JP5871291B2 - ポリイミドフィルム - Google Patents
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(1)ポリイミドフィルムフィルムの表層から厚み方向に50nm内層の面内配向指数が0.40以上であり、かつ同じく100nm内層の面内配向指数が0.30以上であることを特徴とするポリイミドフィルム。
本発明で面内配向測定には偏光ラマン分析を使用した。偏光ラマン分析の空中分解能を上げるために斜め切片を作成して空中分解能を50nmまで上げた。もし科学技術の進歩でより分解能が上がる装置が入手できれば、切片法と同じ評価結果がでる限りにおいては斜め切片を作成しての測定を行う必要はない。なお、切片を作成する際は、サンプル作成時の外乱を防止するために、全てのサンプルの切り出し方向を一定にし、かつ刃の進行方向をフィルム面に平行になるようにおこなった。
(各測定点での面内配向値)=(IA平行 /IB平行)/(IA垂直 /IB垂直 )
IA平行 :平行条件でのA のラマンバンド強度
IB平行 :平行条件でのB のラマンバンド強度
IA垂直 :垂直条件でのA のラマンバンド強度
IB垂直 :垂直条件でのB のラマンバンド強度
装置:PDP320 (Photon Design)
測定モード:顕微ラマン
対物レンズ:×100
ビーム径:1μm
クロススリット:120μm
光源:He−Ne レーザー/632.8nm
レーザーパワー:35mW
回折格子:Single 600gr/mm
スリット:100μm
検出器:CCD((株)日本ローパー)
ポリイミドフィルムと銅箔の間に、アクリル系接着剤(デュポン(株):パイララックスLF010)をはさみ、成形温度160℃、成形時間30分、成形圧力10.2MPa(400mm□プレート)の条件でプレスを行い、積層板を作成する。その積層板を10mmにカットし、90°剥離を100mm/分で引っ張り測定を行った。なお、評価結果は以下の様に行い○以上を合格とした。
◎:20.0N/cm以上
○:18.0N/cm以上20.0N/cm未満
×:18.0N/cm未満
エポキシ樹脂接着剤(東亜合成(株):アロンマイティBX−60)をポリイミドフィルムにバーコーターで塗布し、さらに接着剤の上に銅箔をのせてから100℃で2分乾燥する。その後、150℃、50kgf/cm2 で30分間、硬化処理し、積層板を作成する。その積層板を10mmにカットし、90°剥離を100mm/分で引っ張り測定を行った。なお、評価結果は以下の様に行い、「○」以上を合格とした。
◎:20.0N/cm以上
○:18.0N/cm以上20.0N/cm未満
×:18.0N/cm未満
ポリイミドフィルム表面の各元素の原子存在比率は、超高真空中においたポリイミドフィルムに軟X線を照射し、表面から放出される光電子をアナライザーで検出することによっておこなった。具体的には、X線光電子分光装置(ESCALAB220IXL,Thermo VG Scientific)に、励起X線としてmonochromatic AlKα1,2線(1486.6eV)を用い、X線径1mm、光電子脱出角度を90°にして測定をした。なお、本評価では、中性炭素のC1sピークを284.6eVにしている。
酸素濃度は、処理するフィルムを処理速度で搬送しながら、放電を行わないこと以外は、全て同じ条件で放電雰囲気内のガスを200ml/分の流量でサンプリングしながら、東レエンジニアリング(株)社製のジルコニア式酸素濃度計(LC−850KS)を用いて測定した。
放電処理時に目視にて放電状態を確認し、放電が搬送フィルムに沿って流れる状態(沿面放電)になっているときは、沿面放電長さが測定できるように設備の横に設置した物差しでその長さを目視にて測定した。
カプトン50H(ポリイミドフィルム〔厚み12.5μm〕;東レ・デュポン(株)社製)に対し、図に示したような装置を用いて、常圧プラズマ処理を行った。なお、高電圧印加電極としては、SUS304の棒状電極を、ドラム状電極としては、アルミナコーティングをした鉄製電極(100kHzでの比誘電率=7)を用い、冷媒は水を用いた。処理雰囲気としては、Arガスをフィルム面から3cmの高さから2.8m/秒の流速で、フィルムの搬送方向(横方向)に噴出させ、酸素濃度は200ppm、処理強度は150W・分/m2 で処理をおこなった。放電時の状況として、4cm以上の沿面放電が見られた。得られたフィルムに対し、接着評価を行ったところ、アクリル系接着剤との接着力は20.8N/cm、エポキシ系接着剤との接着力は20.5N/cmであった。面内配向指数とO/C比、N/C比についても表1に示す。なお、処理前のフィルムの面内配向指数等も表1に記載した。
