JP5879882B2 - ファクシミリ装置 - Google Patents
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Description
ファクシミリ装置(以下、「FAX装置」という)10を含むファクシミリ通信システム(以下、「FAX通信システム」という)1について、図1を参照して説明する。図1に示すFAX通信システム1は、次世代ネットワーク(Next Generation Network 以下、「NGN」という)網3によって構築される。具体的に、FAX通信システム1は、例えば上述した非特許文献1に示されるような、市外局番から始まる電話番号(以下、「ダイヤル番号」という)を利用した帯域確保型のデータ通信サービスによって構築される。即ち、FAX通信システム1は、東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社によって既に提供されている、NGN網3を利用した帯域確保型のデータ通信サービスによって構築される。この帯域確保型のデータ通信サービスは、データコネクト(登録商標)と称されている。この帯域確保型のデータ通信サービスでは、確立されたセッションは、基準の単位となる単位時間毎に管理される。即ち、帯域確保型のデータ通信サービスでは、セッションが確立された後の経過時間が単位時間を経過する毎に、課金される。現在、単位時間は30秒とされている。本実施形態では、単位時間を「30秒」として説明する。単位時間あたりの単位課金額は、利用する通信帯域が高速となる程、高額となるように設定されている。NGN網3を利用した帯域確保型のデータ通信サービスは、既に実用化された技術であるため、この他の説明は、省略する。
FAX装置10は、T.38ベースのIPFAX(Internet Protocol FAX)通信(以下、「T.38FAX通信」という)を行うための機能を有する。T.38は、IPプロトコルを用いて、G3FAX通信を行うための伝送制御プロトコルである。T.38FAX通信は、SIPURIを用いて、NGN網3を介して、符号化された画像データ(以下、「符号化画像データ」という)を含むファクシミリ通信データ(以下、「FAX通信データ」という)を通信(送受信)するものである。FAX通信データは、符号化画像データを含む。FAX通信データについては、後述する。T.38FAX通信では、相手先装置50に対応する相手先情報として、ダイヤル番号が用いられる。ダイヤル番号としては、例えば、0ABJやE.164形式が例示され、東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社から割り当てられる。FAX装置10は、T.38FAX通信による送信(T.38FAX送信)によって、符号化画像データを、相手先装置50に送信する。FAX装置10は、モノクロ及びカラーの各送信に対応している。モノクロ送信では、符号化方式として、例えば、MMR、MR、MH、及び、JBIGが用いられる。FAX装置10は、JBIGに対応している。一般的に、JBIGに対応しているFAX装置は、それより低圧縮率であるMMR、MR、MHにも対応している。MMRに対応しているFAX装置は、それより低圧縮率であるMR、MHにも対応している。カラー送信では、例えば、JPEGが用いられる。
FAX通信システム1において、FAX装置10と、相手先装置50との間で行われるT.38FAX通信における処理の各手順について、3つの実施例を説明する。何れの実施例も、T.38FAX通信の途中(後述する送信処理(図4のS108、詳細は図7及び図9参照)の途中)に、相手先装置50から、SIPにて、通信帯域の変更が設定されたUPDATE又はre−INVITEが送信され、FAX装置10(ネットワークI/F20)は、SIPサーバ80を介して、UPDATE又はre−INVITEを受信する。UPDATE又はre−INVITEは、既に実用化されている、SDP(Session Description Protocol)を含んでいる。これらに関する説明は省略する。なお、SDPは、SIPと共に利用されて、通信のためのメディアパケット伝送に必要な能力交換を行う機能を提供する。図2及び図3(A),(B)では、SIPサーバ80は省略されている。SIPに従った手順については、SIPサーバ80を介して信号等の送受信が行われる。
