JP5884548B2 - 車両の駆動制御装置 - Google Patents
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Description
すなわち、左駆動輪を駆動する駆動モータと、右駆動輪を駆動する駆動モータは、互いに相関なく車輪駆動を行う。このとき、各駆動モータには、個別にフリクションが発生する。なお、フリクション発生要因の一例としては、ロータとステータとの間やベアリング等の回転部位へ浸入した異物の影響や、ギヤ歯面の状態変化・ギヤ歯の噛み合いクリアランスの経時変化等によるギヤ歯面の当たり変化、制御回路やステータコイル等の電気部品への異物影響等がある。
そして、各駆動モータに個別にフリクションが発生することで、各駆動モータにおける損失トルクに差が生じる。そのため、各駆動モータに同じトルク指令を出力しても、左駆動輪の路面に対する左駆動力と、右駆動輪の路面に対する右駆動力との間には違い(左右駆動力差)が生じることとなる。さらに、この左右駆動力差が生じることで、車両の片流れといった意図しない車両挙動が発生するおそれもあった。
前記左駆動手段及び右駆動手段は、前記左右一対の駆動輪を互いに独立して駆動する。
前記フリクション差推定手段は、前記左駆動手段におけるフリクションと、前記右駆動手段におけるフリクションとの、フリクション差を推定する。
前記駆動力制御手段は、前記フリクション差が推定されたとき、前記左右一対の駆動輪の路面に対する駆動力差を低減させる制御を行う。
これにより、右駆動輪の路面に対する駆動力と、左駆動輪の路面に対する駆動力との均衡を図ることができ、車両の片流れ等の意図しない車両挙動の発生を防止して、走行安定性を確保することができる。
実施例1のインホイールモータ車両(車両の一例)の駆動制御装置の構成を、「全体システム構成」、「駆動力制御構成」に分けて説明する。
図1は、実施例1の駆動制御装置が適用されたインホイールモータ車両(車両の一例)を示す全体システム図である。以下、図1に基づいて、インホイールモータ車両の全体システム構成を説明する。
そして、この統合コントローラ91は、上記センサからの入力に応じて、液圧ブレーキユニット3のブレーキアクチュエータ33に液圧ブレーキ作動指令を出力し、インバータ92に電流供給指令を出力し、警告表示器93に警告指令を出力する。
図2は、実施例1の駆動制御装置が適用されたインホイールモータ車両で実行される駆動力制御処理の流れを示すフローチャート(駆動力制御手段)である。以下、駆動力制御構成をあらわす図2の各ステップについて説明する。
ここで「左右回転差制御」とは、左モータ/ジェネレータ2Aに供給される電流と右モータ/ジェネレータ2Bに供給される電流とを、走行状態等に応じて異ならせる制御である。この左右回転差制御では、左右モータ/ジェネレータ2A,2Bに供給される電流が異なるため、左モータ/ジェネレータ2Aからの出力トルクと、右モータ/ジェネレータ2Bからの出力トルクが異なり、駆動輪である左後輪RLと右後輪RRの回転数に差が生じる。
ここで、左前後回転数差ΔN1とは、車体左側の駆動輪(左後輪RL)の回転数と、車体左側の従動輪(左前輪FL)の回転数との差であり、左前輪回転センサ5Aの検出値と左後輪回転センサ6Aの検出値から求められる。
また、右前後回転数差ΔN2とは、車体右側の駆動輪(右後輪RR)の回転数と、車体右側の従動輪(右前輪FR)の回転数との差であり、右前輪回転センサ5Bの検出値と右後輪回転センサ6Bの検出値から求められる。
そして、設定値Aは、車輪スリップが生じたと見なすことができる最小値である。つまり、左前後回転数差ΔN1、又は、右前後回転数差ΔN2の何れか一方が設定値Aより小さい値となれば、車体の左側と右側で路面摩擦係数(路面μ)が異なる状態、いわゆるスプリットμ路を走行していることを示す。
ここで、設定値Bは、左右前輪FL,FRを操舵したときに左後輪RLと右後輪RRとの間に回転数差を生じさせない最大角度(ここでは中立位置)である。つまり、ステアリング機構7が操作されて中立位置に対して回動してしまい、舵角θがこの設定値Bを上回れば、左後輪RLと右後輪RRとの間に生じる回転数差に、操舵による影響を与えてしまうと判断できる。
