JP5885515B2 - Rh真空脱ガス装置の終点判定方法 - Google Patents
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Description
真空脱ガス装置では、耐火物を出来るだけ使い切った時点で、当該真空脱ガス装置の整備(炉修)を行うことが望まれているため、精錬処理が終わった時点で耐火物の残厚を予測し、予測した耐火物の残厚が小さいと、真空脱ガス装置に終点(炉修を実施する時期)が来たと判断している。真空脱ガス装置内の耐火物の残厚を予測するような技術として、例えば、特許文献1に示すものがある。
即ち、本発明における課題解決のための技術的手段は、外殻である鉄皮の内側に断熱シートが設けられ、前記断熱シートの内側にパーマ煉瓦としてマグクロ煉瓦が設けられ、前記パーマ煉瓦の内側にウェア煉瓦としてマグカーボン煉瓦又はマグクロ煉瓦が設けられた筒状の真空槽を備えたRH真空脱ガス装置の終点を判定するに際し、前記真空脱ガス装置での精錬処理の終了後、20分以上25分以下となる間に、前記真空槽の鉄皮の温度を測定することとし、前記真空槽の槽底から850〜1450mmの範囲であり且つ円周方向の45〜135度又は225〜315度の範囲の鉄皮の温度が400℃以上となったときに、真空脱ガス装置が終点に達したと判断することを特徴とする。
一般的に、製鋼工程では、転炉等で脱炭処理した溶鋼を二次精錬工程へ搬送して、二次精錬工程にてさらに精錬を行っている。本発明では、例えば、二次精錬工程で行われる溶鋼の真空脱ガス処理において、当該真空脱ガス処理を行う真空脱ガス装置の終点(真空槽内の耐火物の張り替え等を行う炉修を実施する時期)の判定方法を規定するものである。なお、真空脱ガス装置の終点を判定するものであれば、二次精錬工程に限定されない。
図1に示すように、真空脱ガス装置(RH装置)1は、溶鋼2が装入される取鍋3と、真空状態となって溶鋼2内の脱ガスを行う真空槽4とを有している。取鍋3は、転炉の出鋼時に用いられた取鍋と同一のものであって、真空槽4の直下に配置されるようになっている。真空槽4の下部には、取鍋3内の溶鋼2に浸漬させる2本の浸漬管6、6が設けられており、この浸漬管6、6の一方にはArガス等の不活性ガスを吹き込む吹き込み口が設けられている。真空槽4の上部には、当該真空槽4のガスを排気する排気口7が設けられている。
さて、真空脱ガス装置1を用いて精錬するにあたっては、まず、下部槽10の下端に設けた浸漬管6、6を取鍋内の溶鋼2に浸漬する。そして、吹き込み口から不活性ガスを吹き込むと共に、排気口7から真空槽4のガスを排気して真空槽4内を略真空状態したうえで、溶鋼2を真空槽4と取鍋3との間で循環させ、溶鋼2内に存在する水素等のガス成分を除去する精錬処理を行う。
って積み上げられている。
パーマ煉瓦13aとしては、MgOが60質量%以上、Cr2O3が16.5質量%以上を含むマグクロ煉瓦が用いられている。ウェア煉瓦13bとしては、MgOが90質量%以上、Cが6質量%以上を含むマグカーボン煉瓦、又は、マグクロ煉瓦が用いられている。なお、パーマ煉瓦13aやウェア煉瓦13bに用いられるマグクロ煉瓦、マグカーボン煉瓦は当業者常用の耐火物13である。
[鉄皮温度の測定タイミングについて]
真空脱ガス装置1の終点判定を行うにあたっては、まず、溶鋼2を貫流して精錬処理(成分調整、脱ガス処理)を行った後、精錬処理の終了してから、20〜25分を経過するまでに(20分以上25分以下となる間)、真空槽4の鉄皮12の温度を測定し、内部の耐火物13の溶損状態を判定することとしている。
図4は、槽底からの高さと耐火物の溶損速度との関係を示したものである。下部槽10において、高さ方向における耐火物13(ウェア煉瓦13b)の溶損速度を考える。
図4に示すように、槽底から850mm未満の箇所の耐火物の溶損速度は最大でも1.1mm/chである。槽底から850mmを超えると溶損速度は一挙に増加して1.8mm/chとなる。つまり、槽底から850mmを超える箇所では、耐火物の溶損速度は急激に上昇していて、溶損が進む部分であるため、本発明では、槽底から850以上mmの範囲の鉄皮12の温度を測定して、その範囲にある耐火物13の溶損状態を把握することとしている。
