形材料(樹脂等)で挟み込まれた状態(当該一部の表裏両面がいずれもカバー本体の成形材料に接触した状態)となっており、連結シートの収容時固定部におけるその挟み込まれた部分が、カバー本体に対して一体化されていることを云う。この態様の固定は、例えば、カバー本体を射出成形する金型内に予め連結シートを配した後に当該金型内にカバー本体の成形材料を流し込んで射出成形する(カバー本体と連結シートとを、カバー本体を射出成形する際に一体化する)ことによって実現できる。収容時固定部をカバー本体に埋め込んだ状態で固定した場合、連結シートの収容時固定部の周辺を鋏やカッター等の切断具や人手によって切断し、収容時固定部を連結シートにおける他の部分から切り離した状態で、封印部材を封印対象穴に対して嵌め込む。
このように、連結シートの収容時固定部をカバー本体に埋め込んだ状態で固定することにより、不正行為の際にその痕跡が残った正規品の連結シートを偽造品に交換しようとする者が現れた場合であっても、その者は、不正行為の痕跡を完全に消し去るためには、連結シートにおける収容時固定部の周辺における前記切断の切断線まで再現する必要がある。このため、偽造品の連結シートへの交換をより困難にすることが可能になる。また、収容時固定部をカバー本体の表面に接着したり、収容時固定部をカバー本体の表面の凹凸に係合したりすると、カバー本体の表面に必然的に凹凸が形成され、遊技機用保護カバーの搬送時等に、その凹凸が他の部材等に引っ掛かる虞があるところ、収容時固定部をカバー本体に埋め込んでおくことで、そのような問題も生じないようにすることができる。
本発明の遊技機用保護カバーにおいて、連結シートの基端部をカバー本体に連結する方法や、連結シートの先端部を封印部材に連結する方法は、特に限定されない。しかし、遊技機に対して不正行為を行う者は、近年、組織化してきており、そのなかには、連結シート程度の部材であれば偽造品を製造できる設備を有する組織もある可能性がある。このように、連結シートの偽造品を製造できる者は、封印対象穴から封印部材を引き抜く際に連結シートが傷ついたとしても、その連結シートを偽造品と交換することによって、その痕跡を消し去る虞がある。
このため、連結シートの基端部は、カバー本体に埋め込んだ状態で固定すると好ましい。ここで、「連結シートの基端部をカバー本体に埋め込んだ状態で固定」が意味するところは、上記の「連結シートの収容時固定部をカバー本体に埋め込んだ状態で固定」についての説明文中の「収容時固定部」を「基端部」で読み替えたものと同じである。この態様の固定は、例えば、カバー本体を射出成形する金型内に予め連結シートを配した後に当該金型内にカバー本体の成形材料を流し込んで射出成形する(カバー本体と連結シートとを、カバー本体を射出成形する際に一体化する)ことによって実現できる。
このように、連結シートの基端部をカバー本体に埋め込んだ状態で固定することにより、正規品の連結シートを偽造品の連結シートに交換しようとする者がいたとしても、その者は、カバー本体から正規品の連結シートを取り外す際に、正規品の連結シートにおけるカバー本体に埋め込まれた部分まで取り除くことができず、偽造品の連結シートをカバー本体に接合したとしても、その接合部に痕跡が残るようにすることが可能になる。したがって、その者は、連結シートだけでなく、カバー本体までも偽造品を製造する必要が生じ、不正行為の抑止効果を高めることが可能になる。
これと同様に、連結シートの先端部は、封印部材に埋め込んだ状態で固定すると好ましい。ここで、「連結シートの先端部を封印部材に埋め込んだ状態で固定」とは、連結シートの先端部における少なくとも一部の表裏両面が、封印部材の成形材料(樹脂等)で挟み込まれた状態(当該一部の表裏両面がいずれも封印部材の成形材料に接触した状態)となっており、連結シートの先端部におけるその挟み込まれた部分が、封印部材に対して一体化されていることを云う。この態様の固定は、例えば、封印部材を射出成形する金型内に予め連結シートを配した後に当該金型内に封印部材の成形材料を流し込んで射出成形する(封印部材と連結シートとを、封印部材を射出成形する際に一体化する)ことによって実現できる。
このように、連結シートの先端部を封印部材に埋め込んだ状態で固定することにより、正規品の連結シートを偽造品の連結シートに交換しようとする者がいたとしても、その者は、封印部材から正規品の連結シートを取り外す際に、正規品の連結シートにおける封印部材に埋め込まれた部分まで取り除くことができず、偽造品の連結シートを封印部材に接合したとしても、その接合部に痕跡が残るようにすることが可能になる。したがって、その者は、連結シートだけでなく、封印部材までも偽造品を製造する必要が生じ、不正行為の抑止効果を高めることが可能になる。
ところで、上述したように、連結シートの基端部をカバー本体に埋め込んだ状態で固定する場合には、カバー本体における連結シートが埋め込まれた部分の縁(カバー本体におけるそれに埋め込まれた連結シートがカバー本体から露出する部分の縁)は、直線状に形成してもよいが、非直線状(折線状又は曲線状等)に形成すると好ましい。というのも、前記縁が直線状であると、正規品の連結シートの基端部近傍を前記縁に沿って綺麗な直線状に切断しやすいのに対し、前記縁が非直線状であると、正規品の連結シートの基端部近傍を前記縁に沿って綺麗に切断することが困難だからである。前者の場合には、偽造品の連結シートを、正規品の連結シートにおける切断線に沿って比較的目立たない状態で接合しやすく、その痕跡を認識しにくくなる虞があるのに対し、後者の場合には、偽造品の連結シートを正規品の連結シートにおける切断線に沿って目立たない状態で接合しにくく、その痕跡を認識しやすくすることができる。
また、上述したように、連結シートの先端部を封印部材に埋め込んだ状態で固定する場合には、連結シートにおける封印部材に埋め込まれた部分近傍の外部に露出する部分は、連結シートにおける他の部分(中間部等)と同様の幅で形成してもよいが、連結シートにおける他の部分よりも幅を狭く形成すると好ましい。これにより、封印部材における連結シートが埋め込まれた部分の縁(封印部材におけるそれに埋め込まれた連結シートが封印部材から露出する部分の縁)に沿って正規品の連結シートを切断し、その切断した部分に偽造品の連結シートを接合しようとしても、その接合自体を困難にすることが可能になる。したがって、連結シートを偽造品にさらに交換しにくくすることができる。