ここで、駆動輪回転数差ΔN3とは、車体左側の駆動輪(左後輪RL)の回転数と、車体右側の駆動輪(右後輪RR)の回転数との差であり、左後輪回転センサ6Aの検出値と右後輪回転センサ6Bの検出値から求められる。また、設定値Cは、駆動輪回転数差ΔN3が生じたと判断できる最低値であり、ここではほぼ「ゼロ」である。
一方、供給電流差ΔEは、左モータ/ジェネレータ2Aへ供給される供給電流値と、右モータ/ジェネレータ2Bへ供給される供給電流値との差であり、インバータ92から各モータ/ジェネレータ2A,2Bに出力される電流値から求められる。また、設定値Dは、供給電流差ΔEが生じたと判断できる最低値であり、ここではほぼ「ゼロ」である。
ここで、フリクション差の推定は、図3(a)又は図3(b)に示すマップを用いる。すなわち、推定フリクション差は、供給電流差ΔEが設定値D未満の場合には、駆動輪回転数差ΔN3と図3(a)に示すマップに基づいて推定される。一方、駆動輪回転数差ΔN3が設定値C未満の場合には、供給電流差ΔEと図3(b)に示すマップに基づいて推定される。
なお、推定フリクション差と駆動輪回転数差ΔN3との相関関係(図3(a)に示すマップの傾き)は、車速によって異なる。そのため、ここでは、ステップS4において算出した駆動輪回転数差ΔN3を、例えば時速50kmのときの駆動輪回転数差ΔN3´に換算し、推定フリクション差を求める。
このステップS5は、左モータ/ジェネレータ2Aにおけるフリクションと、右モータ/ジェネレータ2Bにおけるフリクションとの、フリクション差を推定するフリクション差推定手段に相当する。
ここで、設定値Eは、左右モータ/ジェネレータ2A,2Bに不具合を生じさせない内部温度の下限値である。
ここで、第2設定値Gは、フリクションが比較的大きいと推定される方のモータ/ジェネレータへの供給電流を増加すれば、更なるフリクション差が生じて走行機能が損なわれると判断できる推定フリクション差の下限値である。
ここで、「フリクションが比較的小さいと推定される方のモータ/ジェネレータ」とは、ステップS4でΔN3≧設定値Cと判断されたときには、回転数の高い車輪を駆動するモータ/ジェネレータである。また、ステップS4においてΔE≧設定値Dと判断されたときには、供給電流値の低いモータ/ジェネレータである。
すなわち、ΔN3≧設定値Cのとき、左後輪RLの回転数が高ければ、この左後輪RLの路面に対する駆動力が高く、左モータ/ジェネレータ2Aにおけるフリクションが比較的小さいと推定できる。一方、右後輪RRの回転数が高ければ、この右後輪RRの路面に対する駆動力が高く、右モータ/ジェネレータ2Bにおけるフリクションが比較的小さいと推定できる。
また、ΔE≧設定値Dのとき、左モータ/ジェネレータ2Aへの供給電流値が低ければ、この左モータ/ジェネレータ2Aの出力トルクは小さいので、左モータ/ジェネレータ2Aにおけるフリクションが比較的小さいと推定できる。一方、右モータ/ジェネレータ2Bへの供給電流値が低ければ、この右モータ/ジェネレータ2Bの出力トルクは小さいので、右モータ/ジェネレータ2Bにおけるフリクションが比較的小さいと推定できる。
また、供給電流の減少量、或いは、液圧ブレーキユニット3による制動量は、ステップS5において推定した推定フリクション差と、図4に示すマップに基づいて設定する。
ここで、第1設定値Fは、推定されたフリクション差が無視できる値の上限値である。つまり、推定フリクション差が車両挙動に影響を与えない値の上限値である。
ここで、「フリクションが比較的大きいと推定される方のモータ/ジェネレータ」とは、ステップS4でΔN3≧設定値Cと判断されたときには、回転数の低い車輪を駆動するモータ/ジェネレータである。また、ステップS4においてΔE≧設定値Dと判断されたときには、供給電流値の高いモータ/ジェネレータである。
すなわち、ΔN3≧設定値Cのとき、左後輪RLの回転数が低ければ、この左後輪RLの路面に対する駆動力が小さく、左モータ/ジェネレータ2Aにおけるフリクションが比較的大きいと推定できる。一方、右後輪RRの回転数が低ければ、この右後輪RRの路面に対する駆動力が小さく、右モータ/ジェネレータ2Bにおけるフリクションが比較的大きいと推定できる。
