JP5892806B2 - 絶縁性の良好な表面処理鋼板およびその製造法 - Google Patents

絶縁性の良好な表面処理鋼板およびその製造法 Download PDF

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Description

本発明は、Al系めっき層の表層部に絶縁性に優れた陽極酸化皮膜を形成した絶縁性の良好な表面処理鋼板、およびその製造法に関する。
AlまたはAl合金材料(以下「Al系材料」という)の表面処理として陽極酸化処理が知られている。陽極酸化処理によって形成された皮膜(陽極酸化皮膜)はAl23を主体とするものであり、Al系材料に耐食性、絶縁性、意匠性等を付与する手段として実用化されている。
溶融Al系めっき鋼板のめっき層表層部に陽極酸化皮膜を形成する技術も知られている(特許文献1〜5)。溶融Al系めっき鋼板としては一般にSiを3〜15質量%程度含有するめっき浴を用いて製造されるものが多用される。Siを含有させることによりめっき浴温を下げることができるとともに、基材鋼板(めっき原板)の表面とAl系めっき層の間に生成する合金層の成長を抑制することができる。この合金層はめっき密着性を確保する上で重要な役割を果たす反面、脆いという欠点がある。Siを含有する溶融Al系めっき浴を用いると、めっき時に基材鋼板とめっき層の間に比較的薄いAl−Fe−Si系合金層が生成し、この種の合金層が脆いことに起因する溶融Al系めっき鋼板の加工性劣化が改善される。陽極酸化皮膜を形成するための溶融Al系めっき鋼板としても、従来、Siを含有するAl系めっき鋼板が適用されている(特許文献1〜5)。
一方、Siを含有する溶融Al系めっきを施しためっき鋼板においても、その後に例えば500℃以上に加熱する工程に供される場合には、その加熱によって基材鋼板とAl系めっき層の間に介在するAl−Fe−Si系合金層が成長する。成長した合金層は曲げ加工を施す用途では加工性を損なう要因となり、問題となることがある。この問題を解消する手法として、特定量の固溶Nを含有させた基材鋼板を適用する技術が知られている(特許文6〜9)。
特開昭63−57795号公報 特開昭64−21094号公報 特開平1−263256号公報 特開平3−104633号公報 特開平6−207262号公報 特開昭58−224159号公報 特開昭59−177355号公報 特開昭61−52356号公報 特開昭61−113754号公報
上述のように、一般的に多用されている溶融Al系めっき鋼板はSiを3〜15質量%程度含有するAl系めっき浴を用いて製造されている。溶融めっき鋼板のめっき層組成はめっき浴組成をほぼ反映したものとなることから、一般的な溶融Al系めっき鋼板のめっき層中にはSiが3〜15質量%程度含まれている。
図1に、Siを含有する一般的な溶融Al系めっき鋼板の断面構造を模式的に示す。基材鋼板1の表面上にAl−Fe−Si系合金層2を介してAl系めっき層3が形成されている。Al系めっき層3は素地がAl相であり、その中に針状の形態を有するSi相4の粒子が分布している。なお、Al系めっき層3中にはSi相4の他に少量のAl−Fe−Si相が混在する場合があるが、記載を省略してある。
図2に、図1のAl系めっき層の表面に陽極酸化処理を施した表面処理鋼板の断面構造を模式的に示す。陽極酸化処理によって元のAl系めっき層の上層部が陽極酸化皮膜5に変化している。すなわち、基材鋼板1の表面上にAl−Fe−Si系合金層2を介してAl系めっき層3(元のめっき層が残存した部分)および陽極酸化皮膜5が存在する。陽極酸化皮膜5は元のAl系めっき層の表面から深さ方向に細孔を形成しながら成長したものである。その際、元のAl系めっき層を構成するAl相の部分が溶解してAl23を主体とする酸化物質に置き換わっていくが、金属Si相は概ね元のままの形態を維持して陽極酸化皮膜5の内部にとどまる。
