JP5877008B2 - 飲料容器および塞ぎ片 - Google Patents

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Description

本発明は、飲料容器および塞ぎ片に関する。
金属缶のフランジカール部に対して取り付けられたアルミ箔蓋に環状のリブが形成されたアルミ箔シール缶が知られている(例えば、特許文献1参照)。
実開平1−126928号公報
飲料が内部に収納された飲料容器では、容器本体の開口を塞ぐ塞ぎ片が設けられることがある。ところで、この塞ぎ片の剛性が低いと、塞ぎ片が変形しやすくなり、例えば、塞ぎ片を容器本体に取り付ける際の作業性が低下しやすくなる。また、塞ぎ片の剛性が低いと、容器本体の内圧の変化に伴う塞ぎ片の変形が生じやすくなる。そしてこのような変形が生じると、見栄えが悪くなり商品価値の低下を招くおそれがある。
また、容器本体の内圧が過大に変化した場合、塞ぎ片が破損したり、塞ぎ片の接着部が剥がれるなどして、内容物が缶外に漏れ出るおそれがある。そのような事態が発生すると、商品の信頼性は失墜してしまうことになりかねない。そのほか、他との差別化をはかるため、塞ぎ片に任意の形状を形成することがある。しかし、塞ぎ片に任意の形状を形成するだけでは、形成された形状とその周辺で素材が同一であるため、コントラストが取りにくい場合があり、そのような場合、形成された形状の視認性は良好とはいえない。
本発明の目的は、飲料が収容された容器本体の開口を塞ぐ塞ぎ片の剛性を増し、また、定められた以上の圧力が容器内にかかったとき、その圧力を減少させ、さらに、塞ぎ片に形成された任意の形状の視認性を向上させることにある。
本発明が適用される飲料容器は、開口が形成され、飲料が収容された容器本体と、前記容器本体の前記開口に対峙するように設けられ、当該開口を塞ぐ塞ぎ片と、を備え、前記塞ぎ片には、当該塞ぎ片の一部を当該塞ぎ片の厚み方向に向けて押圧し当該塞ぎ片を変形させる変形加工が施され、当該塞ぎ片には、前記開口が設けられている側および当該開口が設けられている側とは反対側の何れか一方の側に向かって突出した第1の凸部と、当該第1の凸部の周囲に形成されるとともに他方の側に向かって突出した第2の凸部とが設けられていることを特徴とする飲料容器である。
ここで、前記第1の凸部には、平面部が形成されていることを特徴とすることができる。
また、前記第2の凸部には、平面部が形成されていることを特徴とすることができる。
さらに、前記第1の凸部および前記第2の凸部のうち、前記開口が設けられている側に突出した凸部は、当該開口が設けられている側から予め定められた以上の圧力が加わった際に変形し、当該開口が設けられている側とは反対側に向かって突出することを特徴とすることができる。
また、本発明を塞ぎ片と捉えた場合、本発明が適用される塞ぎ片は、飲料が収容される容器本体に形成された開口に対峙するように配置され当該開口を塞ぐ塞ぎ片であって、前記塞ぎ片には、当該塞ぎ片の一部を当該塞ぎ片の厚み方向に向けて押圧し当該塞ぎ片を変形させる変形加工が施され、当該塞ぎ片には、前記開口に対峙する側および当該対峙する側とは反対側の何れか一方の側に向かって突出した第1の凸部と、当該第1の凸部の周囲に形成されるとともに他方の側に向かって突出した第2の凸部とが設けられていることを特徴とする塞ぎ片である。
ここで、前記第1の凸部は、前記開口に対峙する側とは反対側に向かって突出し、前記第2の凸部は、当該開口に対峙する側に向かって突出していることを特徴とすることができる。
また、前記第1の凸部は、頂部と、当該頂部を中心として放射状に配置されるとともに当該頂部から離れるに従い前記開口が設けられている側に向かって次第に近づく複数の稜線と、互いに隣接する稜線間に配置された平面部とを備えていることを特徴とすることができる。
さらに、前記第2の凸部は、第1の凸部の外周縁に沿うように形成されていることを特徴とすることができる。
本発明によれば、飲料が収容された容器本体の開口を塞ぐ塞ぎ片の剛性を増すことができ、また、定められた以上の圧力が容器内にかかったとき、その圧力を減少させ、さらに、塞ぎ片に形成された任意の形状の視認性を向上させることができる。
