JP5886275B2 - 熱可塑性組成物およびそれにより形成した物品 - Google Patents

熱可塑性組成物およびそれにより形成した物品 Download PDF

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Description

関連出願の参照
本出願は、2010年5月21日に出願され、参照により本明細書に全面的に組み込まれている国際出願第PCT/CN2010/073043号の利益を主張する。
多くのインフレートブラダーもしくは物品、例えばスイミングプールライナーおよびエアベッドでは、柔軟性および良好な高周波溶着性(high frequency weldability)が必要とされる。ポリ塩化ビニル(PVC)系配合物は、このような用途向けの最新の配合物である。典型的な柔軟性のあるPVC組成物は、PVC粉末、油、充填剤、場合によってゴム、およびフタル酸ジオクチルなど(DOPまたはDINP)の可塑剤を含有する。しかし、これらのPVC組成物では、DOPなどの可塑剤が物品の表面に移動して、環境問題および健康問題を生じる恐れがある。さらに、これらのPVC部分は、可塑剤が失われるため脆くなるであろう。可塑剤は、最終物品の老化性能を害する恐れもある。こうして、良好な柔軟性および良好な高周波溶着性を有し、また可塑剤を要しない新たなポリマー配合物への必要性が存在している。
米国出願公開第2004/0077791(A1)号は、高周波溶着可能な熱可塑性ゴム組成物であって、下記の:(A)熱可塑性ゴムであり(i)ゴムおよび(ii)熱可塑性ポリオレフィンホモポリマーもしくはコポリマーを含む熱可塑性ゴムと;(B)極性改質剤であり、下記(a)熱可塑性ポリウレタン樹脂、(b)塩素化ポリオレフィン樹脂、(c)エチレン−酢酸ビニルコポリマー、(d)スチレン−ブタジエン−アクリロニトリルターポリマーおよび(e)これらの混合物から選択される極性改質剤とを含む熱可塑性組成物を開示している。これらの組成物は複雑であり、典型的には、相溶性および所望の溶着特性を達成するため高価な極性ポリマーを必要としている。
米国特許第5,446,064号は、熱可塑性エラストマー組成物であって、下記の:100重量部の、塩素化度20〜45%および結晶融解熱5〜35cal/gを有する結晶性塩素化ポリエチレンと;1〜100重量部の結晶性ポリオレフィンと;5〜200重量部の可塑剤とを含む組成物を開示している。この結晶性塩素化ポリエチレンは、重量平均分子量100,000〜750,000を有するポリエチレンを塩素化するステップによって得られた。これらの組成物は、所望の硬さ(モジュラス)を達成するため顕著な量の可塑剤を必要とする。
米国出願公開第2003/0153687号は、ポリ塩化ビニル組成物であって、塩化ビニルポリマーと、2〜8部の衝撃性改質剤組成物とを含み、この塩化ビニルポリマー100部当り、少なくとも1部のエチレン/アルファ−オレフィンコポリマーおよび少なくとも1部の塩素化オレフィンポリマーを含む組成物を開示している。この衝撃性改質剤組成物は、1部未満のエチレン/アルファ−オレフィンコポリマーを含み、前記コポリマー対改質剤組成物全体の比率が25%未満であることが好ましい。
CN出願第88104293.5号は、ポリオレフィンおよび塩素化ポリオレフィンを、適量の安定剤および場合によって充填剤と共に融解および同時ブレンドするステップにより調製した、ポリオレフィンの共ブレンド複合材料ならびにその調製方法を開示している。
JP2000−273254は、熱可塑性エラストマーであって、(A)100重量部の量における結晶性塩素化ポリエチレンと、(B)10〜1000重量部の量における、メタロセン触媒を使用し共重合によって得られた、エチレン/α−オレフィンコポリマーと、さらに好ましくは(C)10〜1000重量部の量における、結晶性ポリオレフィン樹脂(好ましくは結晶性ポリプロピレン樹脂)とを含有する熱可塑性エラストマーを開示している。成分Aは、重量平均分子量100,000〜750,000を有する後塩素化ポリエチレンを含むことが好ましい。
米国出願公開第2004/0236022号は、ポリ塩化ビニル組成物であって、a)塩化ビニルポリマーと、b)0.858〜0.91g/ccの密度を有し、またI10値0.1からI2値10のメルトインデックスを有する少なくとも1種のエチレン/アルファ−オレフィンコポリマーと、c)塩素含量20〜40重量パーセントを有する少なくとも1種のランダム塩素化オレフィンポリマーとを含む組成物を開示している。前記塩素化オレフィンポリマーの供給原料は、I10値0.1からI2値10のメルトインデックスを有する。場合によって、これらの耐衝撃性ポリ塩化ビニル組成物は、ポリ塩化ビニルポリマーに対して、100部当り5〜50部のレベルの無機充填剤を有することができる。
米国特許第4,698,392号は、硬化性ポリマー組成物であって、約30〜45重量パーセントの塩素を含有する塩素化ポリエチレンまたはクロロスルホン化ポリエチレン約50〜90重量部と;エチレン48〜74重量パーセント、アクリル酸アルキル20〜40重量パーセント(アルキル基は炭素原子4〜9個を含有する)および一酸化炭素もしくは二酸化硫黄6〜12重量パーセントのエチレンターポリマー約10〜50重量部とを含む硬化性ポリマー組成物を開示している。さらなる組成物が、米国特許第6,162,865号、国際公開第WO2008/002952号およびJP11157398A(要約書)中に開示されている。
上記において考察したように、良好な柔軟性および良好な「高周波溶着性」を有するが、可塑剤を要しない新たなポリマー配合物への必要性が存在する。高価な極性ポリマーまたは他の相溶化剤を必要としないこのような組成物への、さらなる必要性が存在する。これらおよび他の必要性が、下記の発明によって満たされる。
本発明は、下記:
A)塩素化エチレン系ポリマーと、
B)エチレン系ポリマーと
を含む組成物であって、前記組成物の全塩素含量が、前記組成物中のポリマーの全重量に対して13重量パーセント以上である組成物を提供する。
上記において考察したように、本発明は、下記:
A)塩素化エチレン系ポリマーと、
B)エチレン系ポリマーと
を含む組成物であって、前記組成物の全塩素含量が、前記組成物中のポリマーの全重量に対して13重量パーセント以上である組成物を提供する。
本発明の組成物は、本明細書において記述される2つ以上の実施形態の組合せを含むことができる。
一実施形態において、本組成物の塩素含量は、本組成物中のポリマーの全重量に対して13〜40重量パーセントである。
一実施形態において、本組成物の塩素含量は、本組成物中のポリマーの全重量に対して15〜35重量パーセント、好ましくは17〜32重量パーセントである。
一実施形態において、成分Aは、成分AおよびBの重量に対して30重量パーセント以上、好ましくは40重量パーセント以上の量で存在する。
一実施形態において、成分Aは、成分AおよびBの重量に対して80重量パーセント以下、好ましくは75重量パーセント以下の量で存在する。
一実施形態において、成分Aは、本組成物の重量に対して30〜75重量パーセント、好ましくは35〜70重量パーセントの量で存在する。
一実施形態において、成分Aは、本組成物の重量に対して40〜60重量パーセント、好ましくは40〜55重量パーセントの量で存在する。
一実施形態において、成分Bは、成分AおよびBの重量に対して20〜70重量パーセント、好ましくは40〜60重量パーセントの量で存在する。
一実施形態において、成分Bは、本組成物の重量に対して6重量パーセント以上、または8重量パーセント以上、または10重量パーセント以上の量で存在する。
一実施形態において、成分Bは、本組成物の重量に対して20〜60重量パーセント、好ましくは25〜55重量パーセントの量で存在する。
一実施形態において、成分Bは、成分AおよびBの重量に対して25重量パーセント以上、または30重量パーセント以上、または35重量パーセント以上、または40重量パーセント以上の量で存在する。
一実施形態において、成分Bは、本組成物の重量に対して25重量パーセント以上、または30重量パーセント以上、または35重量パーセント以上、または40重量パーセント以上の量で存在する。一実施形態において、成分Bのエチレン系ポリマーは、60℃を超える、好ましくは70℃を超える融点(Tm)を有する。
一実施形態において、成分Bのエチレン系ポリマーは、80℃を超える、好ましくは90℃を超える融点(Tm)を有する。
一実施形態において、成分Bのエチレン系ポリマーは、150℃未満、好ましくは125℃未満の融点(Tm)を有する。
一実施形態において、成分Bのエチレン系ポリマーは、0.855〜0.910g/cc、好ましくは0.860〜0.905g/cc、またより好ましくは0.870〜0.905g/cc(1cc=1cm)の密度を有する。
一実施形態において、成分Bのエチレン系ポリマーは、0.860〜0.940g/cc、または0.865〜0.930g/cc、または0.870〜0.920g/cc(1cc=1cm)の密度を有する。
一実施形態において、成分AおよびBは、本組成物の重量に対して60重量パーセント以上、好ましくは65重量パーセント以上、より好ましくは70重量パーセント以上の量で存在する。
一実施形態において、成分AおよびBは、本組成物のポリマー成分の重量に対して85重量パーセントを超える、好ましくは90重量パーセントを超える、より好ましくは95重量パーセントを超える量で存在する。
一実施形態において、成分AおよびBは、本組成物のポリマー成分の重量に対して98重量パーセント以上の量で存在する。
