JP5891187B2 - 瞬断検出装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、瞬断検出装置及び画像形成装置に関する。
複写機等の画像形成装置は、その設置箇所に関して、電源事情の悪い箇所(電圧変動が大きい、また交流電源電圧の1サイクルが抜けてしまう瞬時停電が発生する箇所)に設置されることがある。例えば、電源回路によって駆動されるASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のデバイスにリセット回路が設けられている装置では、瞬時停電による電源の電圧降下が発生してリセット動作が働く場合がある。このような瞬時停電を検出するものとして、下記特許文献1には、電圧の降下が復活するまでの時間を計測し、瞬時停電か完全停電かの判別を行うと共に、電圧降下時には蓄電池による電源供給を行う瞬時停電検出装置が開示されている。また、下記特許文献2には、負荷電流、漏洩電流、線間電圧を複数の電流/電圧クランプで計測し、予め設定した値と比較することで、異常状態を検出する電源監視レコーダーが開示されている。また、下記特許文献3には、ゼロクロス回路による検出結果とPLL(Phase Locked Loop)回路での位相差により瞬時停電状態を検出する停電検出回路が開示されている。
特公昭61−11538号公報 特開平5−264296号公報 特開2004−112888号公報
ところで、上記特許文献1に記載された瞬時停電検出装置は、複数の電源回路を備えるものには、各電源回路に設ける必要があるので、実装面積が大きくなると共にコストアップにつながるという問題があった。また、上記特許文献1に記載の瞬時停電検出装置は、上記特許文献3に開示された技術のようにゼロクロス回路を用いて瞬時停電を検出するものではない。また、上記特許文献2に開示された電源監視レコーダーは、上記特許文献1に記載の瞬時停電検出装置と同様、ゼロクロス回路による検出結果を用いて瞬時停電を検出するものではない。また、上記特許文献3に開示された停電検出回路では、ゼロクロス回路に加えてPLL回路を必要とするので、回路規模や部品占有率の増大が懸念される。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、交流電源から供給される交流電力の電圧のゼロクロスを検出し、該検出結果に基づいて瞬時停電の状況を認識可能にすることを少ない部品点数の構成によって実現することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、瞬断検出装置に係る第1の解決手段として、交流電源に並列に接続される複数の電源回路と、複数の電源回路と共に交流電源に並列に接続され、交流電源から入力される交流電力の電圧のゼロクロスを検出するゼロクロス回路と、ゼロクロス回路から入力される検出結果に基づいて電源回路毎の出力保持時間を超えてゼロクロスを検出できなかった回数をカウントして記憶するカウント手段とを具備する、という手段を採用する。
本発明では、瞬断検出装置に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、カウント手段は、回数をカウントすると共に時刻をリンクさせて記憶する、という手段を採用する。
本発明では、瞬断検出装置に係る第3の解決手段として、上記第1または第2の解決手段において、カウント手段は、外部から入力された指示によって設定を変更することで、指示によって指定された時間を超えてゼロクロスを検出できなかった回数をカウントして記憶する、という手段を採用する。
本発明では、画像形成装置に係る第4の解決手段として、上記第1〜第3のいずれか1つの解決手段において、上記第1〜第3のいずれか1つの解決手段を採用する瞬断検出装置を備える、という手段を採用する。
本発明によれば、交流電源に並列に接続される複数の電源回路と、複数の電源回路と共に電源に並列に接続され、交流電源から入力される交流電力の電圧のゼロクロスを検出するゼロクロス回路と、ゼロクロス回路から入力される検出結果に基づいて電源回路毎の出力保持時間を超えてゼロクロスを検出できなかった回数をカウントして記憶するカウント手段とを具備することによって、交流電源から供給される交流電力の電圧のゼロクロスを検出し、該検出結果に基づいて瞬時停電の状況を認識可能にすることを少ない部品点数の構成によって実現できる。
