JP5885300B2 - 液滴吐出ヘッドおよびノズル面のメンテナンスシステム - Google Patents

液滴吐出ヘッドおよびノズル面のメンテナンスシステム Download PDF

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Description

本発明は液滴吐出ヘッドおよびノズル面のメンテナンスシステムに係り、特に、複数のヘッドモジュールを繋ぎ合わせて形成される液滴吐出ヘッドおよびノズル面のメンテナンスシステムに関する。
画像記録装置、例えば、インクジェット記録装置で用いられるインクジェットヘッドのノズル面には、使用により余剰インク、または、メンテナンス時の洗浄液がノズル面に付着する。そのため、余剰インクや洗浄液をいかに効率よく除去するかが、インクジェットヘッドの寿命や信頼性、印字性能、被記録媒体への汚損の有無に非常に重要な課題となっている。
例えば、下記の特許文献1には、インク吐出口面を撥インク性に処理し、その周辺をインク吐出方向に突出した親インク性部材で保護し、メンテナンス位置で多孔質弾性体を押圧することで、余剰インクを回収・除去する装置が記載されている。
また、特許文献2には、複数個のヘッドモジュールを一列に配置し、ライン化したラインヘッドの一例として、ワイパーブレードの摺動によって、ノズル面に付着したインクをワイピングし、このワイピングしたインクをインクジェット記録ヘッドの長手方向側面に沿って設けたインク吸収体に吸収させる液体吐出装置が記載されている。
特開2006−44163号公報 特開2008−143039号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている装置では、メンテナンス部材だけで液を回収しているため、ノズル周りの凹凸機構の形状により余剰インクを完全に回収することが出来ず、インクが吐出面に残留していた。そのため、次吐出の際に、吐出曲がりやサテライトを引き起こしたり、残存インクの落下を引き起こしたりする原因となっていた。
また、特許文献2に記載されている装置では、ヘッドモジュールのつなぎ目に溝を設けており、この溝にインクが溜まりやすくなっているため、ワイパーブレードとラインヘッドの長手方向の側面に設けられた吸収体、すなわち、メンテナンス部材の通過方向と平行に設けられた吸収体だけでは、溝に溜まったインクを完全に除去することは出来なかった。インクを除去しきれなかった場合、それらが集まり落下し、記録媒体の汚損を引き起こす原因となっていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、液滴吐出ヘッドのノズル面に付着するインクおよび洗浄液を効率よく回収することができる液滴吐出ヘッドおよびノズル面のメンテナンスシステムを提供することを目的とする。
本発明は前記目的を達成するために、液体を吐出する複数のノズルが配置されたヘッドモジュールを複数連続して繋ぎ合わせた液滴吐出ヘッドであって、繋ぎ合わせたヘッドモジュール同士の間に、多孔質構造を有する吸収性部材を備え、吸収性部材は、吸収性部材の形状を維持する形状維持部材に包まれており、形状維持部材は、隣り合うヘッドモジュールと接することで、ヘッドモジュールの位置を決定することができるスペーサーである液滴吐出ヘッドを提供する。
本発明によれば、繋ぎ合わせたヘッドモジュール間に多孔質構造を有する吸収性部材を備えているので、ヘッドモジュールのノズル面に残った余剰のインク、または、メンテナンス時の洗浄液をヘッドモジュール間の吸収性部材で吸収させることができる。また、吸収性部材は多孔質構造を有しているので、毛管圧により、容易に吸収させることができる。したがって、ノズルの回りに付着した余剰のインク、洗浄液を容易に除去することができる。
また、吸収性部材が形状維持部材に包まれているので、吸収性部材が変形することを防止することができ、また、吸収性部材がヘッドモジュールに当たることにより、吸収したインクおよび洗浄液の再放出を防止することができる。
また、形状維持部材を隣り合うヘッドモジュールと当接することで、ヘッドモジュールの位置決めを行うことができるスペーサーとして用いることができる。したがって、ヘッドモジュール交換後のヘッドモジュールの位置決めを容易に行うことができる。
本発明の他の態様に係る液滴吐出ヘッドは、形状維持部材が金属性、または、樹脂性の材料で形成されていることが好ましい。
本発明の他の態様に係る液滴吐出ヘッドによれば、形状維持部材を金属性、または、樹脂性の材料で形成することにより、より強固の形状維持部材を作製することができるので、吸収性部材の形状変化を防止することができる。
本発明の他の態様に係る液滴吐出ヘッドは、形状維持部材は、つなぎ合わせたヘッドモジュール間に着脱可能で配置されていることが好ましい。
本発明の他の態様に係る液滴吐出ヘッドによれば、形状維持部材をヘッドモジュール間に着脱可能で配置されているため、吸収性部材の交換を容易に行うことができる。
本発明の他の態様に係る液滴吐出ヘッドは、形状維持部材のヘッドモジュールと当接する当接部が、隣り合うヘッドモジュール間の距離を直径とする円形であることが好ましい。
