JP5889662B2 - 吊りボルトユニット - Google Patents
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Description
例えば、図11に示すように、二本のボルト111,112を連結する連結金具115として、二本のボルト111,112が挿入され、各ボルト111,112のねじ山111a,112aを係合(噛合)させた状態に維持する周壁117と、各ボルト111,112を側方から内部に挿入可能な開口119と、開口119を閉塞すべく塑性変形する閉塞部120と、挿入された各ボルト111,112が開口119から抜け出るのを防止する抜出防止部121と、を備えた連結金具115が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、連結部材は、複数の分割体の結合により噛合体と前記吊りボルトとが噛合して連結可能となっているので、工具等を用いることなく前記吊りボルトと連結部材とを連結できる。したがって、設備機器を天吊り支持する際、良好な作業性を確保できる。
また、連結部材は、第一吊りボルトと第二吊りボルトとを同軸上に一致させた状態で互いに連結している。これにより、天吊り支持された設備機器の荷重芯となる第一吊りボルトおよび第二吊りボルトのボルト軸のずれを抑制した状態で、第一吊りボルトおよび第二吊りボルトと連結部材とを連結できる。したがって、安定して強固に設備機器を天吊り支持できる。
さらに、第一吊りボルトと第二吊りボルトとは、外方から見て同一直線上に配置されるので、二本のボルトが並列に配置され、外方から見て異なる直線上に配置された従来技術と比較して、優れたデザイン性を確保できる。
また、連結部材は、複数の分割体の結合により噛合体と前記吊りボルトとが噛合して連結可能となっているので、工具等を用いることなく前記吊りボルトと連結部材とを連結できる。したがって、設備機器を天吊り支持する際、良好な作業性を確保できる。
また、連結部材は、第一吊りボルトと第二吊りボルトとを同軸上に一致させた状態で互いに連結している。これにより、天吊り支持された設備機器の荷重芯となる第一吊りボルトおよび第二吊りボルトのボルト軸のずれを抑制した状態で、第一吊りボルトおよび第二吊りボルトと連結部材とを連結できる。したがって、安定して強固に設備機器を天吊り支持できる。
さらに、第一吊りボルトと第二吊りボルトとは、外方から見て同一直線上に配置されるので、二本のボルトが並列に配置され、外方から見て異なる直線上に配置された従来技術と比較して、優れたデザイン性を確保できる。
以下、本発明に係る第一実施形態の吊りボルトユニットについて、図面を参照して説明する。
図1は、第一実施形態の吊りボルトユニット30の全体斜視図である。
図1に示すように、本実施形態の吊りボルトユニット30は、設備機器Wを天吊り支持(懸垂支持)するためのユニットであって、天井躯体F(例えば、天井コンクリート構造物)に埋設されたインサート固定具2に対して上端部31aが螺着された第一吊りボルト31と、設備機器W側に位置し、下端部32bがダンパーユニット10およびブラケット4を介して設備機器Wに連結された第二吊りボルト32と、第一吊りボルト31の下端部31bと第二吊りボルト32の上端部32aとを互いに連結する連結部材40と、を備えている。本実施形態では、四本の吊りボルトユニット30により、設備機器Wを天吊り支持する天吊り支持体1を構成している。
また、上記設備機器Wとしては、特に限定されるものではないが、例えば空調機器の室内ユニット等が挙げられる。
図3は、第二方向L2から見たときの吊りボルトユニット30の説明図である。
なお、図2および図3では、天井躯体F、インサート固定具2および設備機器Wを二点鎖線で図示している。
図2に示すように、第一吊りボルト31は、所定の直径及び長さを有するボルトである。第一吊りボルト31の上端部31aは、インサート固定具2に対して螺着されることで、天井躯体Fから垂下されている。
また、第一吊りボルト31の下端部31bには、ストッパナット60が螺着されている。なお、ストッパナット60の機能については後述する。第一吊りボルト31の下端部31bにおけるストッパナット60よりも上方は、後述する連結部材40の噛合体50a,50bに連結されている。
本体金具11は、第一方向L1から見て、第二方向L2に開口を有する略U字形状に形成されており、上下方向に向かい合う上壁部11aおよび下壁部11bと、上壁部11aおよび下壁部11bを接続する本体壁部11cと、を備えている。
また、本体金具11の下壁部11bには、上下方向に貫通する貫通孔11eが形成されており、ボルト65が挿通されている。
ブラケット4には、設備機器Wの側面から第一方向L1の外側に向けて突出したフランジ部4aが形成されており、フランジ部4aには、貫通孔6が形成されている。貫通孔6内には、本体金具11の下壁部11bに挿通されたボルト65が挿通されている。このボルト65には、フランジ部4aの下面側においてナット66が螺着されている。これにより、ダンパーユニット10の下方において、ダンパーユニット10の本体金具11とブラケット4とが締結固定されている。