本発明の遊技機用保護カバーにおいて、前記係合部と前記被係合部は、それぞれ封印部材の外周部と封印対象穴の内周部とに少なくとも1箇所ずつ設けられていればよい。この場合には、上記の嵌込隙間におけるその1組の前記係合部及び前記被係合部の上方に位置する部分が連結シートで覆われることになる。また、前記係合部と前記被係合部は、複数組設けることも可能である。この場合には、複数組の前記係合部及び前記被係合部のうち、嵌込隙間における少なくとも1組の前記係合部及び前記被係合部の上方に位置する部分が連結シートで覆われていればよいが、複数組の前記係合部及び前記被係合部の上方に位置する全ての部分が連結シートで覆われるようにしてもよい。これにより、連結シートを傷つけることなく封印部材を封印対象穴から引き抜くことをさらに困難にすることが可能になる。
以上で述べた本発明の遊技機用保護カバーは、回胴式遊技機やパチンコ遊技機等の各種遊技機における保護対象部品を保護するものとして、好適に採用することができる。
以上のように、本発明によって、不正挿入具を使用して封印部材を封印対象穴(ネジ止め用の座ぐり穴等)から引き抜いて不正行為を行おうとした場合であっても、痕跡を残すことなく封印部材を引き抜くことが困難で、そのような不正行為があった場合には当該不正行為があったことを容易に発見できるようにした遊技機用保護カバーを提供することが可能になる。また、この遊技機用保護カバーを備えた遊技機を提供することも可能になる。
回動式遊技機を示した正面図である。 前扉を開いた状態の回胴式遊技機を示した斜視図である。 回胴式遊技機における制御基板ユニットを示した分解斜視図である。 初期状態における遊技機用保護カバーを示した正面図である。 初期状態における遊技機用保護カバーを図4におけるX−X面に重なる面で破断して描いた一部破断斜視図である。 初期状態における遊技機用保護カバーの封印部材の周辺を図4におけるX−X面で切断して描いた拡大断面図である。 初期状態における遊技機用保護カバーの封印部材の周辺を図4におけるZ−Z面で切断して描いた拡大断面図である。 遊技機用保護カバーにおける連結シートを示した正面図である。 遊技機用保護カバーにおける連結シートに封印部材を固定した状態を示した正面図である。 遊技機用保護カバーにおける連結シートに封印部材とカバー本体とを固定した状態を示した正面図である。 封印状態における遊技機用保護カバーを示した正面図である。 封印状態における遊技機用保護カバーを図4におけるX−X面に重なる面で破断して描いた一部破断斜視図である。
本発明の遊技機用保護カバーについて、図面を用いてより具体的に説明する。以下においては、説明の便宜上、本発明の遊技機用保護カバーを回胴式遊技機において採用する場合を例に挙げて説明する。以下で述べた構成は、当該構成がパチンコ遊技機等の他の遊技機において採用できないことが自明でない限り、当該他の遊技機においても採用することができる。
1.回胴式遊技機
図1は、回胴式遊技機10を示した正面図である。回胴式遊技機10は、図1に示すように、メダルを投入するためのメダル投入口11と、メダルを払い出すためのメダル払出口12と、その外周面に図柄が描かれた3本のリール13,14,15と、映像演出を行うための液晶ディスプレイ16と、照明演出を行うための発光ランプ(図示省略)と、音声演出を行うためのスピ−カー17等を備えたものとなっており、操作部として、1遊技当たりの最大枚数(通常3枚)のメダルをベットするためのマックスベットボタン18と、ベットするメダルを1枚ずつ増加するためのシングルベットボタン19と、リール13,14,15の回転を開始するためのスタートレバー20と、リール13,14,15の回転をそれぞれ停止するための3個のストップボタン21,22,23と、演出を切り替えるためのチャンスボタン24と、クレジットされたメダルを払い戻すための払戻しボタン25等を有するものとなっている。
回胴式遊技機10では、メダルのクレジット枚数が所定枚数以上となった状態でスタートレバー20が操作されると、役抽選が実行されるとともにリール13,14,15が一斉に回転を開始し、ストップボタン21,22,23がそれぞれ操作されると、操作されたストップボタン21,22,23に対応するリール13,14,15の回転が停止していき、全てのリール13,14,15が停止したときにリール窓10aの有効ライン上に表示される図柄の組み合わせが役抽選で当選した役に対応したものとなっていた場合(入賞した場合)に、その役に応じた枚数のメダルが払い出され、メダルのクレジット枚数が上限値に達しているときには、筺体内のホッパーユニット36(図2を参照)から送出されたメダルがメダル払出口12を通じて払い出されるようになっている。メダルのクレジット枚数は、メダルのクレジット枚数が上限値に達していないときに、メダル投入口11にメダルが投入される、又は、入賞によってメダルが払い出されると増加するようになっている。
図2は、前扉を開いた状態の回胴式遊技機10を示した斜視図である。回胴式遊技機10の筺体内には、図2に示すように、制御基板ユニット30、液晶ユニット32、電源ユニット33、コネクタユニット34、リールユニット35及びホッパーユニット36等の各種機器が納められている。制御基板ユニット30は、役抽選や入賞判定等、遊技における基本的な制御を行うメイン制御基板(電子基板)と、発光ランプや音声による演出等、遊技における演出に関する制御を行うサブ制御基板(電子基板)とが格納されたユニットである。液晶ユニット32は、液晶ディスプレイ16(図1を参照)に表示される映像による演出に関する制御を行う映像基板(電子基板)が格納されたユニットである。電源ユニット33は、回胴式遊技機10における各機器に電力を供給する電源基板(電子基板)が格納されたユニットである。コネクタユニット34は、特定の機器に接続されたケーブルを仲介する仲介基板(電子基板)が格納されたユニットである。リールユニット35は、リール13,14,15の回転をそれぞれ独立して制御するリール制御基板(電子基板)を備えたユニットである。ホッパーユニット36は、メダル投入口11(図1を参照)に投入されたメダルを回収するとともに、制御基板ユニット30からの信号に基づいてメダル払出口12(図1を参照)へメダルを送出する制御を行うホッパー制御基板(電子基板)を備えたユニットである。
これらのユニット30〜36における各種電子基板のうち、例えば、制御基板ユニット30に格納されたメイン制御基板には、遊技機における基本的な制御を行うためのプログラムが記録された記憶装置(ROM)が搭載されている。この記憶装置が偽造されたものに交換されてしまうと、特定の操作を行うと必ず大当たりになるようにする等、悪意のある遊技者に不正な遊技を許してしまう。このため、制御基板ユニット30は、メイン制御基板を封止できる構造とする必要がある。本実施態様の回胴式遊技機においては、図3に示すように、制御基板ユニット30を、メイン制御基板用ケース30aと、サブ制御基板用ケース30bと、ホルダ30cと、カバー30dとで構成している。図3は、回胴式遊技機における制御基板ユニットを示した分解斜視図である。この制御基板ユニット30は、メイン制御基板を収容したメイン制御基板用ケース30aと、サブ制御基板を収容したサブ制御基板用ケース30bとをホルダ30cに嵌め込み、カバー30dをメイン制御基板用ケース30a及びサブ制御基板用ケース30bの前面側に宛がった状態でカバー30dをホルダ30cにネジ止めする構造となっている。これにより、カバー30dを取り外さない限りは、メイン制御基板を収容したメイン制御基板用ケース30aを取り出せないようにすることが可能となっている。
