JP5893096B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

実施形態は、半導体装置の製造方法に関する。
LSIや3Dメモリの微細化および多層化に伴い、金属配線において配線遅延の増大が大きな問題となっている。配線遅延の低減には、配線抵抗や配線間容量の低減が重要である。配線の低抵抗化には、例えばCuなどの低抵抗材料の適用が実用化されている。しかし、Cu配線においても、ストレスマイグレーションやエレクトロマイグレーションによる信頼性劣化、サイズ効果に起因する電気抵抗率の上昇、微細ビアホールへの埋め込みなどが問題となっており、低抵抗かつ電流密度耐性に優れた配線材料が求められている。
低抵抗・高信頼性が期待できる次世代配線材料として、高い電流密度耐性、電気伝導特性、熱伝導率、機械的強度など優れた物性を有するカーボンナノチューブやグラフェン等の炭素系材料の応用が注目されている。特に、縦方向層間配線にカーボンナノチューブを用いる配線構造が検討されている。
特開2012−49261号公報
実施形態は、カーボンナノチューブを用いた低抵抗な配線に関するものである。
実施形態にかかる半導体装置の製造方法は、基板上に層間絶縁膜形成する工程と、層間絶縁膜を貫通するコンタクトホールを形成する工程と、コンタクトホールに触媒金属層を形成する工程と、触媒金属層から多層カーボンナノチューブを成長させる工程と、多層カーボンナノチューブを成長させる工程に続けて、多層カーボンナノチューブの層間に原子又は分子を挿入する工程と、原子又は分子を挿入させる工程に続けて、多層カーボンナノチューブを平坦化する工程と、を有し、多層カーボンナノチューブの層間に原子又は分子を挿入する工程によって、多層カーボンナノチューブの直径が1.5倍以上になることを特徴とする。
図1は、実施形態の配線を有する半導体装置の断面概念図である。 図2は、実施形態の配線の製造方法にかかる工程断面概念図である。 図3は、実施形態の配線の製造方法にかかる工程断面概念図である。 図4は、実施形態の配線の製造方法にかかる工程断面概念図である。 図5は、実施形態の配線の製造方法にかかる工程断面概念図である。 図6は、実施形態の配線の製造方法にかかる工程断面概念図である。 図7は、実施形態の配線を有する半導体装置の断面概念図である。 図8は、実施形態の配線の製造方法にかかる工程断面概念図である。 図9は、実施形態の配線の製造方法にかかる工程断面概念図である。 図10は、実施形態の配線の製造方法にかかる工程断面概念図である。 図11は、実施形態の配線を有する半導体装置の断面概念図である。 図12は、実施形態の配線の製造方法にかかる工程断面概念図である。 図13は、実施形態の配線の製造方法にかかる工程断面概念図である。 図14は、実施形態の配線を有する半導体装置の断面概念図である。
(実施形態1)
実施形態にかかる半導体装置は、半導体集積回路の配線上にコンタクトホールが形成された層間絶縁膜と、コンタクトホールの底部に形成された触媒金属の粒子を有する触媒金属層と、触媒金属層上に形成されたコンタクトホールを貫通する多層カーボンナノチューブと、を備え、多層カーボンナノチューブの層間には、原子又は分子が挿入されているカーボンナノチューブ配線を有することを特徴とする。
多層カーボンナノチューブの層間にアルカリ金属(K、Rb、Liなど)、ハロゲン元素(F、Brなど)、塩化物(FeCl、ZnCl、CdCl、YCl、AlClなど)などの原子や分子が挿入される。多層カーボンナノチューブの層間に原子や分子を挿入した場合には、層間間隔が広がり、直径が大きくなる。実施形態では、コンタクトホール内に多層カーボンナノチューブを形成後、多層カーボンナノチューブの層間に原子又は分子の挿入を行い、カーボンナノチューブ直径を増大させ、コンタクトホール内でのカーボンナノチューブ空間占有率を増加させる。その後、平坦化工程を行い、上層配線層を形成する。カーボンナノチューブ空間占有率を増加させることで、埋め込み膜形成なしでの配線構造形成が可能となる。
以下、必要に応じて、図面を参照しに実施形態にかかる半導体装置、配線とその製造方法について説明する。
