JP5877613B2 - 金庫管理方法、金庫及び金庫管理装置 - Google Patents

金庫管理方法、金庫及び金庫管理装置 Download PDF

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本発明は、生体認証によって解錠する金庫を管理する金庫管理方法、金庫及び金庫管理装置に関する。
近年、指静脈、掌の静脈、指紋等の生体情報による認証が多様な分野で利用されてきており、高度なセキュリティの確保が要求されるものや場所では生体認証は不可欠な技術となってきている。そして、高度なセキュリティが要求される金庫についても金庫扉の解錠に生体認証が用いられつつある。
例えば特許文献1には、金融機関の金庫室等について、金庫の解錠権限を有する権限者の生体情報を記憶し、解錠者が金庫を解錠する際に解錠者の生体情報を取得し、記憶された生体情報と解錠者の生体情報とを照合して解錠者を認証し、解錠者が認証された場合に金庫の解錠機構に解錠指令を出力することにより、金庫を解錠することが開示されている。
特開2011−63997号公報
ところで、生体認証によって金庫を解錠する場合、生体情報が登録されている権限者が不在の場合や、権限者が急な退職等でいなくなり新たな権限者が決まらない場合等に、金庫利用に関連する作業や業務の流れに支障が生ずる。この点について、特許文献1の技術では、生体認証で解錠する生体認証解錠装置とは別に独立して、非常時解錠用のダイヤル式解錠装置を設け、ダイヤル式解錠装置で金庫が解錠された場合には解錠履歴を保存し、保存されたダイヤル式解錠装置の解錠履歴で不正行為を探索可能にすることにより、金庫利用に関連する作業や業務への支障を防止している。
しかしながら、この構成では後から不正行為が探索可能になるものの、非常時解錠用のダイヤル式解錠装置で金庫が解錠可能になるため、金庫解錠に対するセキュリティはダイヤル式解錠装置のレベルまで大幅に低下し、生体認証による解錠のセキュリティレベルを維持することができなくなる。
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、生体情報が登録されている権限者が不在の場合や、権限者が急な退職等でいなくなり新たな権限者が決まらない場合等に、金庫利用に関連する作業や業務の流れに支障が生ずることを防止できると共に、生体認証による解錠のセキュリティレベルを維持することができる金庫管理方法、金庫及び金庫管理装置を提供することを目的とする。
本発明の金庫管理方法は、解錠指令に応じて所定箇所を解錠する解錠機構と、解錠権限を有する権限者の基本情報を記憶する権限者基本情報記憶部と、前記権限者の生体情報を記憶する生体情報記憶部と、金庫扉の外面に設けられ、解錠者の生体情報を取得する生体情報取得部と、前記生体情報取得部による生体情報の取得動作を制御する生体情報取得制御部と、記憶された生体情報と解錠者の生体情報とを照合して解錠者を権限者として認証する認証部と、通信制御部と、解錠者が権限者として認証された場合に前記解錠機構に解錠指令を出力すると共に、通信可能に設けられる金庫管理装置から前記通信制御部を介して受信する前記解錠機構に対する解錠指令を前記解錠機構に出力する解錠指令出力部と、金庫内部に設置される情報出力部と、金庫内部に設置される操作部と、金庫内部の前記操作部からの入力に応じて、前記操作部から入力された権限者の基本情報と登録許可要求を前記金庫管理装置に送信するように制御する登録許可要求処理部と、前記金庫管理装置から受信する登録許可に応じて、前記情報出力部で出力させて前記生体情報取得部に生体情報を取得させるように促し、前記生体情報取得部で取得した生体情報を前記操作部から入力された権限者の基本情報と対応させて前記生体情報記憶部に記憶させる生体情報登録処理部を一体的に備える金庫に対する金庫管理方法であって、前記金庫側において、記憶された生体情報と取得した解錠者の生体情報とを照合して解錠者を権限者として認証し、解錠者が権限者として認証された場合に前記解錠機構に解錠指令を出力し、解錠指令に応じて前記解錠機構が金庫の所定箇所を解錠し、且つ前記金庫が解錠状態であることを条件に、金庫内部の前記操作部からの入力に応じて権限者の基本情報と登録許可要求を前記金庫管理装置に送信し、前記金庫管理装置から受信する登録許可に応じて、金庫内部の前記情報出力部から権限者に出力して生体情報を取得させるように促し、取得した生体情報を入力された権限者の基本情報と対応させて記憶させると共に、前記金庫が解錠状態であることを条件に、金庫内部の前記操作部からの削除入力に応じて、記憶している権限者の基本情報と権限者の生体情報を削除し、前記金庫管理装置側において、入力に応じて前記解錠機構に対する解錠指令を前記金庫に送信し、且つ前記金庫から受信する権限者の基本情報と登録許可要求を表示して登録許可を促し、入力に応じて登録許可を前記金庫に送信することを特徴とする。
この構成によれば、生体情報が登録されている権限者が不在の場合や、権限者が急な退職等でいなくなり新たな権限者が決まらない場合等に、金庫管理装置から金庫の解錠機構に対する解錠指令を送信して金庫を解錠することが可能であるから、金庫利用に関連する作業や業務の流れに支障が生ずることを防止することができる。また、金庫の設置場所では生体認証による解錠以外で解錠することがないことから、生体認証による解錠のセキュリティレベルを維持することができる。また、生体情報の登録に金庫管理装置からの登録許可を必要とすることにより、生体情報の登録管理を安全に行うことができる。また、金庫が解錠状態であることを条件に金庫内部の操作部や情報出力部を用いて生体情報の登録処理を行うことにより、生体情報の登録の際に解錠権限を有する権限者が登録対象者を承認して一緒にいること或いは金庫管理装置からの承認が必要になることから、想定していない者の生体情報が登録されることを確実に防止し、所要の生体情報の登録を確実に行うことができる。また、権限者が急な退職等で部外者になった場合に、部外者の生体情報を削除してセキュリティの確保を図ることができる。また、金庫が解錠状態であることを条件に生体情報の削除処理を行うことにより、生体情報の削除の際に解錠権限を有する権限者が削除する或いは一緒にいること或いは金庫管理装置からの承認が必要になることから、想定していない者の生体情報が削除されることを確実に防止し、生体情報管理の安全性を高めることができる。
本発明の金庫管理方法は、前記金庫側において、前記金庫の内部に収納室が設けられ、前記権限者基本情報記憶部に解錠権限を有する権限者に対応する解錠権限箇所を記憶し、解錠者が権限者として認証され、前記権限者に対応する解錠権限箇所が前記金庫扉の解錠機構と前記収納室の解錠機構である場合に、前記解錠指令出力部が前記金庫扉の解錠機構と前記収納室の解錠機構とに解錠指令を出力し、解錠者が権限者として認証され、前記権限者に対応する解錠権限箇所が前記金庫扉の解錠機構のみである場合に、前記解錠指令出力部が前記金庫扉の解錠機構に解錠指令を出力すると共に、前記金庫管理装置側において、入力に応じて所要箇所の前記解錠機構に対する解錠指令を前記金庫に送信することを特徴とする。