本発明に係る遊技機用保護カバーは、上記の制御基板ユニット30のカバー30dとして好適に採用することができる。以下においては、説明の便宜上、本発明の遊技機用保護カバーを、上記の制御基板ユニット30におけるカバー30dに採用する場合を例に挙げて説明する。しかし、本発明の遊技機用保護カバーの構成を採用する部材は、制御基板ユニット30におけるカバー30dに限定されることなく、他の部材においても採用することができる。例えば、上記の液晶ユニット32における制御基板ユニット30のカバー30dに相当する部材において、本発明の遊技機用保護カバーの構成を採用することもできる。
2.遊技機用保護カバー
図4は、初期状態における遊技機用保護カバー100を示した正面図である。図5は、初期状態における遊技機用保護カバー100を図4におけるX−X面に重なる面で破断して描いた一部破断斜視図である。図6は、初期状態における遊技機用保護カバー100の封印部材120の周辺を図4におけるX−X面で切断して描いた拡大断面図である。図7は、初期状態における遊技機用保護カバー100の封印部材120の周辺を図4におけるZ−Z面で切断して描いた拡大断面図である。図8は、遊技機用保護カバー100における連結シート130を示した正面図である。図9は、遊技機用保護カバー100における連結シート130に封印部材120を固定した状態を示した正面図である。図10は、遊技機用保護カバー100における連結シート130に封印部材120とカバー本体110とを固定した状態を示した正面図である。図11は、封印状態における遊技機用保護カバー100を示した正面図である。図12は、封印状態における遊技機用保護カバー100を図4におけるX−X面に重なる面で破断して描いた一部破断斜視図である。
本実施態様の遊技機用保護カバー100は、図4及び図5に示すように、カバー本体110と、封印部材120と、連結シート130とで構成されている。カバー本体110と封印部材120とは、連結シート130を介して互いに連結された状態となっている。本実施態様の遊技機用保護カバー100においては、連結シート130の基端部を、カバー本体110に埋め込んだ状態で固定し、連結シート130の先端部を、封印部材120に埋め込んだ状態で固定している。以下、遊技機用保護カバー100を構成する各部材についてより詳しく説明する。
2.1 カバー本体
カバー本体110は、保護対象部品(本実施態様の遊技機用保護カバー100では、図3におけるメイン制御基板用ケース30a及びサブ制御基板用ケース30b)を覆うための部材となっている。カバー本体110は、保護対象部品を所望の状態で保護できるのであれば、その具体的な形態を特に限定されない。本実施態様の遊技機用保護カバー100において、カバー本体110は、図4及び図5に示すように、正面視略矩形状を有し、背面側が開放された略箱状体を為している。カバー本体110の成形材料は、通常、樹脂とされる。カバー本体110の成形に用いる樹脂は、視認性(透光性)を有さないものであってもよいが、視認性を有するもの(透明なものを含む。)であると好ましい。視認性を有する樹脂としては、ポリカーボネートや、アクリルや、ABS樹脂や、PET樹脂や、ポリスチレン等が例示される。これにより、遊技機用保護カバー100の外側からその内側を視認することや、カバー本体110に埋め込まれた連結シート130の基端部の状態を視認することが可能となり、不正行為をさらに発見しやすくすることが可能になる。本実施態様の遊技機用保護カバー100において、カバー本体110は、透明なポリカーボネートを射出成形したものとなっている。
カバー本体110には、封印対象穴111を設けている。封印対象穴111は、遊技機用保護カバー100(図3におけるカバー30d)をホルダ30c(図3を参照)に対してネジ止めする箇所に設けられる。ホルダ30cに対する遊技機用保護カバー100のネジ止めは、封印対象穴111の奥部(図5における破線部A)で行われる。封印対象穴111の個数や配置は、特に限定されない。本実施態様の遊技機用保護カバー100においては、図4に示すように遊技機用保護カバー100を前面側から見た際に、カバー本体110の左上となる角部と、左下となる角部と、右上となる角部との計3箇所に封印対象穴111を設けている。以下においては、カバー本体110の左上となる角部に設けられた封印対象穴111、左下となる角部に設けられた封印対象穴111、及び、右上となる角部に設けられた封印対象穴を、それぞれ、「左上の封印対象穴111」、「左下の封印対象穴111」及び「右上の封印対象穴111」と呼ぶことがある。
封印対象穴111の内周部には、図5に示すように、被係合部111aを設けている。被係合部111aは、封印部材120を封印対象穴111に嵌め込んだ際に、封印部材120の外周部に設けられた係合部121aに係合するための部分となっている。封印対象穴111の内周部における被係合部111aの両脇には、邪魔用突起111cを設けている。これにより、封印部材120の外周面と封印対象穴111の内周面との隙間(嵌込隙間)に、マイナスドライバー等の不正挿入具を挿入して係合部121aの係合を解除しようとしたとしても、邪魔用突起111cが邪魔になり、不正挿入具の先端が係合部121aまで届かないようにすることが可能となっている。
被係合部111aは、複数箇所に設けてもよいが、本実施態様の遊技機用保護カバー100においては、1箇所のみに設けている。被係合部111aは、封印部材120を封印対象穴111に嵌め込んだ際に、その上方が連結シート130で覆われる箇所に配置する。具体的には、封印対象穴111の内周部における、後述する封印部材収容部112が設けられた側に、被係合部111aを設けている。これにより、上記の嵌込隙間に、マイナスドライバー等の不正挿入具を挿入して係合部121aの係合を解除しようとしたとしても、連結シート130が邪魔になるようにし、連結シート130に痕跡を残すことなく前記係合を解除しにくくすることが可能となっている。したがって、そのような不正行為が行われた場合には、その不正行為が為されたことを容易に発見することができるようになっている。
