以下、本発明の第1の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の遊技機1の斜視図である。
遊技機1は、島設備に固定される本体枠(外枠)2にヒンジ4を介して一側部が開閉回動自在に取り付けられる開閉枠を備える。開閉枠は、前面枠(遊技枠)3及びガラス枠(前枠)18によって構成される。
前面枠3には、遊技領域10aを有する遊技盤10(図2参照)が、裏面に取り付けられた収納フレーム(図示省略)に収装される。また、前面枠3には、遊技盤10の前面を覆うカバーガラス(透明部材)18aを備えたガラス枠18が取り付けられる。前面枠3及びガラス枠18は、それぞれ個別に開放することが可能であり、例えば、ガラス枠18のみを開放して遊技盤10の遊技領域10a(図2参照)にアクセスすることができる。また、前面枠3をガラス枠18が開放されていない状態で開放することによって、遊技盤10の裏側に配置された遊技制御装置500(図4参照)などにアクセスすることができる。
ガラス枠18のカバーガラス18aの周囲には、装飾光を発光する装飾部材9が備えられている。装飾部材9の内部にはランプやLED等によって構成された枠装飾装置18d(図5参照)が備えられている。枠装飾装置18dを所定の発光態様によって発光させることによって、装飾部材9が所定の発光態様によって発光する。
ガラス枠18の上方中央部には、照明ユニット11が備えられる。照明ユニット11の内部には、LEDやランプなどの発光部材が備えられる。
照明ユニット11の左側には第1可動式照明13が、右側には第2可動式照明14が備えられる。第1可動式照明13及び第2可動式照明14は、上スピーカ19aの上方に配置されている。第1可動式照明13及び第2可動式照明14には、LEDなどの照明部材の他に、照明駆動モータ(枠演出装置18f)がそれぞれ備えられており、演出内容に応じて動作(例えば、回転)するように制御される。
また、遊技機1には、音響(効果音、警報音、報知音等)を発するスピーカ19が備えられる。スピーカ19には、上スピーカ19a及び下スピーカ19bが含まれる。上スピーカ19aはガラス枠18の上方に配置され、下スピーカ19bは後述する上皿21の下方に配置される。
第1可動式照明13の右側には、遊技機1において異常が発生したことなどを報知するための遊技状態LED29が備えられている。遊技機1において異常が発生した場合には、さらに、スピーカ19から異常を報知するための報知音が出力される。
遊技機1で発生する異常には、遊技機1の故障及び不正行為の実施などが含まれる。不正行為は、例えば、磁石によって発射された遊技球の軌道を不正に操作する行為や、遊技機1を振動させる行為などである。これらの不正行為は、磁気センサスイッチ(SW)39a(図4参照)によって磁気を検出したり、振動センサスイッチ(SW)39b(図4参照)によって振動を検出したりすることによって検知される。また、不正に開閉枠を開放する行為も不正行為に含まれる。このとき、枠開放センサスイッチ(前面枠開放検出スイッチ3b、ガラス枠開放検出スイッチ18b、図4参照)によって営業時間中に前面枠3やガラス枠18の開閉枠が開放されたことが検出される。以上のような不正行為が検出されると、遊技状態LED29やスピーカ19などによって異常が報知されるようになっている。
ガラス枠18のカバーガラス18aの下方には、上皿21などを含む上皿ユニットが備えられる。上皿21は、図示しない打球発射装置に遊技球(遊技媒体)を供給する。上皿ユニットには、演出ボタン30を備えた上皿カバーユニット20が含まれている。
さらに、ガラス枠18の下方位置であって前面枠3に固定される固定パネル22には、下皿23及び打球発射装置の操作部24等が備えられる。遊技者が操作部24を回動操作することによって、打球発射装置は、上皿21から供給される遊技球を遊技盤10の遊技領域10a(図2参照)に発射する。
下皿23には、下皿23に貯まった遊技球を排出するための下皿球抜き機構16が備えられる。前面枠3の下部右側には、ガラス枠18を施錠するための鍵25が備えられている。
また、上皿ユニットのうち上皿21の手前側には、遊技者からの操作入力を受け付けるための演出ボタン(操作手段)30が備えられている。遊技者は、演出ボタン30を操作することによって、表示装置(変動表示装置)48(図2参照)における変動表示ゲームにおいて遊技者の操作を介入させた演出を行うことが可能となる。例えば、演出内容を選択させることができる。なお、変動表示ゲームには、特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲームが含まれ、本明細書では、単に変動表示ゲームとした場合には、特図変動表示ゲームを指すものとする。
また、変動表示ゲームの実行中だけでなく、変動表示ゲームが実行されていない非遊技状態(客待ち中)や、通常遊技状態で遊技者が演出ボタン30を操作することによっても演出パターンを変更するようにしてもよい。なお、通常遊技状態(通常状態)とは、特別な遊技状態が発生していない遊技状態である。また、特別な遊技状態とは、例えば、変動表示ゲームの抽選確率が高い確率の状態(確変状態)や大当り状態(特別遊技状態)である。
また、変動表示ゲームが開始された後、演出ボタン30の操作を促進するための操作促進演出が実行され、操作促進演出が実行されている間に演出ボタン30を操作することによって、始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果を事前に予告する予告演出などを実行することができる。
上皿21の右上部には、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する球貸ボタン26、及び、図示しないカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作される排出ボタン27が設けられている。
図2は、本発明の第1の実施の形態の遊技機1に備えられる遊技盤10の正面図である。
遊技盤10は、各種部材の取り付けベースとなる平板状の遊技盤本体10b(木製又は合成樹脂製)を備え、該遊技盤本体10bの前面にガイドレール32で囲まれた遊技領域10aを有している。また、遊技盤本体10bの前面であってガイドレール32の外側には、前面構成部材(サイドケース)33が取り付けられている。さらに、遊技領域10aの右下側の前面構成部材33は、前面の中央部が黒色透明の証紙プレート36で覆われている。そして、このガイドレール32で囲まれた遊技領域10a内に打球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うようになっている。遊技領域10aには、多数の障害釘(図示略)が配設されており、発射された遊技球は障害釘などにより転動方向を変えながら遊技領域10aを流下する。
遊技領域10aの略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース46が取り付けられている。センターケース46に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示(可変表示)する変動表示ゲームの演出を実行可能な演出表示装置としての表示装置48が配置されている。表示装置48は、例えば、液晶ディスプレイを備え、センターケース46の窓部を介して遊技盤10の前面側から表示内容が視認可能となるように配置される。なお、表示装置48は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、EL、CRT等のディスプレイを備えるものであってもよい。
表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクターが表示される。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(例えば、大当り表示、ファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
遊技領域10aのセンターケース46の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ(SW)34a(図4参照)が設けられている。そして、遊技領域10a内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、普図変動表示ゲームが実行される。
さらに、センターケース46の左下側には、三つの一般入賞口44が配置され、センターケース46の右下側には、一つの一般入賞口44が配置されている。また、一般入賞口44への遊技球の入賞は、一般入賞口44に備えられた入賞口スイッチ(SW)44a〜44m(図4参照)によって検出される。
また、センターケース46の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える第1始動入賞口(第1始動入賞領域)37が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の開閉部材38aを備えるとともに内部に第2始動入賞口(第2始動入賞領域)38が配設されている。そして、遊技球が第1始動入賞口37又は第2始動入賞口38に入賞した場合には、補助遊技として特図変動表示ゲームが実行される。
第2始動入賞口38の一対の開閉部材38aは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、第2始動入賞口38の上方には、第1始動入賞口37が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないように構成されている。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド38b(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて第2始動入賞口38に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるように構成されている。
本発明の第1の実施の形態には、2種類の第2始動入賞口38の開閉部材38aの動作態様(普電サポート)が含まれる。具体的には、非入賞容易状態(普電サポートなし)と入賞容易状態(普電サポートあり、時短状態、普電サポート(電サポ)状態)とが含まれる。
非入賞容易状態は、第2始動入賞口38の開閉部材38aが開放状態になりにくく、第2始動入賞口38に遊技球が入賞しにくい状態である。一方、入賞容易状態は、非入賞容易状態と比較して第2始動入賞口38の開閉部材38aが開放状態になりやすい状態である。例えば、非入賞容易状態では、普図変動表示ゲームの当選確率が1/251、開放時間が0.1秒であり、入賞容易状態では、普図変動表示ゲームの当選確率が250/251、開放時間が1.7秒、さらに開放回数が3回とする。
さらに遊技領域10aの第2始動入賞口38の下方には、大入賞口ソレノイド42b(図4参照)によって上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉を有する大入賞口を備えた特別変動入賞装置42が設けられている。特別変動入賞装置42は、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態、特別遊技状態)に変換し、大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ42d(図4参照)が配設されている。
一般入賞口44、第1始動入賞口37、第2始動入賞口38、及び特別変動入賞装置42の大入賞口に遊技球が入賞すると、払出制御装置580(図4参照)は、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球を払出装置から前面枠3の上皿21又は下皿23に排出するように制御する。また、特別変動入賞装置42の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口43が設けられている。
また、遊技領域10aの外側(例えば、遊技盤10の右下部)には、表示装置48における特図変動表示ゲーム、及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。さらに、一括表示装置50には、現在の遊技状態などの情報を表示する表示部が設けられている。
なお、特図変動表示ゲームには、第1始動入賞口37に遊技球が入賞した場合に実行される特図1変動表示ゲーム(第1変動表示ゲーム)と、第2始動入賞口38に遊技球が入賞した場合に実行される特図2変動表示ゲーム(第2変動表示ゲーム)とが含まれる。
ここで、一括表示装置50について説明する。一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)53と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56)を備える。
また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)57、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)60、遊技機1の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっているエラーを表示するエラー表示器58、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置42の開閉回数)を表示するラウンド表示部59が設けられている。
特図1表示器51又は特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、変動表示ゲームの実行中、7セグメント型の表示器のセグメントを点滅させることによって、特別識別情報(特図、特別図柄)を所定時間ごとに切り替える変動表示を行う。特図1表示器51又は特図2表示器52において特図変動表示ゲームが行われている間、それに対応して表示装置48においても飾り特図変動表示ゲームが行われる。
そして、特別識別情報の変動表示の開始時点で決定されている変動時間が経過すると、変動表示ゲームの結果に対応する特別識別情報で変動表示を停止して、特図1表示器51又は特図2表示器52における特図変動表示ゲームを終了する。
普図表示器53は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、例えばランプを消灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときはランプを点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
特図1保留表示器54は、特図1表示器51の変動開始条件となる第1始動入賞口37への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を表示する。具体的には、保留数が「0」のときは4つのランプを全て消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1と2と3を点灯状態にし、保留数が「4」のときは4つのランプ1〜4をすべて点灯状態にする。
特図2保留表示器55は、特図2表示器52の変動開始条件となる第2始動入賞口38の始動記憶数(=保留数)を、特図1保留表示器54と同様にして表示する。
普図保留表示器56は、普図表示器53の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1と2を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1を点滅、ランプ2を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプ1と2を点滅状態にする。
第1遊技状態表示器57は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。第2遊技状態表示器60は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
エラー表示器58は、例えば遊技機1の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機1の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部59は、例えば、通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生した場合にはその大当りのラウンド数に対応するランプ(2ラウンドor15ラウンド)を点灯状態にする。なお、ラウンド表示部59は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
ここで、本発明の第1の実施の形態の遊技機1における遊技の流れ、及び変動表示ゲーム(普図変動表示ゲーム、特図変動表示ゲーム)の詳細について説明する。
前述のように、本発明の第1の実施の形態の遊技機1では、図示しない打球発射装置から遊技領域10aに向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域10a内の各所に配置された障害釘等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域10aを流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口44、第1始動入賞口37、第2始動入賞口38又は特別変動入賞装置42に入賞するか、遊技領域10aの最下部に設けられたアウト口43へ流入し遊技領域から排出される。そして、一般入賞口44、第1始動入賞口37、第2始動入賞口38又は特別変動入賞装置42に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置580によって制御される払出ユニットから、前面枠3の上皿21又は下皿23に排出される。
前述のように、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ34a(図4参照)が設けられている。普図始動ゲート34は、例えば、非接触型のスイッチである。遊技領域10a内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aによって検出され、普図変動表示ゲームが実行される。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない場合や、普図変動表示ゲームの結果が当りとなって第2始動入賞口38が開放状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満ならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の普図保留表示器56に表示される。
また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)53で実行されるようになっている。普図表示器53は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクター図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成してもよい。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、第2始動入賞口38の一対の開閉部材38aが所定時間(例えば、0.3秒間)開放される開放状態となる。これにより、第2始動入賞口38に遊技球が入賞し易くなり、特図2変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当り値であるときには、普図表示器53に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、第2始動入賞口38は、内蔵されている普電ソレノイド38b(図4参照)が駆動されることにより、開閉部材38aが所定の時間だけ開放する状態に変換され、第2始動入賞口38への遊技球の入賞が許容される。
第1始動入賞口37への入賞球及び第2始動入賞口38への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ37d(図4参照)と始動口2スイッチ38d(図4参照)によって検出される。第1始動入賞口37に入賞した遊技球は特図1変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、第2始動入賞口38に入賞した遊技球は特図2変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置500(図4参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動入賞記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動入賞記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55)に表示されるとともに、センターケース46の表示装置48においても表示される。
遊技制御装置500は、第1始動入賞口37又は第2始動入賞口38への入賞、もしくはそれらの始動記憶(第1始動記憶、第2始動記憶)に基づいて、特図表示器(変動表示装置、特図1表示器51又は特図2表示器52)で特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームを行う。
特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置48にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
表示装置48における飾り特図変動表示ゲームは、例えば前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置48では、特図入賞記憶の記憶数に対応する飾り特別図柄による飾り特図変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクターの出現など多様な演出表示が行われる。
さらに、第1始動入賞口37又は第2始動入賞口38への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の当り乱数値が当り値であるとき)には特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出されて、大当り状態(特別遊技状態)となる。また、これに対応して表示装置48の表示態様も特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字のいずれか)となる。