本実施の形態が適用される飲料缶を説明するための図である。 容器本体に取り付けられる前の塞ぎ部材を示した図である。 塞ぎ部材の断面図である。 塞ぎ部材を説明するための図である。 塞ぎ部材の他の構成例を示した図である。 塞ぎ部材が装着された飲料缶が落下した際の塞ぎ部材の状態を示した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態が適用される飲料缶100を説明するための図である。なお同図(A)は飲料缶100の上部の斜視図であり、また同図(B)は、飲料缶100の正面図である。なお同図(B)では、飲料缶100の上部については断面で表示している。
同図(A)、(B)に示すように、本実施形態における飲料缶100には、上部に開口を有するとともに下部に底部を有し且つ筒状に形成され、清涼飲料などの飲料が内部に収容された容器本体(缶胴)200が設けられている。また、飲料缶100には、容器本体200の開口に対峙するように設けられるとともに容器本体200の上部に位置する環状の縁部に接着され容器本体200の開口を塞ぐ塞ぎ部材(塞ぎ片)300が設けられている。
ここで、容器本体200の上記環状の縁部には曲げ加工が施されており、この縁部には容器本体200の外側方向に向かって湾曲したカール部220が形成されている。ここで、このようにカール部220が形成されている場合、容器本体200の剛性が増す。また、カール部220を形成した場合、カール部220を形成しない場合に比べ、塞ぎ部材300と容器本体200との接着面積が増加するようになる。
本実施形態では、カール部220のうちの外側に露出した面に対して、塞ぎ部材300が接着されている。なお容器本体200は、胴部と底部とが一体で形成された2ピース缶とすることもできるし、別体で形成された胴部と底部とを組み付けることで形成することもできる。また、容器本体200の材質も特に限定されず、例えば、アルミニウムなどの金属や、耐水処理が施された紙などを用いることができる。
なお、塞ぎ部材300と容器本体200との接着の信頼性は、接着面積を大きくすることによって向上させることができる。ところで、本実施形態の容器本体200のように、塞ぎ部材300が接着される部位の形状が円環状である場合において接着面積を確保しようとする場合、例えば、容器本体200の直径を大きくし容器本体200の周長を長くする必要が生じる。
しかしながら実際には、容器本体200には寸法の制約が存在しこのように周長を長くできない場合が多い。このため、本実施形態では、図1(B)に示すように、カール部220の頂部221のみではなく、この頂部221よりも下方に位置するカール部220の周面に対しても塞ぎ部材300の接着を行い、塞ぎ部材300と容器本体200との接着面積を大きくしている。付言すると、本実施形態におけるカール部220は、容器本体200の軸方向における縁となる箇所に頂部221を有するとともに、この頂部221よりも下方に、容器本体200の外周面に対峙する対峙部222を有している。そして本実施形態では、頂部221および対峙部222の両者に対し、塞ぎ部材300が接着されている。
なおカール部220の対峙部222は、頂部221に接続して設けられるとともに、頂部221との接続部から、容器本体200の底部が位置する側に向かうように形成されている。また、対峙部222は、容器本体200の外側方向(容器本体200の径方向における外側方向)に向かって膨らむように形成され、頂部221Aを有するとともに、この頂部221よりも容器本体200の底部側に端部221Bを有している。ここで、容器本体200の径方向において、端部221Bは、頂部221Aよりも容器本体200の中心部側に位置している。また、本実施形態では、塞ぎ部材300の端部301が、頂部221Aと端部221Bとの間に位置する領域内に位置しており、頂部221Aと端部221Bとの間に位置するこの領域に対しても、塞ぎ部材300が接着されている。
ここで、本実施形態では、塞ぎ部材300を予め定められた形状で成形しておく。そして、予め定められた形状で成形しておいたこの塞ぎ部材300を、容器本体200のカール部220(縁部)に対して接着する。付言すると、容器本体200のカール部220に倣った形状を塞ぎ部材300に予め付与しておき、カール部220に倣った形状が付与された塞ぎ部材300を容器本体200に対して接着する。
