JP5872675B2 - 排気ガスターボチャージャ - Google Patents

Description

本発明は、請求項１の前提部に記載の排気ガスターボチャージャに関する。

排気ガスターボチャージャが装備されたエンジンの冷間始動中に、ターボチャージャの軸受ハウジングの軸受装置に対するオイル供給が比較的長い間遅れることがある。ラインが長くかつ不都合に敷設された結果、ターボチャージャが当初潤滑なしに動作する危険性がある。このことは、零下の温度においては、オイルが粘性又は固体であるという点で、悪化する可能性があり、オイル供給がさらに遅れるか又はロータが動かなくなる。エンジンのアフターランの結果、潤滑油の注入が不十分であることによる摩耗現象も、エンジンの停止中に生じ得る。

したがって、本発明の目的は、冷間始動中及びアフターラン中の、冒頭に説明した問題を排除することを可能にする、請求項１の前提部に規定されたタイプの排気ガスターボチャージャを提供することである。

前記目的は、請求項１の特徴によって達成される。

追加のオイル貯蔵容器が潤滑油供給ラインと軸受ハウジングの潤滑油装置との間に接続されるということによって、オイル貯蔵を軸受装置の直接近傍で行うことが可能となり、このオイル貯蔵により、冷間始動中及びアフターラン中、時間的遅れなしに軸受装置に必要な量のオイルを供給することができる。圧力が潤滑油供給ラインで広がる際、潤滑油（オイル）はオイル貯蔵容器から軸受ハウジングに押入される。

従属請求項は、本発明の有利な改良形態に関する。

オイル貯蔵容器が、軸受ハウジングに取り付ける、好ましくはねじ留めすることができる別個の構成要素として形成される場合、潤滑油供給ラインをオイル貯蔵容器の高さで上方に再配置することのみで済むので、排気ガスターボチャージャの後装着も、技術的な問題なしに可能である。

オイル貯蔵容器は、サイフォンを有することが好ましく、このサイフォンを介して、充分な潤滑油圧力が広がる際に潤滑油を軸受ハウジング内に押入することができる。

さらに、加熱要素（例えば加熱箔又は加熱ロッドの形態）を潤滑油容器に一体化することが可能である。このようにして、潤滑油をエンジン制御器によって予熱し、かつシャフト組立体の分離を加速することも、エンジンの始動の前に前記分離を可能にすることもできる。

本発明のさらなる詳細、利点及び特徴は、図面に基づき、例示的な実施形態の以下の説明から理解される。

本発明による排気ガスターボチャージャの断面図である。 本発明による排気ガスターボチャージャの潤滑油容器の著しく単純化した概略斜視図である。

図１は、コンプレッサ２及びタービン３を有する本発明による排気ガスターボチャージャ１を示している。コンプレッサ２とタービン３との間に軸受ハウジング４が配置される。軸受ハウジング４は、ロータシャフト１４のシャフト軸受６及び７用の潤滑油装置５を有する。図１に示した特に好ましい実施形態では、潤滑油貯蔵容器（オイル貯蔵容器）９が、エンジンオイル回路から導かれる潤滑油供給ライン８と軸受ハウジング４の潤滑油装置５との間に接続される。このために、潤滑油容器９は、実施例では、軸受ハウジング４の対応する雌ねじ内にねじ留めされる雄ねじ１５が設けられるオイル供給コネクタ１０を有する。潤滑油貯蔵容器９は、実施例では、潤滑油供給ライン８の対応する雄ねじと相互作用する雌ねじ１６を有するラインポート１２を介して潤滑油供給ライン８に接続され、この結果、上述の組立体が行われた後に、軸受ハウジング４の潤滑油装置５が潤滑油貯蔵容器９を介して潤滑油供給ライン８に流動接続される。

図１及び図２を共に見ることから理解できるように、潤滑油貯蔵容器９の内部にサイフォン１１が配置され、このサイフォン１１を介して、圧力が加えられると（矢印Ｐで図２に図示）、潤滑油、特にオイルが軸受ハウジング４の潤滑油装置５に押入される。潤滑油貯蔵容器９は軸受ハウジング４に直接配置されるので、供給された潤滑油（オイル）が軸受６、７に到達するためにカバーしなければならない距離が著しく短縮され、この結果、冒頭部で述べたような冷間始動中又はチャージャのアフターラン中の問題は、潤滑油貯蔵容器９の提供によって排除することができる。

場合によりオイルを予熱するために、潤滑油容器９には、ブロック１３で図１に示される加熱要素を設けることができる。

本発明の上述の開示に加えて、ここに、前記開示を補完するために、図１及び図２の本発明の実例が、明示的に参照される。

１ 排気ガスターボチャージャ
２ コンプレッサ
３ タービン
４ 軸受ハウジング
５ 潤滑油装置
６、７ シャフト軸受
８ 潤滑油供給ライン
９ 潤滑油貯蔵容器
１０ 潤滑油供給コネクタ
１１ サイフォン
１２ ラインポート
１３ 加熱要素
１４ ロータシャフト
１５ 雄ねじ
１６ 雌ねじ
Ｐ 圧力矢印

Claims (6)

1. 排気ガスターボチャージャ（１）であって、
   −コンプレッサ（２）を有し、
   −タービン（３）を有し、
   −シャフト軸受（６、７）用の潤滑油装置（５）を有する軸受ハウジング（４）を有し、潤滑油供給ライン（８）を介して前記潤滑油装置をエンジン潤滑油回路に接続することができ、
   −潤滑油貯蔵容器（９）が、前記潤滑油供給ライン（８）と前記軸受ハウジング（４）の前記潤滑油装置（５）との間に接続され、
   前記潤滑油貯蔵容器（９）がサイフォン（１１）を有する、
   排気ガスターボチャージャ。
2. 前記潤滑油貯蔵容器（９）が前記軸受ハウジング（４）に取り付けられる、請求項１に記載の排気ガスターボチャージャ。
3. 前記潤滑油貯蔵容器（９）が、前記軸受ハウジング（４）内にねじ留めされる供給コネクタ（１０）を有する、請求項１又は２に記載の排気ガスターボチャージャ。
4. 前記潤滑油貯蔵容器が、前記潤滑油供給ライン（８）に接続されることができるラインポート（１２）を有する、請求項１〜３のいずれか一項に記載の排気ガスターボチャージャ。
5. 前記潤滑油貯蔵容器（９）に少なくとも１つの加熱要素（１３）が設けられる、請求項１〜４のいずれか一項に記載の排気ガスターボチャージャ。
6. 請求項３〜５のいずれか一項に記載の特徴の少なくとも１つを特徴とする、排気ガスターボチャージャ（１）用の潤滑油貯蔵容器（９）。

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