カバー本体110における封印対象穴111の周辺には、図4及び図5に示すように、封印部材収容部112を設けている。封印部材収容部112は、封印対象穴111に嵌め込む前の封印部材120を連結シート130とともに収容するための部分となっている。封印部材収容部112は、一部の封印対象穴111の周辺のみに設けてもよいが、本実施態様の遊技機用保護カバー100においては、全ての封印対象穴111の周辺に設けている。具体的には、左上の封印対象穴111に嵌め込む封印部材120を収容するための封印部材収容部112(左上の封印部材収容部112)は、左上の封印対象穴111の下側(z軸方向負側)に設け、左下の封印対象穴111に嵌め込む封印部材120を収容するための封印部材収容部112(左下の封印部材収容部112)は、左下の封印対象穴111の上側(z軸方向正側)に設け、右上の封印対象穴111に嵌め込む封印部材120を収容するための封印部材収容部112(右上の封印部材収容部112)は、右上の封印対象穴111の下側(z軸方向負側)に設けている。
封印部材収容部112は、封印部材120及び連結シート130を収容できるのであれば、その具体的な形態を特に限定されない。封印部材収容部112は、カバー本体110を貫通しないように凹部の形態で設けてもよいし、カバー本体110を貫通する開口部の形態で設けてもよい。後者の場合には、遊技機用保護カバー100による封止力に影響を及ぼさない箇所に封印部材収容部112を配置する。本実施態様の遊技機用保護カバー100において、封印部材収容部112は、上下方向(z軸方向)に細長い形状を有する正面視矩形状の開口部の形態で設けている。
ただし、本実施態様の遊技機用保護カバー100においては、図10に示すように、封印部材収容部112における連結シート130の基端部を埋め込む部分の縁(カバー本体110における連結シート130が埋め込まれた部分の縁。同図におけるB部を参照。)を、非直線状に形成している。具体的には、縁Bを鋸歯状に形成している。このため、カバー本体110に埋め込まれた連結シート130の基端部におけるカバー本体110から露出する部分を縁Bに沿って綺麗に切断しにくく、正規品の連結シート130を偽造品の連結シートに交換しようとしても、偽造品の連結シートを正規品の連結シート130の基端部付近における切断線に沿って目立たない状態で接合しにくくなっている。したがって、連結シート130が偽造品に交換された場合には、その痕跡を認識しやすくなっている。
また、本実施態様の遊技機用保護カバー100においては、図4及び図5に示すように、カバー本体110における封印対象穴111の周辺に、嵌込後被固定部113を設けている。この嵌込後被固定部113は、図12に示すように、連結シート130の嵌込後固定部134を固定するための部分となっている。このため、嵌込後被固定部113は、封印部材120を封印対象穴111に嵌め込んだ際に連結シート130の嵌込後固定部134と重なる箇所に設けている。嵌込後被固定部113の形態等については、連結シート130の嵌込後固定部134を説明する際に説明する。
2.2 封印部材
封印部材120は、カバー本体110に設けられた封印対象穴111に嵌め込んで封印対象穴111を封印するための部材となっている。封印部材120の成形材料は、通常、樹脂とされる。封印部材120の成形に用いる樹脂は、視認性(透光性)を有さないものであってもよいが、視認性を有するもの(透明なものを含む。)であると好ましい。視認性を有する樹脂としては、ポリカーボネートや、アクリルや、ABS樹脂や、PET樹脂や、ポリスチレン等が例示される。これにより、封印部材120が嵌め込まれた封印対象穴111の内部を視認することや、封印部材120に埋め込まれた連結シート130の先端部の状態を視認することが可能となり、不正行為をさらに発見しやすくすることが可能になる。本実施態様の遊技機用保護カバー100において、封印部材120は、透明なABS樹脂を射出成形したものとなっている。
封印部材120の形態は、封印対象穴111の形態によっても異なり、特に限定されない。封印部材120は、封印対象穴111の奥部A(図12を参照)への不正アクセスを防止できる形態とされる。本実施態様の遊技機用保護カバー100において、封印部材120は、図12に示すように、封印対象穴111に挿入するための挿入部121と、封印対象穴111の開口を塞ぐための蓋部122とで構成している。
封印部材120の挿入部121は、内部が中空な筒状に形成されている。挿入部121の先端近傍における外周部には、係合部121aが形成されている。係合部121aは、封印部材120を封印対象穴111に嵌め込んだ際に、封印対象穴111の内周部に設けられた被係合部111aに係合するための部分となっている。係合部121aを被係合部111aに係合させることによって、封印対象穴111に嵌め込んだ封印部材120を封印対象穴111から容易に引き抜くことができない状態とすることができる。係合部121aの形態は、被係合部111aに係合可能であれば、特に限定されない。被係合部111aを凸部とした場合には、係合部121aは、凸部又は凹部(開口部を含む。)とされ、被係合部111aを凹部(開口状を含む。)とした場合には、係合部121aは、凸部とされる。本実施態様の遊技機用保護カバー100において、係合部121a及び被係合部111aの双方を凸部としている。
係合部121aは、挿入部121における複数箇所に設けてもよいが、本実施態様の遊技機用保護カバー100においては、1箇所のみに設けている。この係合部121aは、図5に示す初期状態から図12に示す封印状態とするまでの作業(封印部材120を封印対象穴111に嵌め込んで、係合部121aを被係合部111aに係合させる作業)を、連結シート130に捩じれを生じさせることなく行うことができる箇所に係合部121aを設けると好ましい。これにより、上記作業を行う際に、連結シート130が捩じれて破断等しないようにすることが可能になる。また、封印部材120を封印対象穴111に嵌め込んだ封印状態において、封印対象穴111の近傍の連結シート130を平坦になりやすくして、上記の嵌込隙間における係合部121a及び被係合部111aの上方に位置するより広い範囲を連結シート130で覆うことが可能になる。本実施態様の遊技機用保護カバー100においては、上述したように、封印対象穴111の内周部における封印部材収容部112が設けられた側に被係合部111aを形成したため、係合部121aは、挿入部121の外周部におけるカバー本体110の前方(図5におけるy軸方向負側)を向く側に形成している。