以下、実施形態について図面を用いて説明する。実施形態は例示であり、発明の範囲はそれらに限定されない。図面は例示である。なお、図面は左右対称であり、同一の符号は省略する。また、図中の形状、大きさ、数などの構成は、実際の半導体装置やカーボンナノチューブ配線を有するものと一致するとは限らない。
図1は、実施形態の半導体装置の層間配線を有する部位の断面図である。図1は実施形態の断面構造であり、基本的な実施形態を示したものである。図1では、半導体集積回路等が形成された下地基板の図示を省略している。実施形態の半導体装置は、半導体集積回路等が形成された下地基板と、下地基板に形成された下層配線1と、下層配線1上にエッチングストップ膜2と、エッチングストップ膜2上に層間絶縁膜3と、層間絶縁膜3上にエッチングストップ膜4と、エッチングストップ膜2,4と層間絶縁膜3を貫通するコンタクトホール5と、コンタクトホール5の底部及び側壁部上に拡散防止膜6と、拡散防止膜6上に導電膜7と、導電膜7上に触媒膜金属8と、触媒金属層8のコンタクトホール5底部から成長したカーボンナノチューブ10と、カーボンナノチューブ10上に上層配線11とを備える。
半導体集積回路等が形成された下地基板は、下層配線1および上層配線11は、例えば、半導体集積回路の配線である。
エッチングストップ膜2、4は、層間絶縁膜3を形成する際のエッチングストッパとして機能する膜である。エッチングストッパ膜2、4は、層間絶縁膜3と高いエッチング選択比を有する化合物が用いられ、例えば、SiCN等の絶縁膜である。なお、エッチングストップ膜2、4は、製造方法によっては不要な場合が有り、必要に応じて用いればよい。
層間絶縁膜3は、層間配線のコンタクトホール5を形成する絶縁膜である。例えば、SiOC等の低誘電率絶縁膜が好ましい。
拡散防止膜6は、導電膜7や触媒金属層8の金属が層間絶縁膜3へ拡散するのを抑制するために用いられる。拡散防止膜は、例えば、Ti、Ta、Co、Mn、Ruなどからなる群から選ばれる1種以上の元素を含む金属または窒化物で構成される。拡散防止膜6の厚さは、例えば、0.5nm以上10nm以下である。拡散防止膜6は、必要に応じて用いることができる。
導電膜7は、層間配線の導電性を安定させたり向上させたりするため、触媒金属層下に用いることが好ましい。導電膜7の厚さは、例えば0.5nm以上10nm以下である。また、導電膜7は、多層カーボンナノチューブ成長の助触媒となる金属が好ましい。ここで、導電膜7は、異なる複数の導電材料が積層された構造を有していてもよい。導電膜7は、上記の理由から、金属膜の中でもTi、Ta、Mn、MoとVからなる群から選ばれる1種以上の元素を含む金属または合金を含む膜が好ましい。導電膜7中には、不可避元素が含まれる場合がある。導電膜7は必要に応じて用いることができる。
触媒金属層8は、多層カーボンナノチューブが成長可能な元素を有する層である。多層カーボンナノチューブを成長させる観点から、触媒金属層8は、Co、Ni、Fe、RuとCuからなる群から選ばれる1種以上の元素を含む金属または合金を含む触媒金属の膜又は触媒金属の粒子を含むことが好ましい。カーボンナノチューブ配線は、コンタクトホール5の底部(下層配線1)から上層配線11にむかう配線であることから、カーボンナノチューブの成長に好適な触媒金属の粒子は、コンタクトホール5に底部に少なくとも有することが好ましい。触媒金属層8の厚さは、例えば1nm以上10nm以下である。触媒金属層8の微粒子化の観点から、触媒金属層8の厚さは、例えば1nm以上4nm以下が好ましい。
カーボンナノチューブ10は、多層カーボンナノチューブである。カーボンナノチューブ構造は、筒状の同心円構造もしくは中心から外側へスクロール状にカーボン層が巻かれた構造が好ましい。カーボンナノチューブ10は、多層カーボンナノチューブ9に原子又は分子が挿入されたものである。カーボンナノチューブ層間に挿入されるものとしては、例えばアルカリ金属(K、Rb、Liなど)、ハロゲン元素(F、Brなど)、塩化物(FeCl、ZnCl、CdCl、YCl、AlClなど)などの分子からなる群から選ばれる1種以上の原子又は分子が好ましい。原子又は分子の挿入によって、多層カーボンナノチューブの直径は増大する。挿入量によって異なるが、例えば、実施形態の多層カーボンナノチューブは、原子又は分子が未挿入のものに比べて、その直径が1.5倍以上である。カーボンナノチューブ10の直径が増大することで、コンタクトホール4内のカーボンナノチューブ10占有率が増加する。多層カーボンナノチューブ10の層間だけでなく、多層カーボンナノチューブ10間にも原子又は分子が挿入される場合がある。多層カーボンナノチューブ10間に原子又は分子が挿入されると、層間に挿入した場合と同様に、カーボンナノチューブの伝導度を制御することができるという利点を有する。
