JP5875850B2 - 積層体及び分離方法 - Google Patents

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本発明は積層体及び積層体の分離方法に関する。
支持体上に固定された被研削基材を、支持体から剥離するための技術が、特許文献1及び特許文献2に記載されている。特許文献1及び2に記載の積層体は、支持体、光熱変換層、接合層及び被研削基材が、この順番に積層されて形成されており、支持体側からレーザー光を照射することによって、光熱変換層を変質させ、支持体から被研削機材を剥離する。
特開2004−64040号公報(2004年2月26日公開) 特開2009−155652号公報(2009年7月16日公開)
近年、モバイルパソコン、スマートフォン、電子ペーパー等のポータブルデバイスの普及に伴い、軽くかつ割れないディスプレイのニーズが高まっている。ディスプレイには、従来、ガラス基板が使用されていたが、軽量でかつ割れにくいディスプレイのニーズに応じて、ガラス基板の代わりにフィルム基板が用いられている。
ディスプレイの製造プロセスにおいても、基板を自動搬送するが、フィルム基板は従来のガラス基板よりも薄いため、ガラス基板と同様にフィルム基板を自動搬送するのは困難である。このため、フィルム基板を用いた製造プロセスにおいては、フィルム基板にガラス等のサポートプレートを貼り合わせた積層体を予め作成し、積層体の状態でフィルム基板を自動搬送する。
製造プロセス中は、サポートプレートに貼り合わされたフィルム基板を自動搬送しながら、フィルム基板上に電気回路、表示素子等の構造物を実装する。そして、製造プロセス後に、フィルム基板をサポートプレートから分離する。したがって、製造プロセス中は、フィルム基板とサポートプレートとが強固に接着していることが好ましいが、製造プロセス後には、サポートプレートからフィルム基板を円滑に分離できることが好ましい。
フィルム基板とサポートプレートとを強固に接着した場合、接着材料によっては、フィルム基板上に実装した構造物を破損させることなく、フィルム基板からサポートプレートを分離することは困難である。したがって、製造プロセス中にはフィルム基板とサポートプレートとの強固な接着を実現しつつ、製造プロセス後にはフィルム基板上に実装した素子を破損させることなく分離するという、非常に困難な仮止め技術の開発が求められている。
特許文献1及び2に記載の積層体において、剥離時に支持体側からレーザー光を照射すると、照射したレーザー光が光熱変換層から漏れることがある。そして、その漏れ光がウエハ等の被研削基材に到達し、当該基材に悪影響を及ぼすことがあった。また、このような漏れ光を低減するためには、熱光変換層を厚膜化することが考えられるが、スループット及びコスト面から困難である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、製造プロセス後には光照射により容易に基板と支持体とに分離可能であるとともに、光による基板表面への悪影響を防止した積層体を提供することを主たる目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る積層体は、光透過性の支持体と、前記支持体によって支持される基板と、前記支持体と前記基板との間に設けられており、前記支持体と前記基板とを接着する接着層と、前記支持体と前記接着層との間に設けられており、前記支持体を介して照射される光を吸収することによって変質する分離層とを備え、前記接着層は、前記支持体側から前記基板側へ透過する光の透過量を低減する接着剤組成物により形成されていることを特徴としている。
本発明に係る分離方法は、上記の積層体における前記基板から前記支持体を分離する方法であって、前記支持体を介して前記分離層にレーザー光を照射して、前記分離層を変質させる光照射工程を包含していることを特徴としている。
本発明に係る積層体は、光透過性の支持体と、前記支持体によって支持される基板と、前記支持体と前記基板との間に設けられており、前記支持体と前記基板とを接着する接着層と、前記支持体と前記接着層との間に設けられており、前記支持体を介して照射される光を吸収することによって変質する分離層とを備え、前記接着層は、前記支持体側から前記基板側へ透過する光の透過量を低減する接着剤組成物により形成されているため、製造プロセス後には光照射により容易に基板と支持体とに分離可能であるとともに、光による基板表面への悪影響を防止した積層体を提供できるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る積層体の製造方法、及びサポートプレートの分離方法を示す図である。 サポートプレートの分離工程を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明に係る積層体は、光透過性の支持体と、支持体によって支持される基板と、支持体と基板との間に設けられており、支持体と基板とを接着する接着層と、支持体と接着層との間に設けられており、支持体を介して照射される光を吸収することによって変質する分離層とを備え、接着層は、支持体側から基板側へ透過する光の透過量を低減する接着剤組成物により形成されていることを特徴としている。
〔積層体1〕
本発明に係る積層体の一実施形態について、図1を用いて説明する。図1は本発明の一実施形態に係る積層体の製造方法、及びサポートプレートの分離方法を示す図である。積層体1は、基板11、接着層14、分離層16、及び、サポートプレート(支持体)12をこの順番に積層してなる。また、サポートプレート12と基板11とは、分離層16及び接着層14を介して接着している。
(基板11)
基板11は、サポートプレート12に支持された状態で、薄化、実装等のプロセスに供されるものである。基板11としては、ウエハ基板に限定されず、薄いフィルム基板、フレキシブル基板等の任意の基板を使用することができる。
(サポートプレート12)
サポートプレート12は、基板11を支持する支持体であり、光透過性を有している。そのため、積層体1の外からサポートプレート12に向けて光が照射されたときに、当該光がサポートプレート12を通過して分離層16に到達する。また、サポートプレート12は、必ずしも全ての光を透過させる必要はなく、分離層16に吸収されるべき(所望の波長を有している)光を透過させることができればよい。
サポートプレート12は、基板11を支持するものであり、基板11の薄化、搬送、実装等のプロセス時に、基板11の破損又は変形を防ぐために必要な強度を有していればよい。以上のような観点から、サポートプレート12としては、ガラス、シリコン、アクリルからなるもの等が挙げられる。サポートプレート12がシリコン板である場合には、波長が2μm以上の赤外線を透過させることができる。
(分離層16)
分離層16は、サポートプレート12を介して照射される光を吸収することによって変質する。本明細書において、分離層16が「変質する」とは、分離層16をわずかな外力を受けて破壊され得る状態、又は分離層16と接する層との接着力が低下した状態にさせる現象を意味する。また、分離層16の変質は、吸収した光のエネルギーによる(発熱性又は非発熱性の)分解、架橋、立体配置の変化又は官能基の解離(そして、これらにともなう分離層の硬化、脱ガス、収縮又は膨張)等であり得る。分離層16の変質は、分離層16を構成する材料による光の吸収の結果として生じる。よって、分離層16の変質の種類は、分離層16を構成する材料の種類に応じて変化し得る。
分離層16は、サポートプレート12における、接着層14を介して基板11が貼り合わされる側の表面に設けられている。すなわち、分離層16は、サポートプレート12と接着層14との間に設けられている。
分離層16の厚さは、例えば、0.1〜50μmであることがより好ましく、0.1〜10μmの厚さであることがさらに好ましい。分離層16の厚さが0.1〜50μmの範囲内に収まっていれば、短時間の光の照射及び低エネルギーの光の照射によって、分離層16を所望のように変質させることができる。また、分離層16の厚さは、生産性の観点から1μm以下の範囲内に収まっていることが好ましい。
なお、積層体1において、分離層16とサポートプレート12との間に他の層がさらに形成されていてもよい。この場合、他の層は光を透過する材料から構成されていればよい。これによって、分離層16への光の入射を妨げることなく、積層体1に好ましい性質などを付与する層を、適宜追加することができる。分離層16を構成している材料の種類によって、用い得る光の波長が異なる。よって、他の層を構成する材料は、すべての光を透過させる必要はなく、分離層16を構成する材料を変質させ得る波長の光を透過させることができる材料から適宜選択し得る。
また、分離層16は、光を吸収する構造を有する材料のみから形成されていることが好ましいが、本発明における本質的な特性を損なわない範囲において、光を吸収する構造を有していない材料を添加して、分離層16を形成してもよい。また、分離層16における接着層14に対向する側の面が平坦である(凹凸が形成されていない)ことが好ましく、これにより、分離層16の形成が容易に行なえ、且つ貼り付けにおいても均一に貼り付けることが可能となる。
分離層16は、以下に示すような分離層16を構成する材料を予めフィルム状に形成したものをサポートプレート12に貼り合わせて用いてもよいし、サポートプレート12上に分離層16を構成する材料を塗布してフィルム状に固化したものを用いてもよい。サポートプレート12上に分離層16を構成する材料を塗布する方法は、分離層16を構成する材料の種類に応じて、従来公知の方法から適宜選択することができる。