また、ΔE≧設定値Dのとき、左モータ/ジェネレータ2Aへの供給電流値が高ければ、この左モータ/ジェネレータ2Aの出力トルクは大きくなるので、左モータ/ジェネレータ2Aにおけるフリクションが比較的大きいと推定できる。一方、右モータ/ジェネレータ2Bへの供給電流値が高ければ、この右モータ/ジェネレータ2Bの出力トルクは大きくなるので、右モータ/ジェネレータ2Bにおけるフリクションが比較的大きいと推定できる。
また、供給電流の増加量は、ステップS5において推定した推定フリクション差と、図5に示すマップに基づいて設定する。
実施例1の車両の駆動制御装置における作用を、「供給電流増による駆動力均衡作用」、「供給電流減による駆動力均衡作用」、「駆動力制御の不実行時作用」に分けて説明する。
図6は、実施例1の駆動制御装置が適用されたインホイールモータ車両で、左右駆動輪を個別に駆動したときの推定フリクション差・左駆動輪(RL)の車輪回転数・右駆動輪(RR)側の車輪回転数・左右モータ/ジェネレータへの供給電流値の各特性を示すタイムチャートである。
・左右回転差制御は実行されていない。
・左前後回転数差ΔN1、右前後回転数差ΔN2は、それぞれ設定値A以上の値となっており、車両の左側と右側で路面摩擦係数が異なるスプリットμ路を走行中ではない。
・ステアリング機構7における舵角θは設定値B以下であり、舵角θが、左後輪RLと右後輪RRとの間の生じる回転数差に影響を与えることはない。
つまり、時刻t0〜時刻t1では、推定フリクション差が発生していない、いわゆる正常走行状態である。
つまり、時刻t1〜時刻t2では、推定フリクション差が発生しているものの、発生したフリクション差はごく僅かであり、車両挙動に影響を与えることはなく、無視できる状態である。
なお、このときの供給電流の増加量は、推定フリクション差と、図5に示すマップに基づいて設定する。また、右モータ/ジェネレータ2Bに供給される供給電流値は、変化させずに維持する。
また、左モータ/ジェネレータ2Aにおけるフリクションが著しく増加した場合では、左後輪RLの回転数が著しく低下してしまい、車両の走行機能が損なわれることも考えられる。
さらに、推定フリクション差が著しく増加した場合であっても、供給電流値を増加することで左モータ/ジェネレータ2Aにおいて必要な出力トルクが確保される。これにより、左後輪RLの車輪回転数の低下は抑制され、車両の走行機能の損失を防止することができる。
これにより、フリクションが比較的大きいと推定される方のモータ/ジェネレータ(左モータ/ジェネレータ2A)によって駆動される左後輪RLの路面に対する駆動力を増大する。このため、左右駆動力の均衡を図ると共に、ドライバーの要求トルクを出力することができ、要求駆動力を確保することができる。そして、走行性能の低下を防止することができる。
・モータ/ジェネレータの経時劣化、ばらつきによるフリクション
・フリクションの増加が進行しないもの、又は増加速度が著しく遅いフリクション
・例えば異物の一時的な挟まり等による一過性のフリクション
〈モータ内部温度正常時〉
図6に示す時刻t4において、推定フリクション差が第2設定値Gを上回ると、図2に示すフローチャートにおけるステップS7にてYESと判断され、ステップS8へと進む。このとき、供給電流差ΔE≧設定値Dであり、右モータ/ジェネレータ2Bへの供給電流値が低いため、右モータ/ジェネレータ2Bにおけるフリクションが比較的小さいと推定できる。これにより、右モータ/ジェネレータ2Bに供給される供給電流値を減少する。
なお、このときの供給電流の減少量は、推定フリクション差と、図4に示すマップに基づいて設定する。また、左モータ/ジェネレータ2Aに供給される供給電流値は、変化させずに維持する。
次に、左右モータ/ジェネレータ2A,2Bの内部温度T1,T2のうち、少なくとも一方の温度が設定値Eを上回った場合について説明する。
この結果、フリクション増加の進行を抑制すると共に、モータ/ジェネレータの内部温度上昇を抑制することができる。
〈スプリットμ路走行時〉
次に、インホイールモータ車両1が車両の左側と右側で路面摩擦係数が異なるスプリットμ路を走行している場合を説明する。