この構成によれば、例えば金庫扉の施錠に加え内部の収納棚等でも施錠される金庫について、権限者毎の権限に応じた解錠権限箇所の解錠を行うことができ、業務や組織に合わせた最適なセキュリティを確保することができる。また、必要な場合に、金庫管理装置から所要箇所の解錠機構に対する解錠指令を送信して金庫の所要箇所を解錠することにより、必要最小限の遠隔解錠でセキュリティをより高めることができる。
本発明の金庫管理方法は、前記金庫側において、金庫内部の前記操作部の近くに配置されて金庫内部に小型記録媒体挿入口が設けられ、前記小型記録媒体挿入口に挿入される小型記録媒体から権限者の基本情報を入力可能になっていることを特徴とする。
この構成によれば、小型記録媒体に新たな権限者の基本情報を記録して容易に入力することができる。
本発明の金庫管理方法は、前記金庫側において、入力に応じて前記金庫管理装置に非常事態情報を送信すると共に、前記金庫管理装置側において、受信した非常事態情報を報知することを特徴とする。
この構成によれば、金庫側で非常事態が発生した場合に金庫管理装置側で認識することができ、金庫のセキュリティを一層向上することができる。
本発明の金庫管理方法は、前記金庫側において、開閉状態を認識し、開閉の履歴を記憶すると共に、前記金庫管理装置側において、前記金庫で認識された開閉状態をリアルタイムで取得して表示可能にし、前記金庫の開閉履歴を取得して記憶することを特徴とする。
この構成によれば、金庫のリアルタイムの開閉状態の監視と、金庫の開閉履歴の探索が可能となり、金庫のセキュリティを一層向上することができると共に、不正行為が発生した場合も開閉履歴の探索で迅速に不正行為に関する情報を入手することができる。
また、本発明の金庫は、解錠指令に応じて所定箇所を解錠する解錠機構と、解錠権限を有する権限者の基本情報を記憶する権限者基本情報記憶部と、前記権限者の生体情報を記憶する生体情報記憶部と、金庫扉の外面に設けられ、解錠者の生体情報を取得する生体情報取得部と、前記生体情報取得部による生体情報の取得動作を制御する生体情報取得制御部と、記憶された生体情報と解錠者の生体情報とを照合して解錠者を権限者として認証する認証部と、通信制御部と、解錠者が権限者として認証された場合に前記解錠機構に解錠指令を出力すると共に、通信可能に設けられる金庫管理装置から前記通信制御部を介して受信する前記解錠機構に対する解錠指令を前記解錠機構に出力する解錠指令出力部と、金庫内部に設置される情報出力部と、金庫内部に設置される操作部と、金庫内部の前記操作部からの入力に応じて、前記操作部から入力された権限者の基本情報と登録許可要求を前記金庫管理装置に送信するように制御する登録許可要求処理部と、前記金庫管理装置から受信する登録許可に応じて、前記情報出力部で出力させて前記生体情報取得部に生体情報を取得させるように促し、前記生体情報取得部で取得した生体情報を前記操作部から入力された権限者の基本情報と対応させて前記生体情報記憶部に記憶させる生体情報登録処理部と、金庫内部の前記操作部からの削除入力に応じて、権限者基本情報記憶部と生体情報記憶部から読み出して金庫内部の前記情報出力部で出力される権限者の基本情報と権限者の生体情報を削除する生体情報削除処理部を一体的に備えることを特徴とする。
この構成によれば、生体情報が登録されている権限者が不在の場合や、権限者が急な退職等でいなくなり新たな権限者が決まらない場合等に、金庫管理装置から金庫の解錠機構に対する解錠指令を受信して金庫を解錠することが可能であるから、金庫利用に関連する作業や業務の流れに支障が生ずることを防止することができる。また、金庫の設置場所では生体認証による解錠以外で解錠することがないことから、生体認証による解錠のセキュリティレベルを維持することができる。また、生体情報の登録に金庫管理装置からの登録許可を必要とすることにより、生体情報の登録管理を安全に行うことができる。また、情報出力部と操作部を金庫内部に設置することで、金庫が解錠状態であることを条件に生体情報の登録処理を行うことになるから、生体情報の登録の際に解錠権限を有する権限者が登録対象者を承認して一緒にいること或いは金庫管理装置からの承認があることが必要になり、想定していない者の生体情報が登録されることを確実に防止し、所要の生体情報の登録を確実に行うことができる。また、権限者が急な退職等で部外者になった場合に、部外者の生体情報を削除してセキュリティの確保を図ることができる。また、情報出力部と操作部を金庫内部に設置することで、金庫が解錠状態であることを条件に生体情報の削除処理を行うことなることから、生体情報の削除の際に解錠権限を有する権限者が削除する或いは一緒にいること或いは金庫管理装置からの承認があることが必要になり、想定していない者の生体情報が削除されることを確実に防止し、生体情報管理の安全性を高めることができる。
本発明の金庫は、前記金庫の内部に収納室が設けられ、前記権限者基本情報記憶部に解錠権限を有する権限者に対応する解錠権限箇所を記憶し、解錠者が権限者として認証され、前記権限者に対応する解錠権限箇所が前記金庫扉の解錠機構と前記収納室の解錠機構である場合に、前記解錠指令出力部が前記金庫扉の解錠機構と前記収納室の解錠機構とに解錠指令を出力し、解錠者が権限者として認証され、前記権限者に対応する解錠権限箇所が前記金庫扉の解錠機構のみである場合に、前記解錠指令出力部が前記金庫扉の解錠機構に解錠指令を出力すると共に、通信可能に設けられる前記金庫管理装置から、所要箇所の前記解錠機構に対する解錠指令を受信可能であり、前記解錠指令出力部が、前記金庫管理装置から受信した所要箇所の前記解錠指令を解錠機構に出力することを特徴とする。
この構成によれば、例えば金庫扉の施錠に加え内部の収納棚等でも施錠される金庫について、権限者毎の権限に応じた解錠権限箇所の解錠を行うことができ、業務や組織に合わせた最適なセキュリティを確保することができる。また、必要な場合に、金庫管理装置から所要箇所の解錠機構に対する解錠指令を受信して金庫の所要箇所を解錠することにより、必要最小限の遠隔解錠でセキュリティをより高めることができる。
本発明の金庫は、金庫内部の前記操作部の近くに配置されて金庫内部に小型記録媒体挿入口が設けられ、前記小型記録媒体挿入口に挿入される小型記録媒体から権限者の基本情報を入力可能になっていることを特徴とする。
この構成によれば、小型記録媒体に新たな権限者の基本情報を記録して容易に入力することができる。
本発明の金庫は、前記金庫の前記生体情報取得部の近辺に、前記金庫から前記金庫管理装置に非常事態情報を送信する送信入力が行われる非常入力部が設けられることを特徴とする。
この構成によれば、金庫側で非常事態が発生した場合に金庫管理装置側で認識することが可能となり、金庫のセキュリティを一層向上することができる。また、非常入力部を生体情報取得部の近辺に設けることで、非常事態情報の送信に通常の解錠動作を装うことが可能となり、非常時の解錠者の安全性を高めることができる。
