JP5880081B2 - 車両の駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電気自動車等に代表される車両の駆動装置に係る。特に、本発明は、走行駆動源として複数の電動機を備えた駆動装置の改良に関する。
従来より、ハイブリッド自動車や電気自動車等において、複数(例えば2個)のモータを備えた駆動装置(駆動システム)が知られている。
例えば、下記の特許文献1には、車輪駆動用モータを遊星歯車機構のリングギヤに、エアコン駆動用モータを遊星歯車機構のサンギヤにそれぞれ接続するとともに、この遊星歯車機構のプラネタリキャリアを、駆動輪に繋がるデファレンシャルギヤに接続した電気自動車の駆動システムが開示されている。これにより、車輪駆動用モータの動力を使用した走行状態において、エアコン駆動用モータの動力による走行駆動力のアシストができるようにしている。
また、下記の特許文献2には、同軸上(プロペラシャフト上)に2個のモータを配置し、各モータの効率が最大となる分担トルクを算出して、この分担トルクに従って各モータの制御を行うことが開示されている。
さらに、下記の特許文献3には、走行駆動力を得るためのメイン電動モータと、補機駆動用のサブ電動モータと、これらメイン電動モータとサブ電動モータとの間での動力の伝達/非伝達を切り換えるクラッチ機構とを備えた構成が開示されている。そして、車両の加速時には、クラッチ機構を係合させるとともにサブ電動モータを駆動させ、このサブ電動モータの動力による走行駆動力のアシストができるようにしている。
特開2010−178403号公報 特開平7−131994号公報 特開2003−235113号公報
ところが、前記特許文献1の構成の場合、各モータが遊星歯車機構を介して直接的に連結されているため、例えば、エアコンを駆動させない状態で車両を走行させる場合には、車輪駆動用モータの動力に対する反力トルクをエアコン駆動用モータに発生させて、このエアコン駆動用モータを停止(ロック)させておく必要がある。このため、エアコン駆動用モータをロックさせておくための電気的負荷が大きくなってモータ過熱などを招く可能性があった。また、車両走行時には常に遊星歯車機構のギヤ(例えばリングギヤ)が回転している(モータがギヤを引きずりながら回転している)ため、動力損失が大きく、電力消費率(電費)の改善を図るには限界があった。
また、前記特許文献2の構成の場合、2個のモータが同軸上で直結されていることから、一方のモータのみで走行駆動力を得る場合には他方のモータが回転している(一方のモータが他方のモータを引きずりながら回転している)ことになり、この場合にも、動力損失が大きく、電力消費率の改善を図るには限界があった。
前記特許文献3の構成によれば、モータ同士の間にクラッチ機構が設けられており、このクラッチ機構を解放させることで前記動力損失(モータやギヤを引きずりながら回転することによる動力損失)を無くすことが可能である。しかしながら、この特許文献3の構成にあっては、メイン電動モータのみで走行駆動力を得ている状態からサブ電動モータによる駆動力アシストを行う場合に、クラッチ機構の係合に伴い、各モータの回転差に起因する振動(係合ショック)を招いてしまう可能性がある。また、この特許文献3の構成では、サブ電動モータのみの動力で車両を走行させることができず、仮に、メイン電動モータのみで走行駆動力を得る場合に比べてサブ電動モータのみで走行駆動力を得る方が高い効率で走行できる状況であっても、メイン電動モータを駆動させる必要があったり、また、このメイン電動モータを引きずりながらサブ電動モータを駆動させる必要があり、最適な効率で車両を走行させることは困難であった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、走行駆動源として複数の電動機を搭載した車両において、各電動機の利用形態の改善による高効率化を図ることにある。
−発明の概要−
前記の目的を達成するために講じられた本発明の概要は、2つの電動機を備えた駆動装置に対し、車両の走行駆動力を得るための電動機を、車両の走行状態に応じて選択することで、システム全体として、効率の高い走行状態が得られるようにしている。
−解決手段−
具体的に、本発明は、走行駆動源として第1の電動機および第2の電動機の少なくとも2つの電動機を備えた車両の駆動装置を前提とする。この車両の駆動装置に対し、駆動輪に繋がる駆動軸と前記第1の電動機との間に第1の断接機構を、前記駆動軸と前記第2の電動機との間に第2の断接機構をそれぞれ設け、各断接機構の断接動作により、前記第1電動機の動力のみによる走行、前記第2電動機の動力のみによる走行、前記第1電動機および前記第2電動機の両方の動力による走行を選択可能とする一方、前記第2の電動機と、回転数制御範囲が設定された補機との間に第3の断接機構を設け、この第3の断接機構の断接動作により、補機の作動と非作動とを切り換え可能とする。また、前記補機の利用状況、車両の要求駆動力、各電動機の駆動効率に基づいて前記各電動機および前記各断接機構の状態を決定する。そして、前記第1の断接機構または第2の断接機構を解放状態から係合状態にする際、その断接機構の係合により前記駆動軸に連結される電動機の回転数を他方の電動機の回転数に近付ける構成としている。そして、前記第1の電動機が出力可能な最大動力を、前記第2の電動機が出力可能な最大動力よりも大きくする一方、前記第2の電動機の最高回転数を、前記第1の電動機の最高回転数よりも高く、且つ前記補機の前記回転数制御範囲のうちの最高回転数よりも高くする構成としている。