図2は、容器本体200に取り付けられる前の塞ぎ部材300を示した図である。なお、同図(A)は、斜視図であり、同図(B)は、同図(A)のIIB−IIB線における断面図である。
同図(A)、(B)に示すように、本実施形態における塞ぎ部材300は、成形加工が予め施され容器本体200のカール部220に倣った形状が付与されている。より具体的に説明すると、本実施形態における塞ぎ部材300には、同図(A)、(B)に示すように、円形に形成され容器本体200の開口を塞ぐ基部310、基部310の周囲に設けられ容器本体200のカール部220に接着される外周縁320が設けられている。また塞ぎ部材300には、外周縁320から外側方向に向かって延びるように設けられユーザによって塞ぎ部材300が容器本体200から剥がされる際にユーザにより把持される把持部330が設けられている。
外周縁320には、同図(B)に示すように、その断面形状がU字状の窪みが形成されている。さらに説明すると、外周縁320には、容器本体200のカール部220に倣った形状が付与されている。より具体的には、容器本体200のカール部220には曲率が付与されており、外周縁320にも、カール部220に付与された曲率に近い曲率が付与されている。
ここで本実施形態では、容器本体200への飲料の充填後、容器本体200の上に塞ぎ部材300が載せられる。なおこのとき、容器本体200のカール部220に対し塞ぎ部材300の外周縁320が被せられる。その後、塞ぎ部材300の外周縁320が加熱されることで、塞ぎ部材300に予め塗布されていた接着剤(ヒートシール剤)が溶融する。そしてこの溶融した接着剤が硬化することで、容器本体200に対して塞ぎ部材300が固定される。なお本実施形態では、塞ぎ部材300に予め接着剤が塗布されている場合を一例に説明したが、塞ぎ部材300を容器本体200に対して接着する際に、接着剤を、塞ぎ部材300、容器本体200の何れか一方若しくは両方に塗布することもできる。
ここで、本実施形態における塞ぎ部材300の外周縁320には、上記のとおり、容器本体200のカール部220に倣った形状で付与されている。また、塞ぎ部材300は、外周縁320に皺がほとんどない状態で形成されている。このため、本実施形態では、容器本体200に対して塞ぎ部材300を取り付けられた後も、塞ぎ部材300には皺がほとんどない状態となる。
さらに説明すると、本実施形態のように容器本体200のカール部220に倣った形状が塞ぎ部材300に既に付与されている場合は、塞ぎ部材300を容器本体200へ取り付ける際、カール部220に倣わせるための塞ぎ部材300の変形をほとんど行わずに済む。このため、本実施形態では、塞ぎ部材300を容器本体200に取り付ける際に生じる皺が発生しにくくなっている。
なお上記では説明を省略したが、本実施形態における塞ぎ部材300は、図3(塞ぎ部材300の断面図)に示すように、金属材料(本実施形態ではアルミニウムを使用)により形成された基材層341が設けられている。また、基材層341の表面には、基材層341を補強および基材層341の防食を目的として熱収縮性を有した樹脂層342が積層されている。さらに、基材層341の裏面には接着剤層343が形成されている。
なお本実施形態では、上記のとおり、塞ぎ部材300の外周縁320に熱が加えられることによって、塞ぎ部材300が容器本体200のカール部220に接着される。これを図3によって補足すれば、容器本体200のカール部220と、塞ぎ部材300の接着剤層343が接着され、樹脂層342を塞ぎ部材300の最外層として容器本体200の開口が封止される。ここで本実施形態では、このとき、樹脂層342のうち、容器本体200の全周に亘って設けられた上記対峙部222(図1(B)参照)の周囲に位置する部位が熱収縮を起こし、この部位が対峙部222の周囲にて縮むようになる。付言すると、環状に形成された対峙部222を締め付けるように熱収縮を起こす。これにより、本実施形態では、塞ぎ部材300の皺がさらに生じにくくなっている。
図4(塞ぎ部材300を説明するための図)を参照し塞ぎ部材300について更に詳細に説明する。なお、同図(A)は塞ぎ部材300の上面図であり、同図(B)は同図(A)のIVB−IVBにおける断面図である。