このとき、特別変動入賞装置42は、大入賞口ソレノイド42b(図4参照)への通電によって、大入賞口が所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)に変換される。すなわち、特別変動入賞装置42に備えられた大入賞口が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でもよいし同一の表示器でもよいが、各特図変動表示ゲームが同時に実行されないようにする。また、表示装置48における飾り特図変動表示ゲームについても、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとを別々の表示装置や別々の表示領域で実行するようにしてもよいし、同一の表示装置や表示領域で実行するようにしてもよい。この場合、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが同時に実行されないようにする。
また、特図2変動表示ゲームは、特図1変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの始動記憶があり、特図変動表示ゲームの実行が可能な状態になった場合は、特図2変動表示ゲームが実行される。
また、特図1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、かつ、始動記憶数が0の状態で、第1始動入賞口37(第2始動入賞口38)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶される。このとき、始動記憶数が1加算されるとともに、直ちに始動記憶に基づいて、特図1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
一方、特図1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、第1始動入賞口37(第2始動入賞口38)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶される。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、特図1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了もしくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて特図1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が開始される。
なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、前述した第1始動入賞口37内の始動口1スイッチ37d、第2始動入賞口38内の始動口2スイッチ38d、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ44a〜44n、カウントスイッチ42dには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。前面枠3に前枠開放検出スイッチ3bやガラス枠18に設けられたガラス枠開放検出スイッチ18bには、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図3(A)は、本発明の第1の実施の形態の遊技機1の上皿カバーユニット20の構成を説明するための斜視図である。
上皿カバーユニット20は、ガラス枠18の下部前面側に設けられ、遊技球を貯留可能な上皿21(図1参照)とを含んで構成される上皿ユニットに含まれる。上皿ユニットは、ガラス枠18の前側に取り付けられる横長なユニットである。
上皿カバーユニット20は、前面側やや上方向に開口するスピーカカバー部20bを左下方部に備える。スピーカカバー部20bには、下スピーカ19bにおける出力部が嵌合するように配設される。
上皿カバーユニット20の上面部には、演出ボタン30が配置される。演出ボタン30は、メインボタン(第1操作手段)300と、サブボタン(第2操作手段)310とによって構成される。メインボタン300のカバーであるメインボタン飾り301の外周部にはサブボタン310を配置するための開口部が設けられている。メインボタン300及びサブボタン310は、上皿カバーユニット20の上方に向けてバネによって付勢されており、遊技者が押圧することによって操作される。
以下、演出ボタン30の構成について、図3(B)を参照しながら説明する。
図3(B)は、本発明の第1の実施の形態の遊技機1の演出ボタン30の構成を説明するための分解斜視図である。
図3(B)に示すように、演出ボタン30は、ボタンベース305上に配置されたメインボタン300及びサブボタン310によって構成される。また、ボタンベース305のメインボタン300及びサブボタン310が配置された反対側の面には、スイッチ基板320が配置される。
メインボタン300は、メインボタン飾り301、メインボタンレンズ302、LEDリフレクタ303、及びメインボタンバネ304が重合して構成され、ボタンベース305のメインボタン収納部305aに収装される。
サブボタン310は、サブボタン本体311、及びサブボタンバネ312が重合して構成され、ボタンベース305のサブボタン収納部305bに収装される。
メインボタン飾り301は、メインボタンレンズ302が挿通される開口部301aが形成される。また、ボタンベース305に固定するための固定部301bが形成されており、上皿カバーユニット20の開口部(図示略)をメインボタン飾り301とボタンベース305とで挟み込むようにして固定される。さらに、サブボタン本体311が挿通されるサブボタン開口部301cが形成される。
メインボタンレンズ302は、メインボタン飾り301の開口部301aから曲面状に形成された操作部302aが上方に面するように配置される。遊技者は、操作部302aを押圧することによって、メインボタン300を操作する。メインボタンレンズ302は、透明もしくは半透明のレンズであり、演出ボタン30の内部に発光体であるLED(図示略)を配置し、演出にあわせて発光させるなどの制御を行うことが可能である。
LEDリフレクタ303は、円柱状をなしており、内側に反射部303aを有する。また、LEDリフレクタ303の外周部とメインボタンレンズ302が嵌合するように形成されている。また、演出ボタン30の内部に配置された発光体によって発せられた光を反射部303aによって反射させる。さらに、側面部にガイド303bを備えており、ボタンベース305のメインボタン収納部305aの内周に形成された溝部305cにガイド303bが摺動可能に配置される。
メインボタンバネ304は、LEDリフレクタ303とボタンベース305との間に配置され、メインボタンレンズ302の操作部302aを上皿カバーユニット20の上方向に付勢する。
サブボタン本体311は、メインボタン飾り301のサブボタン開口部301cに挿通され、サブボタンバネ312によって、上皿カバーユニット20の上方向に付勢される。
ボタンベース305は、前述のように、メインボタン300をメインボタン収納部305aに収装し、サブボタン310をサブボタン収納部305bに収装する。
スイッチ基板320は、ボタンベース305の背面側に固定され、第1操作手段スイッチ306及び第2操作手段スイッチ313が配置されている。
図4は、本発明の第1の実施の形態の遊技制御装置500の構成を示すブロック図である。
遊技機1は遊技制御装置500を備え、遊技制御装置500は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)511を有するCPU部510と、入力ポートを有する入力部520と、出力ポートやドライバなどを有する出力部530、CPU部510と入力部520と出力部530との間を接続するデータバス540などからなる。
CPU部510は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン511と、入力部520内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)521からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン511に入力させるインバータなどからなる反転回路512と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)513などを有する。遊技制御装置500及び該遊技制御装置500によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能に構成される。
電源装置400は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン511の内部のRAM511cに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し、遊技制御装置500に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施の形態では、電源装置400は、遊技制御装置500と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置500と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤10及び遊技制御装置500は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400もしくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置500の遊技用マイコン511(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAM511cに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。遊技制御装置500は、停電復旧後、RAM511cに保持された遊技データに基づいて、停電前の遊技状態に復旧させる。なお、バックアップ電源部420は、遊技データを2〜3日以上保持させることが可能となっている。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン511内のRAM511c及び払出制御装置580内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン511が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン511は、CPU(中央処理ユニット、マイクロプロセッサ)511a、データを書き換え不能に記憶する(読出し専用の)ROM(リードオンリメモリ、不揮発性記憶手段)511b及びデータを書き換え可能に記憶する(随時読出し書込み可能な)RAM(ランダムアクセスメモリ、揮発性記憶手段)511cを備える。
ROM511bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に(書き換え不能に)記憶し、RAM511cは、遊技制御時にCPU511aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM511b又はRAM511cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM511bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターンを決定するための変動パターン振り分け情報を記憶している。
変動パターン振り分け情報とは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU511aが参照して変動パターンを決定するための振り分け情報である。また、変動パターン振り分け情報には、結果がはずれとなる場合に選択されるハズレ変動パターン振り分け情報、結果が15R当りや2R当りとなる場合に選択される大当り変動パターン振り分け情報等が含まれる。例えば、特図変動表示ゲームがリーチなしの変動パターンに係る変動パターン振り分け情報、特図変動表示ゲームにてノーマル(N)リーチを実行する変動パターンに係る変動パターン振り分け情報、特図変動表示ゲームにてスペシャル(SP)1リーチを実行する変動パターンに係る変動パターン振り分け情報、特図変動表示ゲームにてスペシャル(SP)2リーチを実行する変動パターンに係る変動パターン振り分け情報、大当りとなる特図変動表示ゲームにてプレミアムリーチを実行する変動パターンに係る変動パターン振り分け情報等がある。
さらに、これらのパターン振り分け情報には、後半変動パターン振り分け情報、前半変動パターン振り分け情報が含まれている。
ここで、ROM511bは、特図変動表示ゲームにおける実行時間の設定に係る変動振り分け情報を複数記憶した変動振り分け情報記憶手段を構成している。
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機1において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態(例えば、最後に停止する識別情報を除く複数の識別情報が特別遊技状態となる特別結果を発生可能な識別情報で停止し、最後に停止する識別情報が変動表示している状態)をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置48における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
また、リーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャル1リーチ、スペシャル2リーチ、プレミアムリーチ等が設定されている。なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<プレミアムリーチの順に高くなるようになっている。また、リーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定される場合(はずれとなる場合)における変動表示態様が含まれることもある。
CPU511aは、ROM511b内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置580や演出制御装置(演出制御手段)550に対する制御信号(コマンド)を生成したり、ソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力したりして遊技機1全体の制御を行う。
また、図示しないが、遊技用マイコン511は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するための乱数生成回路を備えている。さらに、水晶発振器513からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU511aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU511aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(S1102)や特図普段処理(S1109)にて、ROM511bに記憶されている複数の変動パターン振り分け情報の中から、何れか一の変動パターン振り分け情報を取得する。具体的には、CPU511aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り又ははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態又は高確率状態)、現在の遊技状態としての第2始動入賞口38の動作状態(通常動作状態又は時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターン振り分け情報の中から、何れか一の変動パターン振り分け情報を選択して取得する。
払出制御装置580は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置500からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置580は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン511の入力部520には、第1始動入賞口37内の始動口1スイッチ37d、第2始動入賞口38内の始動口2スイッチ38d、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ44a〜44n、カウントスイッチ42dに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)521が設けられている。近接I/F521は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常が検知された場合には異常検知信号を出力するように構成されている。このとき、異常検知信号は、入力ポート523に入力される。
近接I/F521に入力された信号の出力はすべて入力ポート522に供給され、データバス540を介して遊技用マイコン511に読み込まれるとともに、遊技制御装置(主基板)500から中継基板591を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F521の出力のうち始動口1スイッチ37dと始動口2スイッチ38dの検出信号は、入力ポート522の他、反転回路512を介して遊技用マイコン511へ入力されるように構成されている。反転回路512を設けているのは、遊技用マイコン511の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、すなわち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
したがって、始動口1スイッチ37dと始動口2スイッチ38dとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路512を設けずに遊技用マイコン511に検出信号を直接入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ37dと始動口2スイッチ38dからの負論理の信号を遊技用マイコン511に直接入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。前述のように近接I/F521は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F521には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部520には、遊技機1の前面枠3等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ39a及び振動センサスイッチ39bからの信号及び近接I/F521により変換された第1始動入賞口37内の始動口1スイッチ37d、第2始動入賞口38内の始動口2スイッチ38d、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ44a〜44n、カウントスイッチ42dからの信号を取り込んでデータバス540を介して遊技用マイコン511に供給する入力ポート522が設けられている。入力ポート522が保持しているデータは、遊技用マイコン511が入力ポート522に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部520には、遊技機1の前面枠3に設けられた前枠開放検出スイッチ3b及びガラス枠18に設けられたガラス枠開放検出スイッチ18bからの信号、及び払出制御装置580からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス540を介して遊技用マイコン511に供給する入力ポート523が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部520には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン511等に入力するためのシュミットトリガ回路524が設けられており、シュミットトリガ回路524はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦、入力ポート523に入力され、データバス540を介して遊技用マイコン511に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン511に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路524によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン511に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部530の各出力ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部530を介さずに中継基板591に直接出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板591のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板591を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部520の各入力ポート(522,523)には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン511によって出力部530の各出力ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部520の各入力ポート(522,523)から遊技用マイコン511が読み込んだデータは、遊技用マイコン511のリセットによって廃棄されるためである。