本発明の金庫は、開閉状態を認識し、認識した開閉状態を前記金庫管理装置にリアルタイムで送信するように制御し、認識した開閉状態を記憶させる開閉状態認識処理部と、開閉状態の履歴を記憶する開閉履歴記憶部を備えることを特徴とする。
この構成によれば、金庫のリアルタイムの開閉状態の監視と、金庫の開閉履歴の探索が可能となり、金庫のセキュリティを一層向上することができると共に、不正行為が発生した場合も開閉履歴の探索で迅速に不正行為に関する情報を入手することができる。
また、本発明の金庫管理装置は、解錠指令に応じて所定箇所を解錠する解錠機構と、解錠権限を有する権限者の基本情報を記憶する権限者基本情報記憶部と、前記権限者の生体情報を記憶する生体情報記憶部と、金庫扉の外面に設けられ、解錠者の生体情報を取得する生体情報取得部と、前記生体情報取得部による生体情報の取得動作を制御する生体情報取得制御部と、記憶された生体情報と解錠者の生体情報とを照合して解錠者を権限者として認証する認証部と、通信制御部と、解錠者が権限者として認証された場合に前記解錠機構に解錠指令を出力すると共に、通信可能に設けられる金庫管理装置から前記通信制御部を介して受信する前記解錠機構に対する解錠指令を前記解錠機構に出力する解錠指令出力部と、金庫内部に設置される情報出力部と、金庫内部に設置される操作部と、金庫内部の前記操作部からの入力に応じて、前記操作部から入力された権限者の基本情報と登録許可要求を前記金庫管理装置に送信するように制御する登録許可要求処理部と、前記金庫管理装置から受信する登録許可に応じて、前記情報出力部で出力させて前記生体情報取得部に生体情報を取得させるように促し、前記生体情報取得部で取得した生体情報を前記操作部から入力された権限者の基本情報と対応させて前記生体情報記憶部に記憶させる生体情報登録処理部と、金庫内部の前記操作部からの削除入力に応じて、権限者基本情報記憶部と生体情報記憶部から読み出して金庫内部の前記情報出力部で出力される権限者の基本情報と権限者の生体情報を削除する生体情報削除処理部を一体的に備える金庫の一若しくは複数と通信可能に設けられる金庫管理装置であって、入力部と、前記入力部からの入力に応じて前記解錠機構に対する解錠指令を前記金庫に送信するように制御する解錠指令処理部と、情報表示部と、前記金庫から受信する権限者の基本情報と登録許可要求を前記情報表示部で表示させて登録許可を促し、前記入力部からの入力に応じて登録許可を前記金庫に送信するように制御する登録許可処理部を備えることを特徴とする。
この構成によれば、生体情報が登録されている権限者が不在の場合や、権限者が急な退職等でいなくなり新たな権限者が決まらない場合等に、金庫管理装置から金庫の解錠機構に対する解錠指令を送信して金庫を解錠することが可能であるから、金庫利用に関連する作業や業務の流れに支障が生ずることを防止することができる。また、金庫の設置場所では生体認証による解錠以外で解錠することがないことから、生体認証による解錠のセキュリティレベルを維持することができる。また、生体情報の登録に金庫管理装置からの登録許可を必要とすることにより、金庫での生体情報の登録管理を安全に行うことができる。また、金庫の情報出力部と操作部が金庫内部に設置されることで、金庫が解錠状態であることを条件に生体情報の登録処理を行うことになるから、生体情報の登録の際に解錠権限を有する権限者が登録対象者を承認して一緒にいること或いは金庫管理装置からの承認が必要になり、想定していない者の生体情報が登録されることを確実に防止し、所要の生体情報の登録を確実に行うことができる。また、権限者が急な退職等で部外者になった場合に、部外者の生体情報を削除してセキュリティの確保を図ることができる。また、情報出力部と操作部を金庫内部に設置することで、金庫が解錠状態であることを条件に生体情報の削除処理を行うことなることから、生体情報の削除の際に解錠権限を有する権限者が削除する或いは一緒にいること或いは金庫管理装置からの承認があることが必要になり、想定していない者の生体情報が削除されることを確実に防止し、生体情報管理の安全性を高めることができる。
本発明の金庫管理装置は、前記金庫の内部に収納室が設けられ、前記権限者基本情報記憶部に解錠権限を有する権限者に対応する解錠権限箇所を記憶し、解錠者が権限者として認証され、前記権限者に対応する解錠権限箇所が前記金庫扉の解錠機構と前記収納室の解錠機構である場合に、前記解錠指令出力部が前記金庫扉の解錠機構と前記収納室の解錠機構とに解錠指令を出力し、解錠者が権限者として認証され、前記権限者に対応する解錠権限箇所が前記金庫扉の解錠機構のみである場合に、前記解錠指令出力部が前記金庫扉の解錠機構に解錠指令を出力すると共に、所要箇所の前記解錠機構に対する解錠指令を受信可能であり、前記解錠指令出力部が、受信した所要箇所の前記解錠指令を解錠機構に出力する前記金庫と通信可能であり、前記入力部からの入力に応じて所要箇所の前記解錠機構に対する解錠指令を送信するように制御する解錠指令処理部を備えることを特徴とする。
この構成によれば、例えば金庫扉の施錠に加え内部の収納棚等でも施錠される金庫について、権限者毎の権限に応じた解錠権限箇所の解錠を行うことができ、業務や組織に合わせた最適なセキュリティを確保することができる。また、必要な場合に、金庫管理装置から所要箇所の解錠機構に対する解錠指令を送信して金庫の所要箇所を解錠することにより、必要最小限の遠隔解錠でセキュリティをより高めることができる。
本発明の金庫管理装置は、前記金庫から受信する非常事態情報を報知する報知処理部を備えることを特徴とする。
この構成によれば、金庫側で非常事態が発生した場合に金庫管理装置側で認識することができ、金庫のセキュリティを一層向上することができる。
本発明の金庫管理装置は、前記金庫で認識された開閉状態を前記金庫からリアルタイムで受信し、前記開閉状態を前記情報表示部で表示可能にすると共に、前記金庫から受信する開閉状態の履歴を記憶させる開閉状態処理部と、開閉状態の履歴を記憶する開閉履歴管理記憶部を備えることを特徴とする。
この構成によれば、金庫のリアルタイムの開閉状態の監視と、金庫の開閉履歴の探索が可能となり、金庫のセキュリティを一層向上することができると共に、不正行為が発生した場合も開閉履歴の探索で迅速に不正行為に関する情報を入手することができる。
本発明によれば、生体情報が登録されている権限者が不在の場合や、権限者が急な退職等でいなくなり新たな権限者が決まらない場合等に、金庫利用に関連する作業や業務の流れに支障が生ずることを防止できると共に、生体認証による解錠のセキュリティレベルを維持することができる。
実施形態の金庫管理方法を実行する基盤構成を示すブロック図。 実施形態の金庫の構成を示すブロック図。 (a)は実施形態の金庫の正面図、(b)はその金庫の金庫扉を開けた状態の正面図。 実施形態の金庫管理方法における権限者の登録処理の手順を示すフローチャート。 実施形態の金庫管理方法における解錠処理の手順を示すフローチャート。 実施形態の金庫管理方法における権限者の削除処理の手順を示すフローチャート。 実施形態の金庫管理方法における非常時処理の手順を示すフローチャート。 実施形態の金庫管理方法における開閉状態の認識、履歴記憶の処理の手順を示すフローチャート。