図1、図2では、図示を省略したが、本実施形態における塞ぎ部材300では、図4(A)、(B)に示すように、塞ぎ部材300の基部310に対してエンボス加工を施すことで第1凸部371を形成し、塞ぎ部材300の曲げ剛性を高めている。さらに説明すると、本実施形態では、第1凸部371は、平面状をなす塞ぎ部材300の基部310に対し、垂直方向に立ち上がる側面を有しており、塞ぎ部材300の曲げ剛性が高められている。付言すると、本実施形態における塞ぎ部材300では、不図示の押圧部材を用い、基部310の一部を基部310の厚み方向に押圧することで基部310の一部を変形させ、第1凸部371を形成している。さらに説明すると、本実施形態では、星形の第1凸部371を形成することで塞ぎ部材300の曲げ剛性を高めている。
なお、本実施形態では、塞ぎ部材300の外側(塞ぎ部材300を基準として、容器本体200の中心に向かう方向と反対方向)に向かって突出するように第1凸部371が設けられた場合を説明したが、塞ぎ部材300の内側(塞ぎ部材300を基準として、容器本体200の中心に向かう方向)に向かって突出するように第1凸部371を設けることもできる。また本実施形態では、星形の第1凸部371を一例に説明したが、第1凸部371の形状は星形に限られず、円形、楕円形、矩形、ひし形、多角形、その他の図形のほか、文字や記号などを含む、任意の形状とすることができる。
また、本実施形態では、第1凸部371の周囲に、第1凸部371の突出方向とは反対方向に向かって突出する第2凸部372を設けている。付言すると、塞ぎ部材300の内側方向に向かって突出する第2凸部372を第1凸部371の周囲に且つ第1凸部371を取り囲むように設けている。さらに説明すると、この第2凸部372は、塞ぎ部材300の内側方向に向かって突出するとともに、第1凸部371の外周縁に沿うように設けられている。なお、この第2凸部372も、不図示の押圧部材を用い、基部310の一部を基部310の厚み方向に押圧し基部310の一部を変形させることで形成している。
さらに説明すると、本実施形態では、同図(B)に示すように、第1凸部371は、平面状(シート状)の基部310から塞ぎ部材300の外側方向に向かって突出するように設けられている。また、第2凸部372は、基部310の径方向において、第1凸部371の外側に設けられている。さらに説明すると、本実施形態では、第1凸部371の周囲に、第1凸部371の周縁に沿う溝が形成された構成となっている。
本実施形態では、基部310に対して第1凸部371を設けることで、基部310の剛性を高めている。これにより、塞ぎ部材300を容器本体200に装着する際に塞ぎ部材300が折れ曲がるなどの不具合が生じにくくなる。なお、本実施形態のように、第1凸部371に加え第2凸部372を設ける場合、第1凸部371しか設けられていない場合に比べ、塞ぎ部材300の剛性を更に高めることができるようになる。それは、前記第1凸部371の側面に追加して、第2凸部372についても、前記基部310に対し、垂直方向に立ち上がる側面を有することになるからである。なお、上記では、第1凸部371を塞ぎ部材300の外側方向に突出させ、第2凸部372を塞ぎ部材300の内側方向に突出させたが、第1凸部371を塞ぎ部材300の内側方向に突出させ、第2凸部372を塞ぎ部材300の外側方向に突出させることもできる。
また本実施形態では、図4(B)に示すように、第1凸部371の頂部(最も外側に位置する箇所)に平面部371Aが設けられている。また、第2凸部372の底部にも、平面部372Aが設けられている。ここでこのように、平面部371A,372Aを設けた場合、第1凸部371の頂部や第2凸部372の底部が曲面で形成されている場合に比べ、基部310の表面に印字等されている情報の視認性を向上させることができるようになる。また、平面部371A,372Aを設けた場合、第1凸部371の頂部や第2凸372の底部が曲面で形成されている場合に比べ、基部310の表面に施されているデザインの変形を抑制することができるようになる。
また、第1凸部371の外周を第2凸部372が取り囲むようにして形成されるため、第1凸部371の形状が強調される。付言すれば、第1凸部371が缶外方向に凸で構成される場合、第2凸部372は缶内方向に凸で構成される。このとき、第2凸部372は溝形状をなすため、平面部372Aからの反射光は戻りにくくなり、そのため、第2凸部372は周囲より暗くなり、第1凸部371の輪郭をさらに際立たせ、第1凸部371の形状を強調する効果を有し、それにより、第1凸部371の視認性が向上するようになる。