分離層16は、レーザーから照射される光を吸収することによって変質するものであってもよい。すなわち、分離層16を変質させるために分離層16に照射される光は、レーザーから照射されたものであってもよい。分離層16に照射する光を発射するレーザーの例としては、YAGレーザー、リビーレーザー、ガラスレーザー、YVOレーザー、LDレーザー、ファイバーレーザー等の固体レーザー、色素レーザー等の液体レーザー、COレーザー、エキシマレーザー、Arレーザー、He−Neレーザー等の気体レーザー、半導体レーザー、自由電子レーザー等のレーザー光、又は、非レーザー光等が挙げられる。分離層16に照射する光を発射するレーザーは、分離層16を構成している材料に応じて適宜選択することが可能であり、分離層16を構成する材料を変質させ得る波長の光を照射するレーザーを選択すればよい。
<光吸収性を有している構造をその繰返し単位に含んでいる重合体>
分離層16は、光吸収性を有している構造をその繰返し単位に含んでいる重合体を含有していてもよい。当該重合体は、光の照射を受けて変質する。当該重合体の変質は、上記構造が照射された光を吸収することによって生じる。分離層16は、重合体の変質の結果として、光の照射を受ける前の強度又は接着性を失っている。よって、わずかな外力を加える(例えば、サポートプレート12を持ち上げるなど)ことによって、分離層16が破壊されて、サポートプレート12と基板11とを容易に分離することができる。
光吸収性を有している上記構造は、光を吸収して、繰返し単位として当該構造を含んでいる重合体を変質させる化学構造である。当該構造は、例えば、置換もしくは非置換のベンゼン環、縮合環又は複素環からなる共役π電子系を含んでいる原子団である。より詳細には、当該構造は、カルド構造、又は上記重合体の側鎖に存在するベンゾフェノン構造、ジフェニルスルフォキシド構造、ジフェニルスルホン構造(ビスフェニルスルホン構造)、ジフェニル構造もしくはジフェニルアミン構造であり得る。
上記構造が上記重合体の側鎖に存在する場合、当該構造は以下の式によって表され得る。
Figure 0005875850
式中、Rはそれぞれ独立して、アルキル基、アリール基、ハロゲン、水酸基、ケトン基、スルホキシド基、スルホン基又はN(R)(R)であり(ここで、R及びRはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である)、Zは、存在しないか、又はCO−、−SO−、−SO−もしくは−NH−であり、nは0又は1〜5の整数である。
また、上記重合体は、例えば、以下の式のうち、(a)〜(d)のいずれかによって表される繰返し単位を含んでいるか、(e)によって表されるか、又は(f)の構造をその主鎖に含んでいる。
Figure 0005875850
式中、lは1以上の整数であり、mは0又は1〜2の整数であり、Xは、(a)〜(e)において上記の“化1”に示した式のいずれかであり、(f)において上記の“化1”に示した式のいずれかであるか、又は存在せず、Y及びYはそれぞれ独立して、−CO−又はSO−である。lは好ましくは10以下の整数である。
上記の“化1”に示されるベンゼン環、縮合環及び複素環の例としては、フェニル、置換フェニル、ベンジル、置換ベンジル、ナフタレン、置換ナフタレン、アントラセン、置換アントラセン、アントラキノン、置換アントラキノン、アクリジン、置換アクリジン、アゾベンゼン、置換アゾベンゼン、フルオリム、置換フルオリム、フルオリモン、置換フルオリモン、カルバゾール、置換カルバゾール、N−アルキルカルバゾール、ジベンゾフラン、置換ジベンゾフラン、フェナンスレン、置換フェナンスレン、ピレン及び置換ピレンが挙げられる。例示した置換基が置換を有している場合、その置換基は、例えば、アルキル、アリール、ハロゲン原子、アルコキシ、ニトロ、アルデヒド、シアノ、アミド、ジアルキルアミノ、スルホンアミド、イミド、カルボン酸、カルボン酸エステル、スルホン酸、スルホン酸エステル、アルキルアミノ及びアリールアミノから選択される。
上記の“化1”に示される置換基のうち、フェニル基を2つ有している5番目の置換基であって、Zが−SO−である場合の例としては、ビス(2,4‐ジヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,4‐ジヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,5‐ジヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,6‐ジヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4‐ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3‐ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(2‐ヒドロキシフェニル)スルホン、及びビス(3,5‐ジメチル‐4‐ヒドロキシフェニル)スルホンなどが挙げられる。
上記の“化1”に示される置換基のうち、フェニル基を2つ有している5番目の置換基であって、Zが−SO−である場合の例としては、ビス(2,3‐ジヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(5‐クロロ‐2,3‐ジヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(2,4‐ジヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(2,4‐ジヒドロキシ‐6‐メチルフェニル)スルホキシド、ビス(5‐クロロ‐2,4‐ジヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(2,5‐ジヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(3,4‐ジヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(3,5‐ジヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(2,3,4‐トリヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(2,3,4‐トリヒドロキシ‐6‐メチルフェニル)‐スルホキシド、ビス(5‐クロロ‐2,3,4‐トリヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(2,4,6‐トリヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(5‐クロロ‐2,4,6‐トリヒドロキシフェニル)スルホキシドなどが挙げられる。
上記の“化1”に示される置換基のうち、フェニル基を2つ有している5番目の置換基であって、Zが−C(=O)−である場合の例としては、2,4‐ジヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4‐トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’‐テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,5,6’‐テトラヒドロキシベンゾフェノン、2‐ヒドロキシ‐4‐メトキシベンゾフェノン、2‐ヒドロキシ‐4‐オクトキシベンゾフェノン、2‐ヒドロキシ‐4‐ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’‐ジヒドロキシ‐4‐メトキシベンゾフェノン、2,6‐ジヒドロキシ‐4‐メトキシベンゾフェノン、2,2’‐ジヒドロキシ‐4,4’‐ジメトキシベンゾフェノン、4‐アミノ‐2’‐ヒドロキシベンゾフェノン、4‐ジメチルアミノ‐2’‐ヒドロキシベンゾフェノン、4‐ジエチルアミノ‐2’‐ヒドロキシベンゾフェノン、4‐ジメチルアミノ‐4’‐メトキシ‐2’‐ヒドロキシベンゾフェノン、4‐ジメチルアミノ‐2’,4’‐ジヒドロキシベンゾフェノン、及び4‐ジメチルアミノ‐3’,4’‐ジヒドロキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
上記構造が上記重合体の側鎖に存在している場合、上記構造を含んでいる繰返し単位の、上記重合体に占める割合は、分離層16の光の透過率が0.001〜10%になる範囲にある。当該割合がこのような範囲に収まるように重合体が調製されていれば、分離層16が十分に光を吸収して、確実かつ迅速に変質し得る。すなわち、積層体1からのサポートプレート12の除去が容易であり、当該除去に必要な光の照射時間を短縮させることができる。
上記構造は、その種類の選択によって、所望の範囲の波長を有している光を吸収することができる。例えば、上記構造が吸収可能な光の波長は、100〜2000nmであることがより好ましい。この範囲のうち、上記構造が吸収可能な光の波長は、より短波長側であり、例えば、100〜500nmである。例えば、上記構造は、好ましくは約300〜370nmの波長を有している紫外光を吸収することによって、当該構造を含んでいる重合体を変質させ得る。
上記構造が吸収可能な光は、例えば、高圧水銀ランプ(波長:254nm〜436nm)、KrFエキシマレーザー(波長:248nm)、ArFエキシマレーザー(波長:193nm)、Fエキシマレーザー(波長:157nm)、XeClレーザー(308nm)、XeFレーザー(波長:351nm)もしくは固体UVレーザー(波長:355nm)から発せられる光、又はg線(波長:436nm)、h線(波長:405nm)もしくはi線(波長:365nm)などである。