コンタクトホール4内には、通常、埋め込み膜を用いて、カーボンナノチューブ10間の空隙を埋める必要が有るが、実施形態では、全体的にカーボンナノチューブ10が太く、カーボンナノチューブ10のコンタクトホール5内占有率が高いため、埋め込み膜が不要となる。また、埋め込み膜を用いる場合、条件によっては、埋め込み膜の酸化物と、上層配線の金属とが反応し、酸化物を形成し、層間配線の抵抗が増加する恐れがあるが、実施形態では、埋め込み膜を用いていないため、かかる抵抗の増加を防ぐことができる。また、カーボンナノチューブ10のキャリアが増加するため、上層配線11とのコンタクト抵抗を低減することも期待される。
TEM(Transmission Electron Microscope)やTEM−EDX(Transmission Electron Microscope Energy Dispersive X−ray spectrometry)で、断面を解析することにより、原子又は分子が多層カーボンナノチューブ10の層間に挿入されていることを確認することができる。
次に、実施形態のカーボンナノチューブ配線を半導体装置に製造する方法について説明する。
実施形態のカーボンナノチューブ配線を有する半導体装置の製造方法は、例えば、基板上に層間絶縁膜形成する工程と、層間絶縁膜を貫通するコンタクトホールを形成する工程と、コンタクトホールに触媒金属層を形成する工程と、触媒金属層から多層カーボンナノチューブを成長させる工程と、多層カーボンナノチューブの層間に原子又は分子を挿入する工程とを有する。
図2は、実施形態の半導体集積回路が形成された下地基板に下層配線1と、エッチングストッパ膜2、4と層間絶縁膜3が形成された部材にコンタクトホール5を形成する工程を示す断面概念図である。最初に、半導体集積回路等が形成された下地基板に形成された下層配線1上にエッチングストップ膜2および層間絶縁膜3を形成する。このとき層間絶縁膜3上に第2のエッチングストップ膜4を形成してもよい。次に、例えばフッ素系ガスを用いたドライエッチングにより第2のエッチングストップ膜4および層間絶縁膜3およびエッチングストップ膜2を下層配線1にまで貫通させ、コンタクトホール5を形成する。
そして、図3は、図2の概念図に示す部材に、拡散防止膜6、導電膜7と触媒金属層8の形成工程を示す断面概念図である。図3に示すよう、コンタクトホール5を含む全面に、拡散防止膜6と導電膜7と触媒金属層8を形成する。拡散防止膜6と導電膜7と触媒金属層8の形成方法は、PVD(物理気相成長:Physical Vapor Deposition)やCVD(化学気相成長:Chemical Vapor Deposition)などの成膜方法を採用することができる。しかし、コンタクトホールのアスペクト比(コンタクトホール高さ/ホール径)が大きくなる場合には、段差被覆性が低いスパッタ等のPVDでは、ビア底に拡散防止膜6と導電膜7と触媒金属層8を形成することは難しく、段差被覆性の良いCVDによる成膜が望ましい。拡散防止膜6と導電膜7は省略した構成でもよい。拡散防止膜6は、層間絶縁膜3中への導電膜7と触媒金属層8の拡散を抑制するために用いることが好ましい。