発明者らの検討によると、めっき層中にSiを含有する溶融Al系めっき鋼板(以下「Si含有溶融Al系めっき鋼板」ということがある)の表面に形成した陽極酸化皮膜5は、アルミニウム製品の表面に形成した陽極酸化皮膜と比べ、絶縁性に劣ることがわかった。陽極酸化皮膜5の素地ともいえるAl23主体の酸化物質は絶縁性を有するが、その中に存在するSi相は導電性を有する。陽極酸化皮膜5の内部には下層のAl系めっき層3との境界を跨ぐSi相4の粒子が多く存在する。境界を跨ぐSi相4の粒子のなかには、図2中に符号aを付した粒子のように、陽極酸化皮膜5の表面近くに先端が位置するものも存在する。そのようなSi相粒子は陽極酸化皮膜5の表面付近とAl系めっき層3の間の電気抵抗を低減させ、陽極酸化皮膜5の絶縁性を劣化させる要因となる。
また、Si含有溶融Al系めっき鋼板のAl系めっき層の中に存在する針状のSi相は、均一な厚さの陽極酸化皮膜を安定して形成させる上でも障害となりやすい。めっき層の表面付近に先端が位置するSi相は陽極酸化処理時に局所的な電流集中を招き、陽極酸化皮膜を不均一に成長させる要因となる。
図3に、図1のAl系めっき層の表面に陽極酸化処理を施した際に陽極酸化皮膜が不均一に成長した場合の断面構造を模式的に示す。電流が集中した箇所では陽極酸化皮膜5が急速に成長し、早期にAl−Fe−Si系合金層2にまで達することもある。Al系めっき層3が消失した箇所では下地の基材鋼板1が浸食されやすくなり、耐食性低下や陽極酸化皮膜5の密着性低下を招く恐れがある。
昨今、太陽電池基板など絶縁性が要求される基板材料として、従来のセラミックスやガラス材料に代わり柔軟性を有する金属ベースの材料を使用したいというニーズが高まっている。Al系材料は絶縁性を有する陽極酸化皮膜を形成させることができるので、上記基板材料となりうるが、素材コスト、強度、熱膨張係数等を考慮するとAl系材料よりも鋼材をベースとした溶融Al系めっき鋼板を使用することが有利となる場合が多い。ただし、従来一般的なSi含有溶融Al系めっき鋼板はめっき層中に上述のSi相が存在するために、その上層部に形成した陽極酸化皮膜は絶縁性に劣る。また、陽極酸化条件によっては皮膜厚さの均一性や皮膜密着性が損なわれやすいという問題がある。Siを含有しない純Al浴を用いた溶融Alめっき鋼板は脆いAl−Fe系合金層が成長しやすく、加工性が悪い。一方、鋼板表面に純Alシートをクラッド圧延にて接合したクラッド材を使用すれば、その表面に形成される陽極酸化皮膜に高い絶縁性を期待することができる。しかし、クラッド材は生産性やコスト面で溶融Al系めっき鋼板に及ばない。
本発明はこのような現状に鑑み、Siを含有する加工性の良い溶融Al系めっき鋼板を用いて、絶縁性および皮膜厚さの均一性に優れた陽極酸化皮膜を形成した表面処理鋼板を提供しようというものである。
上記目的は、溶融Al系めっき層中に存在するSi相の粒子を熱処理により所定形状に球状化した溶融Al系めっき鋼板に陽極酸化処理を施すことによって実現できる。
すなわち本発明では、めっき層中のSi含有量が3.0〜15.0質量%である溶融Al系めっき鋼板の当該めっき層表層部を陽極酸化処理した表面処理鋼板であって、基材鋼板の表面に、Al−Fe−Si系合金層、Al系めっき層および陽極酸化皮膜を順次有し、Al系めっき層および陽極酸化皮膜中にはSi相の粒子が分散しており、板厚方向に平行な断面においてAl系めっき層および陽極酸化皮膜中の板厚方向長さが10μm以上であるSi相粒子の存在量が基材鋼板表面に平行方向の単位長さあたり100個/mm以下に調整されている絶縁性の良好な表面処理鋼板が提供される。
前記Al系めっき層は、例えば質量%でSi:3.0〜15.0%、Sr:0〜0.2%、Na:0〜0.1%、Ca:0〜0.1%、Sb:0〜0.6%、P:0〜0.2%、Mg:0〜5.0%、Cr:0〜1.0%、Mn:0〜2.0%、Ti:0〜0.5%、Zr:0〜0.5%、V:0〜0.5%、B:0〜0.10%、残部Alおよび不可避的不純物からなる組成を有するものである。
前記基材鋼板として、特にN含有量が0.002〜0.020質量%である鋼板を使用することによって、基材鋼板とAl−Fe−Si系合金層の間にAlNが析出した状態とすることができる。これにより、例えば半導体層の成膜工程などで500℃以上の昇温を伴う場合であっても、Al−Fe−Si系合金層の成長を顕著に抑制することができる。