この特定事項により、補機の利用状況、車両の要求駆動力、各電動機の駆動効率に基づいて、走行駆動力を得るための電動機を選択するようにしているため、システム全体としての高効率化を図ることが可能になる。また、断接機構を解放状態から係合状態にする際の係合ショックを軽減することも可能である。
本発明では、2つの電動機を備えた駆動装置に対し、車両の走行駆動力を得るための電動機を、車両の走行状態に応じて選択することにより、システム全体として、効率の高い走行状態を得ることができる。また、断接機構を解放状態から係合状態にする際の係合ショックを軽減することもでき、ドライバビリティの改善を図ることができる。
電気自動車に搭載された駆動システムの概略構成を示す図である。 車速および要求駆動力に応じてモータの駆動形態を設定するためのモータ駆動マップの一例を示す図である。 モータの駆動形態制御の手順を示すフローチャート図である。 エネルギ損失の低減を目的とする第1実施形態における各運転領域でのモータトルクと駆動力損失との関係を示す図である。 エアコンディショナ作動時に係る参考例における第4運転領域でのモータトルクと駆動力損失との関係を示す図である。 参考例における空調要求時制御の手順を示すフローチャート図である。 第2実施形態における係合ショック軽減制御の手順を示すフローチャート図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、2つの電動機(以下、「第1モータ」および「第2モータ」という)を備えた電気自動車に本発明を適用した場合について説明する。
−電気自動車の駆動システムの構成−
図1は、本実施形態に係る電気自動車に搭載された駆動システムの概略構成を示す図である。この図1に示す駆動システムは、電気自動車の後輪T,Tを駆動するためのものであって、ドライブギヤ1、第1モータ2、第2モータ3、第1クラッチ4、第2クラッチ5、デファレンシャルギヤ6、ドライブシャフト7,7を備えている。
ドライブギヤ1は、車幅方向に沿って延びる回転軸心を中心として回転自在となっており、前記第1モータ2および第2モータ3のうち少なくとも一方の動力を受けることにより回転可能となっている。また、このドライブギヤ1には前記デファレンシャルギヤ6のピニオンギヤ61が噛み合っており、このドライブギヤ1に伝達された回転力(前記第1モータ2および第2モータ3のうち少なくとも一方から受けた回転力)がデファレンシャルギヤ6のピニオンギヤ61に伝達されると、このデファレンシャルギヤ6を介して各ドライブシャフト7,7に回転力が伝達されて駆動輪T,Tが回転し、車両が走行するようになっている。
前記第1モータ2は、前記ドライブギヤ1に対して車幅方向の一方側(図中の左側)に近接して配設され、このドライブギヤ1の回転軸心と同一軸心上に配置された出力軸21を備えている。そして、この第1モータ2の出力軸21とドライブギヤ1の一方側(図中の左側)の入力軸11との間には前記第1クラッチ4が介在されている。これにより、第1クラッチ4が解放状態にある場合には第1モータ2の動力はドライブギヤ1には伝達されず、第1クラッチ4が係合状態にある場合には第1モータ2の動力がドライブギヤ1に伝達されるようになっている。つまり、この第1クラッチ4の係合状態において、第1モータ2の動力が駆動輪T,Tの回転力として使用されるようになっている。
同様に、前記第2モータ3は、前記ドライブギヤ1に対して車幅方向の他方側(図中の右側)に近接して配設され、このドライブギヤ1の回転軸心と同一軸心上に配置された出力軸31を備えている。そして、この第2モータ3の出力軸31とドライブギヤ1の他方側(図中の右側)の入力軸12との間には前記第2クラッチ5が介在されている。これにより、第2クラッチ5が解放状態にある場合には第2モータ3の動力はドライブギヤ1には伝達されず、第2クラッチ5が係合状態にある場合には第2モータ3の動力がドライブギヤ1に伝達されるようになっている。つまり、この第2クラッチ5の係合状態において、第2モータ3の動力が駆動輪T,Tの回転力として使用されるようになっている。前記ドライブギヤ1の各入力軸11,12が本発明でいう駆動軸を構成している。