出力部530は、データバス540に接続され払出制御装置580へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置550へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート531aと、演出制御装置550へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート531bとを備える。遊技制御装置500から払出制御装置580及び演出制御装置550へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部530には、演出制御装置550の側から遊技制御装置500へ信号を入力できないようにするため、すなわち、片方向通信を担保するために第1出力ポート531aからのデータストローブ信号SSTB及び第2出力ポート531bからの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ532aが設けられている。なお、第1出力ポート531aから払出制御装置580へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部530には、データバス540に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板591を介して出力するバッファ532bが実装可能に構成されている。このバッファ532bは遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F521から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ532bを通さずに中継基板591を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ39aや振動センサスイッチ39bのようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦、遊技用マイコン511に取り込まれて他の信号もしくは情報に加工される。例えば、遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス540からバッファ532b、中継基板591を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板591には、バッファ532bから出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板591上のポートには、遊技用マイコン511から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部530には、データバス540に接続され特別変動入賞装置42を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド42b)や第2始動入賞口38の開閉部材38aを開成させるソレノイド(普電ソレノイド38c)の開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート531c、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート531d、大当り情報など遊技機1に関する情報を外部情報端子508へ出力するための第5出力ポート531eが設けられている。外部情報端子508から出力された遊技機1に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
さらに、出力部530には、第1ドライバ(駆動回路)533a、第2ドライバ533b、第3ドライバ533c、及び第4ドライバ533dが設けられている。第1ドライバ533aは、第3出力ポート531cから出力される大入賞口ソレノイド42bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号や普電ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する。第2ドライバ533bは、第3出力ポート531cから出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する。第3ドライバ533cは、第4出力ポート531dから出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する。第4ドライバ533dは、第5出力ポート531eから管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子508へ出力する。
第1ドライバ533aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ533cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ533bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ533cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ533bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子508へ出力する第4ドライバ533dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ532bや第3出力ポート531c、第1ドライバ533a等は、遊技制御装置500の出力部530、すなわち、主基板ではなく、中継基板591側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部530には、外部の検査装置へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ534が設けられている。フォトカプラ534は、遊技用マイコン511が検査装置との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン511が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート522のようなポートは設けられていない。
次に、図5を用いて、演出制御装置550の構成について説明する。図5は、本発明の第1の実施の形態の演出制御装置550の構成を示すブロック図である。
演出制御装置550は、遊技用マイコン511と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)551と、該主制御用マイコン551の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)554と、該映像制御用マイコン554からのコマンドやデータに従って表示装置48への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)558と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19(19a,19b)から再生させるため音の出力を制御する音源LSI560を備えている。
主制御用マイコン551と映像制御用マイコン554には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM553、555がそれぞれ接続され、VDP558にはキャラクター画像や映像データが記憶された画像ROM556が接続され、音源LSI560には音声データが記憶された音声ROM561が接続されている。主制御用マイコン551は、遊技用マイコン511からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン554へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI560への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン551と映像制御用マイコン554の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン551と映像制御用マイコン554との間、主制御用マイコン551と音源LSI560との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。また、映像制御用マイコン554との間、主制御用マイコン551とVDP558との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアル方式の場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP558には、画像ROM556から読み出されたキャラクターなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)558aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ558b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置48へ送信する映像信号を生成する信号変換回路558cなどが設けられている。
VDP558から主制御用マイコン551へは表示装置48の映像と前面枠3や遊技盤10に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP558から映像制御用マイコン554へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン554からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン554から主制御用マイコン551へは、映像制御用マイコン554が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン551と音源LSI560との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン554には、主制御用マイコン551よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン551とは別に映像制御用マイコン554を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン551のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置48に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン554と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
また、演出制御装置550には、遊技制御装置500から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)552が設けられている。このコマンドI/F552を介して、遊技制御装置500から演出制御装置550へ送信された変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置500の遊技用マイコン511はDC5Vで動作し、演出制御装置550の主制御用マイコン551はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F552には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置550には、外部からの検出信号を主制御用マイコン551に受け渡すSW入力回路570、前面枠3に設けられた上スピーカ19aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路562a、前面枠3に設けられた下スピーカ19bを駆動するアンプ回路562bが設けられている。SW入力回路570の入力側は、メインボタン300が操作されたときに検出信号を発する第1操作手段SW306、サブボタン310が操作されたときに検出信号を発する第2操作手段SW313、及び盤演出装置10f内のモータの初期位置を検出する演出モータSW10hと接続されている。
また、演出制御装置550には、遊技盤10(センターケース46を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置10dを制御する盤装飾LED制御回路10c、前面枠3に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置18dを制御する枠装飾LED制御回路18c、遊技盤10(センターケース46を含む)に設けられている盤演出装置(例えば表示装置48における演出表示と協働して演出効果を高める電動役物等)10fを駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路334、前面枠3に設けられている枠演出装置(例えば前述した第1可動式照明13、第2可動式照明14を動作させるモータ等)18fを駆動制御する枠演出モータ制御回路18eが設けられている。なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路(10c、18c、10e、18e)は、アドレス/データバス559を介して主制御用マイコン551と接続されている。
電源装置400の通常電源部410は、前述のような構成を有する演出制御装置550やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、複数種類の電圧を生成可能に構成されている。具体的には、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネル等からなる表示装置48を駆動するためのDC12V、コマンドI/F552の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカ19を駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成することが可能となっている。さらに、主制御用マイコン551や映像制御用マイコン554として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置550に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン551、映像制御用マイコン554、VDP558、音源LSI560、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路(10c〜18e)、スピーカ19を駆動するアンプ回路562a、562bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施例においては、映像制御用マイコン554の有する汎用のポートを利用して、VDP558に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン554とVDP558の動作の連携性を向上させることができる。
以上が、本発明の第1の実施の形態における遊技機1の構成である。次に、これらの制御回路によって行われる遊技制御について説明する。
遊技制御装置500のCPU511aは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aを通過した遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM511bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する。そして、普図表示器53に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器53に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド38bを動作させ、第2始動入賞口38の開閉部材38aを所定時間開放する制御を行う。
なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合には、CPU511aは、普図表示器53にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置500のCPU511aは、第1始動入賞口37に備えられた始動口1スイッチ37dからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶する。そして、この始動記憶に基づき、特図1変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM511bに記憶されている判定値と比較し、特図1変動表示ゲームの当り外れを判定する。
また、遊技制御装置500のCPU511aは、第2始動入賞口38に備えられた始動口2スイッチ38dからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶する。そして、この始動記憶に基づき、特図2変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM511bに記憶されている判定値と比較し、特図2変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置500のCPU511aは、上記の特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置550に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
また、演出制御装置550は、遊技制御装置500からの制御信号に基づき、表示装置48で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
さらに、演出制御装置550は、遊技制御装置500からの制御信号に基づき、スピーカ19(19a,19b)からの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。
そして、遊技制御装置500のCPU511aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。
特別遊技状態を発生させる処理においては、遊技制御装置500のCPU511aは、例えば、大入賞口ソレノイド42bにより特別変動入賞装置42の開閉扉を開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば、25秒又は1秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。
また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
続いて、遊技制御装置500による制御について具体的に説明する。
〔メイン処理(遊技制御装置)〕
まず、メイン処理について説明する。図6Aは、本発明の第1の実施の形態のメイン処理の前半部のフローチャートである。図6Bは、本発明の第1の実施の形態のメイン処理の後半部のフローチャートである。
メイン処理は、遊技機1の電源投入時に実行される。例えば、遊技場で営業を開始するために遊技機の電源を投入する場合や停電から復帰した場合に実行される。
遊技制御装置500は、メイン処理の実行が開始されると、まず、割込み禁止する(S601)。次いで、割込みが発生した場合に実行されるジャンプ先を示すベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理を実行する(S602)。さらに、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定する(S603)。さらに、割込み処理のモードを設定する(S604)。
次に、遊技制御装置500は、払出制御装置(払出基板)580のプログラムが正常に起動するまで待機する(S605)。例えば、4ミリ秒間待機する。このように制御することによって、電源投入の際に遊技制御装置500が先に起動してしまい、払出制御装置580の起動が完了する前にコマンドを当該払出制御装置580に送信し、払出制御装置580が送信されたコマンドを取りこぼしてしまうことを回避できる。
その後、遊技制御装置500は、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)に対するアクセスを許可する(S606)。さらに、全出力ポートをオフ(出力が無い状態)に設定する(S607)。また、遊技用マイコン511に予め搭載されているシリアルポートを使用しない状態に設定する(S608)。本実施形態では、払出制御装置580や演出制御装置550とパラレル通信を行っているため、シリアルポートを使用しないためである。
続いて、遊技制御装置500は、電源装置400内の初期化スイッチ信号がオンに設定されているか否か判定する(S609)。初期化スイッチ信号は、遊技機1に電源が投入された場合に、初期化された状態で遊技を開始するか否かを設定するための信号である。
例えば、閉店時などに確変状態のまま電源が切断され、翌日の開店時に電源が投入された場合には、初期化された状態で遊技が開始されるように、初期化スイッチ信号がオンに設定される。一方、停電発生後に再度電源が投入された場合には、遊技を可能な限り停電前の遊技状態に近い状態で再開するために、遊技機が初期化されないように、初期化スイッチ信号がオフに設定される。
遊技制御装置500は、初期化スイッチ信号がオフに設定されている場合には(S609の結果が「N」:NO)、RWM内の停電検査領域のデータが正常であるか否かをチェックする(S610〜S613)。さらに詳しく説明すると、停電検査領域には、停電検査領域1及び停電検査領域2が含まれている。そして、停電検査領域1には停電検査領域チェックデータ1、停電検査領域2には停電検査領域チェックデータ2が記憶される。S610及びS611の処理では停電検査領域1に記憶された停電検査領域チェックデータ1が正常であるか否かをチェックする。同様に、S612及びS613の処理では停電検査領域2に記憶された停電検査領域チェックデータ2が正常であるか否かをチェックする。
遊技制御装置500は、RWM内の停電検査領域の停電検査領域チェックデータが正常であると判定された場合には(S613の結果が「Y」:YES)、チェックサムと呼ばれる検証用データを算出するチェックサム算出処理を実行する(S614)。
そして、遊技制御装置500は、チェックサム算出処理で算出されたチェックサムの値と、電源切断時に算出されたチェックサムの値とを比較し(S615)、これらの値が一致するか否かを判定する(S616)。
一方、遊技制御装置500は、初期化スイッチ信号がオンに設定されている場合(S609の結果が「Y」)、停電検査領域の値が正常でない場合(S611又はS613の結果が「N」)、電源切断時のチェックサムの値とS614の処理で算出されたチェックサムの値とが一致しない場合には(S616の結果が「N」)、図6BのS639〜S643の初期化処理を実行する。初期化処理の詳細については後述する。
遊技制御装置500は、算出されたチェックサムの値と電源切断時のチェックサムの値とが一致する場合には(S616の結果が「Y」)、停電処理が正常に実行されたため、停電前の状態に復旧させるための処理を実行する(図6BのS617〜S623)。まず、停電時の情報が正常に記憶されていたか否かを判定するための情報が記憶されていた、RWM(リードライトメモリ:実施例ではRAM)内の領域をクリア(初期化)する。具体的には、すべての停電検査領域をクリアし(S617)、チェックサムが記憶されていた領域をクリアする(S618)。さらに、エラー関連の情報、及び不正行為を監視するための情報を記憶する領域をリセットする(S619)。
次に、遊技制御装置500は、RWM内の遊技状態を記憶する領域から停電発生時の遊技状態が高確率状態であったか否かを判定する(S620)。高確率状態でないと判定された場合には(S620の結果が「N」)、S623以降の処理を実行する。
