以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の遊技機1の斜視図である。
遊技機1は、島設備に固定される本体枠(外枠)2にヒンジ4を介して一側部が開閉回動自在に取り付けられる開閉枠を備える。開閉枠は、前面枠(遊技枠)3及びガラス枠(前枠)18によって構成される。
前面枠3には、遊技領域10aを有する遊技盤10(図2参照)が、裏面に取り付けられた収納フレーム(図示省略)に収装される。また、前面枠3には、遊技盤10の前面を覆うカバーガラス(透明部材)18aを備えたガラス枠18が取り付けられる。前面枠3及びガラス枠18は、それぞれ個別に開放することが可能であり、例えば、ガラス枠18のみを開放して遊技盤10の遊技領域10a(図2参照)にアクセスすることができる。また、前面枠3をガラス枠18が開放されていない状態で開放することによって、遊技盤10の裏側に配置された遊技制御装置500(図3参照)などにアクセスすることができる。
ガラス枠18のカバーガラス18aの周囲には、装飾光を発光する装飾部材9が備えられている。装飾部材9の内部にはランプやLED等によって構成された枠装飾装置18d(図4参照)が備えられている。枠装飾装置18dを所定の発光態様によって発光させることによって、装飾部材9が所定の発光態様によって発光する。
ガラス枠18の上方中央部には、照明ユニット11が備えられる。照明ユニット11の内部には、LEDやランプなどの発光部材が備えられる。
照明ユニット11の左側には第1可動式照明13が、右側には第2可動式照明14が備えられる。第1可動式照明13及び第2可動式照明14は、上スピーカー30aの上方に配置されている。第1可動式照明13及び第2可動式照明14には、LEDなどの照明部材の他に、照明駆動モータ(枠演出装置18f)がそれぞれ備えられており、演出内容に応じて動作(例えば、回転)するように制御される。
また、遊技機1には、音響(効果音、警報音、報知音等)を発するスピーカー30が備えられる。スピーカー30には、上スピーカー30a及び下スピーカー30bが含まれる。上スピーカー30aはガラス枠18の上方に配置され、下スピーカー30bは後述する上皿21の下方に配置される。
第1可動式照明13の右側には、遊技機1において異常が発生したことなどを報知するための遊技状態LED29が備えられている。遊技機1において異常が発生した場合には、さらに、スピーカー30から異常を報知するための報知音が出力される。
遊技機1で発生する異常には、遊技機1の故障及び不正行為の実施などが含まれる。不正行為は、例えば、磁石によって発射された遊技球の軌道を不正に操作する行為や、遊技機1を振動させる行為などである。これらの不正行為は、磁気センサスイッチ(SW)39a(図3参照)によって磁気を検出したり、振動センサスイッチ(SW)39b(図3参照)によって振動を検出したりすることによって検知される。また、不正に開閉枠を開放する行為も不正行為に含まれる。このとき、枠開放センサスイッチ(前面枠開放検出スイッチ3b、ガラス枠開放検出スイッチ18b、図3参照)によって営業時間中に前面枠3やガラス枠18の開閉枠が開放されたことが検出される。以上のような不正行為が検出されると、遊技状態LED29やスピーカー30などによって異常が報知されるようになっている。
ガラス枠18のカバーガラス18aの下方には、上皿21などを含む上皿ユニットが備えられる。上皿21は、図示しない打球発射装置に遊技球(遊技媒体)を供給する。上皿ユニットには、演出ボタン31を備えた上皿カバーユニット20が含まれている。
さらに、ガラス枠18の下方位置であって前面枠3に固定される固定パネル22には、下皿23及び打球発射装置の操作部24等が備えられる。遊技者が操作部24を回動操作することによって、打球発射装置は、上皿21から供給される遊技球を遊技盤10の遊技領域10a(図2参照)に発射する。
下皿23には、下皿23に貯まった遊技球を排出するための下皿球抜き機構16が備えられる。前面枠3の下部右側には、ガラス枠18を施錠するための鍵25が備えられている。
また、上皿ユニットのうち上皿21の手前側には、遊技者からの操作入力を受け付けるための演出ボタンスイッチ(SW)31a(図4参照)を内蔵する演出ボタン31が備えられている。遊技者は、演出ボタン31を操作することによって、表示装置48(図2参照)における変動表示ゲームにおいて遊技者の操作を介入させた演出を行うことが可能となる。例えば、演出内容を選択させることができる。なお、変動表示ゲームには、特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲームが含まれ、本明細書では、単に変動表示ゲームとした場合には、特図変動表示ゲームを指すものとする。
また、変動表示ゲームの実行中だけでなく、通常遊技状態で遊技者が演出ボタン31を操作することによっても演出パターンを変更するようにしてもよい。なお、通常遊技状態(通常状態)とは、特別な遊技状態が発生していない遊技状態である。また、特別な遊技状態とは、例えば、後述する特定遊技状態(普電サポート状態または時短状態)や変動表示ゲームにおいて特別結果(大当り)の発生確率が高い状態(確変状態)や大当り状態(特別遊技状態)である。
また、変動表示ゲームが開始された後、演出ボタン31の操作を促進するための操作促進演出が実行され、操作促進演出が実行されている間に演出ボタン31を操作することによって、始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果を事前に予告する予告演出などを実行することができる。
上皿21の右上部には、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する球貸ボタン26、及び、図示しないカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作される排出ボタン27が設けられている。また、球貸ボタン26と排出ボタン27との間には、プリペイドカードなどの残高を表示する残高表示部28が設けられる。
図2は、本発明の実施の形態の遊技機1に備えられる遊技盤10の正面図である。
遊技盤10は、各種部材の取り付けベースとなる平板状の遊技盤本体10b(木製又は合成樹脂製)を備え、該遊技盤本体10bの前面にガイドレール35で囲まれた遊技領域10aを有している。また、遊技盤本体10bの前面であってガイドレール35の外側には、前面構成部材(サイドケース)33が取り付けられている。さらに、遊技領域10aの右下側の前面構成部材33は、前面の中央部が黒色透明の証紙プレート36で覆われている。そして、このガイドレール35で囲まれた遊技領域10a内に打球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うようになっている。遊技領域10aには、打球方向変換部材としての風車45や多数の障害釘(図示略)などが配設されており、発射された遊技球はこれらの打球方向変換部材により転動方向を変えながら遊技領域10aを流下する。
遊技領域10aの略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース46が取り付けられている。センターケース46に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示(可変表示)する変動表示ゲームの演出を実行可能な演出表示装置(変動表示装置)としての表示装置48が配置されている。表示装置48は、例えば、液晶ディスプレイを備え、センターケース46の窓部を介して遊技盤10の前面側から表示内容が視認可能となるように配置される。なお、表示装置48は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、EL、CRT等のディスプレイを備えるものであってもよい。
表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(例えば、大当り表示、ファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
また、センターケース46の窓部下方には、ステージ部46aが設けられる。センターケース46のステージ部46aには、遊技領域10aを流下する遊技球を受け入れられるように遊技領域10aに向けて開口し、センターケース46の内部に配置されたワープ通路(図示省略)を通過した遊技球が排出される。センターケース46のステージ部46aは、第1始動入賞口37及び第2始動入賞口38の上方に配置されているため、ステージ部46a上で転動した遊技球が第1始動入賞口37及び第2始動入賞口38上に流下しやすいように構成されている。第1始動入賞口37及び第2始動入賞口38についての詳細は後述する。
遊技領域10aのセンターケース46の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ(SW)34a(図3参照)が設けられている。そして、遊技領域10a内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、普図変動表示ゲームが実行される。
さらに、センターケース46の左下側には、三つの一般入賞口44が配置され、センターケース46の右下側には、一つの一般入賞口44が配置されている。また、一般入賞口44への遊技球の入賞は、一般入賞口44に備えられた入賞口スイッチ(SW)44a〜44n(図3参照)によって検出される。
また、センターケース46の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える第1始動入賞口(第1始動入賞領域)37が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材38aを備えるとともに内部に第2始動入賞口(第2始動入賞領域)38が配設されている。そして、遊技球が第1始動入賞口37又は第2始動入賞口38に入賞した場合には、補助遊技として特図変動表示ゲームが実行される。
第2始動入賞口38の一対の可動部材38aは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、第2始動入賞口38の上方には、第1始動入賞口37が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないように構成されている。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド38b(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて第2始動入賞口38に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態、入賞容易状態)に変化させられるように構成されている。
なお、可動部材38aは、後述する遊技制御装置によって制御される。遊技制御装置は、入賞容易状態の発生頻度を高めたり、入賞容易状態の発生時間を長くしたりすることで、前述の特定遊技状態(普電サポート状態、時短状態)を発生させる。
さらに、遊技領域10aの第2始動入賞口38の下方には、大入賞口1ソレノイド41b(図3参照)によって上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉41aを有する大入賞口1を備えた第1特別変動入賞装置41が設けられている。第1特別変動入賞装置41は、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態、特別遊技状態)に変換し、大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてカウント1スイッチ41d(図3参照)が配設されている。
また、遊技領域10aのセンターケース46の上方には、大入賞口2ソレノイド42b(図3参照)によって上端側が左側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉42aを有する大入賞口2を備えた第2特別変動入賞装置42が設けられている。開閉扉42aは、遊技者が左打ちで発射した遊技球が大入賞口2に届くように遊技球が流下可能な遊技領域10aに向かって開放される。第1特別変動入賞装置41と同様に、第2特別変動入賞装置42は、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態、特別遊技状態)に変換し、大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてカウント2スイッチ42d(図3参照)が配設されている。
なお、第2特別変動入賞装置42は、右打ちにより入賞可能となるよう遊技領域10aのセンターケース46の右側に設けられてもよい。本発明においては、第1特別変動入賞装置41よりも上方であって、第1特別変動入賞装置41よりも入賞効率が高ければ(単位時間当たりの入賞可能数が多ければ)、配置は自由である。
一般入賞口44、第1始動入賞口37、第2始動入賞口38、第1特別変動入賞装置41の大入賞口1、及び第2特別変動入賞装置42の大入賞口2に遊技球が入賞すると、払出制御装置580(図3参照)は、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球を払出装置から前面枠3の上皿21又は下皿23に排出するように制御する。また、第1特別変動入賞装置41の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口43が設けられている。
また、遊技領域10aの外側(例えば、遊技盤10の右下部)には、表示装置48における特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)、及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。さらに、一括表示装置50には、現在の遊技状態などの情報を表示する表示部51〜60が設けられている。
ここで、一括表示装置50について説明する。一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)53と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56)を備える。
また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)57、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)60、遊技機1の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっているエラーを表示するエラー表示器58、大当り時のラウンド数(第1特別変動入賞装置41及び第2特別変動入賞装置42の開閉回数)を表示するラウンド表示部59が設けられている。
ここで、本発明の第1の実施の形態の遊技機1における遊技の流れ、及び変動表示ゲーム(普図変動表示ゲーム、特図変動表示ゲーム)の詳細について説明する。
前述のように、本発明の第1の実施の形態の遊技機1では、図示しない打球発射装置から遊技領域10aに向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域10a内の各所に配置された障害釘や風車45等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域10aを流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口44、第1始動入賞口37、第2始動入賞口38、第1特別変動入賞装置41又は第2特別変動入賞装置42に入賞するか、遊技領域10aの最下部に設けられたアウト口43へ流入し遊技領域から排出される。そして、一般入賞口44、第1始動入賞口37、第2始動入賞口38、第1特別変動入賞装置41又は第2特別変動入賞装置42に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置580によって制御される払出ユニットから、前面枠3の上皿21又は下皿23に排出される。
前述のように、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられている。普図始動ゲート34は、例えば、非接触型のスイッチである。遊技領域10a内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aによって検出され、普図変動表示ゲームが実行される。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない場合や、普図変動表示ゲームの結果が当りとなって第2始動入賞口38が開放状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満ならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。
また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)53で実行されるようになっている。普図表示器53は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成してもよい。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、第2始動入賞口38の一対の開閉部材38aが所定時間(例えば、0.5秒間)開放される開放状態となる。これにより、第2始動入賞口38に遊技球が入賞し易くなり、特図2変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当り値であるときには、普図表示器53に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、第2始動入賞口38は、内蔵されている普電ソレノイド38b(図3参照)が駆動されることにより、開閉部材38aが所定の時間(例えば、0.3秒間)だけ開放する状態に変換され、第2始動入賞口38への遊技球の入賞が許容される。
第1始動入賞口37への入賞球及び第2始動入賞口38への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ37d(図3参照)と始動口2スイッチ38d(図3参照)によって検出される。第1始動入賞口37に入賞した遊技球は特図1変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、4個を限度に記憶されるとともに、第2始動入賞口38に入賞した遊技球は特図2変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、4個を限度に記憶される。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置500(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動入賞記憶として各々所定回数分(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動入賞記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55)に表示されるとともに、センターケース46の表示装置48においても表示される。
遊技制御装置500は、第1始動入賞口37又は第2始動入賞口38への入賞、若しくは各始動記憶に基づいて、特図表示器(表示装置48、特図1表示器51又は特図2表示器52)で特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームを行う。
特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームは、複数の識別情報を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置48にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
表示装置48における飾り特図変動表示ゲームは、例えば前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置48では、特図入賞記憶の記憶数に対応する飾り特別図柄による飾り特図変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
さらに、第1始動入賞口37又は第2始動入賞口38への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の大当り乱数値が大当り値であるとき)には特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出されて、大当り状態(特別遊技状態)となる。また、これに対応して表示装置48の表示態様も特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字のいずれか)となる。
このとき、第1特別変動入賞装置41及び第2特別変動入賞装置42は、それぞれ大入賞口ソレノイド41b及び大入賞口ソレノイド42b(図3参照)への通電によって、大入賞口が所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)に変換される。すなわち、第1特別変動入賞装置41及び第2特別変動入賞装置42に備えられた大入賞口が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でもよいし同一の表示器でもよいが、各特図変動表示ゲームが同時に実行されないようにする。また、表示装置48における飾り特図変動表示ゲームについても、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとを別々の表示装置や別々の表示領域で実行するようにしてもよいし、同一の表示装置や表示領域で実行するようにしてもよい。この場合、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが同時に実行されないようにする。
また、特図2変動表示ゲームは、特図1変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの始動記憶があり、特図変動表示ゲームの実行が可能な状態になった場合は、特図2変動表示ゲームが実行される。
また、特図1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、かつ、始動記憶数が0の状態で、第1始動入賞口37(第2始動入賞口38)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶される。このとき、始動記憶数が1加算されるとともに、直ちに始動記憶に基づいて、特図1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
一方、特図1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、第1始動入賞口37(第2始動入賞口38)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶される。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、特図1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて特図1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が開始される。
なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、前述した第1始動入賞口37内の始動口1スイッチ37d、第2始動入賞口38内の始動口2スイッチ38d、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ44a〜44n、カウント1スイッチ41d、カウント2スイッチ42dには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。前面枠3に前面枠開放検出スイッチ3bやガラス枠18に設けられたガラス枠開放検出スイッチ18bには、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図3は、本発明の第1の実施の形態の遊技制御装置500の構成を示すブロック図である。
遊技機1は遊技制御装置500を備え、遊技制御装置500は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)511を有するCPU部510と、入力ポートを有する入力部520と、出力ポートやドライバなどを有する出力部530、CPU部510と入力部520と出力部530との間を接続するデータバス540などからなる。
CPU部510は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン511と、入力部520内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)521からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン511に入力させるインバータなどからなる反転回路512と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)513などを有する。遊技制御装置500及び該遊技制御装置500によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置300で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能に構成される。
電源装置300は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部310と、遊技用マイコン511の内部のRAM511cに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部320と、停電監視回路や初期化スイッチを有し、遊技制御装置500に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部330などを備える。