一実施形態において、成分A対成分Bの重量比は、0.67〜1.5、または0.75〜1.3、または0.80〜1.1である。
一実施形態において、成分Bのエチレン系ポリマーは、0.1〜10g/10分、好ましくは0.1〜5g/10分、またより好ましくは0.1〜2g/10分のメルトインデックス(I)を有する。このエチレン系ポリマーは、シートを製作するための最適な溶融粘度について0.1〜10g/10分のメルトを有することが好ましい。
一実施形態において、このエチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマーである。さらなる実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーである。一実施形態において、このα−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンから選択される。
一実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、均一に分枝した線状エチレン/α−オレフィンインターポリマー、好ましくはコポリマーであり;または均一に分枝した実質的に線状のエチレン/α−オレフィンインターポリマー、好ましくはコポリマーである。一実施形態において、このα−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンから選択される。
一実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、均一に分枝した線状エチレン/α−オレフィンインターポリマー、好ましくはコポリマーである。一実施形態において、このα−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンから選択される。
一実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、均一に分枝した実質的に線状のエチレン/α−オレフィンインターポリマー、および好ましくはコポリマーである。さらなる実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマー、好ましくはコポリマーは、8以上の、好ましくは12以上の、またより好ましくは15以上のPRR(加工レオロジー比(Processing Rheology Ratio))値を有する。一実施形態において、このα−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンから選択される。
一実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、均一に分枝した実質的に線状のエチレン/α−オレフィンインターポリマー、および好ましくはコポリマーである。さらなる実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマー、好ましくはコポリマーは、3.0以上の、または3.5以上の、または4.0以上の、または4.5以上のPRR(加工レオロジー比)値を有する。一実施形態において、このα−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンから選択される。一実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンマルチブロックコポリマーである。さらなる実施形態において、このα−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンから選択される。
好ましい実施形態において、本組成物は、可塑剤を含有しない。可塑剤の例には、油および低分子量(Mn≦600g/モル)炭化水素が含まれる。可塑剤にはフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジオクチル、トリメリテート可塑剤、エポキシ化ダイズ油、エポキシ化アマニ油、リン酸トリフェニル、リン酸トリキシリルおよびリン酸トリクレシルが含まれる。
一実施形態において、本組成物は、ポリウレタンを含有しない。
一実施形態において、本組成物は、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル、酢酸ビニル、ポリエステルまたはポリアミドから選択される極性ポリマーを含有しない。
一実施形態において、本組成物は1重量パーセント未満、好ましくは0.1重量パーセント未満のポリ塩化ビニルを含有する。
一実施形態において、本組成物は、ポリ塩化ビニルを含有しない。
一実施形態において、本組成物は、無水マレイン酸もしくはマレイン酸またはその誘導体で官能基化した非塩素化エチレン系ポリマーを含有しない。
一実施形態において、本組成物は、無水マレイン酸もしくはマレイン酸またはその誘導体で官能基化した非塩素化プロピレン系ポリマーを含有しない。
一実施形態において、本組成物は1重量パーセント未満、好ましくは0.1重量パーセント未満の油を含有する。
一実施形態において、本組成物は油を含有しない。
一実施形態において、本組成物は1重量パーセント未満、好ましくは0.1重量パーセント未満のフタレートを含有する。
一実施形態において、本組成物は、フタレートを含有しない。一実施形態において、本組成物は、プロピレン系ポリマーをさらに含む。さらなる実施形態において、このプロピレン系ポリマーは、プロピレン/エチレンインターポリマーであり、好ましくはプロピレン/エチレンコポリマーである。
一実施形態において、本組成物は2重量パーセント未満、好ましくは1重量パーセント未満のプロピレン系ポリマーを含む。
一実施形態において、本組成物は、プロピレン系ポリマーを含有しない。一実施形態において、本組成物は、不均一に分枝したエチレン/α−オレフィンインターポリマー、好ましくはコポリマーをさらに含む。さらなる実施形態において、このα−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンから選択される。
一実施形態において、本組成物は、不均一に分枝したエチレン/α−オレフィンインターポリマー、好ましくはコポリマーをさらに含む。さらなる実施形態において、この不均一に分枝したエチレン/α−オレフィンインターポリマー、好ましくはコポリマーは、本組成物中のポリマーの全重量に対して1〜20重量パーセント、もしくは2〜10重量パーセントまたは3〜5重量パーセントの量で存在する。さらなる実施形態において、このα−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンから選択される。
不均一に分枝した線状エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、均一に分枝したエチレン/α−オレフィンインターポリマー(以下において考察される)と、第一にそれらのコモノマー分枝の分布において異なる。例えば、不均一に分枝したインターポリマーは、ポリマー分子が同一のコモノマー対エチレン比を有しない、分枝の分布を有する。例えば、不均一に分枝したLLDPEポリマーは、高度に分枝した部分(極低密度ポリエチレンに類似する)、中間の分枝部分(中間分枝ポリエチレンに類似する)および本質的に線状の部分(線状ホモポリマーポリエチレンに類似する)を含む、分枝の分布を有する。不均一に分枝したエチレン系インターポリマーは、通例チーグラー/ナッタ触媒系により調製される。これらの線状インターポリマーは、長鎖分枝、または測定可能な量の長鎖分枝を欠いている。
一実施形態において、本組成物は、下記の:ポリプロピレンホモポリマー、プロピレン/エチレンコポリマー、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)および不均一に分枝したエチレン/α−オレフィンコポリマーからなる群から選択される、少なくとも1種のポリマーをさらに含む。さらなる実施形態において、この少なくとも1種のポリマーは、本組成物の重量に対して1〜20重量パーセント、好ましくは1〜15重量パーセントの量で存在する。
一実施形態において、本組成物は、少なくとも1種の添加剤をさらに含む。さらなる実施形態において、この添加剤は、酸化防止剤、安定剤、顔料、充填剤またはこれらの組合せから選択される。さらなる実施形態において、この少なくとも1種の添加剤は本組成物の重量に対して0.1〜5重量パーセント、好ましくは0.1〜1重量パーセントの量で存在する。
一実施形態において、本組成物は、充填剤をさらに含む。さらなる実施形態において、この充填剤は、CaCO3、クレイ、タルク、カーボンブラックおよびこれらの組合せからなる群から選択される。一実施形態において、この充填剤は、本組成物の重量に対して1〜50重量パーセント、好ましくは1〜30重量パーセントの量で存在する。
一実施形態において、本組成物は、充填剤をさらに含む。さらなる実施形態において、この充填剤は、CaCO3、TiO2、クレイ、タルク、カーボンブラックおよびこれらの組合せからなる群から選択される。一実施形態において、この充填剤は、本組成物の重量に対して1〜50重量パーセント、好ましくは1〜30重量パーセントの量で存在する。
一実施形態において、本組成物は、充填剤をさらに含む。さらなる実施形態において、この充填剤は、本組成物の重量に対して5〜50重量パーセント、または5〜40重量パーセント、または5〜30重量パーセントの量で存在する。さらなる実施形態において、この充填剤は、CaCO3、TiO2、クレイ、タルク、カーボンブラックおよびこれらの組合せからなる群から選択される。
