JP5883645B2 - 気泡吸着抑制方法 - Google Patents

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Description

本発明は、乾燥プラスチックセルを用いた免疫分析方法において、当該セル側面への気泡吸着を抑制する方法に関する。
免疫学的分析方法は、血清、血漿、尿、便、髄液等の臨床検査で広く用いられ、近年、簡便・迅速に測定を行うことができることから、反応から測定までを一括して自動で行う自動分析装置が汎用されている。
自動分析装置の中には反応液を入れるセルを洗浄して繰り返し使用するものと、セルを使い捨てにて使用するものがある。使い捨てのセルは乾燥プラスチックセルであることが多い。
乾燥プラスチックセルを用いた自動分析装置では、他の濡れているセルを用いる自動分析装置用の試薬を用いた場合、分析の性能が低下するおそれが数々あった。しかしながら、その原因は解明されておらず、当該問題も解決されていない。
一方、免疫学的分析試薬に界面活性剤を添加する手段は知られているが、マトリックスの影響回避等の反応性を制御する手段や吸光度変化量を増幅する手段として用いられることが多かった(特許文献1、2参照)。
特開2005−241415号公報 特開2006−126166号公報
本発明は、乾燥プラスチックセルを用いた免疫分析方法において、測定精度を向上させるための手段を提供することに関する。
本願発明者は、鋭意研究の結果、乾燥プラスチックセルを用いた免疫分析においては、光照射面であるセルの側面(分光測光面)に気泡が吸着する場合が多く、それが測定精度を低下させていることを見出した。そして、当該気泡の吸着は、反応・測定系内に界面活性剤を存在させることにより容易に抑制できることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の1)〜11)に係るものである。
1)検体中の被測定物質に対し免疫的に反応する免疫分析試薬を用いて、乾燥プラスチックセル中で抗原抗体反応を行い、得られた反応物を光学的に測定する免疫分析方法において、界面活性剤の存在下で反応及び/又は測定を行うことを特徴とする、セル側面への気泡吸着抑制方法。
2)界面活性剤が非イオン界面活性剤である上記1)の方法。
3)界面活性剤がポリオキシエチレン型非イオン界面活性剤である上記1)の方法。
4)反応及び/又は測定系内の界面活性剤の濃度が0.005〜1.000%である上記1)〜3)の方法。
5)免疫分析方法が免疫凝集法である上記1)〜4)の方法。
6)免疫凝集法がラテックス凝集法である上記5)の方法。
7)上記1)の方法に使用される免疫分析試薬であって、界面活性剤を含むことを特徴とする前記免疫分析試薬。
8)界面活性剤が非イオン界面活性剤である上記7)の試薬。
9)界面活性剤がポリオキシエチレン型非イオン界面活性剤である上記7)の試薬。
10)免疫凝集試薬を共に含有する上記7)〜9)の試薬。
11)免疫凝集試薬がラテックス凝集試薬である上記10)の試薬。
本発明の方法によれば、反応・測定系に界面活性剤を存在させるという簡易な手段により、乾燥プラスチックセルの分光測光面への気泡吸着を効果的に抑制することができ、当該セルを用いた自動分析装置における免疫分析において、測定値が安定すると共に測定精度が向上する。これにより、自動分析装置の種類による性能の違いが軽減され、適用可能な自動分析装置の幅が広がる。
以下、本発明の方法について説明する。なお、本明細書中の「%」は特に断りがない限り質量基準(w/v%)を意味する。
本発明のセル側面への気泡吸着抑制方法は、検体中の被測定物質に対し免疫的に反応する免疫分析試薬を用いて、乾燥プラスチックセル中で抗原抗体反応を行い、得られた反応物を光学的に測定する免疫分析方法において、界面活性剤の存在下で反応及び/又は測定を行うものである。
本発明の方法が適用される免疫分析方法とは、検体中の被測定物質に対し免疫的に反応する免疫分析試薬を用いて、乾燥プラスチックセル中で抗原抗体反応を行い、得られた反応物を光学的に測定する分析方法を云う。