この実施の形態では、電源装置300は、遊技制御装置500と別個に構成されているが、バックアップ電源部320及び制御信号生成部330は、別個の基板上あるいは遊技制御装置500と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤10及び遊技制御装置500は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置300若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部320及び制御信号生成部330を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部320は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置500の遊技用マイコン511(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAM511cに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部330は、例えば通常電源部310で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。遊技制御装置500は、停電復旧後、RAM511cに保持された遊技データに基づいて、停電前の遊技状態に復旧させる。なお、バックアップ電源部320は、遊技データを2〜3日以上保持させることが可能となっている。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン511内のRAM511c及び払出制御装置580内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン511が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン511は、CPU(中央処理ユニット、マイクロプロセッサ)511a、データを書き換え不能に記憶する(読出し専用の)ROM(リードオンメモリ、不揮発性記憶手段)511b及びデータを書き換え可能に記憶する(随時読出し書込み可能な)RAM(ランダムアクセスメモリ、揮発性記憶手段)511cを備える。
ROM511bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に(書き換え不能に)記憶し、RAM511cは、遊技制御時にCPU511aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM511b又はRAM511cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM511bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターンを決定するための変動パターン振り分け情報を記憶している。
変動パターン振り分け情報とは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU511aが参照して変動パターンを決定するための振り分け情報である。また、変動パターン振り分け情報には、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターン振り分け情報、結果が16R大当りや9R大当りとなる場合に選択される大当り変動パターン振り分け情報等が含まれる。例えば、特図変動表示ゲームがリーチなしの変動パターンに係る変動パターン振り分け情報、特図変動表示ゲームにてノーマル(N)リーチを実行する変動パターンに係る変動パターン振り分け情報、特図変動表示ゲームにてスペシャル(SP)1リーチを実行する変動パターンに係る変動パターン振り分け情報、特図変動表示ゲームにてスペシャル(SP)2リーチを実行する変動パターンに係る変動パターン振り分け情報、大当りとなる特図変動表示ゲームにてプレミアムリーチを実行する変動パターンに係る変動パターン振り分け情報等がある。
さらに、これらのパターン振り分け情報には、後半変動パターン振り分け情報、前半変動パターン振り分け情報が含まれている。
ここで、ROM511bは、特図変動表示ゲームにおける実行時間の設定に係る変動振り分け情報を複数記憶した変動振り分け情報記憶手段を構成している。
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機1において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態(例えば、最後に停止する識別情報を除く複数の識別情報が特別遊技状態となる特別結果を発生可能な識別情報で停止し、最後に停止する識別情報が変動表示している状態)をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置48における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
また、リーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャル(SP)1リーチ、スペシャル(SP)2リーチ、スペシャル(SP)3リーチ、プレミアムリーチ等が設定されている。なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアムリーチの順に高くなるようになっている(リーチ演出によって特別結果態様が導出される確率が異なる)。また、リーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定される場合(はずれとなる場合)における変動表示態様が含まれることもある。
ここで、信頼度の高低は、特別結果態様が導出されるときの演出選択及び特別結果態様が導出されないときの演出選択の割合によって算出することができる。
例えば、特別結果態様が導出される変動表示ゲームでは、上記SP1リーチは10%の割合で選択され、上記SP3リーチは40%の割合で選択されるとする。一方、特別結果態様が導出されない変動表示ゲームでは、上記SP1リーチは5%の割合で選択され、上記SP3リーチは1%の割合で選択されるとする。このような選択割合が設定されていることで、SP1リーチの期待度はSP3リーチの期待度よりも低いということが言える。
本願発明においても、このようなリーチ演出(もしくは特定の演出)に対して選択割合を異ならせているため、上記のような、信頼度の高い演出、信頼度の低い演出の比較が可能となっている。
CPU511aは、ROM511b内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置580や演出制御装置550に対する制御信号(コマンド)を生成したり、ソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力したりして遊技機1全体の制御を行う。
また、図示しないが、遊技用マイコン511は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するための乱数生成回路を備えている。さらに、水晶発振器513からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU511aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU511aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(S801)や特図普段処理(S810)にて、ROM511bに記憶されている複数の変動パターン振り分け情報の中から、何れか一の変動パターン振り分け情報を取得する。具体的には、CPU511aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り又ははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態又は高確率状態)、現在の遊技状態としての第2始動入賞口38の動作状態(通常動作状態又は時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターン振り分け情報の中から、何れか一の変動パターン振り分け情報を選択して取得する。
払出制御装置580は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置500からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置580は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置580が遊技球の発射許可信号を出すことで、発射制御装置581が発射可能状態になる。
遊技制御装置500の入力部520には、第1始動入賞口37内の始動口1スイッチ37d、第2始動入賞口38内の始動口2スイッチ38d、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ44a〜44n、カウント1スイッチ41d、カウント2スイッチ42dに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)521が設けられている。近接I/F521は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常が検知された場合には異常検知信号を出力するように構成されている。このとき、異常検知信号は、入力ポート523に入力される。
近接I/F521に入力された信号の出力はすべて入力ポート522に供給され、データバス540を介して遊技用マイコン511に読み込まれるとともに、遊技制御装置(主基板)500から中継基板591を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F521の出力のうち始動口1スイッチ37dと始動口2スイッチ38dの検出信号は、入力ポート522の他、反転回路512を介して遊技用マイコン511へ入力されるように構成されている。反転回路512を設けているのは、遊技用マイコン511の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、すなわち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
したがって、始動口1スイッチ37dと始動口2スイッチ38dとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路512を設けずに遊技用マイコン511に検出信号を直接入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ37dと始動口2スイッチ38dからの負論理の信号を遊技用マイコン511に直接入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。前述のように近接I/F521は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F521には、電源装置300から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部520には、遊技機1の前面枠3等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ39a及び振動センサスイッチ39bからの信号及び近接I/F521により変換された第1始動入賞口37内の始動口1スイッチ37d、第2始動入賞口38内の始動口2スイッチ38d、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ44a〜44n、カウント1スイッチ41d、カウント2スイッチ42dからの信号を取り込んでデータバス540を介して遊技用マイコン511に供給する入力ポート522が設けられている。入力ポート522が保持しているデータは、遊技用マイコン511が入力ポート522に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部520には、遊技機1の前面枠3に設けられた前面枠開放検出スイッチ3b及びガラス枠18に設けられたガラス枠開放検出スイッチ18bからの信号、及び払出制御装置580からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス540を介して遊技用マイコン511に供給する入力ポート523が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部520には、電源装置300からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン511等に入力するためのシュミットトリガ回路524が設けられており、シュミットトリガ回路524はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置300からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦、入力ポート523に入力され、データバス540を介して遊技用マイコン511に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン511に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路524によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン511に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部530の各出力ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部530を介さずに中継基板591に直接出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板591のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板591を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部520の各入力ポート(522,523)には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン511によって出力部530の各出力ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部520の各入力ポート(522,523)から遊技用マイコン511が読み込んだデータは、遊技用マイコン511のリセットによって廃棄されるためである。
遊技制御装置500の出力部530は、データバス540に接続され払出制御装置580へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置550へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート531aと、演出制御装置550へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート531bとを備える。遊技制御装置500から払出制御装置580及び演出制御装置550へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部530には、演出制御装置550の側から遊技制御装置500へ信号を入力できないようにするため、すなわち、片方向通信を担保するために第1出力ポート531aからのデータストローブ信号SSTB及び第2出力ポート531bからの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ532aが設けられている。なお、第1出力ポート531aから払出制御装置580へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部530には、データバス540に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板591を介して出力するバッファ532bが実装可能に構成されている。このバッファ532bは遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F521から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ532bを通さずに中継基板591を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ39aや振動センサスイッチ39bのようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦、遊技用マイコン511に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工される。例えば、遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス540からバッファ532b、中継基板591を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板591には、バッファ532bから出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板591上のポートには、遊技用マイコン511から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部530には、データバス540に接続され第1特別変動入賞装置41、第2特別変動入賞装置42を開閉させるソレノイド(大入賞口1ソレノイド41b、大入賞口2ソレノイド42b)や第2始動入賞口38の可動部材38aを開閉させるソレノイド(普電ソレノイド38b)の開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート531c、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート531d、大当り情報など遊技機1に関する情報を外部情報端子508へ出力するための第5出力ポート531eが設けられている。外部情報端子508から出力された遊技機1に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
さらに、出力部530には、第1ドライバ(駆動回路)533a、第2ドライバ533b、第3ドライバ533c、及び第4ドライバ533dが設けられている。第1ドライバ533aは、第3出力ポート531cから出力される大入賞口1ソレノイド41bや大入賞口2ソレノイド42bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する。また、普電ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する。第2ドライバ533bは、第3出力ポート531cから出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する。第3ドライバ533cは、第4出力ポート531dから出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する。第4ドライバ533dは、第5出力ポート531eから管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子508へ出力する。
第1ドライバ533aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置300から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ533cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ533bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ533cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ533bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子508へ出力する第4ドライバ533dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ532bや第3出力ポート531c、第1ドライバ533a等は、遊技制御装置500の出力部530、すなわち、主基板ではなく、中継基板591側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部530には、外部の検査装置592へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ534が設けられている。フォトカプラ534は、遊技用マイコン511が検査装置592との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン511が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート522のようなポートは設けられていない。
次に、図4を用いて、演出制御装置550の構成について説明する。図4は、本発明の第1の実施の形態の演出制御装置550の構成を示すブロック図である。
演出制御装置550は、遊技用マイコン511と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)551と、該主制御用マイコン551の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)554と、該映像制御用マイコン554からのコマンドやデータに従って表示装置48への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)558と、各種のメロディや効果音などをスピーカー30(30a,30b)から再生させるため音の出力を制御する音源LSI560を備えている。
主制御用マイコン(1stCPU)551と映像制御用マイコン(2ndCPU)554には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM553、555がそれぞれ接続され、VDP558にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM557が接続され、音源LSI560には音声データが記憶された音声ROM561が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)551は、遊技用マイコン511からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン554へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI560への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)551と映像制御用マイコン(2ndCPU)554の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)551と映像制御用マイコン(2ndCPU)554との間、主制御用マイコン(1stCPU)551と音源LSI560との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。また、主制御用マイコン(1stCPU)551とVDP558との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアル方式の場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP558には、画像ROM557から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)558aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ558b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置48へ送信する映像信号を生成する信号変換回路558cなどが設けられている。
VDP558から主制御用マイコン551へは表示装置48の映像と前面枠3や遊技盤10に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP558から映像制御用マイコン554へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン554からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン554から主制御用マイコン551へは、映像制御用マイコン554が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン551と音源LSI560との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)554には、主制御用マイコン(1stCPU)551よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)551とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)554を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)551のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置48に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)554と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
