JP5599358B2 - 溶鋼鍋の管理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、溶鋼鍋に施工した耐火物の残厚によって溶鋼鍋を管理する耐火物の管理方法に関する。
従来より、溶鋼が装入される溶鋼鍋(取鍋)は、例えば、LF装置などの二次精錬設備にて用いられており、二次精錬処理時の様々な要因によって当該溶鋼鍋内の耐火物の溶損が進行する。溶鋼鍋を繰り返し使用することによって耐火物の溶損が進行し、残存厚みが不足すると漏鋼の原因になるため、耐火物の溶損状況を把握し管理することは非常に重要である。そのため、溶鋼鍋の溶損状況を監視したり、補修を行う技術として様々なものが開発されている。
特許文献1では、精錬の際、取鍋の鉄皮のうちスラグライン部に相当する鉄皮の温度を測定し、鉄皮の温度と所定の閾値とを比較し、鉄皮の温度が所定の閾値を上回ったら精錬を中断し、中断した上記二次精錬工程に代えて、取鍋の耐火物のうちスラグライン部に相当する耐火物が溶損し難い他の二次精錬工程での処理を実施している。
特許文献2では、三相交流アーク炉の炉壁ホットスポット局部溶損対策として、電気炉の三相等価回路より各相電流の補正係数を計算で求め、該計算結果に基づいて三相の相電流補正係数を同時に調整している。
また、溶鋼鍋に関する技術ではないものの、耐火物の管理を行うものとして特許文献3や特許文献4に示すものがある。
特許文献3では、耐火物を内張りした樋内に溶融金属を流すに際し、該溶融金属の流面上の雰囲気圧力を変化させ、該溶融金属の液面高さを調整している。また、特許文献3では、溶融金属を流す耐火物で内張りされた樋の上部を密閉部材で覆った空間を設けると共に、該密封部材に、前記空間内の液面高さを検出する距離計と、その検出信号に基づき該液面高さを目標値に一致させている。
特許文献4では、耐火物の残存量予測ステップにおいて、灰溶融炉の灰投入量、投入電力、主灰/飛灰混合率、スラグ温度、冷却水量及び冷却水温度、耐火物温度、炉内温度、電流、電圧から選択された1以上の運転データに基づき前記耐火物の残存量を予測している。
特開2010−17756号公報 特開平10−62077号公報 特開平11−229013号公報 特開2006−145122号公報
特許文献1では、鉄皮の温度が所定の閾値を上回ったときに取鍋の耐火物のうちスラグライン部に相当する耐火物が溶損し難い工程を行うこととしているため、耐火物の溶損を抑制して溶鋼鍋の使用回数を向上させることができる。しかしながら、特許文献1では、処理工程自体を変更しなければならず、製造する鋼種が制限されてしまうという問題がある。
特許文献2でも溶鋼鍋の使用回数を向上させることができるものの、特許文献1と同様に、二次精錬処理工程が制限されてしまうという問題がある。
特許文献3では、溶融金属の液面高さを調整しているため耐火物の局所的な溶損を抑制できる。しかしながら、特許文献3は樋に設けた耐火物に関する技術であるため、実施する前提条件が溶鋼鍋とは全く異なり、溶鋼鍋を用いる技術に適用することができない。
特許文献4では、炉内の耐火物の残存量を推定することが開示されているものの、炉内に設けた耐火物に関する技術であるため、特許文献3と同様に前提条件が異なり、溶鋼鍋
を用いる技術に適用することができない。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、溶鋼鍋の使用回数を確実に向上させることができる溶鋼鍋の耐火物の管理方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
本発明に係る溶鋼鍋の管理方法は、スラグライン部にスラグライン耐火物を施工した溶鋼鍋に溶鋼を装入し、装入された溶鋼に対して電極加熱を用いた二次精錬処理を行うに際し、下記の処理(1)〜処理(3)を行っておき、処理(4)及び処理(5)を行いつつ溶鋼鍋の終点を決定する点にある。
(1)電極加熱を行った際の通電電力量を用いて、スラグライン耐火物の推定残厚を算出可能とする。
(2)スラグライン耐火物の実績残厚と処理(1)を用いて算出した推定残厚とに基づいて、スラグライン耐火物が使用限界なったときの推定残厚を設定する。
(3)溶鋼鍋のスラグライン部に対して、溶鋼の湯面の変化を許容する管理領域を2つ以上設定する。