上述した分離層16は、繰り返し単位として上記構造を含んでいる重合体を含有しているが、分離層16はさらに、上記重合体以外の成分を含み得る。当該成分としては、フィラー、可塑剤、及びサポートプレート12の剥離性を向上し得る成分などが挙げられる。これらの成分は、上記構造による光の吸収、及び重合体の変質を妨げないか、又は促進する、従来公知の物質又は材料から適宜選択される。
<無機物>
分離層16は、無機物からなっていてもよい。分離層16は、無機物によって構成されることにより、光を吸収することによって変質するようになっており、その結果として、光の照射を受ける前の強度又は接着性を失う。よって、わずかな外力を加える(例えば、サポートプレート12を持ち上げる等)ことによって、分離層16が破壊されて、サポートプレート12と基板11とを容易に分離することができる。
上記無機物は、光を吸収することによって変質する構成であればよく、例えば、金属、金属化合物及びカーボンからなる群より選択される1種類以上の無機物を好適に用いることができる。金属化合物とは、金属原子を含む化合物を指し、例えば、金属酸化物、金属窒化物であり得る。このような無機物の例示としては、これに限定されるものではないが、金、銀、銅、鉄、ニッケル、アルミニウム、チタン、クロム、SiO、SiN、Si、TiN、及びカーボンからなる群より選ばれる1種類以上の無機物が挙げられる。なお、カーボンとは炭素の同素体も含まれ得る概念であり、例えば、ダイヤモンド、フラーレン、ダイヤモンドライクカーボン、カーボンナノチューブ等であり得る。
上記無機物は、その種類によって固有の範囲の波長を有する光を吸収する。分離層16に用いた無機物が吸収する範囲の波長の光を分離層に照射することにより、上記無機物を好適に変質させ得る。
無機物からなる分離層16に照射する光としては、上記無機物が吸収可能な波長に応じて、例えば、YAGレーザー、リビーレーザー、ガラスレーザー、YVOレーザー、LDレーザー、ファイバーレーザー等の固体レーザー、色素レーザー等の液体レーザー、COレーザー、エキシマレーザー、Arレーザー、He−Neレーザー等の気体レーザー、半導体レーザー、自由電子レーザー等のレーザー光、又は、非レーザー光を適宜用いればよい。
無機物からなる分離層16は、例えばスパッタ、化学蒸着(CVD)、メッキ、プラズマCVD、スピンコート等の公知の技術により、サポートプレート12上に形成され得る。無機物からなる分離層16の厚さは特に限定されず、使用する光を十分に吸収し得る膜厚であればよいが、例えば、0.1〜10μmの膜厚とすることがより好ましい。また、分離層16を構成する無機物からなる無機膜(例えば、金属膜)の両面又は片面に予め接着剤を塗布し、サポートプレート12及び基板11に貼り付けてもよい。
なお、分離層16として金属膜を使用する場合には、分離層16の膜質、レーザー光源の種類、レーザー出力等の条件によっては、レーザーの反射や膜への帯電等が起こり得る。そのため、反射防止膜や帯電防止膜を分離層16の上下又はそのどちらか一方に設けることで、それらの対策をとることが好ましい。
<赤外線吸収性の構造を有する化合物>
分離層16は、赤外線吸収性の構造を有する化合物によって形成されていてもよい。当該化合物は、赤外線を吸収することにより変質する。分離層16は、化合物の変質の結果として、赤外線の照射を受ける前の強度又は接着性を失っている。よって、わずかな外力を加える(例えば、サポートプレートを持ち上げるなど)ことによって、分離層16が破壊されて、サポートプレート12と基板11とを容易に分離することができる。
赤外線吸収性を有している構造又は赤外線吸収性を有している構造を含む化合物としては、例えば、アルカン、アルケン(ビニル、トランス、シス、ビニリデン、三置換、四置換、共役、クムレン、環式)、アルキン(一置換、二置換)、単環式芳香族(ベンゼン、一置換、二置換、三置換)、アルコール及びフェノール類(自由OH、分子内水素結合、分子間水素結合、飽和第二級、飽和第三級、不飽和第二級、不飽和第三級)、アセタール、ケタール、脂肪族エーテル、芳香族エーテル、ビニルエーテル、オキシラン環エーテル、過酸化物エーテル、ケトン、ジアルキルカルボニル、芳香族カルボニル、1,3−ジケトンのエノール、o−ヒドロキシアリールケトン、ジアルキルアルデヒド、芳香族アルデヒド、カルボン酸(二量体、カルボン酸アニオン)、ギ酸エステル、酢酸エステル、共役エステル、非共役エステル、芳香族エステル、ラクトン(β−、γ−、δ−)、脂肪族酸塩化物、芳香族酸塩化物、酸無水物(共役、非共役、環式、非環式)、第一級アミド、第二級アミド、ラクタム、第一級アミン(脂肪族、芳香族)、第二級アミン(脂肪族、芳香族)、第三級アミン(脂肪族、芳香族)、第一級アミン塩、第二級アミン塩、第三級アミン塩、アンモニウムイオン、脂肪族ニトリル、芳香族ニトリル、カルボジイミド、脂肪族イソニトリル、芳香族イソニトリル、イソシアン酸エステル、チオシアン酸エステル、脂肪族イソチオシアン酸エステル、芳香族イソチオシアン酸エステル、脂肪族ニトロ化合物、芳香族ニトロ化合物、ニトロアミン、ニトロソアミン、硝酸エステル、亜硝酸エステル、ニトロソ結合(脂肪族、芳香族、単量体、二量体)、メルカプタン及びチオフェノール及びチオール酸などの硫黄化合物、チオカルボニル基、スルホキシド、スルホン、塩化スルホニル、第一級スルホンアミド、第二級スルホンアミド、硫酸エステル、炭素−ハロゲン結合、Si−A結合(Aは、H、C、O又はハロゲン)、P−A結合(Aは、H、C又はO)、又はTi−O結合であり得る。
上記炭素−ハロゲン結合を含む構造としては、例えば、−CHCl、−CHBr、−CHI、−CF−、−CF、−CH=CF、−CF=CF、フッ化アリール、及び塩化アリールなどが挙げられる。
上記Si−A1結合を含む構造としては、SiH、SiH、SiH、Si−CH、Si−CH−、Si−C、SiO脂肪族、Si−OCH、Si−OCHCH、Si−OC、Si−O−Si、Si−OH、SiF、SiF、及びSiFなどが挙げられる。Si−A1結合を含む構造としては、特に、シロキサン骨格及びシルセスキオキサン骨格を形成していることが好ましい。
上記P−A結合を含む構造としては、PH、PH、P−CH、P−CH−、P−C、A −P−O(Aは脂肪族又は芳香族)、(AO)−P−O(Aはアルキル)、P−OCH、P−OCHCH、P−OC、P−O−P、P−OH、及びO=P−OHなどが挙げられる。
上記構造は、その種類の選択によって、所望の範囲の波長を有している赤外線を吸収することができる。例えば、上記構造が吸収可能な赤外線の波長は、例えば1μm〜20μmの範囲内であり、2μm〜15μmの範囲内をより好適に吸収できる。さらに、上記構造がSi−O結合、Si−C結合及びTi−O結合である場合には、9μm〜11μmの範囲内であり得る。なお、各構造が吸収できる赤外線の波長は当業者であれば容易に理解することができる。例えば、各構造における吸収帯として、非特許文献:SILVERSTEIN・BASSLER・MORRILL著「有機化合物のスペクトルによる同定法(第5版)−MS、IR、NMR、UVの併用−」(1992年発行)第146頁〜第151頁の記載を参照することができる。
分離層16の形成に用いられる、赤外線吸収性の構造を有する化合物としては、上述のような構造を有している化合物のうち、塗布のために溶媒に溶解でき、固化されて固層を形成できるものであれば、特に限定されるものではない。しかしながら、分離層16における化合物を効果的に変質させ、サポートプレート12と基板11との分離を容易にするには、分離層16における赤外線の吸収が大きいこと、すなわち、分離層16に赤外線を照射した際の赤外線の透過率が低いことが好ましい。具体的には、分離層16における赤外線の透過率が90%より低いことが好ましく、赤外線の透過率が80%より低いことがより好ましい。
一例を挙げて説明すれば、シロキサン骨格を有する化合物としては、例えば、下記式(1)で表される繰り返し単位及び下記式(2)で表される繰り返し単位の共重合体である樹脂、あるいは下記式(1)で表される繰り返し単位及びアクリル系化合物由来の繰り返し単位の共重合体である樹脂を用いることができる。
Figure 0005875850
(式(2)中、Rは、水素、炭素数10以下のアルキル基、炭素数10以下のアルコキシ基である)
中でも、シロキサン骨格を有する化合物としては、上記式(1)で表される繰り返し単位及び下記式(3)で表される繰り返し単位の共重合体であるtert−ブチルスチレン(TBST)−ジメチルシロキサン共重合体がより好ましく、上記式(1)で表される繰り返し単位及び下記式(3)で表される繰り返し単位を1:1で含む、TBST−ジメチルシロキサン共重合体がさらに好ましい。
Figure 0005875850
また、シルセスキオキサン骨格を有する化合物としては、例えば、下記式(4)で表される繰り返し単位及び下記式(5)で表される繰り返し単位の共重合体である樹脂を用いることができる。
Figure 0005875850
(式(4)中、Rは、水素又は炭素数1以上、10以下のアルキル基であり、式(5)中、Rは、炭素数1以上、10以下のアルキル基、又はフェニル基である)
シルセスキオキサン骨格を有する化合物としては、このほかにも、特許文献3:特開2007−258663号公報(2007年10月4日公開)、特許文献4:特開2010−120901号公報(2010年6月3日公開)、特許文献5:特開2009−263316号公報(2009年11月12日公開)及び特許文献6:特開2009−263596号公報(2009年11月12日公開)において開示されている各シルセスキオキサン樹脂を好適に利用できる。
