JP5890729B2 - 水素化脱窒素触媒、水素化脱窒素触媒の製造方法、及び軽油基材の製造方法 - Google Patents

水素化脱窒素触媒、水素化脱窒素触媒の製造方法、及び軽油基材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、水素化脱窒素触媒、水素化脱窒素触媒の製造方法、及び該水素化脱窒素触媒を用いて高芳香族炭化水素油から軽油基材を製造する方法に関する。
接触分解軽油(LCO)などの分解軽油留分は、軽油相当の沸点範囲を有する留分であるものの、芳香族炭化水素が多く含まれているためセタン価が低く、軽油には多くをブレンドできない基材である。そのため、主にA重油、もしくはC重油の希釈材として用いられている。
しかし、重油の需要が低下したことにより、分解軽油留分を有効活用する新しい技術の開発が期待されている。
例えば、分解軽油留分を水素化して、軽油として用いる方法が挙げられる。しかし、この技術は、芳香族炭化水素を水素化してナフテンに転換するものであったため、セタン価がそれほど向上しなかった。したがって、水素化処理に多量の水素を投入してもその水素の消費量に見合った品質改善が図れず、分解軽油の直留軽油への配合割合を高めることができないという問題があった。
また、近年、分解軽油留分に芳香族炭化水素が多く含まれる性質を利用して、一環芳香族炭化水素留分に富むガソリン留分に転換する試みが行なわれてきた。例えば、非特許文献1には、水素化分解装置に分解軽油留分を通油し、水素化処理及び水素化分解処理することによって、軽質油に転化する方法が開示されている。
しかしながら、これらの水素化分解法では、高オクタン価ガソリンを直接製造することができなかったとされている。その理由は、これらの方法は通常高い水素分圧と比較的高い転化レベルで操業されて、芳香族の飽和、無機形態での異種原子の除去およびそれに続く水素化芳香族のパラフィンへの転化が最高になるように運転されてきたからであると、特許文献1(第3〜4頁)に記載されている。
このような背景から、この種の開発が行われてきた。
例えば、特許文献1では、高オクタン価ガソリンの製造に適した原料油ならびに、水素分圧、分解率の制御により、少なくとも87のオクタン価を有するガソリン沸点範囲の生成物を製造する発明が記載されている。特許文献1には、水素化分解装置で触媒のサイクル寿命を延ばすためには、水素化処理後に、無機質の窒素と硫黄とを中間段階で分離することが有効であるかもしれないと記載されているに過ぎない。
特許文献2では、「ガソリンの沸点以上の温度で沸騰する装入原料(分解軽油相当)を触媒と接触させ、装入原料をガソリン沸点範囲生成物へクラッキングすることからなる高オクタンガソリンの製造方法において、実質上脱アルキル化した装入原料を、水素分圧7MPa以下、温度371〜482℃、および1通過当たりのガソリンへの転化率50%以下で、制御指数2以下をもつゼオライト触媒と接触させる」ことを特徴としている。
ここでは、水素化クラッキングする前の水素化処理がガソリンのオクタン価あるいはガソリンの得率等に及ぼす影響についての言及はなく、水素化処理は、水素化処理中に触媒毒の多くを好都合に転化し、かつ水素化処理触媒上に触媒毒を沈着することができること、すなわち水素化クラッキング触媒の寿命を延ばす効果しか期待されていない。
特許文献3では、「重質炭化水素油を精製する第一工程、第一工程で生成したガス中不純物を低減する第二工程、及び第二工程で得られた生成油を水素化分解することにより、少なくとも重質炭化水素油に含まれる沸点215℃以上留分の10vol%以上を215℃未満留分に転化し、1環芳香族炭化水素を10vol%以上含有する水素化分解生成油を得る第三工程を含むアルキルベンゼン類の製造方法」が記載されている。この発明には、「第一工程の処理により、硫黄分は好ましくは500質量ppm以下、窒素分は好ましくは100質量ppm以下に低減され、容量ベースで反応後の全芳香族炭化水素量が反応前の0.50以上が残存するように制御することが好ましい」と記載されている。
しかしながら、例えば、アルキルベンゼン類をより多く得るための第一工程の運転方法についての明確な記載がない。
以上のように、芳香族炭化水素が多く含まれる接触分解軽油(LCO)を原料として、水素化処理及び水素化分解処理を行うことにより、高オクタン価のガソリン留分などの有用な留分を得る技術の確立が望まれている。