一実施形態において、本組成物は、充填剤をさらに含む。さらなる実施形態において、この充填剤は、本組成物の重量に対して0.5〜50重量パーセント、または0.5〜10重量パーセント、または0.5〜5重量パーセント、または0.5〜3重量パーセントの量で存在する。さらなる実施形態において、この充填剤は、CaCO3、TiO2、クレイ、タルク、カーボンブラックおよびこれらの組合せからなる群から選択される。本発明の組成物は、本明細書において記述される2つ以上の実施形態の組合せを含むことができる。
本発明は、本発明の組成物から形成される少なくとも1種の成分を含む物品をも提供する。
一実施形態において、この物品は、6MPaを超える、好ましくは7MPaを超える溶着強度を有する。
一実施形態において、この物品はシートである。
一実施形態において、この物品は、スイミングプールライナーである。
本発明の物品は、本明細書において記述される2つ以上の実施形態の組合せを含むことができる。
本発明の組成物は、驚くべきことに、現行のPVC系組成物と同等の、良好な「高周波溶着強度」、良好な耐熱性、および良好な応力白化性を有することが見出されている。また、本発明の組成物は、PVC系組成物に比較して、より良好な耐摩耗性および同等の穿刺強度(puncture strength)を有することも見出されている。さらに、本発明の組成物は、可塑剤の添加を必要とせず、また本発明の組成物の低いガラス転移温度は、これらの組成物から形成される物品またはそれらの成分の低温の柔軟性をきっと向上させるであろう。本発明の組成物は、高価な改質の必要性がなく、現行の加工ライン上で使用することもできる。
塩素化エチレン系ポリマー(成分A)
この塩素化エチレン系ポリマーは、本明細書において記述される2つ以上の実施形態を含むことができる。
代表的な塩素化エチレン系ポリマーには、下記の:a)塩素化およびクロロスルホン化したエチレンのホモポリマーと、b)塩素化およびクロロスルホン化した、エチレンおよび、C3〜C10アルファモノ−オレフィンからなる群から選択される少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーのコポリマーとが含まれる。同様に、塩素化およびクロロスルホン化グラフトコポリマーが含まれる。
適切なポリマーのいくつかの例には、塩素化ポリエチレン;クロロスルホン化ポリエチレン;エチレンの、プロピレン、ブテン、3−メチル−1−ペンテンまたはオクテンとの塩素化コポリマー;およびエチレンの、プロピレン、ブテン、3−メチル−1−ペンテンまたはオクテンとのクロロスルホン化コポリマーが含まれる。塩素化エチレン系ポリマーの例には、Dow Chemical Companyから入手可能なTRYIN塩素化ポリエチレンが含まれる。塩素化エチレン系ポリマーのいくつかの他の例は、それぞれ参照により本明細書に組み込まれている米国特許第4,412,448号;第4,767,823号;第5,242,987号;第5,446,064号;第6,204,334号;第6,706,815号および国際公開第WO2008/002952号中に記載されている。
一実施形態において、この塩素化エチレン系ポリマーは、塩素化エチレンホモポリマーまたはクロロスルホン化エチレンホモポリマーである。さらなる実施形態において、塩素化ポリマーを形成するのに使用されるエチレンホモポリマーは、高密度ポリエチレン(HDPE)である。
一実施形態において、この塩素化エチレン系ポリマーは、塩素化エチレンホモポリマーである。さらなる実施形態において、塩素化ポリマーを形成するのに使用されるエチレンホモポリマーは、高密度ポリエチレン(HDPE)である。
一実施形態において、この塩素化エチレン系ポリマーの重量に基づく塩素化の量は、塩素化ポリマーの全重量に対して20重量パーセント以上、好ましくは25重量パーセント以上、またより好ましくは30重量パーセント以上である。好ましい実施形態において、塩素化ポリマーを形成するのに使用されるエチレン系ポリマーは、エチレンホモポリマー、好ましくは高密度ポリエチレン(HDPE)である。
一実施形態において、この塩素化エチレン系ポリマーの重量に基づく塩素化の量は、塩素化ポリマーの全重量に対して50重量パーセント以下、好ましくは47重量パーセント以下、またより好ましくは45重量パーセント以下である。好ましい実施形態において、塩素化ポリマーを形成するのに使用されるエチレン系ポリマーは、エチレンホモポリマー、好ましくはHDPEである。
一実施形態において、この塩素化エチレン系ポリマーは、ポリマーの全重量に対して20〜50重量パーセント、好ましくは25〜47重量パーセント、またより好ましくは30〜45重量パーセントの塩素を含有する。好ましい実施形態において、塩素化ポリマーを形成するのに使用されるエチレン系ポリマーは、エチレンホモポリマー、好ましくはHDPEである。
一実施形態において、この塩素化エチレン系ポリマーは、DSCにより測定して5パーセント未満、好ましくは3パーセント未満の残留結晶化度を有する。好ましい実施形態において、塩素化ポリマーを形成するのに使用されるエチレン系ポリマーは、エチレンホモポリマー、好ましくはHDPEである。
一実施形態において、この塩素化エチレン系ポリマーは、DSCにより測定して2パーセント未満、好ましくは1パーセント未満の残留結晶化度を有する。好ましい実施形態において、塩素化ポリマーを形成するのに使用されるエチレン系ポリマーは、エチレンホモポリマー、好ましくはHDPEである。
一実施形態において、この塩素化エチレン系ポリマーは、2℃〜60℃の結晶化温度Tcを有する。好ましい実施形態において、塩素化ポリマーを形成するのに使用されるエチレン系ポリマーは、エチレンホモポリマー、好ましくはHDPEである。
一実施形態において、この塩素化エチレン系ポリマーは、190℃およびせん断速度145秒−1で測定して4,000〜50,000P、好ましくは5,000〜40,000P、またより好ましくは6,000〜30,000Pの溶融粘度を有する。好ましい実施形態において、塩素化ポリマーを形成するのに使用されるエチレン系ポリマーは、エチレンホモポリマー、好ましくはHDPEである。
塩素化エチレン系ポリマーは、本明細書において記述される2つ以上の実施形態の組合せを含むことができる。
エチレン系ポリマー(成分B)
このエチレン系ポリマーは、本明細書において記述される2つ以上の実施形態を含むことができる。
適切なエチレン系ポリマーには、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、好ましくはコポリマー、ならびにエチレン/α−オレフィンマルチブロックコポリマーが含まれる。
適切なエチレン系インターポリマーの市販例には、それぞれDow Chemical Companyから入手可能なENGAGEポリオレフィンエラストマー、ATTANEポリエチレン樹脂、AFFINITYポリオレフィンプラストマー、DOWLEXポリエチレン樹脂、ELITEポリエチレン樹脂およびINFUSEオレフィンブロックコポリマー;ExxonMobil Chemical Companyから入手可能なEXCEEDおよびEXACTポリマー;ならびにMitsui Chemical Companyから入手可能なTAFMER(商標)ポリマーが含まれる。
一実施形態において、このエチレン系ポリマーは、DSCにより測定して60℃を超える、好ましくは70℃を超える融点(Tm)を有する。
一実施形態において、このエチレン系ポリマーは、DSCにより測定して80℃を超える、好ましくは90℃を超える融点(Tm)を有する。
一実施形態において、このエチレン系ポリマーは、DSCにより測定して150℃未満、好ましくは125℃未満の融点(Tm)を有する。
一実施形態において、このエチレン系ポリマーは、0.855g/cc以上の、好ましくは0.860g/cc以上の、より好ましくは0.870g/cc以上の密度を有する。
一実施形態において、このエチレン系ポリマーは、0.870g/cc以上の、または0.880g/cc以上の、または0.890g/cc以上の密度を有する。
一実施形態において、このエチレン系ポリマーは、0.920g/cc以下の、好ましくは0.915g/cc以下の、より好ましくは0.910g/cc以下の密度を有する。
一実施形態において、このエチレン系ポリマーは、0.930g/cc以下の、または0.925g/cc以下の、または0.920g/cc以下の密度を有する。
一実施形態において、このエチレン系ポリマーは、0.910g/cc以下の、好ましくは0.905g/cc以下の密度を有する。
一実施形態において、このエチレン系ポリマーは、0.1g/10分以上の、好ましくは0.2g/10分以上の、より好ましくは0.4g/10分以上のメルトインデックス(I2)を有する。
一実施形態において、このエチレン系ポリマーは、10g/10分以下の、好ましくは5g/10分以下の、より好ましくは2g/10分以下のメルトインデックス(I2)を有する。
一実施形態において、このエチレン系ポリマーは、0.01〜10g/10分、または0.02〜5g/10分、または0.05〜2g/10分のメルトインデックス(I2)を有する。
一実施形態において、このエチレン系ポリマーは、GPCにより測定して1.1〜5、好ましくは1.1〜4、より好ましくは1.1〜3の分子量分布(Mw/Mn)を有する。
一実施形態において、このエチレン系ポリマーは、7〜14、または8〜12のメルトインデックス比(I10/I2)を有する。