〔実施形態の金庫管理方法、金庫及び金庫管理装置〕
本発明による実施形態の金庫管理方法は、図1に示す基盤構成において実行される。図1の基盤構成では、金庫管理装置10と、複数の金庫20(20a、20b、20c)の各々とが、専用通信回線又はセキュリティの確保が可能な場合は一般通信回線の通信回線30を介して通信可能に接続されている。
金庫管理装置10は、記憶されている制御プログラムに従って所定の制御処理を実行するCPU等の制御処理部11と、制御プログラムや所定のデータを記憶するROM、RAMやハードディスク等の記憶部12と、例えばキーボード、マウス、入力ボタン或いはタッチパネル等或いはこれらの適宜の組み合わせの入力部13と、ディスプレイ等の情報表示部14と、通信回線30を介しての通信を制御する通信制御部15を備える。
制御処理部11は、入力部13からの入力に応じて、対象となる金庫20及びその金庫20で解錠が必要な所要箇所の解錠機構26を認識し、所要箇所の解錠機構26に対する解錠指令を対象の金庫20に送信するように制御する解錠指令処理部111と、対象の金庫20から受信する権限者の基本情報と登録許可要求を認識して情報表示部13で表示させて登録許可を促し、入力部13からの入力に応じて登録許可を金庫に送信するように制御する登録許可処理部112を有する。
更に、制御処理部11は、対象の金庫20から受信する非常事態情報を認識し、非常事態であることを情報表示部14で表示させて報知する報知処理部113と、金庫20で認識された開閉状態を金庫20からリアルタイムで受信して開閉状態を情報表示部13で表示可能にし、表示入力に応じて開閉状態を表示すると共に、金庫20から受信する開閉状態の履歴を開閉履歴管理記憶部123に記憶させる開閉状態処理部114を有する。
記憶部12は、所定の制御処理を制御処理部11に実行させる制御プログラムを記憶する制御プログラム記憶部121と、金庫管理装置10に登録され管理されている一若しくは複数の金庫20の例えばID、名称、IPアドレス、設置場所、登録日時、更に、複数箇所の解錠機構がある金庫20について、各箇所の解錠機構26を特定する情報等の基本情報を記憶する登録金庫情報記憶部122と、登録されている金庫20の開閉状態の履歴を記憶する開閉履歴管理記憶部123を有する。
また、各々の金庫20は、図2に示すように、記憶されている制御プログラムに従って所定の制御処理を実行するCPU等の制御処理部21と、制御プログラムや所定のデータを記憶するフラッシュメモリ等の記憶部22と、テンキー、或いはタッチパネル等の操作部23と、ディスプレイ等の情報出力部24と、通信回線30を介しての通信を制御する通信制御部25と、解錠指令に応じて所定箇所を解錠する電子錠である解錠機構26と、スキャナー等の生体情報を取得する生体情報取得部27と、生体情報取得部27の近辺に設けられ、金庫20から金庫管理装置10に非常事態情報を送信する送信入力が行われる非常入力部28と、金庫扉202の開放・閉鎖の開閉状態を検出するリミットスイッチ29を備える。
制御処理部21は、生体情報取得部27による生体情報の取得動作を制御する生体情報取得制御部211と、生体情報記憶部223に記憶された生体情報と解錠者の生体情報とを照合して解錠者を権限者として認証する認証部212と、解錠者が権限者として認証された場合に、権限者基本情報記憶部222に記憶されている当該権限者に対応する解錠権限箇所の解錠機構26に解錠指令を出力すると共に、金庫管理装置10から受信した所要箇所の解錠機構26に対する解錠指令を当該箇所の解錠機構26に出力する解錠指令出力部213を有する。
更に、制御処理部21は、操作部23からの入力に応じて、操作部23から入力された権限者の基本情報と登録許可要求を金庫管理装置10に送信するように制御する登録許可要求処理部214と、金庫管理装置10から受信する登録許可に応じて、情報出力部24で出力させて生体情報取得部27に生体情報を取得させるように促し、生体情報取得部27で取得した生体情報を操作部23から入力された権限者と対応させて生体情報記憶部223に記憶させ、更に、操作部23から入力された権限者の基本情報を権限者基本情報記憶部222に記憶させる生体情報登録処理部215を有する。
更に、制御処理部21は、操作部23からの入力に応じて、権限者基本情報記憶部222と生体情報記憶部223から読み出して所要情報を情報出力部24で出力させ、削除入力に応じて、権限者の基本情報と権限者の生体情報を権限者基本情報記憶部222と生体情報記憶部223から削除する生体情報削除処理部216と、非常入力部28からの入力に応じて、非常事態情報を金庫管理装置10に送信するように制御する非常処理部217と、金庫20の開閉状態を認識し、認識した開閉状態を金庫管理装置10にリアルタイムで送信するように制御し、認識した開閉状態の履歴を開閉履歴記憶部224に記憶させる開閉状態認識処理部218を有する。
記憶部22は、所定の制御処理を制御処理部21に実行させる制御プログラムを記憶する制御プログラム記憶部221と、解錠権限を有する権限者の例えばID、名前、権限者に対応する解錠権限箇所、更に、必要に応じて生体情報として指静脈を登録する場合の登録指の種別などの生体情報の種別等の基本情報を記憶する権限者基本情報記憶部222と、指静脈、掌静脈或いは指紋等の権限者の生体情報を記憶する生体情報記憶部223と、開閉状態の履歴を記憶する開閉履歴記憶部224を有する。
金庫20の操作部23、情報出力部24は、金庫20の内部に設置され、金庫が解錠された状態の時に操作や出力を認識することが可能になっている。図3の例では、金庫20の金庫本体201に対してヒンジ203を介して開閉する金庫扉202の内面に操作部23と情報出力部24が設けられており、操作部23と情報出力部24は金庫扉202が施錠された状態では金庫20の内部に配置され、生体認証により解錠してレバー204を引いて金庫扉202を開けた状態において、情報出力部24の視認や操作部23による操作が可能になっている。
また、図3の金庫20には、金庫本体201内に収納室206と収納室207が設置されており、解錠機構26として、金庫扉202の解錠機構26a、収納室206の解錠機構26b、収納室207の解錠機構26cの3箇所が設けられている。これらの解錠機構26a〜26cのうち、生体認証によっていずれの解錠機構26を解錠できるかは権限者毎に定められており、例えば権限者Aが生体認証された場合には3つ全ての解錠機構26a〜26cが解錠され、権限者Bが生体認証された場合は解錠機構26a、26bの2つが解錠され、権限者Cが生体認証された場合は解錠機構26aのみが解錠される構成等となっている。
図3において、205は金庫内に配線されている電源線や信号線の配線コード、金庫内部で操作部23の近くに配置されている208はUSBフラッシュメモリ或いはSDメモリカード(登録商標)等の小型記録媒体挿入口であり、小型記録媒体挿入口208は小型記録媒体に新たな権限者の基本情報等を記録して制御処理部21に入力するために使用される。また、金庫扉202の外面でレバー204の近くには、指静脈を読み取るスキャナー等の生体情報取得部27が設けられ、生体情報取得部27のすぐ近くにLED内蔵ボタン等の非常入力部28が設けられており、又、金庫扉202内にはリミットスイッチ29が設けられている。尚、金庫20は図時省略する通信線、電源線と接続されている。