接触分解軽油(LCO)から高オクタン価のガソリン留分を高効率で取り出す方法のひとつには、水素化分解処理の前段階である水素化処理において、水素化分解処理に用いられる水素化分解触媒を劣化する窒素成分を、水素化分解触媒を劣化させないレベルまで除去することが挙げられる。これに対して、水素化処理とともに窒素成分を低減可能な触媒が提案されてきた。
しかし、水素化処理とともに窒素成分を低減可能な、従来の水素化触媒は、ピレンによって触媒反応が阻害され易いことが知られている。このため、一例としてピレン濃度1.4%以上の高芳香族炭化水素油を原料とすることは難しかった。
すなわち、高オクタン価のガソリン留分などの有用な留分を得るためには、水素化処理段階において、脱窒素が可能な触媒を使用することが有用であるが、使用する触媒に対して通油可能な接触分解軽油(LCO)に制約があった。
このため、従来使用困難な接触分解軽油(LCO)を原料油として用いて、効率よく軽質油に転化する方法が望まれている。
特開昭63−161072号公報 特開昭61−283687号公報 特開2008−297452号公報 Petroleum Refining、第2版 Marcer Dekker、N.Y.1984年発行、第138−151頁
本発明は、芳香族炭化水素油分が多く含まれる接触分解軽油(LCO)から、高オクタン価のガソリン留分を高効率で取り出す転化処理において、水素化触媒の劣化要因となる炭化水素成分や、水素化分解触媒の劣化要因となる窒素成分を効率よく除去でき、後段の水素化分解触媒の劣化を低減できる水素化脱窒素触媒、この水素化脱窒素触媒の製造方法、及び軽油基材の製造方法の提供を目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、水素化触媒に脱窒素活性成分である金属原子を、所定の表面特性を有する担体に担持させる際に使用する含浸液と、担体に形成された孔の孔径とを特定の関係を満たすように調整して製造した水素化触媒は、触媒寿命が長くなるとともに、安定性が増し、通油可能な接触分解軽油(LCO)の制約を緩和できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
[1]多孔質アルミナを主成分とする担体と、該担体に担持された脱窒素活性成分とを有し、該担体の比表面積が250m2/g以上であり、該担体の孔径が5.0〜10.0nmであり、該担体の塩基性水酸基割合が4.5%以下、及び該担体の塩基性面積が15m2/g以下であり、該脱窒素活性成分が、周期表第6族の金属元素から選ばれた少なくとも1種、周期表第9族の金属元素から選ばれた少なくとも1種、及び第10族の金属元素から選ばれた少なくとも1種のうちから選ばれた活性金属とリン酸であり、該脱窒素活性成分を含む含浸液の動粘度を該担体の孔径で除した値が0.40×103m/s以下である含浸液に該担体を浸漬した後、焼成して得られた水素化脱窒素触媒、
[2]前記脱窒素活性成分を含む含浸液の動粘度を、前記多孔質アルミナの孔径で除した値が0.40×103m/s以下を満たす含浸液を調製する工程と、調製された前記含浸液に前記担体を浸漬する工程と、前記含浸液に浸漬した後、前記担体を650℃以上750℃以下の温度で焼成する工程とを有する水素化脱窒素触媒の製造方法、
[3]高芳香族炭化水素油を、前記[1]の水素化脱窒素触媒に接触させて水素化処理及び脱窒素化処理することにより軽油基材を製造する方法、を提供する。
本発明によれば、芳香族炭化水素油分が多く含まれる接触分解軽油(LCO)から、高オクタン価のガソリン留分を高効率で取り出す水素化処理及び水素化分解処理において、水素化触媒の劣化要因となる炭化水素成分や、水素化分解触媒の劣化要因となる窒素成分を効率よく除去でき、後段の水素化分解触媒の劣化を低減できる水素化脱窒素触媒、この水素化脱窒素触媒の製造方法、及び軽油基材の製造方法を提供できる。
製造例1において作製した水素化脱窒素触媒AのEPMA線分析の結果を示す図である。 製造例2において作製した水素化脱窒素触媒BのEPMA線分析の結果を示す図である。 比較製造例1において作製した比較触媒AのEPMA線分析の結果を示す図である。 比較製造例2において作製した比較触媒BのEPMA線分析の結果を示す図である。
[水素化脱窒素触媒]
