JP5875410B2 - 真空精錬炉用の測温サンプリング装置 - Google Patents

真空精錬炉用の測温サンプリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5875410B2
JP5875410B2 JP2012047919A JP2012047919A JP5875410B2 JP 5875410 B2 JP5875410 B2 JP 5875410B2 JP 2012047919 A JP2012047919 A JP 2012047919A JP 2012047919 A JP2012047919 A JP 2012047919A JP 5875410 B2 JP5875410 B2 JP 5875410B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
opening
sampling
vacuum
sealed container
temperature measuring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012047919A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013181244A (ja
Inventor
田中 一也
一也 田中
杉浦 正之
正之 杉浦
朋輝 中川
朋輝 中川
昇 鍛治
昇 鍛治
雅宏 森
雅宏 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Nisshin Co Ltd filed Critical Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Priority to JP2012047919A priority Critical patent/JP5875410B2/ja
Publication of JP2013181244A publication Critical patent/JP2013181244A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5875410B2 publication Critical patent/JP5875410B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
  • Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)

Description

この発明は、真空精錬炉内の溶融金属の測温及びサンプリングを実施するための真空精錬炉用の測温サンプリング装置に関する。
金属の製造工程では、原料を溶解させて生成した溶融金属から、金属の特性を低下させる炭素や不純物を除去する精錬が行われる。精錬工程は、一次精錬工程と二次精錬工程とから構成されている。一次精錬工程では、転炉内の溶融金属に対して酸素を吹精することによって脱炭処理を行い、溶融金属に含有される不純物を酸化させてスラグに取り込ませ、溶融金属から除去する。二次精錬工程では、一次精錬後の溶融金属に対して真空精錬炉の真空槽の中で減圧しつつ酸素を吹精することによって脱炭処理を行い、溶融金属に残存している不純物を酸化させてさらに除去すると共に、溶融金属の成分調整を行う。
そして、二次精錬工程では、真空槽内の溶融金属の状態つまり温度・成分等を分析するために、溶融金属の測温・サンプリングが行われる。
例えば、特許文献1には、真空槽に設けた開口部を経てサンプリング用のプローブを挿入することで、真空槽内部の溶融金属の測温・サンプリングを行うことができる測温・サンプリング装置が記載されている。この測温・サンプリング装置は、真空槽の開口部を形成する管における上部フランジを取り囲むようにして遮断弁箱を有している。さらに、この測温・サンプリング装置は、遮断弁箱の上部の開口に着脱自在なシールカバーを有しており、シールカバーは、遮断弁箱に取り付けられると遮断弁箱の開口を気密状態で閉鎖する。また、プローブの支持棒がシールカバーを貫通して摺動自在に設けられている。遮断弁箱は、その内部に、真空槽の開口部を閉鎖又は開放することができる遮断弁を有している。遮断弁は、駆動装置によって動作されることで、真空槽の管の上部フランジにパッキンを介して圧接するように構成され、それにより、真空槽内を外気と遮断する。