本発明の他の態様に係る液滴吐出ヘッドによれば、形状維持部材のヘッドモジュールと当接する当接部を隣り合うヘッドモジュール間の距離を直径とする円形としているので、ヘッドモジュール間の幅方向に複数の形状維持部材を配置することで、吸収性部材を配置することができる。そのため、単独の部材で形状維持部材を形成した場合は、ヘッドモジュール間の位置を決められるように、ヘッドモジュールの幅方向全域において精度よく製造する必要があるが、形状維持部材を複数とすることで、単独の部材で形成した場合と比較し、個々形状維持部材の精度が低くてもヘッドモジュールの位置を決定することができる。
本発明の他の態様に係る液滴吐出ヘッドは、形状維持部材のノズルと反対側に吸収性部材を大気開放する開口部を備えることが好ましい。
本発明の他の態様に係る液滴吐出ヘッドによれば、形状維持部材に吸収性部材を大気開放する開口部を備えているので、吸収性部材が吸収した液体の蒸発を促進させることができ、吸収性部材の交換頻度を下げることができる。
本発明の他の態様に係る液滴吐出ヘッドは、形状維持部材の開放部側にドライエアを流すことが好ましい。
本発明の他の態様に係る液滴吐出ヘッドによれば、形状維持部材の開口部側にドライエアを流しているので、吸収性部材の乾燥を効率良く行うことができ、吸収した液体の蒸発を促すことができる。
本発明の他の態様に係る液滴吐出ヘッドは、形状維持部材は取っ手を有することが好ましい。
本発明の他の態様に係る液滴吐出ヘッドによれば、形状維持部材に取っ手を設けることで、形状維持部材と吸収性部材を容易に取り外すことができ、形状維持部材、吸収性部材の交換を容易に行うことができる。
本発明の他の態様に係る液滴吐出ヘッドは、吸収性部材は取っ手を有することが好ましい。
本発明の他の態様に係る液滴吐出ヘッドによれば、吸収性部材に取っ手を設けることで、吸収性部材のみの交換を容易に行なうことができる。
本発明の他の態様に係る液滴吐出ヘッドは、ヘッドモジュールの側面が、親水性であることが好ましい。
本発明の他の態様に係る液滴吐出ヘッドによれば、ヘッドモジュールの側面を親水性としているので、ノズル面に付着した余剰のインク、および、洗浄液をヘッドモジュール間に引き込むことができる。そして、吸収性部材で吸収し、除去することで効率良く液体の除去を行うことができる。
本発明は前記目的を達成するために、上記記載の液滴吐出ヘッドと、液滴吐出ヘッドのヘッドモジュールの配置方向に沿って、ノズルが形成されたノズル面を払拭する払拭装置と、を備えたノズル面のメンテナンスシステムを提供する。
本発明によれば、ヘッドモジュールの配置方向に沿ってノズル面を払拭する払拭装置を備え、吸収性部材は、ヘッドモジュール間に幅方向に備えられている。したがって、ノズル面を払拭すると、払拭方向のヘッドモジュール間に設けられた吸収性部材で余剰のインクまたは洗浄液を吸収させることができるので、効率良くノズル面の払拭を行なうことができる。
本発明の液滴吐出ヘッドおよびノズル面のメンテナンスシステムによれば、複数の繋ぎ合わせたヘッドモジュールの間に、多孔質構造を有する吸収性部材を備えているので、この吸収性部材にノズル面に付着した余剰のインク、洗浄液を吸収性部材で吸収することができるので、ノズル面に付着した液体を効果的に除去することができる。
インクジェット記録装置の全体構成図である。 図1に示すインクジェットヘッドの構成例を示す平面図である。 図2の一部拡大図である。 図2に示すヘッドモジュールの平面透視図である。 インクジェットヘッドのヘッドモジュールの繋ぎ合わせ部の側面図である。 形状維持部材の実施形態を示す平面図、正面図、および、側面図である。 形状維持部材の他の実施形態を示す平面図、正面図、および、側面図である。 吸収部材の実施形態を示す図である。 インクジェット記録装置の描画部の概略構成を示す側面図である。 インクジェット記録装置の描画部の正面図である。
以下、添付図面に従って本発明に係る液滴吐出ヘッドおよびノズル面のメンテナンスシステムの好ましい実施の形態について説明する。なお、以下では、液滴吐出ヘッドの一例として、インクジェットヘッドについて説明する。また、このインクジェットヘッドを有するインクジェット記録装置について説明する。
≪インクジェット記録装置の全体構成≫
まず、インクジェット記録装置の全体構成について説明する。図1は、インクジェット記録装置の全体構成を示した構成図である。
このインクジェット記録装置10は、描画部16の圧胴(描画ドラム70)に保持された記録媒体24(便宜上「用紙」と呼ぶ場合がある。)にインクジェットヘッド72M、72K、72C、72Yから複数色のインクを打滴して所望のカラー画像を形成する圧胴直描方式のインクジェット記録装置であり、インクの打滴前に記録媒体24上に処理液(ここでは凝集処理液)を付与し、処理液とインク液を反応させて記録媒体24上に画像形成を行なう2液反応(凝集)方式が適用されたオンデマンドタイプの画像形成装置である。
図示のように、インクジェット記録装置10は、主として、給紙部12、処理液付与部14、描画部16、乾燥部18、定着部20、および排出部22を備えて構成される。
(給紙部)
給紙部12は、記録媒体24を処理液付与部14に供給する機構であり、当該給紙部12には、枚葉紙である記録媒体24が積層されている。給紙部12には、給紙トレイ50が設けられ、この給紙トレイ50から記録媒体24が一枚ずつ処理液付与部14に給紙される。