また、遊技制御装置500は、停電発生時の遊技状態が高確率状態であったと判定された場合には(S620の結果が「Y」)、高確率報知フラグをオンに設定して高確率報知フラグ領域にセーブ(保存)する(S621)。続いて、一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(第3遊技状態表示器)をオン(点灯)に設定してセグメント領域にセーブする(S622)。
さらに、遊技制御装置500は、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置550に送信する(S623)。特図ゲーム処理番号は、特図ゲームの状態を示す番号であり、停電発生時にRWMの所定の領域に記憶されている。このように、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置550に送信することによって、可能な限り停電発生前に近い状態で遊技を再開することができるのである。
ここで、初期化処理を実行する場合について説明する。前述のように、初期化処理は、正常に電源が切断された遊技機を起動する場合や停電発生前の状態に復帰できない場合に実行される。
遊技制御装置500は、初期化処理において、まず、アクセス禁止領域よりも前の全作業領域をクリアする(S639)。さらに、アクセス禁止領域よりも後の全スタック領域をクリアする(S640)。そして、初期化すべき領域に電源投入時用の初期値をセーブ(保存)する(S641)。
続いて、遊技制御装置500は、RWMクリアに関する外部情報(セキュリティ信号)を出力する出力タイマ初期値をセキュリティ信号制御タイマ領域にセーブする(S642)。そして、初期化処理の最後に電源投入時のコマンドを演出制御装置550に送信し(S643)、S624以降の処理を実行する。
遊技制御装置500は、S623又はS643の処理が終了すると、遊技用マイコン511(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動させる(S624)。
なお、CTC回路は、遊技用マイコン511内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器513からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、前述したCTC回路とを備えている。タイマ割込み信号は、分周された信号に基づいてCPU511aに所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込みを発生させるための信号である。乱数更新トリガ信号(CTC)は、分周された信号に基づいて乱数生成回路に供給され、乱数生成回路が乱数を更新するトリガとなる。
遊技制御装置500は、CTC回路を起動すると、乱数生成回路の起動設定を行う(S625)。具体的には、CPU511aが乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)に乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)を設定するなどの処理を実行する。さらに、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を、対応する各種初期値乱数の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブする(S626)。その後、遊技制御装置500は、割込みを許可する(S627)。
なお、本実施形態のCPU511a内の乱数生成回路では、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変更されるように構成されており、ソフト乱数レジスタの初期値に基づいて各種初期値乱数の初期値(スタート値)を設定することによって、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことが可能となり、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。各種初期値乱数には、例えば、大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数)、普図変動表示ゲームの当りを決定する乱数(当り乱数)が含まれる。
続いて、遊技制御装置500は、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理を実行する(S628)。また、本実施形態では、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。すなわち、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数、変動パターン乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。なお、各種乱数の発生源は前述の態様に限定されるわけではなく、大当り乱数がソフトウェア乱数であってもよいし、大当り図柄乱数、当り乱数、変動パターン乱数がハードウェア乱数であってもよい。
さらに、初期値乱数更新処理が実行された後、遊技制御装置500は、電源装置400から入力され、ポート及びデータバスを介して読み込まれる停電監視信号をチェックする回数を設定する(S629)。チェック回数には、通常、2以上の値が設定される。停電監視信号をチェックすることによって停電が発生したか否かを判定することができる。遊技制御装置500は、停電監視信号がオンであるか否かを判定する(S630)。停電監視信号がオンでない場合、すなわち、停電していない場合には(S630の結果が「N」)、S628の初期値乱数更新処理を再び実行し、S628からS630までの処理を繰り返し実行する(ループ処理)。
また、初期値乱数更新処理(S628)の前に割り込みを許可(S627)することによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生した場合に、割込み処理を優先して実行することが可能となる。したがって、初期値乱数更新処理の実行が完了するまでタイマ割込み処理を実行できないために、割込み処理に含まれる各種処理を実行する時間が不足してしまうことを回避できる。
なお、初期値乱数更新処理(S628)は、メイン処理の他に、タイマ割込み処理で初期値乱数更新処理を実行してもよい。ただし、タイマ割込み処理で初期値乱数更新処理を実行する場合には、両方の処理で初期値乱数更新処理が実行されることを回避するため、メイン処理における初期値乱数更新処理の実行時に割込みを禁止し、初期値乱数を更新後に割込みを解除する必要がある。しかし、本実施形態のようにタイマ割込み処理で初期値乱数更新処理を実行せず、メイン処理でのみ初期値乱数更新処理を実行すれば、初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても問題が生じることはなく、さらに、メイン処理が簡素化されるという利点がある。
一方、遊技制御装置500は、停電監視信号がオンに設定されている場合には(S630の結果が「Y」)、停電監視信号がオンに設定されていることを連続して検出した回数がS629の処理で設定したチェック回数に到達したか否かを判定する(S631)。停電監視信号がオンに設定されていることを連続して検出した回数がチェック回数に到達していない場合には(S631の結果が「N」)、再度、停電監視信号がオンであるか否かを判定する(S630)。すなわち、停電監視信号がオンである場合にはチェック回数分だけ停電監視信号がオンであるか否かを判定する。
遊技制御装置500は、停電監視信号がオンに設定されていることを連続して検出した回数がチェック回数に到達した場合には(S631の結果が「Y」)、停電が発生したものと見なして停電発生時の処理を実行する(S631〜S638)。
遊技制御装置500は、割込みを禁止し(S632)、全出力ポートをオフに設定する(S633)。その後、停電復旧検査領域1に停電復旧検査領域チェックデータ1をセーブし(S634)、さらに、停電復旧検査領域2に停電復旧検査領域チェックデータ2をセーブする(S635)。
さらに、遊技制御装置500は、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(S636)、算出されたチェックサムの値をRWMのチェックサム領域にセーブ(保存)する(S637)。最後に、RWMの内容が変更されないように、RWMへのアクセスを禁止し(S638)、遊技機1の電源が遮断されるまで待機する。このように、停電復旧検査領域にチェック用のデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出して記憶させることで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判定することが可能となる。
〔タイマ割込み処理(遊技制御装置)〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図7は、本発明の第1の実施の形態のタイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路によって生成される周期的(例えば、1ミリ秒周期)なタイマ割込み信号がCPU511aに入力されることによって開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置500は、まず、所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すことによってレジスタを退避させる(S701)。なお、本実施形態では遊技用マイコンとしてZ80系のマイコンを使用している。Z80系のマイコンには、表レジスタと裏レジスタが備えられており、表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避させることでS701の処理を実装することが可能である。
次に、遊技制御装置500は、入力部520を介して入力される各種センサやスイッチなどからの入力信号を取り込み、各入力ポートの状態を読み込む入力処理を実行する(S702)。各種センサには、始動口1スイッチ37d、始動口2スイッチ38d、普図のゲートスイッチ34a、カウントスイッチ42dなどが含まれる。また、入力処理では、入力信号にチャタリング除去等を行って入力情報を確定させる。
さらに、遊技制御装置500は、各種処理でセットされた遊技制御に関する出力データを、演出制御装置550及び払出制御装置580に送信するための出力処理を実行する(S703)。出力データは、ソレノイド等のアクチュエータの駆動制御などを行うための情報であり、制御対象となるソレノイドには、例えば、大入賞口ソレノイド(SOL)42b、普電ソレノイド(SOL)38bが含まれる。また、出力処理では、遊技機における遊技データを収集する情報収集端末装置(図示略)に遊技データを出力する処理も含まれる。
次に、遊技制御装置500は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置550や払出制御装置580等に送信(出力)するコマンド送信処理を実行する(S704)。具体的には、特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド、及び停電から復旧した場合に演出制御装置550に停電復旧処理を実行させる停電復旧コマンドを演出制御装置550に送信したり、払出装置から払い出す賞球数を指定する賞球コマンドを払出制御装置580に送信したりする。
さらに、遊技制御装置500は、大当り図柄乱数1及び大当り図柄乱数2を更新する乱数更新処理1を実行し(S705)、続いて特図変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新処理2を実行する(S706)。乱数更新処理1及び乱数更新処理2では、各種乱数にランダム性を付与するために、各種乱数に対応するカウンタ(大当り乱数カウンタ、当り乱数カウンタ、演出決定用乱数カウンタなど)の値を1ずつ加算する。
その後、遊技制御装置500は、各種入賞口スイッチなどを監視したり、枠の不正な開放などのエラーを監視したりする入賞口スイッチ/エラー監視処理が実行される(S707)。各種入賞口スイッチには、例えば、始動口1スイッチ37d、始動口2スイッチ38d、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ44a〜44n、カウントスイッチ42dが含まれる。入賞口スイッチ/エラー監視処理では、これらのスイッチから正常な信号が入力されているか否かを監視したりする。エラーの監視としては、前面枠3やガラス枠18が不正に開放されていないかなどを対象としている。
さらに、遊技制御装置500は、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理を実行する(S708)。なお、特図ゲーム処理の詳細については、図10にて後述する。続いて、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理を実行する(S709)。
次に、遊技制御装置500は、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDの表示内容を制御するセグメントLED編集処理を実行する(S710)。具体的には、特図変動表示ゲーム及び普図変動表示ゲームの結果をセグメントLED(例えば、一括表示装置50)に出力するためのパラメータを編集する。
遊技制御装置500は、磁気センサスイッチ39aや振動センサスイッチ39bからの検出信号をチェックし、異常があるか否かを判定する磁石エラー監視処理を実行する(S711)。異常の発生を検出した場合には、スピーカ19から報知音を出力したり、遊技状態LED29を点灯させたりするなどして外部に報知する。
次に、遊技制御装置500は、外部情報端子508から出力する各種信号を編集する外部情報編集処理を実行する(S712)。
そして、遊技制御装置500は、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する(S713)。その後、S701の処理で一時退避されていたレジスタを復帰させ(S714)、禁止設定されていた外部機器による割込み及びタイマ割込みを許可し(S715)、タイマ割込み処理を終了し、メイン処理に復帰する。
〔コマンド送信処理〕
次に、上述したタイマ割込み処理におけるコマンド送信処理について説明する。図8は、本発明の第1の実施の形態のコマンド送信処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置500は、演出制御装置550に対して各種の演出制御コマンドを送信する(S801)。
続いて遊技制御装置500は、払出制御装置580に対して賞球の払出指令などの払出コマンドを送信し(S802)、タイマ割込み処理に復帰する。
演出制御装置550へのコマンド送信も払出制御装置580へのコマンド送信もパラレル通信で送信され、払出制御装置580への通信は、不正信号を受け付けない様に暗号化してもよい。
〔演出制御コマンド送信処理〕
次に、上述したコマンド送信処理における演出制御コマンド送信処理について説明する。図9は、本発明の第1の実施の形態の演出制御コマンド送信処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置500は、送信コマンドをRWMに設定するときに「+1」されるライトカウンタの値と、RWMから送信コマンドを読み出すときに「+1」されるリードカウンタの値とを比較して、コマンドが設定されているかチェックする(S901)。ここで、ライトカウンタの値とリードカウンタの値とが同一であれば未送信のコマンドがないため(S902の結果が「N」)、本処理を終了する。
一方、ライトカウンタの値とリードカウンタの値とが一致していない場合には、未送信のコマンドがあるため(S902の結果が「Y」)、遊技制御装置500は、リードカウンタを「+1」更新し(S903)、リードカウンタの値に対応するコマンド送信領域(MODE(上位バイト))からコマンドをロードする(S904)。
次に、遊技制御装置500は、取得したコマンドが格納されていた領域(MODE(上位バイト))をリセットし(S905)、リードカウンタの値に対応するコマンド送信領域(ACTION(下位バイト))からコマンドをロードする(S906)。
続いて、遊技制御装置500は、取得したコマンドが格納されていた領域(ACTION(下位バイト))をリセットし(S910)、演出制御コマンドを演出制御装置550へ送信し(S908)、本処理を終了する。
〔特図ゲーム処理〕
次に、前述したタイマ割込み処理における特図ゲーム処理の詳細について説明する。図10は、本発明の第1の実施の形態の特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。
本処理において、遊技制御装置500は、始動口1スイッチ37d及び始動口2スイッチ38dによる入力信号の監視、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図(識別図柄、識別情報)の表示の設定を行う。
第1始動入賞口37、第2始動入賞口38に遊技球が入賞すると、遊技制御装置500は、各種乱数(大当り乱数など)を抽出し、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する、始動口スイッチ監視処理を実行する(S1001)。
次に、遊技制御装置500は、特別変動入賞装置42内に設けられたカウントスイッチ42dによって当該特別変動入賞装置42に入賞した遊技球を検出し、入賞した遊技球の数を監視する(S1002)。
次に、遊技制御装置500は、特図ゲーム処理タイマが既にタイムアップしているか、又は、特図ゲーム処理タイマを更新(−1)した結果、当該特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かをチェックする(S1003)。なお、特図ゲーム処理タイマは、初期値として、実行される特図変動表示ゲームの変動時間がセットされる。
ここで、遊技制御装置500は、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていない場合には(S1004の結果が「N」)、S1016以降の処理を実行する。
一方、遊技制御装置500は、特図ゲーム処理タイマがタイムアップした場合には(S1004の結果が「Y」)、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(S1005)。さらに、遊技制御装置500は、当該テーブルに基づいて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得し(S1006)、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させて(S1007)、ゲーム処理番号に応じて分岐処理を実行する(S1009〜S1015)。
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「0」の場合には、特図普段処理を実行する(S1009)。特図普段処理は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定、特図変動中処理を実行するために必要な情報の設定等を行う。
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「1」の場合には、特図変動中処理を実行する(S1010)。特図変動中処理は、特図変動表示ゲームにおける識別情報の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う。
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「2」の場合には、特図表示中処理を実行する(S1011)。特図表示中処理は、特図変動表示ゲームの結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間を設定したり、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行ったりする。
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「3」の場合には、ファンファーレ/インターバル中処理を実行する(S1012)。ファンファーレ/インターバル中処理は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行う。
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「4」の場合には、大入賞口開放中処理を実行する(S1013)。大入賞口開放中処理は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであれば大当り終了画面のコマンドを設定したり、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報を設定したりする。
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「5」の場合には、大入賞口残存球処理を実行する(S1014)。大入賞口残存球処理は、大当りラウンドが最終ラウンドの場合に大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定したり、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行ったりする。
大入賞口残存球処理では、特別図柄の処理タイマの更新とファンファーレ/インターバル中処理、又は大当り終了処理を行うために必要な情報を設定する。また、大入賞口の最大開放時間が経過したか、又は大入賞口に遊技球が規定数(所定数)だけ入賞したかを判定し、いずれかの条件が成立した場合に開閉扉を閉鎖する。これが所定ラウンド数繰り返し実行された後、特図ゲーム処理番号を6に設定する。
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「6」の場合には、大当り終了処理を実行する(S1015)。大当り終了処理は、S1009の特図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う。
その後、遊技制御装置500は、特図1変動表示ゲームにおける図柄の変動、具体的には、特図1表示器51における図柄の変動を制御するためのテーブルを準備する(S1016)。続いて、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理を実行する(S1017)。