そして、溶融金属の測温・サンプリングは、プローブの支持棒が設けられたシールカバーを遮断弁箱に取り付けて遮断弁箱の内部を真空状態にし、この真空状態で遮断弁を開放してプローブを真空槽内部の溶融金属に挿入することによって行われる。さらに、測温・サンプリングを実施後のプローブは遮断弁箱から取り出されて分析されるが、プローブの取り出しは、プローブを真空槽から遮断弁箱内に移動させ、遮断弁で真空槽の開口部を閉鎖した後に遮断弁箱内を大気圧に復圧し、この大気圧状態でシールカバーをプローブの支持棒と共に遮断弁箱から取り外すことによって行われる。上述の測温・サンプリングを実施する一連の過程において、真空槽内は真空状態が維持される。
特開昭59−219408号公報
しかしながら、特許文献1における測温・サンプリング装置では、特に遮断弁の閉鎖時、遮断弁と真空槽の管の上部フランジとの気密を保つパッキンが、溶融金属から発生する高温のガス及び粉塵の熱、或いは溶融金属から上がる炎の熱にさらされることになり、その劣化が速いという問題がある。
この発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、真空槽内の真空状態を確実に維持しつつ真空精錬炉内の溶融金属の測温・サンプリングの実施を可能にすると共に、その耐久性の向上を図る真空精錬炉用の測温サンプリング装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、この発明に係る真空精錬炉用の測温サンプリング装置は、溶融金属を内部に含む真空槽に設けられた開口部から溶融金属の測温サンプリング用検出体が挿入される真空精錬炉用の測温サンプリング装置において、開口部を囲んで設けられた密閉容器と、密閉容器の内部に設けられ、開口部を開放又は閉鎖可能な遮断蓋と、開口部及び遮断蓋の間に設けられたシール材と、真空槽における開口部及び真空槽の内部の間の経路を開放又は閉鎖可能な仕切弁とを備え、検出体は、密閉容器の内部から開口部を介して真空槽に挿入可能である。
上記真空精錬炉用の測温サンプリング装置は、密閉容器内から真空槽内にわたって検出体を移動させる運搬機構を密閉容器の内部に備えてもよい。
密閉容器は、検出体を密閉容器に搬出入するための容器開口部と、容器開口部を開放又は閉鎖可能な開閉扉とを有してもよい。
この発明に係る真空精錬炉用の測温サンプリング装置によれば、開口部と真空槽の内部との間の経路を開放又は閉鎖可能な仕切弁を設けているため、溶融金属から発生する高温のガスや粉塵等から遮断蓋及びシール材を防護し遮断性能を維持することができる。よって、真空槽内の真空状態を確実に維持しつつ真空精錬炉内の溶融金属の測温・サンプリングの実施が可能になると共に、その耐久性を向上させることが可能になる。
また、測温・サンプリング用プローブのセッティング時や測温・サンプリング終了後のプローブ取り出し時に密閉容器内が大気圧となっても、真空槽内の真空状態を確実に維持できるため、必要に応じて二次精錬期間中に複数回の測温・サンプリングが行えるなど、操業の自由度が向上すると共に、測温・サンプリング後に真空槽の再真空処理を行う必要がないため生産性が向上するという効果も得られる。
この発明の実施の形態に係る真空精錬炉用の測温サンプリング装置及びその周辺の構成を示す模式断面側面図である。 図1の真空精錬炉用の測温サンプリング装置の要部を拡大した断面側面図である。 図2の真空精錬炉用の測温サンプリング装置の側面図である。
以下、この発明の実施の形態について添付図面に基づいて説明する。
実施の形態
まず、この発明の実施の形態に係る真空精錬炉用の測温サンプリング装置101及びその周辺の構成を説明する。なお、以下の実施の形態では、真空精錬炉用の測温サンプリング装置101は、ステンレス鋼の製鋼における二次精錬工程で使用される真空脱ガス装置(VOD)50で用いられるとする。
図1を参照すると、真空精錬炉であるVOD50は、内部に取鍋60を入れることができ且つ内部に気密な密閉空間を形成することができる真空槽51を有している。取鍋60には、一次精錬工程において転炉で炭素及び不純物等が除去された後の溶融金属であるステンレス溶鋼70が入れられている。
また、VOD50は、真空槽51の外部から内部に延びる酸素ランス52を有している。酸素ランス52は、真空槽51内に設置された取鍋60の上部の中蓋61を貫通して延び、取鍋60内のステンレス溶鋼70に酸素を吹精するように構成されている。
また、VOD50は、取鍋60の底部からステンレス溶鋼70に攪拌用のアルゴンガスを送るためのアルゴンガス配管53を有している。