これら第1モータ2および第2モータ3それぞれの特性として、第1モータ2が出力可能な動力(最大動力)は第2モータ3が出力可能な動力よりも大きくなっている一方、第2モータ3の最高回転数(最高回転速度)は第1モータ2の最高回転数よりも高くなっている。つまり、第1モータ2は車両の走行駆動力を得るものとして使用されるため、高出力型の特性を有している一方、第2モータ3は車両の走行駆動力を得るだけでなく後述するようにエアコンディショナのコンプレッサ8の作動力を得るものとしても使用されるため、高回転型の特性を有している。このため、第2モータ3の最高回転数は、コンプレッサ8の回転数制御範囲のうちの最高回転数よりも高くなっている。
前記各モータ2,3は、いずれも永久磁石形同期モータ(PMモータ)により構成されている。つまり、各モータ2,3の外周側には、コイルが巻装された略円筒形状のステータ22,32がそれぞれ設けられ、各ステータ22,32のコイルの内側には、ロータ23,33がそれぞれ設けられている。各ロータ23,33は、各ステータ22,32に対して相対回転可能となっている。
また、各モータ2,3には、配線ケーブル(図示省略)がそれぞれ電気的に接続されており、各配線ケーブルに駆動電流を供給することで、各ステータ22,32のコイルに駆動電流が流れるようになっている。そして、コイルに駆動電流が流れて電磁力が発生すると、各ロータ23,33が所定の回転数および回転力(トルク)でそれぞれ回転する。なお、各モータ2,3は、永久磁石形同期モータに限らず、例えば、スイッチトリラクタンスモータ(SRモータ)等の他の形式の電動モータであってもよい。
これらモータ2,3は、前記配線ケーブルの途中に設けられたコントローラやインバータ(何れも図示省略)によって回転駆動されるとともに、車載バッテリ(図示省略)を充電するために発電機(ジェネレータ)として回生動作されるようになっている。つまり、減速時や降坂路走行時などにおいて後輪T,Tの回転力を受けることで回生発電を行い、その発電した電力を前記車載バッテリに充電するようになっている。
また、各クラッチ4,5は、油圧式または電磁式のものであって、図示しないコントローラからの制御信号に従って、係合状態と解放状態とが切り換わるようになっている。また、各クラッチ4,5としては、ノーマルオープンタイプおよびノーマルクローズタイプのいずれであってもよいが、以下の説明では、各クラッチ4,5がともにノーマルオープンタイプのものであるとして説明する。つまり、油圧の作用または通電にともなって解放状態から係合状態に切り換わる構成となっている。なお、各クラッチ4,5がともにノーマルクローズタイプのものであってもよいし、一方がノーマルオープンタイプであり他方がノーマルクローズタイプであってもよい。
また、前記第2モータ3は、補機駆動用のモータとしての機能を備えている。具体的には、車両の車室内の空調を行うエアコンディショナのコンプレッサ(冷媒圧縮用のコンプレッサ)8を駆動するものである。そして、第2モータ3の他方(図中右側)の出力軸34と、コンプレッサ8の入力軸81とが同一軸心上に配置され、これら出力軸34と入力軸81との間に第3クラッチ9が介在されている。これにより、第3クラッチ9が解放状態にある場合には第2モータ3の動力はコンプレッサ8には伝達されず、第3クラッチ9が係合状態にある場合には第2モータ3の動力がコンプレッサ8に伝達されるようになっている。つまり、この第3クラッチ9の係合状態において、第2モータ3の動力によりエアコンディショナが作動して車室内の空調を行うようになっている。
−各モータの駆動形態−
本実施形態では、車両の走行状態に応じて各モータ2,3の駆動形態を制御するようになっている。この各モータ2,3の駆動形態の制御は図示しないECUによって行われる。具体的には、車速および要求駆動力に応じて各モータ2,3の駆動形態が制御される。なお、車速は図示しない車速センサからの出力信号をECUが受けることにより求められる。要求駆動力は、運転者により操作されるアクセルペダルの開度(踏み込み量)等に基づき、予めECUに記憶された演算式またはマップによって求められる。
図2は、車速および要求駆動力に応じてモータ2,3の駆動形態を設定するためのモータ駆動マップの一例を示す図である。この図2に示すように、モータ駆動マップでは、車速および要求駆動力に応じて運転領域を5つの領域に区画してあり、それぞれの領域に対応して各モータ2,3の駆動形態が設定されている。なお、この図2において、T1maxは第1モータ2が出力可能な最大駆動力であり、T2maxは第2モータ3が出力可能な最大駆動力である。また、Nmaxは前記コンプレッサ8の最高回転数である。
以下、各運転領域それぞれにおける各モータ2,3の駆動形態について具体的に説明する。
(第1の運転領域)
図2において(1)を付した領域は第1の運転領域である。この運転領域は、要求駆動力が比較的高い領域である。例えば、定常走行状態からアクセルペダルの踏み込み操作(車両の加速要求)が行われて高い走行駆動力が要求された場合などが挙げられる。車両の走行状態がこの第1の運転領域にある場合には、第1モータ2および第2モータ3の両方の動力を走行駆動力として使用する状態となるようにモータ2,3の駆動形態が制御される。具体的には、第1クラッチ4および第2クラッチ5をともに係合状態にするとともに、各モータ2,3へ駆動電流を流すことにより、それぞれのモータ2,3から動力を発生させて、これら動力により車両の走行駆動力を得るようにする。