ここで、上記基盤構成により実行する本実施形態の金庫管理方法の手順について説明する。
先ず、金庫管理装置10の登録金庫情報記憶部122に金庫20のID、名称、IPアドレス、設置場所、複数箇所の解錠機構26を特定する情報等の基本情報が登録されている状態において、権限者の登録処理を行う手順について説明する(図4参照)。権限者の登録処理を行う際には、初期設定で当初の権限者の生体情報の登録を行う場合(S201)、金庫20の権限者となる者から金庫管理装置10の管理者が連絡を受け、管理者が入力部13から入力を行う。この入力に応じて、金庫管理装置10は、解錠指令処理部111の制御により、所要箇所の解錠機構26に対する解錠指令、即ち金庫扉202の解錠機構26aを解錠するための解錠指令を金庫20に送信する(S101)。
金庫20の解錠指令出力部213は、金庫管理装置10から受信した解錠機構26aに対する解錠指令を解錠機構26aに出力し、解錠機構26aを解錠して金庫扉202を開放可能にする(S202)。権限者となる者は、生体情報を登録するために、解錠状態の金庫20において金庫内部の操作部23から権限者の基本情報(解錠権限を有する権限者のID、名前、解錠権限箇所等)と登録許可要求を入力し、登録許可要求処理部214の制御により、権限者の基本情報と登録許可要求を金庫管理装置10に送信する(S203)。即ち、金庫20が解錠状態であることを条件に、権限者の基本情報と登録許可要求を金庫管理装置10に送信可能になっている。
金庫管理装置10は、登録許可処理部112の制御により、金庫から受信する権限者の基本情報と登録許可要求を情報表示部14で表示して管理者に登録許可を促し、管理者の入力部13からの許可入力に応じて登録許可を金庫20に送信する(S102)。
金庫20は、生体情報登録処理部215、生体情報取得制御部211の制御により、金庫管理装置10から受信する登録許可に応じて、権限者に出力して生体情報を取得させるように促し、指静脈をスキャンする等により生体情報取得部27で生体情報を取得させ、取得した生体情報を入力された権限者と対応させて生体情報記憶部223に記憶させると共に、入力された権限者の基本情報(解錠権限を有する権限者のID、名前、解錠権限箇所等)を権限者基本情報記憶部222に記憶させる(S204)。
既に当初の権限者の生体情報の登録が行われており、別の権限者の生体情報の登録を行う場合には、既登録の権限者の後述する生体認証により(S205)、権限者基本情報記憶部222に記憶されている当該権限者に対応する解錠権限箇所の解錠機構26(金庫扉202の解錠機構26aを含む)に解錠指令を出力し、解錠機構26aの解錠で金庫扉202を開放可能にする(S202)。その後は上述のS202、S103、S203と同様の手順で別の権限者の登録処理を行う。
次に、生体認証による解錠指令及び金庫管理装置10から送信される解錠指令に基づく解錠機構26の解錠の手順について説明する。生体認証による解錠の際には、解錠権限を有する権限者の基本情報と生体情報が金庫20の権限者基本情報記憶部222と生体情報記憶部223に記憶されている状態において、図5に示すように、金庫20は、生体情報取得制御部211の制御により、生体情報取得部27で解錠者の指静脈等の生体情報を取得する(S211)。
そして、金庫20は、認証部212により、生体情報記憶部223に記憶されている生体情報と解錠者の生体情報とを照合して解錠者を権限者として認証し(S212)、解錠者が権限者として認証された場合に、解錠指令出力部213により、権限者基本情報記憶部222に記憶されている当該権限者に対応する解錠権限箇所の解錠機構26に解錠指令を出力する(S213)。解錠権限箇所に対応する電子錠の解錠機構26は、入力される解錠指令に応じて解錠を行う(S214)。他方において、解錠者が生体情報の照合で権限者として認証されなかった場合には、解錠せずに終了する。尚、対象の金庫20の解錠機構26が金庫扉202の1箇所だけの場合には、いずれの権限者の場合にも当該箇所の解錠機構26に対する解錠指令の出力、解錠が行われる。
また、権限者が不在時或いは退職等で権限者がいない等に金庫管理装置10からの解錠指令の送信によって金庫20の解錠を行う場合、金庫20側で所要箇所の解錠機構26の解錠を求めている者から連絡を受けた金庫管理装置10側の管理者は、入力部13から入力を行う。金庫管理装置10は、解錠指令処理部111の制御により、入力部13からの入力に応じて、対象となる金庫20及びその金庫20で解錠が必要な所要箇所の解錠機構26を認識し、所要箇所の解錠機構26に対する解錠指令を対象の金庫20に送信する(S111)。
金庫20で解錠が必要な所要箇所の解錠機構26の認識は、例えば登録金庫情報記憶部122に登録記憶されている金庫20の各箇所の解錠機構26を特定する情報(例えば解錠機構26a、26b、26cのIDや名称等)の中から所要箇所の解錠機構26を特定する情報(例えば解錠機構26aのIDや名称等)を選択入力し、この選択入力を解錠指令処理部111が認識する等により行われる。尚、対象の金庫20の解錠機構26が金庫扉202の1箇所だけの場合には、登録金庫情報記憶部122から対象の金庫20の解錠機構26を認識し、この解錠機構26に対する解錠指令を対象の金庫20に送信する。
金庫20では、解錠指令出力部213により、金庫管理装置10から受信した所要箇所の解錠機構26に対する解錠指令を当該箇所の解錠機構26に出力し、或いは解錠機構26が1箇所の場合の当該箇所に対する解錠指令を当該箇所の解錠機構26に出力する(S213)。電子錠の解錠機構26は、入力される解錠指令に応じて解錠を行う(S214)。
次に、金庫20で登録されている権限者の生体情報を削除する手順について説明する。権限者の生体情報を削除する場合も、権限者の生体情報を登録する場合と同様に、金庫20が解錠状態であることを条件に削除可能になっている。
即ち、図6に示すように、上記解錠機構26の解錠手順によって生体認証による解錠指令或いは金庫管理装置10から送信される解錠指令に基づき解錠機構26を解錠した後(S211〜S214、S111)、金庫内部の操作部23からの入力に応じて、金庫20の生体情報削除処理部216は、権限者基本情報記憶部222と生体情報記憶部223から該当する権限者の基本情報と生体情報を読み出して情報出力部24で所要情報を出力し、削除入力に応じて、該当する権限者の基本情報と権限者の生体情報を権限者基本情報記憶部222と生体情報記憶部223から削除する(S221)。
次に、非常時に金庫管理装置10と金庫20で行われる非常時処理の手順について説明する。金庫20側で非常事態が発生し、例えば権限者が金庫20の解錠を強要されている場合、図7に示すように、権限者は、生体情報取得部27による生体認証の解錠操作をよそおい、金庫10の生体情報取得部27の近辺に設けられている非常入力部28から入力を行い、金庫20は、非常処理部217の制御により、金庫管理装置10に非常事態情報を送信する(S231)。