上記の絶縁性の良好な表面処理鋼板の製造法として、
前記の組成を有する溶融Al系めっき浴を用いて基材鋼板の表面にAl−Fe−Si系合金層を介するAl系めっき層を形成する工程、
前記Al系めっき層を形成した鋼板を加熱温度250〜570℃、保持時間0.5〜50hの条件範囲で加熱処理することにより、Al系めっき層中に存在するSi相を球状化し、板厚方向に平行な断面において板厚方向長さが10μm以上であるSi相粒子の存在量を基材鋼板表面に平行方向の単位長さあたり100個/mm以下に調整する工程、
前記加熱処理後のAl系めっき層を陽極酸化処理することにより陽極酸化皮膜を形成する工程、
を有する製造法が提供される。
その際、基材鋼板としてN含有量が0.002〜0.020質量%である鋼板を使用し、前記加熱処理を利用して基材鋼板とAl−Fe−Si系合金層の間にAlNを析出させることができる。
本発明によれば、Siを含有する従来一般的な溶融Al系めっき浴を用いて製造される溶融Al系めっき鋼板を素材に用いて、絶縁性に優れた陽極酸化皮膜を安定して形成させることが可能となった。その陽極酸化皮膜を形成した材料は柔軟性を有する各種基板材料として有用である。また、基材鋼板として所定量の固溶Nを含有するものを使用することにより、例えば半導体層の成膜工程などで500℃以上の昇温を伴う用途に適用しても、Al−Fe−Si系合金層の成長を顕著に抑制することができ、良好な加工性・柔軟性が維持される。
Siを含有する一般的な溶融Al系めっき鋼板の断面構造を模式的に示す図。 図1のAl系めっき層の表面に陽極酸化処理を施した表面処理鋼板の断面構造を模式的に示す図。 図1のAl系めっき層の表面に陽極酸化処理を施した際に陽極酸化皮膜が不均一に成長した場合の断面構造を模式的に示す図。 めっき層中のSi相粒子の形態が所定形状に調整された溶融Al系めっき鋼板の断面構造を模式的に示す図。 図4のAl系めっき層の表面に陽極酸化処理を施した本発明に従う表面処理鋼板の断面構造を模式的に示す図。 基材鋼板としてN含有量が0.002〜0.020質量%である鋼板を使用し、基材鋼板とAl−Fe−Si系合金層の間にAlNが析出しているタイプの溶融Al系めっき鋼板の断面構造を模式的に示す図。 図6のAl系めっき層の表面に陽極酸化処理を施した本発明に従う表面処理鋼板の断面構造を模式的に示す図。 従来一般的なSi含有溶融Alめっき鋼板に陽極酸化処理を施した表面処理鋼板の断面組織写真。 従来一般的なSi含有溶融Alめっき鋼板に陽極酸化処理を施した表面処理鋼板の断面組織写真。 Si相が球状化された溶融Al系めっき鋼板に陽極酸化処理を施した本発明に従う表面処理鋼板の断面組織写真。 Si相が球状化された溶融Al系めっき鋼板に陽極酸化処理を施した本発明に従う表面処理鋼板の断面組織写真。 従来一般的なSi含有溶融Alめっき鋼板に陽極酸化処理を施した際に陽極酸化皮膜が不均一に成長した部分の断面組織写真。 従来一般的なSi含有溶融Alめっき鋼板に陽極酸化処理を施した際に陽極酸化皮膜が不均一に成長し、基材鋼板まで溶解した部分の断面組織写真。 Si相が球状化された溶融Al系めっき鋼板に図13と同様に15minの陽極酸化処理を試みた場合の断面組織写真。 陽極酸化皮膜の絶縁破壊電圧を測定するための回路構成を示す図。
〔断面構造〕
図4に、めっき層中のSi相粒子の形態が所定形状に調整された、本発明に適用可能な溶融Al系めっき鋼板の断面構造を模式的に示す。基材鋼板1の表面上にAl−Fe−Si系合金層2を介してAl系めっき層3を有している点は図1に示した従来一般的な溶融Al系めっき鋼板と同様である。しかし、Al系めっき層3の中に分散しているSi相4の粒子形態が相違する。本発明に従うもの(図4)はSi相4の粒子が球状化しており、個々のSi相4の粒子について図中にdtと示した板厚方向長さを測定したとき、当該板厚方向長さdtが10μm以上と長い粒子の存在量が、板厚方向に平行な断面において基材鋼板表面に平行方向の単位長さあたり100個/mm以下に調整されている。前記存在量は、図4に例示したような板厚方向に平行な断面について、基材鋼板1の表面に平行な方向に1000μm以上の長さに渡ってめっき層3の全厚さ内を測定することによって求めることができる。Al系めっき層3の平均厚さは10μm超えとすることが望ましく、15μm以上に管理してもよい。Al系めっき層3が薄過ぎると、陽極酸化処理においてAlめっき層3を十分に残したまま安定して絶縁性に優れた陽極酸化皮膜を形成することが難しくなる場合がある。