(4)溶鋼鍋に溶鋼を出鋼したときに溶鋼湯面が、前記2つ以上の管理領域のいずれか1つに入るように出鋼量を設定する。
(5)出鋼量に基づいて溶鋼鍋に溶鋼を装入して二次精錬処理を行い、二次精錬処理後に前記管理領域におけるスラグライン耐火物の推定残厚が、処理(2)で算出した使用限界なったときの推定残厚に達したときに溶鋼鍋の終点とする。
本発明によれば、溶鋼鍋の使用回数を確実に向上させることができる。
溶鋼鍋を示したもので、(a)溶鋼鍋の断面側面図であり、(b)スラグライン部の拡大図である。 溶鋼鍋の管理方法の工程(手順)を示すフローチャートである。 溶鋼鍋において耐火物の補修を行う要因となった各部位の内訳を示したものである。 通電電力量とスラグライン耐火物の残厚との関係図である。 チャージ数とスラグライン耐火物の残厚との関係図である。 通電電力原単位とスラグライン耐火物の溶損速度との関係図である。 スラグライン耐火物の実績残厚とスラグライン耐火物の推定残厚との関係図である。 使用回数が10〜20までの溶鋼鍋において湯面レベルとその発生頻度との関係を示した図である。 出鋼量が90±1tの場合における湯面レベルとその発生頻度との関係を示した図である。 溶鋼鍋のチャージ数(使用回数)と推定残厚の推移をまとめたものであって、(a)第1管理領域の推定残厚の推移、(b)第2管理領域の推定残厚の推移である。
本発明の溶鋼鍋の耐火物の管理方法について説明する。
溶鋼が装入される溶鋼鍋は、転炉から二次精錬装置(溶鋼処理設備)を経て連続鋳造装置までの間の、様々な箇所で用いられる。
この間の様々な箇所で溶鋼鍋は連続的に用いられるが、この溶鋼鍋は使用される毎に溶鋼鍋内に設けた耐火物の溶損が進行することになる。耐火物の溶損が進行すると漏鋼につながるため耐火物の溶損状況の監視、即ち、溶鋼鍋における耐火物の厚みの把握は非常に重要である。
まず、管理を行う溶鋼鍋について説明する。
図1(a)に示すように、溶鋼鍋1は、主に当該溶鋼鍋1の外殻を構成する鉄皮2と、
この鉄皮2の内側に施工された耐火物(定形耐火物、不定形耐火物)3とから構成されている。
詳しくは、鉄皮2の底部側(敷部側)4において稼働面側(溶鋼との接触側)には、キャスタブル等の不定形耐火物(アルミナ不定形)3aが施工されている。鉄皮2の胴部5において稼働面側には、キャスタブル等の不定形耐火物3bが施工されていると共に当該不定形耐火物3bから上方側(スラグライン部6に対応する部分)にはマグネシア等の定形耐火物3cが施工されている。以降、溶鋼鍋1においてスラグライン部6に対応する耐火物のことをスラグライン耐火物3cという。
このような溶鋼鍋1に施工した耐火物3は、特に、二次精錬処理を行った際に溶損することが知られている。二次精錬処理は、電極加熱にて溶鋼やスラグ等を加熱するタイプや真空引きを行うタイプなど様々なものが存在するが、本発明では、二次精錬処理の際に電極加熱を行うASEA(ASEA−SKF)、LF等の装置(処理)を対象としている。
このような電極加熱は、溶鋼湯面又は溶鋼に浮かぶスラグを電極によるアーク放電によって直接加熱を行うものであることから、特に、溶鋼鍋1のスラグライン部6に対応する耐火物(スラグライン耐火物3c)に高温のスラグ等が接触して、スラグライン耐火物3cの溶損が進むことになる。
一方、二次精錬処理において電極加熱を行わないRH等の装置(処理)では、スラグライン部6に対応する耐火物の溶損は、電極加熱に比べてあまり進行しない。なお、二次精錬処理において、電極加熱を用いた精錬と電極加熱を用いない精錬との両方を行う場合も本発明を適用することができる。
上述したように、本発明では、電極加熱を用いた二次精錬処理を行うことを念頭に置き、溶鋼鍋1の使用前(溶鋼鍋1に溶鋼を出鋼する前や二次精錬処理を行う前)に、処理(1)〜(3)までの事前準備を行う。
下記に示す処理(1)〜(3)は、溶鋼鍋1の管理を行うにあたって、耐火物3の監視対象をどこにするか、また、監視対象を設定した後に監視対象の溶損に影響を与える因子(溶損因子)をどれにするか、監視対象と溶損因子とから耐火物3の残厚を推定するのにどのようにするかといったことを決めるものである[図2に示す(1−1)〜(3−3)]。
図2に示した各処理において、左側の数値は処理の大分類を示し、右側の数値は小分類を示している。例えば、図2の(1−1)は、処理(1)において1番目に行う処理を示し、(3−3)は、処理(3)において3番目に行う処理を示している。大分類同士の順番や小分類の同士の順番は、入れ替えが可能であれば、その順番を入れ替えてもよい。