一実施形態において、このエチレン系ポリマーは、エチレン系インターポリマー、好ましくはエチレン系コポリマーである。
コモノマーには、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテンおよび1−オクテン、非共役ジエン、ポリエン、ブタジエン、イソプレン、ペンタジエン、ヘキサジエン(例えば1,4−ヘキサジエン)、オクタジエン、スチレン、ハロ置換スチレン、アルキル置換スチレン、テトラフルオロエチレン、ビニルベンゾシクロブテン、ナフテン系炭化水素、シクロアルケン(例えば、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン)、ならびにこれらの混合物が含まれるが、それらに限定されない。典型的にはかつ好ましくは、エチレンは、1個のC3〜C20α−オレフィンと、また好ましくは1個のC3〜C10α−オレフィンと共重合される。好ましいコモノマーには、プロペン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテンおよび1−オクテンが含まれ、またより好ましくは、プロペン、1−ブテン、1−ヘキセンおよび1−オクテンが含まれる。
一実施形態において、このエチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、好ましくはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。
例示的なα−オレフィンには、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネンおよび1−デセンが含まれる。このα−オレフィンは、C3〜C10α−オレフィンであることが望ましい。このα−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンであることが好ましい。例示的なコポリマーには、エチレン/プロピレン(EP)コポリマー、エチレン/ブテン(EB)コポリマー、エチレン/ヘキセン(EH)コポリマー、エチレン/オクテン(EO)コポリマーが含まれる。好ましいコポリマーには、EP、EB、EHおよびEOポリマーが含まれる。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、60℃を超える、好ましくは70℃を超える融点(Tm)を有する。さらなる実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、80℃を超える、好ましくは90℃を超える融点(Tm)を有する。さらなる実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、150℃未満、好ましくは125℃未満の融点(Tm)を有する。さらなる実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、0.855g/cc以上の、好ましくは0.860g/cc以上の、より好ましくは0.870g/cc以上の密度を有する。さらなる実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、0.920g/cc以下の、好ましくは0.915g/cc以下の、より好ましくは0.910g/cc以下の密度を有する。さらなる実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、0.910g/cc以下の、好ましくは0.905g/cc以下の密度を有する。さらなる実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、0.1g/10分以上の、好ましくは0.2g/10分以上の、より好ましくは0.4g/10分以上のメルトインデックス(I2)を有する。さらなる実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、10g/10分以下の、好ましくは5g/10分以下の、より好ましくは2g/10分以下のメルトインデックス(I2)を有する。さらなる実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、0.1g/10分〜10g/10分の、好ましくは0.1g/10分〜5g/10分の、より好ましくは0.1g/10分〜2g/10分のメルトインデックス(I)を有する。さらなる実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、GPCにより測定して1.1〜4、好ましくは1.1〜3.5、より好ましくは1.1〜3の分子量分布(Mw/Mn)を有する。さらなる実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、均一に分枝した線状インターポリマー、好ましくはコポリマー;または均一に分枝した実質的に線状のインターポリマー、好ましくはコポリマーである。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、均一に分枝した線状インターポリマー、好ましくはコポリマーである。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、均一に分枝した実質的に線状のインターポリマー、好ましくはコポリマーである。
用語「均一な」および「均一に分枝した」は、α−オレフィンコモノマーが、所与のポリマー分子内でランダムに分布し、また全てのポリマー分子が同一のもしくは実質的に同一のコモノマー対エチレン比を有するエチレン/α−オレフィンインターポリマーに関して、使用される。
均一に分枝した線状エチレンインターポリマーは、長鎖分枝を欠いているが、重合してインターポリマーとなったコモノマーに由来し、同一のポリマー鎖内および異なるポリマー鎖間の両方で均一に分布する短鎖分枝を有するエチレンポリマーである。これらのエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、線状ポリマー主鎖を有し、測定可能な長鎖分枝がなく、また狭い分子量分布を有する。この種のポリマーは、例えば、Elstonにより米国特許第3,645,992号中に開示され、その後の、ビス−メタロセン触媒を使用して、このようなポリマーを製造する方法は、例えば、EP0129368;EP0260999;米国特許第4,701,432号;米国特許第4,937,301号;米国特許第4,935,397号;米国特許第5,055,438号;およびWO90/07526中に示されるように発展しており、それぞれ参照により本明細書に組み込まれている。考察したように、均一に分枝した線状エチレンインターポリマーは、分枝分布が均一な重合方法を使用して作製した線状低密度ポリエチレンポリマーまたは線状高密度ポリエチレンポリマーの場合と同様に、長鎖分枝(または測定可能な量の長鎖分枝)を欠いているものである。均一に分枝した線状エチレン/α−オレフィンインターポリマーの市販例には、Mitsui Chemical Companyにより供給されるTAFMERポリマー、ならびにExxonMobil Chemical Companyにより供給されるEXACTおよびEXCEEDポリマーが含まれる。
均一に分枝した実質的に線状のエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、それぞれ参照により本明細書に組み込まれている米国特許第5,272,236号、第5,278,272号、第6,054,544号、第6,335,410号および第6,723,810号中に開示されている。実質的に線状のエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、長鎖分枝を有する。この長鎖分枝は、ポリマー主鎖と同一のコモノマー分布を有し、ポリマー主鎖の長さとほぼ同一の長さを有することができる。「実質的に線状」とは、典型的には、平均して「炭素1000個当り0.01個の長鎖分枝」から「炭素1000個当り3個の長鎖分枝」によって置換されているポリマーに関している。長鎖分枝の長さは、ポリマー主鎖にコモノマー1個を組み込むことから形成される、短鎖分枝の炭素の長さよりも長い。
均一に分枝した実質的に線状のエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、独特の部類の均一な分枝のあるエチレンポリマーを形成する。これらのポリマーは、上記において考察した、よく知られている部類の従来の、均一に分枝した線状のエチレン/α−オレフィンインターポリマーと実質的に異なっており、またその上、これらのポリマーは、従来の不均一な「チーグラー−ナッタ触媒で重合した」線状エチレンポリマー(例えば、米国特許第4,076,698号においてAndersonらにより開示された技術を使用して製造した、例えば、超低密度ポリエチレン(ULDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)または高密度ポリエチレン(HDPE))と同一の部類のものではなく;これらのポリマーは、高圧の、フリーラジカル開始による高度に分枝したポリエチレン、例えば低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン−アクリル酸(EAA)コポリマーおよびエチレン酢酸ビニル(EVA)コポリマーなどと同一の部類のものでもない。