本例のインクジェット記録装置10では、記録媒体24として、紙種や大きさ(用紙サイズ)の異なる複数種類の記録媒体24を使用することができる。給紙部12において各種の記録媒体をそれぞれ区別して集積する複数の用紙トレイ(不図示)を備え、これら複数の用紙トレイの中から給紙トレイ50に送る用紙を自動で切り換える態様も可能であるし、必要に応じてオペレータが用紙トレイを選択し、若しくは交換する態様も可能である。なお、本例では、記録媒体24として、枚葉紙(カット紙)を用いるが、連続用紙(ロール紙)から必要なサイズに切断して給紙する構成も可能である。
(処理液付与部)
処理液付与部14は、記録媒体24の記録面に処理液を付与する機構である。処理液は、描画部16で付与されるインク中の色材(本例では顔料)を凝集させる色材凝集剤を含んでおり、この処理液とインクとが接触することによって、インクは色材と溶媒との分離が促進される。
図1に示すように、処理液付与部14は、給紙胴52、処理液ドラム54、および処理液塗布装置56を備えている。処理液ドラム54は、記録媒体24を保持し、回転搬送させるドラムである。処理液ドラム54は、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)55を備え、この保持手段55の爪と処理液ドラム54の周面の間に記録媒体24を挟み込むことによって記録媒体24の先端を保持できるようになっている。処理液ドラム54は、その外周面に吸着穴を設けるとともに、吸着穴から吸引を行なう吸引手段を接続してもよい。これにより記録媒体24を処理液ドラム54の周面に密着保持することができる。
処理液ドラム54の外側には、その周面に対向して処理液塗布装置56が設けられる。処理液塗布装置56は、処理液が貯留された処理液容器と、この処理液容器の処理液に一部が浸漬されたアニックスローラと、アニックスローラと処理液ドラム54上の記録媒体24に圧接されて計量後の処理液を記録媒体24に転移するゴムローラとで構成される。この処理液塗布装置56によれば、処理液を計量しながら記録媒体24に塗布することができる。
処理液付与部14で処理液が付与された記録媒体24は、処理液ドラム54から中間搬送部26を介して描画部16の描画ドラム70へ受け渡される。
(描画部)
描画部16は、描画ドラム(第2の搬送体)70、用紙抑えローラ74、およびインクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yを備えている。描画ドラム70は、処理液ドラム54と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)71を備える。描画ドラム70に固定された記録媒体24は、記録面が外側を向くようにして搬送され、この記録面にインクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yからインクが付与される。
インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yはそれぞれ、記録媒体24における画像形成領域の最大幅に対応する長さを有するフルライン型のインクジェット方式の記録ヘッド(インクジェットヘッド)とすることが好ましい。インク吐出面には、画像形成領域の全幅にわたってインク吐出用のノズルが複数配列されたノズル列が形成されている。各インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yは、記録媒体24の搬送方向(描画ドラム70の回転方向)と直交する方向に延在するように設置される。
描画ドラム70上に密着保持された記録媒体24の記録面に向かって各インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yから、対応する色インクの液滴が吐出されることにより、処理液付与部14で予め記録面に付与された処理液にインクが接触し、インク中に分散する色材(顔料)が凝集され、色材凝集体が形成される。これにより、記録媒体24上での色材流れなどが防止され、記録媒体24の記録面に画像が形成される。
なお、本例では、CMYKの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組合せについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能であり、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
描画部16で画像が形成された記録媒体24は、描画ドラム70から中間搬送部28を介して乾燥部18の乾燥ドラム76へ受け渡される。
(乾燥部)
乾燥部18は、色材凝集作用により分離された溶媒に含まれる水分を乾燥させる機構であり、図1に示すように、乾燥ドラム76、および溶媒乾燥装置78を備えている。
乾燥ドラム76は、処理液ドラム54と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)77を備え、この保持手段77によって記録媒体24の先端を保持できるようになっている。
溶媒乾燥装置78は、乾燥ドラム76の外周面に対向する位置に配置され、複数のIRヒータ82と、各IRヒータ82の間にそれぞれ配置された温風噴出しノズル80とで構成される。
各温風噴出しノズル80から記録媒体24に向けて吹き付けられる温風の温度と風量、各IRヒータ82の温度を適宜調節することにより、様々な乾燥条件を実現することができる。