図5に、図4のAl系めっき層の表面に陽極酸化処理を施した本発明に従う表面処理鋼板の断面構造を模式的に示す。図2の場合と同様に、陽極酸化処理によって元のAl系めっき層の上層部が陽極酸化皮膜5に変化し、基材鋼板1の表面上にAl−Fe−Si系合金層2を介してAl系めっき層3(元のめっき層が残存した部分)および陽極酸化皮膜5が存在する。前述のように、陽極酸化皮膜5は元のAl系めっき層の表面から深さ方向に細孔を形成しながら成長したものであり、元のAl系めっき層を構成するAl相の部分が溶解してAl23を主体とする酸化物質に置き換わっていくが、Si相は概ね元のままの形態を維持して陽極酸化皮膜5の内部にとどまる。
陽極酸化皮膜5の平均厚さは、絶縁目的の場合、5μm以上とすることが望ましい。10μm以上とすることがより効果的である。ただし、陽極酸化処理時にAl系めっき層3が消失する箇所が生じると、その部分で下地の基材鋼板1が溶解する恐れがあるので、残存するAl系めっき層3の平均厚さは5μm以上を確保することが望ましい。
Si相4の粒子は球状化されて板厚方向長さdtが短くなっている。陽極酸化皮膜5とAl系めっき層3との境界を跨ぐSi相粒子も存在するが、それらの粒子のうち先端が陽極酸化皮膜5の表面付近にまで届くもの(すなわち陽極酸化皮膜5の厚さ方向の絶縁性低下要因となりやすいSi相粒子)は非常に少ない。このため、従来のSi含有溶融Al系めっき鋼板を使用した図2の場合と比べ、陽極酸化皮膜5の厚さ方向への絶縁性は高く維持される。
陽極酸化処理後にAl系めっき層および陽極酸化皮膜中に存在するSi相粒子は、概ね元の形態を維持していると見てよい。したがって、陽極酸化処理後においてAl系めっき層および陽極酸化皮膜中の板厚方向長さdtが10μm以上であるSi相粒子の存在量が基材鋼板表面に平行方向の単位長さあたり100個/mm以下である表面処理鋼板を得るためには、陽極酸化処理前のAl系めっき鋼板として、Al系めっき層中の板厚方向長さdtが10μm以上であるSi相粒子の存在量が基材鋼板表面に平行方向の単位長さあたり100個/mm以下に調整されたものを使用すればよい。なお、陽極酸化処理後における前記Si相粒子の存在量は、図5に例示したような板厚方向に平行な断面について、基材鋼板1の表面に平行な方向に1000μm以上の長さに渡ってAl系めっき層3および陽極酸化皮膜5の全厚さ内を測定することによって求めることができる。
Al系めっき層および陽極酸化皮膜中に存在するSi相粒子のサイズが上述のように適正化されている表面処理鋼板の陽極酸化皮膜5は、優れた絶縁性を発揮することがわかった。陽極酸化皮膜5の平均厚さは10μm以上であることが好ましいが、陽極酸化皮膜5の平均厚さが5μm程度であっても、dtが10μm以上であるSi相粒子の存在量が100個/mm以下となるようにSi相4の粒子が球状化されていれば、従来のSi含有溶融Al系めっき鋼板を使用した場合と比べ絶縁性は大きく向上する。Si相粒子の球状化は溶融Al系めっき後に後述の熱処理を施すことによって実現できる。
図6に、基材鋼板としてN含有量が0.002〜0.020質量%である鋼板を使用し、基材鋼板とAl−Fe−Si系合金層の間にAlNが析出しているタイプの、本発明に適用可能な溶融Al系めっき鋼板の断面構造を模式的に示す。基材鋼板1とAl−Fe−Si系合金層2の間にAlN濃化帯6が存在する。このAlN濃化帯6はSi相4を球状化させるための加熱処理を利用して生成させることができる。AlN濃化帯6の存在はTEMによる電子線回折やEDX等の分析手法により確認することができる。