さらに、遊技制御装置500は、特図2変動表示ゲームにおける図柄の変動、具体的には、特図2表示器52における図柄の変動を制御するためのテーブルを準備する(S1018)。続いて、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理を実行する(S1019)。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述した特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理の詳細について説明する。図11は、本発明の第1の実施の形態の始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
始動口スイッチ監視処理が開始されると、遊技制御装置500は、まず、第1始動入賞口37に遊技球が入賞したことによる保留の情報を設定するテーブルを準備する(S1101)。さらに、第1始動入賞口37(始動口1)に遊技球が入賞したことによって送信される始動口入賞演出コマンドを設定するテーブルを準備する。
次に、遊技制御装置500は、第1始動入賞口37又は第2始動入賞口38に遊技球が入賞した場合に共通して実行される特図始動口スイッチ共通処理を実行する(S1102)。
続いて、遊技制御装置500は、普通電動役物(普通変動入賞装置、第2始動入賞口38の開閉部材38a)が作動中であるか否かを判定し(S1103)、普通電動役物が作動中である場合には(S1103の結果が「Y」)、S1106以降の処理を実行する。
一方、遊技制御装置500は、普通電動役物が作動中でない場合には(S1103の結果が「N」)、第2始動入賞口38への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるかをチェックし(S1104)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する(S1105)。
不正入賞について具体的に説明すると、第2始動入賞口38は、開閉部材が閉状態の場合には遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合には何らかの異常や不正が発生した可能性が高く、閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数している。そして、S1104及びS1105の処理において、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかを判定する。
遊技制御装置500は、不正入賞数が不正判定個数以上の場合には(S1105の結果が「Y」)、第2始動入賞口38への遊技球の入賞と無効として特図変動表示ゲームに関する処理を実行せずに、本処理を終了する。
一方、遊技制御装置500は、不正入賞数が不正判定個数未満の場合には(S1105の結果が「N」)、第2始動入賞口38による保留の情報を設定するテーブルを準備する(S1106)。このとき、第2始動入賞口38による始動口入賞演出コマンドを設定するテーブルも準備しておく。さらに、後述する特図始動口スイッチ共通処理を実行して(S1107)本処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述した始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理の詳細について説明する。図12は、本発明の第1の実施の形態の特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。
本処理は、第1始動入賞口37や第2始動入賞口38に遊技球が入賞したことによって始動口1スイッチ37dや始動口2スイッチ38dから信号入力があった場合に共通して実行される処理である。
まず、遊技制御装置500は、始動口1スイッチ37d及び始動口2スイッチ38dのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ37d)から信号が入力されたか否かをチェックする(S1201、S1202)。監視対象の始動口スイッチから信号が入力されていない場合には(S1202の結果が「N」)、本処理を終了する。
一方、遊技制御装置500は、監視対象の始動口スイッチから信号が入力された場合には(S1202の結果が「Y」)、当該監視対象の始動口スイッチに対応する始動口入賞フラグをRWMの所定の領域にセーブする(S1203)。さらに、監視対象始動口スイッチに対応するハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、以降の処理で使用するための準備を行う(S1204)。
続いて、遊技制御装置500は、監視対象の始動口スイッチに対応する始動入賞口への入賞の回数に関する情報が、遊技機1の外部の管理装置に対して出力された回数(始動口信号出力回数)に1加算して更新し、始動口信号出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(S1205、S1206)。
そして、遊技制御装置500は、始動口信号出力回数がオーバーフローしない場合には(S1206の結果が「N」)、更新後の始動口信号出力回数の値を、RWMの始動口信号出力回数領域にセーブする(S1207)。
遊技制御装置500は、S1207の処理が終了した後、又は、始動口信号出力回数の値がオーバーフローする場合には(S1206の結果が「Y」)、対象の始動口スイッチに対応する特図保留(始動記憶)数が上限値未満か否かを判定する(S1208、S1209)。
ここで、遊技制御装置500は、特図保留数が上限値未満でない場合には(S1209の結果が「N」)、始動口1スイッチ37dで検出された入力信号か否かを判定し(S1210、S1211)、始動口1スイッチ37dからの信号ではない場合には(S1211の結果が「N」)、本処理を終了する。
一方、始動口1スイッチ37dからの信号である場合には(S1211の結果が「Y」)、飾り特図保留数コマンド(オーバーフローコマンド)を準備して(S1212)、コマンド設定処理を実行し(S1213)、本処理を終了する。
また、遊技制御装置500は、特図保留数が上限値未満の場合には(S1209の結果が「Y」)、始動口スイッチによって検出された入賞に対応する情報を設定する。具体的には、更新対象の特図保留数(例えば、特図1保留数)に1加算して更新する(S1214)。
続いて、遊技制御装置500は、飾り特図保留数コマンドを準備する。飾り特図保留数コマンドは、MODE部とACTION部によって構成される。具体的に説明すると、遊技制御装置500は、監視対象の始動口スイッチの飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備し(S1215)、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備する(S1216)。そして、準備された飾り特図保留数コマンドを設定するためのコマンド設定処理を実行する(S1217)。
次に、遊技制御装置500は、更新された特図保留数に対応するRWMの乱数セーブ領域のアドレスを算出する(S1218)。
次に、遊技制御装置500は、S1204の処理で準備された大当り乱数を乱数セーブ領域にセーブする(S1219)。このときセーブされた大当り乱数は、遊技球が入賞した始動口、すなわち、特図1であるか特図2であるかに依存しない、共通の乱数となっている。さらに、対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数をロード(大当り図柄乱数を抽出)し、乱数セーブ領域にセーブする(S1220)。
続いて、遊技制御装置500は、対応する変動パターン乱数1を抽出し、抽出した値を乱数セーブ領域にセーブする(S1221)。同様に、対応する変動パターン乱数2を抽出し、抽出した値を乱数セーブ領域にセーブする(S1222)。さらに、対応する変動パターン乱数3を抽出し、抽出した値を乱数セーブ領域にセーブする(S1223)。変動パターン乱数1〜3は、例えば、前半と後半の変動パターンを個別に設定したり、特定の演出を実行するために用いられる。
ここで、特図変動表示ゲーム(特図1又は特図2)における変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数(変動パターン1〜3)は、大当り図柄乱数のように乱数生成回路のソフトウェアによって更新されるものとは異なり、遊技制御用プログラムによって更新されるものである。なお、変動パターン乱数の更新は遊技制御用プログラムによって更新することに限らず、乱数生成回路のハードウェア又はソフトウェアで更新するようにしてもよい。
そして、遊技制御装置500は、S1221の処理でセーブされた対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数をロードし、ロードした値を後述する特図保留情報判定処理にて使用するために準備する(S1224)。最後に、特図保留情報判定処理を実行し(S1225)、本処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述した特図始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理の詳細について説明する。図13は、本発明の第1の実施の形態の特図保留情報判定処理の手順を示すフローチャートである。
特図保留情報判定処理は、各始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報(遊技結果情報)を判定するための先読み処理である。
遊技制御装置500は、まず、先読み演出を実行してよい条件を満たしているか否かをチェックする(S1301、S1302)。先読み演出を実行してよい条件とは、例えば、遊技状態が特別遊技状態(大当り中)ではないことである。そして、先読み演出を実行してよい条件を満たしていない場合、すなわち、大当り中である場合は(S1302の結果が「N」)、以降の先読み処理を行わずに本処理を終了する。
先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合は(S1302の結果が「Y」)、遊技制御装置500は、保留中の始動記憶が大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を実行する(S1303)。大当り判定処理は、保留中の始動記憶に含まれる大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かを判定することによって、当該始動記憶にかかる変動表示ゲームの結果が大当りであるか否かを判定する。
そして、大当り判定処理の判定結果が大当りである場合には(S1304の結果が「Y」)、遊技制御装置500は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを大当り時の識別図柄を特定するためのテーブルとして設定する(S1305)。大当り図柄乱数チェックテーブルには、大当りか否かの振分け率を表す乱数の判定値や当該判定値に対応する大当り情報テーブルのアドレスが定義されている。
続けて、遊技制御装置500は、当該大当り図柄乱数に対応する大当り情報テーブルを取得して設定する(S1306)。大当り情報テーブルには、図柄情報や始動口入賞演出図柄コマンドが定義されている。
一方、大当り判定処理の判定結果が大当りでない場合には(S1304の結果が「N」)、遊技制御装置500は、演出内容を選択するためのテーブルとしてはずれ情報テーブルを設定する(S1307)。
このように保留中の始動記憶に基づく変動表示ゲームの結果に応じて演出内容が設定されるので、遊技制御装置500は、変動表示ゲームの結果に対応するテーブルを設定する(S1306、S1307)。
続いて、遊技制御装置500は、設定した情報テーブルから図柄情報を取得し、当該図柄情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(S1308)。そして、設定した情報テーブルから始動口入賞演出図柄コマンドを取得し、当該始動口入賞演出図柄コマンドをRWMの入賞演出図柄コマンド領域にセーブする(S1309)。
次に、遊技制御装置500は、対象の始動口スイッチに対応する始動口入賞フラグを準備し(S1310)、始動口入賞演出コマンドを設定する対象のテーブルを準備する(S1311)。
その後、遊技制御装置500は、対象の始動口に関して設定された特図情報を設定するための特図情報設定処理を実行する(S1312)。続いて、特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理を実行した後(S1313)、特図変動表示ゲームの前半変動パターンを設定する変動パターン設定処理を実行する(S1314)。
後半変動パターン設定処理(S1313)及び変動パターン設定処理(S1314)は、識別情報の変動態様を示す複数の変動パターンから一つの変動パターンを選択する処理であり、特図変動表示ゲームはこれらの処理によって選択された変動パターンに基づいて実行される。
そして、遊技制御装置500は、前半変動番号に対応する始動口入賞演出コマンド(MODE)を算出して準備し(S1315)、後半変動番号の値を始動口入賞演出コマンド(ACTION)として準備し(S1316)、コマンド設定処理を実行する(S1317)。続いて、入賞演出図柄コマンド領域から始動口入賞演出図柄コマンドをロードして(S1318)、コマンド設定処理を実行する(S1319)。その後、本処理を終了する。
すなわち、S1315及びS1316の処理で始動口入賞演出コマンドを準備し、さらに、S1318の処理で始動口入賞演出図柄コマンドを準備して、始動記憶に対応する判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置550に対して通知することが可能になっている。演出制御装置550は、表示装置48に表示されている保留表示の表示態様を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に特図変動表示ゲームの結果を報知する先読み演出を行う。なお、常に先読み演出を行う必要はない。
〔特図普段処理〕
次に、前述した特図ゲーム処理における特図普段処理の詳細について説明する。図14は、本発明の第1の実施の形態の特図普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置500は、まず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(S1401、S1402)。
遊技制御装置500は、特図2保留数が0の場合には(S1402の結果が「Y」)、第1始動記憶数(特図1保留数)が0であるか否かをチェックする(S1403、S1404)。このように、特図2保留数のチェック(S1401)を、特図1保留数のチェック(S1403)よりも先に行うことによって、特図1変動表示ゲームよりも遊技者にとって有利な特図2変動表示ゲームを優先して実行するようにしている。
さらに、遊技制御装置500は、特図1保留数が0の場合には(S1404の結果が「Y」)、既に客待ちデモが開始されているか否かをチェックする(S1405、S1406)。客待ちデモを開始していない、すなわち、開始済みでない場合には(S1406の結果が「N」)、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグを設定する(S1407)。続いて、客待ちデモコマンドを準備し(S1408)、コマンド設定処理を実行する(S1409)。
一方、遊技制御装置500は、既に客待ちデモが開始されている場合には(S1406の結果が「Y」)、既に客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグが設定済みであり、客待ちデモコマンドが演出制御装置550に送信済みであるため、S1410以降の処理を実行する。
次に、遊技制御装置500は、特図普段処理に移行するためのテーブルを準備する特図普段処理移行設定処理1を実行する(S1410)。具体的には、当該テーブルに、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を実行する。その後、本処理を終了する。
一方、遊技制御装置500は、特図2保留数が0でない場合(S1402の結果が「N」)、すなわち、第2始動入賞口38に遊技球が入賞したことによる特図変動表示ゲームが実行される場合には、特図2変動開始処理を実行する(S1411)。そして、特図変動中処理に移行するためのテーブル(第2特図用)を準備する特図変動中処理移行設定処理(特図2)を実行する(S1412)。
具体的には、当該テーブルに、特図変動中処理に係る特図ゲーム処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第2特図の変動中に係る試験信号、特図2表示器52における特図2変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図2表示器52の変動中に係るフラグ、特図2表示器52の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を実行する。その後、本処理を終了する。
また、遊技制御装置500は、特図1保留数が0でない場合(S1404の結果が「N」)、すなわち、第1始動入賞口37に遊技球が入賞したことによる特図変動表示ゲームが実行される場合には、特図1変動開始処理を実行する(S1413)。
そして、遊技制御装置500は、特図変動中処理に移行するためのテーブル(第1特図用)を準備する特図変動中処理移行設定処理(特図1)を実行する(S1414)。具体的には、当該テーブルに、特図変動中処理に係る特図ゲーム処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第1特図の変動中に係る試験信号、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図1表示器51の変動中に係るフラグ、特図1表示器51の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する。その後、本処理を終了する。
〔特図変動開始処理〕
次に、上述した特図普段処理における特図1変動開始処理の詳細について説明する。図15Aは、本発明の第1の実施の形態の特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図1変動開始処理は、特図1変動表示ゲームの開始時に行う処理である。
遊技制御装置500は、まず、特図1変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ1に、はずれ情報又は大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理を実行する(S1501a)。すなわち、大当りフラグ1設定処理において特図1変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定している。
次に、遊技制御装置500は、第1特図停止図柄(特図1停止図柄)の設定に係る特図1停止図柄設定処理を実行する(S1502a)。その後、第1特図停止図柄番号(特図1停止図柄)に対応する試験信号をセーブし(S1503a)、当該図柄情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(S1504a)。
次に、遊技制御装置500は、特図1変動フラグ(変動中フラグ)をロードして準備し(S1505a)、特図1変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(S1506a)。
続いて、遊技制御装置500は、変動パターンに関する情報を設定する対象のテーブルを準備し(S1507a)、特図情報を設定する特図情報設定処理を実行する(S1508a)。続いて、特図1変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理を実行し(S1509a)、前半変動パターンを設定する変動パターン設定処理を実行する(S1510a)。
その後、遊技制御装置500は、特図1変動表示ゲームを開始するための情報を設定する変動開始情報設定処理を実行し(S1511a)、本処理を終了する。
また、図15Bは、本発明の第1の実施の形態の特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図2変動開始処理は、特図1変動開始処理と同様の手順である。相違点は、S1502bの処理で特図2停止図柄設定処理が実行され、また、S1503bの処理で特図1停止図柄番号が特図2停止図柄番号に、S1505b及びS1506bの処理で特図1変動フラグが特図2変動フラグとなる点である。
〔特図変動中処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理における特図変動中処理の詳細について説明する。図16は、本発明の第1の実施の形態の特図変動中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置500は、まず、特図1又は特図2停止図柄設定処理で設定された図柄情報(停止図柄パターン情報)が、はずれ図柄パターンであるかをチェックする(S1601、S1602)。
図柄情報がはずれ図柄である場合には(S1602の結果が「Y」)、遊技制御装置500は、後半変動パターン設定処理で設定された後半変動番号がリーチなしの番号であるか否かをチェックする(S1603)。後半変動番号がリーチなしの番号である場合には(S1604の結果が「Y」)、はずれ時の特図表示時間ポインタを設定する(S1605)。
一方、図柄情報がはずれ図柄でない場合には(S1602の結果が「N」)、遊技制御装置500は、特図表示時間ポインタを設定する(S1606)。
また、後半変動番号がリーチなしの番号でない場合には(S1604の結果が「N」)、はずれリーチ時の特図表示時間ポインタを設定する(S1607)。
次に、遊技制御装置500は、特図表示時間テーブルを設定し(S1608)、特図停止時間ポインタに対応する停止時間を取得する(S1609)。この処理では、S1605で設定されたはずれ時(リーチ発生無しのはずれ時)の特図停止時間ポインタ、S1606で設定された大当り時の特図停止時間ポインタ、S1607で設定されたリーチはずれ時の特図停止時間ポインタ、の何れかに対応する停止時間を取得する。
続いて、遊技制御装置500は、取得した特図表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(S1610)、特図表示中処理移行設定処理を行って(S1611)、本処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述した特図ゲーム処理における特図表示中処理の詳細について説明する。図17Aは、本発明の第1の実施の形態の特図表示中処理の前半部の手順を示すフローチャートである。図17Bは、本発明の第1の実施の形態の特図表示中処理の後半部の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置500は、まず、特図2変動表示ゲームが大当りになる場合にRWMの大当りフラグ2領域に設定される大当りフラグ2をロードし(S1701)、大当りフラグ2領域をクリアする(S1702)。