金庫管理装置10は、報知処理部113の制御により、対象の金庫20から受信する非常事態情報を認識し、非常事態であることを情報表示部14で表示させて報知する(S131)。金庫管理装置10の管理者は、非常事態を認知することにより、警察或いは警備会社への連絡等の必要な対策を講ずる。尚、報知処理部113において、金庫20から受信する非常事態情報を認識した場合には、警備会社等に非常事態情報を送信するように制御し、より迅速な対応が可能なようにしてもよい。
次に、金庫管理装置10と金庫20の開閉状態の認識、履歴記憶の処理の手順について説明する。金庫20の開閉状態を認識する際には、図8に示すように、金庫20の金庫扉202が開放されたときにリミットスイッチ29が金庫扉202の開放を検出し、金庫20の開閉状態認識処理部218は、この検出から金庫20の開状態を認識する(S241)。更に、認識した開状態を金庫管理装置10にリアルタイムで送信するように制御し、金庫20から金庫管理装置10に開状態の情報がリアルタイムで送信される(S242)。また、開閉状態認識処理部218は、開状態を認識した時刻を開閉状態の履歴として開閉履歴記憶部224に記憶させる(S243)。
他方において、金庫管理装置10は、開閉状態処理部114により、金庫20で認識された開状態を金庫20からリアルタイムで受信して開状態を情報表示部13で表示可能にし、入力部13からの表示入力に応じて金庫20が開状態であることを表示する(S141)。更に、開状態を認識した時刻を取得して開閉状態の履歴として開閉履歴管理記憶部123に記憶させる(S142)。
その後、金庫20では、金庫20の金庫扉202が閉じられたときにリミットスイッチ29が金庫扉202の閉鎖を検出し、開閉状態認識処理部218は、この検出から金庫20の閉状態を認識する(S244)。更に、認識した閉状態を金庫管理装置10にリアルタイムで送信するように制御し、金庫20から金庫管理装置10に閉状態の情報がリアルタイムで送信される(S245)。また、開閉状態認識処理部218は、閉状態を認識した時刻を開閉状態の履歴として開閉履歴記憶部224に記憶させる(S246)。
他方において、金庫管理装置10は、開閉状態処理部114により、金庫20で認識された閉状態を金庫20からリアルタイムで受信して閉状態を情報表示部13で表示可能にし、入力部13からの表示入力に応じて金庫20が閉状態であることを表示する(S143)。更に、閉状態を認識した時刻を取得して開閉状態の履歴として開閉履歴管理記憶部123に記憶させる(S144)。
上記実施形態の金庫管理方法、金庫20或いは金庫管理装置10によれば、生体情報が登録されている権限者が不在の場合や、コンビニエンスストアやファミリーレストラン等において権限者が急な退職等でいなくなり新たな権限者が決まらない場合等に、金庫管理装置10から金庫20の解錠機構26に対する解錠指令を送信して金庫20を解錠することが可能であるから、金庫利用に関連する作業や業務の流れに支障が生ずることを防止することができる。また、金庫20の設置場所では生体認証による解錠以外で解錠することがないことから、生体認証による解錠のセキュリティレベルを維持することができる。
また、金庫扉202の施錠に加え内部の収納室206、207でも施錠される金庫20について、権限者毎の権限に応じた解錠権限箇所の解錠を行うことができ、業務や組織に合わせた最適なセキュリティを確保することができる。また、必要な場合に、金庫管理装置10から所要箇所の解錠機構26に対する解錠指令を送信して金庫20の所要箇所を解錠することにより、必要最小限の遠隔解錠でセキュリティをより高めることができる。
また、生体情報の登録に金庫管理装置10からの登録許可を必要とすることにより、生体情報の登録管理を安全に行うことができる。また、金庫20が解錠状態であることを条件に生体情報の登録処理を行うことにより、生体情報の登録の際に解錠権限を有する権限者が登録対象者を承認して一緒にいること或いは金庫管理装置10からの承認が必要になることから、想定していない者の生体情報が登録されることを確実に防止し、所要の生体情報の登録を確実に行うことができる。
また、権限者の生体情報を削除する処理により、権限者が急な退職等で部外者になった場合に、部外者の生体情報を削除してセキュリティの確保を図ることができる。また、金庫20が解錠状態であることを条件に生体情報の削除処理を行うことにより、生体情報の削除の際に解錠権限を有する権限者が削除する或いは一緒にいること或いは金庫管理装置10からの承認が必要になることから、想定していない者の生体情報が削除されることを確実に防止し、生体情報管理の安全性を高めることができる。
また、非常事態情報の金庫20から金庫管理装置10への送信により、金庫20側で非常事態が発生した場合に金庫管理装置10側で認識することができ、金庫20のセキュリティを一層向上することができる。また、金庫20のリアルタイムの開閉状態の監視と、金庫20の開閉履歴の探索が可能となり、金庫20のセキュリティを一層向上することができると共に、不正行為が発生した場合も開閉履歴の探索で迅速に不正行為に関する情報を入手することができる。
〔実施形態の変形例等〕
本明細書開示の発明は、各発明、実施形態の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な構成を本明細書開示の他の構成に変更して特定したもの、或いはこれらの構成に本明細書開示の他の構成を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な構成を部分的な作用効果が得られる限度で削除して特定した上位概念化したものを含むものであり、下記変形例も包含する。
例えば上記実施形態では、金庫20の金庫扉202の開閉をリミットスイッチ29で検出する構成としたが、収納室206、207の扉や引き出しの開放・閉鎖の開閉状態を検出するようにリミットスイッチ29を設け、金庫扉202、収納室206、207の開閉状態を金庫20と金庫管理装置10で認識、記憶するようにすることも可能である。また、リミットスイッチ29を金庫扉202の解錠機構26、或いは金庫扉202と収納室206、207の解錠機構26の近傍に設けて、解錠機構26の施解錠を検出して開閉状態を検出することも可能である。即ち、本発明における開閉状態は、金庫扉202、収納室206、207の扉や引き出しが開放、閉じられている状態と、金庫扉202、収納室206、207が施錠、解錠されている状態の双方を含むものである。
また、権限者の基本情報としてIDに対応するパスワードを記憶し、金庫扉202の外表面等に設けられる入力部から入力されるID、パスワードの照合による認証を生体認証に合わせて行って解錠するようにしてもよく、又、登録許可要求の送信の際に操作部23から入力されるID、パスワードを記憶するID、パスワードと照合して認証するようにしてもよい。