図7に、図6のAl系めっき層の表面に陽極酸化処理を施した本発明に従う表面処理鋼板の断面構造を模式的に示す。基材鋼板1とAl−Fe−Si系合金層2の間にAlN濃化帯6が存在すること以外は図5と同様の組織状態を有する。AlN濃化帯6は、その後に当該鋼板を500℃程度以上の温度に加熱処理した際に基材鋼板1中のFeとAl系めっき層3中のAl、Siが反応することを抑制するバリアとして機能し、脆いAl−Fe−Si合金層2の成長を抑止する。したがって、陽極酸化皮膜5の上に半導体層等を500℃程度以上の高温で成膜する必要があるときなどに、Al−Fe−Si合金層2の過剰な成長が防止され、基板としての変形能低下を抑制することができる。AlN濃化帯6を有するタイプの本発明に従う表面処理鋼板は、基板の柔軟性が要求されるデバイスに適している。
〔基材鋼板の組成〕
基材鋼板としては、従来から溶融Al系めっき鋼板のめっき原板として適用されている鋼種をはじめ、用途に応じて種々の鋼種が対象となる。耐食性を重視する用途ではステンレス鋼を適用すればよい。ただし、成膜基板に用いる場合は熱膨張係数の観点からオーステナイト系ステンレス鋼よりフェライト系ステンレス鋼の方が有利となる。なお、上述のAlN濃化帯によるAl−Fe−Si合金層の成長抑制効果を期待する場合には、N含有量が0.002〜0.020質量%である鋼板を使用する。これよりN含有量が少ないとAl系めっき層中のSi相を球状化させるための熱処理によってAlN濃化帯を十分に形成することが難しい。逆にN含有量が過剰になると鋼が硬質化するので好ましくない。
〔Al系めっきの組成〕
本発明で適用対象とする溶融Al系めっき鋼板は、めっき層中のSi含有量が3.0〜15.0質量%のものである。溶融Al系めっき浴の組成は概ねそのまま溶融Al系めっき層の組成に反映される。Si含有量が少なすぎると溶融めっき時に形成されるAl−Fe(−Si)系合金層が厚くなりやすく、加工時にAl−Fe(−Si)系合金層の部分で割れが生じやすくなる。また、Si添加によるAl系めっき浴の液相線温度の低下効果が少なくなり、めっき浴温を高く維持するためのコストが増大する。一方、Si含有量が多くなりすぎると、共晶組成を超えて再び液相線温度が高くなるとともに、Si相が初晶として粗大化してめっき層自体の加工性を損なう。Al系めっき層中のSi含有量は5.0〜13.0質量%とすることがより好ましい。
溶融Al系めっき浴にはSiを上述の範囲で含有させる。ただし、浴中にはめっき原板である鋼板やポットの構成部材などからFeが不可避的に混入してくる。Feの混入量は3.0質量%まで許容される。めっき浴には必要に応じてSi以外の元素を含有させてもよい。例えば、質量%でSi:3.0〜15.0%、Sr:0〜0.2%、Na:0〜0.1%、Ca:0〜0.1%、Sb:0〜0.6%、P:0〜0.2%、Mg:0〜5.0%、Cr:0〜1.0%、Mn:0〜2.0%、Ti:0〜0.5%、Zr:0〜0.5%、V:0〜0.5%、B:0〜0.10%、残部Alおよび不可避的不純物からなる組成とすることができる。Sr、Na、Ca、Sb、P、Mg、Cr、Mn、Ti、Zr、V、Bは任意添加元素であり、それらの1種以上を含有させる場合は、Sr:0.005〜0.2%、Na:0.005〜0.1%、Ca:0.005〜0.1%、Sb:0.005〜0.6%、P:0.005〜0.2%、Mg:0.05〜5.0%、Cr:0.05〜1.0%、Mn:0.05〜2.0%、Ti:0.005〜0.5%、Zr:0.05〜0.5%、V:0.05〜0.5%、B:0.005〜0.10%の含有量を確保することがより効果的である。また、Mgは1.0質量%以下、Mnは1.0質量%以下の範囲にそれぞれ管理してもよい。上記の元素のうちSr、Na、Ca、Sb、Pはめっき層中のSi相粒子を微細化する作用を有する。
〔製造方法〕
素材となるSi含有溶融Al系めっき鋼板は従来一般的な手法により得ることができる。溶融Al系めっき浴中のSi含有量は上述のように3.0〜15.0質量%とし、必要に応じてSr、Na、Ca、Sb、P、Mg、Cr、Mn、Ti、Zr、V、Bの1種以上を上記の範囲で含有させる。陽極酸化処理を施す側のめっき付着量(めっき層平均厚さ)は10μm超えとすることが望ましく、15μm以上に管理してもよい。