次に、遊技制御装置500は、ロードされた大当りフラグ2をチェックし(S1703)、大当りであるか否かを判定する(S1704)。そして、大当りと判定された場合には(S1704の結果が「Y」)、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする(S1710)。さらに、特図2変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブする(S1711)。
一方、遊技制御装置500は、大当りフラグ2をチェックして大当りでないと判定された場合には(S1704の結果が「N」)、RWMの大当りフラグ1領域に設定された大当りフラグ1をロードする(S1705)。大当りフラグ1領域に大当りフラグ1が設定されている場合には、特図1変動表示ゲームが大当りになる。さらに、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする(S1706)。
続いて、遊技制御装置500は、ロードされた大当りフラグ1をチェックし(S1707)、大当りであるか否かを判定する(S1708)。そして、大当りと判定された場合には(S1708の結果が「Y」)、特図1変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブする(S1709)。
そして、遊技制御装置500は、特図1大当りに関する試験信号をセーブする処理(S1709)、又は、特図2大当りに関する試験信号をセーブする処理(S1711)が完了すると、ラウンド数上限値テーブルを設定する(S1712)。
次に、遊技制御装置500は、ラウンド数上限値判定フラグに対応するラウンド数上限値を取得し、当該ラウンド数上限値をRWMのラウンド数上限値領域にセーブする(S1713)。続いて、ラウンド数上限値判定フラグに対応するラウンドLEDポインタを取得し、当該ラウンドLEDポイントをRWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(S1714)。
次に、遊技制御装置500は、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を低確率とする情報に対応する確率情報コマンドを準備し(S1715)、コマンド設定処理を実行する(S1716)。
続いて、遊技制御装置500は、図柄情報領域から実行対象の特図変動表示ゲームの停止図柄に対応する図柄情報をロードして、ロードされた図柄情報に対応するファンファーレコマンドを準備し(S1717)、コマンド設定処理を実行する(S1718)。出力されるファンファーレは大当りの種類(例えば、15R確変大当りと15R通常大当り)によって異なるため、対応するファンファーレコマンドを演出制御装置550に送信するように設定される。
その後、遊技制御装置500は、表示装置48で表示される(飾り)特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン情報に対応する飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードして準備し(S1719)、当該飾り特図コマンドに対するコマンド設定処理を実行する(S1720)。
次に、遊技制御装置500は、大入賞口開放情報判定フラグをロードし、当該大入賞口開放情報判定フラグに対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブし、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(S1721)。
続いて、遊技制御装置500は、大入賞口開放情報判定フラグに対応するファンファーレ時間を設定し(S1722)、当該ファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(S1723)。
その後、遊技制御装置500は、大入賞口への不正入賞数をリセットし(S1724)、大入賞口不正監視期間フラグに不正監視期間外フラグをセーブする(S1725)。
そして、遊技制御装置500は、ファンファーレ/インターバル中処理に移行するためのファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を実行し(S1726)、本処理を終了する。
一方、遊技制御装置500は、大当りフラグ1をチェックして大当りでないと判定された場合には(S1708の結果が「N」)、時短中であるか否かを判定する(S1727)。時短中でない場合には(S1727の結果が「N」)、特定遊技が実行されている状態でないため、特図普段処理移行設定処理1を実行して(S1733)、本処理を終了する。
また、遊技制御装置500は、時短中の場合には(S1727の結果が「Y」)、特定遊技が実行されている状態であるため、時短変動回数を1減算して更新する(S1728)。続いて、時短変動回数が0であるか否かを判定する(S1729)。そして、時短変動回数が0の場合には(S1729の結果が「Y」)、時短終了時の確率情報コマンドを準備し(S1730)、コマンド設定処理を行う(S1731)。さらに、特図普段処理移行設定処理2を実行して(S1732)、本処理を終了する。一方、時短変動回数が0でない場合には(S1729の結果が「N」)、そのまま時短状態を継続するため、特図普段処理移行設定処理1を実行して(S1733)、本処理を終了する。
〔大当り終了設定処理〕
次に、前述した特図ゲーム処理における大当り終了処理の詳細について説明する。図18は、本発明の第1の実施の形態の大当り終了処理の手順を示すフローチャートである。大当り終了処理は、大当り状態終了後の遊技状態の設定などを行う。
遊技制御装置500は、まず、確率変動判定フラグ領域に格納された確率変動判定フラグをロードし(S1801)、当該確率変動判定フラグに基づく大当り終了設定処理を実行する(S1802、S1803、S1804)。
遊技制御装置500は、確率変動判定フラグが「0」、すなわち、普図の当りは高確率で特図の当りは低確率のままである「時短状態」に設定されている場合には(S1802の結果が「N」)、大当り終了設定処理1を実行する(S1803)。大当り終了設定処理1の詳細については、図19Aにて説明する。
遊技制御装置500は、確率変動判定フラグが「1(高確率突入フラグ)」、すなわち、普図及び特図の当りがともに高確率である「高確率状態」に設定されている場合には(S1802の結果が「Y」)、大当り終了設定処理2を実行する(S1804)。大当り終了設定処理2の詳細については、図19Bにて説明する。
遊技制御装置500は、大当り終了設定処理が終了すると、確率変動判定フラグに対応する確率情報コマンドを準備し(S1805)、確率情報コマンドを演出制御装置550に送信するためのコマンド設定処理を実行する(S1806)。
続いて、遊技制御装置500は、設定用の特殊演出情報を読み出し、取得された特殊演出情報を振分用の特殊演出情報領域にセーブする(S1807)。その後、特図普段処理移行設定処理3を実行し(S1808)、本処理を終了する。
このように、大当り終了後の遊技状態は、時短状態、高確率状態のいずれかに振り分けられる。
〔大当り終了設定処理1〕
次に、前述した大当り終了処理における大当り終了設定処理1の詳細について説明する。図19Aは、本発明の第1の実施の形態の大当り終了設定処理1の手順を示すフローチャートである。大当り終了設定処理1は、大当り終了後の遊技状態を時短状態に移行させるために必要な情報を設定する処理である。
遊技制御装置500は、まず、時短状態の開始に関する信号を図示しない遊技場内部管理装置へ送信するために外部情報出力データ領域にセーブし(S1901a)、時短状態の開始に関する信号を図示しない試射試験装置に中継基板591を介して送信するために試験信号出力データ領域にセーブする(S1902a)。さらに、図示しない遊技状態表示番号表示領域に時短状態の番号を表示させるために、遊技状態表示番号領域に時短時の番号をセーブする(S1903a)。
次に、遊技制御装置500は、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率/普電サポートフラグをセーブする(S1904a)。さらに、特図ゲームモードフラグ領域に低確率/時短フラグをセーブし(S1905a)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短)をセーブする(S1906a)。最後に、時間短縮変動回数領域に時短変動回数の初期値をセーブし(S1907a)、本処理を終了する。
〔大当り終了設定処理2〕
図19Bは、本発明の第1の実施の形態の大当り終了設定処理2の手順を示すフローチャートである。大当り終了設定処理2は、大当り終了後の遊技状態を高確率状態に移行させるために必要な情報を設定する処理である。
遊技制御装置500は、まず、高確率状態の開始に関する信号を図示しない遊技場内部管理装置へ送信するために外部情報出力データ領域にセーブし(S1901b)、高確率状態の開始に関する信号を図示しない試射試験装置に中継基板591を介して送信するために試験信号出力データ領域にセーブする(S1902b)。さらに、図示しない遊技状態表示番号表示領域に高確率状態の番号を表示させるために、遊技状態表示番号領域に高確率時の番号をセーブする(S1903b)。
そして、遊技制御装置500は、高確率状態に移行するために普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率/普電サポートフラグをセーブする(S1904b)。さらに、特図ゲームモードフラグ領域に高確率/時短フラグをセーブし(S1905b)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブする(S1906b)。最後に、次回大当りまで高確率状態が継続するため、時間短縮変動回数領域をリセットし(S1907b)、本処理を終了する。
〔特図普段処理移行設定処理1〕
図20は、本発明の第1の実施の形態の特図普段処理移行設定処理1〜3の手順を示すフローチャートである。
特図普段処理移行設定処理1は、特図普段処理において、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合に、特図普段処理を実行するための処理である。
遊技制御装置500は、まず、特図普段処理を実行するために、処理番号に0を設定し(S2001a)、特図ゲーム処理番号領域に設定された処理番号をセーブする(S2002a)。
次に、遊技制御装置500は、変動図柄判別フラグ領域をリセットし(S2003a)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブする(S2004a)。特図普段処理が実行される場合には特別遊技が実行されていないため、このときに大入賞口に入賞した遊技球は不正入賞と判定するためである。
〔特図普段処理移行設定処理2〕
特図普段処理移行設定処理2は、特図表示中処理において、時短終了時の場合に、特図普段処理を実行するための処理である。
遊技制御装置500は、まず、特図普段処理を実行するために、処理番号に0を設定し(S2001b)、特図ゲーム処理番号領域に設定された処理番号をセーブする(S2002b)。
次に、遊技制御装置500は、時短の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(S2003b)、時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(S2004b)。
続いて、遊技制御装置500は、低確率時の番号を遊技状態表示番号領域にセーブし(S2005b)、低確率及び普電サポートなしフラグを普図ゲームモードフラグ領域にセーブする(S2006b)。
続いて、遊技制御装置500は、特図低確率フラグを特図ゲームモードフラグ領域にセーブし(S2007b)、低確率用の確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブする(S2008b)。
そして、遊技制御装置500は、変動図柄判別フラグ領域をリセットし(S2009b)、最後に、振分用の特殊演出情報領域をリセットする(S2010b)。
〔特図普段処理移行設定処理3〕
遊技制御装置500は、まず、処理番号として特図普段処理の「0」を設定し(S2001c)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(S2002c)。次に、遊技制御装置500は、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(S2003c)、大当り終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(S2004c)。
続いて、遊技制御装置500は、確率変動判定フラグ領域をリセットし(S2005c)し、ラウンドLEDポインタ領域をリセットする(S2006c)。そして、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(S2007c)、設定用の特殊演出情報領域をリセットする(S2008c)。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、擬似連変動態様が選択される確率が高い期間である特定期間となり、特図変動回数領域に特図変動回数初期値(20又は30)をセットすることで、所定回数(20又は30回)の特図変動表示ゲームの実行により特定期間が終了するようになる。
以上は、遊技機のメイン制御の説明である。
ここで、遊技機のサブ制御の説明に入る前に、本発明の第1の実施の形態における演出について説明する。
本発明の第1の実施の形態では、ボタン演出の対象となるリーチ演出において、例えば、毎回1000体の敵が出現して予告演出を開始する(図31参照)。予告演出(ボタン演出)が開始されて遊技者がボタン操作を開始すると、遊技者によるボタン操作検出に応じて敵を撃破し、敵残数が段階的に減少する演出変化が実行される。そして、毎回の演出変化量(敵の減少量)には、選択されるテーブルによって異なる上限値(敵の減少量の上限値)が設定されるため、段階的に演出が変化しつつ、上限値に達するとボタン操作が無効となって演出変化が停止する。このため、遊技者はこれ以上のボタン操作は無効であることを感知して、以降の無用なボタン操作をやめることになる。
このように本発明の第1の実施の形態では、段階的に変化する予告演出において、遊技者が演出ボタン30を連打し続けることを抑制し、演出ボタン30の消耗、破損を抑える。また、無用な連打を抑えることで興趣の低下も軽減可能である。
〔1stCPUメイン処理(演出制御装置)〕
次に、演出制御装置550によって実行されるメイン処理の詳細を説明する。図21は、本発明の第1の実施の形態の演出制御装置550の主制御用マイコン(1stCPU)551によって実行されるメイン処理の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、遊技機1に電源が投入されると実行される。
主制御用マイコン(1stCPU)551は、メイン処理の実行が開始されると、まず、割込みを禁止する(S2101)。次に作業領域であるRAM551aを0クリアする(S2102)。そしてCPU初期化処理を実行する(S2103)。その後、各種処理の実行に必要な初期値をRAM551aに設定し(S2104)、乱数初期化処理を実行する(S2105)。続いて所定のタイミング(例えば、1ミリ秒)で割込みを発生させるための各種割込みタイマを起動させる(S2106)。そして割込みを許可する(S2107)。割込みの発生タイミングではコマンド受信割込み処理が実行される。
ここで、主制御用マイコン551は、WDT(ウォッチドックタイマ)をクリアする(S2108)。WDTは、上述したCPU初期化処理(S2103)で起動され、CPUが正常に動作しているかどうかを監視する。WDTが一定周期を経過してもクリアされない場合は、WDTがタイムアップしてCPUがリセットされる。
次に、主制御用マイコン551は、遊技者による演出ボタン30の操作信号を検出したり、検出した信号に応じた処理を行ったりする演出ボタン入力処理を実行する(S2109)。
続いて、主制御用マイコン551は、後述するボタン演出実行処理を実行し(S2110)、遊技制御装置500から受信した遊技制御コマンドを解析する遊技制御コマンド解析処理を実行する(S2111)。
次に、主制御用マイコン551は、テストモード処理を実行する(S2112)。テストモード処理は、工場出荷時の検査の際に検査用のコマンドを受信してLEDの点灯等を検査する。したがって、テストモード処理は、工場出荷時にCPUを検査するときに実行される。
次に、主制御用マイコン551は、遊技制御コマンド解析処理(S2111)において解析された制御コマンドに基づき、表示装置48に表示させるシーン(表示内容)を制御する1stシーン制御処理を実行する(S2113)。
さらに、主制御用マイコン551は、遊技機1における異常の発生を監視する遊技機エラー監視処理を実行する(S2114)。演出制御装置550に関わる異常の他に、遊技制御装置500からエラー報知を指示するコマンドを受信した場合などに、警報音の報知など所定の処理を実行する。
そして、主制御用マイコン551は、映像制御用マイコン554に送信するコマンドを編集する演出コマンド編集処理を実行する(S2115)。
また、主制御用マイコン551は、スピーカ19から出力される音を制御するサウンド制御処理を実行する(S2116)。また、LED等の装飾装置(盤装飾装置10d、枠装飾装置18d)を制御する装飾制御処理を実行し(S2117)、さらにモータ及びソレノイドで駆動される電動役物や可動式照明などの演出装置(盤演出装置10f、枠演出装置18f)を制御するモータ/SOL制御処理を実行する(S2118)。
最後に、主制御用マイコン551は、乱数を更新するための乱数更新処理を実行して(S2119)、S2108の処理に戻る。以降、S2108からS2119までの処理を繰り返す。
〔2ndCPUメイン処理(演出制御装置)〕
次に、演出制御装置550によって実行されるもう一方のメイン処理の詳細を説明する。図22は、本発明の第1の実施の形態の演出制御装置550の映像制御用マイコン(2ndCPU)554によって実行されるメイン処理の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、遊技機1に電源が投入されると実行される。
映像制御用マイコン(2ndCPU)554は、メイン処理の実行が開始されると、まず、CPU初期化処理を実行する(S2201)。そして、作業領域であるRAM554aを0クリアして(S2202)、各種処理の実行に必要な初期値をRAM554aに設定する(S2203)。そして、画像処理を行うグラフィックプロセッサを初期化するVDP初期化処理を実行する(S2204)。次に、所定の周期でVDP558に描画開始を指示するVブランク割込み処理などの各種割込みを許可する(S2205)。
さらに、映像制御用マイコン554は、各種制御処理の初期化処理を実行する(S2206)。各種制御処理の初期化処理では、後述する通常ゲーム処理(S2211)で実行される各制御処理で使用される変数の初期化などが行われる。例えば、表示装置48に表示される映像の背景を初期化したり、図柄の配列を初期化したりする。そして、表示装置48の画面描画を許可する(S2207)。
その後、映像制御用マイコン554は、システム周期待ちフラグをクリア(初期化)して(S2208)、システム周期待ちフラグが1になるまで待機する(S2209)。システム周期待ちフラグは、Vブランク割込み処理で所定の処理が完了すると1に設定される。
映像制御用マイコン554は、システム周期待ちフラグが1になったら(S2209の結果が「Y」)、映像制御用マイコン554が正常に動作しているかを判定するためのWDT(ウォッチドックタイマ)をクリアする(S2210)。WDTがクリアされずに所定の時間経過すると、映像制御用マイコン554がリセットされる。そして、表示装置48で飾り特図変動表示ゲームを実行したり、様々な画像を表示したりする通常ゲーム処理を実行し(S2211)、S2208の処理に戻る。以降、S2208からS2211までの処理を繰り返す。
〔通常ゲーム処理(2ndCPU)〕
次に、映像制御用マイコン554によって実行されるメイン処理における通常ゲーム処理の詳細について説明する。図23は、本発明の第1の実施の形態の通常ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。
映像制御用マイコン554は、まず、主制御用マイコン551で受信したコマンドをチェックする受信コマンドチェック処理を実行する(S2301)。
次に、映像制御用マイコン554は、2ndシーン制御処理を実行し(S2302)、表示装置48に表示される画像のうち、演出の中で静止画で動きのない背景の描画を準備する背景処理を実行する(S2303)。次に、表示装置48に表示される画像のうち、変動表示する飾り特別図柄の描画を準備するリール制御/表示処理を実行する(S2304)。さらに、表示装置48に表示される画像のうち、各変動表示ゲームの始動記憶を表示する保留表示の描画を準備する保留表示処理を実行する(S2305)。
また、始動記憶数が無い場合や変動表示ゲームが所定時間なされない場合などは、映像制御用マイコン554は、表示装置48に客待ちデモ画面を表示するように客待ちデモ処理を実行する(S2306)。
続いて、映像制御用マイコン554は、表示装置48に画像を表示させるための表示システム処理を実行する(S2307)。そして本処理を終了して、図22の2ndメイン処理に戻る。
〔1stシーン制御処理〕
次に、前述した1stメイン処理における1stシーン制御処理の詳細について説明する。図24は、本発明の第1の実施の形態の1stシーン制御処理の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン551は、まず、遊技機1がテスト中モードであるか否かを判定する(S2401)。テスト中モードの場合には(S2401の結果が「Y」)、実際に演出制御を行う必要がないため、本処理を終了する。
主制御用マイコン551は、遊技機1がテスト中モードでない場合には(S2401の結果が「N」)、遊技制御装置600から送信されたシーン変更コマンドを受信しているか否かを判定する(S2402)。シーン変更コマンドを受信していない場合には(S2402の結果が「N」)、ステップS2407以降の処理を実行する。
主制御用マイコン551は、シーン変更コマンドを受信している場合には(S2402の結果が「Y」)、更新する(現在の)遊技状態を取得する(S2403)。さらに、有効なコマンドを受信しているか否かを判定する(S2404)。具体的には、変更先のシーンが現在の遊技状態と整合するか否かなどを判定する。主制御用マイコン551は、有効なコマンドを受信していない場合には(S2404の結果が「N」)、ステップS2407以降の処理を実行する。