図5は、塞ぎ部材300の他の構成例を示した図である。なお、図5(A)は塞ぎ部材300の表面側(外側)から塞ぎ部材300を眺めた場合の斜視図であり、同図(B)は塞ぎ部材300の上面図であり、同図(C)は同図(B)のVC−VC線における断面図である。
本実施形態における塞ぎ部材300では、上記と同様に、第1凸部371および第2凸部372が設けられている。ここで本実施形態における第1凸部371では、第1凸部371の上面371Bを塞ぎ部材300の外側方向に突出させ、第1凸部371の上面371Bに、星形の立体形状を付与している。付言すると、第1凸部371の上面371Bに対して、放射状の折り目を付けるとともに、この上面371Bを塞ぎ部材300の外側方向に突出させ、この上面371Bに星形の立体形状を付与している。
このような立体形状を付与した場合、この立体形状を、内容物をイメージさせる形状とすれば、消費者に商品をイメージさせるのに有効な手段となる。さらに、本実施形態では、第1凸部371に形成される複数の上面371Bと基部310との交差する角度が、各上面371Bによって違っているため、見る角度によって光を反射する上面371Bが変わるため、第1凸部371は瞬きながら形状が変化して見えるようになる。さらに言えば、消費者が飲料缶100を見る際の角度によって、上面371Bの見え方(上面371Bの形状)が異なるようになる。このためさらに視覚効果が向上する。
また本実施形態の第1凸部371の上面371Bは、隆起するように形成されるとともにその中心が頂点となる形状となっている。さらに説明すると、この実施形態では、第1凸部371の上面371Bのうちの容器本体200(図5では不図示)から最も離れた箇所に頂部371Cが形成されている(図5(A)参照)。
また、上面371Bには、この頂部371Cを中心として放射状に配置されるとともに頂部から離れるに従い容器本体200側に向かって次第に近づく複数の稜線371Dが設けられている。さらに、本実施形態では、基部310の周方向において互いに稜線371D間に平面部371Eが形成されている。ここで本実施形態における態様でも、このように平面部371Eが形成されており、基部310の表面に印字等されている情報の視認性を向上させることができるようになる。また、基部310の表面に施されているデザインの変形を抑制することができるようになる。
ところで、飲料缶100においては、周囲温度などの変化により、飲料缶100の内圧が変化する。ここで、第1凸部371や第2凸部372が形成されておらず、塞ぎ部材300の基部310が平坦となっている場合、塞ぎ部材300の剛性は低く、飲料缶100の内圧の変化によって、塞ぎ部材300が凹状となったり凸状となったりしやすい。これに対し、図4に示す構成や図5にて示した構成の場合、塞ぎ部材300に剛性が付与され、内圧の変化に伴う塞ぎ部材300の変形が生じにくくなる。
また、塞ぎ部材300を下にして飲料缶100が落下した場合において、落下により発生した内容物の慣性力が、塞ぎ部材300を強く押圧する場合がある。また、真夏に窓を閉め切った車中の温度が、大きく上昇することが知られている。そのような場所に飲料缶100を放置した場合、缶内圧力は、大きく上昇する。このような場合では、塞ぎ部材300が凹状となったり凸状になるだけではとどまらず、場合によっては、塞ぎ部材300が破損したり、または、塞ぎ部材300の外周縁320と容器本体200のカール部220との接着部が破壊したりするなどして、缶の内容物が缶外に漏れ出るおそれがある。
図6は、図5にて示した塞ぎ部材300が装着された飲料缶100が落下した際の塞ぎ部材300の状態を示した図である。
塞ぎ部材300を下にして、飲料缶100が落下して床面などに当たった場合、飲料缶100の内容物が、落下により発生した缶の内容物の慣性力により塞ぎ部材300を押圧する場合がある。このとき、本実施形態では、この慣性力によって、塞ぎ部材300のうちの第2凸部372(図5(B)、(C)参照)が位置していた部位が、塞ぎ部材300の外側方向に向かって突出するように変形する。付言すると、飲料缶100の内側から塞ぎ部材300に対して予め定められた以上の圧力がかかると、蛇腹を開くように、第2凸部372が位置していた部位が変形するようになる。