また、演出制御装置550には、遊技制御装置500から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)552が設けられている。このコマンドI/F552を介して、遊技制御装置500から演出制御装置550へ送信された変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置500の遊技用マイコン511はDC5Vで動作し、演出制御装置550の主制御用マイコン(1stCPU)551はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F552には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置550には、遊技盤10(センターケース46を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置10dを制御する盤装飾LED制御回路10c、前面枠3に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置18dを制御する枠装飾LED制御回路18c、遊技盤10(センターケース46を含む)に設けられている盤演出装置(例えば表示装置48における演出表示と協働して演出効果を高める電動役物等)10fを駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路10e、前面枠3に設けられている枠演出装置(例えば前記前述した第1可動式照明13、第2可動式照明14を動作させるモータ等)18fを駆動制御する枠演出モータ制御回路18eが設けられている。なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路(10c、18c、10e、18e)は、アドレス/データバス559を介して主制御用マイコン(1stCPU)551と接続されている。
さらに、演出制御装置550には、遊技機1の前面に設けられた演出ボタン31に内蔵されているスイッチ31aや盤演出装置10f内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)551へ検出信号を入力するスイッチ入力回路570、前面枠3に設けられた上スピーカー30aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路562a、前面枠3に設けられた下スピーカー30bを駆動するアンプ回路562bが設けられている。
電源装置300の通常電源部310は、前述のような構成を有する演出制御装置550やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、複数種類の電圧を生成可能に構成されている。具体的には、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネル等からなる表示装置48を駆動するためのDC12V、コマンドI/F552の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカーを駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成することが可能となっている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)551や映像制御用マイコン(2ndCPU)554として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置550に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部310に設けるようにしてもよい。
電源装置300の制御信号生成部330により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン551、映像制御用マイコン554、VDP558、音源LSI560、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路(10c〜18e)、スピーカーを駆動するアンプ回路562a、562bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施例においては、映像制御用マイコン554の有する汎用のポートを利用して、VDP558に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン554とVDP558の動作の連携性を向上させることができる。
以上が、本発明の第1の実施の形態における遊技機1の構成である。次に、これらの制御回路によって行われる遊技制御について説明する。
遊技制御装置500のCPU511aは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aを通過した遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM511bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する。そして、普図表示器53に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器53に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド38bを動作させ、第2始動入賞口38の可動部材38aを所定時間開放する制御を行う。
なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合には、CPU511aは、普図表示器53にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置500のCPU511aは、第1始動入賞口37に備えられた始動口1スイッチ37dからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶する。そして、この始動記憶に基づき、特図1変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM511bに記憶されている判定値と比較し、特図1変動表示ゲームの当り外れを判定する。
また、遊技制御装置500のCPU511aは、第2始動入賞口38に備えられた始動口2スイッチ38dからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶する。そして、この始動記憶に基づき、特図2変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM511bに記憶されている判定値と比較し、特図2変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置500のCPU511aは、上記の特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置550に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
また、演出制御装置550は、遊技制御装置500からの制御信号に基づき、表示装置48で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
さらに、演出制御装置550は、遊技制御装置500からの制御信号に基づき、スピーカー30(30a,30b)からの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。
そして、遊技制御装置500のCPU511aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。
特別遊技状態を発生させる処理においては、遊技制御装置500のCPU511aは、例えば、大入賞口1ソレノイド41b又は大入賞口2ソレノイド42bにより第1特別変動入賞装置41の開閉扉41a又は第2特別変動入賞装置42の開閉扉42aを開放させ、大入賞口(大入賞口1又は大入賞口2)内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、9個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば、25秒又は1.6秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、16回又は9回)継続する(繰り返す)制御(ラウンド遊技)を行う。
また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
次に、本発明の第1の実施の形態の遊技仕様について説明する。図5は、本発明の第1の実施の形態の遊技機の仕様について説明する図である。
図5(A)は、遊技状態の状態遷移図である。
第1の実施の形態における遊技状態には、通常遊技状態と、確変遊技状態と、内部通常遊技状態と、内部確変遊技状態と、図示していない特別遊技状態と、がある。
通常遊技状態とは、特図変動表示ゲーム(大当り)の確率状態は低確率状態であり、普図状態は普電サポートなしの状態(低サポ状態)である。通常、停電後などでなければ、遊技を開始した時点の遊技状態は通常遊技状態となっている。通常遊技状態において大当りが発生すると特別遊技状態を経て、確変遊技状態、内部通常遊技状態、又は内部確変遊技状態に移行する。ここで、特別遊技状態とは、前述したように特図変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に発生し、遊技者にとって有利な遊技状態(大当り状態)である。特別遊技状態の内容は、大当り種類に応じて設定される。特別遊技状態では、特図変動表示ゲームの確率状態は低確率状態であり、普図状態は普電サポートなしの状態である。
確変遊技状態とは、特図変動表示ゲームの確率状態は高確率状態であり、普図状態は普電サポートありの状態(高サポ状態)である。内部通常遊技状態とは、特図変動表示ゲームの確率状態は低確率状態のままで、普図状態は普電サポートありの状態(高サポ状態)であり、所謂時短遊技状態である。内部確変遊技状態とは、内部的には確変遊技状態であるが、表向き所定回数の高サポ状態が終了するまで特図変動表示ゲームの確率状態が高確率か低確率かがわからない遊技状態である。内部確変遊技状態は、所定回数の高サポ状態が終了するまでは内部通常遊技状態と見た目同じであり、所定回数終了後に確変遊技状態に移行する。これに対し、内部通常遊技状態は、所定回数の高サポ状態が終了すると通常遊技状態に移行する。
図5(B)は、大当り種類の振分テーブルである。
第1の実施の形態では9種類の大当りがあるが、設定されるラウンド数は9Rと16Rの2種類である。9R確変Aは略出玉なしの大当りであるのに対し、9R確変B、9R確変C、及び9R通常は出玉500玉の大当りである。また、16Rの大当りはどの種類においても出玉を獲得することができ、16R確変が1ラウンド中大入賞口の開放が継続されるのに対し、16R確変A〜16R確変Dでは1ラウンド中に間欠開放される。そして、16R確変Aから16R確変Dの順に1ラウンド当りの開放回数が増え、出玉が多くなる。
ここで、特図変動表示ゲームの大当りが9R大当りになる確率は80%であり、16R大当りになる確率は20%である。特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとで、9R大当り又は16R大当りとなる割合は同じであるが、ラウンド数以外の詳細の振分割合は異なる。特図1の場合は、9R通常、9R確変A、9R確変B、及び9R確変Cにそれぞれ30%、10%、20%、20%の割合で振り分けるが、特図2の場合は9R確変A及び9R確変Bには振り分けず、9R通常と9R確変Cにそれぞれ30%、50%の割合で振り分ける。また、16R確変においては、特図1の場合、出玉が少ない大当りの振分割合が高いが、特図2の場合、一律4%の振分割合である。
なお、各大当り種類における特別遊技状態の態様(開放する大入賞口や開放時間等)についての詳細は図13にて後述するが、特別遊技終了後に内部確変遊技状態となる大当りは9R確変Bであり、内部通常遊技状態となる大当りは9R通常である。その他の大当りは確変遊技状態に移行する。
また、9R確変Aの大当り系統は突確であり、16R確変A〜16R確変Dの大当り系統はランクアップボーナス(RUB)であり、その他の大当りの大当り系統は通常である。本発明の第1の実施の形態では、突確とは、他の大当りが発生した場合よりも大入賞口の開放時間が短く遊技価値が低いが、特別遊技終了後の遊技状態は確変遊技状態となる大当り系統である。RUBとは、一見突確と1回の大入賞口の開放態様は似ているが、突確よりも遊技価値が高い大当り系統である。ここでは、ファンファーレ演出まで突確と演出態様を同じにして、その後、特別遊技の演出において遊技者の操作に基づいて演出態様を変化させることで、遊技者にあたかも自身の操作により突確からランクアップしてボーナス(出玉)を獲得したかのように思わせる。ランクには16R確変A〜16R確変Dの4段階があり、順に獲得できる出玉が増える。
以下、遊技制御装置500による制御について具体的な処理を説明する。
〔メイン処理(遊技制御装置)〕
まず、遊技制御装置500による制御のうちメイン処理について説明する。図6Aは、本発明の第1の実施の形態の遊技制御装置によって実行されるメイン処理の前半部のフローチャートである。図6Bは、本発明の第1の実施の形態の遊技制御装置によって実行されるメイン処理の後半部のフローチャートである。
メイン処理は、遊技機1の電源投入時に実行される。例えば、遊技場で営業を開始するために遊技機の電源を投入する場合や停電から復帰した場合に実行される。
遊技制御装置500は、メイン処理の実行が開始されると、まず、割込み禁止する(S601)。次いで、割込みが発生した場合に実行されるジャンプ先を示すベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理を実行する(S602)。さらに、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定する(S603)。さらに、割込み処理のモードを設定する(S604)。
次に、遊技制御装置500は、払出制御装置(払出基板)580のプログラムが正常に起動するまで待機する(S605)。例えば、4ミリ秒間待機する。このように制御することによって、電源投入の際に、遊技制御装置500が先に起動してしまい、払出制御装置580の起動が完了する前に、コマンドを当該払出制御装置580に送信してしまい、払出制御装置580が送信されたコマンドを取りこぼすのを回避することができる。
その後、遊技制御装置500は、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)に対するアクセスを許可する(S606)。さらに、全出力ポートをオフ(出力が無い状態)に設定する(S607)。また、遊技用マイコン511に予め搭載されているシリアルポートを使用しない状態に設定する(S608)。本実施形態では、払出制御装置580や演出制御装置550とパラレル通信を行っているため、シリアルポートを使用しないためである。
続いて、遊技制御装置500は、電源装置300内の初期化スイッチ信号がオンに設定されているか否か判定する(S609)。初期化スイッチ信号は、遊技機1に電源が投入された場合に、初期化された状態で遊技を開始するか否かを設定するための信号である。例えば、閉店時などに正常に電源が切断され、翌日の開店時に電源が投入された場合には、初期化された状態で遊技が開始されるように、初期化スイッチ信号がオンに設定される。一方、停電発生後に再度電源が投入された場合には、遊技を可能な限り停電前の遊技状態に近い状態で再開するために、遊技機が初期化されないように、初期化スイッチ信号がオフに設定される。
遊技制御装置500は、初期化スイッチ信号がオフに設定されている場合には(S609の結果が「N」)、RWM内の停電検査領域のデータが正常であるか否かをチェックする(S610〜S613)。さらに詳しく説明すると、停電検査領域には、停電検査領域1及び停電検査領域2が含まれている。そして、停電検査領域1には停電検査領域チェックデータ1、停電検査領域2には停電検査領域チェックデータ2が記憶される。S610及びS611の処理では停電検査領域1に記憶された停電検査領域チェックデータ1が正常であるか否かをチェックする。同様に、S612及びS613の処理では停電検査領域2に記憶された停電検査領域チェックデータ2が正常であるか否かをチェックする。
遊技制御装置500は、RWM内の停電検査領域の停電検査領域チェックデータが正常であると判定された場合には(S613の結果が「Y」)、チェックサムと呼ばれる検証用データを算出するチェックサム算出処理を実行する(S614)。
そして、遊技制御装置500は、チェックサム算出処理で算出されたチェックサムの値と、電源切断時に算出されたチェックサムの値とを比較し(S615)、これらの値が一致するか否かを判定する(S616)。
一方、遊技制御装置500は、初期化スイッチ信号がオンに設定されている場合(S609の結果が「Y」)、停電検査領域の値が正常でない場合(S611又はS613の結果が「N」)、電源切断時のチェックサムの値とS614の処理で算出されたチェックサムの値とが一致しない場合には(S616の結果が「N」)、図6BのS641〜S645の初期化処理を実行する。初期化処理の詳細については後述する。
遊技制御装置500は、算出されたチェックサムの値と電源切断時のチェックサムの値とが一致する場合には(S616の結果が「Y」)、停電処理が正常に実行されたため、停電前の状態に復旧させるための処理を実行する(図6BのS617〜S623)。まず、停電時の情報が正常に記憶されていたか否かを判定するための情報が記憶されていた、RWM(リードライトメモリ:実施例ではRAM)内の領域をクリア(初期化)する。具体的には、すべての停電検査領域をクリアし(S617)、チェックサムが記憶されていた領域をクリアする(S618)。さらに、エラー関連の情報、及び不正行為を監視するための情報を記憶する領域をリセットする(S619)。
次に、遊技制御装置500は、RWM内の遊技状態を記憶する領域から停電発生時の遊技状態が高確率状態であったか否かを判定する(S620)。高確率でないと判定された場合には(S620の結果が「N」)、S623以降の処理を実行する。
また、遊技制御装置500は、停電発生時の遊技状態が高確率状態であったと判定された場合には(S620の結果が「Y」)、高確率報知フラグをオンに設定して高確率報知フラグ領域にセーブ(保存)する(S621)。続いて、一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器58)をオン(点灯)に設定する(S622)。
さらに、遊技制御装置500は、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置550に送信する(S2323)。特図ゲーム処理番号は、特図ゲームの状態を示す番号であり、停電発生時にRWMの所定の領域に記憶されている。このように、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置550に送信することによって、可能な限り停電発生前に近い状態で遊技を再開することができるのである。
ここで、初期化処理を実行する場合について説明する。前述のように、初期化処理は、正常に電源が切断された遊技機を起動する場合や停電発生前の状態に復帰できない場合に実行される。
遊技制御装置500は、初期化処理において、まず、アクセス禁止領域よりも前の全作業領域をクリアする(S641)。さらに、アクセス禁止領域よりも後の全スタック領域をクリアする(S642)。そして、初期化すべき領域に電源投入時用の初期値をセーブ(保存)する(S643)。
続いて、遊技制御装置500は、RWMクリアに関する外部情報(セキュリティ信号)を出力する出力タイマ初期値をセキュリティ信号制御タイマ領域にセーブする(S644)。そして、初期化処理の最後に電源投入時のコマンドを演出制御装置550に送信し(S645)、S624以降の処理を実行する。
遊技制御装置500は、S623又はS645の処理が終了すると、遊技用マイコン511(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動させる(S624)。
なお、CTC回路は、遊技用マイコン511内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器513からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、前述したCTC回路とを備えている。タイマ割込み信号は、分周された信号に基づいてCPU511aに所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込みを発生させるための信号である。乱数更新トリガ信号(CTC)は、分周された信号に基づいて乱数生成回路に供給され、乱数生成回路が乱数を更新するトリガとなる。
遊技制御装置500は、CTC回路を起動すると、乱数生成回路の起動設定を行う(S625)。具体的には、CPU511aが乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)に乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)を設定するなどの処理を実行する。さらに、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を、対応する各種初期値乱数の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブする(S626)。その後、遊技制御装置500は、割込みを許可する(S627)。
なお、本実施形態のCPU511a内の乱数生成回路では、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変更されるように構成されており、ソフト乱数レジスタの初期値に基づいて各種初期値乱数の初期値(スタート値)を設定することによって、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことが可能となり、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。各種初期値乱数には、例えば、大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図変動表示ゲームの当りを決定する乱数(当り乱数)が含まれる。
続いて、遊技制御装置500は、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理を実行する(S628)。また、本実施形態では、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。すなわち、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数、変動パターン乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。なお、各種乱数の発生源は前述の態様に限定されるわけではなく、大当り乱数がソフトウェア乱数であってもよいし、大当り図柄乱数、当り乱数、変動パターン乱数がハードウェア乱数であってもよい。
さらに、初期値乱数更新処理が実行された後、遊技制御装置500は、電源装置300から入力され、ポート及びデータバスを介して読み込まれる停電監視信号をチェックする回数を設定する(S629)。チェック回数には、通常、2以上の値が設定される。停電監視信号をチェックすることによって停電が発生したか否かを判定することができる。遊技制御装置500は、停電監視信号がオンであるか否かを判定する(S630)。停電監視信号がオンでない場合、すなわち、停電していない場合には(S630の結果が「N」)、S628の初期値乱数更新処理を再び実行し、S628からS630までの処理を繰り返し実行する(ループ処理)。
また、初期値乱数更新処理(S628)の前に割り込みを許可(S627)することによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生した場合に、割込み処理を優先して実行することが可能となる。したがって、初期値乱数更新処理の実行が完了するまでタイマ割込み処理を実行できないために、割込み処理に含まれる各種処理を実行する時間が不足してしまうことを回避できる。
なお、初期値乱数更新処理(S628)は、メイン処理の他に、タイマ割込み処理で初期値乱数更新処理を実行してもよい。ただし、タイマ割込み処理で初期値乱数更新処理を実行する場合には、両方の処理で初期値乱数更新処理が実行されることを回避するため、メイン処理における初期値乱数更新処理の実行時に割込みを禁止し、初期値乱数を更新後に割込みを解除する必要がある。しかし、本実施形態のようにタイマ割込み処理で初期値乱数更新処理を実行せず、メイン処理でのみ初期値乱数更新処理を実行すれば、初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても問題が生じることはなく、さらに、メイン処理が簡素化されるという利点がある。
一方、遊技制御装置500は、停電監視信号がオンに設定されている場合には(S630の結果が「Y」)、停電監視信号がオンに設定されていることを連続して検出した回数がS629の処理で設定したチェック回数に到達したか否かを判定する(S631)。停電監視信号がオンに設定されていることを連続して検出した回数がチェック回数に到達していない場合には(S631の結果が「N」)、再度、停電監視信号がオンであるか否かを判定する(S630)。すなわち、停電監視信号がオンである場合にはチェック回数分だけ停電監視信号がオンであるか否かを判定する。
遊技制御装置500は、停電監視信号がオンに設定されていることを連続して検出した回数がチェック回数に到達した場合には(S631の結果が「Y」)、停電が発生したものと見なして停電発生時の処理を実行する(S632〜S638)。