また、乾燥ドラム76の表面温度は50℃以上に設定されている。記録媒体24の裏面から加熱を行なうことによって乾燥が促進され、定着時における画像破壊を防止することができる。なお、乾燥ドラム76の表面温度の上限については、特に限定されるものではないが、乾燥ドラム76の表面に付着したインクをクリーニングするなどのメンテナンス作業の安全性(高温による火傷防止)の観点から75℃以下(より好ましくは60℃以下)に設定されることが好ましい。
乾燥ドラム76の外周面に、記録媒体24の記録面が外側を向くように(即ち、記録媒体24の記録面が凸側となるように湾曲させた状態で)保持し、回転搬送しながら乾燥することで、記録媒体24のシワや浮きの発生を防止でき、これらに起因する乾燥ムラを確実に防止することができる。
乾燥部18で乾燥処理が行なわれた記録媒体24は、乾燥ドラム76から中間搬送部30を介して定着部20の定着ドラム84へ受け渡される。
(定着部)
定着部20は、定着ドラム84、ハロゲンヒータ86、定着ローラ88、およびインラインセンサ90で構成される。定着ドラム84は、処理液ドラム54と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)85を備え、この保持手段85によって記録媒体24の先端を保持できるようになっている。
定着ドラム84の回転により、記録媒体24は記録面が外側を向くようにして搬送され、この記録面に対して、ハロゲンヒータ86による予備加熱と、定着ローラ88による定着処理と、インラインセンサ90による検査が行なわれる。
ハロゲンヒータ86は、所定の温度(例えば、180℃)に制御される。これにより、記録媒体24の予備加熱が行なわれる。
定着ローラ88は、乾燥させたインクを加熱加圧することによってインク中の自己分散性熱可塑性樹脂微粒子を溶着し、インクを皮膜化させるためのローラ部材であり、記録媒体24を加熱加圧するように構成される。具体的には、定着ローラ88は、定着ドラム84に対して圧接するように配置されており、定着ドラム84との間でニップローラを構成するようになっている。これにより、記録媒体24は、定着ローラ88と定着ドラム84との間に挟まれ、所定のニップ圧(例えば、0.15MPa)でニップされ、定着処理が行なわれる。
また、定着ローラ88は、熱伝導性の良いアルミなどの金属パイプ内にハロゲンランプを組み込んだ加熱ローラによって構成され、所定の温度(たとえば60〜80℃)に制御される。この加熱ローラで記録媒体24を加熱することによって、インクに含まれる熱可塑性樹脂微粒子のTg温度(ガラス転移点温度)以上の熱エネルギーが付与され、熱可塑性樹脂微粒子が溶融される。これにより、記録媒体24の凹凸に押し込み定着が行なわれるとともに、画像表面の凹凸がレベリングされ、光沢性が得られる。
なお、図1の実施形態では、定着ローラ88を1つだけ設けた構成となっているが、画像層厚みや熱可塑性樹脂微粒子のTg特性に応じて、複数段設けた構成でもよい。
一方、インラインセンサ90は、記録媒体24に定着された画像について、チェックパターンや水分量、表面温度、光沢度などを計測するための計測手段であり、CCDラインセンサなどが適用される。
上記の如く構成された定着部20によれば、乾燥部18で形成された薄層の画像層内の熱可塑性樹脂微粒子が定着ローラ88によって加熱加圧されて溶融されるので、記録媒体24に固定定着させることができる。また、定着ドラム84の表面温度を50℃以上に設定することで、定着ドラム84の外周面に保持された記録媒体24を裏面から加熱することによって乾燥が促進され、定着時における画像破壊を防止することができるとともに、画像温度の昇温効果によって画像強度を高めることができる。
また、インク中にUV硬化性モノマーを含有させた場合は、乾燥部で水分を充分に揮発
させた後に、UV照射ランプを備えた定着部で、画像にUVを照射することで、UV硬化性モノマーを硬化重合させ、画像強度を向上させることができる。
(排出部)
図1に示すように、定着部20に続いて排出部22が設けられている。排出部22は、排出トレイ92を備えており、この排出トレイ92と定着部20の定着ドラム84との間に、これらに対接するように渡し胴94、搬送ベルト96、張架ローラ98が設けられている。記録媒体24は、渡し胴94により搬送ベルト96に送られ、排出トレイ92に排出される。
また、図には示されていないが、本例のインクジェット記録装置10には、上記構成の他、各インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yにインクを供給するインク貯蔵/装填部、処理液付与部14に対して処理液を供給する手段を備えるとともに、各インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yのクリーニング(ノズル面のワイピング、パージ、ノズル吸引等)を行なうヘッドメンテナンス部や、用紙搬送路上における記録媒体24の位置を検出する位置検出センサ、装置各部の温度を検出する温度センサなどを備えている。
図2は、ヘッド72の構造例を示す平面図であり、ヘッド72をノズル面72A側から見た図である。また、図3は図2の一部拡大図である。
図2に示すように、ヘッド72はn個のヘッドモジュール72−i(i=1,2,3,…,n)を長手方向(記録媒体24(図1参照)の搬送方向と直交する方向)に沿ってつなぎ合わせた構造を有し、記録媒体の全幅に対応する長さにわたって複数のノズル(図2中不図示)が設けられている。