(第2の運転領域)
図2において(2)を付した領域は第2の運転領域である。この運転領域は、比較的低車速の領域で且つ前記第1の運転領域よりも要求駆動力が低い(第1モータ2が出力可能な最大駆動力T1maxよりも低く、第2モータ3が出力可能な最大駆動力T2maxよりも高い)領域である。車両の走行状態がこの第2の運転領域にある場合には、第1モータ2の動力のみを走行駆動力として使用する状態、または、第1モータ2および第2モータ3の両方の動力を走行駆動力として使用する状態となるようにモータ2,3の駆動形態が制御される。具体的には、第1モータ2の動力のみを走行駆動力として使用する場合には、第1クラッチ4を係合させるとともに第2クラッチ5を解放させ、第1モータ2に対してのみ駆動電流を流すことにより(エアコンの非作動時)、この第1モータ2から動力を発生させ、この動力により車両の走行駆動力を得るようにする。また、第1モータ2および第2モータ3の両方の動力を走行駆動力として使用する場合には、前記第1の運転領域の場合と同様に、第1クラッチ4および第2クラッチ5をともに係合状態にするとともに、各モータ2,3へ駆動電流を流すことにより、それぞれのモータ2,3から動力を発生させて、これら動力により車両の走行駆動力を得るようにする。
(第3の運転領域)
図2において(3)を付した領域は第3の運転領域である。この運転領域は、中車速かつ中要求駆動力の領域であって、前記第1の運転領域よりも要求駆動力が低い(第2モータ3が出力可能な最大駆動力T2maxよりも低い)領域である。車両の走行状態がこの第3の運転領域にある場合には、第2モータ3の動力のみを走行駆動力として使用する状態、または、第1モータ2および第2モータ3の両方の動力を走行駆動力として使用する状態となるようにモータ2,3の駆動形態が制御される。具体的には、第2モータ3の動力のみを走行駆動力として使用する場合には、第2クラッチ5を係合させるとともに第1クラッチ4を解放させ、第2モータ3に対してのみ駆動電流を流すことにより、この第2モータ3から動力を発生させ、この動力により車両の走行駆動力を得るようにする。また、第1モータ2および第2モータ3の両方の動力を走行駆動力として使用する場合には、前記第1の運転領域の場合と同様に、第1クラッチ4および第2クラッチ5をともに係合状態にするとともに、各モータ2,3へ駆動電流を流すことにより、それぞれのモータ2,3から動力を発生させて、これら動力により車両の走行駆動力を得るようにする。
(第4の運転領域)
図2において(4)を付した領域は第4の運転領域である。この運転領域は、低車速から中車速に亘る領域であって要求駆動力が比較的低い領域である。車両の走行状態がこの第4の運転領域にある場合には、第1モータ2の動力のみを走行駆動力として使用する状態、または、第2モータ3の動力のみを走行駆動力として使用する状態、または、第1モータ2および第2モータ3の両方の動力を走行駆動力として使用する状態となるようにモータ2,3の駆動形態が制御される。具体的には、第1モータ2の動力のみを走行駆動力として使用する場合には、第1クラッチ4を係合させるとともに第2クラッチ5を解放させ、第1モータ2に対してのみ駆動電流を流すことにより(エアコンの非作動時)、この第1モータ2から動力を発生させ、この動力により車両の走行駆動力を得るようにする。また、第2モータ3の動力のみを走行駆動力として使用する場合には、第2クラッチ5を係合させるとともに第1クラッチ4を解放させ、第2モータ3に対してのみ駆動電流を流すことにより、この第2モータ3から動力を発生させ、この動力により車両の走行駆動力を得るようにする。また、第1モータ2および第2モータ3の両方の動力を走行駆動力として使用する場合には、前記第1の運転領域の場合と同様に、第1クラッチ4および第2クラッチ5をともに係合状態にするとともに、各モータ2,3へ駆動電流を流すことにより、それぞれのモータ2,3から動力を発生させて、これら動力により車両の走行駆動力を得るようにする。
(第5の運転領域)
図2において(5)を付した領域は第5の運転領域である。この運転領域は、車速が比較的高い領域である。車両の走行状態がこの第5の運転領域にある場合には、第2モータ3の動力のみを走行駆動力として使用する状態となるようにモータ2,3の駆動形態が制御される。具体的には、第2クラッチ5を係合させるとともに第1クラッチ4を解放させ、第2モータ3に対してのみ駆動電流を流すことにより、この第2モータ3から動力を発生させ、この動力により車両の走行駆動力を得るようにする。
−モータの駆動形態制御−
前述した各モータ2,3の駆動形態の制御は図3に示すフローチャートに従って行われる。このフローチャートは車両の走行中において前記ECUにより所定時間(数msec)毎に繰り返して実行される。