遊技制御装置500は、割込みを禁止し(S632)、全出力ポートをオフに設定する(S633)。その後、停電復旧検査領域1に停電復旧検査領域チェックデータ1をセーブし(S634)、さらに、停電復旧検査領域2に停電復旧検査領域チェックデータ2をセーブする(S635)。
さらに、遊技制御装置500は、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(S636)、算出されたチェックサムの値をRWMのチェックサム領域にセーブ(保存)する(S637)。最後に、RWMの内容が変更されないように、RWMへのアクセスを禁止し(S638)、遊技機1の電源が遮断されるまで待機する。このように、停電復旧検査領域にチェック用のデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出して記憶させることで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判定することが可能となる。
〔タイマ割込み処理(遊技制御装置)〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図7は、本発明の第1の実施の形態のタイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路によって生成される周期的(例えば、1ミリ秒周期)なタイマ割込み信号がCPU511aに入力されることによって開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置500は、まず、所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すことによってレジスタを退避させる(S701)。なお、本実施形態では遊技用マイコンとしてZ80系のマイコンを使用している。Z80系のマイコンには、表レジスタと裏レジスタが備えられており、表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避させることでS701の処理を実装することが可能である。
次に、遊技制御装置500は、入力部520を介して入力される各種センサやスイッチなどからの入力信号を取り込み、各入力ポートの状態を読み込む入力処理を実行する(S702)。各種センサには、始動口1スイッチ37d、始動口2スイッチ38d、普図のゲートスイッチ34a、カウント1スイッチ41d、カウント2スイッチ42dなどが含まれる。また、入力処理では、入力信号にチャタリング除去等を行って入力情報を確定させる。
さらに、遊技制御装置500は、各種処理でセットされた遊技制御に関する出力データを、演出制御装置550及び払出制御装置580に送信するための出力処理を実行する(S703)。出力データは、ソレノイド等のアクチュエータの駆動制御などを行うための情報であり、制御対象となるソレノイドには、例えば、大入賞口1ソレノイド(SOL)41b、大入賞口2ソレノイド(SOL)42b、普電ソレノイド(SOL)38bが含まれる。また、出力処理では、遊技機における遊技データを収集する情報収集端末装置(図示せず)に遊技データを出力するも含まれる。
次に、遊技制御装置500は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置550や払出制御装置580等に送信(出力)するコマンド送信処理を実行する(S704)。具体的には、特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド、及び停電から復旧した場合に演出制御装置550に停電復旧処理を実行させる停電復旧コマンドを演出制御装置550に送信したり、払出装置から払い出す賞球数を指定する賞球コマンドを払出制御装置580に送信したりする。
さらに、遊技制御装置500は、大当り図柄乱数1及び大当り図柄乱数2を更新する乱数更新処理1を実行し(S705)、続いて特図変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新処理2を実行する(S706)。乱数更新処理1及び乱数更新処理2では、各種乱数にランダム性を付与するために、各種乱数に対応するカウンタ(大当り乱数カウンタ、当り乱数カウンタ、演出決定用乱数カウンタなど)の値を1ずつ加算する。
その後、遊技制御装置500は、各種入賞口スイッチなどを監視したり、枠の不正な開放などのエラーを監視したりする入賞口スイッチ/エラー監視処理が実行される(S707)。各種入賞口スイッチには、例えば、始動口1スイッチ37d、始動口2スイッチ38d、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ44a〜44n、カウント1スイッチ41d、カウント2スイッチ42dが含まれる。入賞口スイッチ/エラー監視処理では、これらのスイッチから正常な信号が入力されているか否かを監視したりする。エラーの監視としては、前面枠3やガラス枠18が不正に開放されていないかなどを対象としている。
さらに、遊技制御装置500は、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理を実行する(S708)。なお、特図ゲーム処理の詳細については、図9にて後述する。続いて、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理を実行する(S709)。
次に、遊技制御装置500は、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDの表示内容を制御するセグメントLED編集処理を実行する(S710)。具体的には、特図変動表示ゲーム及び普図変動表示ゲームの結果をセグメントLED(例えば、一括表示装置50)に出力するためのパラメータを編集する。
遊技制御装置500は、磁気センサスイッチ39aや振動センサスイッチ39bからの検出信号をチェックし、異常があるか否かを判定する磁気エラー監視処理を実行する(S711)。異常の発生を検出した場合には、スピーカー30から報知音を出力したり、遊技状態LED32を点灯させたりするなどして外部に報知する。
次に、遊技制御装置500は、外部情報端子508から出力する各種信号を編集する外部情報編集処理を実行する(S712)。
そして、遊技制御装置500は、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する(S713)。その後、S701の処理で一時退避されていたレジスタを復帰させ(S714)、禁止設定されていた外部機器による割込み及びタイマ割込みを許可し(S715)、タイマ割込み処理を終了し、メイン処理に復帰する。
〔特図ゲーム処理〕
次に、前述したタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(S708)の詳細について説明する。図8は、本発明の第1の実施の形態の特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。
特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ37d及び始動口2スイッチ38dによる入力信号の監視、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図(識別情報)の表示の設定を行う。
特図ゲーム処理が開始されると、遊技制御装置500は、まず、始動口1スイッチ37d及び始動口2スイッチ38dの入賞を監視する始動スイッチ監視処理を実行する(S801)。
始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口37、第2始動入賞口38に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次に、遊技制御装置500は、カウントスイッチ監視処理1を実行する(S802)。カウントスイッチ監視処理1では、第1特別変動入賞装置41内に設けられたカウント1スイッチ41dによって当該第1特別変動入賞装置41に入賞した遊技球を検出し、入賞した遊技球の数を監視する。なお、カウントスイッチ監視処理1についての詳細は、図9にて後述する。
また、遊技制御装置500は、カウントスイッチ監視処理2を実行する(S803)。カウントスイッチ監視処理2では、第2特別変動入賞装置42内に設けられたカウント2スイッチ42dによって当該第2特別変動入賞装置42に入賞した遊技球を検出し、入賞した遊技球の数を監視し、入賞数が上限値に達した場合には間欠開放動作の終了を設定する。なお、カウントスイッチ監視処理2についての詳細は、図11にて後述する。
次に、遊技制御装置500は、特図ゲーム処理タイマが既にタイムアップしているか、又は、特図ゲーム処理タイマを更新(−1)した結果、当該特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かをチェックする(S804)。なお、特図ゲーム処理タイマは、後述する特図ゲーム処理番号に応じて分岐させる各処理(S810〜S817)を実行するときに初期値がセットされ、S804の処理で当該特図ゲーム処理タイマの値を1減じる。この初期値としてセットされる値は、当該特図ゲーム処理番号に応じた処理を終了させるまでの時間値であり、例えば、特図普段処理(S810;特図ゲーム処理番号「0」)においてセットされる値は、特図変動表示ゲームにおいて特別図柄が変動表示されている時間値がセットされる。そして、特図ゲーム処理タイマの値が0になると、タイムアップしたと判断される。
遊技制御装置500は、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていない場合には(S805の結果が「N」)、S818以降の処理を実行する。
一方、遊技制御装置500は、特図ゲーム処理タイマがタイムアップした場合には(S805の結果が「Y」)、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(S806)。さらに、当該テーブルに基づいて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(S807)。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させ(S808)、ゲーム処理番号に応じて処理を分岐させる(S809)。
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「0」の場合には(S809の結果が「0」)、特図普段処理を実行する(S810)。特図普段処理は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定、特図変動中処理を実行するために必要な情報の設定等を行う。
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「1」の場合には(S809の結果が「1」)、特図変動中処理を実行する(S811)。特図変動中処理は、特図変動表示ゲームにおける識別情報の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う。
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「2」の場合には(S809の結果が「2」)、特図表示中処理を実行する(S812)。特図表示中処理は、特図変動表示ゲームの結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間を設定したり、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行ったりする。
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「3」の場合には(S809の結果が「3」)、ファンファーレ/インターバル中処理を実行する(S813)。ファンファーレ/インターバル中処理は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理(処理番号4)大入賞口開放中処理2(処理番号7)を行うために必要な情報の設定等を行う。なお、ファンファーレ/インターバル中処理についての詳細は、図12にて後述する。
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「4」の場合には(S809の結果が「4」)、第1特別変動入賞装置41の大入賞口1に係る大入賞口開放中処理を実行する(S814)。大入賞口開放中処理は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであれば大当り終了画面のコマンドを設定したり、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報を設定したりする。なお、大入賞口開放中処理についての詳細は、図14にて後述する。
また、大入賞口開放中処理は、特図変動表示ゲームの結果が特別結果になった場合に大入賞口の開放時間に基づいて第1特別変動入賞装置41の開閉扉41aを開放して遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生させるものである。このため、遊技制御装置500は特別遊技状態制御手段を成す。
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「5」の場合には(S809の結果が「5」)、大入賞口残存球処理を実行する(S815)。大入賞口残存球処理は、大当りラウンドが最終ラウンドの場合に大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定したり、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行ったりする。なお、大入賞口残存球処理についての詳細は、図19にて後述する。
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「6」の場合には(S809の結果が「6」)、大当り終了処理を実行する(S816)。大当り終了処理は、S810の特図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う。
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「7」の場合には(S809の結果が「7」)、第2特別変動入賞装置42の大入賞口2に係る大入賞口開放中処理2を実行する(S817)。大入賞口開放中処理2は、間欠開放制御を実行し、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであれば大当り終了画面のコマンドを設定したり、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報を設定したりする。なお、大入賞口開放中処理2についての詳細は、図15にて後述する。
その後、遊技制御装置500は、特図1表示器51における図柄の変動を制御するためのテーブルを準備する(S818)。続いて、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理を実行する(S819)。
さらに、遊技制御装置500は、特図2表示器52における図柄の変動を制御するためのテーブルを準備する(S820)。続いて、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理を実行し(S821)、特図ゲーム処理を終了する。
〔カウントスイッチ監視処理1〕
続いて、前述の特図ゲーム処理(図8)におけるカウントスイッチ監視処理1(S802)の詳細について説明する。図9は、本発明の第1の実施の形態のカウントスイッチ監視処理1の手順を示すフローチャートである。
カウントスイッチ監視処理1は、第1特別変動入賞装置41の開閉扉41aが開放されている場合に、大入賞口1への遊技球の入賞を監視する処理である。
遊技制御装置500は、まず、第1特別変動入賞装置41の大入賞口1の大当り開放中か否かをチェックし、判定する(S901、S902)。そして、大入賞口1の大当り開放中でない場合には(S902の結果が「N」)、カウントスイッチ監視処理1を終了する。
遊技制御装置500は、大入賞口1の大当り開放中である場合には(S902の結果が「Y」)、大入賞口1への遊技球の入賞を検出するカウント1スイッチ41dに入力があるかをチェックし、判定する(S903、S904)。そして、カウント1スイッチ41dに入力がない場合には(S904の結果が「N」)、カウントスイッチ監視処理1を終了する。
一方、遊技制御装置500は、カウント1スイッチ41dに入力がある場合には(S904の結果が「Y」)、カウント更新処理を実行して(S905)、カウントスイッチ監視処理1を終了する。カウント更新処理についての詳細は、図10にて後述する。
〔カウント更新処理〕
次に、前述のカウントスイッチ監視処理1(図9)におけるカウント更新処理(S905)の詳細について説明する。図10は、本発明の第1の実施の形態のカウント更新処理の手順を示すフローチャートである。
カウント更新処理は、大当り開放中の大入賞口1に遊技球が入賞した場合に実行される処理である。
遊技制御装置500は、まず、大入賞口カウント数を1加算更新する(S1001)。そして、更新後の大入賞口カウント数が予め設定される上限値(9)に達したか否かをチェックし、判定する(S1002、S1003)。
遊技制御装置500は、大入賞口カウント数が上限値に達した場合には(S1003の結果が「Y」)、特図ゲーム処理タイマを0クリアして(S1004)、カウント更新処理を終了する。一方、大入賞口カウント数が上限値に達しない場合には(S1003の結果が「N」)、カウント更新処理を終了する。
このようにカウント更新処理では、設定された開放時間内に上限数の遊技球が大入賞口に入賞した場合に、特図ゲーム処理タイマは0クリアされる。このため、その後の特図ゲーム処理(図8)のS804及びS805の処理において特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたと判定されるので、S813のファンファーレ/インターバル中処理(図12)で設定された処理番号「4」に応じて大入賞口開放中処理(S814)が実行される。
〔カウントスイッチ監視処理2〕
続いて、前述の特図ゲーム処理(図8)におけるカウントスイッチ監視処理2(S803)の詳細について説明する。図11は、本発明の第1の実施の形態のカウントスイッチ監視処理2の手順を示すフローチャートである。
カウントスイッチ監視処理2は、第2特別変動入賞装置42の開閉扉42aが開放されている場合に、大入賞口2への遊技球の入賞を監視し、入賞数が上限値に達した場合には間欠開放動作の終了を設定する処理である。
遊技制御装置500は、まず、第2特別変動入賞装置42の大入賞口2の大当り開放中か否かをチェックし、判定する(S1101、S1102)。そして、大入賞口2の大当り開放中でない場合には(S1102の結果が「N」)、カウントスイッチ監視処理2を終了する。
遊技制御装置500は、大入賞口2の大当り開放中である場合には(S1102の結果が「Y」)、大入賞口2への遊技球の入賞を検出するカウント2スイッチ42dに入力があるかをチェックし、判定する(S1103、S1104)。そして、カウント2スイッチ42dに入力がない場合には(S1104の結果が「N」)、カウントスイッチ監視処理2を終了する。
一方、遊技制御装置500は、カウント2スイッチ42dに入力がある場合には(S1104の結果が「Y」)、大入賞口カウント数を1加算更新する(S1105)。そして、更新後の大入賞口カウント数が予め設定される上限値(9)に達したか否かをチェックし、判定する(S1106、S1107)。
遊技制御装置500は、大入賞口カウント数が上限値に達した場合には(S1107の結果が「Y」)、特図ゲーム処理タイマを0クリアする(S1108)。さらに、本発明において大入賞口2が開放される場合は間欠開放動作が実行されているので、その間欠開放動作を終了させるため間欠開放制御ポインタ上限値領域から上限値をロードし、間欠開放制御ポインタ領域にセーブする(S1109)。その後、カウントスイッチ監視処理2を終了する。
なお、カウントスイッチ監視処理2のS1102の結果が「Y」の場合は、ファンファーレ/インターバル中処理(図12)で処理番号「7」が設定されている。このため、特図ゲーム処理タイマが0クリアされた後に、特図ゲーム処理(図8)のS804及びS805の処理でタイムアップしたと判定され、その後実行される処理は、大入賞口開放中処理2(S817)となる。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理(図8)におけるファンファーレ/インターバル中処理(S813)の詳細について説明する。図12は、本発明の第1の実施の形態のファンファーレ/インターバル中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置500は、まず、特別遊技におけるラウンド数を1加算して更新する(S1201)。そして、大当り種類に応じた大当り情報を確認する(S1202)。大当り情報は、大当り種類に応じて、開放する大入賞口、付与するラウンド数や大入賞口の開放態様などの情報が設定された大当り情報テーブルで確認することができる。なお、大当り情報テーブルについての詳細は、図13にて後述する。
次に、遊技制御装置500は、確認した大当り情報から大当り系統がランクアップボーナス(RUB)かを確認し、判定する(S1203,S1204)。
ここで、本発明の第1の実施の形態では、大当りの種類に応じて大当り系統が設定されている。また、大当り系統がランクアップボーナスか否かに応じて開放される大入賞口が決まっており、ランクアップボーナスでない場合は第1特別変動入賞装置41の大入賞口1が開放され、ランクアップボーナスである場合は第2特別変動入賞装置42の大入賞口2が開放される。また、ランクアップボーナスでない場合に限り、表示装置48でラウンド数(実行中のラウンド遊技が何ラウンド目であるか)を報知する。以下では、これらを実行するための処理が実行される。
遊技制御装置500は、大当り系統がランクアップボーナスでない場合には(S1204の結果が「N」)、ラウンド数に対応するラウンドコマンドを準備し(S1205)、演出制御装置550に送信するように送信バッファに設定するコマンド設定処理を実行する(S1206)。また、飾り特図コマンド領域から対応するコマンドをロードして準備し(S1207)、演出制御装置550に送信するように送信バッファに設定するコマンド設定処理を実行する(S1208)。
続いて、遊技制御装置500は、大入賞口1開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(S1209)。また、大入賞口1を開放するため大入賞口1ソレノイド出力データ領域にONデータをセットする(S1210)。そして、大入賞口開放中処理を実行するために処理番号として「4」を設定する(S1211)。
次に、遊技制御装置500は、特図ゲーム処理番号領域に設定した処理番号をセーブする(S1217)。そして、大当り情報に対応した1R(ラウンド)の開放時間を設定し(S1218)、設定した開放時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(S1219)。その後、対応する大入賞口カウント数をリセットし(S1220)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
一方、遊技制御装置500は、大当り系統がランクアップボーナスである場合には(S1204の結果が「N」)、大当り情報に対応する間欠開放制御ポインタ上限値を大当り情報テーブルから取得し、間欠開放制御ポインタ上限値領域にセーブする(S1212)。また、間欠開放制御ポインタ領域をクリアする(S1213)。
続いて、遊技制御装置500は、大入賞口2開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(S1214)。また、大入賞口2を開放するため大入賞口2ソレノイド出力データ領域にONデータをセットする(S1215)。そして、大入賞口開放中処理2を実行するために処理番号として「7」を設定する(S1216)。その後、前述のS1217〜S1220の処理を実行し、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
このように、本発明の第1の実施の形態では、大当り系統がランクアップボーナスである場合には、ラウンド遊技の進行(現在のラウンド数)の報知が実行されず、その他の大当り系統の場合には、ラウンド遊技の進行を報知する。ラウンド数が同じであっても遊技価値が異なる大当りが複数あるため、実際にラウンド遊技が進行するまで大当りがいずれのランクアップボーナスであるのかを認識しづらいので、遊技者は特別遊技の進行にも関心を持つとともに、大当りの興趣を高めることができる。また、ランクアップボーナスの場合は、ラウンド遊技が進行しても現在のラウンド数が報知されないので、遊技者は何ラウンド目まで進行しているのかが判断しづらい。これにより、より一層遊技者は特別遊技の進行に関心を持つとともに、大当りの興趣を高めることができる。
なお、本発明の第1の実施の形態では、大当り系統がランクアップボーナスの場合は、ラウンド遊技の進行状況をわかりにくくするために表示装置48でラウンド数を表示していないが、状況に応じてラウンド数を表示してもよい。その場合は、S1204の処理で結果が「Y」となる場合でも、S1205及びS1206の処理と同様の処理が実行される。また、飾り特図についても同様であり、飾り特図を表示する場合には、S1204の処理で結果が「Y」となる場合でも、S1207及びS1208の処理と同様の処理が実行される。
〔大当り情報テーブル〕
ここで、前述のファンファーレ/インターバル中処理(図12)で用いられる大当り情報テーブルについての詳細を説明する。図13は、本発明の第1の実施の形態の大当り情報テーブルである。
大当り情報テーブルには、大当り種類に対応して、開放する大入賞口、ラウンド数上限値、1Rの開放時間、大当り系統、及び間欠開放制御ポインタ上限値が設定されている。