まず、処理(1)〜(3)について説明する。
[処理(1)について]
処理(1)では、電極加熱を行った際の通電電力量を用いてスラグライン耐火物3cの推定残厚Dを算出可能とする。
まず、スラグライン耐火物3cの推定残厚を算出できるようにする理由について説明する。
一般的に電極加熱しながら二次精錬処理を行うと、スラグライン部6(スラグライン耐火物3c)の溶損が進むとされているが、その他に、フリーボード部7、胴部5、敷部4などに対応する耐火物3も溶損する。これらいずれかの各部位の耐火物3の残厚が許容範囲を下回ると、耐火物3の補修(張り替えなど)を行わなければならない。
図3は、溶鋼鍋1において耐火物3の補修(張り替え)を行う要因となった各部位の内訳を示したものである。
図3に示すように、フリーボード部7、スラグライン部6、側壁部5、敷部4のうち、スラグライン部6の耐火物の張り替えを行った割合は、全体の93%を占めていて他の部位に比べて圧倒的に多く、この部位(スラグライン部6)が耐火物3の張り替えの主要因となっている。
そのため、図2に示すように、本発明では、スラグライン耐火物3cを監視対象とし、このスラグライン耐火物3cの残厚を監視することとしている(1−1:溶鋼鍋の使用前
に監視部位を決定する)。
スラグライン耐火物3cの残厚を監視する場合、測定装置を用いて、その残厚を測定することが考えられる。しかしながら、測定装置を用いてスラグライン耐火物3cの残厚を測定することは可能であるが、スラグライン耐火物3cにスラグ、地金等が付着し測定精度が十分でない場合がある。また、スラグライン耐火物3c間の目地部における局所的な凹みを測定装置によって測定することも測定精度に問題がある。さらに、精度を向上させるために、詳細に測定を行う事は、技術的に困難なだけでなく、時間を必要とする。
即ち、スラグライン耐火物3cの残厚を測定装置を用いて測定することは、手間が掛かり多大な時間を費やすことになり、生産性の低下にも繋がるという問題がある。特に、実操業では、溶鋼鍋1を連続的に稼働させることから、1回の処理(1チャージ)毎に測定装置を用いて残厚の測定を行うことは好ましくない。
そこで、本発明では、上述したようにスラグライン耐火物3cの残厚を実測せずに推定することとしている。
スラグライン耐火物3cの残厚を推定するにあたっては、まず、スラグライン耐火物3cの溶損に最も影響を与えている因子(溶損因子)を特定する必要がある。通常、溶損因子は、二次精錬処理の回数(チャージ数)、処理時間、電極加熱を行ったときの通電電力量など様々なものが考えられる。
そこで、発明者らは、スラグライン耐火物3cの溶損に最も影響を与えている因子(溶損因子)を特定するために、各因子(チャージ数、処理時間、通電電力量)と、スラグライン耐火物3cの溶損(残厚)との関係について調査を行った。即ち、スラグライン耐火物3cの張り替え時において、使用後のスラグライン耐火物3cの残厚を測定すると共に各因子の物理量を測定して、これらの相関性を調べた。
図4は、通電電力量とスラグライン耐火物3cの残厚との関係をまとめたもので、図5は、チャージ数とスラグライン耐火物3cの残厚との関係をまとめたものである。
図4に示すように、通電電力量とスラグライン耐火物3cの残厚との関係を見てみると、多少のバラツキはあるものの、通電電力量が増加するにつれてスラグライン耐火物3cの残厚は少なくなる傾向にあり、両者は相関があると言える。
一方、図5に示すように、チャージ数とスラグライン耐火物3cの残厚との関係を見てみると、チャージ数が少ない場合や多い場合であってもスラグライン耐火物3cの残厚は大きなバラツキをもって分布しており、両者には相関が低い(無い)と言える。また、処理時間とスラグライン耐火物3cの残厚との調査においても、チャージ数と同様に相関が低いことを確認した。したがって、図2に示すように、スラグライン耐火物3cの残厚を推定するにあたっては、溶損因子を通電電力量とした(1−2:監視部位において溶損因子を決定する)。
次に、通電電力量(溶損因子)を用いてスラグライン耐火物3cの溶損状態が推定できるように(スラグライン耐火物3cの推定残厚を算出できるように)、通電電力量とスラグライン耐火物3cの残厚について操業実績の調査を行った。図6は、通電電力原単位と、スラグライン耐火物3cの溶損速度との関係をまとめたものである。