主制御用マイコン551は、有効なコマンドを受信した場合には(S2404の結果が「Y」)、受信したコマンドをメモリ(RAM)の所定の領域にセーブする(S2405)。さらに、演出リクエストフラグをセットする(S2406)。演出リクエストフラグは、シーンを変更するタイミングであることを示すフラグであり、後述する変動中処理(S2411)で、演出リクエストフラグが設定されているか否かに応じた処理が実行される。
続いて、主制御用マイコン551は、受信したコマンドの識別子に応じた処理を実行する(S2407)。
主制御用マイコン551は、受信したコマンドが「電源投入コマンド」の場合には、電源投入処理を実行する(S2408)。電源投入処理では、遊技機1の電源が投入された際に表示される画面の制御を行う。
主制御用マイコン551は、受信したコマンドが「停電復旧コマンド」の場合には、停電復旧処理を実行する(S2409)。停電復旧処理では、遊技機1が停電から復旧した際に表示される画面の制御を行う。なお、停電前に客待ち処理が実行されていた場合には特別な処理を実行しない。
主制御用マイコン551は、受信したコマンドが「客待ちデモコマンド」の場合には、客待ち処理を実行する(S2410)。客待ち処理では、変動表示ゲームが最後に実行されてから所定時間経過した場合に表示される画面の制御を行う。
主制御用マイコン551は、受信したコマンドが「変動パターンコマンド」の場合には、変動中処理を実行する(S2411)。変動中処理では、設定された変動パターンに応じたシーンを表示するために必要な情報を取得し、設定された変動パターンに対応した演出制御を行う。
主制御用マイコン551は、受信したコマンドが「図柄停止コマンド」の場合には、図柄停止処理を実行する(S2412)。図柄停止処理では、図柄の変動表示を指定された図柄で停止させる。
主制御用マイコン551は、受信したコマンドが「ファンファーレコマンド」の場合には、ファンファーレ処理を実行する(S2413)。ファンファーレ処理では、発生した大当りに対応するファンファーレオンをスピーカ19から出力する。
主制御用マイコン551は、受信したコマンドが「大入開放m回目コマンド」の場合には、ラウンド中処理を実行する(S2414)。ラウンド中処理では、特別遊技状態における各ラウンド中の演出制御を行う。
主制御用マイコン551は、受信したコマンドが「インターバルコマンド」の場合には、インターバル処理を実行する(S2415)。インターバル処理では、特別遊技状態における各ラウンド間の演出制御を行う。
主制御用マイコン551は、受信したコマンドが「エンディングコマンド」の場合には、エンディング処理を実行する(S2416)。エンディング処理では、特別遊技状態が終了した際の演出制御を行う。
次に、主制御用マイコン551は、図柄コマンド受信処理を実行する(S2417)。図柄コマンドには、停止図柄を指定する情報が含まれる。
さらに、主制御用マイコン551は、保留数コマンド受信処理を実行する(S2418)。保留数コマンドは、更新された保留数を通知するコマンドである。保留数コマンド受信処理では、受信した保留数に基づいて、保留表示などを更新する。
次に、主制御用マイコン551は、先読みコマンド受信処理を実行する(S2419)。先読みコマンド受信処理は、事前演出図柄コマンドなどに基づいて、実行前の変動表示ゲームの結果を示唆する演出等を設定する処理である。
次に、主制御用マイコン551は、確率情報コマンド受信処理を実行する(S2420)。確率情報コマンド受信処理は、受信した確率情報コマンドに基づいて、内部確率等の遊技状態を設定する処理である。確率情報コマンドには、例えば、高確/時短コマンド、低確/時短コマンド、低確/サポなしコマンドなどが含まれる。
〔ボタン演出実行処理〕
次に、前述した1stメイン処理におけるボタン演出実行処理の詳細について説明する。図25は、本発明の第1の実施の形態のボタン演出実行処理の手順を示すフローチャートである。
ボタン演出実行処理は、ボタン操作の有効、無効ならびに操作有効期間を設定する処理である。
主制御用マイコン551は、まず、変動表示ゲームが変動中であるか否かを判定する(S2501)。変動中である場合には(S2501の結果が「Y」)、ボタン演出対象の変動表示ゲームであるか否かを判定する(S2502)。変動中ではない場合(S2501の結果が「N」)と、変動中であっても変動中の変動表示ゲームがボタン演出対象ではない場合には(S2502の結果が「N」)、ボタン操作を受け付ける制御を行う必要がないため、本処理を終了する。
変動中の変動表示ゲームがボタン演出対象である場合には(S2502の結果が「Y」)、主制御用マイコン551は、現在がボタン演出の実行開始タイミングであるか否かを判定する(S2503)。ボタン演出の実行開始タイミングである場合には(S2503の結果が「Y」)、演出変化上限設定処理を行う(S2504)。
演出変化上限設定処理の詳細は後述するが、リーチ演出の間、遊技者が演出ボタン30を連打し続けることを防止するために、ボタン操作と連動する演出変化量(例えば敵の減少量)に上限値(例えば敵の減少量の上限値)を設定する処理である。
次に、主制御用マイコン551は、演出ボタン30の操作を受け付け可能な時間(操作有効期間)を計測するためのボタン演出実行タイマをセットし(S2505)、演出ボタン30の操作有効期間を開始する。ボタン演出実行タイマは、変動中の変動表示ゲームが当りであるか否か、又は始動記憶数の数に応じて設定時間を変化させるようにしても良く、設定時間を変化させることについては図33、図36で別形態として説明する。
続いて、主制御用マイコン551は、ボタン検出を有効に設定し(S2506)、ボタン演出開始処理を実行する(S2507)。その後、本処理を終了する。なお、ボタン検出が有効に設定されると演出ボタン30を発光させ、ボタン検出が無効に設定されると発光を停止させるようにしてもよい。
一方、現在がボタン演出の実行開始タイミングではない場合には(S2503の結果が「N」)、主制御用マイコン551は、ボタン検出が有効であるか否かを判定する(S2508)。ボタン検出が有効ではない場合には(S2508の結果が「N」)、ボタン演出の実行前もしくは終了後の状態であるため、本処理を終了する。
ボタン検出が有効である場合には(S2508の結果が「Y」)、ボタン演出が実行可能な状態であるため、主制御用マイコン551は、S2505でセットしたボタン演出実行タイマが0であるか否かを判定する(S2509)。ボタン演出実行タイマが0である場合には(S2509の結果が「Y」)、ボタン操作の有効期間が終了しているため、ボタン検出を無効に設定する(S2510)。そして、ボタン演出終了処理を実行し(S2511)、本処理を終了する。
ボタン演出実行タイマが0ではない場合(S2509の結果が「N」)、言い換えるとタイマ値が0より大きい場合には、ボタン操作による演出変化の制御を行う、ボタン演出実行中処理を実行し(S2512)、本処理を終了する。
〔演出変化上限設定処理〕
次に、上述したボタン演出実行処理における演出変化上限設定処理の詳細について説明する。図26は、本発明の第1の実施の形態の演出変化上限設定処理の手順を示すフローチャートである。
演出変化上限設定処理は、ボタン操作による演出変化の上限値を設定する処理である。期待度に関連して上限値が設定されるため、余計なボタン操作を抑止しつつ、演出変化による遊技者の期待を高める演出を実行可能とする。
主制御用マイコン551は、まず、予告対象の入賞抽選が大当りであるか否かを判定する(S2601)。具体的には、通常は現在の変動の抽選結果を判定し、連続予告の場合は先読み対象となっている始動記憶の抽選結果が大当りであるか否かを判定する。
判定対象の抽選結果が大当りの場合には(S2601の結果が「Y」)、主制御用マイコン551は、当り時用の予告レベル選択テーブルを設定し(S2602)、大当りでない場合には(S2601の結果が「N」)、はずれ時用の予告レベル選択テーブルを設定する(S2603)。
それぞれの予告レベル選択テーブルは、期待度に応じた予告レベルを選択するためのテーブルであり、図27に例示するように予告レベルの選択確率が定められている。予告レベルには、予告レベル1から予告レベル10まで設定されており、予告レベルが高いほど大当りの期待度が高くなる。予告演出は毎回予告レベル1から始まり、予告レベル10まで予告演出が変化すると、大当りになることが確定する。中でも、大当りの場合には、期待度の高い予告レベル7以上が選択される。例えば、大当り時に予告レベル7が選択されたときは、遊技者の操作により、10体〜19体にまで敵を撃破でき、ボタン操作が無効になった後に残った敵が爆弾等で一掃される演出が続く。
次に、主制御用マイコン551は、予告レベル設定処理(S2604)を実行し、設定された予告レベルに対応した上限値選択テーブルを選択する(S2605)。続いて、演出変化上限値設定処理を実行し(S2606)、本処理を終了する。
上限値選択テーブルは、予告レベルに対応する演出変化量の上限値が定められたテーブルである。図28に例示するように、予告レベルに対応して上限値選択テーブルが設定されており、予告レベルが高いほど撃破演出残敵数は小さくなっている。ボタン演出の開始時には、例えば1000体の敵が表示され、残敵数が少ないほど撃破できる敵の数(演出変化量)が大きくなる。
このように、期待度が低い場合は、ボタン操作による演出変化量を小さく設定する一方、期待度が高い場合は、演出変化量を大きく設定するため、遊技者の期待を高めることができる。
〔ボタン演出実行中処理〕
次に、前述したボタン演出実行処理におけるボタン演出実行中処理の詳細について説明する。図29は、本発明の第1の実施の形態のボタン演出実行中処理の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン551は、まず、演出ボタン30が操作されたか否かを判定する(S2901)。操作信号が検出されていない場合には(S2901の結果が「N」)、本処理を終了する。ここで行う演出ボタン30への操作検出の判定は、演出ボタンへの操作が1回行われたか否かを判定する以外に、所定回数(例えば3回)の操作を検出したか否かを判定するようにしてもよい。この所定回数は、一定の回数(例えば3回)や、操作上限回数の所定割合分の回数(例えば操作上限回数の10分の1の回数)に設定する。毎回の操作毎ではなく、所定の検出回数に達したか否かで判定するようにした場合には、S2902以降の処理をある程度のまとまった演出変化量(例えば、敵数の減少量)で更新処理を実行することができる。
操作信号が検出される場合には(S2901の結果が「Y」)、主制御用マイコン551は、表示敵数を更新し、演出変更処理を実行する(S2902、S2903)。例えば、表示装置48に表示される敵の表示数をマイナス更新する。
次に、主制御用マイコン551は、設定されている演出変化上限値をチェックし、上限値に達したかを判定する(S2904、S2905)。上限値に達していない場合には(S2905の結果が「N」)、本処理を終了する。
一方、上限値に達している場合には(S2905の結果が「Y」)、主制御用マイコン551は、演出ボタン30からの信号検出を無効に設定し(S2906)、ボタン演出終了処理を実行し(S2907)、本処理を終了する。このように、演出ボタンを操作してもそれ以上変化が生じない状態(上限値)となった場合には操作有効期間が残っていてもボタン演出を終了させるので、遊技者の余計なボタン操作を抑止でき、演出ボタンの破損を防止することが可能となる。また、このように構成することによって、操作しているにも関わらず演出が変化しないことによる興趣低下を軽減することができる。
ここで、上限値に達した後すぐに操作を無効にするのではなく、上限に達した後に所定回数の操作を検出したら操作を無効に設定するようにした場合には、ボタン演出が終了となる演出変化の表示態様を遊技者が確認する時間を設けることができる。
〔タイムチャート〕
次に、本発明の第1の実施の形態をタイムチャートを用いて説明する。図30は、本発明の第1の実施の形態における演出ボタン30の操作と演出変化のタイミングを示すタイムチャートである。
既に変動表示ゲームは実行中であり、変動開始から所定時間が経過するとボタン操作が有効となる(t11)。ボタン操作が有効になると、表示装置48には操作入力を促す演出が実行される。その後、遊技者がボタン操作を開始すると、ボタン操作の検出信号が連続的に検出される。
演出ボタン30が操作される度に演出変化が実行され、演出変化の上限に達すると、操作有効期間を残してボタン操作は無効となり、演出変化は実行されなくなる(t12)。はずれの場合は時刻t12以降のタイミングで変動表示ゲームが終了するまで(t14)予告結果を表示することが可能となる。
なお、時刻t13はS2505の処理で設定される操作有効期間の終了タイミングである。遊技者が操作をしない場合やタイムアップまでに上限に達しない場合には、ボタン操作が有効な時間は破線部を含み、時刻t13で操作無効となる。
本発明の実施の形態では、演出変化が上限に達することを契機に操作有効期間が早期に終了するが、当該変動表示ゲームの変動時間が短縮されるものではない。ボタン演出の表示態様に関係なく、変動図柄の停止は予め定められた変動時間に達した時点で行われる。
〔上限値設定のない場合とある場合の画面遷移〕
図31は、本発明の第1の実施の形態において上限値設定のない場合と上限値設定のある場合の画面遷移の一例を示す図である。図31(A)〜(E)までは予告演出の段階的な変化を表し、(F1)〜(G1)は、上限値設定のない従来の演出を表す。また、(F2)〜(G2)は上限値設定のある本発明の第1の実施の形態を表し、画面横の黒い手は、遊技者がボタン操作をしていることを表す。
(A)は、特別図柄が変動中の画面でありリーチ状態である。予告演出は、リーチ状態の変動表示ゲームの全てに表示されるものではなく、リーチ状態であり、かつ予告演出対象の変動表示ゲームに限られる。中央の特別図柄が下向き矢印(↓)で表されているが、これは図柄が完全に停止していないことを示し、(B)以降でも同様である。
(B)は、予告演出が開始される場合の画面である。予告演出が開始されると、特別図柄の変動表示は画面右上に表示され、画面中央には敵が1000体出現する。「敵を撃破せよ!」のメッセージが消えると同時にボタン操作が有効になる。
(C)は、変動表示ゲームが開始してから所定の時間が経過し、遊技者がボタン操作を開始した画面である。画面左上には操作有効期間の残り時間が表示され、画面中央には、操作入力を促す画像が表示される。
(D)は、遊技者のボタン操作によって、敵が減少する演出変化中の画面である。ボタン操作量に応じてお化けキャラが画面を縦横に飛び回り、敵を撃破する演出変化が続く。
(E)は、更なる遊技者のボタン操作によって、敵が減少する演出変化中の画面である。(D)では460体の敵が残っていたが、遊技者のボタン操作により(E)では23体にまで減少している。このように、遊技者はボタン操作により、予告演出の段階的な演出変化を楽しむことができる。
(F1)は、従来の演出を示しており、演出変化の上限値設定がない場合の遷移画面である。遊技者のボタン操作により、(E)で敵が23体にまで減少した後も、遊技者は大当りを引き寄せようとボタン操作を継続し、残り1体にまで演出変化が進行している。しかし、予告対象の抽選結果ははずれであるため、敵を0体にすることはできない。
(G1)は、残る1体を倒そうと遊技者がボタン操作を継続したものの、操作有効期間のタイムアップにより予告結果が表示された画面である。0体になれば特別遊技状態に移行するので、999体も倒してあと1体という状況まで進行したのに、結果がはずれであると、遊技者の徒労感は大きなものとなる。また、はずれ演出に対して過剰なボタン操作を継続させることは、演出ボタン30の消耗や破損を招くことにもなる。
これに対して、(F2)及び(G2)は、本発明の第1の実施の形態の演出を示しており、演出変化の上限値が設定される場合の遷移画面である。(E)で敵が23体にまで減少したところで、演出変化の上限値に達したため、(F2)では予告結果が表示されており、操作有効期間を残してボタン操作が無効となる。予告結果が報知された遊技者は、以降のボタン操作を中止するので、過剰なボタン操作を抑えることができる。
このように、演出変化の上限値を設定することによって、はずれ予告における遊技者の徒労感とボタン破損を回避することが可能である。
〔第1の実施の形態の効果〕
以上のように、本発明の第1の実施の形態によれば、ボタン操作が検出されると、演出を複数段階に亘って変化させるボタン演出を行い、演出内容が段階的に変化する最終段階での演出として、複数の上限値を設ける。このため、遊技者を積極的に遊技に参加させつつも、演出が単調にならず、遊技の興趣を高めることができる。
また、所定の上限値に達すると、それ以上はボタン操作が検出されても演出が変化せず、操作有効期間が残っていても操作を無効とするため、遊技者の連打操作による疲労感や、折角の操作が当りに結びつかなかったという残念さを軽減できる。さらに、遊技者に余計な操作を継続させないため、演出ボタン30の消耗、破損の発生を低下させる効果も奏する。
さらに、所望の演出まで到達した後(演出変化の上限に達した後)すぐにではなく、上限に達した後の所定回数の操作を検出した後に、操作を無効にすることによって、操作しているにも関わらず演出が変化しないことによる興趣低下を軽減することができる。
(第1の実施の形態の変形例1)
本発明の第1の実施の形態では、ボタン操作の操作量に応じて演出変化するよう制御されるが、第1の実施の形態の変形例1として、変化速度が段階的に変化する態様について説明する。具体的には、上限値までの差分量や操作有効期間の残り時間に応じて変化速度が異なるように制御する。
〔ボタン演出実行中処理2〕
図32は、本発明の第1の実施の形態の変形例1のボタン演出実行中処理2の手順を示すフローチャートである。なお、第1の実施の形態と共通の処理については、図29と同じ符号を割り当てて説明を省略する。
主制御用マイコン551は、現在の表示敵数と上限値の差分が100よりも大きいかを判定する(S3201)。
差分が100よりも大きい場合には(S3201の結果が「Y」)、主制御用マイコン551は、表示敵数を5減らす(S3202)。差分が100よりも大きくない場合には(S3201の結果が「N」)、現在の表示敵数と上限値の差分が10よりも大きいかを判定する(S3203)。
差分が10よりも大きい場合には(S3203の結果が「Y」)、主制御用マイコン551は、操作有効期間の残時間が3秒よりも大きいかを判定し(S3204)、3秒よりも大きい場合には(S3204の結果が「Y」)、表示敵数を3減らす(S3205)。
残時間が3秒よりも大きくない場合には(S3204の結果が「N」)、まもなくタイムアップになるため、主制御用マイコン551は、表示敵数を1減らす(S3206)。
また、S3205で差分が10よりも大きくない場合には(S3203の結果が「N」)、主制御用マイコン551は、表示敵数を1減らす(S3206)。
〔第1の実施の形態の変形例1の効果〕
このように、第1の実施の形態の変形例1では、予告演出の序盤から中盤は変化速度が大きいので、スピーディな演出変化を楽しむことができる。そして、終盤は変化速度が小さくなるので、予告結果への期待感が高まる。すなわち、演出が進むにつれて、段々と敵を倒しにくくなるので、倒しにくくなってきた敵を倒せば大当りに繋がるという手応えを遊技者は感じることができる。また、変化速度を徐々に変更させることにより、上限値が近づいていることを遊技者に事前に予測させることが可能となり、ボタン演出が早期に終了する際の唐突感を和らげることができる。
また、上限値までの差分が大きい場合は変化速度が大きいので、操作開始が遅れた場合や、素早い操作ができない遊技者であっても上限に設定された演出変化まで導出させやすくなる。
(第1の実施の形態の変形例2)
本発明の第1の実施の形態では、操作有効期間は一定時間に設定されるが、第1の実施の形態の変形例2として、複数の操作有効期間が設定される態様について説明する。具体的には、実行中の変動表示ゲームが当りの場合には、短い操作有効期間を設定する。
〔ボタン演出実行処理2〕
図33は、本発明の第1の実施の形態の変形例2のボタン演出実行処理2の手順を示すフローチャートである。なお、第1の実施の形態と共通の処理については、図25と同じ符号を割り当てて説明を省略する。
主制御用マイコン551は、演出変化上限設定処理(S2504)を実行後、変動中の変動表示ゲームが当りであるか否かを判定する(S3301)。
当りである場合には(S3301の結果が「Y」)、主制御用マイコン551は、ボタン演出実行タイマに有効時間Aをセットし(S3302)、演出ボタン30の操作有効期間を開始する。
当りではない場合には(S3301の結果が「N」)、主制御用マイコン551は、ボタン演出実行タイマに所定の割合で有効時間A又は有効時間Bをセットし(S3302、S3303)、演出ボタン30の操作有効期間を開始する。上記の所定の割合は、図34に示すように、有効時間Aが20%、有効時間Bが80%である。なお、当りではなく操作有効期間Aがセットされた場合には、変動時間を短縮する設定をしてもよい。
図34は、本発明の第1の実施の形態の変形例2における有効時間Aと有効時間Bの操作有効期間ならびに選択率を表す図である。
有効時間Bの10秒に対して、当り変動の場合に100%選択される有効時間Aは8秒であるので、当り変動の場合は、はずれ変動の場合よりも操作有効期間の終了から変動停止までの時間が長い。そのため、有効時間Aが選択された場合には、操作無効から変動停止までの間に、より趣向を凝らした図柄の確定演出が可能である。
〔タイムチャート〕
図35は、本発明の第1の実施の形態の変形例2における操作有効期間の終了タイミングを示すタイムチャートである。図35(A)は、変動表示ゲームが当り変動の場合のタイムチャートであり、(B)は、変動表示ゲームがはずれ変動で有効時間Bを選択した場合のタイムチャートである。
(A)、(B)ともに、変動表示ゲームが開始され(t21)、変動開始から所定時間が経過した時刻t22でボタン操作が有効となる。
有効時間Aが選択される(A)では、時刻t22から8秒後の時刻t23にボタン操作が無効となる。一方、有効時間Bが選択される(B)では、時刻t22から10秒後の時刻t24にボタン操作が無効となる。その後、(A)、(B)ともに同時刻に変動が停止する(t25)。
操作無効時刻から変動停止時刻までの時間であるT1、T2を比較すると、当り変動のほうが操作無効である時間が長く、図柄の確定演出を長く実行することができる。なお、図35のタイムチャートには示していないが、操作有効期間の経過前に演出変化の上限値に達した場合は、上限値に達したタイミングで操作無効となる。
〔第1の実施の形態の変形例2の効果〕
このように、第1の実施の形態の変形例2では、当りの場合には、操作無効から図柄の変動停止までの時間が長いので、遊技者の興趣向上に繋がる、大当り図柄の確定演出を行う時間を確保することができる。
また、はずれの場合であっても、所定の割合で早めに操作無効となることから、遊技者は当りへの期待を持つことができるとともに、演出ボタン30の消耗、破損の発生を抑制することができる。