第一実施例は、次のような仮定の場合の実施例である。FAX装置10では、セッション(メディアセッション)が確立された後の経過時間が単位時間の整数倍に対応したタイミング(後述する図7のS412参照)で、UPDATE又はre−INVITEが受信されている。通信開始後の経過時間が単位時間の整数倍となるタイミングは、課金に関し、その時点での単位時間が満了し、新たな単位時間に移行するタイミングともいえる。以下、第一実施例について、図2等を参照して説明する。
第二実施例は、次のような仮定の場合の実施例である。先ず、FAX装置10では、UPDATE又はre−INVITEが受信されるが、その受信は、セッションが確立された後の経過時間が単位時間の整数倍に対応したタイミングではない。次に、UPDATE又はre−INVITEには、通信帯域を高めるための設定がなされている。以下、第二実施例について、図3(A)等を参照して説明する。なお、第二実施例での各手順について、第一実施例の各手順と共通する手順については、その対応を示すのみとし、説明は省略する。
第三実施例は、次のような仮定の場合の実施例である。先ず、第二実施例と同様、UPDATE又はre−INVITEの受信は、セッションが確立された後の経過時間が単位時間の整数倍に対応したタイミングではない。次に、UPDATE又はre−INVITEには、通信帯域を低下させるための設定がなされている。以下、第三実施例について、図3(B)等を参照して説明する。なお、第三実施例での各手順について、第一実施例又は第二実施例の各手順と共通する手順については、その対応を示すのみとし、説明は省略する。
FAX装置10で実行される処理について説明する。以下では、図2及び図3(A),(B)に基づき上述した説明との対応を明らかにするため、図2の手順A1〜手順A8、図3(A)の手順B1〜手順B11、及び、図3(B)の手順C1〜C11を、対応する処理の説明及び/又はステップ番号に併記する。その際、各手順が示された図の番号の記載は省略する(単に、「手順A1」、「手順B2」、「手順C3」等と記載する)。
ファクシミリ処理について、図4等を参照して説明する。ファクシミリ処理の開始に際し、ユーザは、送信対象となる原稿をFAX装置10にセットし、操作部14を操作して、FAX通信データの送信先となる相手先装置50のダイヤル番号を入力する。ダイヤル番号の入力は、操作部14のダイヤルキーを押下し、又は、操作部14の選択キーを操作し、アドレス帳データベースへの登録に基づき、表示部12に表示された相手先装置50に対応するダイヤル番号の中から、所望のダイヤル番号を選択して行われる。その後、ユーザは、操作部14のスタートキーを押下する。ファクシミリ処理は、スタートキーの押下に応じて開始される。ファクシミリ処理における相手先装置50との通信は、T.38FAX通信にて行われる。
図4に示すファクシミリ処理のS102で実行される読取処理について、図5等を参照して説明する。読取処理を開始したCPU30は、FAX装置10にセットされた原稿の読み取りが読取部16で行われるように制御する(S200)。読取部16では、FAX装置10にセットされた原稿の読み取りが実行される。読取部16にて読み取られた原稿に対応する画像データは、RAM34に確保された画像データ領域に記憶される。続けて、CPU30は、RAM34の画像データ領域に記憶された画像データを、予め定められた符号化方式で符号化し、符号化画像データを生成する(S202)。例えば、今回の送信がモノクロ送信である場合、MMRで符号化する。MMR方式の符号化画像データを生成する。生成された符号化画像データは、RAM34に確保された送信用領域に記憶される。最終的に、RAM34の送信用領域には、読み取られた全ての原稿に対応する画像データを符号化した、全頁分の符号化画像データが記憶される。続けて、CPU30は、RAM34の送信用領域に記憶された全頁分の符号化画像データのデータ量を取得し、データ量管理領域に記憶する(S204)。S204を実行した後、CPU30は、読取処理を終了し、処理を図4のS104に戻す。
図4に示すファクシミリ処理のS104で実行される発呼処理について、図6等を参照して説明する。発呼処理を開始したCPU30は、INVITEがネットワークI/F20から送信されるように制御する(S300/手順A1、手順B1、手順C1参照)。INVITEの送信は、SIPにて行われる。INVITEには、以降の通信で利用する通信帯域が設定されている。例えば、NGN網3を利用した帯域確保型のデータ通信サービスで利用可能な通信帯域が、64kbps、512kbps及び1Mbpsである場合において、通信帯域を512kbpsとするとき、INVITEは「bs=AS:512」との情報を含む。S300に際し、CPU30は、フラッシュROM36から、SIPサーバ80のドメイン名を読み出す。CPU30は、図4のS100で取得され、RAM34のダイヤル番号領域に記憶されたダイヤル番号と、読み出したドメイン名とから、SIPURIを生成する。RAM34のダイヤル番号領域に記憶されたダイヤル番号が、「1234567890」であって、SIPサーバ80のドメイン名が「sipuri.com」であるとする。このとき、CPU30は、これら各情報から、「1234567890@sipuri.com」とのSIPURIを生成する。INVITEは、作成されたSIPURIを宛先として、送信される。