本発明の実施形態に係る水素化脱窒素触媒は、多孔質アルミナを主成分とする担体と、該担体に担持された脱窒素活性成分とを有し、該担体の比表面積が250m2/g以上であり、該担体の孔径が5.0〜10.0nmであり、該担体の塩基性水酸基割合が4.5%以下、及び該担体の塩基性面積が15m2/g以下であり、該脱窒素活性成分が、周期表第6族の金属元素から選ばれた少なくとも1種、周期表第9族の金属元素から選ばれた少なくとも1種、及び第10族の金属元素から選ばれた少なくとも1種のうちから選ばれた活性金属とリン酸であり、該脱窒素活性成分を含む含浸液の動粘度を該担体の孔径で除した値が0.40×103m/s以下である含浸液に該担体を浸漬した後、焼成して得られる。
<触媒特性>
本発明の実施形態に係る水素化脱窒素触媒は、次の特性を有する。
昇温還元法(TPR)に基づき、水素化脱窒素触媒を室温から1000℃まで10℃/minで昇温したときの水素消費量の変化を表すグラフ(TPRパターンという)において、200℃〜500℃の水素消費量のピーク(低温ピークという)面積が200℃〜1000℃における水素消費量のピーク面積の40%以上である。
TPRパターンにおける低温ピーク面積の割合(TPR低温ピーク面積割合という)は、担体との相互作用が弱い第6族元素の量を表している。すなわち、低温ピーク面積の割合が高いことは、担体との相互作用が弱い金属種が多いことを表す。本発明の実施形態に係る水素化脱窒素触媒は、低温ピーク面積の割合が40%以上であることにより、相互作用が弱い金属種が多く、高活性な活性点が形成され易い。
上記観点から、低温ピーク面積の割合は、40%であることが好ましく、41%以上であることがより好ましい。
<担体>
(担体の構成)
担体は、脱窒素活性成分が担持可能な多孔質アルミナを主成分として用いて形成される。担体を構成する混合物としては、アルミナ、シリカ−アルミナ、アルミナ−ボリア、及びこれらの混合物が使用できる。なかでも、アルミナ−ボリア混合物を用いることが好ましい。アルミナ−ボリアに含まれるボリア(酸化ホウ素)の含有量は、後述する塩基性水酸基割合に寄与する。すなわち、塩基性水酸基割合を4.5%以下にするという観点から、担体全質量に対して4〜8質量%とすることが好ましく、より好ましくは、5〜7質量%である。
(担体の比表面積)
担体の比表面積は、窒素吸着BET法により測定される値で、250m2/g以上である。担体の比表面積が250m2/g未満では、脱窒素活性成分である活性金属の凝集が起こりやすく、触媒活性が低下する。この観点から、担体の比表面積は、好ましくは、300m2/g以上であり、より好ましくは、310m2/g以上である。
(担体に形成された孔の孔径)
担体に形成された孔の孔径は、窒素吸着BJH法により算出される孔径分布である。この値が5.0〜10.0nmである。担体の孔径が5.0nm未満では、活性金属を担体表面に均一に分散して担持させることが難しく、所望とする触媒活性を得られない。また、担体の孔径が10.0nm以上では、担体の比表面積が低くなるため、触媒効率が悪くなる。
(担体の粒径)
担体の粒径は、CuKα線(0.15418nm)を用いたX線回折装置によるX線回折の回折角26〜27°のピーク線幅の値を、下記に示すScherrerの式に適用して求められる。回折角26〜27°のピークは、脱窒素活性成分の複合酸化物に起因するピークである。
t=0.9λ/(Bcosθ)
ただし、λ=0.15418nm、B=半値幅(rad)、θ=入射角度(°)である。
担体の粒径は、2.0〜7.0nmであることが好ましい。担体の粒径が2.0nm未満のものは、X線回折では検出されないため、触媒として機能しない。担体の粒径が、7.0nmを超えると、金属の凝集が起こり易くなり、触媒活性が低下する。
(含浸液の動粘度と担体孔径)
担体に脱窒素活性成分である活性金属を担持させる際に用いる含浸液の動粘度を担体の孔径で除した値が0.40×103m/s以下である。この値が、0.40×103m/s以上であると、含浸液が担体の表面に固着してしまい、活性金属が担体表面に均一に分散して担持することができなくなる。この値は、活性金属の分散性を表す指標である。
Figure 0005890729
式(1)は、厚さhの液体を間に挟んだ面積Aの2枚の平板が、相対速度Uで運動するとき、挟まれた液体と板との間に発生する力Fと、絶対粘度μの関係を表す。また、式(2)のように、液体の絶対粘度μを液体の密度ρで除したものが動粘度νである。式(1)、(2)から式(3)が導かれる。