得られたSi含有溶融Al系めっき鋼板のAl系めっき層中には図1に示したように針状のSi相が存在し、このままでは絶縁性に優れた陽極酸化皮膜を安定的に形成することが難しい。そこで、溶融Al系めっき鋼板を加熱処理し、Si相を球状化させる。所定量のNを含有する基材鋼板を用いた場合、この加熱処理によって上述のAlN濃化帯の形成も同時に行うことができる。
この加熱処理では、板厚方向に平行な断面において板厚方向長さが10μm以上であるSi相粒子の存在量を基材鋼板表面に平行方向の単位長さあたり100個/mm以下に調整することが重要である。めっき層中のSi含有量や溶融めっき条件の相違により、最適な加熱条件は多少変動するが、発明者らの検討によれば、加熱温度250〜570℃、保持時間0.5〜50hの範囲内で加熱条件を設定することができる。実際には予備実験によりSi含有量および溶融めっき条件に応じた適正な加熱条件範囲を把握しておけばよい。AlN濃化帯の形成を同時に行う場合も、上記加熱温度・保持時間の範囲内において適正な加熱条件を見出すことが可能である。
上記のようにSi相粒子のサイズが適正化された溶融Al系めっき鋼板のAl系めっき層に陽極酸化処理を施すことにより、本発明に従う表面処理鋼板を得ることができる。公知の陽極酸化処理方法を採用することができる。陽極酸化皮膜の平均厚さは5μm以上とすることが望ましく、10μmであることがより効果的である。
〔断面組織写真の例示〕
Si含有量が9.0質量%である溶融Al系めっき鋼板を陽極酸化処理して得られた材料の板厚方向に平行かつ圧延方向に垂直な断面(C断面)の光学顕微鏡写真を図8〜図14に例示する。陽極酸化処理を施す前のAl系めっき層の平均厚さはいずれも37μm(めっき付着量100g/m2)である。陽極酸化処理条件は以下の通りである。
(陽極酸化処理条件)
・処理液:硫酸150g/L+アルミニウム5g/L
・処理温度:40℃
・電流密度:5.0A/dm2
図8、図9は、従来一般的なSi含有溶融Alめっき鋼板に陽極酸化処理を施したものである。陽極酸化処理時間は図8が5min、図9が10minである。下地のグレーに見える部分が基材鋼板、その上の白く見える層がAl系めっき層であり、基材鋼板とAl系めっき層の間には基材鋼板より若干濃いグレーに見えるAl−Fe−Si系合金層がある。Al系めっき層の上にあるまっ黒よりもわずかにグレーに見える層が陽極酸化皮膜であり、その上方のまっ黒に見える部分は埋め込み樹脂である。Al系めっき層および陽極酸化皮膜中に分散している濃いグレーに見える粒子がSi相であり、それより薄いグレーに見える粒子(上記Al−Fe−Si系合金層と同程度のグレーに見えるもの)がAl−Fe−Si系合金の相である。以上の各部分の見え方は後述の各写真において同様である。
この従来一般的なSi含有溶融Alめっき鋼板を用いた例では、Si相が針状を呈していることがわかる。それらは陽極酸化皮膜中にもほぼ元のままの形態を維持したまま存在する。陽極酸化皮膜中に存在する針状のSi相は前述のように陽極酸化皮膜の絶縁性を低下させる要因となっている。
図10、図11は、Si相が球状化された溶融Al系めっき鋼板に陽極酸化処理を施した本発明に従う表面処理鋼板である。陽極酸化処理時間は図10が5min、図11が10minである。Si相粒子は図8、図9のものと比べ板厚方向長さが短くなっており、板厚方向長さが10μm以上であるSi相粒子の存在量が基材鋼板表面に平行方向の単位長さあたり100個/mm以下に調整されている。陽極酸化皮膜中において表面付近からAl系めっき層まで届くSi相粒子の数は非常に少ない。そのため陽極酸化皮膜の絶縁性は高く維持される。
図12、図13は、従来一般的なSi含有溶融Alめっき鋼板に陽極酸化処理を施した際に陽極酸化皮膜が不均一に成長したものである。陽極酸化処理時間は図12が10min、図13が15minである。針状の長いSi相が存在することに起因して陽極酸化処理時に電流が局所的に集中しやすく、図12のように陽極酸化皮膜の膜厚が不均一になりやすい。Al系めっき層が消失した部分が生じると図13のように下地の基材鋼板が溶解することがある。