中でも、シルセスキオキサン骨格を有する化合物としては、下記式(6)で表される繰り返し単位及び下記式(7)で表される繰り返し単位の共重合体がより好ましく、下記式(6)で表される繰り返し単位及び下記式(7)で表される繰り返し単位を7:3で含む共重合体がさらに好ましい。
Figure 0005875850
シルセスキオキサン骨格を有する重合体としては、ランダム構造、ラダー構造、及び籠型構造があり得るが、何れの構造であってもよい。
また、Ti−O結合を含む化合物としては、例えば、(i)テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタン、及びチタニウム−i−プロポキシオクチレングリコレートなどのアルコキシチタン、(ii)ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナト)チタン、及びプロパンジオキシチタンビス(エチルアセトアセテート)などのキレートチタン、(iii)i−CO−[−Ti(O−i−C−O−]−i−C、及びn−CO−[−Ti(O−n−C−O−]−n−Cなどのチタンポリマー、(iv)トリ−n−ブトキシチタンモノステアレート、チタニウムステアレート、ジ−i−プロポキシチタンジイソステアレート、及び(2−n−ブトキシカルボニルベンゾイルオキシ)トリブトキシチタンなどのアシレートチタン、(v)ジ−n−ブトキシ・ビス(トリエタノールアミナト)チタンなどの水溶性チタン化合物などが挙げられる。
中でも、Ti−O結合を含む化合物としては、ジ−n−ブトキシ・ビス(トリエタノールアミナト)チタン(Ti(OC[OCN(COH))が好ましい。
上述した分離層16は、赤外線吸収性の構造を有する化合物を含有しているが、分離層16はさらに、上記化合物以外の成分を含み得る。当該成分としては、フィラー、可塑剤、及びサポートプレート12の剥離性を向上し得る成分などが挙げられる。これらの成分は、上記構造による赤外線の吸収、及び化合物の変質を妨げないか、又は促進する、従来公知の物質又は材料から適宜選択される。
<フルオロカーボン>
分離層16は、フルオロカーボンからなっていてもよい。分離層16は、フルオロカーボンによって構成されることにより、光を吸収することによって変質するようになっており、その結果として、光の照射を受ける前の強度又は接着性を失う。よって、わずかな外力を加える(例えば、サポートプレート12を持ち上げるなど)ことによって、分離層16が破壊されて、サポートプレート12と基板11とを容易に分離することができる。
また、一つの観点からいえば、分離層16を構成するフルオロカーボンは、プラズマCVD法によって好適に成膜され得る。なお、フルオロカーボンは、C(パーフルオロカーボン)及びC(x、y及びzは自然数)を含み、これらに限定されないが、例えば、CHF、CH、C、C、CF、C、C等で有り得る。また、分離層16を構成するために用いるフルオロカーボンに対して、必要に応じて窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス、酸素、アルカン、アルケンなどの炭化水素、及び、二酸化炭素、水素を添加してもよい。また、これらのガスを複数混合して用いてもよい(フルオロカーボン、水素、窒素の混合ガス等)。また、分離層16は、単一種のフルオロカーボンから構成されていてもよいし、2種類以上のフルオロカーボンから構成されていてもよい。
フルオロカーボンは、その種類によって固有の範囲の波長を有する光を吸収する。分離層16に用いたフルオロカーボンが吸収する範囲の波長の光を分離層に照射することにより、フルオロカーボンを好適に変質させ得る。なお、分離層16における光の吸収率は80%以上であることが好ましい。
分離層16に照射する光としては、フルオロカーボンが吸収可能な波長に応じて、例えば、YAGレーザー、リビーレーザー、ガラスレーザー、YVOレーザー、LDレーザー、ファイバーレーザー等の固体レーザー、色素レーザー等の液体レーザー、COレーザー、エキシマレーザー、Arレーザー、He−Neレーザー等の気体レーザー、半導体レーザー、自由電子レーザー等のレーザー光、又は、非レーザー光を適宜用いればよい。フルオロカーボンを変質させ得る波長としては、これに限定されるものではないが、例えば、600nm以下の範囲のものを用いることができる。
<赤外線吸収物質>
分離層16は、赤外線吸収物質を含有していてもよい。分離層16は、赤外線吸収物質を含有して構成されることにより、光を吸収することによって変質するようになっており、その結果として、光の照射を受ける前の強度又は接着性を失う。よって、わずかな外力を加える(例えば、サポートプレート12を持ち上げる等)ことによって、分離層16が破壊されて、サポートプレート12と基板11とを容易に分離することができる。
赤外線吸収物質は、赤外線を吸収することによって変質する構成であればよく、例えば、カーボンブラック、鉄粒子、又はアルミニウム粒子を好適に用いることができる。赤外線吸収物質は、その種類によって固有の範囲の波長を有する光を吸収する。分離層16に用いた赤外線吸収物質が吸収する範囲の波長の光を分離層16に照射することにより、赤外線吸収物質を好適に変質させ得る。
(接着層14)
サポートプレート12から基板11を剥離するために、サポートプレート12側から光照射を行なう際、分離層16から光が漏れることがある。例えば、分離層16を変質させるために必要な照射量以上の光を照射した場合には、照射された光の一部が分離層16において吸収されず、分離層16から漏れるおそれがある。そのため、漏れた光が、基板11に到達してしまい、基板11自体又は基板11に形成されている保護すべき微細構造が悪影響を受けてしまうことがある。
本実施形態に係る積層体1においては、接着層14を、サポートプレート12側から基板11側へ透過する光の透過量を低減する接着剤組成物により形成されている。したがって、上述した漏れ光を接着層14において吸収又は分散させ、基板11に到達させるのを防ぐ。
接着層14を形成する接着剤組成物は、接着材料と、当該接着材料に非相溶である非相溶性ポリマー、光吸収剤及び光分散剤のうちの少なくとも1つとを含んでいることが好ましい。これにより、サポートプレート12側からの光を接着層14において吸収、分散、及び散乱させることができるので、基板11に光が到達せず、基板11自体及び基板に実装された素子等を保護することができる。
なお、接着層14は、基板11をサポートプレート12に接着固定すると同時に、基板11の表面を覆って保護する構成である。よって、接着層14は、基板11の加工又は搬送の際に、サポートプレート12に対する基板11の固定、及び基板11の保護すべき面の被覆を維持する接着性及び強度を有している必要がある。一方で、製造プロセス後などサポートプレート12に対する基板11の固定が不要になったときに、基板11から容易に剥離又は除去され得る必要がある。
したがって、接着層14は、通常は強固な接着性を有し、何らかの処理によって接着性が低下するか、又は特定の溶剤に対する可溶性を有する接着材料を含むことが好ましい。
接着層14の厚さは、例えば、1〜150μmであることがより好ましく、10〜100μmであることがさらに好ましい。
〔接着材料〕
上記接着材料として、例えばアクリル系、ノボラック系、ナフトキサン系、炭化水素系、ポリイミド系等の、当該分野において公知の種々の接着材料が、本発明に係る接着層14を構成する接着材料として使用可能である。以下では、本実施の形態における接着材料が含有する樹脂等の組成について説明する。
接着材料としては、接着性を備えたものであれば特に限定されないが、例えば、炭化水素樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、マレイミド系樹脂等、又はこれらの組み合わせたものなどが挙げられる。
<炭化水素樹脂>
炭化水素樹脂は、炭化水素骨格を有し、単量体組成物を重合してなる樹脂である。炭化水素樹脂として、シクロオレフィン系ポリマー(以下、「樹脂(A)」ということがある)、ならびに、テルペン樹脂、ロジン系樹脂及び石油樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂(以下、「樹脂(B)」ということがある)等が挙げられるが、これに限定されない。
樹脂(A)としては、シクロオレフィン系モノマーを含む単量体成分を重合してなる樹脂であってもよい。具体的には、シクロオレフィン系モノマーを含む単量体成分の開環(共)重合体、シクロオレフィン系モノマーを含む単量体成分を付加(共)重合させた重合体等が挙げられる。
樹脂(A)を構成する単量体成分に含まれる前記シクロオレフィン系モノマーとしては、例えば、ノルボルネン、ノルボルナジエンなどの二環体、ジシクロペンタジエン、ジヒドロキシペンタジエンなどの三環体、テトラシクロドデセンなどの四環体、シクロペンタジエン三量体などの五環体、テトラシクロペンタジエンなどの七環体、又はこれら多環体のアルキル(メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)置換体、アルケニル(ビニルなど)置換体、アルキリデン(エチリデンなど)置換体、アリール(フェニル、トリル、ナフチルなど)置換体等が挙げられる。これらの中でも特に、ノルボルネン、テトラシクロドデセン、又はこれらのアルキル置換体からなる群より選ばれるノルボルネン系モノマーが好ましい。