真空槽51は、内部の空気を外部に排出するための排気管51aを有しており、排気管51aは図示しない真空ポンプ及び蒸気エジェクターに接続されるように構成されている。さらに、真空槽51は、測温及び試料のサンプリングができる測温サンプリング用検出体であるプローブ1をその内部に挿入するためのサンプリング管54を、上部から上方に突出させて有している。サンプリング管54は、上端で開放して開口部54aを形成し、真空槽51の内部に連通する。
また、サンプリング管54の上部には、真空精錬炉用の測温サンプリング装置(以下、測温サンプリング装置と呼ぶ)101が設けられている。ここで、真空槽51から測温サンプリング装置101へ向かう方向を上方向と呼び、測温サンプリング装置101から真空槽51へ向かう方向を下方向と呼ぶ。
測温サンプリング装置101は、内部に密閉空間を形成する密閉容器2を有し、密閉容器2は、開口部54aがある上端部分を取り囲むようにしてサンプリング管54に気密に取り付けられている。
測温サンプリング装置101は、プローブ1を、密閉容器2の内部からサンプリング管54を通って取鍋60内のステンレス溶鋼70に運搬するための運搬装置3を有している。
図2をあわせて参照すると、運搬装置3は、プローブ1が取り付けられるソケット部5とウェイト6とを有し、ソケット部5及びウェイト6は、それぞれに設けられたスプロケット5a及び6a並びに密閉容器2に取り付けられたスプロケット3b及び3cを介して、1本のチェーン3dによって互いに連結されて吊り下げられている。そして、ウェイト6は、ソケット部5の重力による下降を防ぐための反力として作用し、ソケット部5と釣り合いを保っている。
なお、プローブ1は、図示しない測温のための熱電対と、図示しない試料採取のためのサンプリング容器とを有している。熱電対は、温度に対応してソケット部5に電圧を発生し、ソケット部5は発生した電圧を密閉容器2の外部の図示しない測定器に伝達し、測定器は伝達された電圧の値から熱電対での温度を算出する。また、ウェイト6は、上下方向に延びる溝型のガイド部材9の内側に配置され、ガイド部材9に沿って上下に移動するように構成されている。このため、ウェイト6及びウェイト6を吊るチェーン3dは、ガイド部材9によってソケット部5及びソケット部5を吊るチェーン3dとの干渉が防がれている。
また、運搬装置3は、スプロケット3bに図示しない駆動軸で連結された駆動装置3aをさらに、密閉容器2の外部に有している。駆動装置3aは、スプロケット3bを回転駆動し、それによってチェーン3dが進行することで、ソケット部5が上昇又は下降すると共にウェイト6が下降又は上昇する。
ここで、スプロケット3b及び3c、並びにチェーン3dは、ソケット部5の運搬機構3eを構成している。
また、密閉容器2は、スプロケット3b及び3c並びにチェーン3dを収容する空間を形成する上部部分2aと、上部部分2aより側方に幅広の空間を形成する下部部分2bとによって構成されている。
下部部分2bの側部には容器開口部2cが形成されており、下部部分2bでは、外部から容器開口部2cを介して、密閉容器2内部のソケット部5に対してプローブ1を着脱することができる。
また、測温サンプリング装置101は、容器開口部2cを開放又は閉鎖するための開閉装置4を有している。開閉装置4は、上下に移動することによって容器開口部2cを開放又は気密に閉鎖することができる開閉扉4aと、閉鎖した開閉扉4aを容器開口部2cに圧着させる図示しない空気圧シリンダと、開閉扉4aを吊り下げているワイヤ4bと、ワイヤ4bを巻き上げ又は巻き下げることで開閉扉4aを上下に駆動する駆動装置4cとを有している。さらに、容器開口部2cには、その周囲を取り囲むようにして輪状の扉シール材2dが設けられており、扉シール材2dは、閉鎖され、圧着されたときの開閉扉4aと容器開口部2cとの間の気密を保つ。よって、開閉扉4aが閉鎖されたとき、密閉容器2の内部は気密状態となる。
また、密閉容器2の下部部分2bから排気管7及び吸気管8が延び、排気管7は端部が真空槽51に接続され、吸気管8は端部が開放されて密閉容器2の内部を大気に連通する。さらに、排気管7の途中には、排気管7を開放又は閉鎖する排気弁7aが設けられ、吸気管8の途中には、吸気管8を開放又は閉鎖する吸気弁8aが設けられている。
また、測温サンプリング装置101は、サンプリング管54の開口部54aを開放又は閉鎖するように動作することができる遮断蓋10を密閉容器2の内部に有している。