これらの均一に分枝した実質的に線状のエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、比較的狭い分子量分布を有するにもかかわらず、優れた加工性を有している。驚くべきことに、この実質的に線状のエチレンインターポリマーの、ASTM D1238によるメルトフロー比(I10/I)は、広範に、また本質的に分子量分布(Mw/MnまたはMWD)とは独立に変動できる。この驚くべき挙動は、従来の均一に分枝した線状のエチレンインターポリマー、例えばElstonにより米国特許第3,645,992号において記述されるものなど、および不均一に分枝した従来の「チーグラー−ナッタ重合した」線状ポリエチレンインターポリマー、例えば、Andersonらにより米国特許第4,076,698号において記述されるものなどには、反するものである。実質的に線状のエチレンインターポリマーと異なって、線状エチレンインターポリマーは(均一に分枝していても、または不均一に分枝していても)、分子量分布が広くなると、I10/I値も増大するようなレオロジー特性を有する。
長鎖分枝は、13C核磁気共鳴(NMR)分光法によって測定することができ、またRandallの方法(Rev. Macromol. Chem. Phys., C29(2&3), 1989, p. 285〜297)を使用して定量化することができ、その開示は参照により本明細書に組み込まれている。他の2つの方法は、低角レーザー光散乱検出器と組み合わせたゲル浸透クロマトグラフィー(GPCLALLS)および示差粘度計検出器と組み合わせたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC−DV)である。長鎖分枝の検出のためのこれらの技術の使用、および基礎になる理論は、文献において十分に報告されている。例えば、Zimm, B. H.およびStockmayer, W. H.、J. Chem. Phys., 17, 1301(1949)およびRudin, A., Modern Methods of Polymer Characterization, John Wiley & Sons, New York(1991) pp. 103〜112を参照されたい。
「実質的に線状のエチレンポリマー」と異なって、「線状エチレンポリマー」とは、ポリマーが、測定可能もしくは実証可能な長鎖分枝を欠いていること、すなわちポリマーが、平均して炭素1000個当り0.01個未満の長鎖分枝で置換されていることを意味する。
均一に分枝したエチレンポリマーは、示差走査熱量測定法(DSC)を使用して測定して、好ましくは単一の溶融ピークを有しており、このことが、不均一に分枝したポリマーでは分枝の分布が広いために、2つ以上の溶融ピークを有している、不均一に分枝した線状エチレンポリマーと異なっている。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、−1〜70、または3〜70のPRRを有する。さらなる実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
インターポリマーの粘度は、動的機械的分光計(RheometricsのRMS−800またはARESなど)を使用して、0.1〜100rad/秒行われる動的掃引下で、窒素雰囲気のもとに、190℃で1秒当り0.1〜100ラジアン(rad/秒)の範囲内のせん断速度でのポアズ(poise)(ダイン−秒/平方センチメートル(d−秒/cm2))として好都合に測定される。0.1rad/秒および100rad/秒における粘度は、それぞれ「V0.1」および「V100」として表すことができ、この2つの比を「RR」と呼び、「V0.1/V100」で表す。
PRR値は、式:
PRR=RR+[3.82−インターポリマーのムーニー粘度(125℃におけるML1+4)]×0.3
によって計算する。PRR測定は、参照により全面的に本明細書に組み込まれている米国特許第6,680,361号中に記述されている(該当のWO00/26268をも参照されたい。)。
いくつかの市販エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、3未満のPRR値を有する。一実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、3未満の、また好ましくは2未満のPRRを有する。他の実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、−1〜3、好ましくは0.5〜3、またより好ましくは1〜3のPRRを有する。さらなる実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、4以上の、好ましくは8以上の、より好ましくは12以上の、より一層好ましくは15以上のPRRを有する。さらなる実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、3.0以上もしくは3.5以上の、または好ましくは4.0以上もしくは4.5以上のPRRを有する。さらなる実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーである。一実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、4.0以上もしくは4.5以上の、または好ましくは5.0以上もしくは5.5以上のPRRを有する。さらなる実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、4〜70、好ましくは8〜70のPRRを有する。さらなる実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、12〜60、好ましくは15〜55、またより好ましくは18〜50のPRRを有する。さらなる実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、8以上の、好ましくは12以上の、より好ましくは15以上のPRRを有し、また1.2〜5、より好ましくは1.5〜4.5、また最も好ましくは2.0〜4の分子量分布(MWD)を有する。さらなる実施形態において、このエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
いくつかのコポリマーおよびインターポリマーの一覧を、以下の表Aに示している。EAO−1、EAO−2−1、EAO−8およびEAO−9は、WO00/26268中に記述される手順によって調製した。EAO−7−1は、WO00/26268中に記述される手順によってデュアル反応器で調製した。EAO−E−Aは、米国特許第5,272,236号および第5,278,272号中に記載されるように調製した。米国特許第5,272,236号;第5,278,272号;第6,680,361号;および第6,369,176号は、それぞれ参照により本明細書に組み込まれている。「H型分枝」は、ターポリマーの重合においてある種のジエンモノマーを使用することにより、形成される(例えば、以下の表1においてEAO−G、EAO−H、EAO−IおよびEAO−Jを参照されたい)。好ましい実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、好ましくはコポリマーは、この「H型分枝」を含有しない。
Figure 0005886275
一実施形態において、このエチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンマルチブロックコポリマーである。エチレン/α−オレフィンマルチブロックコポリマーは、異なる量のコモノマーおよび可逆的連鎖移動剤(chain shuttling agent)を組み込み、2種の触媒により作製することができる。好ましいα−オレフィンには、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネンおよび1−デセンが含まれる。このα−オレフィンは、C3〜C10α−オレフィンであることが望ましい。このα−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンであることが好ましい。
エチレン/α−オレフィンマルチブロックコポリマーは、1つまたは複数の下記の特性を有する:
(1)ゼロを超え約1.0までの平均ブロックインデックス、および約1.3を超える分子量分布Mw/Mn;または
(2)TREFを使用して分別した場合、40℃と130℃の間で溶出する、少なくとも1つの分子部分であり、少なくとも0.5および約1までのブロックインデックスを有することを特徴とする分子部分;または
(3)約1.7〜約3.5の分子量分布Mw/Mn、少なくとも1つの融点Tm(摂氏度における)、および密度d(グラム/立方センチメートルにおける)であって、Tmおよびdの数値が、関係:
Tm>−6553.3+13735(d)−7051.7(d)
に対応するTmおよびd;または
(4)約1.7〜約3.5のMw/Mn、ならびに融解熱ΔH(J/gにおける)およびデルタ量ΔT(摂氏度における)(最高DSCピークと最高CRYSTAFピーク間の温度差として定義される。)であって、ΔTおよびΔHの数値が、下記の関係:
ΔT>−0.1299(ΔH)+62.81(ゼロを超え、130J/gまでのΔHについて)、
ΔT≧48℃(130J/gを超えるΔHについて)