先ず、ステップST1で車速の情報およびアクセルペダルの開度(アクセル開度)の情報が取得される。車速の情報は、前述した如く車速センサからの出力信号をECUが受けることにより得られる。アクセル開度の情報はアクセル開度センサからの出力信号をECUが受けることにより得られる。このアクセル開度の情報は運転者が要求するトルクの情報として扱われる。
これら情報を取得した後、ステップST2に移り、車両に必要なトルク(ドライブギヤ1に与えられるトルク)および必要な出力(走行駆動力)が算出される。これらの算出は、実験やシミュレーション等に基づいて設定され前記ECUに記憶された演算式またはマップに従って行われる。
その後、ステップST3に移り、前記ステップST2で算出された必要トルクおよび必要出力は第1モータ2のみの駆動で得ることができるものであるか否かを判定する。例えば、前記ECUには、第1モータ2のみの駆動で得ることができるトルクおよび出力の限界値が記憶されており、この限界値と、要求されているトルクおよび出力(ステップST2で算出された必要トルクおよび必要出力)とを対比することによりステップST3での判定が行われる。
要求されているトルクおよび出力を第1モータ2のみの駆動で得ることができる場合には、ステップST3でYES判定されて、ステップST4に移る。このステップST4では、前記ステップST2で算出されたトルクおよび出力は第2モータ3のみの駆動で得ることができるものであるか否かを判定する。例えば、前記ECUには、第2モータ3のみの駆動で得ることができるトルクおよび出力の限界値が記憶されており、この限界値と、要求されているトルクおよび出力(ステップST2で算出された必要トルクおよび必要出力)とを対比することによりステップST4での判定が行われる。
要求されているトルクおよび出力を第2モータ3のみの駆動で得ることができる場合には、ステップST4でYES判定され、この場合には、ステップST5において、車両の運転領域としては前記第4の運転領域にあるとして、第1モータ2の動力のみを走行駆動力として使用する状態、または、第2モータ3の動力のみを走行駆動力として使用する状態、または、第1モータ2および第2モータ3の両方の動力を走行駆動力として使用する状態となるようにモータ2,3の駆動形態を制御する。
一方、要求されているトルクおよび出力を第2モータ3のみの駆動で得ることができない場合には、ステップST4でNO判定され、この場合には、ステップST6において、車両の運転領域としては第2の運転領域にあるとして、第1モータ2の動力のみを走行駆動力として使用する状態、または、第1モータ2および第2モータ3の両方の動力を走行駆動力として使用する状態となるようにモータ2,3の駆動形態を制御する。
一方、要求されているトルクおよび出力を第1モータ2のみの駆動で得ることができない場合には、ステップST3でNO判定され、ステップST7に移る。このステップST7では、前記ステップST2で算出された必要トルクおよび必要出力は第2モータ3のみの駆動で得ることができるものであるか否かを判定する。
要求されているトルクおよび出力を第2モータ3のみの駆動で得ることができない場合には、ステップST7でNO判定され、この場合には、ステップST8において、車両の運転領域としては第1の運転領域にあるとして、第1モータ2および第2モータ3の両方の動力を走行駆動力として使用する状態となるようにモータ2,3の駆動形態を制御する。
一方、前記ステップST7において、要求されているトルクおよび出力を第2モータ3のみの駆動で得ることができる場合には、ステップST7でYES判定されて、ステップST9に移る。このステップST9では、現在の車速は、第1モータ2における最高回転数に対応する車速よりも高いか否かを判定する。現在の車速が、第1モータ2における最高回転数に対応する車速よりも高くなっている場合には、ステップST9でYES判定される。この場合には、ステップST10において、車両の運転領域としては第3の運転領域にあるとして、第2モータ3の駆動力のみを走行駆動力として使用する状態、または、第1モータ2および第2モータ3の両方の駆動力を走行駆動力として使用する状態となるようにモータ2,3の駆動形態が制御される。
一方、現在の車速が、第1モータ2における最高回転数に対応する車速よりも低い場合には、ステップST9でNO判定される。この場合には、ステップST11において、車両の運転領域としては第5の運転領域にあるとして、第2モータ3の駆動力のみを走行駆動力として使用する状態となるようにモータ2,3の駆動形態を制御する。
以上の動作が繰り返されることにより、車両の走行状態に応じてモータ2,3の駆動形態が制御され、走行駆動力を得るためのモータ2,3が選択されることになる。
以下、各運転領域における各モータ2,3および各クラッチ4,5の具体的な制御についての複数の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
本実施形態は、エネルギ損失の低減を目的として、各運転領域における各モータ2,3および各クラッチ4,5を制御するものである。