次に、図4は、図3の概念図に示す部材に、多層カーボンナノチューブ9を触媒金属層8から成長させる工程を示す断面概念図である。カーボンナノチューブ9の成長には、例えば熱CVD法、プラズマCVD法がある。プラズマCVD法を用いる場合、反応炉内で基板を例えば500℃に昇温し、原料ガスとしてメタンガスなどの炭化水素系ガスを、キャリアガスとして水素を導入して、例えばマイクロ波によってメタンガスを励起・放電させて、原料ガスをプラズマ化させ、触媒金属層8と反応させて、カーボンナノチューブ9を成長させる。また、カーボンナノチューブ9の成長を行う際、プラズマ表面処理により触媒金属層8の微粒子化を行ってもよい。触媒金属層8の微粒子化は、カーボンナノチューブ9の成長処理によっても行うことができる。プラズマの原料ガスは、例えば水素またはアルゴンなどの希ガスが好ましいが、どちらかまたは両方を含んだ混合ガスでもよい。このとき、基板の加熱を行ってもよい。成長させるカーボンナノチューブ9は多層構造を有し、筒状の同心円構造もしくは中心から外側へスクロール状にカーボン層が巻かれた構造である。また、カーボンナノチューブ9の成長後、酸素プラズマ処理や酸素雰囲気中でのアニール処理などにより多層カーボンナノチューブ先端を開端する処理を行うことが望ましい。
図5は、図4の概念図に示す部材の多層カーボンナノチューブ9に、原子又は分子を挿入する工程を示す。多層カーボンナノチューブ9は、その層間に原子又は分子が挿入されることによって、層間に原子又は分子を有する多層カーボンナノチューブ10となる。カーボンナノチューブ層間に挿入されるものとしては、例えばアルカリ金属(K、Rb、Liなど)、ハロゲン元素(F、Brなど)、塩化物(FeCl、ZnCl、CdCl、YCl、AlClなど)などの分子からなる群から選ばれる1種以上の原子又は分子が好ましい。これらの原子又は分子のガス雰囲気下で、図4の概念図に示す部材を処理することが好ましい。処理条件は、挿入量によって適宜調整すればよく、例えば、Brでは室温、飽和蒸気圧で90分間の処理条件を挙げることができる。このとき、挿入種によっては基板の加熱を行ってもよい。
多層カーボンナノチューブ9の層間に原子又は分子を挿入することで、カーボンナノチューブ直径を増大させ、ビア内でのカーボンナノチューブ空間占有率を増加させる。例えば、カーボンナノチューブ直径が10nmの場合、最密充填構造で1.1×1012cm−2のカーボンナノチューブ密度となるが、インターカレーションによりカーボンナノチューブ直径を20nmにすることができれば、3.0×1011cm−2のカーボンナノチューブ密度でも最密充填とすることができる。
次に、図6に示すように、CMP(Chemical Mechanical Poloshing)により平坦化を行い、コンタクトホールに原子又は分子が挿入されたカーボンナノチューブ10を形成した配線構造が得られる。
次いで、多層カーボンナノチューブ10上部に、上層配線11を形成することにより、図1に示すカーボンナノチューブを用いた配線構造を有する半導体装置が得られる。
(実施形態2)
実施形態2のカーボンナノチューブ配線を有する半導体装置は、半導体集積回路の配線上にコンタクトホールが形成された層間絶縁膜と、コンタクトホールの底部に形成された触媒金属の粒子を有する触媒金属層と、触媒金属層上に形成されたコンタクトホールを貫通する多層カーボンナノチューブと、多層カーボンナノチューブ上に形成された上層配線と、コンタクトホールに第1の埋め込みと膜を備え、第1の埋め込み膜と上層配線との間には空隙を有するカーボンナノチューブ配線を有する。実施形態2以降では、カーボンナノチューブと上層配線の界面近傍において、カーボンナノチューブ9と上層配線11が良好なコンタクトを形成する構成である点で共通する。
図7は、実施形態の半導体装置の層間配線を有する部位の断面図である。図7は実施形態の断面構造であり、基本的な実施形態を示したものである。図7では、半導体集積回路等が形成された下地基板の図示を省略している。実施形態の半導体装置は、半導体集積回路等が形成された下地基板と、下地基板に形成された下層配線1と、下地配線1上にエッチングストップ膜2と、エッチングストップ膜2上に層間絶縁膜3と、層間絶縁膜3上にエッチングストップ膜4と、エッチングストップ膜2,4と層間絶縁膜3を貫通するコンタクトホール5と、コンタクトホール5の底部及び側壁部上に拡散防止膜6と、拡散防止膜6上に導電膜7と、導電膜7上に触媒膜金属8と、触媒金属層8のコンタクトホール5底部から成長したカーボンナノチューブ9と、カーボンナノチューブ10上に上層配線11と、コンタクトホール5に第1の埋め込み膜12と、第1の埋め込み膜12と上層配線11との間に空隙13を備える。