また、生体情報取得部27は、生体情報の種類に応じて適宜のものを用いることが可能であり、例えば指静脈、指紋、掌静脈の場合はスキャナー、虹彩の場合はカメラ、声紋の場合はマイクロフォン等とすることが可能であり、更に、複数の生体情報を用いる場合にはこれらの適宜の組み合わせとすることが可能である。
また、例えば指静脈を生体情報とする場合、左右の手のいずれの指の指静脈を登録するか選択可能にし、権限者の基本情報として左右の手のいずれの指かを特定する番号等を記憶させ、その指の指静脈を登録記憶するようにしてもよい。更に、複数の指の指静脈、好ましくは左手の何れかの指の指静脈と右手の何れかの指の指静脈を登録記憶し、これらの複数の指の指静脈を照合して認証するようにすると、セキュリティを一層向上することが可能となる。
また、本発明における金庫には、現金や重要書類等の貴重品を盗難から安全に守るための適宜の箱や室が含まれ、例えば貴重品を盗難と火災から守る耐火金庫の他、耐火性を有さず貴重品を盗難から守る鉄庫や、貴重品を盗難から守る各種の保管庫或いは保管室等が含まれる。
本発明は、例えばコンビニエンスストア、ファミリーレストラン等の店舗、事業所、支店、支部等に設置した金庫を統括する本社、本店、本部等に設置した金庫管理装置で管理する場合に利用することができる。
10…金庫管理装置 11…制御処理部 111…解錠指令処理部 112…登録許可処理部 113…報知処理部 114…開閉状態処理部 12…記憶部 121…制御プログラム記憶部 122…登録金庫情報記憶部 123…開閉履歴管理記憶部 13…入力部 14…情報表示部 15…通信制御部 20、20a、20b、20c…金庫 21…制御処理部 211…生体情報取得制御部 212…認証部 213…解錠指令出力部 214…登録許可要求処理部 215…生体情報登録処理部 216…生体情報削除処理部 217…非常処理部 218…開閉状態認識処理部 22…記憶部 221…制御プログラム記憶部 222…権限者基本情報記憶部 223…生体情報記憶部 224…開閉履歴記憶部 23…操作部 24…情報出力部 25…通信制御部 26、26a、26b、26c…解錠機構 27…生体情報取得部 28…非常入力部 29…リミットスイッチ 201…金庫本体 202…金庫扉 203…ヒンジ 204…レバー 205…配線コード 206、207…収納室 208…小型記録媒体挿入口 30…通信回線

Claims (14)

  1. 解錠指令に応じて所定箇所を解錠する解錠機構と、
    解錠権限を有する権限者の基本情報を記憶する権限者基本情報記憶部と、
    前記権限者の生体情報を記憶する生体情報記憶部と、
    金庫扉の外面に設けられ、解錠者の生体情報を取得する生体情報取得部と、
    前記生体情報取得部による生体情報の取得動作を制御する生体情報取得制御部と、
    記憶された生体情報と解錠者の生体情報とを照合して解錠者を権限者として認証する認証部と、
    通信制御部と、
    解錠者が権限者として認証された場合に前記解錠機構に解錠指令を出力すると共に、通信可能に設けられる金庫管理装置から前記通信制御部を介して受信する前記解錠機構に対する解錠指令を前記解錠機構に出力する解錠指令出力部と、
    金庫内部に設置される情報出力部と、
    金庫内部に設置される操作部と、
    金庫内部の前記操作部からの入力に応じて、前記操作部から入力された権限者の基本情報と登録許可要求を前記金庫管理装置に送信するように制御する登録許可要求処理部と、
    前記金庫管理装置から受信する登録許可に応じて、前記情報出力部で出力させて前記生体情報取得部に生体情報を取得させるように促し、前記生体情報取得部で取得した生体情報を前記操作部から入力された権限者の基本情報と対応させて前記生体情報記憶部に記憶させる生体情報登録処理部を一体的に備える金庫に対する金庫管理方法であって、
    前記金庫側において、
    記憶された生体情報と取得した解錠者の生体情報とを照合して解錠者を権限者として認証し、
    解錠者が権限者として認証された場合に前記解錠機構に解錠指令を出力し、解錠指令に応じて前記解錠機構が金庫の所定箇所を解錠し、
    且つ前記金庫が解錠状態であることを条件に、金庫内部の前記操作部からの入力に応じて権限者の基本情報と登録許可要求を前記金庫管理装置に送信し、
    前記金庫管理装置から受信する登録許可に応じて、金庫内部の前記情報出力部から権限者に出力して生体情報を取得させるように促し、取得した生体情報を入力された権限者の基本情報と対応させて記憶させると共に、
    前記金庫が解錠状態であることを条件に、金庫内部の前記操作部からの削除入力に応じて、記憶している権限者の基本情報と権限者の生体情報を削除し、
    前記金庫管理装置側において、
    入力に応じて前記解錠機構に対する解錠指令を前記金庫に送信し、
    且つ前記金庫から受信する権限者の基本情報と登録許可要求を表示して登録許可を促し、入力に応じて登録許可を前記金庫に送信する
    ことを特徴とする金庫管理方法。
  2. 前記金庫側において、
    前記金庫の内部に収納室が設けられ、
    前記権限者基本情報記憶部に解錠権限を有する権限者に対応する解錠権限箇所を記憶し、
    解錠者が権限者として認証され、前記権限者に対応する解錠権限箇所が前記金庫扉の解錠機構と前記収納室の解錠機構である場合に、前記解錠指令出力部が前記金庫扉の解錠機構と前記収納室の解錠機構とに解錠指令を出力し、
    解錠者が権限者として認証され、前記権限者に対応する解錠権限箇所が前記金庫扉の解錠機構のみである場合に、前記解錠指令出力部が前記金庫扉の解錠機構に解錠指令を出力すると共に、
    前記金庫管理装置側において、
    入力に応じて所要箇所の前記解錠機構に対する解錠指令を前記金庫に送信する
    ことを特徴とする請求項1記載の金庫管理方法。
  3. 前記金庫側において、
    金庫内部の前記操作部の近くに配置されて金庫内部に小型記録媒体挿入口が設けられ、
    前記小型記録媒体挿入口に挿入される小型記録媒体から権限者の基本情報を入力可能になっている
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の金庫管理方法。
  4. 前記金庫側において、
    入力に応じて前記金庫管理装置に非常事態情報を送信すると共に、
    前記金庫管理装置側において、
    受信した非常事態情報を報知する
    ことを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の金庫管理方法。
  5. 前記金庫側において、
    開閉状態を認識し、
    開閉の履歴を記憶すると共に、
    前記金庫管理装置側において、
    前記金庫で認識された開閉状態をリアルタイムで取得して表示可能にし、
    前記金庫の開閉履歴を取得して記憶する
    ことを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の金庫管理方法。
  6. 解錠指令に応じて所定箇所を解錠する解錠機構と、