を有し、CRYSTAFピークが、少なくとも5パーセントの累積ポリマーを使用して測定され、5パーセント未満のこのポリマーが同定可能なCRYSTAFピークを有する場合、CRYSTAF温度が30℃であるΔHおよびΔT;または
(5)歪み300パーセントおよび1サイクルにおける弾性回復率(elastic recovery)Re(パーセントとして)であって、エチレン/α−オレフィンインターポリマーを圧縮成形し、被覆して測定し、密度d(グラム/立方センチメートルにおける)を有する基材について測定したReであり、エチレン/α−オレフィンインターポリマーが実質的に架橋相を含まない場合、Reおよびdの数値が、次の関係:
Re>1481−1629(d)
を満たすRe;または
(6)TREFを使用して分別した場合、40℃と130℃の間で溶出する分子部分であり、同一温度間で溶出した同等のランダムエチレンインターポリマー部分のコモノマーモル含量よりも少なくとも5パーセント高いコモノマーモル含量を有することを特徴とする分子部分であって、前記同等のランダムエチレンインターポリマーが、同一の1種または複数のコモノマーを有し、またエチレン/α−オレフィンインターポリマーのメルトインデックス、密度およびコモノマーモル含量(全ポリマーに対して)の10パーセント以内のメルトインデックス、密度およびコモノマーモル含量(全ポリマーに対して)を有する分子部分;または
(7)25℃における貯蔵弾性率G’(25℃)および100℃における貯蔵弾性率G’(100℃)であって、G’(25℃)対G’(100℃)の比率が約1:1〜約9:1の範囲内にあるG’(25℃)およびG’(100℃)。
用語「マルチブロックコポリマー」または「セグメント化コポリマー」は、好ましくは線状に結合した2つ以上の化学的に別個の領域またはセグメント(「ブロック」と呼ぶ)を備えるポリマー、すなわち、重合したエチレン官能基に関して、垂下したまたはグラフトした形よりも、むしろ末端と末端を接するように結合される、化学的に区別される単位を備えるポリマーを指す。好ましい実施形態において、これらのブロックは、その中に組み込まれるコモノマーの量もしくは型、密度、結晶化の量、このような組成物のポリマーに帰することができるクリスタライトの大きさ、タクティシティの型もしくは度合い(イソタクチックまたはシンジオタクチック)、位置規則性もしくは位置不規則性、長鎖分枝もしくはハイパー分枝を含む分枝の量、均一性、または任意の他の化学的もしくは物理的性質において異なっている。マルチブロックコポリマーは、コポリマーの独特の製造方法のため、多分散性指数(PDIまたはMw/Mn)、ブロック長さの分布および/またはブロック数分布の両方の独特の分布によって特徴付けられる。より具体的には、連続法で製造される場合、これらのポリマーは、1.7〜2.9、好ましくは1.8〜2.5、より好ましくは1.8〜2.2、また最も好ましくは1.8〜2.1のPDIを有することが望ましい。バッチもしくは半バッチ法で製造される場合、これらのポリマーは、1.0〜2.9、好ましくは1.3〜2.5、より好ましくは1.4〜2.0、また最も好ましくは1.4〜1.8のPDIを有する。
一実施形態において、このエチレン/α−オレフィンマルチブロックコポリマーは、0.900g/cc以下の、好ましくは0.890g/cc以下の、より好ましくは0.885g/cc以下の、より一層好ましくは0.880g/cc以下の密度を有する。
一実施形態において、このエチレン/α−オレフィンマルチブロックコポリマーは、0.850g/cc以上の、好ましくは0.860g/cc以上の、またより好ましくは0.870g/cc以上の密度を有する。密度は、ASTM D−792−08の手順によって測定される。
一実施形態において、このエチレン/α−オレフィンマルチブロックコポリマーは、90℃を超える、好ましくは100℃を超える融点を有する。融点は、参照により本明細書に組み込まれている米国出願公開第2006/0199930号(WO2005/090427)中に記載される示差走査熱量測定(DSC)方法によって測定される。
一実施形態において、このエチレン/α−オレフィンマルチブロックコポリマーは、10g/10分以下の、好ましくは5g/10分以下の、またより好ましくは2g/10分以下のメルトインデックス(I)を有する。他の実施形態において、このエチレン/α−オレフィンマルチブロックインターポリマーは、0.1g/10分以上の、好ましくは0.2g/10分以上の、またより好ましくは0.4g/10分以上のメルトインデックス(I)を有する。
他の実施形態において、このエチレン/α−オレフィンマルチブロックコポリマーは、ASTM D−1238−04(190℃、2.16kg荷重)を使用して測定し、0.1g/10分〜10g/10分の、好ましくは0.1g/10分〜5g/10分の、またより好ましくは0.1g/10分〜2g/10分のメルトインデックス(I2)を有する。
エチレンマルチブロックコポリマーならびにそれらの調製および使用は、それぞれ参照により本明細書に組み込まれているWO2005/090427、US2006/0199931、US2006/0199930、US2006/0199914、US2006/0199912、US2006/0199911、US2006/0199910、US2006/0199908、US2006/0199907、US2006/0199906、US2006/0199905、US2006/0199897、US2006/0199896、US2006/0199887、US2006/0199884、US2006/0199872、US2006/0199744、US2006/0199030、US2006/0199006およびUS2006/0199983において、より完全に記述されている。
エチレン系ポリマーは、本明細書において記述される2つ以上の実施形態の組合せを含むことができる。
エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、本明細書において記述される2つ以上の実施形態の組合せを含むことができる。
エチレン/α−オレフィンコポリマーは、本明細書において記述される2つ以上の実施形態の組合せを含むことができる。
エチレン/α−オレフィンマルチブロックコポリマーは、本明細書において記述される2つ以上の実施形態の組合せを含むことができる。
用途
本発明は、本発明の組成物から形成される少なくとも1種の成分を含む物品を提供する。
物品には、フィルム、シート、ボールブラダー、シューブラダー、インフレーション装置、スイミングプールライナー、エアベッド、玩具、家具用クッションブラダー、ならびに畜産における保護用クッション(例えば、馬小屋および馬運搬車におけるクッション)が含まれるが、これらに限定されない。フィルムおよびシートは、HF溶着後の並外れたシール強度、ならびに良好な機械的性質を有する。
物品は、押出し方法、射出成形および圧縮成形を含むがこれらに限定されない、一般に知られている方法によって成形することができる。
さらなる物品であり、それぞれ本発明の組成物から形成される少なくとも1種の成分を有する物品には、カーペット構成材料、ワイヤシース、自動車部品、他のフットウェア構成材料、オーニング、タープ、屋根材、コンピューター部品、ベルト、合成皮革、人工芝、布地、積層品または射出成形部品が含まれるが、これらに限定されない。
定義
本明細書において使用される用語「組成物」には、組成物、ならびに組成物の材料から生成される反応生成物および分解生成物を含む材料の混合物が含まれる。
本明細書において使用される用語「ポリマー」とは、同一の型であろうと、異なる型であろうとモノマーの重合によって調製されるポリマー化合物を指す。したがって、総称用語ポリマーは、本明細書において使用される用語ホモポリマー(1つの型のモノマーだけから調製されるポリマーを指すのに用いられる)と、本明細書において以後定義される用語インターポリマーとを包含する。
上記において考察したように、本明細書において使用される用語「インターポリマー」は、少なくとも2種の異なる型のモノマーの重合によって調製されるポリマーを指す。したがって、総称用語インターポリマーには、コポリマー(2種の異なる型のモノマーから調製されるポリマーを指すのに用いられる)と、3種以上の異なる型のモノマーから調製されるポリマーとが含まれる。
本明細書において使用される用語「エチレン系ポリマー」は、大部分の量のエチレンモノマー重合物(ポリマーの重量に対して)、および場合によって1種または複数のコモノマーを含むことができるポリマーを指す。
本明細書において使用される用語「エチレン/α−オレフィンインターポリマー」は、大部分の量のエチレンモノマー重合物(インターポリマーの重量に対して)と、少なくとも1種のα−オレフィンとを含むインターポリマーを指す。本開示の文脈において使用されるエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、エチレン/α−オレフィンマルチブロックインターポリマーを除いている。
本明細書において使用される用語「エチレン/α−オレフィンコポリマー」は、大部分の量のエチレンモノマー重合物(コポリマーの重量に対して)、および2種のモノマー型だけのα−オレフィンを含むコポリマーを指す。本開示の文脈において使用されるエチレン/α−オレフィンコポリマーは、エチレン/α−オレフィンマルチブロックコポリマーを除いている。
本明細書において使用される用語「プロピレン系ポリマー」は、大部分の量のプロピレンモノマー重合物(ポリマーの重量に対して)、および場合によって1種または複数のコモノマーを含むことができるポリマーを指す。