実施形態2のカーボンナノチューブ配線を有する半導体装置と、実施形態1のカーボンナノチューブ配線を有する半導体装置は、第1の埋め込み膜12と空隙13以外の構成は共通する。共通する構成に関しては、その説明を省略する。
第1の埋め込み膜12は、カーボンナノチューブ9を固定するために形成される。第1の埋め込み膜12は、絶縁性材料又は導電性材料のいずれでも良い。第1の埋め込み膜12と上層配線11との間には、空隙13が設けられている。空隙13は、第1の埋め込み膜12と上層配線11を隔離するために用いられる。空隙13の深さは、例えば、20nm以上100nm以下である。空隙13が無い場合は、上層配線11と第1の埋め込み膜13が接する。空隙13が浅すぎると、上層配線11と接しやすいことが好ましくない。また、空隙13が深すぎると、コンタクトホール5内の強度が低下するため好ましくない。第1の埋め込み膜12に上層配線11と反応性のある材料を用いた場合、上層配線11が酸化して、カーボンナノチューブ9と上層配線11の接合部位の抵抗値が上昇する恐れがある。そこで、実施形態では、第1の埋め込み膜12と上層配線11との間に空隙13を設け、上層配線11の変質を防ぐという利点を有する。従って、実施形態では、カーボンナノチューブ配線の低抵抗なコンタクトを形成することができる。
なお、実施形態2では、カーボンナノチューブ9の層間に原子又は分子を挿入した形態を例示したものではないが、実施形態1と同様に、原子又は分子がカーボンナノチューブ9の層間に挿入された形態でも良い。実施形態2では、第1の埋め込み膜12が形成されており、第1の埋め込み膜12が形成された部位では、カーボンナノチューブ9が固定されているため、その層間に、原子又は分子が挿入されにくい構成である。実施形態2において、原子又は分子が、第1の埋め込み膜12が周りに形成されていない領域であるカーボンナノチューブ9の先端部分に挿入されると、体積増加は一部ではあるが、原子又は分子が挿入された領域のカーボンナノチューブ9において、キャリアが増加することで、上層配線11と低抵抗なコンタクトが形成される利点がある。また、カーボンナノチューブ9の体積増加に伴い、カーボンナノチューブ9と上層配線11との接触面積増加の利点もある。
次に、実施形態2のカーボンナノチューブ配線を有する半導体装置の製造方法について説明する。なお、第1の埋め込み膜12形成前までの工程は、実施形態1の製造方法と共通する。そこで、第1の埋め込み膜12形成工程以降について、以下説明する。
図8は、図4の触媒金属層8からカーボンナノチューブ9が形成された部材に、第1の埋め込み膜12を形成する工程を示す断面概念図である。第1の埋め込み膜12は、例えば塗布型絶縁膜であるSOD(Spin On Dielectric)をスピンコートにより形成する方法が挙げられる。スピンコート後は、例えば、400℃で熱処理して、塗布材料を硬化させる。
図9は、図8の第1の埋め込み膜12が形成された部材に、CMPによる平坦化を行う工程を示す断面概念図である。平坦化を行うと、コンタクトホール外のカーボンナノチューブや不要な第1の埋め込み膜12が除去される。
図10は、図9の平坦化された部材に、第1の埋め込み膜12の一部を除去する工程を示す断面概念図である。第1の埋め込み膜12の上層配線11が形成される側を一部除去する。第1の埋め込み膜12が除去された領域は、空隙13となる。第1の埋め込み膜12がSODの場合は、例えば、フッ化水素酸を含む溶液で、ウエットエッチングを行う。ウエットエッチングでは、カーボンナノチューブ9は除去されず、第1の埋め込み膜12の一部のみが除去される溶液を用いる。除去する第1の埋め込み膜12の深さは、例えば、20nm以上100nm以下とする。本工程によって、第1の埋め込み膜12の除去深さ(空隙13領域体積)を調整することができる。
最後に、図10の第1の埋め込み膜12の一部が除去された部材に、上層配線11を形成する工程を示す断面概念図である。本工程は、実施形態1の上層配線11の形成工程と共通するが、空隙13を残存させるために、上層配線11の形成方法は、PVDが好ましい。
(実施形態3)