本実施態様の遊技機用保護カバー100においては、図10に示すように、挿入部121における係合部121aの両脇に一対のスリット121bを設けており、挿入部121における係合部121aの周辺を弾性変形しやすくしている。このため、封印部材120を封印対象穴111に嵌め込む際に、係合部121aが被係合部111aから押圧力を受けると、係合部121aが挿入部121の内方へ弾性的に押し込まれやすくなっている。したがって、係合部121aと被係合部111aとが係合する深さに達するまで大きな抵抗力を感じることなく、封印部材120を封印対象穴111に押し込むことができるようになっている。被係合部111aを乗り越えた係合部121aは、弾性的に外方へ広がり、被係合部111aに対して深く係合した状態となる。
また、挿入部121の外周部における係合部121aよりも基端側となる箇所には、邪魔用突起121cを設けている。これにより、上記の嵌込隙間に、マイナスドライバー等の不正挿入具を挿入して係合部121aの係合を解除しようとしたとしても、邪魔用突起121cが邪魔になり、不正挿入具の先端が係合部121aまで届かないようにすることが可能となっている。邪魔用突起121cは、挿入部121の全周部に亘って連続的に設けてもよいが、本実施態様の遊技機用保護カバー100においては、挿入部121の外周部における係合部121aの真上となる箇所(封印部材120を封印対象穴111に嵌め込んだ際に被係合部111aの両脇に設けた一対の邪魔用突起111c(図4を参照)の隙間に入り込む箇所)に局所的に設けている。
さらに、挿入部121の基端近傍における外周部には、図10に示すように、ストッパー用突起121dを設けている。このストッパー用突起121dは、封印部材120を封印対象穴111に嵌め込んだ際に、封印対象穴111の開口近傍の座ぐり面111b(図5を参照)に当接し、封印部材120が封印対象穴111におけるそれよりも深い位置に移動しないようにするための部分となっている。このため、封印部材120を封印対象穴111に嵌め込んでも、封印部材120の蓋部122におけるフランジ部122bは、座ぐり面111bに当接しないようになっている。後述するように、蓋部122のフランジ部122bの付根部分には破断溝122cを設けており、封印部材120を封印対象穴111から取り外そうとした際に、フランジ部122bが容易に破断し、不正行為の痕跡が残りやすくしているところ、ストッパー用突起121dを設けたことにより、封印部材120を封印対象穴111に嵌め込む際におけるフランジ部122bの破断を防止することが可能となっている。
封印部材120の蓋部122は、図5に示すように、挿入部121の基端側の開口を塞ぐ閉塞部122aと、挿入部121の基端側から外方に突出して設けられたフランジ部122bとで構成されている。このように、フランジ部122bを形成したことで、上記の嵌込隙間の上方をフランジ部122bで覆い、嵌込隙間にマイナスドライバー等の不正挿入具を挿し込みにくくなっている。
本実施態様の遊技機用保護カバー100においては、フランジ部122bの付根近傍(閉塞部122aとフランジ部122bとの境界近傍)に破断溝122cを設けている。このため、上記の嵌込隙間に不正挿入具が挿入される等して、フランジ部122bに無理な外力が加えられた場合には、フランジ部122bが容易に破断するようになっている。すなわち、不正行為の痕跡を蓋部122に残りやすくしている。破断溝122cは、局所的に分断して設けてもよいが、本実施態様の遊技機用保護カバー100においては、閉塞部122aとフランジ部122bとの境界に沿って連続して環状に設けている。
2.3 連結シート
連結シート130は、図10に示すように、カバー本体110に対して封印部材120を連結するための部材であり、可撓性を有するシート片からなっている。連結シート130におけるカバー本体110に連結される側の端部(基端部)は、カバー本体110に埋め込まれた状態で固定され、連結シート130における封印部材120に連結される側の端部(先端部)は、封印部材120に埋め込まれた状態で固定されている。
連結シート130の成形材料は、可撓性を有するのであれば特に限定されないが、通常、樹脂とされる。連結シート130の成形に用いる樹脂は、透明であってもよいが、不透明であると好ましい。というのも、本実施態様の遊技機用保護カバー100においては、上述したように、カバー本体110と封印部材120との双方を透明な樹脂によって形成しているところ、連結シート130を不透明にすることによって、カバー本体110に埋め込まれた状態の連結シート130の基端部や、封印部材120に埋め込まれた状態の連結シート130の先端部を視認しやすくして、連結シート130がカバー本体110や封印部材120から取り外されて偽造品に交換された場合に、そのことを容易に発見することが可能になるからである。本実施態様の遊技機用保護カバー130においては、着色されたポリカーボネート製のシートを所望の形状に型抜きしたシート片を、連結シート130として用いている。
連結シート130は、カバー本体110に対して封印部材120を連結できるのであれば、その形態を特に限定されないが、通常、帯状とされる。本実施態様の遊技機用保護カバー100においても、図8に示すように、連結シート130を帯状としている。ただし、連結シート130の基端部(図8におけるz軸方向正側の端部)は、基端部に近づくにつれて幅が広くなるように形成しており、その幅が広くなった部分に、アンカー孔131と位置決め孔132とを設けている。また、連結シート130の基端部近傍における嵌込後被固定部113と重なる部分には、開口部135を設けている。一方、連結シート130の先端部(図8におけるz軸方向負側の端部)は、左右に分岐して形成しており、それぞれの分岐した部分(分岐部130a)の先端から外方に突出して一対の収容時固定部130bを設けている。
収容時固定部130bは、図10に示すように、封印部材収容部112に収容された連結シート130をカバー本体に固定するための部分となっている。収容時固定部130bは、カバー本体110における所定箇所に係合等させることにより、カバー本体110に固定するようにしたものであってもよいが、本実施態様の遊技機用保護カバー100では、カバー本体110に埋め込んだ状態で固定するものとなっている。この収容時固定部130bにも、位置決め孔132を設けている。連結シート130における長手方向中間部よりも先端寄りの部分には、嵌込後固定部取付孔133を設けている。
アンカー孔131は、カバー本体110に対する連結シート130の一体性を高めるための部分となっている。すなわち、本実施態様の遊技機用保護カバー100においては、後述するように、カバー本体110を射出成形する際に、連結シート130の基端部をカバー本体110に埋め込んだ状態で固定(一体化)するところ、カバー本体110の射出成形の際に、カバー本体110の成形材料をアンカー孔131に入り込ませた状態で固化させることが可能になる。このため、連結シート130の基端部におけるアンカー孔131の周辺を破断させるか、カバー本体110における連結シート130の埋め込まれた部分を破壊させるかしない限りは、連結シート130の基端部をカバー本体110から引き抜くことができないようにすることができる。