本明細書において使用される用語「塩素化エチレン系ポリマー」は、結合したクロロ基を含有するエチレン系ポリマーを指す。これらのポリマーは、典型的には、エチレン系ポリマーに塩素化反応を受けさせることにより調製される。
本明細書において使用される用語「熱可塑性ポリマー」、「熱可塑性組成物」および類似の用語は、比較的攻撃的な条件を要する可能性があっても、実質的に熱的押出し可能もしくは変形可能であるポリマーまたはポリマー組成物を指す。用語「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」およびそれらの派生語は、任意のさらなる成分、ステップまたは手順の存在を、それが具体的に開示されていてもいなくても、排除することを意図するものではない。何らかの疑念を避けるため、用語「含む(comprising)」の使用により特許請求される全ての組成物は、そうでないと言及されない限り、ポリマー質であってもそれ以外であっても、任意のさらなる添加剤、補助剤または化合物を含むことができる。これに反して、用語「本質的に〜からなる(consisting essentially of)」は、任意のそれに続く列挙の範囲から、実施可能性について本質的ではないものを除いて、どんな他の成分、ステップまたは手順も排除するものである。用語「からなる(consisting of)」は、具体的に明示もしくは列挙されないどんな成分、ステップまたは手順も排除するものである。
試験方法
密度
密度は、ASTM D−792−08に従って測定される。
メルトインデックス
エチレン系ポリマーについての、g/10分におけるメルトインデックス(IまたはI2)は、ASTM D−1238−04(条件190℃/2.16kg)を使用して測定された。表示「I10(またはI10)」は、ASTM D−1238−04、条件190℃/10.0kgを使用して測定された、g/10分におけるメルトインデックスを指す。表示「I21(またはI21)」は、ASTM D−1238−04、条件190℃/21.6kgを使用して測定された、g/10分におけるメルトインデックスを指す。プロピレン系ポリマーについては、ASTM D−1238−04(条件23°0C/2.16kg)を使用して、メルトフローレイト(MFR)が測定された。
塩素化エチレン系ポリマー(CPE)の塩素含量
ポリマー塩素含量は、TA Instrument Model 2950熱重量分析計を使用して、熱重量分析(TGA)によって測定することができる。試料パンを取り扱うのにピンセットを使用し、それぞれの試料パンを清浄にし、乾燥し、自重を計量した(tarred)。この手順では、それぞれのパンの底部を、試料(通例15〜20mg)によって被覆することを要する。このパンを、機器のプラットホーム上に置いた後、ソフトウエア制御された分析が開始される。塩素分析は、炉を窒素で吹き払い、50℃で1分間平衡させ、110℃で5分間平衡させ、かつ50℃/分の速度で450℃まで昇温させる配置である。次いで炉ガスを空気に切り替え、750℃まで加熱を継続し、5分平衡させる。機器は、較正した試料重量減少に基づいて塩素含量を報告する。
示差走査熱量測定法−塩素化エチレン系ポリマー(CPE)
示差走査熱量測定(DSC)は、TA Instrument Model Q1000シリーズ機器により実施することができる。DSCによりポリマーを分析する前に、ポリマー試料は、揮発分0.5重量パーセント未満(ポリマーの全重量に対して)まで(TGAにより測定して)、予備乾燥される。試験手順は、Cahn微量天秤により、自重を計量したDSCパン中に約10ミリグラムのポリマーの重量を計り取るステップを包含する。蓋の両端をパンに圧着して、密閉した雰囲気を確保する。試料パンをDSCセル内に置き、−50℃まで冷却する。試料は、この温度で1分間保持され、次いでおよそ10℃/分の速度で、温度約180℃まで加熱する。試料は、この温度で1分間保持される。次いで試料を、10℃/分の速度で−50℃まで冷却し、その温度で1分間恒温に保持される。次に試料は、10℃/分の速度で、完全に融解するまで加熱した(第2の加熱:約180℃)。特に言及されない限り、DSCから、110℃と150℃の間の熱応答を積分するステップにより得られる第1の加熱曲線から、融点(Tm)およびポリマーの「残留(例えばHDPE)結晶性」が測定される。第1の冷却曲線から、結晶化温度(Tc)が測定される。Tmは、加熱曲線上で示される吸熱のピークで測定される温度である。Tcは、冷却曲線上で示される発熱のピークで測定される温度である。
「残留(例えばHDPE)結晶化度(J/g)」は、元の(例えばHDPE)ベースポリマー(結晶化ピークが典型的には110℃〜150℃の領域にある)における結晶化度(crystallinity)を測定するのに使用されるものと、ほぼ同一の温度範囲でDSCによって測定される、塩素化ポリマーにおける結晶化度を指す。「結晶化度パーセント」は、結合した塩素の重量を除く、塩素化ポリマー中の結晶化度(または残留結晶化度)の重量百分率である。計算の目的のため、100パーセント結晶性ポリエチレンの融解熱は、DSCにより、292J/gである。同様の方法が、参照により全面的に本明細書に組み込まれている米国特許第6,124,406号において記述されている。この場合、ポリマー結晶化度パーセントは、100パーセント結晶化度値に対して較正される。結晶化度パーセントの計算の一例は、次の通りである:塩素36重量パーセントを含有する(ポリマーの全重量に対して)塩素化エチレン系ポリマーについての融解エンタルピーは、DSCによりΔH=5ジュール/グラムであることが測定された。ポリマー中に組み込まれた塩素を補正するため、ΔH補正=5/0.64=7.8ジュール/グラム(0.64=1−0.36(塩素の重量分率))。100パーセント結晶化度値に対し較正された結晶化度パーセントは、7.8/292×100=2.7パーセント結晶化度となる。
溶融粘度(ポアズ)−CPE
溶融粘度は、従来の細管レオメーター(例えば、KAYENESS細管レオメーターまたはGOETTFERT細管レオメーター)を使用して測定することができる。試料の大きさは、通例、溶融状態でレオメーター円筒を満たす量である。ポリマーは、適正に安定化させる必要があり、例えば、ポリマーは、約0.4〜0.6重量%のステアリン酸、約1〜3重量%の金属ステアリン酸塩および約2.5〜3.5重量%のエポキシ化油(最終組成物に基づく重量パーセント)と配合することができる。溶融粘度は、190℃において、L/D40を有する1mmダイを使用して測定される(入口角度90度)。溶融粘度は、せん断速度145秒−1で報告される。
示差走査熱量測定法−エチレン系ポリマー
示差走査熱量測定法(DSC)を使用して、エチレン系ポリマー(PE)試料およびプロピレン系ポリマー(PP)試料の融解温度、結晶化温度および結晶化度を測定することができる。約5〜8mgの試料の重量を計り、DSCパン中に置く。蓋の両端をパンに圧着して、密閉した雰囲気を確保する。試料パンをDSCセル内に置き、次いでPEについて温度180℃(PPについて230℃)まで、およそ10℃/分の速度で加熱する。試料は、この温度で3分間保持する。次いで試料を、10℃/分の速度で、PEについて−60℃(PPについて−40℃)まで冷却し、その温度で3分間恒温に保持する。試料は、次に10℃/分の速度で、完全に融解するまで加熱する(第2の加熱)。結晶化度パーセントは、第2の加熱曲線から測定される融解熱(Hf)を、PEについての理論融解熱292J/g(PPについては165J/g)で割り、この量に100を掛けることによって計算される(例えば、%結晶化度=(Hf/292J/g)×100(PEについて))。
特に言及されない限り、それぞれのポリマー試料の1つもしくは複数の融点(Tm)は、上述のDSCから得られる第2の加熱曲線から測定される。結晶化温度(Tc)は、第1の冷却曲線から測定される。加熱曲線上で示されるように、Tmは、吸熱のピークで測定される温度である。冷却曲線上で示されるように、Tcは、発熱のピークで測定される温度である。
PRR(加工レオロジー比)測定のためのレオロジー測定
レオロジー比RR(V0.1/V100)は、Rheometric Scientific,Inc.ARES(先進レオメトリー膨張系)動的機械的分光計(DMS)を使用して測定した。試料は、動的周波数モードを使用し、また間隙2mmを有する「25ミリメートル(mm)直径」平行プレート固定具を使用して、190℃で試験した。8%の歪み速度、および増分的に0.1から100rad/秒まで増加した振動速度により、それぞれの分析した周波数ディケードについて5点のデータを採取した。それぞれの試料(ペレットまたはベールのいずれか)を、180℃で圧力20,000psi(137.9メガパスカル(MPa))により1分間圧縮成形し、「3インチ(1.18センチメートル(cm))」プラク(小板)(厚さ1/8インチ(0.049cm))とした。プラクを急冷し、1分にわたって室温まで冷却した。大きいプラクの中心部分から「直径25mm」プラクを切断した。このプラクをARES中に挿入し、190℃で平衡させ、また試験開始前に5分間平衡させた。試料は、分析全体にわたって窒素環境内に保持して、酸化性分解を最小限とした。データのまとめおよび演算は、ARES2/A5:RSI Orchestrator Windows(登録商標)95ベースのソフトウエアパッケージによって行った。PRRは、ムーニー粘度およびRRから、上記において提供した次式に従って計算している:PRR=RR+[3.82−インターポリマームーニー粘度(125℃におけるML1+4)]×0.3。