当該免疫分析方法の態様としては、公知のいかなる免疫分析方法であってもよいが、中でも免疫凝集法が好ましく、特に不溶性担体粒子としてラテックス粒子を用いるラテックス凝集法が好ましい。免疫凝集法は、抗原或いは抗体を感作した感作粒子の凝集を光学的に検出する方法として周知であり、検出には比濁法又は比色法が好適に用いられる。例えば、セル外部より可視光から近赤外域の光、例えば通常300〜1000nm、好ましくは500〜900nmの光を照射し、吸光度変化又は散乱光の強度変化を検出することにより、当該感作粒子の凝集の程度が測定される。
免疫凝集法により免疫分析を行う場合、用いる不溶性担体粒子は特に限定されず、免疫分析試薬に従来用いられている周知のものであってよい。例えば、ポリエチレンやポリスチレン等のラテックス粒子、アルミナ粒子、シリカ粒子、金コロイド、磁性粒子等の粒子が挙げられる。これらの不溶性担体の中ではラテックス粒子、特にポリスチレンラテックス粒子が好適に用いられる。ラテックス粒子のサイズは特に限定されないが、粒径は30〜600nmであることが好ましい。
免疫凝集法について、被測定物質が抗原である場合を例として一例を示せば、以下のとおりである。
上記した不溶性担体粒子に、測定すべき抗原と免疫的に反応する抗体若しくはその抗原結合性断片を固定化する。固定化の方法も周知であり、物理吸着又は共有結合等の周知の方法により行われる。得られた感作粒子の懸濁液と被検試料とを混合すると、被検試料中に含まれる被測定物質(抗原)によって感作粒子が凝集され、感作粒子懸濁液の吸光度が変化する。この吸光度の変化量(エンドポイント法)又は変化率(レート法)を測定する。測定すべき抗原を種々の既知濃度で含む複数の標準試料を準備し、それらについて上記方法により吸光度の変化量又は変化率を測定する。標準試料中の測定すべき抗原の濃度を横軸、測定された吸光度の変化量又は変化率を縦軸にプロットして検量線を描く。未知の被検試料についても同じ方法により吸光度の変化量又は変化率を測定し、測定結果を上記検量線に当てはめることにより、被検試料中の抗原を定量することができる。
なお、このような免疫凝集法を行う自動装置が種々市販されており、市販の免疫凝集法用自動装置を用いて、容易、簡便に行うことができる。
本発明における免疫分析による被測定物質としては、被測定物質が抗原の場合、例えばCRP(C−反応性蛋白質)、前立腺特異抗原、フェリチン、β−2マイクログロブリン、ミオグロビン、ヘモグロビン、アルブミン、クレアチニン等のタンパク質マーカー、IgG、IgA、IgM等の免疫グロブリン、各種腫瘍マーカー、LDL、HDL、TG等のリポ蛋白、A型インフルエンザウイルス、B型インフルエンザウイルス、RSウイルス(RSV)、ライノウイルス、ロタウイルス、ノロウイルス、アデノウイルス、アストロウイルス、HAV、HBs、HCV、HIV、EBV等のウイルス抗原、クラミジア・トラコマティス、溶連菌、百日咳菌、ヘリコバクター・ピロリ、レプトスピラ、トレポネーマ・パリダム、トキソプラズマ・ゴンディ、ボレリア、レジオネラ属菌、炭疽菌、MRSA等の細菌抗原、細菌等が産生する毒素、マイコプラズマ脂質抗原、ヒト絨毛製ゴナドトロピン等のペプチドホルモン、ステロイドホルモン等のステロイド、エピネフリンやモルヒネ等の生理活性アミン類、ビタミンB類等のビタミン類、プロスタグランジン類、テトラサイクリン等の抗生物質、農薬、環境ホルモン等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。好ましい例として、CRP、前立腺特異抗原、フェリチン、β−2マイクログロブリン及びヘモグロビン等の抗原が挙げられる。
被測定物質が抗体の場合、上記のタンパク質マーカー、各種腫瘍マーカー、リポ蛋白、ウイルス抗原、細菌抗原、細菌等が産生する毒素、ペプチドホルモン、ステロイド、生理活性アミン類、ビタミン類、抗生物質、農薬、環境ホルモン等の抗原と特異的に反応する抗体等が挙げられる。
免疫分析に用いられる検体は、被測定物質を含むものであれば特に限定されないが、血液、血清、血漿、尿、便、唾液、組織液、髄液、ぬぐい液等の体液等又はその希釈物が挙げられ、血液、血清、血漿、尿、便、髄液又はこれらの希釈物が好ましい。
本発明の方法において用いられる乾燥プラスチックセルとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン及びポリプロピレンの共重合体、ポリメチルメタクリレート等の素材で製造された使い捨てタイプのセルで、使用の際には乾燥状態にあるセルを意味する。