図2及び図3をあわせて参照すると、遮断蓋10は、密閉容器2の内部から外部に延びる駆動軸10cと、一方の端部が駆動軸10cに一体に連結されて駆動軸10cを中心として駆動軸10cの回転と共に回動するアーム部10bと、アーム部10bの他方の端部に回動自在に連結された蓋部10aとを有している。つまり、遮断蓋10は、駆動軸10cを軸とするヒンジとして回動することで開口部54aの開閉動作をする蓋を形成している。
さらに、サンプリング管54の上端には、開口部54aの周囲を取り囲むようにして環状のシール材54bが設けられている。このため、蓋部10aがアーム部10bと共に回動して開口部54aを閉鎖したとき、シール材54bは、蓋部10aとサンプリング管54との間の気密を保つ。
また、遮断蓋10の駆動軸10cは、密閉容器2の外部に設けられた駆動アーム部10dの一方の端部に一体に連結されている。このため、駆動アーム部10dは、駆動軸10cを中心として駆動軸10cの回転と共に回動する、つまり、駆動アーム部10dを回動させると、駆動軸10c及びアーム部10bを介して、蓋部10aで開口部54aを開閉することができる。
駆動アーム部10dの他方の端部は、空気圧シリンダ10eの伸縮部10e2の先端部に回動自在に連結されている。空気圧シリンダ10eの本体部10e1は、密閉容器2の外部に設けられた取付具10fに取り付けられ、取付具10fの取付軸10faで回動することができる。そして、空気圧シリンダ10eは、空気圧を利用して本体部10e1から伸縮部10e2を伸縮させることができる。このため、空気圧シリンダ10eが伸縮部10e2を伸長させたとき、駆動アーム部10dは駆動軸10cを中心として下方に向かって図3の紙面上で反時計回りに回動され、それによって、蓋部10aが駆動軸10cを中心として下方に向かって図3の紙面上で反時計回りに回動され開口部54aを閉鎖する。一方、蓋部10aが開口部54aを閉鎖した状態から空気圧シリンダ10eが伸縮部10e2を収縮させると、空気圧シリンダ10eの本体部10e1が取付軸10faを中心として回動しつつ、駆動アーム部10d及び蓋部10aが、駆動軸10cを中心として上方に向かって図3の紙面上で時計回りに回動され、開口部54aが開放される。
また、図1を参照すると、測温サンプリング装置101は、サンプリング管54における開口部54aと真空槽51との間の内部管路54cに、ゲートバルブ型の仕切弁20を有している。
図2をあわせて参照すると、仕切弁20は、本体21と、本体21の内部でサンプリング管54を垂直に横切る方向に摺動自在な弁体22とを有している。弁体22は、板状の弁板部22aと、弁板部22aの端部に一体に連結されたピストン部22bとによって構成されている。そして、弁板部22aにおけるピストン部22bと反対側の端部付近には、サンプリング管54の内部管路54cの断面形状に整合する形状をした弁板貫通穴22cが形成されている。
本体21は、弁体22の弁板部22aをサンプリング管54を垂直に横切る方向に摺動自在に収容する弁板収容部21aと、ピストン部22bをサンプリング管54を垂直に横切る方向に摺動自在に収容するシリンダ部21bとによって構成されている。そして、弁板収容部21a及びシリンダ部21bは互いに内部で連通している。弁板収容部21aは、サンプリング管54を垂直に横切るようにして延び、内部でサンプリング管54の内部管路54cと連通している。また、本体21は、シリンダ部21bにおける弁板収容部21aとの連結部と反対側に空気流路21cを有しており、空気流路21cは図示しないエアコンプレッサ等の空気圧源に接続されている。
また、仕切弁20は、本体21の弁板収容部21aの内部において弁体22の弁板部22aの上下方向の両側に、サンプリング管54の内部管路54cの周囲を取り囲むシールリング23を有している。そして、シールリング23は、弁板部22aと弁板収容部21aとの間の気密を保つ。
よって、弁体22は、空気流路21cからシリンダ部21b内に導入される空気圧によってピストン部22bが摺動されることで、本体21の内部で摺動する。そして、シリンダ部21b内に導入される空気圧が高い場合には、弁体22は、シリンダ部21bから弁板収容部21aに向かう方向に動作し、弁板部22aがサンプリング管54の内部管路54cを閉鎖する。一方、シリンダ部21b内に導入される空気圧が低い負圧の場合には、弁体22は、弁板収容部21aからシリンダ部21bに向かう方向に動作し、弁板部22aの弁板貫通穴22cがサンプリング管54の内部管路54cを連通させる。さらに、本体21と弁板部22aとの間のシールリング23は、弁板部22aによるサンプリング管54の内部管路54cの閉鎖時における気密性を保つ。そして、サンプリング管54の内部管路54cの閉鎖時、弁板部22aは、遮断蓋10のシール材54bに対して、真空槽51(図1参照)内のステンレス溶鋼70(図1参照)から発生する高温のガス及び粉塵、並びに、ステンレス溶鋼70から発生する炎を遮断する。なお、仕切弁20は、遮断蓋10のシール材54bに対するステンレス溶鋼70からの直接的な熱の防護のみを目的とする場合、シールリング23はなくてもよい。