各ヘッドモジュール72−iは、ヘッド72における短手方向の両側からヘッドモジュール支持部材72Bによって支持されている。また、ヘッド72の長手方向における両端部はヘッド支持部材72Dによって支持されている。
図3に示すように、各ヘッドモジュール72−i(n番目のヘッドモジュール72−n)は、複数のノズルがマトリクス状に配列された構造を有している。図3において符号151Aを付して図示した斜めの実線は、複数のノズルが一列に並べられたノズル列を表している。
図4(a)は、ヘッドモジュール72−iの平面透視図であり、図4(b)はその一部の拡大図である。
記録媒体24上に形成されるドットピッチを高密度化するためには、ヘッド72におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例のヘッドモジュール72−iは、図4(a)、(b)に示すように、インク吐出口であるノズル151と、各ノズル151に対応する圧力室152等からなる複数のインク室ユニット(記録素子単位としての液滴吐出素子)153を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(記録媒体24の搬送方向と直交する方向;主走査方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
各ノズル151に対応して設けられている圧力室152は、その平面形状が概略正方形となっており、対角線上の両隅部の一方にノズル151が設けられ、他方に供給口154が設けられている。なお、圧力室152の形状は、本例に限定されず、平面形状が四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態
があり得る。
かかる構造を有するインク室ユニット153を図4(b)に示す如く、主走査方向に沿う行方向および主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向に沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。
即ち、主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット153を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd×cosθとなり、主走査方向については、各ノズル151が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。
なお、本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されず、副走査方向に一列のノズル列を有する配置構造など、様々なノズル配置構造を適用できる。
図5は、ヘッドモジュール72−i同士の繋ぎ合わせ部の側面図である。図5に示すように、ヘッドモジュール72−iの間は、多孔質加工した吸収部材102を備える。
吸収部材102を備えることにより、余剰のインク、洗浄液を吸収部材102で吸収することができる。吸収部材102で余剰のインクを吸収させることにより、ヘッドモジュール72−i間にインクが溜まり固まりとなり固着物となり、ノズル面72Aを傷つけることを防止することができる。また、吸収部材102で吸収することにより、ヘッドモジュール72−i間に溜まったインクが、液体のまま落下することを防止することができる。
また、ヘッドモジュール72−iの吸収部材102を有する側の側面104には親水処理が施されていることが好ましい。親水化処理を施すことにより、ヘッドモジュール72−iのつなぎ目の隙間において、親水端面がノズル面の液滴を隙間に引き込み、吸収部材102の毛管圧により余剰インクおよび洗浄液を吸収し、除去することができる。
吸収部材102は、図5に示すように、形状維持部材106で保持されてヘッドモジュール72−iの間に設けられている。吸収部材102を図5に示すような形状維持部材106で包むことで、吸収部材102の変形を軽減することができ、吸収部材102がヘッドモジュール72−iに押されることにより。吸収したインクおよび洗浄液が再放出することを防ぐことができる。また、形状維持部材106は、ヘッドモジュール72−i間に着脱可能で配置されている。形状維持部材106を着脱可能に配置することで、形状維持部材106の交換、吸収部材102の交換を容易に行うことができる。
図6は、形状維持部材の実施形態を示す図である。図6(a)は、図5に示す形状維持部材106の平面図、正面図、および側面図である。図6(a)に示す形状維持部材106は、ヘッドモジュール72−iに当接する当接部132と、吸収部材102を挟持して保持する側部134からなっている。形状維持部材106は、ヘッドモジュール72−iの短手方向のほぼ全域にわたり配置されるように設けられており、形状維持部材106の、ノズル面との反対側が密閉されている。また、図6(a)においては、形状維持部材106に取っ手126を設け、ヘッドモジュール72−iの繋ぎ部からの形状維持部材106の取り外しを容易にすることができ、形状維持部材106および吸収部材102の交換作業を簡易化することができる。また、形状維持部材106は高剛性の部材で形成されているため、ヘッドモジュール72−iを交換し、インクジェットヘッド72を組み立てる際、形状維持部材106の当接部132を両側のヘッドモジュール72−iの当接面105(図5に記載)に当接することで、ヘッドモジュールの位置を精度良く組み立てることができ、位置決め精度を保障することができる。このように、形状維持部材106をヘッドモジュール72−iの交換時のスペーサーとして利用することができるので、ヘッドモジュール72−iの交換作業を簡略化することができる。