本実施多様の遊技機用保護カバー100において、アンカー孔131は、連結シート130の基端部における1箇所のみに設けているが、複数箇所に設けてもよい。また、アンカー孔131は、連結シート130の先端部における封印部材120に対して埋め込んだ状態で固定される部分に設けてもよい。というのも、本実施態様の遊技機用保護カバー100においては、後述するように、封印部材120を射出成形する際に、連結シート130の先端部を封印部材120に埋め込んだ状態で固定(一体化)するところ、封印部材120の射出成形の際に、封印部材120の成形材料をアンカー孔131に入り込ませた状態で固化させ、封印部材120に対する連結シート130の一体性を高めることが可能になるからである。
位置決め孔132は、連結シート130を位置決めするための部分である。すなわち、本実施態様の遊技機用保護カバー100においては、後述するように、カバー本体110を射出成形する金型(以下、「カバー本体成形用金型」と呼ぶことがある。)内に、連結シート130(封印部材120が先端部に固定された連結シート130)を予め配置しておくところ、カバー本体成形用金型に設けた位置決めピンを連結シート130の位置決め孔132に挿入することによって、カバー本体成形用金型における正しい位置に連結シート130を配置することが容易となる。位置決め孔132は、1箇所のみに設けてもよいが、カバー本体成形用金型に対する連結シート130の位置決め精度をより高めるためには、複数箇所に設けると好ましい。本実施態様の遊技機用保護カバー100においては、連結シート130の基端部におけるアンカー孔131の両脇と、連結シート130の先端部におけるそれぞれの収容時固定部130bとの計4箇所に、位置決め孔132を設けている。
嵌込後固定部取付孔133は、嵌込後固定部134を取り付けるための部分である。嵌込後固定部取付孔133は、連結シート130における、封印部材120を封印対象穴111に嵌め込んだ後にカバー本体110の嵌込後被固定部113に重なる部分に設けられる。嵌込後固定部134は、カバー本体110の嵌込後被固定部113に対して固定するための部分となっている。嵌込後固定部134の形態は、嵌込後被固定部113の形態によっても異なり、特に限定されないが、通常、嵌込後被固定部113に対して係合可能な形態とされる。本実施態様の遊技機用保護カバー100においては、嵌込後固定部134を、その外周部に係合部134aを有する突起を備えたものとし、嵌込後被固定部113を、その内周部に被係合部113aを有する穴部としている。係合部134aと被係合部113aは、嵌込後固定部134における前記突起を嵌込後被固定部113に対して所定深さまで押し込んだ際に互いに係合するようになっている。このため、嵌込後被固定部113に固定された嵌込後固定部134を嵌込後被固定部113から取り外すことができないようになっている。係合部134a及び被係合部113aの形態については、上述した係合部121a及び被係合部111aと同様の形態を採用することができる。
このように、嵌込後固定部134を嵌込後被固定部113に固定できるようにすることにより、図12に示すように、封印部材120を封印対象穴111に嵌め込んだ後の連結シート130における封印対象穴111の周辺に位置する部分がカバー本体110から浮き上がらないようにすることが可能になる。したがって、封印部材120を封印対象穴111から引き抜くことを意図して、上記の嵌込隙間にマイナスドライバー等の不正挿入具を挿し込み、係合部121aと被係合部111aの係合を解除しようとする者がいたとしても、連結シート130が邪魔になりやすくし、連結シート130を傷つける(不正行為の痕跡を残す)ことなく係合部121aと被係合部111aの係合を解除することをさらに困難にすることができる。
ところで、本実施態様の遊技機用保護カバー100においては、上述したように、連結シート130の先端部を一対の分岐部130aに分岐して形成しており、図10に示すように、それぞれの分岐部130aを、封印部材120の両端部(同図のx軸方向での両端部)に局所的に固定している。このため、連結シート130の先端部における封印部材120に埋め込まれる部分の幅W(図8を参照)を連結シート130における他の部分の幅W(図8を参照)よりも狭くしながらも、封印部材120が封印部材収容部112に収容された初期状態において、封印部材120を封印部材収容部112内で安定した状態に保つことが可能となっている。連結シート130の先端部の幅Wを狭くすると、連結シート130の先端部を封印部材120の縁に沿って切断して、封印部材120を連結シート130から取り外し、その連結シート130の先端部における前記切断箇所に偽造品の封印部材を接合しようとしても、その接合自体が困難になり、不正行為を行いにくくなるという利点がある。
連結シート130の先端部の幅Wの具体的な値は、封印部材120の寸法等によっても異なり、特に限定されない。しかし、連結シート130の先端部の幅Wは、幅Wに対する幅Wの比W/Wが0.5以下となる範囲で設定すると好ましい。比W/Wは、0.4以下であるとより好ましく、0.3以下であるとさらに好ましい。比W/Wの下限は、特に限定されないが、比W/Wを小さくしすぎると、遊技機用保護カバー100を運搬する際や、封印部材120を封印対象穴111に嵌め込む際等に、連結シート130の先端部が破断しやすくなる虞がある。このため、比W/Wは、通常、0.05以上とされ、好ましくは、0.1以上とされる。
また、本実施態様の遊技機用保護カバー100においては、上述したように、連結シート130の先端部を一対の分岐部130aに分岐して形成したことにより、図10に示すように、それぞれの分岐部130aの間に連結シート130が存在しない空白部130cが半円状に形成されている。このため、封印部材120を封印対象穴111に嵌め込む際に、封印部材120の蓋部122を押圧する指等が連結シート130に接触しないようにし、不正行為の痕跡と誤認されるような傷等が連結シート130に形成されないようにすることが可能となっている。加えて、故障部品の交換等、正規のメンテナンスにおいて、封印部材120を封印対象穴111から取り外さなければならない事態が生じた場合には、空白部130cを通じて封印部材120の蓋部122を容易に破壊することも可能となっている。
3.遊技機用保護カバーの製造方法