これにより、スプリットμ路を走行中では、フリクション差が推定される場合であっても、左右後輪RL,RRの路面に対する左右駆動力差を低減させる制御は実行されない。
すなわち、スプリットμ路走行によって一時的な左右駆動力差が生じた場合には、供給電流値の増減等は行なわれない。この結果、実施例1の駆動力制御処理が不要な場合に供給電流値の増減等が行なわれることで、意図しない車両挙動の発生を防止することができる。
次に、インホイールモータ車両1のステアリング機構7における舵角が大きい場合を説明する。
これにより、ステアリング舵角が大きく、このステアリング操作が左右後輪RL,RRの回転数差に影響を与える場合には、左右後輪RL,RRの路面に対する左右駆動力差を低減させる制御は実行されない。
すなわち、ステアリング操作による一時的な左右駆動力差が生じた場合には、供給電流値の増減等は行なわれない。この結果、実施例1の駆動力制御処理が不要な場合に供給電流値の増減等が行なわれることで、意図しない車両挙動の発生を防止することができる。
実施例1の車両の駆動制御装置にあっては、下記に挙げる効果を得ることができる。
前記左右一対の駆動輪RL,RRを互いに独立して駆動する左駆動手段(左モータ/ジェネレータ)2A及び右駆動手段(右モータ/ジェネレータ)2Bと、
前記左駆動手段2Aにおけるフリクションと、前記右駆動手段2Bにおけるフリクションとの、フリクション差を推定するフリクション差推定手段(ステップS5)と、
前記フリクション差が推定されたとき、前記左右一対の駆動輪RL,RRの路面に対する駆動力差を低減させる制御を行う駆動力制御手段(図2)と、
を備える構成とした。
これにより、一対の左右駆動輪RL,RRを互いに独立して駆動する際、左右の駆動力差を低減し、意図しない車両挙動の発生を防止することができる。
これにより、フリクションが比較的大きいと推定される駆動手段であってもドライバーの要求トルクを出力することができ、要求駆動力を確保して、走行性能の低下を防止することができる。
これにより、フリクション増加の進行が抑制されて、著しい損失トルクを抑えることができ、走行機能の損失を防止することができる。
前記駆動力制御手段(図2)は、前記検出温度が所定値(所定値E)以上になったとき、前記左駆動手段2A又は前記右駆動手段2Bのうち、フリクションが比較的小さいと推定される方により駆動される駆動輪の路面に対する駆動力を減少させる制御を行う構成とした。
これにより、フリクション増加の進行を抑制すると共に、モータ/ジェネレータの内部温度上昇を抑制することができる。
前記駆動力制御手段(図2)は、前記左駆動手段(左モータ/ジェネレータ)2A又は前記右駆動手段(右モータ/ジェネレータ)2Bのうち、フリクションが比較的小さいと推定される方により駆動される駆動輪の路面に対する駆動力を減少させる制御を行うとき、前記警告手段93による警告を実行する構成とした。
これにより、ドライバーに必要以上の高出力運転を抑制するように知らせることができ、フリクション増加の抑制効果を向上することができる。
左右一対の従動輪(左右前輪)FL,FRの回転数を個別に検出する従動輪回転数検出手段(左右前輪回転センサ)5A,5Bと、を有し、
前記駆動力制御手段(図2)は、左右それぞれの前記駆動輪RL,RRと前記従動輪FL,FRとの回転数差がいずれも所定値(設定値A)以上であって、前記フリクション差が推定されたとき、前記左右一対の駆動輪RL,RRの路面に対する駆動力差を低減させる制御を行う構成とした。
これにより、スプリットμ路走行によって一時的な左右駆動力差が生じた場合には、駆動力制御処理を実行しないことで、意図しない車両挙動の発生を防止することができる。
前記駆動力制御手段(図2)は、前記ステアリング7の検出舵角が所定値(設定値B)以下であって、前記フリクション差が推定されたとき、前記左右一対の駆動輪(左右後輪)RL,RRの路面に対する駆動力差を低減させる制御を行う構成とした。
これにより、ステアリング操作による一時的な左右駆動力差が生じた場合には、駆動力制御処理を実行しないことで、意図しない車両挙動の発生を防止することができる。