本発明の一実施形態に係る複合機Aの機能ブロック図である。 本発明の一実施形態における画像形成部4の機械構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態における制御部7の回路図である。 本発明の一実施形態に係る複合機Aの動作を示すフローチャートである。
本実施形態に係る複合機Aは、電子写真方式に基づいて記録紙に画像を形成する画像形成装置であり、図1に示すように、操作表示部1、画像読取部2、画像データ記憶部3、画像形成部4、通信部5、USB(Universal Serial Bus)通信部6及び制御部7(瞬断検出装置)を備える。なお、図1における点線矢印は、データの流れを示し、実線矢印は、制御信号、検出信号及び電力の流れを示す。
操作表示部1は、操作表示制御部11、ハードウェアキーである操作キー12及びソフトウェアキーや各種画像を表示するタッチパネル13を備えており、ユーザーと複合機Aとを関係付けるマンマシンインターフェイスとして機能する。
操作表示制御部11は、制御部8による制御の下で、上記操作キー12及びタッチパネル13を制御する制御装置であり、演算処理装置、内部メモリー及び電気的に相互接続された操作キー12及びタッチパネル13と信号の送受信を行うインターフェイス回路等から構成されており、内部メモリーに記憶された操作表示制御プログラムに基づいて操作表示部1の全体動作を制御する。
例えば、この操作表示制御部11は、タッチパネル13に表示信号を出力することによりタッチパネル13に操作ボタンや各種画像を表示させる。また、操作表示制御部11は、操作キー12またはタッチパネル13から入力される操作信号に基づいていずれの操作キー12またはタッチパネル13に表示される操作ボタンが操作されたか判定し、判定結果に基づいて操作結果信号を制御部8に出力する。
操作キー12は、ハードウェアキーとして操作表示部1に物理的に備えられたものであり、例えば、電源キー、スタートキー、ストップ/クリアキー及びテンキー(数値入力キー)等がある。操作キー12では、ユーザーによって上述した各キーが押下されると、各キーから操作信号を操作表示制御部11に出力する。
タッチパネル13は、周知のように表示パネルの表示面に抵抗膜方式等の透明な面状押圧センサーを設けたものであり、操作表示制御部11から入力される表示信号に基づいて表示パネルに表示した操作ボタンをユーザーの指等によって押圧されると、面状押圧センサーが押圧位置(押圧座標)を示す操作信号を操作表示制御部11に出力するものである。
画像読取部2は、図2に示すようにADF(Automatic document feeder:自動原稿送り装置)21及びフラットベッド読取部22から構成されており、制御部7から入力される制御信号に基づいてADF21により給紙される原稿またはユーザーによりフラットベッド読取部22上に載置された原稿の表面画像(原稿画像)を読み取って原稿画像データに変換し、この原稿画像データを画像データ記憶部3に出力する。
画像データ記憶部3は、半導体メモリーまたはハードディスク装置等であり、制御部7から入力される制御信号に基づいて上記原稿画像データ、通信部5が外部のクライアントコンピューターから受信するプリント画像データあるいは通信部5が外部のファクシミリ装置から受信するファクシミリ画像データを記憶すると共に、これら画像データを制御部7から入力される制御信号に基づいて読み出して画像形成部4に出力する。
画像形成部4は、制御部7から入力される制御信号に基づいて、給紙カセット45から取り出した記録紙Pに画像データ記憶部3から読み出した画像データに基づくトナー画像を画像形成するものである。この画像形成部4は、図2に示すように、ベルトローラー41、中間転写ベルト42、トナーの各色(Y,C,M,K)に対応する4つの画像形成ユニット43Y,43C,43M,43K、1次転写ローラー44Y,44C,44M,44K、給紙カセット45、ピックアップローラー46、搬送ローラー47、レジストローラー48、2次転写ローラー49、分離除電部50、定着ローラー51、排紙ローラー52、排紙トレイ53、反転ローラー54、分岐ガイド55、3対の反転紙搬送ローラー56及び記録紙センサー57を備えている。