50mmの範囲の鉄皮12の温度を測定して、その範囲にある耐火物13の溶損状態を把握することとしている。なお、下部槽10の鉄皮12において、当該鉄皮12が径内方向に絞られ、環流管5、5と鉄皮12とが最も近くなる基点部(屈曲部)16を槽底としている。また、上述したように、槽底から850mm〜1450mmの範囲は、溶損が進む部分であるため、耐火物(ウェア煉瓦)の厚みを他の部分よりも大きくすることが好ましい。
下部槽10において、その周方向における耐火物13(ウェア煉瓦13b)の溶損速度を考える。図5に示すように、下部槽10の水平断面を考え、その断面を上面視したとき、下部槽10の中心及び一対の環流管5、5の中心を通るラインをy軸とし、下部槽10の中心を通り且つy軸と直交するラインをx軸とし、y軸において一方側(紙面上側)を0度とし、他方側(紙面下側)を180度とする。なお、時計回りに角度が増加するものとする。
図7は、鉄皮温度と、耐火物13の残厚との関係をまとめたものである。
箇所があれば、真空脱ガス装置1の終点が到来したと判断する。
つまり、45〜135度の範囲、或いは、225〜315度の範囲のいずれか一方でも、鉄皮温度の最高温度が400℃以上になると、真空脱ガス装置1の終点が来たと判断して、真空脱ガス装置1を整備することとしている。
断熱シート15として、690mm(高さ)×370mm(幅)×10mm(厚み)、又は、670mm(高さ)×370mm(幅)×10mm(厚み)のセラミックシートを用いた。また、MgOを77質量%、SiO2を3質量%、Igrを20質量%を含有しているセラミックシートを用いた。
ウェア煉瓦13bとして、100〜150mm(高さ)×80〜130mm(幅)×400〜600mm(厚み)の台形状のマグクロ煉瓦を用いた。ウェア煉瓦13bとして用いたマグクロ煉瓦の組成は、MgOが50質量%以上、Cr2O3が30質量%以上、その他が20質量%以下のものを用いた。その他とは、Al2O3、SiO2、Fe2O3である。
鉄皮温度の測定は、CHINO製、型番CPA2200のサーモビューアを用いた。放射率は、接触温度計とサーモビューアによる測定結果が一致する0.97としている。このことは、例えば、伝熱光学資料改訂第4版、粗鋼板の測定例、p184、図1(b)、丸善株式会社、1986年発行)に記載された数値と同じである。
実施例及び比較例において、測定場所の高さの欄では、最も鉄皮温度が高い箇所の高さ位置を示しており、測定場所の平面の欄では、最も鉄皮温度が高い箇所の位置を角度で示している。
一方、比較例1〜3では、測定時間や測定場所は本発明で規定した条件を満たすものの、鉄皮温度が400℃未満で終点が来たと判定しているため、ウェア煉瓦13bの残厚が大きく、高寿命とすることができなかった。また、比較例4〜6及び9、10では、測定時間や測定場所が本発明で規定した条件を満たさないだけでなく、鉄皮温度が400℃未満で終点が来たと判定しているため、ウェア煉瓦13bの残厚が大きく、高寿命とすることができなかった。比較例7では、鉄皮温度が400℃以上で終点と判定しているものの、測定時間や測定場所が本発明で規定する条件を満たしていないため、ウェア煉瓦13bの残厚が大きく、高寿命とすることができなかった。比較例8では、前ch測定実施有無の欄に示すように、鉄皮温度を測定していないため、鉄皮12に穴があくまで使用してしまう結果となった。
2 溶鋼
3 取鍋
4 真空槽
5 環流管
6 浸漬管
7 排気口
10 下部槽
11 上部槽
12 鉄皮
13 耐火物
13a パーマ煉瓦
13b ウェア煉瓦
15 断熱シート
Claims (1)
- 外殻である鉄皮の内側に断熱シートが設けられ、前記断熱シートの内側にパーマ煉瓦としてマグクロ煉瓦が設けられ、前記パーマ煉瓦の内側にウェア煉瓦としてマグカーボン煉瓦又はマグクロ煉瓦が設けられた筒状の真空槽を備えたRH真空脱ガス装置の終点を判定するに際し、
前記真空脱ガス装置での精錬処理の終了後、20分以上25分以下となる間に、前記真空槽の鉄皮の温度を測定することとし、
前記真空槽の槽底から850〜1450mmの範囲であり且つ円周方向の45〜135度又は225〜315度の範囲の鉄皮の温度が400℃以上となったときに、真空脱ガス装置が終点に達したと判断することを特徴とするRH真空脱ガス装置の終点判定方法。
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