これらの式を担体の含浸液に適用する。孔径hの担体に動粘度ν、密度ρの活性金属溶液を含浸したとき、この含浸液が速度Uで担体の孔の内部に進入する際に生じる力Fは、式(3)のように表される。
含浸液の場合、平板の面積Aは、含浸液と担体の接触面積に相当する。式(3)左辺のρ及びAは、それぞれ右辺に影響されない独立したパラメータであるから、右辺の値が小さくなることは、含浸液が担体の孔に進入する際に、進入方向とは逆向きに生じる力Fが小さく、侵入速度Uの値が大きい、すなわち、含浸液に含まれる活性金属が担体の表面に均一に分布しやすい状態であることを意味する。
これに対して、右辺の値が大きくなることは、溶液の進入方向とは逆向きに生じる力Fが大きく、侵入速度Uの値が小さい、すなわち、含浸液に含まれる活性金属が担体の表面に均一に分布することが難しい状態であることを意味する。
(塩基性水酸基割合及び塩基性面積)
本実施形態において、塩基性水酸基割合とは、担体に赤外線を照射して得られる吸収スペクトルのうち、3680cm-1、3690cm-1、3730cm-1、3772cm-1、3780cm-1に現れるピークのピーク強度の合計値に対する3780cm-1に確認できる最も塩基性よりの水酸基を表すピークのピーク強度の割合である。
すなわち、{(3780cm-1に確認できる最も塩基性よりの水酸基を表すピークのピーク強度)/(3680cm-1、3690cm-1、3730cm-1、3772cm-1、3780cm-1に現れるピークのピーク強度の合計値)}×100(%)で表される。
また、塩基性面積とは、担体の比表面積に、上記塩基性水酸基割合を掛け合わせたものである。
本実施形態に係る水素化脱窒素触媒では、担体の塩基性水酸基割合は、4.5%以下であり、担体の塩基性面積は、15m2/g以下である。
塩基性水酸基割合が4.5%を超えると金属が還元され難くなり、NiMoS構造が選択的に形成されず、触媒活性が低下する。一方、塩基性面積が15m2/gを超えると、還元され難い活性金属の種類が多くなるため、触媒活性が低下する。
上記観点から、担体の塩基性水酸基割合は、4.5%以下であることが好ましく、担体の塩基性水酸基割合の下限は、2.0%であることが好ましい。また、担体の塩基性面積は、15m2/g以下であることが好ましく、担体の塩基性面積の下限は、6m2/gであることが好ましい。
<脱窒素活性成分>
水素化脱窒素触媒に担持させる脱窒素活性成分は、周期表第6族の金属元素から選ばれた少なくとも1種、周期表第9族の金属元素から選ばれた少なくとも1種、及び第10族の金属元素から選ばれた少なくとも1種のうちから選ばれた活性金属とリン酸である。
周期表第6族の脱窒素活性成分としては、好ましくは、モリブデン、タングステンである。モリブデン化合物としては、三酸化モリブデン、モリブデン酸アンモニウム等が好ましく、タングステン化合物としては、三酸化タングステン、タングステン酸アンモニウム等が好ましい。第6族の金属元素の担持量は、酸化物換算で該水素化脱窒素触媒の全質量比で15〜25質量%であることが好ましい。
周期表第9族及び10族の脱窒素活性成分としては、コバルト、ニッケルである。コバルト化合物としては、炭酸コバルト、塩基性炭酸コバルト、硝酸コバルト等が好ましく、ニッケル化合物としては、炭酸ニッケル、塩基性炭酸ニッケル、硝酸ニッケル等が好ましい。第9族と第10族の金属元素の担持量は、酸化物換算で該水素化脱窒素触媒の全質量比で2〜5%であることが好ましい。
水素化脱窒素触媒には、さらに、リン化合物を担持させることができる。このリン化合物としては、五酸化リン、正リン酸等のリン酸化物が使用される。リン酸化物は、好ましくは、該水素化脱窒素触媒の全質量比で1〜3%含まれることが好ましい。
上述した脱窒素活性成分のなかでは、モリブデン、コバルト、ニッケルのうちの少なくとも一種、特にモリブデンとニッケル、もしくはモリブデンとコバルトを組合せたものが好ましい。
[水素化脱窒素触媒の製造方法]
本発明の実施形態に係る水素化脱窒素触媒の製造方法は、以下の工程を有する。すなわち、脱窒素活性成分を含む含浸液の動粘度を、多孔質アルミナの孔径で除した値が0.40×103m/s以下を満たす含浸液を調製する工程と、調製された含浸液に担体を浸漬する工程と、含浸液に浸漬した後、担体を650℃以上750℃以下の温度で焼成する工程とを有する。