ベルトローラー41は、図示するように、離間して配設された3つのローラー、つまり駆動ローラー41a、従動ローラー41b及びテンションローラー41cからなる。すなわち、駆動ローラー41aと従動ローラー41bとは水平方向に一定距離を空けて配置され、テンションローラー41cは、このような駆動ローラー41aと従動ローラー41bとの間かつ若干上方に変位した位置に配置されている。中間転写ベルト42は、このようなベルトローラー41(駆動ローラー41a、従動ローラー41b、テンションローラー41c)に架け渡された無端ベルトであり、駆動ローラー41aによって矢印で示す方向に走行する。
すなわち、中間転写ベルト42は、駆動ローラー41aと従動ローラー41bとの間においては水平方向に走行する。また、上述した駆動ローラー41aは、駆動力を発生するモーターが軸結合されたローラーであり、モーターの動力によって中間転写ベルト42を矢印方向に走行させる。上記従動ローラー41bは、自由回転するように設けられたフリーローラーであり、中間転写ベルト42を駆動ローラー41aの動力に従って案内する。また、上記テンションローラー41cは、回転軸が可動可能に設けられ、所定の付整力で中間転写ベルト42を押圧することにより一定のテンション(張力)を中間転写ベルト42に付与するローラーである。
画像形成ユニット43Y,43C,43M,43Kは、図示するように、上述した中間転写ベルト42の水平走行部位に所定間隔を空けて設けられている。これら画像形成ユニット43Y,43C,43M,43Kのうち、画像形成ユニット43Yは、イエロー(Y)のトナー画像を形成するユニットであり、従動ローラー41bに最も近い位置に設けられている。画像形成ユニット43Cは、シアン(C)のトナー画像を形成するユニットであり、上記画像形成ユニット43Yの次に従動ローラー41bに近い位置に設けられている。画像形成ユニット43Mは、マゼンダ(M)のトナー画像を形成するユニットであり、上記画像形成ユニット43Cの次に従動ローラー41bに近い位置に設けられている。画像形成ユニット43Kは、ブラック(K)のトナー画像を形成するユニットであり、駆動ローラー41aに最も近い位置に設けられている。
このような画像形成ユニット43Y,43C,43M,43Kは、各々に感光体ドラムay,ac,am,ak、帯電部by,bc,bm,bk、レーザースキャニングユニットcy,cc,cm,ck、現像ユニットdy,dc,dm,dk及びクリーナーey,ec,em,ekを構成要素としている。
すなわち、画像形成ユニット43Yは、感光体ドラムay、帯電部by、レーザースキャニングユニットcy、現像ユニットdy及びクリーナーeyから構成され、画像形成ユニット43Cは、感光体ドラムac、帯電部bc、レーザースキャニングユニットcc、現像ユニットdc及びクリーナーecから構成され、画像形成ユニット43Mは、感光体ドラムam、帯電部bm、レーザースキャニングユニットcm、現像ユニットdm及びクリーナーemから構成され、画像形成ユニット43Kは、感光体ドラムak、帯電部bk、レーザースキャニングユニットck、現像ユニットdk及びクリーナーekから構成されている。
各感光体ドラムay,ac,am,akは、周面が所定の感光体材料(例えばアモルファスシリコン)で形成された円筒部材である。各帯電部by,bc,bm,bkは、各感光体ドラムay,ac,am,akの周面(感光面)を均一に帯電させるものである。各レーザースキャニングユニットcy,cc,cm,ckは、帯電状態の上記感光面にレーザー光を照射することにより、感光面に静電潜像を形成するものである。
各現像ユニットdy,dc,dm,dkは、内部に所定の量のトナー(正極性トナー)を収容すると共に当該トナーを感光面に供給することにより当該感光面に形成された静電潜像をトナー画像として現像する。各クリーナーey,ec,em,ekは、トナー画像の転写後の感光面に残留するトナー(残留トナー)を掻き落として除去するものである。
1次転写ローラー44Y,44C,44M,44Kは、図示するように画像形成ユニット43Y,43C,43M,43Kに対応して4つ設けられており、各々に中間転写ベルト42を挟んだ状態で各画像形成ユニット43Y,43C,43M,43Kの感光体ドラムay,ac,am,akに対向配置されている。また、各1次転写ローラー44Y,44C,44M,44Kには負極性の1次転写バイアス(高電圧)が印加されており、各1次転写ローラー44Y,44C,44M,44Kは、この1次転写バイアスの作用によって各画像形成ユニット43Y,43C,43M,43Kの感光体ドラムay,ac,am,akにそれぞれ形成された各色のトナー画像を中間転写ベルト42に転写(1次転写)させる。