ドラム状電極として、ポリイミド樹脂、アルミナ、チタン酸バリウムの3層コーティングコーティングをした鉄製電極(100kHzでの比誘電率=16)を用いたこと以外、すべて実施例1と同様の操作を行うことにより、表面処理を行ったポリイミドフィルムを得た。放電時の状況として、3cmの沿面放電が見られた。得られたフィルムに対し、接着評価を行ったところ、アクリル系接着剤との接着力は19.0N/cm、エポキシ系接着剤との接着力は18.5N/cmであった。面内配向指数とO/C比、N/C比についても表1に示した。
ドラム状電極として、アルミナ、チタン酸バリウムの2層コーティングコーティングをした鉄製電極(100kHzでの比誘電率=22)を用いたこと以外、すべて実施例1と同様の操作を行うことにより、表面処理を行ったポリイミドフィルムを得た。放電時の状況として、沿面放電は見られなかった。得られたフィルムに対し、接着評価を行ったところ、アクリル系接着剤との接着力は18.3N/cm、エポキシ系接着剤との接着力は17.0N/cmであった。面内配向指数とO/C比、N/C比についても表1に示した。
Arガスをフィルム面から3cmの高さから倍量の5.6m/秒の流速でフィルムの搬送方向(横方向)に噴出させて、酸素濃度は50ppmに変化させたこと以外は、すべて比較例1と同様の操作を行うことにより、表面処理を行ったポリイミドフィルムを得た。放電時の状況として、4cm以上の沿面放電が見られた。得られたフィルムに対し、接着評価を行ったところ、アクリル系接着剤との接着力は21.0N/cm、エポキシ系接着剤との接着力は20.5N/cmであった。面内配向指数とO/C比、N/C比についても表1に示した。
Arガスをフィルム面から3cmの高さから2.8m/秒の流速でフィルム面に向けて(下方向)噴出させて、酸素濃度が180ppmに変化させたこと以外は、すべて比較例1と同様の操作を行うことにより、表面処理を行ったポリイミドフィルムを得た。放電時の状況として、4cm以上の沿面放電が見られた。得られたフィルムに対し、接着評価を行ったところ、アクリル系接着剤との接着力は20.5N/cm、エポキシ系接着剤との接着力は20.2N/cmであった。面内配向指数とO/C比、N/C比についても表1に示した。
ドラム状電極としては、アルミナ、チタン酸バリウムの2層コーティングコーティングをした鉄製電極(100kHzでの比誘電率=22)を用いこと以外は、すべて実施例3と同様の操作を行うことにより、表面処理を行ったポリイミドフィルムを得た。放電時の状況として、3cmの沿面放電が見られた。得られたフィルムに対し、接着評価を行ったところ、アクリル系接着剤との接着力は18.2N/cm、エポキシ系接着剤との接着力は18.0N/cmであった。面内配向指数とO/C比、N/C比についても表1に示した。
カプトン50H(ポリイミドフィルム〔厚み12.5μm〕;東レ・デュポン(株)社製)に対し、ガス組成がアルゴンガス雰囲気中で、圧力0.1torr、出力150W・分/m2 の条件で、グロー放電によるプラズマ処理を行うことで、処理フィルムを作成した。なお、グロー放電なので、沿面放電は発生していなかった。得られたフィルムに対し、接着評価を行ったところ、アクリル系接着剤との接着力は18.0N/cm、エポキシ系接着剤との接着力は16.8N/cmであった。面内配向指数とO/C比、N/C比についても表1に示した。
2:送り出しロール
3:高電圧印加電極
4:被処理ポリイミドフィルム支持電極
5:高電圧電源
6:整合トランス
7:巻き取りロール
8:ガス導入系
9:放電処理部
Claims (1)
- ポリイミドフィルムの表層から厚み方向に50nm内層の面内配向指数が0.40以上であり、かつ同じく100nm内層の面内配向指数が0.30以上であることを特徴とするポリイミドフィルム。
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