前述したように、9種類の大当りのうち、大当り系統が通常(第3特別遊技状態)となる9R確変B、9R確変C、16R確変、9R通常では、遊技領域10aの下方に設けられる第1特別変動入賞装置41の大入賞口1が1Rあたり25秒間(第3所定期間)開放される。
これに対し、大当り系統が突確(第1特別遊技状態)となる9R確変Aでは、同じく第1特別変動入賞装置41の大入賞口1が開放されるが、1Rの開放時間は0.5秒(第1所定期間)と短い。
また、大当り系統がランクアップボーナス(第2特別遊技状態)となる16R確変A〜16R確変Dでは、遊技領域10aの上方に設けられる第2特別変動入賞装置42の大入賞口2が開放される。そして、1ラウンドの間に大入賞口2の開放と閉鎖が行われる間欠開放制御が実行される。16R確変Aでは、1Rにおける開放パターンは1.6秒間の開放が1回である。16R確変B〜16R確変Dでは、1Rにおける1回の開放時間は変わらないが開放回数が順に1回ずつ増え、それぞれ2回、3回、4回となる。16R確変A〜16R確変Dにおける1Rの開放時間は、順に1.6秒、3.2秒、4.8秒、6.4秒となる(第2所定期間)。
そして、16R確変A〜16R確変Dでは、1R中の開放回数に応じて間欠開放制御ポインタ上限値が設定される。16R確変Aの場合は、開放回数が1回であり、1R中に必ず1回は大入賞口2が開放されることから間欠開放制御ポインタ上限値は0が設定される。間欠開放制御ポインタは、大入賞口2の開放と閉鎖を行う第2特別変動入賞装置42の開閉扉42aの動作に伴いカウントされる。具体的には、1R中の1回目の大入賞口2の開放開始に伴う開閉扉42aの開く動作に設定される間欠開放制御ポインタは0である。また、1回目の大入賞口2の開放終了に伴う開閉扉42aの閉じる動作に設定される制御ポインタは0である。そして、2回目の開放開始時の開く動作に1、2回目の開放終了時の閉じる動作に2、3回目の開放開始時の開く動作に3、3回目の開放終了時の閉じる動作に4、4回目の開放開始時の開く動作に5、4回目の開放終了時の閉じる動作に6、が設定される。これにより、各大当り種類に応じて設定される間欠開放制御ポインタ上限値は、16R確変Bの場合は2が設定され、16R確変Cの場合は4が設定され、16R確変Dの場合は6が設定される。なお、16R確変A〜16R確変Dにおける間欠開放の進行イメージについては図21にて後述する。
なお、9R確変Aにおける1Rの開放時間を1.6秒とし、開放される大入賞口を第2特別変動入賞装置42の大入賞口2としてもよい。9R確変Aと16R確変Aとで1回の開放態様を同じにすれば、遊技者にとってさらに双方の判別が難しくなる。
〔大入賞口開放中処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理(図8)における大入賞口開放中処理(S814)の詳細について説明する。図14は、本発明の第1の実施の形態の大入賞口開放中処理の手順を示すフローチャートである。
大入賞口開放中処理では、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであれば大当り終了画面のコマンドを設定したり、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報を設定したりする。大入賞口開放中処理は、1Rの開放時間が経過したら実行される処理である。
遊技制御装置500は、まず、今回のラウンド数をラウンド数上限値領域の値と比較し、上限値に達したか、すなわち今回のラウンドが最終ラウンドであるかをチェックし、判定する(S1401、S1402)。
遊技制御装置500は、今回のラウンドが最終ラウンドである場合には(S1402の結果が「Y」)、表示装置48で特別遊技の終了画面を表示するためのエンディングコマンドを準備する(S1403)。
一方、遊技制御装置500は、今回のラウンドが最終ラウンドでない場合には(S1402の結果が「N」)、表示装置48でインターバル画面を表示するためのインターバルコマンドを準備する(S1404)。
次に、遊技制御装置500は、前述のS1403又はS1404の処理で準備したコマンドを演出制御装置550に送信するため送信バッファに設定するコマンド設定処理を実行する(S1405)。また、飾り特図コマンド領域からコマンドをロードし、準備して(S1406)、当該コマンドを演出制御装置550に送信するため送信バッファに設定するコマンド設定処理を実行する(S1407)。
続いて、遊技制御装置500は、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報を設定したりする大入賞口残存球処理移行設定処理1を実行して(S1408)、大入賞口開放中処理を終了する。なお、大入賞口残存球処理移行設定処理1についての詳細は、図17にて後述する。
〔大入賞口開放中処理2〕
次に、前述の特図ゲーム処理(図8)における大入賞口開放中処理2(S817)の詳細について説明する。図15は、本発明の第1の実施の形態の大入賞口開放中処理2の手順を示すフローチャートである。
大入賞口開放中処理2は、前述の大入賞口開放中処理(図14)がRUB大当り以外の大当りで実行される処理であるのに対し、RUB大当りで実行される処理である。
遊技制御装置500は、まず、間欠開放制御ポインタをRAM511cの間欠開放制御ポインタ領域から所定のレジスタにロードし、準備する(S1501)。そして、準備した間欠開放制御ポインタを間欠開放制御ポインタ上限値領域の値と比較し、上限値に達したかをチェックし、判定する(S1502、S1503)。ここで、16R確変Aの場合は、間欠開放制御ポインタ上限値が0であるので(図13参照)、本処理初回の時点で上限値に達することになる。
遊技制御装置500は、間欠開放制御ポインタが上限値に達していない場合には(S1503の結果が「N」)、間欠開放制御ポインタ領域の間欠開放制御ポインタを1加算更新する(S1504)。ここで更新される間欠開放制御ポインタはRAM511cに記憶されており、前述のS1501の処理で所定のレジスタに準備した間欠開放制御ポインタとは別である。
その後、遊技制御装置500は、大入賞口2の開放又は閉鎖を行うための設定を行う大入賞口作動移行設定処理を実行し(S1505)、大入賞口開放中処理2を終了する。なお、大入賞口作動移行設定処理についての詳細は、図16にて後述する。
一方、遊技制御装置は、間欠開放制御ポインタが上限値に達した場合には(S1503の結果が「Y」)、1ラウンドが終了したので、前述の大入賞口開放中処理(図14)と同様の処理を実行する。
すなわち、遊技制御装置は、今回のラウンド数をラウンド数上限値領域の値と比較し、上限値に達したか、すなわち今回のラウンドが最終ラウンドであるかをチェックし、判定する(S1506、S1507)。
遊技制御装置500は、今回のラウンドが最終ラウンドである場合には(S1507の結果が「Y」)、表示装置48で特別遊技の終了画面を表示するためのエンディングコマンドを準備する(S1508)。
一方、遊技制御装置500は、今回のラウンドが最終ラウンドでない場合には(S1507の結果が「N」)、表示装置48でインターバル画面を表示するためのインターバルコマンドを準備する(S1509)。
次に、遊技制御装置500は、前述のS1508又はS1509の処理で準備したコマンドを演出制御装置550に送信するため送信バッファに設定するコマンド設定処理を実行する(S1510)。また、飾り特図コマンド領域からコマンドをロードし、準備して(S1511)、当該コマンドを演出制御装置550に送信するため送信バッファに設定するコマンド設定処理を実行する(S1512)。
続いて、遊技制御装置500は、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報を設定したりする大入賞口残存球処理移行設定処理2を実行して(S1513)、大入賞口開放中処理2を終了する。なお、大入賞口残存球処理移行設定処理2についての詳細は、図18にて後述する。
〔大入賞口作動移行設定処理〕
続いて、前述の大入賞口開放中処理2(図15)における大入賞口作動移行設定処理(S1505)の詳細について説明する。図16は、本発明の第1の実施の形態の大入賞口作動移行設定処理の手順を示すフローチャートである。
大入賞口作動移行設定処理は、大入賞口2が開放又は閉鎖の作動を行うための設定を行う処理である。
遊技制御装置500は、前述の大入賞口開放中処理2(図15)のS1501の処理で所定のレジスタに準備した間欠開放制御ポインタに応じて処理を分岐させる(S1601)。
遊技制御装置500は、間欠開放制御ポインタが「0」、「2」又は「4」の場合には(S1601の結果が「「0」、「2」又は「4」)、大入賞口2の閉鎖に係る設定を行う。
遊技制御装置500は、まず、大入賞口開放中処理2を実行するために処理番号として「7」を設定する(S1602)。そして、特図ゲーム処理番号領域に処理番号「7」をセーブし(S1603)、大入賞口2が次に開放されるまでの閉鎖時間であるウェイト時間を設定する(S1604)。ここでは、1.4秒が設定される。続いて、特図ゲーム処理タイマ領域に設定したウェイト時間をセーブし(S1605)、大入賞口2を閉鎖するため大入賞口2ソレノイド出力データ領域にOFFデータをセーブした後(S1606)、大入賞口作動移行設定処理を終了する。
一方、遊技制御装置500は、間欠開放制御ポインタが「1」、「3」又は「5」の場合には(S1601の結果が「「1」、「3」又は「5」)、大入賞口2の開放に係る設定を行う。
遊技制御装置500は、まず、大入賞口開放中処理2を実行するために処理番号として「7」を設定する(S1607)。そして、特図ゲーム処理番号領域に処理番号「7」をセーブし(S1608)、大入賞口2の開放時間を設定する(S1609)。ここでは、1.6秒が設定される。続いて、特図ゲーム処理タイマ領域に設定した開放時間をセーブし(S1610)、大入賞口2を開放するため大入賞口2ソレノイド出力データ領域にONデータをセーブした後(S1611)、大入賞口作動移行設定処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理移行設定処理1〕
次に、前述の大入賞口開放中処理1(図14)における大入賞口残存球処理移行設定処理1(S1408)の詳細について説明する。図17は、本発明の第1の実施の形態の大入賞口残存球処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置500は、まず、大入賞口残存球処理を実行するために処理番号として「5」を設定する(S1701)。そして、特図ゲーム処理番号領域に処理番号「5」をセーブし(S1702)、大入賞口1用の残存球処理時間を設定する(S1703)。ここでは、1.9秒が設定される。
次に、遊技制御装置500は、設定した残存球処理時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(S1704)。そして、1ラウンドの開放時間終了に伴い大入賞口1を閉鎖するため大入賞口1ソレノイド出力データ領域にOFFデータをセーブして(S1705)、大入賞口残存球処理移行設定処理1を終了する。
〔大入賞口残存球処理移行設定処理2〕
次に、前述の大入賞口開放中処理2(図15)における大入賞口残存球処理移行設定処理2(S1513)の詳細について説明する。図18は、本発明の第1の実施の形態の大入賞口残存球処理移行設定処理2の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置500は、まず、大入賞口残存球処理を実行するために処理番号として「5」を設定する(S1801)。そして、特図ゲーム処理番号領域に処理番号「5」をセーブし(S1802)、大入賞口2用の残存球処理時間を設定する(S1803)。ここでは、1.3秒が設定される。
次に、遊技制御装置500は、設定した残存球処理時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(S1804)。そして、1ラウンドの開放時間終了に伴い大入賞口2を閉鎖するため大入賞口2ソレノイド出力データ領域にOFFデータをセーブして(S1805)、大入賞口残存球処理移行設定処理2を終了する。
なお、前述の大入賞口残存球処理移行設定処理1(図17)で設定される大入賞口1用の残存球処理時間と、本処理で設定される大入賞口2用の残存球処理時間とでは、大入賞口2用のほうが大入賞口1用よりも設定時間が短い。
本発明では、第2特別変動入賞装置42が第1特別変動入賞装置41よりも入賞効率が高くなるように、打球発射装置から遊技領域10aに発射された遊技球が描くことができる放物線上に大入賞口2の開口が位置するように配置されている(図2参照)。これに対し、第1特別変動入賞装置41は、第2特別変動入賞装置42よりも下方に配置され、発射された遊技球は打球方向変換部材により転動方向を変えながら遊技領域10aを流下したのち辿り着くことができる(図2参照)。したがって、第2特別変動入賞装置42の大入賞口2に入賞した遊技球は、第1特別変動入賞装置41の大入賞口1に入賞した遊技球に比べて、球の流れがスムーズであり、入賞後に装置内の転動部(図示省略)を転動する際に転動方向が異なる遊技球同士がぶつかり合う頻度が低いので転動部に滞留する時間が短くなる。このため、大入賞口42に入賞した遊技球が転動部を転動して第2特別変動入賞装置42から排出されるまでに要する排出処理時間は、第1特別変動入賞装置41における排出処理時間よりも短くなる。
以上により、遊技球の入賞から排出までがスムーズな第2特別変動入賞装置42では、ラウンド遊技において大入賞口が閉鎖されたときに装置内(転動部)に残存する遊技球が排出されることを確認するための残存球処理時間を、第1特別変動入賞装置41における残存球処理時間よりも短く設定することができる。このように、各特別変動入賞装置に応じた残存球処理時間を設定することで、遊技の進行が冗長になることがない。
〔大入賞口残存球処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理(図8)における大入賞口残存球処理(S815)の詳細について説明する。図19は、本発明の第1の実施の形態の大入賞口残存球処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置500は、まず、今回のラウンド数をラウンド数上限値領域の値と比較し、上限値に達したか、すなわち今回のラウンドが最終ラウンドであるかをチェックし、判定する(S1901、S1902)。
遊技制御装置500は、今回のラウンドが最終ラウンドである場合には(S1902の結果が「Y」)、表示装置48で特別遊技の終了画面を表示する時間を設定するためエンディング時間テーブルを設定するコマンド(S1903)。そして、図柄情報に対応するエンディング時間を取得し(S1904)、取得したエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(S1905)。その後、大当り終了処理を実行するために必要な情報の設定を行う大当り終了処理移行設定処理を実行して(S1906)、大入賞口残存球処理を終了する。なお、大当り終了処理移行設定処理についての詳細は、図20にて後述する。
一方、遊技制御装置500は、今回のラウンドが最終ラウンドでない場合には(S1902の結果が「N」)、表示装置48でインターバル画面を表示する時間を設定するためインターバル時間テーブルを設定する(S1907)。そして、対応する大入賞口の開放情報と今回のラウンド数に対応するインターバル時間を取得し(S1908)、取得したインターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(S1909)。続いて、ファンファーレ/インターバル中処理を実行するために処理番号として「3」を設定し(S1910)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号「3」をセーブする(S1911)。さらに、対応する大入賞口の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブして(S1912)、大入賞口残存球処理を終了する。
〔大当り終了処理移行設定処理〕
続いて、前述の大入賞口残存球処理(図19)における大当り終了処理移行設定処理(S1906)の詳細について説明する。図20は、本発明の第1の実施の形態の大当り終了処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置500は、まず、大当り終了処理を実行するために処理番号として「6」を設定する(S2001)。そして、特図ゲーム処理番号領域に処理番号「6」をセーブし(S2002)、さらに、対応する大入賞口の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(S2003)。次に、大入賞口カウント数をリセットし(S2004)、ラウンド数をリセットする(S2005)。
さらに、遊技制御装置500は、S2006〜S2010の処理において、ラウンド数上限値領域(S2006)、ラウンド数上限値情報領域(S2007)、大入賞口開放情報領域(S2008)、間欠開放制御ポインタ領域(S2009)、及び間欠開放制御ポインタ上限値領域(S2010)の5つの領域をリセットする。その後、大当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔ラウンド進行タイムチャート〕
次に、図21を参照して、間欠開放制御を実行する場合(RUB大当りの場合)におけるラウンド進行について説明する。図21は、本発明の第1の実施の形態においてRUB大当りの場合のラウンド進行タイムチャートである。
図21は、上から順に16R確変A〜Dにおける1ラウンド中の開放と閉鎖とをタイムチャートで表している。本発明の第1の実施の形態では、大当り種類に関係なく間欠開放制御における1回の開放時間は1.6秒(図16のS1609)、1回の閉鎖時間は1.4秒(図16のS1604)に設定されているので、16R確変Aでの2ラウンド消化が16R確変Bでの1ラウンド消化と同じ動作態様になる。同様に、16R確変Aでの3ラウンド消化が16R確変Cでの1ラウンド消化と同じ動作態様になり、16R確変Aでの4ラウンド消化及び16R確変Bでの2ラウンド消化が16R確変Dでの1ラウンド消化と同じ動作態様になる。また、本発明の第1の実施の形態では、RUB大当りのときに実行される間欠開放制御において、現在のラウンド数を遊技者に報知しない(図12参照)。
このため、遊技者は、RUB大当りにより特別遊技状態となった場合に、16R確変A〜Dのいずれの大当りなのかが判断しづらい。例えば、遊技者は、16R確変Aで4ラウンド消化したのか、16R確変Dで1ラウンド消化したのか判断できない。同じ16ラウンドの特別遊技であっても間欠開放回数が異なり、図5(B)に示すように遊技価値が大きく異なるので、遊技者は特別遊技の進行に関心を持つようになり、大当りの興趣が高まる。
以下、演出制御装置550による制御について具体的な処理を説明する。
〔1stCPUメイン処理(演出制御装置)〕
次に、演出制御装置550によって実行されるメイン処理の詳細を説明する。図22は、本発明の第1の実施の形態の演出制御装置550の主制御用マイコン(1stCPU)551によって実行されるメイン処理の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、遊技機1に電源が投入されると実行される。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、メイン処理の実行が開始されると、まず、割込みを禁止する(S2201)。次に作業領域であるRAM551aを0クリアする(S2202)。そしてCPU初期化処理を実行する(S2203)。その後、各種処理の実行に必要な初期値をRAM551aに設定し(S2204)、乱数初期化処理を実行する(S2205)。続いて所定のタイミング(例えば、1ミリ秒)で割込みを発生させるための各種割込みタイマを起動させる(S2206)。そして割込みを許可する(S2207)。
ここで、主制御用マイコン(1stCPU)551は、WDT(ウォッチドックタイマ)をクリアする(S2208)。WDTは、上述したCPU初期化処理(S2203)で起動され、CPUが正常に動作しているかどうかを監視する。WDTが一定周期を経過してもクリアされない場合は、WDTがタイムアップしてCPUがリセットされる。
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、遊技者による演出ボタン31の操作信号を検出し、検出した信号に応じた処理を行う演出ボタン入力処理を実行する(S2209)。また遊技制御装置500から受信した遊技制御コマンドを特定する遊技制御コマンド解析処理を実行する(S2210)。遊技制御コマンド解析処理は、割込みで遊技制御装置500のバッファ532aにセットされた情報を正しく受信できたか否かを判断し、受信できた場合に後のシーン制御処理のためのコマンド区分けなどを行う。
次に、主制御用マイコン(1stCPU)551は、テストモード処理を実行する(S2211)。テストモード処理は、工場出荷時の検査の際に検査用のコマンドを受信して表示や役物の動作等を検査する。そして、表示や音、LEDの点灯等が必要な場合は後述するS2215〜S2217の処理において制御され、検査が終了して電源が落とされると処理が終了する。テストモード処理は、工場出荷時にCPUを検査するときに実行される。
続いて、主制御用マイコン(1stCPU)551は、遊技制御コマンド解析処理(S2210)において解析された制御コマンドに基づき、表示装置48に表示させるシーン(表示内容)を制御する1stシーン制御処理を実行する(S2212)。なお、1stシーン制御処理についての詳細は、図23を参照して後述する。
さらに、主制御用マイコン(1stCPU)551は、遊技機1における異常の発生を監視する遊技機エラー監視処理を実行する(S2213)。演出制御装置550に関わる異常の他に、遊技制御装置500からエラー報知を指示するコマンドを受信した場合などに、警報音の報知を行う情報の設定など所定の処理を実行する。ここで、実際に遊技状態LED29を点灯したり、スピーカー30から警報音を発する制御は、後述するS2215〜S2217の処理において行われる。
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、映像制御用マイコン(2ndCPU)554に送信するコマンドを編集する演出コマンド編集処理を実行する(S2214)。演出コマンド編集処理においてレジスタに書き込まれたコマンドは、映像制御用マイコン(2ndCPU)554に出力される。
また、主制御用マイコン(1stCPU)551は、スピーカー30から出力される音を制御するサウンド制御処理を実行する(S2215)。また、LED等の装飾装置(盤装飾装置10d、枠装飾装置18d)を制御する装飾制御処理を実行し(S2216)、さらにモータ及びソレノイドで駆動される電動役物や可動式照明などの演出装置(盤演出装置10f、枠演出装置18f)を制御するモータ/SOL制御処理を実行する(S2217)。
最後に、主制御用マイコン(1stCPU)551は、乱数を更新するための乱数更新処理を実行して(S2218)、S2208の処理に戻る。以降、S2208からS2218までの処理を繰り返す。
〔1stシーン制御処理(1stCPU)〕
次に、前述したメイン処理(図22)における1stシーン制御処理(S2212)の詳細について説明する。図23は、本発明の第1の実施の形態の1stシーン制御処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置550の主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、テストモード中であるか否かを判定する(S2301)。テストモードは、工場出荷時などCPUを検査するときに実行されるモードである。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、テストモード中である場合には(S2301の結果が「Y」)、1stシーン制御処理を終了する。
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、テストモード中でない場合には(S2301の結果が「N」)、表示装置48に表示させるシーン(表示内容全て)を変更するシーン変更コマンドを受信したか否かを判定し(S2302)、シーン変更コマンドを受信していない場合には(S2302の結果が「N」)、S2303〜S2306の処理を実行せずにS2307の処理に移行する。シーン変更コマンドとは、後述するS2308〜S2316の処理実行に対応するコマンドのことであり、例えば、電源投入コマンド、停電復旧コマンド等を示す。
一方、主制御用マイコン(1stCPU)551は、シーン変更コマンドを受信した場合には(S2302の結果が「Y」)、更新する遊技状態、すなわち、現在の遊技状態を取得する(S2303)。そして、受信したシーン変更コマンドが、遊技制御装置500から送信され、前述した遊技制御コマンド解析処理(S2310)において解析された現在の遊技状態に対応した有効なコマンドであるか否かを判定する(S2304)。
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、受信したシーン変更コマンドが有効である場合には(S2304の結果が「Y」)、作業領域であるRAM551aに受信したシーン変更コマンドをセーブする(S2305)。そして、シーン(表示内容)を変更するタイミングであることを示す演出リクエストフラグをセットする(S2306)。
なお、主制御用マイコン(1stCPU)551は、受信したシーン変更コマンドが有効でない場合には(S2304の結果が「N」)、S2305及びS2306の処理を実行せずにS2307の処理に移行する。