給紙カセット45は、A4サイズやB5サイズ等、所定形状の記録紙Pを複数枚重ねた状態で収容する容器である。ピックアップローラー46は、給紙カセット45の上部において記録紙Pに圧接するように設けられ、給紙カセット45内の記録紙Pを1枚づつ取り出して搬送ローラー47に送り出すローラーである。搬送ローラー47は、ピックアップローラー46から給紙された記録紙Pをレジストローラー48に向けて搬送するローラーである。レジストローラー48は、搬送ローラー47から供給された記録紙Pを所定のタイミングで2次転写ローラー49に供給するローラーである。
2次転写ローラー49は、中間転写ベルト42を挟んで駆動ローラー41aに対向配置されたローラーであり、中間転写ベルト42上のトナー画像を記録紙Pに転写(2次転写)させるものである。この2次転写ローラー49には、負極性の2次転写バイアス(高電圧)が印加されており、2次転写ローラー49は、この2次転写バイアスの作用によって中間転写ベルト42上のトナー画像を記録紙Pに転写(2次転写)させる。
分離除電部50は、制御部7から入力される制御信号に基づいて記録紙Pに向けて正極性の除電バイアスを供給する。この除電バイアスは、記録紙Pの帯電を中和して無帯電状態にするためのものであり、記録紙Pの2次転写ローラー49からの分離を良好にするものである。分離除電部50は、ステンレスからなる鋸歯状電極を有し、この鋸歯状電極の先端付近に電界を形成して記録紙Pを除電する。
定着ローラー51は、内部にヒータを備えた加熱ローラー51aと、当該加熱ローラー51aに圧接する加圧ローラー51bとから構成されている。この定着ローラー51は、加熱ローラー51aと加圧ローラー51bとで各色のトナー画像が転写された記録紙Pを挟み込むことにより記録紙Pを加熱及び加圧して、各色のトナー画像を記録紙P上に定着させる。加熱ローラー51a及び加圧ローラー51bは、記録紙Pと接触する接触面(表面)が摩擦により負極性に帯電するフッ素系材料によって形成されている。すなわち、加熱ローラー51a及び加圧ローラー51bは、その表面が記録紙Pとの摩擦により負極性に帯電する。
排紙ローラー52は、定着ローラー51から搬送されると共に分岐ガイド55により案内された記録紙Pを排紙トレイ53に向けて搬送するローラーである。排紙トレイ53は、排紙ローラー52から供給された記録紙Pを収容・保持する収容部である。反転ローラー54は、定着ローラー51から搬送されると共に分岐ガイド55により案内された記録紙Pをスイッチバック搬送するためのローラーである。つまり、反転ローラー54は、正転することにより定着ローラー51から供給された記録紙Pを挟み込み、当該挟みこんだ状態で逆転することにより記録紙Pを反転紙搬送ローラー56に向けて搬送する。
分岐ガイド55は、制御部7から入力される制御信号に基づいて定着ローラー51から排出された記録紙Pの搬送先を排紙ローラー52または反転ローラー54に択一的に切り替える。つまり、分岐ガイド55は、記録紙Pを排紙トレイ53に排紙する場合には、第1の姿勢(図示する点線の姿勢)とすることにより記録紙Pの搬送先を排紙ローラー52とし、一方、第2の姿勢(図示する実線の姿勢)とすることにより記録紙Pの搬送先を反転ローラー54に切り替える。
反転紙搬送ローラー56は、反転ローラー54から供給された記録紙Pをレジストローラー48に向けて搬送するための搬送経路(反転経路)に設けられたローラーである。この反転紙搬送ローラー56は、図示するように、反転経路において離間した3箇所に設けられている。記録紙センサー57は、定着ローラー51と分岐ガイド55との間に配置され、定着ローラー51を通過した記録紙Pの枚数を検出し、当該枚数を示す検出信号を制御部7に出力する。
このように画像形成部4では、記録紙Pの表面と裏面とにトナー画像を形成する両面画像形成処理が、上記反転ローラー54、分岐ガイド55及び反転紙搬送ローラー56が機能することにより実行される。つまり、記録紙Pは、表面に画像形成されて定着ローラー51を通過すると、表面と裏面とが反転させられた状態でレジストローラー48に再度供給されて、裏面に画像形成される。