<含浸液の調製>
周期表第6族の金属元素から選ばれた少なくとも1種、周期表第9族の金属元素から選ばれた少なくとも1種、及び第10族の金属元素から選ばれた少なくとも1種のうちから選ばれた活性金属とリン酸と脱イオン水とを混合することによって、含浸液を得る。この含浸液には、30℃における動粘度を特定の値に調整するために、脱イオン水と分離しない有機添加剤を配合してもよい。有機添加剤の配合量としては、使用する担体質量に対して、0.001〜7質量%とすることが好ましく、2〜4質量%とすることがより好ましい。有機添加剤としては、トリエチレングリコールが挙げられる。
<焼成工程>
担体の塩基性水酸基割合を4.5%以下、及び担体の塩基性面積を15m2/g以下にする観点から、焼成工程における温度は、650℃以上750℃以下とすることを要する。
また、焼成時間は、10分間〜6時間とすることができる。本実施形態では、650℃以上750℃以下の温度で焼成する焼成工程の前に、650℃未満で焼成する工程が行われてもよい。
また、担体を製造する際に、アルミナと混合するシリカ又はボリアの混合量を担体全質量に対して4〜8質量%、より好ましくは、5〜7質量%の範囲内において、より多く混合することにより、短い時間で、650℃以上750℃以下の焼成を行うことにより、塩基性水酸基割合を4.5%以下、及び担体の塩基性面積を15m2/g以下の担体が得られる。
[軽油基材の製造方法]
本発明の実施形態に係る軽油基材の製造方法は、高芳香族炭化水素油を、上述した水素化脱窒素触媒に接触させて、水素化処理及び脱窒素化処理することにより軽油基材を得る。
<高芳香族炭化水素油>
本実施形態に係る水素化脱窒素触媒に使用可能な高芳香族炭化水素油としては、特に制限はないが、高芳香族炭化水素油全体積に対して、芳香族分を50vol%以上含む炭化水素油が好ましく、60vol%以上がより好ましく、70vol%以上がさらに好ましく、80vol%以上が特に好ましい。
このような高芳香族炭化水素油は、水素化分解によって、オクタン価が高い芳香族化合物を多く含む留分を得るのに有利である。一方、高芳香族炭化水素油の芳香族分の上限については、特に制限はないが、苛酷な分解が要求されることによる水素化分解触媒の劣化を抑制する観点から、95vol%以下のものが好ましい。なお、ここでの芳香族炭化水素の含有量は、一環、二環、及び三環以上の芳香族炭化水素の合計量である。
一環芳香族炭化水素とは、アルキルベンゼン類の他にアルキルテトラリン類、アルキルインダン類、オクタヒドロアントラセン類、オクタヒドロフェナントレン類なども含まれる。二環芳香族炭化水素とは、ナフタレン類やジヒドロフェナントレン類、ジヒドロアントラセン類、ビフェニル類、フルオレン類、アセナフテン類、テトラヒドロアントラセン類、テトラヒドロフェナントレン類等が該当する。三環以上の芳香族炭化水素とは、フェナントレン類、アントラセン類、ピレン類、フルオランテン類などである。このような一環、二環、及び三環以上芳香族分の分離及び定量は、HPLC分析法によって測定できる。
高芳香族炭化水素油の蒸留性状については、水素化分解処理後にガソリン留分を得る必要があることから、ガソリン留分の蒸留性状より高い灯油留分、軽油留分などが好ましく、例えば、沸点範囲が185〜410℃であって、エングラー蒸留に基づく90%点が350℃以上のものが好ましい。好ましい沸点範囲は、190〜405℃であり、より好ましい沸点範囲は、195〜400℃である。また、エングラー蒸留に基づく90%点が355℃以上であるものが特に好適である。
このような、高芳香族炭化水素油の具体例としては、例えば、流動接触分解装置(FCC)、重質油流動接触分解装置(RFCC)またはコーカー等の熱分解装置由来のもの、オイルサンドビチューメンなどのオイルサンド劣質油を起源としたものなどが挙げられる。
このほか、高芳香族炭化水素油の望ましい性状としては、以下のものが挙げられる。密度は、0.86〜1.00g/cm3の範囲のものが好ましく、0.89〜0.99g/cm3の範囲、さらには0.92〜0.98g/cm3の範囲が好適である。密度が0.86g/cm3以上であれば、有効な芳香族炭化水素量を確保することができ、1.00g/cm3以下であれば、触媒の劣化を抑制することができる。