図4は、連結部材40の分解斜視図である。
図5は、第一方向L1から見た連結部材40の説明図である。なお、図5では、連結部材40と、第一吊りボルト31および第二吊りボルト32とが連結された状態を図示している。
図4に示すように、連結部材40は、第一方向L1から見て略矩形枠状に形成された部材である。連結部材40は、主に、ボルト軸Oに対して対称に配置される一対の分割体40a,40bと、一対の分割体40a,40bの下方を接続する一対の接続片55a,55bと、一対の分割体40a,40bの上方を固定するロックリング57と、により構成されている。
分割体40aは、第一方向L1から見て略U字形状に形成された金属等からなる平板状部材である。分割体40aは、上方においてボルト軸Oに向かって張り出す第一張出部41aと、下方においてボルト軸Oに向かって張り出す第二張出部42aと、第一張出部41aおよび第二張出部42aを接続する本体部43aと、を備えている。
第一張出部41aは、第一方向L1から見て略矩形状をしており、分割体40aの上方において、ボルト軸Oに向かって所定の長さだけ張り出して形成されている。第一張出部41aには、第二方向L2側の端部に、噛合体50aが形成されている。噛合体50aは、上方から見てボルト軸Oを中心とする略半円形状に形成されており、例えば鉄等の金属からなる略円筒状部材をその中心軸に沿って二分割することにより形成されている。したがって、一対の分割体40a,40bをボルト軸Oに対して対称に配置したとき、一対の噛合体50a,50bは略円筒状に配置される。
一対の第二張出部42a,42bは、一対の分割体40a,40bをボルト軸Oに対して対称に配置したとき、その離間距離が第二吊りボルト32の外径よりも大きくなるように張り出して形成されている。これにより、第二吊りボルト32の上端部32aは、一対の第二張出部42a,42bの間に、所定のクリアランスを開けた状態で配置可能とされる。
図4に示すように、本体部43aの下方の角部近傍には、ボルト挿通孔44aが形成されている。ボルト挿通孔44aには、軸ボルト68aが挿通される。分割体40aは、軸ボルト68aを中心として、回動可能となっている。
続いて、以下に、第一吊りボルト31と連結部材40との連結方法について、図面を用いて説明する。
図7は、第一吊りボルト31と連結部材40との連結前の説明図である。なお、図7に示すように、第一吊りボルト31と連結部材40との連結前において、噛合体50a,50bの上端部52a,52bに外挿されるロックリング57は、連結部材40が連結される第一吊りボルト31の下端部31bよりも上方に配置されている。
続いて、一対の噛合体50a,50bを互いに離反させた状態で連結部材40を上方に移動させ、一対の噛合体50a,50bの間に、第一吊りボルト31の下端部31bを配置する。
まず、一対の噛合体50a,50bを互いに離反させた状態で、一対の噛合体50a,50bを第一吊りボルト31の下端部31bに配置されたストッパナット60よりも上方に移動させる。
続いて、ストッパナット60の上端縁部に、一対の噛合体50a,50bのうち、いずれかの噛合体50a,50bの下端部を係合させるとともに、設備機器Wの自重を利用して、第二吊りボルト32を下方に移動させる。
これにより、一対の噛合体50a,50bと第一吊りボルト31の下端部31bとが噛合されるとともに、一対の噛合体50a,50bが、第一吊りボルト31の下端部31bを囲繞した状態で配置される。
以上の手順により、図5に示すように、第一吊りボルト31と連結部材40とが連結される。このように、第一吊りボルト31と連結部材40とは、工具等を用いることなくワンタッチで簡単に連結可能となっている。
このとき、一対の分割体40a,40bの上方の一対の噛合体50a,50bには、設備機器W(図2参照)の自重によって、互いに近接するように荷重が作用している。したがって、ロックリング57に加えて、設備機器W(図2参照)の自重により、一対の噛合体50a,50bと第一吊りボルト31の下端部31bとの噛合状態が強固に保持されている。
本実施形態によれば、連結部材40の一対の噛合体50a,50bは、連結部材40の連結時に、第一吊りボルト31を囲繞するように形成されているので、第一吊りボルト31の外周面の全面に対して噛合できる。これにより、第一吊りボルト31と一対の噛合体50a,50bとの接触面積を十分に広く確保できるので、第一吊りボルト31と連結部材40との連結強度を十分に確保できる。したがって、安定して設備機器Wを天吊り支持できる。
また、連結部材40は、ロックリング57を一対の噛合体50a,50bに外挿して、一対の分割体40a,40bを結合することにより、一対の噛合体50a,50bと第一吊りボルト31とが噛合して連結可能となっているので、工具等を用いることなく第一吊りボルト31と連結部材40とを連結できる。したがって、設備機器Wを天吊り支持する際、良好な作業性を確保できる。