以上で述べた本実施態様の遊技機用保護カバー100は、連結シート130の基端部が、カバー本体110に埋め込まれた状態で固定され、連結シート130の先端部が、封印部材120に埋め込まれた状態で固定されている。このような構造を有する遊技機用保護カバー100は、例えば、カバー本体110や封印部材120を射出成形する金型内における所定箇所に連結シート130を配置した状態で、カバー本体110や封印部材120の成形材料をその金型内に注入し固化させることによって製造することができる。カバー本体110の射出成形と封印部材120の射出成形は、共通の金型を使用して同時に行ってもよいが、この場合には、カバー本体110と封印部材120とで異なる成形材料を採用しにくくなる。この点、本実施態様の遊技機用保護カバー100は、上述したように、カバー本体110が透明なポリカーボネート製で、封印部材120が透明なABS樹脂製となっており、カバー本体110と封印部材120とで異なる成形材料を採用したものとなっている。このように、カバー本体110と封印部材120とで異なる成形材料を使用する場合には、カバー本体110の射出成形と封印部材120の射出成形とを別の金型を用いて異なるタイミングで行えばよい。
例えば、図8に示すように、所定形状に裁断された連結シート130を、封印部材120を射出成形するための金型(封印部材成形用金型)内における所定箇所に配置した状態で、封印部材120の成形材料を封印部材成形用金型内に注入して固化させ、封印部材120を射出成形する。これにより、図9に示すように、連結シート130の先端部を封印部材120に一体化させることができる。続いて、封印部材120が一体化された連結シート130を、カバー本体110を射出成形するための金型(カバー本体成形用金型)内における所定箇所に配置した状態で、カバー本体110の成形材料をカバー本体成形用金型内に注入して固化させ、カバー本体110を射出成形する。これにより、図10に示すように、連結シート130の基端部をカバー本体110に一体化させるとともに、連結シート130の先端部における収容時固定部130bをカバー本体110に一体化させることができる。最後に、連結シート130における嵌込後固定部取付孔133に嵌込後固定部134を取り付けて、遊技機用保護カバー100の製造を完了する。
ただし、連結シート130の先端部における収容時固定部130bをカバー本体110に対して埋め込んだ状態で固定するのではなく、収容時固定部130bをカバー本体110における所定箇所に係合させる等、カバー本体110の射出成形を終えた後でも収容時固定部130bをカバー本体110に対して固定できる構造を採用する場合には、封印部材120の射出成形とカバー本体110の射出成形とを行う順番を逆にしてもよい。また、嵌込後固定部134は、封印部材120を射出成形する前や、カバー本体110を射出成形する前の連結シート130に予め取り付けておいてもよいし、封印部材120やカバー本体110の射出成形を行う際に封印部材120やカバー本体110と同時に射出成形してもよい。
4.遊技機用保護カバーの使用方法
以上で述べた本実施態様の遊技機用保護カバー100は、図4及び図5に示すように、カバー本体110における封印部材収容部112に封印部材120が収容されて保持された状態で搬送や保管や取付等を行うことができる。このため、遊技機用保護カバー100を搬送等する際に、封印部材120がカバー本体110等に衝突して、封印部材120やカバー本体110が破損しにくいものとなっている。したがって、不正行為が行われていないにもかかわらず、その破損痕によって不正行為が行われたと誤認されないようになっている。
また、本実施態様の遊技機用保護カバー100は、既に述べた通り、回胴式遊技機における制御基板ユニット30(図3を参照)のカバー30d等として好適に用いることができる。本実施態様の遊技機用保護カバー100は、それを目的の取付箇所(制御基板ユニット30のホルダ30c等における所定箇所)に配置して封印対象穴111(図4を参照)の奥部Aでネジ止め等を行った後に、連結シート130の一対の収容時固定部130bを鋏等で切断して、連結シート120の先端部をカバー本体110から切り離し、封印部材120を封印対象穴111に嵌め込むことで、封印対象穴111の奥部Aを封印することができるものとなっている。
封印部材120を封印部材収容部112から封印対象穴111に移動する際には、連結シート130が捩じれないように注意する。具体的には、封印部材120を、図4に示す位置から紙面手前側に持ち上げ、x軸方向に平行な軸を中心として180°回転移動させるように、封印対象穴111まで移動させる。この状態で封印部材120を封印対象穴111に押し込むと、図12に示すように、封印部材120の係合部121aと封印対象穴111の被係合部111aとが係合し、封印部材120を封印対象穴111から容易に引き抜くことができない状態となる。また、封印部材120の外周面と封印対象穴111の内周面との隙間(嵌込隙間)における係合部121a及び被係合部111aの上方(図12のy軸方向負側)に位置する部分が連結シート130で覆われた状態となる。このとき、連結シート130の嵌込後固定部134をカバー本体110の嵌込後被固定部113に固定し、連結シート130における封印対象穴111の周辺に位置する部分がカバー本体110から浮き上がらないようにする。
以上の手順で封印対象穴111の封印を行うと次のような利点がある。すなわち、不正行為を行うために、封印部材120を封印対象穴111から引き抜いて、封印対象穴111の奥部Aのネジを取り外そうとしても、係合部121aと被係合部111aとが係合しているため、封印部材120を引き抜くことができないようになっている。またこのとき、上記の嵌込隙間にマイナスドライバー等の不正挿入具を挿入して、係合部121aと被係合部111aとの係合を解除しようとしても、嵌込隙間における係合部121a及び被係合部111aの上方に位置する部分が、連結シート130によって覆われた状態となっているため、連結シート130に不正行為の痕跡を残すことなく係合部121aと被係合部111aとの係合を解除しにくくなっている。
さらに、本実施態様の遊技機用保護カバー100では、カバー本体110と封印部材120とが連結シート130を介して互いに連結されていることに加えて、連結シート130の基端部と先端部とがそれぞれカバー本体110と封印部材120とに埋め込まれた状態で固定されている。このため、不正行為の際に、封印部材120や連結シート130にその痕跡が形成された場合に、その部材を偽造品に交換しようとしても、封印部材120や連結シート130を偽造品に交換しただけでは、不正行為の痕跡を消し去ることができず、何らかの痕跡が残るようになっている。