また、形状維持部材106は少なくとも、ノズル面側が開放されており、開放されたノズル面側から吸収部材102でインク、洗浄液を吸収することができれば良いが、形状維持部材106の側部134をメッシュ状にする、または、穴を設けることで、形状維持部材106の側部134側からも吸収部材102にインクおよび洗浄液を吸収させることができるので、好ましい。
図6(b)は、形状維持部材108をビス型としたものであり、形状維持部材108の上部(インクジェットヘッドのノズル面の反対側)を密閉したものである。図6(b)に示すように、形状維持部材108をビス型とし、このビス型の形状維持部材108を、ヘッドモジュール72−iの繋ぎ合わせ部の短手方向に複数設置することで、インクおよび洗浄液の吸収を行うことができる。図6(b)のように、形状維持部材108をビス型とし、複数設けることで、図6(a)に示す形状維持部材106と比較し、ヘッドモジュール72−iの短手方向全域に精度良く作成する必要がないので、ヘッドモジュール72−iの位置決め精度をより確保しやすくすることができる。
図6(c)に示す形状維持部材110、図6(d)に示す形状維持部材112は、図6(a)、(b)に示す形状維持部材106、108の上部(形状維持部材をヘッドモジュール間に設置した際のノズル面72Aと反対側)に開放部140を設けたものである。形状維持部材110、112ように、上部を開放することで、吸収部材102に吸収した液体の乾燥を促すことができるので、吸収部材102の交換作業の回数を減らすことができる。さらに、形状維持部材110、112の上方にドライエアを送風することにより、吸収部材102からの乾燥を促進させることができる。
図6(e)は、形状維持部材114を、吸収部材102を挟むように分離した構成としたものである。図6(e)に示すように、形状維持部材114を分離する構成とすることで、吸収部材102を挟む長さlを調節することができる。したがって、用いられる吸収部材102の厚みに適した長さlに調節することができる。
図6(f)は、分離した形状維持部材116の間に、バネ、ネジなどの長さ調節部材128を設けたものである。長さ調節部材128を設けることにより、形状維持部材116の剛性を高くすることができる。
図6(g)は、形状維持部材118の下部(インクジェットヘッドのノズル面側)に爪130を備える構成としたものである。爪130を供えることにより、形状維持部材118に設けられた吸収部材102が落下することを防止することができる。
なお、図6(e)〜(g)に示す形状維持部材についても、形状維持部材をヘッドモジュール72−i間に設置した際のノズル面との反対側が開放されているので、吸収部材102からの液体の乾燥を促進させることができる。
図6(h)、図7(i)、(j)の形状維持部材120、122、124は、図6(a)〜(g)までの形状維持部材のヘッドモジュールとの当接部132のみとした構成である。形状維持部材の当接部132のみの構成とすることで、シンプルな構成で取り扱いを容易にすることができる。なお、図6(h)は、図6(c)の側部134を外したものであり、図7(j)は、図6(d)の側部134を外したものである。また、図7(i)は、図6(h)の形状維持部材120に長さ調節部材128を設けたものであり、吸収部材102を保持する位置を固定することができ、形状維持部材122の剛性を高くすることができる。
形状維持部材の材質としては、SUSなどの耐腐食性金属材料、エポキシ樹脂やアクリル系光硬化性樹脂材料などの樹脂材料を挙げることができる。形状維持部材の材質を剛性の高い材質とすることにより、側部134を有する実施形態においては、吸収部材102の変形を防止することができ、また、吸収部材が押されて吸収したインクおよび洗浄液が再放出することを防止することができる。
ヘッドモジュール72−iの側面に施す親水化処理の方法としては、励起光を照射する表面改質方法により行うことができる。励起光としては、紫外線または酸素プラズマなどのエネルギー線を用いることができる。
図8は、吸収部材102の形状の一例を示す図である。図8(a)は円筒型の吸収部材102aであり、これは、図6(b)、(d)などで示すビス型の形状維持部材108、112,124に用いることができる、また、図8(b)は、シート型の吸収部材102bであり、図6(a)、(h)などのT字型の形状維持部材106、または、直方体型の形状維持部材120に用いることができる。また、図8(c)の吸収部材102c、図8(d)の吸収部材102dは、図7(b)、(a)を四角錐型、円錐型としたものであり、図8(c)、(d)の吸収部材を使用することで、形状維持部材との間に隙間を設けることで、毛管圧を大きくし、液吸収効率を向上させることができる。また、吸収部材102は、孔138を有しているので、毛管圧により液体の吸収を促進させることができる。
また、図5に示すように、吸収部材102に別部材としてに取っ手136を設けることで、吸収部材102のみの交換作業を簡略化することもできる。
吸収部材102としては、高給水性樹脂SAP(Super Absorbent Polymer)として一般的である、ポリアクリル酸塩系、ポリスルホン酸塩系、無水マレイン酸塩系ポリアクリルアミド系、ポリビニルアルコール系、ポリエチレンオキサイド系などの材料を加工し、内部および表面を多孔質加工した吸収部材を挙げることができる。