通信部5は、制御部7から入力される制御信号に基づいて電話回線を介して外部の複合機Aあるいはファクシミリ装置、またLAN(Local Area Network)を介してクライアントコンピューター等と通信を行うものである。すなわち、この通信部5は、イーサネット(登録商標)等のLAN規格に準拠した通信機能と、G3等のファクシミリ規格に準拠した通信機能とを兼ね備えたものである。
USB通信部6は、USB規格に対応して通信を行う通信装置であり、USBポート6aを有する。USBポート6aは、サービスマンによってUSBケーブルを介してサービスマン専用端末B(例えばノート型パーソナルコンピューター)と電気的に接続される。これにより、USB通信部6は、制御部7の制御の下、サービスマン専用端末Bとの間で信号を送受信する。
制御部7は、図3に示すように、ROM(Read Only Memory)71、RAM(Random Access Memory)72、CPU(Central Processing Unit)73、ゼロクロス回路74、第1のフィルタ回路75、第1の電源回路76、第1のASIC(Application Specific Integrated Circuit)77、第1のリセット回路78、第2のフィルタ回路79、第2の電源回路80、第2のASIC81及び第2のリセット回路82を備えており、上記ROM71に記憶された制御プログラムに基づいて各部と通信を行うと共に各部に電力を供給することにより複合機Aの全体動作を制御する。なお、ROM71、RAM72及びCPU73は、本実施形態におけるカウント手段を構成する。
ROM71は、CPU73で実行される制御プログラム及びその他のデータを記憶する不揮発性メモリーである。
RAM72は、CPU73が制御プログラムを実行して各種動作を行う際に、データの一時保存先となるワーキングエリアとして用いられる揮発性メモリーである。
CPU73は、ROM71に記憶されている制御プログラムに基づき、操作表示部1が受け付ける操作指示及び通信部5が外部のクライアントコンピューター等から受信する各種指示に応じて複合機Aの全体動作を制御する。詳細については後述するが、CPU73は、各種の制御処理の一環として、後述するゼロクロス回路74から入力される検出結果に基づいて第1の電源回路76及び第2の電源回路80毎の出力保持時間(詳細については後述)を超えて交流電力の電圧のゼロクロスを検出できなかった回数をカウントしてROM71に記憶させる。
ゼロクロス回路74は、第1のフィルタ回路75を介して第1の電源回路76や第2のフィルタ回路79を介して第2の電源回路80と共に交流電源Kに並列に接続され、交流電源Kから入力される交流電力の電圧のゼロクロスを検出するものである。
第1のフィルタ回路75は、入力端が交流電源Kに接続され、出力端が第1の電源回路76に接続され、交流電源Kから供給される交流電力における高調波成分を除去して第1の電源回路76に出力する。
第1の電源回路76は、入力端が第1のフィルタ回路75に接続され、出力端が第1のASIC77に接続され、第1のフィルタ回路75から供給された交流電力の電圧を調整すると共に、交流電力を直流電力に変換して第1のASIC77に出力する。例えば、この第1の電源回路76は、100msの出力保持時間を有する。つまり、第1の電源回路76は、交流電源Kにおける100ms未満の瞬断であれば、途切れることなく第1のASIC77に電力を供給し続けることができる。
第1のASIC77は、所定の用途向けに設けられた集積回路であり、第1の電源回路76から供給される直流電力に基づいて動作する。
第1のリセット回路78は、第1の電源回路76から第1のASIC77に供給される直流電力を監視し、第1の電源回路76から第1のASIC77に直流電力が供給されない場合には、第1のASIC77にリセット信号を出力する。
第2のフィルタ回路79は、入力端が交流電源Kに接続され、出力端が第2の電源回路80に接続され、交流電源Kから供給される交流電力における高調波成分を除去して第2の電源回路80に出力する。