ムーニー粘度
ムーニー粘度MV(125℃におけるML1+4)は、ASTM D1646−04に従って測定した。MLはMooney Large Rotorを意味する。粘度計は、Monsanto MV2000機器であった。
溶着強度
2枚の「0.3mm厚」シート(以下に考察する2本ロールミキサーを使用して調製した)を、約「10mm幅」部分的に重ねて一緒に置いた。高周波、マイクロ波溶着装置を使用して、フィルムの部分的に重なった箇所を溶着し、「0.24〜0.36mm」最終厚さとした。溶着時間は、約5秒であった。ダイカッターを使用して、溶着したフィルムを切断し、溶着領域が試験片の中央にある「ドッグボーン形状」試験片とした。試験速度200mm/分で、引張強さを試験した。
機械的性質
試験速度200mm/分で、ASTM D638により引張特性を測定した。ダイカッターを使用して、シート(以下に考察するように、2本ロールミキサーを使用して調製した)を切断し、「ドッグボーン形状」試験片とした。
試験速度200mm/分、およびプローブの直径1mmで、ASTM D5748により穿刺抵抗を測定した。以下に考察するように、2本ロールミキサーから調製したシートの一部分を試験した。
試験速度500mm/分で、ASTM D624により引裂強度を測定した。ダイカッターを使用して、シート(以下に考察するように、2本ロールミキサーを使用して調製した)を切断し、「C形状」試験片とした。
ASTM D3884により摩耗試験を測定した。試験のため、シート(以下に考察するように、2本ロールミキサーを使用して調製した)を切断し、「直径120mm」円板とした。
耐熱性
シート(以下に考察するように、2本ロールミキサーを使用して調製した)の耐熱性を試験した。試験用試験片は、部分的に重ねて2枚の金属プレート間に置いた、シートの2つの部分(約30〜40cm×約40〜50cm)であった。このプレートに、0.25kg/cmの圧力を掛け、プレートの温度を60℃まで上昇させた。これらの条件で、このフィルム部分を、7日間熱処理した。熱処理後、フィルム部分の接着した点(粘着点)を目視で調べた。シートが部分的に重なった「30cm×30cm」領域内に、接着点が3点未満であれば、試験用試験片は、この試験に合格であった。
応力白化
応力白化試験は、以下に考察するように、2本ロール機ミキサーで直接作製したシートについて行った。当業界で普通行われるように、シートを指の爪で引っ掻いた。次いで、シートの表面を目視検査して、引っ掻いたマークに沿って、シートの色が白くなっているかどうかを決定した。
組成物の塩素含量
組成物の塩素含量は、組成物のそれぞれのポリマー成分についての塩素含量の総和に基づいていた。例えば、以下の表3における実施例1(50重量%のCPE−2/15重量%のEO86/35重量%のOBC90)について、塩素含量を次のように決定した:塩素含量=(36×0.5/100)×100%=18%。CPE−2についての塩素含量が36重量パーセントである点に注目されたい(平均値)。
下記の実施例は、本発明を例示するが、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
この試験では、表2において示したポリマーを使用した。それぞれのポリマーを、1種または複数の酸化防止剤で典型的に安定化している。
試料調製
ポリマー配合物を、以下の表3に示している。それぞれの配合物は、従来の実験室2本ロール機ミキサー(RELIABLE2本ロール機ミキサー)において配合した。2本ロール機の温度は、160℃として設定した。配合した5〜8分後に、2本ロール機ミキサーを使用して、配合した材料を延伸して、試験用の約「0.2〜0.5mmシート」とした。
それぞれのシートの溶着強度を測定し、これらの結果を表3に報告している。さらに、それぞれのシートの機械的性質、耐摩耗性、耐熱性および応力白化を測定/試験した。これらの結果も、表3に示している。
表3に示されるように、全ての本発明の実施例は、溶着強度>6MPa(当業界における最小溶着性要求条件)を含む、優れた性質を有していた。それぞれの本発明の実施例は、60℃における耐熱性試験に合格し、また応力白化を全く、または最小限しか示さなかった。
CPE(CPE−1(TYRIN3615)、CPE−2(TYRIN3611CPE)、CPE−3(TYRIN4211CPE);それぞれDow Chemical Companyから入手可能である。)ならびにエチレン系コポリマー(特にEO86(ENR7086.01 Developmental POE)およびEO80(ENGAGE8480POE);それぞれDow Chemical Companyから入手可能である。)を含む本発明の実施例は、良好な「高周波溶着強度」、良好な耐熱性、および良好な穿刺強度を有していた。従来のPVC系組成物(比較例1)と比較すると、本発明の実施例は、同等の60℃における耐熱性、7MPaを超える同等の溶着強度、および同等の応力白化性能を達成した。さらに、本発明の実施例は、同等のPVC系組成物と比較して、より良好な耐摩耗性をも有していた。本発明の実施例4は、現行のPVC系組成物と比較して、より良好な穿刺強度および耐摩耗性、ならびに同等の引裂強度および溶着強度を示した。「塩素含量11.8重量パーセント」を有する比較例2は、高周波により溶着不可能であった。
本願発明には以下の態様が含まれる。
[1]
下記:
A)塩素化エチレン系ポリマーと、
B)エチレン系ポリマーと
を含む組成物であって、組成物の全塩素含量が、組成物中のポリマーの全重量に対して13重量パーセント以上である組成物。
[2]
組成物の塩素含量が、組成物中のポリマーの全重量に対して13〜40重量パーセントである、上記[1]に記載の組成物。
[3]
成分Aが、成分AおよびBの重量に対して30重量パーセント以上の量で存在する、前記のいずれかに記載の組成物。
[4]
成分Bのエチレン系ポリマーが、60℃を超える、好ましくは70℃を超える融点(Tm)を有する、前記のいずれかに記載の組成物。
[5]
可塑剤を含有しない、前記のいずれかに記載の組成物。
[6]
成分AおよびBが、組成物の重量に対して60重量パーセントを超える、好ましくは65重量パーセントを超える量で存在する、前記のいずれかに記載の組成物。
[7]
成分Bのエチレン系ポリマーが、0.1〜10のメルトインデックス(I )を有する、前記のいずれかに記載の組成物。
[8]
成分Bの前エチレン系ポリマーが、0.855g/cc〜0.910g/ccの密度を有する、前記のいずれかに記載の組成物。
[9]
成分Bのエチレン系ポリマーが、エチレン/α−オレフィンインターポリマーである、前記のいずれかに記載の組成物。
[10]
エチレン/α−オレフィンインターポリマーが、均一に分枝した実質的に線状のエチレン/α−オレフィンインターポリマーである、上記[9]に記載の組成物。
[11]
エチレン/α−オレフィンインターポリマーが、8以上の、好ましくは12以上の、より好ましくは15以上のPRR値を有する、上記[10]に記載の組成物。
[12]
エチレン系ポリマーが、エチレン/α−オレフィンマルチブロックコポリマーである、上記[1]から[8]のいずれかに記載の組成物。
[13]
前記のいずれかに記載の組成物から形成される少なくとも1種の成分を含む物品。
[14]
シートである、上記[13]に記載の物品。
[15]
6MPaを超える、好ましくは7MPaを超える溶着強度を有する、上記[13]または[14]に記載の物品。
Figure 0005886275
Figure 0005886275

Claims (10)

  1. 下記:
    A)塩素化エチレン系ポリマーと、
    B)炭素1000個当り0.01個〜3個の長鎖分枝を有する均一に分枝した実質的に線状のエチレン/α−オレフィンインターポリマー及びエチレン/α−オレフィンマルチブロックコポリマーからなる群から選択されるエチレン系ポリマーと
    を含む組成物であって、
    前記組成物がポリ塩化ビニル、極性ポリマー及び可塑剤を含有せず、
    組成物の全塩素含量が組成物中のポリマーの全重量に対して13〜40重量パーセントである、組成物。
  2. 成分Aが、成分AおよびBの重量に対して30重量パーセント以上の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  3. 成分Bのエチレン系ポリマーが、60℃を超える融点(Tm)を有する、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 成分AおよびBが、組成物の重量に対して60重量パーセントを超える量で存在する、請求項1から3のいずれかに記載の組成物。
  5. 成分Bのエチレン系ポリマーが、0.1〜10のメルトインデックス(I)を有する、請求項1から4のいずれかに記載の組成物。
  6. 成分Bのエチレン系ポリマーが、0.855g/cc〜0.910g/ccの密度を有する、請求項1から5のいずれかに記載の組成物。
  7. エチレン/α−オレフィンインターポリマーが、8以上のPRR値を有する、請求項1に記載の組成物。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の組成物から形成される少なくとも1種の成分を含む物品。
  9. シートである、請求項8に記載の物品。
  10. 6MPaを超える溶着強度を有する、請求項8または9に記載の物品。
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