実施形態3のカーボンナノチューブ配線を有する半導体装置は、半導体集積回路の配線上にコンタクトホールが形成された層間絶縁膜と、コンタクトホールの底部に形成された触媒金属の粒子を有する触媒金属層と、触媒金属層上に形成されたコンタクトホールを貫通する多層カーボンナノチューブと、多層カーボンナノチューブ上に形成された上層配線と、コンタクトホールに第1の埋め込み膜とを備え、第1の埋め込み膜と上層配線との間には第2の埋め込み膜を有するカーボンナノチューブ配線を有する。
図11は、実施形態の半導体装置の層間配線を有する部位の断面図である。図11は実施形態の断面構造であり、基本的な実施形態を示したものである。図11では、半導体集積回路等が形成された下地基板の図示を省略している。実施形態の半導体装置は、半導体集積回路等が形成された下地基板と、下地基板に形成された下層配線1と、下地配線1上にエッチングストップ膜2と、エッチングストップ膜2上に層間絶縁膜3と、層間絶縁膜3上にエッチングストップ膜4と、エッチングストップ膜2,4と層間絶縁膜3を貫通するコンタクトホール5と、コンタクトホール5の底部及び側壁部上に拡散防止膜6と、拡散防止膜6上に導電膜7と、導電膜7上に触媒膜金属8と、触媒金属層8のコンタクトホール5底部から成長したカーボンナノチューブ9と、カーボンナノチューブ10上に上層配線11と、コンタクトホールに第1の埋め込み膜12と、第1の埋め込み膜12と上層配線11との間に第2の埋め込み膜14を備える。
実施形態3のカーボンナノチューブ配線を有する半導体装置と、実施形態2のカーボンナノチューブ配線を有する半導体装置は、第2の埋め込み膜14以外の構成は共通する。共通する構成に関しては、その説明を省略する。なお、カーボンナノチューブ9の先端部分には、上述した原子又は分子が挿入されていてもよい。
第2の埋め込み膜14は、実施形態2の空隙13と同様に、上層配線11と第1の埋め込み膜12を隔離する部材である。第2の埋め込み膜14としては、導電体又は絶縁体を用いることができ、上部配線11の酸化を抑制する観点から酸化物以外が好ましい。具体的には、例えば、Tiを第2の埋め込み膜14材料として使用することができる。導電体又は絶縁体14の深さは、例えば、10nm以上100nm以下が好ましい。実施形態では、上層配線11及び第1の埋め込み膜12は、導電体又は絶縁体14と接する。第2の埋め込み膜14に上層配線11の変質を防ぐ材料を用いることで、カーボンナノチューブ9と上層配線11が良好なコンタクトを得られる利点を有する。
次に、第2の埋め込み膜14を有する半導体装置の製造方法について説明する。なお、第1の埋め込み膜12を一部除去するまでの工程は、実施形態2の製造方法と共通する。そこで、第2の埋め込み膜14を形成する以降の工程について説明する。
図12は、図10の第1の埋め込み膜12の一部が除去された部材に、第2の埋め込み膜14材料を堆積する工程を示す断面概念図である。堆積方法としては、PVDやCVDが挙げられる。
図13は、図12の第2の埋め込み膜14材料が堆積された部材に、平坦化処理を行う工程を示す断面概念図である。平坦化処理は、カーボンナノチューブ9の面が露出するように行う。平坦化は、CMP又はRIE(Reactive Ion Etching)などが挙げられる。そして、実施形態1と同様に上層配線11を形成することで、図11の概念図に示す実施形態2のカーボンナノチューブ配線を有する半導体装置を得ることができる。
(実施形態4)
実施形態4のカーボンナノチューブ配線を有する半導体装置は、半導体集積回路の配線上にコンタクトホールが形成された層間絶縁膜と、コンタクトホールの底部に形成された触媒金属の粒子を有する触媒金属層と、触媒金属層上に形成されたコンタクトホールを貫通する多層カーボンナノチューブと、多層カーボンナノチューブ上に形成された上層配線と、コンタクトホールに第1の埋め込み膜とを備え、第1の埋め込み膜にカーボンナノチューブの先端部分が挿入されているカーボンナノチューブ配線を有する。