樹脂(A)を構成する単量体成分は、上述したシクロオレフィン系モノマーと共重合可能な他のモノマーを含有していてもよく、例えば、アルケンモノマーを含有することが好ましい。アルケンモノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ヘキセン、α−オレフィンなどが挙げられる。アルケンモノマーは、直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよい。
また、樹脂(A)を構成する単量体成分として、シクロオレフィンモノマーを含有することが、高耐熱性(低い熱分解、熱重量減少性)の観点から好ましい。樹脂(A)を構成する単量体成分全体に対するシクロオレフィンモノマーの割合は、5モル%以上であることが好ましく、10モル%以上であることがより好ましく、20モル%以上であることがさらに好ましい。また、樹脂(A)を構成する単量体成分全体に対するシクロオレフィンモノマーの割合は、特に限定されないが、溶解性及び溶液での経時安定性の観点からは80モル%以下であることが好ましく、70モル%以下であることがより好ましい。
また、樹脂(A)を構成する単量体成分として、直鎖状又は分岐鎖状のアルケンモノマーを含有してもよい。樹脂(A)を構成する単量体成分全体に対するアルケンモノマーの割合は、溶解性及び柔軟性の観点からは10〜90モル%であることが好ましく、20〜85モル%であることがより好ましく、30〜80モル%であることがさらに好ましい。
なお、樹脂(A)は、例えば、シクロオレフィン系モノマーとアルケンモノマーとからなる単量体成分を重合させてなる樹脂のように、極性基を有していない樹脂であることが、高温下でのガスの発生を抑制するうえで好ましい。
単量体成分を重合する際の重合方法や重合条件等については、特に制限はなく、常法に従い適宜設定すればよい。
樹脂(A)として用いることのできる市販品としては、例えば、ポリプラスチックス社製の「TOPAS」、三井化学社製の「APEL」、日本ゼオン社製の「ZEONOR」及び「ZEONEX」、JSR社製の「ARTON」などが挙げられる。
樹脂(A)のガラス転移点(Tg)は、60℃以上であることが好ましく、70℃以上であることが特に好ましい。樹脂(A)のガラス転移点が60℃以上であると、接着剤積層体が高温環境に曝されたときに接着剤層の軟化をさらに抑制することができる。
樹脂(B)は、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂及び石油樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂である。具体的には、テルペン系樹脂としては、例えば、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、水添テルペンフェノール樹脂等が挙げられる。ロジン系樹脂としては、例えば、ロジン、ロジンエステル、水添ロジン、水添ロジンエステル、重合ロジン、重合ロジンエステル、変性ロジン等が挙げられる。石油樹脂としては、例えば、脂肪族又は芳香族石油樹脂、水添石油樹脂、変性石油樹脂、脂環族石油樹脂、クマロン・インデン石油樹脂等が挙げられる。これらの中でも、水添テルペン樹脂、水添石油樹脂が好ましい。
樹脂(B)の軟化点は特に限定されないが、80〜160℃であることが好ましい。樹脂(B)の軟化点が80℃以上であると、接着剤積層体が高温環境に曝されたときに軟化することを抑制することができ、接着不良を生じない。一方、樹脂(B)の軟化点が160℃以下であると、接着剤積層体を剥離する際の剥離速度が良好なものとなる。
樹脂(B)の分子量は特に限定されないが、300〜3000であることが好ましい。樹脂(B)の分子量が300以上であると、耐熱性が充分なものとなり、高温環境下において脱ガス量が少なくなる。一方、樹脂(B)の分子量が3000以下であると、接着剤積層体を剥離する際の剥離速度が良好なものとなる。なお、本実施形態における樹脂(B)の分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算の分子量を意味するものである。
なお、樹脂として、樹脂(A)と樹脂(B)とを混合したものを用いてもよい。混合することにより、耐熱性及び剥離速度が良好なものとなる。例えば、樹脂(A)と樹脂(B)との混合割合としては、(A):(B)=80:20〜55:45(質量比)であることが、剥離速度、高温環境時の熱耐性、及び柔軟性に優れるので好ましい。
<アクリル−スチレン系樹脂>
アクリル−スチレン系樹脂としては、例えば、スチレン又はスチレンの誘導体と、(メタ)アクリル酸エステル等とを単量体として用いて重合した樹脂が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、鎖式構造からなる(メタ)アクリル酸アルキルエステル、脂肪族環を有する(メタ)アクリル酸エステル、芳香族環を有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。鎖式構造からなる(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、炭素数15〜20のアルキル基を有するアクリル系長鎖アルキルエステル、炭素数1〜14のアルキル基を有するアクリル系アルキルエステル等が挙げられる。アクリル系長鎖アルキルエステルとしては、アルキル基がn−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基等であるアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステルが挙げられる。なお、当該アルキル基は、分岐状であってもよい。
炭素数1〜14のアルキル基を有するアクリル系アルキルエステルとしては、既存のアクリル系接着剤に用いられている公知のアクリル系アルキルエステルが挙げられる。例えば、アルキル基が、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基、ドデシル基、ラウリル基、トリデシル基等からなるアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステルが挙げられる。
脂肪族環を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、テトラシクロドデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等が挙げられるが、イソボルニルメタアクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートがより好ましい。
芳香族環を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、特に限定されるものではないが、芳香族環としては、例えばフェニル基、ベンジル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェノキシメチル基、フェノキシエチル基等が挙げられる。また、芳香族環は、炭素数1〜5の鎖状又は分岐状のアルキル基を有していてもよい。具体的には、フェノキシエチルアクリレートが好ましい。
<マレイミド系樹脂>
マレイミド系樹脂としては、例えば、単量体として、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−n−プロピルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−n−ブチルマレイミド、N−イソブチルマレイミド、N−sec−ブチルマレイミド、N−tert−ブチルマレイミド、N−n−ペンチルマレイミド、N−n−ヘキシルマレイミド、N−n−へプチルマレイミド、N−n−オクチルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−ステアリルマレイミドなどのアルキル基を有するマレイミド、N−シクロプロピルマレイミド、N−シクロブチルマレイミド、N−シクロペンチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−シクロヘプチルマレイミド、N−シクロオクチルマレイミド等の脂肪族炭化水素基を有するマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−m−メチルフェニルマレイミド、N−o−メチルフェニルマレイミド、N−p−メチルフェニルマレイミド等のアリール基を有する芳香族マレイミド等を重合して得られた樹脂が挙げられる。
例えば、下記式(8)で表される繰り返し単位及び下記式(9)で表される繰り返し単位の共重合体であるシクロオレフィンコポリマーを接着成分の樹脂として用いることができる。
Figure 0005875850
(式(9)中、nは0又は1〜3の整数である。)
なお、光硬化性樹脂(例えば、UV硬化性樹脂)以外の樹脂を用いて接着層14を形成することが好ましい。これは、光硬化性樹脂が、接着層14の剥離又は除去の後に、基板11の微小な凹凸の周辺に残渣として残ってしまう場合があり得るからである。特に、特定の溶剤に溶解する接着剤が接着層14を構成する材料として好ましい。これは、基板11に物理的な力を加えることなく、接着層14を溶剤に溶解させることによって除去可能なためである。接着層14の除去に際して、強度が低下した基板11からでさえ、基板11を破損させたり、変形させたりせずに、容易に接着層14を除去することができる。