硫黄分については、高芳香族炭化水素油全質量に対して、通常、0.02〜4.0質量%のものが好適である。硫黄分が0.02質量%以上であれば、水素化触媒や水素化分解触媒が還元されて活性が低下することがなく、硫黄分が4.0質量%以下であれば、水素化生成物や水素化分解生成物中に硫黄分が残留するおそれがない。したがって、硫黄分が0.02質量%未満の場合は、硫化水素、二硫化炭素、ジメチルジスルフィド等の硫黄化合物を添加して使用することが好ましい。
高芳香族炭化水素油の窒素分は、高芳香族炭化水素油全質量に対して、600質量ppm以上が好ましく、650質量ppm以上がより好ましい。窒素分600質量ppm以上であれば、水素化処理工程において、一環芳香族炭化水素の水素添加が過剰に進行し、開環や飽和環まで進むことが抑制され、また、窒素分が1500質量ppm以下であれば、原料中の難脱窒素成分量が100質量ppm以下程度であり、そのような原料においては過酷な運転条件に設定することなく効率よく窒素成分を除去できるため、触媒活性が低下するおそれがない。
また、高芳香族炭化水素油は、ピレン濃度が、高芳香族炭化水素油全質量に対して、0.6質量%以上であるものを用いることができ、好ましくは、1.4質量%以上である。ピレン濃度の上限値は、2.0質量%である。
次に、実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[水素化脱窒素触媒の製造例]
<含浸液の調製>
酸化モリブデン100gとニッケル酸化物(NiO)含有率が58.4wt%である塩基性炭酸ニッケルと脱イオン水305gを1Lビーカーに入れ、スパチュラで撹拌した後、さらに撹拌羽にて撹拌しながら、ウォーターバスで80℃まで昇温させた。撹拌羽の回転数を150rpmに設定した。80℃に達した後は、撹拌羽の回転数を60rpmにして、80℃で1時間撹拌した。この後、正リン酸を13g加えて、更に2時間撹拌した。これにより、緑色で透明な溶液を得た。
この溶液をウィーターバス中で全量120ml程度になるまで濃縮した。溶液が完全に冷えた後に、メスシリンダーに移し、全量が130mlになるように脱イオン水を加えて希釈し、含浸液を得た。
<製造例1:水素化脱窒素触媒Aの作製>
多孔質アルミナ担体Aを用いて、以下の通りに水素化脱窒素触媒Aを作製した。
水素化脱窒素触媒を調製するにあたり、多孔質アルミナ担体Aの含水率(%)、吸水率(ml/g)を求めた。
含水率は、kett水分計により約190℃で20min保持した後の質量減少率から算出した。吸水率は、多孔質アルミナ担体A,Bの2g程度に脱イオン水を滴下したとき、担体の外表面が濡れて互いに吸着し始めたときの水分滴下量を、担体質量で除した値とした。
担体Aを量り取った際の見掛けの質量に含水率を掛け、正味の担体質量を見積もった。正味の担体質量をもとに、触媒体としたときの金属担持量が、NiOが4.2質量%、MoO3が21質量%、PO2.5が1.7質量%となるように、金属化合物を含浸液に添加した。この含浸液の体積が上記求められた吸水率に、担体正味の質量を掛けた体積よりもやや少なくなるように脱イオン水を加えて含浸液の全体積を調整した。
このようにして調整した活性金属を含む含浸液に、担体A,Bを含浸した。含浸の際には、エバポレータにて、空気中30℃で、20分間保持した。この後、更に真空中70℃で、2時間保持した。この後、マッフル炉にて、120℃で2時間乾燥した後に、500℃にて、4時間焼成した。このようにして、水素化脱窒素触媒Aを得た。
<製造例2:水素化脱窒素触媒Bの作製>
多孔質アルミナ担体Bを用いた以外は、製造例1と同一の手順で水素化脱窒素触媒Bを作製した。
<比較製造例1:比較触媒Aの作製>
多孔質アルミナ担体Cを用いて、含浸液に多孔質アルミナ担体A全質量に対して3質量%のトリエチレングリコールを添加した以外は、製造例1と同一の手順で比較触媒Aを作製した。
<比較製造例2:比較触媒Bの作製>
多孔質アルミナ担体Dを用いた。多孔質アルミナ担体Dに対して、正味の担体質量をもとに、触媒体としたときの金属担持量が、NiOが5.4質量%、MoO3が27.0質量%、PO2.5が3.6質量%となるように、金属化合物を含浸液に添加した。さらに、含浸液に多孔質アルミナ担体D全質量に対して3質量%のトリエチレングリコールを添加した。上記以外は、製造例1と同一の手順で比較触媒Bを作製した。
[評価方法]
上述のように製造された水素化脱窒素触媒の構造を下記のとおり解析した。