吸収部材102の加工方法としては、凍結乾燥機を用いた液体の状態変化を利用したフリーズドライ法、ソルトリーチングに代表される選択溶解法、吸水性粒子の焼結、MEMS(Micro Electro Mechanical System)に代表される微細加工技術により加工することができる。
例えば、ソルトリーチング法としては、吸収部材の材料となる樹脂を有機溶媒に溶解した液に、塩化ナトリウムなどの塩を加えた後、固化し、その後、水中に浸して塩を取り除くことで、塩の部分に孔が形成され、多孔質体を形成することができる。選択溶解法においては、塩の代わりに樹脂を固める段階では溶媒に溶けず、あとで水で取り除くことができるものであれば、利用することができ、例えば、砂糖なども使用することができる。
また、フリーズドライ法は、樹脂材料が溶解した溶液を凍結させ、これを高真空化に保存することにより、溶媒を昇華させることができ、溶媒が昇華した部分に孔が形成され、多孔質体を形成することができる。
吸水性粒子の焼結は、吸水性粒子を加熱することで、吸水性粒子が徐々に接着し、吸水性粒子間の隙間が孔となり、多孔質材料を形成することができる。微細加工技術としては、シリコンなどの半導体を加工する技術などのように、エッチングなどにより孔を形成することで多孔質体を形成することができる。
≪メンテナンス部の説明≫
次にメンテナンス部の説明をする。図9は、インクジェット記録装置の描画部の概略構成を示す側面図である。
描画ドラム70は、その回転軸218の両端部を一対の軸受222に軸支されて回転自在に設けられている(図10参照)。一対の軸受222は、インクジェット記録装置の本体フレーム220に設けられており、この一対の軸受222に回転軸218の両端部が軸支されることにより、描画ドラム70は水平に取り付けられる(水平な設置面に対して回転軸218が平行に取り付けられる。)。
4本のインクジェットヘッド72M、72K、72C、72Yは、描画ドラム70の回転軸218を中心とした同心円上に一定の間隔をもって放射状に配置され、図10に示すように、ヘッド支持フレーム240に取り付けられて、描画ドラム70の周囲に配置される。
ヘッド支持フレーム240は、描画ドラム70の回転軸218と直交して設けられた一対のサイドプレート242L、242Rと、その一対のサイドプレート242L、242Rを上端部で連結する連結フレーム244とで構成されている。
一対のサイドプレート242L、242Rは、板状に形成されており、描画ドラム70を挟んで互いに対向するように配置されている。この一対のサイドプレート242L、242Rの内側には、各インクジェットヘッド72M、72K、72C、72Yを取り付けるための取付部246M、246K、246C、246Yが設けられている(図10では、便宜上、取付部246Yのみ図示)。
取付部246C、246M、246Y、246Kは、描画ドラム70の回転軸218を中心とした同心円上に一定の間隔をもって放射状に配置されている。各インクジェットヘッド72M、72K、72C、72Yは、その両端に形成された被取付部248M、248K、248C、248Y(図10では、便宜上、被取付部248Yのみ図示)を取付部246M、246K、246C、246Yに固定することにより、ヘッド支持フレーム240に取り付けられる。そして、このヘッド支持フレーム240に取り付けられることにより、各インクジェットヘッド72M、72K、72C、72Yが、描画ドラム70の回転軸218を中心とした同心円上に一定の間隔をもって放射状に配置される。
ヘッド支持フレーム240は、図示しないガイドレールにガイドされて、描画ドラム70の回転軸218と平行にスライド移動自在に設けられている。そして、図示しないリニア駆動機構(たとえば、送りネジ機構など)に駆動されて、図10に実線で示す「画像記録位置」と図10に破線で示す「メンテナンス位置」との間を移動する。
各インクジェットヘッド72M、72K、72C、72Yは、ヘッド支持フレーム240を画像記録位置に位置させると、描画ドラム70の周囲に配置され、画像記録可能な状態になる。
メンテナンス位置は、各インクジェットヘッド72M、72K、72C、72Yが描画ドラム70から退避する位置に設定される。このメンテナンス位置には、各インクジェットヘッド72M、72K、72C、72Yを保湿するための保湿ユニット250が設けられる。
保湿ユニット250には、各インクジェットヘッド72M、72K、72C、72Yのノズル面を覆うキャップ252M、252K、252C、252Y(図10では、便宜上、キャップ252Yのみ図示)が備えられている。装置を長時間停止する場合などは、このキャップ252M、252K、252C、252Yでノズル面が覆われる。これにより、乾燥による不吐出が防止される。
なお、このキャップ252M、252K、252C、252Yには、図示しない加圧・吸引機構が備えられており、ノズル内を加圧・吸引できるように構成されている。
また、このキャップ252M、252K、252C、252Yには、図示しない洗浄液供給機構が備えられており、内部に洗浄液を供給できるように構成されている。
キャップ252M、252K、252C、252Yの下方位置には廃液トレイ254が配置されている。キャップ252M、252K、252C、252Yに供給された洗浄液は、この廃液トレイ254に廃棄され、廃液回収配管256を介して廃液タンク258に回収される。