    解錠権限を有する権限者の基本情報を記憶する権限者基本情報記憶部と、
    前記権限者の生体情報を記憶する生体情報記憶部と、
    金庫扉の外面に設けられ、解錠者の生体情報を取得する生体情報取得部と、
    前記生体情報取得部による生体情報の取得動作を制御する生体情報取得制御部と、
    記憶された生体情報と解錠者の生体情報とを照合して解錠者を権限者として認証する認証部と、
    通信制御部と、
    解錠者が権限者として認証された場合に前記解錠機構に解錠指令を出力すると共に、通信可能に設けられる金庫管理装置から前記通信制御部を介して受信する前記解錠機構に対する解錠指令を前記解錠機構に出力する解錠指令出力部と、
    金庫内部に設置される情報出力部と、
    金庫内部に設置される操作部と、
    金庫内部の前記操作部からの入力に応じて、前記操作部から入力された権限者の基本情報と登録許可要求を前記金庫管理装置に送信するように制御する登録許可要求処理部と、
    前記金庫管理装置から受信する登録許可に応じて、前記情報出力部で出力させて前記生体情報取得部に生体情報を取得させるように促し、前記生体情報取得部で取得した生体情報を前記操作部から入力された権限者の基本情報と対応させて前記生体情報記憶部に記憶させる生体情報登録処理部と、
    金庫内部の前記操作部からの削除入力に応じて、権限者基本情報記憶部と生体情報記憶部から読み出して金庫内部の前記情報出力部で出力される権限者の基本情報と権限者の生体情報を削除する生体情報削除処理部を一体的に備える
    ことを特徴とする金庫。
  7. 前記金庫の内部に収納室が設けられ、
    前記権限者基本情報記憶部に解錠権限を有する権限者に対応する解錠権限箇所を記憶し、
    解錠者が権限者として認証され、前記権限者に対応する解錠権限箇所が前記金庫扉の解錠機構と前記収納室の解錠機構である場合に、前記解錠指令出力部が前記金庫扉の解錠機構と前記収納室の解錠機構とに解錠指令を出力し、
    解錠者が権限者として認証され、前記権限者に対応する解錠権限箇所が前記金庫扉の解錠機構のみである場合に、前記解錠指令出力部が前記金庫扉の解錠機構に解錠指令を出力すると共に、
    通信可能に設けられる前記金庫管理装置から、所要箇所の前記解錠機構に対する解錠指令を受信可能であり、
    前記解錠指令出力部が、前記金庫管理装置から受信した所要箇所の前記解錠指令を解錠機構に出力する
    ことを特徴とする請求項記載の金庫。
  8. 金庫内部の前記操作部の近くに配置されて金庫内部に小型記録媒体挿入口が設けられ、
    前記小型記録媒体挿入口に挿入される小型記録媒体から権限者の基本情報を入力可能になっている
    ことを特徴とする請求項6又は7記載の金庫。
  9. 前記金庫の前記生体情報取得部の近辺に、前記金庫から前記金庫管理装置に非常事態情報を送信する送信入力が行われる非常入力部が設けられることを特徴とする請求項6〜8の何れかに記載の金庫。
  10. 開閉状態を認識し、認識した開閉状態を前記金庫管理装置にリアルタイムで送信するように制御し、認識した開閉状態を記憶させる開閉状態認識処理部と、
    開閉状態の履歴を記憶する開閉履歴記憶部を備える
    ことを特徴とする請求項6〜9の何れかに記載の金庫。
  11. 解錠指令に応じて所定箇所を解錠する解錠機構と、
    解錠権限を有する権限者の基本情報を記憶する権限者基本情報記憶部と、
    前記権限者の生体情報を記憶する生体情報記憶部と、
    金庫扉の外面に設けられ、解錠者の生体情報を取得する生体情報取得部と、
    前記生体情報取得部による生体情報の取得動作を制御する生体情報取得制御部と、
    記憶された生体情報と解錠者の生体情報とを照合して解錠者を権限者として認証する認証部と、
    通信制御部と、
    解錠者が権限者として認証された場合に前記解錠機構に解錠指令を出力すると共に、通信可能に設けられる金庫管理装置から前記通信制御部を介して受信する前記解錠機構に対する解錠指令を前記解錠機構に出力する解錠指令出力部と、
    金庫内部に設置される情報出力部と、
    金庫内部に設置される操作部と、
    金庫内部の前記操作部からの入力に応じて、前記操作部から入力された権限者の基本情報と登録許可要求を前記金庫管理装置に送信するように制御する登録許可要求処理部と、
    前記金庫管理装置から受信する登録許可に応じて、前記情報出力部で出力させて前記生体情報取得部に生体情報を取得させるように促し、前記生体情報取得部で取得した生体情報を前記操作部から入力された権限者の基本情報と対応させて前記生体情報記憶部に記憶させる生体情報登録処理部と、
    金庫内部の前記操作部からの削除入力に応じて、権限者基本情報記憶部と生体情報記憶部から読み出して金庫内部の前記情報出力部で出力される権限者の基本情報と権限者の生体情報を削除する生体情報削除処理部
    を一体的に備える金庫の一若しくは複数と通信可能に設けられる金庫管理装置であって、
    入力部と、
    前記入力部からの入力に応じて前記解錠機構に対する解錠指令を前記金庫に送信するように制御する解錠指令処理部と、
    情報表示部と、
    前記金庫から受信する権限者の基本情報と登録許可要求を前記情報表示部で表示させて登録許可を促し、前記入力部からの入力に応じて登録許可を前記金庫に送信するように制御する登録許可処理部を備える
    ことを特徴とする金庫管理装置。
  12. 前記金庫の内部に収納室が設けられ、前記権限者基本情報記憶部に解錠権限を有する権限者に対応する解錠権限箇所を記憶し、解錠者が権限者として認証され、前記権限者に対応する解錠権限箇所が前記金庫扉の解錠機構と前記収納室の解錠機構である場合に、前記解錠指令出力部が前記金庫扉の解錠機構と前記収納室の解錠機構とに解錠指令を出力し、解錠者が権限者として認証され、前記権限者に対応する解錠権限箇所が前記金庫扉の解錠機構のみである場合に、前記解錠指令出力部が前記金庫扉の解錠機構に解錠指令を出力すると共に、所要箇所の前記解錠機構に対する解錠指令を受信可能であり、前記解錠指令出力部が、受信した所要箇所の前記解錠指令を解錠機構に出力する前記金庫と通信可能であり、
    前記入力部からの入力に応じて所要箇所の前記解錠機構に対する解錠指令を送信するように制御する解錠指令処理部を備える
    ことを特徴とする請求項11記載の金庫管理装置。
  13. 前記金庫から受信する非常事態情報を報知する報知処理部を備える
    ことを特徴とする請求項11又は12記載の金庫管理装置。
  14. 前記金庫で認識された開閉状態を前記金庫からリアルタイムで受信し、前記開閉状態を前記情報表示部で表示可能にすると共に、前記金庫から受信する開閉状態の履歴を記憶させる開閉状態処理部と、
    開閉状態の履歴を記憶する開閉履歴管理記憶部を備える
    ことを特徴とする請求項11〜13の何れかに記載の金庫管理装置。
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