即ち、スラグライン耐火物3cの修理を行う際に、まず、スラグライン耐火物3cの実際の残厚(実績残厚)を測定し、この実績残厚と初期施工時のスラグライン耐火物3cの厚みとから溶鋼鍋1を使用したときの実溶損量(溶損量の総合計)を求める。そして、溶損量の総合計を溶鋼鍋1の使用回数(チャージ数)で割ることによって溶損速度を求める。一方、溶鋼鍋1を二次精錬処理で使用したときの総電力量(電極加熱で用いた総電力量)と総処理量(電極加熱での総溶鋼処理量)とから通電電力原単位を求め、これよって溶損速度と通電電力原単位との関係を求めることにより、図6のような通電電力原単位とスラグライン耐火物3cの溶損速度とを作成する。
図6に示すように、通電電力原単位と溶損速度との関係をまとめると、通電電力原単位と溶損速度とは、1次線形式[例えば、y=0.068x+0.235 ・・・(1)]で表すことができ、通電電力量(溶損因子)における単位当たりの溶損量が分かる(1−3:溶損因子における単位当たりの溶損量を求める)。
式(1)に示す如く、通電電力原単位と溶損速度との関係が分かれば、電極加熱後(二次精錬処理後)のスラグライン耐火物3cの推定残厚Dを求めることができる。具体的には、二次精錬後に、当該チャージの電力原単位を式(1)に入力し、当該チャージにおいて溶損した溶損量(yの値)を求める。この溶損量に当該チャ−ジに至るまでの溶損量を加算した値を、施工直後のスラグライン耐火物3cの厚み(初期耐火物厚み)から引くことによって、当該チャージが終了したときのスラグライン耐火物3cの推定残厚Dを求めることができる。スラグライン耐火物3cの推定残厚Dを求める式を一般化すると式(2)のようになる。
以上のように、処理(1)では、スラグライン耐火物3cを監視対象とし、監視対象としたスラグライン耐火物3cの推定残厚を通電電力量から容易に求めることができるようにしておく。
[処理(2)について]
処理(2)では、スラグライン耐火物3cの実績残厚と処理(1)で算出した推定残厚とに基づいてスラグライン耐火物3cが使用限界なったときの推定残厚を設定する(2:監視部位が使用限界になったときの推定残厚を設定する)。
処理(1)で説明したように、1回の処理(1チャージ)毎に測定装置を用いてスラグライン耐火物3cの残厚の測定を行うことは好ましくない。しかしながら、処理(1)にて示したように推定残厚を求めたとしても、実際のスラグライン耐火物3cの残厚(実績残厚)と、推定残厚とでは誤差が発生する可能性があり、その誤差がチャージ毎に蓄積されて大きくなってしまうと、推定残厚のそのものを実績残厚(実際の厚み)であるとして用いることが難しくなる。つまり、チャージ数が多くなるにつれて推定残厚と実績残厚との差が大きくなり易く、推定残厚からスラグライン耐火物3cの実際の限界値を予測することが難しくなる。
そこで、本発明では、実際に操業する際には、処理(1)で示した方法を用いてスラグライン耐火物3cの推定残厚を用いるものの、処理(2)では、処理(1)で求めた推定残厚と実績残厚との両者間で誤差が生じている場合であっても、この推定残厚を用いてスラグライン耐火物3cの管理が行えるように、推定残厚を適用した場合の使用限界を設定することとしている。
まず、処理(2)において推定残厚の使用限界を設定するため、事前準備としてスラグライン耐火物3cの張り替え時におけるスラグライン耐火物3cの実績残厚を使用後耐火物を回収して実測することによって測定する。また、張り替え時におけるスラグライン耐火物3cの推定残厚を処理(1)と同じ方法で求める。そして、スラグライン耐火物3cの実績残厚とスラグライン耐火物3cの推定残厚とを実績データとして保存しておく。
図7は、張り替え時におけるスラグライン耐火物3cの実績残厚と、スラグライン耐火物3cの推定残厚とをまとめたものである。
図7に示すように、張り替え時においてスラグライン耐火物3cの実績残厚とスラグライン耐火物3cの推定残厚とを見ると、例えば、実測残厚が30mmとなり使用限界に達したとき、推定残厚は30mmから40mmまでのケースがある。また、実測残厚が40mmとなり使用限界に達したとき、推定残厚は30mmから45mmまでのケースがある。