本発明における界面活性剤としては、イオン系界面活性剤(アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性イオン系界面活性剤)、及び非イオン系界面活性剤のいずれの界面活性剤を用いることができるが、中でも非イオン系界面活性剤が好ましい。
非イオン系界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレン型、多価アルコール脂肪酸エステル型、多価アルコールアルキルエーテル型、含窒素型等の界面活性剤、非イオン系シリコーン系界面活性剤、非イオン系フッ素系界面活性剤等が挙げられるが、このうちポリオキシエチレン型界面活性剤が好ましい。
ポリオキシエチレン型界面活性剤としては、例えば、ポリ(オキシエチレン)アルキルエーテル、ポリ(オキシエチレン)アルキルフェニルエーテル、ポリ(オキシエチレン)ポリ(オキシプロピレン)アルキルエーテル、ポリ(オキシエチレン)脂肪酸エステル、ポリ(オキシエチレン)ソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。
このうち、ポリ(オキシエチレン)アルキルエーテルとしては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等の、炭素数12以上のアルキル基を有するポリ(オキシエチレン)アルキルエーテルを好ましく例示することができる。また斯かるアルキル基は、直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよい。
ポリ(オキシエチレン)脂肪酸エステルとしては、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエートを好ましく例示することができる。
ポリ(オキシエチレン)ソルビタン脂肪酸エステルとしては、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポロオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレートを好ましく例示することができる。
多価アルコール脂肪酸エステル型界面活性剤としては、例えばプロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。
多価アルコールアルキルエーテル型界面活性剤としては、例えばアルキルポリグリコキシド等を例示することができる。含窒素型界面活性剤としては、アルキルジエタノールアミド、アルキルアミンオキシド等が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン等を例示することができる。また、斯かる変性シリコーンの構造としては、側鎖変形型、両末端変性型(ABA型)、片末端変性型(AB型)、両末端側鎖変性型、直鎖ブロック型(ABn型)、分岐型等に分類されるが、いずれの構造のものであってもよい。
また、アニオン系界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸エステル型、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル型、アルキルベンゼンスルフォン酸型、脂肪酸型、ナルタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物型、ポリカルボン酸型、ポリスチレンスルホン酸型等が挙げられ、カチオン系界面活性剤としては、例えばアミン型、メチル型、ベンジル型、第4級アンモニウム型等が挙げられ、両性イオン系界面活性剤としては、例えばアルキルベタイン型、アルキルアミンオキサイド型等が挙げられる。
本発明の方法において、当該界面活性剤は、抗原抗体反応の開始から抗原抗体反応量の検出・定量が終了するまでのいずれかの段階で界面活性剤が反応及び/又は測定系(「反応・測定系」とも称する)内に含まれていればよいが、抗原抗体反応の開始から検出・定量までの間に亘って含まれていることが好ましい。