上述した分離層、接着層を形成する際の希釈溶剤として、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、メチルオクタン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン等の直鎖状の炭化水素、炭素数3〜15の分岐状の炭化水素、p−メンタン、o−メンタン、m−メンタン、ジフェニルメンタン、1,4−テルピン、1,8−テルピン、ボルナン、ノルボルナン、ピナン、ツジャン、カラン、ロンギホレン、ゲラニオール、ネロール、リナロール、シトラール、シトロネロール、メントール、イソメントール、ネオメントール、α−テルピネオール、β−テルピネオール、γ−テルピネオール、テルピネン−1−オール、テルピネン−4−オール、ジヒドロターピニルアセテート、1,4−シネオール、1,8−シネオール、ボルネオール、カルボン、ヨノン、ツヨン、カンファー、d−リモネン、l−リモネン、ジペンテン等のテルペン系溶剤;γ−ブチロラクトン等のラクトン類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン(CH)、メチル−n−ペンチルケトン、メチルイソペンチルケトン、2−ヘプタノン等のケトン類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の多価アルコール類;エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、又はジプロピレングリコールモノアセテート等のエステル結合を有する化合物、前記多価アルコール類又は前記エステル結合を有する化合物のモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル等のモノアルキルエーテル又はモノフェニルエーテル等のエーテル結合を有する化合物等の多価アルコール類の誘導体(これらの中では、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)が好ましい);ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル(E
L)、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテート、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等のエステル類;アニソール、エチルベンジルエーテル、クレジルメチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、フェネトール、ブチルフェニルエーテル等の芳香族系有機溶剤等を挙げることができる。
次に、接着材料とともに接着剤組成物に含まれている光吸収剤、光分散剤及び当該接着材料に非相溶である非相溶性ポリマーについて説明する。
〔光吸収剤〕
光吸収剤は、接着剤組成物に含有させるものであり、レーザー光等の光を吸収する性質を有するものである。これにより、当該接着剤組成物により形成された接着層14は、分離層16から漏れた光を吸収することができる。よって、サポートプレート12側から基板11側へ透過する光の透過量を低減することができ、漏れた光が基板11上に悪影響を及ぼすことを防止することができる。
光吸収剤としては、照射される光を吸収することができる限り、特に限定されないが、例えば、有機物から形成された有機光吸収剤が好ましい。有機光吸収剤としては、例えば、着色剤(染料、顔料)等が挙げられる。なお、光吸収剤として染料又は顔料を使用する場合には、400〜600nmの光を吸収するものを使用することが好ましい。染料としては、C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレンジ2、C.I.ピグメントオレンジ5、C.I.ピグメントオレンジ22、C.I.ピグメントオレンジ24、C.I.ピグメントオレンジ148、C.I.ピグメントオレンジ38、C.I.ピグメントオレンジ17、C.I.ピグメントオレンジ62、C.I.ピグメントオレンジ15、C.I.ピグメントオレンジ16、C.I.ピグメントオレンジ44、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ34、C.I.ピグメントオレンジ61、C.I.ピグメントオレンジ66、C.I.ピグメントオレンジ69、C.I.ピグメントオレンジ65、C.I.ピグメントオレンジ68、C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド8:2、C.I.ピグメントレッド200、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド8、C.I.ピグメントレッド13、C.I.ピグメントレッド23、C.I.ピグメントレッド223、C.I.ピグメントレッド212、C.I.ピグメントレッド213、C.I.ピグメントレッド222、C.I.ピグメントレッド238、C.I.ピグメントレッド245、C.I.ピグメントレッド49:2、C.I.ピグメントレッド175、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド214、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド221、C.I.ピグメントレッド190、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド88、C.I.ピグメントレッド181、C.I.ソルベントイエロー19、C.I.ソルベントイエロー44、C.I.ソルベントイエロー77、C.I.ソルベントイエロー79、C.I.ソルベントイエロー81、C.I.ソルベントイエロー82、C.I.ソルベントイエロー93、C.I.ソルベントイエロー98、C.I.ソルベントイエロー103、C.I.ソルベントイエロー104、C.I.ソルベントイエロー112、C.I.ソルベントイエロー162等が挙げられる。また、顔料としては、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185等が挙げられる。また、上記染料及び顔料の混合物を用いてもよい。
また、その他の染料又は顔料としては、オリエント化学工業株式会社製のValifast Yellow 4120、Valifast Yellow 3150、Valifast Yellow 3108、Valifast Yellow 2310N、Valifast Yellow 1101、Valifast Red 3320、Valifast Red 3304、Valifast Red 1306、Valifast Blue 2610、Valifast Blue 2606、Valifast Blue 1603、Oil Yellow GG−S、Oil Yellow 3G、Oil Yellow 129、Oil Yellow 107、Oil Yellow 105、Oil Scarlet 308、Oil Red RR、Oil Red OG、Oil Red 5B、Oil Pink 312、Oil Blue BOS、Oil Blue 613、Oil Blue 2N、Oil Black BY、Oil Black BS、Oil Black 860、Oil Black 5970、Oil Black 5906、Oil Black 5905、日本化薬株式会社製のKayaset Yellow SF−G、Kayaset Yellow KCL、Kayaset Yellow GN、Kayaset Yellow A−G、Kayaset Yellow 2G、Kayaset Red SF−4G、Kayaset Red K−BL、Kayaset Red A−BR、Kayaset Magenta 312、Kayaset Blue K−FL、有本化学工業株式会社製のFS Yellow 1015、FS Magenta 1404、FS Cyan 1522、FS Blue 1504、C.I.Solvent Yellow 88、83、82、79、56、29、19、16、14、04、03、02、01、C.I.Solvent Red 84:1、C.I.Solvent Red 84、218、132、73、72、51、43、27、24、18、01、C.I.Solvent Blue 70、67、44、40、35、11、02、01、C.ISolvent Black 43、70、34、29、27、22、7、3、C.I.Solvent Violet 3、C.I.Solvent Green 3、C.I.Solvent Green 7、Plast Yellow DY352、Plast Red 8375、三井化学製のMS Yellw HD−180、MS Red G、MS Magenta HM−1450H、MS Blue HM−1384、住友化学製のES Red 3001、ES Red 3002、ES Red 3003、TS Red 305、ES Yellow 1001、ES Yellow 1002、TS Yellow 118、ES Orange 2001、ES Blue 600、TS Turq Blue 618、Bayer製のMACROLEX Yellow 6G、Ceres Blue GNNEOPAN Yellow O75、Ceres Blue GN、MACROLEX Red Violet R等が挙げられるが、これらに限定されない。
なお、接着層14は、分離層16を変質させるために用いた光を吸収するため、分離層16の構成に応じて、光吸収剤を適宜変更する必要がある。