図14は、Si相が球状化された、本発明に適用可能な溶融Al系めっき鋼板に図13と同様に15minの陽極酸化処理を試みたものである。Al系めっき層が消失する直前まで非常に均一に陽極酸化皮膜が成長していることがわかる。これは針状の長いSi相がほとんど存在しないことにより陽極酸化処理の電流集中が起こりにくいためである。
〔実施例1〕
表1に示す鋼を溶製し、熱間圧延、冷間圧延を含む工程により板厚0.8mmの冷延焼鈍鋼板を得た。
上記の冷延焼鈍鋼板をめっき原板として種々のSi含有量の溶融Al系めっき鋼板を製造した。その後、加熱処理(Si相球状化処理)を施して陽極酸化用素材とした。比較のため加熱処理を施していない陽極酸化用素材も用意した。各陽極酸化用素材の板厚方向に平行かつ圧延方向に垂直な断面(C断面)について顕微鏡観察を行い、Al系めっき層中における板厚方向長さが10μm以上であるSi相粒子の基材鋼板表面に平行方向の単位長さあたりの存在量(個/mm)を求めた。また、陽極酸化用素材に2t夾み180°曲げを施した後、曲げ戻す試験を行い、めっき層の密着性を観察することにより陽極酸化用素材の加工性を調べた。
次に、各陽極酸化用素材のAl系めっき層の表面に陽極酸化処理を施し、表層部に陽極酸化皮膜を有する表面処理鋼板を得た。陽極酸化処理条件は前述の条件を採用し、処理時間を変えることで陽極酸化皮膜の厚さを調整した。得られた表面処理鋼板について、板厚方向に平行な断面においてAl系めっき層および陽極酸化皮膜中の板厚方向長さが10μm以上であるSi相粒子の存在量(個/mm)を調べた。その結果、元のAl系めっき層中における測定結果とほぼ一致していた。
表2、表3に、めっき条件、加熱処理条件、陽極酸化処理前のAl系めっき層の平均厚さ、そのAl系めっき層における板厚方向長さが10μm以上であるSi相粒子の基材鋼板表面に平行方向の単位長さあたりの存在量(個/mm)、陽極酸化皮膜の平均厚さを示す。陽極酸化処理後における板厚方向長さが10μm以上であるSi相粒子の存在量は、陽極酸化処理前と同様であるため、表中には記載を省略した。
得られた陽極酸化処理済みの供試材について、耐電圧・絶縁測定装置(菊水電子製;TOS9201)を用いて、図15に示す回路構成にて試験片の厚さ方向に電圧を印加し、電圧をステップ状に上昇させながら直流電流値を測定する手法で電圧印加時間10secにて2mA以上の電流が流れた電圧を求め、その電圧を絶縁破壊電圧とした。電極は12φであり、陽極酸化皮膜を有する評価表面を正極、反対側の表面を負極とし、負極を接触させる試料表面は基材鋼板の研磨面とした。基材鋼板の板厚は0.8mmで共通である。印加電圧は10Vからスタートした。試験環境は常温大気中である。
表4、表5に結果を示す。表4、表5中、加工性評価は上記素材の曲げ試験にてAl系めっき層の剥離が認められなかったものを○(加工性良好)、それ以外を×(加工性不良)としたものである。
溶融Al系めっき後に加熱処理を行ってAl系めっき層中のSi相粒子を球状化し、板厚方向長さ10μm以上のSi相粒子の存在量を基材鋼板表面に平行方向の単位長さあたり100個/mm以下とした本発明例のものは、加熱処理を実施していないNo.28や、加熱処理によるSi相粒子の球状化が不十分であるNo.26、27と比べ、絶縁破壊電圧が顕著に向上している。微量のSr、Na、Ca、Sb、Pを含有するめっき浴を用いたNo.12〜17、25、60〜65、73は、めっき後の組織においてSi相が微細化されたことにより、Si含有量および加熱処理条件が同等であるNo.4、53と比べ板厚方向長さ10μm以上のSi相粒子の存在量が少なくなっており、それに伴って絶縁破壊電圧も向上する傾向が見られた。No.1は純Alめっき浴を用いたことにより溶融めっき時にAl−Fe系合金層が厚く成長し、加工性に劣った。No.7はSi含有量が過剰であるためSi相が初晶として粗大化し、この場合も加工性に劣った。
〔実施例2〕