図4に示すファクシミリ処理のS108で実行される送信処理について、図7〜図9等を参照して説明する。送信処理を開始したCPU30は、FAX通信データを1フレーム送信する(S400/手順A3,A6、手順B3,B6,B9、手順C3,C6,C9参照)。S400は、T.38にて行われる。FAX通信データは、T.38にて行われる各手順において、ネットワークI/F20から相手先装置50に送信される各信号及び符号化画像データを総称したものである。FAX通信データにおける1フレームは、送信対象がT.38で規定された信号である場合、送信対象の1つの信号に対応する。T.38で規定された信号には、DCN、DCS及びEOP等が例示される。これら各信号は、既に実用化されたT.38に基づく信号であるため、説明は省略する。FAX通信データにおける1フレームは、送信対象が符号化画像データである場合、符号化画像データの1フレームに対応する。S400で、CPU30は、送信処理にて管理されるスピードX(変数)を設定する。スピードXは、伝送速度を管理する変数である。スピードXは、RAM34の通信帯域領域に記憶されて管理される。CPU30は、ネットワークI/F20から送信されるFAX通信データの伝送速度がスピードXに対応した速度となるように制御する。即ち、ネットワークI/F20では、スピードXに対応した伝送速度にて、FAX通信データがNGN網3に送信される。送信処理が開始された直後であれば、スピードXには、図6のS310で、RAM34の通信帯域領域に記憶された帯域Vが設定される。従って、CPU30は、帯域Vに対応した伝送速度で、FAX通信データをネットワークI/F20から送信(送出)する。
図9のS510で実行されるタイムアップ処理について、図10を参照して説明する。タイムアップ処理を開始したCPU30は、図9のS510でのタイマーT5のセットに合わせて開始させたカウントがタイムアップしたかを判断する(S600)。タイマーT5がタイムアップしている場合(S600:Yes)、CPU30は、通信帯域としてRAM34の通信帯域領域に記憶された帯域Wが設定されたUPDATE又はre−INVITEがネットワークI/F20から送信されるように制御する(S602/手順B7、手順C7参照)。UPDATE又はre−INVITEの送信は、SIPにて行われる。UPDATE又はre−INVITEの何れを送信するかについては、適宜決定される。UPDATE又はre−INVITEは、SIPサーバ80を介して、相手先装置50に送信され、相手先装置50はこれを受信する。相手先装置50は、FAX装置10からのUPDATE又はre−INVITEに設定された帯域Wを受け入れる場合、200OKを送信する。これ以降の手順については、図3(A),(B)に基づき上述した通りである(手順B8以降、手順C8以降の各手順参照)。従って、その説明は省略する。
本実施形態によれば次のような効果を得ることができる。
本実施形態は、次のようにすることもできる。上記では、図7に示す送信処理のS412を「剰余時間T3+マージンT4≧30(秒)」との条件に基づき判断することとした。このような条件は、次のような条件であってもよい。例えば、「30−剰余時間T3≦マージンT4(秒)」としてもよい。この他、図7のS410で、単位時間を整数倍した時間であって、経過時間(時刻T2−時刻T1)より長い最小の時間を算出(以下、「第三基本時間」という)する。その上で、図7のS412で、「第三基本時間−経過時間≦マージンT4」に基づいた判断を実行する。この判断が否定される場合(図7のS412:No参照)、処理は図7のS414に移行し、肯定される場合(図7のS412:Yes参照)、処理は図7のS416に移行する。ここに例示した何れの条件によっても、上述した「剰余時間T3+マージンT4≧30(秒)」と同様の関係を判断することが可能で、経過時間と単位時間との関係を判断することができる。