図14は、実施形態の半導体装置の層間配線を有する部位の断面図である。図14は実施形態の断面構造であり、基本的な実施形態を示したものである。図14では、半導体集積回路等が形成された下地基板の図示を省略している。実施形態の半導体装置は、半導体集積回路等が形成された下地基板と、下地基板に形成された下層配線1と、下地配線1上にエッチングストップ膜2と、エッチングストップ膜2上に層間絶縁膜3と、層間絶縁膜3上にエッチングストップ膜4と、エッチングストップ膜2,4と層間絶縁膜3を貫通するコンタクトホール5と、コンタクトホール5の底部及び側壁部上に拡散防止膜6と、拡散防止膜6上に導電膜7と、導電膜7上に触媒膜金属8と、触媒金属層8のコンタクトホール5底部から成長したカーボンナノチューブ9と、カーボンナノチューブの先端部分が挿入された上層配線11と、コンタクトホールに第1の埋め込み膜12とを備える。
実施形態4のカーボンナノチューブ配線を有する半導体装置と、実施形態2のカーボンナノチューブ配線を有する半導体装置は、空隙13が無く、カーボンナノチューブ9の先端部分が上層配線11に挿入されたこと以外の構成は共通する。共通する構成に関しては、その説明を省略する。なお、カーボンナノチューブ9の先端部分には、上述した原子又は分子が挿入されていてもよい。
実施形態では、カーボンナノチューブ9の先端部分が上層配線11に侵入した形態である。従って、上層配線11と第1の埋め込み膜12との界面で、上層配線11が変質しても、カーボンナノチューブ9先端と界面は離れているためカーボンナノチューブ9と上層配線11は良好なコンタクトを形成することができる。上層配線11へのカーボンナノチューブ9の挿入深さは、10nm以上100nm以下が好ましい。挿入深さが浅すぎると、第1の埋め込み膜12と上層配線11の界面とカーボンナノチューブ9の先端との距離が近すぎることが好ましくない。また、挿入深さが深すぎるとコンタクトホール5内の強度が低下する観点から好ましくない。
次に、カーボンナノチューブ9の先端部分が上層配線11に挿入された半導体装置の製造方法について説明する。なお、第1の埋め込み膜12を一部除去するまでの工程は、実施形態2の製造方法と共通する。そこで、上層配線を形成する以降の工程について説明する。
図10の第1の埋め込み膜12の一部が除去された部材に、上層配線材料を堆積することで、実施形態4の上層配線11を形成する。堆積方法としては、PVDやCVDが挙げられる。堆積によって、カーボンナノチューブ9の先端部分が上層配線11に埋め込まれた形態のカーボンナノチューブ配線を製造することができる。
カーボンナノチューブ配線を有する実施形態を説明したが、説明した実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…下部配線
2…エッチングストップ膜
3…層間絶縁膜
4…エッチングストップ膜
5…コンタクトホール
6…拡散防止膜
7…導電膜
8…(微粒化)触媒金属層
9…カーボンナノチューブ
10…カーボンナノチューブ
11…上層配線
12…第1の埋め込み膜
13…空隙
14…第2の埋め込み膜

Claims (3)

  1. 基板上に層間絶縁膜形成する工程と、
    前記層間絶縁膜を貫通するコンタクトホールを形成する工程と、
    前記コンタクトホールに触媒金属層を形成する工程と、
    前記触媒金属層から多層カーボンナノチューブを成長させる工程と、
    前記多層カーボンナノチューブを成長させる工程に続けて、前記多層カーボンナノチューブの層間に原子又は分子を挿入する工程と、
    前記原子又は分子を挿入させる工程に続けて、前記多層カーボンナノチューブを平坦化する工程と、
    を有し、
    前記多層カーボンナノチューブの層間に原子又は分子を挿入する工程によって、前記多層カーボンナノチューブの直径が1.5倍以上になることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記原子又は分子は、K、Rb、Li、F、Br、FeCl、ZnCl、CdCl、YClとAlClの中から選ばれる1種以上の原子又は分子であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記平坦化した多層カーボンナノチューブ上に、上層配線を形成する工程を更に有することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
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