次に、主制御用マイコン(1stCPU)551は、前述した遊技制御コマンド解析処理(S2210)において解析されたコマンド識別子に対応する処理に分岐する(S2307)。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、コマンド識別子が「電源投入コマンド」に設定されている場合には、電源投入処理を実行する(S2308)。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、コマンド識別子が「停電復旧コマンド」に設定されている場合には、後述する客待ち処理以外の停電復旧処理を実行する(S2309)。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、コマンド識別子が「客待ちデモコマンド」に設定されている場合には、客待ち処理を実行する(S2310)。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、コマンド識別子が「変動パターンコマンド」に設定されている場合には、変動中処理を実行する(S2311)。なお、変動中処理についての詳細は、図24にて後述する。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、コマンド識別子が「図柄停止コマンド」に設定されている場合には、図柄停止処理を実行する(S2312)。前述の変動中処理で演出ボタン操作による入力が禁止された場合は、図柄停止処理において、演出ボタン禁止情報がクリアされる。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、コマンド識別子が「ファンファーレコマンド」に設定されている場合には、ファンファーレ処理を実行する(S2313)。なお、ファンファーレ処理についての詳細は、図26にて後述する。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、コマンド識別子が「大入開放n回目コマンド」に設定されている場合には、ラウンド中処理を実行する(S2314)。なお、ラウンド中処理についての詳細は、図27にて後述する。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、コマンド識別子が「インターバルコマンド」に設定されている場合には、インターバル処理を実行する(S2315)。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、コマンド識別子が「エンディングコマンド」に設定されている場合には、エンディング処理を実行する(S2316)。
その後、主制御用マイコン(1stCPU)551は、図柄コマンド受信処理(S2317)、及び、始動入賞時及び変動開始時に遊技制御装置500から送信される飾り特図保留数コマンドを受信して、当該飾り特図保留数コマンドにより始動記憶の飾り特図保留数の更新を行う飾り特図保留数コマンド受信処理を実行する(S2318)。さらに、先読みコマンド受信処理(S2319)、及び、受信した確率情報コマンドに応じた値を内部設定するとともに背景コマンドを2ndCPUに送信する確率情報コマンド受信処理(S2320)を順に実行して、1stシーン制御処理を終了する。
〔変動中処理〕
次に、前述した1stシーン制御処理(図23)における変動中処理(S2311)の詳細について説明する。図24は、本発明の第1の実施の形態の変動中処理の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定する(S2401)。演出リクエストフラグは、前述したように、1stシーン制御処理のS2306で、主制御用マイコン(1stCPU)551が受信したシーン変更コマンドが有効なコマンドである場合にセットされる。したがって、主制御用マイコン(1stCPU)551は、演出リクエストフラグがない場合には(S2401の結果が「N」)、表示装置48に表示される表示内容は一連の表示演出の一部であるので、更新タイマが0か否かに応じて表示内容を変更するか判定する(S2402)。
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、更新タイマが0の場合には(S2402の結果が「Y」)、次のシーンに移行するためにシーケンステーブルに設定された次のシーンのデータを設定し(S2403)、変動中処理を終了する。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、更新タイマが0でない場合には(S2402の結果が「N」)、現在の表示を継続するので、変動中処理を終了する。
一方、主制御用マイコン(1stCPU)551は、演出リクエストフラグがある場合には(S2401の結果が「Y」)、表示装置48に表示される表示内容全体を切り替えるタイミングなので、受信したシーン変更コマンドに応じて各種処理を実行する。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、変動表示ゲームの終了間際などに遊技者によって押された演出ボタン31など演出ボタン関連情報(履歴)をクリアする(S2404)。これにより、前回の変動表示ゲームにおける操作が今回の変動表示ゲームに影響しない。そして、可動体(役物)の作動リクエストをセットして初期化する(S2405)。
次に、主制御用マイコン(1stCPU)551は、遊技制御装置500から送信される変動パターン情報、遊技状態、及び、演出制御装置550の演出情報に基づいてシーン変更コマンドに対応する変動パターンを決定し、当該変動パターンの情報を設定する変動パターン情報設定処理を実行する(S2406)。変動パターンについての詳細は、図25にて後述する。
次に、主制御用マイコン(1stCPU)551は、演出のかたよりが生じないように演出情報を決定する乱数の種値を初期化する乱数シード初期化処理を実行する(S2407)。
続いて、主制御用マイコン(1stCPU)551は、S2406で設定された変動パターンに対応して、表示装置48で実行される飾り特図変動表示ゲームにおける変動表示の開始や停止、演出用キャラクタの表示等の各種表示の実行タイミングや表示時間を管理するシーンシーケンステーブルを設定する(S2408)。飾り特図変動表示ゲームは、設定されたシーンシーケンステーブルに従って実行される。
さらに、主制御用マイコン(1stCPU)551は、時間短縮変動回数などを管理するために変動回数管理処理を実行し(S2409)、シーンの更新タイマの更新タイミングを判断するために変動時間を設定する変動時間設定処理を実行する(S2410)。
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、シーン変更コマンドに対応した設定が終了したので演出リクエストフラグをクリアし(S2411)、変動中処理を終了する。
〔変動パターンテーブル〕
続いて、前述した変動中処理(図24)の変動パターン情報設定処理(S2406)における変動パターンについて説明する。図25は、本発明の第1の実施の形態の変動パターンテーブルの一例である。
本発明の第1の実施の形態では、変動パターンのリーチ系統として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、SP1、SP2、SP3が設けられ、それぞれ3種類のリーチが設定されている。Nリーチの場合は、Nショートリーチ、NロングリーチA、NロングリーチBが設定され、SPリーチの場合はリーチA〜Cが設定される。各リーチの振分割合は、特図変動表示ゲームの結果(はずれ又は大当り)に応じて設定される。大当りの種類に応じて選択されやすいリーチを設定してもよい。
ここで、NロングリーチBは、大当りの場合にのみ選択されるリーチである。そして、突確大当り(9R確変A)及びRUB大当り(16R確変A〜16R確変D)の場合は、必ずNロングリーチBが選択される。また、NロングリーチBはNロングリーチAと同様のリーチ演出が実行される。したがって、遊技者は、リーチ演出の段階では大当りになるか否かの判断がつかず、さらに、遊技価値の高い大当りになるか否かの判断もつかない。これにより、遊技者に以後の遊技の進行にも関心を持たせることができる。
なお、9R確変A及びRUB大当りの発生は、NロングリーチBのみを契機としなくてもよい。9R確変Aのリーチ演出とRUB大当りのリーチ演出とで異なる演出が実行される場合があれば、契機となる変動パターンの種類がさらに増えるので、遊技の興趣を高めることができる。
〔ファンファーレ処理〕
次に、前述した1stシーン制御処理(図23)におけるファンファーレ処理(S2313)の詳細について説明する。図26は、本発明の第1の実施の形態のファンファーレ処理の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定する(S2601)。演出リクエストフラグは、前述したように、1stシーン制御処理のS2306で、主制御用マイコン(1stCPU)551が受信したシーン変更コマンドが有効なコマンドである場合にセットされる。したがって、主制御用マイコン(1stCPU)551は、演出リクエストフラグがない場合には(S2601の結果が「N」)、表示装置48に表示される表示内容は一連の表示演出の一部であるので、更新タイマが0か否かに応じて表示内容を変更するか判定する(S2602)。
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、更新タイマが0の場合には(S2602の結果が「Y」)、ファンファーレ終了画面に移行するためにシーケンステーブルに設定されたファンファーレ終了のデータを設定し(S2603)、ファンファーレ処理を終了する。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、更新タイマが0でない場合には(S2602の結果が「N」)、現在のファンファーレ表示を継続するので、ファンファーレ処理を終了する。
一方、主制御用マイコン(1stCPU)551は、演出リクエストフラグがある場合には(S2601の結果が「Y」)、表示装置48に表示される表示内容全体を切り替えるタイミングなので、受信したシーン変更コマンドに応じて各種処理を実行する。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、大当り中停電復旧データをクリアし(S2604)、ゲームモード状態を保持する(S2605)。次に、大当り種類に対応する大当り図柄を設定し(S2606)、大当りが連続する場合には大当り継続回数を更新する(S2607)。
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、実行すべき演出を大当り種類により確認し(S2608)、大当りがRUBであるか否かを判定する(S2609)。大当りがRUBでない場合には(S2609の結果が「N」)、大当りが突確(9R確変A)であるか否かを判定する(S2610)。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、大当りが突確(9R確変A)でない場合には(S2610の結果が「N」)、すなわち大当り系統が通常の場合(図5(B)参照)には、通常ファンファーレ演出を設定する(S2611)。また、大当りがRUBである場合(S2609の結果が「Y」)、又は、突確(9R確変A)である場合には(S2610の結果が「Y」)、特定ファンファーレ演出を設定する(S2612)。ここで、通常ファンファーレ演出及び特定ファンファーレ演出は、遊技者が狙うべき大入賞口の報知演出も含む。その後、演出リクエストフラグをクリアして(S2613)、ファンファーレ処理を終了する。
このように大当りがRUBもしくは突確の場合には、同じファンファーレ演出が実行されるので、遊技者は、ファンファーレ段階になっても大当りが遊技価値のあるRUBなのか遊技価値のほとんどない突確なのかの判断が難しい。これにより、遊技者は特別遊技の進行に関心を持つようになるので、大当りの興趣が高まる。
なお、本発明の第1の実施の形態では、ファンファーレ演出までをRUB大当りと突確大当りとで同じ演出としているが、これに限らない。特別遊技が開始されて始めの数ラウンド遊技まで同じ演出でもよいし、リーチ演出から大当り図柄表示までを同じ演出としてもよい。
〔ラウンド中処理〕
次に、前述した1stシーン制御処理(図23)におけるラウンド中処理(S2314)の詳細について説明する。図27は、本発明の第1の実施の形態のラウンド中処理の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定する(S2701)。演出リクエストフラグは、前述したように、1stシーン制御処理のS2306で、主制御用マイコン(1stCPU)551が受信したシーン変更コマンドが有効なコマンドである場合にセットされる。したがって、主制御用マイコン(1stCPU)551は、演出リクエストフラグがない場合には(S2701の結果が「N」)、表示装置48に表示される表示内容は一連の表示演出の一部であるので、更新タイマが0か否かに応じて表示内容を変更するか判定する(S2702)。
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、更新タイマが0の場合には(S2702の結果が「Y」)、ラウンド終了画面に移行するためにシーケンステーブルに設定されたラウンド終了のデータを設定し(S2703)、ラウンド中処理を終了する。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、更新タイマが0でない場合には(S2702の結果が「N」)、現在のラウンド遊技表示を継続するので、ラウンド中処理を終了する。
一方、主制御用マイコン(1stCPU)551は、演出リクエストフラグがある場合には(S2701の結果が「Y」)、表示装置48に表示される表示内容全体を切り替えるタイミングなので、受信したシーン変更コマンドに応じて各種処理を実行する。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、大当り種類と今回のラウンド数に応じて実行すべき演出を確認する(S2704)。そして、実行すべき演出がRUB大当りに係るRUB関連演出であるか否かを判定する(S2705)。そして、実行すべき演出がRUB関連演出である場合には(S2705の結果が「Y」)、RUB関連演出対応テーブルに基づいて、対応するRUB関連演出を設定する(S2706)。RUB関連演出対応表についての詳細は、図28にて後述する。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、実行すべき演出がRUB関連演出でない場合には(S2705の結果が「N」)、9R確変A関連演出の実行であるか否かを判定する(S2707)。そして、実行すべき演出が9R確変A関連演出である場合には(S2707の結果が「Y」)、9R確変A時のラウンド中演出を設定する(S2708)。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、実行すべき演出が9R確変A関連演出でない場合には(S2707の結果が「N」)、通常のラウンド中演出を設定する(S2709)。
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、前述のS2706、S2708、又はS2709の処理で実行すべき演出を設定した後、ラウンド数を更新して(S2710)、演出リクエストフラグをクリアする(S2711)。その後、ラウンド中処理を終了する。
〔RUB関連演出対応テーブル〕
ここで、前述したラウンド中処理(図27)のS2706の処理で用いられるRUB関連演出対応テーブルについて説明する。図28は、本発明の第1の実施の形態のRUB関連演出対応テーブルの一例である。
本発明の第1の実施の形態では、各RUB大当りにおける実行ラウンドに対応して第1演出〜第4演出のいずれかの実行が設定されている。ここでは、遊技価値に応じて各RUB大当りで実行される演出種類(第1演出〜第4演出)が設定され、ラウンド数毎に演出の切替が行われる。
4種類のRUB大当りの中で最も遊技価値が低い16R確変Aでは第1演出のみが実行され、遊技価値が上がると実行される演出種類も増える。したがって、16R確変Bでは第1演出及び第2演出が実行され、16R確変Cでは第1演出〜第3演出が実行され、16R確変Dでは第1〜第4演出が実行される。各RUB大当りにおける演出進行イメージは図29にて後述する。
なお、第1演出〜第4演出は、徐々にステップアップしていくような演出である。各演出では遊技者に演出ボタン31等の操作による演出参加を促し、遊技者の操作が次の演出への進行(ラウンド数獲得)に影響しているかのような演出が実行される。第4演出は最終段階まで継続したことを祝うような演出である。
〔RUB関連演出進行タイムテーブル〕
続いて、前述したRUB関連演出対応テーブル(図28)についてタイムチャートを用いて説明する。図29は、本発明の第1の実施の形態のRUB関連演出進行タイムチャートである。
図29は、上から順に16R確変A〜16R確変Dにおいて実行される演出進行をタイムチャートで表している。
16R確変Aの場合は、全ラウンドにおいて第1演出が実行される。16R確変Bの場合は、前半の8ラウンドにおいて第1演出が実行され、後半の8ラウンドにおいて第2演出が実行される。16R確変Cの場合は、1R〜5Rにおいて第1演出が実行され、6R〜10Rにおいて第2演出が実行され、11R〜16Rにおいて第3演出が実行される。16R確変Dの場合は、4ラウンド実行毎に演出が切り替わり、順に第1演出から第4演出まで実行される。
本発明の第1の実施の形態では、前述したようにラウンド数毎に演出を切り替えているが、これに限らない。間欠開放回数に応じて演出を切り替えるようにしてもよい。
このように、RUB大当りにより特別遊技状態となった場合には、ラウンドの進行に伴って表示装置48で表示される演出が切り替わることにより、遊技者はRUB大当りの遊技価値(大当り種類)を認識することができる。このため、遊技者は特別遊技の進行に関心を持って集中するようになり、大当りの興趣を高めることができる。
〔画面遷移〕
次に、図30A及び図30Bを参照して、本発明の第1の実施の形態における具体的な画面遷移の一例を説明する。図30Aは、本発明の第1の実施の形態において表示装置で表示される画面遷移の一例のうち前半部分の画面遷移図である。図30Bは、本発明の第1の実施の形態において表示装置で表示される画面遷移の一例のうち後半部分の画面遷移図である。
図30A(A)は、特図変動表示ゲームにおいてNリーチが発生したときの画面表示である。表示装置48では3つの識別情報のうち左右の識別情報が「7」となり、中央の識別情報が変動中である状態が表示される。
前述の状態から、突確(9R確変A)が発生する場合(左図)と、RUB(16R確変A〜16R確変D)が発生する場合(右図)とについて表示装置48に表示される画面遷移を説明する。
図30A(B)〜(D)は、前述のリーチ状態からファンファーレ演出までの画面表示である。本発明の第1の実施形態では、大当りが突確になる場合とRUBになる場合とでファンファーレ演出まで演出態様が同じである(S2612参照)。図30A(B)はNロングリーチBに発展したときの画面表示であり、リーチ状態の識別情報の背景画像の態様が変化する。なお、NロングリーチAも同様の演出態様である。図30A(C)は変動中だった識別情報の代わりに何らかの大当りが確定させる特殊図柄が停止したときの画面表示であり、「チャンス」のメッセージが表示された図柄が表示される。図30A(D)はファンファーレ開始後の画面表示であり、「RUB」及び「確変モード」のメッセージが画面上を浮遊し、どちらの大当りになるか認識できないようにする。
ここで、RUB大当りとなる場合(右図)は、その期待度を前述した図30A(B)〜(D)の画面表示における表示態様で報知してもよい。図30A(B)の場合は背景画像の縁を強調したり、図30A(C)の場合は特殊図柄の色を変えたり、図30A(D)の場合は「確変モード」よりも「RUB」のメッセージを多くしたりすることで、期待度を報知することができる。
次に、図30B(E)は、前述の図30A(D)のファンファーレ演出が終わった後のファンファーレ終了時の画面表示であり、大当りに応じて大当り系統を報知する「確変モード」(左図)又は「RUB開始!」(右図)のメッセージが画面中央に表示される。このとき遊技者は、今回の大当りが突確なのかRUBなのかを認識することができる。なお、報知タイミングはファンファーレ終了時でなく、ラウンド遊技が開始されて所定のラウンド中にしてもよい。それまではどちらの大当りになるかわからない演出を継続する。
図30B(F)は、ラウンド遊技開始後の画面表示である。大当りが突確(9R確変A)であった場合には(左図)、大入賞口1が規定回数(9回)の開放を終了すると確変遊技状態に移行するので、画面中央で確変モード突入演出が実行される。一方、大当りがRUBであった場合には(右図)、大入賞口2の開放を報知するため表示装置48の上方に配置されている大入賞口2を指す矢印と「上を狙え」のメッセージが表示される。このとき画面上の矢印と大入賞口2との間には距離がある。この間にLEDなどを配置して点灯させることで、画面上の矢印がLEDの光によって大入賞口2まで延びるように見せてもよい。また、第1演出が開始されるので、画面中央にはキャラクタが対で表示され、遊技者に演出への参加を促すメッセージが表示される。ここでは、「パンチかキックを選択してください」と表示される。そして、遊技者が演出ボタン31の操作によりパンチ又はキックを選択すると、画面上の一方のキャラクタが選択された手段により他方のキャラクタと対戦する。遊技者がどちらの手段を選択しても対戦の勝敗は変わらないが、例えば、キックが選択された場合は一度倒れて立ち上がる等途中の進行は変更するようにする。
続いて、図30B(G)及び(H)では、RUBが第2演出も実行する大当り(16R確変B〜16R確変D)である場合(左図)と、第1演出で終了する大当り(16R確変A)である場合(右図)とについて表示装置48に表示される画面遷移を説明する。
図30B(G)は、第1演出実行分のラウンド終了時の画面表示であり、画面中央には対のキャラクタが前述した対戦の勝敗に応じた表示態様で表示される。
RUBが第2演出も実行する大当りの場合(左図)は、前述の対戦に勝利したことになるので「WIN」と表示される。そして、引き続きラウンド遊技が継続するので、大入賞口2を狙うように報知する表示は保持される。また、ラウンド遊技が継続することは大当り発生時に既に決まっているが、今回の対戦に勝利して獲得したかのように「追加ラウンドGET」と表示される。なお、第入賞口2を狙うよう報知する表示は、ラウンド遊技途中で消すようにしてもよい。消すタイミングが早いほど開放回数が少ないなどの報知に用いてもよい。一方、第1演出で終了する大当りの場合(右図)は、前述の対戦に敗北したことになるので「Lose」と表示される。
図30B(H)の左図は、第2演出実行分のラウンド開始後の画面表示であり、前述した図30B(F)の右図と同様の画面表示となるが、遊技者に演出への参加を促すメッセージは、第2演出実行分のラウンドの終了が近づいたら表示される。また、対戦相手が強そうな相手に変更される。
図30B(H)の右図は、特別遊技終了によるエンディング開始後の画面表示であり、画面中央ではエンディング画面が表示される。
(第1の実施の形態の効果)
本発明の第1の実施の形態によれば、特別遊技における大入賞口の開放時間(開状態期間)の合計が短い時間(第1所定期間)で遊技価値の低い突確(第1特別遊技状態)と、突確よりも大入賞口の開放時間(開状態期間)の合計が長い時間(第2所定期間)で遊技価値の高いランクアップボーナス(第2特別遊技状態)との、どちらの大当りが発生しても特別遊技が開始するまでは同様の演出が実行される。実際に特別遊技が進行しないと、どの大当りが発生したのか認識できないので、遊技者は特別遊技の進行に関心を持つようになる。よって、大当りの興趣を高めることができる。
また、ランクアップボーナスでは16R(所定回数)のラウンド遊技が実行されるが、1Rあたりの大入賞口の開放態様(開放時間)が異なる4つのパターン(複数種類)が設けられる。このため、パターンに応じて遊技価値が異なる。このように、同じラウンド数であっても遊技価値が異なる複数の大当りが発生し得るので、実際に特別遊技において大入賞口の開放態様を見極めないと、どの大当りであるか認識できない。これにより、遊技者は特別遊技の進行に関心を持つようになるとともに、大当りの興趣を高めることができる。
そして、ランクアップボーナスにおける特別遊技では、遊技者による演出ボタン31等の操作に基づいてその後のラウンド継続に係る演出が実行される。すなわち、遊技者が後続ラウンド遊技の獲得ゲームに参加するような演出が実行される。具体的には、先行ラウンド遊技において後続ラウンド遊技の継続に係る演出として対戦が行われ、遊技者の操作により勝利すると後続ラウンド遊技の継続が決定する。これにより、遊技者に特別遊技の進行に介入しているように思わせることができる。遊技者は操作を行うためにも特別遊技の進行に関心を持つので、大当りの興趣を高めることができる。
また、突確と、ランクアップボーナスよりも大入賞口の開放時間(開状態期間)の合計が長い時間(第3所定期間)に設定される通常(第3特別遊技状態)とにおける特別遊技では、ラウンド遊技の進行状況(現在のラウンド数)は報知されるが、ランクアップボーナスにおける特別遊技では報知されない。これにより、ランクアップボーナスにおける特別遊技がどのように進行しているのか(何ラウンド目まで進行しているのか)認識しづらいので、より一層遊技者は特別遊技の進行に関心を持つとともに、大当りの興趣を高めることができる。
また、第1特別変動入賞装置41と第2特別変動入賞装置42とでは遊技球の入賞容易度(入賞効率)が異なり、入賞から排出に要する排出処理時間が異なるので、各特別変動入賞装置に応じた大入賞口の残存球処理時間を設定している。このように処理時間を適切に設定しているため、遊技の進行が無駄に冗長されることを防止できる。
(第1の実施の形態の変形例1)
本発明の第1の実施の形態では、特別遊技における演出が第3演出、第4演出に進行しなければ、遊技価値の高いRUB大当り(16R確変C及び16R確変D)であることが判断しづらかった。これに対し、本発明の第1の実施の形態の変形例1では、遊技価値の高いRUB大当りである場合には早い段階で16R確変C又は16R確変Dであることを確定させる特殊演出が実行されるようにし、遊技者が判断しやすいようにした。
以下、本発明の第1の実施の形態の変形例1について図31及び図32を参照して説明する。
〔RUB関連演出対応表〕
図31は、本発明の第1の実施の形態の変形例1のRUB関連演出対応テーブルの三例である。以下、図31(A)〜(C)には、特殊演出の設定パターンを3パターン挙げる。なお、第1の実施の形態との共通部分については、適宜説明を省略する。