これから分かるように、張り替え時において実績残厚と推定残厚との違いを考慮すると、少なくとも張り替え時において推定残厚が一番大きなケースでの値(図7の最大値)を、推定残厚を用いるときの使用限界とすれば、実績残厚と推定残厚とに誤差が生じても、推定残厚を用いてスラグライン耐火物3cを管理することができる。例えば、実際のスラグライン耐火物3cの使用限界(実使用限界値)を30mmと設定したときは、推定残厚の使用限界値(推定使用限界値)を40mmとする。
なお、実使用限界値を幾らかに設定するかは、操業実績を考慮して設定すればよく20mmであってもよい。また、推定使用限界値の設定においては、図7に示すような実績データを予め解析して、実使用限界値と推定使用限界値との関係を示す図7の臨界線Lに示すような関数を求めて、関数で得られる推定使用限界値を用いてもよい。
[処理(3)について]
上述したように、処理(2)においてスラグライン耐火物3cが使用限界なったときの推定残厚(推定使用限界値)を設定した後は、処理(3)では、溶鋼鍋1のスラグライン部6に対して溶鋼の湯面(湯面レベル)の変化を許容する管理領域を2つ以上設定する。
従来では、溶鋼を溶鋼鍋1に装入したときの溶鋼の湯面レベルは、転炉や電気炉などの精錬炉から出鋼した出鋼量や溶鋼鍋1の使用回数に応じて自然に変動するものとし、溶鋼の湯面をスラグライン部6のどの位置にもってくるかという設定は積極的に行っていないのが実情であった。
つまり、溶鋼鍋1のスラグライン部6において、湯面レベルをこの範囲(管理領域)内に確実に持ってゆくという考えはなかった。ゆえに、スラグライン耐火物3cの一部分のみが溶鋼又はスラグとの接触によって激しく溶損することがあり、局所的に溶損したスラグライン耐火物3cの残厚が律速となり、スラグライン耐火物3cの張り替えを行うといったことが生じていた。
そのため、本発明では、スラグライン部6において湯面レベルの変動を許容するため管理領域を積極的に且つ複数個設けることとし、管理領域内にて湯面レベルを管理することとした。
さて、図1(b)に示すように、電極加熱によって二次精錬処理を行ったとき、スラグSと溶鋼8とスラグライン耐火物3cとが交わる点P(3重点)が特に高温となる。それ故、スラグライン耐火物3cにおいて、この3重点Pに対応する部分が最も溶損し易いと考えられることから、本発明では3重点Pの位置を湯面レベルとし、この3重点Pが管理領域内に入るように管理を行うこととしている。
このような湯面レベルを狙うための管理領域を設定するに際し、湯面レベルがどのような因子によって変動しているか変動因子を決定(把握)する必要がある(3−1:湯面レベルの変動因子を決定する)。様々な検証の結果、次に示す要因で湯面レベルが変動していることが分かった。
例えば、転炉や電気炉などの精錬炉において、吹錬などによりスラグ内に溶鋼内の鉄成分が取り込まれる(酸化ロス)ことにより歩留が変化して出鋼量が変化すると、溶鋼鍋1の内容積が同じでも湯面レベルが変化する。また、溶鋼鍋1の使用回数が増加するにつれてスラグライン部6だけでなく側壁部5や敷部4等の耐火物3a,3bも溶損するため、溶鋼鍋1の内容積が増加し、その結果、受鋼量(出鋼量)が同じであっても湯面レベルが低下する。即ち、湯面レベルの変動因子は、出鋼量と溶鋼鍋使用回数が主要因である。そこで、主要因での湯面レベルの変動幅を求めた(3−2:変動因子における湯面レベルの変動幅を求める)。
図8は、使用回数が10〜20までの溶鋼鍋1における湯面レベルの分布をまとめたものである。図8に示すように、略同じ使用回数の溶鋼鍋1(使用回数=10〜20回)であっても出鋼量等の変動により、湯面レベルは740〜820mmの範囲で変動している。
図9は、出鋼量が90±1tの場合における湯面レベルの分布を調べたものである。図9に示すように、出鋼量が略同じ溶鋼鍋1であっても耐火物3の溶損によって内容量が変化し、湯面レベルは760〜860mmの範囲で変動している。即ち、湯面レベルは、出鋼量の変動によって80mm変動すると共に使用回数によって100mm変動する。
管理領域(管理領域の幅)を設定するにあたっては、出鋼量と溶鋼鍋使用回数との両方の影響を考慮する必要があるため、出鋼量による湯面レベルの変化量(80mm)と使用回数による湯面レベルの変化量(100mm)とを加算した180mmとしている(3−3:湯面レベルの変動幅を管理領域に適用する)。