この場合、第2凸部372が位置していた部位がダンパとしての効果を果たすようになる。言いかえれば、落下により発生した慣性力によるエネルギーが、第2凸部372が位置していた部位の変形という仕事をすることにより、減少もしくは消滅するようになる。
また、真夏の車中に飲料缶100を放置した場合などにおいては、飲料缶100の温度が上昇し、そのため缶内圧力が大きく上昇した場合、第2凸部372が位置していた部位が、塞ぎ部材300の外側方向に向かって突出することにより、缶内容積が増加し、そのため缶内圧力は減少するようになる。この場合も、塞ぎ部材300と容器本体200との接着部に対して加わる圧力が緩和されるようになり、塞ぎ部材300の容器本体200からの剥離などが起きにくくなる。
100…飲料缶、200…容器本体、300…塞ぎ部材、371…第1凸部、371A…平面部、371C…頂部、371D…稜線、371E…平面部、372…第2凸部、372A…平面部

Claims (7)

  1. 開口が形成され、飲料が収容された容器本体と、
    前記容器本体の前記開口に対峙するように設けられ、当該開口を塞ぐ塞ぎ片と、
    を備え、
    前記塞ぎ片には、前記開口が設けられている側とは反対側に向かって突出した第1の凸部と、当該第1の凸部の周囲に形成されるとともに当該開口が設けられている側に向かって突出した第2の凸部とが設けられ
    前記第1の凸部は、頂部と、当該頂部を中心として放射状に配置されるとともに当該頂部から離れるに従い前記開口が設けられている側に向かって次第に近づく複数の稜線と、互いに隣接する稜線間に配置された平面部とを備える飲料容器。
  2. 前記第2の凸部には、平面部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の飲料容器。
  3. 前記第2の凸部は前記開口が設けられている側から予め定められた以上の圧力が加わった際に変形し、当該開口が設けられている側とは反対側に向かって突出することを特徴とする請求項1又は2に記載の飲料容器。
  4. 開口が形成され、飲料が収容された容器本体と、
    前記容器本体の前記開口に対峙するように設けられ、当該開口を塞ぐ塞ぎ片と、
    を備え、
    前記塞ぎ片には、前記容器本体の開口縁に固定され当該容器本体の径方向に沿って延びる平面状の基部と、前記開口が設けられている側および当該開口が設けられている側とは反対側の何れか一方の側に向かって突出した第1の凸部と、当該第1の凸部の周囲に形成されるとともに他方の側に向かって突出した第2の凸部とが設けられ
    前記第2の凸部と前記開口縁との間に、前記平面状の前記基部が設けられている飲料容器。
  5. 飲料が収容される容器本体に形成された開口に対峙するように配置され当該開口を塞ぐ塞ぎ片であって、
    前記塞ぎ片には、前記開口に対峙する側とは反対側に向かって突出した第1の凸部と、当該第1の凸部の周囲に形成されるとともに当該開口に対峙する側に向かって突出した第2の凸部とが設けられ、
    前記第1の凸部は、頂部と、当該頂部を中心として放射状に配置されるとともに当該頂部から離れるに従い前記開口に対峙する側に次第に近づく複数の稜線と、互いに隣接する稜線間に配置された平面部とを備える塞ぎ片。
  6. 前記第2の凸部は、前記第1の凸部の外周縁に沿うように形成されていることを特徴とする請求項に記載の塞ぎ片。
  7. 飲料が収容される容器本体に形成された開口に対峙するように配置されるとともに当該容器本体の開口縁に固定され、当該開口を塞ぐ塞ぎ片であって、
    前記塞ぎ片には、前記容器本体の前記開口縁に固定される環状の被固定部と、前記開口に対峙する側および当該対峙する側とは反対側の何れか一方の側に向かって突出した第1の凸部と、当該第1の凸部の周囲に形成されるとともに他方の側に向かって突出した第2の凸部とが設けられ
    前記第2の凸部と前記被固定部との間には、前記塞ぎ片の径方向に沿って延びる平面状の基部が設けられている塞ぎ片。
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