また、連結部材40は、第一吊りボルト31と第二吊りボルト32とを同軸上に一致させた状態で互いに連結しているため、天吊り支持された設備機器Wの荷重芯となる第一吊りボルト31および第二吊りボルト32のボルト軸Oのずれを抑制した状態で、第一吊りボルト31および第二吊りボルト32と連結部材40とを連結できる。したがって、安定して強固に設備機器Wを天吊り支持できる。
さらに、第一吊りボルト31と第二吊りボルト32とは、外方から見て同一直線上に配置されるので、二本のボルト111,112が並列に配置され、外方から見て異なる直線上に配置された従来技術(図11参照)と比較して、優れたデザイン性を確保できる。
図9は、参考形態に係る連結部材40の説明図である。
図10は、図9のB−B線に沿った断面図である。
第一実施形態の吊りボルトユニット30は、一対の分割体40a,40bの結合に伴って、第一吊りボルト31に対してのみ、噛合体50a,50bが径方向外側から噛合して、第一吊りボルト31を囲繞していた(図5参照)。
これに対して、参考形態に係る吊りボルトユニット130は、図9に示すように、一対の分割体40a,40bの結合に伴って、第一吊りボルト31および第二吊りボルト32に対して、噛合体150a,150bが径方向外側から噛合して、第一吊りボルト31および第二吊りボルト32を囲繞している点で、第一実施形態の吊りボルトユニット30とは異なっている。なお、実施形態と同様の構成の部分については、詳細な説明を省略する。
噛合体150a,150bの第一方向L1における一方側(図10における下側)は、ヒンジ152により回動軸152aを介して回動可能に連結されている。したがって、一方の噛合体150aが形成された一方の分割体40aと、他方の噛合体150bが形成された他方の分割体40bとは、回動軸152aを中心として第一方向L1に回動可能となっている。
第一吊りボルト31の下端部31bを噛合体150a,150bにより囲繞した状態で、係合爪部154と係合孔部153とを互いにスナップフィットにより係合することで、一対の噛合体150a,150bが第一方向L1に回動して離反するのを防止できる。これにより、一対の噛合体150a,150bと第一吊りボルト31の下端部31bとの噛合状態が保持される。
参考形態によれば、一対の分割体40a,40bが結合したときに、第一吊りボル
ト31および第二吊りボルト32に対して、一対の噛合体150a,150bが噛合する
構成としているので、第一吊りボルト31および第二吊りボルト32の双方に対して簡単
に連結部材40を連結できる。
特に、設備機器Wがダクトや配管等の長尺部材である場合には、ダクトや配管等の延在方向に吊りボルトユニット30を配置して天吊り支持してもよいし、ダクトや配管等の幅方向の両側に吊りボルトユニット30を配置して天吊り支持してもよい。
例えば、第一実施形態の吊りボルトユニット30の噛合体50a,50bは、略円筒状部材をその中心軸を含む平面に沿って二分割することにより形成されていた。しかし、第一実施形態の噛合体50a,50bの形状は、これに限定されることはなく、例えば、参考形態の構成と同様に、六角ナットをその中心軸に沿って二分割することにより形成されていてもよい。
また、参考形態の吊りボルトユニット30の噛合体150a,150bは、係合爪部154と係合孔部153とを互いにスナップフィットにより係合することで、離反するのを防止していた。しかし、例えば、第一実施形態の構成と同様に、ロックリング57を外挿することにより、一対の噛合体150a,150bが互いに離反するのを防止してもよい。
Claims (2)
- 上端部が天井躯体に設けられた固定具に対して螺着され、下端部が設備機器に対して連結されることで、前記設備機器を天吊り支持する吊りボルトユニットにおいて、
前記天井躯体側に位置し、上端部が前記固定具に螺着される第一吊りボルトと、
前記設備機器側に位置し、下端部が前記設備機器に連結される第二吊りボルトと、
前記第一吊りボルトと前記第二吊りボルトとを同軸上に一致させた状態で、前記第一吊りボルトの下端部と前記第二吊りボルトの上端部とを互いに連結する連結部材と、
を備え、
前記連結部材は、
互いに分割可能に結合される複数の分割体と、
前記分割体にそれぞれ設けられ、前記分割体の結合に伴って、前記第一吊りボルトおよび前記第二吊りボルトのうち少なくとも一方の吊りボルトに対して径方向外側から噛合して、前記吊りボルトを囲繞する噛合体と、
を備え、
前記複数の分割体は、前記第一吊りボルトおよび前記第二吊りボルトのうち他方の吊りボルトに連結された状態で、互いに分割可能に結合されていることを特徴とする吊りボルトユニット。 - 請求項1に記載の吊りボルトユニットにおいて、
前記噛合体は、前記複数の分割体の結合に伴って、前記一方の吊りボルトに対して噛合することを特徴とする吊りボルトユニット。
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