従って、界面活性剤は、抗原抗体反応の開始前又は開始と同時に反応系内に添加するのが好ましい。具体的には、検体を希釈する際に添加してもよいし、抗体又は抗原と検体とを混合する際に添加してもよい。
また、免疫分析に用いる各種試薬に予め界面活性剤を含有させることでもよく、本発明は斯かる界面活性剤を含有した免疫分析試薬を提供するものでもある。
ここで、免疫分析に用いる各種試薬としては、例えば、検体希釈液、抗体/抗原希釈液、固相化抗体/抗原、感作粒子懸濁液、洗浄液、酵素液、基質液、検量線作成用の被検物質標準液等が挙げられ、界面活性剤を含有した免疫分析試薬としては、これらの試薬に界面活性剤を添加したもの、例えば、検体を希釈する緩衝液や、抗体又は抗原を含む試薬等に界面活性剤を含有させたものが挙げられる。
免疫凝集法を採用する場合は、例えば、抗体又は抗原を固定化(感作)した不溶性担体粒子(感作粒子)を含む免疫凝集試薬に界面活性剤を含有させておくことができる。
この場合、免疫分析試薬中の感作粒子の濃度は、特に限定されないが、0.01〜0.5%であることが好ましい。感作粒子浮遊液中の抗体量及び抗原量は常法どおりであってよく、特に限定されないが、例えば抗体感作ラテックスの場合、抗体量はラテックス浮遊液中に0.01〜2.0mg/mLとするのが好ましい。
界面活性剤の反応・測定系内における濃度は、気泡吸着抑制の点から、好ましくは0.005〜1%であり、さらに好ましくは0.01〜0.5%、さらに好ましくは0.01〜0.3%である。したがって、免疫分析試薬に予め界面活性剤を含有させる場合には、反応・測定系内での濃度が上記の濃度になるように免疫分析試薬に含有させればよい。
免疫分析に用いられるブランク試料は、被測定物質を含み得ないものであれば特に限定されないが、精製水、生理食塩液、緩衝液、陰性検体又はその希釈物が好ましい。
後記実施例に記載されるように、界面活性剤を反応・測定系内に存在させた場合、乾燥プラスチックセルの分光測光面、すなわち光照射面であるセルの側面への気泡吸着が抑制される。そして、測定精度は、界面活性剤を存在させない場合に比べて、優位に向上する。したがって、本発明の方法を用いることにより、乾燥プラスチックセルを用いた自動分析装置の適用範囲を広げることが可能となる。
以下、本発明を実施例に基づきより具体的に説明する。ただし、本発明は下記実施例に限定されない。
実施例1〜6
(1)試薬の調製
フェリチンに対する抗体を用いて、以下の通りに免疫凝集法による測定試薬を調製した。
i)抗フェリチン抗体を平均粒径300nmのポリスチレンラテックス浮遊液1mLに対し0.045mg担持させてなる感作粒子を、緩衝液(グリシン、pH7.3)に0.056%となるように懸濁し、ラテックス浮遊液を調製した。
ii)緩衝液(トリス、pH8.5)に、各種界面活性剤を添加し、下記の試薬A〜Fを調製した。比較例として、界面活性剤成分を添加しない、またはタンパク質を添加した試薬G及びHを調製した。
Figure 0005883645
(2)自動分析装置による測定
自動分析装置はオーソ社ビトロス5600型自動分析装置によりエンドポイント法で自動測定を行った。
前述の試薬A〜Hの緩衝液を用いて、コントロールサンプル(100ng/mL)の測定を計10回行った。検体溶液10.0μLに試薬A〜Hの緩衝液100μLを添加し、この混合液を37℃で撹拌混合した。5分間放置後、上記で調製したラテックス浮遊液100μLを添加し、更に37℃で撹拌混合した。約5分間の凝集反応を吸光度変化量として測定し、標準偏差及び変動係数(CV(%))を算出した。
また、併せて、セル側面に吸着された気泡の有無を観察した。結果を下記表2に示す。
Figure 0005883645
表2より、界面活性剤を添加することで、セル側面への気泡吸着は抑制され、標準偏差が小さくなり、精度が向上することが示された。また、上記試薬A〜Fの添加効果は、界面活性剤の種類に関わらず得られることが示された。
実施例7〜12
フェリチンに対する抗体を用いて、以下の通りに免疫凝集法による測定試薬を調製した。
(1)試薬の調製
i)抗フェリチン抗体を平均粒径300nmのポリスチレンラテックス浮遊液1mLに対し0.045mg担持させてなる感作粒子を、緩衝液(グリシン、pH7.3)に0.056%となるように懸濁し、ラテックス浮遊液を調製した。