次に、この発明の実施の形態に係る測温サンプリング装置101及びその周辺の動作を説明する。
図1を参照すると、VOD50におけるステンレス溶鋼70の二次精錬工程中では、排気管51aから内部空気が吸引されて真空槽51内は減圧され、真空状態にされている。そして、取鍋60内のステンレス溶鋼70は、取鍋60の底部のアルゴンガス配管53から送られるアルゴンガスの流れにより流動することで攪拌されつつ、上方の酸素ランス52から酸素が吹精される。ステンレス溶鋼70は、低圧状況下で酸素を供給されることによって、一次精錬後も残存し含有していた炭素の除去つまり脱炭が促進される。
また、図2をあわせて参照すると、測温サンプリング装置101では、二次精錬工程における通常時、仕切弁20の弁体22がサンプリング管54の内部管路54cを閉鎖し、さらに、遮断蓋10の蓋部10aがサンプリング管54の開口部54aを閉鎖している。
そして、二次精錬工程の途中ではステンレス溶鋼70の分析のために、測温・サンプリング、つまり測温及びサンプリング用の試料の採取がプローブ1を使用して実施される。
この際、測温サンプリング装置101では、駆動装置4cによって密閉容器2の開閉扉4aが開放され、プローブ1が、図示しない搬送装置によって容器開口部2cから密閉容器2の内部に搬入され、運搬装置3のソケット部5に装着される。そして、搬送装置の搬出後、開閉扉4aで容器開口部2cを閉鎖して密閉容器2の内部を気密状態とし、排気弁7aが開放され、密閉容器2内の空気が真空槽51と連通した排気管7から吸引される。密閉容器2内の圧力が真空槽51内の圧力と同等になると、排気弁7aが閉鎖され、その後、空気圧シリンダ10e(図3参照)が作動されて遮断蓋10の蓋部10aがサンプリング管54の開口部54aを開放する。さらに、仕切弁20が作動され、弁体22の弁板貫通穴22cがサンプリング管54の内部管路54cを開放する。次に、運搬装置3の駆動装置3aが駆動され、プローブ1と共にソケット部5が、サンプリング管54及び中蓋61を通り、プローブ1がステンレス溶鋼70に浸漬するまで降下される。
ステンレス溶鋼70へ浸漬されたプローブ1は、ステンレス溶鋼70を測温すると共にステンレス溶鋼70の試料を採取する。そして、駆動装置3aによってソケット部5がプローブ1と共に密閉容器2の下部部分2bまで再び引き上げられる。その後、仕切弁20が作動されて弁体22がサンプリング管54の内部管路54cを閉鎖し、さらに、遮断蓋10の蓋部10aが駆動されてサンプリング管54の開口部54aを閉鎖する。これにより、真空槽51の内部が、減圧状態(真空状態)を維持したまま密閉容器2の内部と遮断される。そして、吸気弁8aが開放され、それにより、吸気管8から密閉容器2の内部に外気が流入して密閉容器2内部の圧力が上昇し大気圧となる。このとき、サンプリング管54の内外の圧力差によって遮断蓋10の蓋部10aがサンプリング管54の開口部54aのシール材54bに押し付けられ、真空槽51の気密性が向上する。さらに、駆動装置4cによって密閉容器2の開閉扉4aが開放され、図示しない搬送装置によってソケット部5からプローブ1が取り外されて密閉容器2の外部に搬出される。そして、搬出されたプローブ1からステンレス溶鋼70の試料が取り出され、成分等が分析される。
上述のステンレス溶鋼70に対して測温及びサンプリング用の試料の採取する過程では、真空槽51内は、常に気密性が保たれ減圧状態(真空状態)が維持される。また、遮断蓋10のシール材54bは、測温・サンプリングの実施時のみステンレス溶鋼70のガス・粉塵・炎等の熱にさらされるが、それ以外は仕切弁20によってこれらの熱から防護される。
このように、この発明に係る真空精錬炉用の測温サンプリング装置101は、ステンレス溶鋼70を内部に含む真空槽51に設けられた開口部54aからステンレス溶鋼70の測温サンプリング用のプローブ1が挿入される構成を有する。測温サンプリング装置101は、開口部54aを囲んで設けられた密閉容器2と、密閉容器2の内部に設けられ、開口部54aを開放又は閉鎖可能な遮断蓋10と、開口部54a及び遮断蓋10の間に設けられたシール材54bと、真空槽51における開口部54a及び真空槽51の内部の間のサンプリング管54の内部管路54cを開放又は閉鎖可能な仕切弁20とを備え、プローブ1は、密閉容器2の内部から開口部54aを介して真空槽51に挿入可能である。