第2の電源回路80は、入力端が第2のフィルタ回路79に接続され、出力端が第2のASIC81に接続され、第2のフィルタ回路79から供給された交流電力の電圧を調整すると共に、交流電力を直流電力に変換して第2のASIC81に出力する。例えば、この第2の電源回路80は、500msの出力保持時間を有する。つまり、第2の電源回路80は、交流電源Kにおける500ms未満の瞬断であれば、途切れることなく第2のASIC81に電力を供給し続けることができる。
第2のASIC81は、所定の用途向けに設けられた集積回路であり、第2の電源回路80から入力される直流電力に基づいて動作する。
第2のリセット回路82は、第2の電源回路80から第2のASIC81に供給される直流電力を監視し、第2の電源回路80から第2のASIC81に交流電力が供給されない場合には、第2のASIC81にリセット信号を出力する。
次に、このように構成された複合機Aの動作について図4を参照して説明する。
ゼロクロス回路74は、図示しない電源スイッチがON状態となって、交流電源Kからの電力供給が開始されると、交流電源Kから供給される交流電力の電圧によるゼロ地点(ゼロクロス点)の通過(ゼロクロス)を検出し、このゼロクロスを示すゼロクロス検出信号をCPU73に出力する。
CPU73は、ゼロクロス回路74から入力されるゼロクロス信号に基づいて第1の電源回路76及び第2の電源回路80毎の出力保持時間(第1の電源回路76の場合は100ms、第2の電源回路80の場合は500ms)を超えてゼロクロスを検出したか否か判定する(ステップS1)。CPU73は、第1の電源回路76及び第2の電源回路80毎の出力保持時間を超えてゼロクロスを検出できなかった場合(NOの場合)、第1の電源回路76及び第2の電源回路80毎の出力保持時間を超えてゼロクロスを検出できなかった回数をカウントしてROM71に記憶させる(ステップS2)。
例えば、CPU73は、前回のゼロクロスから第1の電源回路76の出力保持時間100ms経過してもゼロクロス信号に基づいて次のゼロクロスを検出できなかった場合には、第1の電源回路76の出力保持時間を超えてゼロクロスを検出できなかった回数(第1の未検出回数)をカウントアップする。また、CPU73は、前回のゼロクロスから第2の電源回路80の出力保持時間500ms経過してもゼロクロス信号に基づいて次のゼロクロスを検出できなかった場合には、第2の電源回路80の出力保持時間を超えてゼロクロスを検出できなかった回数(第2の未検出回数)をカウントアップする。
さらに、CPU73は、第1の未検出回数や第2の未検出回数と共に、第1の未検出回数や第2の未検出回数をカウントアップした時刻(カウント時刻)も一緒にROM71に記憶させる(ステップS3)。そして、CPU73は、通信部5を介して外部(外部装置)にサービスコールを送信する(ステップS4)。
サービスマンは、送信されたサービスコールを認識すると、複合機Aの元を訪れ、複合機Aの補修を実施する。その際、サービスマンは、複合機AのUSB通信部6のUSBポート6aにUSBケーブルを介してサービスマン専用端末Bを接続する。そして、サービスマンは、サービスマン専用端末Bを操作して、エラー情報として第1の未検出回数、第2の未検出回数及びカウント時刻等を複合機Aから取り出す。つまり、複合機AのCPU73は、USB通信部6がサービスマン専用端末Bからエラー情報取得要求を受信すると、第1の未検出回数、第2の未検出回数及びカウント時刻等のエラー情報をUSB通信部6を介してサービスマン専用端末Bに出力する。
サービスマンは、サービスマン専用端末Bに表示される第1の未検出回数や第2の未検出回数によって瞬時停電が発生する頻度を認識することができ、また、カウント時刻によって瞬時停電が発生する時刻を確認できる。例えば、ある時間帯に第1の未検出回数や第2の未検出回数が集中的にカウントアップされている場合には、その時間帯に起こる事象が瞬時停電を引き起こす要因となっていると導き出すことができる。
一方、CPU73は、ステップS1の処理において、第1の電源回路76及び第2の電源回路80毎の出力保持時間を超える前にゼロクロスを検出した場合には(YESの場合)、第1の未検出回数や第2の未検出回数をカウントアップしない。