<水素化脱窒素触媒の構造の解析>
(担体の比表面積)
担体の比表面積を、窒素吸着BET法により測定した。
(担体に形成された孔の孔径)
担体に形成された孔の孔径は、窒素吸着BJH法により算出される孔径分布で表した。
(TPRパターン)
昇温還元法(TPR)により、所定の昇温条件下における水素消費量を測定した。0.5〜1mmに整粒した水素化脱窒素触媒を、アルゴンガス雰囲気下において、377℃、2時間載置する前処理を施した後、前処理完了後の水素化脱窒素触媒にアルゴンガス65%を用いて希釈した水素ガスを導入し、室温から1000℃まで10℃/minで昇温したときの水素消費量の変化を測定した。
得られた水素消費量のグラフにおいて、200℃〜1000℃における水素消費量のピーク面積に対する、200℃〜500℃の水素消費量のピーク(低温ピークという)面積の比率を百分率で表した(TPR低温ピーク面積割合)。
(担体の粒径)
担体の粒径を、CuKα線(0.15418nm)を用いたX線回折装置によるX線回折の回折角26〜27°のピーク線幅の値を、下記に示すScherrerの式に適用して求めた。回折角26〜27°のピークは、NiMoO4に起因するピークである。
t=0.9λ/(Bcosθ)
ただし、λ=0.15418nm、B=半値幅(rad)、θ=入射角度(°)である。
NiMoO4に起因するピークから見積もった担体の粒径を第2表に示す。
(含浸液の動粘度)
含浸液の動粘度は、JIS K2283記載の方法に準拠して測定した。
(赤外吸収スペクトル測定)
多孔質アルミナ担体を粉砕してサンプルを作製した。粉砕したサンプル20mgを、直径20mmの金型に入れ、100〜150kg/cm2の一軸加圧成型により、ディスク状のサンプル片を形成した。このサンプル片を真空中400℃に2時間載置する前処理を施した後、窒素充填された装置内で、透過法により赤外吸収スペクトルを測定した。なお、積算回数は、200回とした。
(塩基性水酸基割合及び塩基性面積)
塩基性水酸基割合は、上記赤外吸収スペクトルのうち、下記特定のピーク強度を用いて算出した。塩基性面積は、担体の比表面積に、塩基性水酸基割合を掛け合わせて算出される値である。
{(3780cm-1に確認できる最も塩基性よりの水酸基を表すピークのピーク強度)/(3680cm-1、3690cm-1、3730cm-1、3772cm-1、3780cm-1に現れるピークのピーク強度の合計値)}×100(%)で表した。
<水素化脱窒素触媒の担持金属の分散性の評価>
上述のように測定された含浸液の動粘度及び多孔質アルミナ担体の孔径から、含浸液の動粘度ν(mm2/s)/担体の孔径h(nm)の値を算出した。結果を第2表に示す。
また、水素化脱窒素触媒A,B及び比較触媒A,BのEPMA線分析を行った。結果を図1〜4に示す。これらの結果から、含浸液の動粘度ν(mm2/s)/担体の孔径h(nm)の値と、活性金属の分散性を表す実測値とを比較した。
<触媒活性の評価>
原料油から生成された生成油における窒素成分残量が30ppmになるように連続運転し、10日後、或いは60日後の運転温度を測定した。なお、運転条件は、下記のとおりに設定した。
水素分圧:80kg/cm2
水素/油比:1250NM3/kl
液空間速度(LHSV):2.0h-1
[実施例、比較例]
(実施例1)
水素化脱窒素触媒Aを、高圧固定床流通式のベンチ反応器に充填して、原料油として高芳香族炭化水素油を用いて転化処理を行った。転化処理に使用した原料油の性状を、第1表に示す。
Figure 0005890729
また、水素化脱窒素触媒Aを用いて、上記性状の原料油を10日後の運転温度、及び60日後の運転温度を測定した。結果を第2表に示す。
(実施例2)
水素化脱窒素触媒Bを用いて、実施例1と同様の条件にて、10日後の運転温度、及び60日後の運転温度を測定した。結果を第2表に示す。
(比較例1)
比較触媒Aを用いて、実施例1と同様の条件にて、10日後の運転温度、及び60日後の運転温度を測定した。結果を第2表に示す。
(比較例2)
比較触媒Bを用いて、実施例1と同様の条件にて、10日後の運転温度、及び60日後の運転温度を測定した。結果を第2表に示す。
[評価結果]
実施例1,2及び比較例1,2の各触媒を用いて、上述の評価方法により、触媒の構造及び触媒の活性を評価した。結果を第2表に示す。