(第1の実施の形態の変形例3)
本発明の第1の実施の形態の変形例2では、変動が当りか否かによって異なる操作有効期間が設定されるが、第1の実施の形態の変形例3として、始動記憶の数(保留数)によって、複数の操作有効期間が設定される態様について説明する。具体的には、始動記憶の数が少ない場合には、短い操作有効期間を設定する。
〔ボタン演出実行処理3〕
図36は、本発明の第1の実施の形態の変形例3のボタン演出実行処理3の手順を示すフローチャートである。なお、第1の実施の形態と共通の処理については、図25と同じ符号を割り当てて説明を省略する。
主制御用マイコン551は、演出変化上限設定処理(S2504)を実行後、現在の始動記憶が1以上であるか否かを判定する(S3601)。
始動記憶が1以上である場合には(S3601の結果が「Y」)、主制御用マイコン551は、ボタン演出実行タイマに有効時間Aをセットし(S3602)、演出ボタン30の操作有効期間を開始する。
始動記憶が1以上ではない場合には(S3601の結果が「N」)、ボタン演出実行タイマに有効時間Bをセットし(S3603)、演出ボタン30の操作有効期間を開始する。なお、始動記憶数が少ない場合には、短い操作有効期間である操作有効期間Aをセットすると共に変動時間を短縮する設定をしてもよい。
〔第1の実施の形態の変形例3の効果〕
このように、第1の実施の形態の変形例3では、始動記憶数が少ない場合には、操作有効期間を短く設定し、予告結果を早々に報知する。このため、遊技者は次回の変動に向けて始動記憶を増やすことに集中しやすくなり、ボタン演出中止め打ちを行っていた遊技者に対し、早期に止め打ちを解除させることができる。
また、始動記憶数が少ない場合には、早めにボタン操作を無効にすることができるため、演出ボタン30の消耗、破損の発生を抑制することができる。
(第2の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態では、変動中の変動表示ゲームについて予告演出を行うように制御するが、第2の実施の形態では、始動記憶を先読みして連続予告として予告演出を行うように制御する。
以下、第2の実施の形態について図37から図43を参照して説明する。なお、第1の実施の形態と共通する事項については記載を省略し、相違する事項のみ説明する。
〔特図保留情報判定処理〕
図37は、本発明の第2の実施の形態の特図保留情報判定処理の手順を示すフローチャートである。
前述のとおり、特図保留情報判定処理は、各始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報(遊技結果情報)を判定するための先読み処理を行う。
遊技制御装置500は、S1306又はS1307の処理を実行後、連続予告演出を実行するか否かを判定する(S3701)。
連続予告演出を実行する場合には(S3701の結果が「Y」)、遊技制御装置500は、先読みコマンドを準備する(S3702)。連続予告演出を実行しない場合には(S3701の結果が「N」)、S3702の処理を実行しない。ここで、遊技制御装置500によって準備、設定された先読みコマンドは、コマンド送信処理によって演出制御装置550に送信される。演出制御装置550は予告演出実行手段として連続予告演出制御手段を備え、遊技制御装置500から送信された先読みコマンドに基づいて連続予告演出を実行する。
〔先読みコマンド受信処理〕
図38は、本発明の第2の実施の形態の先読みコマンド受信処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、1stシーン制御処理の中で実行される処理である(図24のS2419参照)。
主制御用マイコン551は、まず、遊技制御装置500からの先読みコマンドを受信したか否かを判定する(S3801)。先読みコマンドを受信していない場合には(S3801の結果が「N」)、本処理を終了する。
先読みコマンドを受信している場合には(S3801の結果が「Y」)、主制御用マイコン551は、先読み情報を対応する保留記憶領域にセーブし(S3802)、現在、連続予告を演出中か否かを判定する(S3803、S3804)。
現在、連続予告を演出中でない場合には(S3804の結果が「N」)、主制御用マイコン551は、連続予告実行フラグをオンに設定し(S3805)、連続予告回数nをセットする(S3806)。一方、現在、既に先の始動記憶に基づいて連続予告を演出中である場合には(S3804の結果が「Y」)、本処理を終了する。連続予告実行フラグは、次に説明する連続予告実行処理を実行するためのフラグである。連続予告回数nは、連続予告実行フラグをオフに設定するタイミングを制御するための変数である。
〔ボタン演出実行処理4〕
図39は、本発明の第2の実施の形態のボタン演出実行処理4の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン551は、変動表示ゲームが変動中である場合には(S2501の結果が「Y」)、連続予告実行フラグがオンであるか否かを判定する(S3901)。当該フラグがオンである場合には(S3901の結果が「Y」)、連続予告実行処理を実行する(S3902)。
〔連続予告実行処理〕
次に、上述したボタン演出実行処理4における連続予告実行処理の詳細について説明する。図40は、本発明の第2の実施の形態の連続予告実行処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、連続予告中の演出変化を制御するとともに、連続予告の最終変動が所定のタイミングとなると連続予告実行フラグをオフに設定する機能を持つ。
主制御用マイコン551は、まず、現在連続予告実行フラグをオンにしている連続予告の演出に対して、演出変化上限が設定されているか否かを判定する(S4001)。演出変化上限が設定されていない場合には(S4001の結果が「N」)、演出変化上限設定処理を実行する(S4002)。
次に、主制御用マイコン551は、連続予告上限設定処理を実行する(S4003)。ここでは、S4002で設定された演出変化の上限を枠として、予告対象となる連続予告中の各保留記憶における演出変化の上限を各々設定する。一方、演出変化の上限がすでに設定されている場合には(S4001の結果が「Y」)、S4002、S4003の処理を実行しない。
続いて、主制御用マイコン551は、現在がボタン演出の実行開始タイミングであるか否かを判定する(S4004)。現在がボタン演出の実行開始タイミングである場合には(S4004の結果が「Y」)、当該変動での予告演出に対応する演出変化の上限値ならびにボタン演出実行タイマをセットする(S4005、S4006)。
次に、主制御用マイコン551は、ボタン検出を有効に設定し(S4007)、ボタン演出開始処理を実行する(S4008)。
続いて、主制御用マイコン551は、連続予告回数nを−1更新し(S4009)、現在の連続予告回数nが0であるか否かを判定する(S4010)。現在の連続予告回数nが0である場合には(S4010の結果が「Y」)、連続予告実行フラグをオフに設定し(S4011)、本処理を終了する。一方、現在の連続予告回数nが0でない場合には(S4010の結果が「N」)、そのまま本処理を終了する。
一方、現在がボタン演出の実行開始タイミングではない場合には(S4004の結果が「N」)、主制御用マイコン551は、ボタン検出が有効であるか否かを判定する(S4012)。ボタン検出が有効ではない場合には(S4012の結果が「N」)、ボタン演出の実行前もしくは終了後の状態であるため、本処理を終了する。
ボタン検出が有効である場合には(S4012の結果が「Y」)、ボタン演出が実行可能な状態であるため、主制御用マイコン551は、ボタン演出実行タイマが0であるか否かを判定する(S4013)。ボタン演出実行タイマが0である場合には(S4013の結果が「Y」)、ボタン操作の有効期間が終了しているため、ボタン検出を無効に設定し(S4014)、ボタン演出終了処理を実行する(S4015)。
ボタン演出実行タイマが0ではない場合には(S4013の結果が「N」)、主制御用マイコン551は、ボタン操作による演出変化の制御を行うボタン演出実行中処理を実行し(S4016)、本処理を終了する。
このように、先読み対象となった始動記憶の変動表示ゲームが実行されるまでの変動表示ゲームにおいて、連続したボタン演出が実行される。また、連続予告中のボタン演出では、連続予告の進行に伴って演出の変化上限が徐々に最終段階へ近づくように設定される。
〔タイムチャート〕
次に、本発明の第2の実施の形態をタイムチャート図41から図43を用いて説明する。図41は、本発明の第2の実施の形態において連続予告の対象となった遊技球が入賞した場合の演出変化の制御のタイミングを示すタイムチャートである。
始動記憶が3つ記憶されている状態にて連続予告の対象となる始動入賞が新たに検出されると、保留4に始動記憶が追加され、連続予告フラグがオンに設定される(t31)。
連続予告演出1回目の変動表示ゲームが実行されてから所定の時間が経過した時刻t32で、変化上限Aが設定され、連続予告演出1回目のボタン操作が有効となる。その後、連続予告演出1回目のタイムアップ又は演出変化Aの上限に達した時刻t33で、連続予告演出1回目のボタン操作が無効となる。このとき、例えば変化上限Aである敵500体にまで演出が変化して操作無効となっている。
連続予告演出2回目の変動表示ゲームが実行されてから所定の時間が経過した時刻t34で、変化上限Bが設定され、連続予告演出2回目のボタン操作が有効となる。ここでは、連続予告演出1回目の終了時点の演出態様で連続予告演出2回目の演出が開始される。つまり、連続予告演出1回目において変化上限Aに達していた場合には上記敵500体から演出が開始される。その後、連続予告演出2回目のタイムアップ又は変化上限Bに達した時刻t35で、連続予告演出2回目のボタン操作が無効となる。このとき、例えば変化上限Bである敵250体にまで演出が変化して操作無効となっている。
連続予告演出3回目の変動表示ゲームが実行されてから所定の時間が経過した時刻t36で、変化上限Cが設定され、連続予告演出3回目のボタン操作が有効となる。演出にあたっては、連続予告演出2回目の終了時点の演出態様である上記敵250体から演出が開始される。その後、連続予告演出3回目のタイムアップ又は変化上限Cに達した時刻t37で、連続予告演出3回目のボタン操作が無効となる。このとき、例えば変化上限Cである敵50体にまで演出が変化して操作無効となっている。
連続予告演出4回目の変動表示ゲームが実行されてから所定の時間が経過した時刻t38で、変化上限Dが設定され、連続予告演出4回目のボタン操作が有効となり、連続予告の最終回数となったので、連続予告実行フラグがオフに設定される。演出にあたっては、連続予告演出3回目の終了時点の演出態様である上記敵50体から演出が開始される。
このように、本発明の第2の実施の形態では、連続予告において、前回の演出の最終値を次回に繰り越して次回の演出を開始する。そのため、遊技者は連続予告全体を通じて段階的な演出の変化を楽しむことができ、遊技の興趣が高まる。
また、前回の演出の続きから次回の演出が開始するので、連続的に行われている演出であることを遊技者が認識し易い。
〔タイムチャート〕
図42は、本発明の第2の実施の形態において連続予告演出1回目で変化上限に達しなかった場合の演出変化の制御のタイミングを示すタイムチャートである。
始動記憶が3つ記憶されている状態にて連続予告の対象となる始動入賞が新たに検出されると、保留4に始動記憶が追加され、連続予告フラグがオンに設定される(t41)。
連続予告演出1回目の変動表示ゲームが実行されてから所定の時間が経過した時刻t42で、変化上限Aが設定され、連続予告演出1回目のボタン操作が有効となる。その後、連続予告演出1回目では、タイムアップによりボタン操作が無効となる(t43)。
連続予告演出1回目では、操作有効期間内に変化上限に達しなかったため、連続予告演出2回目では、ボタン演出実行開始タイミングが通常よりも早まり、時刻t44で、変化上限Bが設定され、連続予告演出2回目のボタン操作が有効になる。その後、連続予告演出2回目では、変化上限Bに達したことによりボタン操作が無効となる(t45)。仮に、連続予告演出2回目でも操作有効期間内に変化上限Bに達しなかった場合には、時刻t45ではなく、タイムアップの時刻である破線部のタイミングで操作が無効となる。
連続予告演出2回目では、操作有効期間内に変化上限に達したため、連続予告演出3回目では、通常のボタン演出実行開始タイミングである、時刻t46で、変化上限Cが設定され、連続予告演出3回目のボタン操作が有効になる。その後、連続予告演出3回目では、変化上限Cに達したことによりボタン操作が無効となる(t47)。
連続予告演出3回目でも、操作有効期間内に変化上限に達したため、連続予告演出4回目では、通常のボタン演出実行開始タイミングである、時刻t48で、変化上限Dが設定され、連続予告演出4回目のボタン操作が有効になり、連続予告実行フラグがオフに設定される。
このように、本発明の第2の実施の形態では、一連の連続予告内において前後する先の変動でのボタン演出時における操作態様によって、次の変動でのボタン演出時における操作有効期間の長さが変化する。つまり、連続予告において、各回の演出の操作有効期間内に変化上限に達しなかった場合には、次回のボタン演出実行開始タイミングが早まり、操作有効期間が長くなる。そのため、前回の最終値から演出変化が始まっても、遊技者は変化上限に達することが容易になり、遊技の興趣が高まる。
〔タイムチャート〕
図43は、本発明の第2の実施の形態において連続予告全体についてボタン演出実行タイマをセットする場合の演出変化の制御のタイミングを示すタイムチャートである。
始動記憶が3つ記憶されている状態にて連続予告の対象となる始動記憶が新たに検出されると、保留4に始動記憶が追加され、連続予告フラグがオンに設定される(t51)。
連続予告演出1回目の変動表示ゲームが実行されてから所定の時間が経過した時刻t52で、変化上限Aが設定され、連続予告演出1回目のボタン操作が有効となる。その後、時刻t53で、連続予告演出1回目が変化上限Aに達したことによりボタン操作が無効となる。時刻t52とt53の間で、連続予告演出2回目の変動表示ゲームが実行されているが、変化上限に達していない場合には、次の変動に移行後も演出変化が可能である。
その後、連続予告演出2回目の変動表示ゲームが実行されてから所定の時間が経過した時刻t54で、変化上限Bが設定され、連続予告演出2回目のボタン操作が有効となり、変化上限Bに達した時刻t55でボタン操作が無効となる。
その後、連続予告演出3回目の変動表示ゲームが実行されてから所定の時間が経過した時刻t56で、変化上限Cが設定され、連続予告演出3回目のボタン操作が有効となる。その後、連続予告演出4回目のボタン演出実行開始タイミングとなる時刻t57で、変化上限Dが設定され、連続予告実行フラグがオフに設定される。変化上限に達せずに次の変動表示ゲームが実行されても、新たなボタン演出実行開始タイミングを迎えると、新たな変化上限が設定される。
その後、タイムアップにより操作無効となり(t58)、図柄が確定することで、変動表示ゲームが停止する(t59)。ここで、t58とt59の間の時間として表されるTは、操作無効となってから図柄が確定するまでの、図柄確定演出の実行時間を表す。
このように、本発明の第2の実施の形態では、連続予告において、各回の演出の操作有効期間内に変化上限に達しなかった場合には、次回の変動に移行しても演出は継続して変化し、新たなボタン演出実行開始タイミング毎に変化上限が設定される。そのため、変動表示ゲームの進行に縛られずに遊技者は操作入力が可能であり、遊技の興趣が高まる。
ここで、特図変動表示ゲームと飾り特図変動表示ゲームは所定の変動時間が経過すると変動を停止し、ボタン演出のみ複数回の特図変動表示ゲームに渡って継続させるようにしてもよいし、特図変動表示ゲームは所定の変動時間の経過で変動停止させる一方、飾り特図変動表示ゲームはボタン演出が上限値に達するまでボタン演出とともに複数回の特図変動表示ゲームに渡って継続させるような演出表示を行ってもよい。
ただし、予告対象となっている始動記憶に基づく変動を行っている場合には、操作有効期間内に変化上限に達しなくても、連続予告後の次の変動にまで演出内容を持ち越さない。
〔第2の実施の形態の効果〕
以上のように、本発明の第2の実施の形態では、連続予告において、前回の演出の最終値を次回に繰り越して次回の演出を開始し、連続予告の進行にともなって演出の変化上限が徐々に最終段階へ近づく。そのため、遊技者は連続予告全体を通じて段階的な演出の変化を楽しむことができ、遊技の興趣が高まる。
また、連続予告において、各回の演出の操作有効期間内に変化上限に達しなかった場合には、次回のボタン演出実行開始タイミングを早め、操作有効期間を長くすることができる。そのため、前回の最終値から演出変化が始まっても、遊技者は変化上限に達することが容易になり、遊技の興趣が高まる。
また、連続予告において、各回の演出の操作有効期間内に変化上限に達しなかった場合には、変動をまたいで演出を継続させつつも、新たなボタン演出実行開始タイミングには新たな変化上限を設定することができる。そのため、遊技者は変動毎に操作の停止をせずに、継続した操作入力が可能であり、操作入力と演出変化に集中することができる。
(第3の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態では、メインボタン(第1操作手段)300を操作することで演出を制御しているが、第3の実施の形態では、操作方法にバリエーションを持たせるため、メインボタン(第1操作手段)300とともに、サブボタン(第2操作手段)310を用いた演出制御を行う。
第1操作手段は、例えば、1回の押下も、長押しも1回のボタン操作として検出するプッシュボタンである。第2操作手段は、例えば、長押しの場合、押下されている間は所定間隔で連続的に検出信号を出力し、所謂連打をしているような演出を実行可能とする連打ボタンである。
以下、第3の実施の形態について図44及び図45を参照して説明する。なお、第1の実施の形態と共通する事項については記載を省略し、相違する事項のみ説明する。
〔タイムチャート〕
図44は、本発明の第3の実施の形態の第1操作手段及び第2操作手段を操作した場合の演出制御のタイミングを示すタイムチャートである。図44(A)は、第1操作手段を操作した場合の演出制御を示すタイムチャートであり、(B)は、第2操作手段を操作した場合の演出制御を示すタイムチャートである。
(A)では、操作有効期間の開始後、第1操作手段が長押し操作され、その後短時間の押下操作が繰り返されて、操作有効期間が終了するまでの間、第1操作手段の操作に応じてボタン演出が実行されている。
(B)では、操作有効期間の開始後、第2操作手段が長押し操作され、その後短時間の長押しと押下操作が繰り返されて、操作有効期間が終了するまでの間、第2操作手段の操作に応じてボタン演出が実行されている。
ここで、第1操作手段が長押しされているT(lp1)の時間中、演出は1回しか実行されないが、第2操作手段が長押しされているT(lp2)の時間中は、連続的に演出が実行される。
このように、第3の実施の形態では、操作有効期間内に第2操作手段が長押しされている間は、所定の速度で連続的にボタン演出を実行する。
〔ボタン演出実行中処理〕
図45は、本発明の第3の実施の形態のボタン演出実行中処理3の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン551は、まず、メインボタン300が操作されたか否かを判定する(S4501)。第1操作手段SW306の信号が検出される場合には(S4501の結果が「Y」)、設定されている演出変化上限をチェックし、現在の表示敵数が上限値に達しているか否かを判定する(S4502、S4503)。
現在の表示敵数が上限値に達している場合には(S4503の結果が「Y」)、主制御用マイコン551は、ボタン操作を無効に設定し(S2906)、ボタン演出終了処理を実行する(S2907)。その後、本処理を終了する。S4503において、現在の表示敵数が上限値に達している場合(S4503の結果が「Y」)とは、第2操作手段による操作で上限値に達した後に第1操作手段が操作された場合である。
一方、現在の表示敵数が上限値に達していない場合には(S4503の結果が「N」)、主制御用マイコン551は、表示敵数を−1更新し(S4504)、演出変更処理を実行する(S4505)。
続けて、主制御用マイコン551は、−1更新後の表示敵数が上限値に達しているか否かを判定する(S4506)。上限値に達していない場合には(S4506の結果が「N」)、本処理を終了する。
−1更新後の表示敵数が上限値に達している場合には(S4506の結果が「Y」)、主制御用マイコン551は、S4503の結果が「Y」の場合と同様の処理を実行し、本処理を終了する。
一方、第1操作手段SW306の信号が検出されない場合には(S4501の結果が「N」)、主制御用マイコン551は、サブボタン310が操作されているか否かを判定する(S4507)。ここでは、第2操作手段SWの検出信号の立ち上がり時のみでなく、第2操作手段の操作中(サブボタンの長押し中)であるか否かを判定する。第2操作手段SW313の信号が検出される場合には(S4507の結果が「Y」)、設定されている演出変化上限をチェックし、現在の表示敵数が上限値に達しているか否かを判定する(S4508、S4509)。
主制御用マイコン551は、現在の表示敵数が上限値に達している場合には(S4509の結果が「Y」)、本処理を終了する。
主制御用マイコン551は、現在の表示敵数が上限値に達してない場合には(S4509の結果が「N」)、表示敵数を−1更新し(S4510)、演出変更処理を実行する(S4511)。その後、本処理を終了する。
このように、第2操作手段が操作されている場合は、現在の表示敵数が上限値に達してもタイムアップになるまで表示敵数を更新せずにボタン演出が継続される。
なお、S4504及びS4510において、表示敵数を−1更新しているが、例えば、第2操作手段の操作による変化割合は、操作検出1回につき、−5更新してもよい。このように制御することによって、演出変化を楽しみたいか、早く遊技結果を知りたいか、を遊技者が所望の予告演出態様に応じて適宜使い分けることができる。
〔第3の実施の形態の効果〕
以上のように、本発明の第3の実施の形態では、長押しにより連打操作可能な第2操作手段を用いることで、遊技者の疲労感やボタン破損を抑制することができる。
特に、メインボタン300を激しく連打することは、周りの遊技者に不快感を与えるだけでなく、操作手段を強く操作していると見せかけて、遊技台を揺らして入賞を狙う不正行為が行われている可能性があるため、第2操作手段への操作誘導は遊技店にとっても有益である。
また、第2操作手段が操作されている場合は、現在の表示敵数が上限値に達しても操作有効期間が無効になるまでボタン演出が継続される。このため、第2操作手段によるボタン演出では、操作有効期間を最大限利用した演出が可能であり、予告演出時間まで遊技者の期待を高めることができる。
また、演出制御にあたり、第1操作手段及び第2操作手段での操作検出1回あたりの変化割合を変えることで、演出変化を楽しみたいか、早く遊技結果を知りたいか、を遊技者が所望の予告演出態様に応じて適宜使い分けることができる。