図31(A)は、大当りが16R確変C及び16R確変Dの場合に、第1の実施の形態における第1演出に代わって特殊演出1を、第2演出に代わって待機演出を、第3演出に代わって報知演出を実行するように設定したパターンである。
ここで、特殊演出1は、大当りが16R確変C又は16R確変Dであることを確定させる演出である。また、待機演出は、すでに特殊演出1が実行されたので第2演出を実行しても意味がないため、その後に実行される報知演出を待つ状態の演出である。報知演出は、第3演出に相当し、最終段階まで発展するか否かを報知する演出である。報知演出によって、16R確変C又は16R確変Dの大当りが確定される。大当りが16R確変C又は16R確変Dの場合における演出進行イメージは図32にて後述する。
図31(B)は、大当りが16R確変C及び16R確変Dの場合に、第1演出はそのまま実行し、第2演出に代わって特殊演出1を、第3演出に代わって報知演出を実行するように設定したパターンである。
この場合は、前述した図31(A)に比して、待機演出がなくなり、第1の実施の形態における第2演出の実行タイミングで特殊演出1が実行される。このため、特殊演出1により16R確変C又は16R確変Dの大当りが確定してから、どちらの大当りか否かが確定する報知演出までに無駄な時間(待機演出時間)がなくなり、遊技者にもどかしい思いをさせない。
図31(C)は、大当りが16R確変Dの場合に、第1の実施の形態における第1演出に代わって特殊演出2を、第2演出〜第4演出に代わって特別演出を実行するように設定したパターンである。
ここで、特殊演出2は、大当りが16R確変Dであることを確定させる演出である。また、特別演出は、特殊演出2により、最終段階まで発展することを祝う演出であり、第4演出と類似又は同様の演出である。
この場合は、前述した図31(A)及び(B)に比して、大当りが16R確変Dになる場合に限り、ラウンド遊技開始直後(1R)から報知され、最終ラウンドまで特別演出が実行されるので、遊技者は特別感を抱きながら特別遊技に興じることができる。
〔RUB関連演出進行タイムテーブル〕
続いて、前述したRUB関連演出対応テーブル(図31(A))についてタイムチャートを用いて説明する。図32は、本発明の第1の実施の形態の変形例1のRUB関連演出進行タイムテーブルである。
16R確変Cの場合は、1R〜5Rにおいて特殊演出1が実行され、6R〜10Rにおいて待機演出が実行され、11R〜16Rにおいて報知演出が実行される。16R確変Dの場合は、4ラウンド実行毎に演出が切り替わり、順に特殊演出、待機演出、報知演出、第4演出が実行される。
なお、遊技者の操作に応じて、前述した第1の実施の形態の変形例1の演出仕様(図31)にするか第1の実施の形態のままの演出仕様(図28)にするかを選択可能にしてもよい。具体的には、図31(A)や図31(C)のように特別遊技開始直後のラウンドから特殊演出が実行される場合には、ファンファーレ終了画面や初回ラウンド開始画面において遊技者の操作を促し、操作があった場合に大当りが16R確変C又は16R確変Dであるならば、図31の演出仕様を選択する。
この場合には、遊技者がどちらの演出仕様とするかを決めることができるので、遊技価値の高い大当りとなるのか否かを事前に知りたくない(楽しみをとっておきたい)遊技者の要望に応えることができる。
(第1の実施の形態の変形例1の効果)
本発明の第1の実施の形態の変形例1によれば、ランクアップボーナス(RUB)は大入賞口の開放態様に応じて、遊技価値の低い大当り(16R確変A及び16R確変B、第1グループ)と、遊技価値の高い大当り(16R確変C及び16R確変D、第2グループ)とからなる。そして、第2グループのRUB大当りの場合には、特別遊技において前半のラウンドで特殊演出が実行されるので、遊技者は特別遊技における演出を見ていれば早い段階で遊技価値の高い大当りであることを認識できる。これにより、遊技者の特別遊技の進行(演出)への関心がさらに高まる。また、遊技価値の高いRUB大当りであることを早い段階で知ることで、遊技者は残りの後続ラウンド遊技を楽しむことができる。よって大当りの興趣を高めることができる。
また、特別遊技がその他のランクアップボーナスとも同じ第1演出から始まる場合には(図31(B)のパターン)、遊技者の操作によって特殊演出1を引き当てたかのような演出になる。このため、遊技者はこのときの特殊演出1に対する特別感とともに遊技価値の高い大当りを獲得した喜びを同時に味わうことができる。
また、第1の実施の形態の変形例1の演出仕様とするか否かを遊技者自身が選択できるので、早い段階で遊技価値の高い大当りであるか否かを知りたい遊技者にも知りたくない遊技者にも満足してもらうことができる。
(第1の実施の形態の変形例2)
本発明の第1の実施の形態では、RUB大当りにおける間欠開放制御において、大入賞口の開閉タイミングとラウンド中の演出とには何の関連性もない。これに対し、本発明の第1の実施の形態の変形例2では、遊技制御装置500から演出制御装置550に大入賞口2の開放及び閉鎖の作動タイミングを送信することで、該作動タイミングに関連させて演出が実行される。
以下、本発明の第1の実施の形態の変形例2について図33〜図35を参照して説明する。
〔大入賞口作動移行設定処理〕
図33は、本発明の第1の実施の形態の変形例2の大入賞口作動移行設定処理の手順を示すフローチャートである。なお、第1の実施の形態と共通の処理については、図16と同じ符号を割り当てて説明を省略する。
第1の実施の形態の変形例2では、第1の実施の形態の大入賞口作動移行設定処理に、大入賞口2の作動コマンドを送信する処理が追加される。
遊技制御装置500は、間欠開放制御ポインタが「0」、「2」又は「4」の場合(S1601の結果が「「0」、「2」又は「4」)における大入賞口2の閉鎖に係る設定では、最後に、大入賞口2ソレノイドOFFコマンドを演出制御装置500に送信する(S3301)。
また、遊技制御装置500は、間欠開放制御ポインタが「1」、「3」又は「5」の場合(S1601の結果が「「1」、「3」又は「5」)における大入賞口2の開放に係る設定では、最後に、大入賞口2ソレノイドONコマンドを演出制御装置500に送信する(S3302)。
〔ラウンド中処理〕
図34は、本発明の第1の実施の形態の変形例2のラウンド中処理の手順を示すフローチャートである。なお、第1の実施の形態と共通の処理については、図27と同じ符号を割り当てて説明を省略する。
第1の実施の形態の変形例2では、第1の実施の形態のラウンド中処理に、大当りが16R確変C又は16R確変Dになる場合には大入賞口2の作動に応じてRUB関連演出の進行を設定する処理が追加される。
演出制御装置550の主制御用マイコン(1stCPU)551は、S2702で「N」、S2703、又はS2711の処理により表示装置48に表示される表示内容が決定したのち、大当り種類が16R確変C又は16R確変Dであるか否かを判定する(S3401)。そして、大当り種類が16R確変C又は16R確変Dでない場合には(S3401の結果が「N」)、ラウンド中処理を終了する。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、大当り種類が16R確変C又は16R確変Dである場合には(S3401の結果が「Y」)、RUB関連演出の進行状態を確認し(S3402)、大入賞口2の作動と関連させる所定の進行状態であるか否かを判定する(S3403)。そして、RUB関連演出が所定の進行状態でない場合には(S3403の結果が「N」)、ラウンド中処理を終了する。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、RUB関連演出が所定の進行状態である場合には(S3403の結果が「Y」)、大入賞口2ソレノイドコマンドを確認する(S3404)。前述の大入賞口作動移行設定処理(図33)において遊技制御装置500から送信されていれば、作業領域であるRAM551aに大入賞口2ソレノイドON/OFFコマンドが記憶されている。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、大入賞口2ソレノイドONコマンドがあるか否かを判定し(S3405)、ONコマンドがある場合には(S3405の結果が「Y」)、RUB関連演出の進行を許可して(S3408)、ラウンド中処理を終了する。
一方、主制御用マイコン(1stCPU)551は、大入賞口2ソレノイドONコマンドがない場合には(S3405の結果が「N」)、大入賞口2ソレノイドOFFコマンドがあるか否かを判定する(S3406)。そして、OFFコマンドがない場合には(S3406の結果が「N」)、ラウンド中処理を終了する。また、OFFコマンドがある場合には(S3406の結果が「Y」)、RUB関連演出の進行を停止して(S3407)、ラウンド中処理を終了する。
このように、大当りが16R確変C又は16R確変Dであって、遊技制御装置500が大入賞口2の開閉に係るコマンドを演出制御装置550に送ったときに演出が所定の進行状態にある場合には、大入賞口2の開閉に合わせて演出が実行される。これにより、大当りが遊技価値の高い16R確変C又は16R確変Dであることが遊技者に報知される。
〔タイムチャート〕
図35は、本発明の第1の実施の形態の変形例2のRUB関連演出進行タイムチャートである。
図35は、大当りが16R確変Aの場合と16R確変Dの場合とについて大入賞口2の開閉と演出進行のタイミングをタイムチャートで表している。ここでは、前述したラウンド中処理(図34)のS3403の処理における所定の進行状態とは、表示装置48に表示されているキャラクタの動作状態又は停止状態がそれぞれ予め設定された時間継続している状態を指す。さらに、遊技者の操作により遊技価値の高い大当りであることを報知することが選択された状態であることを指してもよい。そして、条件が成立する場合には、大入賞口2の開閉に合わせてキャラクタが動作したり停止したりする。
16R確変Aの場合は、大入賞口2の開閉とキャラクタ表示態様とには関連性がないので、キャラクタ表示態様は独立して動作と停止を繰り返す。これに対し、16R確変Dの場合は、キャラクタ表示態様が大入賞口2の開閉に合わせて変化する。キャラクタが停止状態で所定の進行状態にある場合には、大入賞口2ソレノイドONコマンドを受信したときにキャラクタが動き出しRUB関連演出が進行する。キャラクタが動作状態で所定の進行状態にある場合には、大入賞口2ソレノイドOFFコマンドを受信したときにキャラクタの動作が停止してRUB関連演出の進行が停止する。
(第1の実施の形態の変形例2の効果)
本発明の第1の実施の形態の変形例2によれば、16R確変C及び16R確変Dにより特別遊技状態となった場合には、RUB関連演出が大入賞口2の開閉に合わせて進行/停止する。このため、遊技者は、大入賞口2の開閉タイミングと表示装置48における演出との両方を見れば大当りが遊技価値の高い16R確変C又は16R確変Dであるか否かを判断することができ、遊技者はさらに特別遊技の進行に関心を持って集中するようになる。よって、大当りの興趣を高めることができる。また、大入賞口2の態様と、表示装置48における演出とのどちらか一方しか注視していなかった遊技者にも双方に関心を持って楽しんでもらうことができる。
また、遊技価値の高い大当りとなる場合に大入賞口2の開閉に合わせてRUB関連演出を実行するか否かは、遊技者の選択に基づいて行うことができる。これにより、早く遊技価値の高い大当りであるか否かを知りたい遊技者にも知りたくない遊技者にも満足してもらうことができる。
(第1の実施の形態の変形例3)
本発明の第1の実施の形態では、一遊技者が遊技中の間、前回の大当りから所定期間内に発生する大当りを連チャン回数(継続回数)として無条件に更新している(S2607)。これに対し、本発明の第1の実施の形態の変形例3では、遊技者の選択によって継続回数の更新及び報知が設定可能である。また、継続回数が増加すると継続回数に応じた特殊演出が実行される。
以下、本発明の第1の実施の形態の変形例3について図36〜図38を参照して説明する。
〔ファンファーレ処理〕
図36は、本発明の第1の実施の形態の変形例3のファンファーレ処理の手順を示すフローチャートである。なお、第1の実施の形態と共通の処理については、図26と同じ符号を割り当てて説明を省略する。
ところで、遊技者の中には、大当りを区別せずに大当り継続回数を着々と増やして継続回数に応じた特殊演出を楽しみたいと思う遊技者もいれば、特殊演出を楽しむよりも、ランクアップボーナス及び突確となる大当りと、通常大当りとを区別したいと思ったり、ランクアップボーナス及び突確となる大当りの中でも種類に応じて区別したいと思ったりする遊技者もいる。
そこで、ファンファーレ処理では、発生した大当りを継続回数にカウントするか否かを遊技者が判断できるようにする処理を行う。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、大当り系統がランクアップボーナス又は突確となって特定ファンファーレ演出を設定する場合にのみ(S2612)、今回の大当りを継続回数にカウントしてよいか確認する表示を設定する継続回数更新確認処理(S3601)を実行する。
さらに、主制御用マイコン(1stCPU)551は、ファンファーレ処理の終了直前に、継続回数の更新確認に対する遊技者の選択に応じた表示の設定を行う継続回数更新判定処理(S3602)を実行する。
〔継続回数更新確認処理〕
次に、前述したファンファーレ処理(図36)における継続回数更新確認処理(S3601)について説明する。図37は、本発明の第1の実施の形態の変形例3の継続回数更新確認処理の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、前回までの継続回数を確認し(S3701)、初回大当りか否かを判定する(S3702)。すなわち、前回までの継続回数が0であれば、今回の大当りは初回大当りである。
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、今回の大当りが初回大当りでない場合には(S3702の結果が「N」)、継続回数を更新してよいか確認する表示を設定する(S3703)。一方、今回の大当りが初回大当りである場合には(S3702の結果が「Y」)、次回大当り時に今回の大当りを継続回数に加えて更新してよいか確認する表示を設定する(S3704)。S3703又はS3704の処理で表示の設定をした後、継続回数更新確認処理を終了する。
〔継続回数更新判定処理〕
次に、前述したファンファーレ処理(図36)における継続回数更新判定処理(S3602)について説明する。図38は、本発明の第1の実施の形態の変形例3の継続回数更新判定処理の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、前述した継続回数更新確認処理(図37)のS3703又はS3704の処理で設定され、表示装置48に表示される継続回数の更新確認に対し、返答する操作があったか否かを確認し、判定する(S3801、S3802)。ここで確認される遊技者の返答操作は、例えば、演出ボタン31のプッシュ操作でもよいし、表示装置48の表示画面へのタッチ操作でもよい。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、返答操作がなかった場合には(S3802の結果が「N」)、ファンファーレ終了タイミングか否かを判定する(S3803)。そして、ファンファーレ終了である場合には(S3803の結果が「Y」)、表示上の継続回数を更新しないように設定して(S3804)、継続回数更新判定処理を終了する。また、ファンファーレ終了でない場合には(S3803の結果が「N」)、何も設定せず継続回数更新判定処理を終了する。
一方、主制御用マイコン(1stCPU)551は、返答操作があった場合には(S3802の結果が「Y」)、操作態様に対応した継続回数表示を設定して(S3805)、継続回数更新判定処理を終了する。
なお、特定ファンファーレ演出になる度に遊技者に継続回数にカウントするか否かを確認するのではなく、遊技開始後初めて実行される継続回数更新判定処理における結果を以降の大当りにも適用するようにしてもよい。この場合、継続回数更新確認処理は初回大当り時のみに実行される。
また、遊技者の返答操作の有無を判定する期間は、表示装置48における継続回数の更新確認の表示開始からファンファーレ終了までとしているが、ラウンド終了までとしてもよい。ファンファーレ終了まで演出が同じ大当りがある場合に、遊技者は、ラウンド遊技中に大当りの種類を確定した上で当該大当りを継続回数にカウントするか否かを決定することができる。また、遊技者の返答操作がない場合には、表示上の継続回数を更新しないようにしているが、更新するようにしてもよい。
さらに、継続回数が所定回数(例えば5回)に達した場合に、大当り中の演出を特殊な演出に変更する場合であって現在の継続回数が4回の場合に、上述のように継続回数を更新してよいか確認する表示を設定する(S3703)ことに加えて、継続回数を更新することで、特殊な演出が発生することを報知する設定をするようにしてもよい。これにより、通常であれば更新しないように操作するつもりであった遊技者であっても、特殊な演出が発生する場合には更新するようにするなど、状況によって選択の幅が広がるようにすることができる。
(第1の実施の形態の変形例3の効果)
本発明の第1の実施の形態の変形例3によれば、遊技者は発生した大当りを継続回数にカウントするか否かを自身で選択することができる。これにより、大当りを区別せずに大当り継続回数を増やしたいと思う遊技者と、特定の大当りのみを大当り継続回数にカウントしたい遊技者との双方の希望を叶えることが可能であり、遊技者の満足度が向上する。
そして、大当り継続回数を増やしたいと思う遊技者は、着々と増やして継続回数に応じた特殊演出を楽しむことができる。よって、さらに遊技者の特別遊技への関心が高まり、大当りの興趣が高まる。一方、特定の大当りのみを大当り継続回数にカウントしたい遊技者は、自身が所望する大当りの種類による大当りの正確な継続回数を容易に把握することができる。よって、遊技者は大当りの種類を判断するため特別遊技の進行に関心を持つようになり、大当りの興趣を高めることができる。
なお、第1の実施の形態の変形例3では、大当りの継続回数の更新について遊技者の選択を反映可能にしているが、賞球数データの更新についても遊技者が選択できるようにしてもよい。この場合は、遊技者が所望する大当りの種類による大当りの賞球数を容易に把握することができる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態では、第1の実施の形態において9Rが設定されていた大当りは、16Rの設定に統一され、所定のラウンド前後で1Rあたりの大入賞口1の開放時間が異なる。また、大当り系統が突確とランクアップボーナスとでは、初回ラウンドにおける1回目の大入賞口開放時間が同じである。また、第1の実施の形態ではRUB大当りの場合は全ラウンドで大入賞口2が開放されたが、第2の実施の形態ではRUB大当りであってもラウンド遊技開始時には大入賞口1が開放され、大当りが16R確変C及び16R確変Dの場合にのみ所定のラウンド経過後、大入賞口1に代わって大入賞口2が開放される。そして、ラウンド遊技中に開放される大入賞口が変わる(大入賞口2が開放される)ことは遊技者に報知される。また、このとき先読みの判定結果に応じて報知する演出態様が異なる。
以下、本発明の第2の実施の形態について図39〜図50を参照して説明する。
〔大当り振分テーブル〕
図39は、本発明の第2の実施の形態の遊技機の大当り種類の振分テーブルである。なお、第1の実施の形態(図5(B))との共通部分については、適宜説明を省略する。
前述したとおり、9種類の大当りに設定されるラウンド数は16Rのみである。第1の実施の形態における9R確変A〜C、9R通常が16R確変a〜c、16R通常に対応するが、ラウンド数増加に伴う振分割合変化及び出玉変化はない。
このように全ての大当りのラウンド数を16Rに統一することで、ラウンド数の上限値を表示するラウンド表示器を設ける必要がなくなる。また、ラウンド表示器を設けた場合であっても、ラウンド表示器を見ても遊技者は大当りの種類どころか大当りの系統すら判別できないので、遊技者は特別遊技の進行に関心を持つようになる。
〔大当り情報テーブル〕
図40は、本発明の第2の実施の形態の大当り情報テーブルである。なお、第1の実施の形態(図13)との共通部分については、適宜説明を省略する。
第2の実施の形態では、全ての大当りを16Rにするにも関わらず出玉は変化しないようにする。このため、第1の実施の形態の9R確変B、9R確変C、及び9R通常に対応する大当り(16R確変b、16R確変c、及び16R通常)では、1Rの開放時間を9ラウンドまでは第1の実施の形態と同じ25秒に設定するが、10ラウンド以降は0.2秒に設定する。10ラウンド以降は出玉の獲得は難しいので実質9ラウンドの大当りである。また、第1の実施の形態の9R確変A(突確)に対応する16R確変aでは、1Rの開放時間を2ラウンドまではRUB大当りと同じ1.6秒に設定し、3ラウンド以降は0.2秒に設定する。
そして、RUB大当りのうち16R確変A及び16R確変Bは、全ラウンドを通して大入賞口1が開放される。また、RUB大当りのうち16R確変C及び16R確変Dは、8ラウンドまでは大入賞口1が開放され、9ラウンド以降は入賞効率が大入賞口1よりも高い大入賞口2が開放される。
このように突確である16R確変aとRUB大当りとは、始めの2ラウンドにおいて開放される大入賞口も1回あたりの開放時間も同じにするので、特別遊技の序盤では遊技者は双方の区別がつかない。このため、遊技者は特別遊技の進行に関心を持つようになる。
〔カウント更新処理〕
図41は、本発明の第2の実施の形態のカウント更新処理の手順を示すフローチャートである。なお、第1の実施の形態と共通の処理については、図10と同じ符号を割り当てて説明を省略する。
第2の実施の形態では、大入賞口1においても間欠開放制御が実行される場合があるので(図40参照)、大当り開放中の大入賞口1に遊技球が入賞した場合に実行されるカウント更新処理において間欠開放制御に係る処理が追加される。
遊技制御装置500は、設定された開放時間内に上限数の遊技球が大入賞口1に入賞して、特図ゲーム処理タイマを0クリアした場合は(S1004)、特図ゲーム処理番号領域にセーブされた処理番号が「7」であるか否かを判定する(S4101)。大当りが間欠開放制御を行うRUB大当りで大入賞口1が開放される場合には、後述するファンファーレ/インターバル中処理(図42)で処理番号「7」が設定され、それ以外の大当りで大入賞口1が開放される場合には処理番号「4」が設定されている。
遊技制御装置500は、特図ゲーム処理番号領域にセーブされた処理番号が「7」である場合には(S4101の結果が「Y」)、間欠開放動作を終了させるため間欠開放制御ポインタ上限値領域から上限値をロードし、間欠開放制御ポインタ領域にセーブする(S4102)。その後、カウント更新処理を終了する。
また、遊技制御装置500は、特図ゲーム処理番号領域にセーブされた処理番号が「7」ではなく「4」である場合には(S4101の結果が「N」)、そのままカウント更新処理を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
図42は、本発明の第2の実施の形態のファンファーレ/インターバル中処理の手順を示すフローチャートである。なお、第1の実施の形態と共通の処理については、図12と同じ符号を割り当てて説明を省略する。
第2の実施の形態では、大当りがランクアップボーナスになる場合には、大当りの種類やラウンド数に応じて開放される大入賞口を設定する処理が実行される。
遊技制御装置500は、大当り系統がランクアップボーナスである場合には(S1204の結果が「N」)、間欠開放制御ポインタに係る処理を実行し(S1205、S1206)、大当りが16R確変C又は16R確変Dであるか否かを判定する(S4201)。
遊技制御装置500は、大当りが16R確変C又は16R確変Dでない場合には(S4201の結果が「N」)、大当りは16R確変A又は16R確変Bであり全ラウンドにおいて大入賞口1が開放されるので(図40参照)、大入賞口1開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(S4204)、大入賞口1を開放するため大入賞口1ソレノイド出力データ領域にONデータをセーブする(S4205)。そして、大入賞口開放中処理2を実行するために処理番号として「7」を設定し(S1206)、S1217〜S1220の処理を実行してファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
一方、遊技制御装置500は、大当りが16R確変C又は16R確変Dである場合には(S4201の結果が「Y」)、S1201の処理で更新されたラウンド数を確認し(S4202)、所定数(ここでは8)以下であるか否かを判定する(S4203)。そして、ラウンド数が所定数(8)以下である場合には(S4203の結果が「Y」)、大入賞口1が開放されるので(図40参照)、前述したS4204以降の処理を実行する。
また、遊技制御装置500は、ラウンド数が所定数(8)以下でない場合には(S4203の結果が「N」)、大入賞口2が開放されるので(図40参照)、S1214以降の処理を実行する。
〔大入賞口作動移行設定処理〕
図43は、本発明の第2の実施の形態の大入賞口作動移行設定処理の手順を示すフローチャートである。なお、第1の実施の形態と共通の処理については、図16と同じ符号を割り当てて説明を省略する。
第2の実施の形態では、本処理により間欠開放制御が設定される大入賞口は、第1の実施の形態のように大入賞口2のみではなく、大入賞口1も対象となる。
このため、遊技制御装置500は、まず、S1601の処理で制御ポインタによる分岐を行う前に、現在のラウンド数から制御すべき大入賞口を判定する(S4301)。そして、第1の実施の形態において大入賞口2を特定していたS1604,S1606、S1609、及びS1611の処理が、S4301の処理で判定された大入賞口を対象とするように変更される(それぞれS4302、S4303、S4304、及びS4305)。
〔大入賞口残存球処理移行設定処理2〕
図44は、本発明の第2の実施の形態の大入賞口残存球処理移行設定処理2の手順を示すフローチャートである。なお、第1の実施の形態と共通の処理については、図18と同じ符号を割り当てて説明を省略する。
第2の実施の形態では、本処理により残存球処理の設定が行われる大入賞口は、第1の実施の形態のように大入賞口2のみではなく、大入賞口1も対象となる。