処理(3)では、図1(b)に示すように、スラグライン部6において180mmの幅を有する管理領域A,Bを2つ設けることとしている。即ち、スラグライン部6を側面から見たとき、スラグライン部6の上端から下側へ向かって180mmとなる範囲を1つめの管理領域(第1管理領域A)とし、第1管理領域Aの下端からさらに下側に向かって180mmとなる範囲を2つめの管理領域(第2管理領域B)とし、第1管理領域Aの推定
使用限界値と第2管理領域Bの推定使用限界値とは同じ値としている。
図1(b)に示すように、第1管理領域Aと第2管理領域Bは上下方向(縦方向)に隣接させているが、第1管理領域Aの上下位置をどの位置にするか、第2管理領域Bの上下位置をどの位置にするのかは、スラグライン部6の上下の長さに応じて適宜設定すればよい。なお、より多くの溶鋼を処理するためには、出来る限り、管理領域を上端側(開口部側)にすることが好ましい。
後述するように、あるチャージでは湯面レベルが第1管理領域A内になるように出鋼量を調整し、またあるチャージでは湯面レベルが第2管理領域B内となるように、スラグライン部6を複数の管理領域に分割することによって、スラグライン耐火物3cの溶損を分散できるため溶鋼鍋1の寿命を向上させることができる。スラグライン部6を2つの管理領域に分けているが、これに限定されず、さらに複数の管理領域に分けてもよい。使用回数や出鋼量の影響による湯面レベルの変動幅を小さくすれば、さらに管理領域を増加させることができる。
処理(1)〜処理(3)をまとめると、まず、処理(1)にて、スラグライン耐火物3cの溶損速度と通電電力量との実績データを予め作成して、通電電力量からスラグライン耐火物3cの推定算厚を求めることができるようにし、処理(2)にて、図7に示すようなスラグライン耐火物3cの推定残厚と実測残厚との実績データを予め作成して、その上で、溶鋼鍋1を使用するときの推定使用限界値の設定を行う。そして、処理(3)にて湯面レベルの変動幅に基づき、管理領域の幅や数の設定を行う。
以上のような処理(1)〜(3)の事前準備が終了すると、処理(4)、処理(5)によって溶鋼鍋1の管理をしながら二次精錬処理を行うと共に溶鋼鍋1の終点を決定する[図2の処理(4)〜処理(5−5)]。
[処理(4)について]
処理(4)では、溶鋼鍋1に溶鋼を出鋼したときに溶鋼湯面(湯面レベル)が管理領域内となるように出鋼量を設定する(4:湯面レベルが管理領域内になるように出鋼量を決定する。)
例えば、溶鋼を溶鋼鍋1に装入したときに、湯面レベルが第1管理領域A内になるように精錬炉(転炉や電気炉)における出鋼量を設定したり、湯面レベルが第2管理領域B内になるように精錬炉における出鋼量を設定する。ここで、出鋼量の設定は、精錬炉における出鋼量と各管理領域との関係により行う。例えば、湯面レベルが第1管理領域Aのセンター(第1管理領域Aにおける上下方向の中央部)になる出鋼量、湯面レベルが第2管理領域Bのセンター(第2管理領域Bにおける上下方向の中央部)になる出鋼量を、操業実績から表1に示すように予め求めておき、表1に示すような操業実績から管理領域に対応して設定する。
出鋼量を正確に設定するためには、表1に示したように精錬炉における歩留(装入量に対して出鋼できる割合)を操業実績から予め求めておき、その上で、精錬炉に装入する溶銑等の装入量を決定すればよい。例えば、第1管理領域Aを使用する場合は、出鋼量が94tとなるように精錬炉への装入量を96tとし、第2管理領域Bを使用する場合は、出鋼量が85tとなるように装入量を87tとする。
なお、出鋼量や歩留に影響を与える因子(操業因子)は、精錬炉に投入する副原料、吹錬時間、処理中の鉄分装入量(鉄鋼石など)、目標成分値などがあることから、これらの操業因子を加味して装入量を決定してもよく、当然の如く表1の数値に限定されない。
出鋼量を設定するに際して、第1管理領域Aと第2管理領域Bとのどちらを狙って操業するかは、予め操業のスケジュールによって定めておいてもよいし、後述するように、第1管理領域A又は第2管理領域Bのいずれか1つが使用できない状態になったときは、使用できる管理領域に対応して出鋼量を設定することが好ましい。
[処理(5)について]
処理(5)では、処理(4)で定めた出鋼量に基づいて溶鋼鍋1に溶鋼を装入して二次精錬処理を行い、二次精錬処理後に管理領域におけるスラグライン耐火物3cの推定残厚