例えば、封印部材120のみを偽造品に交換しようとすると、封印部材120を連結シート130から取り外す必要がある。しかし、連結シート130の先端部が封印部材120に埋め込まれた状態で固定されているため、連結シート130をその先端部近傍で破断等しない限りは、封印部材120を連結シート130から取り外すことができないようになっている。この場合には、連結シート130の破断痕等が不正行為の痕跡として認識されることになる。すなわち、本実施態様の遊技機用保護カバー100では、不正行為の痕跡を完全に消し去った状態で、封印部材120のみを偽造品に交換することは不可能である。本実施態様の遊技機用保護カバー100では、封印部材120を偽造品に交換するのであれば、連結シート130も偽造品に交換する必要がある。
しかし、封印部材120と連結シート130の双方を偽造品に交換しようとすると、連結シート130をカバー本体110から取り外す必要がある。しかし、連結シート130の基端部がカバー本体110に埋め込まれた状態で固定されているため、連結シート130をその基端部近傍で破断等するか、カバー本体110の先端部における連結シート130に埋め込まれた部分近傍を破壊等しない限りは、連結シート130をカバー本体110から取り外すことができないようになっている。この場合には、連結シート130の破断痕等やカバー本体110の破壊痕等が不正行為の痕跡として認識されることになる。すなわち、本実施態様の遊技機用保護カバー100では、不正行為の痕跡を完全に消し去った状態で、封印部材120及び連結シート130のみを偽造品に交換することは不可能である。本実施態様の遊技機用保護カバー100では、封印部材120及び連結シート130を偽造品に交換するのであれば、カバー本体110も偽造品に交換する必要がある。
以上のように、本実施態様の遊技機用保護カバー110では、不正行為の痕跡を完全に消し去ろうとすると、封印部材120、連結シート130及びカバー本体110のうち、いずれか1つ又は2つのみを偽造品に交換するだけでは足りず、その全てを偽造品に交換する必要がある。したがって、本実施態様の遊技機用保護カバー100は、不正行為が非常に困難で、不正行為の抑止効果が高いものとなっている。
10 回動式遊技機
10a リール窓
11 メダル投入口
12 メダル払出口
13 左リール(リール)
14 中リール(リール)
15 右リール(リール)
16 液晶ディスプレイ
17 スピーカー
18 マックスベットボタン
19 シングルベットボタン
20 スタートレバー
21 左リール用ストップボタン(ストップボタン)
22 中リール用ストップボタン(ストップボタン)
23 右リール用ストップボタン(ストップボタン)
24 チャンスボタン
25 払戻しボタン
30 制御基板ユニット
30a メイン制御基板用ケース
30b サブ制御基板用ケース
30c ホルダ
30d カバー
32 液晶ユニット
33 電源ユニット
34 コネクタユニット
35 リールユニット
35a リール支持枠
100 遊技機用保護カバー
110 カバー本体
111 封印対象穴
111a 被係合部
111b 座ぐり面
111c 邪魔用突起
112 封印部材収容部
113 嵌込後被固定部
113a 被係合部
120 封印部材
121 挿入部
121a 係合部
121b スリット
121c 邪魔用突起
121d ストッパー用突起
122 蓋部
122a 閉塞部
122b フランジ部
123c 破断溝
130 連結シート
130a 分岐部
130b 収容時固定部
130c 空白部
131 アンカー孔
132 位置決め孔
133 嵌込後固定部取付孔
134 嵌込後固定部
134a 係合部
135 開口部

Claims (10)

  1. 保護対象部品を覆うためのカバー本体と、
    カバー本体に設けられた封印対象穴に嵌め込んで当該封印対象穴を封印するための封印部材と、
    を備え、
    封印部材を封印対象穴に嵌め込む際に、封印部材の外周部に設けられた係合部が封印対象穴の内周部に設けられた被係合部に係合するようにした構造の遊技機用保護カバーであって、
    カバー本体と封印部材とが、可撓性を有する連結シートを介して互いに連結され、
    封印部材を封印対象穴に嵌め込んだ後に封印部材の外周面と封印対象穴の内周面との間に形成される隙間における前記係合部及び前記被係合部の上方に位置する部分が、連結シートで覆われた状態となるようにしたことを特徴とする遊技機用保護カバー。
  2. 連結シートにおける、封印部材を封印対象穴に嵌め込んだ後に封印対象穴の周辺に重なる部分に、嵌込後固定部が設けられ、
    カバー本体における、封印部材を封印対象穴に嵌め込んだ後の連結シートの嵌込後固定部に重なる部分に、嵌込後被固定部が設けられ、
    封印部材を封印対象穴に嵌め込む際に、嵌込後固定部を嵌込後被固定部に固定することにより、封印部材を封印対象穴に嵌め込んだ後の連結シートにおける封印対象穴の周辺に位置する部分がカバー本体から浮き上がらないようにした
    請求項1記載の遊技機用保護カバー。
  3. 封印対象穴に嵌め込む前の封印部材を連結シートとともに収容するための封印部材収容部が、カバー本体における封印対象穴の周辺に設けられ、
    封印部材収容部に収容された連結シートをカバー本体に固定するための収容時固定部が、連結シートに設けられた
    請求項1又は2記載の遊技機用保護カバー。
  4. 封印部材収容部に収容された連結シートの収容時固定部が、カバー本体に埋め込まれた状態で固定された請求項3記載の遊技機用保護カバー。
  5. 連結シートにおけるカバー本体に連結される側の端部が、カバー本体に埋め込まれた状態で固定された請求項1〜4いずれか1つに記載の遊技機用保護カバー。
  6. カバー本体における連結シートが埋め込まれた部分の縁が、非直線状に形成された請求項5記載の遊技機用保護カバー。
  7. 連結シートにおける封印部材に連結される側の端部が、封印部材に埋め込まれた状態で固定された請求項1〜6いずれか1つに記載の遊技機用保護カバー。
  8. 連結シートにおける封印部材に埋め込まれた部分近傍の外部に露出する部分が、連結シートにおける他の部分よりも幅が狭く形成された請求項7記載の遊技機用保護カバー。
  9. 封印部材を封印対象穴に嵌め込んだ後に形成される前記隙間における互いに係合する前記係合部及び前記被係合部の上方に位置する部分の全てが、連結シートで覆われた状態となるようにした請求項1〜8いずれか1つに記載の遊技機用保護カバー。
  10. 請求項1〜いずれか1つに記載の遊技機用保護カバーを備えたことを特徴とする遊技機。
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