このような本実施形態によれば、第1の電源回路76及び第2の電源回路80と共に交流電源Kに並列に接続され、交流電源Kから入力される交流電力の電圧のゼロクロスを検出するゼロクロス回路74と、ゼロクロス回路74から入力される検出結果に基づいて第1の電源回路76及び第2の電源回路80毎の出力保持時間を超えてゼロクロスを検出できなかった回数をカウントしてROM71に記憶させるCPU73とを具備することによって、交流電源Kから供給される交流電力の電圧のゼロクロスを検出し、該検出結果に基づいて瞬時停電の状況を認識可能にすることを少ない部品点数(1つのゼロクロス回路74)の構成によって実現できる。つまり、本実施形態によれば、従来のように、ゼロクロス回路74以外に他の回路(例えばPLL回路)を設けたり、または複数の電源回路を備える場合に、各電源回路にゼロクロス回路74を設けたりする必要がないので、部品点数を少なくできる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、例えば以下のような変形が考えられる。
(1)上記実施形態では、第1の未検出回数及び第2の未検出回数にカウント時刻をリンクさせて記憶したが、カウント時刻をリンクさせずに第1の未検出回数及び第2の未検出回数のみを記憶するようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、第1の電源回路76及び第2の電源回路80毎の出力保持時間を超えてゼロクロスを検出できなかった回数をカウントしているが、第1の電源回路76や第2の電源回路80の出力保持時間ではなく、操作表示部1が受け付けた操作指示やサービスマン専用端末Bから入力された指示によって設定を変更することで、これら指示によって指定された時間を超えてゼロクロスを検出できなかった回数をカウントして記憶するようにしてもよい。
(3)上記実施形態では、本発明を適用した瞬断検出装置(制御部7)を画像形成装置である複合機Aに搭載したが、この瞬断検出装置を、画像形成装置の他に、種々の電子機器に搭載することができる。
A…複合機、1…操作表示部、2…画像読取部、3…画像データ記憶部、4…画像形成部、5…通信部、6…USB通信部、7…制御部(瞬断検出装置)、11…操作表示制御部、12…操作キー、13…タッチパネル、21…ADF、22…フラットベッド読取部、41a,41b,41c…ベルトローラー、42…中間転写ベルト、43Y,43C,43M,43K…画像形成ユニット、44Y,44M,44C,44K…1次転写ローラー、45…給紙カセット、46…ピックアップローラー、47…搬送ローラー、48…レジストローラー、49…2次転写ローラー、50…分離除電部、51…定着ローラー、52…排紙ローラー、53…排紙トレイ、54…反転ローラー、55…分岐ガイド、56…反転紙搬送ローラー、57…記録紙センサー、ay,am,ac,ak…感光体ドラム、by,bm,bc,bk…帯電部、cy,cm,cc,ck…レーザースキャニングユニット、dy,dm,dc,dk…現像ユニット、ey,em,ec,ek…クリーナー、51a…加熱ローラー、51b…加圧ローラー、6a…USBポート、71…ROM、72…RAM、73…CPU、74…ゼロクロス回路、75…第1のフィルタ回路、76…第1の電源回路、77…第1のASIC、78…第1のリセット回路、79…第2のフィルタ回路、80…第2の電源回路、81…第2のASIC、82…第2のリセット回路、P…記録紙、B…サービスマン専用端末


Claims (3)

  1. 交流電源に並列に接続される複数の電源回路と、
    前記複数の電源回路と共に前記交流電源に並列に接続され、前記交流電源から入力される交流電力の電圧のゼロクロスを検出するゼロクロス回路と、
    前記ゼロクロス回路から入力される検出結果に基づいて前記電源回路毎の出力保持時間を超えてゼロクロスを検出できなかった回数をカウントして記憶するカウント手段とを具備し、
    前記カウント手段は、前記回数をカウントすると共に時刻をリンクさせて記憶することを特徴とする瞬断検出装置。
  2. 前記カウント手段は、外部から入力された指示によって設定を変更することで、前記指示によって指定された時間を超えてゼロクロスを検出できなかった回数をカウントして記憶することを特徴とする請求項1に記載される瞬断検出装置。
  3. 請求項1または2に記載の瞬断検出装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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