Figure 0005890729
第2表に示すように、塩基性面積の低い担体を用いて製造した触媒A,Bの方が、TPR低温ピーク面積割合が大きくなることが示された。塩基性面積の割合が低いと、担体を含浸液に含浸した際に、塩基性水酸基と反応して担体と強結合する難還元性(難硫化性)の活性金属種が少なくなり、還元され易い活性金属種の割合が増加したものと解釈できる。
図1〜図4に示すEPMA線分析の結果から、水素化脱窒素触媒A,Bでは、活性金属が均一に分散しているのに対して、比較触媒A,Bでは、活性金属が均一に分散していないことが判る。第2表に示す「含浸液の動粘度ν(mm2/s)/担体の孔径h(nm)」の値とEPMA線分析の結果から、活性金属の分散性は、「含浸液の動粘度ν(mm2/s)/担体の孔径h(nm)」の値に依存していることが判る。また、この値が0.40×103m/s以下であれば、活性金属が均一に分散することが判る。
第2表に示すように、水素化脱窒素触媒A,Bは、比較触媒A,Bよりも、通油10日後の運転温度が低いことから、より高活性な触媒であると言える。また、通油60日後の運転温度を比較すると、水素化脱窒素触媒A,Bの運転温度の方が低く、両者の差が通油10日後の時よりも大きくなっている。従って、水素化脱窒素触媒A,Bによれば、特に、窒素分が650質量ppm以上、硫黄分が1400質量ppm以上、ピレン濃度1.6質量%のような性状を有する高芳香族炭化水素油を原料油としても、従来の触媒よりも、高活性、高安定性を有するといえる。

Claims (8)

  1. 多孔質アルミナを主成分とする担体と、
    該担体に担持された脱窒素活性成分とを有し、
    該担体の比表面積が250m/g以上であり、該担体の孔径が5.0〜10.0nmであり、該担体の塩基性水酸基割合が4.5%以下、及び該担体の塩基性面積が15m/g以下であり、
    該脱窒素活性成分が、周期表第6族の金属元素から選ばれた少なくとも1種、周期表第9族の金属元素から選ばれた少なくとも1種、及び第10族の金属元素から選ばれた少なくとも1種のうちから選ばれた活性金属とリン酸であり、
    該脱窒素活性成分を含む含浸液の動粘度を該担体の孔径で除した値が0.40×10m/s以下である含浸液に該担体を浸漬した後、焼成して得られた水素化脱窒素触媒。
  2. 前記第6族の金属元素が、モリブデンまたはタングステンのうち少なくとも1種であり、酸化物換算で該水素化脱窒素触媒の全質量比で15〜25質量%含まれ、
    前記第9族と第10族の金属元素が、コバルトとニッケルのうち少なくとも1種であり、酸化物換算で該水素化脱窒素触媒の全質量比で2〜5%含まれ、
    リン酸化物が、該水素化脱窒素触媒の全質量比で1〜3%含まれた請求項1に記載の水素化脱窒素触媒。
  3. 前記担体の比表面積が、300m/g以上である請求項1又は2に記載の水素化脱窒素触媒。
  4. 昇温還元法に基づき、当該水素化脱窒素触媒の室温から1000℃まで10℃/minで昇温したときの200℃〜500℃の水素消費量のピーク面積割合が200℃〜1000℃における水素消費量のピーク面積の40%以上である請求項1〜3のいずれかに記載の水素化脱窒素触媒。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の水素化脱窒素触媒の製造方法であって、
    前記脱窒素活性成分を含む含浸液の動粘度を、前記多孔質アルミナの孔径で除した値が0.40×10m/s以下を満たす含浸液を調製する工程と、
    調製された前記含浸液に前記担体を浸漬する工程と、
    前記含浸液に浸漬した後、前記担体を650℃以上750℃以下の温度で焼成する工程と
    を有する水素化脱窒素触媒の製造方法。
  6. 高芳香族炭化水素油を、請求項1〜4のいずれかに記載の水素化脱窒素触媒に接触させて水素化処理及び脱窒素化処理することにより軽油基材を製造する方法。
  7. 前記高芳香族炭化水素油の沸点が、190〜400℃であり、エングラー蒸留による90%点が345℃以上、ピレン含有量が0.6質量%以上である請求項6記載の軽油基材の製造方法。
  8. 前記高芳香族炭化水素油のピレン含有量が1.4質量%以上である請求項7に記載の軽油基材の製造方法。
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