図4は、各運転領域でのモータトルクと駆動力損失との関係を示す図であって、図4(a)は車両の運転領域が第1の運転領域にある場合を、図4(b)は車両の運転領域が第2の運転領域にある場合を、図4(c)は車両の運転領域が第3の運転領域にある場合を、図4(d)は車両の運転領域が第4の運転領域にある場合をそれぞれ示している。
これらの図では、第1モータ2におけるモータトルクと駆動力損失との関係を一点鎖線で、第2モータ3におけるモータトルクと駆動力損失との関係を二点鎖線で、これら損失の和である総損失を実線でそれぞれ示している。一般にモータは低電流域つまり低トルク域では効率が高いものとなっている。言い換えると、高トルク域では駆動力損失が大きくなって効率が低くなるといった特性を有している。このため、第1モータ2および第2モータ3においても、高トルク域では駆動力損失が大きくなっている。図4の横軸では、第1モータ2のトルクは右方向側ほど高く、第2モータ3のトルクは左方向側ほど高くなっている。
本実施形態では、第1モータ2および第2モータ3の両方の動力を走行駆動力として使用する場合には、その総損失が最小となるように各モータ2,3の動作点を設定し、この動作点を目標動作点として各モータ2,3を制御する。
具体的に、車両の走行状態が第1の運転領域にある場合には、図4(a)に示す点A1を目標動作点として各モータ2,3の制御を行う。
また、車両の走行状態が第2の運転領域にある場合であって、第1モータ2および第2モータ3の両方の動力を走行駆動力として使用する場合には、図4(b)に示す点A2を目標動作点として各モータ2,3の制御を行う。また、第1モータ2の動力のみを走行駆動力として使用する場合には、ノーマルオープンタイプの第2クラッチ5が解放状態とされるため、この第2クラッチ5を係合させるための電力が不要となることから、第1モータ2および第2モータ3の両方の動力を走行駆動力として使用する場合に比べて図中のL2だけ損失は小さくなる。この場合の目標動作点は第1モータ2に要求されるトルクに応じて決定される。
また、車両の走行状態が第3の運転領域にある場合であって、第1モータ2および第2モータ3の両方の動力を走行駆動力として使用する場合には、図4(c)に示す点A3を目標動作点として各モータ2,3の制御を行う。また、第2モータ3の動力のみを走行駆動力として使用する場合には、ノーマルオープンタイプの第1クラッチ4が解放状態とされるため、この第1クラッチ4を係合させるための電力が不要となることから、第1モータ2および第2モータ3の両方の動力を走行駆動力として使用する場合に比べて図中のL1だけ損失は小さくなる。この場合の目標動作点は第2モータ3に要求されるトルクに応じて決定される。
さらに、車両の走行状態が第4の運転領域にある場合であって、第1モータ2および第2モータ3の両方の動力を走行駆動力として使用する場合には、図4(d)に示す点A4を目標動作点として各モータ2,3の制御を行う。また、第1モータ2の動力のみを走行駆動力として使用する場合には、ノーマルオープンタイプの第2クラッチ5が解放状態とされるため、この第2クラッチ5を係合させるための電力が不要となることから、第1モータ2および第2モータ3の両方の動力を走行駆動力として使用する場合に比べて図中のL2だけ損失は小さくなる。この場合の目標動作点は第1モータ2に要求されるトルクに応じて決定される。また、第2モータ3の動力のみを走行駆動力として使用する場合には、ノーマルオープンタイプの第1クラッチ4が解放状態とされるため、この第1クラッチ4を係合させるための電力が不要となることから、第1モータ2および第2モータ3の両方の動力を走行駆動力として使用する場合に比べて図中のL1だけ損失は小さくなる。この場合の目標動作点は第2モータ3に要求されるトルクに応じて決定される。
なお、車両の走行状態が第5の運転領域にある場合には、第2モータ3の動力のみを走行駆動力として使用することになるので、目標動作点は第2モータ3に要求されるトルクに応じて決定される。
このように各運転領域に応じて設定される各モータの駆動形態それぞれに対して最も効率の高い動作点を目標動作点として各モータ2,3の制御を行うことにより、システム全体としての高効率化を図ることができ、電力消費率の改善を図ることができる。その結果、電気自動車の走行可能距離(航続距離;バッテリが満充電とされてから走行可能な距離)の延長化を図ることができる。
また、本実施形態の駆動システムでは、第2モータ3の動力を、走行駆動力およびコンプレッサ8の動力として利用可能であるため、走行駆動力の確保と補機(コンプレッサ8)の作動とを2個のモータ2,3によって実現することが可能であり、システムの簡素化を図ることもできる。
参考例
参考例は、エアコンディショナ作動時に、各運転領域における各モータ2,3および各クラッチ4,5,9を制御するものである。