実施例1で作製した陽極酸化処理済みの供試材のうち、表2に示したいくつかの試料と、表3に示したNを含有する基材鋼板を用いた試料について550℃×60minの加熱試験を行った。加熱試験前および後の試料について断面観察を行い、Al−Fe−Si系合金層の平均厚さの変化を調べた。結果を表6に示す。
表6からわかるように、所定量のNを含有する基材鋼板(鋼B、C)を用いたものは、上記加熱試験によるAl−Fe−Si系合金層の成長が顕著に抑制されている。EDXによる分析の結果、上記のAl−Fe−Si系合金層の成長が顕著に抑制された試料には、前述のSi相球状化処理後の段階で基材鋼板とAl−Fe−Si系合金層の界面付近にAlとNの濃化が観測されたことから、AlN濃化帯がAl−Fe−Si系合金層の成長を抑止するバリアとして機能したと考えられる。このようなAlN濃化帯を有する材料は、例えばCIGS太陽電池の基板として使用する場合など500℃以上での成膜処理を施す用途においてAl−Fe−Si系合金層の成長による変形能(加工性)の低下を抑止する上で有利となる。なお、AlN濃化帯を有しない材料を500℃以上での成膜処理に供した場合でも、特段の柔軟性を要求しない用途では特に問題ない。
1 基材鋼板
2 Al−Fe−Si系合金層
3 Al系めっき層
4 Si相
5 陽極酸化皮膜
6 AlN濃化帯

Claims (6)

  1. めっき層中のSi含有量が5.0〜15.0質量%である溶融Al系めっき鋼板の当該めっき層表層部を陽極酸化処理した表面処理鋼板であって、基材鋼板の表面に、Al−Fe−Si系合金層、Al系めっき層および陽極酸化皮膜を順次有し、Al系めっき層および陽極酸化皮膜中にはSi相の粒子が分散しており、板厚方向に平行な断面においてAl系めっき層および陽極酸化皮膜中の板厚方向長さが10μm以上であるSi相粒子の存在量が基材鋼板表面に平行方向の単位長さあたり100個/mm以下に調整されている絶縁性の良好な表面処理鋼板。
  2. Al系めっき層は、質量%でSi:5.0〜15.0%、Sr:0〜0.2%、Na:0〜0.1%、Ca:0〜0.1%、Sb:0〜0.6%、P:0〜0.2%、Mg:0〜5.0%、Cr:0〜1.0%、Mn:0〜2.0%、Ti:0〜0.5%、Zr:0〜0.5%、V:0〜0.5%、B:0〜0.10%、残部Alおよび不可避的不純物からなる組成を有するものである請求項1に記載の絶縁性の良好な表面処理鋼板。
  3. 基材鋼板としてN含有量が0.002〜0.020質量%である鋼板を使用し、基材鋼板とAl−Fe−Si系合金層の間にAlNが析出している請求項1または2に記載の絶縁性の良好な表面処理鋼板。
  4. Si含有量が5.0〜15.0質量%である溶融Al系めっき浴を用いて基材鋼板の表面にAl−Fe−Si系合金層を介するAl系めっき層を形成する工程、
    前記Al系めっき層を形成した鋼板を加熱温度250〜570℃、保持時間0.5〜50hの条件範囲で加熱処理することにより、Al系めっき層中に存在するSi相を球状化し、板厚方向に平行な断面において板厚方向長さが10μm以上であるSi相粒子の存在量を基材鋼板表面に平行方向の単位長さあたり100個/mm以下に調整する工程、
    前記加熱処理後のAl系めっき層を陽極酸化処理することにより陽極酸化皮膜を形成する工程、
    を有する絶縁性の良好な表面処理鋼板の製造法。
  5. 前記溶融Al系めっき浴は、質量%でSi:5.0〜15.0%、Sr:0〜0.2%、Na:0〜0.1%、Ca:0〜0.1%、Sb:0〜0.6%、P:0〜0.2%、Mg:0〜5.0%、Cr:0〜1.0%、Mn:0〜2.0%、Ti:0〜0.5%、Zr:0〜0.5%、V:0〜0.5%、B:0〜0.10%り、残部Alおよび不可避的不純物からなる組成を有するものである請求項4に記載の絶縁性の良好な表面処理鋼板の製造法。
  6. 基材鋼板としてN含有量が0.002〜0.020質量%である鋼板を使用し、前記加熱処理を利用して基材鋼板とAl−Fe−Si系合金層の間にAlNを析出させる請求項4または5に記載の絶縁性の良好な表面処理鋼板の製造法。
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