また、フリクションが比較的小さいと推定される右モータ/ジェネレータ2Bを回生運転し、この右モータ/ジェネレータ2Bによって駆動される右後輪RRに回生ブレーキによる制動力を作用させることで、右後輪RRの路面に対する駆動力を減少してもよい。
しかし、この駆動力制御を行うフリクション差の閾値(第1設定値F)を、例えばモータ/ジェネレータの正常駆動時のフリクション差を閾値としてもよい。なお、正常駆動時のフリクション差とは、製品精度のバラツキによるフリクションとユニット経時劣化によるフリクションとの合計値である。この場合、製品精度のバラツキとユニット経時劣化以外の要因によるフリクションが発生したとき、駆動力制御を実行することとなる。
2A 左モータ/ジェネレータ(左駆動手段)
2B 右モータ/ジェネレータ(右駆動手段)
3 液圧ブレーキユニット
4A,4B 左右後輪温度センサ(温度検出手段)
5A,5B 左右前輪回転センサ(従動輪回転数検出手段)
6A,6B 左右後輪回転センサ(駆動輪回転数検出手段)
7 ステアリング機構(ステアリング)
8 ステアリング角度センサ(舵角検出手段)
9 コントロールユニット
91 統合コントローラ
92 インバータ
93 警告表示器(警告手段)
Claims (6)
- 左右一対の駆動輪と、
前記左右一対の駆動輪を互いに独立して駆動する左駆動手段及び右駆動手段と、
前記左右一対の駆動輪の回転数を個別に検出する駆動輪回転数検出手段と、
左右一対の従動輪の回転数を個別に検出する従動輪回転数検出手段と、
前記左駆動手段におけるフリクションと、前記右駆動手段におけるフリクションとの、フリクション差を推定するフリクション差推定手段と、
左右それぞれの前記駆動輪と前記従動輪との回転数差が、いずれも所定値以上であって、前記フリクション差が推定されたとき、前記左右一対の駆動輪の路面に対する駆動力差を低減させる制御を行う駆動力制御手段と、
を備えることを特徴とする電動車両の駆動制御装置。 - 請求項1に記載された電動車両の駆動制御装置において、
前記駆動力制御手段は、前記左駆動手段又は前記右駆動手段のうち、フリクションが比較的大きいと推定される方により駆動される駆動輪の路面に対する駆動力を増大させる制御を行う
ことを特徴とする電動車両の駆動制御装置。 - 請求項1又は請求項2に記載された電動車両の駆動制御装置において、
前記駆動力制御手段は、前記左駆動手段又は前記右駆動手段のうち、フリクションが比較的小さいと推定される方により駆動される駆動輪の路面に対する駆動力を減少させる制御を行う
ことを特徴とする電動車両の駆動制御装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載された電動車両の駆動制御装置において、
前記左駆動手段及び前記右駆動手段の温度をそれぞれ検出する温度検出手段を有し、
前記駆動力制御手段は、前記温度検出手段によって検出された温度が所定値以上になったとき、前記左駆動手段又は前記右駆動手段のうち、フリクションが比較的小さいと推定される方により駆動される駆動輪の路面に対する駆動力を減少させる制御を行う
ことを特徴とする電動車両の駆動制御装置。 - 請求項3又は請求項4に記載された電動車両の駆動制御装置において、
前記左右一対の駆動輪の路面に対する駆動力を抑制させる警告を行う警告手段を有し、
前記駆動力制御手段は、前記左駆動手段又は前記右駆動手段のうち、フリクションが比較的小さいと推定される方により駆動される駆動輪の路面に対する駆動力を減少させる制御を行うとき、前記警告手段による警告を実行する
ことを特徴とする電動車両の駆動制御装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載された電動車両の駆動制御装置において、
ステアリングの舵角を検出する舵角検出手段を備え、
前記駆動力制御手段は、前記ステアリングの検出舵角が所定値以下であって、前記フリクション差が推定されたとき、前記左右一対の駆動輪の路面に対する駆動力差を低減させる制御を行う
ことを特徴とする電動車両の駆動制御装置。
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