3 次世代ネットワーク網(NGN網)
10 ファクシミリ装置(FAX装置)
12 表示部、 14 操作部、 16 読取部、 18 印刷部
20 ネットワークインターフェース(ネットワークI/F)、 22 計時部
30 CPU、 32 プログラムROM、 34 RAM
36 フラッシュROM、 38 バスライン、 80 SIPサーバ
Claims (4)
- 帯域確保型のIPネットワークに接続された相手先装置と通信し、相手先装置に符号化された符号化画像データを含むファクシミリ通信データを送信するファクシミリ装置であって、
前記IPネットワークに接続され、前記IPネットワークを介して相手先装置と通信する通信部と、
時間の経過を計測する計時部と、
相手先装置とのセッションを確立させるための発呼処理を制御する第一通信制御部と、
前記発呼処理によるセッションの確立を条件として、前記計時部での計測が開始されるように制御する第一計時制御部と、
確立されたセッションにおいて、前記ファクシミリ通信データが前記通信部から相手先装置に送信されるように制御する第二通信制御部と、
確立されたセッションにおいて、利用する通信帯域の変更が設定された第一信号が前記通信部で受信された場合、セッションの確立から前記第一信号が受信されたタイミングまでの経過時間と、確立されたセッションを管理する基準の単位として定められた単位時間と、に応じて、前記第一信号にて設定された通信帯域の変更を受け入れることを表す第二信号と、前記第一信号にて設定された通信帯域の変更を受け入れないことを表す第三信号と、の何れかが前記通信部から相手先装置に送信されるように制御する第三通信制御部と、を備えるファクシミリ装置。 - 確立されたセッションにおいて、前記経過時間と、前記単位時間と、の関係を判断する第一判断部を備え、
前記第三通信制御部は、
前記第一判断部にて判断される前記経過時間と前記単位時間との関係に関し、前記経過時間を前記単位時間で除した計算結果の余りとなる剰余時間に対して所定時間を足した第一基本時間が前記単位時間より長くなるような関係である場合、前記第二信号が前記通信部から相手先装置に送信されるように制御し、
前記第一判断部にて判断される前記経過時間と前記単位時間との関係に関し、前記第一基本時間が前記単位時間より短くなるような関係である場合、前記第三信号が前記通信部から相手先装置に送信されるように制御する、請求項1に記載のファクシミリ装置。 - 前記第三信号が送信された場合、確立されたセッションにおいて、前記通信部から相手先装置に送信される符号化画像データのうち、前記第一信号が受信されたタイミングで送信されていない符号化画像データを送信するのに要する必要時間を取得する取得部と、
前記取得部にて取得された前記必要時間と、前記単位時間から前記剰余時間を差し引いた時間と、の関係を判断する第二判断部と、
前記第二判断部にて前記必要時間が前記単位時間から前記剰余時間を差し引いた時間より長い時間であると判断された場合、前記単位時間から前記第一基本時間を差し引いた第二基本時間をカウント値として、前記計時部での計測が開始されるように制御する第二計時制御部と、
前記第二計時制御部にて開始された計測において、前記第二基本時間が経過したかを判断する第三判断部と、を備え、
前記第三通信制御部は、前記第三判断部にて前記第二基本時間が経過したと判断された場合、前記通信部で受信された前記第一信号に設定されていた通信帯域と同一の通信帯域が設定された新たな第一信号が前記通信部から相手先装置に送信されるように制御する、請求項2に記載のファクシミリ装置。 - 前記第一信号が受信された場合、受信された前記第一信号が、セッションの確立の際に設定された通信帯域より、低速の通信帯域が設定された信号であるか、高速の通信帯域が設定された信号であるか、を判断する第四判断部を備え、
前記第二通信制御部は、前記第三信号が前記通信部から前記相手先装置に送信され、且つ、前記第四判断部にて前記第一信号が低速の通信帯域が設定された信号であると判断された場合、前記ファクシミリ通信データの伝送速度を前記第一信号に設定された通信帯域の伝送速度に低下させる、請求項1から請求項3の何れか1項に記載のファクシミリ装置。
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- 2011-09-29 JP JP2011215699A patent/JP5879882B2/ja active Active
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