図5は、前記第4の運転領域でのモータトルクと駆動力損失との関係を示す図である。この図5では、第1モータ2におけるモータトルクと駆動力損失との関係を一点鎖線で示している。また、第2モータ3におけるモータトルクと駆動力損失との関係を二点鎖線で示しており、図中の二点鎖線αはエアコンディショナ非作動時、つまり、エアコンディショナの停止時におけるモータトルクと駆動力損失との関係を示しており、図中の二点鎖線βはエアコンディショナ作動時、つまり、エアコンディショナの作動時におけるモータトルクと駆動力損失との関係を示している。このように、エアコンディショナの作動時には、コンプレッサ8の負荷が加算されることで駆動力損失が大きくなっている。また、総損失としては、エアコンディショナ作動時のものを破線で示し、エアコンディショナの作動時のものを実線で示している。
そして、車両の走行状態が第4の運転領域にある場合であって、第1モータ2および第2モータ3の両方の動力を走行駆動力として使用する場合において、エアコンディショナ非作動時には、図5に示す点A4−αを目標動作点として各モータ2,3の制御を行う。つまり、図中に破線で示す総損失(エアコンディショナ非作動時における総損失)が最も小さくなる点を目標動作点として各モータ2,3の制御を行う。
一方、エアコンディショナ作動時には、図5に示す点A4−βを目標動作点として各モータ2,3の制御を行う。つまり、図中に実線で示す総損失(エアコンディショナ作動時における総損失)が最も小さくなる点を目標動作点として各モータ2,3の制御を行う。その他の動作は前述した実施形態の場合と同様である。
この空調要求の有無に応じた各モータ2,3および各クラッチ4,5の制御は図6に示すフローチャートに従って行われる。このフローチャートは車両の走行中において前記ECUにより所定時間(数msec)毎に繰り返して実行される。
先ず、ステップST21で、現在の車速がコンプレッサ8の最高回転数Nmaxよりも高いか否かを判定する。現在の車速がコンプレッサ8の最高回転数Nmaxよりも低く、ステップST21でNO判定された場合には、ステップST22に移り、前述した第1実施形態の場合と同様の動作(通常動作)を行う。
一方、現在の車速がコンプレッサ8の最高回転数Nmaxよりも高く、ステップST21でYES判定された場合には、ステップST23に移り、現在の走行状態が走行駆動力を優先すべき状態にあるか否かを判定する。この判定は、車両の状態として、登坂路の走行中であるか否か(例えばGセンサにより検知)、加速中であるか否か(同じくGセンサにより検知)、アクセル開度(アクセル開度センサにより検知)、外気温(外気温センサにより検知)、ナビゲーション装置との協調制御(ナビゲーション装置からの情報に基づいて駆動力や制動力を調整する場合など)に基づいて判定される。
走行駆動力を優先すべき状態にはなく、ステップST23でNO判定された場合には、ステップST24に移り、第2クラッチ5を解放させるとともに、第3クラッチ9を係合させ、第2モータ3に対して駆動電流を流す。これにより、この第2モータ3からの動力の全てをコンプレッサ8を作動させるための動力として使用して車室内の空調を行う。つまり、第2モータ3をコンプレッサ8専用の動力源として使用する。この場合、車両の走行駆動力は第1モータ2によって得ることになる。
一方、走行駆動力を優先すべき状態にあり、ステップST23でYES判定された場合には、ステップST25に移り、第3クラッチ9を解放させることで第2モータ3の動力をコンプレッサ8に伝達しないようにして、第2モータ3の動力を走行駆動力として使用可能にする。そして、車両の運転領域として第2モータ3の動力を走行駆動力として使用する領域であった場合には、第2クラッチ5を係合させることになる。
このような動作を行うことにより、エアコンディショナの作動および非作動に応じて各モータ2,3および各クラッチ4,5,9を最適に制御することが可能になる。
なお、本参考例の場合、第2モータ3とコンプレッサ8との間に減速機を設け、エアコンディショナの作動時には、第2モータ3からの動力を減速機によって減速した後にコンプレッサ8に伝達するようにしてもよい。この場合、減速機によって減速された後の最高回転数をコンプレッサ8の最高回転数に一致させるようにする。また、減速機の配設箇所としては、動力損失(第3クラッチ9の解放時の動力損失)を考慮し、第3クラッチ9よりもコンプレッサ8側、つまり、コンプレッサ8の入力軸81上であることが好ましい。
第2実施形態
本実施形態は、クラッチ係合時における係合ショックを軽減するための各モータ2,3および各クラッチ4,5の制御に関するものである。
具体的には、車速や要求駆動力の変化に伴って前記運転領域が変更される際に、変更前の状態で係合していないクラッチに繋がるモータの回転数をドライブギヤ1の回転数(変更前の状態で係合しているクラッチに繋がっているモータの回転数)に同期させるようにしておき、その同期後にクラッチを係合させて運転領域を変更するようにしている。例えば、運転領域が第2の運転領域にあって、第1モータ2の動力のみを走行駆動力として使用して走行している状態から、要求駆動力が大きくなって、運転領域が第1の運転領域に変更される場合には、その変更前に第2モータ3の回転数を第1モータ2の回転数程度まで上昇させておき、その後、第2クラッチ5を係合させて第1の運転領域に変更するようにする。