接着剤組成物における、光吸収剤の含有量は、接着材料に対して0.1〜10重量%が好ましく、接着材料に対して0.5〜5重量%であることがより好ましく、接着材料に対して1〜2重量%であることがさらに好ましい。ここで、光吸収剤の接着材料に対する含有量とは、接着材料を100重量%としたときの光吸収剤の含有量を指す。
〔光分散剤〕
光分散剤は、接着剤組成物に含有させるものであり、レーザー光等の光を分散する性質を有するものである。これにより、当該接着剤組成物により形成された接着層14は、分離層16から漏れた光を分散させることができる。よって、サポートプレート12側から基板11側へ透過する光の透過量を低減することができ、漏れた光が基板11上に悪影響を及ぼすことを防止することができる。
光分散剤としては、特に限定されないが、例えば無機物から形成された無機光分散剤であることが好ましい。無機光分散剤としては、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化スズ、酸化アンチモン、フェライト類、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーソナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、セピオライト、イモゴライト、セリサリト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉等が挙げられる。
また、光分散剤は、シラン系、チタネート系等の各種カップリング剤によって表面処理が施されていてもよい。表面処理の方法としては、乾式法、スラリー法もしくはスプレー法等によって、各種カップリング剤により光分散剤を直接処理する方法、直接法、マスターバッチ法等のインテグラルブレンド法、またはドライコンセントレート法等の方法が挙げられる。
光分散剤として用いることのできる市販品としては、例えば信越化学社製のシリコーンレジンパウダー、シリコーン複合パウダー、シリコーンゴムパウダー等が挙げられる。
なお、接着層14は、分離層16を変質させるために用いた光を分散するため、分離層16の構成に応じて、光分散剤を適宜変更する必要がある。
接着剤組成物における、光分散剤の含有量は、接着材料に対して5〜90重量%であることが好ましく、接着材料に対して10〜50重量%であることがより好ましく、接着材料に対して10〜20重量%であることがさらに好ましい。ここで、光分散剤の接着材料に対する含有量とは、接着材料を100重量%としたときの光分散剤の含有量を指す。
光分散剤の平均粒径は、0.5〜5μmであることが好ましい。これにより、接着剤組成物内において沈降せずに分散されるため、その機能を充分に発揮することができる。また、光分散剤の平均粒径は、ウエハの応力を緩和させるという観点からは、0.5〜1μmであることが好ましい。このような平均粒径の光分散剤を含む接着剤組成物を用いれば、基板をサポートガラスに接着させた後に高温プロセスに供した場合の基板の反り量を軽減することができる。したがって、その後のプロセス流動が可能となる。
〔非相溶性ポリマー〕
非相溶性ポリマーは、接着剤組成物に含有させるものであり、レーザー光等の光を散乱させる性質を有するものである。これにより、当該接着剤組成物により形成された接着層14は、分離層16から漏れた光を散乱させることができる。よって、サポートプレート12側から基板11側へ透過する光の透過量を低減することができ、漏れた光が基板11上に悪影響を及ぼすことを防止することができる。
なお、本明細書において「非相溶性ポリマー」とは、接着剤組成物を形成している接着材料に溶解せずに、接着剤組成物中に分散しているポリマーをいう。そのため、非相溶性ポリマーは接着剤組成物中において分散しており、接着材料から形成される相、及び非相溶ポリマーから形成される相の2相が接着剤組成物中に存在している。なお、非相溶性ポリマーは接着材料に溶解せずに分散しているため、接着層14は白濁している。ここで、接着剤組成物又は接着層14が白濁している状態とは、接着剤組成物又は接着層の光透過率が0〜10%であることを指している。
非相溶性ポリマーとしては、特に限定されないが、例えば、エチレン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、アクリル系重合体が挙げられる。エチレン系エラストマーとしては、例えば、エチレン−プロピレンエラストマー(EPM、EPDM)等が挙げられる。スチレン系エラストマーとしては、ポリスチレン-ポリ(エチレン/プロピレン)ブロックコポリマー(SEP)、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー(SBS)、スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレンブロックコポリマー(SBBS)、エチレン−プロピレンターポリマー(EPT)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロックコポリマー(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロックコポリマー(スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー)(SEPS)、スチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロックコポリマー(SEEPS)及び、これらの水添物が挙げられる。また、ポリウレタン系エラストマーとしては、例えば、ポリエーテル系ポリウレタン、ポリエステル系ポリウレタン等が挙げられる。アクリル共重合体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(炭素数1〜10)、スチレン等から選択される少なくとも1種を重合したもの等が挙げられる。
なお、接着層14は、分離層16を変質させるために用いた光を散乱するため、分離層16の構成に応じて、非相溶性ポリマーを適宜変更する必要がある。
接着剤組成物における、非相溶性ポリマーの含有量は、接着材料に対して10〜90重量%であることが好ましく、接着材料に対して20〜50重量%であることがより好ましい。ここで、非相溶性ポリマーの接着材料に対する含有量とは、接着材料を100重量%としたときの光吸収剤の含有量を指す。
なお、接着剤組成物中には、非相溶ポリマー、光吸収剤及び光分散剤のうち少なくとも1つが含まれていればよい。そのため、非相溶ポリマー、光吸収剤及び光吸収剤のうち2つが接着剤組成物中に含まれていてもよく、また、非相溶ポリマー、光吸収剤及び光分散剤の全てが接着剤組成物中に含まれていてもよい。
また、分離層16における本質的な特性を損なわない範囲において、分離層の変質に関与しない材料を添加して、分離層16を形成してもよい。そのため、接着層14とともに、分離層16が、非相溶ポリマー、光吸収剤及び光分散剤のうち少なくとも1つを備えていてもよい。
(その他の成分)
接着剤組成物には、本発明における本質的な特性を損なわない範囲において、混和性のある他の物質をさらに含んでいてもよい。例えば、接着剤の性能を改良するための付加的樹脂、可塑剤、接着補助剤、安定剤、着色剤、酸化防止剤及び界面活性剤等、慣用されている各種添加剤をさらに用いることができる。
〔積層体の分離方法〕
本発明に係る分離方法は、積層体における基板から支持体を分離する方法であって、支持体を介して分離層にレーザー光を照射して、分離層を変質させる光照射工程を包含していることを特徴としている。
本発明に係る分離方法の一実施形態について、図1及び2を参照して説明する。図2は、サポートプレートの分離工程を示す図である。
まず、積層体1の製造工程を説明する。図1(1)に示すように、基板11に接着剤組成物13を塗布する。接着剤組成物13は、接着材料と、当該接着材料に非相溶である非相溶性ポリマー、光吸収剤及び光分散剤のうちの少なくとも1つとを含んでいる。接着剤組成物13は、例えば、溶剤に溶解させた状態で基板11にスピン塗布される。このとき、次工程において基板11を加工する、あるいは、素子等を搭載する面と対向する面に接着剤組成物13を塗布する必要がある。そして、温度を上昇させつつ段階的にベークすることによって接着剤組成物13が固化し、基板11上に接着層14が形成される。
また、図1(2)に示すように、光を照射することによって変質する分離層材料15はサポートプレート12の一方の面に、溶剤に溶解させてスピン塗布される。そして、溶剤を蒸発させることによって、分離層材料15が固化し、サポートプレート12上に分離層16が形成される。
次に、図1(3)に示すように、分離層16が形成されているサポートプレート12の面と接着層14が形成されている基板11の面とを貼り合わせる。例えば、接着層14に分離層16を接触させて、200℃の真空において加圧することによって、接着層14と分離層16との貼り付けが行われる。そして、基板11、接着層14、分離層16及びサポートプレート12がこの順番に積層してなる積層体1が製造される。
また、接着層14を基板11上に形成せずに、分離層16上に形成してもよい。この場合には、接着層14に基板11を貼り付けることによって、積層体1が製造される。
なお、基板11、サポートプレート12の形状、性質等に伴い、接着層14、分離層16の形成及び接着層14と分離層16との接着は、それぞれ好適な方法が適宜選択される。
積層体1を製造した後は、基板11を積層体1の状態で自動搬送して、製造プロセス中における基板11の加工及び基板11への素子の実装等を行なう。そして、製造プロセス終了後に、サポートプレート12から基板11を分離する。