プローブ1を密閉容器2に出し入れする際に密閉容器2内の圧力が変化するが、遮断蓋10で開口部54aを閉鎖しておくことによって、真空槽51内の圧力は密閉容器2内の圧力変化の影響を受けずに維持されるため、真空槽51内でのステンレス溶鋼70の精錬処理は、圧力変化による影響を受けることなく継続することができる。また、密閉容器2内に入れた後のプローブ1による測温・サンプリングの実施の際には、密閉容器2内の圧力を真空槽51内と同等に調節した後に遮断蓋10を開放することによって、真空槽51内の真空状態を維持できる。また、遮断蓋10を閉鎖している間、及び測温・サンプリングを実施しない間は、仕切弁20でサンプリング管54の内部管路54cを閉鎖しておくことで、シール材54bがステンレス溶鋼70の熱にさらされるのを防ぎ、耐久性を向上させることができる。
また、測温サンプリング装置101において、遮断蓋10を、駆動軸10cを軸とするヒンジ形式で回動して開閉動作する蓋とし、シール材54bをサンプリング管54の開口部54aの周囲に設けることによって、シール材54bの交換作業が容易になり、メンテナンス性を向上させることが可能になる。
また、測温サンプリング装置101は、密閉容器2内から真空槽51内にわたってプローブ1を移動させる運搬機構3eを密閉容器2の内部に備えている。これにより、密閉容器2の内部から外部にわたって延在する可動部分を低減することができるため、密閉容器2における可動部分を封止するためのシール構造が小型化及び低減され、それにより、圧力を受けるシール構造の耐久性及びメンテナンス性を向上させることが可能になる。例えば、本実施の形態の場合、駆動装置3aの駆動軸のみが密閉容器2の内外にわたって延在しており、シール構造は駆動軸の周囲にのみ設ければよい。
また、測温サンプリング装置101において、密閉容器2は、プローブ1を密閉容器2に搬出入するための容器開口部2cと、容器開口部2cを開放又は閉鎖可能な開閉扉4aとを有している。これにより、密閉容器2を真空槽51のサンプリング管54に固定した状態で、プローブ1の密閉容器2への搬出入つまり交換を実施することができるため、設備が簡易且つ小型になり、それにより耐久性も向上する。
また、実施の形態における測温サンプリング装置101では、仕切弁20はゲートバルブ型であったが、これに限定されるものでなく、ボール弁型、バタフライ弁型、又はスイング弁型であってもよい。
1 プローブ(測温サンプリング用検出体)、2 密閉容器、2c 容器開口部、3e 運搬機構、4a 開閉扉、10 遮断蓋、20 仕切弁、50 真空脱ガス装置(真空精錬炉)、51 真空槽、54a 開口部、54b シール材、70 ステンレス溶鋼(溶融金属)、101 測温サンプリング装置。

Claims (3)

  1. 溶融金属を内部に含む真空槽に設けられた開口部から溶融金属の測温サンプリング用検出体が挿入される真空精錬炉用の測温サンプリング装置において、
    前記開口部を囲んで設けられた密閉容器と、
    前記密閉容器の内部に設けられ、前記開口部を開放又は閉鎖可能な遮断蓋と、
    前記開口部及び前記遮断蓋の間に設けられたシール材と、
    前記真空槽における前記開口部及び前記真空槽の内部の間の経路を開放又は閉鎖可能な仕切弁とを備え、
    前記検出体は、前記密閉容器の内部から前記開口部を介して前記真空槽に挿入可能である真空精錬炉用の測温サンプリング装置。
  2. 前記密閉容器内から前記真空槽内にわたって前記検出体を移動させる運搬機構を前記密閉容器の内部に備える請求項1に記載の真空精錬炉用の測温サンプリング装置。
  3. 前記密閉容器は、
    前記検出体を前記密閉容器に搬出入するための容器開口部と、
    前記容器開口部を開放又は閉鎖可能な開閉扉とを有する請求項1または2に記載の真空精錬炉用の測温サンプリング装置。
JP2012047919A 2012-03-05 2012-03-05 真空精錬炉用の測温サンプリング装置 Active JP5875410B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012047919A JP5875410B2 (ja) 2012-03-05 2012-03-05 真空精錬炉用の測温サンプリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012047919A JP5875410B2 (ja) 2012-03-05 2012-03-05 真空精錬炉用の測温サンプリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013181244A JP2013181244A (ja) 2013-09-12