図7は、本実施形態における制御の手順を示すフローチャートである。
先ず、ステップST31で、現在の車両の状態を認識する。例えば、登坂路の走行中であるか否か、加速中であるか否か、アクセル開度、外気温、ナビゲーション装置との協調制御等の情報を取得して車両の状態を認識する。
その後、ステップST32に移り、車両の状態の変化から、運転領域が変更されるまでの時間を演算する。この判定の一例としては、車両が一定加速度で上昇していく場合に、現在時点から他の運転領域の車速に達するまでの時間を計測したり、アクセル開度が変化していく場合に、現在時点から他の運転領域の要求駆動力に達するまでの時間を計測したりすることが挙げられる。これらの計測は前記ECUに記憶された演算式によって行われる。また、運転領域が変更されるまでの時間を求めるためのマップをECUに記憶させ、このマップから前記時間を求めるようにしてもよい。
ステップST33では、この演算された時間が予め設定された所定時間よりも短いか否かを判定する。この所定時間としては任意に設定可能である。例えば1sec等に設定される。
演算された時間が予め設定された所定時間よりも長く、ステップST33でNO判定された場合には、モータを前記同期回転数まで上昇させるのに十分な時間があるとして、この同期のための回転数の変化(単位時間あたりの回転数の変化量)を小さく設定する。一方、演算された時間が予め設定された所定時間よりも短く、ステップST33でYES判定された場合には、モータを前記同期回転数まで上昇させるための時間が比較的短いとして、前記同期のための回転数の変化を大きく設定する。
これにより、実際に運転領域が変更するに際して何れかのクラッチが係合する場合(運転状態が各運転領域の境界線を跨いだ場合)には、そのクラッチの係合に伴ってドライブギヤ1に動力を伝達するモータの回転数は同期回転数に達しているため、係合ショックを軽減することが可能になる。これによりドライバビリティの改善を図ることができる。また、モータを前記同期回転数まで上昇させるのに十分な時間がある場合には、この同期のための回転数の変化を小さく設定することで、電力消費量を必要最小限に抑えることが可能になる。
−他の実施形態−
以上説明した各実施形態は、2つのモータ2,3を備えた電気自動車に本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、3つ以上のモータを備えた電気自動車や、複数のモータを備えたハイブリッド車両に対しても適用可能である。
また、上記各実施形態では、第2モータ3によって作動する補機として、エアコンディショナのコンプレッサ8を例に挙げて説明した。本発明はこれに限らず、その他の補機(例えば発電機やポンプ等)を第2モータ3によって作動するものであってもよい。
本発明は、2つのモータを備えた電気自動車において、駆動システムの高効率化を図るための制御に適用可能である。
1 ドライブギヤ
11,12 入力軸
2 第1モータ(第1の電動機)
21 出力軸
3 第2モータ(第2の電動機)
31,34 出力軸
4 第1クラッチ(第1の断接機構)
5 第2クラッチ(第2の断接機構)
8 コンプレッサ(補機)
9 第3クラッチ
T 駆動輪

Claims (1)

  1. 走行駆動源として第1の電動機および第2の電動機の少なくとも2つの電動機を備えた車両の駆動装置において、
    駆動輪に繋がる駆動軸と前記第1の電動機との間には第1の断接機構が、前記駆動軸と前記第2の電動機との間には第2の断接機構がそれぞれ設けられており、各断接機構の断接動作により、前記第1電動機の動力のみによる走行、前記第2電動機の動力のみによる走行、前記第1電動機および前記第2電動機の両方の動力による走行が選択可能となっている一方、
    前記第2の電動機と、回転数制御範囲が設定された補機との間には第3の断接機構が設けられ、この第3の断接機構の断接動作により、補機の作動と非作動とが切り換え可能とされており、
    前記補機の利用状況、車両の要求駆動力、各電動機の駆動効率に基づいて前記各電動機および前記各断接機構の状態を決定し、
    前記第1の断接機構または第2の断接機構を解放状態から係合状態にする際、その断接機構の係合により前記駆動軸に連結される電動機の回転数を他方の電動機の回転数に近付ける構成となっており、
    前記第1の電動機が出力可能な最大動力は、前記第2の電動機が出力可能な最大動力よりも大きくなっている一方、
    前記第2の電動機の最高回転数は、前記第1の電動機の最高回転数よりも高く、且つ前記補機の前記回転数制御範囲のうちの最高回転数よりも高くなっていることを特徴とする車両の駆動装置。
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