画像記録位置とメンテナンス位置との間には、各インクジェットヘッド72M、72K、72C、72Yのノズル面72AM、72AK、72AC、72AYを清掃するためのノズル面清掃装置260が設けられている。各インクジェットヘッド72M、72K、72C、72Yは、メンテナンス位置から画像記録位置に移動する過程で、または、画像記録位置からメンテナンス位置に移動する過程で、このノズル面清掃装置260によってノズル面72AM、72AK、72AC、72AYが清掃される。
図10に示すように、ノズル面清掃装置260は、洗浄液付与装置(洗浄液噴射部)262とノズル面払拭装置264とを備えて構成されている。
洗浄液付与装置262は、画像記録位置からメンテナンス位置に向かって移動する各インクジェットヘッド72M、72K、72C、72Yのノズル面72AM、72AK、72AC、72AYに洗浄液を付与する。
ノズル面払拭装置264は、洗浄液が付与された各インクジェットヘッド72M、72K、72C、72Yのノズル面72AM、72AK、72AC、72AYに払拭ウエブを押圧当接させて、ノズル面72AM、72AK、72AC、72AYを払拭する。
洗浄液付与装置262とノズル面払拭装置264は、ヘッド支持フレーム240の移動経路上に配置される。この際、ノズル面払拭装置264が洗浄液付与装置262に対してメンテナンス位置側に配置される。これにより、各インクジェットヘッド72M、72K、72C、72Yを画像記録位置からメンテナンス位置に移動させた際、洗浄液の付与後に払拭ウエブでノズル面72AM、72AK、72AC、72AYを払拭することができる。
図10に示すように、ノズル面払拭装置264は、インクジェットヘッド72の長手方向に沿って払拭する。インクジェットヘッド72の長手方向に沿って払拭することにより、払拭方向のヘッドモジュール72−i間に吸収部材102を備えているので、洗浄液、余剰インクをノズル面払拭装置で払拭しながら、吸収部材に効率良く吸収させることができる。
10…インクジェット記録装置、12…給紙部、14…処理液付与部、16…描画部、18…乾燥部、20…定着部、22…排出部、24…記録媒体、70…描画ドラム、72…インクジェットヘッド、72A…ノズル面、72B…ヘッドモジュール支持部材、102…吸収部材、104…側面、105…当接面、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124…形状維持部材、126、136…取っ手、128…長さ調節部材、130…爪、132…当接部、134…側部、138…孔、140…開放部、151…ノズル、260…ノズル面清掃装置、262…洗浄液付与装置、264…ノズル面払拭装置

Claims (10)

  1. 液体を吐出する複数のノズルが配置されたヘッドモジュールを複数連続して繋ぎ合わせた液滴吐出ヘッドであって、
    繋ぎ合わせた前記ヘッドモジュール同士の間に、多孔質構造を有する吸収性部材を備え
    前記吸収性部材は、前記吸収性部材の形状を維持する形状維持部材に包まれており、
    前記形状維持部材は、隣り合う前記ヘッドモジュールと接することで、前記ヘッドモジュールの位置を決定することができるスペーサーである液滴吐出ヘッド。
  2. 前記形状維持部材が金属性、または、樹脂性の材料で形成されている請求項に記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 前記形状維持部材は、繋ぎ合わせた前記ヘッドモジュール間に着脱可能で配置されている請求項1または2に記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 前記形状維持部材の前記ヘッドモジュールと当接する当接部が、隣り合う前記ヘッドモジュール間の距離を直径とする円形である請求項1から3のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 前記形状維持部材の前記ノズルと反対側に前記吸収性部材を大気開放する開口部を備える請求項1から4のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  6. 前記形状維持部材の前記開口部側にドライエアを流す請求項に記載の液滴吐出ヘッド。
  7. 前記形状維持部材は取っ手を有する請求項1から6のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  8. 前記吸収性部材は取っ手を有する請求項1からのいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  9. 前記ヘッドモジュールの側面が、親水性である請求項1からのいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  10. 請求項1からのいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッドと、
    前記液滴吐出ヘッドの前記ヘッドモジュールの配置方向に沿って、前記ノズルが形成されたノズル面を払拭する払拭装置と、
    を備えたノズル面のメンテナンスシステム。
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