JP5875410B2 true JP5875410B2 (ja) 2016-03-02

Family

ID=49272116

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012047919A Active JP5875410B2 (ja) 2012-03-05 2012-03-05 真空精錬炉用の測温サンプリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5875410B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5128244B2 (ja) * 1972-10-28 1976-08-18
JPS6067616A (ja) * 1983-09-22 1985-04-18 Nippon Steel Corp 真空精錬炉に於ける測温・サンプリング装置
JPS62141759U (ja) * 1986-03-03 1987-09-07
JPH0669691U (ja) * 1993-02-24 1994-09-30 大同特殊鋼株式会社 真空溶解炉

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013181244A (ja) 2013-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101141068B1 (ko) 밸브 및 당해 밸브를 구비한 처리 장치
CN103134706A (zh) 一种真空测温取样系统及其操作方法
JP2005051010A (ja) 半導体処理装置
RU2014106618A (ru) Устройство смены роликов для печей
KR101785735B1 (ko) 금속 용해물의 샘플을 분석하기 위한 방법 및 장치
JP5875410B2 (ja) 真空精錬炉用の測温サンプリング装置
US10627355B2 (en) Analysis device
WO2015064631A1 (ja) 分析装置
US8349079B2 (en) Apparatus for manufacturing group III nitride semiconductor
RU2287400C2 (ru) Устройство для перемещения жидких металлов из контейнера для сбора в приемный контейнер
JP5587263B2 (ja) 燃焼炉自動清掃機
CN209802070U (zh) 一种实验室用烧结炉
CN103426705A (zh) 灯丝更换器和灯丝更换结构
CN207488003U (zh) 一种vod摆动式钢水自动测温取样器
KR910003345A (ko) 엘렉트로슬랙 재용융작업(electroslag remelting operation)에서의 반응요소의 산화를 감소시키기 위한 방법과 수단
JP4592227B2 (ja) 真空精錬炉における合金・副材添加孔のシール装置及び方法
CN107764594A (zh) 一种vod摆动式钢水自动测温取样装置
KR20100002938A (ko) 측면개방형 진공챔버
JP2004327653A (ja) 真空処理装置
JP2009101392A (ja) 鋳造装置
US2308395A (en) Production of castings
KR100952745B1 (ko) 대기조괴의 재산화물 생성방지용 차폐장치
JP2016033240A (ja) 熱処理装置
JP2016125827A (ja) 分析装置
KR20160044686A (ko) 로타리 킬른

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150302

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5875410

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250