このため、遊技制御装置500は、S1802の処理の後、実行中の大当り種類を確認し(S4401)、大当りが16R確変C又は16R確変Dであるか否かを判定する(S4402)。
遊技制御装置500は、大当りが16R確変C又は16R確変Dでない場合には(S4402の結果が「N」)、大当りは16R確変A又は16R確変Bであり全ラウンドにおいて大入賞口1が開放されるので(図40参照)、大入賞口1用の残存球処理時間(1.9秒)を設定する(S4405)。次に、設定した残存球処理時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(S4406)、1ラウンドの開放時間終了に伴い大入賞口1を閉鎖するため大入賞口1ソレノイド出力データ領域にOFFデータをセーブして(S4407)、大入賞口残存球処理移行設定処理2を終了する。
一方、遊技制御装置500は、大当りが16R確変C又は16R確変Dである場合には(S4402の結果が「Y」)、現在のラウンド数から制御していた大入賞口を判定し(S4403)、大入賞口1が対象であるか否かを判定する(S4404)。
遊技制御装置500は、大入賞口1が制御対象である(開放されていた)場合には(S4404の結果が「Y」)、前述したS4405以降の処理を実行する。また、大入賞口1が制御対象でない(大入賞口2が開放されていた)場合には(S4404の結果が「N」)、S1803〜S1805の処理において大入賞口2に係る残存球処理の設定が行われる。
続いて、先読みに係る処理について説明する。
〔始動口スイッチ監視処理〕
まず、前述した特図ゲーム処理(図8)における始動口スイッチ監視処理(S801)の詳細について説明する。図45は、本発明の第2の実施の形態の始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
始動口スイッチ監視処理が開始されると、遊技制御装置500は、まず、第1始動入賞口37に遊技球が入賞したことによる保留の情報を設定するテーブルを準備する(S4501)。
続いて、遊技制御装置500は、第1始動入賞口37又は第2始動入賞口38に遊技球が入賞した場合に共通して実行される特図始動口スイッチ共通処理を実行する(S4502)。なお、特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、図46にて後述する。
次に、遊技制御装置500は、普通電動役物(第2始動入賞口38の可動部材38a)が作動中である、すなわち、第2始動入賞口38の可動部材38aが遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かをチェックする(S4503)。普通電動役物が作動中である場合には(S4503の結果が「Y」)、S4506以降の処理を実行する。
一方、普通電動役物が作動中でない場合には(S4503の結果が「N」)、遊技制御装置500は、第2始動入賞口38への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるかをチェックし(S4504)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する(S4505)。
不正入賞について具体的に説明すると、第2始動入賞口38は、可動部材38aが閉状態の場合には遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合には何らかの異常や不正が発生した可能性が高く、閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数している。そして、S4504及びS4505の処理において、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかを判定する。
不正入賞数が不正判定個数以上の場合には(S4505の結果が「Y」)、遊技制御装置500は、第2始動入賞口38への遊技球の入賞と無効として特図変動表示ゲームに関する処理を実行せずに、始動口スイッチ監視処理を終了する
一方、不正入賞数が不正判定個数未満の場合には(S4505の結果が「N」)、遊技制御装置500は、第2始動入賞口38による保留の情報を設定するテーブルを準備し(S4506)、特図始動口スイッチ共通処理を実行する(S4507)。その後、始動口スイッチ監視処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
続いて、前述した始動口スイッチ監視処理(図45)における特図始動口スイッチ共通処理(S4502、S4507)の詳細について説明する。図46は、本発明の第2の実施の形態の特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。
特図始動口スイッチ共通処理は、第1始動入賞口37や第2始動入賞口38に遊技球が入賞したことによって始動口1スイッチ37dや始動口2スイッチ38dから信号入力があった場合に共通して実行される処理である。
遊技制御装置500は、まず、始動口1スイッチ37d及び始動口2スイッチ38dのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ37d)から信号が入力されたか否かをチェックする(S4601、S4602)。監視対象の始動口スイッチから信号が入力されていない場合には(S4602の結果が「N」)、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、遊技制御装置500は、監視対象の始動口スイッチから信号が入力された場合には(S4602の結果が「Y」)、当該監視対象の始動口スイッチに対応する始動口入賞フラグをRWMの所定の領域にセーブする(S4603)。さらに、監視対象始動口スイッチに対応するハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、以降の処理で使用するための準備を行う(S4604)。
続いて、遊技制御装置500は、監視対象の始動口スイッチに対応する始動入賞口への入賞の回数に関する情報が、遊技機1の外部の管理装置に対して出力された回数である始動口信号出力回数をロードする(S4605)。そして、ロードした始動口信号出力回数に1加算して更新し、オーバーフローするか否かをチェックする(S4606、S4607)。
そして、遊技制御装置500は、始動口信号出力回数がオーバーフローしない場合には(S4607の結果が「N」)、更新後の始動口信号出力回数の値を、RWMの始動口信号出力回数領域にセーブする(S4608)。
遊技制御装置500は、S4608の処理が終了した後、又は、始動口信号出力回数がオーバーフローする場合には(S4607の結果が「Y」)、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満か否かをチェックする(S4609、S4610)。
遊技制御装置500は、特図保留数が上限値未満の場合には(S4610の結果が「Y」)、始動口スイッチによって検出された入賞に対応する情報を設定する。具体的には、まず、更新対象の特図保留数(例えば、特図1保留数)に1加算して更新する(S4611)。
続いて、遊技制御装置500は、飾り特図保留数コマンドを準備する。飾り特図保留数コマンドは、MODE部とACTION部によって構成される。具体的に説明すると、遊技制御装置500は、まず、監視対象の始動口スイッチの飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備し(S4612)、さらに、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備する(S4613)。そして、準備された飾り特図保留数コマンドの送信を設定するためのコマンド設定処理を実行する(S4614)。
次に、遊技制御装置500は、更新対象の始動口及び更新された特図保留数に対応する保留記憶領域に含まれる乱数セーブ領域のアドレスを算出する(S4615)。
遊技制御装置500は、算出されたアドレスに基づいて、大当り乱数を大当り乱数セーブ領域にセーブする(S4616)。さらに、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備する(S4617)。そして、準備した大当り図柄乱数を大当り図柄乱数セーブ領域にセーブする(S4618)。
続いて、遊技制御装置500は、対応する変動パターン乱数1を抽出し、変動パターン乱数1セーブ領域にセーブする(S4619)。変動パターン乱数1は、後半の変動パターンのリーチ系統を決定するための乱数である。
同様に、遊技制御装置500は、対応する変動パターン乱数2を抽出し、変動パターン乱数2セーブ領域にセーブする(S4620)。変動パターン乱数2は、変動パターン乱数1によって特定される後半変動のリーチ系統から詳細な変動パターンを決定するための乱数である。
さらに、遊技制御装置500は、対応する変動パターン乱数3を抽出し、変動パターン乱数3セーブ領域にセーブする(S4621)。変動パターン乱数3は、前半の変動パターンを決定するための乱数である。
ここで、特図変動表示ゲーム(特図1又は特図2)における変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数(変動パターン1〜3)は、大当り図柄乱数のように乱数生成回路のソフトウェアによって更新されるものとは異なり、遊技制御用プログラムによって更新されるものである。なお、変動パターン乱数の更新は遊技制御用プログラムによって更新することに限らず、乱数生成回路のハードウェア又はソフトウェアで更新するようにしてもよい。
そして、遊技制御装置500は、乱数セーブ領域にセーブされた乱数に基づいて事前(先読み)判定を行う特図保留情報判定処理を実行し(S4622)、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。なお、特図保留情報判定処理の詳細については、図47にて後述する。
一方、遊技制御装置500は、特図保留数が上限値未満でない場合には(S4610の結果が「N」)、監視対象の始動口スイッチが始動口1スイッチ37dであるか否かをチェックする(S4630、S4631)。監視対象が始動口1スイッチ37dでない場合には(S4631の結果が「N」)、飾り特図保留数コマンド(保留オーバーフローコマンド)を準備し(S4632)、コマンド設定処理を実行する(S4633)。
一方、遊技制御装置500は、監視対象が始動口1スイッチ37dの場合(S4631の結果が「N」)、又は、S4633のコマンド設定処理が終了した場合には、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
続いて、前述した特図始動口スイッチ共通処理(図46)における特図保留情報判定処理(S4622)の詳細について説明する。図47は、本発明の第2の実施の形態の特図保留情報判定処理の手順を示すフローチャートである。
特図保留情報判定処理は、前述の特図ゲーム処理(図8)の始動口スイッチ監視処理(S801)において、第1始動入賞口37又は第2始動入賞口38に遊技球が入賞した場合に共通して実行される特図始動口スイッチ共通処理の中の処理である。
特図保留情報判定処理は、各始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報(遊技結果情報)を判定するための先読み処理である。
遊技制御装置500は、まず、先読み演出を実行してよい条件を満たしているか否かをチェックする(S4701)。先読み演出を実行してよい条件とは、特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームの実行に優先させて実行させる場合に、特図始動口スイッチ共通処理における監視対象の始動口スイッチが始動口2スイッチ38dであること、又は、監視対象の始動口スイッチが始動口1スイッチ37dである場合には普電サポート中又は大当り中でないこと、である。
そして、遊技制御装置500は、先読み演出を実行してよい条件を満たしていない場合には(S4702の結果が「N」)、特図保留情報判定処理を終了する。すなわち、特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームの実行に優先させて実行させる場合であって、監視対象の始動口スイッチが始動口1スイッチ37d、かつ、普電サポート中又は大当り中のときは、当該始動記憶に対応した結果関連情報(遊技結果情報)を判定する先読み処理を実行しないように構成される。
一方、遊技制御装置500は、先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合には(S4702の結果が「Y」)、保留中の始動記憶が大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を実行する(S4703)。大当り判定処理は、保留中の始動記憶に含まれる大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かを判定することによって、当該始動記憶にかかる変動表示ゲームの結果が大当りであるか否かを判定する。
そして、遊技制御装置500は、大当り判定処理の判定結果が大当りの場合には(S4704の結果が「Y」)、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定する(S4705)。大当り図柄乱数チェックテーブルには、大当り時の識別情報を特定する図柄情報や始動口入賞演出図柄コマンドが定義されている情報テーブルのアドレスや大当り乱数の判定値に応じた大当り種類の振り分け率が定義されている。
次に、遊技制御装置500は、大当り図柄乱数をチェックし、対応する大当り情報テーブルを取得し、演出内容を選択するためのテーブルとして設定する(S4706)。
一方、遊技制御装置500は、大当り判定処理の判定結果が大当りでない場合には(S4704の結果が「N」)、演出内容を選択するためのテーブルとしてはずれ情報テーブルを設定する(S4707)。
続いて、遊技制御装置500は、前述のS4706又はS4707の処理で設定した情報テーブルから図柄情報を取得し、RWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(S4708)。さらに、設定した情報テーブルから始動口入賞演出図柄コマンドを取得し、RWMの入賞演出図柄コマンド領域にセーブする(S4709)。
次に、遊技制御装置500は、対象の始動口スイッチに対応する始動口入賞フラグを準備した後(S4710)、対象の始動口入賞演出コマンド設定テーブルを準備する(S4711)。
続いて、遊技制御装置500は、対象の始動口に関して設定された特図情報を設定するための特図情報設定処理を実行する(S4712)。そして、特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターン設定処理を実行した後(S4713)、特図変動表示ゲームの前半変動パターンを設定する変動パターン設定処理を実行する(S4714)。
そして、遊技制御装置500は、前述の変動パターン設定処理(S4714)で準備された前半変動番号に対応する始動口入賞演出コマンド(MODE)を算出し、準備する(S4715)。また、前述の後半変動パターン設定処理(S4713)で後半変動番号領域にセーブされた後半変動番号の値を始動口入賞演出コマンド(ACTION)として準備する(S4716)。S4715及びS4716の処理で変動パターンに対応する始動入賞演出コマンドを準備し、コマンド設定処理を実行する(S4717)。
続いて、遊技制御装置500は、入賞演出図柄コマンド領域から始動口入賞演出図柄コマンドをロードして準備し(S4718)、コマンド設定処理を実行する(S4719)。その後、特図保留情報判定処理を終了する。
すなわち、S4715及びS4716の処理で始動口入賞演出コマンドを準備し、さらにS4718の処理で始動口入賞演出図柄コマンドを準備して、始動記憶に対応する判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始のタイミングより前に演出制御装置550に対して通知することが可能になっている。演出制御装置550は、表示装置48に表示されている保留表示の表示態様を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に特図変動表示ゲームの結果を報知する。
〔ラウンド中処理〕
続いて、演出制御装置500における処理について説明する。図48は、本発明の第2の実施の形態のラウンド中処理の手順を示すフローチャートである。なお、第1の実施の形態と共通の処理については、図27と同じ符号を割り当てて説明を省略する。
第2の実施の形態では、RUB大当り(16R確変C又は16R確変D)において、ラウンド遊技中に開放される大入賞口が変わることを遊技者に報知する。このため、本処理において主制御用マイコン(1stCPU)551は、S2706の処理を実行した後、報知する演出態様を設定する開放大入賞口報知処理を実行する(S4801)。なお、開放大入賞口報知処理についての詳細は、図49にて後述する。
また、第2の実施の形態では、第1の実施の形態における9R確変Aが16R確変aに対応するので、9R確変Aについての処理(S2707及びS2708)が、16R確変aについての処理となる(それぞれS4802、S4803)。なお、設定される演出の内容は変わらない。
〔開放大入賞口報知処理〕
次に、前述したラウンド中処理(図48)における開放大入賞口報知処理(S4801)の詳細について説明する。図49は、本発明の第2の実施の形態の開放大入賞口報知処理の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、実行中の大当り種類を確認し(S4901)、大当りが16R確変C又は16R確変Dであるか否かを判定する(S4902)。そして、大当りが16R確変C又は16R確変Dである場合には(S4902の結果が「Y」)、開始するラウンドは、大入賞口2を使用する初期ラウンドか否かを確認し、判定する(S4903、S4904)。ここでは、開始するラウンドが9ラウンド目の場合に初期ラウンドとなる。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、大入賞口2開放の初期ラウンドでない場合には(S4904の結果が「N」)、そのまま開放大入賞口報知処理を終了する。
一方、主制御用マイコン(1stCPU)551は、大入賞口2開放の初期ラウンド(ここでは9ラウンド)である場合には(S4904の結果が「Y」)、前述した先読み処理の判定結果に応じて大入賞口2の開放開始を報知する演出態様を設定する。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、始動口入賞演出図柄コマンド及び始動口入賞演出コマンドを確認し(S4905)、確変大当りの保留があるか否かを判定する(S4906)。確変大当りの保留がある場合には(S4906の結果が「Y」)、さらにSP3リーチが実行されるか否かを判定し(S4907)、SP3リーチが実行される場合には(S4907の結果が「Y」)、大入賞口2が開放開始することを特殊態様で報知する設定を実行して(S4908)、開放大入賞口報知処理を終了する。なお、SPリーチが実行される場合に大入賞口2が開放開始することを特殊態様で報知するようにしてもよい。
特殊態様では、電動役物と連動した表示を行ったり、画面の表示態様を切り替えたりする。特殊態様での報知にする条件は、前述の確変大当り保留あり、かつ、SP3リーチ実行に限らず、適宜変更可能である。例えば、入賞効率が高い大入賞口2が開放される確変大当りが保留されている場合にのみ特殊態様で報知するようにしてもよい。この場合、遊技者は、現在の特別遊技で入賞効率の高い大入賞口2が開放される喜びと、さらに次回の特別遊技においても大入賞口2が開放される喜びとで二重の喜びを得ることができる。
一方、主制御用マイコン(1stCPU)551は、大当りの保留が無い場合(S4906の結果が「N」)、又は、確変大当りの保留はあってもSP3リーチが実行されない場合には(S4907の結果が「N」)、大入賞口2が開放開始することを通常態様で報知する設定を実行して(S4909)、開放大入賞口報知処理を終了する。
また、主制御用マイコン(1stCPU)551は、大当りが16R確変C又は16R確変Dでない場合には(S4902の結果が「N」)、大当りが16R確変a(突確)であるか否かを判定する(S4910)。そして、大当りが16R確変aでない場合には(S4910の結果が「N」)、大当り開始時に設定した大入賞口1を狙う表示設定を保持し(S4911)、開放大入賞口報知処理を終了する。また、大当りが16R確変aである場合には(S4910の結果が「Y」)、そのまま開放大入賞口報知処理を終了する。
このように、特別遊技の途中ラウンドから開放される大入賞口が大入賞口1よりも入賞効率の高い大入賞口2に変わる場合は大入賞口2の開放開始が報知されるので、遊技者は出玉が多く獲得できる大当りであることを容易に認識できる。そして、特別遊技中に遊技者に喜びを与えることができるので、特別遊技の興趣が高まる。また、報知が特殊態様でなされる場合には確変大当りが確定するので、特別遊技を見ていた遊技者により一層の喜びを与えることができる。このため、遊技者は特別遊技の進行への関心を持つようになる。
なお、特殊態様によって次回大当りの種類まで特定可能な演出を行った場合には、遊技者はすでに認識しているので、次回の特別遊技中の演出はその大当り種類専用の演出にしてもよい。遊技者は次回の特別遊技中にも特別な演出を楽しむことができるので継続して喜びを得ることができ、特別遊技への関心が高まる。
〔画面表示〕
図50は、本発明の第2の実施の形態において表示装置で表示される画面表示の一例である。ここでは、第1の実施の形態における画面表示(図30B(G)の左図)をベースに第2の実施の形態における画面表示例を説明する。図30B(G)の左図の画面表示は、次の演出実行ラウンドへと続く場合に今回の演出実行ラウンド終了時で追加ラウンドがあることを報知する画面表示であり、本図中の最上部に示す。
図50(A)は、次の演出実行ラウンド開始時の画面表示であり、第1の実施の形態における図30B(H)の左図の画面表示に対応する。第2の実施の形態では、前述した開放大入賞口報知処理(図49)で設定される通常態様(S4909参照)の画面表示(左図)と、特殊態様(S4908参照)の画面表示(右図)との表示パターンがある。
通常態様及び特殊態様ともに、表示装置48の上方に配置されている大入賞口2を指す矢印と「上を狙え」のメッセージが表示される。また、画面中央にキャラクタが表示され、通常態様では図30B(G)の画面表示のキャラクタと大差ない表示態様であるが、特殊態様ではキャラクタの表示態様が切り替わり派手になる。また、特殊態様として、すぐに大入賞口2が開放されることや大当り保留があることを音声やメッセージなどで明示的に報知してもよい。
なお、前述の画面表示は、インターバル中に表示するようにしてもよい。開放される大入賞口が切り替わるラウンド間のインターバルは長めにとるようにしてもよい。
図50(B)は、第1の実施の形態における図30B(G)の左図の画面表示に対応し、大当りが16R確変Dで第3演出実行分のラウンド終了(すなわち12ラウンド終了)のタイミングにおける追加ラウンド報知画面表示である。第2の実施の形態では、先読み判定結果をラウンド中の演出に反映させることができるので、保留に大当りが含まれることを追加ラウンド数で表すことができる。
図50(B)の左図の画面表示は、先読み判定結果を考慮せず単に追加ラウンド数を報知する場合の画面表示である。このとき、16R確変Dのラウンド遊技は残り4ラウンドなので、追加ラウンド数は「4R」と表示される。
図50(B)の右図の画面表示は、先読み判定結果を追加ラウンド数に反映して、大当り保留があることを報知する場合の画面表示である。このとき、今回の大当りに対応する残りラウンド数4に、保留の大当りに対応するラウンド数16を足して、追加ラウンド数は「20R」と表示される。
(第2の実施の形態の効果)
本発明の第2の実施の形態によれば、突確とランクアップボーナスとでは獲得できるラウンド数が同じである。このため、特別遊技が開始されるときには実行されるラウンド数の上限値を報知しなければならない場合でも、同じラウンド数であれば遊技者はどちらの大当りなのか認識できない。また、特別遊技開始までは双方の演出は区別がつきにくい。これにより、遊技者はどの大当りかを判断するため特別遊技の進行に関心を持つ。よって大当りの興趣を高めることができる。
そして、ランクアップボーナスが16R確変C又は16R確変Dの場合には、途中ラウンドで開放される大入賞口が変化する。具体的には、先行8ラウンドでは大入賞口1が開放され、後続ラウンドでは大入賞口2が開放される。このように、1大当りに対する特別遊技において開放される大入賞口が変化することで特別遊技が単調になるのを防止できる。よって、大当りの興趣を高めることができる。
このとき、大入賞口1に代わって大入賞口2が開放されることは遊技者に報知されるので、大入賞口の変化により遊技者が不利益を被ることがない。例えば、大入賞口1と大入賞口2とで打ち方(左打ち/右打ち)が異なる場合には、より一層、大入賞口を狙った打ち分けが出玉を獲得する上で重要となる。ここでは開放される大入賞口が変化する場合は遊技者に報知するので、遊技者は確実に開放される大入賞口を狙うことができる。
また、先読み処理により保留された始動記憶に大当りとなる始動記憶がある場合など条件を満たす場合には、前述の開放される大入賞口の変化を報知する態様を通常態様とは異なる特殊態様とする。これにより、特殊態様の報知を行う場合には、今回の特別遊技終了後に大当りが発生することを遊技者に報知可能である。また、実施の形態のように開放される大入賞口が変化する大当りを遊技価値の高い16R確変C及び16R確変Dとする場合には、特殊態様の報知により出玉が多くとれる大当りであることも報知される。このように、開放される大入賞口の変化報知と先読みとを組み合わせて報知(演出)することで、遊技者に複数の喜びを同時に与えることができる。よって、大当りの興趣を高めることができる。そして、これらの演出は特別遊技において行われるので、遊技者は特別遊技の進行に関心を持つようになる。
なお、今回開示した実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。