ii)緩衝液(トリス、pH8.5)又は上記i)で調製したラテックス浮遊液の何れか又は両方に界面活性剤を添加し、試薬I〜Nを調製した。比較例として、上記界面活性剤成分を添加しない試薬Oを調製した。
Figure 0005883645
(2)自動分析装置による測定
自動分析装置はオーソ社ビトロス5600型自動分析装置によりエンドポイント法で自動測定を行った。
前述の試薬I〜Oを用いてコントロールサンプル(100ng/mL)の測定を計10回行った。検体溶液10.0μLに上記で調製した試薬I〜Oの緩衝液を100μLを添加し、この混合液を37℃で撹拌混合した。5分間放置後、上記で調製した試薬I〜Oのラテックス浮遊液を100μL添加し、更に37℃で撹拌混合した。約5分間の凝集反応を吸光度変化量として測定し、標準偏差及び変動係数(CV(%))を算出した。また、併せて、セル側面に吸着された気泡の有無を観察した。結果を下記表4に示す。
Figure 0005883645
表4より、界面活性剤は何れの態様で添加しても、セル側面への気泡吸着は抑制され、添加濃度依存的に測定精度が向上されることが示された。また緩衝液とラテックス浮遊液の両方に添加することで、より測定精度が向上することが示された。
実施例13〜14
フェリチン及びヘモグロビンに対する抗体を用いて、以下の通りに免疫凝集法による測定試薬を調製した。
(1)使用試薬
i)抗フェリチン抗体又は抗ヘモグロビン抗体を平均粒径300nmのポリスチレンラテックス浮遊液1mLに対し0.045mg担持させてなる感作粒子を、緩衝液(グリシン、pH7.3)に0.056%となるように懸濁し、ラテックス浮遊液を調製した。
ii)緩衝液(トリス、pH8.5)及び上記i)で調製したラテックス浮遊液に界面活性剤を添加し、試薬P(フェリチン測定用)及び試薬Q(ヘモグロビン測定用)を調製した。
Figure 0005883645
(2)自動分析装置による測定
自動分析装置はオーソ社ビトロス5600型自動分析装置によりエンドポイント法で自動測定を行った。
前述の試薬P及びQを用いてコントロールサンプル(100ng/mL)の測定を計10回行った。検体溶液10.0μLに上記で調製した試薬P又はQの緩衝液100μLを添加し、この混合液を37℃で撹拌混合した。5分間放置後、上記で調製した試薬P又はQのラテックス浮遊液を100μL添加し、更に37℃で撹拌混合した。約5分間の凝集反応を吸光度変化量として測定し、標準偏差を算出した。また、併せて、セル側面に吸着された気泡の有無を観察した。結果を下記表6に示す。
Figure 0005883645
表6より、異なる抗体を用いても、界面活性剤の添加により、セル側面への気泡吸着は抑制され、測定精度が向上されることが示された。

Claims (7)

  1. 検体中の被測定物質に対し免疫的に反応する免疫分析試薬を用いて、乾燥プラスチックセル中で抗原抗体反応を行い、得られた反応物を光学的に測定する免疫分析方法において、ポリ(オキシエチレン)ソルビタン脂肪酸エステル及びポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテルから選ばれる1種以上のポリオキシエチレン型非イオン系界面活性剤の存在下で反応及び/又は測定を行うことを特徴とする、セル側面への気泡吸着抑制方法。
  2. 反応及び/又は測定系内の界面活性剤の濃度が0.01〜0.3%である請求項1に記載の方法。
  3. 免疫分析方法が免疫凝集法である請求項1又は2に記載の方法。
  4. 免疫凝集法がラテックス凝集法である請求項に記載の方法。
  5. 請求項1記載の方法に使用される免疫分析試薬であって、ポリ(オキシエチレン)ソルビタン脂肪酸エステル及びポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテルから選ばれる1種以上のポリオキシエチレン型非イオン系界面活性剤を含むことを特徴とする前記免疫分析試薬。
  6. 免疫凝集試薬を共に含有する請求項に記載の試薬。
  7. 免疫凝集試薬がラテックス凝集試薬である請求項に記載の試薬。
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