が、処理(2)で算出した使用限界なったときの推定残厚(推定使用限界値)に達したときに溶鋼鍋1の終点とする。
具体的には、精錬炉から溶鋼鍋1に溶鋼を出鋼して、当該溶鋼鍋1を二次精錬処理を行う処理設備に移動させて電極加熱によって溶鋼の精錬処理を行う。この二次精錬処理では、例えば、ASEA−SKFプロセスにて三相交流方式にて電極加熱を行うと共に電磁誘導によって溶鋼を攪拌しながら精錬を行った。なお、二次精錬処理は、ここで例示したものに限定されず、電極加熱を行うものであれば、どのようなものであってもよい。
また、処理(5)では、二次精錬処理後に使用した通電電力原単位(電極加熱を行うために使用した通電電力量を溶鋼重量で割った値)の実績値に基づいて、今回使用した管理領域でのスラグライン耐火物3cの推定残厚D(管理領域内で最も溶損していると思われる部分の残厚)を求める。例えば、使用したのが第1管理領域Aであれば、当該チャージにおける通電電力量を式(1)に代入して、当該チャージの溶損量を求め、式(2)によって、第1管理領域Aのスラグライン耐火物3cの推定残厚Dを求める(5−1:溶鋼鍋の使用後において各管理領域の推定残厚を求める)。
次に、各管理領域におけるスラグライン耐火物3cの推定残厚Dと処理(2)で求めた推定使用限界値とを比較し、各管理領域における使用可能回数(残り使用できる回数)の見直しを行う(5−2:各管理領域における使用可能回数の見直しを行う)。
例えば、第1管理領域Aにおいてスラグライン耐火物3cの推定残厚Dが推定使用限界値よりも小さいときは、第1管理領域Aの使用可能回数は0回となる。また、スラグライン耐火物3cの推定残厚Dが推定使用限界値よりも大きい場合であっても、スラグライン耐火物3cの推定残厚Dが推定使用限界値とほぼ同じで、仮に、次のチャージ(次チャージ)を行った場合、次チャージのスラグライン耐火物3cの推定残厚Dが推定使用限界値よりも小さくなることが明らかなときは、第1管理領域Aの使用可能回数は0回となる。このような判定は、図5に示したような溶損速度を用いて行えばよく、例えば、スラグライン耐火物3cの推定残厚Dと推定使用限界値との差が3.0mm未満であれば、次チャージにおける推定残厚Dが推定使用限界値を超える可能性が高いことが予測できる。
また、第1管理領域Aにおいてスラグライン耐火物3cの推定残厚Dが推定使用限界値よりも大幅に大きいときは、使用可能回数は1回以上となる。
このような管理領域の使用可能回数の見直しは、全ての管理領域で行う。例えば、上述したように第1管理領域Aと第2管理領域Bとがある場合には、両方の管理領域の使用可能回数の見直しを行う。
次に、各管理領域における使用可能回数の見直しを行った後は、複数の管理領域のうち、使用可能回数が0回となった管理領域があるか否かを判定する(5−3:使用可能回数が0回となった管理領域はあるか?)。
ここで、使用可能回数が0回となった管理領域が無い場合は、処理(4)に戻り、同じ溶鋼鍋1を用いることとし、精錬炉による処理から二次精錬処理を繰り返す。
一方、使用可能回数が0回となった管理領域が1つでもある場合は、複数の管理領域のうち使用可能回数が1回以上となっている管理領域があるか否かを判定する(5−4:使用可能回数が1回以上となっている管理領域はあるか?)。
使用可能回数が1回以上の管理領域が存在する場合は、処理(4)に戻る。この場合、当然に使用可能回数が0回となった管理領域は使用せず、管理可能回数が1回以上ある管理領域を使用する。例えば、第1管理領域Aの使用可能回数が0回で第2管理領域Bの使用可能回数が1回以上であるときは、使用可能回数が1回以上である第2管理領域Bを用いて処理を行う。
使用可能回数が1回以上となっている管理領域が無い場合は、溶鋼鍋1の終点であると判定して溶鋼鍋1を修理に出す(5−5:溶鋼鍋を修理に出す)。例えば、第1管理領域Aも第2管理領域Bも使用可能回数が0回であるとき、二次精錬後、溶鋼鍋1を連続鋳造設備に移動し、溶鋼鍋1内の溶鋼を連続鋳造設備のタンディッシュなどに注入(排出)して溶鋼鍋1の溶鋼を空にした後、溶鋼鍋1を鍋整備工場に移動して、溶鋼鍋1内の耐火物の補修(張り替えなど)補修を行う。溶鋼鍋1の修理では、溶鋼鍋1内の溶鋼を排出後に
修理に出せばよいので、溶鋼の排出先は連続鋳造設備に限定されない。