まず、図1(4)に示すように、サポートプレート12側の面から積層体1にレーザー光を照射する(光照射工程)。この場合に、図2(1)に示すように、レーザー光はサポートプレート12を透過して、分離層16に照射される。
次に、分離層16にレーザー光が照射されることによって、図2(2)に示すように、分離層16が変質する。ここでは、変質は、分離層16に含まれている化合物の分解であるとして説明する。
次に、図1(5)及び図2(3)に示すように、基板11からサポートプレート12を剥離する。変質した分離層16は、その強度が著しく低下している。したがって、例えば、わずかな外力を加えてサポートプレート12を引き上げることによって、分離層16が容易に破壊されて、サポートプレート12が積層体1から剥離される。
ここで、接着剤組成物13には、接着材料の他に、接着材料に非相溶である非相溶性ポリマー、光吸収剤及び光分散剤の少なくとも1つが含まれている。そのため、分離層16を変質させ、基板11とサポートプレート12とを剥離する際に、照射された光が分離層16から基板11側に漏れたとしても、接着層14において吸収又は分散される。したがって、例えば、分離層16を変質させるのに必要な照射量以上の光を照射された場合であっても、接着層14において、基板側へ透過する光の透過量を低減することができる。よって、照射された光が基板11に照射されることによる当該基板への悪影響を防止することができる。
次に、図1(6)に示すように、基板11上の接着層14を溶剤で洗浄して、接着層14を除去する。ここで、サポートプレート12の剥離後に接着層14に分離層16の残りが付着している場合がある。少量の分離層16の残りが付着しているだけであれば、上述のように接着層14を溶解させる溶剤を噴霧すればよい。しかし、その前に分離層16の材料を溶解させる溶剤を噴霧してもよい。
以上のように、積層体1は、上述のような分離層16を備えているので、光の照射によって、基板11からサポートプレート12を容易に剥離することができる。また、接着層14は上述のような接着剤組成物13から形成されているので、光による基板11表面への悪影響を防止することができる。
なお、光の照射は、必ずしも分離層16の全領域に対してなされる必要はない。光が照射された領域と照射されていない領域とが混在していても、分離層16全体としての強度が十分に低下していれば、わずかな外力を加えてサポートプレートを引き上げることによって、分離層16が容易に破壊されて、サポートプレート12を積層体1から剥離することができる。
光を照射する領域と照射しない領域との比率及び位置関係は、分離層16を形成する化合物の種類、分離層の厚さ、照射する光の強度等によって異なるが、当業者であれば、過度の試験を要することなく、適宜条件を設定できる。このように、分離層16の一部にのみ光を照射する場合であってもサポートプレートを分離することができるため、積層体1あたりにかかる光の総照射時間を短くでき、その結果、分離処理に要する時間を短縮することができる。
以下に実施例を示し、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることはいうまでもない。さらに、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本明細書中に記載された文献の全てが参考として援用される。
〔実施例〕
接着剤組成物を以下のように調製した。
(接着剤組成物の調製)
<接着剤組成物1>
まず、光吸収剤として染料を含んでいる接着剤組成物を調製した。シクロオレフィン系樹脂のTOPAS8007X10(ポリプラスチック社)をp−メンタンに25%濃度で溶解させた。酸化防止剤IR1010(BASF社製)を5重量%で添加し、更に染料としてOIL RED RR(オリエント化学工業)を1重量%添加し接着剤組成物1とした。
<接着剤組成物2>
次に、光分散剤としてフィラー分散液を含んでいる接着剤組成物を調製した。シクロオレフィン系樹脂のTOPAS8007X10をp−メンタンに25%濃度で溶解させ、ポリマー溶液を調製した。一方で、フィラー分散液を平均粒径0.8μmのX−52−854(信越化学工業株式会社)を30重量%になるようにプラネタリーミキサーを用いてp−メンタンに分散させた。次に、上記のポリマー溶液に樹脂固形分に対してフィラー分散液が20重量%になるように添加して、更にプラネタリーミキサーで接着剤中に均一に分散させた。そして、酸化防止剤IR1010を5重量%添加して接着剤組成物2とした。
<接着剤組成物3>
さらに、非相溶性ポリマーとしてエチレン系エラストマーを含んでいる接着剤組成物を調製した。シクロオレフィン系樹脂のTOPAS8007X10をp−メンタンに25%濃度で溶解させ、エチレン−プロピレンエラストマー(三井EPT 9090M(三井化学社製))を20重量%になるように添加して、更に酸化防止剤IR1010を5重量%添加して接着剤組成物3とした。
(分離層の作成)
サポートプレート上に分離層としてCVD法によりフルオロカーボン膜を形成し(膜厚0.4μm)、分離層を有するサポートプレートを合計で三枚作成した。その際、反応ガスとして流量0.4slmのCを用い、圧力を70Paとし、高周波電力を2800Wとし、成膜温度を240℃とした。
(積層体の作成)
ウエハ基板に、上記接着剤組成物1〜3をそれぞれスピン塗布した。次に、当該ウエハ基板を100℃、160℃、220℃で各3分ベークし膜厚15μmの接着層を有するウエハ基板を合計で三枚作成した。その後、接着層が形成されたウエハ基板と、分離層を有するサポートプレートとを215℃で張り合わせて積層体とした。
次に、上述のようにして得られた積層体において、ウエハ基板を薄化した。その後、532nmの波長を有するレーザー光を、積層体におけるサポートプレート側から分離層に向けて照射した。具体的には、ビーム形状が60μm、照射ピッチが120μm、送り速度が3000mm/secであるレーザー光を、1.3〜5.2Wの範囲から選択した平均出力と、30〜200kHzの範囲から選択したパルス周波数とを組み合わせた条件により、積層体に照射した。レーザー光のスキャン回数は1回であった。
その結果、分離層はレーザー光の照射を受けて変質し、サポートプレートは積層体から容易に分離した。また、サポートプレートからのレーザー光(532nm)の照射中に、積層体の接着層側にレーザーセンサーを置いた状態で、漏れ光の測定を行ったところ、漏れ光は測定されずに、積層体のウエハ基板への漏れ光の照射が防止されていた。
〔比較例〕
シクロオレフィン系樹脂のTOPAS8007X10をp−メンタンに25%濃度で溶解させ、酸化防止剤IR1010を5重量%添加し、接着剤組成物とした。当該接着剤組成物を用いて、実施例と同様の方法で分離層を有するサポートプレートに接着層を形成してレーザーセンサーで漏れ光の測定を行った。その結果、30mwの漏れ光が測定された。比較例では、接着層にウエハ基板を接着させていなかったが、仮にウエハ基板を接着させていた場合には、漏れ光によるウエハ基板の損傷が予想される。
本発明は、様々な製品の製造時に使用される仮止めした積層体を提供することが可能である。
1 積層体
11 基板
12 サポートプレート(支持体)
13 接着剤組成物
14 接着層
15 分離層材料
16 分離層

Claims (10)

  1. 光透過性の支持体と、
    前記支持体によって支持される基板と、
    前記支持体と前記基板との間に設けられており、前記支持体と前記基板とを接着する接着層と、
    前記支持体と前記接着層との間に設けられており、前記支持体を介して照射される光を吸収することによって変質する分離層とを備え、
    前記接着層は、前記支持体側から前記基板側へ透過する光の透過量を低減する接着剤組成物により形成されており、
    前記接着剤組成物は、接着材料と、非相溶性ポリマーとを含み、
    前記非相溶性ポリマーは、前記接着材料に溶解せずに、前記接着剤組成物中に分散していることを特徴とする積層体。
  2. 前記接着剤組成物は、光吸収剤及び光分散剤のうちの少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  3. 前記接着剤組成物において、前記接着材料に対する前記光吸収剤の含有量が0.1〜10重量%であることを特徴とする請求項2に記載の積層体。
  4. 前記光吸収剤は、有機物であることを特徴とする請求項2又は3に記載の積層体。
  5. 前記接着剤組成物において、前記接着材料に対する前記光分散剤の含有量が5〜50重量%であることを特徴とする請求項2に記載の積層体。
  6. 前記光分散剤は、無機物であることを特徴とする請求項2又は5に記載の積層体。
  7. 前記接着剤組成物において、前記接着材料に対する前記非相溶性ポリマーの含有量が10〜50重量%であることを特徴とする請求項に記載の積層体。
  8. 前記非相溶性ポリマーは、エチレン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、アクリル系重合体であることを特徴とする請求項又は7に記載の積層体。
  9. 前記接着材料は、炭化水素樹脂であることを特徴とする請求項〜8のいずれか1項に記載の積層体。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の積層体における前記基板から前記支持体を分離する方法であって、
    前記支持体を介して前記分離層にレーザー光を照射して、前記分離層を変質させる光照射工程を包含していることを特徴とする分離方法。
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