処理(5)をまとめると、二次精錬処理後に使用した管理領域におけるスラグライン耐火物3cの推定残厚Dを求め、この推定残厚Dと推定使用限界値とを比較して、管理領域における使用可能回数の見直しを行う。そして、使用可能回数が1回以上ある管理領域が存在すれば、使用可能回数が1回以上ある管理領域を用いて各処理を行う。一方。使用可能回数が1回以上ある管理領域が存在しない場合は、溶鋼鍋1を修理に出す。
図10は、本発明の処理にて処理を行った溶鋼鍋1のチャージ数(使用回数)と推定残厚Dの推移をまとめたものである。図10(a)は、第1管理領域Aの推定残厚Dの推移で、図10(b)は、第2管理領域Bの推定残厚Dの推移である。
なお、推定使用限界値は、図7に示したように40mmとした。なお、精錬炉は転炉とし、処理する溶鋼量は90t/チャージとし、二次精錬処理は取鍋精錬設備(ASEA−SEK)とし、溶鋼温度調節等のためにアーク放電による電極加熱を行った。溶鋼鍋1のスラグライン耐火物3cは、MgOを主体としてCを加えた定形耐火物(定形煉瓦)を用いた。
図10に示すように、まず、1〜9チャージは第1管理領域Aを用いて処理(精錬→出鋼→二次精錬)を行い、その後、10チャージから25チャージは、第2管理領域Bを用いて処理を行った。このように、第1管理領域Aと第2管理領域Bとを交互に使用しながら処理を進め、57チャージを終了した時点で第2管理領域Bにおける推定残厚D推定使用限界値に達したので、以降、第2管理領域Bを用いずに第1管理領域Aを用いて処理を続けた。その結果、67チャージを終了した時点で第1管理領域Aにおける推定残厚Dが推定使用限界値に達したため、溶鋼鍋1の終点と判断し、溶鋼鍋1の修理を行った。
従来通りに管理領域を設けずに溶鋼鍋1を使用した場合は使用回数が50回であったのに対し、本発明のようにスラグライン部6を第1管理領域Aと第2管理領域Bとに分けて使用した結果、溶鋼鍋1の使用回数を67回にすることができ、溶鋼鍋1の使用回数を非常に向上させることができた。即ち、本発明によれば、スラグライン部6において適正な管理領域を複数設定して、各管理領域内に溶鋼の湯面レベルがくるように処理を行っているため、二次精錬処理は従来通り制限することなく、そのまま行っても溶鋼鍋1の使用回数(寿命)を非常に長くすることができた。
なお、処理において第1管理領域Aと第2管理領域Bとのどちらを使用するかは、操業のスケジュールに対応して予め設定しておいてもよいし、操業を行っていきながらスラグライン耐火物3cの溶損状況を考慮しながら適宜設定してもよいし、或いは、操業のスケジュールに対応して予め設定しておきつつスラグライン耐火物3cの溶損状況が変化すれば当該溶損状況を考慮して使用する領域の切り替えを行っても良い。
なお、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な事項を採用している。
1 溶鋼鍋
2 鉄皮
3 耐火物
3aスラグライン耐火物
4 敷部
5 胴部
6 スラグライン部
7 フリーボード部
8 溶鋼
A 第1管理領域
B 第2管理領域
S スラグ
P 3重点(湯面レベル)

Claims (1)

  1. スラグライン部にスラグライン耐火物を施工した溶鋼鍋に溶鋼を装入し、装入された溶鋼に対して電極加熱を用いた二次精錬処理を行うに際し、下記の処理(1)〜処理(3)を行っておき、処理(4)及び処理(5)を行いつつ溶鋼鍋の終点を決定することを特徴とする溶鋼鍋の管理方法。
    (1)電極加熱を行った際の通電電力量を用いて、スラグライン耐火物の推定残厚を算出可能とする。
    (2)スラグライン耐火物の実績残厚と処理(1)を用いて算出した推定残厚とに基づいて、スラグライン耐火物が使用限界なったときの推定残厚を設定する。
    (3)溶鋼鍋のスラグライン部に対して、溶鋼の湯面の変化を許容する管理領域を2つ以上設定する。
    (4)溶鋼鍋に溶鋼を出鋼したときに溶鋼湯面が、前記2つ以上の管理領域のいずれか1つに入るように出鋼量を設定する。
    (5)出鋼量に基づいて溶鋼鍋に溶鋼を装入して二次精錬処理を行い、二次精錬処理後に前記管理領域におけるスラグライン耐火物の推定残厚が、処理(2)で算出した使用限界なったときの推定残厚に達したときに溶鋼鍋の終点とする。
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